JP2000021256A - グロメット - Google Patents

グロメット

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JP2000021256A
JP2000021256A JP10190017A JP19001798A JP2000021256A JP 2000021256 A JP2000021256 A JP 2000021256A JP 10190017 A JP10190017 A JP 10190017A JP 19001798 A JP19001798 A JP 19001798A JP 2000021256 A JP2000021256 A JP 2000021256A
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cylindrical portion
grommet
hole
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Hiroo Fujita
洋生 藤田
Yasuhiro Kasahara
康弘 笠原
Shigeru Akoshima
滋 阿子島
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Toyota Motor Corp
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一方向からの押し込み操作で車体貫通孔に係
止されるグロメットを、保持力を強めて車体に取り付け
る。 【解決手段】 大径筒部13の先端に折返部14を設
け、該折返部は、大径筒部にヒンジを介して連接する薄
肉筒部22と、厚肉端面部23と、車体係止溝部24
と、大径筒部を空隙をあけて囲む外周片部25を順次連
続して備え、車体の貫通孔への挿入時には、折返部の薄
肉筒部および厚肉端面部が折り返えされずに大径筒部に
連続し、車体係止溝部が断面L形状となって挿入側前端
を小径化する一方、該仮係止状態より小径筒部を前方へ
押すと薄肉筒部が外側へ折り返えされた2つ折り状態と
なると共に車体係止溝が車体貫通孔に内嵌する断面コ字
状となる仮組みつけ状態となり、さらに、小径筒部を前
方へ押すと車体係止溝の両端がロックされた本係止状態
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車体に設
けられた貫通孔に、ワイヤハーネスを挿通した状態で取
り付けるグロメットに関し、特に、グロメットの車体へ
の取付作業性を改善するものである。
【0002】自動車用ワイヤハーネスでは、図7に示す
ように、エンジンルームAと車室Bとを仕切る車体(ダ
ッシュパネル)1に設けた貫通孔1aに、ワイヤハーネ
スW/Hを貫通させて配索する場合、ゴムあるいはエラ
ストマー製のグロメット2を介在さえて、車室Bへの防
水、防塵、防音等を図っている。
【0003】グロメット2は図7に示す基本的な形状で
は、小径筒部2aの一端に大径筒部2bを連続させ、こ
れら筒部2aと2bの軸線に沿った中空部をワイヤハー
ネス挿通部2cとし、かつ、大径筒部2bの外周面に車
体係止溝2dを凹設している。また、車体係止溝2dの
側面先端にリップ2eを設け、該リップ2eを車体1に
圧接させてシールするようにしている。
【0004】上記グロメット2はエンジンルームAから
車室Bへ貫通孔1aを通してグロメット2を挿入する
時、リップ2eが撓んで車体係止溝2dの底面と貫通孔
1aの内周面に噛み込んでグロメットが正確に取り付け
られない場合が多い。よって、大径筒部2bの全体を貫
通孔1aを通して車室Bへ一旦押し込んだ後に、再度、
引き戻して、車体係止溝2dを貫通孔1aに嵌合させ、
リップ2eの噛み込みを防止している。
【0005】しかしながら、上記のようにグロメット2
を取り付ける場合、貫通孔1aにグロメットを押し込ん
だ後に、引き戻すという2方向の作業が必要となり、作
業性が非常に悪く、取付作業の能率が低下する問題があ
った。
【0006】上記問題に鑑みて、グロメットを押し込む
だけの1方向作業で正確に車体貫通孔に取り付けること
ができる図8(A)(B)に示すグロメットを、本出願
人は先に特開平9−265846号で提供している。
【0007】上記図8に示すグロメット5は、小径筒部
5aにスペーサ嵌合用の中径筒部5bを介して連続させ
て形成した大径筒部5cの外周先端より、さらに、折り
返し部5dを設け、該折り返し部5dに車体係止溝5e
を設けている。また、折り返し部5dに係止片5gを設
け、図8(A)に示すように、係止片5gを大径筒部5
cの外周面に設けた係止段部5hと仮係止させ、この状
態で車体係止溝5eを断面L字形状として、貫通孔1a
に挿通させ、該挿通状態で係止段部5hより係止片5g
の仮係止を解いて、図8(B)に示すように、車体係止
溝5eを断面コ字形状として貫通孔1bに係止させてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記グロメット5で
は、大径筒部5cの全体を貫通孔1bに一旦挿入した後
に、引き戻す2方向の作業を要せず、作業性の向上を図
ることができる。しかしながら、車体係止溝5eを断面
コ字形状として車体に係止した状態で、該車体係止溝5
eを設けた折り返し部5dの先端の係止片5gが自由な
状態となっているため、グロメットと車体との係止保持
力に若干問題があった。
【0009】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、図8に示すグロメットを改良し、グロメットの車体
への取付作業性を向上させると同時に、車体への取付後
において係止保持力を高めることができるようにするこ
とを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、ワイヤハーネスを軸線に沿って挿通した状
態で車体の貫通孔に一方向から通し上記貫通孔の周縁に
係止して取り付けるグロメットであって、ワイヤハーネ
スを密嵌する小径筒部と、止水用スペーサを内嵌すると
共に外周面に本係止部を突設した中径筒部と、外周面に
仮係止用の傾斜突起を設けた大径筒部と、該大径筒部の
先端より外側へ折り返される折返部とを、後方より前方
へと順次連続して備え、上記折返部は、大径筒部にヒン
ジ部を介して連接する薄肉筒部と、厚肉端面部と、車体
係止溝部と、上記大径筒部および中径筒部を空隙をあけ
て囲む外周片部を順次連続して備え、車体の貫通孔への
挿入時には、上記折返部の外周片部の先端を上記傾斜突
起の前面に係止する仮係止状態で、薄肉筒部および厚肉
端面部が折り返えされずに大径筒部に連続し、車体係止
溝部が断面L形状となって挿入側前端を小径化する一
方、上記仮係止状態より小径筒部を前方へ押すと仮係止
が外れて傾斜突起が上記空隙に挿入され、上記薄肉筒部
が外側へ折り返えされた2つ折り状態となると共に車体
係止溝が車体貫通孔に内嵌する断面コ字状となる仮組み
つけ状態となり、上記仮組みつけ状態より小径筒部を前
方へ押すと薄肉筒部がヒンジを支点として折り返されて
大径筒部の傾斜突起に外嵌ロックされる共に、上記本係
止部が外周片部を係止する本係止状態となる構成として
いるグロメットを提供している。
【0011】上記のように、本発明のグロメットは、車
体貫通孔へ挿入する仮係止状態では、車室内に位置させ
て車体に圧接させる厚肉端面部を軸方向とし、該厚肉端
面部に連続して設ける車体係止溝部を断面L形状として
いるため、挿入側前端を小径化でき、車体貫通孔に容易
に挿入できる。挿入後は、小径筒部を挿入側に押すと、
仮組みつけ状態となり、車体係止溝が断面コ字状に復元
するため、車体貫通孔に内嵌できる。さらに、この仮組
みつけ状態から小径筒部を挿入側へと押すと、大径筒部
が貫通孔を通して車室側へと挿入し、薄肉筒部を外側へ
と折り返して大径筒部の外周面の傾斜突起に外嵌してロ
ックする一方、外周片部を本係止部でロックするため、
車体係止溝部の両側がロックされることとなり、グロメ
ットを車体へ取り付けた後の保持力を高めることができ
る。
【0012】上記中径筒部と連続する部位の大径筒部の
内周面にスペーサ押さえ突起を突設している。このよう
に、スペーサ押さえ突起を設けると、グロメットの小径
筒部を押し込む時に、中径筒部に内嵌したスペーサが大
径筒部側へと飛び出すのを防止できる。
【0013】上記厚肉端面部には、周方向に間隔をあけ
て切り込みを設け、厚肉端面部を上記仮係止状態より仮
組みつけ状態に変形しやすくしている。
【0014】また、外周片部は厚肉とし、その外周面に
負荷吸収用の切り込みを設けている。該切り込みを設け
ることにより、小径筒部側にかかるワイヤハーネスの負
荷を吸収でき、車体係止溝部に直接的に負荷をかけず、
シール性を確保できる。
【0015】さらに、外周片部に水および空気の抜き孔
を設けている。即ち、中径筒部の外周面に突設した本係
止部を外周片部に内嵌係止するため、外周片部に囲まれ
た空隙は略密閉状態となるため、該空隙に侵入する水及
び空気を抜き孔より排出できる。
【0016】さらにまた、上記車体係止溝の底壁に大径
筒部側へ突出する微小突起を設けると共に、該微小突起
と近接する上記厚肉端面部の大径筒部側内面に切り込み
を設け、後方への引張外力が負荷された時に上記微小突
起が上記切り込みに嵌まって厚肉端面部の変形を防止す
る構成としている。該構成とすると、グロメットの車体
に対する係止保持力を高めることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。グロメット10はゴムあるいはエラ
ストマーで一体成形しており、ワイヤハーネスW/Hを
密嵌する小径筒部11に止水用スペーサ嵌合用の中径筒
部12を介して、略円錐筒形状に拡大する大径筒部1
3、該大径筒部13の先端側より折り返した折返部14
より構成している。上記連続して設ける筒部11〜13
の軸線に沿った中空部をワイヤハーネス挿通部15とし
ている。
【0018】上記小径筒部11の先端にはワイヤハーネ
スとテープ巻き固定する舌片16を突設しており、該小
径筒部11にはワイヤハーネスを密嵌し、舌片16と共
にテープを巻き付けてワイヤハーネスをグロメット10
に固定するようにしている。
【0019】小径筒部11より拡径させた中径筒部12
は、ワイヤハーネスの電線群を分散させるスペーサ17
を内嵌する大きさとしている。この中径筒部12の小径
筒部側後端の外周面より本係止部18を全周にわたって
突設している。
【0020】スペーサ17は図6(A)(B)に示す形
状で、線間止水用として樹脂で成形しており、中心部1
7aより放射状に分割片17bを突設し、分割片17b
に挟まれて隙間17cに電線を通して、電線wを分散さ
せている。この状態で中径筒部12に嵌合し、その後、
シール剤19を注入して、電線wの間を確実にシール剤
19を充填させるようにしている。
【0021】上記中径筒部12に連接する大径筒部13
の内周面には、スペーサ押さえ突起20を傾斜させて突
設し、スペーサ17を中径筒部12に位置決め保持して
大径筒部13側への飛び出しを防止するようにしてい
る。また、大径筒部13の外周面に先端に向かって拡径
させた傾斜突起21を設けている。このように、内周面
および外周面を突出させることにより、大径筒部13は
肉厚としている。
【0022】大径筒部13の先端に連続して設ける折返
部14は、大径筒部13と連続する側から、薄肉筒部2
2、厚肉端面部23、車体係止溝部24、外周片部25
からなる。薄肉筒部22と大径筒部13との連接部に
は、その内周面に凹部を設けてヒンジ26を形成してい
る。
【0023】上記薄肉筒部22は、図5に示す車体係止
時には、上記ヒンジ26を支点として外側へ屈曲し、大
径筒部13の傾斜突起21に外嵌ロックされるようにし
ている。また、該薄肉筒部22は、製造状態では図1に
示す状態で、先端側の半側部22aが外側へ折り返され
て2つ折れ状態となり、かつ、車体1の貫通孔1aに挿
入する時は図3の仮係止状態として軸線方向Lに真っす
ぐに伸びた状態としている。
【0024】薄肉筒部22の先端側に連接して厚肉端面
部23を設け、その周面(図1、図4、図5では先端面
側、図3では内周面側)に周方向に間隔をあけて切り込
み23aを設け、厚肉としながら、軸線方向から軸直角
方向へ変形しやすくしている。
【0025】上記厚肉端面部23と外周片部25との間
に、車体係止時に断面コ字状となる車体係止溝部24を
凹設している。この車体係止溝部24は車室側の側面2
4a、エンジンルーム側の側面24b、および底面24
cからなり、底面24cにリブ24dを突出させてい
る。該車体係止溝部24は図3に示す仮係止位置では、
薄肉筒部22、厚肉端面部23が折り返されない状態と
なるため、車室側の側面24aが略軸線方向Lに向き、
断面L字形状となる。
【0026】上記車体係止溝24の底面24cには大径
筒部側へ突出する微小突起27を設けるいる。かつ、該
微小突起27と近接する上記厚肉端面部23の大径筒部
側内面に切り込み28を設けている。上記微小突起27
と切り込み28とは、グロメットを車体に取り付けた状
態で、室外より引張力が作用した時に、変形する切り込
み28に微小突起27が嵌まりこみ、それ以上に厚肉端
面部23が変形するのを防止し、よって、グロメットの
車体係止力を高めている。
【0027】車体係止溝部24に連続する外周片部25
は厚肉の円環形状で、大径筒部13及び中径筒部12の
外周に空隙Cをあけて囲む形状としている。外周片部2
5は後方の先端側に向かって縮径し、先端に開口25a
を囲む内方突出部25bを設け、該内方突出部25bの
内周面25cを後方に向かって広がったテーパ状として
いる。
【0028】外周片部25の先端内径は大径筒部13の
傾斜突起21の外径よりも小さく設定し、図3に示す仮
係止位置において、傾斜突起21の前面側に仮係止され
るようにしている。かつ、外周片部25の開口25aに
中径筒部12の後端に突出した本係止部18を通して、
内方突出部25bの前面段部25dで本係止部18を係
止出来るようにしている。
【0029】さらに、外周片部25の外周面に90度間
隔をあけてV形状の負荷吸収用の切り込み25eを設け
ている。さらに、車体係止溝部24に近接した位置に、
1つの抜き孔25fを形成して、空隙Cに侵入する水お
よび空気の抜き孔としている。即ち、グロメット10は
図示のように小径筒部12が上位に位置するように車体
1に取り付けられるため、抜き孔25fは下位に位置
し、空隙Cに侵入した水、空気を排出することができ
る。
【0030】上記グロメット10は、図1および図2に
示す状態で製造され、該状態で、ワイヤハーネスW/H
を構成する電線群が中心のワイヤハーネス挿通部15に
挿通されて取り付けられる。この時、図6に示すよう
に、電線群には予めスペーサ17を取り付けて、電線w
を分散さている。小径筒部11を拡筒治具(図示せず)
を用いて広げた状態で、ワイヤハーネスW/Hをワイヤ
ハーネス挿通部15に通し、スペーサ17を中径筒部1
2に嵌合する。この状態で、舌片16と電線群とをテー
プTで巻き付けて固定し、この状態で大径筒部13の先
端開口側よりシール剤18を充填して、電線wの線間止
水を図っている。このように、グロメット10にワイヤ
ハーネスW/Hを取り付けた状態で自動車の車体1の貫
通孔1aのエンジンルームA側から挿入する。
【0031】上記挿入作業時には、まず、小径筒部11
を後方へと引っ張って、図3に示す仮係止状態とする。
この仮係止状態では、折返部14の薄肉筒部22および
厚肉端面部23が後方へと引っ張られて、大径筒部13
の前部に軸線方向に沿って連続する。この状態でし、車
体係止溝部24の側面24aが前方へ突出して断面L形
状となり、挿入側の前端が小径化し、車体の貫通孔1a
に押し込むことができるようにする。この仮係止状態
は、外周片部25の後端が大径筒部13の傾斜突起21
の前面側に係止して保持される。
【0032】上記仮係止状態で車体貫通孔1aにグロメ
ット10の前端を挿入し、車体係止溝部24の側面24
aが貫通孔1aを越えた時点で、小径筒部11を前方へ
押圧する。この押圧で、傾斜突起21が外周片部25の
先端との係止を外して、開口15aを通して、外周片部
25と大径筒部13の間の空隙Cへと挿入し、図1に示
す製造状態に復元し、図4に示す仮組みつけ状態とな
る。
【0033】この仮組みつけ状態では、折返部14の薄
肉筒部22の先端側22aは外側に折れ曲がって2つ折
り形状となり、この外側へ折り曲がった先端側22aに
連続する厚肉端面部23は軸線Lに対して直交する前端
面部となる。該厚肉端面部23に連続する車体係止溝部
24は断面コ字状となって、底面24cが貫通孔1aの
内周面に密着すると共に、側面24aが車室側の車体面
に密着し、側面24bがエンジンルーム側の車体面に密
着する。
【0034】前記図8に示すグロメットでは、上記図4
に示す状態が最終状態としていたが、本発明では、さら
に、ワイヤハーネスおよび小径筒部11を車室側へと押
し込む。この押し込みにより、図5に示すように、中径
筒部12の本係止部18が外周片部25の開口25aに
押し込まれ、内方突出部25bの前面段部25dに係止
される。また、この押し込みで、大径筒部13は貫通孔
1aを通して車室側へと挿入され、該大径筒部13に連
続させた薄肉筒部22はヒンジ24を支点として外側に
屈折され、2つ折りされた薄肉筒部22が傾斜突起21
の外周面に密着して外嵌された状態にロックされる。
【0035】上記押し込み時に中径筒部12に嵌合され
たスペーサ17も前方に押圧されるが、大径筒部13の
内周面に突設されたスペーサ押さえ突起20により大径
筒部13への飛び出しが防止される。
【0036】上記のように、グロメット10は図5に示
す本係止状態で車体1に取り付けられる。この取付状態
では、貫通孔1aに係止した車体係止溝部24の一方に
連続する薄肉筒部22が大径筒部13の厚肉の傾斜突起
21に外嵌して密着状態でロックされるため、薄肉筒部
22が変形せず、車体係止溝部24の側面24aを車室
側車体に確実に圧接させることができる。また、車体係
止溝部24の他方に連続する外周片部25も、その後方
先端が本係止部18により係止されるため変形すること
がなく、車体係止溝部24は断面コ字形状を保持して車
体貫通孔1aに係止し、側面24bをエンジンルーム側
車体面に確実に圧接させることができる。
【0037】このように、グロメット10はエンジンル
ーム側からの押し込み操作のみの一方向操作で車体貫通
孔1aに取り付けることが出来ると共に、該取付状態に
おいて、車体係止溝部24の両側面24aと24bを車
体の両面に圧接した状態でロックすることができる。
【0038】また、ワイヤハーネスW/Hはエンジンル
ーム側において小径筒部11を出た位置より屈曲されて
配索される場合が多いが、ワイヤハーネスが屈曲されて
引っ張り力が作用した時、微小突起27が厚肉端面部2
3の切り込み28に嵌まりこみ、厚肉端面部23の変形
を防止するため、グロメットの車体係止力を保持でき
る。さらに、外周片部25の外周面に切り込み25eを
入れているため、該切り込み25eで引っ張り力を吸収
して、車体係止溝部24に引っ張り力が伝わるのを低減
でき、車体係止溝部24の側面24bが車体より離反す
るのを防止することもできる。
【0039】さらに、図5に示す本係止状態において、
空隙Cは略密閉状態となるが、本係止部18と外周片部
25との係止部の隙間から浸水あるいは空気の侵入する
場合がある。このように空隙Cに水やが空気が侵入して
も抜き孔25gが外周片部25に設けられているため、
該抜き孔25gより水、空気を排出することができる。
【0040】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
のグロメットでは、大径筒部の先端に折返部を設け、該
折返部を車体貫通穴に挿入する時には仮係止状態として
挿入側先端を小径化しているため、車体貫通穴にスムー
ズに挿入できる。挿入後、挿入方向に小径筒部を押す
と、折返部が変形して車体係止溝が断面コ字状となって
車体貫通穴に係止した仮組みつけ状態となり、さらに、
挿入側へ小径筒部を押すと折返部の両側がロックされた
本係止状態となり、車体係止溝の変形を防止して車体貫
通孔との係止を確実なものとでき、グロメットの取付保
持力を向上させることができる。
【0041】また、上記のように、グロメットをエンジ
ンルーム側から車室側への一方向の押し込み操作だけ
で、車体貫通孔に係止することができ、グロメットの取
付作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のグロメットの製造時の状態を示す断
面図である。
【図2】 図1の底面図である。
【図3】 上記グロメットの仮係止状態の断面図であ
る。
【図4】 上記グロメットを車体貫通孔に仮組みつけし
た状態の断面図である。
【図5】 上記グロメットを車体貫通孔に本係止した状
態の断面図である。
【図6】 上記グロメットに内嵌する線間止水用スペー
サを示し、(A)は斜視図、(B)は電線を通した状態
の側面図である。
【図7】 従来例を示す断面図である。
【図8】 (A)(B)は他の従来例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 車体 1a 貫通孔 10 グロメット 11 小径筒部 12 中径筒部 13 大径筒部 14 折返部 15 ワイヤハーネス挿通部 17 スペーサ 18 本係止部 20 スペーサ押さえ突起 21 傾斜突起 22 薄肉筒部 23 厚肉端面部 24 車体係止溝部 25 外周片部 26 ヒンジ部 27 微小突起 28 切り込み W/H ワイヤハーネス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笠原 康弘 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 阿子島 滋 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 5G333 AA09 AA13 AB16 AB29 CB19 DA03 EA02 5G363 AA16 BA02 CB08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤハーネスを軸線に沿って挿通した
    状態で車体の貫通孔に一方向から通し、上記貫通孔の周
    縁に係止して取り付けるグロメットであって、 ワイヤハーネスを密嵌する小径筒部と、止水用スペーサ
    を内嵌すると共に外周面に本係止部を突設した中径筒部
    と、外周面に傾斜突起を設けた大径筒部と、該大径筒部
    の先端より外側へ折り返される折返部とを、後方より前
    方へと順次連続して備え、 上記折返部は、大径筒部にヒンジ部を介して連接する薄
    肉筒部と、厚肉端面部と、車体係止溝部と、上記大径筒
    部および中径筒部を空隙をあけて囲む外周片部を順次連
    続して備え、 車体の貫通孔への挿入時には、上記折返部の外周片部の
    先端を上記傾斜突起の前面に係止する仮係止状態で、薄
    肉筒部および厚肉端面部が折り返えされずに大径筒部に
    連続し、車体係止溝部が断面L形状となって挿入側前端
    を小径化する一方、 上記仮係止状態より小径筒部を前方へ押すと仮係止が外
    れて傾斜突起が上記空隙に挿入され、上記薄肉筒部が外
    側へ折り返えされた2つ折り状態となると共に車体係止
    溝が車体貫通孔に内嵌する断面コ字状となる仮組みつけ
    状態となり、 上記仮組みつけ状態より小径筒部を前方へ押すと薄肉筒
    部がヒンジを支点として折り返されて大径筒部の傾斜突
    起に外嵌ロックされる共に、上記本係止部が外周片部を
    係止する本係止状態となる構成としているグロメット。
  2. 【請求項2】 上記中径筒部と連続する部位の大径筒部
    の内周面にスペーサ押さえ突起を突設している請求項1
    に記載のグロメット。
  3. 【請求項3】 上記厚肉端面部には、周方向に間隔をあ
    けて切り込みを設け、厚肉端面部を上記仮係止状態に変
    形しやすくしている請求項1または請求項2に記載のグ
    ロメット。
  4. 【請求項4】 外周片部は厚肉とし、その外周面に負荷
    吸収用の切り込みと、水および空気の抜き孔を設けてい
    る請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のグロメ
    ット。
  5. 【請求項5】 上記車体係止溝の底壁に大径筒部側へ突
    出する微小突起を設けると共に、該微小突起と近接する
    上記厚肉端面部の大径筒部側内面に切り込みを設け、後
    方への引張外力が負荷された時に上記微小突起が上記切
    り込みに嵌まって厚肉端面部の変形を防止する構成とし
    ている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のグ
    ロメット。
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