JP2000024664A - 次亜塩素酸生成装置および次亜塩素酸生成方法 - Google Patents

次亜塩素酸生成装置および次亜塩素酸生成方法

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JP2000024664A
JP2000024664A JP19402198A JP19402198A JP2000024664A JP 2000024664 A JP2000024664 A JP 2000024664A JP 19402198 A JP19402198 A JP 19402198A JP 19402198 A JP19402198 A JP 19402198A JP 2000024664 A JP2000024664 A JP 2000024664A
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hypochlorous acid
electrolytic
water
electrolytic cell
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JP19402198A
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Takemi Oketa
岳見 桶田
Tomohide Matsumoto
朋秀 松本
Keijiro Kunimoto
啓次郎 国本
Yuko Fujii
優子 藤井
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水中に含まれる塩素イオンを電気分解して得
られる次亜塩素酸の生成効率を向上させる。 【解決手段】 電解槽12の電極溝31に溶液路17か
ら食塩水15を注入し、電気分解を行うと、電極13、
14間に水の対流が発生し、電解溝31内の食塩水15
を吸い上げ、電気分解を行うので、電極13、14間の
塩素イオン濃度が高い状態で電気分解することができ
る。従って、次亜塩素酸の生成効率を向上させることが
できるので、消費電力を抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴槽水などの水の
浄化に関するもので、特に水中に含まれる塩素イオンを
電気分解することにより次亜塩素酸などの化合物を生成
し、水の殺菌・浄化を行う次亜塩素酸生成装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より塩素イオンを含む水を電気分解
することにより、次亜塩素酸及び次亜塩素酸イオンを生
成する次亜塩素酸生成装置が知られている(例えば、特
許第2619756号、特許第2587731号)。
【0003】この次亜塩素酸生成装置は図5に示すよう
に、溶液路1に流量調整弁2と食塩水を供給するポンプ
3及び塩酸を供給するポンプ4の動作により、食塩水タ
ンク5及びび塩酸タンク6から溶液を希釈水と共に電解
槽7内に送り込み、電極8を陽極、電極9を陰極として
直流電解装置10で通電を行うことにより、電解槽7内
で次亜塩素酸を生成し、排水路11から次亜塩素酸溶液
を得ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
次亜塩素酸生成装置では以下のような課題があった。
【0005】(1)塩素イオンの濃度の高い食塩水及び
塩酸を希釈水で希釈して電気分解を行うので、生成効率
が低くなり、消費電力が大きくなる。
【0006】(2)ポンプ1、2を停止していても、希
釈水が電解槽6に送り込まれる場合には、希釈水が逆流
し、食塩タンク4内及び塩酸タンク5内の溶液の濃度が
変わり、電解により得られる次亜塩素酸の濃度が安定し
ない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、内部に少なくとも一対の電極を備える電解槽
と、塩素イオンを含む塩素イオン溶液を貯える溶液タン
クと前記電極への通電を制御する制御手段と、前記電解
槽と前記溶液タンクを接続し、電解槽に塩素イオン溶液
を注入可能な溶液路からなり、前記電解槽には電解液を
排出する排出路と、水を供給可能な給水路を有し、前記
電極の下方向に塩素イオン溶液を滞留可能な電解溝を有
している。
【0008】上記発明によれば、溶液タンクから溶液路
を通って電解槽内に入った塩素イオン溶液は、電解溝に
滞留する。その後、対向する電極に通電を行うことで、
水が電気分解し、陰極側からは水素、陽極側からは酸素
ガスは生成され、電極の下から上方向に向かう水の対流
が発生する。この水の対流により、電解溝内の塩素イオ
ン溶液が電極間にくみ上げられるので、電極間の塩素イ
オン濃度を高く維持することができる。この結果、電気
分解による次亜塩素酸の生成効率を向上させることがで
きる。また、溶液路に逆止弁を設けることにより、溶液
タンクへの水の流入を阻止することができるので、溶液
タンク内の塩素イオン溶液が希釈されることが無くなる
ので、電解により得られる次亜塩素酸の濃度が安定す
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1にかかる次亜塩
素酸生成装置は、内部に少なくとも一対の電極を備える
電解槽と、塩素イオンを含む塩素イオン溶液を貯える溶
液タンクと前記電極への通電を制御する制御手段と、前
記電解槽と前記溶液タンクを接続し、電解槽に塩素イオ
ン溶液を注入可能な溶液路からなり、前記電解槽には電
解液を排出する排出路と、水を供給可能な給水路を有
し、前記電極の下方向に塩素イオン溶液を滞留可能な電
解溝を有するものである。
【0010】そして、電解槽内に給水路から水を送り込
み、充満させ、ここに溶液タンク内の塩素イオン溶液を
溶液路から注入することで、比重の高い塩素イオン溶液
を電解溝に滞留させることができる。この電解溝内に塩
素イオン溶液が滞留した状態で、電極に通電を行うと、
電極間に存在する水が電気分解され、水素および酸素ガ
スを発生し、発生したガスは電極上部に移動する。この
ガスの移動により、電極間で電極上方向への水の流れが
発生し、電解槽内部には水の対流が発生する。この事に
より、塩素イオン溶液は電解溝内部から電極間に吸い上
げられるので、電極間に塩素イオン濃度が高くなる。電
気分解で次亜塩素酸を生成する場合、塩素イオン濃度が
高いほど次亜塩素酸の生成効率が向上するので、この状
態で電気分解を行うことで、次亜塩素酸の生成効率を向
上させることが可能となり、消費電力を抑えることがで
きる。
【0011】また、請求項2にかかる次亜塩素酸生成装
置は、電極の下端が前記電解溝内に入り込む構成となっ
ている。そして、電極溝内部の塩素イオン溶液と、電極
の下端を接触させることが可能となるので、電気分解で
水の対流を発生させた時、塩素イオン溶液が優先的に電
極間に進入させることができるので、電極間の塩素イオ
ン濃度が高くなり、次亜塩素酸の生成効率が向上するの
で、消費電力を抑えることができる。
【0012】また、請求項3にかかる次亜塩素酸生成装
置は、電極の下端が前記電解溝の底部に接触していない
ことを特徴としている。そして、電極下端が電解溝の底
部と接触していないので、電極の外方向からの水の流入
が可能となる。この状態で電気分解を行うと、発生した
水素および酸素ガスの上方向への移動に伴い、電極間に
は上方向の流れが生じ、電解溝内に滞留している塩素イ
オン溶液を電極間に効果的に移動させることができる。
従って、次亜塩素酸の生成効率を向上させることができ
るので、消費電力を抑えることができる。
【0013】また、請求項4にかかる次亜塩素酸生成装
置は、溶液路に溶液タンク内部の塩素イオン溶液を強制
的に電解槽に供給可能な塩素イオン供給手段を有するも
のである。そして、塩素イオン供給手段を設けることに
より、溶液タンクの位置の影響を受けることなく、定量
的に塩素イオン溶液を電解槽内に送り込むことができ
る。従って、電極間の塩素イオン濃度が薄くなることが
なくなり、次亜塩素酸の生成効率を向上させることがで
き、消費電力を抑えることができる。
【0014】また、請求項5にかかる次亜塩素酸生成装
置は、溶液路は、前記電解溝の下方向に接続されること
を特徴としている。そして、塩素イオン溶液を溶液路か
ら電解溝に直接注入することが可能となるので、塩素イ
オン溶液が水によって薄まることなく塩素イオン溶液を
滞留させることができる。よって、電気分解の際に電極
間に塩素イオンを効果的に送り込むことが可能となり、
次亜塩素酸の生成効率を向上させることができるので、
消費電力を抑えることができる。
【0015】また、請求項6にかかる次亜塩素酸生成装
置は、溶液路が前記電解溝の横方向に接続されることを
特徴としている。そして、溶液路から送り込まれる塩素
イオン溶液を水平方向に電解溝に注入することができる
ので、塩素イオン溶液注入の際に塩素イオン溶液が電解
溝から外に漏れだすことが無くなる。よって、電気分解
の際に電極間に塩素イオンを効果的に送り込むことが可
能となり、次亜塩素酸の生成効率を向上させることがで
きるので、消費電力を抑えることができる。
【0016】また、請求項7にかかかる次亜塩素酸生成
装置は、溶液路に溶液及び水の溶液タンクへの流入を阻
止する逆止弁を備えている。そして、電解槽内の水が溶
液タンクへ逆流することがないので、溶液タンク内の塩
素イオン溶液が希釈されたり、逆流により溶液タンクが
破裂することがない。よって、電気分解の際に電極間に
塩素イオンを効果的に送り込むことが可能となり、次亜
塩素酸の生成効率を向上させることができるので、消費
電力を抑えることができる。
【0017】また、請求項8にかかる次亜塩素酸生成装
置は、給水路を電解槽に対して垂直方向から水を供給可
能に設けたものである。そして、電解槽に滞留している
比重の高い水に対して垂直方向から塩素イオン濃度の低
い水を供給することで、塩素イオン溶液と電解溝以外に
充満している、比重の低い水との界面を破り、希釈しな
がら排出路から電解槽外部に排出可能となり、電気分解
で生成した次亜塩素酸が電解溝内部に滞留したままにな
るということがなくなる。従って、電気分解で生成した
次亜塩素酸の全量を効果的に電解槽外部に排出すること
ができるので、使用者が生成した次亜塩素酸を効果的に
使用することができる。
【0018】また、請求項9にかかる次亜塩素酸生成装
置は、給水路は、電解槽内の電極間に水を供給可能な位
置に配置することを特徴としている。そして、塩素イオ
ンが希薄な水が電極間を通過することにより、水の流れ
が整えられ、電解槽に滞留している塩素イオン溶液に対
して垂直な流れを効果的に生じさせる事ができるので、
従って、電気分解で生成した次亜塩素酸の全量を効果的
に電解槽外部に排出することができるので、使用者が生
成した次亜塩素酸を効果的に使用することができる。
【0019】また、請求項10にかかる次亜塩素酸生成
装置は、給水路を前記電解溝の横部に設けたことを特徴
としている。そして、電解溝内で塩素イオン溶液を水で
希釈しながら電解溝から押し出すことができるので、電
気分解で生成した次亜塩素酸の全量を効果的に電解槽外
部に排出することができるので、使用者が生成した次亜
塩素酸を効果的に使用することができる。
【0020】また、請求項11にかかる次亜塩素酸生成
方法は、塩素イオン溶液と水と電解槽内に注入し、前記
塩素イオン溶液と前記水の比重差を利用し、電解槽内に
塩素イオン溶液を部分的に滞留させて、電解分解を行う
ことを特徴としている。そして、電気分解で発生する水
素、酸素等の気体の発生により、電解槽内の電極間に水
の対流を発生させ、部分的に滞留した塩素イオン溶液を
電極間に送り込むことが可能となるので、電極間の塩素
イオン濃度が高くなり、電気分解で生成される次亜塩素
酸の生成効率を向上させることができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の次亜塩素酸生成装置および方
法の実施例について図面を用いて説明する。
【0022】(実施例1)図1は本発明の実施例1の次
亜塩素酸生成装置の構成図である。また、図2は次亜塩
素酸生成装置の電解槽の断面図である。なお、本実施例
では、水は水道水を、塩素イオン溶液は食塩水を用いた
場合について説明する。
【0023】図1において、12は水溶液の電気分解を
行う電解槽であり、内部に一対の電極13、14が備え
られている。この電解槽12と食塩水15を内部に収め
ている溶液タンク16とは溶液路17で接続されてお
り、溶液タンク16内の食塩水15を電解槽12内に供
給することが可能となっている。この溶液路17には溶
液タンク16内の食塩水15を強制的に電解槽12に送
り込む溶液ポンプ18と電解槽12から溶液タンク16
への水の逆流を防止する逆止弁19が備えられている。
また、電解槽12には水道水を送り込む給水路20と、
電気分解で生成した次亜塩素酸溶液を電解槽の外部に排
出するための排出路21が備えられている。給水路20
には、電解槽12への水道水の供給を制御する弁22が
設置されている。電解槽12の電極13、14、溶液ポ
ンプ18、そして弁22は制御装置23にケーブル2
4、25、26で接続されており、電極13、14への
通電と極性の変換(以下リバースと呼ぶ)、ポンプの動
作、弁22の開閉の制御が行われる。
【0024】さらに、電解槽12の構造は、図2に示し
たように、電極13および14は電極端子128および
29で電解槽本体30に固定されている。電極13、1
4の間には、水道水の供給を行う給水路20が設けられ
ており、電極13、14間を通って水道水を送り込むこ
とが可能な構成としている。そして、電極13、14の
下側には、この電極13、14の下端が入り込む電解溝
31があり、この底部には食塩水2を送り込む溶液路1
7が接続されている。なお、ここで用いた電極は、基材
がチタンまたはチタン合金であり、表面には白金または
イリジウムなどの貴金属を被膜したものを用いている。
【0025】次に、次亜塩素酸溶液の生成する際の動
作、作用を説明する。まず、給水路20の弁22を開
き、電解槽12内に水道水を注入する。電解槽12内部
に水道水を充満した後、溶液ポンプ18を動作させ、電
解槽12内に食塩水15を注入する。電解槽12に注入
された食塩水15は、比重が水道水よりも高いので、電
解溝31内に食塩水15が滞留する。次に電極13を陽
極、14を陰極として電気分解を開始する。電気分解の
開始直後は、電極13、14の大部分が水道水と接触し
ているため、水の電気分解が優先的に起こり、電極1
3、14間に水素と酸素ガスを発生する。これらのガス
は水道水よりも軽いので、電解槽12の上部分に浮上す
る。このガスの移動により、電極13、14間に上方向
への水の流れが発生する。そして、電解溝31に滞留し
ている食塩水15は、ガスの浮上により発生した水の流
れにより電極13、14間に吸い上げられ、電極13、
14間に存在する水道水に拡散し、電極13、14間だ
け塩素イオン濃度を高くすることができる。一般に塩素
イオン濃度が高いほど次亜塩素酸などの塩素化合物(以
下、次亜塩素酸と呼ぶ。)の生成効率は高くなると言わ
れているので(化1)の反応が起こりやすくなる。電解
溝31の効果を確認するため本装置における次亜塩素酸
の生成効率測定し、電解溝31のない場合と比較する
と、(表1)のように、電解溝31を有することで、有
意に生成効率を向上させることが確認できた。なお、表
中の次亜塩素酸の生成効率は、(数1)で算出したもの
である。
【0026】
【化1】
【0027】
【表1】
【0028】
【数1】
【0029】 ここでn;次亜塩素酸生成効率(%) p;増加した次亜塩素酸量(ppm) V;容積(L) I;電流(A) t;時間(sec) また、電解溝31内部に電極13、14下端が入り込む
構成の場合には(表2)に示したように、次亜塩素酸の
生成功率はさらに向上する。
【0030】
【表2】
【0031】また、電気分解で次亜塩素酸を生成する場
合、供給する食塩水の量が次亜塩素酸の生成効率に大き
く影響を与える。すなわち、電解槽12への食塩水15
の供給量が多くなれば、生成効率は高まり、電解槽12
から排出される水の次亜塩素酸濃度は高くなり、食塩水
15の供給量が少ないと、電解槽12から排出される次
亜塩素酸濃度は低くなるので、常に一定の濃度の次亜塩
素酸を得たい場合には電解槽12に供給される食塩水1
5の量を定量的に送り込む必要がある。そこで、溶液タ
ンク16と電解槽12を結ぶ溶液路17に溶液ポンプ1
8を設け、制御装置23動作を制御することにより、電
解槽12へ供給する食塩水15の量を一定に保つことが
できる。したがって、電気分解により生成する次亜塩素
酸の生成効率を一定に保つことができるので、常に一定
の次亜塩素酸濃度の水を得ることができる。さらに、食
塩水15の過剰な供給をなくすことができるので、食塩
水15の節約が可能となり、溶液タンク16への食塩水
の供給の手間を削減することができる。
【0032】なお、ここで用いる溶液ポンプ18として
は、電解槽12に供給する食塩水15の定量性が高いも
のであればよく、たとえば、電磁ポンプ、ダイヤフラム
ポンプ、チューブポンプ、ギヤポンプなどがある。ポン
プの素材は、食塩水に対する耐食性が要求されるので、
ポンプ内のOリングなどのゴムの素材をフッ素系のゴム
にすることが望ましく、スプリングはチタンまたは、表
面にチタンなどの耐食性の高い素材を選定する必要があ
る。
【0033】また、溶液路17を、電解溝31の下方向
に接続することにより、食塩水15は溶液路17から電
解溝31に直接注入することが可能となる。すなわち、
食塩水15が水道水によって薄まることなく電解溝31
に滞留させることができる。従って、電気分解の際に電
極13、14間に塩素イオンを効果的に送り込むことが
可能となり、次亜塩素酸の生成効率を向上させることが
できるので、消費電力を抑えることができる。
【0034】また、電解槽12に水道水を注入すると、
電解槽12内の水の圧力が高くなり、水道水が溶液路1
7を通って、溶液タンク16に入り込み、溶液タンク1
6内の食塩水15を薄めてしまうことがあり、ひどい場
合には溶液タンク16を破損することがある。そこで、
溶液路17に溶液及び水の溶液タンク16への流入を阻
止する逆止弁19を備えることで、電解槽12から水道
水が溶液タンク16へ逆流することがなくなる。従っ
て、溶液タンク16内の食塩水が水道水で希釈された
り、逆流により溶液タンク16が破損することがなくな
る。
【0035】なお、逆止弁19は食塩水が通過するだけ
でなく、電気分解で生成した次亜塩素酸が電解槽12か
ら逆流することも考えられるので、内部のゴム、スプリ
ングは食塩水だけでなく、次亜塩素酸に対しても耐食性
を有する素材の性質が求められる。具体的にはゴムはフ
ッ素系のゴム、スプリングはチタンまたは表面にチタン
を被膜したものが望ましい。
【0036】また、電気分解で生成した次亜塩素酸を効
率的に使用するためには、電解槽12内の次亜塩素酸の
全量を排出する必要がある。すなわち、電気分解で生成
した次亜塩素酸が電解槽12内で滞留しないように排出
することが必要となってくる。
【0037】しかし、電解槽12内の水は食塩水15が
混ざっているので、水道水との比重差により給水路20
の位置によっては、水道水との間で比重差による層を形
成し、電解槽12内の水の多くが排出されず、電解槽1
2内に残ってしまうことがある。
【0038】そこで、供給する給水路20を電解槽12
の垂直下方向に設けることで、電解槽12の比重の高い
水に対して垂直方向から水道水を供給することで、比重
の電解槽12内の水と比重の低い水道水との界面を破
り、排出路21から電解槽12外部に排出可能となり、
電気分解で生成した次亜塩素酸が電解溝31内部に滞留
したままになるということがなくなる。従って、電気分
解で生成した次亜塩素酸の全量を効果的に電解槽12外
部に排出することができる。
【0039】また、給水路20を電解槽12内の電極1
3、14間に水道水を供給可能な位置に配置することに
より、水道水が電極13、14間を通過するので、水の
流れが整えられ、電解槽12内に垂直方向の流れを効果
的に生じさせる事ができ、電気分解で生成した次亜塩素
酸の全量を効果的に電解槽12外部に排出することが可
能となるので、使用者が生成した次亜塩素酸を効果的に
使用することができる。
【0040】(実施例2)図3は本発明の実施例2にお
ける電解槽の断面図である。なお、実施例1の次亜塩素
酸生成装置と同一構造のものは同一符号を付与し、説明
を省略する。実施例1との違いは、溶液路20が電解溝
31の横方向に食塩水をに接続されているところにあ
る。図中の矢印Aは食塩水の流れ、Bは水道水の流れ、
Cは電解後の次亜塩素酸を含む水の流れを示す。
【0041】供給する食塩水15の量が電極13、14
間の体積よりも多い場合、実施例1の様に電解溝31の
下側に溶液路20を設けると、電極13、14間から電
極の上方向を通って電極13及び電極14の外方向に漏
れだし、電解溝31に堆積させることができない。そこ
で、電解溝31の横方向に溶液路6を設けることで、食
塩水15は、電解溝31に対して水平方向に注入される
ので、注入した食塩水15の全量を電解溝31に溜める
ことができるので、電解槽12への食塩水15の供給の
際に電解溝31から外に漏れだすことが無くなる。よっ
て、電気分解の際に電極13、14間に塩素イオンを効
果的に送り込むことが可能となり、次亜塩素酸の生成効
率を向上させることができるので、消費電力を抑えるこ
とができる。
【0042】なお、本実施例では、電極溝31の電極1
3、14に対して垂直な面に溶液路17を設け、注入し
た食塩水15が電極13、14に対して水平に流れを込
む構成としたが、電解溝31の側面方向であれば、電極
13、14に対して平行な面に溶液路17を設けてもよ
い。
【0043】(実施例3)図4は、本発明の実施例3に
おける電解槽の断面図である、なお、実施例1の次亜塩
素酸生成装置と同一構造のものは同一符号を付与し、説
明を省略する、実施例1及び2との違いは、給水路20
を電解溝31の横方向に設けたところである。
【0044】電解溝31は電解槽12の下部分に設けら
れており、電解槽12内に垂直方向の流れを発生させて
もこの部分の水は排出されにくい。そこで、給水路20
を電解溝31の横部に設ることにより、電解溝31内に
滞留する水を電解溝31から押し出し、電気分解で生成
した次亜塩素酸の全量を効果的に電解槽12外部に排出
することができるので、使用者が生成した次亜塩素酸を
効果的に使用することができる。
【0045】なお、本実施例では、電極溝31の電極1
3、14に対して水平な面に給水路20を設け、給水路
20から注入される水道水が電極13、14に対して垂
直方向から流れ込む構成としたが、電解溝31の側面方
向であれば、電極13、14に対して垂直な面に溶液路
17を設けてもよい。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば以下の効
果を得ることができる。
【0047】(1)内部に少なくとも一対の電極を備え
る電解槽と、塩素イオンを含む塩素イオン溶液を貯える
溶液タンクと前記電極への通電を制御する制御手段と、
前記電解槽と前記溶液タンクを接続し、電解槽に塩素イ
オン溶液を注入可能な溶液路からなり、前記電解槽には
電解液を排出する排出路と、水を供給可能な給水路を有
し、前記電極の下方向に塩素イオン溶液を滞留可能な電
解溝を有するので、電解溝内に滞留した塩素イオン溶液
を電気分解で生成した水素および酸素ガスによって発生
する水の流れを利用して電解槽内部には水の対流が発生
させ、塩素イオン溶液を電解溝内部から電極間に吸い上
げ、電極間に塩素イオン濃度が高い状態で電気分解する
ことで次亜塩素酸の生成効率を向上させることができる
ので、消費電力を抑えることができる。
【0048】(2)電極の下端が前記電解溝内に入り込
む構成となっているので、電極溝内部に滞留したの塩素
イオン溶液と、電極の下端を接触させることが可能とな
るので、電気分解で水の対流を発生させた時、塩素イオ
ン溶液が優先的に電極間に進入させることができるの
で、電極間の塩素イオン濃度が高くなり、次亜塩素酸の
生成効率が向上するので、消費電力を抑えることができ
る。
【0049】(3)電極下端が電解溝の底部と接触して
いないので、電極の外方向からの水の流入が可能とな
る。この状態で電気分解を行うと、発生した水素および
酸素ガスの上方向への移動に伴い、電極間には上方向の
流れが生じ、電解溝内に滞留している塩素イオン溶液を
電極間に効果的に移動させることができる、従って、次
亜塩素酸の生成効率を向上させることができるので、消
費電力を抑えることができる。
【0050】(4)塩素イオン供給手段を設けることに
より、溶液タンクの位置の影響を受けることなく、定量
的に塩素イオン溶液を電解槽内に送り込むことができる
ので、電極間の塩素イオン濃度が薄くなることがなくな
り、次亜塩素酸の生成効率を向上させることができ、消
費電力を抑えることができる。
【0051】(5)溶液路は、前記電解溝の下方向に接
続されているので、塩素イオン溶液を溶液路から電解溝
に直接注入することが可能となるり、塩素イオン溶液が
水によって薄まることなく塩素イオン溶液を滞留させる
ことができる。よって、電気分解の際に電極間に塩素イ
オンを効果的に送り込むことが可能となり、次亜塩素酸
の生成効率を向上させることができるので、消費電力を
抑えることができる。
【0052】(6)溶液路が前記電解溝の横方向に接続
されているので、溶液路から送り込まれる塩素イオン溶
液を水平方向に電解溝に注入することができ、塩素イオ
ン溶液注入の際に塩素イオン溶液が電解溝から外に漏れ
だすことが無くなる。よって、電気分解の際に電極間に
塩素イオンを効果的に送り込むことが可能となり、次亜
塩素酸の生成効率を向上させることができるので、消費
電力を抑えることができる。
【0053】(7)溶液路に溶液及び水の溶液タンクへ
の流入を阻止する逆止弁を備えているので、電解槽内の
水が溶液タンクへ逆流することがないので、溶液タンク
内の塩素イオン溶液が希釈されたり、逆流により溶液タ
ンクが破裂することがない。よって、電気分解の際に電
極間に塩素イオンを効果的に送り込むことが可能とな
り、次亜塩素酸の生成効率を向上させることができるの
で、消費電力を抑えることができる。
【0054】(8)給水を電解溝に対して垂直方向から
水を供給可能に設けているので、電解槽に滞留している
水に対して垂直方向から塩素イオン濃度の低い水を供給
することで、比重の高い塩素イオン溶液と比重の低い水
との界面を破ると同時に、この塩素イオン溶液を希釈し
ながら排出路から電解槽外部に排出可能となり、電気分
解で生成した次亜塩素酸が電解溝内部に滞留したままに
なるということがなくなる。従って、電気分解で生成し
た次亜塩素酸の全量を効果的に電解槽外部に排出するこ
とができるので、生成した次亜塩素酸を効果的に使用す
ることができる。
【0055】(9)給水路は、電解槽内の電極間に水を
供給可能な位置に配置しているので、塩素イオンが希薄
な水が電極間を通過することにより、水の流れが整えら
れ、電解槽に滞留している水に対して垂直な流れを効果
的に生じさせる事ができ、電気分解で生成した次亜塩素
酸の全量を効果的に電解槽外部に排出することが可能と
なる。
【0056】(10)給水路を前記電解溝の横部に設け
ているので、電解溝内に滞留している水を塩素イオン濃
度の水で希釈しながら電解溝から押し出し、電気分解で
生成した次亜塩素酸の全量を効果的に電解槽外部に排出
することができるので、使用者が生成した次亜塩素酸を
効果的に使用することができる。
【0057】(11)また、塩素イオン溶液と水と電解
槽内に注入し、前記塩素イオン溶液と前記水の比重差を
利用し、電解槽内に塩素イオン溶液を部分的に滞留させ
て、電解分解を行うことで、電気分解で発生する水素、
酸素等の気体の発生により、電解槽内の電極間に水の対
流を発生させ、部分的に滞留した塩素イオン溶液を電極
間に送り込むことが可能となるので、電極間の塩素イオ
ン濃度が高くなり、電気分解で生成される次亜塩素酸の
生成効率を向上させることができるので、消費電力を抑
えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における次亜塩素酸生成装置
の構成図
【図2】同装置における電解槽の断面図
【図3】本発明の実施例2における次亜塩素酸生成装置
の電解槽の断面図
【図4】本発明の実施例3における次亜塩素酸生成装置
の電解槽の断面図
【図5】従来の次亜塩素酸生成装置の構成図
【符号の説明】
12 電解槽 13、14 電極 15 食塩水 16 溶液タンク 17 溶液路 18 溶液ポンプ 19 逆止弁 20 給水路 21 排水路 23 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 国本 啓次郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 藤井 優子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4D061 AA07 AB10 BB01 BB04 BB14 BB19 BB30 BB39 BD12 BD13

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に少なくとも一対の電極を備える電解
    槽と、この電解槽に接続し塩素イオン溶液を貯える溶液
    タンクと、前記電極への通電を制御する制御手段と、前
    記電解槽に塩素イオン溶液を注入可能な溶液路と、前記
    電解槽に電解液を排出する排出路と、水を供給可能な給
    水路と、前記電極の下方向に塩素イオン溶液を滞留可能
    な電解溝とを備えた次亜塩素酸生成装置。
  2. 【請求項2】電極の下端が電解溝内に入り込む構成の請
    求項1記載の次亜塩素酸生成装置。
  3. 【請求項3】電極の下端が電解溝の底部に接触していな
    い請求項1〜2のいずれか1項記載の次亜塩素酸生成装
    置。
  4. 【請求項4】溶液路に溶液タンク内部の塩素イオン溶液
    を強制的に電解槽に供給可能な塩素イオン供給手段を有
    する請求項1〜3のいずれか1項記載の次亜塩素酸生成
    装置。
  5. 【請求項5】溶液路は、前記電解溝の下方向に接続され
    る請求項1〜4のいずれか1項記載の次亜塩素酸生成装
    置。
  6. 【請求項6】溶液路は、電解溝の横方向に接続される請
    求項1〜5のいずれか1項記載の次亜塩素酸生成装置。
  7. 【請求項7】溶液路に溶液及び水の溶液タンクへの流入
    を阻止する逆止弁を備えた請求項1〜6のいずれか1項
    記載の次亜塩素酸生成装置。
  8. 【請求項8】給水を電解溝に対して垂直方向から水を供
    給可能に設けた請求項1〜7のいずれか1項記載の次亜
    塩素酸生成装置。
  9. 【請求項9】給水路は、電解槽内の電極間に水を供給可
    能な位置に配置する請求項1〜8のいずれか1項記載の
    次亜塩素酸生成装置。
  10. 【請求項10】給水路を電解溝の横部に設けた請求項1
    〜9のいずれか1項記載の次亜塩素酸生成装置。
  11. 【請求項11】塩素イオン溶液と水と電解槽内に注入
    し、前記塩素イオン溶液と水の比重差を利用し、電解槽
    内に塩素イオン溶液を部分的に滞留させて、電解分解を
    行う次亜塩素酸生成方法。
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