JP2000011863A - Cr/Cu/Cr配線構造体の製造方法並びにそれを用いたプラズマディスプレイパネルの製造方法並びにそれを用いた画像表示装置 - Google Patents

Cr/Cu/Cr配線構造体の製造方法並びにそれを用いたプラズマディスプレイパネルの製造方法並びにそれを用いた画像表示装置

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JP2000011863A
JP2000011863A JP17331598A JP17331598A JP2000011863A JP 2000011863 A JP2000011863 A JP 2000011863A JP 17331598 A JP17331598 A JP 17331598A JP 17331598 A JP17331598 A JP 17331598A JP 2000011863 A JP2000011863 A JP 2000011863A
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wiring structure
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film
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Eiji Matsuzaki
永二 松崎
Makoto Fukushima
誠 福島
Akira Yabushita
明 薮下
Kazuo Suzuki
和雄 鈴木
Nobuyuki Ushifusa
信之 牛房
Naoto Yanagihara
直人 柳原
Shigeaki Suzuki
重明 鈴木
Kazuhiro Mochida
和博 餅田
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下層Cr膜のアンダーカットと上面でのCu
層の露出量が少ないCr/Cu/Cr配線構造体とそれ
を電極に用いたプラズマディスプレイパネルの、アルカ
リ性溶液による現像と剥離が可能な有機レジスト用いた
製造方法を提供すること。 【解決手段】 上層Cr膜のエッチングを、酸性のエッ
チング液を用いて行うか、その上にCu層からなるパタ
ーンを形成してからアルカリ性溶液による現像と剥離が
可能な有機レジストを用いて行い、該レジストパターン
を除去した後に、下層Cr膜のエッチングを、少なくと
も上層Cr膜とCu層からなるパターンをエッチングマ
スクとして、アルカリ性のエッチング液を用いて行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Cr(クロム)
膜、Cu(銅)膜、Cr膜を順次積層したCr/Cu/
Cr膜からなる配線構造体の製造方法に係り、特に、プ
ラズマディスプレイパネル等の大型基板に用いて好適な
Cr/Cu/Cr配線構造体の製造方法と、かかる方法
で製造したCr/Cu/Cr膜からなる電極を有するプ
ラズマディスプレイパネルの製造方法とそれを用いた画
像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】Cr/Cu/Cr膜からなるCr/Cu
/Cr配線構造体の従来の製造方法の1例を図9に示
す。同図は、Cr/Cu/Cr配線構造体の従来の製造
方法を、該配線構造体の要部断面図で示した工程フロー
図である。
【0003】以下、Cr/Cu/Cr配線構造体の従来
の製造方法を、図9を用いて説明する。なお、図9中で
括弧書きのアルファベットで示した工程と、以下の括弧
書きのアルファベットの工程とは対応している。
【0004】工程(a):周知のアルカリ洗浄液等で洗
浄したガラス基板1上に、蒸着法あるいはスパッタリン
グ法等により、第1のCr層(下層Cr膜)2と、Cu
層3と、第2のCr層(上層Cr膜)4とを、順次成膜
して、Cr/Cu/Cr積層膜を形成する。
【0005】工程(b):周知のフォトリソグラフィー
法を用いて、配線パターン形成用のレジストパターン5
を形成する。
【0006】工程(c)〜(e):所定のエッチング液
を用いて、第2のCr層4、Cu層3、第1のCr層2
を、順次パターニングし、所定の配線パターンを形成す
る。
【0007】工程(f):Cu膜のエッチング液によっ
てエッチング処理を行い、上層の第2のCr膜4からな
るパターンからはみ出しているCu層3の部分を除去す
る。
【0008】工程(g):所定のレジスト剥離液を用い
て、レジストパターン5を除去する。
【0009】以上でCr/Cu/Cr配線構造体が完成
する。なお、上記工程(f)は、上記Cr/Cu/Cr
配線構造体をプラズマディスプレイパネルの電極に用い
る場合において低融点ガラスからなる誘電体層を形成す
る必要があり、この誘電体層と上記Cu層3が反応して
発生する気泡や、第1のCr層2のアンダーカット部分
に閉じ込められた気泡の破裂などによって発生する誘電
体形成時のCr/Cu/Cr配線の断線を防止するため
に行われる。この方法については、特許第265304
9号の特許掲載公報(登録日、平成9年5月23日)に
おいて論じられている。
【0010】また、本発明に関連する従来技術として、
特開昭54−2656号公報などに開示された技術が挙
げられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の
手法では、Cu膜に対してCr膜の選択エッチングを行
う必要がある。そのため、Cr膜のエッチング液として
は、フェリシアン化カリウムや過マンガン酸カリウム
を主成分とするアルカリ性のエッチング液や、塩酸や
塩化アルミニウムを主成分とする酸性のエッチング液が
用いられる。
【0012】に示したアルカリ性のエッチング液の場
合には、下層Cr膜のアンダーカット量が少なく、エッ
チングがエッチング時間にほぼ比例して進む等の長所を
もっているが、ダメージを受けてレジスト剥がれが発生
したりする。そのため、エッチングレジストとしてアル
カリ溶液で現像と剥離を行う、通常市販されている低価
格の液状レジストやドライフィルムを用いることができ
ない。よって、に示したアルカリ系エッチャントの場
合には、有機溶剤による現像や剥離を行うレジストを用
いる必要があり、現像装置や剥離装置を考えると、安全
性やコストの面から、プラズマディスプレイパネルのよ
うな大面積基板の加工に適しているとは必ずしも言えな
い。
【0013】一方、に示した酸性のエッチング液の場
合には、エッチングレジストとして、アルカリ性溶液で
現像と剥離を行うことができる液状レジストやドライフ
ィルムを用いることができる。しかし、これらのエッチ
ング液の場合、Cr膜のサイドエッチング量が大きく、
特に、下層Cr膜の加工において、下層Cr膜のアンダ
ーカット量が大きくなり、また、上層Cr膜は後退して
Cu層の上面が露出してしまう。これは、先に述べたよ
うにCr/Cu/Cr配線構造体をプラズマディスプレ
イパネルに適用した場合、断線の原因となりうる。この
場合、特許第2653049号の特許掲載公報で述べら
れているように、Cr/Cu/Crパターン形成後にC
u膜のエッチング液で処理を行い、Cu膜を後退させて
も良いが、上層Cr膜の後退量が大きいため、その制御
が難しい。
【0014】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、通常市販されている低価格の、アルカ
リ性溶液によって現像と剥離を行える液状レジストやド
ライフィルムを用いることができ、プラズマディスプレ
イパネルに適用した場合に断線の原因となりうる、下層
Cr膜のアンダーカット量や上面でのCu層の露出量が
少ないCr/Cu/Cr配線構造体とそれを用いたプラ
ズマディスプレイパネルを提供することを目的とするも
のである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的は、Cr/Cu
/Cr積層膜上に、アルカリ性溶液で現像、剥離が可能
なレジストを用いてエッチング用のレジストパターンを
形成し、上層Cr膜(第2のCr層)のエッチングを酸
性のエッチャントを用いて行い、上記レジストパターン
を除去した後に、上層Cr膜(第2のCr層)とCu層
からなる配線パターンをエッチングマスクとし、下層C
r膜(第1のCr層)のエッチングをアルカリ性のエッ
チング液を用いて行うことによって達成される。
【0016】さらに、上記目的は、第1のCr層、第1
のCu層、第2のCr層からなるCr/Cu/Cr積層
膜上に第2のCu層を形成し、該第2のCu層をアルカ
リ性溶液で現像、剥離が可能なレジストを用いてパター
ニングし、上記第2のCu層からなる配線パターン、あ
るいは、上記第2のCu層からなる配線パターンと上記
レジストパターンをエッチングマスクとして、上層Cr
膜(第2のCr層)のエッチングを行い、上記第2のC
u層と第2のCr層と第1のCu層からなる配線パター
ン、あるいは、上記第2のCr層と第1のCu層からな
る配線パターンをエッチングマスクとして、下層Cr膜
(第1のCr層)のエッチングをアルカリ性のエッチン
グ液を用いて行うことによって達成される。これについ
て、以下説明する。
【0017】Cr層とCu層のエッチング加工について
まとめると、次のようになる。 (1)ペーハー(pH)が12以上のアルカリ性溶液に
よるCr膜のエッチングでは、エッチングがエッチング
時間にほぼ比例して進行し、Cr層に積層されたCu層
に対するアンダーカット量が本質的に少ない。 (2)ペーハー(pH)が2以下の酸性溶液によるCr
膜のエッチングでは、アルカリ性溶液による現像と剥離
の可能な安価なレジスト(液状レジスト、ドライフィル
ム等)をエッチングレジストとして使用できる。 (3)上層Cr膜(第2のCr層)からなるパターンが
Cu層のパターン形状を決めるようなエッチングマスク
として用いることにより、上層Cr膜から上面を露出さ
せないCu層の加工ができる。 (4)Cr膜に対する選択エッチングの可能な酸性ある
いは弱アルカリ性のCu膜のエッチング液を選択するこ
とができるため、アルカリ性溶液による現像と剥離が可
能なレジストを使用できる。
【0018】本発明では、上層Cr膜(第2のCr層)
の膜厚を下層Cr膜(第1のCr層)より大きくするこ
とにより、あるいは、上層Cr膜(第2のCr層)の上
にCu層からなるパターンを設けることにより、下層C
r膜のエッチングにアルカリ性のエッチング液を用いる
ことを可能にしている。この理由は、上記(1)で述べ
たように、Cr膜のエッチングがエッチング時間にほぼ
比例しているために、上層Cr膜の膜厚を大きくするこ
とにより、下層Cr膜のエッチングマスクとして用いる
ことができるからであり、また、Cu層を腐食しないア
ルカリ性のCr膜のエッチング液を選択できるからであ
る。これにより、上層のCu層に対するアンダーカット
の少ない下層Cr膜(第1のCr層)のエッチングが可
能になる。
【0019】また本発明では、上層Cr膜(第2のCr
層)のエッチングに酸性溶液を用いるか、Cu層からな
るパターンを形成してから、上層Cr膜(第2のCr
層)のエッチングを行っている。そのため、アルカリ性
の溶液による現像と剥離が可能なレジストの使用が可能
になる。この理由は、上記(2)と(4)による。
【0020】さらに本発明では、Cu層のエッチング
を、上層Cr膜(第2のCr層)からなるパターンをエ
ッチングマスクとしてエッチングを行っているため、上
層Cr膜(第2のCr層)の下からCu層(あるいは第
1のCu層)からなるパターンの上面を露出させないよ
うにできる。この理由は上記(3)による。
【0021】以上述べてきたように、本発明によれば、
通常市販されている低価格の、アルカリ性溶液によって
現像と剥離を行える液状レジストやドライフィルムを用
いることができ、プラズマディスプレイパネルに適用し
た場合に断線の原因となりうる、下層Cr膜のアンダー
カット量や上面でのCu層の露出量が少ないCr/Cu
/Cr配線構造体とそれを用いたプラズマディスプレイ
パネルを提供することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕本発明の第1実
施形態を図1により説明する。図1は、本発明の第1実
施形態によるCr/Cu/Cr配線構造体の製造方法
を、要部断面図で示した工程フロー図である。以下、図
1を用いて本実施形態の製造方法を説明する。ここで、
図1中で括弧書きのアルファベットで示した工程と、以
下の括弧書きのアルファベットの工程とは対応している
(なお、これは以下の各実施形態においても、同様であ
る)。
【0023】工程(a):まず、スパッタリング法や蒸
着法を用いて、ガラス基板1上に第1のCr層2、Cu
層3、第2のCr層4を順次成膜し、Cr/Cu/Cr
積層膜を形成する。ここで、第2のCr層4の膜厚を第
1のCr層2より厚くする。
【0024】工程(b):Cr/Cu/Cr積層膜上
に、アルカリ性の溶液で現像が可能なレジスト(液状レ
ジストあるいはドライフィルムのいずれでも良い)を用
いた周知のフォトリソグラフィー法により、所定の配線
パターン形成用のレジストパターン5を形成する。ここ
で、レジストの現像には、たとえば、炭酸ナトリウムを
含んだ弱アルカリ性溶液を用いる。
【0025】工程(c):たとえば、塩化アルミニウム
と燐酸を主成分とする酸性のエッチング液を用いて、第
2のCr層4の選択エッチングを行う。
【0026】工程(d):たとえば、硫酸第2鉄と硫酸
を主成分とする酸性のエッチング液を用いて、Cu層3
の選択エッチングを行う。
【0027】工程(e):第2のCr層4とCu層3の
エッチングに用いたレジストパターン5を、水酸化ナト
リウムや水酸化カルシウムを含むアルカリ性溶液を用い
て剥離する。
【0028】工程(f):たとえば、フェリシアン化カ
リウムあるいは過マンガン酸カリウムを含むアルカリ性
のエッチング液を用いて、第1のCr層2のエッチング
を行う。
【0029】以上でCr/Cu/Cr配線構造体が完成
する。上記工程(f)では、第2のCr層4もエッチン
グされるが、第2のCr層4の膜厚を、第1のCr層2
のエッチングが完了しても、Cu層3の保護膜として十
分残る程度に大きくしておけば良い。すなわち、第2の
Cr層4の膜厚を第1のCr層2の膜厚より50nm以
上大きくしておくことが望ましい。
【0030】本実施形態では、上記工程(c)で説明し
たように、酸性のエッチング液を用いて上層Cr膜(第
2のCr層4)の選択エッチングを行っているため、上
記工程(b)、(e)のように、アルカリ性溶液を用い
て現像と剥離が行えるレジスト(液状レジストでもドラ
イフィルムでも差し支えない)を使用できる。上記酸性
のエッチング液は、Cr層の不導体化を防止するため、
ペーハー(pH)を2以下にしておくのが望ましい。ま
た、上記工程(f)で、下層Cr膜(第1のCr層2)
のエッチングにアルカリ性のエッチング液を用いている
ため、第1のCr層2の上層のCu層3に対するアンダ
ーカット量を小さく抑えることができる。このエッチン
グを安定に行うには、エッチング液のペーハー(pH)
を12以上にすることが望ましく、この条件下では、ほ
とんどアンダーカットをなくすことができる。さらに、
上記工程(d)で説明したように、Cu層3の選択エッ
チングを、第2のCr層4からなるパターンをエッチン
グマスクとして行っているため、Cu層3は第2のCr
層4パターンの内側に後退し、上面を露出することもな
い。なお、上層Cr膜のひさしは工程(f)でとれる
が、効率的にとるためには、第2のCr層4の膜厚を第
1のCr層2の2倍以下にするのが望ましい。なんとな
れば、第2のCr層4からなるパターンのひさしの部分
は、上からと下からエッチングされるからである。
【0031】以上述べてきたように、本実施形態によれ
ば、通常市販されている低価格の、アルカリ性溶液によ
って現像と剥離を行える液状レジストやドライフィルム
を用いることができ、プラズマディスプレイパネルに適
用した場合に断線の原因となりうる、下層Cr膜のアン
ダーカット量や上面でのCu層の露出量が少ないCr/
Cu/Cr配線構造体を得ることができる。
【0032】〔第2実施形態〕本発明の第2実施形態を
図2により説明する。図2は、本発明の第2実施形態に
よるCr/Cu/Cr配線構造体の製造方法を、要部断
面図で示した工程フロー図である。以下、図2を用いて
本実施形態の製造方法を説明する。
【0033】工程(a):まず、スパッタリング法や蒸
着法を用いて、ガラス基板1上に第1のCr層2、Cu
層3、第2のCr層4を順次成膜し、Cr/Cu/Cr
積層膜を形成する。ここで、第2のCr層4の膜厚を第
1のCr層2より厚くする。
【0034】工程(b):Cr/Cu/Cr積層膜上
に、アルカリ性の溶液で現像が可能なレジスト(液状レ
ジストあるいはドライフィルムのいずれでも良い)を用
いた周知のフォトリソグラフィー法により、所定の配線
パターン形成用のレジストパターン5を形成する。ここ
で、レジストの現像には、たとえば、炭酸ナトリウムを
含んだ弱アルカリ性溶液を用いる。
【0035】工程(c):たとえば、塩化アルミニウム
と燐酸を主成分とする酸性のエッチング液を用いて、第
2のCr層4の選択エッチングを行う。
【0036】工程(d):第2のCr層4のエッチング
に用いたレジストパターン5を、水酸化ナトリウムや水
酸化カルシウムを含むアルカリ性溶液を用いて剥離す
る。
【0037】工程(e):たとえば、硫酸第2鉄と硫酸
を主成分とする酸性のエッチング液を用いて、Cu層3
の選択エッチングを行う。
【0038】工程(f):たとえば、フェリシアン化カ
リウムあるいは過マンガン酸カリウムを含むアルカリ性
のエッチング液を用いて、第1のCr層2のエッチング
を行う。
【0039】以上でCr/Cu/Cr配線構造体が完成
する。本実施形態と第1実施形態との違いは、上記工程
(d)で第2のCr層4のエッチングに用いたレジスト
パターン5を剥離した後に、第2のCr層4からなるパ
ターンをエッチングマスクとして、Cu層3の選択エッ
チングを行った点である。このため、第2のCr層4の
ピンホール等を通してCu層3に薬液が浸み込む心配が
ある。この場合には、Cr/Cu/Cr配線構造体が完
成した後に、エタノールやイソプロピルアルコールを用
いて超音波洗浄を行えばよい。
【0040】なお、本実施形態では、Cu層3のエッチ
ングに酸性のエッチング液を用いているが、アルカリ性
のエッチング液を用いることもできる。何故なら、アル
カリ性溶液によりダメージを受けるレジストをCu層3
のエッチングに用いていないからである。
【0041】本実施形態の場合にも、第1実施形態と同
じ効果が得られることは明白である。すなわち、本実施
形態によれば、通常市販されている低価格の、アルカリ
性溶液によって現像と剥離を行える液状レジストやドラ
イフィルムを用いることができ、プラズマディスプレイ
パネルに適用した場合に断線の原因となりうる、下層C
r膜のアンダーカット量や上面でのCu層の露出量が少
ないCr/Cu/Cr配線構造体を得ることができる。
また、Cu層3のエッチングマスクとなる第2のCr層
4の膜厚が小さいので、より高精細なCu層3のエッチ
ングが可能になる。
【0042】〔第3実施形態〕本発明の第3実施形態を
図3により説明する。図3は、本発明の第3実施形態に
よるCr/Cu/Cr配線構造体の製造方法を、要部断
面図で示した工程フロー図である。以下、図3を用いて
本実施形態の製造方法を説明する。
【0043】工程(a):まず、スパッタリング法や蒸
着法を用いて、ガラス基板1上に第1のCr層2、Cu
層3、第2のCr層4を順次成膜し、Cr/Cu/Cr
積層膜を形成する。ここで、第2のCr層4の膜厚を第
1のCr層2より厚くする。
【0044】工程(b):Cr/Cu/Cr積層膜上
に、アルカリ性の溶液で現像が可能なレジスト(液状レ
ジストあるいはドライフィルムのいずれでも良い)を用
いた周知のフォトリソグラフィー法により、所定の配線
パターン形成用のレジストパターン5を形成する。ここ
で、レジストの現像には、たとえば、炭酸ナトリウムを
含んだ弱アルカリ性溶液を用いる。
【0045】工程(c):たとえば、塩化アルミニウム
と燐酸を主成分とする酸性のエッチング液を用いて、第
2のCr層4の選択エッチングを行う。
【0046】工程(d):第2のCr層4のエッチング
に用いたレジストパターン5を、水酸化ナトリウムや水
酸化カルシウムを含むアルカリ性溶液を用いて剥離す
る。
【0047】工程(e):アルカリ性の溶液で現像が可
能なレジスト(液状レジストあるいはドライフィルムの
いずれでも良い)を用いた周知のフォトリソグラフィー
法により、所定の配線パターン形成用のレジストパター
ン6を形成する。ここで、レジストの現像には、たとえ
ば、炭酸ナトリウムを含んだ弱アルカリ性溶液を用い
る。
【0048】工程(f):たとえば、硫酸第2鉄と硫酸
を主成分とする酸性のエッチング液を用いて、Cu層3
の選択エッチングを行う。
【0049】工程(g):Cu層3のエッチングに用い
たレジストパターン6を、水酸化ナトリウムや水酸化カ
ルシウムを含むアルカリ性溶液を用いて剥離する。
【0050】工程(h):たとえば、フェリシアン化カ
リウムあるいは過マンガン酸カリウムを含むアルカリ性
のエッチング液を用いて、第1のCr層2のエッチング
を行う。
【0051】以上でCr/Cu/Cr配線構造体が完成
する。本実施形態と第2実施形態との違いは、上記工程
(d)と(e)でレジストパターン6を再形成してから
Cu層3の選択エッチングを行った点である。このた
め、本実施形態の場合、Cu層3からなる配線パターン
の断線の発生確率を小さくできる。その理由は、レジス
トパターン5とレジストパターン6の欠陥発生場所が重
なることが非常に少ないからである。また、レジストパ
ターン6を第2のCr層4より広くしすぎると、Cu層
3の上面が第2のCr層4からなるパターンからはみだ
して露出する可能性がある。そのため、レジストパター
ン6を第2のCr層4からなるパターンより狭くするの
が望ましい。
【0052】以上述べてきたことから、本実施形態の場
合にも、第2実施形態と同じ効果が得られることは明白
である。すなわち、本実施形態によれば、通常市販され
ている低価格の、アルカリ性溶液によって現像と剥離を
行える液状レジストやドライフィルムを用いることがで
き、プラズマディスプレイパネルに適用した場合に断線
の原因となりうる、下層Cr膜のアンダーカット量や上
面でのCu層の露出量が少ないCr/Cu/Cr配線構
造体を得ることができる。また、上述したように、Cr
/Cu/Cr配線構造体の製造歩留りを高くできる効果
もある。
【0053】〔第4実施形態〕本発明の第4実施形態を
図4により説明する。図4は、本発明の第4実施形態に
よるCr/Cu/Cr配線構造体の製造方法を、要部断
面図で示した工程フロー図である。以下、図4用いて本
実施形態の製造方法を説明する。
【0054】工程(a):まず、スパッタリング法や蒸
着法を用いて、ガラス基板1上に第1のCr層2、第1
のCu層3’、第2のCr層4、第2のCu層7を順次
成膜し、Cr/Cu/Cr/Cu積層膜を形成する。こ
こで、第2のCr層4の膜厚を第1のCr層2より厚く
する。
【0055】工程(b):Cr/Cu/Cr/Cu積層
膜上に、アルカリ性の溶液で現像が可能なレジスト(液
状レジストあるいはドライフィルムのいずれでも良い)
を用いて、所定の配線パターン形成用のレジストパター
ン5を形成する。ここで、レジストの現像には、たとえ
ば、炭酸ナトリウムを含んだ弱アルカリ性溶液を用い
る。
【0056】工程(c):たとえば、硫酸第2鉄と硫酸
を主成分とする酸性のエッチング液を用いて、第2のC
u層7の選択エッチングを行う。
【0057】工程(d):第2のCu層7のエッチング
に用いたレジストパターン5を、水酸化ナトリウムや水
酸化カルシウムを含むアルカリ性溶液を用いて剥離す
る。
【0058】工程(e):たとえば、塩化アルミニウム
と燐酸を主成分とする酸性のエッチング液を用いて、第
2のCr層4の選択エッチングを行う。
【0059】工程(f):たとえば、硫酸第2鉄と硫酸
を主成分とする酸性のエッチング液を用いて、第1のC
u層3’と第2のCu層7の選択エッチングを行う。
【0060】工程(g):たとえば、フェリシアン化カ
リウムあるいは過マンガン酸カリウムを含むアルカリ性
のエッチング液を用いて、第1のCr層2のエッチング
を行う。
【0061】以上でCr/Cu/Cr配線構造体が完成
する。本実施形態と第1実施形態との違いは、第1のC
r層2と第1のCu層3’と第2のCr層4からなるC
r/Cu/Cr積層膜上に第2のCu層7を成膜し、該
第2のCu層7からなる所定のパターンをエッチングマ
スクとして、第2のCr層4と第1のCu層3’のエッ
チングを行っている点にある。本実施形態では、第2の
Cr層4のエッチング液として酸性のエッチング液を用
いているが、第2のCu層7をエッチングマスクとして
いるため、アルカリ性のエッチング液を用いても差し支
えない。また、上記工程(f)において、Cu層のエッ
チングに酸性のエッチング液を用いているが、この場合
にも、アルカリ性薬液に弱いレジストを用いていないの
で、アルカリ性のエッチング液を使用できる。また、本
実施形態の場合、第1のCu層3’のエッチングを行う
工程(f)において、第2のCr層4のピンホール等を
通して第1のCu層3’にエッチング薬液が浸み込む心
配がある。この場合には、Cr/Cu/Cr配線構造体
が完成した後に、エタノールやイソプロピルアルコール
を用いて超音波洗浄を行えばよい。
【0062】以上述べてきたことから、本実施形態の場
合にも、第1実施形態と同じ効果が得られることは明白
である。すなわち、本実施形態によれば、通常市販され
ている定価格の、アルカリ性溶液によって現像と剥離を
行える液状レジストやドライフィルムを用いることがで
き、プラズマディスプレイパネルに適用した場合に断線
の原因となりうる、下層Cr膜のアンダーカット量や上
面でのCu層の露出量が少ないCr/Cu/Cr配線構
造体を得ることができる。また、上述したように、第2
のCr層4と第1のCu層3’の選択エッチングに使用
できるエッチング液の選択幅が広がり、製造歩留まりを
高くできる効果もある。
【0063】〔第5実施形態〕本発明の第5実施形態を
図5により説明する。図5は、本発明の第5実施形態に
よるCr/Cu/Cr配線構造体の製造方法を、要部断
面図で示した工程フロー図である。以下、図5を用いて
本実施形態の製造方法を説明する。
【0064】工程(a):まず、スパッタリング法や蒸
着法を用いて、ガラス基板1上に第1のCr層2、第1
のCu層3’、第2のCr層4、第2のCu層7を順次
成膜し、Cr/Cu/Cr/Cu積層膜を形成する。こ
こで、第2のCr層4の膜厚を第1のCr層2より厚く
する。
【0065】工程(b):Cr/Cu/Cr/Cu積層
膜上に、アルカリ性の溶液で現像が可能なレジスト(液
状レジストあるいはドライフィルムのいずれでも良い)
を用いた周知のフォトリソグラフィー法により、所定の
配線パターン形成用のレジストパターン5を形成する。
ここで、レジストの現像には、たとえば、炭酸ナトリウ
ムを含んだ弱アルカリ性溶液を用いる。
【0066】工程(c):たとえば、硫酸第2鉄と硫酸
を主成分とする酸性のエッチング液を用いて、第2のC
u層7の選択エッチングを行う。
【0067】工程(d):第2のCu層7のエッチング
に用いたレジストパターン5を、水酸化ナトリウムや水
酸化カルシウムを含むアルカリ性溶液を用いて剥離す
る。
【0068】工程(e):アルカリ性の溶液で現像が可
能なレジスト(液状レジストあるいはドライフィルムの
いずれでも良い)を用いて、周知のフォトリソグラフィ
ー法により、所定の配線パターン形成用のレジストパタ
ーン6を形成する。ここで、レジストの現像には、たと
えば、炭酸ナトリウムを含んだ弱アルカリ性溶液を用い
る。
【0069】工程(f):たとえば、塩化アルミニウム
と燐酸を主成分とする酸性のエッチング液を用いて、第
2のCr層4の選択エッチングを行う。
【0070】工程(g):第2のCr層4のエッチング
に用いたレジストパターン6を、水酸化ナトリウムや水
酸化カルシウムを含むアルカリ性溶液を用いて剥離す
る。
【0071】工程(h):たとえば、硫酸第2鉄と硫酸
を主成分とするエッチング液を用いて、第1のCu層
3’と第2のCu層7の選択エッチングを行う。
【0072】工程(i):たとえば、フェリシアン化カ
リウムあるいは過マンガン酸カリウムを含むアルカリ性
のエッチング液を用いて、第1のCr層2のエッチング
を行う。
【0073】以上でCr/Cu/Cr配線構造体が完成
する。本実施形態と第4実施形態との違いは、上記工程
(d)と(e)でレジストパターン6を再形成してから
第2のCr層4の選択エッチングを行った点である。こ
のため、本実施形態の場合、第2のCr層4からなる配
線パターンの断線の発生確率を小さくでき、結果的には
Cr/Cu/Cr配線構造体の断線確率を著しく低下さ
せることになる。その理由は、レジストパターン5とレ
ジストパターン6の欠陥発生場所が重なることが非常に
少ないからである。
【0074】以上述べてきたことから、本実施形態の場
合にも、第4の実施の形態と同じ効果が得られることは
明白である。すなわち、本実施形態によれば、通常市販
されている低価格の、アルカリ性溶液によって現像と剥
離を行える液状レジストやドライフィルムを用いること
ができ、プラズマディスプレイパネルに適用した場合に
断線の原因となりうる、下層Cr膜のアンダーカット量
や上面でのCu層の露出量が少ないCr/Cu/Cr配
線構造体を得ることができる。また、上述したように、
Cr/Cu/Cr配線構造体の製造歩留りを高くできる
効果もある。
【0075】〔第6実施形態〕本発明の第6実施形態を
図6により説明する。図6は、本発明の第6実施形態に
よるCr/Cu/Cr配線構造体の製造方法を、要部断
面図で示した工程フロー図である。以下、図6を用いて
本実施形態の製造方法を説明する。
【0076】工程(a):まず、スパッタリング法や蒸
着法を用いて、ガラス基板1上に第1のCr層2、第1
のCu層3’、第2のCr層4、第2のCu層7を順次
成膜し、Cr/Cu/Cr/Cu積層膜を形成する。こ
こで、第2のCr層4の膜厚を第1のCr層2より厚く
する。
【0077】工程(b):Cr/Cu/Cr/Cu積層
膜上に、アルカリ性の溶液で現像が可能なレジスト(液
状レジストあるいはドライフィルムのいずれでも良い)
を用いた周知のフォトリソグラフィー法により、所定の
配線パターン形成用のレジストパターン5を形成する。
ここで、レジストの現像には、たとえば、炭酸ナトリウ
ムを含んだ弱アルカリ性溶液を用いる。
【0078】工程(c):たとえば、硫酸第2鉄と硫酸
を主成分とする酸性のエッチング液を用いて、第2のC
u層7の選択エッチングを行う。
【0079】工程(d):第2のCu層7のエッチング
に用いたレジストパターン5を、水酸化ナトリウムや水
酸化カルシウムを含むアルカリ性溶液を用いて剥離す
る。
【0080】工程(e):アルカリ性の溶液で現像が可
能なレジスト(液状レジストあるいはドライフィルムの
いずれでも良い)を用いて、周知のフォトリソグラフィ
ー法により、所定の配線パターン形成用のレジストパタ
ーン6を形成する。ここで、レジストの現像には、たと
えば、炭酸ナトリウムを含んだ弱アルカリ性溶液を用い
る。
【0081】工程(f):たとえば、塩化アルミニウム
と燐酸を主成分とする酸性のエッチング液を用いて、第
2のCr層4の選択エッチングを行う。
【0082】工程(g):たとえば、硫酸第2鉄と硫酸
を主成分とするエッチング液を用いて、第1のCu層
3’の選択エッチングを行う。
【0083】工程(h):第2のCr層4と第1のCu
層3’のエッチングに用いたレジストパターン6を、水
酸化ナトリウムや水酸化カルシウムを含むアルカリ性溶
液を用いて剥離する。
【0084】工程(i):たとえば、フェリシアン化カ
リウムあるいは過マンガン酸カリウムを含むアルカリ性
のエッチング液を用いて、第1のCr層2のエッチング
を行う。
【0085】工程(j):たとえば、硫酸第2鉄と硫酸
を主成分とするエッチング液を用いて、第1のCu層
3’の上面が露出している部分と第2のCu層7の選択
エッチングを行う。
【0086】以上でCr/Cu/Cr配線構造体が完成
する。本実施形態と第5実施形態との違いは、上記工程
(f)〜(h)において、第1のCu層3’のエッチン
グを行ってからレジストパターン6を剥離し、最後の工
程(j)で、エッチングレジストとして用いた第2のC
u層7を除去した点である。本実施形態の場合、工程
(j)の第2のCu層7の除去に酸性のエッチング液を
用いているが、アルカリ性溶液に耐性の無い有機レジス
トが無いので、アルカリ性のエッチング液を用いても差
し支えない。
【0087】以上述べてきたことから、本実施形態の場
合にも、第5実施形態と同じ効果が得られることは明白
である。すなわち、本実施形態によれば、通常市販され
ている低価格の、アルカリ性溶液によって現像と剥離を
行える液状レジストやドライフィルムを用いることがで
き、プラズマディスプレイパネルに適用した場合に断線
の原因となりうる、下層Cr膜のアンダーカット量や上
面でのCu層の露出量が少ないCr/Cu/Cr配線構
造体を得ることができる。また、Cr/Cu/Cr配線
構造体の製造歩留りを高くできる効果もある。
【0088】〔プラズマディスプレイパネルへの適用
例〕本発明によるプラズマディスプレイパネルへの適用
例を、図7と図8により説明する。本例は、本発明によ
るCr/Cu/Cr配線構造体の製造方法を、電極の形
成に適用して作製したプラズマディスプレイパネルの1
例である。図7は、本発明を適用して作製したプラズマ
ディスプレイパネルの斜視図であり、同図では、見やす
くするため、前面板11を背面板12と放電空間領域1
3から離して図示した。
【0089】前面板11は、前面ガラス基板14上に、
ITO(Indium Tin Oxide)からなる透明な表示電極1
6と、Cr/Cu/Cr配線構造体からなるバス電極1
7と、低融点ガラスからなる誘電体層18と、酸化マグ
ネシウム(MgO)からなる保護層19とが形成された
構造となっている。背面板12は、背面ガラス基板15
上に、Cr/Cu/Cr配線構造体からなるアドレス電
極20と、バリアリブ21と、蛍光体層22とが形成さ
れた構造となっている。
【0090】図8は、図7に示したプラズマディスプレ
イパネルの要部断面図である。図8において、(a)は
アドレス電極20に平行な断面を、(b)はアドレス電
極20に垂直な(a)に示したA−B断面を、(c)は
アドレス電極20に垂直な(a)に示したC−D断面を
それぞれ示している。本例においては、上記バス電極1
7とアドレス電極20に、第1〜第6実施形態で示した
方法の何れかで形成したCr/Cu/Cr配線構造体を
用いている。以下、本例のプラズマディスプレイパネル
の製造工程について簡単に説明する。
【0091】まず、前面板11の製造工程について説明
する。ソーダガラス等からなる前面ガラス基板14を洗
浄し、その一方の主表面上に、SiO2 膜とITO膜を
スパッタリング法を用いて順次形成する。次いで、周知
のフォトエッチング法を用いて上記ITO膜のパターン
化を行い、表示電極16を形成する。次に、第1〜第6
実施形態のいずれかの方法で、Cr/Cu/Cr配線構
造体からなるバス電極17を形成する。バス電極17を
形成した基板上に低融点ガラスを、たとえばスクリーン
印刷法等により所定の厚さに塗着し、500〜600℃
の温度で加熱焼成し、誘電体層18を形成する。該誘電
体層18の上に、蒸着法等によりMgO膜からなる保護
層19を形成することによって、前面板11が完成す
る。
【0092】次に、背面板12の製造工程について説明
する。ソーダガラス等からなる背面ガラス基板14を洗
浄し、その一方の主表面上に、SiO2 膜をスパッタリ
ング法等により形成する。SiO2 膜が形成された面
に、第1〜第6実施形態のいずれかの方法で、Cr/C
u/Cr配線構造体からなるアドレス電極20を形成す
る。次いで、厚膜印刷法(乾燥含む)と周知のフォトグ
ラフィー法、サンドブラスト法を用いて、ストライブ状
のバリアリブ21を形成する。次に、厚膜印刷法によっ
て蛍光体を塗着し、乾燥・焼成を行って蛍光体層22を
形成することによって、背面板12が完成する。
【0093】完成した前面板11と背面板12を位置合
わせを行いながら張り合わせ、シール層(低融点ガラ
ス、フリット)によって溶融固着させる。次に、排気装
置にパネルを取り付け、パネルをベーキングしながら排
気管で真空排気する。この後、たとえば、ネオン(N
e)とキセノン(Xe)の混合ガスを封入し、排気管の
チップオフとエージングを行うことにより、図7と図8
に示したプラズマディスプレイパネルが完成する。
【0094】本例では、Cr/Cu/Cr配線構造体か
らなるバス電極17とアドレス電極20の製造方法に本
発明を適用しているため、下層Cr膜のアンダーカット
量や上面でのCu層の露出量が少なく、誘電体層18や
バリアリブ21形成時の電極の断線は発生せず、また、
Cr/Cu/Cr配線構造体の形成に、通常市販されて
いる低価格の、アルカリ性溶液によって現像と剥離を行
える液状レジストやドライフィルムを用いることができ
る。
【0095】なお、本例では、バス電極17とアドレス
電極20の両方に本発明によるCr/Cu/Cr配線構
造体を用いているが、片方のみに用いても差し支えな
い。
【0096】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、Cr/C
u/Cr配線構造体の下層Cr膜のアンダーカットや、
上層Cr膜からはみ出てのCu層上面の露出が抑制でき
る。従って、Cr/Cu/Cr配線構造体をプラズマデ
ィスプレイパネルの電極等に適用した場合、該電極上へ
の低融点ガラス層形成時の電極の溶出切断を防止でき
る。また、アルカリ性溶液により現像と剥離が可能なレ
ジスト(液状レジスト、ドライフィルム)をエッチング
レジストとして用いることが可能になるため、有機溶剤
による現像や剥離が必要なレジストに比べて低価格のレ
ジストが適用できるとともに、その製造設備コストも低
く抑えることができる。従って、本発明をプラズマディ
スプレイパネルの製造法に適用した場合、電極構成基板
の製造歩留りを上げるとともに、製造コスト上昇を抑制
できる等、実用上究めて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態によるCr/Cu/Cr
配線構造体の製造方法を、要部断面図で示した工程フロ
ー図である。
【図2】本発明の第2実施形態によるCr/Cu/Cr
配線構造体の製造方法を、要部断面図で示した工程フロ
ー図である。
【図3】本発明の第3実施形態によるCr/Cu/Cr
配線構造体の製造方法を、要部断面図で示した工程フロ
ー図である。
【図4】本発明の第4実施形態によるCr/Cu/Cr
配線構造体の製造方法を、要部断面図で示した工程フロ
ー図である。
【図5】本発明の第5実施形態によるCr/Cu/Cr
配線構造体の製造方法を、要部断面図で示した工程フロ
ー図である。
【図6】本発明の第6実施形態によるCr/Cu/Cr
配線構造体の製造方法を、要部断面図で示した工程フロ
ー図である。
【図7】本発明によるCr/Cu/Cr配線構造体の製
造方法を適用したプラズマディスプレイパネルを示す斜
視図である。
【図8】図7の要部断面図である。
【図9】従来技術によるCr/Cu/Cr配線構造体の
製造方法を、要部断面図で示した工程フロー図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 第1のCr層 3 Cu層 3’ 第1のCu層 4 第2のCr層 5、6 レジスト 7 第2のCu層 11 前面板 12 背面板 13 放電空間 14 前面ガラス基板 15 背面ガラス基板 16 表示電極(透明電極) 17 バス電極 18 誘電体層 19 保護層(MgO) 20 アドレス電極 21 バリアリブ 22 蛍光体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // H01L 21/306 H01L 21/306 F 5F043 (72)発明者 薮下 明 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 鈴木 和雄 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 牛房 信之 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 柳原 直人 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所情報メディア事業本部内 (72)発明者 鈴木 重明 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所情報メディア事業本部内 (72)発明者 餅田 和博 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所情報メディア事業本部内 Fターム(参考) 5C027 AA01 5C040 DD03 5C058 AA11 AB01 BA35 5C094 AA42 AA43 AA44 BA31 BA32 CA19 CA24 EA04 EA10 FA02 FB02 FB11 GB10 JA08 JA20 5F033 AA04 AA12 AA36 BA15 BA17 BA38 5F043 AA26 AA27 BB18 CC16 DD10 DD12 DD30 GG02 GG04

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に第1のCr層、Cu層、第2の
    Cr層を順次形成し、所定のレジストとエッチング液を
    用いて所定のパターン形状にするCr/Cu/Cr配線
    構造体の製造方法において、 上記第2のCr層を上記第1のCr層より厚くし、上記
    第1のCr層の加工を、上記Cu層と上記第2のCr層
    からなるパターンをエッチングマスクとして行うことを
    特徴とするCr/Cu/Cr配線構造体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のCr/Cu/Cr配線
    構造体の製造方法において、 上記Cu層の加工を、上記第2のCr層からなるパター
    ンをエッチングマスクとして行うことを特徴とするCr
    /Cu/Cr配線構造体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のCr/Cu/Cr配線
    構造体の製造方法において、 上記第2のCr層からなるCrパターンと該Crパター
    ン上に形成した有機膜からなるレジストパターンをエッ
    チングマスクとして、上記Cu層の加工を行うことを特
    徴とするCr/Cu/Cr配線構造体の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のCr/Cu/Cr配線
    構造体の製造方法において、 有機膜からなる上記レジストパターンの幅を、第2のC
    r層からなる上記Crパターンの幅より小さくして、上
    記Cu層の加工を行うことを特徴とするCr/Cu/C
    r配線構造体の製造方法。
  5. 【請求項5】 基板上に第1のCr層、第1のCu層、
    第2のCr層を順次形成し、所定のレジストとエッチン
    グ液を用いて所定のパターン形状にするCr/Cu/C
    r配線構造体の製造方法において、 上記第2のCr層の上に第2のCu層を形成し、上記第
    2のCr膜の加工を、上記第2のCu層からなるCuパ
    ターンをエッチングマスクとして行い、上記第1のCu
    層の加工を、上記第2のCr層と上記第2のCu層から
    なるパターンをエッチングマスクとして行い、上記第1
    のCr層の加工を、上記第1のCu層と上記第2のCr
    層からなるパターンをエッチングマスクとして行うこと
    を特徴とするCr/Cu/Cr配線構造体の製造方法。
  6. 【請求項6】 基板上に第1のCr層、第1のCu層、
    第2のCr層を順次形成し、所定のレジストとエッチン
    グ液を用いて所定のパターン形状にするCr/Cu/C
    r配線構造体の製造方法において、 上記第2のCr層の上に第2のCu層を形成し、上記第
    2のCr膜の加工を、上記第2のCu層からなるCuパ
    ターンと有機膜からなるレジストパターンをエッチング
    マスクとして行い、上記第1のCu層の加工を、上記第
    2のCr層と上記第2のCu層からなるパターンをエッ
    チングマスクとして行い、上記第1のCr層の加工を、
    上記第1のCu層と上記第2のCr層からなるパターン
    をエッチングマスクとして行うことを特徴とするCr/
    Cu/Cr配線構造体の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1つに記載の
    Cr/Cu/Cr配線構造体の製造方法において、 最上層となる上記第2のCr層の膜厚を、上記第1のC
    r層の膜厚より50nm以上厚く成膜することを特徴と
    するCr/Cu/Cr配線構造体の製造方法。
  8. 【請求項8】 基板上に第1のCr層、第1のCu層、
    第2のCr層を順次形成し、所定のレジストとエッチン
    グ液を用いて所定のパターン形状にするCr/Cu/C
    r配線構造体の製造方法において、 上記第2のCr層の上に第2のCu層を形成し、上記第
    2のCr膜の加工を、上記第2のCu層からなるCuパ
    ターンと有機膜からなるレジストパターンをエッチング
    マスクとして行い、上記第1のCu層の加工を、上記第
    2のCr層と上記第2のCu層からなるパターンと、有
    機膜からなるレジストパターンをエッチングマスクとし
    て行い、上記第1のCr層の加工を、上記第1のCu層
    と上記第2のCr層と上記第2のCu層からなるパター
    ンをエッチングマスクとして行い、上記第1のCr層の
    加工が終了してから、上記第2のCu層を除去すること
    を特徴とするCr/Cu/Cr配線構造体の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれか1つに記載の
    Cr/Cu/Cr配線構造体の製造方法において、 上記第1のCr層の加工に、ペーハー(pH)が12以
    上のアルカリ性溶液を用いることを特徴とするCr/C
    u/Cr配線構造体の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のCr/Cu/Cr配
    線構造体の製造方法において、 上記第2のCr層の加工に、ペーハー(pH)が2以下
    の酸性溶液を用いることを特徴とするCr/Cu/Cr
    配線構造体の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載のCr/Cu/Cr配
    線構造体の製造方法において、 上記アルカリ性溶液が、過マンガン酸カリウムもしくは
    フェリシアン化カルシウムを含んでいることを特徴とす
    るCr/Cu/Cr配線構造体の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載のCr/Cu/Cr
    配線構造体の製造方法において、 上記酸性溶液が、少なくとも塩酸あるいは燐酸のいずれ
    か一方の薬液を含んでいることを特徴とするCr/Cu
    /Cr配線構造体の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至12のいずれか1つに記
    載のCr/Cu/Cr配線構造体の製造方法において、 上記第1のCr層をエッチング加工した後に、アルコー
    ル系溶液による超音波洗浄を行うことを特徴とするCr
    /Cu/Cr配線構造体の製造方法。
  14. 【請求項14】 基板上に第1のCr層、Cu層、第2
    のCr層を順次形成したCr/Cu/Cr積層膜からな
    る電極パターンを形成した後、該電極パターン上に誘電
    体層および/または絶縁体層を形成するプラズマディス
    プレイパネルの製造方法において、 Cr/Cu/Cr積層膜からなる上記電極パターンを、
    請求項1乃至13のいずれか1つに記載したCr/Cu
    /Cr配線構造体の製造方法を用いて形成することを特
    徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の製造方法で作製し
    たプラズマディスプレイパネルを用いることを特徴とす
    る画像表示装置。
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