JP2000004716A - 魚網材用トワイン - Google Patents
魚網材用トワインInfo
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- JP2000004716A JP2000004716A JP18968598A JP18968598A JP2000004716A JP 2000004716 A JP2000004716 A JP 2000004716A JP 18968598 A JP18968598 A JP 18968598A JP 18968598 A JP18968598 A JP 18968598A JP 2000004716 A JP2000004716 A JP 2000004716A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】船曳網としての適用に於いて曳航後も網の変形
が少なく、フロート綱や沈子綱の長さ調整を頻繁に行う
必要のない低伸び率、高強度の魚網材用トワインを提供
する。 【解決手段】中心部が少なくとも一本以上の超高強力ポ
リエチレン繊維、外周部が少なくとも二本以上のポリエ
ステル繊維で構成されるストランドを二本以上撚糸し魚
網材用トワインを形成する。
が少なく、フロート綱や沈子綱の長さ調整を頻繁に行う
必要のない低伸び率、高強度の魚網材用トワインを提供
する。 【解決手段】中心部が少なくとも一本以上の超高強力ポ
リエチレン繊維、外周部が少なくとも二本以上のポリエ
ステル繊維で構成されるストランドを二本以上撚糸し魚
網材用トワインを形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は魚網材用トワイン、
特に船曳網漁業に適した魚網材用トワインに係わり、更
に詳細には従来品に比較し、著しく伸び率の改善された
魚網材用トワインを提供するものである。
特に船曳網漁業に適した魚網材用トワインに係わり、更
に詳細には従来品に比較し、著しく伸び率の改善された
魚網材用トワインを提供するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、船曳網は、ポリエステル繊維とポ
リエチレン繊維、ナイロン遷移とポリエチレン繊維ある
いはサラン繊維とポリエチレン繊維よりなるストランド
を撚り合わせた周径(周長)約4mm〜約15mmのロ
ープ(トワインという)を用いて作製された、大引網と
いう網目の一辺の長さが約0.2m〜約2.5mの袖網
部と荒手網部、及びもじ網という網目の一辺の長さが約
2mm〜約10mmの袋網部を、網目の大きい順に配
置、接続し、網の上側(海面側)にフロートを通したフ
ロート綱を取り付け、網の下側(海底側)には鉛や鉄等
の沈子を付けた沈子綱を取り付け構成されている。これ
ら船曳網は二隻の船により曳綱によって上記構成の網を
水中を牽引し漁を行うもので、操業中にこれら綱や網に
は多大の張力がかかることより、就中、網の伸びは著し
く、このため使用頻度にもよるが網の伸びに合わせてフ
ロート綱や沈子綱の長さ調整を年間5〜10回程度しな
ければならず、著しい作業効率の低下のみならず、補修
費用が増大する等の問題点を有する。
リエチレン繊維、ナイロン遷移とポリエチレン繊維ある
いはサラン繊維とポリエチレン繊維よりなるストランド
を撚り合わせた周径(周長)約4mm〜約15mmのロ
ープ(トワインという)を用いて作製された、大引網と
いう網目の一辺の長さが約0.2m〜約2.5mの袖網
部と荒手網部、及びもじ網という網目の一辺の長さが約
2mm〜約10mmの袋網部を、網目の大きい順に配
置、接続し、網の上側(海面側)にフロートを通したフ
ロート綱を取り付け、網の下側(海底側)には鉛や鉄等
の沈子を付けた沈子綱を取り付け構成されている。これ
ら船曳網は二隻の船により曳綱によって上記構成の網を
水中を牽引し漁を行うもので、操業中にこれら綱や網に
は多大の張力がかかることより、就中、網の伸びは著し
く、このため使用頻度にもよるが網の伸びに合わせてフ
ロート綱や沈子綱の長さ調整を年間5〜10回程度しな
ければならず、著しい作業効率の低下のみならず、補修
費用が増大する等の問題点を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる事情下に鑑み,
本発明者らは,曳航後も網の変形が少なく、フロート綱
や沈子綱の長さ調整の必要頻度の少ない低伸度の魚網材
用トワインを得ることを目的として鋭意検討した結果、
特定の物性を有する繊維を用い、これを特定の繊維と特
定構成として用いる場合には、上記目的である低伸度の
魚網を提供し得るのみならず、トワイン強度も改良され
ることより、従来と同程度の強度の魚網として用いる場
合にはトワインの太さを細径化し得るため、網全体の容
積を少なくすることができ、このため操業時に於いても
海水の抵抗も小さいことより燃料消費量も低減し得るこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明者らは,曳航後も網の変形が少なく、フロート綱
や沈子綱の長さ調整の必要頻度の少ない低伸度の魚網材
用トワインを得ることを目的として鋭意検討した結果、
特定の物性を有する繊維を用い、これを特定の繊維と特
定構成として用いる場合には、上記目的である低伸度の
魚網を提供し得るのみならず、トワイン強度も改良され
ることより、従来と同程度の強度の魚網として用いる場
合にはトワインの太さを細径化し得るため、網全体の容
積を少なくすることができ、このため操業時に於いても
海水の抵抗も小さいことより燃料消費量も低減し得るこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、中
心部が少なくとも一本以上の超高強力ポリエチレン繊
維、外周部が少なくとも二本以上のポリエステル繊維で
構成されるストランドを二本以上撚り合わせてなること
を特徴とする魚網材用トワインを提供するにある。さら
に本発明は、中心部が少なくとも一本以上の超高強力ポ
リエチレン繊維、外周部が少なくとも二本以上のポリエ
ステル繊維で構成される上記ストランドの構成に於い
て、該ストランドの中心部および/または外周部に少な
くとも一本以上の通常強度のポリエチレン繊維を存在せ
しめて構成されるストランドを二本以上撚り合わせてな
ることを特徴とする魚網材用トワインを提供するにあ
る。
心部が少なくとも一本以上の超高強力ポリエチレン繊
維、外周部が少なくとも二本以上のポリエステル繊維で
構成されるストランドを二本以上撚り合わせてなること
を特徴とする魚網材用トワインを提供するにある。さら
に本発明は、中心部が少なくとも一本以上の超高強力ポ
リエチレン繊維、外周部が少なくとも二本以上のポリエ
ステル繊維で構成される上記ストランドの構成に於い
て、該ストランドの中心部および/または外周部に少な
くとも一本以上の通常強度のポリエチレン繊維を存在せ
しめて構成されるストランドを二本以上撚り合わせてな
ることを特徴とする魚網材用トワインを提供するにあ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。図1および図2は本発明の一実施形態であるトワ
インを構成するストランドの概略断面図、図3は従来公
知のストランドの概略断面図を示す。図において、1は
超高強力ポリエチレン繊維、2はポリエステル繊維、3
は通常公知汎用の普通強度のポリエチレン繊維を示す。
する。図1および図2は本発明の一実施形態であるトワ
インを構成するストランドの概略断面図、図3は従来公
知のストランドの概略断面図を示す。図において、1は
超高強力ポリエチレン繊維、2はポリエステル繊維、3
は通常公知汎用の普通強度のポリエチレン繊維を示す。
【0006】本発明の第1は図1に示す如く、中心部に
少なくとも一本以上の超高強力ポリエチレン繊維を配置
し、これら超高強力ポリエチレン繊維の外周部を少なく
とも二本以上のポリエステル繊維で包撚しストランドを
形成した後、図示しない通常公知のトワインレヤー機等
で上記ストランドを少なくとも二本以上、普通には三本
を撚り合わせて(撚糸)魚網材用トワインとするもので
ある。本発明の第2の一実施形態は図2示す如く、中心
部に少なくとも一本以上の超高強力ポリエチレン繊維を
配置し、これら超高強力ポリエチレン繊維の外周部を少
なくとも二本以上のポリエステル繊維と通常強度のポリ
エチレン繊維で包撚しストランドを形成した後、図示し
ない通常公知のトワインレヤー機等で上記ストランドを
少なくとも二本以上、普通には三本を撚り合わせて(撚
糸)魚網材用トワインとするものである。トワイン周径
はストランドを構成する各種繊維の径、中心部および外
周部を構成する繊維構造、繊維数、更には撚糸するスト
ランドの本数等により一義的ではないが、通常約4mm
〜約15mmの範囲に構成され、適用される。
少なくとも一本以上の超高強力ポリエチレン繊維を配置
し、これら超高強力ポリエチレン繊維の外周部を少なく
とも二本以上のポリエステル繊維で包撚しストランドを
形成した後、図示しない通常公知のトワインレヤー機等
で上記ストランドを少なくとも二本以上、普通には三本
を撚り合わせて(撚糸)魚網材用トワインとするもので
ある。本発明の第2の一実施形態は図2示す如く、中心
部に少なくとも一本以上の超高強力ポリエチレン繊維を
配置し、これら超高強力ポリエチレン繊維の外周部を少
なくとも二本以上のポリエステル繊維と通常強度のポリ
エチレン繊維で包撚しストランドを形成した後、図示し
ない通常公知のトワインレヤー機等で上記ストランドを
少なくとも二本以上、普通には三本を撚り合わせて(撚
糸)魚網材用トワインとするものである。トワイン周径
はストランドを構成する各種繊維の径、中心部および外
周部を構成する繊維構造、繊維数、更には撚糸するスト
ランドの本数等により一義的ではないが、通常約4mm
〜約15mmの範囲に構成され、適用される。
【0007】本発明に於いて使用する超高強力ポリエチ
レン繊維は一本の繊維強度が約250〜450kg/m
m2 、比重が0.95〜0.98であるポリエチレン繊
維であればよく、例えば一本の繊維強度が約260〜3
50kg/mm2 (約30〜約40g/d)、比重が
0.97、一本のフィラメントの繊度1.0デニール、
一本のフィラメント直径12μmの商品名「ダイニーマ
SK60」東洋紡績株式会社製が使用できる。これら超
高強力ポリエチレン繊維はストランドの中心部に少なく
とも一本以上を通常、撚り合わせ使用する。
レン繊維は一本の繊維強度が約250〜450kg/m
m2 、比重が0.95〜0.98であるポリエチレン繊
維であればよく、例えば一本の繊維強度が約260〜3
50kg/mm2 (約30〜約40g/d)、比重が
0.97、一本のフィラメントの繊度1.0デニール、
一本のフィラメント直径12μmの商品名「ダイニーマ
SK60」東洋紡績株式会社製が使用できる。これら超
高強力ポリエチレン繊維はストランドの中心部に少なく
とも一本以上を通常、撚り合わせ使用する。
【0008】超高強力ポリエチレン繊維よりなる中心部
は次いで少なくとも二本以上、普通には三本以上のポリ
エステル繊維で包撚し、外周部を構成し、所望構造のス
トランドとする。ストランドは通常公知の機器、例えば
ツイスター機を用い製造すればよい。外周部を構成する
ポリエステル繊維は例えばテトロンと称され当該分野で
魚網材用トワインに使用されているものであればよく、
特にその物性は制限されない。
は次いで少なくとも二本以上、普通には三本以上のポリ
エステル繊維で包撚し、外周部を構成し、所望構造のス
トランドとする。ストランドは通常公知の機器、例えば
ツイスター機を用い製造すればよい。外周部を構成する
ポリエステル繊維は例えばテトロンと称され当該分野で
魚網材用トワインに使用されているものであればよく、
特にその物性は制限されない。
【0009】このようにして構成されたストランドは通
常のトワインを製造すると同様に少なくとも二本以上、
普通には二本〜五本のストランドをトワインレヤー機で
撚り合わせ、トワインとし製造すればよい。
常のトワインを製造すると同様に少なくとも二本以上、
普通には二本〜五本のストランドをトワインレヤー機で
撚り合わせ、トワインとし製造すればよい。
【0010】本発明に於いて、より好ましい形態として
は、上記構成のストランドの中心部および/または外周
部に少なくとも一本以上の通常強度のポリエチレン繊維
を存在せしめる。更に好ましい形態としては上記構成の
ストランドの外周部のみに少なくとも一本以上の通常強
度のポリエチレン繊維を存在せしめる。かかるポリエチ
レン繊維の存在はストランドを構成する繊維がばらける
(ばらばらに解ける)のを防止する効果を発揮するの
で、作業時および網使用時の取扱いを極めて容易とす
る。通常強度のポリエチレン繊維の効果は中心部に存在
せしめた場合も略同様にその効果の発現はあるが、この
場合にはこれを用いて得たトワインの引っ張り強度が低
下する場合があるが、外周部のみに存在せしめる場合に
は、引っ張り強度の低下が少ないので推奨される。
は、上記構成のストランドの中心部および/または外周
部に少なくとも一本以上の通常強度のポリエチレン繊維
を存在せしめる。更に好ましい形態としては上記構成の
ストランドの外周部のみに少なくとも一本以上の通常強
度のポリエチレン繊維を存在せしめる。かかるポリエチ
レン繊維の存在はストランドを構成する繊維がばらける
(ばらばらに解ける)のを防止する効果を発揮するの
で、作業時および網使用時の取扱いを極めて容易とす
る。通常強度のポリエチレン繊維の効果は中心部に存在
せしめた場合も略同様にその効果の発現はあるが、この
場合にはこれを用いて得たトワインの引っ張り強度が低
下する場合があるが、外周部のみに存在せしめる場合に
は、引っ張り強度の低下が少ないので推奨される。
【0011】本発明の好ましい形態のストランドは中心
部が少なくとも一本以上の超高強力ポリエチレン繊維、
外周部が少なくとも二本以上のポリエステル繊維で構成
され、かつ中心部および/または外周部を構成する繊維
に少なくとも一本以上の通常強度のポリエチレン繊維を
存在せしめるものである。しかしてこのようにして得ら
れたストランドを少なくとも二本以上撚り合わせトワイ
ンとするものである。このようにして構成されたトワイ
ンの繊維構成割合は、超高強力ポリエチレン繊維30〜
60重量%、ポリエステル繊維35〜50重量%、通常
強度のポリエチレン繊維5〜20重量%の割合であれば
よく、各繊維のトワイン中に占める割合が上記範囲にあ
る場合には、高強度で低伸び率の物性を発現することが
できる。トワインの繊維の構成割合が上記範囲にある場
合は必ずしもトワインを構成するストランドの全てが上
記トワインと同一範囲の繊維組成である必要はないが、
より高い強度を得る点に於いてストランドも同一範囲に
ある方が好ましい。また、トワインを構成するストラン
ドは必ずしも繊維構成が同一である必要はなく、例えば
A、B、Cの三本のストランドを撚り合わせトワインを
構成する場合、Aのストランドは中心部は二本の超高強
力ポリエチレン繊維、外周部が三本のポリエステル繊維
と二本の普通強度のポリエチレン繊維で包撚されたもの
であり、Bのストランドは中心部は三本の超高強力ポリ
エチレン繊維、外周部が五本のポリエステル繊維と二本
の普通強度のポリエチレン繊維で包撚されたものであ
り、CのストランドはAと同じ構成のストランドであっ
てもよい。ストランドを撚糸して得たトワインは特に制
限されるものではないが、その比重が約1.03〜約
1.10、好ましくは約1.04〜約1.09、より好
ましくは海水の比重以上〜海水の比重+0.05の範囲
内に調整し用いることが、トワインの用途である船曳網
材の観点から特に推奨される。
部が少なくとも一本以上の超高強力ポリエチレン繊維、
外周部が少なくとも二本以上のポリエステル繊維で構成
され、かつ中心部および/または外周部を構成する繊維
に少なくとも一本以上の通常強度のポリエチレン繊維を
存在せしめるものである。しかしてこのようにして得ら
れたストランドを少なくとも二本以上撚り合わせトワイ
ンとするものである。このようにして構成されたトワイ
ンの繊維構成割合は、超高強力ポリエチレン繊維30〜
60重量%、ポリエステル繊維35〜50重量%、通常
強度のポリエチレン繊維5〜20重量%の割合であれば
よく、各繊維のトワイン中に占める割合が上記範囲にあ
る場合には、高強度で低伸び率の物性を発現することが
できる。トワインの繊維の構成割合が上記範囲にある場
合は必ずしもトワインを構成するストランドの全てが上
記トワインと同一範囲の繊維組成である必要はないが、
より高い強度を得る点に於いてストランドも同一範囲に
ある方が好ましい。また、トワインを構成するストラン
ドは必ずしも繊維構成が同一である必要はなく、例えば
A、B、Cの三本のストランドを撚り合わせトワインを
構成する場合、Aのストランドは中心部は二本の超高強
力ポリエチレン繊維、外周部が三本のポリエステル繊維
と二本の普通強度のポリエチレン繊維で包撚されたもの
であり、Bのストランドは中心部は三本の超高強力ポリ
エチレン繊維、外周部が五本のポリエステル繊維と二本
の普通強度のポリエチレン繊維で包撚されたものであ
り、CのストランドはAと同じ構成のストランドであっ
てもよい。ストランドを撚糸して得たトワインは特に制
限されるものではないが、その比重が約1.03〜約
1.10、好ましくは約1.04〜約1.09、より好
ましくは海水の比重以上〜海水の比重+0.05の範囲
内に調整し用いることが、トワインの用途である船曳網
材の観点から特に推奨される。
【0012】本発明に於いて用いる通常強度のポリエチ
レン繊維とは当該分野で魚網材用トワインに使用されて
いるものであればよく、比重が約0.83〜約0.8
7、普通には約0.85で、繊維(フィラメント)強度
が約15g/d以下、普通には約3〜10g/dの汎用
品を使用することができる。
レン繊維とは当該分野で魚網材用トワインに使用されて
いるものであればよく、比重が約0.83〜約0.8
7、普通には約0.85で、繊維(フィラメント)強度
が約15g/d以下、普通には約3〜10g/dの汎用
品を使用することができる。
【0013】
【発明の効果】以上詳述した本発明による構成のトワイ
ンを用いる場合には、図3に示す従来のポリエステルと
ポリエチレン等よりなるストランドより構成されたトワ
インに比較し、著しく低伸び率、高強度であることよ
り、船曳網としての適用に於いて曳航後も網の変形が少
なく、フロート綱や沈子綱の長さ調整頻度を低減し得る
ことは勿論、従来と同程度の強度の魚網として用いる場
合にはトワインの太さを細径化し得るため、網全体の容
積を少なくすることができ作業性に優れ、操業時に於い
て海水の抵抗も小さいことより燃料消費量も低減し得る
もので、魚網材用(漁業用ロープをも包含する)とし
て、その産業上の効果は極めて大である。
ンを用いる場合には、図3に示す従来のポリエステルと
ポリエチレン等よりなるストランドより構成されたトワ
インに比較し、著しく低伸び率、高強度であることよ
り、船曳網としての適用に於いて曳航後も網の変形が少
なく、フロート綱や沈子綱の長さ調整頻度を低減し得る
ことは勿論、従来と同程度の強度の魚網として用いる場
合にはトワインの太さを細径化し得るため、網全体の容
積を少なくすることができ作業性に優れ、操業時に於い
て海水の抵抗も小さいことより燃料消費量も低減し得る
もので、魚網材用(漁業用ロープをも包含する)とし
て、その産業上の効果は極めて大である。
【0014】
【実施例】以下、本発明を更に詳細に実施例および比較
例を用いて説明するが、本発明はかかる実施例、比較例
の記載により制限されるものではない。尚、実施例にお
いて引っ張り強度、伸び率、結節強さは以下の方法を採
用した。 引っ張り強度(kgf)、伸び率(%); JIS L 1013 試験機 :定速伸長形 標線間距離:10cm 引張速度 :20cm/min 結節強さ JIS L 1013 試験機 :定速伸長形 標線間距離:20cm 引張速度 :20cm/min
例を用いて説明するが、本発明はかかる実施例、比較例
の記載により制限されるものではない。尚、実施例にお
いて引っ張り強度、伸び率、結節強さは以下の方法を採
用した。 引っ張り強度(kgf)、伸び率(%); JIS L 1013 試験機 :定速伸長形 標線間距離:10cm 引張速度 :20cm/min 結節強さ JIS L 1013 試験機 :定速伸長形 標線間距離:20cm 引張速度 :20cm/min
【0015】実施例1 500デニールのポリエステル繊維(東洋紡績株式会社
製)6本と1200デニールの超高強力ポリエチレン繊
維(商品名:ダイニーマSK60、東洋紡績株式会社
製)2本、および比重0.85の400デニールの普通
強度(7.3g/d)のポリエチレン繊維(山善株式会
社製)3本をストランド製造用のツイスター機を用い
て、図2に示すように中心部に超高強力ポリエチレン繊
維、この外周部をポリエステル繊維と普通強度のポリエ
チレン繊維で被覆する如く包撚した。このようにして得
たストランド3本をトワインレヤー機で撚り合わせ周径
5mmのトワインを得た。トワインの各繊維含有量はポ
リエステル繊維46重量%、普通強度ポリエチレン繊維
18重量%、超高強力ポリエチレン繊維36重量%であ
った。このものの引っ張り強度、伸び率および結節強さ
を測定した。その結果を表1に示す。
製)6本と1200デニールの超高強力ポリエチレン繊
維(商品名:ダイニーマSK60、東洋紡績株式会社
製)2本、および比重0.85の400デニールの普通
強度(7.3g/d)のポリエチレン繊維(山善株式会
社製)3本をストランド製造用のツイスター機を用い
て、図2に示すように中心部に超高強力ポリエチレン繊
維、この外周部をポリエステル繊維と普通強度のポリエ
チレン繊維で被覆する如く包撚した。このようにして得
たストランド3本をトワインレヤー機で撚り合わせ周径
5mmのトワインを得た。トワインの各繊維含有量はポ
リエステル繊維46重量%、普通強度ポリエチレン繊維
18重量%、超高強力ポリエチレン繊維36重量%であ
った。このものの引っ張り強度、伸び率および結節強さ
を測定した。その結果を表1に示す。
【0016】実施例2 500デニールのポリエステル繊維(東洋紡績株式会社
製)8本と1200ダイマーの超高強力ポリエチレン繊
維(商品名:ダイニーマSK60、東洋紡績株式会社
製)3本、および比重0.85の400デニールの普通
強度のポリエチレン繊維(山善株式会社製)3本をスト
ランド製造用のツイスター機を用いて、図2に示すよう
な中心部に超高強力ポリエチレン繊維、この外周部をポ
リエステル繊維と普通強度のポリエチレン繊維で被覆す
る如く包撚した。このようにして得たストランド3本を
トワインレヤー機で撚り合わせ周径6mmのトワインを
得た。トワインの各繊維含有量はポリエステル繊維46
重量%、普通強度ポリエチレン繊維14重量%、超高強
力ポリエチレン繊維40重量%であった。このものの引
っ張り強度、伸び率および結節強さを測定した。その結
果を表1に示す。
製)8本と1200ダイマーの超高強力ポリエチレン繊
維(商品名:ダイニーマSK60、東洋紡績株式会社
製)3本、および比重0.85の400デニールの普通
強度のポリエチレン繊維(山善株式会社製)3本をスト
ランド製造用のツイスター機を用いて、図2に示すよう
な中心部に超高強力ポリエチレン繊維、この外周部をポ
リエステル繊維と普通強度のポリエチレン繊維で被覆す
る如く包撚した。このようにして得たストランド3本を
トワインレヤー機で撚り合わせ周径6mmのトワインを
得た。トワインの各繊維含有量はポリエステル繊維46
重量%、普通強度ポリエチレン繊維14重量%、超高強
力ポリエチレン繊維40重量%であった。このものの引
っ張り強度、伸び率および結節強さを測定した。その結
果を表1に示す。
【0017】比較例1 1000デニールのポリエステル繊維(東洋紡績株式会
社製)5本と比重0.85の400デニールの普通強度
のポリエチレン繊維(山善株式会社製)7本をストラン
ド製造用のツイスター機を用いて、図3に示すようにポ
リエステル繊維と普通強度のポリエチレン繊維を撚り合
わせストランドを形成した。このようにして得たストラ
ンド3本をトワインレヤー機で撚り合わせ周径6mmの
トワインを得た。トワインの各繊維含有量はポリエステ
ル繊維64重量%、普通強度ポリエチレン繊維36重量
%であった。このものの引っ張り強度、伸び率および結
節強さを測定した。その結果を表1に示す。
社製)5本と比重0.85の400デニールの普通強度
のポリエチレン繊維(山善株式会社製)7本をストラン
ド製造用のツイスター機を用いて、図3に示すようにポ
リエステル繊維と普通強度のポリエチレン繊維を撚り合
わせストランドを形成した。このようにして得たストラ
ンド3本をトワインレヤー機で撚り合わせ周径6mmの
トワインを得た。トワインの各繊維含有量はポリエステ
ル繊維64重量%、普通強度ポリエチレン繊維36重量
%であった。このものの引っ張り強度、伸び率および結
節強さを測定した。その結果を表1に示す。
【0018】比較例2 1000デニールのポリエステル繊維(東洋紡績株式会
社製)8本と比重0.85の400デニールの普通強度
のポリエチレン繊維(山善株式会社製)10本をストラ
ンド製造用のツイスター機を用いて、図3に示すように
ポリエステル繊維と普通強度のポリエチレン繊維を撚り
合わせストランドを形成した。このようにして得たスト
ランド3本をトワインレヤー機で撚り合わせ周径8mm
のトワインを得た。トワインの各繊維含有量はポリエス
テル繊維67重量%、普通強度ポリエチレン繊維33重
量%であった。このものの引っ張り強度、伸び率および
結節強さを測定した。その結果を表1に示す。
社製)8本と比重0.85の400デニールの普通強度
のポリエチレン繊維(山善株式会社製)10本をストラ
ンド製造用のツイスター機を用いて、図3に示すように
ポリエステル繊維と普通強度のポリエチレン繊維を撚り
合わせストランドを形成した。このようにして得たスト
ランド3本をトワインレヤー機で撚り合わせ周径8mm
のトワインを得た。トワインの各繊維含有量はポリエス
テル繊維67重量%、普通強度ポリエチレン繊維33重
量%であった。このものの引っ張り強度、伸び率および
結節強さを測定した。その結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【図1】 本発明のストランドの繊維構成を示す概略図
である。
である。
【図2】 本発明のストランドの繊維構成を示す概略図
である。
である。
【図3】 公知のストランドの繊維構成を示す概略図で
ある。
ある。
1.超高強力ポリエチレン繊維 2.ポリエステル繊維 3.普通強度のポリエチレン繊維
Claims (7)
- 【請求項1】中心部が少なくとも一本以上の超高強力ポ
リエチレン繊維、外周部が少なくとも二本以上のポリエ
ステル繊維で構成されるストランドを二本以上撚り合わ
せてなることを特徴とする魚網材用トワイン。 - 【請求項2】中心部および/または外周部に少なくとも
一本以上の通常強度のポリエチレン繊維を存在せしめる
ことを特徴とする請求項1記載の魚網材用トワイン。 - 【請求項3】超高強力ポリエチレン繊維の比重が0.9
5〜0.98であることを特徴とする請求項1記載の魚
網材用トワイン。 - 【請求項4】超高強力ポリエチレン繊維の比重が0.9
7であることを特徴とする請求項1記載の魚網材用トワ
イン。 - 【請求項5】普通強度のポリエチレンの比重が0.83
〜0.87であることを特徴とする請求項2〜4いずれ
か記載の魚網材用トワイン。 - 【請求項6】普通強度のポリエチレンの比重が0.85
であることを特徴とする請求項2〜4いずれか記載の魚
網材用トワイン。 - 【請求項7】トワインが、超高強力ポリエチレン繊維3
0〜60重量%、ポリエステル繊維35〜50重量%、
通常強度のポリエチレン繊維5〜20重量%の割合で構
成されたことを特徴とする請求項2〜6いずれか記載の
魚網材用トワイン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18968598A JP2000004716A (ja) | 1998-06-18 | 1998-06-18 | 魚網材用トワイン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18968598A JP2000004716A (ja) | 1998-06-18 | 1998-06-18 | 魚網材用トワイン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000004716A true JP2000004716A (ja) | 2000-01-11 |
Family
ID=16245473
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18968598A Pending JP2000004716A (ja) | 1998-06-18 | 1998-06-18 | 魚網材用トワイン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000004716A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1998
- 1998-06-18 JP JP18968598A patent/JP2000004716A/ja active Pending
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