JP2000003151A - サンプリングシステム,サンプリング装置及びサンプリング方法 - Google Patents

サンプリングシステム,サンプリング装置及びサンプリング方法

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JP2000003151A
JP2000003151A JP16540898A JP16540898A JP2000003151A JP 2000003151 A JP2000003151 A JP 2000003151A JP 16540898 A JP16540898 A JP 16540898A JP 16540898 A JP16540898 A JP 16540898A JP 2000003151 A JP2000003151 A JP 2000003151A
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sampling
clock
synchronization signal
frequency
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Kensuke Oosawa
軒介 大澤
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンピュータがピクセルクロックに同期して
生成したディジタル映像信号をアナログ変換したアナロ
グ映像信号を、液晶ディスプレイのサンプル/ホールド
回路において、周波数及び位相がこのピクセルクロック
と常に正確に一致したサンプリングパルスでサンプリン
グ及びホールドする。 【解決手段】 コンピュータ1が、ディジタル映像信号
に、ピクセルクロックの1パルス毎に高/低を繰り返す
ピクセル同期信号Spを付加し、液晶ディスプレイ2
が、アナログ映像信号S1からピクセル同期信号Spを
抜き取る抜取り手段7,8と、ピクセル同期信号Spと
周波数及び位相が一致する信号を映像信号S1のサンプ
リングパルスとするサンプリング制御手段5,9,1
0,11とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばコンピュー
タで生成した画像を液晶ディスプレイで表示する場合に
適用して好適なサンプリングシステム等に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータによるモニターへの画像の
表示は、一般に、画像をドットで構成することによって
行われる。モニターのドット数(解像度)には、例えば
VGA(640×480ドット),XGA(1024×
768ドット)のような規格があるので、コンピュータ
は、こうしたドットで構成される画像を示すディジタル
映像信号を、モニターの規格に応じた周波数のクロック
パルス(1個のパルスが1ドットすなわち1ピクセルに
対応したピクセルクロック)に同期して生成する。コン
ピュータは、通常このディジタル映像信号を内部の映像
回路でアナログ映像信号に変換して出力する。
【0003】そして、モニターが液晶ディスプレイであ
る場合には、液晶ディスプレイ側では、このアナログ映
像信号をサンプル/ホールド回路でサンプリング及びホ
ールドして液晶パネルの信号電極に供給する。
【0004】その際、サンプル/ホールド回路の動作を
制御するクロック(サンプリングパルス)の周波数及び
位相が前述のピクセルクロックの周波数及び位相に一致
していれば、コンピュータで生成したディジタル映像信
号が示すとおりの画像が液晶パネルに表示される。
【0005】しかし、この両者の周波数や位相が一致し
ていないと、コンピュータで生成したディジタル映像信
号が示すとおりの画像が表示されなくなるので、画質の
劣化につながってしまう。特に、文字を表示する場合に
は、1つの文字を少数のドットで構成するので、こうし
た不一致により、画面上の文字が見づらくなったり、文
字が変形または欠落して判読不能になったりすることが
ある。
【0006】そこで従来は、このサンプリングパルスの
周波数及び位相をピクセルクロックの周波数及び位相に
一致させるために、例えば図4に示すような方式を採用
していた。同図において、パーソナルコンピュータ1か
らは、図示しないインタフェースを介して、前述のアナ
ログ映像信号S1と、水平同期信号S2及び垂直同期信
号S3とが液晶ディスプレイ20に供給される。
【0007】液晶ディスプレイ20は、サンプル/ホー
ルド回路3と、液晶パネル4と、マイクロプロセッサ5
と、メモリ6と、同期信号処理回路21と、基準周波数
発振器22と、位相比較器23,VCO(電圧制御発振
器)24,分周器25及び移相器26から成るフィード
バックループと、位相調整用の操作キー27とを含んで
おり、アナログ映像信号S1はサンプル/ホールド回路
3に、水平同期信号S2及び垂直同期信号S3は同期信
号処理回路21にそれぞれ送られる。
【0008】同期信号処理回路21は、水平同期信号S
2及び垂直同期信号S3の同期周波数及び極性を求める
回路であり、この同期周波数及び極性の情報は、マイク
ロプロセッサ5に送られる。この同期周波数及び極性と
ピクセルクロックの標準周波数との関係についてはVE
SA(Video Electronics Standards Association )の
規格が存在しており、メモリ6にはその規格によるピク
セルクロックの標準周波数の情報が記憶されている。
【0009】マイクロプロセッサ5は、同期信号処理回
路21からの同期周波数及び極性の情報とメモリ6内の
この標準周波数の情報とに基づき、映像信号S1の元と
なるディジタル映像信号をコンピュータ1が生成した際
のピクセルクロックの標準周波数を判断する。
【0010】基準周波数発振器22から出力された基準
周波数信号が位相比較器23に送られ、VCO24はそ
の周波数の逓倍で発振する。VCO24の出力信号は、
分周器25で分周された後移相器26を介して位相比較
器23にフィードバックされて、基準周波数信号と周波
数及び位相を比較される。
【0011】マイクロプロセッサ5は、VCO24の出
力信号の周波数が、前述の判断したピクセルクロックの
標準周波数と一致するように、分周器25の分周比を設
定する。サンプル/ホールド回路3は、このVCO24
の出力信号をサンプリングパルスとして、アナログ映像
信号S1をサンプリング及びホールドして液晶パネル4
の信号電極に供給する。
【0012】また映像信号S1の元となるディジタル映
像信号をコンピュータ1が生成した際のピクセルクロッ
クと、映像信号S1と共にコンピュータ1から出力され
る水平同期信号S2とには、一定の位相の相関関係があ
るので、マイクロプロセッサ5は、この相関関係を利用
して、VCO24の出力信号(即ちサンプル/ホールド
回路3のサンプリングパルス)の位相がコンピュータ1
のピクセルクロックの位相と一致するように、移相器2
6で位相調整を行う。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の方
式では、次の(a)の理由から、コンピュータ1のピク
セルクロックの周波数とサンプリングパルスの周波数と
が正確には一致しないことが多かった。
【0014】(a)コンピュータ内で発生するピクセル
クロックの周波数は、メーカーや個々の製品毎に、僅か
ながらVESA規格のピクセルクロックの標準周波数か
ら変移していることが多い。コンピュータ1のピクセル
クロックにこうした周波数の変移がある場合には、サン
プリングパルスの周波数をこの標準周波数と一致させて
も、コンピュータ1のピクセルクロックの実際の周波数
とサンプリングパルスの周波数とは一致しない。
【0015】図5は、こうした周波数の不一致がある場
合の、コンピュータ1で生成した映像信号の示す画像と
液晶パネル4に画面表示される画像との関係の一例を示
す。図5Aは、コンピュータ1のピクセルクロックであ
り、図5Cは、サンプリングパルスである。このピクセ
ルクロックの周波数は、サンプリングパルスの周波数と
は正確には一致していない(即ちVESA規格のピクセ
ルクロックの標準周波数から僅かに変移している)。
【0016】図5Bは、コンピュータ1で生成したディ
ジタル映像信号が示す画像(黒色の「H」の文字が連続
する画像)であり、図5Dは、このディジタル映像信号
をアナログ変換した映像信号S1を図5Bのライン
(a)(「H」の文字の縦線の有無を検出するライン)
及びライン(b)(「H」の文字の横線の有無を検出す
るライン)において図5Cのサンプリングパルスでサン
プリングして得た映像信号(レベルの高,低がそれぞれ
白色,黒色に対応する信号)であり、図5Eは、図5D
の映像信号に基づいて液晶パネル4に画面表示される画
像である。この例では、Hの文字が、液晶パネル4の画
面上では変形・欠落して判読不能になっている。
【0017】また、この従来の方式では、次の(b)の
理由から、コンピュータ1のピクセルクロックの位相と
サンプリングパルスの位相とが正確には一致しないこと
が多かった。
【0018】(b)コンピュータにおけるピクセルクロ
ックと水平同期信号S2との位相の相関関係にも、メー
カーや個々の製品毎に僅かながらばらつきが存在するこ
とが多い。コンピュータ1における相関関係にこうした
ばらつきがある場合には、この相関関係を利用して位相
調整を行っても、コンピュータ1のピクセルクロックの
実際の位相とサンプリングパルスの位相とは一致しな
い。
【0019】こうした位相の不一致がある場合にも、や
はり画質が劣化する(例えば文字を表示するときには、
画面上の文字が滲むなどして見づらくなる)。この場合
には、ユーザーは、液晶パネル4に画面表示された画像
を見ながら操作キー27を操作することにより、マイク
ロプロセッサ5及び移相器26を介してサンプリングパ
ルスの位相をマニュアル調整することが可能である。し
かし、そうした作業は煩雑である。
【0020】このように、従来の方式では、コンピュー
タ1のピクセルクロックの周波数及び位相と、液晶ディ
スプレイ20のサンプル/ホールド回路3のサンプリン
グパルスの周波数及び位相とを、常に正確に一致させる
ことができなかった。
【0021】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、こうしたコンピュータのピクセルクロックの周波数
及び位相と液晶ディスプレイのサンプル/ホールド回路
のサンプリングパルスの周波数及び位相とを常に正確に
一致させることのできる(更に一般的には、所定のクロ
ックパルスに同期したディジタル信号をアナログ変換し
た信号のサンプリング(再サンプリング)を、この所定
のクロックパルスと周波数及び位相が常に正確に一致し
たサンプリングパルスで行うことのできる)サンプリン
グシステム,サンプリング装置及びサンプリング方法を
提供しようとするものである。
【0022】尚、本明細書では、「サンプリングシステ
ム」を、図5の例におけるコンピュータ1と液晶ディス
プレイ20のように、所定のクロックパルスに同期した
ディジタル信号をアナログ変換した信号を出力する装置
と、このアナログ信号をサンプリングする装置との両方
を含むものとして定義する。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明に係るサンプリン
グシステムは、請求項1に記載のように、所定のクロッ
クパルスに同期したディジタル信号をアナログ信号に変
換して出力する第1の装置と、このアナログ信号をサン
プリングする第2の装置とを含むサンプリングシステム
において、第1の装置が、このディジタル信号に、この
所定のクロックパルスの一定数のパルス毎に高/低を繰
り返すクロック同期信号を付加する付加手段を備え、第
2の装置が、このアナログ信号からこのクロック同期信
号を抜き取る抜取り手段と、このクロック同期信号と位
相が一致すると共に周波数がこのクロック同期信号のこ
の一定数倍である信号をこのアナログ信号のサンプリン
グパルスとするサンプリング制御手段とを備えたことを
特徴としている。
【0024】このサンプリングシステムによれば、第1
の装置(図5の例ではコンピュータ1)側で、所定のク
ロックパルスに同期したディジタル信号(図5の例では
ピクセルクロックに同期したディジタル映像信号)に、
この所定のクロックパルスの一定数のパルス毎に高/低
を繰り返す(従ってこの所定のクロックパルスと位相が
一致すると共にこの所定のクロックパルスの一定数分の
1の周波数の(従って周波数が既知の))クロック同期
信号が付加される。これにより、第1の装置から出力さ
れるアナログ信号には、このクロック同期信号(アナロ
グ変換されたクロック同期信号)が含まれることにな
る。
【0025】また第2の装置(図5の例では液晶ディス
プレイ20)側で、このアナログ信号からこのクロック
同期信号を抜き取り、このクロック同期信号と位相が一
致すると共に周波数がこのクロック同期信号のこの一定
数倍である信号を、このアナログ信号のサンプリングパ
ルスとする。従って、アナログ信号は、元のディジタル
信号が同期する所定のクロックパルスそのものと周波数
及び位相が一致するサンプリングパルスでサンプリング
されることになる。
【0026】これにより、所定のクロックパルスに同期
したディジタル信号をアナログ変換した信号のサンプリ
ングが、この所定のクロックパルスと周波数及び位相が
常に正確に一致したサンプリングパルスで行われるよう
になる。(図5の例では、コンピュータ1のピクセルク
ロックの周波数及び位相と液晶ディスプレイ20のサン
プル/ホールド回路3のサンプリングパルスの周波数及
び位相とが常に正確に一致するようになる。)
【0027】尚、このサンプリングシステムにおいて、
一例として、請求項2に記載のように、クロック同期信
号を、所定のクロックパルスの1パルス毎に高/低を繰
り返す(従って所定のクロックパルスと周波数及び位相
が一致する)ものとし、このクロック同期信号と周波数
及び位相が一致する信号をサンプリングパルスとするこ
とが好適である。それにより、第2の装置におけるサン
プリング制御を一層簡単化することができる。
【0028】また、このサンプリングシステムを、ディ
ジタル映像信号をアナログ変換した信号をサンプリング
するために適用する場合には、一例として、請求項3に
記載のように、この映像信号の帰線期間中の位置にクロ
ック同期信号を付加することが好適である。それによ
り、この映像信号に基づく画像が画面表示される際に、
画面上にこのクロック同期信号に基づくノイズが表れる
ことがなくなるので、クロック同期信号の存在による画
質の劣化を防止することができる。
【0029】また、このサンプリングシステムを、コン
ピュータで生成したディジタル映像信号をアナログ変換
した信号を液晶ディスプレイでサンプリングするために
適用する場合には、一例として、請求項4に記載のよう
に、液晶ディスプレイを利用するためにコンピュータに
組み込まれるソフトウェア(ドライバ)に、ディジタル
映像信号中の所定位置にクロック同期信号を付加するこ
とを指示する情報を含め、コンピュータにこの情報に基
づいてクロック同期信号の付加を行わせ、液晶ディスプ
レイにこの所定位置からクロック同期信号を抜き取らせ
ることが好適である。それにより、液晶ディスプレイ
が、このクロック同期信号の抜き取りを簡単な処理によ
り正確に行えるようになる。
【0030】次に、本発明に係るサンプリング装置は、
請求項5に記載のように、所定のクロックパルスに同期
し且つこのクロックパルスの一定数のパルス毎に高/低
を繰り返すクロック同期信号を付加されたディジタル信
号がアナログ変換された信号をサンプリングするサンプ
リング装置において、このアナログ変換された信号から
このクロック同期信号を抜き取る抜取り手段と、このク
ロック同期信号と位相が一致すると共に周波数がこのク
ロック同期信号のこの一定数倍である信号をこのアナロ
グ信号のサンプリングパルスとするサンプリング制御手
段とを備えたことを特徴としている。
【0031】このサンプリング装置は、前述のサンプリ
ングシステムにおける第2の装置(図5の例では液晶デ
ィスプレイ20)に相当するものであり、このサンプリ
ングシステムについて既に述べたように、所定のクロッ
クパルスに同期したディジタル信号をアナログ変換した
信号のサンプリングを、この所定のクロックパルスと周
波数及び位相が常に正確に一致したサンプリングパルス
で行うことができる。
【0032】次に、本発明に係るサンプリング方法は、
請求項6に記載のように、所定のクロックパルスに同期
したディジタル信号をアナログ変換した信号をサンプリ
ングするサンプリング方法において、このディジタル信
号にこの所定のクロックパルスの一定数のパルス毎に高
/低を繰り返すクロック同期信号を付加し、このアナロ
グ変換した信号からこのクロック同期信号を抜き取り、
このクロック同期信号と位相が一致すると共に周波数が
このクロック同期信号のこの一定数倍である信号このア
ナログ信号のサンプリングパルスとすることを特徴とし
ている。
【0033】このサンプリング方法は、前述のサンプリ
ングシステムにおける第1,第2の装置の処理に相当す
るものであり、このサンプリングシステムについて既に
述べたように、所定のクロックパルスに同期したディジ
タル信号をアナログ変換した信号のサンプリングを、こ
の所定のクロックパルスと周波数及び位相が常に正確に
一致したサンプリングパルスで行うことができる。
【0034】
【発明の実施の形態】図1及び図2は、コンピュータで
生成したディジタル映像信号をアナログ変換した信号を
液晶ディスプレイでサンプリングするために本発明を適
用した例を示すものであり、図1において図4と対応す
る部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
【0035】この例では、図1に示すように、液晶ディ
スプレイ2は、本発明に関連する構成部分として、サン
プル/ホールド回路3と、液晶パネル4と、マイクロプ
ロセッサ5と、メモリ6と、同期信号処理回路7と、ク
ロック・ゲート回路8と、位相比較器9,VCO(電圧
制御発振器)10及び分周器11から成るフィードバッ
クループとを含んでいる。
【0036】また、液晶ディスプレイ2のドライバ(液
晶ディスプレイ2を利用するためにコンピュータ1に組
み込まれるソフトウェア)には、次のような情報が含ま
れている。 (i)コンピュータ1がピクセルクロックに同期して生
成するディジタル映像信号に、そのピクセルクロックの
1パルス毎(即ち画像を構成する1ドット毎)に高/低
を繰り返すクロック同期信号(ピクセル同期信号と呼ぶ
ことにする)を付加することを指示する情報。 (ii)このピクセル同期信号を付加すべきディジタル
映像信号中の位置を指定する情報。
【0037】コンピュータ1は、ディジタル映像信号を
生成する際に、この(i)及び(ii)の情報に基づ
き、このピクセル同期信号をディジタル映像信号に付加
する。これにより、コンピュータ1から液晶ディスプレ
イ2に供給されるアナログ映像信号S1には、図2Aに
示すように、このピクセル同期信号(アナログ変換され
たピクセル同期信号)Spが含まれることになる。
【0038】尚、図2Aは、この(ii)の情報で指定
された位置が、垂直同期信号S3(図2C)のバックポ
ーチにおいて水平同期信号S2(図2B)の一定パルス
数目の位置である場合の例を示している。また、図2A
では、便宜上ピクセル同期信号Spを黒地で表してい
る。
【0039】図1に戻り、コンピュータ1から液晶ディ
スプレイ2に供給される映像信号S1は、サンプル/ホ
ールド回路3に送られると共に、クロック・ゲート回路
8に送られる。同期信号処理回路7は、図4の同期信号
処理回路21におけると同じ処理を行う以外に、上記
(ii)の情報に基づき、垂直同期信号S3が送られた
後水平同期信号S2のパルス数をカウントすることによ
り、ピクセル同期信号Spがコンピュータ1から供給さ
れたタイミングでピクセル同期信号抜き取りパルス(図
2D)を生成して出力する。
【0040】このピクセル同期信号抜き取りパルスは、
クロック・ゲート回路8にゲートクロックとして送られ
ると共に、位相比較器9に位相比較の実行を指示する制
御信号として送られる。クロック・ゲート回路8は、こ
のピクセル同期信号抜き取りパルスが送られたとき映像
信号S1を通過させることにより、映像信号S1中から
ピクセル同期信号Spを抜き取って位相比較器9に送
る。
【0041】VCO10は、ピクセルクロックの標準周
波数のうちの最高の周波数である200MHzで発振す
る。VCO10の出力信号は分周器11で分周され、分
周器11の出力信号は位相比較器9にフィードバックさ
れる。位相比較器9は、前述のように、ピクセル同期信
号抜き取りパルスが送られたときのみ、分周器11の出
力信号とピクセル同期信号Spとの周波数及び位相を比
較する。サンプル/ホールド回路3は、この分周器11
の出力信号をサンプリングパルスとして、アナログ映像
信号S1をサンプリング及びホールドする。
【0042】尚、図4に示した従来の方式におけるよう
にVCOの出力信号そのものをサンプリングパルスとす
るのではなく、VCO10の出力信号を分周器11で分
周した信号をサンプリングパルスとしたのは、次のよう
な理由によるものである。即ち、VESA規格のピクセ
ルクロックの標準周波数は、最高の周波数が200MH
zであるのに対し最低の周波数が25MHzなので、V
COの出力信号そのものをサンプリングパルスとする
と、VCOの発振周波数を25MHzから200MHz
までの広いレンジにわたって振らなければならなくな
り、その結果VCOの回路構成が複雑になると共にその
動作の安定性が低くなってしまう。そこで、VCOの回
路構成の簡略化とその動作の安定性の向上とを実現する
ために、VCO10の発振周波数をこの最高の標準周波
数200MHzに固定し、その出力信号を分周器11で
分周することにより25MHz等の周波数を得るように
した。
【0043】この液晶ディスプレイ2では、サンプル/
ホールド回路3のサンプリングパルスの周波数及び位相
が、次のようにして決定される。即ち、最初(ピクセル
同期信号Spが抜き取られる以前)は、図4に示した方
式と同じく、同期信号処理回路7からの同期周波数及び
極性の情報とメモリ6内のVESA規格のピクセルクロ
ックの標準周波数の情報とに基づき、映像信号S1の元
となるディジタル映像信号をコンピュータ1が生成した
際のピクセルクロックの標準周波数を、マイクロプロセ
ッサ5が判断する。そして、分周器11の出力信号(即
ちサンプル/ホールド回路3のサンプリングパルス)の
周波数がこの判断した標準周波数と一致するように、分
周器11の分周比をマイクロプロセッサ5が設定する
(例えば判断した標準周波数が200MHz,130M
Hz,25MHzのとき、分周比をそれぞれ1,20分
の13,8分の1に設定する)。
【0044】その後、垂直同期信号S3のバックポーチ
における水平同期信号S2の上記一定パルス数目の位置
(図2A)毎に、映像信号S1中からピクセル同期信号
Spが抜き取られて位相比較器9に送られることによ
り、位相比較器9において分周器11の出力信号がピク
セル同期信号Spと周波数及び位相を比較されるので、
分周器11の出力信号の周波数及び位相がピクセル同期
信号Spの周波数及び位相と一致するように、分周器1
1の分周比をマイクロプロセッサ5が微調整する。これ
により、コンピュータ1のピクセルクロックの実際の周
波数及び位相と液晶ディスプレイ20のサンプル/ホー
ルド回路3のサンプリングパルスの周波数及び位相とが
常に正確に一致するようになる。
【0045】図3は、サンプル/ホールド回路3のサン
プリングパルスがこのようにして決定された場合の、コ
ンピュータ1で生成した映像信号の示す画像と液晶パネ
ル12に画面表示される画像との関係を、図5と対比さ
せた図である。ここでは、コンピュータ1のピクセルク
ロック(図3A)の実際の周波数及び位相とサンプリン
グパルス(図3C)の周波数及び位相とが常に正確に一
致していることから、コンピュータ1で生成したディジ
タル映像信号をアナログ変換した映像信号S1をこのサ
ンプリングパルスでサンプリングして得た信号(図3
D)に基づき、このディジタル映像信号が示す画像(図
5Bと同じく黒色の「H」の文字が連続する画像)(図
3B)が、変形・欠落や滲みを生じることなく液晶パネ
ル4に画面表示される(図3E)。しかも、図4に示し
た従来の方式のようなサンプリングパルスの位相をマニ
ュアル調整するといった煩雑な作業は不要である。
【0046】また、ピクセル同期信号Spはピクセルク
ロックの1パルス毎に高/低を繰り返す信号なので、こ
のピクセル同期信号Spと周波数及び位相が一致する信
号をサンプリングパルスとするだけで、コンピュータ1
のピクセルクロックの実際の周波数及び位相とサンプリ
ングパルスの周波数及び位相とを常に正確に一致させる
ことができる。従って、マイクロプロセッサ5によるサ
ンプリング制御が簡単で済む。
【0047】また、ピクセル同期信号Spは垂直同期信
号S3のバックポーチ中に付加されているので、映像信
号S1に基づく画像が液晶パネル4に画面表示される際
に、画面上にピクセル同期信号Spに基づくノイズが表
れることがない。従って、ピクセル同期信号Spの存在
による画質の劣化を防止することができる。
【0048】また、液晶ディスプレイ2のドライバに前
述のような情報(i)及び(ii)を含め、コンピュー
タ1にこの情報に基づいてピクセル同期信号Spの付加
を行わせると共に、液晶ディスプレイ2にこの情報が指
定する位置からピクセル同期信号Spを抜き取らせるよ
うにしている。従って、液晶ディスプレイ2が、ピクセ
ル同期信号Spの抜き取りを簡単な処理により正確に行
えるようになる。
【0049】尚、以上の例では、ピクセル同期信号Sp
を、ピクセルクロックの1パルス毎に高/低を繰り返す
信号としている。しかしこれに限らず、ピクセル同期信
号Spを、ピクセルクロックの一定数パルス毎に高/低
を繰り返す信号としてもよく、その場合には、ピクセル
同期信号Spと位相が一致すると共に周波数がピクセル
同期信号Spのこの一定数倍である信号をサンプル/ホ
ールド回路3のサンプリングパルスとすればよい。
【0050】また、以上の例では、垂直同期信号S3の
バックポーチにおいて水平同期信号S2の一定パルス数
目の位置にピクセル同期信号Spを付加している(こう
した位置をピクセル同期信号Spを付加すべき位置とし
て指定する情報が液晶ディスプレイ2のドライバに含ま
れている)。しかしこれに限らず、映像信号S1の帰線
期間中の適宜の位置(例えば、垂直同期信号S3のフロ
ントポーチにおいて水平同期信号S2の一定パルス数目
の位置、あるいは、水平同期信号S2のバックポーチま
たはフロントポーチのいずれかにおいて水平同期信号S
2の一定パルス数目の位置)にピクセル同期信号Spを
付加してもよい。その場合にも、やはり、映像信号S1
に基づく画像が液晶パネル4に画面表示される際に、画
面上にピクセル同期信号Spに基づくノイズが表れるこ
とがないので、ピクセル同期信号Spの存在による画質
の劣化を防止することができる。
【0051】また、以上の例では、コンピュータで生成
したディジタル映像信号をアナログ変換した信号を液晶
ディスプレイでサンプリングするために本発明を適用し
ている。しかしこれに限らず、コンピュータで生成した
ディジタル映像信号をアナログ変換した信号を、A/D
変換器において量子化の前段階としてサンプリングする
ために本発明を適用してもよい。
【0052】また、以上の例では、コンピュータで生成
したディジタル映像信号をアナログ変換した信号をサン
プリングするために本発明を適用している。しかしこれ
に限らず、コンピュータで生成したディジタル映像信号
以外のディジタル映像信号をアナログ変換した信号をサ
ンプリングするために本発明を適用してもよい。例え
ば、ディジタル放送システムにおいて、放送局から送信
されるディジタル映像信号は、複数通りの信号方式のも
のに規格化されている。そこで、本発明を、液晶ディス
プレイをモニターとするディジタル放送対応のテレビジ
ョン受信機において、受信したディジタル映像信号を、
デコーダでデコード(アナログ変換)した後液晶ディス
プレイでサンプリングするために適用してもよい。
【0053】また、以上の例では、ディジタル映像信号
をアナログ変換した信号をサンプリングするために本発
明を適用している。しかしこれに限らず、ディジタル映
像信号以外のディジタル信号をアナログ変換した信号を
サンプリングするために本発明を適用してもよい。ま
た、本発明は、以上の例に限らず、本発明の要旨を逸脱
することなく、その他様々の構成をとりうることはもち
ろんである。
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るサンプリン
グシステムによれば、所定のクロックパルスに同期した
ディジタル信号をアナログ変換した信号のサンプリング
を、この所定のクロックパルスと周波数及び位相が常に
正確に一致したサンプリングパルスで行うことができ
る。
【0055】従って、例えばこの発明を、コンピュータ
で生成したディジタル映像信号をアナログ変換した信号
を液晶ディスプレイでサンプリングするために適用した
場合には、コンピュータのピクセルクロックの周波数及
び位相と液晶ディスプレイのサンプル/ホールド回路の
サンプリングパルスの周波数及び位相とが常に正確に一
致するので、変形・欠落や滲みを生じることなく文字等
の画像を液晶パネルに画面表示することができる。しか
も、従来の方式のようなサンプリングパルスの位相をマ
ニュアル調整するといった煩雑な作業も不要である。
【0056】尚、請求項2に記載のように、クロック同
期信号を、所定のクロックパルスの1パルス毎に高/低
を繰り返すものとし、このクロック同期信号と周波数及
び位相が一致する信号をサンプリングパルスとした場合
には、サンプリング制御を一層簡単化することができ
る。
【0057】また、このサンプリングシステムを、ディ
ジタル映像信号をアナログ変換した信号をサンプリング
するために適用する場合において、請求項3に記載のよ
うに、この映像信号の帰線期間中の位置にクロック同期
信号を付加するようにした場合には、この映像信号に基
づく画像が画面表示される際に、画面上にこのクロック
同期信号に基づくノイズが表れることがなくなるので、
クロック同期信号の存在による画質の劣化を防止するこ
とができる。
【0058】また、このサンプリングシステムを、コン
ピュータで生成したディジタル映像信号をアナログ変換
した信号を液晶ディスプレイでサンプリングするために
適用する場合において、請求項4に記載のように、液晶
ディスプレイを利用するためにコンピュータに組み込ま
れるソフトウェア(ドライバ)に、ディジタル映像信号
中の所定位置にクロック同期信号を付加することを指示
する情報を含め、コンピュータにこの情報に基づいてク
ロック同期信号の付加を行わせ、液晶ディスプレイにこ
の所定位置からクロック同期信号を抜き取らせるように
した場合には、液晶ディスプレイが、このクロック同期
信号の抜き取りを簡単な処理により正確に行えるように
なる。
【0059】次に、本発明に係るサンプリング装置によ
れば、やはり、所定のクロックパルスに同期したディジ
タル信号をアナログ変換した信号のサンプリングを、こ
の所定のクロックパルスと周波数及び位相が常に正確に
一致したサンプリングパルスで行うことができる。
【0060】次に、本発明に係るサンプリング方法によ
れば、やはり、所定のクロックパルスに同期したディジ
タル信号をアナログ変換した信号のサンプリングを、こ
の所定のクロックパルスと周波数及び位相が常に正確に
一致したサンプリングパルスで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したサンプリングシステムの構成
の一例を示すブロック図である。
【図2】図1の各部における信号の一例を示すフローチ
ャートである。
【図3】図1の液晶パネルに画面表示される画像の一例
を示す図である。
【図4】従来のサンプリングシステムの構成の一例を示
すブロック図である。
【図5】図4の液晶パネルに画面表示される画像の一例
を示す図である。
【符号の説明】 1‥‥コンピュータ、2‥‥液晶ディスプレイ、3‥‥
サンプル/ホールド回路、4‥‥液晶パネル、5‥‥マ
イクロプロセッサ、6‥‥メモリ、7‥‥同期信号処理
回路、8‥‥クロック・ゲート回路、9‥‥位相比較
器、10‥‥VCO、11‥‥分周器、S1‥‥アナロ
グ映像信号、S2‥‥水平同期信号、S3‥‥垂直同期
信号、Sp‥‥ピクセル同期信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/66 H04N 5/66 B Fターム(参考) 5C006 AA03 AA22 AC21 AF72 AF78 AF81 BB11 BC12 BF01 BF11 BF15 BF23 FA16 FA27 5C020 AA09 AA11 BA11 CA15 5C058 AA06 BA04 BB08 BB10 5C080 AA10 BB05 DD01 EE01 GG02 GG09 JJ01 JJ02 JJ04 KK02 5J022 AB01 CA10 CE01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のクロックパルスに同期したディジ
    タル信号をアナログ信号に変換して出力する第1の装置
    と、 前記アナログ信号をサンプリングする第2の装置とを含
    むサンプリングシステムにおいて、 前記第1の装置が、 前記ディジタル信号に、前記所定のクロックパルスの一
    定数のパルス毎に高/低を繰り返すクロック同期信号を
    付加する付加手段を備え、 前記第2の装置が、 前記アナログ信号から前記クロック同期信号を抜き取る
    抜取り手段と、 前記クロック同期信号と位相が一致すると共に周波数が
    該クロック同期信号の前記一定数倍である信号を、前記
    アナログ信号のサンプリングパルスとするサンプリング
    制御手段とを備えたことを特徴とするサンプリングシス
    テム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のサンプリングシステム
    において、 前記クロック同期信号は、前記所定のクロックパルスの
    1パルス毎に高/低を繰り返すものであり、 前記サンプリング制御手段は、前記クロック同期信号と
    周波数及び位相が一致する信号を前記サンプリングパル
    スとすることを特徴とするサンプリングシステム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のサンプリング
    システムにおいて、 前記ディジタル信号はディジタル映像信号であり、 前記付加手段は、前記ディジタル映像信号の帰線期間中
    の位置に前記クロック同期信号を付加することを特徴と
    するサンプリングシステム。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のサンプリングシステム
    において、 前記第1の装置は、コンピュータであり、 前記第2の装置は、液晶ディスプレイであり、 前記液晶ディスプレイを利用するために前記コンピュー
    タに組み込まれるソフトウェアが、前記ディジタル映像
    信号中の所定位置に前記クロック同期信号を付加するこ
    とを指示する情報を含んでおり、 前記付加手段は、前記情報に基づいて前記クロック同期
    信号の付加を行い、 前記抜取り手段は、前記所定位置から前記クロック同期
    信号を抜き取ることを特徴とするサンプリングシステ
    ム。
  5. 【請求項5】 所定のクロックパルスに同期し且つ該ク
    ロックパルスの一定数のパルス毎に高/低を繰り返すク
    ロック同期信号を付加されたディジタル信号がアナログ
    変換された信号をサンプリングするサンプリング装置に
    おいて、 前記アナログ変換された信号から、前記クロック同期信
    号を抜き取る抜取り手段と、 前記クロック同期信号と位相が一致すると共に周波数が
    前記クロック同期信号の前記一定数倍である信号を、前
    記アナログ信号のサンプリングパルスとするサンプリン
    グ制御手段とを備えたことを特徴とするサンプリング装
    置。
  6. 【請求項6】 所定のクロックパルスに同期したディジ
    タル信号をアナログ変換した信号をサンプリングするサ
    ンプリング方法において、 前記ディジタル信号に、前記所定のクロックパルスの一
    定数のパルス毎に高/低を繰り返すクロック同期信号を
    付加し、 前記アナログ変換した信号から、前記クロック同期信号
    を抜き取り、 前記クロック同期信号と位相が一致すると共に周波数が
    前記クロック同期信号の前記一定数倍である信号を、前
    記アナログ信号のサンプリングパルスとすることを特徴
    とするサンプリング方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005173395A (ja) * 2003-12-12 2005-06-30 Pioneer Electronic Corp 表示制御装置及び表示制御方法等
WO2005098810A1 (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Pioneer Corporation 表示制御装置及び表示制御方法等

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