JP2000017305A - 脱脂焼結炉 - Google Patents

脱脂焼結炉

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JP2000017305A
JP2000017305A JP10183564A JP18356498A JP2000017305A JP 2000017305 A JP2000017305 A JP 2000017305A JP 10183564 A JP10183564 A JP 10183564A JP 18356498 A JP18356498 A JP 18356498A JP 2000017305 A JP2000017305 A JP 2000017305A
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degreasing
heating
fan
temp
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JP10183564A
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Ippei Yamauchi
一平 山内
Masao Takeda
正夫 武田
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Shimadzu Mectem Inc
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Shimadzu Mectem Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】脱脂開始前に処理物の加熱を効果的に行い、脱
脂焼結工程全般の効率化を図る。 【解決手段】処理物を加熱する過程において、脱脂が進
行し始める温度域に達するまでの間に本来強制冷却用に
備えられているファン32を駆動して、処理物を対流加
熱するようにしたので、処理物を含めて炉内全体を迅速
かつ均質に昇温させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属射出成形品
(MIM製品)に適用される脱脂焼結炉に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】MIM製品等の制作には、金属粉末に有
機助剤(バインダー)を混練して所定形状に射出成形し
たいわゆるグリーン体と呼ばれる処理物に対して、先ず
脱脂工程において処理物を加熱することによりバインダ
ーを除去し、しかる後、更に加熱温度を上げ、焼結工程
において高温焼成することにより最終製品を得るように
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の射
出成形品は小物大量処理が行われることが多く、棚構造
からなる内箱に配列、収容して炉内に挿入されるのが通
例である。このような場合、炉内に配置されているヒー
タは内箱を介して処理物を加熱することになる。この場
合、炉内は初期排気後の真空状態に保たれているため、
ヒータは内箱を輻射加熱し、更に内箱から処理物にその
熱が伝わる熱伝達系路をとることになる。しかしなが
ら、当初よりヒータを高温にすると、内箱と処理物の間
に大きな温度格差が生じ、処理物の均質かつ有効な加熱
ができない。そこで、従来は内箱と処理物とが同じよう
に温度上昇していくように、ヒータによる加熱を緩やか
に行っている。このため、脱脂開始までに長時間を要
し、これが脱脂焼結全体の処理を大巾に遅らせる要因と
なっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明は、炉内に処理物を配置して加熱するこ
とにより、処理物に脱脂焼結処理を施し、しかる後炉内
に配置したファンを駆動することにより、処理物を強制
冷却に付するようにしたものにおいて、処理物を加熱す
る過程において、脱脂が進行し始める温度域に達するま
での間にファンを駆動し、処理物をある有効な圧力で対
流加熱するように構成したことを特徴とする。
【0005】すなわち、処理物からバインダーが蒸発し
て抜け始めるための脱脂開始温度は、処理物がある所定
温度に達した以降であり、この状態では蒸発するバイン
ダーを逐次炉外に排出しないと炉内汚染を惹起すること
となるが、かかる所定温度に達するまでは処理物からバ
インダーの蒸発は開始されない。そこで、この間に本来
強制冷却のために設けられたファンを利用し、これを駆
動しながら炉内に対流を起こさせ、これにヒータからの
熱を運ばせるようにすれば、炉内全体に均質に熱が伝わ
り、温度格差が生じないために昇温速度も有効に上昇さ
せることができる。このため、脱脂開始までに要する時
間を従来に比べて大巾に短縮することが可能となる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面を参照して
説明する。この実施例の脱脂焼結炉は、図1に示すよう
に、炉体1内に断熱材2を配置して炉内空間S1の内側
に加熱空間S2を閉成し、該加熱空間S2に棚構造の内
箱7を利用して装入した処理物を脱脂焼結処理に供し得
るように構成するとともに、脱脂焼結後に加熱空間S2
と炉内空間S1の間にガスを循環させるファン32を主
体とするガス循環機構3を内設している。
【0007】具体的に説明すると、炉体1は、円筒状の
本体11と前後の扉12、13とからなっている。断熱
材2は、円筒体状をなす断熱本体21と、この断熱本体
21の両開口端を蓋封する断熱蓋22、23とを有して
いる。断熱本体21及び断熱蓋22、23は、例えばグ
ラファイトフェルト等によって作られたもので、内部に
加熱空間S2を閉成しており、断熱本体21の開口部に
対して図示しない適宜の駆動手段を通じて開閉可能とさ
れている。なお、前記加熱空間S2には、ヒータ4が配
設されている。このヒータ4は、処理物を熱処理に応じ
た温度、例えば1700度程度にまで加熱できる能力を
備えたグラファイトヒータなどから構成されるもので、
前記加熱空間S2の内部であって処理物を取り巻く位置
に配置されている。
【0008】ガス循環機構3は、炉体1内に冷却用のガ
スを導入するガス導入系31と、導入されたガスを循環
させるファン32と、ガスの流れを案内するガイド33
とを具備してなる。ガス導入系31は、一端を図示しな
いガス供給源に接続され、他端をバルブ31aを介して
炉内空間S1に連通させてなるもので、ガス供給源には
例えば窒素ガスのような不活性なガスが充填されてい
る。ファン32は、ステンレス等により作られ他方の断
熱蓋23に臨む位置に配設されているもので、その中心
がモータ5の出力軸5aに連結されていて、モータ5の
駆動により、炉心方向からガスを吸い込んでラジアル方
向に吐出する作用を営むものである。ガイド33は、ス
テンレス製のもので、前記ファン32の吸込口から断熱
蓋23までの空間をほぼ包囲する位置に配置されてい
る。なお、図中符号6で示すものは内箱7内を直接炉外
に排気するための排気系である。
【0009】そして、炉体1内にガス導入系31を介し
てガスを導入するとともに、モータ5を通じてファン3
2を駆動し、このとき断熱蓋22、23を図2に示すよ
うに開成させておくことにより、一方の断熱蓋22と断
熱本体21との隙間を通って図中矢印で示すように加熱
空間S2に流入したガスは、内部を流通した後に他方の
断熱蓋23と断熱本体21との隙間を通ってファン32
に吸い込まれ、径方向に吐き出された後、炉内空間S1
を軸方向に流れて再度一方の断熱蓋22と断熱本体21
との隙間より加熱空間S2に流入する。このようなガス
の循環が繰り返される過程で、加熱空間S2の熱を、断
熱材2の外側の炉内空間S1に汲み出し、更に炉体1の
外部に排出し得るようになっている。
【0010】図3はこの実施例における脱脂焼結工程の
概要を示す図である。先ず、炉内空間S1及び加熱空間
S2を真空排気した後、ヒータ4に点弧して処理物の加
熱を開始する。そして、炉内の真空度を微妙に制御しな
がら加熱空間S2の温度が500°C前後に達した時点
より、処理物からバインダーが蒸発する脱脂工程が開始
される。更に、脱脂工程が完了すると、処理空間の温度
を1350°C前後まで上昇させて、焼結工程を施す。
そして、焼結工程が完了したなら、上述したように炉内
に冷却ガスを導入し、且つファン32を作動させて、強
制冷却機構3を通じ処理物の強制冷却を行い、冷却が終
わった後に処理物を炉から取り出す。
【0011】このような構成において、本実施例は、処
理物を加熱する過程において、脱脂が進行し始める温度
域に達するまでの間に、ファン32を駆動して、処理物
を対流加熱するようにしている。すなわち、処理物から
バインダーが蒸発して抜け始めるための脱脂開始温度
は、最も低く見積もっても処理物が例えば150°C前
後に達した以降であり、これ以降は蒸発するバインダー
を逐次炉外に排出しないと炉内汚染を惹起することとな
るが、かかる温度域に達するまでは処理物からバインダ
ーの蒸発は開始されず、炉内汚染の心配がない。そこ
で、強冷冷却時と同様に断熱蓋22、23を開成させ、
図3に矢印Xで示す弱減圧レベルまでガス導入系31を
通じ炉内空間S1に冷却ガスを導入して強制冷却用のフ
ァン32を起動させることにより、炉内に対流を起こさ
せ、これにヒータ4からの熱を運ばせて、対流加熱を施
すようにしている。そして、バインダーの蒸発が危惧さ
れる150°C前後の温度にまで達したなら、ファン3
2の駆動を止め、再び真空度を上げて本来の脱脂工程に
必要な状況に戻すようにしている。
【0012】このため、初期加熱時に炉内全体に迅速か
つ均質に熱を伝えることができ、また炉内各部に温度格
差が生じないためヒータ4による昇温速度も有効に上昇
させることができる。したがって、脱脂開始までに要す
る時間を従来に比べて大巾に短縮することができ、炉の
稼働効率を従来に比べて飛躍的に向上させることが可能
となる。また、このように準備期間も含めて脱脂焼結時
間が短縮され、その所要時間が冷却時間に匹敵する程度
にできる場合には、2つの炉に対して電源装置や排気系
に共通のものを用い、一方の炉で脱脂焼結工程を行う間
に他方の炉で冷却工程を行うという具合に電源装置及び
排気系を切り換えて所定の処理を各炉ごとに中断なく続
行することができるようになる。このため、炉の稼働効
率を低下させることなく、電源装置や排気系の共用化に
よるイニシャルコストやランニングコスト、設置面積の
削減を図ることも可能となる。
【0013】なお、各部の具体的構成は、上述した実施
例のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱
しない範囲で種々変形が可能である。
【0014】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載される効果を奏する。すなわち、本
発明の脱脂焼結炉は、炉内に処理物を配置して加熱する
ことにより、処理物に脱脂焼結処理を施し、しかる後炉
内に配置したファンを駆動することにより、処理物を強
制冷却に付するようにしたものにおいて、処理物を加熱
する過程で、脱脂が進行し始める温度域に達するまでの
間に強制冷却用のファンを駆動し、処理物を対流加熱す
るようにしたものである。
【0015】このため、炉内全体を迅速かつ均質に昇温
させて、速やかに脱脂工程に入ることができ、これによ
り脱脂焼結全般の時間を従来に比べ大巾に短縮して、炉
の稼働効率を飛躍的に高めることができるという優れた
効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略的な断面図。
【図2】図1に対応した作用説明図。
【図3】同実施例の脱脂焼結プロセスを示す図。
【符号の説明】
32…ファン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属射出成形品の脱脂から焼結に至るまで
    の工程を一貫して行うことができるようにしたものであ
    って、炉内に処理物を配置して加熱することにより、処
    理物に脱脂焼結処理を施し、しかる後炉内に配置したフ
    ァンを駆動することにより、処理物を強制冷却に付する
    ようにしたものにおいて、 処理物を加熱する過程において、脱脂が進行し始める温
    度域に達するまでの間にファンを駆動し、処理物を対流
    加熱するように構成したことを特徴とする脱脂焼結炉。
JP10183564A 1998-06-30 1998-06-30 脱脂焼結炉 Withdrawn JP2000017305A (ja)

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