JP2000013887A - スピーカ及びスピーカ装置 - Google Patents

スピーカ及びスピーカ装置

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JP2000013887A
JP2000013887A JP10163685A JP16368598A JP2000013887A JP 2000013887 A JP2000013887 A JP 2000013887A JP 10163685 A JP10163685 A JP 10163685A JP 16368598 A JP16368598 A JP 16368598A JP 2000013887 A JP2000013887 A JP 2000013887A
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speaker
diaphragm
force
vibrator
magnetic circuit
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JP10163685A
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Masao Fujihira
正男 藤平
Akira Yamagishi
亮 山岸
Yoshihiro Sugimoto
義弘 杉本
Nobuo Kobayashi
信夫 小林
Kazuhisa Kito
和久 鬼頭
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Original Assignee
Sony Corp
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R1/00Details of transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R1/20Arrangements for obtaining desired frequency or directional characteristics
    • H04R1/22Arrangements for obtaining desired frequency or directional characteristics for obtaining desired frequency characteristic only 
    • H04R1/28Transducer mountings or enclosures modified by provision of mechanical or acoustic impedances, e.g. resonator, damping means
    • H04R1/2869Reduction of undesired resonances, i.e. standing waves within enclosure, or of undesired vibrations, i.e. of the enclosure itself

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つのスピーカでスピーカの音放射力に対す
る反作用力を支える様にする。 【解決手段】 スピーカを構成する振動系と磁気回路の
うち、磁気回路の前又は後方に等価質量とスチフネス成
分を付与した振動体26を固定させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は小型軽量なスピーカ
ボックスに内蔵させて好適なスピーカ及びスピーカ装置
に係わり、特にスピーカに簡単に配置し、スピーカ振動
板の音放射力の反作用力を相殺或いは減衰させる様に成
したスピーカ及びスピーカ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からスピーカの取り付けられたスピ
ーカボックスのバッフルボードの振動を抑制するため
に、振動板により加振されたスピーカの加振方向に対
し、逆方向に加振させる加振器或いはトランスデューサ
を有するスピーカ装置は例えば、特開昭63−2120
00号公報、特開平1−307398号公報等に詳記さ
れて公知である。
【0003】上述の特開昭62−212000号公報に
は図13に示す様なスピーカ装置が示されている。図1
3で1はリング状のマグネットを示し、2および3はこ
のマグネット1を挟むように取付けられ、その一部に磁
気空隙4を形成したプレートおよびヨークを示す。プレ
ート2にはスピーカAのフレーム5が取付けられてお
り、この振動板7の外周部にはエッジ6が設けられ、こ
のエッジ6によってコーン型の振動板7の外周部がフレ
ーム7に保持されている。
【0004】一方、振動板7の内周部にボイスコイルボ
ビン8が取付けられており、このボイスコイルボビン8
にはボイスコイル9が巻装され、このボイスコイル9は
プレート2およびヨーク3によって形成された磁気空隙
4内に挿入されている。以上符号1〜9で示した構成は
周知の動電型スピーカAの基本構造である。
【0005】上記スピーカAのヨーク3の裏面側中央に
はビス10の一端がねじ込まれており、このビス10の
他端には上述したスピーカAにおけるマグネット1、プ
レート2及びヨーク3と全く同一構成のマグネット1
1、プレート12およびヨーク13から成る磁気回路が
取付けられている。
【0006】そしてプレート12にはフレーム14が取
付けられており、さらにこのフレーム14には2枚のダ
ンパー15,16が取付けられていて、このダンパー1
5,16によって駆動コイルボビン17が保持されてい
る。
【0007】この駆動コイルボビン17の一方端には駆
動コイル18が巻装され、この駆動コイル18はプレー
ト12およびヨーク13より形成された磁気空隙19内
に挿入されている。又、駆動コイルボビン17の他端側
にはウエイト20が取付けられており、このウエイト2
0を含む振動系はスピーカAにおけるコーン型の振動板
7を含む振動系の等価質量にほぼ等しいものに成されて
いる。以上符号11〜20で示した構成は電気・振動ト
ランスデューサBを示す。
【0008】上述の構成においてスピーカA及び電気・
振動トランスデューサBはスピーカボックス21のバッ
フルボード22に取付けられている。今、スピーカAの
ボイスコイル9に電気信号を通電すれば周知の作用によ
りボイスコイル9は図中左右方向に振動し駆動力F1
生じ、コーン型の振動板7を駆動して音響再生を行う。
【0009】この時上記電気・振動トランスデューサB
における駆動コイル18にも同一の電気信号を印加する
と、駆動コイル18も図中左右方向に振動し駆動力F2
を生じ、ウエイト20を同方向に駆動する。ここでスピ
ーカAにおける振動板7等を含む振動系と、電気・振動
トランスデューサBにおけるウエイト20等を含む振動
系の等価質量がほぼ等しければ、スピーカAが振動系に
よって受ける反作用力−F1 と電気・振動トランスデュ
ーサBにおける振動系の反作用力−F2 とがほぼ等しく
なる。
【0010】従ってスピーカAが振動板7の駆動によっ
て受ける反作用は上記電気・振動トランスデューサBに
よって打ち消されてスピーカボックス21のバッフルボ
ード22の振動及びスピーカボックス21の揺動が抑制
されることになる。
【0011】更に、上述した特開平1−307398号
公報では二つのスピーカの振動板のコーン開口部を反対
方向に向けて第1のスピーカの振動板の作用力F1 によ
って生ずる反作用力−F1 を第2のスピーカの振動板の
作用力F2 の反作用力−Fでキャンセルさせるスピー
カ装置も開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記した、従来構成の
スピーカ装置ではスピーカボックス21の容積を小さく
し、小型化を図って廉価なスピーカ装置を得ようとする
要求があるが、スピーカボックスの容積を小さくする
と、低域再生限界が上昇するため、スピーカの振幅を増
す様に成している。
【0013】然し、小型のスピーカの振幅を増すことで
スピーカボックス21内の音圧が上昇し、周波数特性に
山谷が生ずる。この様な問題を解決する方法として、位
相反転型のスピーカボックスを用いて振動板の背面から
出る音波を有効に利用して低音域を歪なく放射させる様
に成したスピーカ装置も広く利用されている。
【0014】図13で示したスピーカを上述の小型の位
相反転型のスピーカボックス21に内蔵させるには一対
の略同一構造のスピーカAと電気振動トランスデューサ
B或いは特開平1−307398号公報の様に一対のス
ピーカを互いに背中合わせに配設しなければならず、ス
ピーカボックスの奥行方向が大きくなり、小型化が図り
難くなるだけでなく高価になる問題があった。
【0015】更に、スピーカの振動系を等しく作った2
つのスピーカでは振動系の最低共振周波数fの高い
方が共振鋭度Qがf0 に比例して大きくなるため、低域
の再生には不向きになる弊害があった。
【0016】本発明は叙上の問題点を解消したスピーカ
及びスピーカ装置を提供しようとするものであり、発明
が解決しようとする課題はスピーカを1個用いてスピー
カのf0 を低域側に遷移させて、低域の拡大と良質な低
域放射を行なうと共に軽量なスピーカボックスの揺動を
防止可能なスピーカ及びスピーカ装置を得ようとするも
のである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明のスピーカは振動
板を含む振動系と磁気回路で構成されたスピーカであっ
て、振動系の振動板の音放射方向に対する反作用方向の
作用力が働く振動体を磁気回路に配設して成るものであ
る。
【0018】本発明のスピーカ装置は振動板を含む振動
系と磁気回路で構成され、この磁気回路に振動体を配設
したスピーカをスピーカボックスに内蔵させ、スピーカ
の音放射方向に対する反作用方向によるスピーカボック
スの揺動を振動体で吸収する様に成したものである。
【0019】本発明のスピーカ及びスピーカ装置によれ
ば、スピーカの小型化が図られて電気−音響変換能率が
向上し、1つの磁気回路と1つのボイスコイル及び1つ
の振動体で振動板の音放射力の反作用力を相殺或いは減
衰出来て、スピーカボックスのバッフルボードと背面板
間の奥行を狭くして小型化出来るものが得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明のスピーカ及びスピ
ーカ装置の1形態例を図1乃至図12によって説明す
る。尚、図13で示したスピーカ装置との対応部分には
同一符号を付して示している。
【0021】図1は本例のスピーカの側断面図を示し、
Aは全体として本例の小型のスピーカを示し、ヨーク3
は純鉄等の板材から成る円盤状部と、この円盤状部の中
心位置に立設された円柱状のセンターポール3aと、こ
のセンターポール3aと同心円状に円盤状部に形成され
た段部から成るマグネットガイド3bが一体に形成され
ている。
【0022】上述のヨーク3の円盤状部上にフェライト
等の厚み方向に着磁されたリング状の駆動用のマグネッ
ト1を接着剤を介して接着させる。リング状の駆動用の
マグネット1の内径はヨーク3の円盤状部に形成された
マグネットガイド部3bの段部に嵌合されて、位置決め
される。
【0023】この駆動用のマグネット1にプレート2を
接合する。この場合はギャップガイドをセンタポール3
aに差し込んだままにして置き、駆動用のマグネット1
の上面に接着剤を塗布し、プレート2の内径をギャップ
ガイドの外径に挿入して接着固定する。プレート2は純
鉄等を円盤状となし、中心部に透孔が穿たれた打抜板材
で透孔の内径周縁とセンターポール3aの外径間に形成
される磁気空隙4内にボイスコイルボビン9が配設され
る。
【0024】プレート2には鋼材等で漏斗状に形成され
たフレーム5を固定することで磁気回路の金物部分が構
成され、磁気空隙部4の下方にはセンターポール3aの
外周とマグネット1の内周で囲まれた第1の空間部24
aが形成される。
【0025】上述の磁気回路の磁気空隙4内には円筒状
のボイスコイルボビン9に巻回したボイスコイル8を挿
入し、上下方向に揺動可能に波形のコルゲーションを有
する通気性のあるダンパ23を介してボイスコイルボビ
ン9を保持する。
【0026】ダンパ23の内径部はボイスコイルボビン
9の上端に接着剤を介して接合され、外径部はフレーム
5の底面部の外周に接合されている。更に、紙等から成
るフリー或いはフィックスエッジ6の付いた漏斗状の振
動板7の内径をボイスコイルボビン9の上部外径部に接
合し、振動板7の最大直径部をフレーム5の上部開口周
縁部にガスケット25を介して固定する。
【0027】更に、本発明ではセンターポール3aの頂
部に接着剤或いはビス10を介して振動体26をボイス
コイルボビン9の開口部から挿入して固定する。
【0028】図1で示す振動体26は合成樹脂で有底円
筒27aの有底部に穿った透孔33を介してセンターポ
ール3aの頂部にビス10で螺着され、有底円筒27a
の開口部の外周部にダンパ23と同様に合成樹脂で複数
の同心円状の波形を形成したリング状の可動板27bが
有底円筒27aと一体に構成され、この可動板27bの
外周にリング状のウエイト20が接着剤等で接合されて
いる。
【0029】図1で示した振動体26は、例えば、図1
1(A)の斜視図に示す様に構成させることも出来る。
【0030】図11(A)で示す振動体26は合成樹脂
等で1体に成型され、ボイスコイルボビン9の内径より
小さい直径を有する取付円盤部32と、この取付円盤部
32と連通する円柱部31と、円柱部31の上部に形成
された円盤部30と、円盤部30から放射状にリング部
28に延設され一体化された輻部29とより構成され、
リング部28上(図11(A)では下側)には、例えば
リング状のウエイト20が接合され、取付円盤部32、
円柱部31、円盤部30の中心には透孔33が穿たれて
いる。
【0031】上述の振動体26では可動板27bや輻部
29がバネとなり適度なスチフネスSを与え、ウエイト
20部分は等価質量Mを与える様に成されている。
【0032】図1に示すスピーカAでボイスコイル9は
錦糸線34を介して入力端子35に接続されているの
で、音響信号を入力端子35に供給することで、振動板
7は例えば矢印F1 で示す方向に駆動されF1 =M1
α1 の音放射力が働く(ここで、M1 はスピーカAの振
動系の等価質量、α1 はスピーカAの振動板7に働く加
速度である。)ことで振動板7には矢印で示す反作用力
−F1 が働く。
【0033】本発明では振動体26はスピーカAの磁気
回路を構成するセンターポール3aに固定され、スピー
カAの振動系に対し固定部を構成している為に振動系の
働きを止めようとする慣性によって振動板7のF1 方向
の音放射力F1 =M1 ・α1に対して逆方向のF2 =M
2 ・α2 (ここで、M2 は振動体26の等価質量、α2
は振動体26の可動板27bを含むウエイト20に働く
加速度)が働くことで振動体27には矢印で示す反作用
力−F2 が働くことになる。
【0034】従って、振動板7の音放射力F1 に対する
反作用力−F1 と振動体26の可動板27bに働く反作
用力−F2 とはF1 =M1 ・α1 ≒F2 =M2 ・α2
することで互いに相殺或いは減衰させることが出来る。
【0035】即ち、本発明では簡単な振動体26を磁気
回路に固定するだけで振動板7で生ずる反作用力−F1
をなくすことが出来る。
【0036】図2は本発明のスピーカの他の形態例を示
す側断面であり、図1との対応部分には同一符号を付し
て重複説明を省略する。
【0037】図2に於いて、スピーカAは図1と全く同
一構造である。本例では磁気回路を構成するヨーク3の
底面に図11(B)の斜視図で示す振動体26の有底円
筒27aに穿った透孔33を介してビス10で固定させ
たものである。
【0038】図2及び図11(B)に示す振動体26は
図1で説明したと略同一形状と成され、合成樹脂性の有
底円筒27bの長さが図1に比べて短く成され、有底円
筒27aの開口外周と連接して形成された合成樹脂製の
可動板27bは外周部に同心円状のリング部28を有
し、スピーカの一般的なダンパと同様に同心円方向に断
面が山型と成されたコルゲーションが施されて、適当な
ステフネスが与えられる。又リング部28の下側には等
価質量を与えるリング状のウエイト20が貼着される。
勿論、上述の可動板27bは図11(A)と同様に輻部
29の様に構成してもよい。
【0039】尚、上述の構成では振動体26の可動板2
7bは有底円筒27aと一体と構成させたがスピーカの
ダンパ23と同様に布で構成した可動板27bを有底円
筒27の外周に接着剤等を介して接合させる様にしても
よい。
【0040】図2に示す構成でも1つの簡単なスピーカ
Aで図1と同様に振動板7の音放射力F1 に対する反作
用力−F1 と振動体26の作用力F2 に対する反作用力
−F2 とを互いに相殺或いは減衰可能となる。
【0041】図3は、図1及び図2と同様の目的を達成
するためのスピーカの更に他の形態例を示すものであ
り、図3では図2で説明したと同様の振動体26をキャ
ンセルマグネット45を設けた磁気回路のシールド用ケ
ース36にビス10を介して固着させたものである。
【0042】図3の場合は振動体26の構成は図11
(B)と同一構成であるので対応部分を同一符号で示し
てある。スピーカAの図2と異なる点のみを以下説明す
る。
【0043】先ず、本例のスピーカAのダンパ23は布
等のダンパ表面に樹脂溶液を含浸させて、気密性とな
し、ダンパ23の下側の第1の空間部(ダンパ23とプ
レート2間の空間及びセンターポール3aの外径部とマ
グネット1の内径間の空間)24a及びヨーク3の底面
に接着剤を介して接合したキャンセルマグネット45の
内径及びヨーク3の底面とシールド用ケース36の底面
で囲まれた第2の空間部24bをヨーク3に穿った透孔
37を介して連通させ、第1及び第2の空間部24a及
び24b内を気密に保ち、振動板7に対し、所定のコン
プライアンスを与える様にする。
【0044】又、ヨーク3の下側に接合されたリング状
のキャンセルマグネット45はマグネット1とは同極同
志が対向する様に着磁され、カップ状に形成されたシー
ルド用ケース36の円筒部内径とプレート2の外周は同
極同志に成る様に接合されている。
【0045】図3の構成でも音放射力F1 及び振動体2
6の作用力F2 の夫々の反作用力−F1 及び−F2 は−
1 ≒−F2 とすることで互いに支え合うと共に第1及
び第2の空間部24a及び24b間のヨーク3に穿った
透孔37で気密な空間部内で空気が圧縮及び膨張するた
めF3 及び−F3 で示す作用力がスピーカAの振動板7
の振動方向に対応して発生し、これらが振動体26の作
用力F2 或いは振動板7の音放射力F1 に加算され、よ
り低音の放射力を高めることが出来る。
【0046】図4は本発明のスピーカの更に他の構成例
を示すものであり、スピーカAの構成は図1と同様であ
り、以下振動体26の構造を図4及び図11(C)を参
照して説明する。
【0047】本例では、振動体26としてはヨーク3の
円盤部の外周と略同一内径の筒状部38の外周側面を4
等分する位置に4個の透孔39を穿ち、筒状部38の開
口部をヨーク3の外周に嵌合して接合すると共に、ダン
パと同様構成の可動板27bを筒状部38と一体に構成
し、中心部に円柱状のウエイト20を配設させたもの
で、ウエイト20は可動板27b及び筒状部38と合成
樹脂等で一体に構成させてもよい。
【0048】上述の構成のスピーカAによれば振動体2
6の可動板27bとヨーク3間の空気を容積VC で拘束
した音響コンプライアンスが形成される。
【0049】従って、振動板7の音放射力F1 及び振動
体26の作用力F2 は F1 =M1 ・α1 ≒F2 =M2 ・α2 とすることで釣り合わすことが出来る。
【0050】更に、振動体26の可動板27bのウエイ
ト20部分の揺動による偏位はスピーカAの振幅をXと
すればX/2として良いので、容積VC は可動板27b
の面積をS2 cm2 とすればVC =X/2だけ容積が変
化する。従って、スピーカAの振動板7が駆動されてい
ない時の容積VC となり、この変化分をΔVC とし、容積内の気圧をPと
すればP−ΔVC /VCだけ容積VC 内の圧力は減少す
ることになる。
【0051】上述の様な圧力変化分が振動体26の筒状
部38に穿った例えば4個の透孔39から放出或いは吸
入されて、1つの透孔39に対しF3 /4の作用力を水
平方向に及ぼすことになる。
【0052】従って、4個の透孔39が互いに90度ず
れて開口されていればスピーカAの取付方向に対して直
交する上下左右方向に揺動する力をも減衰或いはキャン
セルさせる様にすることも出来る様になる。
【0053】図5は本例のスピーカAの更に他の構成を
示すもので、図4の構成において、振動体26を構成す
る図11(C)に示す筒状部38の外径部に透孔39を
穿たない様に成し、振動体26の可動板27bとヨーク
3間に容積VC で拘束した音響コンプライアンスを与え
た場合である。
【0054】この場合も振動板7の音放射力F1 の反作
用力−F1 によって振動体26の作用力F2 が働き、振
動板F1 の反作用力−F1 は振動体26の反作用力−F
2 によってF1 ≒F2 とすることで相殺又は減衰させる
ことが可能となる。
【0055】図5の構成で気密性のダンパ23の有効面
積をSD 、可動板27bの有効面積をS2 、振動板7の
面積をS1 とすれば、振動板7がXの振幅を生じた時、
スピーカの振動板7はS1 ・X、ダンパ23及び可動板
27bは片接支持されていると考えるとダンパ23はS
D ・X/2、可動板27bはS2 ・X/2だけ変化す
る。
【0056】従って、等価的にはスピーカAの振動板7
の有効面積が大きくなったことになり、等価的に拡大し
た振動板7の有効面積をS0 とすれば となり、等価的に増大したスピーカAの有効面積S0
1 +SD /2+S2 /2となり、小容積のスピーカボ
ックス21内にスピーカAを入れた時のスピーカボック
ス21内の空気の変化率は増大することになる。
【0057】図6は図5の構成のスピーカAに於いて、
円盤状のヨーク3に図3と同様に透孔37を穿ち、第1
の空間部24a中の空気と振動体26の音響コンプライ
アンスを構成する容積VC とを連通させる様に成す。更
に必要に応じて気密性の高いダンパ23の中心位置から
所定半径をn等配した角度位置に適宜数の透孔46を穿
つ様に成したものである。
【0058】図6の構成で、ダンパ23に透孔46が穿
たれていない状態のスピーカでは、スピーカAの音放射
力F1 に対する反作用力−F1 によって振動体26の可
動板27bはF2 =M2 ・α2 (ここでM2 は振動体2
6の等価質量、α2 は可動板27bに加わる加速度)の
放射力が働く、この反作用力−F2 が上述の振動板7の
反作用力−F1 と相殺或いは減衰する。
【0059】従って、−F1 ≒−F2 −F3 (F3 はヨ
ーク3に穿った透孔37の空気の放射力)とすれば、−
1 >−F2 或いは−F1 <−F2 の条件によって振動
板7の音放射力F1 の反作用力−F1 を支え、或いは減
衰させ、反作用力を支えるだけでなく音放射力F1 にF
1 −F2 の放射力を加算することで強力な低音を放射出
来る。
【0060】更に、図6に示す様にヨーク6に複数の透
孔37を穿つと共に気密性の高いダンパ23に複数の透
孔46を穿った構成のスピーカAではダンパ23の有効
面積SD によるX/2・SD の空気の容積変化が第1の
空間部24aで生じ、この放射力を駆動源として透孔4
6部分でF4 /n(nは透孔の数)を生ずる。従って、
−F1 ≒−(F2 +F3 +F4 )であればスピーカAの
音放射力F1 の反作用力−F1 を相殺或いは減衰可能と
成る。
【0061】更に、磁気空隙4のセンタポール3aの外
径とボイスコイルボビン9の内径間及びプレート2の内
径とボイスコイル8の外径間を矢印47で示す様に空気
が通過することで空気抵抗が加わり、スピーカAのf0
に於けるQ0 を小さくすることが出来る。
【0062】図7は、本発明のスピーカAの更に他の構
成を示す側断面図でスピーカA及び振動体26の構成は
図5と略同一であるが、図7ではヨーク3と可動板27
b間に合成樹脂の発泡体48を設けたものである。
【0063】図8は本発明のスピーカの更に他の構成を
示す側断面図で振動体26は磁気回路を構成するヨーク
3の底面に波形断面を有する円筒状のベロース(蛇腹)
49を固定し、このベロース49の開口部に円盤状のウ
エイト20を接合させたものである。
【0064】図9は、本例のスピーカAの更に他の構成
を示すものでスピーカAの構成は図4と同一であるので
図9及び図11(D)の斜視図によって、振動体26の
構成を説明する。
【0065】図9及び図11(D)の振動体26の構成
は筒状部38の上部位置にフランジ部40を形成して、
中心部に中空部41を有し、エッジ42を介して筒状部
38の下端にその外周部が保持され、中空部41の外周
が波形のリング状の気密なダンパ43の内周に接合され
て、フランジ部40に気密なダンパ43の外周を保持し
た略々円盤状のウエイト20から構成されている。
【0066】この様な振動体26の筒状部38の開口部
はヨーク3の外周部に嵌着され、接着剤等を介して接合
されている。
【0067】図10は図3のキャンセルマグネット付ス
ピーカAのシールド用ケース45の下側に筒状部38を
取り付け、円盤状のウエイト20の周辺にエッジ42を
設けて筒状部38の開口部に接合した振動体26とし、
シールド用ケース36の底部とウエイト20間に容積V
C の音響コンプライアンスを設ける様に成したものであ
る。
【0068】上述の図9及び図11(D)並びに図10
に示す構成のスピーカであっても、上述の図4乃至図8
の各スピーカAと同様にヨーク3の底面とダンパ43間
或いはシールド用ケース36の底板とウエイト20間に
空気の容積VC のバックキャビティ部44が形成され
て、振動板7の駆動時に生ずる音放射力F1 に対して生
ずるエッジ42及びダンパ43に保持されたウエイト2
0の作用力F2 に対してバックキャビティ44内の容積
C の空気が中空部41或いはシールド用ケース36の
中心に穿った透孔50から出入して作用力F2 に対し、
中空部41の透孔及び透孔50で生じる空気の放射力F
5 が加算され、−F1 に対する−F2 の打消力を増大さ
せることが可能となる。
【0069】尚、上述の各構成ではスピーカAの単独の
構成について説明したが、本例の上述した各スピーカを
図13の様に密閉型のスピーカボックス21内に、或い
は図12の様にダクトを有する位相反転型のスピーカボ
ックス21内に配設する様に成せば、スピーカボックス
21の奥行方向は大幅に縮小されて、小型軽量なスピー
カ装置を簡単に得ることが出来る。
【0070】図12は位相反転型のダクト51及びダク
ト開口51aを有するスピーカボックス21に上述した
と同様の原理で動作するスピーカAを配設した側断面図
を示すものである。
【0071】図12のスピーカボックス21内には上述
の各スピーカをバッフルボード22に穿ったスピーカ放
音孔と対向して、取り付ける様にすればよいが、図12
ではスピーカAの磁気回路を構成するヨーク3の背面に
取り付けられる振動体26はリング状に形成した合成樹
脂の気密発泡体50と、このリング状の気密発泡体50
の前面に接合された合成樹脂等で円盤状に成形したウエ
イト20で構成され、ヨーク3と円盤状のウエイト20
間に気密な容積VC を形成する。
【0072】今、振動板7の有効面積をS1 、振動板7
の振幅をX1 、振動体26の円盤状のウエイト20の有
効面積をS2 、ウエイト20の振幅をX2 とすれば、振
動板7の音放射力F1 に対する反作用力−F1 を相殺或
いは減衰させる為には上記した様にF1 ≒F2 、F1
1 ・α1 ≒F2 =M2 ・α2 とすればよく、M1 =M
2 とすればよい。
【0073】又、ヨーク3の後面は容積VC 内の静止圧
をPとすれば で後方に引かれて、振動体26のF2 で示す放射力は、
音放射力F1 の反作用力−F1 で励起され−F1 ≒−F
2 で互に相殺或いは減衰する。
【0074】又、ダクト51の開口51aでは空気放射
力FD1及びこの反作用力−FD1が発生する為、振動板7
の音放射力F1 にはダクト51の空気放射力FD1が加算
され F1 +FD1≒F2 として考えてよい。今、ダクト51の断面積をSDUとす
るとFD1(ここで、MDUはダクト51の空気等価質量、αDUはダ
クト50の開口51aでの空気の加速度である)
【0075】従って、 として として振動体26のウエイト20の等価質量を求めるこ
とが出来る。
【0076】
【発明の効果】本発明のスピーカによればスピーカの音
放射の反作用力を磁気回路の前後に配設した簡単な振動
体の反作用力で相殺或いは減衰させることが出来て、ス
ピーカの音放射力を通常より大きくすることが出来、低
域を拡大出来ると共に電気振動トランスデューサの様に
駆動用のボイスコイルが不用な構造によってスピーカの
音放射の反作用力を支えることが出来ると共に、スピー
カの音放射力と直交する方向の例えば上下左右方向の揺
動等も抑制を可能なものを得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスピーカの側断面図である。
【図2】本発明のスピーカの他の側断面図である。
【図3】本発明のスピーカの更に他の側断面図(I)で
ある。
【図4】本発明のスピーカの更に他の側断面図(II)で
ある。
【図5】本発明のスピーカの更に他の側断面図(III)で
ある。
【図6】本発明のスピーカの更に他の側断面図(IV)で
ある。
【図7】本発明のスピーカの更に他の側断面図(V)で
ある。
【図8】本発明のスピーカの更に他の側断面図(VI)で
ある。
【図9】本発明のスピーカの更に他の側断面図(VII)で
ある。
【図10】本発明のスピーカの更に他の側断面図(VIII)
である。
【図11】本発明のスピーカに用いる振動体の斜視図で
ある。
【図12】本発明のスピーカ装置の側断面図である。
【図13】従来のスピーカ装置の一部断面図である。
【符号の説明】
A‥‥スピーカ、B‥‥電気振動トランスデューサ、7
‥‥振動板、20‥‥ウエイト、26‥‥振動体、27
a‥‥有底円筒、27b‥‥可動板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 義弘 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 小林 信夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 鬼頭 和久 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D012 BB02 BD00 5D018 AD12 AD24

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動板を含む振動系と磁気回路で構成さ
    れたスピーカであって、上記振動系の振動板の音放射方
    向に対する反作用方向の作用力が働く振動体を上記磁気
    回路に配設して成ることを特徴とするスピーカ。
  2. 【請求項2】 前記磁気回路のセンターポール部の上面
    に前記振動体を配設させて成ることを特徴とする請求項
    1記載のスピーカ。
  3. 【請求項3】 前記磁気回路のヨークに前記振動体を配
    設させて成ることを特徴とする請求項1記載のスピー
    カ。
  4. 【請求項4】 前記磁気回路のキャンセルマグネットを
    囲繞するシールドケースに前記振動体を配設させて成る
    ことを特徴とする請求項1記載のスピーカ。
  5. 【請求項5】 前記スピーカの振動系を保持するダンパ
    を気密と成し、透孔を穿って成ることを特徴とする請求
    項1記載のスピーカ。
  6. 【請求項6】 前記振動板にキャビティ部を形成して成
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項4記載のいずれ
    か1項記載のスピーカ。
  7. 【請求項7】 前記キャビティ部と、磁気回路内に形成
    された空間部或いは該キャビティ部と接する他の外部空
    間部に透孔を穿って連通させる様に成したことを特徴と
    する請求項5記載のスピーカ。
  8. 【請求項8】 振動板を含む振動系と磁気回路で構成さ
    れ、該磁気回路に振動体を配設したスピーカをスピーカ
    ボックスに内蔵させ、該スピーカの音放射方向に対する
    反作用方向による該スピーカボックスの揺動を該振動体
    で吸収する様に成したことを特徴とするスピーカ装置。
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