JP2000000246A - トラカール - Google Patents

トラカール

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JP2000000246A
JP2000000246A JP16865098A JP16865098A JP2000000246A JP 2000000246 A JP2000000246 A JP 2000000246A JP 16865098 A JP16865098 A JP 16865098A JP 16865098 A JP16865098 A JP 16865098A JP 2000000246 A JP2000000246 A JP 2000000246A
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trocar
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flap
inner needle
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Manabu Ishikawa
学 石川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、繰り返し使用においても、弁の閉じ
状態での密閉性(シール性)を向上・維持し、更に洗浄
性の良好なトラカールを提供することを最も主要な特徴
とする。 【解決手段】フラップ弁16の弁体20を磁石で形成
し、外套管2の管内を開閉可能に閉塞するフラップ弁1
6の弁体20を磁石の磁力により吸着して外套管2の挿
通経路9aを閉塞するフラップ弁16を設けたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内視鏡観察下で行わ
れる外科手術において使用されるトラカールに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、外科分野では低侵襲手術として内
視鏡観察下で行われる外科手術が盛んに行われている。
こうした手術では一般に、内視鏡や、処置具等の挿入器
具類を患者の体内に挿入するための挿入通路として使用
されるトラカールが用いられる。
【0003】このトラカールは予め患者の体壁に穿刺さ
れる。そして、このトラカールのポートを利用して、体
腔内に各種内視鏡や、処置具等の挿入器具類(機械)を
挿通させ、体腔内の観察および処置を行うようになって
いる。このトラカールは一般的に公知の技術であり、そ
の構成は、外套管と、生体組織を穿刺する為の内針とで
構成されている。
【0004】また、外套管には、この外套管の管路を密
閉するための弁部材と、外套管の管路と体腔内に導入す
る各種挿入器具類との間の隙間を塞ぐ為のシール部材と
を備えているのが一般的である。ここで、外套管に装着
される弁部材の代表的な種類としては例えば次の3つが
ある。
【0005】その1つには古くから使用されてきたトラ
ンペットバルブ形式がある。また、他の構造として、例
えばUSP5,242,412にはゴム部材を用いたダ
ックビル構造を取り入れた弁が示されている。
【0006】また、最も一般的な形式としては、例え
ば、特開平2−65854号公報に示されているように
弁がばね部材で閉方向に付勢されているフラップ型弁を
用いた構造がある。この構造では、ばね部材からの付勢
力によって弁が各種内視鏡や、処置具等の挿入器具類に
凭れかかっている。そして、各種内視鏡や、処置具等の
挿入器具類を外套管から抜去する際には、ばね部材から
の付勢力によってフラップ型弁が自動的に且つ、確実に
外套管の管路を閉じるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、外科手術技
術の開発が進み、トラカールに関する技術開発も大きく
進歩してきたものの、従来のトラカール、特に、ばね部
材で閉方向に付勢するフラッパ弁の機構に関しては次の
ような解決されていない幾つかの問題が残されている。
【0008】まず、ばね部材を用いた弁構造について、
構造的な観点から問題を説明する。すなわち、ばね部材
を用いた弁構造ではばね部材のばね力を強くし、弁の押
圧力を大きくしすぎた場合には、各種内視鏡や、処置具
等の挿入器具類が弁の部分を通過する際に、弁によって
引っ掛かりが生じたり、或いはまた、弁との接触によっ
て挿入器具類が破損したり、或いは表面をはがれ落と
し、体腔内に脱落させてしまうおそれがある。そのた
め、この場合には各種内視鏡や、処置具等の挿入器具類
を外套管の管路へ出し入れする作業が難しくなるので、
弁を閉方向に付勢するばね部材のばね力を極度に強くす
ることはできない。そこで、通常は弁を閉方向に付勢す
るばね部材のばね力がある一定の極く弱い押圧力となる
ようにコントロールした状態でばね部材が設計されてい
る。
【0009】しかしながら、このようにコントロールさ
れた弱い押圧力(ばね力)では、挿入器具類を外套管の
管路へ抜き差しする作業の繰り返しによって容易に弁の
密閉力が弱まってしまうので、ばね力の耐久性に難があ
るのが、現状のトラカールの実状である。
【0010】次に、ばね部材で閉方向に付勢するフラッ
パ弁の機構を備えたトラカールにおけるばね部材の耐久
性について詳細に説明する。一般に、ばね部材からの付
勢力による外套管の管路の密閉力は、トラカールの使用
初期時には弁によって外套管の管路を封鎖できる程度の
力がある。
【0011】しかしながら、1症例の間でも、各種内視
鏡や、処置具等の挿入器具類を外套管の管路へ出し入れ
する作業が数回から数十回程度行われるので、挿入器具
類を外套管の管路へ抜き刺しする作業を多く繰り返して
いる間に、次第にばね部材のばね力が弱まる。このよう
な場合には外套管の管路を密閉する弁としての密閉力を
維持できなくなってしまうので、体腔内を広げていた気
腹ガスが体腔外へ吐き出される。そのため、体腔が狭ま
り、体腔内部を観察できなくなってしまうので、内視鏡
による外科手術を中断しなければならない状態になる問
題がある。
【0012】例えば、外科手術を中断しなければならな
い状態になるタイミングが出血中の場合や、エネルギー
を用いた処置具を使用中の場合等では、非常に危険な状
態を伴うことになる。
【0013】また、ばね部材に外力(負荷)を加えるの
は、各種内視鏡や、処置具等の挿入器具類の抜き差し作
業のみでは無い。例えば、ばね部材の付勢力に抗して弁
を開いたままに保つ弁開放用のレバーを外套管の外壁に
設けたトラカールも数多く使用されている。この種のト
ラカールでは弁開放用のレバーを利用して、弁を開ける
状況は、次のような場合である。例えば、電気メスの使
用等で体腔内に発生した煙を体腔外に放出する際や、内
視鏡の先端で体腔内で使用したガーゼや、生体組織を把
持したまま、トラカールから引き抜こうとした場合であ
る。
【0014】このような場合、弁開放用のレバーを操作
して弁の最大開き角まで広げ、短時間ではあるが、その
状態で保持することにより、ばね部材には大きな負荷が
加えられることになる。
【0015】また、使用後に洗浄し、繰り返し再使用さ
れるリユースの製品でも、ばね部材で閉方向に付勢する
フラッパ弁を用いている製品が多い。そのようなトラカ
ールでは、繰り返し使用される毎に各種内視鏡や、処置
具等の挿入器具類の抜き差しによる負荷や、外壁の弁開
放用のレバーによる弁の開閉による負荷が弁のばね部材
にその都度作用するので、使用の繰り返し回数だけ弁の
ばね部材に負荷が作用するという一層、厳しい使用条件
になる。このような使用条件では、製品の初期状態の弁
の密閉力を確実に保つことは、非常に困難であるのが現
実の問題である。
【0016】さらに、このばね部材で閉方向に付勢する
タイプのフラッパ弁のリユース品では、洗浄性が悪いと
いう別の問題もある。特に、ばね部材を固定している部
分、及びコイル状のばね部材等は、形状が複雑であり、
部品点数も多く、取り扱いが難しい為、洗浄し難いとい
う問題もある。
【0017】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、繰り返し使用においても、弁の閉じ状
態での密閉性(シール性)を向上・維持し、更に洗浄性
の良好なトラカールを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は外套管と、この
外套管内に挿脱可能に挿入される内針とからなるトラカ
ール構成要素を備えたトラカールにおいて、上記トラカ
ール構成要素の少なくとも一部に磁石を設け、上記外套
管の管内を開閉可能に閉塞する閉塞体を上記磁石の磁力
により吸着して上記外套管の挿通孔を閉塞する弁手段を
設けたことを特徴とするトラカールである。そして、外
套管の挿通孔を閉塞する際には外套管の管内を閉塞する
閉塞体を弁手段の磁石の磁力により吸着することによ
り、繰り返し使用する場合においても、弁の閉状態での
密閉性(シール性)を良好な状態で維持するようにした
ものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図1乃至図4(A),(B)を参照して説明する。図
1は本実施の形態のトラカール1の概略構成を示すもの
である。本実施の形態のトラカール1は、外套管(トラ
カール構成要素)2と、この外套管2内に挿脱可能に挿
入される内針(トラカール構成要素)3とによって構成
されている。
【0020】また、内針3には細長い内針本体4と、こ
の内針本体4の基端部に連結された手元側の取っ手部5
とが設けられている。さらに、内針本体4の先端部には
先細状に尖った鋭利な穿刺部6が形成されている。
【0021】また、外套管2には、患者の体壁に実際に
挿入される細長い挿入部7と、この挿入部7の基端部に
連結された手元側の外套管ハンドル部8とが設けられて
いる。さらに、この外套管2は図2に示すように外套管
ハンドル部8の部分で上下に2分割され、入口側(図2
中で上側)に配置された入口側挿通経路構成部材9と、
出口側(図2中で下側)に配置された出口側挿通経路構
成部材10とが設けられている。そして、この外套管2
の入口側挿通経路構成部材9および出口側挿通経路構成
部材10の軸心部にはトラカール穿刺時に内針3が抜き
差しされるとともに、手術時には、各種内視鏡や、処置
具等の挿入器具類が挿通される挿通経路9a,10aが
それぞれ形成されている。なお、挿通経路9a,10a
の形状は、チャンバーのような構成でもあっても良く、
また、単純な円筒でも機能は変わらない。
【0022】また、出口側挿通経路構成部材10におけ
る外套管ハンドル部8の部分には、気腹ガス用の送気口
金11が突設されている。この送気口金11にはコック
である開閉弁12が装着されている。
【0023】また、外套管2には、入口側挿通経路構成
部材9の上端部に外側シール部13が形成されている。
ここで、入口側挿通経路構成部材9の上端部にはリング
状の小径なシール部材取付け部14が突設されている。
このシール部材取付け部14の端縁部にはフランジ状の
大径部14aが形成されている。さらに、このシール部
材取付け部14にはゴム等のシールに適した材料によっ
て形成されたシール部材15が取付けられている。そし
て、外側シール部13はこれらのシール部材取付け部1
4とシール部材15とによって構成されている。これに
より、外套管2に各種内視鏡や、処置具等の挿入器具類
が挿通された際に、この外套管2に挿通された各種内視
鏡や、処置具等の挿入器具類が外側シール部13のシー
ル部材15に圧接され、外套管2と各種内視鏡や、処置
具等の挿入器具類との間をこのシール部材15によって
確実にシールして患者の体腔内の気腹ガスを外部に漏ら
さないようにする密閉手段が構成されている。
【0024】また、外套管2の内部には、各種内視鏡
や、処置具等の挿入器具類を出し入れする際に、開閉
し、ガス漏れを防ぐフラップ弁(弁手段)16が設けら
れている。ここで、入口側挿通経路構成部材9の下端部
には出口側挿通経路構成部材10内に挿入されるフラッ
プ弁支持部17が突設されている。なお、このフラップ
弁支持部17は外套管ハンドル部8の内部に位置してい
れば良い。このフラップ弁支持部17の下面には図4
(A),(B)に示すように外套管2の中心軸Oに対し
て適宜の角度θに傾斜させた傾斜面からなる弁座18が
形成されている。
【0025】さらに、本実施の形態のフラップ弁16に
は例えば出口側挿通経路構成部材10に回動軸19を中
心に回動自在に支持された弁体(閉塞体)20が設けら
れている。この弁体20は図3に示すようにフラップ弁
支持部17の弁座18の開口面積よりも若干大きい略楕
円形状に形成されている。そして、フラップ弁16の弁
体20が回動軸19を中心に回動する動作にともないフ
ラップ弁支持部17の弁座18の開口部、すなわち外套
管2の管内の挿通経路9aが開閉操作されるようになっ
ている。なお、フラップ弁16の弁体20の形状は、弁
座18の開口部を塞ぐ形状であればよく、特に図3に示
す略楕円形状には限らない。
【0026】また、フラップ弁16の弁体20の材質は
磁石である。ここで、フラップ弁支持部17の弁座18
を形成する入口側挿通経路構成部材9は、磁性材料で形
成されている。そのため、フラップ弁16の弁体20と
フラップ弁支持部17の弁座18との間には磁力が生
じ、その力で、弁体20は通常、図4(A)に示すよう
に外套管2の挿通孔である入口側挿通経路9aを開閉可
能に閉塞するように回動軸19を中心として回転し、フ
ラップ弁支持部17の弁座18に弁体20が吸着される
ようになっている。
【0027】なお、入口側挿通経路構成部材9が磁石で
構成され、弁体20が磁性材料で構成されていてもよ
く、この場合も同様に磁力の力により、フラップ弁支持
部17の弁座18に弁体20を吸着させてフラップ弁1
6の弁体20を閉じることができる。
【0028】さらに、フラップ弁16の弁体20が回動
軸19を中心に回動する際の回転角θは、フラップ弁支
持部17の弁座18の形状(傾斜角度θ)で決まるが、
磁力を用いた回転動作である為、弁体20の回転角θは
0度以上90度以下程度の角度に設定することが好まし
い。
【0029】また、フラップ弁支持部17における弁座
18の開口部の周縁部位にはリング状の凹陥部21が形
成されている。この凹陥部21にはゴム等の柔軟な材質
で形成されているシール材22が嵌着されている。そし
て、フラップ弁16の閉塞時にはフラップ弁支持部17
の弁座18に弁体20が吸着される際に弁体20がシー
ル材22に圧接されることにより、フラップ弁16の密
閉性を向上させるようになっている。
【0030】また、フラップ弁16の弁体20の材質
は、好ましくは耐熱温度の高い希土類磁石が良く、更に
詳細に述べるなら、Sm−Co系、或いは、Nd−Fe
−B系が好ましい。これら、希土類磁石の耐熱温度は2
00度〜250度程度である。なお、本実施の形態のト
ラカール1を繰り返し使用する際の滅菌方法としては、
一般的にはオートクレーブである。その加温領域は13
5度前後であり、この種の希土類磁石の耐熱温度ははる
かに上回っていることから、減磁しにくく、長期的に安
定した磁力で弁体20を密閉できる。
【0031】また、この種の磁石の磁力の強さ(最大エ
ネルギー積、或いは保持力)は、他の磁石類と比較する
と著しく高く、安定した磁力を長期的に保有している
為、従来のバネ材を用いた弁の耐久性と比較すると著し
く耐久性能を向上させることができる。
【0032】更に、薬品類の浸漬によるフラップ弁16
の弁体20の腐食を防止するため、或いは接着性を上げ
る為にフラップ弁16の弁体20にNiメッキ、或いは
樹脂電着塗装を行った方が好ましい。そのメッキ層の厚
さは10〜25μm程度が良い。
【0033】また、内針3の取っ手部5には外套管2の
外側シール部13と対応する形状の凹陥部5aが形成さ
れている。そして、図2に示すように外套管2内に内針
3が挿入されて組付けられ際に、内針3の取っ手部5の
凹陥部5a内に外套管2の外側シール部13が係合され
る状態で、内針3が外套管ハンドル部8と一体的に組付
けられるようになっている。このとき、内針3の穿刺部
6は、外套管2の挿入部7の先端部から外部側に突出す
るようになっている。
【0034】そして、内針3を外套管2と組み合わせて
患者の体壁Hに穿刺する際、内針3の取っ手部5は、外
套管ハンドル部8とともに手で握られ、十分穿刺力量を
コントロールできる状態で患者の体壁Hに穿刺するよう
になっている。このとき、内針3の先端の鋭利な穿刺部
6が、体壁Hを切り裂き、トラカール1を腹腔内に導入
するようになっている。
【0035】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態のトラカール1では外套管2に何も挿通さ
れていない状態では、図4(A)に示すようにフラップ
弁16の弁体20は磁力でフラップ弁支持部17の弁座
18に吸着された状態で保持される。そのため、この場
合にはフラップ弁支持部17の弁座18の開口部、すな
わち外套管2の管内の挿通経路9aが閉じている。
【0036】また、本実施の形態のトラカール1を患者
の体壁Hに穿刺する場合には外套管2内に内針3が挿入
されて組付けられる。このとき、外套管2内に内針3を
挿入する操作にともないフラップ弁16の弁体20は内
針3の先端部によって図4(A)中で下方向に押圧され
てフラップ弁16の弁体20が磁力に抗してフラップ弁
支持部17の弁座18から容易に離れ、弁体20が回動
軸19を中心に回動して図4(B)に示すようにフラッ
プ弁支持部17の弁座18の開口部、すなわち外套管2
の管内の挿通経路9aが開いた状態となる。
【0037】このとき、フラップ弁16の弁体20とフ
ラップ弁支持部17の弁座18との間には磁力は加わっ
たままである。そのため、トラカール1を患者の体壁H
に穿刺後、内針3が外套管2から抜去されると、フラッ
プ弁16の弁体20は磁力でフラップ弁支持部17の弁
座18に吸着される。この状態では、図4(A)に示す
ようにフラップ弁支持部17の弁座18の開口部、すな
わち外套管2の管内の挿通経路9aがフラップ弁16の
弁体20によって閉じた状態に戻されるので、外套管2
の管内の挿通経路9aからのガス漏れを遮断することが
できる。
【0038】また、外套管2内に各種内視鏡や、処置具
等の挿入器具類を出し入れする際にも、同様に外套管2
内に挿入器具類が挿入される動作にともないフラップ弁
16の弁体20が磁力に抗してフラップ弁支持部17の
弁座18から容易に離れ、弁体20が回動軸19を中心
に回動して外套管2の管内の挿通経路9aが開く。そし
て、外套管2内から挿入器具類が引き抜く動作にともな
いフラップ弁16の弁体20が磁力によってフラップ弁
支持部17の弁座18に吸着され、外套管2の管内の挿
通経路9aがフラップ弁16の弁体20によって閉じた
状態に戻されるので、外套管2の管内の挿通経路9aか
らのガス漏れを遮断することができる。
【0039】そこで、上記構成のものにあっては外套管
2の内部に配設されたフラップ弁16の弁体20を磁石
によって形成し、このフラップ弁16の弁体20の磁石
の磁力によりフラップ弁支持部17の弁座18にフラッ
プ弁16の弁体20を吸着させることにより、外套管2
の挿通孔である入口側挿通経路9aを開閉可能に閉塞す
るようにしたので、繰り返し使用する場合においても、
フラップ弁16の弁体20の閉状態での密閉性(シール
性)を良好な状態で維持することができる。さらに、外
套管2の内部に配設されたフラップ弁16は構成が簡単
なので、洗浄時のトラカール1の分解組立作業はより一
層容易になり、また、洗浄性も向上できる効果がある。
【0040】また、図5(A)は第1の実施の形態(図
1乃至図4(A),(B)参照)のトラカール1におけ
るフラップ弁16の弁体20の第1の変形例を示すもの
である。本変形例は弁体20の基板31を非磁性材料で
形成し、この基板31の外周部のみに磁石32を配設し
たものである。そして、この基板31の外周部の磁石3
2の部分が入口側挿通経路構成部材9におけるフラップ
弁支持部17の弁座18と接触するようになっている。
なお、磁石32の部分が使用上の磁力が十分であれば、
それ以外の基板31の部位については、非磁性材料で問
題無い。
【0041】そこで、上記構成の本変形例ではフラップ
弁支持部17の弁座18と直接に接触する部分、すなわ
ち基板31の外周部の部分のみに磁石32を配設したの
で、高価な磁石の使用量を低減することができ、コスト
低下を図ることができる。
【0042】また、図5(B)は第1の実施の形態(図
1乃至図4(A),(B)参照)のトラカール1におけ
るフラップ弁16の弁体20の第2の変形例を示すもの
である。本変形例は弁体20の基板31を非磁性材料で
形成し、この基板31における回動軸19との連結部の
近傍部のみに磁石32を配設したものである。
【0043】本変形例ではフラップ弁16の弁体20の
基板31における回動軸19との連結部の近傍部のみに
磁石32を配設したので、この場合も第1の変形例と同
様に高価な磁石の使用量を低減することができ、コスト
低下を図ることができる。
【0044】また、図6は第1の実施の形態(図1乃至
図4(A),(B)参照)のトラカール1におけるフラ
ップ弁16の弁座18の第1の変形例を示すものであ
る。本変形例では、入口側挿通経路構成部材9の下端部
に突設されたフラップ弁支持部17の先端部全周にわた
り、リング状の磁石41が配設され、この磁石41によ
って弁座18が形成されている。
【0045】さらに、弁座18の磁石41における弁座
18の開口部の周縁部位にはリング状の凹陥部42が形
成されている。この凹陥部42にはゴム等の柔軟な材質
で形成されているシール材43が嵌着されている。そし
て、フラップ弁16の閉塞時にはフラップ弁支持部17
の弁座18の磁石41に弁体20が吸着される際に弁体
20がシール材43に圧接されることにより、フラップ
弁16の密閉力を向上させるようになっている。
【0046】また、図7は第1の実施の形態(図1乃至
図4(A),(B)参照)のトラカール1におけるフラ
ップ弁16の弁座18の第2の変形例を示すものであ
る。本変形例はフラップ弁支持部17の弁座18の傾斜
面におけるフラップ弁16の回動軸19との近傍部のみ
に磁石43を配設したものである。
【0047】そこで、上記構成の本変形例ではフラップ
弁支持部17の弁座18の傾斜面におけるフラップ弁1
6の回動軸19との近傍部のみに磁石43を配設したの
で、弁座18の磁石41における弁座18の開口部の周
縁部位全体に磁石を配設する場合に比べて高価な磁石の
使用量を低減することができ、コスト低下を図ることが
できる。
【0048】また、図8(A),(B)は本発明の第2
の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の
実施の形態(図1乃至図4(A),(B)参照)のトラ
カール1の構成を次の通り変更したものである。
【0049】すなわち、本実施の形態では外套管2の入
口側挿通経路構成部材9を非磁性材料で形成し、フラッ
プ弁16の弁体20を磁石で形成するとともに、外套管
ハンドル部8の外壁部に、磁石で形成された弁開閉操作
部材51を設けたものである。ここで、外套管ハンドル
部8の外壁部には弁開閉操作部材51を外套管2の中心
軸方向にスライド可能にガイドするガイド溝52が形成
されている。また、弁体20の下面側の磁石の極性と、
弁開閉操作部材51の内面側の磁石の極性は、同一に設
定されている。
【0050】そして、本実施の形態では弁開閉操作部材
51を図8(A),(B)中で、上向きにスライドさせ
ることで、弁体20の下面側の磁石と、弁開閉操作部材
51の内面側の磁石との間で反発力が生じ、それによっ
て、フラップ弁16の弁体20を閉じることができる。
【0051】また、図9は本発明の第3の実施の形態を
示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態(図
1乃至図4(A),(B)参照)のトラカール1の構成
を次の通り変更したものである。
【0052】すなわち、本実施の形態では外套管2の入
口側挿通経路構成部材9における挿通経路9aの内端部
に観音開きする2つの弁体61,62が設けられてい
る。各弁体61,62は入口側挿通経路構成部材9に回
動軸63,64を中心にそれぞれ回動自在に連結されて
いる。さらに、本実施の形態では観音開きする2つの弁
体61,62のうちの一方の弁体61は磁石で形成さ
れ、他方の弁体62は磁性材料で形成されている。
【0053】そこで、本実施の形態の構成によれは、観
音開きする2つの弁体61,62の開閉角が前記各実施
の形態より小さいことから、2つの弁体61,62の閉
塞時に必要とされる磁力も小さくてすむ。また、2つの
弁体61,62を閉じた時の密閉力も強力になる。
【0054】なお、観音開きする2つの弁体61,62
をそれぞれ磁石で形成してもよく、この場合には、観音
開きする2つの弁体61,62を閉じた時の吸着力も更
に強くなる。
【0055】また、図10は本発明の第4の実施の形態
を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態
(図1乃至図4(A),(B)参照)のトラカール1の
構成を次の通り変更したものである。
【0056】すなわち、本実施の形態では外套管2にお
ける外套管ハンドル部8の上面71が磁石で形成されて
いる。さらに、内針3の取っ手部5の下面は磁性材料で
形成されている。
【0057】そして、本実施の形態の構成によると、患
者の体壁Hにトラカール1を穿刺する作業時に内針3と
外套管ハンドル部8とを一体的に組み合わせた際、外套
管ハンドル部8の上面71の磁石の磁力によって内針3
の取っ手部5の下面の磁性材料をしっかり結合させるこ
とができる。そのため、従来生じていたような、外套管
2から内針3の取っ手部5がズレたり、或いは、持ち運
びの際、内針3のみが外套管2から外れて落ちてしまう
といったことを防止できる。
【0058】また、図11(A)は本発明の第5の実施
の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の
形態(図1乃至図4(A),(B)参照)のトラカール
1の構成を次の通り変更したものである。
【0059】すなわち、本実施の形態では図6の示すフ
ラップ弁16の弁座18の第1の変形例と同様にフラッ
プ弁支持部17の先端部全周にわたり、リング状の磁石
41が配設されている。
【0060】また、本実施の形態では開放位置のフラッ
プ弁16の弁体20を閉塞操作する時にフラップ弁16
の弁体20を閉塞方向に後押しする付勢手段81を設け
たものである。さらに、本実施の形態ではこの付勢手段
81は板バネ82で形成されている。
【0061】なお、第1の実施の形態のトラカール1で
はフラップ弁16の弁体20の開き角θが大きい場合は
最大で90゜の場合がある。その場合、例えば磁力が弱
い磁石を弁体20に用いると、フラップ弁16の弁体2
0を閉じることが困難になる。
【0062】そして、本実施の形態では開放位置のフラ
ップ弁16の弁体20を閉塞操作する際に、この弁体2
0の開き角θが小さくなるように板バネ82により弁体
20をある程度押し上げることができる。そのため、最
終的には弁体20の磁石の磁力により弁体20をフラッ
プ弁支持部17のリング状の磁石41に吸着させること
ができる。
【0063】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態では、開放位置の
フラップ弁16の弁体20を閉塞操作する時にフラップ
弁16の弁体20の磁力に加えて補助的に板バネ82等
の付勢手段によって弁体20をある程度押し上げること
ができる。そのため、確実に弁体20を閉じることがで
きる。
【0064】また、図11(B)は第5の実施の形態
(図11(A)参照)のトラカールの第1の変形例を示
すものである。本変形例ではフラップ弁16の弁体20
を閉塞方向に後押しする付勢手段81としてゴム製の押
圧部83を設けた構成を示している。
【0065】ここで、本変形例では第1の実施の形態で
示した外套管ハンドル部8全体、或いは一部がゴム材料
で構成され、図11(B)に示したように外套管2の内
方向に向ってゴム製の押圧部83を突設する構成にした
ものである。なお、このゴム製の押圧部83は滅菌する
ことを考慮すると、シリコン、バイトンのような耐熱性
のすぐれたゴムである事が好ましい。
【0066】また、図11(C)は第5の実施の形態
(図11(A)参照)のトラカールの第2の変形例を示
すものである。本変形例はフラップ弁16の弁体20を
閉塞方向に後押しする付勢手段81として第2の実施の
形態(図8(A),(B)参照)の弁開閉操作部材51
と同様の構成の弁押用部材91を設けたものである。こ
の弁押用部材91は外套管2の外壁に限られた範囲で上
下に移動可能に設けられている。さらに、この弁押用部
材91が移動しても外套管2内の気密は保たれるよう、
外套管2の外壁と弁押用部材91の空間はシール材で満
たされている。そして、本変形例では弁押用部材91を
上方に押し上げることでフラップ弁16の弁体20を押
し上げるようになっている。
【0067】また、図11(A)〜(C)の各変形例で
はフラップ弁16の弁体20を閉塞方向に後押しする付
勢手段81の付勢力は、補助的な弱い力量で良いので、
外套管2内に内視鏡を挿入した際にも、内視鏡の挿入部
に作用する付勢力は弱い。そのため、内視鏡の挿入部を
傷つけることはない。
【0068】さらに、本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々変形実施できることは勿論である。次に、本出願の他
の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。 記 (付記項1) 外套管及び内針を有するトラカールにお
いて、少なくとも一部に磁石を有し、磁力により弁を開
閉することを特徴とするトラカール。
【0069】(付記項2) 付記項1で記述した弁にお
いて、弁の少なくとも一部に磁石を有し、磁力により弁
を開閉させることを特徴としたトラカール。
【0070】(付記項3) 付記項2で記述した弁にお
いて、少なくとも一部に磁性材料を有することを特徴と
するトラカール。 (付記項4) 付記項1において、前記弁は、フラップ
弁であることを特徴とするトラカール。
【0071】(付記項5) 付記項1において、前記弁
は、外套管の軸に対して、0度以上90度以下の範囲で
傾いた弁であることを特徴とするトラカール。
【0072】(付記項6) 付記項1において、前記弁
は、弁自身の一部が磁石であることを特徴とするトラカ
ール。 (付記項7) 付記項1において、前記弁は、挿通経路
構成部材路の一部が磁石であることを特徴とするトラカ
ール。
【0073】(付記項8) 付記項1において、前記磁
石は耐熱性のある希土類磁石であることを特徴とするト
ラカール。
【0074】(付記項9) 付記項8において、前記希
土類磁石は、好ましくはSm−Co系であることを特徴
とするトラカール。
【0075】(付記項10) 付記項8において、前記
希土類磁石は、好ましくはNd−Fe−B系であること
を特徴とするトラカール。
【0076】(付記項11) 付記項8において、前記
希土類磁石は、好ましくはNiメッキを施していること
を特徴とするトラカール。
【0077】(付記項12) 付記項8において、前記
希土類磁石は、樹脂電着塗装を施していることを特徴と
するトラカール。
【0078】(付記項13) 付記項8において、前記
希土類磁石は、Niメッキ及び樹脂電着塗装の両方を施
していることを特徴とするトラカール。
【0079】(付記項14) 付記項1において、前記
弁の一部が磁性材料から成り、且つ、外套管自身に磁石
を備え、前記外套管の磁石を上下させることで、弁を開
閉させることを特徴としたトラカール。
【0080】(付記項15) 付記項1において、前記
弁の一部が磁石から成り、且つ、外套管自身が弁部材の
磁石と同極を有することを特徴とするトラカール。
【0081】(付記項16) 外套管及び内針を有する
トラカールにおいて、外套管或いは内針の少なくとも一
方が一部に磁石を有し、磁力により、内針を外套管に固
定することを特徴とするトラカール。
【0082】(付記項1〜16の従来技術) 本発明関
連する技術分野は、内視鏡手術分野であり、更に詳細に
は、内視鏡手術において使用されるトラカールである。
外科分野では低侵襲手術が盛んに行われているが、そこ
で用いられているのがトラカールである。トラカールは
体壁に穿刺され、このトラカールのポートを利用して、
体腔内に各種内視鏡機械を挿通させ、体腔内の観察およ
び処置を行う。つまりトラカールは、内視鏡機械類の挿
入通路として使用されている。トラカールは一般的に公
知の技術であり、その構成は、外套管と組織を穿刺する
為の内針とで構成されている。外套管は、外套管の管路
を密閉するための弁部材と、管路と体腔内に導入する各
種機械類との隙間を塞ぐ為のシール部材とを備えている
のが一般的である。
【0083】外套管が備える弁部材には、例えば代表的
な種類としては下記の3つがある。1つには古くから使
用されてきたトランペットバルブ形式がある。また、他
の構造としては、ゴム部材を用いたダックビル構造を取
り入れた弁が考案されている。(例えばUSP5242
412)。また、最も一般的な形式としては、弁がバネ
部材で負荷されているフラップ型弁を用いた構造であ
る。(例えば、特開平2−65854) この構造は、バネ負荷によって弁が各種内視鏡機械類に
もたれかかっており、この負荷によって、各種内視鏡機
械類を外套管から抜去する際には、弁が自動的に且つ、
確実に閉じることが出来ることを特徴としている。
【0084】(付記項1〜16が解決しようとする課
題) 外科手術技術の開発が進み、トラカールに関する
技術開発も大きく進歩してきたものの、従来のトラカー
ル、特に、ばね負荷によるフラッパ弁の機構に関しては
解決されていない幾つかの問題が残されている。ばね部
材について、構造的な観点から問題を説明する。ばね部
材を用いた弁構造のばね力は、極度に強い負荷で弁を押
すわけには行かない。強く弁を押しすぎると、内視鏡機
械類の出し入れが困難になり、弁部で引っ掛かりが生じ
たり、或いはまた、内視鏡機械類を破損、或いは表面を
はがれ落とし、体腔内に脱落させてしまう可能性があ
る。そこで、ある一定の極く弱い力で弁を押すよう、ば
ね部材は設計されている。
【0085】しかしながら、このようにコントロールさ
れた弱い押圧力(ばね力)では、繰り返しの抜き差しで
容易に弁密閉力が弱まってしまうという、ばね力の耐久
性に難があるのが、現状のトラカールである。ここで、
バネの耐久性について詳細に説明する。
【0086】ばね負荷による密閉力は、使用初期時には
弁を封鎖できるな 力が負荷される。しかしながら1症
例の間でも、数回から数十回、多くの内視鏡機械類を抜
き刺しする間に、次第にばね力は弱まり、弁としての密
閉力を維持できなくなってしまうという問題がある。そ
の場合、体腔内を広げていた気腹ガスが体腔外へ吐き出
され、体腔が狭まり、内部を観察できなくなってしま
い、OPEを中断しなければならない状態になる。例え
ば、そのタイミングが出血中の場合であるとか、エネル
ギーを用いた処置具を使用中の場合等は、非常に危険な
状態を伴うことになる。更に、ばね部材に力を加えるの
は、内視鏡機械の抜き差しのみでは無い。弁を開いたま
まに保つ、或いは弁をばね的に閉じることを許容する為
に外套管の外壁にレバーを有しているトラカールも数多
く使用されている。このレバーを利用して、弁を開ける
状況は、例えば、体腔内に電気メスの使用等で発生した
煙を体腔外に放出する際や、内視鏡機械先端で体腔内で
使用したガーゼや、組織を把持したまま、トラカールか
ら引き抜こうとした場合である。この場合、弁の最大開
き角まで広げ、短時間ではあるが、その状態で保持する
ことにより、ばねに大きな負荷が加えられることは避け
られない。更に、リユースの製品でも、このばね負荷フ
ラッパ弁を用いている製品も多い。そのようなトラカー
ルに用いられる弁のばね材を考えると、内視鏡機械類の
抜き差しによる負荷、外壁レバーによる弁の開閉による
負荷が、繰り返し使用される回数だけ掛け合わされると
いう、厳しい使用条件になる。このような条件では、製
品の初期の状態の弁の密閉力を確実に保つのは、非常に
困難であるのが現実の問題としてある。更に、リユース
品で、このばね負荷によるフラッパ弁は、洗浄性が悪い
という別の問題もある。特にばね部材を固定している部
分及びコイル状のばね部材等は、形状が複雑であり、部
品点数も多く、取り扱いが難しい為、洗浄し難いという
問題点も生じていた。
【0087】(付記項1〜16の目的) 本発明は上記
事情に鑑みてなされたものであり、繰り返し使用におい
ても、弁の閉じ状態での密閉性(シール性)を向上・維
持し、更に洗浄性の良好なトラカールを提供することを
目的としている。
【0088】(付記項1〜16の課題を解決するための
手段) 本発明のトラカールは、外套管と内針から構成
されるトラカールであって、少なくとも一部に磁石を有
する材質を有し、磁力により弁を開閉することができ
る。この構成によれば、繰り返し使用においても、弁の
閉じ状態での密閉性(シール性)を向上・維持し、ま
た、部品点数の削減により、更に洗浄性の良好なトラカ
ールを提供することが可能となる。
【0089】
【発明の効果】本発明によればトラカール構成要素の少
なくとも一部に磁石を設け、外套管の管内を開閉可能に
閉塞する閉塞体を磁石の磁力により吸着して外套管の挿
通孔を閉塞する弁手段を設けたので、繰り返しの使用に
おいても、弁の閉状態での密閉性(シール性)を向上さ
せることができるとともに、洗浄性も良好な状態で維持
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態のトラカールを示
す斜視図。
【図2】 第1の実施の形態のトラカールの使用状態を
示す縦断面図。
【図3】 第1の実施の形態のトラカールの弁体示す平
面図。
【図4】 第1の実施の形態におけるトラカールの弁体
の動作を説明するもので、(A)はトラカールの弁体の
閉状態を示す要部の縦断面図、(B)は同弁体の開状態
を示す要部の縦断面図。
【図5】 (A)は第1の実施の形態のトラカールにお
けるフラップ弁の弁体の第1の変形例を示す横断面図、
(B)は第1の実施の形態のトラカールにおけるフラッ
プ弁の弁体の第2の変形例を示す横断面図。
【図6】 第1の実施の形態のトラカールにおけるフラ
ップ弁の弁座の第1の変形例を示す縦断面図。
【図7】 第1の実施の形態のトラカールにおけるフラ
ップ弁の弁座の第2の変形例を示す縦断面図。
【図8】 本発明の第2の実施の形態を示すもので、
(A)はトラカールの側面図、(B)は(A)のB−B
線断面図。
【図9】 本発明の第3の実施の形態のトラカールの要
部構成を示す縦断面図。
【図10】 本発明の第4の実施の形態のトラカール全
体の斜視図。
【図11】 (A)は本発明の第5の実施の形態のトラ
カールの要部構成を示す縦断面図、(B)は第5の実施
の形態のトラカールの第1の変形例を示す縦断面図、
(C)は第5の実施の形態のトラカールの第2の変形例
を示す縦断面図。
【符号の説明】
2 外套管(トラカール構成要素) 3 内針(トラカール構成要素) 9a 挿通経路(挿通孔) 16 フラップ弁(弁手段) 20 弁体(閉塞体)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外套管と、この外套管内に挿脱可能に挿
    入される内針とからなるトラカール構成要素を備えたト
    ラカールにおいて、 上記トラカール構成要素の少なくとも一部に磁石を設
    け、 上記外套管の管内を開閉可能に閉塞する閉塞体を上記磁
    石の磁力により吸着して上記外套管の挿通孔を閉塞する
    弁手段を設けたことを特徴とするトラカール。
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