JP2000019008A - 連結車両用積載重量測定方法及びその装置 - Google Patents

連結車両用積載重量測定方法及びその装置

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JP2000019008A JP10187836A JP18783698A JP2000019008A JP 2000019008 A JP2000019008 A JP 2000019008A JP 10187836 A JP10187836 A JP 10187836A JP 18783698 A JP18783698 A JP 18783698A JP 2000019008 A JP2000019008 A JP 2000019008A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 どのような重量の被牽引車が牽引車に連結さ
れるのかが定かでない場合であっても、連結車両の積載
重量を正確に測定すること。 【解決手段】 連結車両Aの積載重量を測定するに当た
り、セミトレーラ3がトラクタ1に連結されていない状
態では、荷重センサ71の出力信号の周波数を荷重セン
サ71のオフセット周波数とし、荷物を積載していない
セミトレーラ3がトラクタ1に連結されている状態で
は、セミトレーラ3から取り込まれる第5輪空車時軸重
情報の示す重量を基に割り出された初期荷重周波数を、
荷重センサ71の出力信号の周波数から差し引いた値を
オフセット周波数として、オフセット周波数と荷重セン
サ71の出力信号の周波数を基に測定したトラクタ側荷
重値と、荷重センサ91の出力信号の周波数を基に測定
したトレーラ側荷重値との合計から、第5輪空車時軸重
の示す重量を差し引いて積載重量を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、牽引車に被牽引車
を切り離し可能に連結した連結車両の積載重量を測定す
る方法と、この方法を用いて連結車両の積載重量を測定
する装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】牽引車に被牽引車を連結した連結車両で
は、特に、被牽引車がセミトレーラである場合、牽引車
であるトラクタの略後輪上に第5輪(カプラ)を配置し
て、この第5輪の上面を形成するサドルによりトレーラ
を支持すると共に、サドルの中央下部に装着されたジョ
ー機構によりトレーラのキングピンと結合して、牽引力
や制動力をトラクタからトレーラに伝達している。
【0003】そのため、トレーラに荷物を積載した場合
は、その荷物による荷重がトレーラの車輪とトラクタの
第5輪とに分散してかかるので、連結車両の積載重量を
測定するには、トレーラの車輪にかかる荷重とトラクタ
の第5輪にかかる荷重とを測定する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、トレーラか
らトラクタの第5輪にかかる荷重には、トレーラに積載
した荷物の荷重の他にトレーラ自身の重量が含まれてい
るので、トレーラの車輪にかかる荷重とトラクタの第5
輪にかかる荷重とを測定してそれらを単純に加算しただ
けでは、連結車両の積載重量を正確に測定することがで
きない。
【0005】しかも、トレーラ自身の重量は、例えば重
機搬送用のトレーラや箱物のトレーラといったトレーラ
の種類(最大積載重量)等によって異なるので、連結車
両の積載重量を正確に測定するためには、トラクタに連
結されたトレーラ自身の重量か、或は、それに応じて定
まる値に関する情報を把握しておかないとならないこと
になる。
【0006】そして、この問題は、牽引車がセミトレー
ラ用のトラクタである場合に限らず、フルトレーラ用の
トラクタにドリーを連結してこれらにより牽引車を構成
し、セミトレーラ用トラクタの第5輪からサドル下方の
バランサシャフトによるローリング機構を省略したカプ
ラからなるドリーの第5輪に、被牽引車であるセミトレ
ーラを連結して連結車両とする場合にも、同様に言える
ことである。
【0007】本発明は前記事情に鑑みなされたもので、
本発明の目的は、牽引車に被牽引車を切り離し可能に連
結して構成される連結車両において、牽引車側と被牽引
車側との各荷重センサの出力する重量信号を基に連結車
両の積載重量を測定するに当たり、どのような重量の被
牽引車が牽引車に連結されるのかが定かでない場合であ
っても、連結車両の積載重量を正確に測定することがで
きる連結車両用積載重量測定方法と、この方法により連
結車両の積載重量を測定する際に用いて好適な連結車両
用積載重量測定装置とを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する請求
項1乃至請求項3記載の本発明は連結車両用積載重量測
定方法に関するものであり、請求項4乃至請求項6記載
の本発明は連結車両用積載重量測定装置に関するもので
ある。
【0009】そして、請求項1に記載した本発明の連結
車両用積載重量測定方法は、牽引車に切り離し可能に連
結される被牽引車に設けられた被牽引車側荷重センサ
が、該被牽引車にかかる荷重に応じた値で出力する被牽
引車荷重信号と、前記牽引車に設けられた牽引車側荷重
センサが、該牽引車に連結された前記被牽引車からかか
る荷重に応じた値で出力する牽引車荷重信号とを用い
て、前記牽引車及び前記被牽引車からなる連結車両の積
載重量を測定するに当たり、荷物が積載されていない前
記被牽引車が前記牽引車に連結された状態で、該牽引車
に前記被牽引車からかかる荷重の値を示す牽引車初期荷
重値を、前記被牽引車に保持させておき、前記被牽引車
に積載された荷物の重量が少なくとも前記牽引車にかか
らない初期状態において、前記牽引車荷重信号の値を基
に、前記連結車両の積載重量がゼロである空荷時におけ
る前記牽引車荷重信号の値である空荷時牽引車荷重信号
値の設定を行い、前記初期状態において前記被牽引車が
前記牽引車に連結されている場合には、該牽引車に連結
されている前記被牽引車に保持された前記牽引車初期荷
重値を前記牽引車に取り込み、該牽引車初期荷重値を基
に割り出される初期信号値の分だけ、前記初期状態にお
ける前記牽引車荷重信号の値からずらした値を、前記空
荷時牽引車荷重信号値として設定し、前記初期状態にお
いて前記被牽引車が前記牽引車に連結されていない場合
には、該初期状態における前記牽引車荷重信号の値を、
前記空荷時牽引車荷重信号値として設定し、前記被牽引
車が前記牽引車に連結された状態において、該牽引車に
連結されている前記被牽引車に保持された前記牽引車初
期荷重値を前記牽引車に取り込み、かつ、前記牽引車荷
重信号の値と前記空荷時牽引車荷重信号値との差値を基
に、前記被牽引車から前記牽引車にかかる荷重である牽
引車荷重値を測定すると共に、前記被牽引車荷重信号の
値を基に前記被牽引車にかかる荷重である被牽引車荷重
値を測定し、前記牽引車荷重値、前記被牽引車荷重値、
及び、前記牽引車初期荷重値を基に、前記連結車両の積
載重量を測定するようにしたことを特徴とする。
【0010】また、請求項2に記載した本発明の連結車
両用積載重量測定方法は、前記被牽引車荷重値の測定を
前記被牽引車側において行い、前記被牽引車から前記牽
引車への前記被牽引車荷重値の取り込みと、前記被牽引
車から前記牽引車への前記牽引車初期荷重値の取り込み
とを、前記被牽引車が前記牽引車に連結されている状態
において前記被牽引車と前記牽引車との間で行われる通
信により各々行い、前記連結車両の積載重量の測定を前
記牽引車側において行うようにした。
【0011】さらに、請求項3に記載した本発明の連結
車両用積載重量測定方法は、前記被牽引車が前記牽引車
に連結されているか否かを、前記被牽引車と前記牽引車
との間における前記通信の可否により判別し、前記被牽
引車と前記牽引車との間における前記通信が可能である
場合に、前記被牽引車が前記牽引車に連結されていると
判別するようにした。
【0012】また、請求項4に記載した本発明の連結車
両用積載重量測定装置は、図1に基本構成図で示すよう
に、牽引車1に切り離し可能に連結される被牽引車3に
設けられた被牽引車側荷重センサ91が、該被牽引車3
にかかる荷重に応じた値で出力する被牽引車荷重信号
と、前記牽引車1に設けられた牽引車側荷重センサ71
が、該牽引車1に連結された前記被牽引車3からかかる
荷重に応じた値で出力する牽引車荷重信号とを用いて、
前記牽引車1及び前記被牽引車3からなる連結車両Aの
積載重量を測定する連結車両用積載重量測定装置におい
て、前記被牽引車3が前記牽引車1に連結されているか
否かを判別する連結判別手段751Aと、前記被牽引車
3に設けられ、荷物が積載されていない前記被牽引車3
が前記牽引車1に連結された状態で、該牽引車1に前記
被牽引車3からかかる荷重の値を示す牽引車初期荷重値
を保持する初期荷重値保持手段953と、前記牽引車1
に設けられ、前記被牽引車3が前記牽引車1に連結され
ていると前記連結判別手段751Aが判別している状態
において、前記牽引車1に連結された前記被牽引車3の
前記初期荷重値保持手段953が保持している前記牽引
車初期荷重値を取り込む牽引車初期荷重値取得手段75
1Bと、前記被牽引車3に積載された荷物の重量が少な
くとも前記牽引車1にかからない状態において操作され
る初期状態指定用操作手段755と、前記連結車両Aの
積載重量がゼロである空荷時における前記牽引車荷重信
号の値である空荷時牽引車荷重信号値を保持する空車時
荷重信号値保持手段753と、前記被牽引車3が前記牽
引車1に連結されていると前記連結判別手段751Aが
判別している状態において、前記初期状態指定用操作手
段755の操作時に、前記牽引車初期荷重値取得手段7
51Bが取り込んだ前記牽引車初期荷重値を基に割り出
される初期信号値の分だけ、前記牽引車荷重信号の値か
らずらした値を、前記空荷時牽引車荷重信号値として前
記空車時荷重信号値保持手段753に保持させる第1保
持実行手段751Cと、前記被牽引車3が前記牽引車1
に連結されていないと前記連結判別手段751Aが判別
している状態において、前記初期状態指定用操作手段7
55の操作時に、前記牽引車荷重信号の値を前記空荷時
牽引車荷重信号値として前記空車時荷重信号値保持手段
753に保持させる第2保持実行手段751Dと、前記
空車時荷重信号値保持手段753が保持している前記空
荷時牽引車荷重信号値と前記牽引車荷重信号の値との差
値を基に、前記被牽引車3から前記牽引車1にかかる荷
重である牽引車荷重値を測定する牽引車荷重値測定手段
751Eと、前記被牽引車荷重信号の値を基に前記被牽
引車3にかかる荷重である被牽引車荷重値を測定する被
牽引車荷重値測定手段951Aと、前記被牽引車3が前
記牽引車1に連結されていると前記連結判別手段751
Aが判別している状態において、前記牽引車荷重値測定
手段751Eが測定する前記牽引車荷重値と、前記被牽
引車荷重値測定手段951Aが測定する前記被牽引車荷
重値との合計から、前記牽引車初期荷重値取得手段75
1Bが取り込んだ前記牽引車初期荷重値を差し引く演算
を行う演算手段751Fとを備え、前記演算手段751
Fの演算結果を基に、前記連結車両Aの積載重量を測定
するようにしたことを特徴とする。
【0013】また、請求項5に記載した本発明の連結車
両用積載重量測定装置は、前記被牽引車荷重値測定手段
951Aが前記被牽引車3に設けられており、前記初期
状態指定用操作手段755、前記牽引車荷重値測定手段
751E、及び、前記演算手段751Fが前記牽引車1
に各々設けられており、該牽引車1が、前記被牽引車荷
重値測定手段951Aが測定する前記被牽引車荷重値の
送出や、前記初期荷重値保持手段953の保持している
前記牽引車初期荷重値の送出を要求する送出要求信号
を、前記被牽引車3に出力するための、牽引車側通信手
段751Gをさらに有しており、前記被牽引車3が、前
記送出要求信号に呼応して前記牽引車1に、前記被牽引
車荷重値測定手段951Aの測定する前記被牽引車荷重
値や、前記初期荷重値保持手段953の保持している前
記牽引車初期荷重値を送出するための、被牽引車側通信
手段951Bをさらに有しており、前記演算手段751
Fが、前記被牽引車側通信手段951Bにより前記牽引
車1に送出される、前記被牽引車荷重値測定手段951
Aの測定する前記被牽引車荷重値や、前記初期荷重値保
持手段953の保持している前記牽引車初期荷重値を用
いて、前記演算を行うものとした。
【0014】さらに、請求項6に記載した本発明の連結
車両用積載重量測定装置は、前記牽引車側通信手段75
1Gと前記被牽引車側通信手段951Bとの間の通信路
が、前記被牽引車3が前記牽引車1に連結されることで
形成されるように構成されており、前記連結判別手段7
51Aが、前記牽引車側通信手段751Gと前記被牽引
車側通信手段951Bとの間の通信路が形成されている
か否かを基に、前記被牽引車3が前記牽引車1に連結さ
れているか否かを判別するものとした。
【0015】請求項1に記載した本発明の連結車両用積
載重量測定方法によれば、初期状態において被牽引車が
牽引車に連結されていれば、初期状態の牽引車荷重信号
の値には、荷物が積載されていない被牽引車自身の重量
に応じた荷重に応じた、即ち、牽引車初期荷重値に応じ
た値、つまり、初期信号値が含まれていることになる。
【0016】ところが、初期状態において被牽引車が牽
引車に連結されている場合に、空荷時牽引車荷重信号値
として設定される値は、初期信号値が含まれている牽引
車初期荷重値に応じた値から初期信号値の分だけずらし
た値であるから、被牽引車自身の重量に応じた荷重さえ
牽引車にかからない状態における牽引車荷重信号の値、
つまり、初期信号値を含んでいない値となる。
【0017】一方、初期状態において被牽引車が牽引車
に連結されていなければ、被牽引車自身の重量に応じた
荷重さえ牽引車にかからないのであるから、空荷時牽引
車荷重信号値として設定される初期状態の牽引車荷重信
号の値は、初期信号値を含んでいない値となる。
【0018】したがって、初期状態において被牽引車が
牽引車に連結されていても、或は、連結されていなくて
も、空荷時牽引車荷重信号値として設定される値が初期
信号値を含んでいない値となり、よって、被牽引車が牽
引車に連結された状態における牽引車荷重信号の値と空
荷時牽引車荷重信号値との差値は、牽引車に連結された
被牽引車に積載された荷物の重量と、被牽引車自身の重
量とを合計した重量によって、被牽引車から牽引車にか
かる荷重に応じた値となる。
【0019】そのため、被牽引車が牽引車に連結された
状態において、牽引車荷重信号の値と空荷時牽引車荷重
信号値との差値を基に測定される、被牽引車から牽引車
にかかる荷重である牽引車荷重値は、被牽引車自身の重
量により被牽引車から牽引車にかかる荷重の値、即ち、
牽引車初期荷重値を含んだ値となる。
【0020】このため、被牽引車が牽引車に連結された
状態において被牽引車荷重値を基に測定される、被牽引
車にかかる荷重である被牽引車荷重値と、上述した牽引
車荷重値とを合計すると、その合計値は、牽引車荷重値
が含んでいる牽引車初期荷重値の分だけ、連結車両の積
載重量よりも多い値となる。
【0021】そこで、牽引車荷重値及び被牽引車荷重値
と、牽引車初期荷重値とを基にして、牽引車荷重値及び
被牽引車荷重値の合計から牽引車初期荷重値を差し引く
ことで、連結車両の積載重量が測定される。
【0022】そして、牽引車初期荷重値を被牽引車に保
持させておき、被牽引車が牽引車に連結された状態にお
いて、この牽引車に連結されている被牽引車に保持され
た牽引車初期荷重値を牽引車に取り込み、この牽引車初
期荷重値や、この牽引車初期荷重値を基に割り出される
初期信号値を、牽引車荷重信号と被牽引車荷重信号とを
用いて連結車両の積載重量を測定する際に考慮すること
で、牽引車に連結されている被牽引車自身の重量によっ
て被牽引車から牽引車にかかる荷重を除いた、連結車両
の純粋な積載重量を、どのような重量の被牽引車が牽引
車に連結されたとしても、確実に、かつ、正確に測定す
ることが可能となる。
【0023】尚、請求項4に記載した本発明の連結車両
用積載重量測定装置についても、上述したことと同様の
ことが言える。
【0024】また、請求項2に記載した本発明の連結車
両用積載重量測定方法によれば、被牽引車荷重信号の値
を基にした被牽引車荷重値の測定を被牽引車側において
行い、連結車両の積載重量の測定を牽引車側において行
うことで、牽引車側か被牽引車側のどちらか一方で全て
の測定を集中して行うようにするよりも、測定に伴う負
担を軽減することが可能となる。
【0025】しかも、被牽引車荷重値や牽引車初期荷重
値の被牽引車から牽引車への通信による取り込みが、被
牽引車が牽引車に連結されている状態において行われ、
そのようにして取り込まれた被牽引車荷重値や牽引車初
期荷重値を基に、連結車両の積載重量の測定が牽引車側
において行われるので、被牽引車に積載した荷物の重量
が牽引車と被牽引車とに分散してかかっているのが明ら
かな、連結車両の積載重量の測定が可能な状態に限っ
て、積載重量の測定を行わせることが可能となる。
【0026】尚、請求項5に記載した本発明の連結車両
用積載重量測定装置についても、上述したことと同様の
ことが言える。
【0027】さらに、請求項3に記載した本発明の連結
車両用積載重量測定方法によれば、連結車両の積載重量
の測定が可能な、被牽引車が牽引車に連結されている状
態を、被牽引車と牽引車との間における通信の可否によ
り判別することで、被牽引車が牽引車に連結されている
状態を、両者間の通信の可否により、専用の判別手段を
利用せずに確認した上で、積載重量の測定を行わせるこ
とが可能となる。
【0028】尚、請求項6に記載した本発明の連結車両
用積載重量測定装置についても、上述したことと同様の
ことが言える。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明による連結車両用積
載重量測定方法を実施するための実施形態を、本発明に
よる連結車両用積載重量測定装置の実施形態と共に、図
面を参照して説明する。
【0030】図2は本発明の一実施形態に係る連結車両
用積載重量測定装置の概略構成を示す説明図であり、図
2中引用符号Aは連結車両を示し、この連結車両Aは、
トラクタ1(牽引車に相当)とこのトラクタ1に切り離
し可能に連結されるセミトレーラ3(被牽引車に相当)
とで構成されている。
【0031】前記トラクタ1は、シャシ11の前部にキ
ャビン13を有していると共に、シャシ11の後部にセ
ミトレーラ3を連結するためのカプラ15を有してい
て、このカプラ15は、ベース部15aとその上部のサ
ドル15bとを有しており、ベース部15aに対してサ
ドル15bは、互いに直交して配置されたローリングと
ピッチングの両シャフト(いずれも図示せず)を介し
て、トラクタ1の前後及び車幅の両方向に延在する軸の
回りに揺動可能に連結されている。
【0032】前記セミトレーラ3は、その前部に、キン
グピン(図示せず)を介してカプラ15のサドル15b
に連結される連結部31を有していると共に、その後部
寄り部分に3軸の後輪33を有しており、この後輪33
の3つの車軸(図示せず)のうち前後に隣接する2つの
車軸は、これら2つの車軸の間に架設されたイコライザ
フレーム(図示せず)の両端に連結されている。
【0033】そして、各イコライザフレームの中央部
は、不図示のイコライザピンによりセミトレーラ3のシ
ャシ(図示せず)に対して回転可能に連結されており、
このイコライザピンを中心としたイコライザフレームの
シャシに対する回転により、前後に隣接する2つの車軸
が、天地方向の互いに反対向きに同じ寸法で変位して、
これにより、各車軸の後輪33を路面の凹凸に倣わせる
ことができるように構成されている。
【0034】そして、図2中引用符号5で示す本実施形
態の連結車両用積載重量測定装置(以下、「積載重量測
定装置」と略記する。)は、トラクタ1に設けられるト
ラクタ側ユニット7と、セミトレーラ3に設けられるト
レーラ側ユニット9とで構成されている。
【0035】前記トラクタ側ユニット7は、カプラ15
のローリングシャフト内に仕込まれた荷重センサ71
と、この荷重センサ71の出力を増幅するアンプ73
と、このアンプ73で増幅された荷重センサ71の出力
が入力されるコントローラ75と、キャビン13内に配
置されて積載重量測定装置1により測定された積載重量
等を表示する表示器77等を有している。
【0036】前記荷重センサ71(牽引車側荷重センサ
に相当)は、例えば、図3に斜視図で示すように、パー
マロイ等の磁性材料により扁平な平面視略矩形状に形成
された板状部材71aと、この板状部材71aの中央部
に配設され、励磁用と検出用の2本の巻線71c,71
dを十字状に交差して板状部材71aに巻回したコイル
71bとを備えた、磁歪式の剪断歪検出センサによって
構成されている。
【0037】この荷重センサ71は、カプラ15のロー
リングシャフトにより連結されるベース部15a側の軸
受(図示せず)とサドル15b側の軸受(図示せず)と
に板状部材71aが跨るように配置される。
【0038】そして、荷重センサ71は、セミトレーラ
3の連結部31から両軸受からカプラ15のベース部1
5aが受ける荷重によって、ベース部15a側とサドル
15b側との両軸受からローリングシャフトが受ける力
が、板状部材71aの両端部に反対向きに各々かかるこ
とで、板状部材71aの中央部に剪断歪が生じるように
構成されている。
【0039】また、荷重センサ71は、板状部材71a
の中央部に剪断歪が生じると、検出用巻線71dの両端
間に流れる誘導電流が、板状部材71aの中央部に生じ
る剪断歪の大きさの増加に比例して変化するように、換
言すると、カプラ15のローリングシャフトを介して板
状部材71aにかかるセミトレーラ3の連結部31から
の荷重の大きさに対応した高さの周波数の電流が、検出
用巻線71dの両端から出力信号(牽引車荷重信号に相
当)として得られるように構成されている。
【0040】前記コントローラ75は、図4に電気的な
概略構成のブロック図で示すように、マイクロコンピュ
ータ751、電源供給が断たれても格納データが失われ
ない不揮発性メモリ(以下、「NVM」と略記する。)
753、クリアスイッチ755、ブザー757等を有し
ている。
【0041】前記マイクロコンピュータ(以下、「マイ
コン」と略記する。)751は、CPU751a、RA
M751b、及び、ROM751cで構成されており、
このうち、CPU751aには、RAM751b及びR
OM751cの他、NVM753やクリアスイッチ75
5が接続されていると共に、アンプ73を介して荷重セ
ンサ71が接続されている。
【0042】また、CPU751aには、ドライバ75
7a,77aを介してブザー757及び表示器77が各
々接続されていると共に、トラクタ1の走行距離に応じ
て走行パルスを出力する走行センサSが接続されてお
り、さらに、通信用インタフェース(以下、「通信用I
/F」と略記する。)79及びトレーラ側ユニット9の
後述する通信用I/F99と、通信線Cとを介して、ト
レーラ側ユニット9の後述するマイコン951のCPU
951a(図10参照)が接続されている。
【0043】尚、前記通信線Cは、トラクタ1にセミト
レーラ3が連結されて、トラクタ側ユニット7とトレー
ラ側ユニット9とが不図示のケーブルを介して接続され
ている状態において、このケーブル内において確保され
るものである。
【0044】したがって、セミトレーラ3がトラクタ1
から切り離されて、トラクタ側ユニット7とトレーラ側
ユニット9とのケーブル接続が断たれると、通信線Cに
よるCPU751aと、トレーラ側ユニット9のCPU
951aとの接続も、同時に断たれることになる。
【0045】前記RAM751bは、各種データ記憶用
のデータエリア及び各種処理作業に用いるワークエリア
を有しており、前記ROM751cには、CPU751
aに各種処理動作を行わせるための制御プログラムが格
納されている。
【0046】前記NVM753(空車時荷重信号値保持
手段に相当)は、CPU751aにより設定される荷重
センサ71のオフセット周波数を保持するものである。
【0047】前記クリアスイッチ755(初期状態指定
用操作手段に相当)は、連結車両Aの積載重量がゼロで
ある際の、アンプ73で増幅された荷重センサ71の出
力信号の周波数を、オフセット周波数(空荷時牽引車荷
重信号値に相当)としてNVM753に保持させる際に
操作されるものであり、前記ブザー757は、クリアス
イッチ755の操作を受け付けた際に鳴動するものであ
り、これらクリアスイッチ755及びブザー757はい
ずれも、キャビン13内に配置されている。
【0048】前記表示器77は、トラクタ側ユニット7
やトレーラ側ユニット9において各々測定されるトラク
タ1やセミトレーラ3にかかる荷重を基に測定される、
連結車両Aの積載重量等を表示するものである。
【0049】尚、トラクタ側ユニット7は、トラクタ1
の不図示のバッテリからの給電を受けて作動するように
構成されている。
【0050】次に、前記ROM751cに格納された制
御プログラムに従いCPU751aが行う処理を、図5
乃至図9のフローチャートを参照して説明する。
【0051】不図示のバッテリの接続によりマイコン7
51が起動してプログラムがスタートすると、CPU7
51aは、図5にメインルーチンのフローチャートで示
すように、RAM751bのワークエリアに設けられた
バッファエリアのクリアやフラグエリアのゼロリセット
等を行い、また、表示器77を初期表示状態とする初期
設定を行い(ステップS1)、次に、走行センサSから
の走行センサの入力があるか否かを基に、トラクタ1が
走行中であるか否かを確認する(ステップS3)。
【0052】トラクタ1が走行中である場合は(ステッ
プS3でY)、表示器77の積載重量表示等を現状のま
まホールドさせるホールド処理を行った後(ステップS
5)、ステップS3にリターンし、走行中でない場合は
(ステップS3でN)、クリアスイッチ755の所定時
間連続した操作を検出してその操作を受け付けたか否か
を確認する(ステップS7)。
【0053】クリアスイッチ755の操作を受け付けて
いない場合は(ステップS7でN)、後述するステップ
S13に進み、操作を受け付けた場合は(ステップS7
でY)、ブザー757を鳴動させた後(ステップS
9)、オフセット周波数設定処理を行う(ステップS1
1)。
【0054】このステップS11によるオフセット周波
数設定処理では、図6にサブルーチンのフローチャート
で示すように、通信用I/F79を介して通信線Cに、
トレーラ側ユニット9のマイコン951に対する第5輪
空車時軸重情報の要求信号を出力し(ステップS11
a)、この要求信号に対するトレーラ側ユニット9のマ
イコン951側からの応答があったか否かを確認する
(ステップS11b)。
【0055】応答がない場合は(ステップS11bで
N)、後述するステップS11jに進み、応答があった
場合は(ステップS11bでY)、RAM751bのワ
ークエリアに設けられた第5輪情報バッファエリアの格
納値を、ステップS11bで応答があったと確認され
て、トレーラ側ユニット9のマイコン951側から通信
線C及び通信用I/F79を介して入力された第5輪空
車時軸重情報で示されている重量に更新する(ステップ
S11c)。
【0056】次に、RAM751bのワークエリアに設
けられた第5輪情報格納済フラグエリアのフラグF1が
「0」であるか否かを確認し(ステップS11d)、
「0」でない場合は(ステップS11dでN)、後述す
るステップS11fに進み、「0」である場合は(ステ
ップS11dでY)、第5輪情報格納済フラグF1を
「1」に設定した後(ステップS11e)、ステップS
11fに進む。
【0057】ステップS11dにおいて第5輪情報格納
済フラグF1が「0」でない場合(N)と、ステップS
11eにおいて第5輪情報格納済フラグF1を「1」に
設定した後とに各々進むステップS11fでは、RAM
751bの第5輪情報バッファエリアに格納されている
重量を、その重量の分だけセミトレーラ3からカプラ1
5にかかる荷重が増加した場合に荷重センサ71の出力
信号の周波数が変化する変化分の周波数に換算して、初
期荷重周波数として割り出す。
【0058】次に、荷重センサ71の出力信号を取り込
んでその周波数を検出し(ステップS11g)、続い
て、ステップS11fで割り出した初期荷重周波数を、
ステップS11gで検出した荷重センサ71の出力信号
の周波数から差し引き、その差し引いた後の周波数値を
荷重センサ71のオフセット周波数として設定して、N
VM753に格納、保持させた後(ステップS11
h)、後述するステップS11rに進む。
【0059】一方、ステップS11bにおいて、要求信
号に対するトレーラ側ユニット9のマイコン951側か
らの応答がない場合(N)に進むステップS11jで
は、第5輪情報格納済フラグF1が「0」であるか否か
を確認し、「0」である場合は(ステップS11jで
Y)、後述するステップS11nに進み、「0」でない
場合は(ステップS11jでN)、RAM751bの第
5輪情報バッファエリアの格納値をクリアし(ステップ
S11k)、次に、第5輪情報格納済フラグF1を
「0」に設定した後(ステップS11m)、ステップS
11nに進む。
【0060】ステップS11jにおいて第5輪情報格納
済フラグF1が「0」である場合(Y)と、ステップS
11mにおいて第5輪情報格納済フラグF1を「0」に
設定した後とに各々進むステップS11nでは、荷重セ
ンサ71の出力信号を取り込んでその周波数を検出し、
この検出した周波数の値を荷重センサ71のオフセット
周波数として設定して、NVM753に格納、保持させ
た後(ステップS11p)、ステップS11rに進む。
【0061】ステップS11h及びステップS11pに
おいて、荷重センサ71のオフセット周波数の設定とN
VM753への格納、保持が済んだ後に各々進むステッ
プS11rでは、RAM751bのワークエリアに設け
られたオフセット周波数設定済フラグエリアのフラグF
3が「0」であるか否かを確認する。
【0062】フラグF3が「0」でない場合は(ステッ
プS11rでN)、オフセット周波数設定処理を終了し
て図5のメインルーチンにリターンし、「0」である場
合は(ステップS11rでY)、フラグF3を「1」に
設定した後(ステップS11s)、オフセット周波数設
定処理を終了して図5のメインルーチンにリターンす
る。
【0063】ステップS11のオフセット周波数設定処
理が済んだならば、次に、図5に示すように、周波数−
荷重変換処理を行う(ステップS13)。
【0064】このステップS13による周波数−荷重変
換処理では、図7にサブルーチンのフローチャートで示
すように、RAM751bのオフセット周波数設定済フ
ラグF3が「0」であるか否かを確認し(ステップS1
3a)、「0」である場合は(ステップS13aで
Y)、周波数−荷重変換処理を終了して図5のメインル
ーチンにリターンし、「0」でない場合は(ステップS
13aでN)、荷重センサ71の出力信号を取り込んで
その周波数を検出する(ステップS13b)。
【0065】次に、ステップS13bで検出した荷重セ
ンサ71の出力信号の周波数から、NVM753に保持
されているオフセット周波数を差し引き、その差し引い
た後の周波数を所定の周波数−荷重換算式により荷重に
換算して、トラクタ側荷重値を割り出し(ステップS1
3c)、RAM751bのワークエリアに設けられたト
ラクタ側荷重値バッファエリアの格納値を、ステップS
13cで割り出したトラクタ側荷重値に更新した後(ス
テップS13d)、周波数−荷重変換処理を終了して図
5のメインルーチンにリターンする。
【0066】ステップS13の周波数−荷重変換処理が
済んだならば、次に、図5に示すように、積載重量演算
処理を行う(ステップS15)。
【0067】このステップS15による積載重量演算処
理では、図8にサブルーチンのフローチャートで示すよ
うに、RAM751bのオフセット周波数設定済フラグ
F3が「0」であるか否かを確認し(ステップS15
a)、「0」である場合は(ステップS15aでY)、
積載重量演算処理を終了して図5のメインルーチンにリ
ターンし、「0」でない場合は(ステップS15aで
N)、RAM751bの第5輪情報格納済フラグF1が
「0」であるか否かを確認する(ステップS15b)。
【0068】フラグF1が「0」でない場合は(ステッ
プS15bでN)、後述するステップS15hに進み、
「0」である場合は(ステップS15bでY)、通信用
I/F79を介して通信線Cに、トレーラ側ユニット9
のマイコン951に対する第5輪空車時軸重情報及びト
レーラ側荷重値情報の要求信号を出力し(ステップS1
5c)、この要求信号に対するトレーラ側ユニット9の
マイコン951側からの応答があったか否かを確認する
(ステップS15d)。
【0069】応答がない場合は(ステップS15dで
N)、RAM751bのワークエリアに設けられた非連
結エラーフラグエリアのフラグF5を「1」に設定した
後(ステップS15e)、積載重量演算処理を終了して
図5のメインルーチンにリターンする。
【0070】一方、要求信号に対するトレーラ側ユニッ
ト9のマイコン951側からの応答があった場合は(ス
テップS15dでY)、RAM751bの第5輪情報バ
ッファエリアに、ステップS15dで応答があったと確
認されて、トレーラ側ユニット9のマイコン951側か
ら通信線C及び通信用I/F79を介して入力された第
5輪空車時軸重情報で示されている重量を格納し(ステ
ップS15f)、RAM751bの第5輪情報格納済フ
ラグF1を「1」に設定した後(ステップS15g)、
後述するステップS15mに進む。
【0071】また、ステップS15bにおいて第5輪情
報格納済フラグF1が「0」でない場合(N)に進むス
テップS15hでは、通信用I/F79を介して通信線
Cに、トレーラ側ユニット9のマイコン951に対する
トレーラ側荷重値情報の要求信号を出力し、この要求信
号に対するトレーラ側ユニット9のマイコン951側か
らの応答があったか否かを確認する(ステップS15
j)。
【0072】応答がない場合は(ステップS15jで
N)、RAM751bのワークエリアに設けられた通信
エラーフラグエリアのフラグF7を「1」に設定した後
(ステップS15k)、積載重量演算処理を終了して図
5のメインルーチンにリターンし、応答があった場合は
(ステップS15jでY)、ステップS15mに進む。
【0073】ステップS15gにおいて第5輪情報格納
済フラグF1を「1」に設定した後と、ステップS15
jにおいて要求信号に対するトレーラ側ユニット9のマ
イコン951側からの応答があった場合(Y)とに各々
進むステップS15mでは、連結車両Aの積載重量を割
り出す。
【0074】尚、ステップS15mによる連結車両Aの
積載重量の割り出しは、ステップS15dやステップS
15jで応答があったと確認されて、トレーラ側ユニッ
ト9のマイコン951側から通信線C及び通信用I/F
79を介して入力されたトレーラ側荷重値情報で示され
ているトレーラ側荷重値を、RAM751bのトラクタ
側荷重値バッファエリアに格納されているトラクタ側荷
重値に加算し、その加算値から、RAM751bの第5
輪情報バッファエリアに格納されている重量の値を差し
引くことで行われる。
【0075】続いて、RAM751bのワークエリアに
設けられた積載重量バッファエリアの格納値を、ステッ
プS15mで割り出した積載重量に更新し(ステップS
15n)、その後、積載重量演算処理を終了して図5の
メインルーチンにリターンする。
【0076】ステップS15の積載重量演算処理が済ん
だならば、次に、図5に示すように、表示処理を行う
(ステップS17)。
【0077】このステップS17による表示処理では、
図9にサブルーチンのフローチャートで示すように、R
AM751bのオフセット周波数設定済フラグF3が
「0」であるか否かを確認し、「0」である場合は(ス
テップS17aでY)、オフセット周波数設定動作の実
行を促すための、オフセット未設定エラー表示を表示器
77に行わせた後(ステップS17b)、表示処理を終
了して図5のメインルーチンにリターンし、「0」でな
い場合は(ステップS17aでN)、RAM751bの
非連結エラーフラグF5が「0」であるか否かを確認す
る(ステップS17c)。
【0078】フラグF5が「0」でない場合は(ステッ
プS17cでN)、セミトレーラ3が連結されていない
ことを報知するための、非連結エラー表示を表示器77
に行わせ(ステップS17d)、非連結エラーフラグF
5を「0」に設定した後(ステップS17e)、表示処
理を終了して図5のメインルーチンにリターンし、
「0」である場合は(ステップS17cでY)、RAM
751bの通信エラーフラグエリアのフラグF7が
「0」であるか否かを確認する(ステップS17f)。
【0079】フラグF7が「0」でない場合は(ステッ
プS17fでN)、セミトレーラ3側のコントローラ9
5との通信状態が不良であることを報知するための、通
信エラー表示を表示器77に行わせ(ステップS17
g)、通信エラーフラグF7を「0」に設定した後(ス
テップS17h)、表示処理を終了して図5のメインル
ーチンにリターンし、「0」である場合は(ステップS
17fでY)、RAM751bの積載重量バッファエリ
アに格納されている連結車両Aの積載重量を表示器77
に表示させ(ステップS17j)、その後、表示処理を
終了して図5のメインルーチンにリターンする。
【0080】そして、ステップS17の表示処理が済ん
だならば、図5に示すように、ステップS3にリターン
する。
【0081】以上の説明からも明らかなように、本実施
形態では、図6のフローチャートにおけるステップS1
1a及びステップS11cと、図8のフローチャートに
おけるステップS15c及びステップS15fとが、請
求項中の牽引車初期荷重値取得手段751Bに対応する
処理となっている。
【0082】また、本実施形態では、図6中のステップ
S11f乃至ステップS11hが、請求項中の第1保持
実行手段751Cに対応する処理となっていて、図6中
のステップS11n及びステップS11pが、請求項中
の第2保持実行手段751Dに対応する処理となってい
る。
【0083】さらに、本実施形態では、図7のフローチ
ャートにおけるステップS13cが、請求項中の牽引車
荷重値測定手段751Eに対応する処理となっており、
図8中のステップS15mが、請求項中の演算手段75
1Fに対応する処理となっている。
【0084】また、本実施形態では、図6中のステップ
S11a及びステップS11bと、図8中のステップS
15c、ステップS15d、ステップS15h、並び
に、ステップS15jとが、牽引車側通信手段751G
に対応する処理となっており、図6中のステップS11
bと、図8中のステップS15d及びステップS15j
とが、請求項中の連結判別手段751Aに対応する処理
となっている。
【0085】前記トレーラ側ユニット9は、各イコライ
ザフレームのイコライザピン内に仕込まれた荷重センサ
91と、この荷重センサ91の出力を増幅するアンプ9
3と、このアンプ93で増幅された荷重センサ91の出
力が入力されるコントローラ95等を有しており、この
うち、荷重センサ91は、トラクタ側ユニット7の荷重
センサ71と全く同様に構成されている。
【0086】つまり、荷重センサ91(被牽引車側荷重
センサに相当)は、イコライザピンにより連結されるシ
ャシ側の軸受(図示せず)とイコライザフレーム側の軸
受(図示せず)とに板状部材71aが跨るように配置さ
れている。
【0087】そして、この荷重センサ91は、セミトレ
ーラ3に積載された荷物により車輪33が受ける荷重に
よって、シャシ側とイコライザフレーム側との両軸受か
らイコライザピンが受ける力が、板状部材71aの両端
部に反対向きに各々かかることで、板状部材71aの中
央部に剪断歪が生じて、剪断歪の大きさに対応した、換
言すると、イコライザピンにかかる、セミトレーラ3に
積載された荷物からの荷重の大きさに対応した高さの周
波数の電流が、検出用巻線71dの両端から出力信号
(被牽引車荷重信号に相当)として得られるように構成
されている。
【0088】前記コントローラ95は、図10に電気的
な概略構成のブロック図で示すように、マイコン951
や、電源供給が断たれても格納データが失われないNV
M953等を有している。
【0089】前記マイコン951は、CPU951a、
RAM951b、及び、ROM951cで構成されてお
り、このうち、CPU951aには、RAM951b及
びROM951cの他、NVM953が接続されている
と共に、アンプ93を介して荷重センサ91が接続され
ている。
【0090】また、CPU951aには、通信用I/F
99及びトラクタ側ユニット7の通信用I/F79と通
信線Cとを介して、トラクタ側ユニット9のマイコン7
51のCPU751aが接続されている。
【0091】尚、上述したとおり、CPU951aと、
トラクタ側ユニット7のCPU751aとの通信線Cに
よる接続は、トラクタ1にセミトレーラ3が連結され
て、トラクタ側ユニット7とトレーラ側ユニット9とが
不図示のケーブルを介して接続されている状態において
のみ、このケーブル内において確保される。
【0092】前記RAM951bは、各種データ記憶用
のデータエリア及び各種処理作業に用いるワークエリア
を有しており、前記ROM951cには、CPU951
aに各種処理動作を行わせるための制御プログラムが格
納されている。
【0093】また、前記NVM953(初期荷重値保持
手段に相当)は、CPU951aにより設定される荷重
センサ91のオフセット周波数を保持するものであり、
かつ、NVM953には、コントローラ95が設けられ
たセミトレーラ3を、荷物が積載されていない状態でト
レーラ1に連結した際に、セミトレーラ3自身の重量に
よりトレーラ1のカプラ15にかかる重量を示す第5輪
空車時軸重が、予め書き込まれて格納されている。
【0094】尚、トレーラ側ユニット9は、基本的に
は、トラクタ1にセミトレーラ3が連結されて、トラク
タ側ユニット7とトレーラ側ユニット9とが不図示のケ
ーブルを介して接続されている状態において、トラクタ
側ユニット7によって中継されるトラクタ1のバッテリ
からの給電を受けて作動する。
【0095】そして、セミトレーラ3がトラクタ1から
切り離されて、トラクタ側ユニット7とトレーラ側ユニ
ット9とのケーブル接続が断たれると、その瞬間から僅
かの間、トラクタ側ユニット7によって中継されるトラ
クタ1のバッテリからの給電を受けたチャージ回路の放
電電力によって、最小限の動作が継続して実行されるよ
うに構成されている。
【0096】次に、前記ROM951cに格納された制
御プログラムに従いCPU951aが行う処理を、図1
1乃至図14のフローチャートを参照して説明する。
【0097】不図示のバッテリの接続によりマイコン9
51が起動してプログラムがスタートすると、CPU9
51aは、図11にメインルーチンのフローチャートで
示すように、RAM951bのワークエリアに設けられ
たバッファエリアのクリアやフラグエリアのゼロリセッ
ト等を行う初期設定を実行し(ステップSA1)、次
に、第5輪空車時軸重情報出力処理を行う(ステップS
A3)。
【0098】このステップSA3による第5輪空車時軸
重情報出力処理では、図12にサブルーチンのフローチ
ャートで示すように、通信用I/F99を介して通信線
Cから、トラクタ側ユニット7のマイコン751からの
第5輪空車時軸重情報の要求信号が入力されているか否
かを確認する(ステップSA3a)。
【0099】第5輪空車時軸重情報の要求信号が入力さ
れていない場合は(ステップSA3aでN)、第5輪空
車時軸重情報出力処理を終了して図11のメインルーチ
ンにリターンし、入力された場合は(ステップSA3a
でY)、NVM953に格納されている第5輪空車時軸
重を、通信用I/F99を介して通信線Cに、トラクタ
側ユニット7のマイコン751に対する第5輪空車時軸
重情報として出力した後(ステップSA3b)、第5輪
空車時軸重情報出力処理を終了して図11のメインルー
チンにリターンする。
【0100】ステップSA3による第5輪空車時軸重情
報出力処理が済んだならば、次に、図11に示すよう
に、周波数−荷重変換処理を行う(ステップSA5)。
【0101】このステップSA5による周波数−荷重変
換処理では、図13にサブルーチンのフローチャートで
示すように、荷重センサ91の出力信号を取り込んでそ
の周波数を検出し(ステップSA5a)、検出した荷重
センサ91の出力信号の周波数から、NVM953に保
持されているオフセット周波数を差し引き、その差し引
いた後の周波数を所定の周波数−荷重換算式により荷重
に換算して、トレーラ側荷重値を割り出す(ステップS
A5b)
【0102】次に、RAM951bのワークエリアに設
けられたトレーラ側荷重値バッファエリアの格納値を、
ステップSA5bで割り出したトレーラ側荷重値に更新
し(ステップSA5c)、その後、周波数−荷重変換処
理を終了して図11のメインルーチンにリターンする。
【0103】ステップSA5による周波数−荷重変換処
理が済んだならば、次に、図11に示すように、トレー
ラ側荷重値情報出力処理を行う(ステップSA7)。
【0104】このステップSA7によるトレーラ側荷重
値情報出力処理では、図14にサブルーチンのフローチ
ャートで示すように、通信用I/F99を介して通信線
Cから、トラクタ側ユニット7のマイコン751からの
トレーラ側荷重値情報の要求信号が入力されているか否
かを確認する(ステップSA7a)。
【0105】トレーラ側荷重値情報の要求信号が入力さ
れていない場合は(ステップSA7aでN)、トレーラ
側荷重値情報出力処理を終了して図11のメインルーチ
ンにリターンし、入力された場合は(ステップSA7a
でY)、その入力された要求信号が第5輪空車時軸重情
報の要求を含む信号であるか否かを確認する(ステップ
SA7b)。
【0106】第5輪空車時軸重情報の要求を含む信号で
ない場合は(ステップSA7bでN)、後述するステッ
プSA7dに進み、含む信号である場合は(ステップS
A7bでY)、NVM953に格納されている第5輪空
車時軸重と、RAM951bのトレーラ側荷重値バッフ
ァエリアに格納されているトレーラ側荷重値とを、通信
用I/F99を介して通信線Cに、トラクタ側ユニット
7のマイコン751に対する第5輪空車時軸重情報及び
トレーラ側荷重値情報として出力した後(ステップSA
7c)、トレーラ側荷重値情報出力処理を終了して図1
1のメインルーチンにリターンする。
【0107】また、ステップSA7bにおいて第5輪空
車時軸重情報の要求を含む信号でない場合(N)に進む
ステップSA7dでは、RAM951bのトレーラ側荷
重値バッファエリアに格納されているトレーラ側荷重値
を、通信用I/F99を介して通信線Cに、トラクタ側
ユニット7のマイコン751に対するトレーラ側荷重値
情報として出力し、その後、トレーラ側荷重値情報出力
処理を終了して図11のメインルーチンにリターンす
る。
【0108】ステップSA7によるトレーラ側荷重値情
報出力処理が済んだならば、図11に示すように、ステ
ップSA3にリターンする。
【0109】以上の説明からも明らかなように、本実施
形態では、図13のフローチャートにおけるステップS
A5bが、請求項中の被牽引車荷重値測定手段951A
に対応する処理となっており、図12のフローチャート
におけるステップSA3a及びステップSA3bと、図
14のフローチャートにおけるステップSA7a乃至ス
テップSA7dが、請求項中の被牽引車側通信手段95
1Bに対応する処理となっている。
【0110】次に、上述のように構成された本実施形態
の積載重量測定装置5の動作(作用)について説明す
る。
【0111】まず、トラクタ側ユニット7やこれを中継
してトレーラ側ユニット9が、トラクタ1のバッテリに
接続されて給電を受け始めた後、セミトレーラ3がトラ
クタ1に連結されておらず、トラクタ側ユニット7とト
レーラ側ユニット9とのケーブル接続が断たれていて、
通信線Cによるコントローラ75,95の両マイコン7
51,951間の接続が確保されていない状態で、トラ
クタ1のキャビン13内のクリアスイッチ755をブザ
ー757が鳴動し始めるまで操作する。
【0112】すると、コントローラ75,95の両マイ
コン751,951間が接続されていないので、トレー
ラ側ユニット9のNVM953に格納されているセミト
レーラ3の第5輪空車時軸重情報が、コントローラ95
のマイコン951からコントローラ75のマイコン75
1に取り込まれず、その結果、荷重センサ71のオフセ
ット周波数は、クリアスイッチ755を操作した時点に
おける荷重センサ71の出力信号の周波数の値に設定さ
れる。
【0113】即ち、セミトレーラ3がトラクタ1に連結
されていない状態では、トラクタ1のカプラ15のサド
ル15bにセミトレーラ3の連結部31が接触しておら
ず、カプラ15のローリングシャフト内に仕込まれた荷
重センサ71には、セミトレーラ3からの荷重がかから
ないので、この時点での荷重センサ71の出力信号の周
波数は、セミトレーラ3に積載された荷物からの荷重が
全くかかっていないゼロ荷重時の周波数ということにな
る。
【0114】よって、セミトレーラ3がトラクタ1に連
結されていない状態でのクリアスイッチ755の操作に
伴って、荷重センサ71のオフセット周波数として設定
される値は、その時点における荷重センサ71の出力信
号の周波数の値としてよいことになる。
【0115】次に、トラクタ側ユニット7やトレーラ側
ユニット9が給電を受け始めた後、荷物を積載していな
いセミトレーラ3がトラクタ1に連結されており、トラ
クタ側ユニット7とトレーラ側ユニット9とがケーブル
により接続されていて、通信線Cによるコントローラ7
5,95の両マイコン751,951間の接続が確保さ
れている状態で、トラクタ1のキャビン13内のクリア
スイッチ755をブザー757が鳴動し始めるまで操作
する。
【0116】すると、コントローラ75,95の両マイ
コン751,951間が接続されているので、トレーラ
側ユニット9のNVM953に格納されているセミトレ
ーラ3の第5輪空車時軸重情報が、コントローラ95の
マイコン951からコントローラ75のマイコン751
に取り込まれてRAM751bに記憶され、その結果、
荷重センサ71のオフセット周波数は、取り込まれた第
5輪空車時軸重情報の示す重量を基に割り出された初期
荷重周波数を、クリアスイッチ755の操作時点におけ
る荷重センサ71の出力信号の周波数の値から差し引い
た値に設定される。
【0117】即ち、荷物を積載していないセミトレーラ
3がトラクタ1に連結されている状態では、トラクタ1
のカプラ15のサドル15bにセミトレーラ3の連結部
31が接触しており、カプラ15のローリングシャフト
内に仕込まれた荷重センサ71には、セミトレーラ3自
身の重量に応じた荷重が、後輪33との間で分散してか
かるので、この時点での荷重センサ71の出力信号の周
波数は、セミトレーラ3に積載された荷物からの荷重が
全くかかっていないゼロ荷重時の周波数から、セミトレ
ーラ3自身の重量に応じた分散荷重分の周波数だけ増加
した値ということになる。
【0118】よって、荷物を積載していないセミトレー
ラ3がトラクタ1に連結されている状態でのクリアスイ
ッチ755の操作に伴って、荷重センサ71のオフセッ
ト周波数として設定される値は、その時点における荷重
センサ71の出力信号の周波数から、セミトレーラ3の
第5輪空車時軸重を基に割り出された初期荷重周波数を
差し引いた値としてよいことになる。
【0119】そして、上述した2通りのやり方によって
荷重センサ71のオフセット周波数が設定された後に、
セミトレーラ3がトラクタ1に連結されて、トラクタ側
ユニット7とトレーラ側ユニット9とがケーブルにより
接続され、通信線Cによるコントローラ75,95の両
マイコン751,951間の接続が確保されている状態
では、次の動作が行われる。
【0120】即ち、トレーラ側ユニット9のマイコン9
51において測定される、セミトレーラ3に積載された
荷物からセミトレーラ3の後輪33に分散してかかる荷
重であるトレーラ側荷重値が、トラクタ側ユニット7の
マイコン751に取り込まれ、このマイコン751にお
いて測定される、セミトレーラ3からカプラ15に分散
してかかる荷重であるトラクタ側荷重値と合計され、そ
の合計値から、先にトレーラ側ユニット9のNVM95
3からマイコン751に取り込まれた第5輪空車時軸重
情報の示す重量が差し引かれて、セミトレーラ3に積載
された荷物の重量、つまり、連結車両Aの積載重量が測
定されて、表示器77に表示される。
【0121】尚、荷重センサ71のオフセット周波数が
設定されていない場合は、オフセット周波数設定動作の
実行を促すエラー表示が表示器77において行われ、セ
ミトレーラ3がトラクタ1に連結されていない状態で
は、セミトレーラ3がトラクタ1に連結されていないこ
とを報知するための非連結エラー表示が表示器77にお
いて行われ、セミトレーラ3がトラクタ1に連結されて
いるものの、通信線Cによるトラクタ側ユニット7のマ
イコン751とトレーラ側ユニット9のマイコン951
との接続状態に不良があったり通信中にエラー等がある
と、通信状態が不良であることを報知するための通信エ
ラー表示が表示器77において行われ、これらはいずれ
も、連結車両Aの積載重量に代えて表示器77に表示さ
れる。
【0122】また、荷重センサ71のオフセット周波数
が設定された後に、今までトラクタ1に連結されていた
セミトレーラ3が切り離されると、その時点で、先にR
AM751bに記憶された第5輪空車時軸重情報が消去
され、その後、同じセミトレーラ3が再び連結されて
も、或は、第5輪空車時軸重の異なるセミトレーラ3が
新たに連結されても、改めて、そのセミトレーラ3のト
レーラ側ユニット9のNVM953から第5輪空車時軸
重情報が新たに取り込まれて、RAM751bに再記憶
され、それ以後の積載重量は、RAM751bに再記憶
された第5輪空車時軸重情報の示す重量を、トラクタ側
荷重値とトレーラ側荷重値との合計値から差し引くこと
で測定される。
【0123】このように本実施形態の積載重量測定装置
5によれば、トラクタ1と、このトラクタ1にカプラ1
5を介して切り離し可能に連結されるセミトレーラ3と
で構成される連結車両Aの積載重量を、トラクタ1のカ
プラ15部分に配置した荷重センサ71の出力信号と、
セミトレーラ3の後輪33部分に配置した荷重センサ9
1の出力信号とを用いて測定するに当たり、次のような
構成を採用した。
【0124】即ち、セミトレーラ3がトラクタ1に連結
されていない状態でクリアスイッチ755が操作された
場合には、その時点での荷重センサ71の出力信号の周
波数を、荷重センサ71のオフセット周波数として設定
し、荷物を積載していないセミトレーラ3がトラクタ1
に連結されている状態でクリアスイッチ755が操作さ
れた場合には、セミトレーラ3から取り込まれる第5輪
空車時軸重情報の示す重量を基に割り出された初期荷重
周波数を、クリアスイッチ755の操作時点での荷重セ
ンサ71の出力信号の周波数から差し引いた値を、荷重
センサ71のオフセット周波数として設定する構成とし
た。
【0125】そして、セミトレーラ3がトラクタ1に連
結されている状態において、セミトレーラ3に設けられ
たトレーラ側ユニット9のマイコン951が荷重センサ
91の出力信号の周波数を基に測定する、セミトレーラ
3に積載された荷物からセミトレーラ3の後輪33に分
散してかかる荷重であるトレーラ側荷重値を、通信によ
り、トラクタ1に設けられたトラクタ側ユニット7のマ
イコン751に取り込み、このマイコン751が、荷重
センサ71の出力信号の周波数から荷重センサ71のオ
フセット周波数を差し引いた値を基に測定する、セミト
レーラ3からカプラ15に分散してかかる荷重であるト
ラクタ側荷重値と、取り込んだトレーラ側荷重値との合
計から、トレーラ側ユニット9のNVM953から取り
込まれる第5輪空車時軸重情報の示す重量を差し引いた
重量を、連結車両Aの積載重量とする構成とした。
【0126】このため、どのような重量のセミトレーラ
3がトラクタ1に連結されたとしても、セミトレーラ3
自身の重量によってセミトレーラ3からトラクタ1にか
かる荷重を除いた、セミトレーラ3に積載された荷物の
重量である連結車両Aの積載重量を、確実に、かつ、正
確に測定することができる。
【0127】尚、トレーラ側ユニット9のNVM953
から第5輪空車時軸重情報を取り込んだり、トレーラ側
ユニット9のマイコン951が測定するトレーラ側荷重
値を、トラクタ1に設けられたトラクタ側ユニット7の
マイコン751に取り込んだりするために、トラクタ側
ユニット7のマイコン751とトレーラ側ユニット9の
マイコン951との間でいきなり通信を行う代わりに、
セミトレーラ3がトラクタ1に連結されているか否か
を、専用のセンサ等を用いて確認した上で、通信を開始
するようにしてもよい。
【0128】しかし、本実施形態のように、トラクタ側
ユニット7のマイコン751とトレーラ側ユニット9の
マイコン951との間でいきなり通信を行うようにすれ
ば、その結果によって、セミトレーラ3がトラクタ1に
連結されているか否かを認識して、表示器77にその旨
を表示させたり、トラクタ側ユニット7のマイコン75
1が行う処理の内容を、トラクタ1とセミトレーラ3と
の連結状態に応じた内容に選択することができ、わざわ
ざそのために、セミトレーラ3がトラクタ1に連結され
ているか否かを検出するセンサを用いずに済むので、有
利である。
【0129】また、トラクタ側ユニット7のマイコン7
51とトレーラ側ユニット9のマイコン951との間で
いきなり通信を行って、トレーラ側ユニット9のNVM
953から第5輪空車時軸重情報を取り込んだり、トレ
ーラ側ユニット9のマイコン951が測定するトレーラ
側荷重値を、トラクタ1に設けられたトラクタ側ユニッ
ト7のマイコン751に取り込んだりする代わりに、例
えば、セミトレーラ3のシャシに貼着したバーコード等
の情報担体を、そのセミトレーラ3が連結されたトラク
タ1側で読み取って、第5輪空車時軸重情報を取得する
ようにしたり、荷重センサ91を直接トラクタ側ユニッ
ト7のマイコン751に接続し、荷重センサ91の出力
信号の周波数を基にしたトレーラ側荷重値の測定を、ト
ラクタ側ユニット7のマイコン751において行うよう
に構成してもよい。
【0130】しかし、本実施形態のように、セミトレー
ラ3の第5輪空車時軸重情報の保持や、荷重センサ91
の出力信号の周波数を基にしたトレーラ側荷重値の測定
を、トラクタ1に設けたトラクタ側ユニット7のコント
ローラ75側ではなく、セミトレーラ3に設けたトレー
ラ側ユニット9のコントローラ95側で行うようにすれ
ば、その分だけトラクタ側ユニット7のコントローラ7
5の負担が減り、動作効率の向上が図れるので、有利で
ある。
【0131】さらに、本実施形態では、荷重センサ7
1,91が共に、板状部材71aにかかる荷重に比例す
る剪断力が大きくなると、出力信号の周波数が比例的に
高くなる場合を例に取って説明したが、剪断力が大きく
なると出力信号の周波数が比例的に低くなる荷重センサ
を用いる場合にも、本発明は適用可能であり、また、本
発明は、荷重センサとして圧縮、引張型のセンサを用い
る場合にも、同様に適用可能であることは言うまでもな
い。
【0132】そして、本実施形態では、トラクタ1とセ
ミトレーラ3とで構成された連結車両を例に取って説明
したが、本発明は、フルトレーラ用のトラクタにドリー
を連結してこれらにより牽引車を構成し、セミトレーラ
用トラクタの第5輪からサドル下方のバランサシャフト
によるローリング機構を省略したカプラからなるドリー
の第5輪に、被牽引車であるセミトレーラを連結して連
結車両とする場合にも適用できることは、勿論のことで
ある。
【0133】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載した
本発明の連結車両用積載重量測定方法によれば、牽引車
に切り離し可能に連結される被牽引車に設けられた被牽
引車側荷重センサが、該被牽引車にかかる荷重に応じた
値で出力する被牽引車荷重信号と、前記牽引車に設けら
れた牽引車側荷重センサが、該牽引車に連結された前記
被牽引車からかかる荷重に応じた値で出力する牽引車荷
重信号とを用いて、前記牽引車及び前記被牽引車からな
る連結車両の積載重量を測定するに当たり、荷物が積載
されていない前記被牽引車が前記牽引車に連結された状
態で、該牽引車に前記被牽引車からかかる荷重の値を示
す牽引車初期荷重値を、前記被牽引車に保持させてお
き、前記被牽引車に積載された荷物の重量が少なくとも
前記牽引車にかからない初期状態において、前記牽引車
荷重信号の値を基に、前記連結車両の積載重量がゼロで
ある空荷時における前記牽引車荷重信号の値である空荷
時牽引車荷重信号値の設定を行い、前記初期状態におい
て前記被牽引車が前記牽引車に連結されている場合に
は、該牽引車に連結されている前記被牽引車に保持され
た前記牽引車初期荷重値を前記牽引車に取り込み、該牽
引車初期荷重値を基に割り出される初期信号値の分だ
け、前記初期状態における前記牽引車荷重信号の値から
ずらした値を、前記空荷時牽引車荷重信号値として設定
し、前記初期状態において前記被牽引車が前記牽引車に
連結されていない場合には、該初期状態における前記牽
引車荷重信号の値を、前記空荷時牽引車荷重信号値とし
て設定し、前記被牽引車が前記牽引車に連結された状態
において、該牽引車に連結されている前記被牽引車に保
持された前記牽引車初期荷重値を前記牽引車に取り込
み、かつ、前記牽引車荷重信号の値と前記空荷時牽引車
荷重信号値との差値を基に、前記被牽引車から前記牽引
車にかかる荷重である牽引車荷重値を測定すると共に、
前記被牽引車荷重信号の値を基に前記被牽引車にかかる
荷重である被牽引車荷重値を測定し、前記牽引車荷重
値、前記被牽引車荷重値、及び、前記牽引車初期荷重値
を基に、前記連結車両の積載重量を測定するようにし
た。
【0134】また、請求項4に記載した本発明の連結車
両用積載重量測定装置によれば、牽引車に切り離し可能
に連結される被牽引車に設けられた被牽引車側荷重セン
サが、該被牽引車にかかる荷重に応じた値で出力する被
牽引車荷重信号と、前記牽引車に設けられた牽引車側荷
重センサが、該牽引車に連結された前記被牽引車からか
かる荷重に応じた値で出力する牽引車荷重信号とを用い
て、前記牽引車及び前記被牽引車からなる連結車両の積
載重量を測定する連結車両用積載重量測定装置におい
て、前記被牽引車が前記牽引車に連結されているか否か
を判別する連結判別手段と、前記被牽引車に設けられ、
荷物が積載されていない前記被牽引車が前記牽引車に連
結された状態で、該牽引車に前記被牽引車からかかる荷
重の値を示す牽引車初期荷重値を保持する初期荷重値保
持手段と、前記牽引車に設けられ、前記被牽引車が前記
牽引車に連結されていると前記連結判別手段が判別して
いる状態において、前記牽引車に連結された前記被牽引
車の前記初期荷重値保持手段が保持している前記牽引車
初期荷重値を取り込む牽引車初期荷重値取得手段と、前
記被牽引車に積載された荷物の重量が少なくとも前記牽
引車にかからない状態において操作される初期状態指定
用操作手段と、前記連結車両の積載重量がゼロである空
荷時における前記牽引車荷重信号の値である空荷時牽引
車荷重信号値を保持する空車時荷重信号値保持手段と、
前記被牽引車が前記牽引車に連結されていると前記連結
判別手段が判別している状態において、前記初期状態指
定用操作手段の操作時に、前記牽引車初期荷重値取得手
段が取り込んだ前記牽引車初期荷重値を基に割り出され
る初期信号値の分だけ、前記牽引車荷重信号の値からず
らした値を、前記空荷時牽引車荷重信号値として前記空
車時荷重信号値保持手段に保持させる第1保持実行手段
と、前記被牽引車が前記牽引車に連結されていないと前
記連結判別手段が判別している状態において、前記初期
状態指定用操作手段の操作時に、前記牽引車荷重信号の
値を前記空荷時牽引車荷重信号値として前記空車時荷重
信号値保持手段に保持させる第2保持実行手段と、前記
空車時荷重信号値保持手段が保持している前記空荷時牽
引車荷重信号値と前記牽引車荷重信号の値との差値を基
に、前記被牽引車から前記牽引車にかかる荷重である牽
引車荷重値を測定する牽引車荷重値測定手段と、前記被
牽引車荷重信号の値を基に前記被牽引車にかかる荷重で
ある被牽引車荷重値を測定する被牽引車荷重値測定手段
と、前記被牽引車が前記牽引車に連結されていると前記
連結判別手段が判別している状態において、前記牽引車
荷重値測定手段が測定する前記牽引車荷重値と、前記被
牽引車荷重値測定手段が測定する前記被牽引車荷重値と
の合計から、前記牽引車初期荷重値取得手段が取り込ん
だ前記牽引車初期荷重値を差し引く演算を行う演算手段
とを備え、前記演算手段の演算結果を基に、前記連結車
両の積載重量を測定する構成とした。
【0135】このため、初期状態において被牽引車が牽
引車に連結されていれば、初期状態の牽引車荷重信号の
値には、荷物が積載されていない被牽引車自身の重量に
応じた荷重に応じた、即ち、牽引車初期荷重値に応じた
値、つまり、初期信号値が含まれていることになる。
【0136】ところが、初期状態において被牽引車が牽
引車に連結されている場合に、空荷時牽引車荷重信号値
として設定される値は、初期信号値が含まれている牽引
車初期荷重値に応じた値から初期信号値の分だけずらし
た値であるから、被牽引車自身の重量に応じた荷重さえ
牽引車にかからない状態における牽引車荷重信号の値、
つまり、初期信号値を含んでいない値となる。
【0137】一方、初期状態において被牽引車が牽引車
に連結されていなければ、被牽引車自身の重量に応じた
荷重さえ牽引車にかからないのであるから、空荷時牽引
車荷重信号値として設定される初期状態の牽引車荷重信
号の値は、初期信号値を含んでいない値となる。
【0138】したがって、初期状態において被牽引車が
牽引車に連結されていても、或は、連結されていなくて
も、空荷時牽引車荷重信号値として設定される値が初期
信号値を含んでいない値となり、よって、被牽引車が牽
引車に連結された状態における牽引車荷重信号の値から
空荷時牽引車荷重信号値を差し引いた差値は、牽引車に
連結された被牽引車に積載された荷物の重量と、被牽引
車自身の重量とを合計した重量によって、被牽引車から
牽引車にかかる荷重に応じた値となる。
【0139】そのため、被牽引車が牽引車に連結された
状態において、牽引車荷重信号の値から空荷時牽引車荷
重信号値を差し引いた差値を基に測定される、被牽引車
から牽引車にかかる荷重である牽引車荷重値は、被牽引
車自身の重量により被牽引車から牽引車にかかる荷重の
値、即ち、牽引車初期荷重値を含んだ値となる。
【0140】このため、被牽引車が牽引車に連結された
状態において被牽引車荷重値を基に測定される、被牽引
車にかかる荷重である被牽引車荷重値と、上述した牽引
車荷重値とを合計すると、その合計値は、牽引車荷重値
が含んでいる牽引車初期荷重値の分だけ、連結車両の積
載重量よりも多い値となる。
【0141】そこで、牽引車荷重値及び被牽引車荷重値
と、牽引車初期荷重値とを基にして、牽引車荷重値及び
被牽引車荷重値の合計から牽引車初期荷重値を差し引く
ことで、連結車両の積載重量が測定される。
【0142】そして、牽引車初期荷重値を被牽引車に保
持させておき、被牽引車が牽引車に連結された状態にお
いて、この牽引車に連結されている被牽引車に保持され
た牽引車初期荷重値を牽引車に取り込み、この牽引車初
期荷重値や、この牽引車初期荷重値を基に割り出される
初期信号値を、牽引車荷重信号と被牽引車荷重信号とを
用いて連結車両の積載重量を測定する際に考慮すること
で、牽引車に連結されている被牽引車自身の重量によっ
て被牽引車から牽引車にかかる荷重を除いた、連結車両
の純粋な積載重量を、どのような重量の被牽引車が牽引
車に連結されたとしても、確実に、かつ、正確に測定す
ることができる。
【0143】さらに、請求項2に記載した本発明の連結
車両用積載重量測定方法によれば、前記被牽引車荷重値
の測定を前記被牽引車側において行い、前記被牽引車か
ら前記牽引車への前記被牽引車荷重値の取り込みと、前
記被牽引車から前記牽引車への前記牽引車初期荷重値の
取り込みとを、前記被牽引車が前記牽引車に連結されて
いる状態において前記被牽引車と前記牽引車との間で行
われる通信により各々行い、前記連結車両の積載重量の
測定を前記牽引車側において行うようにした。
【0144】また、請求項5に記載した本発明の連結車
両用積載重量測定装置によれば、前記被牽引車荷重値測
定手段が前記被牽引車に設けられており、前記初期状態
指定用操作手段、前記牽引車荷重値測定手段、及び、前
記演算手段が前記牽引車に各々設けられており、該牽引
車が、前記被牽引車荷重値測定手段の測定する前記被牽
引車荷重値の送出や、前記初期荷重値保持手段の保持し
ている前記牽引車初期荷重値の送出を要求する送出要求
信号を、前記被牽引車に出力するための、牽引車側通信
手段をさらに有しており、前記被牽引車が、前記送出要
求信号に呼応して前記牽引車に、前記被牽引車荷重値測
定手段の測定する前記被牽引車荷重値や、前記初期荷重
値保持手段の保持している前記牽引車初期荷重値を送出
するための、被牽引車側通信手段をさらに有しており、
前記演算手段が、前記被牽引車側通信手段により前記牽
引車に送出される、前記被牽引車荷重値測定手段の測定
する前記被牽引車荷重値や、前記初期荷重値保持手段の
保持している前記牽引車初期荷重値を用いて、前記演算
を行う構成とした。
【0145】このため、被牽引車荷重信号の値を基にし
た被牽引車荷重値の測定を被牽引車側において行い、連
結車両の積載重量の測定を牽引車側において行うこと
で、牽引車側か被牽引車側のどちらか一方で全ての測定
を集中して行うようにするよりも、測定に伴う負担を軽
減することができる。
【0146】しかも、被牽引車荷重値や牽引車初期荷重
値の被牽引車から牽引車への通信による取り込みが、被
牽引車が牽引車に連結されている状態において行われ、
そのようにして取り込まれた被牽引車荷重値や牽引車初
期荷重値を基に、連結車両の積載重量の測定が牽引車側
において行われるので、被牽引車に積載した荷物の重量
が牽引車と被牽引車とに分散してかかっているのが明ら
かな、連結車両の積載重量の測定が可能な状態に限っ
て、積載重量の測定を行わせることができる。
【0147】さらに、請求項3に記載した本発明の連結
車両用積載重量測定方法によれば、前記被牽引車が前記
牽引車に連結されているか否かを、前記被牽引車と前記
牽引車との間における前記通信の可否により判別し、前
記被牽引車と前記牽引車との間における前記通信が可能
である場合に、前記被牽引車が前記牽引車に連結されて
いると判別するようにした。
【0148】また、請求項6に記載した本発明の連結車
両用積載重量測定装置によれば、前記牽引車側通信手段
と前記被牽引車側通信手段との間の通信路が、前記被牽
引車が前記牽引車に連結されることで形成されるように
構成されており、前記連結判別手段が、前記牽引車側通
信手段と前記被牽引車側通信手段との間の通信路が形成
されているか否かを基に、前記被牽引車が前記牽引車に
連結されているか否かを判別する構成とした。
【0149】このため、連結車両の積載重量の測定が可
能な、被牽引車が牽引車に連結されている状態を、被牽
引車と牽引車との間における通信の可否により判別する
ことで、被牽引車が牽引車に連結されている状態を、両
者間の通信の可否により、専用の判別手段を利用せずに
確認した上で、積載重量の測定を行わせることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による連結車両用積載重量測定装置の基
本構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る連結車両用積載重量
測定装置の概略構成を示す説明図である。
【図3】図2の連結車両用積載重量測定装置で用いられ
るセンシング素子の概略構成を示す斜視図である。
【図4】図2のトラクタ側ユニットのコントローラの電
気的な概略構成のブロック図である。
【図5】図4のマイクロコンピュータのROMに格納さ
れた制御プログラムに従いCPUが行う処理を示すメイ
ンルーチンのフローチャートである。
【図6】図5のオフセット周波数設定処理のサブルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図7】図5の周波数−荷重変換処理のサブルーチンを
示すフローチャートである。
【図8】図5の積載重量演算処理のサブルーチンを示す
フローチャートである。
【図9】図5の表示処理のサブルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図10】図2のトレーラ側ユニットのコントローラの
電気的な概略構成のブロック図である。
【図11】図10のマイクロコンピュータのROMに格
納された制御プログラムに従いCPUが行う処理を示す
メインルーチンのフローチャートである。
【図12】図11の第5輪空車時軸重情報出力処理のサ
ブルーチンを示すフローチャートである。
【図13】図11の周波数−荷重変換処理のサブルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図14】図11のトレーラ側荷重値情報出力処理のサ
ブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 牽引車 3 被牽引車 3a〜3d 車軸 71 牽引車側荷重センサ 751,951 マイクロコンピュータ 751a,951a CPU 751b,951b RAM 751c,951c ROM 751A 連結判別手段 751B 牽引車初期荷重値取得手段 751C 第1保持実行手段 751D 第2保持実行手段 751E 牽引車荷重値測定手段 751F 演算手段 753 空車時荷重信号値保持手段 755 初期状態指定用操作手段 91 被牽引車側荷重センサ 951A 被牽引車荷重値測定手段 951B 被牽引車側通信手段 953 初期荷重値保持手段 A 連結車両

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 牽引車に切り離し可能に連結される被牽
    引車に設けられた被牽引車側荷重センサが、該被牽引車
    にかかる荷重に応じた値で出力する被牽引車荷重信号
    と、前記牽引車に設けられた牽引車側荷重センサが、該
    牽引車に連結された前記被牽引車からかかる荷重に応じ
    た値で出力する牽引車荷重信号とを用いて、前記牽引車
    及び前記被牽引車からなる連結車両の積載重量を測定す
    るに当たり、 荷物が積載されていない前記被牽引車が前記牽引車に連
    結された状態で、該牽引車に前記被牽引車からかかる荷
    重の値を示す牽引車初期荷重値を、前記被牽引車に保持
    させておき、 前記被牽引車に積載された荷物の重量が少なくとも前記
    牽引車にかからない初期状態において、前記牽引車荷重
    信号の値を基に、前記連結車両の積載重量がゼロである
    空荷時における前記牽引車荷重信号の値である空荷時牽
    引車荷重信号値の設定を行い、 前記初期状態において前記被牽引車が前記牽引車に連結
    されている場合には、該牽引車に連結されている前記被
    牽引車に保持された前記牽引車初期荷重値を前記牽引車
    に取り込み、該牽引車初期荷重値を基に割り出される初
    期信号値の分だけ、前記初期状態における前記牽引車荷
    重信号の値からずらした値を、前記空荷時牽引車荷重信
    号値として設定し、 前記初期状態において前記被牽引車が前記牽引車に連結
    されていない場合には、該初期状態における前記牽引車
    荷重信号の値を、前記空荷時牽引車荷重信号値として設
    定し、 前記被牽引車が前記牽引車に連結された状態において、
    該牽引車に連結されている前記被牽引車に保持された前
    記牽引車初期荷重値を前記牽引車に取り込み、かつ、前
    記牽引車荷重信号の値と前記空荷時牽引車荷重信号値と
    の差値を基に、前記被牽引車から前記牽引車にかかる荷
    重である牽引車荷重値を測定すると共に、前記被牽引車
    荷重信号の値を基に前記被牽引車にかかる荷重である被
    牽引車荷重値を測定し、 前記牽引車荷重値、前記被牽引車荷重値、及び、前記牽
    引車初期荷重値を基に、前記連結車両の積載重量を測定
    するようにした、 ことを特徴とする連結車両用積載重量測定方法。
  2. 【請求項2】 前記被牽引車荷重値の測定を前記被牽引
    車側において行い、前記被牽引車から前記牽引車への前
    記被牽引車荷重値の取り込みと、前記被牽引車から前記
    牽引車への前記牽引車初期荷重値の取り込みとを、前記
    被牽引車が前記牽引車に連結されている状態において前
    記被牽引車と前記牽引車との間で行われる通信により各
    々行い、前記連結車両の積載重量の測定を前記牽引車側
    において行うようにした請求項1記載の連結車両用積載
    重量測定方法。
  3. 【請求項3】 前記被牽引車が前記牽引車に連結されて
    いるか否かを、前記被牽引車と前記牽引車との間におけ
    る前記通信の可否により判別し、前記被牽引車と前記牽
    引車との間における前記通信が可能である場合に、前記
    被牽引車が前記牽引車に連結されていると判別するよう
    にした請求項2記載の連結車両用積載重量測定方法。
  4. 【請求項4】 牽引車に切り離し可能に連結される被牽
    引車に設けられた被牽引車側荷重センサが、該被牽引車
    にかかる荷重に応じた値で出力する被牽引車荷重信号
    と、前記牽引車に設けられた牽引車側荷重センサが、該
    牽引車に連結された前記被牽引車からかかる荷重に応じ
    た値で出力する牽引車荷重信号とを用いて、前記牽引車
    及び前記被牽引車からなる連結車両の積載重量を測定す
    る連結車両用積載重量測定装置において、 前記被牽引車が前記牽引車に連結されているか否かを判
    別する連結判別手段と、 前記被牽引車に設けられ、荷物が積載されていない前記
    被牽引車が前記牽引車に連結された状態で、該牽引車に
    前記被牽引車からかかる荷重の値を示す牽引車初期荷重
    値を保持する初期荷重値保持手段と、 前記牽引車に設けられ、前記被牽引車が前記牽引車に連
    結されていると前記連結判別手段が判別している状態に
    おいて、前記牽引車に連結された前記被牽引車の前記初
    期荷重値保持手段が保持している前記牽引車初期荷重値
    を取り込む牽引車初期荷重値取得手段と、 前記被牽引車に積載された荷物の重量が少なくとも前記
    牽引車にかからない状態において操作される初期状態指
    定用操作手段と、 前記連結車両の積載重量がゼロである空荷時における前
    記牽引車荷重信号の値である空荷時牽引車荷重信号値を
    保持する空車時荷重信号値保持手段と、 前記被牽引車が前記牽引車に連結されていると前記連結
    判別手段が判別している状態において、前記初期状態指
    定用操作手段の操作時に、前記牽引車初期荷重値取得手
    段が取り込んだ前記牽引車初期荷重値を基に割り出され
    る初期信号値の分だけ、前記牽引車荷重信号の値からず
    らした値を、前記空荷時牽引車荷重信号値として前記空
    車時荷重信号値保持手段に保持させる第1保持実行手段
    と、 前記被牽引車が前記牽引車に連結されていないと前記連
    結判別手段が判別している状態において、前記初期状態
    指定用操作手段の操作時に、前記牽引車荷重信号の値を
    前記空荷時牽引車荷重信号値として前記空車時荷重信号
    値保持手段に保持させる第2保持実行手段と、 前記空車時荷重信号値保持手段が保持している前記空荷
    時牽引車荷重信号値と前記牽引車荷重信号の値との差値
    を基に、前記被牽引車から前記牽引車にかかる荷重であ
    る牽引車荷重値を測定する牽引車荷重値測定手段と、 前記被牽引車荷重信号の値を基に前記被牽引車にかかる
    荷重である被牽引車荷重値を測定する被牽引車荷重値測
    定手段と、 前記被牽引車が前記牽引車に連結されていると前記連結
    判別手段が判別している状態において、前記牽引車荷重
    値測定手段が測定する前記牽引車荷重値と、前記被牽引
    車荷重値測定手段が測定する前記被牽引車荷重値との合
    計から、前記牽引車初期荷重値取得手段が取り込んだ前
    記牽引車初期荷重値を差し引く演算を行う演算手段とを
    備え、 前記演算手段の演算結果を基に、前記連結車両の積載重
    量を測定するようにした、 ことを特徴とする連結車両用積載重量測定装置。
  5. 【請求項5】 前記被牽引車荷重値測定手段は前記被牽
    引車に設けられており、前記初期状態指定用操作手段、
    前記牽引車荷重値測定手段、及び、前記演算手段は前記
    牽引車に各々設けられており、該牽引車は、前記被牽引
    車荷重値測定手段が測定する前記被牽引車荷重値の送出
    や、前記初期荷重値保持手段が保持している前記牽引車
    初期荷重値の送出を要求する送出要求信号を、前記被牽
    引車に出力するための、牽引車側通信手段をさらに有し
    ており、前記被牽引車は、前記送出要求信号に呼応して
    前記牽引車に、前記被牽引車荷重値測定手段が測定する
    前記被牽引車荷重値や、前記初期荷重値保持手段が保持
    している前記牽引車初期荷重値を送出するための、被牽
    引車側通信手段をさらに有しており、前記演算手段は、
    前記被牽引車側通信手段により前記牽引車に送出され
    る、前記被牽引車荷重値測定手段が測定する前記被牽引
    車荷重値や、前記初期荷重値保持手段が保持している前
    記牽引車初期荷重値を用いて、前記演算を行う請求項4
    記載の連結車両用積載重量測定装置。
  6. 【請求項6】 前記牽引車側通信手段と前記被牽引車側
    通信手段との間の通信路は、前記被牽引車が前記牽引車
    に連結されることで形成されるように構成されており、
    前記連結判別手段は、前記牽引車側通信手段と前記被牽
    引車側通信手段との間の通信路が形成されているか否か
    を基に、前記被牽引車が前記牽引車に連結されているか
    否かを判別する請求項5記載の連結車両用積載重量測定
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011030412A1 (ja) * 2009-09-09 2011-03-17 社団法人全日本検数協会 コンテナ応力検知装置及びこれを備えたトレーラー
JP2015214298A (ja) * 2014-05-13 2015-12-03 日野自動車株式会社 連結牽引装置、被牽引車、牽引車の制御装置、牽引車、および連結可否判定方法

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JP2015214298A (ja) * 2014-05-13 2015-12-03 日野自動車株式会社 連結牽引装置、被牽引車、牽引車の制御装置、牽引車、および連結可否判定方法

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