JP2000013283A - 信号伝送装置およびその方法 - Google Patents

信号伝送装置およびその方法

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JP2000013283A JP10171978A JP17197898A JP2000013283A JP 2000013283 A JP2000013283 A JP 2000013283A JP 10171978 A JP10171978 A JP 10171978A JP 17197898 A JP17197898 A JP 17197898A JP 2000013283 A JP2000013283 A JP 2000013283A
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signal transmission
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メタリック伝送路間の干渉または漏話を小さ
くする装置および方法を提供する。 【解決手段】 ベンダ装置10とユーザ装置30−1〜
30−nとの間は、それぞれメタリック伝送路11−1
〜11−nで接続されている。メタリック伝送路11−
1〜11−nは、少なくともベンダ装置10の近傍にお
いて1本のケーブルの中に収容されている。送信回路2
1は、メタリック伝送路11−1を介してユーザ装置3
0−1へ信号を送信する。受信回路22は、アンプを備
え、メタリック伝送路11−1を介して受信した信号を
増幅する。AGC回路23は、受信回路22が備えるア
ンプの利得を制御する。送信制御回路25は、AGC回
路23によって決定される利得に基づいて送信回路21
の送信レベルを調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、互いに隣接する複
数のメタリック伝送路を使用して信号が伝送されるシス
テムにおいて、各メタリック伝送路を介して信号を送受
信する装置および方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年、網を介して伝送される情報量の増
加に伴い、伝送路をメタリック回線から光ファイバ回線
に置き換える作業が進められている。しかしながら、光
ファイバ網が完成するまでにはかなりの時間とコストを
要するので、既存のメタリック伝送路は、しばらくの間
は使用されるものと推測される。
【0003】メタリック伝送路を介して伝送される信号
は、一般に、その伝送路が長いほど大きく減衰される。
したがって、信号を伝送すべき伝送路が長い場合には、
信号を送出する際の振幅(送信レベル)を大きくしなけ
ればならない。
【0004】ところで、通信事業者(以下、「ベンダ」
と呼ぶ)は、一般に、複数の加入者を収容するための装
置(以下、「ベンダ装置」と呼ぶ)を有する。ベンダ装
置とそのベンダ装置に収容される各加入者端末との間の
メタリック伝送路は、基本的に、2線または4線からな
るより対線(twisted pair)である。そして、各加入者
に接続されるより対線は、少なくともベンダ装置に近い
部分では、1本のケーブルの中に収容されている。
【0005】ベンダ装置とそのベンダ装置に収容される
各加入者端末との間の伝送路の長さは、当然のことなが
ら、各加入者端末の設置位置によって異なる。ここで、
ベンダ装置からそのベンダ装置に収容されているすべて
の加入者端末に対して信号を伝送するためには、それら
すべての加入者端末の中でベンダ装置からの伝送路の長
さが最も長い加入者端末に対して信号を伝送できるよう
すればよい。この要件を満たすために、ベンダ装置は、
各加入者端末へ送信する信号の振幅を、当該ベンダ装置
からの伝送路の長さが最も長い加入者端末が信号を確実
に受信/再生できるような大きさにしている。そして、
ベンダ装置は、当該ベンダ装置に収容されているすべて
の加入者端末に対して、その振幅の信号を送出してい
る。また、各加入者端末からベンダ装置へ伝送される信
号の振幅も、基本的に、ベンダ装置における送信振幅と
同じである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、既存
のメタリック伝送路を利用して高速の通信サービスを提
供する技術が普及してきている。これらの通信サービス
のうち、ISDNやxDSL(x−Digital Subscriber
Line )は広く知られている。
【0007】ISDNは、ITU(International Tele
communication Union )によるデジタル通信網の規格で
あり、全世界的に普及している。ISDNサービスは、
現在のところ、メタリック伝送路により構築されている
既存の電話網を利用して提供されることが多い。また、
xDSLでは、伝送路として既存の電話網がそのまま使
用される。なお、xDSLは、DSLの総称であり、A
DSL(AsymmetricDSL)、HDSL(High-bit-rat
e DSL)、IDSL(ISDNDSL)、RADSL(Ra
te-Adaptive DSL)、SDSL(Symmetric DS
L)、VDSL(Very-high-bit-rateDSL)等が知ら
れている。このように、現在、既存の電話網を利用して
様々な高速デジタルデータ伝送サービスが提供されてい
る。
【0008】ところが、上述したように、既存の電話網
では、1本のケーブルの中に複数のメタリック伝送路が
互いに隣接しながら収容されている。このため、それら
の回線どうしの間で干渉または漏話が発生することがあ
る。この干渉または漏話は、低速のアナログ信号におい
ては問題とならなかったが、伝送速度が高くなるに伴っ
て問題となってきた。特に、ISDNが使用する周波数
帯域とxDSLサービスの周波数帯域とがオーバーラッ
プする場合には、xDSL回線は、ISDN回線からの
干渉を受けやすい。
【0009】本発明の課題は、上記問題を解決すること
であり、互いに隣接する複数のメタリック伝送路を使用
して信号が伝送されるシステムにおいて、メタリック伝
送路間の干渉または漏話を小さくする装置および方法を
提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の信号伝送装置
は、第1の信号伝送装置と第2の信号伝送装置との間に
設けられたメタリック伝送路を介して信号を送受信する
システムに設けられる第1の信号伝送装置としての信号
伝送装置であって、上記第2の信号伝送装置から上記メ
タリック伝送路を介して受信した信号のレベルを検出す
る検出手段と、上記第2の伝送装置へ伝送すべき信号の
送信レベルを上記検出手段により検出されたレベルに従
って調整する調整手段と、その調整手段により送信レベ
ルが調整された信号を上記第2の信号伝送装置へ送出す
る送信手段と、を有する。
【0011】第1の信号伝送装置から第2の信号伝送装
置へ信号を伝送する場合と、第2の信号伝送装置から第
1の信号伝送装置へ信号を伝送する場合とでは、メタリ
ック伝送路における信号減衰量は互いに同じであるとみ
なせる。したがって、第2の信号伝送装置の送信レベル
を既知とすると、第1の信号伝送装置において第2の信
号伝送装置からの信号の受信レベルを検出すれば、メタ
リック伝送路における信号減衰量を知ることができる。
【0012】第1の信号伝送装置は、メタリック伝送路
の信号減衰量を認識していれば、送信レベルを調整する
ことにより、第2の信号伝送装置における受信レベルが
その第2の信号伝送装置が要求する受信レベルとなるよ
うに信号を送出することができる。たとえば、第1の信
号送信装置から送出された信号が上記第2の信号伝送装
置により受信されるときの受信レベルが、その第2の信
号伝送装置の最小受信レベルまたはその近傍レベルとな
るように上記送信手段の送信レベルを調整すれば、第2
の信号伝送装置は、その信号を確実に受信/再生できる
と共に、当該メタリック伝送路から他の隣接するメタリ
ック伝送路へ与える影響(干渉など)が低減される。
【0013】本発明の他の態様の信号伝送装置は、第1
の信号伝送装置と第2の信号伝送装置との間に設けられ
たメタリック伝送路を介して信号を送受信すると共にそ
のメタリック伝送路を利用して上記第1の信号伝送装置
に設けられている定電圧源から上記第2の信号伝送装置
へ電力を供給するシステムに設けられる第1の信号伝送
装置としての信号伝送装置であって、上記定電圧源から
上記第2の信号伝送装置へ供給される電力の電流値に基
づいて上記メタリック伝送路における信号減衰量を推定
する推定手段と、その推定手段により推定された信号減
衰量に基づいて上記第2の信号伝送装置へ信号を伝送す
る際の送信レベルを調整する調整手段とを有する。
【0014】定電圧源を用いて負荷に電力を供給する場
合、その負荷に流れる電流はその負荷の抵抗値により決
まる。一方、メタリック伝送路の抵抗値およびそのメタ
リック伝送路における信号減衰量は、共にそのメタリッ
ク伝送路に長さに比例する。したがって、上記定電圧源
からメタリック伝送路を介して上記第2の信号伝送装置
へ供給される電力の電流値を検出すれば、メタリック伝
送路における信号減衰量を知ることができる。メタリッ
ク伝送路における信号減衰量に基づいて送信レベルを調
整する方法は、上述した通りである。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本実施形態の信号伝送方
法が適用されるシステムの一例の構成図である。このシ
ステムは、たとえば、既存の電話網上に実現される。
【0016】ベンダ装置10は、交換機を備えており、
あるいは不図示の交換機に接続されており、複数のユー
ザ装置30−1〜30−nを収容する。ベンダ装置10
と各ユーザ装置30−1〜30−nとの間は、それぞれ
メタリック伝送路11−1〜11−nにより接続されて
いる。各メタリック伝送路11−1〜11−nは、2線
または4線のより対線(twisted pair)である。以下で
は、説明を簡単にするために、メタリック伝送路が2線
のより対線であるものとする。そして、メタリック伝送
路11−1〜11−nは、少なくともベンダ装置10に
近い部分では、1本のケーブルの中に収容されている。
【0017】図2(a) は、ベンダ装置10と各ユーザ装
置30−1〜30−nとの間の伝送路を模式的に示した
図である。メタリック伝送路11−1〜11−nは、上
述したように、ベンダ装置10に近い部分では1本のケ
ーブルの中にまとめて収容されている。
【0018】図2(b) は、複数のメタリック伝送路を収
容するケーブルの一例の断面図である。このケーブル
は、複数のユニットを収容している。各ユニットは、複
数のカッドを収容している。そして、各カッドは、2組
のメタリック伝送路を収容している。なお、図2(b) に
示す例では、AおよびA’が同一回線に属し、Bおよび
B’が同一回線に属する。
【0019】メタリック伝送路を介して伝送される信号
は、同一カッド内の他のメタリック伝送路、或いは近傍
のカッドに収容されているメタリック伝送路を介して伝
送される信号と干渉する。特に、従来、xDSL回線
は、同一カッド内のISDN回線、あるいは近傍のカッ
ドに収容されているISDN回線による干渉が心配され
ていた。
【0020】従来のシステムにおいては、ベンダ装置か
らユーザ装置へ信号を送信する際、ベンダ装置は、その
ベンダ装置から最も遠いユーザ装置がその信号を確実に
受信できるような送信レベルで各ユーザ装置に信号を送
信していた。このため、ベンダ装置に近いユーザ装置に
対しては、ベンダ装置は、必要以上に大きな送信レベル
で信号を送信していた。送信レベルが大きければ、良く
知られているように、隣接する伝送路との干渉が大きく
なる。
【0021】本実施形態の信号伝送方法では、この点に
着目し、メタリック伝送路を介して伝送される信号の送
信レベルが必要以上に大きならないように伝送路ごとに
その送信レベルを調整する。この方法を導入することに
より、メタリック伝送路間の干渉および漏話の低減が期
待される。なお、本発明は、xDSL回線とISDN回
線との間の干渉等を低減する構成に限定されず、メタリ
ック伝送路どうしの干渉等を低減する構成および方法に
広く適用される。
【0022】図1に戻る。ベンダ装置10は、ユーザ装
置30−1〜30−nにそれぞれ対応する個別ユニット
20−1〜20−nを備える。すなわち、個別ユニット
20−1〜20−nとユーザ装置30−1〜30−nと
が、メタリック伝送路11−1〜11−nによりそれぞ
れ互いに接続される。なお、個別ユニット20−1〜2
0−nは、基本的に互いに同じ構成である。同様に、ユ
ーザ装置30−1〜30−nも、基本的に互いに同じ構
成である。さらに、メタリック伝送路11−1〜11−
nは、互いにその長さが異なるが、同一のより対線であ
る。
【0023】個別ユニット20は、送信回路21、受信
回路22、AGC(自動利得制御)回路23、給電回路
24、送信制御回路25、およびトランス26を備え
る。なお、個別ユニット20は、個別ユニット20−1
〜20−nの中の任意の1つを表す。
【0024】送信回路21は、網からユーザ装置30へ
信号を送信するためのドライバ回路であり、その送信信
号の振幅(送信レベル)を調整する機能を備える。ま
た、送信回路21は、ユーザ装置30へ送信すべきデー
タを符号化する機能を持っている。符号は、後述する実
施例ではAMIとするが、他の符号(例えば、CMIな
ど)であってもよい。送信回路21により生成された信
号は、トランス26を介してメタリック伝送路11へ出
力される。トランス26は、4線/2線変換トランスで
ある。
【0025】受信回路22は、ユーザ装置30からメタ
リック伝送路11を介して伝送されてきた信号を受信す
る。受信回路22は、受信信号を増幅するためのアンプ
を備えている。なお、この受信信号はユーザ装置30に
より符号化されており、受信回路22は、その符号化さ
れた信号を復号する機能を持っている。
【0026】AGC回路23は、受信信号の振幅(受信
レベル)に基づいて受信回路22が備えるアンプのゲイ
ンを調整する。給電回路25は、定電圧方式または定電
流方式でメタリック伝送路11を介してユーザ装置30
に電力を供給する。送信制御回路25は、AGC回路2
3による利得制御の結果に基づいて、あるいは給電回路
24の給電状態に基づいてメタリック伝送路11に係わ
る情報を求める。「メタリック伝送路に係わる情報」と
は、たとえば、信号がその伝送路を介して伝送される際
に発生する信号減衰量である。そして、送信回路21
は、この送信制御回路25により求められた情報に従っ
て送信信号の振幅を調整する。すなわち、送信回路21
は、送信制御回路25に従って送信レベルを調整する。
【0027】このように、個別ユニット20は、個別ユ
ニット20とユーザ装置30とを接続するメタリック伝
送路11に係わる情報に基づいて、そのユーザ装置30
へ送信すべき信号の振幅を調整する。
【0028】ユーザ装置30は、送信回路31、受信回
路32、AGC回路33、受電回路34、送信制御回路
35、およびトランス36を備える。なお、ユーザ装置
30は、ユーザ装置30−1〜30−nの中の任意の1
つを表す。
【0029】送信回路31、受信回路32、AGC回路
33、送信制御回路35、およびトランス36は、それ
ぞれ、基本的に、個別ユニット20に設けられている送
信回路21、受信回路22、AGC回路23、送信制御
回路25、およびトランス26と同じである。即ち、送
信回路31は、ユーザ装置30から網へ信号を送信する
ためのドライバ回路であり、その送信信号の振幅を調整
する機能を備える。また、受信回路32は、受信信号を
増幅するためのアンプを備え、ベンダ装置10からメタ
リック伝送路11を介して伝送されてきた信号を受信す
る。AGC回路33は、受信回路32が備えるアンプの
ゲインを調整する。
【0030】受電回路34は、給電回路24から供給さ
れる電力を取り出し、ユーザ装置30内の所定の回路に
供給する。送信制御回路35は、AGC回路33による
利得制御の結果に基づいて、或いは受電回路34の受電
状態に基づいてメタリック伝送路11に係わる情報を求
める。そして、送信回路31は、この送信制御回路35
により求められた情報に従って送信信号の振幅を調整す
る。
【0031】このように、ユーザ装置30は、ユーザ装
置30とベンダ装置10とを接続するメタリック伝送路
11に係わる情報に基づいて、そのベンダ装置10へ送
信すべき信号の振幅を調整する。
【0032】次に、本発明に係わる第1〜第4の実施例
を示す。第1〜第4の実施例は、メタリック伝送路にお
ける損失量に基づいて送信レベルを調整する点では同じ
であるが、その損失量を見積もる手法が互いに異なる。第1の実施例 図3は、第1の実施例に係わるシステムの構成図であ
る。第1の実施例では、実際のデータ通信に先だって、
ベンダ装置10とユーザ装置30との間で予め送信レベ
ルが決められているトレーニング信号を送受信し、ベン
ダ装置10およびユーザ装置30は、それぞれそのトレ
ーニング信号の受信レベルを検出することによりメタリ
ック伝送路11における損失量(信号減衰量)を見積
る。そして、ベンダ装置10は、そのメタリック伝送路
11における損失量およびユーザ装置30の受信感度に
基づいて、ベンダ装置10から送出された信号がユーザ
装置30に達したときの受信レベルが、ユーザ装置30
が受信できる最小の信号レベルとなるような送信レベル
を決定し、その送信レベルに従って信号を送出する。一
方、ユーザ装置30は、そのメタリック伝送路11にお
ける損失量およびベンダ装置10の受信感度に基づい
て、ユーザ装置30から送出された信号がベンダ装置1
0に達したときの受信レベルが、そのベンダ装置10が
受信できる最小の信号レベルとなるような送信レベルを
決定し、その送信レベルに従って信号を送出する。
【0033】一例を示す。図3において、例えば、ユー
ザ装置30からベンダ装置10へ送られるトレーニング
信号のユーザ装置30における送信レベルが「10dBm
」であるものとする。また、ユーザ装置30の受信回
路32の最小受信レベルを「2dBm 」とする。すなわ
ち、ユーザ装置30は、受信レベルが「2dBm 」以上で
あったときに、その信号を正しく再生できるものとす
る。
【0034】上記条件において、ベンダ装置10におけ
るトレーニング信号の受信レベルが「5dBm 」であった
とすると、メタリック伝送路11における損失は、「5
dB」であると推測される。ここで、メタリック伝送路1
1がより対線であることを考慮すると、ユーザ装置30
からベンダ装置10へ至る伝送路における損失と、ベン
ダ装置10からユーザ装置30へ至る伝送路における損
失とは互いに同じであるとみなすことができる。すなわ
ち、ベンダ装置10から送信された信号は、ユーザ装置
30に到達するまでに、メタリック伝送路11により
「5dB」の損失が発生するものと推測される。
【0035】ここで、ベンダ装置10から送出された信
号がユーザ装置30において確実に再生されるために
は、ベンダ装置10から送出された信号がメタリック伝
送路11により減衰させられた後にユーザ装置30に到
達したときのレベルが、受信回路32の最小受信レベル
よりも大きければよい。すなわち、メタリック伝送路1
1の損失が「5dB」であり、受信回路32の最小受信レ
ベルが「2dBm 」であったときには、ベンダ装置10か
らユーザ装置30へ送信される信号の送信レベルを「7
dBm (5+2=7)」以上にすれば、その信号はユーザ
装置30において正しく再生される。
【0036】本実施形態のシステムでは、上述の例の場
合、ベンダ装置10の送信レベルを「7+αdBm 」とす
る。ここで、「α」はマージンである。上述のようにし
て決定した送信レベルは、ベンダ装置10とユーザ装置
30との間のメタリック伝送路11を介して信号を伝送
するために必要な最小のレベルである。したがって、メ
タリック伝送路11からメタリック伝送路11に隣接す
る他のメタリック伝送路への影響(干渉および漏話な
ど)は、メタリック伝送路11の長さに対して最小にな
る。
【0037】なお、ユーザ装置30の送信レベルを決定
する方法は、基本的に、ベンダ装置10の送信レベルを
決定する方法と同じである。このように、第1の実際例
のシステムでは、ベンダ装置10とユーザ装置30との
間のメタリック伝送路11における損失に基づいて、受
信装置において信号が確実に受信/再生されるという条
件を満たしながら、送信レベルを出来るだけ小さくして
いる。したがって、他の伝送路に与える影響(干渉およ
び漏話など)は、メタリック伝送路11の長さに対して
最小になる。
【0038】なお、上述の説明では、信号を受信する装
置の最小受信レベルを定義して説明したが、受信装置の
最大等化レベルに基づいて、送信装置の送信レベルを決
定してもよい。最大等化レベルとは、受信回路22また
は受信回路32に設けられる受信用アンプの能力を表す
パラメータである。この場合、トレーニング信号の送信
レベルをA(dBm )、受信装置の最大等化レベルをY
(dB)、メタリック伝送路11における損失をX(dB)
とすると、送信装置の送信レベルB(dBm )は以下のよ
うにして決定される。
【0039】B = A−(Y−X) 図4は、送信レベルを調整する際のシーケンスを示す図
である。送信レベルの調整は、ユーザ装置30からの発
呼時、およびユーザ装置30への着呼時に実行される。
【0040】ユーザ装置30から発呼があった場合に
は、その旨を通知するための発呼情報がベンダ装置10
へ送られる。ベンダ装置10は、発呼情報を検出する
と、メタリック伝送路11を介してユーザ装置30へト
レーニング信号を送信する。このトレーニング信号は、
予め決められた任意の固定パターンを含み、ベンダ装置
10とユーザ装置30との間で予め決められている最大
レベルで送出される。
【0041】ユーザ装置30は、ベンダ装置10により
送出されたトレーニング信号を受信する。このトレーニ
ング信号は、メタリック伝送路11により減衰させられ
た後にユーザ装置30へ到着する。ユーザ装置30は、
受信信号がトレーニング信号であることを認識すると、
ユーザ装置30からベンダ装置10へ信号を送出する際
の送信レベルを上記トレーニング信号の受信レベルに基
づいて決定する。
【0042】この後、ユーザ装置30は、メタリック伝
送路11を介してベンダ装置10へトレーニング信号を
送信する。このトレーニング信号も、予め決められた任
意の固定パターンを含んでおり、ベンダ装置10とユー
ザ装置30との間で予め決められている最大レベルで送
出される。
【0043】ベンダ装置10は、ユーザ装置30により
送出されたトレーニング信号を受信すると、そのトレー
ニング信号の受信レベルに基づいてユーザ装置30へ信
号を送出する際の送信レベルを決定する。この処理は、
基本的に、ユーザ装置30における処理と同じである。
【0044】ベンダ装置10およびユーザ装置30は、
それぞれ、上述のようにして送信レベルを決定するが、
トレーニング信号の送出を開始してから所定の時間が経
過するまでの間は、送信レベルは最大レベルのまま維持
される。ここで、「所定の時間」とは、ベンダ装置10
においては、ユーザ装置30へトレーニング信号を送信
してからベンダ装置10における信号再生処理が終了す
るまでの時間であり、ユーザ装置30においては、ベン
ダ装置10へトレーニング信号を送信してからベンダ装
置10における信号再生処理が終了するまでの時間であ
る。そして、その「所定の時間」が経過した後は、上述
のようにして決定した送信レベルで信号を送信する。
【0045】なお、ユーザ装置30への着呼があった場
合のシーケンスは、基本的にユーザ装置30からの発呼
があった場合の動作と同じである。ただし、ユーザ装置
30への着呼があった場合には、ベンダ装置10は、そ
の着呼を検出したことをトリガとしてトレーニング信号
の送出を開始する。
【0046】図5(a) は、送信回路のブロック図であ
る。送信回路22および送信回路32は互いに同じ構成
である。ここでは、送信回路22について説明する。ラ
ッチ回路41は、ユーザ装置30へ送信すべきデータお
よびクロックを受信し、その送信データに従ってドライ
ブ回路42および43を駆動する。スイッチS1および
S2は、送信データに従って制御される。例えば、スイ
ッチS1をオン、スイッチS2をオフとすれば、トラン
ス26の一次側コイルには矢印Aの方向に電流が流れ、
スイッチS1をオフ、スイッチS2をオンとすれば、電
流は矢印Bの方向に流れる。また、スイッチS1および
S2を共にオフにすれば、電流は流れない。
【0047】図6(a) は、送信回路21により生成され
る信号の一例である。送信回路21は、AMI信号を生
成する。このAMI信号は、3値信号であり、トランス
26の一次側コイルに矢印Aの方向に電流が流れている
期間には「正」、矢印Bの方向に電流が流れている期間
には「負」、電流が流れていない期間には「0」とな
る。送信回路21により生成されたAMI信号は、送信
信号としてメタリック伝送路11に出力される。
【0048】送信信号の振幅(送信レベル)は、可変抵
抗44および45の抵抗値により調整される。これらの
抵抗値が小さければ、スイッチS1またはS2の一方を
オンにしたときに、トランス26の一次側コイルに大き
な電流が流れるので、送信信号の振幅は大きくなる。反
対に、これらの抵抗値が小さければ、トランス26の一
次側コイルに流れる電流が小さくなるので、送信信号の
振幅も小さくなる。
【0049】図5(b) は、可変抵抗44および45の構
成図である。可変抵抗44および45は、互いに同じ構
成である。可変抵抗44および45は、それぞれ、直列
に接続された複数の抵抗体R1 〜Rn と、各抵抗体R1
〜Rn に対してそれぞれ設けられたスイッチSa1〜San
とから構成される。可変抵抗44および45の抵抗値
は、これらのスイッチSa1〜Sanを制御することにより
調整される。尚、スイッチSa1〜Sanを制御する信号に
ついては、後述する。可変抵抗44および45の抵抗値
を変えることにより送信信号の振幅が変化する様子を図
6(b) に示す。
【0050】図7は、受信回路およびAGC回路のブロ
ック図である。これらの回路の構成は、ベンダ装置10
およびユーザ装置30において互いに同じである。よっ
て、ここでは、ベンダ装置10に設けられる受信回路2
2およびAGC回路23について説明する。
【0051】受信回路22の動作を説明する。ユーザ装
置30からの受信信号は、トランス26を介してアンプ
51に入力される。この信号は、メタリック伝送路11
により減衰されている。なお、トランス26の出力は、
印加電圧Vcc、および分圧抵抗によりバイアスが加えら
れている。バイアス電圧は、たとえば、2.5ボルトと
する。
【0052】図8は、受信信号から転送データを再生す
る動作を説明する図である。受信信号は、アンプ51に
より増幅される。アンプ51の利得は、帰還抵抗として
設けられている可変抵抗52の抵抗値により調整され
る。可変抵抗52の抵抗値は、AGC回路23により制
御される。この制御については、後述する。
【0053】アンプ51の出力は、コンパレータ53お
よび54において、それぞれスレッシュホルド電圧Va
およびVb と比較される。コンパレータ53および54
は、それぞれ受信信号に含まれている正パルスおよび負
パルスを検出する。そして、再生回路55は、コンパレ
ータ53および54により検出されたパルスに基づいて
転送データを再生する。AGC回路23の動作を説明す
る。AGC回路23は、アンプ51の利得を調整するこ
とにより、アンプ51の出力信号の振幅を一定に値に保
持する。具体的には、AGC回路23は、図9に示すよ
うに、アンプ51の出力波形の一方のピーク値が予め決
められている所定の電圧Vc と電圧Vd との間の値とな
り、他方のピーク値が予め決められている所定の電圧V
e と電圧Vf との間の値となるようにアンプ51の利得
を調整する。本実施形態のAGC回路では、この動作を
実現するために、振幅判断回路(コンパレータ61〜6
4、排他的NOR回路65および65、およびOR回路
67)、UP/DOUNカウンタ68、および変換部6
9を備える。コンパレータ61〜64は、それぞれアン
プ51の出力とスレッシュホルド電圧Vc 〜Vf とを比
較する。
【0054】図10(a) に示すように、アンプ51の出
力が理想的な状態であれば、コンパレータ61および6
2は、それぞれ「1」および「0」を出力する。この場
合、排他的NOR回路65は、「0」を出力する。一
方、図10(b) に示すように、アンプ51の出力振幅が
目標値よりも小さかったときには、コンパレータ61お
よび62は共に「0」を出力する。この場合、排他的N
OR回路65は、「1」を出力する。反対に、図10
(c) に示すように、アンプ51の出力振幅が目標値より
も大きかったときには、コンパレータ61および62は
共に「1」を出力する。この場合、排他的NOR回路6
5は、「1」を出力する。この動作は、コンパレータ6
3および64、および排他的NOR回路66から構成さ
れる回路においても同様である。そして、排他的NOR
回路65および66の出力は、OR回路67を介してU
P/DOWNカウンタ68に供給される。
【0055】上記動作により、UP/DOWNカウンタ
68には、アンプ51の出力が理想的な状態であれば
「0」が入力され、アンプ51の出力振幅が理想的な状
態でないときには「1」が入力される。また、図面を見
やすくするために図示を省略したが、UP/DOWNカ
ウンタ68には、コンパレータ61および63の出力が
与えられる。このことにより、UP/DOWNカウンタ
68は、アンプ51の出力振幅が理想的な状態でなかっ
たときに、その振幅が大きすぎるのか、或いは小さすぎ
るのかを認識できる。
【0056】UP/DOWNカウンタ68は、アンプ5
1の出力信号の振幅が大きすぎる場合にはカウント値を
デクリメントし、その振幅が小さすぎる場合にはカウン
ト値をインクリメントする。なお、アンプ51の振幅が
理想的な状態であれば、UP/DOWNカウンタ68の
カウント値は変化しない。
【0057】UP/DOWNカウンタ68のカウント値
は、アンプ51の利得を指定する。すなわち、アンプ5
1は、UP/DOWNカウンタ68のカウント値に従っ
て受信信号を増幅する。そして、このカウント値は、フ
ィードバック動作により、アンプ51の出力が図9に示
す状態に安定するように更新される。
【0058】変換部69は、UP/DOWNカウンタ6
8のカウント値を、可変抵抗52の抵抗値を制御するた
めの2値データに変換する。図11は、アンプ51の帰
還抵抗として設けられる可変抵抗52の構成図である。
可変抵抗52は、直列に接続された複数の抵抗体R11〜
R1nと、各抵抗体R11〜R1nに対してそれぞれ設けられ
たスイッチSb1〜Sbnとから構成される。可変抵抗52
の抵抗値は、変換部69からのスイッチ制御信号を用い
てスイッチSb1〜Sbnを制御することにより調整され
る。
【0059】変換部69は、受信回路22の可変抵抗5
2の抵抗値を制御するためのスイッチ制御信号を生成す
ると共に、送信回路21の可変抵抗44および45の抵
抗値を制御するためのスイッチ制御信号を生成する。す
なわち、変換部69は、受信回路22のアンプ51の利
得を制御するための信号を生成すると共に、送信回路2
1の送信レベルを制御するための信号を生成する。これ
らの制御信号は、必ずしも同じである必要はないが、共
に、UP/DOWNカウンタ68のカウント値に基づい
て生成される。
【0060】次に、これらの制御信号とメタリック伝送
路11の長さとの関係を説明する。ベンダ装置10とユ
ーザ装置30との間のメタリック伝送路11が短けれ
ば、その伝送路における損失(減衰量)は小さいので、
受信回路22における受信レベルは高くなる。この場
合、アンプ51を用いて図9に示す振幅を得るために
は、アンプ51の利得は小さくてよい。換言すれば、A
GC回路23により決定されるアンプ51の利得が小さ
ければ、メタリック伝送路11が短く、その伝送路にお
ける損失は小さいとみなせる。反対に、メタリック伝送
路11が長ければ、その伝送路における損失は大きいの
で、受信回路22における受信レベルは低くなる。この
場合、図9に示す振幅を得るためには、アンプ51の利
得を大きくする必要がある。換言すれば、AGC回路2
3により決定されるアンプ51の利得が大きければ、メ
タリック伝送路11が長く、その伝送路における損失は
大きいとみなせる。上記関係を図12に示す表にまとめ
る。
【0061】このように、メタリック伝送路11におけ
る損失は、AGC回路23により決定されるアンプ51
の利得に基づいて認識することができる。すなわち、A
GC回路23により決定されるアンプ51の利得は、メ
タリック伝送路11の損失を表す情報として使用するこ
とができる。
【0062】送信回路21から信号を送出する際の送信
レベルは、メタリック伝送路11における損失に基づい
て決定される。すなわち、メタリック伝送路11の損失
が大きい場合には、大きな送信レベルで信号を送出する
必要があるが、その損失が小さい場合には、送信レベル
を小さくしても信号は受信装置(この場合、ユーザ装置
30)に到達する。したがって、ベンダ装置10は、A
GC回路23により決定されるアンプ51の利得に基づ
いてメタリック伝送路11における損失を認識すると、
ユーザ装置30に対してその損失に対応する送信レベル
で信号を送出する。
【0063】なお、第1の実施例では、ユーザ装置30
の動作は、基本的に、ベンダ装置10の動作と同じであ
る。上記動作により、ベンダ装置10からユーザ装置3
0に対して信号を送出する際、およびユーザ装置30か
らベンダ装置10に対して信号を送出する際、その送信
レベルが必要以上に大きくなることが回避される。この
結果、メタリック伝送路11に隣接する他のメタリック
伝送路では、メタリック伝送路11を介して伝送される
信号による干渉が低減される。
【0064】図13は、ベンダ装置10の動作を説明す
るフローチャートである。ステップS1およびS2で
は、ユーザ装置30からの発呼およびユーザ装置30へ
の着呼を監視する。ユーザ装置30からの発呼またはユ
ーザ装置30への着呼を検出すると、ステップS3にお
いて、タイマを起動する。
【0065】ステップS4では、ユーザ装置30へのト
レーニング信号の送出を開始する。トレーニング信号
は、最大レベルで送出される。なお、ベンダ装置10か
らユーザ装置30へトレーニング信号が送出されると、
図4に示したように、ユーザ装置30からベンダ装置1
0へトレーニング信号が送信される。このトレーニング
信号も、ユーザ装置30により最大レベルで送出され
る。
【0066】ステップS5では、ユーザ装置30からの
トレーニング信号に対応するカウント値を取得する。す
なわち、図7〜図11を参照しながら説明したように、
AGC回路23は、アンプ51の出力が図9に示す状態
になるように、その利得を調整する。このとき、アンプ
51の利得は可変抵抗52の抵抗値によって決まり、そ
の抵抗値はUP/DOWNカウンタ68のカウント値に
従って決まる。したがって、UP/DOWNカウンタ6
8のカウント値は、ユーザ装置30からのトレーニング
信号を受信しているときのアンプ51の出力が図9に示
す状態になるような値となっている。
【0067】ステップS6では、ステップS3における
タイマ起動から所定時間が経過しているか否かを調べ
る。この「所定時間」は、図4を参照しながら説明した
時間に相当する。そして、上記所定時間が経過すると、
ステップS7において、先に取得してあるカウント値に
基づいて送信レベルを調整する。具体的には、上記カウ
ント値に基づいて図5(b) に示したスイッチSa1〜San
を制御することにより、可変抵抗44および45の抵抗
値を調整する。なお、図5(b) に示した可変抵抗44お
よび45を構成する抵抗体R1 〜Rn は、スイッチSa1
〜SanがUP/DOWNカウンタ68のカウント値に従
って制御されたときに、所定の送信レベルが得られるよ
うに形成されている。あるいは、UP/DOWNカウン
タ68のカウント値に対して所定の送信レベルが得られ
るように、そのカウント値を適切に変換するような構成
であってもよい。
【0068】以降、ベンダ装置10は、ステップS7に
おいて調整された送信レベルでユーザ装置30に対して
信号を送出する。図14は、ユーザ装置30の動作を説
明するフローチャートである。ユーザ装置30は、ステ
ップS11においてベンダ装置10からのトレーニング
信号を検出すると、ステップS12以降の処理を実行す
る。なお、このトレーニング信号は、図13のステップ
S4において送出された信号であり、最大レベルで送信
されている。
【0069】ステップS12では、受信したトレーニン
グ信号に対応するカウント値を取得する。なお、説明を
省略したが、ユーザ装置30は、図7に示した回路を備
えている。そして、ステップS12では、図13のステ
ップS5と同様に、UP/DOWNカウンタのカウント
値を取得する。ステップS13では、タイマを起動す
る。そして、ステップS14において、ベンダ装置10
へのトレーニング信号の送出を開始する。このとき、ト
レーニング信号は、最大レベルで送出される。
【0070】ステップS15では、ステップS13にお
けるタイマ起動から所定時間が経過しているか否かを調
べる。この「所定時間」は、図4を参照しながら説明し
た時間に相当する。そして、上記所定時間が経過する
と、ステップS16において、先に取得してあるカウン
ト値に基づいて送信レベルを調整する。この処理は、図
13のステップS7と同じである。
【0071】以降、ユーザ装置30は、ステップS16
において調整された送信レベルでベンダ装置10に対し
て信号を送出する。このように、第1の実施例のシステ
ムにおいては、ベンダ装置10の送信レベルおよびユー
ザ装置30の送信レベルは、メタリック伝送路11にお
ける損失に対してそれぞれ必要以上に大きくならないよ
うに調整される。また、この送信レベルの調整は、呼毎
に行われる。第2の実施例 図15は、第2の実施例に係わるシステムの構成図であ
る。第2の実施例は、メタリック伝送路11を使用して
ベンダ装置10からユーザ装置30へ電力を供給するシ
ステムを前提とする。なお、ベンダ装置10に設けられ
る給電回路24は、定電圧源であり、ユーザ装置30に
一定の電圧(たとえば、48V)を供給する。そして、
受電回路34は、供給される電力を受け取る。
【0072】第2の実施例では、上記構成において、メ
タリック伝送路11の抵抗値に基づいてユーザ装置30
からベンダ装置10への送信レベルを調整する。すなわ
ち、メタリック伝送路11が長くなると、メタリック伝
送路11の抵抗値はその長さに比例して大きくなり、ま
た、メタリック伝送路11における損失(減衰量)もそ
の長さに比例して大きくなる。従って、メタリック伝送
路11の抵抗値を検出することにより、メタリック伝送
路11における損失を知ることができる。
【0073】メタリック伝送路11における損失に基づ
いて送信レベルを調整する方法は、基本的に、第1の実
施例と同じである。すなわち、ユーザ装置30の送信レ
ベルは、ベンダ装置10の受信感度、およびメタリック
伝送路11の損失を考慮した上で、必要且つ最小の値と
する。
【0074】図16は、第2の実施例においてメタリッ
ク伝送路の抵抗値を検出する方法を説明する図である。
給電回路24および受電回路34は、それぞれインダク
タを介してメタリック伝送路11に接続されている。ま
た、メタリック伝送路11上には、直流成分を遮断する
ためのコンデンサが設けられている。
【0075】メタリック伝送路11のループ抵抗の抵抗
値をR(R=Rx +Ry )、受電回路34の終端抵抗の
抵抗値をRs 、給電回路24により供給される電圧をK
とすると、メタリック伝送路11を介して流れる電流I
は以下の式で表される。
【0076】I=K/(R+Rs ) この電流Iは、メタリック伝送路11が長くなると、ル
ープ抵抗Rの抵抗値が大きくなることによって小さくな
る。従って、電流Iを検出することにより、メタリック
伝送路11の長さを知ることができる。
【0077】上記電流Iを検出するためには、受電回路
34の終端抵抗における電圧降下を測定すればよい。受
電回路34の終端抵抗における電圧降下Uは、下式で表
される。
【0078】U=K・Rs /(R+Rs ) この式より、ループ抵抗Rの抵抗値は、下式で表され
る。 R=Rs ・(K−U)/U このように、受電回路34の終端抵抗における電圧降下
により、メタリック伝送路11のループ抵抗の抵抗値を
知ることができる。ここで、一般に、メタリック伝送路
11の長さ、その抵抗値R、およびその損失X(dB)は
互いに比例関係にある。したがって、受電回路34の終
端抵抗における電圧降下を検出すれば、メタリック伝送
路11における損失を求めることができる。
【0079】ユーザ装置30の送信制御回路35は、受
電回路34の終端抵抗における電圧降下を検出し、それ
に基づいて送信回路31の送信レベルを調整する。具体
的には、下式に従って送信レベルを決定する。
【0080】送信レベルB=A−(Y−X) 「A」は、ベンダ装置10の送信レベルの最大値(デフ
ォルト値)、「Y」は、ユーザ装置30の最大等化レベ
ル、「X」は、メタリック伝送路11における損失値で
ある。
【0081】図17は、第2の実施例における送信制御
回路35を示す図である。送信制御回路35は、互いに
異なる参照電圧が設定されている複数のコンパレータ7
1−1〜71−nを備える。図17に示す例では、コン
パレータ71−1〜71−nに対して、参照電圧とし
て、順番に、0.5ボルト、1.0ボルト、1.5ボル
ト、...、4.5ボルトが設定されている。そして、
各コンパレータ71−1〜71−nは、それぞれ、参照
電圧と給電回路34における電圧降下とを比較する。コ
ンパレータ71−1〜71−nの出力は、給電回路34
における電圧降下を表す信号であり、ユーザ装置30の
送信レベルは、この信号に基づいて制御される。
【0082】送信回路31は、図5(a) に示した構成で
ある。また、可変抵抗44および45は、図5(b) に示
した構成である。そして、可変抵抗44および45の各
スイッチSa1〜Sanは、送信制御回路35の出力に基づ
いて制御される。可変抵抗44および45の抵抗値が調
整されると、上述したように、それに従って送信回路3
1の送信レベルが変化する。そして、以降、ユーザ装置
30は、その調整された送信レベルでベンダ装置10に
対して信号を送出する。上記動作により、ユーザ装置3
0の送信レベルは、必要最小限の値に設定される。
【0083】なお、上述のようにしてユーザ装置30か
らベンダ装置10への送信レベルを必要最小値に設定す
ると、ベンダ装置10では、常に、最小受信レベル程度
の信号を受信することになる。この場合、ベンダ装置1
0は、受信アンプ(図7に示すアンプ51)の利得を常
に最大にすることになる。換言すれば、ベンダ装置10
に設ける受信アンプとしては、利得固定アンプを用いる
ことができる。利得固定アンプは、一般に、利得可変ア
ンプと比べて安価であり、ベンダ装置のコストの低減に
寄与する。第3の実施例 図18は、第3の実施例に係わるシステムの構成図であ
る。第3の実施例は、第2の実施例のシステムと同様
に、メタリック伝送路11を使用してベンダ装置10か
らユーザ装置30へ電力を供給するシステムを前提とす
る。また、給電回路24は、第2の実施例と同様に、定
電圧源である。
【0084】第3の実施例では、上記構成において、メ
タリック伝送路11の抵抗値に基づいてベンダ装置10
からユーザ装置30への送信レベルを調整する。送信レ
ベルを調整する方法は、基本的に、第2の実施例と同じ
である。ただし、第3の実施例では、送信制御回路25
が、メタリック伝送路11を介して流れる電流に基づい
て送信回路21の送信レベルを調整する。なお、ベンダ
装置10の送信レベルは、第1の実施例と同様に、メタ
リック伝送路11の損失に対して必要且つ最小の値とす
る。
【0085】図19は、第3の実施例における送信制御
回路25を示す図である。この送信制御回路の構成およ
び動作は、基本的に、図17に示した第2の実施例の送
信制御回路35と同じである。ただし、第3の実施例で
は、メタリック伝送路11を介して流れる電流を検出す
るためにシャント抵抗Rshを設け、その電圧降下を測定
することにより、メタリック伝送路11のループ抵抗の
抵抗値を求めている。各コンパレータの出力は、可変抵
抗44および45の抵抗値を制御するために使用され
る。
【0086】なお、第2の実施例では、ベンダ装置10
に設ける受信アンプとして利得固定アンプを用いること
ができるが、第3の実施例では、同様の理由により、ユ
ーザ装置30に設ける受信アンプとして利得固定アンプ
を用いることができる。第4の実施例 図20は、第4の実施例に係わるシステムの構成図であ
る。第4の実施例は、メタリック伝送路11を使用して
ベンダ装置10からユーザ装置30へ電力を供給するシ
ステムを前提とする。なお、ベンダ装置10に設けられ
る給電回路24は、定電流源であり、ユーザ装置30に
一定の電流(たとえば、数mA〜数10mA)を供給す
る。そして、受電回路34は、供給される電力を受け取
る。
【0087】第4の実施例では、上記構成において、メ
タリック伝送路11の抵抗値に基づいてベンダ装置10
からユーザ装置30への送信レベルを調整する。電流を
一定の値に保ちながら負荷に電力を供給する場合、電源
が要求される電圧は、その負荷の抵抗値により変化す
る。したがって、給電回路24が定電流を供給する場
合、要求される電圧は、メタリック伝送路11の長さに
応じて変化する。換言すれば、給電回路24の出力電圧
を検出することにより、メタリック伝送路11の長さ、
すなわちメタリック伝送路11における損失を求めるこ
とができる。
【0088】給電回路24により供給される電流をI、
メタリック伝送路11のループ抵抗の抵抗値をR、受電
回路34の終端抵抗の抵抗値をRs とすると、給電回路
24が要求される電圧Dは、以下の式で表される。
【0089】D=I・(R+Rs ) 第4の実施例では、この給電回路24が要求される電圧
を検出し、送信制御回路25がその電圧に基づいてベン
ダ装置10の送信レベルを調整する。メタリック伝送路
11における損失に基づいて送信レベルを調整する方法
は、基本的に第1〜第3の実施例と同じである。すなわ
ち、ベンダ装置10の送信レベルは、メタリック伝送路
11の損失に対して必要且つ最小の値とする。
【0090】図21は、第4の実施例における送信制御
回路25を示す図である。この送信制御回路の構成およ
び動作は、基本的に、図19に示した第3の実施例の送
信制御回路と同じである。ただし、第4の実施例では、
給電回路24が定電流源であり、その給電回路24の出
力電圧がコンパレータ群に入力される構成である。各コ
ンパレータの出力は、可変抵抗44および45の抵抗値
を制御するために使用される。なお、第4の実施例にお
いても、第3の実施例と同様に、ユーザ装置30に設け
る受信アンプとして利得固定アンプを用いることができ
る。
【0091】なお、上記第2〜第4の実施例では、ベン
ダ装置10またはユーザ装置30の一方においてその送
信レベルを調整しているが、一方の装置においてメタリ
ック伝送路11の損失を見積もることにより、双方の装
置においてその送信レベルを調整することも可能であ
る。この場合、たとえば、第3または第4の実施例にお
いて、ベンダ装置10の送信レベルが決定された場合に
は、ベンダ装置10は、その決定された送信レベルを表
す信号を生成してユーザ装置30へ送出する。ユーザ装
置30は、その信号を再生・解釈することによりベンダ
装置10において決定された送信レベルを認識し、送信
回路31を調整する。ユーザ装置30の送信レベルが決
定された場合も、同様である。
【0092】また、上記実施例では、メタリック伝送路
11が2線式伝送系とであるものとして説明したが、本
発明は、4線式伝送系、或いは4以上の多線式伝送系に
も適用可能である。4線式伝送系、或いは4以上の多線
式伝送系においては、それらの中の任意の2本を使用し
て信号が伝送される場合に本発明が適用される。
【0093】さらに、上記実施例では、トランス26の
一次側コイルに直列に接続される可変抵抗44および4
5の抵抗値を制御することにより送信レベルを調整する
構成を採り上げて説明したが、本発明は、この構成に限
定されるものではない。たとえば、送信回路21または
31を図22に示す構成としてもよい。この構成におい
ては、各アンプの帰還抵抗の抵抗値を制御することによ
り、送信レベルが調整される。
【0094】さらに、上記実施例では、ベンダ装置とユ
ーザ装置との間の信号伝送を例に説明したが、本発明
は、このようなシステムに限定されることはない。本発
明は、第1の信号伝送装置と第2の信号伝送装置との間
に設けられたメタリック伝送路を介して信号を送受信す
るシステムに適用され、特に、複数のメタリック伝送路
が1本のケーブルの中に収容されているシステムにおい
て有用である。
【0095】
【発明の効果】メタリック伝送路により接続されている
装置間で信号を伝送するシステムにおいて、そのメタリ
ック伝送路における損失に応じて必要最小限の送信レベ
ルで信号を伝送するので、既存のシステムと比較して、
隣接回線への干渉および漏話などが低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の信号伝送方法が適用されるシステ
ムの一例の構成図である。
【図2】(a) は、ベンダ装置と各ユーザ装置との間の伝
送路を模式的に示す図である。(b) は、ケーブルの一例
の断面図である。
【図3】第1の実施例に係わるシステムの構成図であ
る。
【図4】送信レベルを調整する際のシーケンスを示す図
である。
【図5】(a) は、送信回路のブロック図である。(b)
は、可変抵抗の構成図である。
【図6】(a) は、送信回路により生成される信号の一例
である。(b) は、送信信号の振幅を調整する様子を示す
図である。
【図7】受信回路およびAGC回路のブロック図であ
る。
【図8】受信信号から転送データを再生する動作を説明
する図である。
【図9】AGC回路により理想的な振幅に調整された受
信信号の波形の例を示す図である。
【図10】AGC回路の動作を説明する図である。
【図11】アンプの帰還抵抗として設けられる可変抵抗
の構成図である。
【図12】メタリック伝送路と信号レベルとの関係をま
とめた表である。
【図13】ベンダ装置の動作を説明するフローチャート
である。
【図14】ユーザ装置の動作を説明するフローチャート
である。
【図15】第2の実施例に係わるシステムの構成図であ
る。
【図16】第2の実施例においてメタリック伝送路の抵
抗値を検出する方法を説明する図である。
【図17】第2の実施例における送信制御回路を示す図
である。
【図18】第3の実施例に係わるシステムの構成図であ
る。
【図19】第3の実施例における送信制御回路を示す図
である。
【図20】第4の実施例に係わるシステムの構成図であ
る。
【図21】第4の実施例における送信制御回路を示す図
である。
【図22】送信回路の変形例である。
【符号の説明】
10 ベンダ装置 11 メタリック伝送路 20 個別ユニット 30 ユーザ装置 21,31 送信回路 22,32 受信回路 23,33 AGC回路 24 給電回路 25,35 送信制御回路 34 受電回路 44,45 可変抵抗 51 アンプ 52 可変抵抗

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の信号伝送装置と第2の信号伝送装
    置との間に設けられたメタリック伝送路を介して信号を
    送受信するシステムに設けられる第1の信号伝送装置と
    しての信号伝送装置であって、 上記第2の信号伝送装置から上記メタリック伝送路を介
    して受信した信号のレベルを検出する検出手段と、 上記第2の伝送装置へ伝送すべき信号の送信レベルを上
    記検出手段により検出されたレベルに従って調整する調
    整手段と、 その調整手段により送信レベルが調整された信号を上記
    第2の信号伝送装置へ送出する送信手段と、 を有する信号伝送装置。
  2. 【請求項2】 上記検出手段は、上記第2の信号伝送装
    置が予め決められたレベルの信号を送出した際の受信レ
    ベルを検出する請求項1に記載の信号伝送装置。
  3. 【請求項3】 上記調整手段は、上記第2の信号伝送装
    置が予め決められたレベルの信号を送出してから所定時
    間が経過した後に、上記第2の伝送装置へ伝送すべき信
    号の送信レベルを調整する請求項2に記載の信号伝送装
    置。
  4. 【請求項4】 第1の信号伝送装置と第2の信号伝送装
    置との間に設けられたメタリック伝送路を介して信号を
    送受信するシステムに設けられる第1の信号伝送装置と
    しての信号伝送装置であって、 上記第2の信号伝送装置から上記メタリック伝送路を介
    して受信した信号のレベルに基づいて上記第2の信号伝
    送装置に送出する信号の送信レベルを決定する送信レベ
    ル決定手段と、 その送信レベル決定手段により決定された送信レベルの
    信号を上記第2の信号伝送装置へ送出する送信手段と、 を有する信号伝送装置。
  5. 【請求項5】 上記送信レベル決定手段が、 受信信号を増幅するためのアンプと、 そのアンプの出力レベルが予め決められた所定のレベル
    になるようにそのアンプの利得を制御する利得制御手段
    と、 その利得制御手段により生成される上記アンプの利得を
    制御するための情報に基づいて送信レベルを決定する決
    定手段と、を備える請求項4に記載の信号伝送装置。
  6. 【請求項6】 第1の信号伝送装置と第2の信号伝送装
    置との間に設けられたメタリック伝送路を介して信号を
    送受信すると共に、そのメタリック伝送路を利用して上
    記第1の信号伝送装置に設けられている定電圧源から上
    記第2の信号伝送装置へ電力を供給するシステムに設け
    られる第2の信号伝送装置としての信号伝送装置であっ
    て、 上記定電圧源から供給される電力の電流値に基づいて上
    記メタリック伝送路における信号減衰量を推定する推定
    手段と、 その推定手段により推定された信号減衰量に基づいて上
    記第1の信号伝送装置へ信号を伝送する際の送信レベル
    を調整する調整手段と、を有する信号伝送装置。
  7. 【請求項7】 第1の信号伝送装置と第2の信号伝送装
    置との間に設けられたメタリック伝送路を介して信号を
    送受信すると共に、そのメタリック伝送路を利用して上
    記第1の信号伝送装置に設けられている定電圧源から上
    記第2の信号伝送装置へ電力を供給するシステムに設け
    られる第1の信号伝送装置としての信号伝送装置であっ
    て、 上記定電圧源から上記第2の信号伝送装置へ供給される
    電力の電流値に基づいて上記メタリック伝送路における
    信号減衰量を推定する推定手段と、 その推定手段により推定された信号減衰量に基づいて上
    記第2の信号伝送装置へ信号を伝送する際の送信レベル
    を調整する調整手段と、 を有する信号伝送装置。
  8. 【請求項8】 第1の信号伝送装置と第2の信号伝送装
    置との間に設けられたメタリック伝送路を介して信号を
    送受信すると共に、そのメタリック伝送路を利用して上
    記第1の信号伝送装置に設けられている定電流源から上
    記第2の信号伝送装置へ電力を供給するシステムに設け
    られる第1の信号伝送装置としての信号伝送装置であっ
    て、 上記定電流源から上記第2の信号伝送装置へ供給される
    電力の電圧値に基づいて上記メタリック伝送路における
    信号減衰量を推定する推定手段と、 その推定手段により推定された信号減衰量に基づいて上
    記第2の信号伝送装置へ信号を伝送する際の送信レベル
    を調整する調整手段と、 を有する信号伝送装置。
  9. 【請求項9】 第1の信号伝送装置と第2の信号伝送装
    置との間に設けられたメタリック伝送路を介して信号を
    送受信するシステムに設けられる第1の信号伝送装置と
    しての信号伝送装置であって、 上記メタリック伝送路の信号減衰量を検出する検出手段
    と、 上記メタリック伝送路を介して上記第2の信号伝送装置
    へ信号を送信する送信手段と、 上記送信手段により送出された信号が上記第2の信号伝
    送装置により受信されたときの受信レベルが、その第2
    の信号伝送装置の最小受信レベルまたはその近傍レベル
    となるように、上記検出手段により検出された信号減衰
    量に基づいて上記送信手段の送信レベルを調整する調整
    手段と、 を有する信号伝送装置。
  10. 【請求項10】 上記送信手段は、上記メタリック伝送
    路へ信号を伝えるためのトランス、およびそのトランス
    の一次側コイルに直列に接続された可変抵抗を含み、 上記調整手段は、その可変抵抗の抵抗値を制御すること
    によって送信レベルを調整する請求項9に記載の信号伝
    送装置。
  11. 【請求項11】 第1の信号伝送装置と第2の信号伝送
    装置との間に設けられたメタリック伝送路を介して信号
    を送受信するシステムにおいて上記第1の信号伝送装置
    から上記第2の信号伝送装置へ信号を伝送する方法であ
    って、 上記第1の信号伝送装置において上記メタリック伝送路
    の信号減衰量を検出するステップと、 上記第1の信号伝送装置から上記メタリック伝送路を介
    して上記第2の信号伝送装置へ信号を送信するステップ
    と、 上記第1の信号伝送装置から送出された信号が上記第2
    の信号伝送装置により受信されたときの受信レベルが、
    その第2の信号伝送装置の最小受信レベルまたはその近
    傍レベルとなるように、上記信号減衰量に基づいて上記
    第1の信号伝送装置の送信レベルを調整するステップ
    と、 を有する信号伝送方法。
  12. 【請求項12】 第1の信号伝送装置と複数の第2の信
    号伝送装置との間にそれぞれ設けられたメタリック伝送
    路を介して信号を送受信するシステムにおいてそれらの
    メタリック伝送路を介して信号を伝送する方法であっ
    て、 上記第1の信号伝送装置において上記各メタリック伝送
    路の信号減衰量を検出するステップと、 上記第1の信号伝送装置から上記各メタリック伝送路を
    介して上記複数の第2の信号伝送装置へそれぞれ信号を
    送信するステップと、 上記各メタリック伝送路の信号減衰量に基づいて、上記
    第1の信号伝送装置の送信レベルを調整するステップ
    と、 を有する信号伝送方法。
  13. 【請求項13】 上記複数の第2の信号伝送装置におい
    てそれぞれ対応するメタリック伝送路の信号減衰量を検
    出するステップと、 上記複数の第2の信号伝送装置から上記各メタリック伝
    送路を介して上記第1の信号伝送装置へそれぞれ信号を
    送信するステップと、 上記各メタリック伝送路の信号減衰量に基づいて、上記
    複数の第2の信号伝送装置の送信レベルをそれぞれ調整
    するステップと、 を有する請求項12に記載の信号伝送方法。
  14. 【請求項14】 上記複数のメタリック伝送路は、少な
    くとも上記第1の信号伝送路の近傍において同一ケーブ
    ル内に収容されている請求項12に記載の信号伝送方
    法。
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