JP2000020024A - プラズマディスプレイの駆動方法 - Google Patents

プラズマディスプレイの駆動方法

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JP2000020024A
JP2000020024A JP10188658A JP18865898A JP2000020024A JP 2000020024 A JP2000020024 A JP 2000020024A JP 10188658 A JP10188658 A JP 10188658A JP 18865898 A JP18865898 A JP 18865898A JP 2000020024 A JP2000020024 A JP 2000020024A
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light emission
pixel group
field
subfield
lighting
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JP10188658A
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English (en)
Inventor
Yasuaki Muto
泰明 武藤
Susumu Tsujihara
進 辻原
Keiichi Otake
桂一 大竹
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サブフィールド法により階調表現を行うプラ
ズマディスプレイにおいて、少ないサブフィールド数で
多階調表現を実現し、動画疑似輪郭の低減させることは
困難であった。 【解決手段】 互いに重なりあわない複数の画素群、複
数のフィールド毎の複数の発光単位に対し、別々のサブ
フィールドの点灯シーケンスを持たせることで、最小重
み付けサブフィールドよりも小さな中間調を表現するこ
とが可能となる。また、各発光単位毎に発光の偏りや急
激な変動を抑えるようなサブフィールドの点灯シーケン
ス実現することで、多階調表現と動画疑似輪郭の低減の
両立を可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は1つのフィールドを
複数のサブフィールドに分割して階調表現を行うプラズ
マディスプレイの駆動方法に関するものであり、IPC
番号G09G 3/28に属する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイの一般的な駆動方
法であるサブフィールド法に関しては、例えば内池平
樹、御子柴茂生共著による「プラズマディスプレイのす
べて」、工業調査会、p153〜p154に示されてい
る。また、このサブフィールド法を用いたプラズマディ
スプレイの原理的課題として、動画映像に対して、疑似
輪郭が発生してしまう。この動画疑似輪郭の発生原理に
関しては、同参考資料のp163〜p177に示されて
いる。
【0003】この動画疑似輪郭に対して図 に補足説明
する。図16(a)のようなA,B,C,Dの4つの画
素に対して、あるフィールド(t1)での入力されるデ
ジタル信号が1000であり、次のフィールド(t2)
で0111に変化した場合と、逆に0111から100
0に変化した場合を考える。サブフィールドの重み付け
がデジタル信号の各ビットと同一であると仮定すると、
発光状態は(b)、(c)のように描くことができる。
これらの図は、横軸が時間であり、上部がt1のときの
発光状態、下部がt2のときの発光状態を示しており、
塗りつぶした部分が発光しているサブフィールドであ
る。まず、1000から0111へ発光状態が変化する
場合、t1後半からt2前半の間に例えば画素Aから画
素Dへ目が動いた時を考える。t1時のA画素の後半を
見てからt2時のB画素の前半を見る訳であるから、常
に発光した状態を目が追うことになるため、視覚される
発光強度は15になる。逆に、0111から1000へ
発光状態が変化するとき、同様にt1後半からt2前半
の間に例えば画素Aから画素Dへ目が動いた時を考え
る。このときには、全く発光していないサブフィールド
のみを目が追うことになるため、視覚される発光強度は
0になってしまう。つまり、動画疑似輪郭は、入力され
るデジタル信号の変化に対して、サブフィールドの点灯
シーケンスが大きく変化し、発光の重心位置が大きく変
化してしまうことによって引き起こされる。よって、サ
ブフィールドのコーディングあるいは空間、時間軸で変
調を行うことにより、対策が可能である。
【0004】このような動画疑似輪郭対策の技術とし
て、例えば、特開平7−271325号公報が提案され
ている。上記引用例では、図17に示すように千鳥状に
並んだAの画素群に対して、(a)で示されるサブフィ
ールドの点灯シーケンスを用い、Aとは異なる千鳥状の
Bの画素群に対して(b)で示されるサブフィールドの
点灯シーケンスを用いることが示されている。なお、引
用例は、六つのサブフィールドに対し、4、8、2、
1、8、4の重み付けを持ち、”1”表示が点灯してい
る状態を表す。この引用例では、発光するサブフィール
ドを千鳥格子状に入れ替えることで、空間的な変調動作
により動画疑似輪郭を低減することを試みている。ま
た、動画疑似輪郭の発生原理に関しては、上記引用例で
も詳細に解説されている。
【0005】サブフィールド数を増やせば、発光重心が
分散され、動画疑似輪郭が低減されることは、容易に推
測できる。しかし、サブフィールド数を増やすことは、
アドレス期間を長くすることにつながるため、高輝度化
が困難であった。逆に、サブフィールド数が少なくなる
と、輝度を上げることはできるが、階調が少なくなった
り動画疑似輪郭が劣化する方向へいく。よって、少ない
サブフィールドで階調と動画疑似輪郭を低減する方法が
望まれているという背景がある。
【0006】次に、一般的なプラズマディスプレイの信
号処理回路について図18に説明する。101は画素変
換手段であり、RGB毎のデジタルデータが別々に入力
される。画素変換手段101は、RGB別々のデータ
を、プラズマディスプレイパネル(以下PDP)の画素
に対応した順番に変換するものであり、入力されるデー
タが、R:R1、R2、R3、・・・、G:G1、G
2、G3、・・・、B:B1、B2、B3、・・・であ
った場合、その出力は、R1、G1、B1、R2、G
2、B2、・・・となる。ここで、例えば4ビットデジ
タル信号で、 R1:0110(06h) G1:1100(0Ch) B1:0101(05h) であったとする。また、サブフィールド(以下SF)の
重み付けが SF1:SF2:SF3:SF4:SF5=1:2:
4:4:4 であった場合を仮定する。102はシーケンス発生手段
であり、入力されるデジタル映像信号をサブフィールド
にマッチングしたコーディングに変換する回路である。
具体例に対しては、最大ビットがSF4とSF5に単純
に分割される場合を仮定すると、R1は0(SF1)1
(SF2)1(SF3)0(SF4)0(SF5)に、
G1は0(SF1)0(SF2)1(SF3)1(SF
4)1(SF5)に、B1は1(SF1)0(SF2)
1(SF3)0(SF4)0(SF5)に変換される。
103はサブフィールド変換手段であり、画素毎になら
んだデータをサブフィールド毎に並べ替える作業を行
う。具体的には、R1のSF1、G1のSF1、B1の
SF1、R2のSF1、・・・・、R1のSF5、G1
のSF5、B1のSF5、R2のSF5というように並
べ替えを行う。このように並べ替えられたシリアルデー
タは、シリアル/パラレル変換手段104により、実際
にパネル105へ供給される形態に変換される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術では、点灯シーケンスを単純に入れ替える構成の
ため、階調表現が映像信号のビット数のままでり、多階
調表現が不可能である。
【0008】また上記従来の技術では、千鳥格子状の画
素群に振り分けることで動画疑似輪郭の低減を図ってい
るが、例えば11の状態から12へ変化するときのよう
に、連続するサブフィールドの点灯シーケンスが同時に
点灯状態から非点灯状態へ、あるいは非点灯状態から点
灯状態へ変化するため、発光の重心位置が大きく変化
し、動画疑似輪郭に対する対策が十分とは言えず、映像
の品位を落とす原因となってしまっていた。
【0009】また、上記従来の技術では、各サブフィー
ルドの点灯/非点灯状態が急激に変化するため、つま
り、例えば3の状態から4の状態へ変化するとき、第3
サブフィールドや第4サブフィールドは、AおよびBの
画素群両者とも1から0へ変化しているため、発光の重
心位置が大きく変化し、動画疑似輪郭に対する対策が十
分とは言えず、映像の品位を落とす原因となってしまっ
ていた。さらに、これらの課題を解決していく中で、画
素毎にまたフィールド毎に輝度差が発生し、明暗のムラ
が見えたり、フリッカが見えたりしていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、互いに重なりあわないn種類の画素群のそ
れぞれに対し、nフィールド毎に別々の複数(m種類)
のサブフィールドの点灯シーケンスを持たせることで、
最小重み付けサブフィールドの1/mの階調を表現する
ことが可能となる。
【0011】また本発明は、フィールド間変調によりあ
るいは空間変調により複数の発光単位に分割し、最小重
み付けのサブフィールドよりも小さな中間調を表示する
ことを可能にするとともに、上記複数の各発光単位毎の
点灯シーケンスが隣り合うサブフィールドで同時に点灯
状態か非点灯状態へ、逆に非点灯状態から点灯状態へ変
化しないようにすることで、発光の偏りを解消し、動画
疑似輪郭の低減を可能にした。
【0012】また本発明は、フィールド間変調によりあ
るいは空間変調により複数の発光単位に分割し、最小重
み付けのサブフィールドよりも小さな中間調を表示する
ことを可能にするとともに、入力されるデジタル映像信
号の最小ビットが1変動するときに、サブフィールド毎
の発光強度の総和の変動が各サブフィールドに対して最
小となるように点灯シーケンスを選択することで、発光
の急激な変動を抑え、動画疑似輪郭を低減することが可
能となる。
【0013】また本発明は、フィールド間変調によりあ
るいは空間変調により複数の発光単位に分割し、最小重
み付けのサブフィールドよりも小さな中間調を表示する
ことを可能にするとともに、画素毎の発光強度差やフィ
ールド毎の発光強度の差を極力抑え、ムラやフリッカを
目立たなくすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、1つのフィールドを複数のサブフィールドに分割
し、上記サブフィールド中の維持放電期間の発光のON
/OFFにより階調表現を行うプラズマディスプレイに
おいて、nフィールドで一巡し、かつ互いに重なりあわ
ないn種類の画素群に対応する複数のサブフィールドの
点灯シーケンスを有することを特徴とするプラズマディ
スプレイの駆動方法に関するものであり、最小重み付け
のサブフィールドよりも小さな階調を表現することを可
能にする。
【0015】さらに、請求項2に記載の発明は、四つの
異なるサブフィールドの点灯シーケンスを持ち、奇数フ
ィールドの千鳥格子状に配列された第1の画素群に対す
る第1の点灯シーケンスと、奇数フィールドの第1の画
素群とは異なる千鳥格子状に配列された第2の画素群に
対応する第2の点灯シーケンスと、偶数フィールドの千
鳥格子状に配列された第1の画素群に対する第3の点灯
シーケンスと、偶数フィールドの第1の画素群とは異な
る千鳥格子状に配列された第2の画素群に対応する第4
の点灯シーケンスとの異なる4種類の点灯シーケンスを
有することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のプ
ラズマディスプレイの駆動方法に関するものであり、最
小重み付けのサブフィールドの1/4の階調を表現する
ことが可能となる。
【0016】さらに、請求項3に記載の発明は、1つの
フィールドを複数のサブフィールドに分割し、上記サブ
フィールド中の維持放電期間の発光のON/OFFによ
り階調表現を行うプラズマディスプレイにおいて、フィ
ールド間変調によりあるいは空間変調により複数の点灯
シーケンスを持つ発光単位に分割し、最小重み付けのサ
ブフィールドよりも小さな中間調を表示できるものであ
って、連続したサブフィールドに対する各発光単位毎の
点灯シーケンスが、同時に点灯状態から非点灯状態に、
また非点灯状態から点灯状態にならないことを特徴とす
るプラズマディスプレイの駆動方法に関するものであ
り、多階調表現を可能にするとともに、発光の偏りを抑
制し、動画疑似輪郭を低減することを可能にする。
【0017】さらに、請求項4に記載の発明は、隣り合
うサブフィールドの発光パターンが、全点灯、非全点灯
状態を除いて常に異なることを特徴とする特許請求の範
囲第3項記載のプラズマディスプレイの駆動方法につい
てのものであり、発光の偏りを抑制する具体的手法を与
える。
【0018】さらに、請求項5に記載の発明は、奇数フ
ィールドの千鳥格子状に配列された第1の画素群と、奇
数フィールドの第1の画素群とは異なる千鳥格子状に配
列された第2の画素群と、偶数フィールドの千鳥格子状
に配列された第1の画素群と、偶数フィールドの第1の
画素群とは異なる千鳥格子状に配列された第2の画素群
の4つの発光単位のうち、入力に従って選択された複数
の上記発光単位の組が隣り合うサブフィールド間で、全
点灯、非全点灯状態を除いて異なるように選択されるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第3項記載のプラズマデ
ィスプレイの駆動方法に関するものであり、4つの発光
単位を用いた場合の具体的な発光パターンを与える。
【0019】さらに、請求項6に記載の発明は、1つの
フィールドを複数のサブフィールドに分割し、上記サブ
フィールド中の維持放電期間の発光のON/OFFによ
り階調表現を行うプラズマディスプレイにおいて、フィ
ールド間変調により、あるいは空間変調により最小重み
付けのサブフィールドよりも小さな中間調を表示できる
ものであって、サブフィールド毎の発光強度の総和の変
動が、最小重み付けのサブフィールドを除いて、各サブ
フィールドに対して最小となるように選択される点灯シ
ーケンスを有することを特徴とするプラズマディスプレ
イの駆動方法に関するものであり、多階調表現を可能に
するとともに、発光の急激な変動を抑えることで、動画
疑似輪郭を低減することを可能にする。
【0020】さらに、請求項7に記載の発明は、奇数フ
ィールドの千鳥格子状に配列された第1の画素群と、奇
数フィールドの第1の画素群とは異なる千鳥格子状に配
列された第2の画素群と、偶数フィールドの千鳥格子状
に配列された第1の画素群と、偶数フィールドの第1の
画素群とは異なる千鳥格子状に配列された第2の画素群
との空間的、時間的変調により4段階の中間調表現がで
きるものであり、上記サブフィールド変換手段へ入力さ
れるデジタル映像信号の最小単位の増加あるいは減少に
対して、サブフィールド毎の時間的かつ空間的な発光強
度の積分値の変動が、最小重み付けのサブフィールドを
除いて、各サブフィールドに対する全点灯時の発光強度
の1/4となるように選択される点灯シーケンスを有す
ることを特徴とする特許請求の範囲第6項記載のプラズ
マディスプレイの駆動方法に関するものであり、4つの
発光単位を持つ場合の具体的な点灯シーケンスを与え
る。
【0021】さらに、請求項8に記載の発明は、点灯す
るサブフィールドのうち最も重み付けの重いサブフィー
ルドから優先的に発光させていくように選択される点灯
シーケンスを有することを特徴とする特許請求の範囲第
6項記載のプラズにマディスプレイの駆動方法に関する
ものであり、画素毎の発光強度バランスを重視した点灯
シーケンスを与える。
【0022】さらに、請求項9に記載の発明は、点灯す
るサブフィールドのうち重み付けの最も軽いサブフィー
ルドから優先的に発光させていくように選択される点灯
シーケンスを有することを特徴とする特許請求の範囲第
6項記載のプラズマディスプレイの駆動方法に関するも
のであり、動画疑似輪郭のさらなる改善を行うことを可
能にする。
【0023】さらに、請求項10に記載の発明は、サブ
フィールド毎の発光強度が、全点灯状態と比較して、
0、1/2、1の状態を優先的に選択される点灯シーケ
ンスを有することを特徴とする特許請求の範囲第6項記
載のプラズマディスプレイの駆動方法に関するものであ
り、請求項8と請求項9の長所を併せ持つ点灯シーケン
スを与える。
【0024】さらに、請求項11に記載の発明は、1つ
のフィールドを複数のサブフィールドに分割し、上記サ
ブフィールド中の維持放電期間の発光のON/OFFに
より階調表現を行うプラズマディスプレイにおいて、フ
ィールド間変調により、あるいは空間変調により最小重
み付けのサブフィールドよりも小さな中間調を表示でき
るものであって、画素毎の発光強度の時間的な平均値差
とフィールド毎の発光強度の空間的積分値の差のうち少
なくとも一方が最も小さな発光強度に抑えられることを
特徴とするプラズマディスプレイの駆動方法に関するも
のであり、ムラやフリッカを抑えることができる。
【0025】さらに、請求項12に記載の発明は、奇数
フィールドの千鳥格子状に配列された第1の画素群と、
奇数フィールドの第1の画素群とは異なる千鳥格子状に
配列された第2の画素群と、偶数フィールドの千鳥格子
状に配列された第1の画素群と、偶数フィールドの第1
の画素群とは異なる千鳥格子状に配列された第2の画素
群との空間的、時間的変調により4段階の中間調表現が
できるものであり、2フィールドの第1の画素群の発光
強度の総和と第2の画素群の発光強度の総和との差と、
奇数フィールドの二つの画素群の発光強度の総和と偶数
フィールドの二つの画素群の発光強度の総和との差のう
ち、少なくとも一方が最小重み付けサブフィールドの発
光強度の1/4に抑えられることを特徴とする特許請求
の範囲第11項記載のプラズマディスプレイの駆動方法
に関するものであり、四つの発光単位を持つ場合の具体
例について、ムラやフリッカを抑える点灯シーケンスを
与える。
【0026】(実施の形態1)本発明の第1の実施の形
態について図1〜図4を用いて説明する。図1および図
2は、n=2のときの本発明の第1の実施の形態を示す
点灯シーケンスの具体例であり、千鳥状に並んだ二つの
画素群と、二つのフィールドからなる計4つの発光単位
による多階調表現を可能にするものである。図2はプラ
ズマディスプレイ画面上の画素を表しており、互いに千
鳥格子状に並んだ第1フィールド(奇数フィールド)発
光単位をA、Bとし、第2フィールド(偶数フィール
ド)の発光単位をC、Dとしている。なお、AとC、B
とDは画面上の全く同じ位置に対応し、同じ画素群であ
る。また、第1フィールド(奇数フィールド)および第
2フィールド(偶数フィールド)は、表現上分けただけ
であり、特に入れ替わっても問題はない。
【0027】図1は、上記A,B,C,Dの各発光単位
に対するサブフィールド(以下SF)の点灯シーケンス
を示しており、重み付けが1,2,4,8である4つの
SFによって階調表現する場合の例である。左側の1か
ら63までの数字は、入力されるデジタル信号を表して
おり、1で表した発光単位毎のSFが点灯する。例え
ば、18が入力されたときは、Aの1の重み付けを持つ
第1SFと4の重み付けを持つ第3SF、Bの4の重み
付けを持つ第3SF、Cの4の重み付けを持つ第3S
F、Dの1の重み付けを持つ第1SFと4の重み付けを
持つ第3SFが点灯する。
【0028】点灯シーケンスの右側の数字は、各SF毎
の総合的な発光強度を表しており、図中の数字は、A〜
Dまでの数字を単純にたしあわせたものである。よっ
て、合計の最大値は4になるが、実際には4倍光ってい
るわけではなく、4のときが全画素が点灯している状
態、つまり発光強度1の状態に対応する。例えば、入力
が1のときは、Aの第1SFが点灯するが、これは、2
フィールド中の1フィールドのうち、2画素中の1画素
が発光しているだけであるから、実際の目視される明る
さは、1/4となる。これは、各SFでも同じである。
【0029】上記のように、A,B,C,Dの四つの発
光単位に対して、図1に示すような異なる点灯シーケン
スを持たせることで、最小重み付けのサブフィールドの
1/4の階調を表現することが可能となり、全体では4
ビット信号で61階調が表現できる。なお、図1の例は
全てのSFで、入力される信号が増加するに従って、A
→D→B→Cの順に点灯を開始し、入力信号の4ステッ
プに一回、各発光単位毎のシーケンスが増加するような
規則に従って点灯シーケンスを構成している。
【0030】次に、n=3の時について考える。図4の
ように、時間的にまた空間的に画素群をA〜Iのように
振り分ける。図2同様に(a)、(b)、(c)は、フ
ィールドが異なった3×3の同一画面位置を表してお
り、A,B,CおよびB,E,HまたC,F,Iは同一
画素である。
【0031】上記のA〜Iの画素群に対応したサブフィ
ールドの点灯シーケンスの一例を図3に示す。図3の構
成は図1と同じであり、左は入力されるデジタル信号、
点灯するSFは1で表される。右側も同様にSF毎の発
光強度の総和を表しており、最大値は9である。つまり
各SFに対して、その重み付けの1/9の階調を表現す
ることが可能となる。なお、図3に示す例は、入力され
る信号が増加するに従って、A→E→I→B→F→G→
C→D→Hの順に点灯を開始し、入力信号の9ステップ
に一回、各発光単位毎のシーケンスが増加するような規
則に従って点灯シーケンスを構成している。
【0032】請求項1に記載されているnに対し、例に
示したようにnは2や3でなくてもよく、フリッカや必
要な階調数に従って選択されれば良い。また、選択され
たnに対して、それぞれの発光単位毎の点灯シーケンス
を異ならせることで最小サブフィールドの重み付け以下
の階調が表現できればよく、特に限定を伴うものではな
い。さらに、図1や図3の例では、四つのSF、重み付
けも1,2,4,8という場合について述べたが、これ
らのSF数夜重み付けの割り振りが異なっても、本発明
の請求の範囲を逸脱するものではない。
【0033】ここで、本発明の第1の実施の形態を実現
するための回路構成について説明する。シーケンス発生
手段102Aは、図18と同じ働きをするものであり、
RGB各色のデータを直列に変換したデジタル映像信号
を入力し、サブフィールドの点灯シーケンスを発生させ
る。n×n個の点灯シーケンスは、n×n個の変換テー
ブル(106a〜106m)のデータにより書き換えら
れる。変換テーブルはRAMにより構成され、電源投入
時あるいは入力映像のソースが変化した時等にテーブル
データがROM107から書き込まれる。
【0034】アドレス発生手段108は、画素ピッチに
対応したクロック、水平および垂直同期信号からRAM
のアドレスを発生させ、発光単位毎にどの変換テーブル
を選択するか決定する。その他の回路ブロックの働き
は、図18と全く同じであると考えて良いので、詳細説
明はここでは割愛する。
【0035】(実施の形態2)次に本発明の第2の実施
の形態について図6から図10に説明する。まず、図1
に示す本発明の第1の実施の形態についてその問題点を
述べる。例えば、入力信号が29から30に変化したと
き、Dの発光単位の点灯シーケンスは、MSBから書く
と、0111から1000に変化しているため、図16
に説明したように、動画疑似輪郭の発生原因となってし
まう。図1の例の場合、4つの発光単位に分けてシーケ
ンスをずらしているので、動画時疑似輪郭は目立ちにく
いが、さらなる改善のためには、この課題を解決する必
要がある。
【0036】この課題を解決するためには、各発光単位
毎の点灯シーケンスが、MSBから書いて011から1
00に変化する、つまり連続したサブフィールドの符号
が11から00に、また00から11に同時に変化しな
いようにすれば良い。このためには、各サブフィールド
毎に必要とされる発光強度を満たすために、A,B,
C,Dの各発光単位のどこを光らせるかを決定する発光
パターンを隣り合うサブフィールド毎に変えてやる必要
がある。
【0037】これを図8で説明する。例えば図1の例で
考えると、入力信号が29の場合、各サブフィールド毎
の発光パターンは図8(a)に示すようになり、第1S
Fから第3SFまで発光強度3を実現するため、B、
C、Dの発光単位が発光している。また、入力信号が3
0の場合では、第1SFから第3SFまで発光強度2を
実現するため、B、Cの発光単位が発光する。つまり、
第1SFから第3SFまでの発光パターンが全く同じで
ある。逆に言えば、隣り合うサブフィールドで発光パタ
ーンを常に異ならせれば、連続したSFの符号が00か
ら11に、また11から00に同時に変化することはな
くなる。ただし、隣り合うSFが両者とも全点灯状態、
非全点灯状態である場合は、当然発光パターンは同じに
なるため、この場合は異ならなくても良い。
【0038】このように隣り合うSFの発光パターンを
常に異ならせるための一例について図6および図7に示
す。図6は必要とされる発光強度に対して、どの発光単
位を点灯させるかという発光パターンを表している。例
えば、発光強度3が必要な時には、奇数SFはA,D,
Bの発光単位を、偶数SFはC、B、Dの発光単位を光
らせるように選択する。この法則性に乗っ取って、4S
F、重み付けが1,2,4,8の場合について、点灯シ
ーケンスを書くと、図7のようになり、隣り合うSF間
で00から11に、また11から00に同時に変化する
ことがないことがわかる。なお、図7の見方は、図1と
同じである。この点灯シーケンスを図8で、発光パター
ンの変化として書くと、入力信号が29と30のとき、
(a)の時とは異なり、隣り合うSFの発光パターンが
異なっていることがわかる。
【0039】以上は、2フィールド間変調、2画素に対
する空間変調に場合の例であるが、勿論他の場合もあり
うる。例えば、3フィールド、3画素による図3および
図4に示すような九つの発光単位をもつとき例について
図9および図10に示す。図9は、図6と同じように必
要とされる発光強度を得るために、どの発光単位を光ら
せるかという発光パターンを示している。例えば、発光
強度4が必要な時には、奇数フィールドは、A,E,
I,Bを、偶数フィールドは、H,D,C,Gを点灯さ
せる。このような法則性に乗っ取れば、4SF、重み付
けが1,2,4,8の場合について、点灯シーケンスは
図10に示すようになり、隣り合うSF間で00から1
1に、また11から00に同時に変化することがなく、
また隣り合うSFの発光パターンは異なっている。
【0040】このように、フィールド間変調の周期、画
素単位による空間変調の周期は、本発明には影響せず、
全ての場合を網羅できるものである。また、図7や図1
0の例では、四つのSF、重み付けも1,2,4,8と
いう場合について述べたが、これらのSF数夜重み付け
の割り振りが異なっても、本発明の請求の範囲を逸脱す
るものではない。
【0041】また、本発明を実現するための具体的な回
路は、第1の実施の形態と同じ回路により構成すること
が可能である。
【0042】(実施の形態3)次に本発明の第3の実施
例について図11から図13に述べる。ここで、これま
での発明の実施の形態の課題について説明する。請求項
1には、各発光単位毎に異なる点灯シーケンスを持つこ
とが、また請求項3には、隣り合うSFの点灯、非点灯
状態が同時に変化しないことが述べられているが、次の
ような場合が考えられる。今、入力信号が28のとき、
図1や図7に示す例の発光強度は、SF1が4、SF2
が4、SF3が4、SF4が0である。29では、SF
1が3、SF2が3、SF3が3、SF4が1となって
いるが、SF1が3、SF2が1、SF3が0、SF4
が3となっても29の発光強度を表現することが可能で
ある。後者の場合、図11(a)に示すように、入力信
号が28から29に変わったとき、第3SFから第4S
Fへ大きく発光の重心が移動する。
【0043】先にも述べたように、発光の重心移動を伴
う点灯シーケンスを持つ場合、動画疑似輪郭の発生原因
になってしまう。よって、動画疑似輪郭の発生をできる
だけ抑えるためには、各SFの発光強度の変動が最小に
抑えられること、つまり四つの発光単位を持つ場合は、
その変化は全点灯状態の1/4に抑えられることが必要
となる。これは、図1や図6で言えば、各発光単位の点
灯シーケンスのSF毎の総和である発光強度の変動が3
から4あるいは4から3と言ったように、1であること
を意味する。
【0044】図11の例で言えば、4(SF1)4(S
F2)4(SF3)0(SF4)から3(SF1)1
(SF2)0(SF3)4(SF4)のような大きな変
動ではなく、図6の点灯シーケンスに従った図11
(b)の発光パターンのように、4(SF1)4(SF
2)4(SF3)0(SF4)の次の階調は、3(SF
1)3(SF2)3(SF3)1(SF4)以外にはあ
りえないことがわかる。よって、各発光単位毎に異なる
点灯シーケンスを持つこと、隣り合うSFの点灯、非点
灯状態が同時に変化しないことの他に、SF毎の発光強
度の変動が最小に抑えられることが動画疑似輪郭の抑制
に関して重要となる。
【0045】これまでの四つの発光単位を持つ場合の例
では、1,2,4,8という重み付けを持つSFの例で
あったが、例えば下位の三つのSFだけに注目し、第1
SFが1,第2SFが2,第3SFが5という重み付け
であったと仮定する。1,2の重み付けのSFが全点灯
状態、つまり図1や図6の表現で言えば、4(SF1)
4(SF2)であったとき、その発光強度の総和は12
である。次に、13になったときは、2(SF1)3
(SF2)1(SF3)でなる場合が考えられる。この
場合、SF1は4から2に変動しており、発光強度の変
動が最小単位に抑えられていない。しかし、SF1は最
も重み付けの軽いSFであり、発光強度の変動がそれほ
ど動画疑似輪郭には寄与しない。よって、本発明で述べ
たSF毎の発光強度の変動が最小に抑えるという内容
は、最小重み付けのSFには適用されない。ただし、最
小重み付けのSFでも、できるだけ変動は抑えるのが望
ましいことは言うまでもない。
【0046】以上は、2フィールド間変調、2画素に対
する空間変調に場合の例であるが、勿論他の場合もあり
うる。例えば、3フィールド、3画素による図3および
図4に示すような九つの発光単位をもつとき例について
も同様であり、図10に示す発光強度の変動は、最小単
位である1/9に抑えられている例である。しかし、こ
の場合もSF毎の発光強度の変動を最小に抑えない点灯
シーケンスを考えることは容易であるため、この発光強
度の変動を最小に抑えられることが動画疑似輪郭の抑制
に向けて非常に重要となることには変わりない。
【0047】このように、フィールド間変調の周期、画
素単位による空間変調の周期は、本発明には影響せず、
全ての場合を網羅できるものである。また、図7や図1
0の例では、四つのSF、重み付けも1,2,4,8と
いう場合について述べたが、これらのSF数夜重み付け
の割り振りが異なっても、本発明の請求の範囲を逸脱す
るものではない。
【0048】図6に示す点灯シーケンスのSF毎の発光
強度は、その変動が最小に抑えられているため、本発明
の条件を満たしている。この発光強度のシーケンスは、
重み付けの軽いSFから、例えば、4440→3331
→2222→1113→0004→1004というよう
に、最も重み付けの重いSFの発光強度を優先的に増加
させ、その発光強度が4になったところで最小重み付け
のSFから発光強度を増加させている。この場合の利点
は、各画素群毎の発光強度差が最小に抑えられているこ
とであり、千鳥状のムラが見えることがない。つまり、
発光単位(A+C)の発光強度と(B+D)の発光強度
を比較すると、その差は最小重み付けSFの1/4の発
光強度に抑えられている。
【0049】例えば、図6において、入力信号が13で
あった場合、(A+C)の発光強度の和は、1(SF
1)1(SF2)1(SF3)であり、総和は7、一方
(B+D)の発光強度の和は、2(SF1)2(SF
2)であり、総和は6となる。よって、その差は1であ
り、最小重み付けのSFの1/4の発光強度となってい
ることがわかる。逆に、その課題は、例えば32の入力
のときのように第4SFしか点灯しない状態が存在す
る。入力信号の増減に対しての変動は小さいが、このよ
うに発光重心が偏った状態が存在するだけで、動画疑似
輪郭は劣化してしまうことにある。
【0050】図12に示す点灯シーケンスは、SF毎の
発光強度が入力信号の増加に対して、4440→333
1→4331→3431→4431というように、最小
重み付けのSFから優先的に点灯させるようにしたもの
であり、常に発光させるSFを最大にすることで発光重
心の偏りを無くし、動画疑似輪郭に対して最も有効に働
く。課題は、画素毎の発光強度の差であり、発光単位
(A+C)の発光強度と(B+D)の発光強度を入力が
9の場合について比較すると、(A+C)の発光強度の
和は、1(SF1)1(SF2)であり、総和は3、一
方(B+D)の発光強度の和は、2(SF1)2(SF
2)であり、総和は6となる。結果的に千鳥格子状に明
暗のムラが発生してしまう。なお、図12の発光パター
ンは、図6に示す法則性を用いている。
【0051】図13に示す点灯シーケンスは、SF毎の
発光強度が入力信号の増加に対して、4440→333
1→2222→3222→4222というように、でき
るだけ全点灯状態である発光強度4(全点灯状態を1と
すれば1)の状態、非全点灯状態である発光強度0の状
態、また半分の発光単位が点灯している発光強度2(全
点灯状態を1とすれば1/2)の状態を優先的に選択す
るものであり、画素毎の発光バランスを図12の点灯シ
ーケンスよりも改善し、発光重心の偏りも図6と比較し
て改善している。つまり、図13に示す例は、図6およ
び図12に示す例の中間状態を与えるものである。発光
バランスの改善については、例えば、入力信号が22で
あったときは、図12の場合は、(A+C)の発光強度
の和は、2(SF1)1(SF2)1(SF3)であ
り、総和は8、一方(B+D)の発光強度の和は、2
(SF1)2(SF2)2(SF3)であり、総和は1
4となり、その差は6である。一方、図13の場合は、
(A+C)の発光強度の和は、1(SF1)1(SF
2)2(SF3)であり、総和は11、一方(B+D)
の発光強度の和も、1(SF1)1(SF2)2(SF
3)となり、その差は0となっている。また、本発明を
実現するための具体的な回路は、第1の実施の形態と同
じ回路により構成することが可能である。
【0052】(実施の形態4)次に本発明の第3の実施
例について図14および図15に述べる。まず、図13
の例についてその課題を述べる。実施の形態3で述べた
ように、図12のシーケンスよりも図13のシーケンス
の方が、画素毎の発光強度差は、抑えられているが、例
えば、入力が9であった場合には、実施の形態2と同じ
発光パターンであるため、(A+C)の発光強度は3、
(B+D)の発光強度は6となり、発光強度さは改善さ
れていない。つまり、千鳥格子状のムラを目立たなくす
るためには、図13の例では不十分であり、別の点灯シ
ーケンスが必要となる。
【0053】図14に画素群毎の発光強度差と最小限に
抑えた点灯シーケンスの一例を示す。図14の例は、図
13の点灯シーケンスからの変更によって実現された例
である。例えば入力が9であった場合、発光単位Cの第
1SFの非点灯状態を点灯状態にし、逆に発光単位Dの
点灯状態を非点灯状態にすることで、発光強度の総和を
同じにしたまま、(A+C)の発光強度を4、(B+
D)の発光強度を5にしている。
【0054】以下、同様の操作により、画素群毎の発光
強度差を表現可能な最小発光強度である最小重み付けS
Fの1/4の輝度差に抑えている。この場合、図6に示
す発光パターンは完全には適用できないため、部分的に
適用しながら発光パターンを変更していくことが必要と
なる。この場合の例では、発光強度が3が2回以上連続
する場合、点灯する最大重み付けSFの発光強度が1で
あれば変更しないが、1以外であれば点灯する発光単位
を入れ替えるようにしている。
【0055】具体的には、3が2回連続する場合は、C
とDの1SFを入れ替え、3回連続する場合は、CとD
の1SFとAとBの2SF、4回連続する場合には、C
とDの1SFとAとBの2SFさらにCとDの3SFと
を入れ替えるといったように、連続する発光強度3の数
よりも1少ないSFの点灯状態を発光単位間で、奇数S
FはCとDを、偶数SFはBとDとを入れ替えるように
点灯シーケンスを構成する。図14中の網掛け部分が変
更した箇所である。
【0056】また、図1や図7に示す点灯シーケンス
も、画素群毎の発光強度差が最小限に抑えられた例であ
るが、先に述べたように、動画疑似輪郭等の課題があ
る。一方、図14の例は、動画疑似輪郭の低減を可能に
しながら、さらに画素群毎の発光強度差を抑えた点灯シ
ーケンスを与える。
【0057】しかしながら、図14の例では、例えば入
力信号が13のときのフィールド毎の発光強度を比較す
ると、第1フィールドである(A+B)は8であり、第
2フィールドである(C+D)は5である。このよう
に、フィールド間の発光強度差があるとき、場合によっ
てはフリッカとなって認識されてしまう。そこで、フィ
ールド間の発光強度差がなくなるように点灯シーケンス
を作成する。具体例を図15に示す。図15は図13の
点灯シーケンスからの変更により実現された例である。
入力が13のときは、AとCの1SFの点灯状態を入れ
替えており、図15中の網掛け部分が変更した箇所であ
る。しかしながら、この例では、例えば入力信号が45
のときのように、Dの発光単位は第4SFしか点灯して
いない。この状態は、先に述べたように発光重心が偏る
ため、場合によっては動画疑似輪郭を劣化させてしま
う。
【0058】人間の目には、空間的な発光強度差である
ムラと時間的な発光強度差であるフリッカとを比較した
とき、同じ発光強度差である場合には、ムラの方が目立
ちやすい。よって、空間的なムラを無くした点灯シーケ
ンスを適用すれば、表示映像の品位を著しく劣化させる
ことは少ない。フィールド毎の発光強度差を最小にする
図15の点灯シーケンスででは、動画疑似輪郭が劣化す
ると思われる階調があるため、実際の映像を見ながら最
適なシーケンスを選択すべきである。つまり、本発明の
第4の実施の形態は、空間的ムラを抑えるための点灯シ
ーケンスを与え、必要な場合にはフリッカを抑制する点
灯シーケンスを与えるものである。
【0059】以上は、2フィールド間変調、2画素に対
する空間変調に場合の例であるが、勿論他の場合もあり
うる。例えば、3フィールド、3画素による図3および
図4に示すような九つの発光単位をもつとき例について
も同様であり、図3に示す発光パターンをできるだけ維
持しながらムラやフリッカを表現可能な最小輝度である
最小重み付けSFの1/9以下に抑えることが可能であ
る。
【0060】また、本発明を実現するための具体的な回
路は、第1の実施の形態と同じ回路により構成すること
が可能である。
【0061】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の実施の形態
によれば、発光単位毎に別々の点灯シーケンスを持たせ
ることで、最小重み付けSFよりも小さな中間調を表現
し、階調数を増加させることができ、表示映像の画質を
向上させ、その実用的効果は大きい。
【0062】また、本発明の第2の実施の形態によれ
ば、最小重み付けのサブフィールドよりも小さな中間調
を表示することを可能にするとともに、各発光単位毎の
点灯シーケンスが隣り合うSF間で、点灯状態から非点
灯状態へ、逆に非点灯状態から点灯状態へ同時に変化し
ないようにすることで、発光の偏りや発光重心の急激な
変動を抑え、動画疑似輪郭の低減を可能にし、表示映像
の画質を向上させ、その実用的効果は大きい。
【0063】さらに、本発明の第3の実施の形態によれ
ば、最小重み付けのサブフィールドよりも小さな中間調
を表示することを可能にするとともに、入力されるデジ
タル映像信号の最小ビットが1変動するときに、サブフ
ィールド毎の発光強度の総和の変動が各サブフィールド
に対して最小となるように点灯シーケンスを選択するこ
とで、発光の急激な変動を抑え、動画疑似輪郭を低減す
ることが可能となり、表示映像の画質を向上させ、その
実用的効果は大きい。
【0064】さらに、本発明の第4の実施の形態によれ
ば、最小重み付けのサブフィールドよりも小さな中間調
を表示することを可能にするとともに、画素毎の発光強
度差やフィールド毎の発光強度の差を極力抑え、ムラや
フリッカを目立たなくすることで表示映像の画質を向上
させ、その実用的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における点灯シーケ
ンスの第1の例を示す図
【図2】第1の例を実現するための発光単位の一例を示
す図
【図3】本発明の第1の実施の形態における点灯シーケ
ンスの第2の例を示す図
【図4】第2の例を実現するための発光単位の一例を示
す図
【図5】本発明の第1の実施の形態を実現するための回
路構成を示す図
【図6】本発明の第2の実施の形態を実現するための発
光パターンの第1の例を示す図
【図7】本発明の第2の実施の形態を示す点灯シーケン
スの第1の例を示す図
【図8】特定階調の発光パターンの具体例(1)を示す
【図9】本発明の第2の実施の形態を実現するための発
光パターンの第2の例を示す図
【図10】本発明の第2の実施の形態を示す点灯シーケ
ンスの第2の例を示す図
【図11】特定階調の発光パターンの具体例(2)を示
す図
【図12】本発明の第3の実施の形態を示す点灯シーケ
ンスの第1の例を示す図
【図13】本発明の第3の実施の形態を示す点灯シーケ
ンスの第2の例を示す図
【図14】本発明の第4の実施の形態を示す点灯シーケ
ンスの第1の例を示す図
【図15】本発明の第4の実施の形態を示す点灯シーケ
ンスの第2の例を示す図
【図16】動画疑似輪郭の発生原理を示す図
【図17】従来の技術による点灯シーケンスの一例を示
す図
【図18】プラズマディスプレイの信号処理回路の具体
例を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大竹 桂一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C080 AA05 BB05 DD04 DD05 DD06 DD12 EE19 EE29 FF12 GG12 JJ02 JJ05

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つのフィールドを複数のサブフィール
    ドに分割し、上記サブフィールド中の維持放電期間の発
    光のON/OFFにより階調表現を行うプラズマディス
    プレイにおいて、nフィールドで一巡し、かつ互いに重
    なりあわないn種類の画素群に対応する複数のサブフィ
    ールドの点灯シーケンスを有することを特徴とするプラ
    ズマディスプレイの駆動方法。
  2. 【請求項2】 4つの異なるサブフィールドの点灯シー
    ケンスを持ち、奇数フィールドの千鳥格子状に配列され
    た第1の画素群に対する第1の点灯シーケンスと、奇数
    フィールドの第1の画素群とは異なる千鳥格子状に配列
    された第2の画素群に対応する第2の点灯シーケンス
    と、偶数フィールドの千鳥格子状に配列された第1の画
    素群に対する第3の点灯シーケンスと、偶数フィールド
    の第1の画素群とは異なる千鳥格子状に配列された第2
    の画素群に対応する第4の点灯シーケンスとの異なる4
    種類の点灯シーケンスを有することを特徴とする請求項
    1項記載のプラズマディスプレイの駆動方法。
  3. 【請求項3】 1つのフィールドを複数のサブフィール
    ドに分割し、上記サブフィールド中の維持放電期間の発
    光のON/OFFにより階調表現を行うプラズマディス
    プレイにおいて、フィールド間変調によりあるいは空間
    変調により複数の点灯シーケンスを持つ発光単位に分割
    し、最小重み付けのサブフィールドよりも小さな中間調
    を表示できるものであって、連続したサブフィールドに
    対する各発光単位毎の点灯シーケンスが、同時に点灯状
    態から非点灯状態に、また非点灯状態から点灯状態にな
    らないことを特徴とするプラズマディスプレイの駆動方
    法。
  4. 【請求項4】 隣り合うサブフィールドの発光パターン
    が、全点灯、非全点灯状態を除いて常に異なることを特
    徴とする請求項3項記載のプラズマディスプレイの駆動
    方法。
  5. 【請求項5】 奇数フィールドの千鳥格子状に配列され
    た第1の画素群と、奇数フィールドの第1の画素群とは
    異なる千鳥格子状に配列された第2の画素群と、偶数フ
    ィールドの千鳥格子状に配列された第1の画素群と、偶
    数フィールドの第1の画素群とは異なる千鳥格子状に配
    列された第2の画素群の4っつの発光単位のうち、入力
    に従って点灯するように選択された複数の上記発光単位
    の組が隣り合うサブフィールド間で、全点灯、非全点灯
    状態を除いて異なることを特徴とする請求項3項記載の
    プラズマディスプレイの駆動方法。
  6. 【請求項6】 1つのフィールドを複数のサブフィール
    ドに分割し、上記サブフィールド中の維持放電期間の発
    光のON/OFFにより階調表現を行うプラズマディス
    プレイにおいて、フィールド間変調により、あるいは空
    間変調により最小重み付けのサブフィールドよりも小さ
    な中間調を表示できるものであって、サブフィールド毎
    の発光強度の総和の変動が、最小重み付けのサブフィー
    ルドを除いて、各サブフィールドに対して最小となるよ
    うに選択される点灯シーケンスを有することを特徴とす
    るプラズマディスプレイの駆動方法。
  7. 【請求項7】 奇数フィールドの千鳥格子状に配列され
    た第1の画素群と、奇数フィールドの第1の画素群とは
    異なる千鳥格子状に配列された第2の画素群と、偶数フ
    ィールドの千鳥格子状に配列された第1の画素群と、偶
    数フィールドの第1の画素群とは異なる千鳥格子状に配
    列された第2の画素群との空間的、時間的変調により4
    段階の中間調表現ができるものであり、上記サブフィー
    ルド変換手段へ入力されるデジタル映像信号の最小単位
    の増加あるいは減少に対して、サブフィールド毎の時間
    的かつ空間的な発光強度の積分値の変動が、最小重み付
    けのサブフィールドを除いて、各サブフィールドに対す
    る全点灯時の発光強度の1/4となるように選択される
    点灯シーケンスを有することを特徴とする請求項6項記
    載のプラズマディスプレイの駆動方法。
  8. 【請求項8】 点灯するサブフィールドのうち最も重み
    付けの重いサブフィールドから優先的に発光させていく
    ように選択される点灯シーケンスを有することを特徴と
    する請求項6項記載のプラズマディスプレイの駆動方
    法。
  9. 【請求項9】 点灯するサブフィールドのうち重み付け
    の最も軽いサブフィールドから優先的に発光させていく
    ように選択される点灯シーケンスを有することを特徴と
    する請求項6項記載のプラズマディスプレイの駆動方
    法。
  10. 【請求項10】 サブフィールド毎の発光強度が、全点
    灯状態と比較して、0、1/2、1の状態を優先的に選
    択される点灯シーケンスを有することを特徴とする請求
    項6項記載のプラズマディスプレイの駆動方法。
  11. 【請求項11】 1つのフィールドを複数のサブフィー
    ルドに分割し、上記サブフィールド中の維持放電期間の
    発光のON/OFFにより階調表現を行うプラズマディ
    スプレイにおいて、フィールド間変調により、あるいは
    空間変調により最小重み付けのサブフィールドよりも小
    さな中間調を表示できるものであって、画素毎の発光強
    度の時間的な平均値の差とフィールド毎の発光強度の空
    間的積分値の差のうち少なくとも一方が、表現可能な最
    も小さな発光強度以下に抑えられることを特徴とするプ
    ラズマディスプレイの駆動方法。
  12. 【請求項12】 奇数フィールドの千鳥格子状に配列さ
    れた第1の画素群と、奇数フィールドの第1の画素群と
    は異なる千鳥格子状に配列された第2の画素群と、偶数
    フィールドの千鳥格子状に配列された第1の画素群と、
    偶数フィールドの第1の画素群とは異なる千鳥格子状に
    配列された第2の画素群との空間的、時間的変調により
    4段階の中間調表現ができるものであり、2フィールド
    の第1の画素群の発光強度の総和と第2の画素群の発光
    強度の総和との差と、奇数フィールドの二つの画素群の
    発光強度の総和と偶数フィールドの二つの画素群の発光
    強度の総和との差のうち、少なくとも一方が最小重み付
    けサブフィールドの発光強度の1/4以下に抑えられる
    ことを特徴とする請求項11項記載のプラズマディスプ
    レイの駆動方法。
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