JP2000029617A - 映像表示装置 - Google Patents

映像表示装置

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JP2000029617A
JP2000029617A JP10192929A JP19292998A JP2000029617A JP 2000029617 A JP2000029617 A JP 2000029617A JP 10192929 A JP10192929 A JP 10192929A JP 19292998 A JP19292998 A JP 19292998A JP 2000029617 A JP2000029617 A JP 2000029617A
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display device
sensor
image
drift
head
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JP10192929A
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Takashi Mihara
孝士 三原
Takumi Mori
工 毛利
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】仮想画面を、頭部のヨーやピッチを検出して、
観察することを可能とすると共に、姿勢センサのドリフ
ト成分による、頭部運動の計測の不安定性や、頭部の静
止時にヨー方向に回転する誤計測等を低減する。 【解決手段】映像を表示する表示部材4とこの映像を装
着者の目に投影する光学部品5とを具備し、頭部或いは
顔面に装着可能な映像表示装置であって、上記装置の向
きを検出する方位センサ2と、この方位センサ2の出力
に従って映像の一部範囲のみを選択し、該一部範囲の映
像のみを一時に投影するよう制御する映像制御部3と、
上記方位センサ2の出力のドリフトを減少させるよう
に、上記方位センサ2の出力をリアルタイムで補正する
補正部1とを具備する。特に、上記補正部1は、予め測
定された上記方位センサの出力のドリフト量を記録保持
しているドリフト量記録部1aと、補正量を演算する補
正量演算部1bを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば装着者の眼
球の前面に位置するように、光学素子と小型表示装置と
を少なくとも装備した個人用の映像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、装着者の眼球の前面に位置するよ
うに光学素子と小型表示装置とを配設した個人使用向け
の映像提示装置、即ち頭部搭載型映像表示装置(HMD ;
HeadMounted Display )は、例えば航空機のフライト
シミュレーション等の用途や、ゲーム等の仮想現実感の
用途に使用されていた。
【0003】これらは、大型の画像表示装置や光学素子
をヘルメットに装着したもので、極めて大型であった。
また、当初から頭部の位置や姿勢を検出して、その計測
値に基づいて大型の画像生成装置、即ちコンピュータで
作成した画像をリアルタイムで表示する手法を採用して
いた。これらの考え方は既に古く、例えば1980年代の論
文[Virtual environment display system]S.S Fisher
et al ACM1986 Workshop on Interactive 3D Graphics
等でも既に紹介されている。
【0004】この当時のシステムは、大型で重量があ
り、高価であったため、特殊な用途でのみ使用されてい
た。しかし、この技術や構成を、携帯型のコンピュータ
や通信装置の端末として採用する可能性が高まってき
た。
【0005】今日では、半導体技術の進歩に伴って、中
央演算処理装置(CPU ;Central Processing Unit)や
メモリ等の固体半導体装置や小型ハードディスク装置の
性能や価格、大きさが更なる進歩を遂げている。既に、
腕時計型のコンピュータも試作されており、近い将来は
クレジットカード大のコンピュータや指輪のような大き
さのコンピュータも実用化されることも想定される。
【0006】しかし、どんなにコンピュータが小型化し
ても、人間とのヒューマンインタフェースの部分は、小
型化できないのが実状であった。つまり、表示装置やマ
ウス、キーボード等は、人間工学の観点から操作者の目
や指、手に合わせた大きさとすることが要求され、これ
らを小型化するには限界があった。また、ノート型コン
ピュータに使われる表示装置も、表示に必要な電力が表
示画面が大きくなる程、増大し、電池の寿命の点に鑑み
ても大きな問題が依然残っていた。
【0007】このような点に鑑みて、今後の携帯型の表
示装置として、小型化した頭部搭載型の表示装置の更な
る開発が嘱望されている。この場合、小型であっても超
高精細の液晶表示装置を用いることは困難である。例え
ば、現在のコンピュータに一般的に使われているCRT
型の表示装置はXGAで1024×768画素である
が、この画像を全て表示可能な頭部搭載型表示装置を作
るには、対角が1から1.5インチの小型表示LCD
に、約190万画素のTFT型液晶シャッタ素子を搭載
しなければならない。これは、歩留まりからもコストか
らも大変な困難な課題であるといえる。また、開口率低
下の為に消費電力も多くなる。
【0008】ここで、低コストの少ない画素で、大きな
表示画面を観る技術としては、頭部運動を方位センサや
姿勢センサを用いて頭部の運動に合わせて、コンピュー
タが映像を新たに作成しながら操作者に見せる技術が、
従来から仮想現実感や遠隔現実感の手法に取り入れられ
ていた。これらの技術は、大型の画像処理装置と、高価
で大型の姿勢センサを用いた構成となっていた。
【0009】これらの応用に特化して種々の技術が既に
開示されている。即ち、特開平5−328260号公報
では、頭部搭載型の表示装置に姿勢センサを搭載して、
頭部姿勢に合わせて画像を表示する構成が開示されてい
る。また、特開平10−84518号公報では、頭部運
動に連動した3次元画像表示装置において、ジャイロセ
ンサの値が所定値以下では、表示画面を静止させる方法
と構成が提案されている。更に、特開平8−21732
号公報では、ジャイロセンサを用いた姿勢センサではド
リフトが大きいので、加速度センサを組み合わせること
によって、ドリフト成分を除去する方法が開示されてい
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来技術が示すように、小型且つ低価格の映像表示装
置において、その映像表示を姿勢センサの信号に基づい
て制御する技術では、実際にそれらのセンサを実装し、
フィールドで試験を行うと、以下に示すような種々の問
題が生じることが明らかになった。
【0011】即ち、第1に上記姿勢センサで計測する方
位はヨー方向とピッチ方向で十分であり、従来技術のよ
うに6自由度の必要性は無い。第2に、上記姿勢センサ
は多くのセンサを用いている為、高価で大型であった。
【0012】第3に、圧電の振動型ジャイロセンサは、
比較的低価格で高性能であるが、出力値にサンプル間の
ばらつき、温度変化、電源ON時からの変化が大きいこ
と、ドリフトが大きいこと等、多くの問題があった。第
4に、姿勢センサのサイズを小さくすると、特にドリフ
トが大きくなるといった問題があった。
【0013】第5に、上記従来技術では、姿勢センサの
計測値をリアルタイムで画像の変化として演算すること
は容易でなかった。第6に、上記姿勢センサの計測と、
マウス等の操作とは別個独立に行う必要があった。第7
に、コンピュータが、他のアプリケーションを行なって
いる場合には、上記姿勢センサの計測が遅くなるといっ
た問題も生じていた。
【0014】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、超小型、低価格、軽量の
顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用い
て、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部の
ヨーやピッチを検出して、観察することを可能とすると
共に、姿勢センサのドリフト成分による、頭部運動の計
測の不安定性や、頭部の静止時にヨー方向に回転する誤
計測等を低減することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の態様では、映像を表示する表示部材
とこの映像を装着者の目に投影する光学部材とを具備
し、頭部或いは顔面に装着可能な映像表示装置におい
て、上記装置の向きを検出する方位センサと、上記方位
センサの出力に従って映像の一部範囲のみを選択し、こ
の選択した一部範囲の映像のみを一時に投影するよう制
御する映像制御手段と、上記方位センサの出力のドリフ
トを減少させるように、上記方位センサの出力をリアル
タイムで補正する補正手段とを具備することを特徴とす
る映像表示装置が提供される。
【0016】さらに、第2の態様では、上記第1の態様
において、上記補正手段が、予め測定された上記方位セ
ンサの出力のドリフト量を記録保持しているドリフト量
記録手段と、上記ドリフト量記録手段の記録に基づき補
正量を演算する補正量演算手段とを有することを特徴と
する映像表示装置が提供される。そして、第3の態様で
は、上記第1、第2の態様において、上記方位センサを
振動形のジャイロセンサとする映像表示装置が提供され
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について説明する。先ず、本発明の理解を容
易にするために、本発明の基本原理を説明する。本発明
では、頭部搭載型映像表示装置、又は眼鏡型映像表示装
置等、画素数の限定された表示装置を用いて、携帯型の
パーソナルコンピュータ(以下、パソコンと称する)の
表示や操作を実行する場合を想定している。
【0018】例えば、VGA/4である320×40の
画素の表示装置を用いて、VGA(640×480)、
SVGA(800×600)、XGA(1024×76
8)、SXGA(1280×1024)、UXGA(1
600×1200)等の画面を観察可能とする。但し、
これに限定されないことは勿論である。
【0019】その方法は、仮想的に空間内に固定した表
示空間を想定し、その中の一部を、画素数の限定された
表示装置によって覗き込むようにする。以下の説明で
は、仮想的に空間に固定された画面を「仮想大画面」と
称する。
【0020】操作者に、先ず全面を見せて全体を概念的
に把握させる。このとき、例えばXGA1024×76
8の内容を、VGA/4である320×240で観る場
合は、約1/4の間引き画素にする必要がある。このよ
うな場合、極めて粗い画面となり詳細は見えず、文字等
を読むことは不可能である。この画面により、全体の中
で、どの位置にどのような物体、画面、オブジェクト、
メタファー、アイコン等があるかを把握可能とする。
【0021】その後、頭部の姿勢センサと連動した詳細
に呈示する為のモードに入る。人間・視覚工学的に、で
きる限り表示を自然に行うためには、例えば、1024
×768の大画面を仮想大画面として空間的に固定す
る。その固定画面の一部をVGA/4である320×2
40の表示装置で観察する。ここで、最も重要な要素
は、頭部の姿勢を如何に自然に計測して呈示するかにか
かる。
【0022】この場合に技術開発を行う上で、以下の3
点を考慮することは重要である。先ず、姿勢センサの測
定の精度や不安定性に起因する課題である。即ち、この
姿勢を計測する場合は、磁気センサや圧電振動ジャイロ
センサを使うことが考えられるが、磁気センサは信号量
が小さく、且つ周辺の電磁気等に左右されるので、十分
な時間周期での平均を取る必要があり、時間遅れを引き
起こす。また、早い頭部の姿勢変化に対しては追随でき
ない。これは、観察者に大きな違和感を引き起こす。ま
た、圧電振動ジャイロは、早い操作に関しての追随性は
著しく良いが、ドリフト成分を持つという課題がある。
ドリフトがあると、静止していても常にある信号が発生
し、運動している錯覚に陥る。
【0023】次に、観察者の心理上の課題である。観察
者が心理的に意図した運動を呈示できないとストレスを
感じる場合があるが、実際の頭部の運動は、自分が静止
したつもりでも微動している場合が多い。操作者が静止
状態と思っている時は、画面が動かない場合が良い場合
もある。画面と頭部姿勢が完全に対応し、且つ画面の位
置による変化が十分高速で且つ滑らかな場合は、このよ
うな心配はない。
【0024】この他、低コストで小型、軽量であること
である。以上の3点を考慮に入れて技術開発を行う場
合、限定された器材の大きさとコスト内にて、第1に少
ない部品点数で、姿勢センサを安定に、ドリフトを少な
く、如何に精度の良い計測が出来るか否か、第2に操作
者の意図をどのように汲み取るかといった2点が重要と
なる。
【0025】ここで、図1は本発明の映像表示装置の概
念図である。同図に示されるように、この装置は、映像
を表示する表示部材4と、この映像を装着者の目に投影
する光学部材5と、装置の向きを検出する方位センサ2
と、この方位センサ2の出力に従って映像の一部範囲の
みを選択し、この選択した一部範囲の映像のみを一時に
投影するよう制御する映像制御部3と、上記方位センサ
2の出力のドリフトを減少させるように、上記方位セン
サ2の出力をリアルタイムで補正する補正部1とを少な
くとも有する構成となっている。
【0026】上記補正部1は、更に詳細には、予め測定
された上記方位センサ2の出力のドリフト量を記録保持
しているドリフト量記録部1aと、上記ドリフト量記録
部1aの記録に基づき補正量を演算する補正量演算部1
bとからなる。尚、上記方位センサとしては、振動形の
ジャイロセンサ等を採用することができる。
【0027】以下、上記前提事項をふまえた上で、本発
明の実施の形態を詳細に説明する。先ず、第1の実施の
形態について説明する。図2には第1の実施の形態に係
る映像表示装置の構成を示し説明する。
【0028】この図2に示されるように、本実施の形態
に係る映像表示装置は、その構成が、頭部搭載表示部又
は眼鏡型表示部(以下、HMDとする)10と、姿勢セ
ンサ部20と、全体の制御を司る制御部50とに大別さ
れる。
【0029】より詳細には、上記HMD10は、映像を
表示する液晶表示素子(LCD ;Liquid Crystal Disp
lay )12と、その映像を拡大して眼球に投影するため
のプリズム11等により構成されている。上記姿勢セン
サ部20は、ここでは圧電振動ジャイロ21,22と、
増幅器23a,23b、フィルタ回路24a,24b、
アナログデジタル(A/D)変換回路25a,25bで
構成されている。上記制御部50は、記憶回路34及び
演算回路35を含む制御回路30と、画像メモリ31、
LCDコントローラ32、画像入力部33で構成されて
いる。
【0030】ここで、上記ADC25a,25bや増幅
器23a,23b、フィルタ回路24a,24bは、制
御部50に含まれるよう構成しても良いことは勿論であ
る。また、画像入力部33から入力される画像は、コン
ピュータから入力される画像としても良いし、TVチュ
ーナやVTR、特殊な画像生成装置やデジタルカメラの
出力等でも良いことは勿論である。
【0031】図3は上記構成の映像表示装置の表示形態
を示す図である。この例では、上記画像メモリ31に蓄
積した映像情報の一部を、当該画像メモリ31よりも小
さな表示装置を用いて表示することを特徴としている。
【0032】図3は、その表示範囲を表している。同図
において、(0,0)から(xm,ym)は、画像メモ
リ31の蓄積画像領域を2次元の映像領域に変換して表
示してたものである。以下、この画面を「仮想フレー
ム」と称する。
【0033】この仮想フレームは、画像メモリ31の画
素数に対応している。この仮想フレームは、仮想的に設
定したより大きな画面である空間的に固定した2次元の
座標で(ここでは、仮想大スクリーンと称する)に浮か
んでいる。そして、この中の一部の領域である(x0,
y0)から(x0+lx,y0+ly)は、HMD10
のLCD12に表示可能な範囲を示している。以下、実
際に表示する画面を「表示画面」と称する。ここで、表
示範囲は(lx,ly)である。
【0034】一般的には、画像メモリ31の範囲は、V
GA(640×480)からSXGA(1280×10
24)の範囲である場合が多い。一方、LCD12は軽
量で低コストにする為に、VGA/4(320×24
0)からVGA(640×480)が一般的である。
【0035】この実施の形態では、上記表示範囲の始点
である(x0,y0)を頭部の姿勢センサ20,21に
よって、姿勢情報、特にヨーとピッチ情報を計測して決
定し、リアルタイムで操作させることを特徴とする。
【0036】尚、上記表示画面の始点座標は、仮想フレ
ームの中である必要は無く、仮想大スクリーンの中であ
れば良い。また、仮想大スクリーンは限界を示したが、
限界はなくても良いことは勿論である。
【0037】以上、第1の実施の形態について説明した
が、この第1の実施の形態は、第1に姿勢センサによる
頭部運動の姿勢を高精度、且つ人間工学的に有効に計測
すること、第2に姿勢センサの値を制御回路30の記憶
回路34及び演算処理回路35によってセンサ特有のド
リフト等を取り除き、低価格で高精度に表示装置を制御
すること、第3に画像メモリ31の内容をスムースに表
示装置に呈示することを特徴としている。これらを実現
するのに寄与するのは、特に上記制御回路30である。
【0038】次に第2の実施の形態について説明する。
図4は第2の実施の形態に係る映像表示装置の外観構成
図である。この図4に示されるように、第2の実施の形
態に係る映像表示装置は、HMD10と遮光材料12と
で構成されている。即ち、LCDを含むHMD10を片
眼用にのみ配設し、他方の片眼用には、適当な透過率を
有する板やフィルム等による遮光材料12を配設した。
この遮光材料12の透過率は、95%以下である。
【0039】一般に、従来技術では、2枚のLCDを有
するHMD10を用いて、観察者の両眼に映像を呈示す
る方が望ましいとされていた。しかし、映像表示をコン
ピュータとの操作のインタフェースとしてとらえたり、
メンテナンス等の情報呈示としてとらえたり、モバイル
の表示装置としてとらえるとき等は、片目で十分な場合
も多い。また、片目は外界を常にとらえて外部の状況や
変化や危険を察知することが望ましい。この場合、他の
業務を行なったり、外部を見たり、移動中や歩きながら
画像を見ることも可能となる。
【0040】これらに鑑みて、この第2の実施の形態に
係る映像表示装置では、上記場合に対応した必要最小限
の構成要素で構成した。次に第3の実施の形態について
説明する。
【0041】図5は第3の実施の形態に係る映像表示装
置の外観構成図である。この図5に示されるように、こ
の映像表示装置は、HMD10と透過率を可変可能な遮
光材料12’とで構成されている。
【0042】前述したように、映像表示をコンピュータ
との操作のインタフェースとしてとらえたり、メンテナ
ンス等の情報呈示としてとらえたり、モバイルの表示装
置としてとらえると、片目で十分な場合も多い。また、
片目は外界を常にとらえて外部の状況や変化や危険を察
知することが望ましい。この場合、他の業務を行なった
り、外部を見たり、移動中や歩きながら画像を見ること
も可能となる。上記第2の実施の形態は、このような条
件を満たしたものである。
【0043】しかし、実際には、片目の透過率の設定が
非常に重要である。また、特に晴天の屋外で使用する場
合の透過率は5%乃至10%で十分であるが、室内では
50%前後が望ましく、比較的暗い場所では90%以上
することは好ましい。この第3の実施の形態に係る映像
表示装置では、透過率を状況に応じて可変自在としたこ
とに特徴を有している。
【0044】上記遮光材料12’は、外部の明るさに応
じて透過率が変化する材料でも、液晶のような光学デバ
イスでも良い。この外部の明るさに応じて透過率が変化
する材料としては、フォトクロミック材料等がある。こ
れは、紫外線の強さによって材料が化学反応を起こし、
透過率が変化するといった特徴を有している。
【0045】一方、液晶は、2枚の透明電極の間に挟ん
だ液晶材料の印可電圧の配列によって透過率が変化す
る。外部の照度をフォトダイオード等を用いて計測し、
その信号に応じて液晶への印可電圧を変化させることで
透過率を変化させる。尚、透過率を外部に付けたボリュ
ーム等によって変化自在としても良い。
【0046】次に第4の実施の形態について説明する。
図6は第4の実施の形態に係る映像表示装置の外観構成
図である。この装置は、HMD10に搭載する姿勢セン
サの配置に特徴を有している。
【0047】従来、HMD10は大型であったが、個人
用や携帯端末の表示装置としての使用を考えると、小型
で100gを切る軽さが要求される。しかし、軽量小型
とすると、それに付随して姿勢センサの装着場所が無く
なってしまう。
【0048】一方、上記姿勢センサに関しては、従来か
ら圧電素子を利用した振動型のジャイロや、磁気セン
サ、加速度センサ、重力センサ等、種々のものがある。
HMDの小型化の要求を考えると、磁気センサや重力セ
ンサが好適である。しかし、この応用では、ヨー方向の
計測が重要であり、且つ高速応答性が重視される。
【0049】このような場合は、圧電素子を利用した振
動型のジャイロが最適である。しかし、圧電素子を利用
した振動型のジャイロは、小型化するとS/Nが悪くな
り、静止状態にもかかわらず信号が出る所謂ドリフトと
いった問題が生じる。即ち、圧電素子を利用した振動型
のジャイロを採用する場合、その高性能性を維持するた
めには、所定の長さが必要である。従って、このような
場合に、この実施の形態の如き小型の表示装置における
姿勢センサの配置が重要となる。
【0050】以下、図6を参照して、ヨー方向センサの
配置を説明する。図6(a)は、圧電素子を利用した振
動型のジャイロ21を基板13に搭載して偏心型の自由
曲面プリズム11の側面に配置した様子を示している。
これに対して、図6(b)は、圧電素子を利用した振動
型のジャイロ21をプリズム11の側面に直接的に配設
した様子を示している。この図6(b)に示す場合は、
フレキシブルな基板13’を配線として使用した。
【0051】上記偏心型の自由曲面プリズム11の上面
の所定位置には、LCD12が配置されている。ここ
で、ヨー方向の計測は、このプリズム11の上下方向を
回転軸(図中のA方向)とした回転角の計測である。こ
の為、プリズム11のレンズ面以外の側面に圧電素子を
利用した振動型のジャイロ21を配置している。これに
より、長さが30〜50mmまでのセンサを搭載するこ
とができ、精度とS/N、ドリフト量を小さくすること
ができる。また、圧電素子を利用した振動型のジャイロ
21の高さは3〜5mm程度である為、この圧電素子を
利用した振動型のジャイロ21の大きさは、表示装置1
0の大きさや重さの小型化に好適である。
【0052】次に第5の実施の形態について説明する。
図7は第5の実施の形態に係る映像表示装置の構成図で
ある。同図において、編心型の自由曲面プリズム11の
上面にはLCD12が配置されている。ピッチ方向の計
測は、このプリズムの側面方向(図中、B方向)を回転
軸とした回転角の計測である。この為、プリズム11の
レンズ面以外の上下側面に圧電素子を利用した振動型の
ジャイロ21を付けたものである。
【0053】これにより、長さが30〜50mmまでの
センサが搭載でき、精度とS/N、ドリフト量が小さく
できる。また、圧電素子を利用した振動型のジャイロ2
1の高さは3〜5mm程度の為、この圧電素子を利用し
た振動型のジャイロ21の大きさは、HMD10の大き
さや重さの小型化の要請に適合する。尚、振動型のジャ
イロ21の配設位置としては、上記位置のほか、プリズ
ム11の下面でも良いことは勿論である。
【0054】次に第6の実施の形態について説明する。
図8は第6の実施の形態に係る映像表示装置に関する図
である。この第6の実施の形態は、制御部50に搭載す
る各機能部の詳細な構成に関するものである。先に示し
た図2と基本構成は同様だが、本実施の形態に係る映像
表示装置は、制御部50が記憶部34と演算部35とを
有し、姿勢センサの出力を補正すること、及びドリフト
を除去することに特徴を有している。
【0055】即ち、図8(a)に示されるように、制御
部50は制御部30を有する。この制御部30には、姿
勢センサからのヨー方向とピッチ方向の信号が入力さ
れ、その信号は記憶部34の補正データを用いて演算部
35で補正演算され、この補正後の情報は変換部36に
て座標に変換される。
【0056】一方、入力した画像は一辺Xmと他辺Ym
の2次元画像として画像メモリ31に記録され、その始
点情報は、変換部36から入力される。この画像メモリ
31は、仮想フレームの枠を定める。この始点情報と表
示装置の画素数である(lx、ly)が切り出され、L
CDコントローラ32に入力され、このLCDコントロ
ーラ32よりLCDへと出力されることとなる。
【0057】ここで、表示画面が画像メモリ31の論理
空間(ここでは仮想フレームと言う)に収まっている場
合は問題はないが、表示画面が仮想フレームからはみ出
している場合は問題となり、これを回避するための処理
が必要となる。
【0058】図8(b)は、姿勢センサからの開始点の
位置が仮想フレームの範囲を超えた様子を示している。
この場合でも、表示画面や始点は、空間に固定された2
次元座標である仮想大スクリーンに収まっている。この
場合は、仮想フレームの外部の表示画面は背景色で表示
する必要がある。LCDコントローラ32は、この範囲
外の画素に予め決定した背景色を準備し、表示装置に出
力する。
【0059】図8(c)は姿勢センサからの開始点の位
置が仮想フレームに入っているが、終点が仮想フレーム
の範囲を超えた様子を示している。この場合は、画像メ
モリ31の仮想フレームの範囲外であり、仮想大スクリ
ーンの画像は背景色で表示する必要がある。LCDコン
トローラ32は、この範囲外の画素に予め決定した背景
色を準備し、表示装置に出力する。
【0060】ここで、第6の実施の形態のうちの画像メ
モリ31への画像データの蓄積と転送の手法を説明す
る。姿勢センサの位置情報に合わせて表示装置に画像信
号を転送及び表示する場合に、画像が滑らかに自然に表
示される必要がある。この為には、ヨー方向へも、ピッ
チ方向へも、1画素単位で画面がリアルタイムで変化さ
せ表示されなくてはならない。
【0061】図9は、上記画像メモリ31への論理的な
記録とデータ転送及び表示が1画素単位になるように構
成した例である。先ず、画像メモリ31の配列を、表示
画面に合わせて(xm,ym)だけ確保する。ここで、
画像は(1,1)、(1,2)…と記録されている。こ
のとき、各画素の画像データに相当する例えばRGBの
24ビットのデータを論理的に1記録単位として記録
し、この単位で画像メモリ31とLCDコントローラ3
2、更には可能ならば表示装置の間で転送する。これに
より、画像は1画素単位で表示され、且つ頭部の移動に
対して簡易に表示することができる。
【0062】次に図10は、表示入力に対する2つの形
態を示している。ここで、図10(a)はデジタル方
式、図10(b)はアナログ方式を、それぞれ示してい
る。この図10(a)に示されるように、デジタル方式
では、(xm,ym)を確保し、lx、lyを切り出し
た後、LCDに表示する(#1乃至#3)。一方、図1
0(b)に示されるように、アナログ方式では、(x
m,ym)を確保し、D/A変換して、これをアナログ
信号に変換した後、LCDにアナログ出力し、表示する
(#4乃至#6)。
【0063】次に図11は実装形態の一例を示す図であ
る。先ず、図11(a)は、HMD10の構成を示して
いる。1対のLCD12の間に、例えばフレキシブル基
板36にLCDコントローラ32を配置した構成となっ
ている。尚、2眼式のほか、一眼式でも良いことは勿論
である。
【0064】図11(b)は、画像メモリ31や制御装
置30をフレキシブル基板36に搭載した構成を示して
いる。このようにLCDコントローラ32等が配置され
たフレキシブル基板36を折り曲げて、プリズム11の
側面に収納する。
【0065】次に第7の実施の形態について説明する。
図12は第7の実施の形態に係る映像表示装置の構成図
である。この実施の形態では、基本構成は、先に説明し
た第6の実施の形態と同様であるが、HMD10とは別
に制御部50を別のケース37に収めた構成となってい
る。電池等を装填することを考えると、HMD10の総
重量が大きくなることに鑑み、制御部50を別構成にし
たものである。この場合もLCDコントローラ32や画
像メモリ31はHMD10に搭載しても良い。
【0066】次に第8の実施の形態について説明する。
図13は第8の実施の形態に係る映像表示装置の構成図
である。基本構成は、先に説明した第6の実施の形態と
同様である。しかしながら、第6の実施の形態では、ヨ
ー方向とピッチ方向の2つの姿勢を用いたが、低価格と
機能の限定を考えると、ヨー方向の表示で十分である場
合もある。
【0067】以下、図13を参照して、本実施の形態の
表示方法を説明する。空間に固定された仮想的なスクリ
ーン、即ち仮想大スクリーンは、左右の方向に広がって
いる。しかし、上下方向は、表示画面で決定される空間
で決定されている。この中に画像メモリ31で決定され
る仮想フレームが設定される。ここで、画像メモリ31
のY方向(上下方向)は表示装置の1yと同一である。
即ち、仮想フレームは(xm,ly)であり、表示画面
は(lx,ly)である。上下方向の画角は変化せず、
ヨー方向の姿勢に元づいて水平方向の画面が変化する。
この実施の形態では、姿勢センサも1つで良いこととな
るため、装置の小型化に寄与することとなる。
【0068】次に第9の実施の形態について説明する。
図14は第9の実施の形態に係る映像表示装置の構成図
である。この装置の基本構成は、先に説明した第6,7
の実施の形態と同様である。
【0069】但し、上記第6の実施の形態の構成では、
システムの汎用性を考慮して、制御部50をHMD10
や付帯装置37に含める構成としたが、コンピュータの
表示端末として考えると、制御部50は、コンピュータ
の中央演算装置やメモリを用いる構成としても構わな
い。この点に着目して改良した構成としたのが、この第
9の実施の形態である。以下に詳述する。
【0070】図14(a)は、映像表示装置の構成の一
例を示す図である。この図14(a)に示されるよう
に、この実施の形態では、ノート型のパーソナルコンピ
ュータ38を直接的にコネクタと接続コード39を介し
てHMD10に通信自在に接続した構成としている。
【0071】図14(b)は、上記パーソナルコンピュ
ータ38の内部構成を示す図である。この図14(b)
に示されるように、パーソナルコンピュータ38は、キ
ャッシュメモリ43が接続されたCPU42と、メイン
メモリ40と、ハードディスク44と、HMDと外部端
子を介して接続されたLCDコントローラ41は、デー
タバス40を介して相互に接続された構成となってい
る。
【0072】次に第10の実施の形態について説明す
る。尚、この第10の実施の形態に係る映像表示装置の
基本構成は、先に説明した第1及び第6の実施例と同様
であるため、説明を省略する。
【0073】以下、第10の実施の形態による映像表示
装置の姿勢センサの信号の補正方法を説明する。この第
10の実施の形態は、先に第1の実施の形態で説明した
ように、低コスト化を図るべく、できる限り少ないセン
サ等の部品を使って、基本構成の機能を実現するもので
ある。
【0074】ここで、使用するセンサである振動型の圧
電ジャイロは、角速度をフィルタ、積分して角度を計測
している。この積分時の誤差の積算や、圧電素子の不安
定性は、電極の熱雑音等に起因すると考えられる。この
ドリフト成分は、センサデバイスの固体差や動作時間、
温度等の様々な要因によって変化し、安価な姿勢センサ
を実現する上で大きな障害となっていた。
【0075】図15は、出力電圧が一定と見なされる時
間後に計測した静止時の出力電圧をデバイスによる固体
差を度数として示す図である。この図15において、縦
軸は度数を、横軸は静止時の信号量をそれぞれ示してい
る。同図より明らかなように、ドリフト成分のデバイス
による個体差が大きいため、この実施の形態では、各デ
バイス毎に以下の補正操作を行う。
【0076】即ち、第1に、受け入れ検査を行い所定範
囲に入るデバイスを用いて組み立てる。第2に、完成後
に室温(20度)にて静止状態にて出力信号が一定と見
なされる時間通電した後のドリフト量を計測する。この
値をωkとする。第3に、動作計測時の姿勢は以下の補
正した角速度ω’を用いる。第4に、ヨー、ピッチ角度
は、このω’を時間積分して用いる。ここで、角速度
ω’は、ω’=ω+ωkである。尚、上記補正値ωk
は、制御回路の記録装置に記憶されており、この計算は
演算回路によって行うこととする。
【0077】次に第11の実施の形態を説明する。尚、
基本構成は先に説明した第1及び第6の実施の形態と同
様であるため、詳細な説明は省略する。以下、特徴とな
る姿勢センサの信号の補正方法の説明する。
【0078】先に第1の実施の形態で説明したように、
低コスト化を狙ってできる限り少ないセンサ等の部品を
使用して、基本構成の機能を実現するものである。ここ
で、使用するセンサである振動型の圧電ジャイロは、角
速度をフィルタ、積分して角速度を計測している。この
積分時の誤差の積算や、圧電素子の不安定性は、電極の
熱雑音等に起因すると考えられる。このドリフト成分
は、センサデバイスの固体差や動作時間、温度等の様々
な要因によって変化し、安価な姿勢センサを実現する上
で大きな障害となっていた。
【0079】ここで、図16は、ジャイロセンサにおけ
る静止時の出力電圧をセンサの印可電圧を印可後の経過
時間の関数として示す図である。尚、縦軸は静止時の信
号量、横軸は時間をそれぞれ示している。
【0080】同図より明らかなように、ドリフト成分の
動作時間に対する不安定性が大きいため、この実施の形
態では、個々のデバイス毎に以下の補正操作を行う。即
ち、第1に、受け入れ検査を行い所定範囲に入るデバイ
スを用いて組み立てる。第2に、完成後に室温(20
度)にて通電からある時間(例えば30分)までのドリ
フト量の時間依存性を計測する。この値をωk(t)と
する。第3に、動作計測時の姿勢はドリフトを含む生デ
ータω(t)から以下の補正した角速度ω’(t)を算
出する。第4に、ヨー、ピッチ角度は、このω’を時間
積分して用いる。ここで、ω’(t)=ω(t)+ωk
(t)である。
【0081】尚、上記補正値ωk(t)は、制御部の記
録部に記憶されており、この計算は演算処理部によって
行う。更に、時間は、所定の時間間隔の値で記録する。
補正時間の間の任意の時間の補正は2点又は3点のデー
タによる補間を行う。
【0082】次に第12の実施の形態を説明する。尚、
基本構成は先に説明した第1及び第6の実施の形態と同
様である為、詳細な説明を省略する。以下、特徴となる
姿勢センサの信号の補正方法を説明する。
【0083】先に第1の実施の形態で説明したように、
低コスト化を狙ってできる限り少ないセンサ等の部品を
使って、基本構成の機能を実現する。ここで、使用する
センサである振動型の圧電ジャイロは、角速度をフィル
タ、積分して角度を計測している。この積分時の誤差の
積算や、圧電素子の不安定性は、電極の熱雑音等に起因
すると考えられる。このドリフト成分は、センサデバイ
スの固体差や動作時間、温度等の様々な要因によって変
化し、安価な姿勢センサを実現する上で大きな障害とな
っていた。
【0084】図17は、ジャイロセンサにおける静止時
の出力電圧をセンサの周囲温度の関数として示す図であ
る。縦軸は静止時の信号量、横軸は温度を示している。
同図より明らかなように、ドリフト成分の周囲温度に対
する不安定性が大きいため、この実施の形態では個々の
デバイス毎に以下の補正操作を行う。
【0085】即ち、第1に、受け入れ検査を行い所定範
囲に入るデバイスを用いて組み立てる。第2に、完成後
に通電から所定の時間(例えば30分)後のドリフト量
の周辺温度依存性を計測する。この値をωk(T)とす
る。Tは温度である。第3に、姿勢センサの周辺に温度
センサを組み込んで、周囲温度を略リアルタイムで計測
する。第4に、動作計測時の姿勢はドリフトを含む生デ
ータω(T)から、以下の補正した角速度ω’(T)を
算出する。第5に、ヨー、ピッチ角度はこのω’を時間
積分して用いる。ここで、ω’(T)=ω(T)+ωk
(T)である。
【0086】尚、この補正値ωk(T)は、制御部の記
録部に記憶されており、この計算は演算処理部によって
行う。温度はある温度間隔の値で記録する。設定温度の
間の任意の温度の補正は、2点又は3点のデータによる
補間を行う。
【0087】次に第13の実施の形態を説明する。基本
構成は第1及び第6の実施の形態と同様であるため、こ
こでは詳細な説明を省略する。以下、姿勢センサの信号
の補正方法を説明する。
【0088】先に第1の実施の形態で説明したように、
低コスト化を狙ってできる限り少ないセンサ等の部品を
使って、基本構成の機能を実現する。ここで、使用する
センサである振動型の圧電ジャイロは、角速度をフィル
タ、積分して角速度を計測している。この積分時の誤差
の積算や、圧電素子の不安定性は、電極の熱雑音等に起
因すると考えられる。このドリフト成分は、センサデバ
イスの固体差や動作時間、温度等の様々な要因によって
変化し、安価な姿勢センサを実現する上で大きな障害と
なっていた。
【0089】ここで、図18(a)は、ジャイロセンサ
における静止時の出力電圧をセンサの動作時間の関数と
して示した図である。先ず、電源投入時にドリフト成分
が大きく変化し漸近的にある値にある。その後、電源を
一旦切断し、時間tr後に電源を再投入した場合のジャ
イロセンサにおける静止時の出力電圧の変化を示す。こ
こで、trは20から30分以内である。これ以上長い
場合は、熱平衡状態となり、先に示した第11の実施の
形態で対応することができる。
【0090】また、図18(b)は、このドリフト成分
を、trをパラメータとして動作時間tとの関数で示し
た図である。以下、この補正方法を示す。即ち、第1
に、受け入れ検査を行い所定範囲に入るデバイスを用い
て組み立てる。第2に、完成後に通電からある時間(例
えば30分)までのドリフト動作時間(t)依存性を計
測する。この値をωk(t)とする。第3に、電源を一
旦切り再投入をして再度通電からある時間(例えば30
分)までのドリフト動作時間(t)依存性を計測する。
ここで、再投入までの時間trをパラメータとする。こ
の値をωk(t、tr)とする。第4に、動作計測時の
姿勢は、ドリフトを含む生データω(t、tr)から、
以下の補正した角速度ω’(t、tr)を算出する。第
5にヨー、ピッチ角度は、このω’を時間積分して用い
る。
【0091】ここで、ω’(t、tr)=ω(t、t
r)+ωk(t、tr)である。尚、この補正値ωk
(t、tr)は、制御部の記録部に記憶されている。ま
た、この計算は演算処理部によって行う。任意の時間の
補正は、2点又は3点のデータによる補間を行う。ここ
で、実際の機器でtrを測定する例として、電源Off
時に内蔵タイマの値を一旦記憶装置に記録し、再度電源
On時に、この記録値を読み出し、On時の内蔵タイマ
の値と比較を行い、trを計測する。ここでは再投入ま
での時間trを用いたが、再投入からの時間を用いて補
正してもよいことは勿論である。
【0092】次に第14の実施の形態について説明す
る。基本構成は第1及び第6の実施の形態と同様である
ため、ここでは詳細な説明を省略する。以下、姿勢セン
サの信号の補正方法を説明する。
【0093】先に第1の実施の形態で説明したように、
低コスト化を狙って出来る限り少ないセンサ等の部品を
使って、基本構成の機能を実現する。ここで、使用する
センサである振動型の圧電ジャイロは、角速度をフィル
タ、積分して角度を計測している。この積分時の誤差の
積算や、圧電素子の不安定性は、電極の熱雑音等に起因
すると考えられる。このドリフト成分は、センサデバイ
スの固体差や動作時間、温度等の様々な要因によって変
化し、安価な姿勢センサを実現する上で大きな障害とな
っていた。
【0094】ここで、先に説明した第10乃至第13の
実施の形態では、ドリフトの経時変化はないものとし
て、出荷時にセンサのドリフトを計測して補正を加え
た。しかし、僅かにドリフト成分の経時変化や、その時
の湿度や気圧等によっても変化することが明確となっ
た。以下、かかる点に鑑みてなされた第14の実施の形
態による補正方法を説明する。
【0095】図19(a)は、ジャイロセンサにおける
静止時の出力電圧をセンサの動作時間の関数として示す
図である。縦軸は静止時の信号量、横軸は経過時間を示
している。電源投入時にドリフト成分が大きく変化し漸
近的に所定値になる。この特性をセンサ毎に示したもの
で、図中ABCはセンサの別を示す。
【0096】一方、図19(b)は電源投入時のドリフ
ト成分をH点として示す図である。以下、この補正方法
を説明する。即ち、第1に、受け入れ検査を行ない、あ
る範囲に入るデバイスを用いて組み立てる。第2に、完
成後に、通電からある時間(例えば30分)までのドリ
フト動作時間(t)依存性を計測する。この値をωk
(t)とする。これは、記録装置に記録する。第3に、
動作計測時に最初に静止時の値を計測する。この点は図
19(b)のH点であるとする。このH点から、動作時
間に関する予想曲線を推測する。このには図19(a)
のサンプルばらつきを考慮して決定する。この関係をω
kn(t)とする。第4に、実際の計測はドリフトを含
む生データω(t)から、以下の補正した角速度ω’
(t)を算出する。第5に、ヨー、ピッチ角度はこの
ω’を時間積分して用いる。
【0097】ここで、ω’(t)=ω(t)+ωkn
(t)である。尚、この補正値ωk(t)は制御部の記
録部に記憶されており、この計算は演算部によって行
う。任意の時間の補正は、2点又は3点のデータによる
補間を行う。
【0098】次に第15の実施の形態を説明する。基本
構成は第1及び第6の実施の形態と同様であるため、こ
こでは詳細な説明を省略する。以下、姿勢センサの信号
の補正方法を説明する。
【0099】先に第1の実施の形態で説明したように、
低コスト化を狙って出来る限り少ないセンサ等の部品を
使って、基本構成の機能を実現する。ここで、使用する
センサである振動型の圧電ジャイロは、角速度をフィル
タ、積分して角度を計測している。この積分時の誤差の
積算や、圧電素子の不安定性は、電極の熱雑音等に起因
すると考えられる。このドリフト成分は、センサデバイ
スの固体差や動作時間、温度等の様々な要因によって変
化し、安価な姿勢センサを実現する上で大きな障害とな
っていた。
【0100】ここで、先に説明した第10乃至第13の
実施の形態では、ドリフトの経時変化はないものとし
て、出荷時にセンサのドリフトを計測して補正を加え
た。しかし、僅かにドリフト成分の経時変化や、その時
の湿度や気圧等によっても変化することを突き止めた。
以下、かかる点に鑑みてなされた第15の実施の形態に
よる補正方法を説明する。
【0101】図20(a)は、ジャイロセンサにおける
静止時の出力電圧をセンサの動作時間の関数として示す
図である。縦軸は静止時の信号量、横軸は経過時間を示
している。電源投入時にドリフト成分が大きく変化し、
漸近的に所定値になる。この特性をセンサ毎に示し、図
中ABCはセンサの別を示す。
【0102】一方、図20(b)は電源投入時のドリフ
ト成分を時間を変えて2点をH、I点として示す図であ
る。以下、この補正方法を示す。即ち、第1に、受け入
れ検査を行ない、ある範囲に入るデバイスを用いて組み
立てる。第2に、完成後に、通電からある時間(例えば
30分)までのドリフト動作時間(t)依存性を計測す
る。この値をωk(t)とする。これは記録装置に記録
する。第3に、動作計測時に最初に静止時の値を計測す
る。この点は図20(b)のH点であるとする。次にt
1後の値をI点として測定する。このH、I点から、動
作時間に関する予想曲線を推測する。これには図20
(a)のサンプルばらつきを考慮して決定する。この関
係をωkn(t)とする。第4に、実際の計測はドリフ
トを含む生データω(t)から、以下の補正した各速度
ω’(t)を算出する。第5にヨー、ピッチ角度はこの
ω’を時間積分して用いる。
【0103】ここで、ω’(t)=ω(t)+ωkn
(t)である。尚、最初の計測をH、I点の2点で行な
ったが、3点以上でも良いことは勿論である。また、こ
の補正値ωk(t)は、制御回路の記録装置に記憶され
ており、この計算は演算回路によって行うものとする。
任意の時間の補正は、2点又は3点のデータによる補間
を行うものとする。
【0104】次に第16の実施の形態について説明す
る。基本構成は第1及び第6の実施の形態と同様である
ため、ここでは詳細な説明を省略する。以下、姿勢セン
サの信号の補正方法を説明する。
【0105】先に第1の実施の形態で説明したように、
低コスト化を狙って出来る限り少ないセンサ等の部品を
使って、基本構成の機能を実現するものである。ここ
で、使用するセンサである振動型の圧電ジャイロは、角
速度をフィルタ、積分して角速度を計測している。この
積分時の誤差の積算や、圧電素子の不安定性は、電極の
熱雑音等に起因すると考えられる。
【0106】このドリフトの補正法は第10乃至第15
の実施の形態で説明したが、補正はサンプルばらつき、
経時変化、動作時間依存性、温度変化等であった。この
ような補正を加えても、容量性のランダムな熱雑音であ
るkTCノイズ等が存在する。これは、大きな容量に蓄
積した電荷のランダムな熱ゆらぎであるため、予想する
ことは出来ない。このため、僅かに残ったドリフト成分
は、静止状態であっても存在している。
【0107】そこで、第10乃至第15の実施の形態の
補正のいずれかを行なった上に、図21に示す閾値によ
る不感帯を考える。この図21は補正した角速度ω’の
動作時間依存性を示す図である。
【0108】同図において、B点までは静止状態で、B
点以降は運動状態である。この図21のように、Δω+
とΔω−の閾値を設定する。そして、この範囲にω’が
入る場合は静止状態と判断する。この閾値は、出荷前の
検査にて静止状態で計測し、その値に余裕係数を掛けて
設定しても良いし、その都度設定しても良い。
【0109】上記所定の範囲は上述のように決定するほ
かにも、外部から変更可能に構成してもよい。このよう
にすれば、使用者の感覚の個人差に対応した最適の範囲
を設定できる。
【0110】次に第17の実施の形態について説明す
る。基本構成は第1及び第6の実施の形態と同様である
ため、ここでは詳細な説明を省略する。以下、人間工学
的な静止状態の判断法を説明する。
【0111】先に第1の実施の形態で説明したように、
低コスト化を狙って出来る限り少ないセンサ等の部品を
使って、基本構成の機能を実現するものである。ここ
で、使用するセンサである振動型の圧電ジャイロは、角
速度をフィルタ、積分して角度を計測している。この積
分時の誤差の積算や、圧電素子の不安定性は、電極の熱
雑音等に起因すると考えられる。
【0112】このドリフトの補正法は第10乃至第16
の実施の形態で説明した。即ち、補正はサンプルばらつ
き、経時変化、動作時間依存性、温度変化等であった。
しかし、この様な補正を加えても、容量性のランダムな
熱雑音であるkTCノイズ等が存在する。これは、大き
な容量に蓄積した電荷のランダムな熱ゆらぎであるた
め、予想することはできない。但し、実際には第10乃
至第16の実施の形態の補正で極めて高品質な姿勢セン
サが作成できる。
【0113】むしろ問題は、操作者が静止状態と感じて
いても、頭部が運動していたり僅かに振動する場合もあ
る。この場合は、操作者によっては固定された映像とし
て全く違和感を持たない人と、僅かな揺れに対して違和
感を持つ場合がある。この違和感は、自分が静止してい
ると思っている間は、画像は変化して欲しくないとの願
望である。この為、操作者が静止状態と意図している場
合は、姿勢センサからの信号が有意義な感値であっても
強制的に、静止状態とする。
【0114】図22は補正した角速度ω’の動作時間依
存性を示す図である。同図において、B点までは静止状
態と意図した場合のセンサ出力である、このB点までの
信号からωmax+(S)とωmax−(S)から図示
のようにΔω+とΔω−の閾値を設定する。設定の方法
は、ωmax+(S)とωmax−(S)にある係数を
掛ける方法を用いる。尚、B点以降は、この範囲にω’
が入る場合は静止状態と判断する。
【0115】図23は他の例として、補正した各速度
ω’の動作時間依存性を示す図である。B点までは操作
者が静止状態と意図した場合のセンサ出力であり、C点
までは操作者が自分が運動状態にあると意図する時間で
ある。
【0116】このB点までの信号からωmax+(S)
とωmax−(S)を、C点までの信号から、ωmin
+(D)とωmin−(D)を決定する。これらの値か
ら図示のようにΔω+とΔω−の閾値を設定する。この
設定の方法は、ωmax+(S)とωmax−(S)と
ωmin+(D)とωmin−(D)の間にΔω+とΔ
ω−を見積もる。そして、C点以降は、この範囲にω’
が入る場合は静止状態と判断する。
【0117】次に第18の実施の形態を説明する。図2
4は第18の実施例の方法を示す。基本構成は先に説明
した第6や第7の実施の形態と同様である。
【0118】第6又は第7の実施の形態では、頭部の姿
勢によって仮想画面の内の一部を表示する方法であっ
た。仮想画面に表示された映像を観る場合はそれで十分
であるが、携帯端末等では操作する必要がある。
【0119】この為、図24の例では、制御部37に操
作部38を付加し、2次元の位置計測装置(マウスでも
良い)39と操作ボタン40を付加した。尚、このマウ
ス39と姿勢センサの値は基本的には独立して動作する
が、マウスが視野表示から離れた場合にはマウスの方向
を表示できるようにしても構わない。
【0120】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を
逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能であることは
勿論である。
【0121】尚、本発明の要旨をまとめると以下のよう
になる。 (1)映像を表示する表示部材とこの映像を装着者の目
に投影する光学部品とを具備し、頭部もしくは顔面に装
着可能な映像表示装置において、上記装置の向きを検出
する方位センサと、上記方位センサの出力に従って映像
の一部範囲のみ選択し、この選択した一部範囲の映像の
みを一時に投影するよう制御する映像制御手段と、上記
方位センサの出力のドリフトを減少させるように、上記
方位センサの出力をリアルタイムで補正する補正手段
と、を具備することを特徴とする映像表示装置。
【0122】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。また大きな課題であ
った姿勢センサのドリフト成分による、頭部運動の計測
の不安定性や、頭部の静止時にヨー方向に回転する誤計
測等を低減できる。 (2)上記補正手段は、予め測定された上記方位センサ
の出力のドリフト量を記録保持しているドリフト量記録
手段と、上記ドリフト量記録手段の記録に基づき、補正
量を演算する補正量演算手段を具備することを特徴とす
る(1)に記載の映像表示装置。
【0123】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。姿勢センサを用いる
場合の課題であった、頭部姿勢の計測の精度や安定性を
格段に向上し、かつドリフトも最小限に押えられる。よ
り低価格で人間の運動に自然に追随する高性能の画像表
示装置が可能となる。 (3)上記方位センサは振動形のジャイロセンサである
ことを特徴とする(1)又は(2)に記載の映像表示装
置。
【0124】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーを検出して、観察することが可能な表示装置を作
成することが可能となる。また圧電ジャイロを用いるこ
とによって、頭部運動の高速応答性が向上するので、大
きな課題であった頭部運動と表示のタイムラグを低減で
きる。 (4)上記映像表示装置は上記方位センサの起動からの
経過時間を計測可能な計時手段をさらに具備し、上記ド
リフト量記録手段に記録保持される内容は、上記方位セ
ンサの起動からの経過時間とドリフト量との関係であ
り、上記補正量演算手段は補正量を演算するに際して、
さらに上記計時手段の出力にも基づくことを特徴とする
(2)又は(3)に記載の映像表示装置。
【0125】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。電源投入後、直ちに
使用できる装置として圧電ジャイロセンサを用いる場合
の課題であった、電源投入後の不安定性を向上すること
で、頭部姿勢の計測の精度や安定性を格段に向上し、か
つドリフトも最小限に押えられる。より低価格で人間の
運動に自然に追随する高性能の画像表示装置が可能とな
る。 (5)上記映像表示装置は温度を測定する温度測定手段
をさらに具備し、上記ドリフト量記録手段に記録保持さ
れる内容は、温度とドリフト量との関係であり、上記補
正演算手段は補正量を演算するに際して、さらに上記温
度測定手段の出力にも基づくことを特徴とする(2)又
は(3)に記載の映像表示装置。
【0126】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。圧電ジャイロセンサ
を用いる場合の課題であった、温度変化による計測値の
変化を低減することで、頭部姿勢の計測の精度や安定性
を格段に向上し、かつドリフトも最小限に押えられる。
より低価格で人間の運動に自然に追随する高性能の画像
表示装置が可能となる。 (6)上記映像表示装置は上記方位センサを一旦止めた
後に再起動した時からの経過時間を計測可能な計時手段
をさらに具備し、上記ドリフト量記録手段に記録保持さ
れる内容は、上記方位センサを一旦止めた後に再起動し
た時からの経過時間とドリフト量との関係であり、上記
補正量演算手段は補正量を演算するに際して、さらに上
記計時手段の出力にも基づくことを特徴とする(2)又
は(3)に記載の映像表示装置。
【0127】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。圧電ジャイロセンサ
を用いる場合の課題であった、電源の再投入時の変化を
低減することで、頭部姿勢の計測の精度や安定性を格段
に向上し、かつドリフトも最小限に押えられる。より低
価格で人間の運動に自然に追随する高性能の画像表示装
置が可能となる。 (7)上記映像表示装置は上記方位センサを一旦止めた
後に再起動するまでの経過時間を計測可能な計時手段を
さらに具備し、上記ドリフト量記録手段に記録保持され
る内容は、上記方位センサを一旦止めた後に再起動する
まで経過時間とドリフト量との関係であり、上記補正量
演算手段は補正量を演算するに際して、さらに上記計時
手段の出力にも基づくことを特徴とする(2)又は
(3)に記載の映像表示装置。
【0128】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。圧電ジャイロセンサ
を用いる場合の課題であった、電源の再投入時までの時
間による計測値の変化を低減することで、頭部姿勢の計
測の精度や安定性を格段に向上し、かつドリフトも最小
限に押えられる。より低価格で人間の運動に自然に追随
する高性能の画像表示装置が可能となる。 (8)上記ドリフト量記録手段の記録保持するドリフト
量は上記方位センサの静止状態におけるものであり、上
記補正量演算手段は補正量を演算するに際して、さらに
静止状態にある上記方位センサの起動時における上記セ
ンサの出力にも基づくことを特徴とする(2)又は
(3)に記載の映像表示装置。
【0129】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。圧電ジャイロセンサ
を用いる場合の課題であった、製造時と実際の使用時の
センサ特性の変化を低減することで、頭部姿勢の計測の
精度や安定性を格段に向上し、かつドリフトも最小限に
押えられる。より低価格で人間の運動に自然に追随する
高性能の画像表示装置が可能となる。 (9)上記映像装置は上記方位センサの起動からの経過
時間を計測可能な計時手段をさらに具備し、上記ドリフ
ト量記録手段の記録保持するドリフト量は上記方位セン
サの静止状態におけるものであり、上記補正手段は補正
量を演算するに際して、さらに静止状態にある上記方位
センサの起動より所定の複数の時間経過後の出力にも基
づくことを特徴とする(2)又は(3)に記載の映像表
示装置。
【0130】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。圧電ジャイロセンサ
を用いる場合の課題であった、製造時と実際の使用時の
変化を、電源投入時間からの変化も考慮に入れて低減す
ることで、頭部姿勢の計測の精度や安定性を格段に向上
し、かつドリフトも最小限に押えられる。より低価格で
人間の運動に自然に追随する高性能の画像表示装置が可
能となる。 (10)上記補正量演算手段は補正量を演算するに際し
て、上記方位センサの出力の変動のうち、所定の範囲内
の変動は無視することを特徴とする(2)又は(3)に
記載の映像表示装置。 (11)上記所定の範囲は、外部より変更可能に構成さ
れていることを特徴とする(10)に記載の映像表示装
置。
【0131】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。この時に課題であっ
た頭部の静止状態と運動状態の判断を個人差を考慮に入
れれば、電源投入時にその特性を計測することによって
判断可能である。これで頭部姿勢の計測の精度や安定性
を格段に向上できる。より低価格で人間の運動に自然に
追随する高性能の画像表示装置が可能となる。 (12)上記映像表示装置は、動作モードとして、静止
状態において上記方位センサの出力を計測するモードを
具備し、上記補正量演算手段は補正量を演算するに際し
て、上記方位センサの出力の変動のうち、上記モードの
計測結果より基づく所定の範囲内の変動は無視すること
を特徴とする(2)又は(3)に記載の映像表示装置。
【0132】この態様によれば、姿勢センサのドリフト
成分による、頭部運動の計測の不安定性や、頭部の静止
時にヨー方向に回転する誤計測などを低減できる。 (13)上記映像表示装置は、動作モードとして、静止
状態において上記方位センサの出力を計測するモード
と、運動状態において上記方位センサの出力を計測する
モードを具備し、上記補正量演算手段は補正量を演算す
るに際して、上記方位センサの出力の変動のうち、上記
2モードの計測結果より基づく所定の範囲内の変動は無
視することを特徴とする(2)又は(3)に記載の映像
表示装置。
【0133】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。この時に課題であっ
た頭部の静止状態と運動状態の判断を個人差を考慮に入
れれば、電源投入時にその特性を計測することによって
判断可能である。これで頭部姿勢の計測の精度や安定性
を格段に向上できる。より低価格で人間の運動に自然に
追随する高性能の画像表示装置が可能となる。 (14)上記映像表示装置は、2次元の位置データを入
力可能な外部入力手段と、上記外部入力手段の入力に基
づき、表示映像内の部位を選択可能な選択手段をさらに
具備することを特徴とする(1)乃至(13)に記載の
映像表示装置。
【0134】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。同時にマウス等の他
の2次元位置計測を行なうことで、表示画面へのポイン
ター制御や表示画面上の位置の計測を行ない、実際のコ
ンピュータ上でのアプリケーションの実施や操作が可能
となる。 (15)上記方位センサは直交する2つの振動形ジャイ
ロセンサであることを特徴とする(1)乃至(3)に記
載の映像表示装置。
【0135】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。また圧電ジャイロを
用いることによって、頭部運動の高速応答性が向上する
ので、大きな課題であった頭部運動と表示のタイムラグ
を低減できる。 (16)上記方位センサには磁気センサの含まれること
を特徴とする(1)乃至(3)、(15)に記載の映像
表示装置。
【0136】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。また圧電ジャイロに
付加して磁気センサを用いることによって、圧電ジャイ
ロ特有のドリフト成分を除去可能である。これによって
大きな課題であった姿勢センサのドリフト成分による、
頭部運動の計測の不安定性や、頭部の静止時にヨー方向
に回転する誤計測等を低減できる。 (17)上記映像表示装置は、装着者の一方の目のみに
対して上記映像を投影し、他方の目に対しては、半透明
のシールドを介して或いは直接に、装着者が外部を目視
可能な構成としたことを特徴とする(1)に記載の映像
表示装置。
【0137】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。この場合、片目に表
示映像を呈示し、片目に外界を呈示することで、外界の
環境や、危険を感知しながら作業を進めることが可能に
なり、他の動作をしながらコンピュータ等の操作が可能
である。特にメンテナンス等に最適である。また片目の
透過率を変えることで、外界の環境の観察とのバランス
を取ることが可能となる。 (18)上記シールドの光の透過率は外界の明るさに対
応して自動的に変化するように構成したことを特徴とす
る(17)に記載の映像表示装置。
【0138】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。この場合、片目に表
示映像を呈示し、片目に外界を呈示することで、外界の
環境や、危険を感知しながら作業を進めることが可能に
なり、他の動作をしながらコンピュータ等の操作が可能
である。特にメンテナンス等に最適である。また片目の
透過率を変えることで、外界の環境との観察系とのバラ
ンスを取ることが可能となる。 (19)上記シールドの光の透過率は、外部からの制御
により変更可能に構成したことを特徴とする(17)に
記載の映像表示装置。
【0139】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。この場合、片目に表
示映像を呈示し、片目に外界を呈示することで、外界の
環境や、危険を感知しながら作業を進めることが可能に
なり、他の動作をしながらコンピュータ等の操作が可能
である。特にメンテナンス等に最適である。また片目の
透過率を変えることで、外界の環境との観察系とのバラ
ンスを取ることが可能となる。 (20)上記光学部品はプリズムを含み、上記方位セン
サは上記プリズムの側面に配設されたヨー方向を検出可
能な振動形ジャイロセンサを含むことを特徴とする
(1)又は(2)に記載の映像表示装置。
【0140】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。圧電ジャイロの大き
さを小さくすると、計測の精度が落ち、ドリフト量が大
きくなる。この為、プリズム内の側面に収めることで姿
勢センサの精度を落とさず、小型の表示装置の計測が可
能となる。 (21)上記光学部品はプリズムを含み、上記方位セン
サは上記プリズムの上面あるいは下面に配設されたヨー
方向を検出可能な振動形ジャイロセンサを含むことを特
徴とする(1)又は(2)に記載の映像表示装置。
【0141】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。圧電ジャイロの大き
さを小さくすると、計測の精度が落ち、ドリフト量が大
きくなる。この為、プリズム内の側面に収めることで姿
勢センサの精度を落とさず、小型の表示装置の計測が可
能となる。 (22)上記光学部品は偏心した自由曲面を有するプリ
ズムを含むことを特徴とする(1)、(2)、(2
0)、(21)に記載の映像表示装置。
【0142】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間に仮想的に固定された大きな画面を、頭部の
ヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示装
置を作成することが可能となる。圧電ジャイロの大きさ
を小さくすると、計測の精度が落ち、ドリフト量が大き
くなる。この為、プリズム内の側面に収めることで姿勢
センサの精度を落とさず、小型の表示装置の計測が可能
となる。 (23)上記映像制御手段は、上記表示部材に表示可能
な画素数よりも大きな画素数よりなる映像を、座標に対
応させて記録可能な映像記録メモリと、上記方位センサ
の信号に基づいて、選択すべき一部範囲の座標値を演算
し、この演算した座標に基づいて、対応する画素を上記
映像記録手段から読み出し、この読み出した画素を上記
表示部材に出力する電子回路と、を具備する電子回路で
あることを特徴とする(1)、(2)に記載の映像表示
装置。
【0143】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間に仮想的に固定された大きな画面を、頭部の
ヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示装
置を作成することが可能となる。表示回路と制御装置を
頭部表示装置に一体化することで、小型で使い易くな
る。 (24)上記映像表示装置において上記映像制御手段と
上記補正手段は、頭部もしくは顔面に装着する部位とは
別体の独立した筐体に収納したことを特徴とする
(1)、(2)、(23)に記載の映像表示装置。
【0144】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間に仮想的に固定された大きな画面を、頭部の
ヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示装
置を作成することが可能となる。表示回路と制御装置を
頭部表示装置とは別に構成することによって、頭部搭載
表示装置が軽量化する。 (25)上記方位センサは水平方位のみを検出し、上記
電子回路は選択すべき一部範囲の座標値として、座標の
水平方向の成分のみ変化するように演算することを特徴
とする(23)、(24)に記載の映像表示装置。
【0145】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。仮想的な表示の方向
をヨー方向に限定することで、不安定さを低減し、低コ
スト化が可能である。また小型で使い易くなる。 (26)上記映像制御手段は、記録媒体に記録されたプ
ログラムを実行する中央演算装置を含むことを特徴とす
る(23)、(24)に記載の映像表示装置。
【0146】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。制御装置をモバイル
やノート型のコンピュータの中央演算装置を用いたり、
独自の中央演算装置を用いることで構成を簡単に出来、
他の機能も付加できる。 (27)上記映像記録メモリは内蔵大容量記録装置、外
部記録装置、半導体ランダムアクセス記録装置の何れか
であることを特徴とする(23)に記載の映像表示装
置。
【0147】この態様によれば、頭部表示装置を軽量小
型化することができる。 (28)上記方位センサは水平方位と垂直方向のみを検
出し、上記電子回路は選択すべき一部範囲の座標値とし
て、座標の水平方向と垂直方向の成分のみ変化するよう
に演算することを特徴とする(23)又は(24)に記
載の映像表示装置。
【0148】この態様によれば、超小型、低価格、軽量
の顔面に装着する表示装置と、頭部の姿勢の計測値を用
いて、空間的に仮想的に固定された大きな画面を、頭部
のヨーやピッチを検出して、観察することが可能な表示
装置を作成することが可能となる。画像メモリの表示の
始点と範囲の座標を姿勢センサの計測値を用いて制御す
ることによって、高速で自然に画像の呈示を行なうこと
が可能となる。より低価格で高性能の画像表示装置が可
能となる。 (29)映像を表示する表示部材とこの画像を装着者の
目に投影する光学部品とを具備し、頭部もしくは顔面に
装着可能な映像表示装置において、上記装置の向きを検
出する方位センサと、上記方位センサの出力に従って映
像の一部範囲のみ選択し、この選択した一部範囲の画像
のみを一時に投影するよう制御する映像制御手段と、上
記方位センサの起動からの経過時間を計測可能な計時手
段と、方位センサの起動からの経過時間とドリフト量と
の関係を示すデータを、条件が異なる複数の場合につい
て、予め記録保持しているドリフト量記録手段と、上記
方位センサのドリフト量を減少させるように、上記計時
手段の出力と上記ドリフト量記録手段の記録に基づい
て、上記方位センサの出力をリアルタイムで補正する補
正手段とを具備することを特徴とする映像表示装置。 (30)映像を表示する表示部材とこの映像を装着者の
目に投影する光学部品とを具備し、頭部もしくは顔面に
装着可能な映像表示装置に映像を表示する方法であり、
方位センサにより上記装置の向きを検出する手順と、上
記方位センサの出力に従って映像の一部範囲のみ選択
し、この選択した一部範囲の映像のみを一時に投影する
手順と、上記方位センサの出力のドリフトを減少させる
ように、予め測定された上記方位センサの出力のドリフ
ト量の記録に基づき、上記方位センサの出力をリアルタ
イムで補正する手順とを具備することを特徴とする映像
表示方法。
【0149】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
超小型、低価格、軽量の顔面に装着する表示装置と、頭
部の姿勢の計測値を用いて、空間的に仮想的に固定され
た大きな画面を、頭部のヨーやピッチを検出して、観察
することを可能とすると共に、姿勢センサのドリフト成
分による、頭部運動の計測の不安定性や、頭部の静止時
にヨー方向に回転する誤計測等を低減する映像表示装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の映像表示装置の概念図である。
【図2】第1の実施の形態に係る映像表示装置の構成を
示す図である。
【図3】第1の実施の形態に係る映像表示装置による表
示態様を示す図である。
【図4】第2の実施の形態に係る映像表示装置の外観構
成図である。
【図5】第3の実施の形態に係る映像表示装置の外観構
成図である。
【図6】第4の実施の形態に係る映像表示装置の外観構
成図である。
【図7】第5の実施の形態に係る映像表示装置の構成図
である。
【図8】第6の実施の形態に係る映像表示装置に関する
図である。
【図9】第6の実施の形態において、画像メモリ31へ
の論理的な記録とデータ転送及び表示が1画素単位にな
るように構成した例を示す図である。
【図10】第6の実施の形態に係る映像表示装置の表示
入力に関する2つの形態を説明するための図である。
【図11】第6の実施の形態の映像表示装置の実装形態
の一例を示す図である。
【図12】第7の実施の形態に係る映像表示装置の構成
図である。
【図13】第8の実施の形態に係る映像表示装置の構成
図である。
【図14】第9の実施の形態に係る映像表示装置の構成
図である。
【図15】第10の実施の形態において、出力電圧が一
定と見なされる時間後に計測した静止時の出力電圧をデ
バイスによる固体差を度数として示す図である。
【図16】第11の実施の形態において、ジャイロセン
サにおける静止時の出力電圧をセンサの印可電圧を印可
後の経過時間の関数として示す図である。
【図17】第12の実施の形態において、ジャイロセン
サにおける静止時の出力電圧をセンサの周囲温度の関数
として示す図である。
【図18】(a)は、第13の実施の形態において、ジ
ャイロセンサにおける静止時の出力電圧をセンサの動作
時間の関数として示した図、(b)は、このドリフト成
分を、trをパラメータとして動作時間tとの関数で示
した図である。
【図19】(a)は、第14の実施の形態において、ジ
ャイロセンサにおける静止時の出力電圧をセンサの動作
時間の関数として示す図、(b)は電源投入時のドリフ
ト成分をH点として示す図である。
【図20】(a)は、第15の実施の形態において、ジ
ャイロセンサにおける静止時の出力電圧をセンサの動作
時間の関数として示す図、(b)は電源投入時のドリフ
ト成分を時間を変えて2点をH、I点として示す図であ
る。
【図21】第16の実施の形態に関し、補正した角速度
ω’の動作時間依存性を示す図である。
【図22】第17の実施の形態に関し、補正した各速度
ω’の動作時間依存性を示す図である。
【図23】第17の実施の形態に関し、他の例として、
補正した各速度ω’の動作時間依存性を示す図である。
【図24】第18の実施の形態による補正方法を示す図
である。
【符号の説明】
1 補正部 1a ドリフト記録部 1b 補正量演算部 2 方位センサ 3 映像制御部 4 表示部材 5 光学部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B087 AA02 AB04 AD01 BC05 BC26 BC31 5C082 AA06 AA21 BA42 BD02 CA85 MM04 MM07 MM10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像を表示する表示部材と、この映像を
    装着者の目に投影する光学部材とを具備し、頭部或いは
    顔面に装着可能な映像表示装置において、 上記装置の向きを検出する方位センサと、 上記方位センサの出力に従って映像の一部範囲のみを選
    択し、この選択した一部範囲の映像のみを一時に投影す
    るよう制御する映像制御手段と、 上記方位センサの出力のドリフトを減少させるように、
    上記方位センサの出力をリアルタイムで補正する補正手
    段と、を具備することを特徴とする映像表示装置。
  2. 【請求項2】 上記補正手段は、予め測定された上記方
    位センサの出力のドリフト量を記録保持しているドリフ
    ト量記録手段と、上記ドリフト量記録手段の記録に基づ
    き補正量を演算する補正量演算手段とを有することを特
    徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
  3. 【請求項3】 上記方位センサは、振動形のジャイロセ
    ンサであることを特徴とする請求項1又は請求項2のい
    ずれかに記載の映像表示装置。
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