JP2000011031A - 半導体集積回路の論理回路検証装置および論理回路検証方法 - Google Patents

半導体集積回路の論理回路検証装置および論理回路検証方法

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JP2000011031A
JP2000011031A JP10180248A JP18024898A JP2000011031A JP 2000011031 A JP2000011031 A JP 2000011031A JP 10180248 A JP10180248 A JP 10180248A JP 18024898 A JP18024898 A JP 18024898A JP 2000011031 A JP2000011031 A JP 2000011031A
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cell
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semiconductor integrated
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Yasuo Moriguchi
保夫 森口
Yoriisa Ishita
順功 井下
Yoshio Inoue
善雄 井上
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Mitsubishi Electric Corp
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/28Testing of electronic circuits, e.g. by signal tracer
    • G01R31/30Marginal testing, e.g. by varying supply voltage
    • G01R31/3016Delay or race condition test, e.g. race hazard test

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、回路の1部に論理・タイミング検
証が終了しているコアを含む半導体集積回路の論理回路
検証に好適な論理回路検証装置に関し、コアが備える複
数のセルの中から検証に必要なセルを抽出して処理対象
とすることにより、論理回路検証に要する時間を短縮化
することを目的とする。 【解決手段】 コアと新規回路とを含む半導体集積回路
を対象とする論理回路検証装置を構成する。コアに含ま
れるセルの中から、新規回路と組み合わされた場合にタ
イミング検証が必要となるタイミング検証対象セルを抽
出するタイミング検証対象セル抽出部12を設ける。コ
アに含まれるセルの中から、新規回路と組み合わされた
場合に遅延時間の計算が必要となる遅延計算対象セルを
抽出する遅延計算対象セル抽出部14を設ける。シミュ
レーションの実行時には、抽出されたセルのみを対象と
して所定の処理を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路の
論理回路検証装置および論理回路検証方法に係り、特
に、回路の1部に、所定項目に関する検証が終了してい
る回路を含む半導体集積回路の論理回路検証に好適な論
理回路検証装置および論理回路検証方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の設計過程では、回路の
レイアウト等が決定した段階で、回路が正常に動作する
ことを確認するための論理回路検証が行われる。上記の
論理回路検証においては、先ず、(1)個々のセルが置か
れた状況を考慮して、それらのセルを信号が伝搬する際
に生ずる遅延時間を計算する処理、および、(2)個々の
レジスタが置かれた状況を考慮して、それらが正常に動
作するための規格(セットアップ時間やホールド時間)
を計算する処理等が実行される。以下、上記の規格を
「タイミング検証値」と称す。
【0003】論理回路検証においては、上述した遅延時
間の計算、および、タイミング検証値の計算等が終了し
た後に、それらの計算値を用いて、クロック信号や入力
データ等が所定のタイミングで変化した場合の回路動作
がシミュレーションされる。そして、上記のシミュレー
ションの実行と共に、回路の論理および信号の伝搬する
タイミングについての検証が行われる。以下、この検証
を「論理・タイミング検証」と称す。
【0004】ところで、半導体集積回路の1部には、例
えばCPUコアのようなIP(intellectual Property)
が用いられることがある。IPは、複数の組合せ論理ゲ
ートと複数のレジスタとを内蔵し、かつ、内部の論理・
タイミング検証が予め完了している機能ブロックであ
る。以下、そのような機能ブロックを総称して「コア」
と称す。
【0005】1部にコアを含む半導体集積回路を設計す
る場合には、新たに設計する回路部分とコアとを組み合
わせた状態で、論理回路検証を行う必要がある。従来、
このような論理回路検証では、コアに内蔵される全ての
セルが遅延時間計算やタイミング検証値計算の対象とさ
れ、それら全てのセルについて遅延時間やタイミング検
証値が計算された後に論理・タイミング検証を行う手法
が採られていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、コアについて
は、上記の如くその内部の論理・タイミング検証が既に
終了している。このため、新たに設計した回路とコアと
を組み合わせた半導体集積回路が正常に動作するか否か
を検証するうえでは、必ずしも、コアに内蔵される全て
のセルを対象として論理回路検証を実行する必要はな
い。この点、全てのセルを論理回路検証の対象とする従
来の手法は、検証に要する時間を短縮するうえで、未だ
改良の余地を残すものであった。
【0007】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたもので、コアに内蔵される複数のセルの中
から検証に必要なセルを抽出して処理対象とすることに
より、論理回路検証に要する時間の短縮化を可能とする
論理回路検証装置を提供することを第1の目的とする。
【0008】また、本発明は、コアに内蔵される複数の
セルの中から検証に必要なセルを抽出して処理対象とす
ることにより、論理回路検証に要する時間の短縮化を可
能とする論理回路検証方法を提供することを第2の目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
半導体集積回路の論理回路検証装置は、複数の組合せ論
理ゲートと複数のレジスタとを備えると共に、予め内部
回路の検証が終了しているコアと、前記コアと組み合わ
される新規回路とを含む半導体集積回路を対象として論
理回路検証を行う論理回路検証装置であつて、前記コア
に含まれるセルの中から、前記新規回路と組み合わされ
た場合にタイミング検証が必要となるタイミング検証対
象セルを抽出するタイミング検証対象セル抽出部と、前
記コアに含まれるセルの中から、前記新規回路と組み合
わされた場合に遅延時間の計算が必要となる遅延計算対
象セルを抽出する遅延計算対象セル抽出部と、を備える
ことを特徴とするものである。
【0010】本発明の請求項2に係る半導体集積回路の
論理回路検証装置は、前記コアに含まれるセルの中か
ら、前記新規回路と組み合わされた場合にタイミング検
証および遅延時間の計算の何れもが必要とされないセル
を、検証対象外セルとして抽出する検証対象外セル抽出
部と、前記検証対象外セルに関する情報を、それらのフ
ァンクションのみの情報に置換するファンクションセル
置換部と、を備えることを特徴とするものである。
【0011】本発明の請求項3に係る半導体集積回路の
論理回路検証装置は、前記コアに含まれるセルの中か
ら、前記新規回路と組み合わされた場合にタイミング検
証および遅延時間の計算の何れもが必要とされないセル
を、検証対象外セルとして抽出する検証対象外セル抽出
部と、前記検証対象外セルで構成されるモジュールに関
する情報を、RTL記述に変換するRTL記述変換部
と、を備えることを特徴とするものである。
【0012】本発明の請求項4に係る半導体集積回路の
論理回路検証装置は、前記タイミング検証対象セルを対
象としてタイミング検証値を計算するタイミング検証値
計算部と、前記タイミング検証対象セルを対象として、
前記タイミング検証値を用いてタイミング検証を行うシ
ミュレーション部と、を備えることを特徴とするもので
ある。
【0013】本発明の請求項5に係る半導体集積回路の
論理回路検証装置は、前記遅延計算対象セルを対象とし
て遅延時間を計算する遅延計算部と、前記遅延計算対象
セルを対象として、前記遅延時間を用いて遅延シミュレ
ーションを行うシミュレーション部と、を備えることを
特徴とするものである。
【0014】本発明の請求項6に係る半導体集積回路の
論理回路検証装置は、前記半導体集積回路を対象として
タイミング検証を行うシミュレーション部と、前記タイ
ミング検証の実行中に、前記コアの外部入力ピンに関す
る情報を保持するコア外部ピン情報保持部と、を備える
ことを特徴とするものである。
【0015】本発明の請求項7に係る半導体集積回路の
論理回路検証方法は、複数の組合せ論理ゲートと複数の
レジスタとを備えると共に、予め内部回路の検証が終了
しているコアと、前記コアと組み合わされる新規回路と
を含む半導体集積回路を対象として論理回路検証を行う
論理回路検証方法であつて、前記コアに含まれるセルの
中から、前記新規回路と組み合わされた場合にタイミン
グ検証が必要となるタイミング検証対象セルを抽出する
タイミング検証対象セル抽出ステップと、前記コアに含
まれるセルの中から、前記新規回路と組み合わされた場
合に遅延時間の計算が必要となる遅延計算対象セルを抽
出する遅延計算対象セル抽出ステップと、を備えること
を特徴とするものである。
【0016】本発明の請求項8に係る半導体集積回路の
論理回路検証方法は、前記コアに含まれるセルの中か
ら、前記新規回路と組み合わされた場合にタイミング検
証および遅延時間の計算の何れもが必要とされないセル
を、検証対象外セルとして抽出する検証対象外セル抽出
ステップと、前記検証対象外セルに関する情報を、それ
らのファンクションのみの情報に置換するファンクショ
ンセル置換ステップと、を備えることを特徴とするもの
である。
【0017】本発明の請求項9に係る半導体集積回路の
論理回路検証方法は、前記コアに含まれるセルの中か
ら、前記新規回路と組み合わされた場合にタイミング検
証および遅延時間の計算の何れもが必要とされないセル
を、検証対象外セルとして抽出する検証対象外セル抽出
ステップと、前記検証対象外セルで構成されるモジュー
ルに関する情報を、RTL記述に変換するRTL記述変
換ステップと、を備えることを特徴とするものである。
【0018】本発明の請求項10に係る半導体集積回路
の論理回路検証方法は、前記タイミング検証対象セルを
対象としてタイミング検証値を計算するタイミング検証
値計算ステップと、前記タイミング検証対象セルを対象
として、前記タイミング検証値を用いてタイミング検証
を行うシミュレーションステップと、を備えることを特
徴とするものである。
【0019】本発明の請求項11に係る半導体集積回路
の論理回路検証方法は、前記遅延計算対象セルを対象と
して遅延時間を計算する遅延計算ステップと、前記遅延
計算対象セルを対象として、前記遅延時間を用いて遅延
シミュレーションを行うシミュレーションステップと、
を備えることを特徴とするものである。
【0020】本発明の請求項12に係る半導体集積回路
の論理回路検証方法は、前記半導体集積回路を対象とし
てタイミング検証を行うシミュレーションステップと、
前記タイミング検証の実行中に、前記コアの外部入力ピ
ンに関する情報を保持するコア外部ピン清報保持ステッ
プと、を備えることを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態について説明する。尚、各図において共通す
る要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略す
る。
【0022】実施の形態1.図1は、本発明の実施の形
態1の論理回路検証装置のブロック構成図を示す。本実
施形態の論理回路検証装置は、回路の1部に「コア」、
すなわち、「複数の組合せ論理ゲートと複数のレジスタ
とを内蔵し、かつ、内部の論理・タイミング検証が予め
完了している機能ブロック」を含む半導体集積回路を対
象とする論理回路検証に好適な装置である。尚、本実施
形態の論理回路検証装置は、公知のコンピュータシステ
ムを用いて実現することができる。
【0023】図1に示す如く、本実施形態の論理回路検
証装置は、論理回路接続情報部10を備えている。論理
回路接続情報部10には、コアに関するネットリストが
記憶されている。コアに内蔵される回路は、ANDやO
R、或いは、フリップフロップ(F/F)等のセルを組
み合わせることにより実現されている。
【0024】論理回路接続情報部10に記憶されている
ネットリストによれば、以下に示すような上方を取得す
ることができる。 (1)個々のセルのファンクション、(2)セル間の接続情
報、(3)個々のセルのドライブ能力、(4)個々のセルにつ
いて遅延時間を演算するために必要な情報、および、
(5)タイミング検証の必要なセルについてタイミング検
証値を演算するために必要な情報。本実施形態の論理回
路検証装置において、上記のネットリストは、タイミン
グ検証対象セル抽出部12、遅延計算対象セル抽出部1
4、および、検証対象外セル抽出部16に供給される。
【0025】タイミング検証対象セル抽出部12は、コ
アに関するネットリストに基づいて、コアの構成要素か
らタイミング検証の必要なセル(タイミング検証対象セ
ル)を抽出するブロックである。また、遅延計算対象セ
ル抽出部14は、コアに関するネットリストに基づい
て、コアを構成するゲートの中から遅延計算の必要なセ
ル(遅延計算対象セル)を抽出するブロックである。そ
して、検証対象外セル抽出部16は、コアの構成要素か
ら、タイミング検証および遅延計算の何れをも行う必要
のないセル(検証対象外セル)を抽出するブロックであ
る。
【0026】タイミング検証対象セルの情報は、タイミ
ング検証値計算部16に供給される。また、遅延計算対
象セルの情報は、遅延計算部18に供給される。タイミ
ング検証値計算部17は、上記のネットリストに含まれ
る情報を用いて、タイミング検証対象セルのそれぞれに
ついてタイミング検証値を計算する。一方、遅延計算部
18は、上記のネットリストに含まれる情報を用いて、
遅延計算対象セルのそれぞれについて遅延計算値を計算
する。
【0027】本実施形態の論理回路検証装置は、置換セ
ル情報ライブラリ20を備えている。 コアを構成する
個々のセルについては、ファンクションに加えて、ドラ
イブ能力や遅延時間特性、或いは、動作特性等の種々の
特性が定義されている。置換セル情報ライブラリ20に
は、それらのセルを、ファンクションだけが定義された
セル(以下、ファンクションセルと称す)に置換するた
めに必要な情報が記憶されている。以下、この情報を置
換セル情報と称す。
【0028】置換セル情報は、上述した検証対象外セル
の情報と共にファンクションセル置換部22に供給され
ている。ファンクションセル置換部22は、ネットリス
トに基づいて得られる検証対象外セルに関する情報を、
置換セル情報に基づいて、ファンクションに関する情報
に置換するブロックである。
【0029】本実施形態の論理回路検証装置は、RTL
(Register Transfer Level)記述ライブラリ24を備え
ている。RTL記述は、回路の機能を、特定の機能を実
現する組合せ論理ゲートに対応する記述と、F/Fやラ
ッチ等のレジスタ間のデータ転送の記述で表したもので
ある。半導体集積回路の設計過程では、一般に、実現す
べき回路の構成を予めRTL記述により記述し、そのR
TL記述をゲートレベルに展開することでネットリスト
を取得し、次いで論理回路検証を行う手法が採られてい
る。
【0030】このため、コアを含む半導体集積回路の設
計段階では、コアに関するRTL記述が既知である場合
がある。上記のRTL記述ライブラリ24は、コアのR
TL記述が既知である場合に、そのRTL記述を記憶す
るためのブロックである。RTL記述ライブラリ24に
コアに関するRTL記述が記憶されている場合、その情
報はRTL記述変換部26に供給される。
【0031】RTL記述変換部26には、コアに関する
RTL記述と共に、検証対象外セル抽出部16によって
抽出された検証対象外セルの情報が供給される。RTL
記述変換部26は、ネットリストから得られる検証対象
外セルの情報、すなわち、検証対象外セルに関するゲー
トレベルの情報を、RTL記述に変換する処理を実行す
る。
【0032】また、本実施形態の論理回路検証装置は、
新規回路情報ライブラリ28を備えている。新規回路情
報ライブラリ28には、新たに設計される回路部分に関
するネットリストが記憶されている。新規回路情報ライ
ブラリ28に記憶されているネットリストは、シミュレ
ーション部30に供給される。
【0033】シミュレーション部30には、新規回路に
関するネットリストに加えて、タイミング検証値計算部
17の計算結果、遅延計算部18の計算結果、ファンク
ションセル置換部22により生成される置換情報、およ
び、RTL記述変換部26により生成される変換情報が
供給される。シミュレーション部30は、これらの情報
を基礎として、コアを含む半導体集積回路の動作シミュ
レーション、すなわち、論理・タイミング検証のための
シミュレーションを実行する。
【0034】本実施形態の論理回路検証装置は、更に、
コア外部ピン情報保持部32を備えている。コア外部ピ
ン情報保持部32は、シミュレーション部30により論
理・タイミング検証のためのシミュレーションが実行さ
れている場合に、コアの外部ピンに供給される信号の情
報を保持するブロックである。
【0035】以下、図2乃至図9を参照して、本実施形
態の論理回路検証装置が実行する処理の内容を具体的に
説明する。図2は、本実施形態において論理・タイミン
グ検証の対象とされる半導体集積回路34の全体図を示
す。半導体集積回路34は、コア36および新規回路3
8を備えている。コア36は、複数の組合せ論理ゲート
と複数のレジスタとを備え、かつ、予め内部の論理・タ
イミング検証が終了している機能ブロックである。一
方、新規回路38は、新たに設計された回路である。本
実施形態において、半導体集積回路34の論理・タイミ
ング検証は、その設計過程において、新規回路38のネ
ットリストが得られた時点で実行される。
【0036】図3は、コア36の要部を表すブロック構
成図を示す。図3に示す如く、コア36は、一方の側面
に、4本のデータ入力ピン40〜46、3本のクロック
入力ピン48〜52、および、1本のりセット入力ピン
54を備えている。また、コア36は、他方の側面に4
本のデータ出力ピン56〜62を備えている。
【0037】コア36の内部には、複数の組合せ論理ゲ
ート64〜84(L1〜L11)が設けられている。こ
れらの組合せ論理ゲート64〜84は、例えば組合せ論
理ゲート76(L7)について図示されるように、それ
ぞれ、特定の機能を実現するために、ANDやOR等の
ゲートを複数組み合わせて構成された回路である。ま
た、コア36の内部には、複数のレジスタ86〜96
(reg1〜reg9)が設けられている。レジスタ8
6〜95は、クロック信号のエッジを検出することによ
りデータを取り込み、かつ、そのデータを出力する機能
を有している。また、レジスタ96は、上記の機能に加
えて、リセット信号のレベルを検出することによりデー
タをリセットする機能を有している。
【0038】図4は、本実施形態の論理回路検証装置
が、半導体集積回路34の論理回路検証を行う際に実行
するー連の処理のフローチャートを示す。図4に示すー
連の処理においては、先ずステップ100の処理が実行
される。
【0039】ステップ100では、コア36が備えるセ
ルの中からタイミング検証対象セルを抽出する処理が実
行される。本ステップ100の処理は、上記図1に示す
論理回路接続情報部10に記憶されているコアに関する
ネットリストに基づいて実行される。上記図1に示すタ
イミング検証対象セル抽出部12は、本ステップ100
の処理が実行されることにより実現される。
【0040】図3に示すコア36において、レジスタ8
6〜96(reg1〜reg9)を正常に動作させるた
めには、それらに供給されるクロック信号やりセット信
号の変化タイミングと、それらに供給される入力信号の
変化タイミングとが特定の条件を満たすことが必要であ
る。タイミング検証は、このように、受信する信号の変
化タイミングについて特定の条件が課されるセル・すな
わら、レジスタ86〜96を対象として実行することが
適切である。
【0041】ところで、コア36が備えるレジスタのう
ち、レジスタ91,92(reg4,reg5)は、レ
ジスタ86,88(reg1,reg2)の出力信号の
みを基礎とする入力信号を受信し、かつ、レジスタ8
6,88と同じCLK1をクロック信号として受信す
る。従って、レジスタ91,92は、レジスタ86,8
8と同期回路を構成している。
【0042】同様に、レジスタ94,95(reg7,
reg8)は、レジスタ91,92(reg4,reg
5)の出力信号のみを基礎とする入力信号を受信し、か
つ、レジスタ91,92と同じCLK1をクロック信号
として受信する。従って、レジスタ94,95は、レジ
スタ91,92およびレジスタ86,88と同期回路を
構成している。
【0043】上述の如く、コア36については、予め内
部の論理回路検証およびタイミング検証が終了してい
る。つまり、コア36においては、レジスタ86,88
が適正に動作する場合、レジスタ91,92,94,9
5がそれらと同期して適正に動作することが検証されて
いる。従って、半導体集積回路34の論理回路検証にお
いては、レジスタ86,88の後段に位置する4つのレ
ジスタを、タイミング険証の対象から除外することが可
能である。換言すると、コア36においては、自己と同
じクロック信号で動作するレジスタから出力される信号
のみを基礎とする信号を入力信号とするレジスタを、タ
イミング検証対象セルから除外することが可能である。
【0044】レジスタ90(reg3)は、クロック信
号CLK2を受けて動作する初段のレジスタである。従
って、レジスタ90は、タイミング検証対象セルとして
抽出することが適切である。
【0045】レジスタ93(reg6)は、クロック信
号CLK2を受けて動作する2段目のレジスタである。
しかし、レジスタ93の入力信号は、他のクロック信号
CLK1と同期して動作するレジスタ88の出力信号を
基礎としている。このため、レジスタ93は、タイミン
グ検証対象セルとして抽出することが適切である。
【0046】レジスタ96はリセット信号RES1を受
けて動作する初段のレジスタである。このため、レジス
タ96は、タイミング検証対象セルとして抽出すること
が適切である。
【0047】図4に示すステップ100では、ネットリ
ストを基に、クロック入力ピン48〜52およびリセッ
ト入力ピン54のそれぞれについて、それらのピンに接
続されるセルを1段ずつ検索し、上述した基準に従って
タイミング検証対象セルの抽出を行う。本実施形態にお
いては、上記の処理が実行されることにより、レジスタ
86〜90,93,96(reg1〜3,6,9)がタ
イミング検証対象セルとして抽出される。
【0048】上述の如く、本実施形態の論理回路検証装
置によれば、コア36に含まれるセルのうち、半導体集
積回路34の論理・タイミング検証を実行するうえで真
に必要なセルのみをタイミング検証対象セルとして抽出
することができる。このため、本実施形態の論理回路検
証装置によれば、論理・タイミング検証のためのシミュ
レーションに要するメモリ使用量を削減し、その実行時
間を有効に短縮することができる。
【0049】図4に示す如く、上記ステップ100の処
理が終了すると、次にステップ102の処理が実行され
る。ステップ102では、コア36が備えるセルの中か
ら遅延計算対象セルを抽出する処理が実行される。本ス
テップ102の処理は、上記図1に示す論理回路接続情
報部10に記憶されているコアに関するネットリストに
基づいて実行される。上記図1に示す遅延計算対象セル
抽出部12は、本ステップ102の処理が実行されるこ
とにより実現される。
【0050】上記ステップ100で抽出されたタイミン
グ検証対象セルについて適正にタイミング検証を実行す
るためには、データ入力ピン40〜46に供給された信
号がそれらのセル(レジスタ)のデータ入力端子に到達す
る過程で信号に生ずる遅延時間を正確に把握することが
必要である。従って、本実施形態のコア36について
は、組合せ論理ゲート64〜68,74,80,82を
構成するセルを遅延計算対象セルとして抽出することが
適切である。
【0051】また、半導体集積回路34の論理回路検証
を実行する場合、コア36にクロック信号やセットノリ
セット信号が入力されるタイミングと、コア36のデー
タ出カピン56〜62のデータが変化するタイミングと
の関係を、コア36の遅延時間として把握することが必
要である。コア36の遅延時間は、クロックピン48〜
52やデータ出力ピン56〜62に接続される容量に応
じて変化する。従って、その遅延時間は、コア36の置
かれる状況、すなわち、コア36が新規回路38と組み
合わされる状況を考慮して計算することが必要である。
【0052】コア36において、データ出力ピン56〜
60には、それぞれ最終段に位置するレジスタ94〜9
6からデータが供給される。この場合、データ出力ピン
56〜60のそれぞれに現れる遅延時間は、以下に示す
遅延により決定される。 (1)クロック信号またはセットノリセット信号が最終段
のレジスタ94〜96に到達する過程で生ずる遅延、
(2)レジスタ94〜96の動作に伴う遅延、および、(3)
レジスタ94〜96の出力信号が変化した後、その変化
がデータ出力ピン56〜60に現れる間に生ずる遅延。
【0053】従って、データ出力ピン56〜60の遅延
時間を計算する場合には、遅延計算対象セルとして、以
下に示すセルを抽出することが適切である。 (1)最終段のレジスタ94〜96、(2)それらが受信する
クロック信号またはセットノリセット信号の伝搬過程に
存在するセル、および、(3)それらとデータ出力ピン5
6〜60との間に存在するセル。
【0054】更に、コア36において、データ出力ピン
62には、組合せ論理ゲート82(L10)を介してセ
ット/リセット信号が供給されている。この場合、デー
タ出力ピン62に現れる遅延時間は、その組合せ論理ゲ
ート82に起因して生ずる遅延時間により決定される。
従って、データ出力ピン62の遅延時間を計算する場合
には、組合せ論理ゲート82を遅延計算対象セルとして
抽出することが適切である。
【0055】図4に示すステップ102では、ネットリ
ストに基づいて、上記の基準に従って遅延計算対象セル
の抽出処理が実行される。具体的には、以下に示す処理
が実行される。 (1)タイミング検証対象セル(レジスタ86〜90,9
3,96)のデータ入力端子とデータ入力ピン40〜4
6との間に存在するセルを抽出する処理、および、(2)
データ出力ピン56〜62のそれぞれを対象として、そ
れらのピン56〜62とクロック入力ピン48,52ま
たはリセット入力ピン54とを結ぶ経路上に存在するセ
ルを抽出する処理。
【0056】本実施形態においては、上記の処理が実行
されることにより、組合せ論理ゲート64〜68,74
(L1〜L3,L6)、レジスタ94〜96(reg7
〜9)、および、組合せ論理ゲート80,82、84
(L9,L10,L11)が遅延計算対象セルとして抽
出される。
【0057】上述の如く、本実施形態の論理回路検証装
置によれば、コア36に含まれるセルのうち、半導体集
積回路34の論理・タイミング検証を実行するうえで真
に必要なセルのみを遅延計算対象セルとして抽出するこ
とができる。このため、本実施形態の論理回路検証装置
によれば、論理・タイミング検証のためのシミュレーソ
ョンに要するメモリ使用量を削減し、その実行時間を有
効に短縮することができる。
【0058】図4に示す如く、上記ステップ102の処
理が終了すると、次にステップ104の処理が実行され
る。ステップ104では、コア36に関するRTL記述
が存在するか否かが判別される。その結果、RTL記述
が存在しないと判別される場合は、次にステップ106
の処理が実行される。一方、RTL記述が存在すると判
別される場合は、次にステップ108の処理が実行され
る。
【0059】ステップ106では、コア36が備えるセ
ルの中から検証対象外セルを抽出し、抽出されたセルに
関する情報をファンクションセルの情報に置換する処理
が実行される。本実施形態においては、本ステップの処
理が実行されることにより、上記図1に示す対象外セル
抽出部16およびファンクションセル置換部22が実現
される。
【0060】コア36が対象とされる場合、上記ステッ
プ106の処理が実行されることにより、図3において
波線枠の内部に位置するセル、すなわち、組合せ論理ゲ
ート70,72,76,78(L4,L5,L7,L
8)を構成するセル、および、レジスタ91,92(r
eg4,reg5)が検証対象外セルとして抽出され
る。これらのセルは、半導体集積回路34の論理・タイ
ミング検証を行う際に改めてタイミング検証値や遅延計
算を行う必要のないセルである。すなわち、それらのセ
ルに関しては、ファンクションのみが情報として与えら
れれば半導体集積回路34の論理・タイミング検証を実
行することが可能である。
【0061】図5は、ネットリストに基づいて生成した
組合せ論理ゲート76(L7)の回路図を示す。尚、図
5に示すー群のセルは、本実施形態において検証対象外
セルとして抽出されるセルのー部である。図5において
「DRIVER」、「AND−a」、「AND−b」お
よび「OR」は、個々の検証対象外セルの名前である。
これらの名前は、個々のセルのファンクションに加え
て、それらのドライブ能力や遅延特性等の相違が識別で
きるように決められている。例えば、AND−bは、A
ND−aの2倍のドライブ能力を有するマクロセルであ
る。
【0062】図6は、上記図5に示すー群のセルをファ
ンクションセルに置き換えて表した組合せ論理ゲート7
6(L7)の回路図を示す。図6において「DRIVE
R−func」、「AND−func」および「OR−
func」は、個々のセルに付された名前である。これ
らの名前は、セルのファンクションのみを表している。
図4に示す上記ステップ106では、置換セル情報ライ
ブラリ20に記憶されている置換セル情報を用いて、検
出対象外セルとして抽出された全てのセルを、図6に示
すようなファンクションセルに置き換える処理が実行さ
れる。
【0063】上述の如く、本実施形態の論理回路検証装
置によれば、コア36に含まれる検証対象外セルの情報
を、ファンクションに関する情報のみに削減して論理回
路検証の処理を進めることができる。このため、本実施
形態の論理回路検証装置によれば、論理・タイミング検
証のためのシミュレーションに要するメモリ使用量を削
減し、その実行時間を有効に短縮することができる。
【0064】ステップ108では、コア36が備えるセ
ルの中から検証対象外セルを抽出し、抽出されたセルに
関する情報をRTL記述に変換する処理が実行される。
本実施形態においては、本ステップの処理が実行される
ことにより、上記図1に示す対象外セル抽出部16およ
びRTL記述変換部26が実現される。
【0065】図7は、上記ステップ108で実行される
処理の内容を説明するためのコア36の回路図を示す。
図7において、モジュールB0は、コア36に含まれる
論理回路の全てを含むモジュールである。モジュールB
0に含まれる論理回路は、モジュールB1〜B3のよう
に適当な論理階層ブロックに分割することができる。図
7において、モジュールB2は、本実施形態において検
証対象外セルとして抽出されるセルで構成されるモジュ
ールである。また、図7において、A,B,CおよびD
は、モジュールB2の入力ピンおよび出力ピンに割り付
けられた符号である。
【0066】図8は、モジュールB0の論理回路情報
を、Verilog−HDLで記述したRTL記述の1例を示
す。図8に示すRTL記述には、例えば、以下に示すよ
うな情報が記述されている。 (1)入出力ピンに関する情報(2行目「B0(CLK
1,…)」〜6行目「…,OUT2;」) (2)レジスタにつながるデータ束線のビット数情報(7
行目および8行目) (3)レジスタに供給される入力信号に関する情報(12
行目「reg1<…」〜15行目「…/reg2;」)
【0067】上記図8に示すRTL記述が存在する場
合、その記述からモジュールB2に関するRTL記述を
抜き出すことにより、コア36に含まれる検証対象外セ
ルで構成される論理回路情報に対応するRTL記述を得
ることができる。図9は、モジュールB2の入出力ピン
にA,B,CおよびDを割り付けると共に、上記図9に
示すRTL記述からモジュールB2に関する記述のみを
抽出することにより得られる検証対象外セルに関するR
TL記述を示す。
【0068】図9に示すRTL記述には、例えば、以下
に示すような情報が記述されている。 (1)入出力ピンに関する情報(1行目〜4行目) (2)レジスタ(reg4,reg5)につながるデータ
束線のビット数情報(5行目) (3)レジスタ(reg4,reg5)に供給される入力
信号に関する情報(7行目「reg4<=A*B」およ
び8行目「reg5<=A/B」) (4)データ出力ピン(C,D)に供給される信号に関す
る情報(10行目「asslgn C=reg4*reg5」
および11行目「assign D=reg4/reg5」)
【0069】上記図9に示すRTL記述に含まれる情報
のうち、例えば上記(3)の情報によれば、reg4に供
給される信号が入力ピンAおよびBに入力される信号の
乗算値であることが判る。従って、その情報によれば、
reg4の前段に位置する組合せ論理ゲートL4がマル
チプライヤであることが判る。同様に、上記(3)の情報
によれば、reg5の前段に位置する組合せ論理ゲート
L5がデイバイダであることが判る。
【0070】更に、上記図9に示すRTL記述に含まれ
る情報のうち、例えば上記(4)の情報によれば、出力ピ
ンCに供給される信号がreg4の出力値とreg5の
出力値の乗算値であることが判る。従って、その情報に
よれば、出力ピンCの前段に位置する組合せ論理ゲート
L7がマルチプライヤであることが判る。同様に、上記
(4)の情報によれば、出力ピンDの前段に位置する組合
せ論理ゲートL8がデイバイダであることが判る。
【0071】このように、RTL記述には、組合せ論理
ゲートのファンクションに関する情報が含まれている。
組合せ論理ゲートは、複数のセルが組み合わされて構成
されるゲートである。従って、組合せ論理ゲートのファ
ンクションが判る場合は、複数のセルを含む組合せ論理
ゲートを、一つのセルと同様に扱うことが可能となる。
このため、RTL記述の情報を用いることによれば、個
々のセルのファンクション情報のみを用いる場合に比し
て、より効率的にシミュレーションを行うことが可能と
なる。
【0072】ところで、上記図9に示すRTL記述に
は、モジュールB2を構成する個々のセルに関する詳細
な情報、すなわち、遅延時間やタイミング検証値を計算
するために必要な情報は含まれていない。しかしなが
ら、モジュールB2は検証対象外セルで構成されるモジ
ュールである。このため、それらの詳細情報が不明であ
っても半導体集積回路34のシミュレーションに支障は
生じない。従って、RTL記述の情報を用いることによ
れば、検証対象外セルを含む半導体集積回路34のシミ
ュレーションを、何ら不都合を生ずることなく効率良く
行うことができる。
【0073】上述の如く、本実施形態の論理回路検証装
置は、コア36に関するRTL記述が存在する場合に、
検証対象外セルに関する情報を、RTL記述に置き換え
る処理を実行する(ステップ108)。このため、本実
施形態の論理回路検証装置によれば、論理・タイミング
検証のためのシミュレーションに要するメモリ使用量を
削減し、その実行時間を有効に短縮することができる。
【0074】図4に示す如く、上記ステップ106また
は108の処理が終了すると、次にスブップ110の処
理が実行される。ステップ110では、遅延計算対象セ
ルのみを対象として遅延時間を計算する処理と、それ以
外のセルに遅延時間0sec を割り付ける処理とが実行さ
れる。セルの遅延時間は、その入力側および出力側に付
加される容量a,bの関数として求めることができる。
論理回路検証装置には、遅延時間を演算するための関数
式f(a,b)が予め与えられている。本ステップ11
0では、その関数式に適当な容量a,bを代入すること
により遅延時間の演算を行う。
【0075】ステップ112では、タイミング検証対象
セルのみを対象としてタイミング検証値、すなわち、セ
ットアップタイムやホールドタイム等、正常な動作を確
保するための規格値を計算する処理が実行される。セル
について設定されるタイミング検証値は、セルの入力側
に付加される容量aの関数として求めることができる。
論理回路検証装置には、遅延時間を演算するための関数
式g(a)が予め与えられている。本ステップ112で
は、その関数式に適当な容量aを代入することによりタ
イミング検証値の演算を行う。
【0076】ステップ114では、半導体集積回路34
の論理およびタイミングを検証するための論理回路シミ
ュレーションが実行される。すなわち、本ステップ11
4では、コア36に関するRTL記述が存在する場合
は、そのRTL記述を使用した、例えば、イベントドリ
ブン方式による、論理回路シミュレーションが実行され
る。ー方、コア36に関するRTL記述が存在しない場
合は、論理回路接続情報部10に記憶されているネット
リストを用いた論理回路シミュレーションが実行され
る。
【0077】また、上記ステップ114では、上記ステ
ップ110で計算された遅延時間を用いて遅延対象セル
を対象とした遅延シミュレーションが実行される。更
に、上記ステップ114では、上記ステップ112で計
算されたタイミング検証値を用いて、タイミング検証対
象セルが正常に動作することを確認するためのタイミン
グ検証が行われる。
【0078】本実施形態において、上記のタイミング検
証は、コア36の外部入力ピンに入力される信号の情報
を保持しながら実行される。このように外部入力ピンに
関する情報を保持しながらタイミング検証を実行する
と、タイミングエラーが検出された際に、そのエラーに
関わる外部入力ピンおよび入力信号に関する情報を容易
に得ることができる。上記図1に示すコア外部ピン情報
保持部32は、論理回路検証装置が上記の処理を実行す
ることにより実現される。
【0079】コア36は予め内部の検証が終了している
ブロックである。このため、その内部で発生するタイミ
ングエラーの原因は、コア36の外部入力ピンに供給さ
れる信号の変化タイミングのみである。従って、コア3
6の内部でタイミングエラーが生じた場合は、そのエラ
ーに関与する外部入力ピンを特定して、その外部入力ピ
ンの段階でエラーを回避する措置を講ずる必要がある。
【0080】コア36の外部入力ピンに関する情報を保
持することなくタイミング検証が行われる場合は、タイ
ミングエラーが生じた後に、エフーの生じたセルから回
路をトレースして、そのエラーに関与する外部入力ピン
を特定することが必要である。これに対して、コア36
の外部入力ピンに関する情報を保持しながらタイミング
検証を行う場合は、上記のトレースを行うことなく、タ
イミングエラーに関与する外部入力ピンを容易に特定す
ることができる。
【0081】回路をトレースすることなく外部入力ピン
が特定できれば、回路のトレースに要する時間を削減す
ることができる。また、この場合、コア36をブラック
ボックスとして扱うことができ、コア36の内部構造が
不明な場合でも、回路検証を進めることが可能である。
本実施形態の論理回路検証装置は、上記の如く外部入力
ピンの情報を保持しつつタイミング検証を実行すると共
に、コア36の内部でタイミングエラーが生じた場合
に、そのエラーに関与する外部入力ピンと信号の情報を
表示する機能を有している。このため、本実施形態の論
理回路検証装置によれば、半導体集積回路34の論理回
路検証に要する時間を有効に短縮することができる。
【0082】ところで上記の実施形態においては、RT
L記述のフォーマット形式にアスキー形式を用いている
が、本発明は、これに限定されるものではなく、RTL
記述のフォーマット形式には、アスキー形式を暗号化し
てバイナリ形式としたものを用いてもよい。RTL記述
をこのように暗号化することによれば、コア36の機密
保持を図りつつ論理回路検証の高速化を実現することが
できる。
【0083】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているので、以下に示すような効果を奏する。請求項1
または7記載の発明によれば、予め内部回路の検証が終
了しているコアから、半導体集積回路の論理回路検証を
実行するうえで、タイミング検証を行う必要のあるセル
(タイミング検証対象セル)および遅延時間を計算する
必要のあるセル(遅延計算対象セル)を抽出することが
できる。
【0084】請求項2または8記載の発明によれば、コ
アが備えるセルの中から、タイミング検証および遅延計
算の何れの対象ともされない検証対象外セルを抽出し
て、それらの検証対象外セルの情報をファンクションの
みに削減することができる。このため、本発明によれ
ば、論理回路検証の実行に要するメモリ量を削減して、
処理の高速化を図ることができる。
【0085】請求項3または9記載の発明によれば、コ
アが備えるセルの中から、タイミング検証および遅延計
算の何れの対象ともされない検証対象外セルを抽出し
て、それらの検証対象外セルの情報をRTL記述に変換
することができる。このため、本発明によれば、論理回
路検証の実行に要するメモリ量を削減して、処理の高速
化を図ることができる
【0086】請求項4または10記載の発明によれば、
半導体集積回路の論理回路検証にいて、コアに含まれる
セルのうち、タイミング検証対象セルのみを対象とてタ
イミング検証を行うことができる。このため、本発明に
よれば、無駄タイミング検証の実行を回避して、論理回
路検証の所要時間を有効に短縮することができる。
【0087】請求項5または11記載の発明によれば、
半導体集積回路の論理回路検証において、コアに含まれ
るセルのうち、遅延計算対象セルのみを対象として遅延
シミュレーションを行うことができる。このため、本発
明によれば、無駄な遅延シミュレーションの実行を回避
して、論理回路検証の所要時間を有効に短縮することが
できる。
【0088】請求項6または12記載の発明によれば、
コアの内部にタイミングエラーが生じた際に、そのエラ
ーに関与する外部入力ピンおよび信号に関する情報を、
容易に取得することができる。このため、本発明によれ
ば、コアをブラックボックスとして扱うことができ、論
理回路検証の所要時間を有効に短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の論理回路検証装置の
ブロック構成図である。
【図2】 実施の形態1において論理回路検証の対象と
される半導体集積回路の全体図である。
【図3】 図2に示すコアの内部を表す回路図である。
【図4】 実施の形態1の論理回路検証装置において実
行されるー連の処理のフローチャートである。
【図5】 図3に示す組合せ論理ゲートL7の回路図を
ネットリストの情報を基に表した図である。
【図6】 図5に示すー群のセルをファンクションセル
に置き換えて表した組合せ論理ゲートの回路図である。
【図7】 図3に示すコアの回路を複数のモジュールに
分割して表した図である。
【図8】 図7に示すモジュールB0に対応するRTL
記述である。
【図9】 図7に示すモジュールB2に対応するRTL
記述である。
【符号の説明】
10 論理回路接続情報、 12 タイミング検証対
象セル抽出部、 14 遅延計算対象セル抽出部、
16 検証対象外セル抽出部、 17 タイミング
検証値計算部、 18 遅延計算部、 22 ファ
ンクションセル置換部、 26 RTL記述変換部、
30 シミュレーション部、 32 コア外部ピ
ン情報保持部、 34 半導体集積回路、 36
コア、38 新規回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 善雄 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2G032 AA01 AA04 AB06 AC08 AD06 5B046 AA08 BA03 JA01 JA04 KA06 5F064 DD39 EE47 HH07 HH09 HH10 HH12

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の組合せ論理ゲートと複数のレジス
    タとを備えると共に、予め内部回路の検証が終了してい
    るコアと、前記コアと組み合わされる新規回路とを含む
    半導体集積回路を対象として論理回路検証を行う論理回
    路検証装置であって、 前記コアに含まれるセルの中から、前記新規回路と組み
    合わされた場合にタイミング検証が必要となるタイミン
    グ検証対象セルを抽出するタイミング検証対象セル抽出
    部と、 前記コアに含まれるセルの中から、前記新規回路と組み
    合わされた場合に遅延時間の計算が必要となる遅延計算
    対象セルを抽出する遅延計算対象セル抽出部と、 を備えることを特徴とする半導体集積回路の論理回路検
    証装置。
  2. 【請求項2】 前記コアに含まれるセルの中から、前記
    新規回路と組み合わされた場合にタイミング検証および
    遅延時間の計算の何れもが必要とされないセルを、検証
    対象外セルとして抽出する検証対象外セル抽出部と、 前記検証対象外セルに関する情報を、それらのファンク
    ションのみの情報に置換するファンクションセル置換部
    と、 を備えることを特徴とする請求項1記載の半導体集積回
    路の論理回路検証装置。
  3. 【請求項3】 前記コアに含まれるセルの中から、前記
    新規回路と組み合わされた場合にタイミング検証および
    遅延時間の計算の何れもが必要とされないセルを、検証
    対象外セルとして抽出する検証対象外セル抽出部と、 前記検証対象外セルで構成されるモジュールに関する情
    報を、RTL記述に変換するRTL記述変換部と、 を備えることを特徴とする請求項1記載の半導体集積回
    路の論理回路検証装置。
  4. 【請求項4】 前記タイミング検証対象セルを対象とし
    てタイミング検証値を計算するタイミング検証値計算部
    と、 前記タイミング検証対象セルを対象として、前記タイミ
    ング検証値を用いてタイミング検証を行うシミュレーシ
    ョン部と、 を備えることを特徴とする請求項1記載の半導体集積回
    路の論理回路検証装置。
  5. 【請求項5】 前記遅延計算対象セルを対象として遅延
    時間を計算する遅延計算部と、 前記遅延計算対象セルを対象として、前記遅延時間を用
    いて遅延シミュレーションを行うシミュレーション部
    と、 を備えることを特徴とする請求項1記載の半導体集積回
    路の論理回路検証装置。
  6. 【請求項6】 前記半導体集積回路を対象としてタイミ
    ング検証を行うシミュレーション部と、 前記タイミング検証の実行中に、前記コアの外部入力ピ
    ンに関する情報を保持するコア外部ピン情報保持部と、 を備えることを特徴とする請求項1記載の半導体集積回
    路の論理回路検証装置。
  7. 【請求項7】 複数の組合せ論理ゲートと複数のレジス
    タとを備えると共に、予め内部回路の検証が終了してい
    るコアと、前記コアと組み合わされる新規回路とを含む
    半導体集積回路を対象として論理回路検証を行う論理回
    路検証方法であつて、 前記コアに含まれるセルの中から、前記新規回路と組み
    合わされた場合にタイミング検証が必要となるタイミン
    グ検証対象セルを抽出するタイミング検証対象セル抽出
    ステップと、 前記コアに含まれるセルの中から、前記新規回路と組み
    合わされた場合に遅延時間の計算が必要となる遅延計算
    対象セルを抽出する遅延計算対象セル抽出ステップと、 を備えることを特徴とする半導体集積回路の論理回路検
    証方法。
  8. 【請求項8】 前記コアに含まれるセルの中から、前記
    新規回路と組み合わされた場合にタイミング検証および
    遅延時間の計算の何れもが必要とされないセルを、検証
    対象外セルとして抽出する検証対象外セル抽出ステップ
    と、 前記検証対象外セルに関する情報を、それらのファンク
    ションのみの情報に置換するファンクションセル置換ス
    テップと、 を備えることを特徴とする請求項7記載の半導体集積回
    路の論理回路検証方法。
  9. 【請求項9】 前記コアに含まれるセルの中から、前記
    新規回路と組み合わされた場合にタイミング検証および
    遅延時間の計算の何れもが必要とされないセルを、検証
    対象外セルとして抽出する検証対象外セル抽出ステップ
    と、 前記検証対象外セルで構成されるモジュールに関する情
    報を、RTL記述に変換するRTL記述変換ステップ
    と、 を備えることを特徴とする請求項7記載の半導体集積回
    路の論理回路検証方法。
  10. 【請求項10】 前記タイミング検証対象セルを対象と
    してタイミング検証値を計算するタイミング検証値計算
    ステップと、 前記タイミング検証対象セルを対象として、前記タイミ
    ング検証値を用いてタイミング検証を行うシミュレーシ
    ョンステップと、 を備えることを特徴とする請求項7記載の半導体集積回
    路の論理回路検証方法。
  11. 【請求項11】 前記遅延計算対象セルを対象として遅
    延時間を計算する遅延計算ステップと、 前記遅延計算対象セルを対象として、前記遅延時間を用
    いて遅延シミュレーションを行うシミュレーションステ
    ップと、 を備えることを特徴とする請求項7記載の半導体集積回
    路の論理回路検証方法。
  12. 【請求項12】 前記半導体集積回路を対象としてタイ
    ミング検証を行うシミュレーションステップと、 前記タイミング検証の実行中に、前記コアの外部入力ピ
    ンに関する情報を保持するコア外部ピン清報保持ステッ
    プと、 を備えることを特徴とする請求項7記載の半導体集積回
    路の論理回路検証方法。
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