JP2000007452A - 高耐熱性繊維強化セラミックス複合材料 - Google Patents

高耐熱性繊維強化セラミックス複合材料

Info

Publication number
JP2000007452A
JP2000007452A JP10178445A JP17844598A JP2000007452A JP 2000007452 A JP2000007452 A JP 2000007452A JP 10178445 A JP10178445 A JP 10178445A JP 17844598 A JP17844598 A JP 17844598A JP 2000007452 A JP2000007452 A JP 2000007452A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composite material
ceramic composite
fiber
silicon carbide
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10178445A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Ishikawa
敏弘 石川
Shigeto Nakagawa
成人 中川
Yasuhiko Kamitoku
泰彦 神徳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP10178445A priority Critical patent/JP2000007452A/ja
Publication of JP2000007452A publication Critical patent/JP2000007452A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 室温から高温までの広い範囲にわたって機械
的強度が大きく、且つ耐クリープ特性が良好であり、更
に割れにくさが付与された、高温構造材としての使用に
適した繊維強化セラミックス複合材料を提供する。 【解決手段】 金属の酸化物と2種以上の金属の酸化物
から生成される複合酸化物とからなる群から選ばれる2
種以上の酸化物から構成されている凝固体であって、構
成相がα−Al23とY3Al512とからなる凝固体を
除くセラミックス複合材料を母材とし、密度が2.7g
/cm3以上で、強度及び弾性率が、それぞれ2GPa
以上及び250GPa以上であり、SiCの焼結構造か
らなる耐アルカリ性の良好な結晶性炭化ケイ素繊維で強
化された繊維強化セラミックス複合材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室温から高温まで
の広い範囲にわたって機械的強度が大きく、且つ耐クリ
ープ特性が良好であり、更に割れにくさが付与された、
高温構造材としての使用に適した繊維強化セラミックス
複合材料に関する。
【0002】
【従来の技術】高温下で用いられるセラミックス材料と
してSiCやSi34のような非酸化物セラミックスや
アルミナ、ムライト、ジルコニアのような酸化物セラミ
ックスがあるが、これらの材料はいずれも高温特性ある
いは破壊靭性の面で十分でなく、高温構造材として実用
化してゆく上では問題となっている。
【0003】Journal of American Ceramics Society,
76巻1号,29-32ページ(1993年)には、Al2O3-Y3Al5O12
晶で示されるアルミナとイットリア・アルミナ・ガーネ
ット(以下において「YAG」と言うことがある。)と
からなる複合体が開示されている。上記文献29ページ
右欄9〜10行の記載及び同ページ図1及び図2から、
上記複合体は、多結晶からなり、粒界相を有しているこ
とがわかる。このことは、例えば、上記文献30ページ
左欄最終行〜同右欄1行の「破壊は通常Al2O3-YAG界面
に沿って走る亀裂を有するコロニー境界に沿っており」
との記載からも裏付けられる。そして、このコロニー境
界が上記文献30ページの図2中において他の部分に比
較して組織が大きくなっている部分で示されている。こ
の複合材料は、歪み速度を一定にした場合の応力は、1
530℃及び1650℃でサファイア繊維のそれとほぼ
同程度でしかない。さらに、同複合体は、複合体内部に
気泡あるいはボイドを含有しており、高温において機械
的強度が急激に低下することが認められた。
【0004】この高温特性を飛躍的に改善する目的で、
特開平7−149597号、同7−187893号及び
同8−81257号には、α−Al23相とYAG相か
らなる複合材料で、それらの相が単結晶/単結晶、単結
晶/多結晶、多結晶/多結晶で構成される従来に全くな
い新規なセラミックス複合材料が提案されている。これ
は、室温から高温にわたって優れた機械的強度及び耐ク
リープ特性を有し、特に高温におけるこれら特性が飛躍
的に改善されている。しかし、この複合材料も、破壊に
際しては、単体セラミックスと同様、一気に最終破壊に
至るブリトルな破壊挙動を示した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、金属
の酸化物と2種以上の金属の酸化物から生成される複合
酸化物とからなる群から選ばれる2種以上の酸化物から
構成されている凝固体からなるセラミックス複合材料
を、高耐熱性の繊維材で強化することにより、優れた高
温特性と割れにくさを共に有した繊維強化セラミックス
複合材料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、金
属の酸化物と2種以上の金属の酸化物から生成される複
合酸化物とからなる群から選ばれる2種以上の酸化物か
ら構成されている凝固体からなるセラミックス複合材料
を、特願平9−226156号に出願されている結晶性
炭化ケイ素繊維で強化することにより達成される。ただ
し、凝固体の構成相がα−Al23とY3Al512とか
らなる場合を除く。以下に本発明の繊維強化セラミック
ス複合材料を詳細に説明する。
【0007】本発明における母材となるセラミックス複
合材料は、製造条件を制御することによって、コロニ
ー、ボイドのない均一な組織になる。また、所定の成分
に調製した混合粉末を加圧焼結して得られる一般的な焼
結体に存在する粒界は存在しない。さらに、製造条件を
制御することによって複合材料がそれぞれ単結晶/単結
晶、単結晶/多結晶、多結晶/多結晶から構成されるセ
ラミックス複合材料とすることができる。本発明書にお
いて「単結晶」とは、X線回折において、特定の結晶面
からの回折ピークのみが観察される状態の結晶構造を意
味する。
【0008】請求項1に示した金属の酸化物としては、
例えば、以下のようなものがあげられる。 Al23、MgO、SiO2、TiO2、ZrO2、Ca
O、Y23、BaO、BeO、FeO、Fe23、Mn
O、CoO、Nb25、Ta25、SrO、Cr23
ZnO、NiO、Li2O、Ga23、HfO2、ThO
2、UO2、SnO2、さらに以下に示す希土類元素酸化
物が挙げられる。 La23、Y23、CeO2、Pr611、Nd23、S
23、Eu23、Gd23、Tb47、Dy23、H
23、Er23、Tm23、Yb23、Lu23
【0009】また、請求項1に示した2種以上の金属の
酸化物の組み合わせで生成される複合酸化物には、例え
ば、以下のようなものがあげられる。 3Al23・2SiO2(Mullite)、MgO・
Al23、Al23・TiO2、BaO・6Al23
BaO・Al23、BeO・3Al23、BeO・Al
23、3BeO・Al23、CaO・TiO2、CaO
・Nb23、CaO・ZrO2、2CoO・TiO2、F
eAl24、MnAl24、3MgO・Y23、2Mg
O・SiO2、MgCr24、MgO・TiO2、MgO
・Ta25、MnO・TiO2、2MnO・TiO2、3
SrO・Al23、SrO・Al23、SrO・2Al
23SrO・6Al23、SrO・TiO3、TiO2
3Nb25、TiO2・Nb25、3Y23・5Al2
3、2Y23・Al23、2MgO・2Al23・5S
iO2
【0010】また、酸化アルミニウム(Al23)と希
土類元素酸化物から生成される複合酸化物としては、例
えば、以下のようなものが挙げられる。 LaAlO3,CeAlO3,PrAlO3,NdAl
3,SmAlO3,EuAlO3,GdAlO3,DyA
lO3,Yb4Al29,Er3Al512,11Al23
・La23,11Al23・Nd23,11Al23
Pr23,EuAl1118,2Gd23・Al23,1
1Al23・Sm23,Yb3Al512,CeAl11
18,Er4Al29
【0011】本発明の繊維強化セラミックス複合材料で
は、上述のセラミックス複合材料からなる母材中に、結
晶性の炭化ケイ素繊維が繊維形状を保持したまま分散し
ている。 この結晶性の炭化ケイ素繊維は、密度が2.
7g/cm3以上で、重量割合(合計で100重量%)
で、Si:55〜70%、C:30〜45%、Al:
0.06〜3.8%及びB:0.06〜0.5%からな
り、SiCの焼結構造からなることを特徴とするもので
ある。
【0012】或いは、この結晶性の炭化ケイ素繊維は、
密度が2.7g/cm3以上であり、重量割合(合計で
100重量%)で、Si:55〜70%、C:30〜4
5%、Al:0.06〜3.8%及びB:0〜0.2
%、及びY:0.06〜3.8%及び/又はMg:0.
06〜3.8%からなり、SiCの焼結構造からなるこ
とを特徴とするものである。 この結晶性炭化ケイ素繊
維は、特願平9−226156号により特許出願されて
いる「耐アルカリ性良好な結晶性炭化ケイ素繊維」であ
る。
【0013】本発明で用いられる結晶性炭化ケイ素繊維
の形状は、長繊維、短繊維、2次元或いは3次元の各種
織物形状物のいずれであっても良い。また、繊維の含有
率については、特に制限されるものではない。
【0014】この結晶性炭化ケイ素繊維と、前述の母材
の界面には、適当な滑り層としての役割を演じる境界層
が存在している。この境界層の成分は、特に限定されな
いが、一般に繊維強化タイプのセラミックス複合材料の
界面層として用いられるものがあげられる。例えば、炭
素、BN、モナザイト(例えば、リン酸ランタン等)、
炭素/炭化ケイ素の層状積層物等である。また、境界層
の耐酸化性を改善する目的で各種易酸化性の添加物が加
えられていても良い。
【0015】これらの境界層は、本発明の繊維強化セラ
ミックス複合材料を製造する前に、予め結晶性炭化ケイ
素に形成されていても良く、また同繊維強化セラミック
ス複合材料を製造する際に、母材として用いる酸化物層
中に存在する、極少量の活性酸素と結晶性炭化ケイ素繊
維の表面近傍層との間での下記のような反応により形成
させる炭素層であっても良い。 SiC + O2
= SiO2 + C
【0016】本発明の、繊維強化セラミックス複合材料
の製造方法は特に制限を受けないが、例えば以下の方法
によって調製することができる。
【0017】最初に2種以上のセラミック粉末を、目的
とする成分比率のセラミックス複合材料を生成する割合
で混合して、混合粉末を調製する。混合方法については
特別の制限はなく、乾式混合法及び湿式混合法のいずれ
も採用することが出来る。湿式混合法を用いる際の媒体
としては、メタノール、エタノールのようなアルコール
が一般に使用される。
【0018】一方、結晶性炭化ケイ素繊維は、Alを
0.05〜3重量%、好ましくは0.1〜1重量%、及
びBを0.05〜0.4重量%、好ましくは1.5〜
2.5重量%含有し、更に余剰の炭素を1重量%以上、
好ましくは1.5〜2.5重量%含有する非晶質の炭化
ケイ素繊維、或いは、Alを0.05〜3重量%、好ま
しくは0.1〜1重量%、及びBを0〜0.1重量%、
Yを0.05〜3重量%、好ましくは0.1〜1重量%
及び/又はMgを0.05〜3重量%、好ましくは0.
1〜1重量%、及び余剰の炭素を1重量%以上含有する
非晶質の炭化ケイ素繊維を摂氏1600〜2100度の
範囲の温度に加熱することによって調製される。この加
熱処理は、アルゴン、ヘリウムのような不活性ガス雰囲
気下で行われる。
【0019】次いで、前述の混合粉末中に、適当な方法
により上記結晶性炭化ケイ素繊維を埋設した後、公知の
炉、例えばアーク溶解炉を用いて、同混合粉末が溶融す
る温度、例えば摂氏1800〜2500度に加熱して溶
解する。 引き続き、上記繊維材を含有する溶解物を一
方向に凝固させて、本発明の繊維強化セラミックス複合
材料を調製する。別の方法として、上記混合粉末のみを
予め溶解後に粉砕し、繊維材を埋設後、再び溶解させ、
一方向凝固させる方法を採用することも出来る。
【0020】溶解凝固の際の雰囲気圧力は、通常10-3
torr以下、好ましくは10-4torr以下である。
また、一方向に凝固させる時のルツボの移動速度、換言
するとセラミックス複合材料の生成速度は通常50mm
/時間以下、好ましくは1〜40mm/時間である。雰
囲気圧力及び移動速度以外の調製条件はそれ自体公知の
条件と同様である。
【0021】溶解凝固の際の雰囲気圧力或いはルツボの
移動速度が条件範囲外になると、気泡又はボイドがコロ
ニー界面に生成しやすくなって、機械的強度及びクリー
プ特性の優れた複合材料を得ることが困難になる。
【0022】一方向凝固させる装置としては、垂直方向
に設置された円筒状の容器内にルツボが上下方向に移動
可能に収納されており、円筒状容器のほぼ中央部外周に
加熱用の誘導コイルが取り付けられており、容器内空間
を減圧にするための真空ポンプが設置されている、それ
自体公知の装置を使用することが出来る。
【0023】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示す。参考例1
ナトリウム400gを含有する無水キシレンに、窒素ガ
ス気流下にキシレンを加熱還流させながら、ジメチルジ
クロロシラン1lを滴下し、引き続き10時間加熱還流
し沈殿物を生成させた。この沈殿をろ過し、メタノー
ル、次いで水で洗浄して、白色のポリジメチルシラン4
20gを得た。
【0024】参考例2 ジフェニルジクロロシラン75
0g及びホウ酸124gを窒素ガス雰囲気下にn−ブチ
ルエーテル中、100〜120℃で加熱し、生成した白
色樹脂状物をさらに真空中400℃で1時間加熱するこ
とによって、フェニル基含有ポリボロシロキサン530
gを得た。
【0025】実施例1 強化用に使用された結晶性炭化
ケイ素繊維は、以下の方法により調製された。 参考例
1で得られたポリジメチルシラン100部に参考例2で
得られたフェニル基含有ポリボロシロキサン4部を添加
し、窒素ガス雰囲気中、350℃で5時間熱縮合して、
高分子量の有機ケイ素重合体を得た。この有機ケイ素重
合体100部を溶解したキシレン溶液にアルミニウム−
トリ−(sec−ブトキシド)を7部を加え、窒素ガス
気流下に310℃で架橋反応させることによって、ポリ
アルミノカルボシランを合成した。このポリアルミノカ
ルボシランを245℃で溶融紡糸した後、空気中140
℃で5時間加熱処理した後、これを更に窒素中300℃
で10時間加熱して不融化繊維を得た。この不融化繊維
を窒素中1500℃で連続焼成し、炭化ケイ素系連続無
機繊維を合成した。
【0026】得られた連続無機繊維を1900℃のアル
ゴン中で連続加熱処理して結晶性炭化ケイ素繊維を合成
した。得られた炭化ケイ素系連続無機繊維の化学組成
は、Si:67wt%、C:31wt%、O:0.3wt%、
Al:0.8wt%、B:0.06wt%で、原子比でS
i:C:O:Al=1:1.08:0.008:0.0
12であった。この無機繊維の引張り強度は270kg/m
m2、弾性率は32t/mm2で、緻密なSiCの焼結構造か
らなっていた。また、密度は2.9g/cm3であっ
た。
【0027】一方、母材成分である酸化物セラミックス
複合材料の原料は、以下の方法により調製された。原料
としてα−Al23粉末とGd23粉末を78.0/2
2.0mol%の割合で混合し、エタノール溶媒を用い
て湿式ボールミルによって混合し、得られたスラリーか
らロータリーエヴァポレータを用いてエタノールを除去
した。このようにして調製された混合粉末中に、上記結
晶性炭化ケイ素繊維のチョップ状物を均一に埋設し、チ
ャンバー内に設置されたルツボに仕込み、10-5tor
rの雰囲気圧力に維持して、高周波コイルを用いてルツ
ボを摂氏1850〜2000度に加熱して、金型内の混
合粉末成分を溶解させた。次に、上記と同一の雰囲気圧
力下でルツボを5mm/時間の速度で降下させ一方向凝
固させて、セラミックス複合材料を得た。
【0028】この複合材料の凝固方向に対して直角な面
からのX線回折では、結晶性炭化ケイ素繊維に由来する
β−SiCの(111)、(200)、(220)及び
(311)面に対応するピーク以外には、α−Al23
とGdAlO3のそれぞれ特定の面からの回折ピークの
みが観察された。このことから、本発明の母材であるセ
ラミックス複合材料は、α−Al23単結晶及びGdA
lO3単結晶の二つの相から構成されていることが確認
された。尚、光学顕微鏡観察により、本発明の母材であ
るセラミックス複合材料には、コロニー、粒界相或いは
粗大粒子は観察されず、本母材が単結晶Al23及び単
結晶GdAlO3の均一な複合構造からなることも観察
された。
【0029】また、図1に示す光学顕微鏡写真、並びに
X線マイクロアナライザーの分析結果から、同酸化物の
母材中には、原料として使用した結晶性炭化ケイ素繊維
が、繊維形状を保持したまま複合化されていることが確
認された。また、この繊維材と酸化物の母材界面では、
成形中に適度な反応が進行し、炭素を主体とした薄い境
界層の形成が認められた。
【0030】この繊維強化セラミックス複合材料の3点
曲げ強度は、摂氏1400度、1500度、1600度
及び1700度で、それぞれ552、540、570及
び560MPaを示した。また、材料中にV型ノッチを
入れて、3点曲げ試験により実施するSEVNB法によ
る破壊靭性の測定では、9.3MPam1/2の破壊靭性
値が得られた。これは、同法により測定した、窒化ケイ
素の5.65MPam 1/2や炭化ケイ素の2.51MP
am1/2よりも明らかに大きな値であった。
【0031】比較例1 結晶性炭化ケイ素繊維を使用し
ないこと以外は、全て実施例1と同様にして、セラミッ
クス複合材料を調製した。この複合材料の凝固方向に対
して直角な面からのX線回折では、α−Al23とGd
AlO3のそれぞれ特定の面からの回折ピークのみが観
察され、上記母材成分である酸化物は、α−Al23
結晶及びGdAlO3単結晶の二つの相から構成されて
いることが確認された。
【0032】このセラミックス複合材料の3点曲げ強度
は、摂氏1400度、1500度、1600度及び17
00度で、それぞれ600、585、610及び605
MPaと優れていたが、材料中にV型ノッチを入れて、
3点曲げ試験により実施したSEVNB法による破壊靭
性の測定では、4.0MPam1/2と実施例1よりは明
らかに低い破壊靭性値しか得られなかった。
【0033】比較例2 実施例1の結晶性炭化ケイ素繊
維の代わりに、ケイ素62.4重量%、炭素37.1重
量%及び酸素0.5重量%からなる非晶質の炭化ケイ素
繊維を使用したこと以外は、全て実施例1の方法に従っ
て繊維強化セラミックス複合材料を調製した。 同セラ
ミックス複合材料では、用いた繊維材は、製造過程に分
解しており繊維形状を保持していなかった。従って、加
えた繊維による強化効果はまった得られておらず、同セ
ラミックスの3点曲げ強度も、摂氏1400度、150
0度、1600度及び1700度で210、200、2
05及び190MPaと低く、また破壊靭性値も3.2
MPam1/2と低いものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L037 CS29 CS30 FA01 FA05 FA06 FA09 FA12 PA49 PS02 PS03 PS10 UA06 UA10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属の酸化物と2種以上の金属の酸化物か
    ら生成される複合酸化物とからなる群から選ばれる2種
    以上の酸化物から構成されている凝固体であって、構成
    相がα−Al23とY3Al512とからなる凝固体を除
    くセラミックス複合材料を母材とし、密度が2.7g/
    cm3以上で、強度及び弾性率が、それぞれ2GPa以
    上及び250GPa以上であり、SiCの焼結構造から
    なる耐アルカリ性の良好な結晶性炭化ケイ素繊維で強化
    された繊維強化セラミックス複合材料。
  2. 【請求項2】母材のセラミックス複合材料中に、コロニ
    ー及びポアがないことを特徴とする請求項1記載の繊維
    強化セラミックス複合材料。
  3. 【請求項3】母材のセラミックス複合材料の構成相が、
    単結晶及び/又は多結晶からなることを特徴とする請求
    項1又は2記載の繊維強化セラミックス複合材料。
  4. 【請求項4】母材のセラミックス複合材料の構成相が、
    酸化アルミニウム(Al23)又は希土類元素酸化物
    と、酸化アルミニウムと希土類元素酸化物から生成され
    る複合酸化物とからなる群から選ばれる2種以上の酸化
    物から構成されていることを特徴とする請求項1〜3記
    載の繊維強化セラミックス複合材料。
  5. 【請求項5】結晶性炭化ケイ素繊維が、2.7g/cm
    3以上の密度を有しており、重量割合(合計で100重
    量%)で、Si:55〜70%、C:30〜45%、A
    l:0.06〜3.8%及びB:0.06〜0.5%か
    らなり、SiCの焼結構造からなることを特徴とする請
    求項1〜4記載の繊維強化セラミックス複合材料。
  6. 【請求項6】結晶性炭化ケイ素繊維が、2.7g/cm
    3以上の密度を有しており、重量割合(合計で100重
    量%)で、Si:55〜70%、C:30〜45%、A
    l:0.06〜3.8%及びB:0〜0.2%、及び
    Y:0.06〜3.8%及び/又はMg:0.06〜
    3.8%からなり、SiCの焼結構造からなることを特
    徴とする請求項1〜4記載の繊維強化セラミックス複合
    材料。
JP10178445A 1998-06-25 1998-06-25 高耐熱性繊維強化セラミックス複合材料 Pending JP2000007452A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10178445A JP2000007452A (ja) 1998-06-25 1998-06-25 高耐熱性繊維強化セラミックス複合材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10178445A JP2000007452A (ja) 1998-06-25 1998-06-25 高耐熱性繊維強化セラミックス複合材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000007452A true JP2000007452A (ja) 2000-01-11

Family

ID=16048655

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10178445A Pending JP2000007452A (ja) 1998-06-25 1998-06-25 高耐熱性繊維強化セラミックス複合材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000007452A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011157632A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Ube Industries Ltd 複合材料用開繊無機繊維束及びその製造方法、並びに該繊維束で強化されたセラミックス基複合材料

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011157632A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Ube Industries Ltd 複合材料用開繊無機繊維束及びその製造方法、並びに該繊維束で強化されたセラミックス基複合材料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Alhosseini et al. The effect of oxide, carbide, nitride and boride additives on properties of pressureless sintered SiC: A review
US4829027A (en) Liquid phase sintering of silicon carbide
US5298470A (en) Silicon carbide bodies having high toughness and fracture resistance and method of making same
US5470806A (en) Making of sintered silicon carbide bodies
US5656218A (en) Method for making high performance self-reinforced silicon carbide using a pressureless sintering process
US5200374A (en) Sialon-based sintered body and process for producing same
EP0282879A2 (en) Composite ceramic sintered body and process for production thereof
JPS5921579A (ja) 炭化珪素焼結成形体とその製造方法
Zawrah et al. Liquid-phase sintering of SiC in presence of CaO
JP3222134B2 (ja) 焼結成形体及びその使用
EP0987232A2 (en) Matrix for high-performance ceramic matrix composite
Huang et al. Sintering behaviour and properties of SiCAION ceramics
EP0419271A2 (en) Silicon carbide bodies having high toughness and fracture resistance and method of making same
JPH05246760A (ja) ジルコニア系複合セラミック焼結体及びその製法
Hirosaki et al. Effect of oxide addition on the sintering and high-temperature strength of Si 3 N 4 containing Y 2 O 3
US5439853A (en) Mixed oxide composite ceramics and method of producing the same
JPS605079A (ja) サイアロン基セラミツクスの製造法
JP2000007452A (ja) 高耐熱性繊維強化セラミックス複合材料
EP0365553A1 (en) PROCESS FOR PRODUCING CERAMIC COMPOSITE MATERIALS CONTAINING SILICON OXYNITRIDE AND ZIRCONIUM OXIDE.
Rice Processing of ceramic composites
JPH0881275A (ja) SiC基繊維複合材料の製造方法
JP4368033B2 (ja) セラミックス複合材料
JP2000007453A (ja) 高耐熱性繊維強化セラミックス複合材料
JPH0624726A (ja) ジルコニア−二ケイ化モリブデン組成物およびその製造法
Cao et al. FORMATION AND DENSIFICATION OF a’-SIALON CERAMICS

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050517

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060110