JP2000010612A - 突起補償方法および突起補償機能つきモータ制御装置 - Google Patents
突起補償方法および突起補償機能つきモータ制御装置Info
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- JP2000010612A JP2000010612A JP10173430A JP17343098A JP2000010612A JP 2000010612 A JP2000010612 A JP 2000010612A JP 10173430 A JP10173430 A JP 10173430A JP 17343098 A JP17343098 A JP 17343098A JP 2000010612 A JP2000010612 A JP 2000010612A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 CNC工作機械における円の切削時の突起を
小さくする。 【解決手段】 移動体9の位置検出が可能であって、象
限切換え時に摩擦力による象限突起の発生が問題となる
工作機械の象限突起の補償方法において、電流指令1を
ランプ状に与えて移動体の位置が変化した時の電流指令
値を静止摩擦力としてメモリ4に記憶し、実際時に位置
が最大で速度がゼロになる方向反転時のタイミングで、
メモリ4に記憶している電流指令値を電流指令に加え
て、速やかに静止摩擦をキャンセルさせるトルクを発生
させ、突起を小さくするものである。
小さくする。 【解決手段】 移動体9の位置検出が可能であって、象
限切換え時に摩擦力による象限突起の発生が問題となる
工作機械の象限突起の補償方法において、電流指令1を
ランプ状に与えて移動体の位置が変化した時の電流指令
値を静止摩擦力としてメモリ4に記憶し、実際時に位置
が最大で速度がゼロになる方向反転時のタイミングで、
メモリ4に記憶している電流指令値を電流指令に加え
て、速やかに静止摩擦をキャンセルさせるトルクを発生
させ、突起を小さくするものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CNC工作機械に
おいて円の切削を行う分野での象限突起(又は円突起)
の補償方法に関するものである。
おいて円の切削を行う分野での象限突起(又は円突起)
の補償方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、工作機械で円の切削を行う場合、
象限切り換え時に速度が0になり、静止摩擦を超えるト
ルク指令を出すまでに時間がかかり軸の停滞が生じて、
それが原因となって象限突起が発生していた。この円突
起を小さくする手段としては、従来、図4に示すような
制御方法があった。すなわち、工作機械の送り軸を駆動
する送り速度が速い場合や遅い場合に係わりなく広い速
度範囲で象限突起を生じないようにするもので、NC装
置80からの位置指令90を位置ループゲイン100を
介して2種類の積分ゲイン110(正常時)と170
(突起補償時)のどちらかを経て、積分器120、速度
ループゲイン130を経てトルク指令を電流アンプ15
0で増幅してサーボモータ100に与え、サーボモータ
100で制御対象200を駆動制御するものである。ま
た、PGの検出パルス30がパルスカウンタ40とF/
V変換器60を介してそれぞれNC装置80からの位置
指令90および積分器120からの出力に負帰還させて
いるものである。この場合、NC装置80からの位置指
令90および速度ループゲイン130からの出力が入力
される補償器180があって、これが速度が0になった
時点でトルク指令を早く出せるように、積分ゲイン11
0を積分ゲイン170に切り換えることによって、積分
ゲインを大きくして(積分時間を短くして)静止摩擦に
打ち勝つトルク指令を速やかに発生させ、トルク指令が
静止摩擦に達したら、ふたたび積分ゲイン170を元の
積分ゲイン110に戻すように制御するものであった。
象限切り換え時に速度が0になり、静止摩擦を超えるト
ルク指令を出すまでに時間がかかり軸の停滞が生じて、
それが原因となって象限突起が発生していた。この円突
起を小さくする手段としては、従来、図4に示すような
制御方法があった。すなわち、工作機械の送り軸を駆動
する送り速度が速い場合や遅い場合に係わりなく広い速
度範囲で象限突起を生じないようにするもので、NC装
置80からの位置指令90を位置ループゲイン100を
介して2種類の積分ゲイン110(正常時)と170
(突起補償時)のどちらかを経て、積分器120、速度
ループゲイン130を経てトルク指令を電流アンプ15
0で増幅してサーボモータ100に与え、サーボモータ
100で制御対象200を駆動制御するものである。ま
た、PGの検出パルス30がパルスカウンタ40とF/
V変換器60を介してそれぞれNC装置80からの位置
指令90および積分器120からの出力に負帰還させて
いるものである。この場合、NC装置80からの位置指
令90および速度ループゲイン130からの出力が入力
される補償器180があって、これが速度が0になった
時点でトルク指令を早く出せるように、積分ゲイン11
0を積分ゲイン170に切り換えることによって、積分
ゲインを大きくして(積分時間を短くして)静止摩擦に
打ち勝つトルク指令を速やかに発生させ、トルク指令が
静止摩擦に達したら、ふたたび積分ゲイン170を元の
積分ゲイン110に戻すように制御するものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては、速度0になった時にトルクを速やかに
0にして、静止摩擦に打ち勝つトルク出力も速やかに発
生させるために、積分ゲインを大きくしているが、積分
時間を短くすることは機械系の振動を誘発してしまうと
いう厄介な問題があった。そこで、本発明は、積分時間
等の制御パラメータを変更しないで制御系の機械振動を
誘発せず、制御遅れの心配も無く円突起の発生を抑止で
きる突起補償方法を提供することを目的としている。
来例においては、速度0になった時にトルクを速やかに
0にして、静止摩擦に打ち勝つトルク出力も速やかに発
生させるために、積分ゲインを大きくしているが、積分
時間を短くすることは機械系の振動を誘発してしまうと
いう厄介な問題があった。そこで、本発明は、積分時間
等の制御パラメータを変更しないで制御系の機械振動を
誘発せず、制御遅れの心配も無く円突起の発生を抑止で
きる突起補償方法を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、移動体の位置検出が可能
であって、象限切換え時に摩擦力による象限突起の発生
が問題となる工作機械の象限突起の補償方法において、
電流指令をランプ状に与えて移動体の位置が変化した時
の前記電流指令値を静止摩擦力として記憶し、位置が最
大で速度がゼロになるタイミングで前記記憶した電流指
令値を電流指令に加えることを特徴としている。この構
成によれば、予め実際の静止摩擦力を、電流指令をラン
プ状に与えて負荷の位置が変化した時の電流指令値に換
算して記憶して置き、円の切削時などに位置が最大で速
度がゼロになるタイミング、つまり象限切換え時に、記
憶した電流指令値を電流指令に加えることで摩擦力の影
響をキャンセルして、突起を小さくすることができる。
また、請求項2に記載の発明は、移動体の位置検出が不
可能な場合に、象限切換え時に摩擦力による象限突起の
発生が問題となる工作機械の象限突起の補償方法におい
て、電流指令をランプ状に与えていってその前記電流指
令の最大値を求める演算をし、この求めた電流指令値の
最大値を記憶し、位置が最大で速度がゼロになるタイミ
ングで前記記憶した電流指令値を電流指令に加えること
を特徴としている。この構成によれば、リニアスケール
等の位置検出機構が無い場合に、予め静止摩擦力を、演
算手段により求めた電流指令の最大値に換算して記憶
し、円の切削時などの象限切換え時に、電流指令に加え
ることで摩擦力の影響をキャンセルして、突起を小さく
することができる。そして、請求項3に記載の発明は、
前記演算は、電流指令を増加していったとき前記移動体
が静止摩擦に打ち勝って移動開始する際の電流指令が減
少に転ずる変化より電流指令の最大値を求めることを特
徴としている。この構成によれば、増加から減少に転ず
る時点の電流指令値のピークを最大値として求めること
ができる。さらに、請求項4に記載の発明は、位置制御
器と速度制御器と電流ループを有するモータ制御装置に
おいて、最大静止摩擦力に対応する電流指令値を保存し
た記憶手段を備えたことを特徴としている。また、請求
項5に記載の発明は、請求項4記載の突起補償機能つき
モータ制御装置において、前記記憶手段に記憶した電流
指令値を、位置が最大で速度がゼロになるタイミングで
電流指令に加えることを特徴としている。この構成のモ
ータ制御装置によれば、記憶手段に最大静止摩擦力に対
応する電流指令値を保存しているので、積分時間等の制
御パラメータを変更せずにしたがって機械振動を誘発せ
ずに突起の補償をすることが可能となる。
め、請求項1に記載の発明は、移動体の位置検出が可能
であって、象限切換え時に摩擦力による象限突起の発生
が問題となる工作機械の象限突起の補償方法において、
電流指令をランプ状に与えて移動体の位置が変化した時
の前記電流指令値を静止摩擦力として記憶し、位置が最
大で速度がゼロになるタイミングで前記記憶した電流指
令値を電流指令に加えることを特徴としている。この構
成によれば、予め実際の静止摩擦力を、電流指令をラン
プ状に与えて負荷の位置が変化した時の電流指令値に換
算して記憶して置き、円の切削時などに位置が最大で速
度がゼロになるタイミング、つまり象限切換え時に、記
憶した電流指令値を電流指令に加えることで摩擦力の影
響をキャンセルして、突起を小さくすることができる。
また、請求項2に記載の発明は、移動体の位置検出が不
可能な場合に、象限切換え時に摩擦力による象限突起の
発生が問題となる工作機械の象限突起の補償方法におい
て、電流指令をランプ状に与えていってその前記電流指
令の最大値を求める演算をし、この求めた電流指令値の
最大値を記憶し、位置が最大で速度がゼロになるタイミ
ングで前記記憶した電流指令値を電流指令に加えること
を特徴としている。この構成によれば、リニアスケール
等の位置検出機構が無い場合に、予め静止摩擦力を、演
算手段により求めた電流指令の最大値に換算して記憶
し、円の切削時などの象限切換え時に、電流指令に加え
ることで摩擦力の影響をキャンセルして、突起を小さく
することができる。そして、請求項3に記載の発明は、
前記演算は、電流指令を増加していったとき前記移動体
が静止摩擦に打ち勝って移動開始する際の電流指令が減
少に転ずる変化より電流指令の最大値を求めることを特
徴としている。この構成によれば、増加から減少に転ず
る時点の電流指令値のピークを最大値として求めること
ができる。さらに、請求項4に記載の発明は、位置制御
器と速度制御器と電流ループを有するモータ制御装置に
おいて、最大静止摩擦力に対応する電流指令値を保存し
た記憶手段を備えたことを特徴としている。また、請求
項5に記載の発明は、請求項4記載の突起補償機能つき
モータ制御装置において、前記記憶手段に記憶した電流
指令値を、位置が最大で速度がゼロになるタイミングで
電流指令に加えることを特徴としている。この構成のモ
ータ制御装置によれば、記憶手段に最大静止摩擦力に対
応する電流指令値を保存しているので、積分時間等の制
御パラメータを変更せずにしたがって機械振動を誘発せ
ずに突起の補償をすることが可能となる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
にについて図を参照して説明する。図1は本発明の第1
の実施の形態に係る突起補償方法を実証するサーボ系の
ブロック図である。図1において、1は位置のパルス指
令、2は位置制御器、3は速度制御器、4は静止摩擦力
に対応する電流指令値を保存して置く記憶手段としての
メモリ、5は速度フィードバック信号を得るための差分
演算器、6は電流ループ、7はサーボモータ、8はエン
コーダ、9は移動体(工作機械などではテーブルに相当
する)を表す。10は移動体9の移動を検出するリニア
スケールと、その時パルス信号を発生するディテクター
(センサー)である。
にについて図を参照して説明する。図1は本発明の第1
の実施の形態に係る突起補償方法を実証するサーボ系の
ブロック図である。図1において、1は位置のパルス指
令、2は位置制御器、3は速度制御器、4は静止摩擦力
に対応する電流指令値を保存して置く記憶手段としての
メモリ、5は速度フィードバック信号を得るための差分
演算器、6は電流ループ、7はサーボモータ、8はエン
コーダ、9は移動体(工作機械などではテーブルに相当
する)を表す。10は移動体9の移動を検出するリニア
スケールと、その時パルス信号を発生するディテクター
(センサー)である。
【0006】つぎに本発明の突起補償の動作について説
明する。位置のパルス指令1を、位置制御器2と速度制
御器3と電流ループ6とを介してサーボモータ7を駆動
することにより、移動体9を制御し、この場合、エンコ
ーダ8からの情報を差分器5を介して位置制御器2出力
に、また移動体8の移動検出信号10が位置のパルス指
令1に負帰還しているサーボ制御において、まず、予め
静止摩擦力を求めるために、電流指令の分解能が最小の
値になるように単位時間当たりの位置指令パルス1を徐
々に増やして行く。加え方は、図3の電流指令をランプ
(直線:ramp)状に加えた場合の時間と電流指令の
関係図のように、ランプ状に加えて行く。そのような指
令を与えた結果、移動体9に存在する静止摩擦に打ち勝
つようなトルクが発生して、移動体9に設定したセンサ
のディテクター10からパルス信号が発生する。このパ
ルス信号が発生する時の電流指令値を静止摩擦力キャン
セルの換算値としてメモリ4に記憶させる。次に、CN
Cからの位置パルス1による実際の円の切削工程を開始
して、モータ7、したがってまた移動体9、を駆動中に
象限が切換わり、方向が反転する前の速度0のタイミン
グで、先にメモリ4に保存してある電流指令値を電流指
令に加算して与える。こうすることによって、素早く静
止摩擦をキャンセルするトルクが発生し、送り方向反転
時のトルクの反転が速やかに行われ、速度の反転が速や
かに行われるので、突起を小さくすることができる。こ
のように、第1の実施の形態によれば、積分時間の変更
の場合のような遅れの問題が無く、又、静止摩擦力をキ
ャンセルするためのトルクも、極めて実際値に近い電流
指令値として得られるために、高精度の突起補償が可能
になる。
明する。位置のパルス指令1を、位置制御器2と速度制
御器3と電流ループ6とを介してサーボモータ7を駆動
することにより、移動体9を制御し、この場合、エンコ
ーダ8からの情報を差分器5を介して位置制御器2出力
に、また移動体8の移動検出信号10が位置のパルス指
令1に負帰還しているサーボ制御において、まず、予め
静止摩擦力を求めるために、電流指令の分解能が最小の
値になるように単位時間当たりの位置指令パルス1を徐
々に増やして行く。加え方は、図3の電流指令をランプ
(直線:ramp)状に加えた場合の時間と電流指令の
関係図のように、ランプ状に加えて行く。そのような指
令を与えた結果、移動体9に存在する静止摩擦に打ち勝
つようなトルクが発生して、移動体9に設定したセンサ
のディテクター10からパルス信号が発生する。このパ
ルス信号が発生する時の電流指令値を静止摩擦力キャン
セルの換算値としてメモリ4に記憶させる。次に、CN
Cからの位置パルス1による実際の円の切削工程を開始
して、モータ7、したがってまた移動体9、を駆動中に
象限が切換わり、方向が反転する前の速度0のタイミン
グで、先にメモリ4に保存してある電流指令値を電流指
令に加算して与える。こうすることによって、素早く静
止摩擦をキャンセルするトルクが発生し、送り方向反転
時のトルクの反転が速やかに行われ、速度の反転が速や
かに行われるので、突起を小さくすることができる。こ
のように、第1の実施の形態によれば、積分時間の変更
の場合のような遅れの問題が無く、又、静止摩擦力をキ
ャンセルするためのトルクも、極めて実際値に近い電流
指令値として得られるために、高精度の突起補償が可能
になる。
【0007】次に本発明の第2の実施の形態について図
を参照して説明する。図2は本発明の第2の実施の形態
に係るサーボ系のブロック図である。図2に示す第2の
実施の形態は、図1に示す第1の実施の形態に比較し
て、移動体9の位置の変化を検出するリニアスケールと
ディテクター10が削除された構成で、代わりに電流指
令の最大値を演算してメモリ4に記憶させる演算器11
を備えている。その他の構成は図1とほぼ同一である。
つぎに動作について説明する。この場合は、リニアスケ
ール、ディテクターを備えていないために、移動体9の
位置検出ができない。従って、予め静止摩擦力を求めて
置くために、電流指令の分解能が最小の値になるように
単位時間当たりの位置指令パルス1(第1の実施の形態
と同じ)を徐々に増やして、図3のようにランプ状に加
えて行く、このまま静止摩擦に打ち勝つまでは電流指令
はどんどん上がるが、静止摩擦に打ち勝った後は移動体
9も動き出し、静止摩擦よりもクーロン摩擦の影響のみ
が表れる動作範囲となる。クーロン摩擦の影響のみにな
ると電流指令も徐々に小さくなる事を利用して、本実施
の形態では電流指令の最大値を演算器11により求めて
いる。具体的には、図11の演算器に、(if:若し
も、i>imaxなら、i=imax)→(else:
そうでなければ)、(stop:実行終り)→(en
d:プログラム終り)→(imaxを記憶)と表示して
いるように、電流指令を徐々に増やして行って、増加上
昇カーブが減少下降カーブに転ずる点を最大値として演
算器11により求める。演算器11により求めた電流指
令の最大値をメモリ4に記憶して置き、CNCからの位
置指令パルス1によって実際の円の切削工程を開始し
て、モータ7+移動体9、を駆動中に方向が反転する前
の速度0のタイミングに、メモリ4に記憶している電流
指令の最大値を電流指令に加算して、突起補償制御を行
う。このように、第2の実施の形態によれば、システム
にリニアスケール等の移動体の位置検出装置が無い場合
でも、電流指令の変化点より最大値を演算によって求め
て、突起補償を行うように構成したので、第1の実施の
形態と同様な精度の高い突起補償を実現できる。
を参照して説明する。図2は本発明の第2の実施の形態
に係るサーボ系のブロック図である。図2に示す第2の
実施の形態は、図1に示す第1の実施の形態に比較し
て、移動体9の位置の変化を検出するリニアスケールと
ディテクター10が削除された構成で、代わりに電流指
令の最大値を演算してメモリ4に記憶させる演算器11
を備えている。その他の構成は図1とほぼ同一である。
つぎに動作について説明する。この場合は、リニアスケ
ール、ディテクターを備えていないために、移動体9の
位置検出ができない。従って、予め静止摩擦力を求めて
置くために、電流指令の分解能が最小の値になるように
単位時間当たりの位置指令パルス1(第1の実施の形態
と同じ)を徐々に増やして、図3のようにランプ状に加
えて行く、このまま静止摩擦に打ち勝つまでは電流指令
はどんどん上がるが、静止摩擦に打ち勝った後は移動体
9も動き出し、静止摩擦よりもクーロン摩擦の影響のみ
が表れる動作範囲となる。クーロン摩擦の影響のみにな
ると電流指令も徐々に小さくなる事を利用して、本実施
の形態では電流指令の最大値を演算器11により求めて
いる。具体的には、図11の演算器に、(if:若し
も、i>imaxなら、i=imax)→(else:
そうでなければ)、(stop:実行終り)→(en
d:プログラム終り)→(imaxを記憶)と表示して
いるように、電流指令を徐々に増やして行って、増加上
昇カーブが減少下降カーブに転ずる点を最大値として演
算器11により求める。演算器11により求めた電流指
令の最大値をメモリ4に記憶して置き、CNCからの位
置指令パルス1によって実際の円の切削工程を開始し
て、モータ7+移動体9、を駆動中に方向が反転する前
の速度0のタイミングに、メモリ4に記憶している電流
指令の最大値を電流指令に加算して、突起補償制御を行
う。このように、第2の実施の形態によれば、システム
にリニアスケール等の移動体の位置検出装置が無い場合
でも、電流指令の変化点より最大値を演算によって求め
て、突起補償を行うように構成したので、第1の実施の
形態と同様な精度の高い突起補償を実現できる。
【0008】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電流指令をランプ状に与えて移動体の位置が変化した時
の電流指令値を静止摩擦力として記憶して置き、あるい
は、移動体の位置の変化が検出ができない時は、電流指
令をランプ状に与えた時の電流指令の最大値を演算によ
り求めて記憶して置き、方向が反転する、位置が最大で
速度が0になるタイミングで、電流指令に加算して突起
補償するように構成したので、積分時間等の制御パラメ
ータを変えるという操作をしていないので、制御系の機
械振動を誘発するようなことがなく、直接トルク指令に
静止摩擦分だけトルクを加えるため積分時間を変更する
場合よりも遅れの無い精度の高い突起補償が可能になる
という効果がある。
電流指令をランプ状に与えて移動体の位置が変化した時
の電流指令値を静止摩擦力として記憶して置き、あるい
は、移動体の位置の変化が検出ができない時は、電流指
令をランプ状に与えた時の電流指令の最大値を演算によ
り求めて記憶して置き、方向が反転する、位置が最大で
速度が0になるタイミングで、電流指令に加算して突起
補償するように構成したので、積分時間等の制御パラメ
ータを変えるという操作をしていないので、制御系の機
械振動を誘発するようなことがなく、直接トルク指令に
静止摩擦分だけトルクを加えるため積分時間を変更する
場合よりも遅れの無い精度の高い突起補償が可能になる
という効果がある。
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る突起補償方法
を実証するサーボ系のブロック図である。
を実証するサーボ系のブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係るサーボ系のブ
ロック図である。
ロック図である。
【図3】図1に示すサーボ系に電流指令をランプ状に加
えた時の時間と電流指令の関係を示す図である。
えた時の時間と電流指令の関係を示す図である。
【図4】従来のサーボ系のブロック図である。
1 位置のパルス指令 2 位置制御器 3 速度制御器 4 メモリ 5 差分演算器 6 電流ループ 7 モータ 8 エンコーダ 9 移動体 10 リニアスケールとディテクター 11 電流指令最大値の演算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C001 KB01 TA05 TB07 TD06 5H269 AB05 BB03 EE06 FF06 GG01 GG06 HH03 JJ02 PP17 5H303 AA01 BB02 BB07 BB12 CC02 CC09 DD01 EE03 EE07 FF09 KK17 KK19 MM05 MM08 5H550 AA18 DD01 DD10 FF10 GG01 GG03 GG05 JJ07 JJ17 LL07 LL31
Claims (5)
- 【請求項1】 移動体の位置検出が可能であって、象限
切換え時に摩擦力による象限突起の発生が問題となる工
作機械の象限突起の補償方法において、 電流指令をランプ状に与えて移動体の位置が変化した時
の前記電流指令値を静止摩擦力として記憶し、位置が最
大で速度がゼロになるタイミングで前記記憶した電流指
令値を電流指令に加えることを特徴とする突起補償方
法。 - 【請求項2】 移動体の位置検出が不可能な場合に、象
限切換え時に摩擦力による象限突起の発生が問題となる
工作機械の象限突起の補償方法において、 電流指令をランプ状に与えていってその前記電流指令の
最大値を求める演算をし、この求めた電流指令値の最大
値を記憶し、位置が最大で速度がゼロになるタイミング
で前記記憶した電流指令値を電流指令に加えることを特
徴とする突起補償方法。 - 【請求項3】 前記演算は、電流指令を増加していった
とき前記移動体が静止摩擦に打ち勝って移動開始する際
の電流指令が減少に転ずる変化より電流指令の最大値を
求めることを特徴とする請求項2記載の突起補償方法。 - 【請求項4】 位置制御器と速度制御器と電流ループを
有するモータ制御装置において、最大静止摩擦力に対応
する電流指令値を保存した記憶手段を備えたことを特徴
とする突起補償機能つきモータ制御装置。 - 【請求項5】 請求項4記載の突起補償機能つきモータ
制御装置において、 前記記憶手段に記憶した電流指令値を、位置が最大で速
度がゼロになるタイミングで電流指令に加えることを特
徴とする突起補償機能つきモータ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10173430A JP2000010612A (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | 突起補償方法および突起補償機能つきモータ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10173430A JP2000010612A (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | 突起補償方法および突起補償機能つきモータ制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000010612A true JP2000010612A (ja) | 2000-01-14 |
Family
ID=15960319
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10173430A Pending JP2000010612A (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | 突起補償方法および突起補償機能つきモータ制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000010612A (ja) |
Cited By (4)
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1998
- 1998-06-19 JP JP10173430A patent/JP2000010612A/ja active Pending
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