JP2000007397A - セメント系水硬性組成物用混和材 - Google Patents

セメント系水硬性組成物用混和材

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JP2000007397A JP17421998A JP17421998A JP2000007397A JP 2000007397 A JP2000007397 A JP 2000007397A JP 17421998 A JP17421998 A JP 17421998A JP 17421998 A JP17421998 A JP 17421998A JP 2000007397 A JP2000007397 A JP 2000007397A
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admixture
fly ash
hydraulic composition
weight
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Haruomi Tada
東臣 多田
Hiroshi Teraishi
弘 寺石
Tadayoshi Umagoe
唯好 馬越
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Shikoku Research Institute Inc
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    • C04B40/00Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
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    • C04B40/0042Powdery mixtures
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フライアッシュのセメント系水硬性組成物用
混和材としての改良を行うことにより、フライアッシュ
の利用拡大を図ることを課題とする。 【解決手段】 本発明のセメント系水硬性組成物用混和
材は、フライアッシュ100重量部に対して石灰石粉が
10重量部以上100重量部以下で混和されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フライアッシュと
石灰石粉とから構成されるセメント系水硬性組成物用混
和材に関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電所から排出される石炭灰には、
排煙処理システム内の電気集塵装置を用いて回収される
フライアッシュ(EP灰とも呼ばれる)と、ボイラ内の
炉底に落下するクリンカーアッシュとに大別される。
【0003】ほとんどが0.1mm以下の微粒子である
フライアッシュは、セメント製造の際の原料として、ま
た、コンクリートに混和する混和材等に利用され、残り
は埋立処分されている。
【0004】一般にフライアッシュをコンクリートに混
和すると、流動性が良好となり、コンクリートの単位水
量が低減できるほか、ポゾラン反応により硬化体の組織
が緻密になり、耐久性、長期強度が向上し、単位セメン
ト量の低減により水和熱が低減する等の効果が認められ
ている(例えば、コンクリート用混和材、電力土木、N
o.252第3頁〜第13頁、1994年など)。
【0005】そこで、これらのフライアッシュをコンク
リートに混和することが期待され、種々の検討がなされ
ている。
【0006】例えば、特開平7−267697号公報に
よれば、フライアッシュを主体とする混和材をセメント
に対して30〜50重量%の範囲内(内割)で配合する
ことによる初期強度低下の抑制された水硬性組成物が開
示されている。
【0007】また、特開平4−321546号公報に
は、ポルトランドセメントに高炉スラグ微粉末の50〜
80%、フライアッシュの0〜30%の範囲の組み合わ
せの配合からなる高流動コンクリート組成物が開示され
ている。また、特開平7−277785号公報には、特
定の粒度分布を有するポルトランドセメントが50%以
上で、かつ、残りが高炉スラグ、フライアッシュ、石灰
石粉末、珪砂粉末から選ばれる少なくとも1種以上の無
機粉末からなる高流動水硬性組成物が開示されている。
これらの高流動水硬性組成物では、流動性が改善され、
振動締固め作業が不要な高流動コンクリートとして利用
される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】JIS灰を主体とする
フライアッシュのコンクリート用混和材としての利用
は、主にコンクリートの長期強度の増進、経済的配合を
得ることが目的であり、具体的にはセメント代替として
の利用であった。そして、そのフライアッシュの使用量
はコンクリート1m3当たり、高々100kg〜200
kg程度の量での配合であった。
【0009】昨今の社会情勢から、産業廃棄物の処分用
地の確保がますます困難となりつつあり、フライアッシ
ュを埋立処分するのには限度がある。また、セメント原
料としての粘度代替には限度がある。これにより、コン
クリート混和材への適用の拡大が望まれているが、分級
機で分級して良質なコンクリート混和材を得るには、高
価な分級機や分級する工数(手間)が必要となる。
【0010】そこで、この発明は、フライアッシュのセ
メント系水硬性組成物用混和材としての改良を行うこと
により、フライアッシュの利用拡大を図ることを課題と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、フライアッシュのみ、又は石灰石粉のみを
コンクリートと混合すると、強度の発現が十分でない
が、これらを同時に使用することにより強度発現と軽量
化とが期待され、結果的にフライアッシュの使用量を増
大させることができる。従って、従来技術に較べ、2種
類の混和材を混練する新たな設備投資を避けて、プレミ
ックス化し、利用の便に供しようとするものである。
【0012】すなわち、請求項1に記載された発明は、
フライアッシュ100重量部に対して石灰石粉が10重
量部以上100重量部以下で混和されたセメント系水硬
性組成物用混和材である。この石灰石粉の好ましい配合
割合は、請求項2の発明に記載されるように、フライア
ッシュ100重量部に対して石灰石粉が20重量部より
多く、60重量部以下である。
【0013】請求項3に記載の発明は、前記フライアッ
シュ及び石灰石粉は、乾燥状態で混合されたことを特徴
とする請求項1に記載のセメント系水硬性組成物用混和
材である。
【0014】請求項4に記載の発明は、前記フライアッ
シュは、粒子径がlμm〜100μmの範囲内にある粒
子が全粒子の80重量%以上含み、かつ、平均粒子径が
10μm〜30μmの範囲内であることを特徴とする請
求項1に記載のセメント系水硬性組成物用混和材であ
る。
【0015】請求項5に記載の発明は、前記フライアッ
シュは、比重が2.0〜2.4の範囲、ブレーン比表面
積が2,400cm2/g〜4,700cm2/gの範囲
内であることを特徴とする請求項4に記載のセメント系
水硬性組成物用混和材である。
【0016】請求項6に記載の発明は、前記フライアッ
シュは、強熱減量が5%以下であることを特徴とする請
求項5に記載のセメント系水硬性組成物用混和材であ
る。
【0017】請求項7に記載の発明は、前記石灰石粉
は、2.5mmのふるいを通過し、かつ、粒子径が10
μm〜1200μmの範囲にある粒子が全粒子の80重
量%以上含むことを特徴とする請求項1〜請求項6のい
ずれか1項に記載のセメント系水硬性組成物用混和材で
ある。
【0018】請求項8に記載の発明は、前記石灰石粉
は、比重が2.6〜2.7の範囲、ブレーン比表面積が
10cm2/g〜2500cm2/gの範囲にあることを
特徴とする請求項7に記載のセメント系水硬性組成物用
混和材である。
【0019】請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求
項8のいずれか1項に記載の前記セメント系水硬性組成
物用混和材は、コンテナ、容器又は袋に梱包されて提供
されることを特徴とするセメント系水硬性組成物用混和
材である。
【0020】以上のセメント系水硬性組成物用混和材
は、フライアッシュ及び石灰石粉を所定割合で予め混練
(プレミキシング)したものであるが、このセメント系
水硬性組成物用混和材は、一旦貯蔵され、該貯蔵された
セメント系水硬性組成物用混和材は、コンテナに搭載さ
れるか、または、容器、袋などに梱包されて運搬可能と
される。このセメント系水硬性組成物用混和材は、セメ
ント、骨材、水、高性能減水剤等と適宜の割合に混練用
ミキサに投入されて混練されることにより、高流動コン
クリート又は高流動モルタルとなる。
【0021】このようにして得られたコンクリート材
は、フライアッシュの単位量を300kg/m3〜60
0kg/m3の範囲内に高めることが可能となる。ま
た、このようして得られたコンクリート材の単位容積重
量は、2.1g/cm3程度以下と軽量である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について、説明する。
【0023】コンクリートに混和される混和材料とし
て、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、シリカヒュー
ム、もみ殻灰などが挙げられるが、この発明では、フラ
イアッシュに限定される。
【0024】フライアッシュは、火力発電所から排出さ
れる一種の廃棄物で、セメント原料あるいはコンクリー
ト混和材として、また路盤材等として全排出量の約45
%が利用され、残りは埋立廃棄されているが、本発明に
おいては、これらのフライアッシュの全てが適用可能で
ある。最近はこれらのフライアッシュの性状をさらに向
上させるため、微粉砕し、従来よりさらに微粉としたフ
ライアッシュが使用される傾向にあるが、これらも包含
される。
【0025】このフライアッシュは、石炭火力発電所に
おいてミルによって微粉砕された石炭が、微粉炭燃焼ボ
イラで焼成された後、灰分が排煙処理システム内の電気
集塵器により捕集されたものであり、その主成分は、シ
リカ(SiO2)及びアルミナ(Al23)である。
【0026】これらのフライアッシュの内、本発明で
は、粒子径がlμm〜100μmの範囲内の粒子が全粒
子の80重量%以上含み、かつ、平均粒子径が10μm
〜30μmの範囲内であることが好ましい。粒子径がこ
れらの範囲を超えて大きい場合や、また小さい場合に
は、流動性の改善効果が小さい。
【0027】また、このフライアッシュの比重は2.0
〜2.4の範囲、ブレーン比表面積が2,400cm2
/g〜4,700cm2/gの範囲内であることが好ま
しい。
【0028】このフライアッシュの強熱減量は限定され
ないが、5%以下であることが好ましい。
【0029】石灰石粉は、近年生コンクリートへの利用
が進められているが、まだ研究段階であり、充分に実用
化されていない。そして、その場合、使用される石灰石
粉は、その粒度範囲がブレーン比表面積で2,500c
2/g以上と微粒子径を中心としたものである(例え
ば、コンクリート用石灰石微粉末品質規格案:「石灰石
微粉末の特性とコンクリートへの利用に関するシンポジ
ウム」(社)日本コンクリート工学協会参照。)。本発
明において使用される石灰石粉としては、その粒子径は
限定されずに微粒子であってもよいが、例えば、2.5
mmのふるいを通過し、かつ、粒子径が10μm〜12
00μmの範囲にある粒子が全粒子の80重量%以上含
むように、粒径2.5mm程度と大きなものを含んでい
てもよい。これにより、石灰石の微粉工程を経ることな
く製造された、粗粒子を用いることができ、飛躍的に経
済性が向上される。また、このような粗粒子を含む混和
材は、細骨材の一部代替として利用できるので、枯渇化
が進む細骨材の歯止めを掛ける役割をも果たすことがで
きる。
【0030】従って、本発明で適用可能な石灰石粉は、
比重が2.6〜2.7の範囲、ブレーン比表面積が10
cm2/g〜2500cm2/gの範囲としても特徴づけ
られる。
【0031】以上のフライアッシュ及び石灰石粉は、乾
燥状態で混合することを特徴としている。フライアッシ
ュは通常、その水分率(湿分)が極めて低い状態で提供
され、JIS規格においては1%以下と規定されてい
る。一方、石灰石粉は、湿分1%以下が望ましい。ま
た、プレミックス後の混和材の湿分も1%以下とする。
フライアッシュと石灰石粉との混合割合は、フライアッ
シュ100重量部に対して石灰石粉が10重量部以上1
00重量部以下であることが必要である。石灰石粉が少
ないと、高流動コンクリートを得るための高性能減水剤
を多量に使用する必要が生じたり、また、十分な流動性
改善の効果を得ることができない。
【0032】一方、石灰石粉の混合割合が多いと、コン
クリート材の比重(単位容積重量)が大きくなり、軽量
化が得られない。また、十分な流動性改善の効果が得ら
れないばかりか、多量の混和材をセメントに配合するこ
とができず、結果として、多量のフライアッシュをセメ
ントに混和できなくなりフライアッシュを多量に使用す
るという本発明の目的に適合しなくなる。
【0033】この石灰石粉の好ましい配合割合は、フラ
イアッシュ100重量部に対して20重量部より多く、
60重量部以下である。
【0034】混合方法は特には限定されず、一般的な粉
体用ミキサによる混練でよい。混練装置としては、例え
ば、オムニミキサ、強制2軸ミキサが例示される。
【0035】本発明のセメント系水硬性組成物用混和材
の製造装置及び製造例を以下に示す。例えば、ロータリ
フィーダを備えたフライアッシュ貯蔵サイロとシュート
を備えた石灰石粉貯蔵サイロとの双方に所定の各原料を
蓄える。シュートから落下した石灰石粉は、搬送ベルト
などを通じて適宜計量されて輸送される。一方、ロータ
リフィーダからは、輸送管を通してフライアッシュが空
気輸送され、定量される。これらの石灰石粉とフライア
ッシュとは粉体混練用ミキサに供給される。もちろん、
石灰石粉砕工場に隣接して製造プラントを設置する場合
には、石灰石貯蔵サイロは用いずに、粉砕された石灰石
粉を適宜分級して粉体混練用ミキサに直接供給してもよ
い。
【0036】この粉体混練用ミキサにて均一に混練(ミ
キシング)されることにより、本発明のセメント系水硬
性組成物用混和材を調整することができる。得られたセ
メント系水硬性組成物用混和材は、ミキサから搬出され
て、貯蔵される。運搬の容易性のために、粉体混練用ミ
キサから直接、ジェットパック車などのコンテナに搬送
されてもよい。また、簡便性のために、容器又は袋に梱
包されてもよい。この場合の容器又は袋は特には限定さ
れずに10kg、20kg、30kg等の単位であって
よく、石灰石粉、フライアッシュ等の運搬の際に用いら
れる袋又は容器がそのまま採用される。
【0037】以上のようにして調整されたセメント系水
硬性組成物用混和材は、セメント及び細骨材、粗骨材、
高性能(AE)減水剤などの他の混和材と適宜の配合割
合で配合されることにより、高流動コンクリート材、高
流動モルタル材となる。例えば、セメント系水硬性組成
物用混和材、粗骨材、細骨材、セメントの順にコンクリ
ート調整用混練機に投入し、空練り後、別途に高性能減
水剤の所定量を溶解させた水を加えて混練することによ
り、高流動コンクリート材又は高流動モルタル材を得る
ことができる。
【0038】セメント系水硬性組成物用混和材の配合割
合は、セメント材料100重量部に対して500重量部
以下の範囲内で配合させることができるが、基本的には
所要の流動性、構造物の設計基準強度に応じて適宜設定
することができ、配合量を増加させることにより、組成
物の流動性を上昇させることができる。例えば、高流動
コンクリート又はモルタルの場合、コンクリート材中で
表現すると、100kg/m3〜1000kg/m3、好
ましくは120kg/m3〜750kg/m3の単位量で
配合することができる。この単位量が少ない場合には、
高流動性を有することが困難となる。
【0039】この場合のセメンとしては、特には限定さ
れないが、普通ポルトランドセメント、早強ポルトラン
ドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱セメン
ト等のポルトランドセメントが例示される。また、これ
らのセメントは、単独で使用しても、複数種類併用して
もよい。
【0040】これらのセメントの使用量は限定されない
が、本発明においては、その使用量が少なくても十分な
圧縮強度が発現するという特徴を有する。このため、材
料中のセメント使用量は、100kg/m3〜500k
g/m3、好ましくは200kg/m3〜350kg/m
3の単位量で配合されている。例えば、250kg/m 3
以下と少ない配合量であっても、実用的な高流動コンク
リート材又は高流動モルタル材が提供される。
【0041】また本発明において、用いられる細骨材、
粗骨材としては、天然骨材、合成骨材、副産骨材又はこ
れらの混合物のいずれも使用することができる。細骨材
としては、例えば、砕砂、川砂、山砂、海砂、軽量骨材
等が挙げられる。
【0042】細骨材の配合割合は、コンクリートの場
合、セメント材料100重量部に対して100〜500
重量部の範囲で配合させることができる。例えば、コン
クリート材中で表現すると、400kg/m3〜900
kg/m3、好ましくは400kg/m3〜600kg/
3の単位量で配合することができる。本発明で用いら
れるセメント系水硬性組成物用混和材には石灰石が含ま
れていることにより、細骨材の相対的な使用割合も減少
させることができる。山砂、川砂、海砂、砕砂などの天
然細骨材は、資源の枯渇化が問題とされているが、この
発明によれば、天然細骨材の使用量が減じられるという
効果も有する。
【0043】粗骨材としては、例えば、砕石、玉砕石、
川砂利等が挙げられる。この粗骨材の配合割合は、コン
クリートの場合、セメント材料100重量部に対して1
50〜500重量部の範囲で配合させることができる。
例えば、コンクリート材中で表現すると、500kg/
3〜1000kg/m3、好ましくは500kg/m 3
〜700kg/m3の単位量で配合することができる。
【0044】本発明において用いられる高性能(AE)
減水剤とは、従来、使用されてきたAE減水剤よりも減
水効果が高いものであり、従来の減水剤と同様に生コン
プラントで添加し、スランプや空気量の経時変化の少な
いことが望まれている。これらは、通常、高性能減水剤
あるいは高性能AE減水剤と称されている。例えば、ポ
リカルボン酸系高性能AE減水剤、ナフタリンスルホン
酸ホルマリン高縮合物が例示されるがこれらに限定され
ない。
【0045】本発明においては、高性能減水剤の単位量
が0.1kg/m3〜10kg/m3、好ましくは、0.
5kg/m3〜7kg/m3程度と少ない量でも、流動性
が改善されて高流動コンクリート材又はモルタル材が提
供されるという特徴を有する。それ故、多量の高性能減
水剤を使用する必要はない。以上のようにして調整され
たコンクリート材又はモルタル材は、フライアッシュを
300kg/m3〜600kg/m3の高単位量の範囲内
で配合させることができる。これにより、多量のフライ
アッシュを使用することができ、また、このようにして
調整されたコンクリート材の単位容積重量は、2.1g
/cm3程度以下に軽量化されることが可能となる。
【0046】また、このセメント系水硬性組成物用混和
材は、フライアッシュが混入されているので、コンクリ
ート材又はモルタル材としての性能が維持され、特に普
通コンクリートと同等又は同等以上の強度発現、長期強
度の増進、耐久性の改善、水密性の向上などの品質改善
効果を有する生コンクリート材又は生モルタル材を得る
こともできる。
【0047】本発明のセメント系水硬性組成物用混和材
には、その他の界面活性剤、化学混和剤、膨張材、収縮
低減剤、ポリマーエマルジョン、増粘剤、発泡剤などを
併用することができる。
【0048】また、同様に、本発明のコンクリート材又
はモルタル材には、その他の界面活性剤、化学混和剤、
膨張材、収縮低減剤、ポリマーエマルジョン、増粘剤、
発泡剤などを併用することができる。
【0049】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。な
お、実施例中、断りのない限り組成割合は重量で表現す
る。 [セメント系水硬性組成物用混和材の調整]使用したフ
ライアッシュ(記号F)は、石炭火力発電所において電
気集塵器により捕集されたものであり、その詳細は表1
に示した。また、使用した石灰石粉(記号Ca)の詳細
を表2に示した。
【0050】なお、表1及び表2において、粒子径はJ
IS Z 8801の試験用ふるいを用い、平均粒子径
は加重平均により、比重はJIS R 5201の6
(比重試験)に準じ、ブレーン比表面積はJIS R
5201(比表面積試験)によるブレーン法に準じ、強
熱減量はJIS A 6201の強熱減量の試験に準じ
て求めた値である。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】 表1のフライアッシュ(F)の所定量と表2の石灰石粉
(Ca)の所定量とを適宜の組成割合でオムニミキサに
て混練を行い、種々の組成割合のセメント系水硬性組成
物用混和材(A)を調整した。 [コンクリート材の調整]以上のようにして調整された
セメント系水硬性組成物用混和材(A)を用い、粗骨
材、細骨材、セメントの順にコンクリート調整用混練機
に投入し、空練り後、別途に高性能減水剤の所定量を溶
解させた水を加えて混練することにより、目標スランプ
フロー値が50cm以上の高流動コンクリート材を調整
した。
【0053】なお、ここで使用したセメントは市販の普
通ポルトランドセメント(比重3.15)であり、細骨
材としては香川県産の砕砂(表乾比重2.58)、粗骨
材としては香川県産の砕石(表乾比重2.64)、高性
能AE減水剤としては、株式会社エヌエムビー社製のレ
オビルドSP−8N(ポリカルボン酸エーテル系の複合
体)を用いた。得られたコンクリート材の流動性と圧縮
強度を評価し、結果を表3に示した。
【0054】
【表3】 対照に普通コンクリートの例、フライアッシュ単独で高
流動コンクリートを製造した例を示したが、本発明の組
成を採用することにより、高性能減水剤を多量に使用す
ることなく、高流動コンクリートが得られることが理解
される。また、このときの細骨材としての砂の量や、粗
骨材としての砂利の使用割合が少なくでき、かつ、セメ
ントの使用割合が少なくても、初期強度(圧縮強度)の
良好なコンクリート材が得られていることが確認でき
る。これにより得られたコンクリート材の単位容積重量
は、2.1g/cm3程度であり、普通コンクリートの
単位容積重量に比較して、軽量化が図れている。
【0055】このようにして得られた高流動コンクリー
トは、生コンクリートの打設時に締め固め不要のコンク
リート材として使用できるので、作業性の軽減が図れ
る。また、全体として、粉体割合が多いので、型枠木目
に馴じみがよく、特殊型枠、擬石型枠などの種々の型枠
に対して作業性良く流し込むことが可能である。
【0056】これにより、フライアッシュは従来、セメ
ントの製造原料に使用される他は大部分が埋立処分され
たり、産業廃棄物とされていたが、これを有効利用する
ことが可能となる。
【0057】以上の結果から、フライアッシュは、石灰
石粉とプレミックスしてコンクリートに混和すると、そ
のコンクリート材としての流動性能が改善され、生コン
クリート工場においての高流動コンクリート、高流動モ
ルタルを製造するのに適していることが理解される。ま
た、これにより得られたコンクリート材は、軽量化が達
成されると共に、普通コンクリートと同等以上の強度発
現、長期強度の増進、耐久性の改善、水密性の向上など
の品質改善効果を有する。
【0058】以上は、フライアッシュ及び石灰石粉の一
実施例について述べたが、フライアッシュの粒子径や比
表面積、石灰石の粒子径や比表面積、及びそれらの組成
割合を本発明で開示される範囲内で種々変更しても、本
発明は実施可能である。
【0059】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、フライアッシュを石灰石粉と予め混練して混合物と
してセメント系水硬性組成物の混和材として用いること
により、生コンクリート工場においてフライアッシュと
石灰石粉とを個別に貯蔵し、計量する設備が必要ないた
め、設備投資を軽減できる。また、これにより、廉価に
フライアッシュをセメント系水硬性組成物用混和材とし
て用いることができ、フライアッシュの利用が拡大され
る。また、このセメント系水硬性組成物を一成分として
高流動コンクリート又はモルタル材が容易に製造され
る。この高流動コンクリート材又はモルタル材は、初期
強度が高く、ポゾラン反応性を有する実用的な水硬性組
成物を得ることができる。これにより、フライアッシュ
の有効利用を図ることができ、産業廃棄物の発生量を抑
制し、骨材の枯渇化を緩和するなどの地球環境の保全に
資することが可能となる、という実用上有益な効果を発
揮する。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フライアッシュ100重量部に対して石
    灰石粉が10重量部以上100重量部以下で混和された
    セメント系水硬性組成物用混和材。
  2. 【請求項2】 前記混和材は、フライアッシュ100重
    量部に対して石灰石粉が20重量部より多く、60重量
    部以下で混和されたことを特徴とする請求項1に記載の
    セメント系水硬性組成物用混和材。
  3. 【請求項3】 前記フライアッシュ及び石灰石粉は、乾
    燥状態で混合されたことを特徴とする請求項1に記載の
    セメント系水硬性組成物用混和材。
  4. 【請求項4】 前記フライアッシュは、粒子径がlμm
    〜100μmの範囲内にある粒子が全粒子の80重量%
    以上含み、かつ、平均粒子径が10μm〜30μmの範
    囲内であることを特徴とする請求項1に記載のセメント
    系水硬性組成物用混和材。
  5. 【請求項5】 前記フライアッシュは、比重が2.0〜
    2.4の範囲、ブレーン比表面積が2,400cm2
    g〜4,700cm2/gの範囲内であることを特徴と
    する請求項4に記載のセメント系水硬性組成物用混和
    材。
  6. 【請求項6】 前記フライアッシュは、強熱減量が5%
    以下であることを特徴とする請求項5に記載のセメント
    系水硬性組成物用混和材。
  7. 【請求項7】 前記石灰石粉は、2.5mmのふるいを
    通過し、かつ、粒子径が10μm〜1200μmの範囲
    にある粒子が全粒子の80重量%以上含むことを特徴と
    する請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のセメン
    ト系水硬性組成物用混和材。
  8. 【請求項8】 前記石灰石粉は、比重が2.6〜2.7
    の範囲、ブレーン比表面積が10cm2/g〜2500
    cm2/gの範囲にあることを特徴とする請求項7に記
    載のセメント系水硬性組成物用混和材。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記
    載の前記セメント系水硬性組成物用混和材は、コンテ
    ナ、容器又は袋に梱包されて提供されることを特徴とす
    るセメント系水硬性組成物用混和材。
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