JP2000006279A - ハニカムコア用基材およびその製造方法 - Google Patents

ハニカムコア用基材およびその製造方法

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JP2000006279A
JP2000006279A JP19656298A JP19656298A JP2000006279A JP 2000006279 A JP2000006279 A JP 2000006279A JP 19656298 A JP19656298 A JP 19656298A JP 19656298 A JP19656298 A JP 19656298A JP 2000006279 A JP2000006279 A JP 2000006279A
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honeycomb core
fiber
nonwoven fabric
fibers
heat
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JP19656298A
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English (en)
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Teruhisa Miki
輝久 三木
Takanori Shinoki
孝典 篠木
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Miki Tokushu Paper Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Miki Tokushu Paper Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着剤や補強用樹脂の浸透が制御可能で、ハ
ニカムコア用基材の一方の面に条線状に塗布した接着剤
の裏抜けが無くて積層接着したハニカムコア用基材をハ
ニカム構造体に円滑に展張でき、ハニカム構造体のセル
壁への樹脂の浸透を適度な深さに制御して中心部には樹
脂が浸透せず外側部分に樹脂が浸透した形態にできて軽
量化および耐久性に優れ、しかも耐水性、耐湿性、耐蝕
性、耐熱性等にも優れるハニカムコアを経済的に製造で
きるハニカムコア用基材及びその製法の提供。 【解決手段】 5%伸長時の縦方向と横方向の裂断長の
平均値が4.0km以上で且つ通気度が0.05〜5.0
cc/cm2・秒の不織布からなるハニカムコア用基材
により上記課題が解決され、該ハニカムコア用基材は、
複屈折(Δn)が0.170以上で且つ200℃での熱収
縮応力が0.10〜0.60g/dであるポリエステル繊
維を主体繊維の少なくとも一部として存在させて不織布
を形成することにより円滑に製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハニカムコア用基材
およびその製造方法、並びに該ハニカムコア用基材を用
いて形成したハニカムコアに関する。本発明のハニカム
コア用基材は、機械的特性、耐蝕性、耐水性、耐湿性、
耐熱性などの特性に優れ且つ安価な原料を用いて形成で
き、しかも適度に制御された樹脂浸透性を有しているた
め、ハニカムコア製造時に用いる接着剤のハニカムコア
用基材の裏面への裏抜けが生じず良好な展張性でハニカ
ム構造体を形成することができ、その一方でハニカム構
造体のセル壁中への補強用樹脂の含浸が過不足なく適度
に行われる。そのため、本発明のハニカムコア用基材を
用いる場合は、軽量性、機械的特性、耐蝕性、耐水性、
耐湿性、耐熱性などの特性に優れるハニカムコアを良好
な作業性で且つ従来よりも低コストで製造することがで
きる。それにより得られるハニカムコアは、航空機部
材、列車部材、自動車部材、船舶部材、建材、スキー部
材などの種々の構造用材料、紡糸筒の整流板、オープン
ショーケースの整流板、プレス機械の緩衝材などの非構
造用材料などの広範な用途に極めて有効である。
【0002】
【従来の技術】従来、ハニカムコア用基材としては、ア
ルミニウム箔、クラフトペーパーが主として使用されて
きた。アルミニウム箔製のハニカムコアは強度の点では
優れているが、外力によって変形を受け易く、力学的特
性が十分に良好であるといえず、しかも軽量化の点でも
限度がある。そのためにアルミニウム箔製のハニカムコ
ア用基材は、より軽くて機械的信頼性の高いハニカムコ
ア用基材を求める市場の要望を十分に満たすことができ
ない。また、クラフトペーパー製のハニカムコア用基材
は、軽量で且つ安価であるが、機械的絶対強度が不足し
ており、しかも水分や湿度による寸法変化が大きく、力
学的特性、耐水性、耐湿性に優れるハニカムコア用基材
を求める市場の要望をやはり満たすことができないでい
る。
【0003】軽量で且つ熱的に安定なハニカムコア用基
材としては、アラミド素材、すなわちポリメタフェニレ
ンイソフタルアミド繊維(フロック)とポリメタフェニ
レンイソフタルアミドパルプ(フィブリッド)を混抄し
て得たシート(合成紙)が知られている。しかしなが
ら、アラミド素材自体が高価であるために、航空機など
の特殊用途に限って用いられるにとどまっている。ま
た、アラミドパルプという特異な形状のフィブリッドを
使用しているために、ハニカムコア用基材への樹脂の浸
透性に劣り、複合材料としての性能が必ずしも十分に発
揮されない。
【0004】上記した従来のハニカムコア用基材の問題
点を解決することを目的として、エチレンテレフタレー
ト/エチレンイソフタレート共重合体製のパルプ粒子と
ポリエステル繊維やポリアミド繊維などよりなる主体繊
維を混合抄紙して得たシート状物(ハニカムコア用基
材)からなるハニカムコアが提案されている(特開昭5
7−74148号公報)。しかしながら、このハニカム
コアでは、そのパルプ粒子の製造に当たって、エチレン
テレフタレート/エチレンイソフタレート共重合体を高
価で且つ特殊なアミド系またはフェノール系の有機溶剤
に溶解した後、貧溶媒中に再沈殿させるという複雑でコ
ストのかかる工程を必要としており、工業的に有利であ
るとは言い難い。
【0005】また、ハニカムコア用基材に接着剤を線状
に塗布してハニカムコアを製造する際の接着剤の裏抜け
防止を目的として、空隙率が60%以下で、通気度が1
00sec/100ml以上または200sec/10
0ml以上であるハニカムコア用基材が提案されてお
り、このハニカムコアの製造に当たっては延伸ポリエス
テル短繊維80〜20重量%と未延伸ポリエステル短繊
維および/または低融点ポリエステル短繊維20〜80
重量%を用いて製造したポリエステル紙(ハニカムコア
用基材)が使用されている(特公平3−58591号公
報、特公平3−65789号公報)。しかしながら、こ
のハニカムコア用基材は、接着剤の裏抜け防止機能はあ
る程度備えているものの、エポキシ樹脂やフェノール樹
脂などの補強用樹脂の浸透性に劣っているため、強度な
どの特性に優れるハニカムコアを得ることが困難であ
る。
【0006】さらに、透気度の相違する複数の層で構成
された合成紙をハニカムコア用基材として用い、これに
樹脂を含浸させたハニカムコアが提案されている(特開
平5−286064号公報)。しかしながら、このハニ
カムコアは重量(坪量)が大きく、軽量化の要求を満た
せすことが困難である。また、アラミド繊維とパルプよ
りなるハニカムコアの耐水性の向上を目的として、ハニ
カムコア用基材の表面を金属コーティングする方法が提
案されている(特開平6−210778号公報)。しか
し、この方法による場合は、金属コーティングを必要と
するため、工程が複雑になってコストが高くなり、しか
も重量増を伴い、安価で且つ軽量性に優れるハニカムコ
ア用基材を求める市場の要求に合致しない。また、溶融
液晶性ポリエステル繊維とパルプ状物を含む合成紙をハ
ニカムコア用基材として用いることも提案されている
が、溶融液晶性ポリエステル繊維は現時点では高価なた
め、安価な汎用性のあるハニカムコア用基材に対する需
要を満たすことが困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、接着
用樹脂や補強用樹脂の浸透が制御可能で、ハニカムコア
製造時の接着剤用樹脂の裏抜けが無くてハニカムコアを
良好な作業性で製造することができ、しかも一方でエポ
キシ樹脂やフェノール樹脂などの補強用樹脂を適度な深
さにまで制御して浸透させることができて軽量性および
力学的特性に優れるハニカムコアを製造することのでき
るハニカムコア用基材およびその製造方法を提供するこ
とである。そして、本発明の目的は、前記した優れた特
性と併せて、耐水性、耐湿性、耐蝕性、機械的強度、耐
熱性などの特性にも優れるハニカムコアを、経済的な価
格で提供することのできるハニカムコア用基材およびそ
の製造方法を提供することである。さらに、本発明の目
的は、前記したハニカムコア用基材を用いてなるハニカ
ムコアを提供することである。
【0008】ハニカムコアの製造に当たっては、軽量化
の見地から、できるだけ低坪量の紙またはシート状物が
セル壁の母材シート(ハニカムコア用基材)として用い
られる。そして、ハニカムコア用基材をハニカムコアに
加工するには、一般に、ハニカムコア用基材の一方の面
に接着剤を一定の間隔で所定の幅を有する条線状(帯線
状)に塗布する。次いで、接着剤を塗布したハニカムコ
ア用基材を、該条線状の接着剤の部分を互いに半ピッチ
づつずらして多数枚重ね合わせた後、上下から押圧して
該接着剤の部分で上下のハニカムコア用基材同士を接着
させる。次に、それを押圧方向と反対の方向に方向に展
張して、ハニカム構造体にした後に所定の厚さにカット
するか、或いは所定の厚さにカットした後に同様にして
展張して、所定の厚さを有するハニカム構造体を作製す
る。次いで、そのハニカム構造体に、エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂、その他の熱硬化性樹脂を含浸させ加熱硬
化させてハニカム形状を固定することによってハニカム
コアが製造される。
【0009】上記したハニカムコアの製造工程におい
て、ハニカムコア用基材の構成が粗すぎると、ハニカム
コア用基材の一方の面への接着剤の塗布時に接着剤の裏
抜けが発生して接着剤がハニカムコア用基材の裏側(接
着剤の非塗布面)にまで浸透してしまい、その部分でも
ハニカムコア用基材同士の接着が生じ、多数重ね合わせ
て条線状接着剤部分で接着させたシートを展張しようと
する際に、シートがハニカム構造状に展張されず、目的
とするハニカムコアの製造ができなくなる。一方、ハニ
カムコア用基材の構成が密になり過ぎると、前記した接
着剤の裏抜けというトラブルは防止されるものの、その
後に行われる展張したハニカム構造体への構造固定用の
熱硬化性樹脂のセル壁への浸透が円滑に行われなくな
り、熱硬化性樹脂がセル壁の表面のみにとどまるため、
構造固定および補強が十分に行われず、複合材としての
十分な性能を備えることができない。また、前記した接
着剤の条線状塗工工程での裏抜けが防止され、また展張
したハニカム構造体への熱硬化性樹脂の浸透性を改良し
た場合であっても、ハニカム構造体のセル壁の中心部に
まで熱硬化性樹脂が完全に浸透してしまうと、熱硬化性
樹脂の含浸量が多くなり過ぎて、ハニカムコアの重量が
増し、軽量化を達成できなくなり、しかも繰り返し応力
に対する耐久性が低下するという問題を生ずる。
【0010】そのため、ハニカムコア用基材における最
も好ましい形態は、ハニカムコア用基材の一方の面に接
着剤を条線状で塗工する際には接着剤の裏抜けを防止し
得る密度を有し、その一方で展張して得られたハニカム
構造体に熱硬化性樹脂を含浸させたときに、熱硬化性樹
脂がハニカム構造体のセル壁の中心部まで完全に浸透せ
ずにセル壁の表面から適度な深さの部分(主として外側
の部分)に止まりながら浸透し、中心部は樹脂の含浸が
無いか又は極めて少なくて外側部分に樹脂が含浸してい
るいわゆるサンドイッチ構造をなし得るような形態であ
る。
【0011】ハニカムコア用基材が上記したような特性
を発現するためには、接着剤や熱硬化性樹脂の粘性や表
面張力なども関与するが、接着剤や熱硬化性樹脂の種類
や物性が多少異なっても、上記した接着剤の裏抜け防止
効果および熱硬化性樹脂の制御された適度な浸透を達成
し得るハニカムコア用基材の開発が強く求められてい
る。したがって、本発明の大きな目的は、上述のよう
に、ハニカムコア用基材の一方の面上にハニカム構造を
出現させるための接着剤の塗布を行った時に、接着剤の
裏抜けが生じず、その一方で展張して得られたハニカム
構造体に熱硬化性樹脂などを含浸したときにそのセル壁
の中心部まで樹脂が含浸しないかまたはセル壁の中心部
での樹脂含浸量が少なく、熱硬化性樹脂が主としてセル
壁の外側部分にサンドイッチ構造状に含浸している形態
を取り得る、制御された接着剤や樹脂の含浸性および含
浸速度を備えるハニカムコア用基材およびその製造法を
提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成すべ
く本発明者らが検討を重ねた結果、特定の裂断長を有し
且つ特定の通気度を有する不織布が、ハニカムコア用基
材として極めて適しており、軽量性、機械的特性、耐蝕
性、耐水性、耐湿性、耐熱性、経済性などの特性に優れ
るばかりでなく、適度な制御された樹脂浸透性を有して
いて、ハニカムコアの製造時における上記した接着剤の
裏抜け防止機能を有し、しかも展張して得られたハニカ
ム構造体への樹脂含浸時にハニカム構造体のセル壁の中
心部まで樹脂が浸透せず、外側部分にサンドイッチ構造
で浸透して、軽量性に優れ、しかも繰り返し応力に対す
る耐久性に優れるハニカムコアが得られることを見出し
た。さらに、本発明者らは、上記した優れた特性を有す
るハニカムコア用基材は、複屈折(Δn)が0.170
以上、200℃における熱収縮応力が0.10〜0.6
0g/dおよび平均単繊維繊度が0.1〜6.0デニー
ルであるポリエステル繊維を主体繊維の少なくとも一部
として含有し、これに熱融着性バインダー繊維を特定の
割合で混合してなる原料を用いて抄造し、加熱加圧する
ことによって円滑に製造されることを見出し、それらの
知見に基づいて本発明を完成した。
【0013】すなわち、5%伸長時の縦方向(MD)お
よび横方向(CD)の裂断長の平均値が4.0km以上
であり且つ通気度が0.05〜5.0cc/cm2・秒
である不織布からなることを特徴とするハニカムコア用
基材である。
【0014】前記した本発明のハニカムコア用基材は、
複屈折(Δn)が0.170以上であり且つ200℃に
おける熱収縮応力が0.10〜0.60g/dであるポ
リエステル繊維を不織布の基本骨格を形成する主体繊維
の少なくとも一部として存在させた不織布から好ましく
形成される。特に、本発明のハニカムコア用基材は、複
屈折(Δn)が0.170以上、200℃における熱収
縮応力が0.10〜0.60g/dおよび平均単繊維繊
度が0.1〜6.0デニールであるポリエステル繊維
を、不織布の基本骨格を形成する主体繊維の10〜10
0重量%の割合で存在させた不織布からより好ましく形
成される。
【0015】また、前記の不織布を構成する上記した好
ましいポリエステル繊維としては、エチレングリコール
単位および/または1,4−ブタンジオール単位よりな
るジオール単位と、テレフタル酸単位および/またはナ
フタレンジカルボン酸単位よりなるジカルボン酸単位か
ら主としてなるポリ(アルキレンアリレート)繊維が好
ましく用いられる。
【0016】そして、本発明はハニカムコア用基材の製
造方法であって、複屈折(Δn)が0.170以上、2
00℃における熱収縮応力が0.10〜0.60g/d
および平均単繊維繊度が0.1〜6.0であるポリエス
テル繊維を10〜100重量%の割合で含有する主体繊
維と、熱融着性バインダー繊維を、主体繊維:熱融着性
バインダー繊維=70:30〜30:70の重量比で含
有する原料を用いて抄造を行って単層の抄造ウエブを形
成した後、前記抄造ウエブをそのまま加熱加圧処理して
繊維同士を結合させるか、前記抄造ウエブを2枚以上重
ね合わせて多層ウエブとしそれを加熱加圧処理して一体
化させるか、或いは前記抄造ウエブの少なくとも1層と
他の層を重ね合わせて多層ウエブとしそれを加熱加圧処
理して積層一体化させることを特徴とするハニカムコア
用基材の製造方法である。さらに、本発明は、上記した
ハニカムコア用基材を用いて形成したハニカムコアを包
含する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。上記のように、本発明のハニカムコア用基材は、
5%伸長時の縦方向(MD)および横方向(CD)の裂
断長の平均値が4.0km以上であり且つ通気度が0.
05〜5.0cc/cm2・秒である不織布からなって
いる。
【0018】本発明者らは、ハニカムコア用基材の開発
を行うに当たって、該基材から形成されたハニカムコア
が繰り返し負荷に耐え得るためには、ハニカムコア用基
材の引張強度(破断伸度までの抗張力)よりも、むしろ
数%伸長時の応力、すなわち5%伸長時の応力が極めて
重要な要件となることを見出した。そして、特にハニカ
ムコア用基材を構成する不織布の5%伸長時の平均裂断
長、すなわち縦方向(MD)および横方向(CD)の裂
断長の平均値[以下「平均裂断長(5%伸長時)」とい
う]が4.0km以上であることが、ハニカムコア用基
材の寸法安定性、機械的強度、特に圧縮強度の点から極
めて重要であるという知見を得た。ハニカムコア用基材
の平均裂断長(5%伸長時)が4.0km未満である
と、ハニカムコア用基材およびそれから形成したハニカ
ムコアの寸法安定性が不足して、ハニカムコアの使用時
に繰り返し加えられる荷重による圧縮/伸張負荷のため
に、ハニカムコアからの含浸樹脂の剥離、ハニカムコア
の構造破壊などのトラブルを生じ易くなり、しかもハニ
カムコアの絶対的な圧縮強度自体が低くなる。本発明の
ハニカムコア用基材では、その平均裂断長(5%伸長
時)が5.0km以上であることが、ハニカムコア用基
材、ひいてはハニカムコアの寸法安定性、耐久性、機械
的強度などの点から特に好ましい。
【0019】ここで、本明細書でいう、裂断長とは、J
IS P 8113(1976)に準拠して測定した値
を意味し、不織布試料の坪量や幅などに左右されない不
織布自体の抗張力を示す指標である。本発明のハニカム
コア用基材に用いる不織布の「平均裂断長(5%伸長
時)」は、以下の実施例に詳述する方法で測定される。
【0020】さらに、本発明のハニカムコア用基材用の
不織布は、その通気度が上記のように0.05〜5.0
cc/cm2・秒の範囲内であることが必要であり、
0.1〜3.0cc/cm2・秒であることが好まし
い。ハニカムコア用基材を構成する不織布の通気度が
0.05cc/cm2・秒未満であると、ハニカム構造
体への熱硬化性樹脂などの構造用樹脂の浸透が妨げられ
て、基材表面(ハニカムコアのセル壁表面)にとどまる
ため、複合材として期待される性能が発揮できなくな
る。一方、ハニカムコア用基材用の不織布の通気度が
5.0cc/cm2・秒を超えると、ハニカムコア用基
材の一方の面にハニカム構造形成用の接着剤を条線状に
塗布した時に接着剤の裏抜けを生じて、ハニカムコア用
基材のもう一方の面にまで接着剤が浸透してしまい、ハ
ニカム構造体を形成するための展張が行えなくなる。ま
た、展張が可能でハニカム構造体を形成できる場合であ
っても、ハニカム構造体に後の工程で熱硬化性樹脂など
を含浸させた際に、樹脂がハニカム構造体のセル壁の中
心部まで完全に浸透してしまってハニカムコアの重量が
増し、軽量化を達成できなくなり、しかも耐衝撃性の著
しい低下を生ずる。ここで、本明細書でいう不織布の通
気度は、JIS L 1079(1966)に準拠して
測定した値をいい、その詳細については以下の実施例の
項に記載するとおりである。
【0021】本発明のハニカムコア用基材は、平均裂断
長(5%伸長時)が4.0km以上で且つ通気度が0.0
5〜5.0cc/cm2・秒である不織布からなるもの
である限り、不織布を構成する繊維の種類や不織布の製
造方法などは特に制限されない。そのうちでも、本発明
では、ハニカムコア用基材を構成する不織布として、複
屈折(Δn)が0.170以上であり、且つ200℃に
おける熱収縮応力[以下「熱収縮応力(200℃)」と
いう]が0.10〜0.60g/d(グラム/デニー
ル)であるポリエステル繊維を、不織布における基本骨
格を形成する主体繊維の少なくとも一部として存在させ
た不織布が好ましく用いられる。前記したポリエステル
繊維を主体繊維の少なくとも一部として存在させること
によって、平均裂断長(5%伸長時)が4.0km以上
で且つ通気度が0.05〜5.0cc/cm2・秒であ
る、目的とする不織布を円滑に得ることができる。ここ
で、本明細書でいう複屈折(Δn)とは、以下の実施例
の項にも記載するように、ナトリウム光源を用いて、偏
光顕微鏡の光路にベレック(Berek)のコンペンセ
ーターを挿入し、α−ブロムナフタリン中で測定して求
めた値をいう。また、本明細書でいう「熱収縮応力(2
00℃)」は、当業界で良く知られている、以下の実施
例に記載する方法により測定した値をいう。
【0022】ハニカムコア用基材として用いる不織布の
基本骨格を構成する主体繊維をなすポリエステル繊維の
複屈折(Δn)が0.170未満であると、および/ま
たは熱収縮応力(200℃)が0.10g/d未満であ
ると、平均裂断長(5%伸長時)が4.0km以上の不
織布が得られにくくなる。また、該ポリエステル繊維の
熱収縮応力(200℃)が0.60g/dを超える場合
には、不織布を製造する際の抄造時やその後の加熱加圧
処理時に、ウエブの収縮が大きくなって、地合の低下が
生じ易くなり、場合によってはウエブの切断などが発生
することがある。
【0023】衣料用に用いられるポリエステル繊維は、
一般に、その複屈折(Δn)が0.170未満で且つ熱
収縮応力(200℃)が0.08g/d未満であること
が多く、かかる通常のポリエステル繊維から製造した不
織布は弾性率が低く、平均裂断長(5%伸長時)が4.
0kmに達せず、通常は3.8km以下である。このよ
うなポリエステル繊維から得られる不織布は、弾性率が
低く(腰が弱く)、外部応力により変形し易く、十分な
寸法安定性を有しておらず、ハニカムコア用基材として
は不適当である。また、産業資材用として用いられるポ
リエステル繊維では、ミシン糸、ルーフィング材、ロー
プ等の高強力を要するものの場合は、その複屈折(Δ
n)が0.170を超すものも知られているが、その熱
収縮応力(200℃)はいずれも0.10g/d未満で
あり、かかるポリエステル繊維から製造した不織布は平
均裂断長(5%伸長時)が4.0km未満と低いばかり
ではなく、不織布の通気度が高くなりにくいという欠点
を有する。セール帆布、はえ縄などの特殊漁網などに用
いられるポリエステル繊維ではその熱収縮応力(200
℃)が0.10g/dを超えるものもあるが、複屈折
(Δn)が0.170よりも大幅に低いことが多いた
め、得られる不織布の平均裂断長(5%伸長時)は4.
0kmに達せず、やはり弾性率が低く(腰が弱く)、外
力により変形し易く、ハニカムコア用基材として適さな
い。
【0024】以上のように、本発明のハニカムコア用基
材用の不織布における主体繊維として好ましく用いられ
る、上記した複屈折(Δn)が0.170以上で且つ熱
収縮応力(200℃)が0.10〜0.60g/dであ
るポリエステル繊維は、従来一般に用いられているポリ
エステル繊維とは大きく異なるものであって、全く新た
に設計された品質を有するものであり、このような性能
を有するポリエステル繊維を用いることによって本発明
のハニカムコア用基材を極めて円滑に得ることができ
る。
【0025】特に、本発明のハニカムコア用基材は、複
屈折(Δn)が0.170以上であり、熱収縮応力(2
00℃)が0.10〜0.60g/d(グラム/デニー
ル)であり、且つ平均単繊維繊度が0.1〜6.0デニ
ールであるポリエステル繊維を、不織布の基本骨格を形
成する主体繊維の全重量の10〜100重量%の割合で
存在させて得られた不織布からなっていることが一層好
ましく、この場合には、ハニカムコア用基材からハニカ
ム構造体を製造する際の上記した接着剤の裏抜けの防
止、およびハニカム構造体のセル壁への熱硬化性樹脂の
含浸の制御が一層良好に達成できる。
【0026】ハニカムコア用基材用の不織布の主体繊維
をなす前記ポリエステル繊維(以下「ポリエステル主体
繊維」ということがある)の割合が、不織布を構成する
主体繊維の10重量%未満である場合は、不織布におけ
る細孔の発現が十分になされず、ハニカム構造体製造時
の接着剤の裏抜けの防止性が低下したり、ハニカム構造
体のセル壁への樹脂含浸時の浸透性の制御が困難になる
ことがある。ハニカムコア用基材用の不織布では、不織
布の基本骨格を形成する主体繊維の40〜100重量%
が前記したポリエステル主体繊維からなっていることが
特に好ましい。
【0027】ポリエステル主体繊維の平均単繊維繊度
は、上述のように0.1〜6.0デニールであることが
好ましく、0.1〜3.0デニールであることがより好
ましい。ポリエステル主体繊維の平均単繊維繊度が0.
1デニール未満であると、ハニカムコア用基材表面の細
孔の径が小さくなり過ぎて、ハニカムコア用基材より形
成したハニカム構造体に熱硬化性樹脂を含浸させる際に
熱硬化性樹脂がそのセル壁中に浸透せず、表面にとどま
るため、複合材としての性能を発現させることが困難に
なり易い。一方、ポリエステル主体繊維の平均単繊維繊
度が6.0デニールを超えると、ハニカムコア用基材の
細孔の径が大きくなり過ぎて、ハニカム構造体を製造す
る際の接着剤の裏抜けが生じたり、ハニカム構造体に熱
硬化性樹脂を含浸させた時に樹脂がセル壁の内部まで浸
透して重量増、耐衝撃性の低下などを生じ易くなる。
【0028】本発明のハニカムコア用基材で好ましく用
いられる、複屈折(Δn)が0.170以上で且つ熱収
縮応力(200℃)が0.10〜0.60g/dである
ポリエステル主体繊維を構成するポリエステル樹脂の種
類は特に制限されず、これらの特性を有するポリエステ
ル繊維であればいずれも使用できる。そのうちでも、該
ポリエステル主体繊維として、脂肪族ジオール単位と芳
香族ジカルボン酸単位から主としてなるポリ(アルキレ
ンアリレート)から形成された、複屈折(Δn)が0.
170以上で且つ熱収縮応力(200℃)が0.10〜
0.60g/dであるポリ(アルキレンアリレート)繊
維が好ましく用いられる。
【0029】上記したポリ(アルキレンアリレート)繊
維としては、エチレングリコール単位および/または
1,4−ブタンジオール単位からなるジオール単位と、
テレフタル酸単位および/またはナフタレンジカルボン
酸単位からなるジカルボン酸単位より主としてなるポリ
(アルキレンアリレート)から形成された繊維がより好
ましく用いられる。具体例としては、複屈折(Δn)が
0.170以上で、且つ熱収縮応力(200℃)が0.
10〜0.60g/dである、ポリエチレンテレフタレ
ート繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、ポリブチレ
ンテレフタレート繊維およびポリブチレンナフタレート
繊維を挙げることができ、これらのポリ(アルキレンア
リレート)繊維は単独で使用してもまたは2種以上を併
用してもよい。また、それらのポリ(アルキレンアリレ
ート)繊維は、前記した物性を満たすものである限り
は、場合により約20モル%以下の他の共重合成分、例
えばp−オキシ安息香酸などに由来する構造単位を有し
ていてもよい。
【0030】また、ポリエステル主体繊維は、上記した
特性を損なわない範囲で、必要に応じて、他のポリマー
(例えばポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアミ
ド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテ
ルケトン、フッ素樹脂など)、酸化チタン、カオリン、
シリカ、硫酸バリウム、カーボンブラック、顔料、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などの添加剤の1種ま
たは2種以上を添加して製造した繊維であってもよい。
【0031】さらに、本発明のハニカムコア用基材で
は、上述のように、ハニカムコア用基材用の不織布の基
本骨格を形成する主体繊維として、全主体繊維の90重
量%以下、好ましくは 重量%以下の割合で、上記ポ
リエステル主体繊維と共に他の繊維を含有していてもよ
い。主体繊維として併用可能な他の繊維の具体例として
は、ポリプロピレン系繊維、ポリエチレン系繊維、ポリ
テトラフルオロエチレン系繊維、ポリカーボネート系繊
維、ポリフェニレンサルファイド系繊維、ポリエーテル
エステルケトン系繊維(PEEK繊維)、ポリイミド系
繊維、ポリ(2,6−ジフェニル−パラフェニレンオキ
サイド)系繊維、ポリアミド系繊維(特にアラミド系繊
維)、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコ
ール系繊維、全芳香族ポリエステル系繊維、ポリ塩化ビ
ニル系繊維、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウム
繊維、セルロース系繊維などを挙げることができる。こ
れらの繊維の1種または2種以上を用いることができ
る。
【0032】ハニカムコア用基材用の不織布に好ましく
使用されるポリエステル主体繊維の製造法は何ら制限さ
れず、複屈折(Δn)が0.170以上で且つ熱収縮応
力(200℃)が0.10〜0.60g/dであるポリ
エステル繊維を製造し得る方法であればいずれの方法で
製造したものであってもよい。何ら限定されるものでは
ないが、上記した特性を備えるポリエステル主体繊維
は、例えば、固有粘度が0.5〜0.8dl/gのポリ
エステルチップ[好ましくは上記したポリ(アルキレン
アリレート)チップ]を用いて溶融紡糸した後、温水中
で延伸し、引き続いて緊張熱処理および/または弛緩熱
処理を行い、所定の長さに切断することにより得ること
ができる。その際の溶融紡糸条件、延伸条件、熱処理条
件、巻き取り条件などは、使用するポリエステルの種類
や固有粘度などに応じて適宜選択すればよい。
【0033】より具体的には、例えば固有粘度が0.6
5dl/gのポリエチレンテレフタレートを用いる場合
は、溶融紡糸温度275〜300℃、引き取り速度50
0〜1200m/分の条件下に溶融紡糸し、得られた未
延伸繊維を70〜85℃の温水中で4.8〜5.5倍の
延伸倍率で延伸処理を行った後、温度140〜210℃
で0.99〜1.01倍程度の条件下に緊張(弛緩)熱
処理を行う方法が採用できる。その際に、前記延伸処理
は1段で行ってもよいし、または2段以上に分けて行っ
てもよいが、2段以上に分けて行う方が工程が安定する
ので望ましい。延伸処理を2段で行う場合は、例えば、
1段目の延伸温度を70〜80℃、延伸倍率を4.6〜
4.8倍程度にし、2段目の延伸温度を80〜85℃、
延伸倍率を1.10〜1.15倍程度とすることで、
(Δn)が0.170以上で且つ熱収縮応力(200
℃)が0.10〜0.60g/dであるポリエチレンテ
レフタレート繊維を円滑に得ることができる。前記した
一連の工程を採用するに当たって、特に最終工程での熱
処理条件を厳密に管理することで、(Δn)が0.17
0以上で且つ熱収縮応力(200℃)が0.10〜0.
60g/dであるポリエチレンテレフタレート繊維を円
滑に製造することができる。
【0034】本発明では、複屈折(Δn)が0.170
以上で且つ熱収縮応力(200℃)が0.10〜0.6
0g/dであるポリエステル繊維を主体繊維の少なくと
も一部として用いてハニカムコア用基材用の不織布を形
成することによって、ウエブ形成時(湿式不織布の場合
は抄造時)は勿論のこと、ウエブ形成に引き続いて行う
加熱加圧処理時(カレンダー加工時等)に、該ポリエス
テル繊維自身の強い熱収縮応力によりウエブの拘束力に
打ち勝ってポリエステル繊維が収縮し、ポリエステル繊
維自身の周囲に極めて細かい空隙を有する通気度の高い
不織布を形成する。この現象は、特に太デニール繊維を
用いずに、細デニール繊維主体のウエブにおいても発現
する。そして、細デニール繊維を主体とする前記不織布
は、繊維密度が必然的に高くなるため、強度が大きく、
ひいては弾性率が高くて腰の強いものとなる。しかも、
該不織布では比較的均一な細孔を多数有していることか
ら、不織布(基材)内への接着剤や熱硬化性樹脂などの
浸透速度や浸透状態の調整・制御が可能になる。その結
果、該不織布よりなるハニカムコア用基材を用いてハニ
カム構造体を製造する際の接着剤の上記した裏抜けが完
全に防止できて、ハニカム構造体への展張が円滑に実施
できる。しかも、ハニカム構造体への熱硬化性樹脂の含
浸時に、熱硬化性樹脂がハニカム構造体のセル壁の外側
部分のみに浸透して内部まで浸透しないか、外側部分に
主として浸透し内部への浸透が少なくなってサンドイッ
チ構造の浸透状態を得ることができ、熱硬化性樹脂の含
浸過剰に伴う重量増を防止でき、軽量性および耐圧縮性
等の機械的強度に優れるハニカムコアを得ることができ
る。
【0035】本発明のハニカムコア用基材用の不織布の
製造に当たっては、不織布の基本骨格を構成する主体繊
維と共に繊維間の結合を強固で良好なものにするため
に、熱融着性バインダー繊維を併用することが好まし
い。熱融着性バインダー繊維としては、主体繊維よりも
低温で溶融する繊維であって、且つ主体繊維との併用下
に、平均裂断長(5%伸長時)が4.0km以上で且つ
通気度が0.05〜5.0cc/cm・秒である不織
布を形成し得る熱可塑性繊維であればいずれも使用でき
る。熱融着性バインダー繊維の具体例としては、ポリエ
ステル系熱融着性繊維、ポリアミド系熱融着性繊維、ポ
リオレフィン系熱融着性繊維などを挙げることができ
る。それらのうちでも、ハニカムコア用基材用の不織布
の製造に好ましく用いられる上記したポリエステル主体
繊維との親和性、得られる不織布のハニカムコア用基材
としての性能などの点から、ポリエステル系熱融着性繊
維がバインダー繊維として好ましく用いられる。
【0036】ポリエステル系熱融着性バインダー繊維と
しては、例えば、未延伸ポリエステル繊維、低融点ポリ
エステル繊維、低融点ポリエステルと通常のポリエステ
ルとを前者が繊維表面の少なくとも一部に存在するよう
に形成した芯鞘型、サイドバイサイド型、海島型などの
複合繊維を挙げることができる。これらのポリエステル
系熱融着性バインダー繊維は単独使用でも、または2種
以上の併用でも差し支えない。上記低融点ポリエステル
繊維としては、例えば、共重合や溶融混合などによって
低融点化したポリエステル繊維を使用することができ
る。そして、ポリエステル系熱融着性バインダー繊維と
しては、特にその複屈折(Δn)が0.05以下で且つ
比重が1.335〜1.360の範囲のものが繊維間の
接着能に優れていることから好ましく用いられる。さら
に、ポリエステル系熱融着性バインダー繊維をも含め
て、熱融着性バインダー繊維の融点は120〜210℃
の範囲であることが熱融着性などの点から好ましい。
【0037】本発明で用いる主体繊維および熱融着性バ
インダー繊維は、ハニカムコア用基材用の不織布の強
度、抄造に用いる原液中での繊維の分散性、得られる不
織布の地合などの点から、いずれも、その繊維長(カッ
ト長)が3〜51mmであることが好ましく、3〜10
mmであることがより好ましい。主体繊維および熱融着
性バインダー繊維の繊維長が3mm未満であると、ハニ
カムコア用基材用の不織布の機械的強度が低くなり易
く、一方51mmを超えると繊維の分散状態が低下して
強度の低下、樹脂の均一含浸性の低下を生じ易くなる。
ハニカムコア用基材用の不織布は、繊維長および単繊維
繊度が同一の繊維から形成しても、または繊維長および
/または単繊維繊度の異なる繊維の混合物から形成して
もよい。繊維長、単繊維繊度、熱収縮応力(200℃)
等がそれぞれ異なる各種繊維を適宜混合してハニカムコ
ア用基材用の不織布を形成すると、その性能の調整が容
易になる場合が多い。
【0038】不織布を形成する際の主体繊維:熱融着性
バインダー繊維の割合は、70:30〜30:70の重
量比であることが好ましく、65:35〜45:55の
重量比であることがより好ましい。主体繊維と熱融着性
バインダー繊維の合計重量に基づいて、主体繊維の割合
が30重量%未満であると、平均裂断長(5%伸長時)
が4.0km以上で且つ通気度が0.05〜5.0cc
/cm2・秒である不織布が得られにくくなり、一方7
0重量%を超えると不織布を構成する繊維間に接着不良
を生じて、毛羽立ち、寸法安定性の低下などを生じ易く
なる。
【0039】ハニカムコア用基材用の不織布を構成する
主体繊維および熱融着性バインダー繊維の断面形状は、
円形であってもまたは異形であってもよい。異形断面繊
維の場合は、例えば、楕円形、三角形、四角形以上の多
角形、T字形、十字形、多葉形、偏平形、ドッグボーン
形などの任意の断面形状のものが使用可能である。ま
た、主体繊維は、その特性を損なわない範囲で、芯鞘
型、海島型、サイドバイサイド型などの複合繊維であっ
てもよい。
【0040】本発明のハニカムコア用基材を構成する不
織布は、従来公知の乾式不織布製造法または湿式不織布
製造法などのいずれの方法で製造してもよい。そのうち
でも、均一性、寸法安定性、耐熱性および耐疲労性の各
種特性を兼ね備える不織布が得られる点から、湿式製造
法が好ましく採用される。湿式製造法による場合は、主
体繊維と熱融着性バインダー繊維が均一に混合、分散し
ている水性スラリーを調製した後、常法にしたがって湿
式抄造する方法が好ましく採用される。水性スラリーに
おける固形分濃度は特に制限されないが、一般には、最
終固形分濃度が約0.01〜0.5重量%程度の水性ス
ラリーが好ましく用いられる。
【0041】前記水性スラリーの調製に当たっては、主
体繊維および熱融着性バインダー繊維などの分散性を高
めたり、得られる不織布の性能向上などの目的で、親水
剤、分散助剤、消泡剤、帯電防止剤、離型剤、撥水剤、
抗菌・殺菌剤などの1種または2種を紙料中に添加して
も差し支えない。さらに、必要に応じて、本発明の目的
を妨げない範囲で、上記した成分以外の他成分、例えば
他のポリマー繊維やポリマーバインダーなどを少量添加
することもできる。
【0042】上記で調製した水性スラリーを用いて湿式
抄造を行うに当たっては、抄造方法および抄造装置は特
に制限されず、公知の方法および装置のいずれをも使用
することができる。例えば、長網抄紙機、短網抄紙機、
円網抄紙機などの1台または2台以上を用いて行うこと
ができ、2台以上の抄紙機による抄合せを行った場合に
は抄造むらの一層低減された抄上げウエブ(抄造ウエ
ブ)を得ることができる。
【0043】次に、上記により得られる抄造ウエブをそ
のまま単層状態で加熱加圧処理して熱融着性バインダー
繊維を溶融させて繊維間の結合を行うか、該抄造ウエブ
を2枚以上重ね合わせて多層ウエブとしそれを加熱加圧
処理して熱融着性バインダー繊維を溶融させ繊維同士を
結合させて一体化させるか、或いは該抄造ウエブの少な
くとも1層と他の層を重ね合わせて多層ウエブとしそれ
を加熱加圧処理して熱融着性バインダー繊維を溶融させ
て繊維同士の結合と積層一体化を行うことによって目的
とするハニカムコア用基材用の不織布を製造することが
できる。或いは、上記とは別の方法として、上記により
得られる単層の抄造ウエブを加熱加圧処理して熱融着性
バインダー繊維を溶融させて繊維同士を結合させた後、
それに上記と同じ加熱加圧処理を施す前の単層の抄造ウ
エブまたは他の繊維ウエブを積層して、必要に応じて加
熱加圧処理を行ってハニカムコア用基材用の不織布を製
造する方法を採用してもよい。
【0044】特に、複数枚の抄造ウエブを重ね合わせて
加熱加圧する場合に、同種のウエブを用いると不織布の
均一性が増すので好ましい。勿論、構造が密な抄造ウエ
ブの両面を粗な抄造ウエブで挟んで加熱加圧する方法を
採用することができる。複数枚の抄造ウエブを重ね合わ
せて加熱加圧してなる不織布では、場合によっては、複
屈折(Δn)が0.170未満であったりおよび/また
は熱収縮応力(200℃)が0.10〜0.60g/d
の範囲から外れる繊維を用いて形成したウエブを一部使
用することも可能である。特に抄造ウエブを3枚重ね合
わせ、中央に高密度の抄造ウエブを配置する必要がある
場合に、このような組み合わせが可能である。
【0045】不織布を製造する際の加熱加圧処理時の温
度および圧力は、抄造ウエブの種類、重ね合わせ方法、
不織布からなるハニカムコア用基材に求められる性能な
どに応じて調節可能であるが、一般には、好ましくは1
50〜260℃、より好ましくは200〜240℃の温
度、および好ましく50〜150kg/cm、より好ま
しくは80〜120kg/cmの線圧が採用される。
【0046】また、加熱加圧処理に用いる熱プレス装置
の種類などは特に制限されず、従来から汎用されている
ものを使用でき、例えば、対になった加熱金属ロールか
らなるカレンダー装置、加熱金属ロールと弾性ロールの
組み合わせよりなるカレンダー装置などを使用すること
ができる。また、加熱プレス装置の前に予熱装置を配置
したり、後ろに冷却装置を配置してもよい。例えば加熱
ロールと弾性ロールの組み合わせよりなるカレンダー装
置を使用する場合は、表裏2回通しによる加熱加圧処理
を行うことが、不織布の両面の毛羽立ち防止、表面平滑
性の均等化などの点から好ましい。その場合に、2回目
の加熱加工処理の温度や圧力条件は1回目の処理と同じ
であってもまたは異なっていてもよい。
【0047】上記により、平均裂断長(5%伸長時)が
4.0km以上で且つ通気度が0.05〜5.0cc/
cm2・秒である不織布よりなる本発明のハニカムコア
用基材が得られる。かかるハニカムコア用基材は、従来
のアルミニウム箔製のハニカムコア用基材と比べて軽量
で且つ耐蝕性に優れている。その上、圧縮弾性回復性が
高いため、例えば、整流板として用いた場合に、外部か
ら衝撃を受けても変形が少ないという優れた特徴を有す
る。また、従来のクラフト紙製のハニカムコア用基材に
比べて、機械的強度に勝り、しかも耐湿性や耐水性に優
れていて湿分や水分による寸法変化が殆どなく、寸法安
定性および形状安定性に優れている。さらに、従来のア
ラミド紙製のハニカムコア用基材に比べて、安価である
上に、接着剤や熱硬化性樹脂の含浸性を種々制御できる
ので、種々の要求性能に対応可能で広範な用途に用いる
ことができる。
【0048】本発明のハニカムコア用基材を用いてハニ
カムコアを製造するに当たっては、紙製または不織布製
のハニカムコア用基材を用いてハニカムコアを製造する
従来公知の方法のいずれもが採用できる。例えば、上述
のように、ハニカムコア用基材の一方の面に接着剤を一
定の間隔で所定の幅を有する条線状(帯線状)に塗布
し、そのようにして接着剤を塗布したハニカムコア用基
材を、該条線状の接着剤の部分を互いに半ピッチづつず
らして多数枚重ね合わせた後、上下から押圧して該接着
剤部分で上下のハニカムコア用基材同士を接着させ、次
にそれを押圧方向と反対の方向に方向に展張してハニカ
ム構造体にした後に所定の厚さにカットするか、或いは
所定の厚さにカットした後に前記と同様にして展張して
ハニカム構造体とし、該ハニカム構造体のセル壁の外側
部分にエポキシ樹脂、フェノール樹脂、その他の熱硬化
性樹脂を中心部まで含浸しないようにしてサンドイッチ
状に含浸させて加熱硬化させてハニカム形状を固定する
ことによってハニカムコアが製造される。熱硬化性樹脂
の含浸硬化時に、必要に応じてハニカムコアの一方の面
または両面に他のシート材料や板状材料を積層一体化し
てもよい。また、別の方法としては、本発明のハニカム
コア用基材を接着剤を用いて波板の形態で多数積層して
積層波板(コルゲート積層体)を製造し、それを所定の
厚み(幅)に切断してハニカム構造体をつくり、該ハニ
カム構造体のセル壁の外側部分にエポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂、その他の熱硬化性樹脂を中心部まで含浸しな
いようにしてサンドイッチ状に含浸させ加熱硬化させて
ハニカム形状を固定することによってハニカムコアを製
造してもよい。その際にも、必要に応じて、ハニカムコ
アの一方の面または両面の他のシート材料や板状材料を
積層一体化してもよい。
【0049】本発明のハニカムコア用基材を用いてハニ
カム構造体を製造する際の接着剤の例としては、エポキ
シ樹脂系、フェノール樹脂系、ポリイミド樹脂系、ポリ
アミドイミド系樹脂系の接着剤を挙げることができる。
また、ハニカム構造体に含浸させる熱硬化性樹脂の例と
しては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹
脂、ポリアミドイミド樹脂などを挙げることができる。
【0050】本発明のハニカムコア用基材を用いて製造
されたハニカムコアは、その優れた軽量性、機械的特
性、耐蝕性、耐水性、耐湿性、耐熱性、経済性(低コス
ト)などの特性により、航空機部材、列車部材、自動車
部材、船舶部材、建材、スキー部材などの種々の構造用
材料、紡糸筒の整流板、オープンショーケースの整流
板、プレス機械の緩衝材などの非構造用材料などの広範
な用途に極めて有効に使用できる。
【0051】
【実施例】以下に実施例などにより本発明について具体
的に説明するが、本発明はそれにより何ら限定されな
い。以下の例において、ポリエステルの固有粘度、ポリ
エステル繊維の複屈折(Δn)および熱収縮応力(20
0℃)、不織布(ハニカムコア用基材)の平均裂断長
(5%伸長時)および通気度、並びにハニカムコアの見
かけ密度および圧縮強度は次のようにして求めた。ま
た、以下の例において、%は特に断らない限り、重量%
を意味する。
【0052】《ポリエステルの固有粘度[η]》ポリエ
ステルチップをo−クロロフェノールに0.5%の濃度
になるように溶解して得た溶液を、30℃の恒温槽中
で、ウベローデ型粘度計を用いてその相対粘度(濃度
0.5%)、さらに比粘度を求めた後、予め作成してお
いた比粘度−濃度関係グラフより固有粘度を外挿換算し
て求めた(単位:dl/g)。
【0053】《ポリエステル繊維の複屈折(Δn)》ナ
トリウム光源を用いて、偏光顕微鏡の光路にベレック
(Berek)のコンペンセーターを挿入し、温度20
℃、相対湿度65%の条件下にα−ブロムナフタリン中
で測定して求めた(無単位)。
【0054】《ポリエステル繊維の熱収縮応力(200
℃)》切断する前のポリエステルトウから125デニー
ルとなるように単繊維をサンプリングする。この125
デニールの繊維束を熱収縮応力測定器(カネボウエンジ
ニアリング社製「KE−II型」)の上下のフック(間隔
約5cm)に掛けた後、繊維束を結び、250デニール
の繊維束とする。次いで、該250デニールの繊維束に
15gの初荷重を掛け、300℃/120秒の昇温速度
で繊維が溶断するまで昇温し、200℃における繊維の
熱収縮応力を求めた(単位:g/デニール)。
【0055】《不織布(ハニカムコア用基材支持体)の
平均裂断長(5%伸長時)》この平均裂断長(5%伸長
時)の値を不織布の弾性率(腰)を示す指標として利用
した。下記の各例で得られた不織布から縦×横=15m
m×200mmの試験片を採取し、その試験片を用い
て、JIS P 8113(1976)に準拠して、その
縦方向と横方向の引張強さを測定し、その5%伸長に対
応する引張強さから裂断長を求めた。次いで、縦方向と
横方向の裂断長の平均値{(縦方向の5%裂断長+横方
向の5%裂断長)/2}を求めて、不織布の平均裂断長
(5%伸長時)とした(単位:km)。この平均裂断長
(5%伸長時)は不織布の外力に対する寸法安定性の指
標であり、その値が大きいほど弾性率が高く、寸法安定
性に優れる(腰が強い)ことを意味する。
【0056】《不織布(ハニカムコア用基材支持体)の
通気度》下記の各例で得られた不織布から縦×横=20
0mm×300mmの試験片を採取し、その試験片を用
いて、JIS L 1079(1966)に準拠して、フ
ラジール形試験機を用いて通気度を測定した(単位:c
c/cm2・秒)。
【0057】《ハニカムコアの見かけ密度》以下の例
(実施例15〜18および比較例6)で得られたハニカ
ムコアから試験片を採取して、その試験片の幅(c
m)、長さ(cm)、厚さ(cm)および重量(M)
(g)を測定し、その重量(M)(g)を、該試験片の
体積(V)(cm3)(幅×長さ×厚さ)で割った値
(M/V)(g/cm3)を求めて見かけ密度とした。
【0058】《ハニカムコアの圧縮強度》以下の例で得
られたハニカムコアから、縦×横×厚さ=40mm×4
0mm×7mmの試験片を採取し、その試験片を用いて
JIS A 6931(1994)に準拠して圧縮強度を
測定した(単位:kg/cm2)。
【0059】《実施例1〜5および比較例1〜3》 (1) 固有粘度が0.64dl/gのポリエチレンテ
レフタレート(以下「PET」ということがある)チッ
プを300℃で溶融し、600個の丸孔を有する紡糸口
金を通して285℃で吐出し、565m/分の速度で巻
き取って、単繊維繊度が9.1デニールの未延伸糸を製
造した。 (2) 上記(1)で得られた未延伸糸を引き揃えて6
5万デニールのトウとし、温水浴槽(温度75〜85
℃)中で、下記の表1に示す延伸倍率で2段延伸した
後、下記の表1に示す条件下に緊張熱処理および弛緩熱
処理を行って、表1に示す複屈折(Δn)および熱収縮
応力(200℃)を有する、平均単繊維繊度が1.8〜
2.1デニールであるPET延伸糸をそれぞれ製造し
た。それを長さ10mmに切断して、捲縮のない主体繊
維用の延伸PET短繊維を得た。なお、前記の弛緩熱処
理は所定温度で緊張熱処理(熱ローラー方式)したもの
を引き続いてフリーの状態で約30分間熱風(約70
℃)で乾燥して行った。
【0060】(3) 上記(2)で得られた延伸PET
短繊維60重量部と、未延伸PET短繊維[複屈折(Δ
n)0.012、単繊維繊度1.1デニール、繊維長5
mm、比重1.340、断面円形、捲縮なし]40重量
部とをパルパーに投入し、水中で充分な混合および分散
を行って、繊維濃度0.05%の水性スラリーを調製し
た。このスラリーを円網抄紙機に送り、抄造後にヤンキ
ードライヤー(120℃)で乾燥して巻き取って、抄上
げウエブを製造した(坪量72g/m2)。 (4) 上記(3)で得られた抄上げウエブを金属ロー
ル/コットンロール組み合わせの熱カレンダー加工機
に、金属ロール設定温度230℃、線圧80kg/c
m、加工速度10m/分の条件下に、まず裏側(抄造時
のフェルト側)が金属ロールに接するようにして通過さ
せた。次いで、同一加工条件下に今度は表側が金属ロー
ルに接するようにして通過させて、両面をカレンダー加
工してPET不織布を製造した。これにより得られた不
織布の坪量は72〜74g/m2であった。 (5) 上記(4)で得られた不織布の平均裂断長(5
%伸長時)および通気度を上記した方法で求めたとこ
ろ、下記の表1に示すとおりであった。
【0061】
【表1】
【0062】上記の表1の結果から、合成繊維よりなる
不織布では、天然の木材パルプよりなる紙などと異な
り、繊維製造時の熱処理条件によってその性能が大きく
変化すること、そして特定の複屈折(Δn)および熱収
縮応力(200℃)を有するポリエステル繊維、特に複
屈折(Δn)が0.170以上で且つ熱収縮応力(20
0℃)が0.10〜0.60g/dの範囲にあるポリエ
ステル繊維を用いることによって、目的とする平均裂断
長(5%伸長時)が4.0km以上で且つ通気度が0.
05〜5.0cc/cm2・秒であるハニカムコア用基
材支持体用の不織布が円滑に得られることがわかる。
【0063】《実施例6〜10》 (1) 固有粘度が0.64dl/gのPETチップを
300℃で溶融し、実施例1の(1)と同じような操作
を行って、単繊維繊度が17.8デニールの未延伸糸を
製造した。 (2) 上記(1)で得られた未延伸糸を引き揃えて6
5万デニールのトウとし、実施例1の(2)と同じよう
にして、温水浴槽(温度75〜85℃)中で、下記の表
2に示す延伸倍率で2段延伸した。次いで、下記の表2
に示す条件下に緊張熱処理および弛緩熱処理を行って、
表2記載の複屈折(Δn)および熱収縮応力(200
℃)を有する、平均単繊維繊度が3.8〜4.2デニー
ルであるポリエステル延伸糸をそれぞれ製造した。これ
を長さ10mmに切断して、捲縮のない主体繊維用の延
伸PET短繊維を得た。 (3) 上記(2)で得られた延伸PET短繊維55重
量部と、実施例1の(3)で用いたのと同じ未延伸PE
T短繊維45重量部とをパルパーに投入し、実施例1の
(3)と同様の操作を行って、抄上げウエブ(以下「抄
上げウエブA」という)を製造した(坪量51g/
2)。
【0064】(4) 上記(1)とは別に、上記(1)
と同様の操作を行って平均単繊維繊度が6.2デニール
の未延伸ポリエステル糸を製造し、その未延伸糸を引き
揃えて65万デニールのトウとし、温水浴槽(温度75
〜85℃)中で、下記の表2に示す延伸倍率で2段延伸
した後、下記の表2に示す条件下に緊張熱処理および弛
緩熱処理を行って、下記の表2に示す複屈折(Δn)お
よび熱収縮応力(200℃)を有する、平均単繊維繊度
が1.2〜1.4デニールである延伸ポリエステル繊維
をそれぞれ製造した。これを長さ5mmに切断して、捲
縮のない主体繊維用の延伸PET短繊維を得た。 (5) 上記(4)で得られた延伸PET短繊維55重
量部と、実施例1の(3)で用いたのと同じ未延伸PE
T短繊維45重量部とをパルパーに投入し、実施例1の
(3)と同様の操作を行って、抄上げウエブ(以下「抄
上げウエブB」という)を製造した(坪量51g/
2)。
【0065】(6) 上記(3)で得られた抄上げウエ
ブAと上記(5)で得られた抄上げウエブBを一層ずつ
重ね合わせて、実施例1の(4)と同様にして、金属ロ
ール/コットンロール組み合わせの熱カレンダー加工機
で表裏両面の熱加工を行い、坪量が102〜104g/
2の不織布を製造した。 (7) 上記(6)で得られた不織布の平均裂断長(5
%伸長時)および通気度を上記した方法で求めたとこ
ろ、下記の表2に示すとおりであった。
【0066】
【表2】
【0067】上記の表2の結果から、抄上げウエブを複
数積層して加熱加圧して不織布を製造するに当たって、
複屈折(Δn)が0.170以上で且つ熱収縮応力(2
00℃)が0.10〜0.60g/dの範囲にあるポリ
エステル繊維を用いて形成された抄上げウエブを少なく
とも1層用いて加熱加圧して不織布を製造した場合に
は、目的とする平均裂断長(5%伸長時)が4.0km
以上で且つ通気度が0.05〜5.0cc/cm・秒で
あるハニカムコア用基材支持体用の不織布が円滑に得ら
れることがわかる。すなわち、実施例10では、複屈折
(Δn)が0.170以上で且つ熱収縮応力(200
℃)が0.10〜0.60g/dの範囲にあるポリエス
テル繊維を用いて形成された抄上げウエブAと、複屈折
(Δn)が0.170よりも小さく且つ熱収縮応力(2
00℃)が0.10g/dよりも小さいポリエステル繊
維を用いて形成された抄上げウエブBを併用して不織布
を製造しているが、複屈折(Δn)が0.170以上で
且つ熱収縮応力(200℃)が0.10〜0.60g/
dの範囲にあるポリエステル繊維を用いて形成された抄
上げウエブAと抄上げウエブBを用いて製造した実施例
6〜9の不織布と同様に、目的とする平均裂断長(5%
伸長時)が4.0km以上で且つ通気度が0.05〜
5.0cc/cm・秒である不織布(ハニカムコア用基
材)が得られている。
【0068】《実施例11》 (1) 紡糸工程で溶融ポリマーの吐出量を変えて、実
施例1の(1)と同じような操作を行って未延伸糸を製
造し、この未延伸糸を引き揃えて65万デニールのトウ
とし、実施例1の(2)と同じようにして、温水浴槽
(温度75〜85℃)中で、下記の表3に示す延伸倍率
で2段延伸した。次いで、下記の表3に示す条件下に緊
張熱処理および弛緩熱処理を行って、表3に示す複屈折
(Δn)、熱収縮応力(200℃)および単繊維繊度を
有する延伸ポリエステル繊維をそれぞれ製造した。これ
を長さ10mmに切断して、捲縮のない延伸PET短繊
維を得た。 (2) 上記(1)で得られた延伸PET短繊維60重
量部と、実施例1の(3)で用いたのと同じ未延伸PE
T短繊維40重量部とをパルパーに投入し、実施例1の
(3)と同様の操作を行って、抄上げウエブを製造した。
次いで、実施例1の(4)と同様にして、金属ロール/コ
ットンロール組み合わせの熱カレンダー加工機で表裏両
面の熱加工を行い、坪量が82〜83g/m2の不織布
を製造した。 (3) 上記(2)で得られた不織布の平均裂断長(5
%伸長時)および通気度を上記した方法で求めたとこ
ろ、下記の表3に示すとおりであった。
【0069】
【表3】
【0070】上記の表3の結果から、平均裂断長(5%
伸長時)が4.0km以上で且つ通気度が0.05〜
5.0cc/cm2・秒である不織布を得るには、複屈
折(Δn)が0.170以上で、熱収縮応力(200
℃)が0.10〜0.60g/dの範囲であり、且つ単
繊維繊度が0.1〜6.0デニールの範囲にあるポリエ
ステル繊維を用いることが好ましく、ポリエステル繊維
の単繊維繊度が6.0デニールを超えると不織布の通気
度が5.0cc/cm2・秒よりも大きくなり易いこと
がわかる。
【0071】《実施例12〜14および比較例4〜5》 (1) 固有粘度が0.62dl/gのポリエチレンナ
フタレート(PEN)チップを305℃で溶融し、60
0個の丸孔を有する紡糸口金を通して288℃で吐き出
し、565m/分の速度で巻き取って、単繊維繊度が
9.2デニールの未延伸糸を製造した。 (2) 上記(1)で得られた未延伸糸を引き揃えて6
5万デニールのトウとし、温水浴槽(温度75〜85
℃)中で、下記の表4に示す延伸倍率で2段延伸と熱処
理を行って、下記の表4に示す複屈折(Δn)および熱
収縮応力(200℃)を有する、平均単繊維繊度が1.
9〜2.2デニールである延伸ポリエステル繊維をそれ
ぞれ製造した。これを長さ5mmに切断して、捲縮のな
い延伸PEN短繊維を得た。
【0072】(3) 上記(2)で得られた延伸PEN
短繊維50重量部と、未延伸PET短繊維[複屈折(Δ
n)0.016、単繊維繊度1.0デニール、繊維長5
mm、比重1.342、断面円形、捲縮なし]50重量
部とをパルパーに投入し、水中で充分な混合および分散
を行って、繊維濃度0.05%の水性スラリーを調製し
た。このスラリーを円網抄紙機に送り、抄造後にヤンキ
ードライヤー(120℃)で乾燥して巻き取って、抄上
げウエブを製造した(坪量88g/m2)。 (4) 上記(3)で得られた抄上げウエブを、実施例
1の(4)と同様にして熱カレンダー加工機にて表裏両
面を加工して、坪量が90〜91g/m2のPEN繊維
を主体繊維とする不織布を得た。 (5) 上記(4)で得られた不織布の平均裂断長(5
%伸長時)および通気度を上記した方法で求めたとこ
ろ、下記の表4に示すとおりであった。
【0073】
【表4】
【0074】上記の表4の結果から、不織布を構成する
主体繊維がPEN繊維の場合にも、PET繊維の場合と
同様の結果が得られることがわかる。
【0075】《実施例15〜18および比較例6》 (1) 実施例5の(2)で得られた延伸PET短繊維
[単繊維繊度2.0デニール、繊維長10mm、複屈折
(Δn)0.198、熱収縮応力(200℃)0.55
g/d]と、全芳香族ポリエステル短繊維[(株)クラ
レ製「ベクトラン」、単繊維繊度2.5デニール、繊維
長5mm、複屈折(Δn)0.198、熱収縮応力(2
00℃)0.01g/d以下、捲縮なし]を、下記の表
5に示す重量比で混合して主体繊維とした。 (2) 上記(1)で得られた主体繊維65重量部と、
実施例12〜14で使用したのと同じ未延伸PET短繊
維(熱融着性繊維)35重量部をパルパーに投入し、水
中で充分な混合および分散を行って水性スラリーを調製
し、この水性スラリーを用いて実施例1〜5と同様にし
て抄造および熱カレンダー加工を行って不織布を製造し
た。これにより得られた不織布の坪量は61〜62g/
cm2であった。また、得られた不織布の平均裂断長
(5%伸長時)および通気度を上記した方法で求めたと
ころ、下記の表5に示すとおりであった。
【0076】(3) 上記(2)で得れらた不織布をハ
ニカムコア用基材として用いて、これの一方の面に、エ
ポキシ樹脂系接着剤[油化シェルエポキシ社製の「エピ
コート828」/「エピコート871」/「エピキュア
Z」の40/60/20(重量比)混合物]を、線幅7
mm、ピッチ28mmで条線状に塗布した。 (4) 上記(3)で得られた接着剤を塗布した不織布
(ハニカムコア用基材)を、接着剤の塗工面を半ピッチ
づつずらせながら10枚積層した後、その積層物を14
0℃、20kg/cm2(ゲージ圧)で20分間熱プレ
スして、未展張のハニカムコア材料を作製した。 (5) 上記(4)で得られた未展張のハニカムコア材
料を接着剤の線に対して垂直に7mm幅で切断した後、
展張してハニカム構造体を製造した(セルサイズ7m
m、コア厚さ7mm)。
【0077】(6) 上記(5)で得られたハニカム構
造体を、エポキシ樹脂溶液[「エピコート828」/
「エピキュアZ」/アセトンの100/20/180
(重量比)混合物]を含浸させ、アセトンを風乾して除
去した後、95℃で2時間、さらに120℃で4時間加
熱して硬化させて、ハニカムコアを製造した。 (7) 上記(6)で得られたハニカムコアの見かけ密
度および圧縮強度を上記した方法で測定したところ、下
記の表5に示すとおりであった。
【0078】
【表5】
【0079】上記の表5の結果から、平均裂断長(5%
伸長時)が4.0km以上で且つ通気度が0.05〜
5.0cc/cm2・秒の範囲にある不織布(ハニカム
コア用基材)を用いて得られた実施例15〜18のハニ
カムコアは、圧縮強度が大きくて外力による変形や潰れ
がなく、しかも見かけ密度が小さくて軽量性に優れるこ
とがわかる。それに対して、平均裂断長(5%伸長時)
が3.1kmであって4.0kmよりも小さい不織布
(ハニカムコア用基材)を用いて得られた比較例6のハ
ニカムコアは、実施例15〜18に比べて圧縮強度が大
幅に小さく、外力によって変形や潰れなどが生じ易いこ
とがわかる。さらに、上記の表5の結果から、平均裂断
長(5%伸長時)が4.0km以上で且つ通気度が0.
05〜5.0cc/cm2・秒の範囲にあるハニカムコ
ア用基材(不織布)は、複屈折(Δn)が0.170以
上で且つ熱収縮応力(200℃)が0.10〜0.60
g/dであるポリ(アルキレンアリレート)系ポリエス
テル繊維を主体繊維の少なくとも一部として用い、且つ
該ポリエステル繊維を主体繊維の全重量に基づいて10
重量%以上の割合で含有する主体繊維を使用することに
よって円滑に得られることがわかる。
【0080】
【発明の効果】本発明のハニカムコア用基材は、接着用
樹脂(接着剤)や補強用樹脂の浸透が制御可能で、ハニ
カムコア製造時にハニカムコア用基材の一方の面に接着
剤を条線状に塗布した際に接着剤の裏抜けが無くて、該
接着剤で接着されたハニカムコア用基材を良好な作業性
でハニカム構造体に円滑に展張することができる。しか
も、ハニカム構造体のセル壁への熱硬化性樹脂などの浸
透を適度な深さに制御・調節でき、セル壁の中心部には
樹脂が浸透せず、外側部分に樹脂が浸透したサンドイッ
チ構造状の浸透形態を達成することができるので、樹脂
の含浸量が過剰にならず、軽量性、耐圧縮性や繰り返し
応力に対する耐久性などの力学的特性に優れるハニカム
コアを得ることができる。さらに、本発明のハニカムコ
ア用基材を用いることにより、耐水性、耐湿性、耐蝕
性、耐熱性などの特性にも優れるハニカムコアを、経済
的な価格で得ることができる。
【0081】上記した優れた特性を有する本発明のハニ
カムコア用基材支持体は、好ましくは複屈折(Δn)が
0.170以上であり且つ200℃における熱収縮応力
が0.10〜0.60g/dであるポリエステル繊維、
より好ましくは複屈折(Δn)が0.170以上、20
0℃における熱収縮応力が0.10〜0.60g/dお
よび平均単繊維繊度が0.1〜6.0デニールであるポ
リエステル繊維を、不織布の基本骨格を形成する主体繊
維の少なくとも一部として用いることによって、極めて
円滑に製造することができる。また、その際に上記した
ポリエステル主体繊維とともに熱融着性バインダー繊維
を用いることによって、ハニカムコア用基材支持体用の
不織布を加熱加圧処理によって極めて簡単な操作で、生
産性よく、経済的に製造することができる。
【0082】本発明のハニカムコア用基材支持体は、上
記した特性を活かして、航空機部材、列車部材、自動車
部材、船舶部材、建材、スキー部材などの種々の構造用
材料、紡糸筒の整流板、オープンショーケースの整流
板、プレス機械の緩衝材などの非構造用材料などとして
用いられるハニカムコアの製造に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK41A AK42 AS00A BA01 DG15A EC172 EJ172 EJ422 GB07 GB15 GB31 GB51 GB87 JA03A JB07 JD02A JJ03 JK03A JK05 JL00 JL01 JL02 JL03 JN18A YY00A 4L055 AF33 AJ01 BE02 EA04 EA07 EA09 EA12 EA16 EA20 EA34 FA11 FA13 FA16 FA19 GA33 GA39 GA50

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 5%伸長時の縦方向(MD)および横方
    向(CD)の裂断長の平均値が4.0km以上であり且
    つ通気度が0.05〜5.0cc/cm2・秒である不
    織布からなることを特徴とするハニカムコア用基材。
  2. 【請求項2】 複屈折(Δn)が0.170以上であり
    且つ200℃における熱収縮応力が0.10〜0.60
    g/dであるポリエステル繊維を不織布の基本骨格を形
    成する主体繊維の少なくとも一部として存在させた不織
    布からなる請求項1のハニカムコア用基材。
  3. 【請求項3】 複屈折(Δn)が0.170以上、20
    0℃における熱収縮応力が0.10〜0.60g/dお
    よび平均単繊維繊度が0.1〜6.0デニールであるポ
    リエステル繊維を、不織布の基本骨格を形成する主体繊
    維の10〜100重量%の割合で存在させた不織布から
    なる請求項1または2のハニカムコア用基材。
  4. 【請求項4】 前記ポリエステル繊維が、エチレングリ
    コール単位および/または1,4−ブタンジオール単位
    よりなるジオール単位と、テレフタル酸単位および/ま
    たはナフタレンジカルボン酸単位よりなるジカルボン酸
    単位から主としてなるポリ(アルキレンアリレート)繊
    維である請求項1〜3のいずれか1項のハニカムコア用
    基材。
  5. 【請求項5】 ハニカムコア用基材の製造方法であっ
    て、複屈折(Δn)が0.170以上、200℃におけ
    る熱収縮応力が0.10〜0.60g/dおよび平均単
    繊維繊度が0.1〜6.0であるポリエステル繊維を1
    0〜100重量%の割合で含有する主体繊維と、熱融着
    性バインダー繊維を、主体繊維:熱融着性バインダー繊
    維=70:30〜30:70の重量比で含有する原料を
    用いて抄造を行って単層の抄造ウエブを形成した後、前
    記抄造ウエブをそのまま加熱加圧処理して繊維同士を結
    合させるか、前記抄造ウエブを2枚以上重ね合わせて多
    層ウエブとしそれを加熱加圧処理して一体化させるか、
    或いは前記抄造ウエブの少なくとも1層と他の層を重ね
    合わせて多層ウエブとしそれを加熱加圧処理して積層一
    体化させることを特徴とするハニカムコア用基材の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 熱融着性バインダー繊維がポリエステル
    系繊維である請求項5の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか1項のハニカム
    コア用基材を用いて形成したハニカムコア。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010513062A (ja) * 2006-12-15 2010-04-30 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 制御された気孔率の紙で作製されたハニカム
EP2974855A3 (en) * 2014-07-14 2016-04-06 Johns Manville Europe GmbH Composite materials comprising honeycomb cores based on thermoplastic synthetic fiber spunbonded non-wovens

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