JP2000000456A - 造粒方法および装置ならびにそれにより得られた造粒物 - Google Patents

造粒方法および装置ならびにそれにより得られた造粒物

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JP2000000456A
JP2000000456A JP10171284A JP17128498A JP2000000456A JP 2000000456 A JP2000000456 A JP 2000000456A JP 10171284 A JP10171284 A JP 10171284A JP 17128498 A JP17128498 A JP 17128498A JP 2000000456 A JP2000000456 A JP 2000000456A
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rotating plate
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load cell
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Akira Iwasaki
章 岩崎
Kazutomi Unosawa
一臣 鵜野沢
Kuniaki Yamanaka
邦昭 山中
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Original Assignee
Freund Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒子層上面の位置を正確に検知し、スプレー
ノズルと粒子層上面との間の距離を常に一定範囲に保持
し得る造粒方法および装置を提供する。 【解決手段】 容器1の底部に同心の回転板2を設け、
容器1の内壁と回転板2の縁部2aとで形成される間隙
4を通じて容器1内へ気体を送入しつつ回転板2を回転
させて、粒子を遠心転動させながら、粉末8と結合液1
0とを供給して造粒を行う。容器1の内部にロードセル
34に接続された検知治具35を昇降自在に配設する。
検知治具35が回転板2により転動されている粒子層M
に接触したときにロードセル34は検知信号を出力す
る。この検知信号に基づき粒子層Mの上面の位置を検知
し、粒子層Mの上面と結合液10の供給口との間隔が実
質的に一定に保たれるように結合液供給口の位置を自動
的に変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は造粒技術、特に医薬
品、食品等に利用する球形粒子の製造や、この球形粒子
を核としてこの上にさらに粉末コーティングを行う方法
および装置ならびにその方法、あるいはこのような装置
や方法によって得られた造粒物に関する。
【0002】
【従来の技術】球形やそれに近い形状の粒子の製造や、
このような粒子上にさらに薬品などの粉末を付着させ
る、いわゆる粉末コーティングを行うには主として次の
二つの方法がある。すなわち、まず第1の方法として、
底部に水平あるいは皿状の回転板を有する容器に粉末を
仕込み、そこに結合剤を噴霧して粉末同士を凝集結合さ
せ、あるいはさらにこれに粉末を散布する方法がある。
また第2の方法として、核となる粒子を仕込んでおき、
これに粉末と結合液を供給して核の上に粉末を付着させ
て所望の形状に造粒する方法がある。
【0003】これらの造粒方法では、造粒物を球形また
はそれに近い形状としたり、粉末コーティングの層を均
一で緻密なものとするためには、前記装置の回転板上を
粒子層が遠心転動することが必要となる。またこの場
合、粒子のすべてが浮遊流動状態であってはならない。
従って、前述のような造粒物形状やコーティング層を得
るための造粒工程では、回転板上にこれによって支持さ
れている粒子層を形成する必要がある。
【0004】そして、造粒やコーティングのための結合
液や操作中にさらに添加させる粉体は、この粒子層上に
供給される。この場合、結合液は通常ノズルから噴霧し
て加えられるが、噴霧の際に噴霧液滴の空間密度が適切
でないと、局部的に粒子が濡れ過ぎたり、濡れが不十分
な部分が生じたりする。このため、団塊が形成された
り、粒子と粉体あるいは粉体同士を強固に結合できなく
なる恐れがある。
【0005】一方、噴霧液滴の空間密度は、結合液の供
給口であるスプレーノズルからの距離が大きくなるに従
って減少する。このため、スプレーノズルと粒子層上面
との間隔は、噴霧液滴の空間密度が所定範囲に収まるよ
うに一定範囲内にあることが求められる。この場合、前
記間隔が小さ過ぎると粒子層の影響で噴霧気流が乱され
て液滴の空間密度に偏りが生じ、粒子層内で濡れ過ぎや
濡れ不足の箇所が生じる。
【0006】これに対し前記間隔が大き過ぎると、粒子
層に噴霧液滴が到達する前に液滴の速度が落ち、乾燥あ
るいは流動用の気流によって液滴が系外に逃散する恐れ
がある。また、器壁に液滴が付着して不良発生の原因と
なったり、液滴の溶剤が蒸発して微粉を形成したり(ダ
スティング)するという問題も生じる。このため、前記
間隔には、工程上あるいは操作上の要請から適正値が存
在することになる。
【0007】ところが、前述の目的の造粒工程では、処
理容器の内容物は粉体の添加や結合液の添加により次第
に増量する。このため、粒子層上面の位置は造粒の進行
に伴って次第に上昇する。従って、スプレーノズルと粒
子層上面との間の間隔は経時的に減少し、これを全造粒
工程を通じて適正範囲に保つことができない。そこで、
従来より造粒作業の熟練者の間では、操業中に適宜スプ
レーノズルの位置を変更することにより製品品質の安定
化を図っていた。
【0008】しかしながら、このような手動の方法は、
常に装置の監視を必要とする上に人手を要し、きわめて
煩雑であり正確さを欠く。また、このような熟練者の勘
に頼った作業はGMP上も好ましくなかった。
【0009】そこで、このような作業を自動化すべく本
発明の出願人は、先に特開平6−262054号公報の
ようなセンサを用いた造粒方法を提案した。そこでは、
粒子層上面の位置を、センサと粒子層との接触による力
学的原理に基づいて検知するセンサによって検出し、そ
の検出信号に基づいてスプレーノズルの位置を自動調節
するようにしている。すなわち、この造粒方法では、粒
子層内にセンサを直接進入させ、このセンサにより粒子
層の存在を認知している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ここで、特開平6−2
62054号に示した造粒方法は、センサとして専ら振
動センサを対象としており、粒子とセンサとの衝突によ
る振動を検知して粒子層上面の位置を検出している。し
かしながら、装置の振動など造粒行程中は種々の振動が
センサに加わるため、このような振動センサによる方法
は誤作動が多く、精度の面で問題があった。また、それ
に代わる具体的なセンサも特開平6−262054号公
報には特に開示されておらず、結局のところ従来同様手
動によりスプレーノズルを上下させているのが現状であ
った。
【0011】本発明の目的は、粒子層上面の位置を正確
に検知し、スプレーノズルと粒子層上面との間の距離を
精度良く常に一定範囲に保持し得る造粒方法および装置
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の造粒方法は、円
形の容器の底部にこの容器と同心の円形の縁部を有する
回転板を設け、容器の内壁と回転板の縁部とで形成され
る間隙を通じて容器内へ気体を送入しつつ回転板を回転
させて、粒子を遠心転動させながら粉末を供給しつつ結
合液を供給して造粒を行う方法であって、容器内部にロ
ードセルに接続された検知治具を昇降自在に配設し、こ
の検知治具が回転板により転動されている粒子層に接触
したときにロードセルから出力される信号に基づき粒子
層の上面の位置を検知し、検知した粒子層の上面と結合
液の供給口との間隔が実質的に一定に保たれるように結
合液供給口の位置を自動的に変化させることを特徴とし
ている。
【0013】そしてこれにより、粒子層に対する結合液
の供給条件を処理行程中実質的に一定に保つことがで
き、造粒コーティング条件の均質化が図られる。従っ
て、常時安定した造粒コーティングが実施され、均質で
均一な粒径の球形造粒物やコーティング製品を得ること
が可能となる。
【0014】また、本発明の造粒方法は、円形の容器の
底部にこの容器と同心の円形の縁部を有する回転板を設
け、容器の内壁と回転板の縁部とで形成される間隙を通
じて容器内へ気体を送入しつつ回転板を回転させて、粒
子を遠心転動させながら粉末を供給しつつ結合液を供給
して造粒を行う方法であって、容器内部にロードセルに
接続された検知治具を昇降自在に配設し、この検知治具
が回転板により転動されている粒子層から所定値以上の
荷重を受けたときにロードセルから出力される信号に基
づき粒子層の上面の位置を検知し、検知した粒子層の上
面と結合液の供給口との間隔が実質的に一定に保たれる
ように結合液供給口の位置を自動的に変化させることを
特徴としている。
【0015】このように所定の基準値を設けて検知信号
を出力することにより、造粒コーティング条件の均質化
に加えて、粒子層外に浮遊する粒子の衝突やノイズの影
響が除去される。
【0016】一方、本発明の造粒装置は、円形の容器
と、この容器の底部に設けられ前記容器と同心の円形の
縁部を有する回転板と、容器内に粉末原料を供給する粉
末供給手段と、容器内の粒子層の上面に結合液を供給す
る結合液供給手段と、容器の内壁と回転板の縁部との間
で形成される間隙と、間隙を通じて容器内に気体を送入
する手段と、回転板を回転させる手段とからなる造粒装
置であって、容器内の回転板上方に昇降自在に設けられ
た検知治具と、この検知治具と接続され前記検知治具が
粒子層に接触したときに信号を出力するロードセルと、
ロードセルからの信号に基づいて、結合液供給手段の結
合液供給口と粒子層の上面との間隔が実質的に一定に保
たれるように結合液供給口の位置を自動的に変化させる
位置可変手段とを有することを特徴としている。
【0017】また、本発明の造粒装置は、円形の容器
と、この容器の底部に設けられ前記容器と同心の円形の
縁部を有する回転板と、容器内に粉末原料を供給する粉
末供給手段と、容器内の粒子層の上面に結合液を供給す
る結合液供給手段と、容器の内壁と回転板の縁部との間
で形成される間隙と、間隙を通じて容器内に気体を送入
する手段と、回転板を回転させる手段とからなる造粒装
置であって、容器内の回転板上方に昇降自在に設けられ
た検知治具と、この検知治具と接続され前記検知治具が
粒子層から所定値以上の荷重を受けたときに信号を出力
するロードセルと、ロードセルからの信号に基づいて、
結合液供給手段の結合液供給口と粒子層の上面との間隔
が実質的に一定に保たれるように結合液供給口の位置を
自動的に変化させる位置可変手段とを有することを特徴
としている。
【0018】さらに、本発明では、前記の造粒方法ある
いは造粒装置によって得られた造粒物をも特徴としてい
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の造粒方法
を実施するために用いられる造粒装置の一実施の形態を
示す説明図である。
【0020】当該実施の形態における造粒装置は、いわ
ゆる遠心流動型ないし遠心転動型造粒コーティング装置
と呼ばれている構造のものであり、容器1の底部に回転
板2を設け、その回転により回転板2上の粉粒体を造粒
処理するようになっている。ここで、当該造粒装置にお
ける造粒用の容器1は、その水平断面形状が円形である
円筒状の構造を有しており、その底部には円板状の回転
板2が水平に設けられている。回転板2の下面には回転
軸3が取り付けられており、回転板2はこの回転軸3を
中心として回転可能に設置されている。また、回転板2
の円形の縁部2aは容器1の水平断面の円と同心となっ
ている。さらに、縁部2aと容器1の内壁との問には、
環状の間隙4が形成されている。
【0021】回転板2の下方にはエアチャンバ5が形成
されている。このエアチャンバ5には、図示しないブロ
アからプレフィルタ6および空気調節装置7を経てエア
が供給される。そして、このエアはスリットエアとして
前記間隙4から容器1の内部に送入される。なお、空気
調節装置7には、冷却器7aと温度調節器付きの加熱器
7bと加湿器7cが備えられている。
【0022】容器1の図中左方には、容器1の内部に造
粒用の粉末8を供給するための粉末供給装置(粉末供給
手段)9が設けられている。この粉末供給装置9には、
例えばスクリューフィーダ式の粉末送給機構が備えられ
ており、スクリューフィーダに送られた粉末8は粉末供
給口23から散布され容器1内に供給されるようになっ
ている。また、容器1の底部近くには、造粒された製品
を取り出すための製品排出装置15が設けられている。
さらに、容器1の上部にはカバー16が取り付けられて
いる。
【0023】加えて容器1内には、造粒用の結合液10
を供給するためのスプレーノズル13が、アーム21に
保持された状態で設置されている。このスプレーノズル
13は、定量供給ポンプ12を経てタンク11と連通し
ており、これらにより結合液供給手段が形成されてい
る。そして、タンク11からの結合液10は、スプレー
ノズル13に供給される高圧エア14と共に、スプレー
ノズル13先端の結合液剤供給口から噴霧あるいは噴出
され容器1内に供給される。
【0024】この場合、粉末8や結合液10の供給量
は、プログラムコントローラ17によって制御される。
このプログラムコントローラ17は、核となる粒子の表
面における液/固比が所定のプログラムに沿った値とな
るように粉末供給装置9や定量供給ポンプ12を制御す
る。なお、粒子の表面の液/固比は、容器1内に送入さ
れるエアによって容器1内に供給される水分と、このエ
アの排出に伴って容器1から逸出する水分を計算して求
められる。
【0025】一方、スプレーノズル13を保持するアー
ム21は、駆動ロッド31および連結ロッド32を介し
て、油圧シリンダ20のピストンロッド33に連結され
ている。この油圧シリンダ20は、スプレーノズル13
の位置可変手段として機能し、コントローラ19によっ
て作動制御される。すなわち、油圧シリンダ20をコン
トローラ19により制御駆動することにより、スプレー
ノズル13を容器1内にて上下方向に自在に移動して任
意の位置で停止させることが可能となる。
【0026】また、当該造粒装置にあっては、容器1内
における粒子層Mの上面位置を検出するために、ロード
セル34および検知治具35が設けられている。図2
は、図1の造粒装置におけるロードセルと検知治具の取
付部の構成を示す説明図である。
【0027】この場合、ロードセル34としては、いわ
ゆるビーム型のロードセルが用いられ、アーム22を介
して前述の駆動ロッド31に取り付けられている。従っ
て、ロードセル34もまた油圧シリンダ20により、容
器1内にて上下方向に自在に移動できるようになってい
る。また、ロードセル34の先には検知治具35が取り
付けられている。この場合、検知治具35は、その先端
がスプレーノズル13よりも若干下に位置するように取
り付けられる。なお、図1では検知治具35を粉末供給
口23の近傍に配した構成が示されているが、検知治具
35の位置はここに限られず、例えばスプレーノズル1
3と90°離れた位置でも良く、スプレーノズル13の
近傍でも良い。
【0028】ここで、ロードセル34は、検知治具35
に何らかの物理的衝撃が加わるとそれに応じて信号を出
力し、それをコントローラ19に送るようになってい
る。従って、検知治具35が粒子層Mに進入すると、検
知治具35と粒子との接触によりロードセル34から検
知信号が出力されコントローラ19に送られる。そし
て、この検知信号に基づきコントローラ19は、スプレ
ーノズル13の結合液供給口の位置を自動的に可変制御
する。この場合、当該造粒装置ではロードセル34を用
いたことにより、簡単な構成でありながら高精度で粒子
層Mの上面位置を検知できる。
【0029】次に、図1の造粒装置の作用について説明
する。まず、造粒コーティング操作に当たって、容器1
内には核となる粒子が供給される。そして、回転軸3を
図示しない駆動源で回転させて回転板2を回転させる。
また、その一方で図示しないブロワからエアチャンバ5
および間隙4を介して容器1内にエアを供給する。そし
て、この状態で容器1内に粉末供給装置9から粉末8、
タンク11からスプレーノズル13を経て結合液10を
供給する。これにより、回転板2の上では、粒子が遠心
流動ないしは遠心転動され、粉末8と結合液10とによ
って造粒コーティング処理が行われる。
【0030】この造粒コーティング処理の際には、プロ
グラムコントローラ17によって、核となる粒子表面の
液/固比が所定値となるように粉末8や結合液10の量
が制御される。従って、最適な液/固比によって処理が
進められ、良好な均一粒径の造粒製品を製造することが
可能となる。
【0031】また、本発明による当該造粒装置では、造
粒コーティング処理中、粒子層Mの上面位置に合わせて
結合液供給口の位置が適宜自動的に変化する。そのた
め、当該造粒装置ではまず、処理進行に伴って上昇する
粒子層Mの上面位置が検知治具35およびロードセル3
4によって常時検出される。すなわち、上面位置が上昇
して検知治具35に粒子が接触すると、その衝撃により
ロードセル34から検知信号が発せられコントローラ1
9に送られる。これにより、コントローラ19では、粒
子層Mの上面が検知治具35の位置に達したことを認識
する。そして、コントローラ19は、検出した粒子層M
の上面位置に基づきスプレーノズル13を上昇させるべ
き距離を算出し、油圧シリンダ20を駆動制御する。
【0032】その結果、ピストンロッド33、連結ロッ
ド32および駆動ロッド31を介してスプレーノズル1
3が容器1内にて上昇し、結合液供給口と粒子層Mの上
面との間隔が適正範囲内となるように結合液供給口の位
置が自動調整される。また、このときスプレーノズル1
3と同時に検知治具35も上昇し粒子層Mから脱退す
る。このため処理進行に伴ってさらに粒子層Mが上昇す
ると、検知治具35とロードセル34によってその位置
が逐次検出され、スプレーノズル13の位置が逐次調整
される。そして、このような制御が造粒コーティング処
理工程を通じて連続して実行され、スプレーノズル13
は、粒子層Mの上面位置の上昇距離および速度と同じ上
昇距離および速度で上昇する。
【0033】このため、当該造粒装置では、スプレーノ
ズル13の結合液供給口と粒子層Mの上面との間隔が処
理中常に実質的に一定の状態に保たれることになる。従
って、結合液供給口から供給される結合液10が粒子層
Mの上面に到達した時の条件もまた実質的に一定に保た
れる。そしてこれにより、造粒コーティング条件の均質
化が図られ、常に均質な造粒物やコーティング製品を得
ることが可能となる。
【0034】なお、前述の場合、検知治具35と粒子と
の接触によりロードセル34から出力される信号に基づ
き粒子層Mの上面位置を検出しているが、検知治具35
に一定以上の負荷が加わった場合にロードセル34から
検知信号が出力されるようにしても良い。このように所
定の基準値を設けて検知信号を出力することにより、粒
子層M外に浮遊する粒子との衝突やノイズの影響を除去
することができ、誤作動を防止し制御精度をより向上さ
せることが可能となる。
【0035】以上、本発明者によってなされた発明を実
施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実
施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0036】たとえば、ロードセル34と検知治具35
の取付方法は図1,2の形態には限られず、図3
(a),(b)のように横方向や斜めに取り付けても良
い。また、検知治具35も図2のようなものには限られ
ず、例えば図4のように、平板状の検知板35aを先端
に取り付けたものも適用し得る。この場合、検知治具3
5は図中に矢印にて示した方向に荷重を受けることにな
る。
【0037】さらに、前述の実施の形態では位置可変手
段として油圧シリンダを用いた構成を示したが、位置可
変手段はこれには限られず、スプレーノズル13を上下
方向に移動させ得るアクチュエータであれば、例えばエ
アシリンダやモータなども適用し得る。
【0038】加えて、本実施の形態ではロードセル34
からの検知信号によりスプレーノズル13を上下に移動
させる構成としたが、さらにこれに加えて粉末供給装置
9の粉末供給口23を上下に移動制御するようにしても
良い。この場合、粉末供給口23と粒子層Mの上面との
間隔についても、スプレーノズル13と同様の問題があ
り、そこには適正値が存在している。従って、このよう
に粉末供給口23の位置を制御することにより、前記間
隔を適正値に維持し粉末供給条件を常に実質的に一定に
保持することが可能となる。
【0039】また、結合液供給口の位置の自動可変調節
の方法としては種々の方法を用いることができる。すな
わち、前記間隔の適正範囲内に下限値を設定し、間隔が
この下限値を下回ったときに別途定めた所定間隔に結合
液供給口を引き上げる方法や、常に一定間隔を保つよう
に結合液供給口の位置を変える方法などがある。また、
結合液供給口の動作制御を、粒子層Mの上面の瞬間位置
と一定時間中の平均値の何れによって行っても良い。
【0040】
【発明の効果】本発明の造拉方法および装置は、ロード
セルセルを用いて粒子層の上面位置を検知してスプレー
ノズルの位置を制御し、結合液供給口と粒子層の上面位
置との間隔が実質的に一定となるように結合液供給口の
位置を自動的に変化させるようにしたことにより、粒子
層に対する結合液の供給条件を精度良く実質的に一定に
保つことが可能となる。従って、造粒コーティング条件
の均質化をより高精度に図ることができ、常時安定した
造粒コーティングが実施され、より均質で均一な粒径の
球形造粒物やコーティング製品を得ることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の造粒方法を実施するために用いられる
造粒装置の一実施の形態を示す説明図である。
【図2】図1の造粒装置におけるロードセルと検知治具
の取付部の構成を示す説明図である。
【図3】ロードセルと検知治具の取付方法の他の例を示
す説明図であり、(a)はそれらを横方向に延在させた
例、(b)はそれらを斜め方向に延在させた例を示す。
【図4】検知治具の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 容器 2 回転板 2a 縁部 3 回転軸 4 間隙 5 エアチヤンバ 6 プレフィルタ 7 空気調節装置 7a 冷却器 7b 加熱器 7c 加湿器 8 粉末 9 粉末供給装置 10 結合液 11 タンク 12 定量供給ポンプ 13 スプレーノズル 14 高圧エア 15 製品排出装置 16 カバー 17 プログラムコントローラ 19 コントローラ 20 油圧シリンダ 21 アーム 22 アーム 23 粉末供給口 31 駆動ロッド 32 連結ロッド 33 ピストンロッド 34 ロードセル 35 検知治具 35a 検知板 M 粒子層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山中 邦昭 東京都新宿区高田馬場2丁目14番2号 フ ロイント産業株式会社内 Fターム(参考) 4G004 JA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円形の容器の底部に前記容器と同心の円
    形の縁部を有する回転板を設け、前記容器の内壁と前記
    回転板の前記縁部とで形成される間隙を通じて前記容器
    内へ気体を送入しつつ前記回転板を回転させて、粒子を
    遠心転動させながら、粉末を供給しつつ結合液を供給し
    て造粒を行う方法であって、 前記容器内部にロードセルに接続された検知治具を昇降
    自在に配設し、前記検知治具が前記回転板により転動さ
    れている粒子層に接触したときに前記ロードセルから出
    力される信号に基づき前記粒子層の上面の位置を検知
    し、検知した粒子層の上面と前記結合液の供給口との間
    隔が実質的に一定に保たれるように前記結合液供給口の
    位置を自動的に変化させることを特徴とする造粒方法。
  2. 【請求項2】 円形の容器の底部に前記容器と同心の円
    形の縁部を有する回転板を設け、前記容器の内壁と前記
    回転板の前記縁部とで形成される間隙を通じて前記容器
    内へ気体を送入しつつ前記回転板を回転させて、粒子を
    遠心転動させながら、粉末を供給しつつ結合液を供給し
    て造粒を行う方法であって、 前記容器内部にロードセルに接続された検知治具を昇降
    自在に配設し、前記検知治具が前記回転板により転動さ
    れている粒子層から所定値以上の荷重を受けたときに前
    記ロードセルから出力される信号に基づき前記粒子層の
    上面の位置を検知し、検知した粒子層の上面と前記結合
    液の供給口との間隔が実質的に一定に保たれるように前
    記結合液供給口の位置を自動的に変化させることを特徴
    とする造粒方法。
  3. 【請求項3】 円形の容器と、この容器の底部に設けら
    れ前記容器と同心の円形の縁部を有する回転板と、前記
    容器内に粉末原料を供給する粉末供給手段と、前記容器
    内の粒子層の上面に結合液を供給する結合液供給手段
    と、前記容器の内壁と前記回転板の前記縁部との間で形
    成される間隙と、前記間隙を通じて前記容器内に気体を
    送入する手段と、前記回転板を回転させる手段とからな
    る造粒装置であって、 前記容器内の前記回転板上方に昇降自在に設けられた検
    知治具と、 前記検知治具と接続され、前記検知治具が前記粒子層に
    接触したときに信号を出力するロードセルと、 前記ロードセルからの信号に基づいて、前記結合液供給
    手段の結合液供給口と前記粒子層の上面との間隔が実質
    的に一定に保たれるように前記結合液供給口の位置を自
    動的に変化させる位置可変手段とを有することを特徴と
    する造粒装置。
  4. 【請求項4】 円形の容器と、この容器の底部に設けら
    れ前記容器と同心の円形の縁部を有する回転板と、前記
    容器内に粉末原料を供給する粉末供給手段と、前記容器
    内の粒子層の上面に結合液を供給する結合液供給手段
    と、前記容器の内壁と前記回転板の前記縁部との間で形
    成される間隙と、前記間隙を通じて前記容器内に気体を
    送入する手段と、前記回転板を回転させる手段とからな
    る造粒装置であって、 前記容器内の前記回転板上方に昇降自在に設けられた検
    知治具と、 前記検知治具と接続され、前記検知治具が前記粒子層か
    ら所定値以上の荷重を受けたときに信号を出力するロー
    ドセルと、 前記ロードセルからの信号に基づいて、前記結合液供給
    手段の結合液供給口と前記粒子層の上面との間隔が実質
    的に一定に保たれるように前記結合液供給口の位置を自
    動的に変化させる位置可変手段とを有することを特徴と
    する造粒装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または2の造粒方法あるいは請
    求項3または4の造粒装置によって得られた造粒物。
JP10171284A 1998-06-18 1998-06-18 造粒方法および装置ならびにそれにより得られた造粒物 Pending JP2000000456A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010099119A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Freunt Ind Co Ltd パンコーティング装置
JP2014073497A (ja) * 2013-12-26 2014-04-24 Freunt Ind Co Ltd パンコーティング装置

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