JP2000019711A - マスク及びそれを用いた露光方法 - Google Patents

マスク及びそれを用いた露光方法

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JP2000019711A
JP2000019711A JP20133298A JP20133298A JP2000019711A JP 2000019711 A JP2000019711 A JP 2000019711A JP 20133298 A JP20133298 A JP 20133298A JP 20133298 A JP20133298 A JP 20133298A JP 2000019711 A JP2000019711 A JP 2000019711A
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pattern
mask
projection
wafer
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Yuichi Iwasaki
裕一 岩崎
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 周期パターンの露光と通常のパターン露光の
2重露光によって任意形状の高解像度のパターンが得ら
れるマスク及びそれを用いた露光方法を得ること。 【解決手段】 基板上にパターンを形成したマスクであ
って、該パターンは入射光の位相をそろえた状態で通過
又は反射させる領域に不均一の透過率分布又は反射率分
布を持つこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マスクおよびそれ
を用いた露光方法に関し、特に微細な回路パターンで感
光基板上を露光し、例えばIC,LSI等の半導体チッ
プ、液晶パネル等の表示素子、磁気ヘッド等の検出素
子、CCD等の撮像素子といった各種デバイスの製造に
用いられる際に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、IC、LSI、液晶パネル等
のデバイスをフォトリソグラフィー技術を用いて製造す
るときには、フォトマスク又はレチクル等(以下、「マ
スク」と記す。)の面上に形成した回路パターンを投影
光学系によってフォトレジスト等が塗布されたシリコン
ウエハ又はガラスプレート等(以下、「ウエハ」と記
す。)の感光基板上に投影し、そこに転写する(露光す
る)投影露光方法及び投影露光装置が使用されている。
【0003】近年、上記デバイスの高集積化に対応し
て、ウエハに転写するパターンの微細化、即ち高解像度
化とウエハにおける1チップの大面積化とが要求されて
いる。従ってウエハに対する微細加工技術の中心を成す
上記投影露光方法及び投影露光装置においても、現在、
0.5/μm以下の寸法(線幅)の像(回路パターン
像)を広範囲に形成するべく、解像度の向上と露光面積
の拡大が計られている。
【0004】従来の投影露光装置の摸式図を図26に示
す。図26中、191は遠紫外線露光用の光源であるエ
キシマーレーザ、192は照明光学系、193は照明光
学系192から照射される照明光、194はマスク、1
95はマスク194から出て光学系(投影光学系)19
6に入射する物体側露光光、196は縮小型の投影光学
系、197は投影光学系196から出て基板198に入
射する像側露光光、198は感光基板であるウエハ、1
99は感光基板を保持する基板ステージを、示す。
【0005】エキシマレーザ191から出射したレーザ
光は、引き回し光学系(190a,190b)によって
照明光学系192に導光され、照明光学系192により
所定の光強度分布、配光分布、開き角(関口数NA)等
を持つ照明光193となるように調整され、マスク19
4を照明する。マスク194にはウエハ198上に形成
する微細パターンを投影光学系196の投影倍率の逆数
倍(例えば2倍や4倍や5倍)した寸法のパターンがク
ロム等によって石英基板上に形成されており、照明光1
93はマスク194の微細パターンによって透過回折さ
れ、物体側露光光195となる。投影光学系196は、
物体側露光光195を、マスク194の微細パターンを
上記投影倍率で且つ充分小さな収差でウエハ198上に
結像する像側露光光197に変換する。像側露光光19
7は図26の下部の拡大図に示されるように、所定の開
口数NA(=Sin(θ))でウエハ198上に収束
し,ウエハ198上に微細パターンの像を結ぶ。基板ス
テージ199は、ウエハ198の互いに異なる複数の領
域(ショット領域:1個又は複数のチップとなる領域)
に順次、微細パターンを形成する場合に、投影光学系の
像平面に沿ってステップ移動することによりウエハ19
8の投影光学系196に対する位置を変えている。
【0006】現在主流となりつつある上記のエキシマレ
ーザを光源とする投影露光装置は高い投影解像力を有し
ているが、例えば0.15μm以下のパターン像を形成
することが技術的に困難である。
【0007】投影光学系196は、露光(に用いる)波
長に起因する光学的な解像度と焦点深度との間のトレー
ドオフによる解像度の限界がある。投影露光装置による
解像パターンの解像度Rと焦点深度DOFは,次の
(1)式と(2)式の如きレーリーの式によって表され
る。
【0008】 R=k =(λ/NA) ‥‥‥(1) DOF=k =(λ/NA ) ‥‥‥(2) ここで、λは露光波長、NAは投影光学系196の明る
さを表す像側の開口数、k ,k はウエハ198
の現像プロセス特性等によって決まる定数であり、通常
0.5〜0.7程度の値である。この(1)式と(2)
式から、解像度Rを小さい値とする高解像度化には開口
数NAを大きくする「高NA化」がある。しかしなが
ら、実際の露光では投影光学系196の焦点深度DOF
をある程度以上の値にする必要があるため、高NA化を
ある程度以上に進めることが難しいこと、この為、高解
像度化には結局、露光波長λを小さくする「短波長化」
が必要となることとが分かる。
【0009】ところが露光波長の短波長化を進めていく
と重大な問題が発生してくる。それは投影光学系196
を構成するレンズの硝材がなくなってしまうことであ
る。殆どの硝材の透過率は遠紫外線領域では0に近く、
特別な製造方法を用いて露光装置用(露光波長約248
nm)に製造された硝材として溶融石英が現存するが、
この溶融石英の透過率も波長193nm以下の露光波長
に対しては急激に低下するし。線幅0.15μm以下の
微細パターンに対応する露光波長150nm以下の領域
では実用的な硝材の開発は非常に困難である。また遠紫
外線領域で使用される硝材は、透過率以外にも、耐久
牲,屈折率均一性,光学的歪み,加工性等の複数条件を
満たす必要があり、この事から、実用的な硝材の存在が
危ぶまれている。
【0010】このように従来の投影露光方法及び投影露
光鼓置では、ウエハ上に線幅0.15μm以下のパター
ンを形成する為には150nm程度以下まで露光波長の
短波長化が必要である。これに対し、現在のところ、こ
の波長領域では実用的な硝材が存在しないので、ウエハ
に線幅0.15μm以下のパターンを形成することがで
きなかった。
【0011】米国特許夢5415835号公報は2光束
干渉露光によって敏細パターンを形成する技術を開示し
ており、この2光束干渉露光によれば、ウエハに線幅
0.15μm以下のパターンを形成することができる。
【0012】2光束干渉露光の原理を図13を用いて説
明する。2光束干渉露光は、レーザ151からの可干渉
牲を有し且つ平行光線束であるレーザ光L151をハー
フミラー152によってレーザ光L151a,L151
abの2光束に分割し、分割した2光束を夫々平面ミラ
ー153a,153bによって反射することにより2個
のレーザ光(可干渉性の平行光線束)を0より大きく9
0度末満のある角度を成してウエハ154面上で交差さ
せることにより交差部分に干渉縞を形成している。この
干渉縞(の光強度分布)によってウエハ154を露光し
て感光させることで干渉縞の光強度分布に応じた微細な
周期パターンをウエハ154に形成するものである。
【0013】2光束L151a,L151bがウエハ1
54面の立てた垂線に対して互いに逆方向に同じ角度だ
け傾いた状態でウエハ面で交差する場合、この2光束干
渉露光における解像度Rは次の(3)式で表される。
【0014】 R=λ/(4sinθ) =λ/4NA =0.25(λ/NA) ‥‥‥(3) ここで、RはL&S(ライン・アンド・スペース)の夫
々の幅、即ち干渉縞の明部と暗部の夫々の幅を示してい
る。又βは2光束の夫々の像面に対する入射角度(絶対
値)を表し、NA=Sinθである。
【0015】通常の投影露光における解像度の式である
(l)式と2光束干渉露光における解像度の式である
(3)式とを比較すると、2光束干渉露光の解像度Rは
(1)式においてk =0.25とした場合に相当す
るから、2光束干渉露光ではk =0.5〜0.7で
ある通常の投影露光の解像度より2倍以上の解像度を得
ることが可能である。
【0016】上記米国特許には開示されていないが、例
えばλ=0.248nm(KrFエキシマ)でNA=
0.6の時は、R=0.10μmが得られる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】2光束干渉露光は、基
本的に干渉縞の光強度分(露光量分布)に相当する単純
な縞パターンしか得られないので、所望の形状の回路パ
ターンをウエハに形成することが難しい。
【0018】そこで上記米国特許第5415835号公
報は、2光束干渉露光によって単純な縞パターン(周期
パターン)即ち2値的な露光量分布をウエハ(のレジス
ト)に与えた後、露光装置の分解能の範囲内の大きさの
ある開口が形成されたマスクを用いて通常リソグラフィ
ー(露光)を行なって更に別の2値的な露光量分布をウ
エハに与えることにより、孤立の線(パターン)を得る
ことを提案している。
【0019】しかしながら上記米国特許第541583
5号公報の露光方法は、2光束干渉露光と通常露光の2
つの露光法の夫々において通常の2値的な露光量分布し
か形成していないので、より複雑な形状の回路パターン
を得ることが難しい。
【0020】また、上記米国特許第5415835号公
報は2光束干渉露光と通常露光の2つの露光法を組み合
わせることは開示しているが、このような組み合せを達
成する露光装置を具体的に示してはいない。
【0021】一方、2重露光ではレジスト面上への露光
量が過大又は過小のときに最終的にレジストパターンの
膜減りが不均一となり良好なるパターンが形成されない
場合がある。
【0022】本発明は、マスクのパターンが入射光の位
相をそろえた状態で通過又は反射させる領域に不均一の
透過率分布又は反射率分布を持つようにして良好なるパ
ターン像が容易に得られるマスク及びそれを用いた露光
方法の提供を目的としている。
【0023】又、本発明の更なる目的は、2光束干渉露
光に代表される周期パターン露光と周期パターンを含ま
ない通常パターン露光(通常露光)の2つの露光方法を
用いることにより、複雑な形状の回路パターンをウエハ
に形成することが可能な露光方法及び露光装置の提供に
ある。
【0024】また本発明の他の目的は線幅0.15μm
以下の部分を備える回路パターンを容易に得ることが可
能な露光方法及び露光装置の提供にある。
【0025】また本発明の他の目的は周期パターン露光
と通常露光の2つの露光法が実施できる露光装置を提供
することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明のマスクは、 (1−1)基板上にパターンを形成したマスクであっ
て、該パターンは入射光の位相をそろえた状態で通過又
は反射させる領域に不均一の透過率分布又は反射率分布
を持つことを特徴としている。
【0027】(1−2)投影露光装置で感光基板上にパ
ターン像を投影露光するときの該パターンが形成された
マスクであって、該マスクは入射光の位相をそろえた状
態で通過又は反射させる領域に不均一の透過率分布又は
反射率分布を持つことを特徴としている。
【0028】特に構成(1−1)又は(1−2)におい
て、 (1−2−1)前記一部のパターンは前記投影露光装置
の解像限界以下の線パターンであること。
【0029】(1−2−2)前記マスクは感光基板上の
同一領域を互いに異なったパターンマスクを複数用いて
多重露光するときの1つのマスクであること。
【0030】(1−2−3)前記マスクは周期的パター
ンと多重露光するためのパターンを有していること。
【0031】(1−2−4)前記一部のパターンの線パ
ターンの線幅は前記周期的パターンの線幅と略等しいこ
と。等を特徴としている。
【0032】本発明の露光方法は、 (2−1)構成(1−1)又は(1−2)のマスクを用
いて感光基板にパターン像を転写していることを特徴と
している。
【0033】(2−2)構成(1−1)又は(1−2)
のマスクのパターンと周期パターンが感光基板を多重露
光していることを特徴としている。
【0034】本発明の露光装置は、 (3−1)構成(1−1)又は(1−2)のマスクを用
いて感光基板上にパターン像を露光転写することを特徴
としている。
【0035】(3−2)構成(1−1)又は(1−2)
のマスクのパターンと周期パターンで感光基板を多重露
光していることを特徴としている。
【0036】(3−3)構成(2−1)又は(2−2)
の露光方法を用いていることを特徴としている。
【0037】本発明のデバイスの製造方法は、 (4−1)構成(2−1)又は(2−2)の露光方法を
用いて感光性の基板にマスク上のパターンを転写してい
ることを特徴としている。
【0038】(4−2)構成(3−1)又は(3−2)
又は(3−3)の露光方法を用いてマスク面上のパター
ンをウエハ面上に露光した後、該ウエハを現像処理工程
を介してデバイスを製造していることを特徴としてい
る。
【0039】尚、本発明において「多重露光」とは「感
光基板上の同一領域を互いに異なる光パターンで途中に
現像処理工程を介さずに露光すること」を言う。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明のマスクの構成の特徴を説
明する前に本発明のマスクは主に多重露光をするときに
使用している為にまず多重露光、特に2重露光の露光方
法の原理について説明する。
【0041】図1〜図9は本発明の露光方法の実施形態
1の説明図である。図1は本発明の露光方法を示すフロ
ーチャートである。図1には本発明の露光方法を構成す
る周期パターン露光ステップ、投影露光ステップ(通常
パターン露光ステップ)、現像ステップの各ブロックと
その流れが示してある。同図において周期パターン露光
ステップと投影露光ステップの順序は、逆でもいいし、
どちらか一方のステップが複数回の露光段階を含む場合
は各ステップを交互に行うことも可能である。また、各
露光ステップ間には.精密な位置合わせを行なうステッ
プ等があるが、ここでは図示を略した。
【0042】本発明の露光方法及び露光装置は、被露光
基板(感光基板)に対して周期パターン露光と本発明の
マスクを用いて通常の露光の二重露光を行うことを特徴
としている。
【0043】ここで通常パターン露光とは周期パターン
露光より解像度が低いが任意のパターンで露光が行える
露光であり、投影光学系によってマスクのパターンを投
影する投影露光があげられる。
【0044】通常パターン露光によって露光されるパタ
ーン(通常パターン)は解像度以下の微細なパターンを
含み、周期パターン露光はこの微細なパターンと略同線
幅の周期パターンを形成するようにする。通常パターン
露光の解像度以上の大きなパターンは、周期パターン露
光の線幅に限定されないが整数倍が効果的である。
【0045】通常パターン露光は任意の形状をしている
のでいろいろな方向を向いていてもよい。一般にICパ
ターンでは、方向がある方向とそれに直行する方向の2
方向を向いている場合が多く、最も微細なパターンはあ
る特定の1方向のみに限定される場合が多い。
【0046】二重露光で周期パターン露光をする際、そ
の通常パターンの最も微細なパターンの方向に、周期パ
ターンの方向を合致させることが重要である。
【0047】また、周期パターンのピークの中心は、通
常パターンにおける解像度以下の微細なパターンの中心
に合致するように露光する。
【0048】本発明における二重露光とは周期パターン
露光と通常パターン露光の二重露光という意味であっ
て、周期パターン露光は、通常パターン露光の最も微細
なパターンの方向に平行にして何回繰り返して露光して
も良い。
【0049】本発明の露光方法及び露光装置の周期パタ
ーン露光と通常パターン露光のそれぞれは、1回また
は、複数回の露光段階よりなり、複数回の露光段階を取
る場合は、各露光階ごとに異なる露光量分布を感光基板
に与えている。
【0050】図1のフローに従って露光を行なう場合、
まず周期パターンによりウエハ(感光基板)を図2に示
すような周期パターンで露光する。図2中の数字は露光
量を表しており、図2(A)の斜線部は露光量1(実際
は任意)で白色部は露光量0である。
【0051】このような周期パターンのみを露光後現像
する場合、通常,感光基板のレジストの露光しきい値E
thは図2(B)の下部のグラフに示す通り露光量0と
1の間に設定する。尚、図2(B)の上部は最終的に得
られるリソグラフィーパターン(凹凸パターン)を示し
ている。
【0052】図3に、この場合の感光基板のレジストに
関して、現像後の膜厚の露光量依存性と露光しきい値と
をポジ型レジスト(以下、「ポジ型」と記す。)とネガ
型レジスト(以下、「ネガ型」配す。)の各々について
示す。ポジ型の場合は露光しきい値Eth以上の場合
に、ネガ型の場合は露光しきい値Eth以下の場合に、
現像後の膜厚が0となる。
【0053】図4はこのような露光を行った場合の現像
とエッチングプロセスを経てリソグラフィーパターンが
形成される様子を、ネガ型とポジ型の場合に関して示し
た摸式図である。
【0054】本実施形態においては、この通常の露光感
度設定とは異なり、図5(図2(A)と同じ)及び図6
に示す通り、周期パターン露光での中心露光量を1とし
たとき、露光基板のレジストの露光しきい値Ethを1
よりも大きく設定している。この感光基板は図2に示す
下地パターン露光のみ行った露光パターン(露光量分
布)を現像した場合は露光量が不足するので、多少の膜
厚変動はあるものの現像によって膜厚が0となる部分は
生じず、エッチングによってリソグラフィーパターンは
形成されない。これは即ち周期パターンの消失と見做す
ことができる(尚、ここではネガ型を用いた場合の例を
用いて本発明の説明を行うが、本発明はポジ型の場合も
実施できる。) 尚、図6において、上部はリソグラフィーパターンを示
し(何もできない)、下部のグラフは露光量分布と露光
しきい値の関係を示す。尚、下部に記載のEは周期パ
ターン露光における露光量を、Eは通常の投影露光に
おける露光量を表している。
【0055】本実施形態の特徴は、周期パターン露光の
みでは一見消失する高解像度の露光パターンを通常の投
影露光による露光装置の分解能以下の大きさのパターン
を含む任意の形状の露光パターンと融合して所望の領域
のみ選択的にレジストの露光しきい値以上の露光をし、
最終的に所望のリソグラフィーパターンを形成できると
ころにある。
【0056】図7(A)は通常の投影露光(通常パター
ン露光)による露光パターンであり、微細なパターンで
ある為、解像できずに被露光物体上での強度分布はぼけ
て広がっている。本実施形態では通常の投影露光の解像
度の約半分の紙幅の微細パターンとしている。
【0057】図7(A)の露光パターンを作る投影露光
を、図5の周期パターン露光の後に、現像工程なしで、
同一レジストの同一領域に重ねて行ったとすると、この
レジスト面上への合計の露光量分布は図7(B)の下部
のグラフのようになる。尚、ここでは周期パターン露光
の露光量Eと投影露光の露光量Eの比が1:1、レ
ジストの露光しきい値Ethが露光量E(=1)と露
光量Eと投影露光の露光量Eの和(=2)の間に設
定されている為、図7(B)の上部に示したリソグラフ
ィーパターンが形成される。
【0058】その際、通常パターンの中心が周期パター
ンのピークと合致させておく。又、通常パターンの方向
と周期パターンの方向とを合致させている。
【0059】図7(B)の上部に示す孤立線パターン
は、解像度が周期パターン露光のものであり且つ単純な
周期パターンもない。従って通常の投影露光で実現でき
る解像度以上の高解像度のパターンが得られたことにな
る。
【0060】ここで仮に、図8の露光パターンを作る投
影露光(図5の露光パターンの2倍の線幅で露光しきい
値以上(ここではしきい値の2倍の露光量)の投影露
光)を、図5の周期パターン露光の後に、現像工程なし
で、同一レジストの同一領域に重ねる。この際、通常パ
ターンの中心が周期パターン露光のピーク位置と合致さ
せることで重ね合わせたパターンの対称性が良く、良好
なるパターン像が得られる。
【0061】このレジストの合計の露光量分布は図8
(B)のようになり、2光束干渉露光(周期パターン露
光)の露光パターンは消失して最終的に投影露光による
リソグラフィーパターンのみが形成される。
【0062】また、図9に示すように、図5の露光パタ
ーンの3倍の線幅で行う場合も理屈は同様であり、4倍
以上の線幅の露光パターンでは、基本的に2倍の線幅の
露光パターンと3倍の線幅の露光パターンの組み合わせ
から、最終的に得られるリソグラフィーパターンの線幅
は自明でであり、投影露光で実現できるリソグラフィー
パターンは全て、本実施形態でも、形成可能である。
【0063】以上簡潔に説明した周期パターン露光と投
影露光の夫々による露光量分布(絶対値及び分布)と感
光基板のレジストのしきい値の調整を行うことにより、
図6,図7(B),図8(B),及び図9(B)で示し
たような多種のパターンの組み合わせより成り且つ最小
線幅が周期パターン露光の解像度(図7(B)のパター
ンとなる回路パターンを形成することができる。
【0064】以上の露光方法の原理をまとめると、 (ア−1)投影露光(通常パターン露光)をしないパタ
ーン領域即ちレジストの露光しきい値以下の周期露光パ
ターンは現像により消失する。
【0065】(ア−2)レジストの露光しきい値以下の
露光量で行った投影露光のパターン領域に関しては投影
露光と周期パターン露光のパターンの組み合わせにより
決まる周期パターン露光の解像度を持つ露光パターンが
形成される。
【0066】(ア−3)露光しきい値以上の露光量で行
った投影露光のパターン領域は投影露光のみでは解像し
なかった微細パターンも同様に(マスクに対応する)形
成する。ということになる。更に露光方法の利点とし
て、最も解像力の高い周期パターン露光を2光束干渉露
光で行えば、通常の露光に比してはるかに大きい焦点深
度が得られることが挙げられる。
【0067】以上の説明では周期パターン露光と投影露
光の順番は周期パターン露光を先としたが、この順番に
限定されない。
【0068】次に本発明のマスクを用いた露光方法を説
明する。
【0069】本実施形態は露光により得られる回路パタ
ーン(リソグラフィーパターン)として、図10に示す
所謂ゲート型のパターンGPを対象としている。
【0070】図10のゲートパターンGPは横方向の即
ち図中A−A’方向の最小線幅が0.1μmであるのに
対して、縦方向では0.2μm以上である。本発明によ
れば、このような1次元方向のみ高解像度を求められる
2次元パターンに対しては2光束干渉露光(周期パター
ン露光)をかかる高解像度の必要な1次元方向のみで行
えばいい。
【0071】本実施形態では、図11を用いて1次元方
向のみの2光束干渉露光と通常の投影露光の組み合わせ
の一例を示す。
【0072】図11において、図11(A)は1次元方
向のみの2光束干渉露光による周期的な露光パターンを
示す。この露光パターンの周期は0.2μmであり、こ
の露光パターンは線幅0.1μmL&Sパターンに相当
する。図11の下部における数値は露光量を表すもので
ある。
【0073】このような2光束干渉露光を実現する露光
装置としては、図13で示すような、レーザ151,ハ
ーフミラー152,平面ミラー153による干渉計型の
分波合波光学系を備えるものや、図14で示すような、
投影露光装置においてマスクと照明方法を図15又は図
16のように構成した装置がある。
【0074】図13の露光装置について説明を行う。
【0075】図13の露光装置では前述した通り合波す
る2光束の夫々が角度θでウエハ154に斜入射し、ウ
エハ154に形成できる干渉縞パターン(露光パター
ン)の線幅は前記(3)式で表される。角度θと分波合
波光学系の像面側のNAとの関係はNA=sinθであ
る。角度θは一対の平面ミラー153(153a,15
3b)の夫々の角度を変えることにより任意に調整、設
定可能で、一対の平面ミラーで角度θの値を大きく設定
すれば干渉縞パターンの夫々の縞の線幅は小さくなる。
例えば2光束の波長が248nm(KrFエキシマ)の
場合、θ=38度でも各縞の線幅は約0.1μmの干渉
縞パターンが形成できる。尚、この時のNA=sinθ
=0.62である。角度θを38度よりも大きく設定す
れば、より高い解像度が得られるということは言うまで
もない。
【0076】次に図14乃至図16の露光装置に関して
説明する。
【0077】図14の露光装置は、例えば通常のステッ
プアンドリピート方式又はステップアンドスキャン方式
の縮小投影光学系(多数枚のレンズより成る)を用いた
投影露光装置であり、現状で露光波長248nmに対し
てNA0.6以上のものが存在する。
【0078】図14中、161はマスク、162はマス
ク161から出て光学系163に入射する物体側露光
光、163は投影光学系、164は開口絞り、165は
投影光学系163から出てウエハ166に入射する像側
露光光、166は感光基板であるウエハを示し、167
は絞り164の円形開口に相当する瞳面での光束の位置
を一対の黒点で示した説明図である。図14は2光束干
渉露光を行っている状態の摸式図であり、物体側露光光
162と像側露光光165は双方とも、通常の投影露光
とは異なり、2つの平行光線束だけから成っている。
【0079】図14に示すような通常の投影露光装置に
おいて2光束干渉露光(周期パターン露光)を行う為に
は、マスク161とその照明方法を図15又は図16の
ように設定すれば良い。以下これら3種の例について説
明する。
【0080】図15(A)はレベンソン型の位相シフト
マスク173を示しており、クロムより成る遮光部17
1のピッチPOが(4)式で0、位相シフタ172のピ
ッチPOSが(5)式で表されるマスクである。
【0081】 P =MP=2MR=Mλ/(2NA) ‥‥‥(4) POS=2P =Mλ/(NA) ‥‥‥(5) ここで、Mは投影光学系163の投影倍率、λは露光波
長、NAは投影光学系163の像側の開口数を示す。
【0082】一方、図15(B)が示すマスク174は
クロムより成る遮光部のないシフタエッジ型の位相シフ
トマスクであり、レベンソン型と同様に位相シフタ17
5のピッチPOSを上記(5)式を満たすように構成し
たものである。
【0083】図15(A),(B)の夫々の位相シフト
マスクを用いて2光束干渉露光を行うには、これらのマ
スクをσ=0(又は0に近い値)所謂コヒーレント照明
を行う。具体的には図15に示すようにマスク面170
に対して垂直な方向(光軸に平行な方向)から平行光線
束をマスク170に照射する。
【0084】ここで、σ=照明光学系の開口数/投影光
学系の開口数である。
【0085】このような照明を行うと、マスク170か
ら上記垂直な方向に出る0次透過回折光に関しては、位
相シフタ172(175)により隣り合う透過光の位相
差がπとなって打ち消し合い存在しなくなり、±1次の
透過回折光の2平行光線束はマスク170から投影光学
系163の光軸に対して対称に発生し、図14の2個の
物体側露光165がウエハ166上で干渉する。また2
次以上の高次の回折光は投影光学系163の開口絞り1
64の開口に入射しないので結像には寄与しない。
【0086】図16に示したマスク180は、クロムよ
り成る遮光部181のピッチPOが(4)式と同様の
(6)式で表されるマスクである。
【0087】 P =MP=2MR=Mλ/(2NA) ‥‥‥(6) ここで、Mは投影光学系163の投影倍率、λは露光波
長、NAは投影光学系163の像側の開口数を示す。
【0088】図16の位相シフタを有していないマスク
には、1個又は2個の平行光線束による斜入射照明とす
る。この場合の平行光線束のマスク180への入射角θ
は(7)式を満たすように設定される。2個の平行光
線束を用いる場合が、光軸を基準にして互いに逆方向に
θ傾いた平行光線束によりマスクを照明する。
【0089】sinθ =M/NA ‥‥‥(7) ここでも、Mは投影光学系163の投影倍率、NAは投
影光学系163の像側の開口数を示す。
【0090】図16が示す位相シフタを有していないマ
スクを上記(7)式を満たす平行光線束により斜入射照
明を行うと、マスク180からは、光軸に対して角度θ
で直進する0次透過回折光とこの0次透過回折光の光
路と投影光学系の光軸に関して対称な光路に沿って進む
(光軸に対して角度−θで進む)−1次透過回折光の
2光束が図14の2個の物体側露光光162として生
じ、この2光束が投影光学系163の開口絞り164の
開口部に入射し、結像が行われる。
【0091】尚、本発明においてはこのような1個又は
2個の平行光線束による斜入射照明も「コヒーレント照
明」として取り扱う。
【0092】以上が通常の投影露光装置を用いて2光束
干渉露光を行う技術であり、通常の投影露光装置の照明
光学系は部分的コヒーレント照明を行うように構成して
あるので、照明光学系の0<σ<1に対応する不図示の
開口絞りをσ≒0に対応する特殊開口絞りに交換可能に
する等して、投影露光装置において実質的にコヒーレン
ト照明を行うよう構成することができる。
【0093】図10及び図11が示す実施形態の説明に
戻る。本実施形態では前述した2光束干渉露光(周期パ
ターン露光)の次に行う通常の投影露光(通常パターン
露光)(例えばマスクに対して部分的コヒーレント照明
を行うもの)によって図11(B)が示すゲートパター
ンの露光を行う。図11(C)の上部には2光束干渉露
光による露光パターンとの相対的位置関係と通常の投影
露光の露光パターンの領域での露光量を示し、同図の下
部は、通常の投影露光によるウエハのレジストに対する
露光量を縦横を最小線幅のピッチの分解能でマップ化し
たものである。
【0094】図11の下部に示す露光量分布は、マスク
から入射される光強度を1としてウエハに露光される強
度分布を示したものである。
【0095】図11(A)の周期パターンの露光による
露光量分布は、理想的には1と0の矩形波であるはずだ
が、2光束干渉露光の解像限界付近の線幅を用いている
ので、0次光と1次光のみで形成されるsin波となっ
ている。そのsin波の最大値をIo、最小値をI
あらわす。このとき、照明条件のσによって、IとI
の値が定まる。
【0096】図11(B)の通常の投影露光による露光
量分布は、各部分での代表的な値を示している。この投
影露光による露光パターンの最小線幅の部分は、解像せ
ずぼけて広がり、光強度の各店の値は下がる。露光量
は、大まかにパターン中心部をb,両サイドをd,両側
からのぼけ像がくる中心部をcとする。最小線幅の2倍
の線幅は、b,c,dの値よりも大きいが、投影露光の
解像限界付近の線幅であるため、少しぼけてaの値をと
る。これら、a,b,c,dの値は、照明条件によって
変化する。
【0097】図11(C)の露光量分布は、図11
(A)の露光パターンと図11(B)の露光パターンの
露光量の加算した結果生じたものである。
【0098】2光束干渉による周期パターン露光と通常
パターン露光の2重露光を行い、現像処理後の線パター
ン部のレジストパターンの断面形状を調べてみると線パ
ターン部のうちトータル露光量が過大(ポジレジストの
とき)又は過小(ネガレジストのとき)の領域ではレジ
ストパターンの断面形状が部分的に異なってくる。
【0099】例えば図17のゲートパターンGPの線パ
ターン部GPLのうちパターン中央部のA−A′断面内
のレジスト残膜は図18(A)の実線で示すような凸形
状となってくる。このレジスト残膜の断面形状はパター
ン中央部と周辺部(B−B′断面)とで異なってくる。
【0100】尚、図18(B)は線パターンGPLのレ
ジスト残膜の理想的な断面形状を示している。
【0101】図19はゲートパターンGPの多重露光に
よって得たレジスト残膜の3次元形状をシミュレーショ
ンした模式図である。露光条件は 露光光:KrFエキシマレーザ:波長248nm NA:0.6 通常パターン露光:周期パターン露光= 通常パターン露光:σ=0.2 周期パターン露光:σ=−0.2 ゲートパターン寸法:L=0.13μm レジスト:TDUR−P009(株式会社東京応化) 0.70μm厚 ポジレジスト である。
【0102】図19に示すようにゲートパターンのうち
露光装置の解像限界付近又はそれ以下の線パターンGP
Lは場所によってレジスト残膜の形状が異なってくる。
【0103】このような線パターンGPLの位置によっ
てレジスト残膜の断面形状が異なってくると続くデバイ
ス処理工程において好ましくない。
【0104】そこで本実施形態ではゲートパターンGP
のうち同一開口で同一位相の線幅の狭い線パターン部の
光透過率分布が異なるようにしている。これによって線
パターン部のレジスト残膜の形状が図18(B)の理想
形に近くなるようにしている。
【0105】図20は本発明の通常露光で用いるマスク
に形成したゲートパターンGPの実施形態の説明図であ
る。同図はゲートパターン印のうち通常露光の解像限界
以下の本実施形態のマスクのパターンは入射光の位相を
そろえた状態で通過させる開口を不均一な透過率分布と
している。即ち同図の線パターン部(最細線部)GPL
において、部分的に不均一な透過率分布としている。
【0106】図20(A)のゲートパターンは線パター
ン部GPLの中央の長さL1の中央領域LCを他の領域
に比べて透過率を変えている。
【0107】図20(B)のゲートパターンは線パター
ン部GPLを中央部から周辺部におけて連続的に透過率
を変えている。
【0108】図20(C)のゲートパターンは線パター
ン部GPLを中央部から周辺部にかけて複数の領域に分
割し、各領域の透過率を段階的に変えている。
【0109】図20(D)は図11(B)のゲートパタ
ーンのパターン部の透過率を各領域毎に断続的に図20
(C)と同様に変えている。
【0110】尚、本実施形態におけるマスクのパターン
は図20に示すゲートパターンに限らず、どのような形
状のパターンであっても良い。
【0111】図21は本実施形態において線パターン部
の透過率を変える方法の説明図である。図21(A)は
市松模様(ドット状)の透過、不透過の領域の数を制御
して透過率を変えている。同図は50%の場合を示して
いる。黒いドットの数を増加すれば透過率は減少する。
【0112】図21(B)はスリット模様(ラインパタ
ーン)の透過・不透過の領域の数や幅などを制御して透
過率を変えている。
【0113】図21(C)は基板上に遮光部とクロム等
の金属やその酸化膜等の吸収体(制御部)を設け、制御
部の厚さを制御して透過率を変えている。
【0114】本実施形態はこの他、透過率を制御するこ
とができる構成であれば、どのような構成であっても適
用可能である。
【0115】又、本発明に係るマスクは透過型マスクに
ついて述べたが、反射型マスクであっても良い。このと
き入射光の位相をそろえた状態で反射させる領域を不均
一の反射率分布とすれば良い。
【0116】図22は本発明の2光束干渉用露光装置と
通常の投影露光装置より成る高解像度の露光装置を示す
概略図である。
【0117】図22において、212は図20の光学系
201、装置205を備える2光束干渉露光装置であ
り、213は、不図示の照明光学系とレチクル位置合わ
せ光学系214、ウエハ位置合わせ光学系(オフアクシ
ス位置合わせ光学系)217とマスク215の回路パタ
ーンをウエハ218上に縮小投影する投影光学系216
とを備える通常の投影露光装置である。
【0118】ここでマスク215のパターンは図20で
示した透過率分布を有している。
【0119】レチクル位置合わせ光学系214はマスク
215上の位置合わせマークを観察し、その位置を検出
する。ウエハ位置合わせ光学系217はウエハ206上
の投影露光用又は2光束干渉と兼用の位置合わせマーク
を観察し、その位置を検出する。光学系214,21
6,217の構成や機能は周知なので、具体的な説明は
略す。
【0120】図22の219は2光束干渉用露光装置2
12と投影露光装置213で共用される1つのXYZス
テージであり、このステージ219は、装置212、2
13の各光軸に直交する平面及びこの光軸方向に移動可
能で、レーザー干渉計等を用いてそのXY方向の位置が
正確に制御される。
【0121】ウエハ218を保持したステージ219
は、図22の位置(1)に送り込まれてその位置が正確
に測定され、測定結果に基づいて位置(2)で示す装置
212の露光位置に送り込まれてウエハ218へ2光束
干渉露光が行われ、その後、位置(3)に送り込まれて
その位置が正確に測定され位置(4)で示す装置213
の露光位置に送り込まれてウエハ218へ投影露光が行
われる。
【0122】装置213においては、オフアクシスの位
置合わせ光学系217の代わりに、投影光学系216を
介してウエハ218の位置合わせマークを観察し、その
位置を検出する不図示のTTLの位置合わせ光学系や、
投影光学系216とマスク(レチクル)215とを介し
てウエハ218上の位置合わせマークを観察し、その位
置を検出する不図示のTTRの位置合わせ光学系も使用
できる。
【0123】図23は本発明の2光束干渉用露光と通常
の投影露光の双方が行える高解像度の露光装置を示す概
略図である。
【0124】図23において、221はKrF又はAr
Fエキシマレーザー、222は照明光学系、223はマ
スク(レチクル)、224はマスクステージ、227は
マスク223の回路パターンをウエハ228上に縮小投
影する投影光学系、225はマスク(レチクル)チェン
ジャであり、ステージ224に、通常のレチクルと前述
したレベンソン位相シフトマスク(レチクル)又はエッ
ジシフタ型のマスク(レチクル)又は位相シフタを有し
ていない周期パターンマスク(レチクル)の一方を選択
的に供給する為に設けてある。
【0125】ここでマスクチェンジャ225には図20
で示したマスクが設けられている。また、マスクステー
ジは微細パターンの方向と周期パターンの方向と平行に
する為に、予めマスクにバーコード等に描かれてある情
報をもとにマスクを回転させる機能を持たせてある。
【0126】図23の229は2光束干渉露光と投影露
光で共用される1つのXYZステージであり、このステ
ージ229は、光学系227の光軸に直交する平面及び
この光軸方向に移動可能で、レーザー干渉計等を用いて
そのXY方向の位置が正確に制御される。
【0127】また、図23の装置は、不図示のレチクル
位置合わせ光学系、ウエハ位置合わせ光学系(図22で
説明したオフアクシス位置合わせ光学系とTTL位置合
わせ光学系とTTR位置合わせ光学系)とを備える。
【0128】図23の露光装置の照明光学系222は部
分的コヒーレント照明とコヒーレント照明とを切換え可
能に構成してあり、コヒーレント照明の場合には、ブロ
ック230内の図示した前述した(1a)又は(1b)
の照明光を、前述したレベンソン型位相シフトレチクル
又はエッジシフタ型レチクル又は位相シフタを有してい
ない周期パターンレチクルの1つに供給し、部分的コヒ
ーレント照明の場合にはブロック230内に図示した
(2a)の照明光を所望のレチクルに供給する。部分的
コヒーレント照明からコヒーレント照明とを切換えは、
通常光学系222のフライアイレンズの直後に置かれる
開口絞りを、この絞りに比して開口径が十分に小さいコ
ヒーレント照明用絞りと交換すればいい。
【0129】本発明の露光方法及び露光装置における2
重露光における前記第1露光と前記第2露光の露光波長
は、第2露光が投影露光の場合、双方とも400nm以
下であり、好ましくは250nm以下である。250n
m以下の露光波長の光を得るにはKJrFエキシマレー
ザ(約248nm)やArFエキシマレーザ(約193
nm)を用いる。
【0130】尚、本発明において「投影露光」というの
は、マスクに形成された任意のパターンからの3個以上
の平行光線束が互いに異なる様々な角度で像面に入射し
て露光が行なわれるものである。
【0131】本発明の露光装置はマスクのパターンをウ
エハに投影する投影光学系と、部分的コヒーレント照明
とコヒーレント照明の双方の照明が可能なマスク照明光
学系とを有し、部分的コヒーレント照明によって通常の
露光を行い、コヒーレント照明によって2光束干渉露光
を行うことにより、周期パターン露光を特徴とする。
「部分的コヒーレント照明」とはσ=(照明光学系の開
口数/投影光学系の開口数)の値がゼロより大きく1よ
り小さい照明であり、「コヒーレント照明」とは、σの
値がゼロまたはそれに近い値であり、部分的コヒーレン
ト照明のσに比べて相当小さい値である。
【0132】周期パターン露光でのコヒーレント照明で
はσを0.3以下にする。通常露光を行う際の部分的コ
ヒーレント照明はσを0.6以上にする。σ=0.8が
望ましい。さらに照度分布が外側に比べて内側が低い輪
帯照明にすると、なお効果的である。
【0133】この露光装置の露光波長は、400nm以
下であり、好ましくは250nm以下である。250n
m以下の露光波長の光を得るにはKrFエキシマレーザ
(約248nm)やArFエキシマレーザ(約193n
m)を用いる。
【0134】発明の実施形態においては、マスク照明光
学系として部分的コヒーレント照明とコヒーレント照明
とが切換え可能な光学系を開示している。
【0135】本発明の露光装置は2光束干渉露光装置と
通常(投影)露光装置を両装置で共用される被露光基板
(感光基板)を保持する移動ステージとを有している。
【0136】この露光装置の露光波長も、400nm以
下であり、好ましくは250nm以下である。250n
m以下の露光波長の光を得るにはKrFエキシマレーザ
(約248nm)やArFエキシマレーザ(約193n
m)を用いている。
【0137】以上説明した露光方法及び露光装置を用い
てIC,LSI等の半導体チップ、液晶パネル等の表示
素子、磁気ヘッド等の検出素子、CCD等の撮像素子と
いった各種デバイスの製造が可能である。
【0138】本発明は以上説明した実施形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲におい
て種々に変更することが可能である。特に2光束干渉露
光及び通常露光の各ステップでの露光回数や露光量の段
数は適宜選択することが可能であり、更に露光の重ね合
わせもずらして行なう等適宜調整することが可能であ
る。このような調整を行うことで形成可能な回路パター
ンにバリエーションが増える。
【0139】尚、本発明において (a)照明光学系の照明方法としては、KrFエキシマ
レーザー、ArFエキシマレーザー又はF2エキシマレ
ーザーから光でマスクパターンを照明することが適用可
能である。
【0140】(b)露光装置においては屈折系、反射−
屈折系、又は反射系のいずれかより成る投影光学系によ
って前記マスクパターンを投影することが適用可能であ
る。
【0141】(c)露光装置としては本発明の露光方法
を露光モードとして有するステップアンドリピート型縮
小投影露光装置や本発明の露光方法を露光モードとして
有するステップアンドスキャン型縮小投影露光装置等が
適用可能である。
【0142】次に上記説明した投影露光装置を利用した
半導体デバイスの製造方法の実施形態を説明する。
【0143】図24は半導体デバイス(ICやLSI等
の半導体チップ、或いは液晶パネルやCCD等)の製造
のフローを示す。
【0144】ステップ1(回路設計)では半導体デバイ
スの回路設計を行なう。ステップ2(マスク製作)では
設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。
【0145】一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリ
コン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4
(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、前記用意したマ
スクとウエハを用いてリソグラフィ技術によってウエハ
上に実際の回路を形成する。
【0146】次のステップ5(組立)は後工程と呼ば
れ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導
体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシ
ング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封
入)等の工程を含む。
【0147】ステップ6(検査)ではステップ5で作製
された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト
等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイス
が完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0148】図25は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を形成する。
【0149】ステップ13(電極形成)ではウエハ上に
電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打
込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15
(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステ
ップ16(露光)では前記説明した露光装置によってマ
スクの回路パターンをウエハに焼付露光する。
【0150】ステップ17(現像)では露光したウエハ
を現像する。ステップ18(エッチング)では現像した
レジスト以外の部分を削り取る。ステップ19(レジス
ト剥離)ではエッチングがすんで不要となったレジスト
を取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことに
よってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0151】本実施形態の製造方法を用いれば、従来は
製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを容易に製
造することができる。
【0152】
【発明の効果】本発明は以上のように、 (イ−1)マスクのパターンを適切に設定することによ
り、良好なるパターン像が容易に得られるマスク及びそ
れを用いた露光方法としている。
【0153】(イ−2)2光束干渉露光に代表される周
期パターン露光と周期パターンを含まない通常パターン
露光(通常露光)の2つの露光方法を用いることによ
り、回路パターンをウエハに形成することが可能な露光
方法及び露光装置。
【0154】(イ−3)線幅0.15μm以下の部分を
備える回路パターンを容易に得ることが可能な露光方法
及び露光装置。
【0155】(イ−4)周期パターン露光と通常露光の
2つの露光法が実施できる露光装置。を、達成すること
ができる。
【0156】特に、本発明によれば、 (イ−5)2光束干渉露光と通常の露光を融合して例え
ば0.15μm以下の微細な線幅を有する複雑なパター
ンを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の露光方法のフローチャート
【図2】2光束干渉露光による露光パターンを示す説明
【図3】レジストの露光感度特性を示す説明図
【図4】現像によるパターン形成を示す説明図
【図5】通常の2光束干渉露光による露光パターンを示
す説明図
【図6】本発明における2光束干渉露光による露光パタ
ーンを示す説明図
【図7】本発明の実施形態において形成できる露光パタ
ーン(リソグラフィーパターン)の一例を示す説明図
【図8】本発明の実施形態において形成できる露光パタ
ーン(リソグラフィーパターン)の他の一例を示す説明
【図9】本発明の実施形態において形成できる露光パタ
ーン(リソグラフィーパターン)の他の一例を示す説明
【図10】本発明の実施形態に係るゲートパターンを示
す説明図
【図11】本発明の実施形態を示す説明図
【図12】ゲートパターンを説明する図
【図13】2光束干渉用露光装置の一例を示す概略図
【図14】2光束干渉露光を行なう投影露光装置の一例
を示す概略図
【図15】図14の装置に使用するマスク及び照明方法
の1例を示す説明図
【図16】図14の装置に使用するマスク及び照明方法
の他の1例を示す説明図
【図17】本発明に係るマスクのパターンの説明図
【図18】レジストパターンの断面形状の説明図
【図19】レジストパターンの3次元形状の説明図
【図20】本発明のマスクの説明図
【図21】本発明のマスクに関する透過率制御の説明図
【図22】本発明の高解像度の露光装置の一例を示す概
略図
【図23】本発明の高解像度の露光装置の一例を示す概
略図
【図24】本発明のデバイスの製造方法のフローチャー
【図25】本発明のデバイスの製造方法のフローチャー
【図26】従来の投影露光装置の説明図
【符号の説明】
221 エキシマレーザ 222 照明光学系 223 マスク(レチクル) 224 マスク(レチクル)ステージ 225 2光束干渉用マスクと通常投影露光用のマス
ク 226 マスク(レチクル)チェンジャ 227 投影光学系 228 ウエハ 229 XYZステージ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にパターンを形成したマスクであ
    って、該パターンは入射光の位相をそろえた状態で通過
    又は反射させる領域に不均一の透過率分布又は反射率分
    布を持つことを特徴とするマスク。
  2. 【請求項2】 投影露光装置で感光基板上にパターン像
    を投影露光するときの該パターンが形成されたマスクで
    あって、該マスクは入射光の位相をそろえた状態で通過
    又は反射させる領域に不均一の透過率分布又は反射率分
    布を持つことを特徴とするマスク。
  3. 【請求項3】 前記一部のパターンは前記投影露光装置
    の解像限界以下の線パターンであることを特徴とする請
    求項2のマスク。
  4. 【請求項4】 前記マスクは感光基板上の同一領域を互
    いに異なったパターンマスクを複数用いて多重露光する
    ときの1つのマスクであることを特徴とする請求項1,
    2又は3のマスク。
  5. 【請求項5】 前記マスクは周期的パターンと多重露光
    するためのパターンを有していることを特徴とする請求
    項1〜4のいずれか1項のマスク。
  6. 【請求項6】 前記一部のパターンの線パターンの線幅
    は前記周期的パターンの線幅と略等しいことを特徴とす
    る請求項5のマスク。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項のマスクを
    用いて感光基板にパターン像を転写していることを特徴
    とする露光方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれか1項のマスクの
    パターンと周期パターンが感光基板を多重露光している
    ことを特徴とする露光方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜6のいずれか1項のマスクを
    用いて感光基板上にパターン像を露光転写することを特
    徴とする露光装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜6のいずれか1項のマスク
    のパターンと周期パターンで感光基板を多重露光してい
    ることを特徴とする露光装置。
  11. 【請求項11】 請求項7又は8の露光方法を用いてい
    ることを特徴とする露光装置。
  12. 【請求項12】 請求項7又は8の露光方法を用いて感
    光性の基板にマスク上のパターンを転写していることを
    特徴とする露光装置。
  13. 【請求項13】 請求項9,10又は11の露光方法を
    用いてマスク面上のパターンをウエハ面上に露光した
    後、該ウエハを現像処理工程を介してデバイスを製造し
    ていることを特徴とするデバイスの製造方法。
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