JP2000005929A - 鋸盤の制御方法及びその装置 - Google Patents

鋸盤の制御方法及びその装置

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JP2000005929A
JP2000005929A JP17629198A JP17629198A JP2000005929A JP 2000005929 A JP2000005929 A JP 2000005929A JP 17629198 A JP17629198 A JP 17629198A JP 17629198 A JP17629198 A JP 17629198A JP 2000005929 A JP2000005929 A JP 2000005929A
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bending
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Toshio Ito
利男 伊藤
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Amada Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋸刃が摩耗する前に切曲りを抑制することに
より、鋸盤の鋸刃寿命を向上させる。 【解決手段】 制御装置3の入力装置7から演算部13
に材質、寸法を入力し切断加工を開始する。切断加工と
並行して、演算部13にて鋸刃BSの累計切断面積を計
算すると共に予めメモリ15内に入力されている材質、
寸法によるデータベースから切曲りの限界値に対応する
設定切断面積を検索する。比較判断装置17により累計
切断面積を設定切断面積と比較し、鋸刃BSの累計切断
面積が設定切断面積より越えるときに鋸刃BSの切り込
み速度及び/又は鋸刃BS速度を低下して切断加工を続
行する。鋸刃BSが摩耗する前に鋸刃BSの累計切断面
積を考慮した補正が行われるので一層の品質の向上と鋸
刃BSの寿命の延命が図られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切曲り量を抑制す
る鋸盤の制御方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋸盤としての例えば帯鋸盤においては、
鋸刃の歯先摩耗の進行に伴い、切削抵抗の増加や摩耗の
アンバランスによって発生する力が鋸刃の直進性よりも
勝って切曲りが発生する。
【0003】従来の帯鋸盤においては、鋸刃寿命向上の
ためにならし運転、切曲り補正による制御が行われてい
る。例えば、切曲り検出装置より予め設定された切曲り
限界値に対して、測定値がオーバーすると、瞬時もしく
は規定時間オーバーし続けると切断を中止することによ
りスクラップを防いでいた。
【0004】CNC帯鋸盤においては、切曲り検出装置
および切削条件を自動的に設定する機能が備えられてい
る。例えば、切曲り設定値をAmmとすると、切曲りが増
加して設定値Amm以上になると切削条件を緩和させる方
向に自動設定する。設定条件は、過去の経験から鋸速と
切込速度を通常の数10%程度にするのが一般的であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うに予め設定された切曲り限界値に対して測定値がオー
バーしたら切断を中止するようにした場合には、その加
工を完了することができず、単に不良防止にとどまり、
本来の加工の目的を果たすことができないという問題点
があった。
【0006】また、従来の制御方法では鋸刃が摩耗して
からの鋸刃寿命の延命であったので、鋸刃寿命の延命が
不十分であるという問題点があった。
【0007】本発明は叙上の課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、鋸刃が摩耗する前に切曲りを
抑制して鋸刃寿命の延命を図る鋸盤の制御方法およびそ
の装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1によるこの発明の鋸盤の制御方法は、鋸刃に
より被削材を切断加工する際に発生する切曲りを抑制す
る鋸盤の制御方法において、鋸刃の累計切断面積が予め
鋸刃の切曲り限界に対応する切断面積より小さい許容値
として設定されている設定切断面積より越えるときに前
記鋸刃の切込速度および/又は鋸刃速度を低下させて切
断加工を続行することを特徴とするものである。
【0009】したがって、鋸刃の累計切断面積を考慮し
た補正が行われることによって鋸刃が摩耗してから補正
が行われるのではなく、鋸刃が摩耗する前に切り込み速
度及び鋸刃速度の両者あるいはいずれか一方が低下され
て切断加工が続行されるのでより一層の品質の向上が図
られると共に、より一層鋸刃の寿命が延びる。
【0010】請求項2によるこの発明の鋸盤の制御方法
は、鋸刃により被削材を切断加工する際に発生する切曲
りを抑制する鋸盤の制御方法において、前記切断加工中
の鋸刃の切曲り量を測定し、この測定値が予め設定され
ている切曲り限界値より小さく、且つ所定の設定値より
大のときに前記鋸刃の切込速度および/又は鋸刃速度を
低下させて切断加工を続行し、鋸刃の累計切断面積が予
め鋸刃の切曲り限界に対応する切断面積より小さい許容
値として設定されている設定切断面積より越えるときに
前記鋸刃の切込速度および/又は鋸刃速度を低下させて
切断加工を続行することを特徴とするものである。
【0011】したがって、切曲り量の設定値に対する測
定値が所定以上になったら切り込み速度および鋸刃速度
の両者あるいはいずれか一方が低下されて切断加工が続
行されるので、切曲り量の増加が抑えられる。さらに
は、鋸刃の累計切断面積を考慮した補正が行われること
によって鋸刃が摩耗してから補正が行われるのではな
く、鋸刃が摩耗する前に切り込み速度及び鋸刃速度の両
者あるいはいずれか一方が低下されるのでより一層の品
質の向上が図られると共に、より一層鋸刃の寿命が延び
る。
【0012】請求項3によるこの発明の鋸盤の制御方法
は、鋸刃により被削材を切断加工する際に発生する切曲
りを抑制する鋸盤の制御方法において、前記切断加工中
の鋸刃の切曲り量を測定し、この測定値が予め設定され
ている切曲り限界値より小さく、且つ所定の設定値より
大のときに前記鋸刃の切込速度および/又は鋸刃速度を
低下させて切断加工を続行し、以後測定値が前記所定の
設定値より大のときに前記鋸刃の切込速度および/又は
鋸刃速度を繰り返し低下させて切断加工を続行し、鋸刃
の累計切断面積が予め鋸刃の切曲り限界に対応する切断
面積より小さい許容値として設定されている設定切断面
積より越えるときに前記鋸刃の切込速度および/又は鋸
刃速度を低下させて切断加工を続行することを特徴とす
るものである。
【0013】したがって、切曲り量の設定値に対する測
定値が所定以上になったら切り込み速度および鋸刃速度
の両者あるいはいずれか一方を繰り返し低下させて切断
加工が続行されるので、切曲り量の増加が抑えられる。
さらには、鋸刃の累計切断面積を考慮した補正が行われ
ることによって鋸刃が摩耗してから補正が行われるので
はなく、鋸刃が摩耗する前に切り込み速度及び鋸刃速度
の両者あるいはいずれか一方が低下されて切断加工が続
行されるのでより一層の品質の向上が図られると共に、
より一層鋸刃の寿命が延びる。
【0014】請求項4によるこの発明の鋸盤の制御装置
は、鋸刃により被削材を切断加工する際に発生する切曲
りを抑制する鋸盤の制御装置において、鋸刃の切断加工
において鋸刃の切曲り限界に対応する切断面積より小さ
い許容値として設定されている設定切断面積を予めデー
タベースとして記憶するメモリと、鋸刃の累計切断面積
が前記設定切断面積より越えるときに前記鋸刃の切込速
度および/又は鋸刃速度を低下させて切断加工を続行す
べく比較判断する比較判断装置と、この比較判断装置か
らの指令により切り込み速度を変化すべく指令する切込
速度制御部および/又は前記比較判断装置からの指令に
より鋸刃速度を変化すべく指令する鋸刃速度制御部と、
を備えてなることを特徴とするものである。
【0015】したがって、請求項1記載の作用と同様で
あり、鋸刃の累計切断面積を考慮した補正が行われるこ
とによって鋸刃が摩耗してから補正が行われるのではな
く、鋸刃が摩耗する前に切り込み速度及び鋸刃速度の両
者あるいはいずれか一方が低下されて切断加工が続行さ
れるのでより一層の品質の向上が図られると共に、より
一層鋸刃の寿命が延びる。
【0016】請求項5によるこの発明の鋸盤の制御装置
は、鋸刃により被削材を切断加工する際に発生する切曲
りを抑制する鋸盤の制御装置において、切断加工中の鋸
刃の切曲り量を測定する切曲り検出装置と、前記切断加
工において許容できる切曲り量の限界である切曲り限界
値や所定の設定値を入力する入力装置と、この入力装置
により入力された切曲り限界値や所定の設定値を記憶す
ると共に鋸刃の切曲り限界に対応する切断面積より小さ
い許容値として設定されている設定切断面積を予めデー
タベースとして記憶するメモリと、前記切曲り検出装置
により測定された測定値と前記切曲り限界値及び所定の
設定値を比較して測定値が切曲り限界値より大のときに
切断加工を停止すると共に、上記測定値が上記限界値よ
り小さく、且つ所定の設定値より大のときに前記鋸刃の
切込速度および/又は鋸刃速度を1回又は繰り返し低下
させて切断加工を続行すべく比較判断すると共に、鋸刃
の累計切断面積が前記設定切断面積より越えるときに前
記鋸刃の切込速度および/又は鋸刃速度を低下させて切
断加工を続行すべく比較判断する比較判断装置と、この
比較判断装置からの指令により切り込み速度を変化すべ
く指令する切込速度制御部および/又は前記比較判断装
置からの指令により鋸刃速度を変化すべく指令する鋸刃
速度制御部と、を備えてなることを特徴とするものであ
る。
【0017】したがって、請求項2および3記載の作用
と同様であり、切曲り量の設定値に対する測定値が所定
以上になったら切り込み速度および鋸刃速度の両者ある
いはいずれか一方を1回又は繰り返し低下させて切断加
工が続行されるので、切曲り量の増加が抑えられる。さ
らには、鋸刃の累計切断面積を考慮した補正が行われる
ことによって鋸刃が摩耗してから補正が行われるのでは
なく、鋸刃が摩耗する前に切り込み速度及び鋸刃速度の
両者あるいはいずれか一方が低下されて切断加工が続行
されるのでより一層の品質の向上が図られると共に、よ
り一層鋸刃の寿命が延びる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0019】鋸盤の切断加工においては、一般的に鋸刃
には切削開始直後から多少の切曲りの傾向が発生し、鋸
刃や被切削材Wのほんの少しのアンバランスからどちら
かの方向へ曲がろうとする。これに対し、鋸刃の張力で
曲がりを元に戻そうとする力が発生し、前述の曲がろう
とする力と戻そうとする力が釣り合った状態で切削が進
行すると考えられる。
【0020】この微妙なバランス関係は、歯先磨耗の進
行に伴い、切削抵抗の増加や磨耗のアンバランスによっ
て発生する力が、鋸刃を真っ直ぐにさせる力よりも大き
くなるに従ってくずれて、切曲り量が次第に増加する。
そして、この切曲り量が限界値を超えると、鋸刃の寿命
と判断されることになる。
【0021】従って、切削抵抗や磨耗のアンバランスに
よって発生する力を減少させてやれば切曲り量を減少す
るので、鋸刃速度や切り込み速度を緩和させることによ
り切曲り量を減少させることができる。
【0022】そこで、切曲り量を情報として、切削条件
である鋸刃速度及び切り込み速度を制御することにより
切曲りの発生を抑え、鋸刃の寿命を向上させることが可
能になる。
【0023】図1には、この発明に係る鋸盤としての例
えば帯鋸盤1の制御装置3が示されている。この制御装
置3では、中央処理装置であるCPU5に切曲り限界値
や、所定の設定値の比率や、切曲り限界に対応する切断
面積として設定されている設定切断面積等の種々のデー
タをデータベースとして入力するための入力装置7及び
表示装置9と、帯鋸盤1に設けられていてワーク断面の
切曲り量を検出するための切曲り検出装置11が接続さ
れている。
【0024】ここで、帯鋸盤1はすでによく知られてい
るものなので説明を省略する。また、切曲り検出装置1
1は、例えば特開平1−109019号公報や、実開平
2−7915号公報等に示されているようにすでに既知
のものなので、詳細な説明は省略することとするが、例
えば帯鋸刃BSの胴部に押圧・接触するローラや接触子
の移動量から演算によりワーク中心で発生している切曲
がり量を検出するものがある。
【0025】また、CPU5には、鋸刃BSの累計切断
面積を計算すると共に材質、寸法によりデータベースか
ら切曲りの限界値に対応する設定切断面積を検索する演
算部13と、この演算部13により検索された設定切断
面積や入力装置7により入力された等の種々のデータを
データベースとして記憶しておくメモリ15と、鋸刃B
Sの累計切断面積が前記設定切断面積より越えるときに
鋸刃BSの切込速度および/又は鋸刃速度を低下させて
切断加工を続行すべく比較判断する比較判断装置17
と、この比較判断装置17による結果から切り込み速度
を算出して切り込み速度を帯鋸盤1に指令して例えば流
量制御弁やサーボモータM等を制御する切り込み速度制
御部19と、帯鋸刃BSの走行速度を算出して制御する
鋸刃速度制御部21等が接続されている。
【0026】なお、演算部13は切曲りの限界値に対し
て所定の設定値を設定することができ、メモリ15は演
算部13により設定された切曲り設定値等の種々のデー
タを記憶しておくことができ、比較判断装置17は切曲
り量の測定値を切曲り限界値や所定の設定値と比較して
測定値が切曲り限界値より大のときに切断加工を停止す
ると共に、上記測定値が上記限界値より小さく、且つ所
定の設定値より大のときに鋸刃BSの切込速度および/
又は鋸刃速度を1回又は繰り返し低下させて切断加工を
続行すべく判断することもできる。
【0027】次に、図2に基づいてこの発明に係る帯鋸
盤1の制御方法について説明する。まず、制御をスター
トすると、制御装置3の入力装置7から演算部13に材
質、寸法が入力され切断加工が開始される。
【0028】切断加工と並行して、演算部13では鋸刃
BSの累計切断面積が計算される(ステップS1)と共
に予めメモリ15内に入力されている材質、寸法による
データベースから切曲りの限界値に対応する設定切断面
積が検索される(ステップS2)。比較判断装置17に
より、演算部13で算出された鋸刃BSの累計切断面積
と設定切断面積とが比較され、切削率つまり鋸刃BSの
切込速度および/又は鋸刃速度を補正開始する必要があ
るかどうかを判断される(ステップS3)。
【0029】鋸刃BSの累計切断面積が設定切断面積を
越える場合には、メモリ15内に入力されている材質、
寸法によるデータベースから鋸刃BSの累計切断面積に
対応する切込速度および/又は鋸刃速度の補正値が検索
される。この切込速度および鋸刃速度の低下の割合は材
質や寸法等のパラメータにより変えることができるよう
にされている(ステップS4)。
【0030】ステップS4の補正値に基づいて、切り込
み速度制御部19から切り込み速度の低下の指令が発さ
れて切削率を低下させる(ステップS5)。
【0031】さらに鋸刃速度制御部21ではパラメータ
により鋸刃速度の低下の指令が発せられる(ステップS
6)。
【0032】なお、上記の切込速度および鋸刃速度の補
正は2者のうちいずれか一方あるいは両方を行うことが
できる。その後、切断加工が続行される。
【0033】一方、ステップS3において、鋸刃BSの
累計切断面積が設定切断面積を越えない場合には切曲り
量は許容範囲内であるので、切込速度および鋸刃速度が
補正されずに切断加工が続行される。
【0034】なお、上記の工程は切断加工が行われるご
とにステップS1に戻って以後の工程が繰り返されるよ
うに、設定切断面積は段階的に補正可能に予め設定して
おくこともできる。
【0035】以上の結果から、累計切断面積を考慮した
補正が行われることによって鋸刃BSが摩耗してから補
正が行われるのではなく、鋸刃BSが摩耗する前に切り
込み速度及び鋸刃速度が低下されるのでより一層の品質
の向上を図ることができると共に、鋸刃BSの寿命を延
ばすことができる。
【0036】次に、本発明の帯鋸盤1の制御方法の他の
実施の形態について、図3に基づいて説明する。まず、
制御をスタートすると、制御装置3の入力装置7から演
算部13に切曲り限界値を入力して、切断加工を開始す
る。
【0037】ならし運転があるかどうかを判断し、なら
し運転がある場合には通常の切込速度および鋸刃速度よ
り低速でならし運転が行われる(ステップS11、S1
2)。
【0038】ならし運転が終了した後、通常の切断加工
が行われる。この切断加工と並行して、切曲り検出装置
11により帯鋸刃BSの切曲り量が求められ、比較判断
装置17により、この算出された切曲り量の測定値がメ
モリ15に記憶されている切曲り限界値と比較される
(ステップS13)。
【0039】メモリ15に記憶されている切削限界値の
方が測定値よりも大きい場合には、演算部13が算出し
た限界値の例えば80%である所定値と測定値を比較部
が比較して、所定値が測定値よりも小さい場合には、切
り込み速度制御部19から切り込み速度低下の指令が発
せられて切削率を低下させる。この低下の割合はパラメ
ータにより変えることができる。さらに鋸刃速度制御部
21ではパラメータにより鋸刃速度低下の指令が発せら
れる(ステップS14)。
【0040】一方、ステップS13において、限界値の
80%の方が測定値よりも大きい場合にはまだ切曲り量
は許容範囲内であるので、補正されずに切断工程が行わ
れる。
【0041】次に、図4(A)〜(C)を参照して、上
記のステップS14における切り込み速度低下及び鋸刃
速度低下の方法について説明する。ここでは、切断を続
行して切断面積が増加するにつれて切曲り量が増加し、
切り込み速度及び鋸刃速度の両方について繰り返し低下
させる場合についてのみ説明する。
【0042】切り込み速度をR(R0 、R1 、…)、鋸
刃速度をV(V0 、V1 、…)とし、切り込み速度の低
下率をα(<1)、鋸刃速度の低下率をβ(<1)で表
すと、n回目の変更時における切り込み速度Rn は、R
n =αn ・R0 となる。同様にしてn回目の変更時にお
ける鋸刃速度Vn は、Vn =βn ・V0 となる。
【0043】ただし、Rn 、Vn があまり小さくなると
生産性が著しく落ちてしまい得策ではないので、実用的
には、昼間の運転においてはRn はR0 の40〜50%
程度に設定するのが良い。また、夜間運転の場合には朝
までに少しでも広い面積の切断が求められることを考慮
すると、Rn はR0 の15〜20%程度に設定しても問
題はない。
【0044】なお、前述の低下率α、βはパラメータで
あり、被切削材Wの材質、形状、寸法により変更可能と
なっている。
【0045】上記のステップS11〜ステップS14の
切曲りの補正に加えて、前述した図2に基づく実施の形
態と同様に、すなわち、図2においてステップS1〜ス
テップS6の工程と同様の累計切断面積を考慮した制御
が行われる。
【0046】図3においては簡略化したフローチャート
であるが、ステップS15においては、比較判断装置1
7により、演算部13で算出された鋸刃BSの累計切断
面積と設定切断面積とが比較され、切削率つまり鋸刃B
Sの切込速度および/又は鋸刃速度を補正開始する必要
があるかどうかを判断される(ステップS15)。
【0047】鋸刃BSの累計切断面積が設定切断面積を
越える場合には、メモリ15内の材質、寸法によるデー
タベースから鋸刃BSの累計切断面積に対応する切込速
度および/又は鋸刃速度の補正値が検索される(ステッ
プS16)。
【0048】ステップS16の補正値に基づいて、切り
込み速度制御部19から切り込み速度の低下の指令が発
せられて切削率を低下させる。鋸刃速度制御部21では
パラメータにより鋸刃速度の低下の指令が発せられる。
この切込速度および鋸刃速度の補正は2者のうちいずれ
か一方あるいは両方が行われる(ステップS17)。そ
の後、切断加工が続行される。
【0049】以上の結果から、切曲り量の設定値に対す
る所定の設定値(比率)が所定以上になったら切り込み
速度及び/又は鋸刃速度を繰り返し低下させるので、切
曲り量の増加を抑えることができ、さらには累計切断面
積を考慮した補正が行われることによって鋸刃BSが摩
耗してから補正が行われるのではなく、鋸刃BSが摩耗
する前に切り込み速度及び鋸刃速度をさせるのでより一
層の品質の向上を図ることができると共に、鋸刃BSの
寿命を延ばすことができる。
【0050】なお、この発明は前述の実施の形態に限定
されることなく、適宜な変更を行うことにより、その他
の態様で実施し得るものである。すなわち、前述の実施
の形態においては、設定値として一定の値を使用した
が、特に超硬帯鋸盤の場合には切削条件を緩和させる方
向に設定すると切曲り量は顕著に減少する傾向にあるた
め、限界値以下の範囲で設定値を何回か変化させること
によりさらに鋸刃BSの寿命を向上させることが可能に
なる。
【0051】また、前述の実施の形態においては、切曲
りの設定値の80%を越えたら切り込み速度低下等を行
ったが、80%に限らず別の値とすることができるし、
適宜変化させることもできる。
【0052】また、前述のステップS14において切り
込み速度及び鋸刃速度を低下させた場合には、低下後の
切曲り量が低下前の切曲り量を所定時間(例えば4秒
間)下回ると、切り込み速度及び鋸刃速度を100%に
戻すようにする。
【0053】さらに、切曲り検出装置11において、切
曲り量を検出するのではなく、鋸刃BSの負荷(主分
力、背分力)を検出して、負荷を減少させるようにして
間接的に切曲り量を抑制するようにすることもできる。
【0054】また、ある切削条件によっては、切り込み
速度を変化させずに鋸刃速度をアップすることで1刃当
たりの切り込み量(負荷)を減少させることができるの
で、加工速度を変化させることなく切曲り量を抑制する
こともできる。
【0055】
【発明の効果】以上のごとき発明の実施の形態の説明か
ら理解されるように、請求項1の発明によれば、鋸刃の
累計切断面積を考慮した補正が行われるので、鋸刃が摩
耗してから補正が行われるのではなく、鋸刃が摩耗する
前に切り込み速度及び鋸刃速度の両者あるいはいずれか
一方を低下して切断加工を続行するのでより一層の品質
の向上を図ることができると共に、より一層鋸刃の寿命
を延ばすことができる。
【0056】請求項2の発明によれば、切曲り量の設定
値に対する測定値が所定以上になったら切り込み速度お
よび鋸刃速度の両者あるいはいずれか一方を低下させて
切断加工を続行するので、切曲り量の増加を抑えること
ができる。さらには、鋸刃の累計切断面積を考慮した補
正が行われるので、鋸刃が摩耗してから補正が行われる
のではなく、鋸刃が摩耗する前に切り込み速度及び鋸刃
速度の両者あるいはいずれか一方を低下して切断加工を
続行するのでより一層の品質の向上を図ることができる
と共に、より一層鋸刃の寿命を延ばすことができる。
【0057】請求項3の発明によれば、切曲り量の設定
値に対する測定値が所定以上になったら切り込み速度お
よび鋸刃速度の両者あるいはいずれか一方を繰り返し低
下させて切断加工を続行するので、切曲り量の増加を抑
えることができる。さらには、鋸刃の累計切断面積を考
慮した補正が行われるので、鋸刃が摩耗してから補正が
行われるのではなく、鋸刃が摩耗する前に切り込み速度
及び鋸刃速度の両者あるいはいずれか一方を低下して切
断加工を続行するのでより一層の品質の向上を図ること
ができると共に、より一層鋸刃の寿命を延ばすことがで
きる。
【0058】請求項4の発明によれば、請求項1記載の
効果と同様であり、鋸刃の累計切断面積を考慮した補正
が行われるので、鋸刃が摩耗してから補正が行われるの
ではなく、鋸刃が摩耗する前に切り込み速度及び鋸刃速
度の両者あるいはいずれか一方を低下して切断加工を続
行するのでより一層の品質の向上を図ることができると
共に、より一層鋸刃の寿命を延ばすことができる。
【0059】請求項5の発明によれば、請求項2および
3記載の効果と同様であり、切曲り量の設定値に対する
測定値が所定以上になったら切り込み速度および鋸刃速
度の両者あるいはいずれか一方を1回又は繰り返し低下
させて切断加工を続行するので、切曲り量の増加を抑え
ることができる。さらには、鋸刃の累計切断面積を考慮
した補正が行われるので、鋸刃が摩耗してから補正が行
われるのではなく、鋸刃が摩耗する前に切り込み速度及
び鋸刃速度の両者あるいはいずれか一方を低下して切断
加工を続行するのでより一層の品質の向上を図ることが
できると共に、より一層鋸刃の寿命を延ばすことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における鋸盤の制御装置を
示すブロック図である。
【図2】本発明に係る鋸盤の制御方法の一例を示すもの
で、フローチャートである。
【図3】本発明に係る鋸盤の制御方法の他例を示すもの
で、フローチャートである。
【図4】(A)〜(C)は、切り込み速度および鋸刃速
度を低下した状態を示すグラフ並びに切曲り量および切
断面積との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 帯鋸盤 3 制御装置 7 入力装置 11 切曲り検出装置 13 演算部 15 メモリ 17 比較判断装置 19 切り込み速度制御部 21 鋸刃速度制御部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋸刃により被削材を切断加工する際に発
    生する切曲りを抑制する鋸盤の制御方法において、 鋸刃の累計切断面積が予め鋸刃の切曲り限界に対応する
    切断面積より小さい許容値として設定されている設定切
    断面積より越えるときに前記鋸刃の切込速度および/又
    は鋸刃速度を低下させて切断加工を続行することを特徴
    とする鋸盤の制御方法。
  2. 【請求項2】 鋸刃により被削材を切断加工する際に発
    生する切曲りを抑制する鋸盤の制御方法において、 前記切断加工中の鋸刃の切曲り量を測定し、この測定値
    が予め設定されている切曲り限界値より小さく、且つ所
    定の設定値より大のときに前記鋸刃の切込速度および/
    又は鋸刃速度を低下させて切断加工を続行し、 鋸刃の累計切断面積が予め鋸刃の切曲り限界に対応する
    切断面積より小さい許容値として設定されている設定切
    断面積より越えるときに前記鋸刃の切込速度および/又
    は鋸刃速度を低下させて切断加工を続行することを特徴
    とする鋸盤の制御方法。
  3. 【請求項3】 鋸刃により被削材を切断加工する際に発
    生する切曲りを抑制する鋸盤の制御方法において、 前記切断加工中の鋸刃の切曲り量を測定し、この測定値
    が予め設定されている切曲り限界値より小さく、且つ所
    定の設定値より大のときに前記鋸刃の切込速度および/
    又は鋸刃速度を低下させて切断加工を続行し、 以後測定値が前記所定の設定値より大のときに前記鋸刃
    の切込速度および/又は鋸刃速度を繰り返し低下させて
    切断加工を続行し、 鋸刃の累計切断面積が予め鋸刃の切曲り限界に対応する
    切断面積より小さい許容値として設定されている設定切
    断面積より越えるときに前記鋸刃の切込速度および/又
    は鋸刃速度を低下させて切断加工を続行することを特徴
    とする鋸盤の制御方法。
  4. 【請求項4】 鋸刃により被削材を切断加工する際に発
    生する切曲りを抑制する鋸盤の制御装置において、 鋸刃の切断加工において鋸刃の切曲り限界に対応する切
    断面積より小さい許容値として設定されている設定切断
    面積を予めデータベースとして記憶するメモリと、鋸刃
    の累計切断面積が前記設定切断面積より越えるときに前
    記鋸刃の切込速度および/又は鋸刃速度を低下させて切
    断加工を続行すべく比較判断する比較判断装置と、この
    比較判断装置からの指令により切り込み速度を変化すべ
    く指令する切込速度制御部および/又は前記比較判断装
    置からの指令により鋸刃速度を変化すべく指令する鋸刃
    速度制御部と、を備えてなることを特徴とする鋸盤の制
    御装置。
  5. 【請求項5】 鋸刃により被削材を切断加工する際に発
    生する切曲りを抑制する鋸盤の制御装置において、 切断加工中の鋸刃の切曲り量を測定する切曲り検出装置
    と、前記切断加工において許容できる切曲り量の限界で
    ある切曲り限界値や所定の設定値を入力する入力装置
    と、この入力装置により入力された切曲り限界値や所定
    の設定値を記憶すると共に鋸刃の切曲り限界に対応する
    切断面積より小さい許容値として設定されている設定切
    断面積を予めデータベースとして記憶するメモリと、前
    記切曲り検出装置により測定された測定値と前記切曲り
    限界値及び所定の設定値を比較して測定値が切曲り限界
    値より大のときに切断加工を停止すると共に、上記測定
    値が上記限界値より小さく、且つ所定の設定値より大の
    ときに前記鋸刃の切込速度および/又は鋸刃速度を1回
    又は繰り返し低下させて切断加工を続行すべく比較判断
    すると共に、鋸刃の累計切断面積が前記設定切断面積よ
    り越えるときに前記鋸刃の切込速度および/又は鋸刃速
    度を低下させて切断加工を続行すべく比較判断する比較
    判断装置と、この比較判断装置からの指令により切り込
    み速度を変化すべく指令する切込速度制御部および/又
    は前記比較判断装置からの指令により鋸刃速度を変化す
    べく指令する鋸刃速度制御部と、を備えてなることを特
    徴とする鋸盤の制御装置。
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