JP2000005889A - レーザ溶接方法 - Google Patents

レーザ溶接方法

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JP2000005889A JP10192453A JP19245398A JP2000005889A JP 2000005889 A JP2000005889 A JP 2000005889A JP 10192453 A JP10192453 A JP 10192453A JP 19245398 A JP19245398 A JP 19245398A JP 2000005889 A JP2000005889 A JP 2000005889A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶加材の製造が容易かつ施工が容易であり、
しかも接合部分での偏析を抑制することにより強度を向
上させた、レーザ溶接方法を提供する。 【解決手段】 本発明のレーザ溶接方法は、アルミニウ
ムメッキ綱板の母材10A,10Bにレーザビーム12
を照射し、これによって生じた溶融池14にアルミニウ
ム合金のフィラワイヤ16を供給することにより、フィ
ラワイヤ16と母材10A,10Bとの合金部18を形
成するものである。母材10A,10Bにレーザビーム
12を照射して生じた溶融池14に、フィラワイヤ16
を供給すると、フィラワイヤ16と母材10A,10B
とが極めて均一に混じり合う。これにより、偏析等の発
生を抑制できるので、接合部分の強度を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザビームのエ
ネルギを用いて、金属の部分的強化や異種金属接合等を
行うためのレーザ溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】部分的強化のための従来のレーザ溶接方
法は、次のようなものである。母材の金属の強化したい
部分に、粉体状又はペースト状にした溶加材を塗り、レ
ーザビームを照射する。異種金属接合のための従来のレ
ーザ溶接方法、次のようなものである。異種金属同士を
重ね合わせ、一方の金属側からレーザビームを照射す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
レーザ溶接方法では、溶加材を粉体状又はペースト状に
する工程が複雑である、粉体爆発の可能性がある、溶加
材が飛散しやすいのでガスによるシーリングが困難であ
る、溶加材の供給量制御が困難である、歩留りが悪い、
残留物が発生する等の多くの不都合があった。後者のレ
ーザ溶接方法では、接合部分で偏析が生じることにより
強度が低下する等の不都合があった。
【0004】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、溶加材の製造
が容易かつ施工が容易であり、しかも接合部分での偏析
を抑制することにより強度を向上させた、レーザ溶接方
法及び装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、母材にレー
ザビームを照射して生じた溶融池に、フィラワイヤを供
給したところ、フィラワイヤと母材とが極めて均一に混
じり合うことを発見した。本発明は、この知見に基づい
てなされたものである。
【0006】すなわち、本発明に係るレーザ溶接方法
は、母材にレーザビームを照射し、これによって生じた
溶融池にフィラワイヤを供給することにより、このフィ
ラワイヤと前記母材との合金部を形成するものである。
母材とフィラワイヤとの材質の組み合わせは、無限にあ
るが、例えば次のようなものが挙げられる。母材がアル
ミニウム合金であり、フィラワイヤが鉄、ステンレス、
チタン又は銅である。母材がアルミニウムメッキ綱板で
あり、フィラワイヤがアルミニウムである。
【0007】母材にフィラワイヤを置いてレーザビーム
を照射しても、通常の重ね溶接と変わりはなかった。こ
れに対し、前述のように、溶融池に強制的にフィラワイ
ヤを供給すると、フィラワイヤと母材とが均一に混じり
合った。その理由は、溶融池に供給されたフィラワイヤ
が、蒸気金属の発散や溶融金属の対流によって極めて均
一に分散したためと考えられる。以上のことは、本発明
者が溶接現象の観測及び合金部の元素分析により明らか
にした。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るレーザ溶接
方法の第一実施形態を示す概略断面図である。図1
〔1〕はレーザビーム照射時を示し、図1〔2〕はレー
ザビーム照射後を示す。以下、この図面に基づき説明す
る。
【0009】本実施形態のレーザ溶接方法は、アルミニ
ウムメッキ綱板の母材10A,10Bにレーザビーム1
2を照射し、これによって生じた溶融池14にアルミニ
ウム合金のフィラワイヤ16を供給することにより、フ
ィラワイヤ16と母材10A,10Bとの合金部18を
形成するものである。なお、溶融池14として表示した
部分には、図示しないが、蒸気金属やキーホール等が存
在している。
【0010】アルミニウムメッキ綱板10A,10B
は、それぞれ綱板20の表面及び裏面にアルミニウム2
2がメッキされたものである。ただし、図面では、アル
ミニウム22を便宜上厚く示している。アルミニウムメ
ッキ綱板10A,10Bを重ね合わせ、アルミニウムメ
ッキ綱板10A側からレーザビーム12を照射する。そ
して、照射された部分に生じた溶融池14にフィラワイ
ヤ16を供給すると、合金部18が形成される。
【0011】合金部18では、フィラワイヤ16と母材
30とが均一に混じり合った。その理由は、溶融池14
において、レーザビーム12のエネルギによりフィラワ
イヤ16及び母材30の蒸気金属が発散したり溶融金属
が対流したりすることにより、これらの金属が極めて均
一に分散したためと考えられる。
【0012】図2は、図1のレーザ溶接方法によって形
成された合金部断面を、X線マイクロアナライザによっ
て元素分析した結果を示す写真である。以下、図1及び
図2に基づき説明する。
【0013】アルミニウムメッキ綱板10A,10Bの
厚さは0.85[mm]である。フィラワイヤ16は、アルミニ
ウムの他にマグネシウムも含んでいる。図2〔1〕はア
ルミニウムの場合を示し、図中の白い部分がアルミニウ
ムである。図示のとおり、アルミニウムは極めて均一に
分散していた。また、図示しないが、マグネシウムも同
様に極めて均一に分散していた。図2〔2〕は鉄の場合
を示し、図中の白い部分が鉄である。図示のとおり、鉄
は極めて均一に分散していた。本実施形態によれば、通
常の合金化方法では不可能な量のアルミニウムを、母材
の鉄に均一に混ぜることができた。
【0014】図3は、本実施形態の比較例としての、従
来のレーザ溶接方法を示す概略断面図である。図3
〔1〕はレーザビーム照射時を示し、図3〔2〕はレー
ザビーム照射後を示す。以下、この図面に基づき説明す
る。ただし、図1と同一部分は同一符号を付すことによ
り重複説明を省略する。
【0015】アルミニウムメッキ綱板10A,10Bを
重ね合わせ、アルミニウムメッキ綱板10A側からレー
ザビーム12を照射する。すると、照射された部分を中
心にして溶融層24、その外側に偏析層26がそれぞれ
形成される。偏析層26は、主にアルミニウムメッキ成
分からなる。しかしながら、溶融層24は欠陥が多く、
偏析層26は固くかつ脆いため、接合強度はほとんどな
い。したがって、従来、アルミニウムメッキ綱板のレー
ザ溶接は不可能と考えられていた。
【0016】図4は、本発明に係るレーザ溶接方法の第
二実施形態を示す概略斜視図である。以下、この図面に
基づき説明する。
【0017】本実施形態のレーザ溶接方法は、アルミニ
ウム合金の母材30にレーザビーム12を照射し、これ
によって生じた溶融池32にフィラワイヤ34を供給す
ることにより、フィラワイヤ34と母材30との合金部
36を形成するものである。レーザビーム12及びフィ
ラワイヤ34は共に矢印38の方向へ進み、更にフィラ
ワイヤ34は矢印40の方向へ送り込まれる。
【0018】フィラワイヤ34は、鉄、ステンレス、チ
タン又は銅等である。これにより、合金部36は、フィ
ラワイヤ34と母材30とが均一に混じり合って、極め
て緻密で強固な合金強化層となる。特に、母材30とし
てアルミニウム合金、フィラワイヤ34として銅を用い
た場合は、母材30の三倍以上の硬度を有する合金部3
6が得られた。
【0019】例えばアルミニウム合金製のエンジン部品
の摺動部分に、本実施形態を用いて合金強化層を形成す
ることにより、耐磨耗性を向上できる。また、シリンダ
ブロック、クランクケース、カムシャフト等に本実施形
態を適用すれば、容易かつ短時間で、品質のよい合金強
化層を形成できる。
【0020】
【発明の効果】本発明に係るレーザ溶接方法によれば、
母材にレーザビームを照射して生じた溶融池に、フィラ
ワイヤを供給することにより、フィラワイヤと母材とが
極めて均一に混じり合った合金部を形成できる。したが
って、フィラワイヤという製造が容易で取り扱いやすい
溶加材を用いることができるので、施工を容易化でき
る。しかも、偏析等の発生を抑制できるので、接合部分
の強度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザ溶接方法の第一実施形態を
示す概略断面図である。図1〔1〕はレーザビーム照射
時を示し、図1〔2〕はレーザビーム照射後を示す。
【図2】図1のレーザ溶接方法によって形成された合金
部断面を、X線マイクロアナライザによって元素分析し
た結果を示す写真である。図2〔1〕はアルミニウムで
あり、図〔2〕は鉄である。
【図3】第一実施形態の比較例としての、従来のレーザ
溶接方法を示す概略断面図である。図3〔1〕はレーザ
ビーム照射時を示し、図3〔2〕はレーザビーム照射後
を示す。
【図4】本発明に係るレーザ溶接方法の第二実施形態を
示す概略斜視図である。
【符号の説明】
10A,10B,30 母材 12 レーザビーム 14 溶融池 16,34 フィラワイヤ 18,36 合金部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母材にレーザビームを照射し、これによ
    って生じた溶融池にフィラワイヤを供給することによ
    り、このフィラワイヤと前記母材との合金部を形成す
    る、レーザ溶接方法。
  2. 【請求項2】 前記母材がアルミニウムメッキ綱板から
    なり、前記フィラワイヤがアルミニウム合金からなる、
    請求項1記載のレーザ溶接方法。
  3. 【請求項3】 前記母材がアルミニウム合金からなり、
    前記フィラワイヤが鉄、ステンレス、チタン又は銅から
    なる、請求項1記載のレーザ溶接方法。
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