JP2000019471A - 光パワー調整装置およびそれを用いた光伝送装置ならびに光伝送システム - Google Patents

光パワー調整装置およびそれを用いた光伝送装置ならびに光伝送システム

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JP2000019471A
JP2000019471A JP10187143A JP18714398A JP2000019471A JP 2000019471 A JP2000019471 A JP 2000019471A JP 10187143 A JP10187143 A JP 10187143A JP 18714398 A JP18714398 A JP 18714398A JP 2000019471 A JP2000019471 A JP 2000019471A
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optical power
circuit
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Yukio Hayashi
幸夫 林
Yasuyuki Fukashiro
康之 深代
Hideaki Tsushima
英明 対馬
真一 ▲桑▼野
Shinichi Kuwano
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Hitachi Ltd
Hitachi Information Technology Co Ltd
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Hitachi Ltd
Hitachi Communication Systems Inc
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】小型、集積化に適する減衰量の自動制御が可能
な光パワー調整装置を提供する。 【解決手段】本発明の光パワー調整装置100は、可変
光減衰器11と、光分岐部13と、受光部16と、受光
部からの光電流信号17が所定の値に安定化するように
可変光減衰器11を制御する制御回路19から構成す
る。制御回路19は、電流/電圧変換器20と、基準電
圧発生回路22と、誤差信号検出器24と、基準電圧発
生回路25と、差動増幅器28と、可変光減衰器11の
駆動信号32a、32bを出力する駆動回路31a、3
1bから構成し、可変光減衰器11は、光導波路媒体に
ポリマーを用いた1入力2出力光分岐回路2と、1入力
2出力光分岐回路2上の2つの光導波路4a、4b近傍
に設置する加熱手段5a、5bから構成する。加熱手段
5a、5bは駆動信号32a、および32bにより駆動
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型、集積化に適
する光パワーの減衰量を自動制御可能な光パワー調整装
置およびそれを用いた光伝送装置ならびに光伝送システ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】光伝送システムでは、様々な要因に起因
して光パワー変動や適用環境毎の光パワー偏差が生じ、
伝送品質劣化の要因や伝送設計の困難さの原因となって
いる。光パワー変動要因として、例えば線形中継器とし
て用いられる光増幅器の利得一定制御による出力光パワ
ー変動、出力一定制御時の制御誤差、光送信器の発光素
子の経年劣化等がある。光パワー偏差要因として、伝送
路に挿入される様々な光部品の挿入損失偏差、伝送路長
の違いによる光ファイバの伝播損失差等がある。また、
1本の光ファイバにおいて波長が異なる複数の光信号を
伝送する波長多重伝送システムでは、光合分波器や光増
幅器などの光素子の波長依存性によって波長間で光パワ
ー偏差が生じ、光受信感度劣化の要因となっている。
【0003】上記問題を解決する手段として、光パワー
調整装置を用いる方法がある。光パワー調整装置の出力
光信号が所要の光パワーとなるように光パワー調整装置
を通過する光信号の減衰量を自動制御することで、上記
問題を解決し、良好な伝送品質の光伝送システムが実現
される。例えば、光パワー調整装置を適用した光伝送シ
ステムが「1997年4月、IEEE Communi
cations Magazine、82−88頁」に
記載されている。光パワー調整装置には、減衰量を連続
的に自動制御可能な可変光減衰器が必要となる。このよ
うな可変光減衰器として、例えば、「1996年、電子
情報通信学会総合大会、C−263」、「1997年、
電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ大会、
C−3−48」、「Electronics Lett
ers、Vol.34、No.3、264−265頁」
に記載の可変光減衰器が知られている。
【0004】一方、ポリマーを光導波路媒体に用いた光
スイッチが「1997年、OPTRONICS、No.
12、145−151」にて報告されている。これによ
ると、1入力2出力光分岐回路において、片方の光導波
路のみを十分に加熱した場合、1入力2出力光分岐回路
への入力光信号は、他方の光導波路と光結合し、殆どの
光信号が他方の光導波路の光出力ポートより出力され
る。したがって、1入力2出力光分岐回路は光スイッチ
として出力光信号の切替動作が可能となる。
【0005】また、ポリマー系材料で形成したY分岐光
導波路を用いた可変光減衰器に関し、特開平10−20
348号公報に記載がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
可変光減衰器を適用した光パワー調整装置には次のよう
な問題があった。IEEE Communicatio
ns Magazineに記載の可変光減衰器は、圧電
素子とプリズムを組み合わせたものであるため、高電圧
源が必要で且つ小型、集積化が困難であった。電子情報
通信学会総合大会で発表された文献に記載の可変光減衰
器は、ファラデー回転子と電磁コイルを組み合わせたも
のであるため、小型、集積化が困難であった。また、E
lectronics Lettersに記載の可変光
減衰器は、マッハツェンダー干渉計型のSiO2平面導
波路におけるSiO2の熱光学効果を利用しているた
め、集積化は可能であるが、減衰量あたりの消費電力が
大きいという問題があった。
【0007】また、特開平10−20348号公報に記
載の可変光減衰器は、ポリマー系の材料の熱光学効果を
利用しており、集積化に適するものの、周囲温度の変化
等により光導波路に温度勾配等の温度変化が生じると、
分岐比が変化し、駆動電流値を安定化しても減衰量が変
化してしまう欠点がある。このため、高精度なげん推量
制御が要求される場合に適用することが困難であった。
【0008】本発明の目的は、上記課題に鑑み、小型、
集積化に適し、減衰量の自動制御が可能な光パワー調整
装置およびそれを用いた光伝送装置ならびに光伝送シス
テムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的は、ポリマーを光導波路媒体とする1入力2出力光分
岐回路と、前記光分岐回路上の分岐された2つの光導波
路近傍にそれぞれ設置した温度制御手段と、前記1入力
2出力光分岐回路の2つの光導波路の出力のうち、一方
の出力パワーを監視する監視手段と、監視手段の出力が
所定値となるように前記温度制御手段を制御する制御手
段を備えた光パワー調整装置およびそれを用いた光伝送
装置ならびに光伝送システムにより実現される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。まず、図1および図2を用いて光パ
ワー調整装置の実施例を説明する。ここで、図1は、光
パワー調整装置の構成を示すブロック図である。図2
は、光パワー調整装置の可変光減衰器への入力電力と減
衰量の関係を説明する図である。
【0011】本発明の光パワー調整装置100は、入力
光信号1に所定の減衰を与える可変光減衰器11と、可
変光減衰器11からの出力光信号12の光パワーの一部
を分岐して分岐光信号15を得る光分岐部13と、分岐
光信号15を光電流信号17に変換する受光部16と、
光電流信号17が所定の値に安定化するように可変光減
衰器11を制御する制御回路19から構成される。
【0012】制御回路19は、光電流信号17を電圧信
号21に変換する電流/電圧変換器20と、基準電圧2
3を発生する基準電圧発生回路22と、電圧信号21と
基準電圧23を入力とする誤差信号検出器24と、基準
電圧27を発生する基準電圧発生回路25と、誤差信号
検出器出力信号26と基準電圧27を入力とする差動増
幅器28と、差動増幅器出力信号29を入力とし、可変
光減衰器11の駆動信号32aを出力する駆動回路31
aと、差動増幅器出力信号30を入力とし、可変光減衰
器11の駆動信号32bを出力する駆動回路31bから
構成される。
【0013】可変光減衰器11は、光導波路媒体にポリ
マーを用いた1入力2出力光分岐回路2と、1入力2出
力光分岐回路2上の2つの光導波路4a、4b近傍に設
置する加熱手段5a、5bから構成され、駆動信号32
a、および32bによる加熱手段5a、5bへの入力電
力を制御することにより可変光減衰器を実現する。この
とき、光導波路4aからの出力光信号が可変光減衰器出
力光信号12となる。
【0014】本実施例で、光導波路媒体に用いたポリマ
ーは、熱光学効果がSiO2より数10倍大きい材質で
あり、熱により光学特性が大きく変化するという特徴を
有する。本発明のポイントは、従来例のスイッチ切替動
作の中間状態を利用する点にある。即ち、図2に示すよ
うに、入力電力P1とP2を連続的に変化させ、一方を
増加させると同時に他方を減少させることにより、例え
ば、光導波路4aの減衰量が変化し、光出力ポート6a
からの出力光信号の光パワーを連続的に変化させること
が可能となり、可変光減衰器を実現することができる。
この例は、光導波路4aの減衰量を制御した可変光減衰
器の場合である。図2において、P1が低く、P2が高
い場合、光入力ポート3から入力された光信号は、光導
波路4aとの光結合が大きく、光導波路4aにおける減
衰量は小さい。一方、P1が高く、P2が低い場合、入
力光信号は、光導波路4aとの光結合が小さく、減衰量
は大きくなる。尚、上記動作において、光導波路4bの
減衰量も同時に変化しており、光導波路4bを可変光減
衰器として使用してもよい。ただし、光減衰量の特性は
反転し、P1が低く、P2が高い場合は、光導波路4b
の減衰量が大きくなる。
【0015】図1の光パワー調整装置では、可変光減衰
器に関する上記動作を利用している。即ち、出力光信号
の光パワーを光分岐部13および受光部16を用いて連
続的に監視し、出力光信号14の光パワーが一定となる
ように可変光減衰器11の減衰量を制御回路19により
フィードバック制御する。具体的に、制御回路19は、
受光部13の出力である光電流信号17が所定の値とな
るように、可変光減衰器11の駆動信号32a、および
32bを出力する。
【0016】図1の動作内容を以下に説明する。可変光
減衰器出力光信号12から、光分岐部13、受光部1
6、電流/電圧変換器20の構成で得られる出力電圧信
号21は、現状態の出力光信号パワーに対応する。一
方、基準電圧発生回路22より得られる基準電圧23
は、制御目標値となる出力光パワーに対応する。基準電
圧発生回路22に基準電圧23の可変機能を備えること
により、出力光パワーを任意に設定することが可能とな
る。
【0017】誤差信号検出器24において、出力電圧信
号21と基準電圧23との減算を行なうと、現状態の光
出力パワーと制御目標値となる光出力パワーの差分に対
応する信号(誤差信号検出器出力信号26)を得ること
ができ、誤差信号検出器出力信号26をフィードバック
することにより光出力パワーを制御することができる。
尚、ここで誤差信号検出器24には減算器と限定され
ず、現状態の光出力パワーと制御目標値となる光出力パ
ワーとの誤差に相当する信号が出力可能であれば適用で
き、例えば積分器を用いてもよい。
【0018】差動増幅器28は、図2に示す駆動信号3
2a、32bによる加熱器5a、5bへの入力電力の一
方を増加させると同時に一方を減少させるという動作を
実現するために用いており、例えば、差動増幅器出力信
号29、30は上記動作に対応するように変化する。即
ち、出力信号の電圧を例に述べると、差動増幅器出力信
号29の電圧増加と同時に差動出力信号30の電圧は減
少することになる。また、基準電圧発生回路25より得
られる基準電圧27は、これら差動増幅動作の動作点を
決定している。基準電圧発生回路25に基準電圧27の
可変機能を備えることにより、差動増幅器28の出力特
性を変化させることができる。したがって、フィードバ
ック制御を行なう上で、差動増幅器28の出力特性が最
適となるように差動増幅器28の動作点を設定すること
ができる。
【0019】駆動回路31aは、差動増幅器出力信号2
9に比例した駆動信号32aを出力し、加熱器5aを駆
動する。駆動回路31bは、差動増幅器出力信号30に
比例した駆動信号32bを出力し、加熱器5bを駆動す
る。
【0020】ここで可変光減衰器11は、熱伝導性の良
好な基板上にポリアミド、ポリイミドといった耐熱性に
優れたポリマーをスピンコートし、ホトエッチングの手
法で光導波路1,2を形成し、ニッケルクロム、タンタ
ルシリコン、クロムシリコンおよびそれらの酸化物等の
抵抗材料の薄膜形成・ホトエッチングにより加熱部5を
形成する。これらは、通常の半導体製造と同様な工程な
ので、小型、集積化に適している。
【0021】以上の構成を備えることによって、ポリマ
ーを光導波路媒体とした1入力2出力光分岐回路により
可変光減衰器を実現するとともに、出力光パワーが一定
となるように可変光減衰器の減衰量を自動制御可能とし
た小型、集積化に適する光パワー調整装置を実現するこ
とができる。
【0022】本発明の光パワー調整装置の他の実施例を
図3および図4に示す。ここで、図3は、光パワー調整
装置の構成を示すブロック図である。また、図4は、光
パワー調整装置の可変光減衰器への入力電力と減衰量の
関係を説明する図である。
【0023】本実施例の光パワー調整装置100′は、
入力光信号1に所定の減衰を与える可変光減衰器11
と、可変光減衰器11からの出力光信号12の光パワー
の一部を分岐して分岐光信号15を得る光分岐部13
と、分岐光信号15を光電流信号17に変換する受光部
16と、光電流信号17が所定の値に安定化するように
可変光減衰器11を制御する制御回路19とから構成さ
れる。
【0024】制御回路19は、光電流信号17を電圧信
号21に変換する電流/電圧変換器20と、基準電圧2
3を発生する基準電圧発生回路22と、電圧信号21と
基準電圧23を入力とする誤差信号検出器24と、誤差
信号検出器出力信号26を入力とし、可変光減衰器11
の駆動信号32aを出力する駆動回路31aと、可変光
減衰器11の駆動信号32bを出力する駆動回路31b
から構成される。
【0025】可変光減衰器11は、第1の実施の形態と
同様の構成であり、即ち、光導波路にポリマーを用いた
1入力2出力光分岐回路2と、1入力2出力光分岐回路
2上の2つの光導波路4a、4b近傍に設置する加熱手
段5a、5bから構成され、駆動信号32a、32bに
よる加熱手段5a、5bへの入力電力を制御することに
より可変光減衰器を実現する。
【0026】可変光減衰器の動作原理は、先の実施例と
同様である。可変光減衰器の動作方式を図4(a)に示
す。駆動信号による加熱手段5a、5bへの入力電力を
P1、P2とする。本発明の第1の実施の形態では、P
1とP2を連動させて変化させることに対し、第2の実
施の形態では、P2は一定とし、P1のみを連続的に変
化させる。P1とP2の大小関係によって、入力光信号
は光導波路4a、4bのどちらと光結合が大きくなるか
が決まるため、P2を一定とし、P1のみを連続的に変
化させた場合においても可変光減衰器を実現することが
できる。P2の値をP1の最大値の2分の1に設定する
ことにより、減衰量の可変範囲を最大にすることができ
る。この例は、光導波路4aの減衰量を制御した可変光
減衰器の場合である。尚、上記動作において光導波路4
bを可変光減衰器として使用してもよい。
【0027】実際にポリマーを光導波路媒体とした1入
力8出力光分岐回路を用いて、可変光減衰器の実現性を
検証した。1入力8出力光分岐回路は、1入力2出力光
分岐回路を3段従属接続し、各1入力2出力光分岐回路
上の分岐された光導波路近傍にはそれぞれ加熱器を設け
た構成としている。ここでは、3段目の1入力2出力光
分岐回路の一つを可変光減衰器としてその動作を検証し
た。尚、3段目の1入力2出力光分岐回路に光信号が入
力されるように1段目、2段目の1入力2出力光分岐回
路上の加熱器を駆動させている。
【0028】図4(b)には、3段目の1入力2出力光
分岐回路上の2つの加熱器への入力電力をそれぞれP
1、P2とし、P2を一定(=0.2W)とした状態で
P1を変化させた場合の、P1により加熱される側の光
導波路の減衰量を示す。但し、減衰量は1段目、2段目
の1入力2出力光分岐回路の挿入損失も含まれている。
P1の増加と共に減衰量は増加し、P1をP2の約2倍
まで変化させることによって、約4dBから40dBの
範囲で減衰量は変化している。P1とP2が等しい場合
には、約10dBの減衰量が得られる。また、P1をP
2より大きくすると10dB以上の減衰量が得られる。
単体の1入力2出力光分岐回路を用いた場合には、上記
減衰量の値は1段目、2段目の1入力2出力光分岐回路
の挿入損失分だけ小さくなる。以上の結果から、本発明
の可変光減衰器の構成とその動作方式により可変光減衰
器が実現できることを実証した。
【0029】図3の光パワー調整装置の動作内容を以下
に説明する。可変光減衰器出力光信号12から、光分岐
部13、受光部16、電流/電圧変換器20の構成で得
られる出力電圧信号21は、現状態の出力光信号パワー
に対応する。一方、基準電圧発生回路22より得られる
基準電圧23は、制御目標値となる出力光パワーに対応
する。基準電圧発生回路22に基準電圧23の可変機能
を備えることにより、出力光パワーを任意に設定するこ
とが可能となる。
【0030】誤差信号検出器24において、出力電圧信
号21と基準電圧23との減算を行なうと、現状態の光
出力パワーと制御目標値となる光出力パワーの差分に対
応する信号(誤差信号検出器出力信号26)を得ること
ができる。尚、ここで誤差信号検出器24は減算器と限
定されず、現状態の光出力パワーと制御目標値となる光
出力パワーとの誤差に相当する信号が出力可能であれば
適用でき、例えば積分器を用いてもよい。
【0031】駆動回路31aは、誤差信号検出器出力信
号26に比例した駆動信号32aを出力し、加熱器5a
への入力電力を制御する。駆動回路31bは、一定の駆
動信号32bを出力し、加熱器5bに一定の電力を供給
する。駆動回路31bに駆動信号32bの電力の可変機
能を備えることにより、光減衰器の減衰特性を変えるこ
とができ、フィードバック制御を行う上で、加熱器への
入力電力に対する最適な減衰特性を設定することができ
る。
【0032】実際に、図3の構成において、周囲温度を
25℃から40℃まで変化させた場合の光出力パワーの
安定性を測定した結果、前記温度範囲に対して光出力パ
ワーの変動幅は、0.1dB以下となる結果が得られ
た。一方、フィードバック制御をしない場合には、同じ
温度範囲に対して、光出力パワーの変動幅は、2.0d
B以上となる結果が得られた。以上のように、本実施例
によれば十分に安定な光出力パワーが得られる。
【0033】以上の構成を備えることにより、光パワー
の減衰量を自動制御可能な光パワー調整装置を実現す
る。
【0034】なお、本発明は上記実施例のみに限定され
るものではない。可変光減衰器は、熱光学効果が大きな
材質であればポリマー以外を使用してもよい。また、可
変光減衰器の駆動方式は、結果として光信号のパワーを
調整できるのであれば、上記駆動方式に限定されない。
また、1入力2出力光分岐回路は、他の光導波路と集積
化されていても構わない。例えば、光分岐部および受光
部が一体となって集積化されていてもよいし、また、複
数の1入力2出力光分岐回路が同一基板上に集積化され
ていてもよい。
【0035】また、1入力2出力光分岐回路の形状は図
のようなY型でなくても、可変光減衰器として動作可能
であれば他の形状でもよい。また、1入力2出力光分岐
回路の光導波路近傍に設けた加熱器に替えて、その他の
温度制御手段を設けてもよく、例えば、温度制御手段に
ペルチェ素子やサーミスタを用いてもよい。また、1入
力2出力光分岐回路の分岐された光導波路の一方にのみ
加熱器を設けてもよいし、双方に設けた場合でも一方の
加熱器のみで減衰量を制御してもよい。また、可変光減
衰器の光減衰量を制御するために設けた加熱器および温
度制御手段の他に、可変光減衰器の動作がより安定化す
るように、別途、温度制御手段を1入力2出力光分岐回
路に設けてもよい。例えば、1入力2出力光分岐回路の
基板にペルチェ素子やサーミスタを設け、減衰量の制御
と独立、もしくは連携させて基板の温度制御を行なって
もよい。
【0036】また、光信号は単一波長信号であっても、
また、波長多重信号であってもよい。さらに、本発明の
光パワー調整装置は、一つの光伝送システムに、縦属あ
るいは並列に複数個配置されてもよい。
【0037】本発明の他の実施の形態である光伝送装置
と光伝送システムとの実施例を図5および図6を用いて
説明する。
【0038】まず、図5を用いて本発明の実施例の光伝
送システムの構成を示すブロック図を説明する。図5
は、波長λ1、…、λn(λ1≠…≠λn)のそれぞれ
の波長の光信号を出力するn台(nは2以上の自然数)の
光送信器40と、光送信器40のそれぞれの出力光信号
を入力とするn台の光パワー調整装置100と、光パワ
ー調整装置100のそれぞれより出力される波長λ1、
…、λnの光信号を多重し、波長多重信号46−1を生
成する光合波器41と、前記波長多重信号46−1を一
括して増幅する光増幅器42−1と、前記光増幅器42
−1から出力される波長多重信号を伝送する光ファイバ
43と、前記光ファイバ43伝送後の波長多重信号を一
括して増幅する光増幅器42−2と、前記光増幅器42
−2から出力される波長多重信号46−2から波長λ
1、…、λnのそれぞれの波長の光信号に分離する光分
波器44と、分離された波長λ1、…、λnの光信号の
それぞれを受信するn台の光受信器45とから構成され
る。
【0039】ここで、光パワー調整装置100は、図1
に記載の光パワー調整装置100であるが、図3に記載
の光パワー調整装置100′であっても構わない。
【0040】本実施例では、波長多重伝送システム全体
で伝送特性が最適化されるように波長λ1、…、λnの
光信号パワーを送信側で波長毎に調整することができ
る。例えば、光増幅器の利得偏差や、光合分波器の挿入
損失偏差等の波長依存特性を考慮して、n台の光受信器
45で受信するそれぞれの波長の光信号に対する信号対
雑音電力比が一定となるように、予め送信側で波長毎に
最適な光パワーに調整する。
【0041】また、光送信器に搭載される発光素子の経
年劣化等によって、光送信器出力光パワーが変動した場
合、光パワー調整装置によって上記変動を吸収し、送信
光パワーが一定となるように自動調整することができ
る。
【0042】次に、図6を用いて本発明の実施例の光伝
送システムの他の構成を示すブロック図を説明する。図
6は、複数の入出力ポートを有する光クロスコネクト装
置50−1、50−2、50−3と、前記光クロスコネ
クト装置間を複数の光ファイバ43−1、43−2、お
よび43−3により接続した光伝送システムにおいて、
前記光クロスコネクト装置50−1に複数台の光送信器
40を接続し、光クロスコネクト装置50−2に複数台
の光パワー調整装置100を接続し、さらに前記光パワ
ー調整装置に複数台の光受信器46を接続した構成とす
る。本実施例では、光パワー調整装置を光受信器の前段
に設置したことを特徴としている。光クロスコネクト装
置は、入力ポートからの光信号を光ファイバが接続され
る任意の出力ポートへ切り替えることができる。
【0043】本発明の光パワー調整装置は、光クロスコ
ネクト装置による光信号の経路切替えによって生じる光
信号パワーの偏差を吸収し、受信光パワーが一定となる
ように調整する。光クロスコネクト装置による経路切替
によって生じる光信号パワー偏差は、例えば、切替経路
によって光クロスコネクト内部の光挿入損失が異なるこ
と、また、経路によって光伝送路の伝播損失や、伝送路
に挿入される光増幅器の数量が異なることに起因する。
【0044】ここで、光パワー調整装置100は、図1
に記載の光パワー調整装置100であるが、図3に記載
の光パワー調整装置100′であっても構わない。
【0045】尚、図6の構成に加えて、光伝送路中や光
クロスコネクト装置内部に光増幅器を適宜配置した構成
としてもよいし、光送信器、および光受信器を光クロス
コネクト装置に適宜接続した構成としてもよい。
【0046】
【発明の効果】本発明によって、ポリマーのように熱光
学効果がSiO2より数10倍大きな材質を光導波路媒
体とした1入力2出力光分岐回路により可変光減衰器を
実現し、可変光減衰器を適用することによって、小型、
集積化に適する光パワー調整装置およびそれを用いた光
伝送装置ならびに光伝送システムを実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の光パワー調整装置の構成を示
すブロック図である。
【図2】本発明の実施例の光パワー調整装置の可変光減
衰器への入力電力と減衰量の関係を説明する図である。
【図3】本発明の実施例の光パワー調整装置の構成を示
すブロック図である。
【図4】本発明の実施例の光パワー調整装置の可変光減
衰器への入力電力と減衰量の関係を説明する図である。
【図5】本発明の実施例の光伝送システムの構成を示す
ブロック図である。
【図6】本発明の実施例の光伝送システムの構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
1…入力光信号、 2…1入力2出力光分岐回路、3
…光入力ポート、4a…光導波路、 4b…光導波路、
5a…加熱器、 5b…加熱器、6a…光出力ポー
ト、6b…光出力ポート、7…接続点、 8…接
続点、 9…接続点、10…接続点、 11…
可変光減衰器、12…可変光減衰器出力光信号、
13…光分岐部、14…出力光信号、 15…分岐光
信号、16…受光部、17…光電流信号、 18…接続
点、 19…制御回路、20…電流/電圧変換器、
21…電圧信号、22…基準電圧発生回路、
23…基準電圧、24…誤差信号検出器、 25
…基準電圧発生回路、26…誤差信号検出器出力信号、
27…基準電圧、28…差動増幅器、 29
…差動増幅器出力信号、30…差動増幅器出力信号、3
1a…駆動回路、 31b…駆動回路、32a…駆動信
号、 32b…駆動信号、40…光送信器、 41…
光合波器、 42…光増幅器、43…光ファイバ、 4
4…光分波器、 45…光受信器、46…波長多重信
号、50…光クロスコネクト装置、100…光パワー調
整装置、100′…光パワー調整装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深代 康之 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株 式会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 対馬 英明 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株 式会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 ▲桑▼野 真一 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町180番地 日 立通信システム株式会社 Fターム(参考) 2H079 AA06 CA04 DA07 EA05 EB27 FA04 GA01 JA07 KA11 KA19

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1入力2出力光回路とその光回路の二の出
    力部のそれぞれに設けた温度制御部とからなる可変光減
    衰器と、前記出力部の一からの光を分岐する光分岐部
    と、その光分岐部の出力の一の光量を電流に変換する受
    光部と、前記電流が予め定めた値になるように前記温度
    制御部を制御する制御回路とから構成される光パワー調
    整装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の光パワー調整装置であっ
    て、 前記光回路の光導波路媒体としてポリマーを用いたこと
    を特徴とする光パワー調整装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の光パワー調整装置であっ
    て、 前記光回路の光導波路媒体として二酸化珪素を用いたこ
    とを特徴とする光パワー調整装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれか一に記
    載の光パワー調整装置であって、 前記制御回路は、前記電流を電圧に変換する電流/電圧
    変換器と、基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、前
    記電圧と前記基準電圧との誤差を検出する誤差信号検出
    器と、その誤差信号検出器の出力信号に応じて前記温度
    制御部を制御する駆動回路とから構成されることを特徴
    とする光パワー調整装置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項3のいずれか一に記
    載の光パワー調整装置であって、 前記温度制御部に加熱手段を用いたことを特徴とする光
    パワー調整装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の光パワー調整装置であっ
    て、 加熱手段の一方の加熱量を増加させると同時に一方の加
    熱量を減少させる差動動作により加熱手段を駆動し、前
    記可変光減衰器の減衰量を制御することを特徴とする光
    パワー調整装置。
  7. 【請求項7】請求項5記載の光パワー調整装置であっ
    て、 加熱手段の一方の加熱量を一定とし、一方の加熱量のみ
    を変化させ、前記可変光減衰器の減衰量を制御すること
    を特徴とする光パワー調整装置。
  8. 【請求項8】異なった波長の光信号を送出する複数の光
    送信器と、前記異なった波長の光信号を合波する光合波
    器とからなる光伝送装置であって、 前記光送信器の少なくとも一と、前記光合波器との間
    に、請求項1ないし請求項7のいずれか一に記載の光パ
    ワー調整装置を含むことを特徴とする光伝送装置。
  9. 【請求項9】複数の光受信器と、伝送されてきた信号を
    前記光受信器に送出する手段とからなる光伝送装置であ
    って、 前記光受信器の少なくとも一と、前記送出する手段との
    間に、請求項1ないし請求項7のいずれか一に記載の光
    パワー調整装置を含むことを特徴とする光伝送装置。
  10. 【請求項10】請求項8または請求項9に記載の光伝送
    装置を含むことを特徴とする光伝送システム。
JP10187143A 1998-07-02 1998-07-02 光パワー調整装置およびそれを用いた光伝送装置ならびに光伝送システム Pending JP2000019471A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6434286B2 (en) 2000-05-29 2002-08-13 Hitachi, Ltd. Optical signal switching apparatus
JP2007094395A (ja) * 2005-08-31 2007-04-12 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 可変光減衰器

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