JPWO2013031490A1 - 超音波処置装置 - Google Patents

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Abstract

超音波処置装置は、シースと、前記シースの先端よりプローブ先端面が先端方向側に位置する状態で前記シースの内部に挿通されるプローブと、前記プローブの内部に長手軸に沿って吸引通路を規定する吸引通路規定部と、シース内周部とプローブ外周部との間に隙間を規定する隙間規定部と、を備える。前記超音波処置装置は、前記吸引通路に連通する吸引口を、前記吸引口の一部が前記シースにより外周方向側が覆われる非露出部分となる状態に、前記プローブ外周部に規定する吸引口規定部と、前記隙間と連通する開口をシース外周部に規定する開口規定部と、を備える。

Description

本発明は、超音波吸引を含む超音波処置を行う超音波処置装置に関する。
一般に、超音波吸引という超音波処置を行う超音波処置装置が、用いられている。このような超音波処置装置は、基端方向から先端方向へ超音波振動を伝達するプローブを備える。超音波吸引は、超音波振動しているプローブのプローブ先端面を用いて行われ、キャビテーションという物理現象を利用して行われる。具体的に説明すると、超音波振動によりプローブは毎秒数万回の高速振動を繰り返しているため、プローブのプローブ先端面の近傍では、周期的に圧力が変動する。圧力変動により微小時間だけ飽和蒸気圧よりプローブ先端面の近傍の圧力が低くなった際には、体腔内の液体又は送液ユニットから生体組織の処置位置の近傍に送液された液体に微小な気泡(キャビティー)が生じる。そして、プローブ先端面の近傍の圧力が大きくなる(圧縮する)際に作用する力により、発生した気泡が消滅する。以上のような物理現象を、キャビテーション現象という。気泡が消滅するときの衝撃エネルギーにより、肝細胞等の弾力性を有さない生体組織は破砕(shattered)、乳化される(emulsified)。また、このような超音波処置装置では、プローブの内部に、長手軸に沿って吸引通路が設けられている。破砕、乳化された生体組織は、プローブの先端部の吸引口から吸引通路を通って、吸引回収される。以上のような作業が継続されることにより、生体組織が切除される(resected)。この際、血管等の弾力性の高い生体組織では衝撃が吸収されるため、弾性力の高い生体組織は破砕され難く、生体組織が選択的に破砕される。
特許文献1には、超音波吸引を行う超音波処置装置が開示されている。この超音波処置装置では、プローブの内部に長手軸に沿って吸引通路が設けられている。また、プローブ先端面には吸引通路と連通する先端吸引口が設けられ、プローブ外周部の先端部には吸引通路と連通する吸引口が設けられている。キャビテーションにより破砕、乳化された生体組織は、先端吸引口又は吸引口から吸引される。そして、吸引通路を通って、吸引回収される。また、この超音波処置装置では、シースとプローブとの間に、隙間部が設けられている。送液ユニットから送液される液体は、隙間部を通って送液される。
特開2001−29352号公報
前記特許文献1の超音波処置装置では、先端吸引口の全体及び吸引口の全体は外部に露出している。このため、生体組織(特に膜状組織(membranous tissue))により、先端吸引口の全体及び吸引口の全体が閉塞され易い。先端吸引口の全体及び吸引口の全体が閉塞されることにより、吸引通路は外部より圧力の低い負圧(negative pressure)状態となる。吸引通路が負圧状態になることにより、先端吸引口の近傍及び吸引口の近傍で、生体組織(膜状組織)がプローブに強固に密着する。生体組織がプローブに密着することにより、超音波吸引における処置性能が低下してしまう。
本発明は、前記課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、生体組織のプローブへの密着を有効に防止し、効率的に超音波吸引が行われる超音波処置装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明のある態様の超音波処置装置は、シース外周部と、シース内周部とを備え、長手軸に沿って延設されるシースと、プローブ先端面と、プローブ外周部とを備え、前記シースの先端より前記プローブ先端面が先端方向側に位置する状態で前記シースの内部に挿通されるプローブと、前記プローブの内部に長手軸に沿って吸引通路を規定する吸引通路規定部と、前記シース内周部と前記プローブ外周部との間に隙間を規定する隙間規定部と、前記吸引通路に連通する吸引口を、前記吸引口の一部が前記シースにより外周方向側が覆われる非露出部分となる状態に、前記プローブ外周部に規定する吸引口規定部と、前記隙間と連通する開口を前記シース外周部に規定する開口規定部と、を具備する。
本発明によれば、生体組織のプローブへの密着を有効に防止し、効率的に超音波吸引が行われる超音波処置装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る超音波処置装置を示す概略図。 第1の実施形態に係る振動子ユニットの構成を概略的に示す断面図。 第1の実施形態に係るプローブを概略的に示す斜視図。 第1の実施形態に係るプローブを概略的に示す断面図。 図4のV−V線断面図。 第1の実施形態に係るシースの内部の構成及びシースの振動子ケースへの連結構成を概略的に示す断面図。 第1の実施形態に係るプローブの先端部及びシースの先端部の構成を概略的に示す側面図。 第1の実施形態に係るプローブの先端部及びシースの先端部の構成を概略的に示す断面図。 図8のIX−IX線断面図。 第1の実施形態に係るシースのある1つの開口の近傍でのシース内周部の構成を概略的に示す斜視図。 第1の実施形態に係るシースのある1つの開口の近傍でのシース内周部の構成を示す概略図。 第1の比較例に係るプローブの先端部及びシースの先端部の構成を示す概略図。 第2の比較例に係るプローブの先端部及びシースの先端部の構成を示す概略図。 第1の実施形態の第1の変形例に係るシースのある1つの開口の近傍でのシース内周部の構成を概略的に示す斜視図。 第1の実施形態の第1の変形例に係るシースのある1つの開口の近傍でのシース内周部の構成を示す概略図。 第1の実施形態の第2の変形例に係るシースのある1つの開口の近傍でのシース内周部の構成を概略的に示す斜視図。 第1の実施形態の第2の変形例に係るシースのある1つの開口の近傍でのシース内周部の構成を示す概略図。 第1の実施形態の第3の変形例に係るシースのある1つの開口の近傍でのシース内周部の構成を概略的に示す斜視図。 第1の実施形態の第3の変形例に係るシースのある1つの開口の近傍でのシース内周部の構成を示す概略図。 第1の実施形態の第4の変形例に係るプローブの先端部及びシースの先端部の構成を概略的に示す側面図。 第1の実施形態の第4の変形例に係るプローブの先端部及びシースの先端部の構成を概略的に示す断面図。 図20の22−22線断面図。 図21の23−23線断面図。 本発明の第2の実施形態に係るプローブの先端部の構成を概略的に示す斜視図。 第2の実施形態に係るプローブの先端部の構成を概略的に示す断面図。 第2の実施形態に係るプローブの先端部及びシースの先端部の構成を示す概略図。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図1乃至図13を参照して説明する。図1は、本実施形態の超音波処置装置1を示す図である。なお、本実施形態の超音波処置装置1は、超音波振動によって発生したキャビテーションを利用して、生体組織を選択的に破砕及び乳化し、破砕、乳化された生体組織を吸引する超音波吸引装置である。また、超音波処置装置1は、長手軸Cを有する。長手軸Cに平行な方向の一方が先端方向(図1の矢印A1の方向)で、長手軸Cに平行な方向の他方が基端方向(図1の矢印A2の方向)となる。
図1に示すように、超音波処置装置(超音波処置システム)1は、振動子ユニット2と、プローブ3と、シースユニット5とを備える超音波処置具と、電源ユニット7と、吸引ユニット33と、送水ユニット53と、入力ユニット9を備える。
振動子ユニット2は、振動子ケース11を備える。振動子ケース11の基端部には、ケーブル6の一端が接続されている。ケーブル6の他端は、電源ユニット7に接続されている。電源ユニット7は、超音波制御部8を備える。電源ユニット7には、フットスイッチ等の入力ユニット9が接続されている。
図2は、振動子ユニット2の構成を示す図である。図2に示すように、振動子ケース11の内部には、電流を超音波振動に変換する圧電素子を備える超音波振動子12が設けられている。超音波振動子12には、電気信号線13A,13Bの一端が接続されている。電気信号線13A,13Bは、ケーブル6の内部を通って、他端が電源ユニット7の超音波制御部8に接続されている。超音波制御部8から電気信号線13A,13Bを介して超音波振動子12(振動子ユニット2)に電流を供給することにより、超音波振動子12で超音波振動が発生する。なお、振動子ユニット2及び電源ユニット7によって超音波振動を生成する超音波生成ユニットを構成している。超音波振動子12の先端方向側には、超音波振動の振幅を拡大するホーン15が連結されている。ホーン15は、振動子ケース11に取付けられている。超音波振動子12及びホーン15には、長手軸Cを中心に通路部19が形成されている。また、ホーン15の内周面の先端部には、雌ネジ部16が形成されている。
図3及び図4は、プローブ3の構成を示す図である。図3及び図4に示すように、プローブ3は、長手軸Cに沿って延設されている。プローブ3は、プローブ先端面21と、プローブ外周部22とを備える。プローブ外周部22の先端により、プローブ先端面21の外縁が形成されている。プローブ外周部22の基端部には、ホーン15の雌ネジ部16と螺合する雄ネジ部23が設けられている。雄ネジ部23が雌ネジ部16と螺号することにより、ホーン15の先端方向側にプローブ3が取付けられる。ホーン15にプローブ3が取付けられた状態では、超音波振動子12で発生した超音波振動が、ホーン15、プローブ3を介して、プローブ先端面21まで伝達される。プローブ先端面21に超音波振動が伝達され、かつ、後述するように送液が行われることにより、キャビテーション現象を利用してプローブ先端面21での生体組織を破砕、乳化が行われる。キャビテーション現象により血管等の弾力性の高い組織は破砕されず、肝細胞等の弾力性を有さない生体組織が破砕、乳化される
なお、プローブ3のプローブ先端面21が超音波振動の腹位置となり、かつ、超音波振動子12の基端が超音波振動の腹位置となる状態に、プローブ3、超音波振動子12及びホーン15の連結体の長手軸Cに沿った長さが設定されている。プローブ先端面21が超音波振動の腹位置となることにより、キャビテーションがより効率的に発生する。また、超音波振動は振動の伝達方向と振動方向が平行な縦振動であり、振動の伝達方向及び振動方向は長手軸Cに平行である。
図4に示すように、プローブ3の内部には、吸引通路25が吸引通路規定部26により規定されている。吸引通路25は、プローブ3の先端部から長手軸Cに沿って延設されている。吸引通路25の先端は、プローブ先端面21より基端方向側に位置している。
図5は、図4のV−V線断面図である。図3及び図5に示すように。プローブ3のプローブ外周部22には、吸引通路25に連通する2つの吸引開口(吸引口)28A,28Bが吸引開口規定部(吸引口規定部)29により規定されている。吸引口28A,28Bは、長手軸C回り方向について互いに対して離れた位置に配置されている。また、長手軸Cに平行な方向についての吸引口28Aの位置は、長手軸Cに平行な方向についての吸引口28Bとの位置と略一致している。さらに、吸引口28A,28Bは、プローブ先端面21の近傍に設けられている。
プローブ3をホーン15に取付けた状態では、吸引通路25の基端は超音波振動子12及びホーン15の内部の通路部19に連通する。図2に示すように、通路部19には、吸引チューブ31の一端が接続されている。図1に示すように、吸引チューブ31は、振動子ケース11の外部に延出され、他端が吸引ユニット33に接続されている。吸引ユニット33は、入力ユニット9に接続されている。キャビテーションにより切除された生体組織を吸引する際には、入力ユニット9での入力等により吸引ユニット33を駆動する。吸引ユニット33を駆動することにより、切除された生体組織が吸引口28A又は吸引口28Bから吸引通路25に吸引される。そして、吸引通路25、通路部19、吸引チューブ31の内部を順に通って、生体組織が吸引ユニット33まで吸引される。
図3及び図5に示すように、プローブ3のプローブ先端面21は、長手軸Cから外縁まで表面が連続する状態で設けられている。すなわち、プローブ先端面21には、吸引通路25と連通する吸引口(先端吸引口)が設けられていない。このため、プローブ先端面21の表面積が大きくなる。超音波吸引において、プローブ先端面21はキャビテーション現象を利用して生体組織を破砕する活用面となる。このため、プローブ先端面21の表面積が大きくなることにより、キャビテーション現象を活用可能な有効面積が大きくなる。したがって、効率よく生体組織の破砕、乳化が行われる。
図1に示すように、シースユニット5は、シース41と、術者が把持する保持ケース42とを備える。シース41は、長手軸Cに沿って延設され、図6に示すように、シース外周部43と、シース内周部45とを備える。また、シース41の内部には、プローブ3が挿通されている。プローブ3は、プローブ先端面21がシース41の先端より先端方向側に位置する状態で、シース41に挿通されている。換言すれば、シース41に挿通されたプローブ3のプローブ先端面21(先端部)は、シース41に覆われず、露出している。保持ケース42には、先端方向側からシース41が挿入され、基端方向側から振動子ユニット2が挿入されている。保持ケース42の内部では、シース41と振動子ケース11とが連結されている。
図6は、シース41の内部の構成及びシース41の振動子ケース11への連結構成を示す図である。図6に示すように、シース41のシース内周部45とプローブ3のプローブ外周部22との間には、隙間47が隙間規定部48により規定されている。隙間47は、シース内周部45とプローブ外周部22との間に、シース41の先端から長手軸Cに沿って延設されている。シース41の基端部には、筒状の中継部材49の先端部が取付けられている。中継部材49の基端部には、振動子ケース11の先端部が取付けられている。なお、シース41は、中継部材49に対して例えばネジ締結等によって着脱可能であってもよい。
シース内周部45とプローブ外周部22との間の隙間47は、振動子ケース11の先端面まで延設されている。中継部材49には、送液チューブ51の一端が接続されている。送液チューブ51の内部は、隙間47と連通している。図1に示すように、送液チューブ51は、保持ケース42の外部に延出され、送液ユニット53に接続されている。送液ユニット53は、入力ユニット9に接続されている。入力ユニット9での入力等により送液ユニット53を駆動することにより、送液チューブ51の内部、隙間47の順に、生理食塩水(psychological saline)等の液体が通る。そして、隙間47の先端(シース内周部45の先端とプローブ外周部22との間)から、生体組織等への送液が行われる。
前述のように、超音波吸引においては、超音波振動の腹位置であるプローブ先端面21に超音波振動が伝達される。この際、隙間47を通って送液が行われることにより、キャビテーション現象が発生する。なお、送液は、超音波吸引以外の処置において行われてもよい。例えば、送液により、出血箇所の確認、体腔内の洗浄等が行われてもよい。
図7及び図8は、プローブ3の先端部及びシース41の先端部の構成を示す図である。図9は、図8のIX-IX線断面図である。図7及び図8に示すように、プローブ3の吸引口28Aは、シース41の先端と対向する位置に設けられている。そして、プローブ3の吸引口28Aは、外部に対して露出する露出部分55と、シース41により外周方向側が覆われる非露出部分56と、を有する。つまり、露出部分55は、シース41のシース内周部45と対向しておらず、非露出部分56はシース41のシース内周部45と対向している。このように、吸引口28Aの一部は、シース41により外周方向側が覆われる非露出部分56となる。同様に、吸引口28Bの一部は、シース41により外周方向側が覆われる非露出部分56となる。
図7乃至図9に示すように、シース41のシース外周部43には、隙間47に連通する2つの開口58A,58Bが開口規定部59により規定されている。開口58A,58Bは、長手軸C回り方向について互いに対して離れた位置に配置されている。また、長手軸Cに平行な方向についての開口58Aの位置は、長手軸Cに平行な方向についての開口58Bとの位置と略一致している。
それぞれの開口58A,58Bとプローブ先端面21との間の長手軸Cに沿った寸法L1,L2は、2cm以上10cm以下となる。また、それぞれの開口58A,58Bの面積の和は、それぞれの吸引口28A,28Bの非露出部分56の面積の和以上となっている。さらに、吸引口28A,28Bは、開口58A,58Bより先端方向側に位置している。
図10及び図11は、一方の開口58Aの近傍でのシース内周部45の構成を示す図である。図10及び図11に示すように、シース内周部45は、面部61と、面部61より内周方向側に突出する凸部(convex portion)62と、を備える。面部61は、シース内周部45の一部となり、曲面状又は平面状に形成されている。凸部62は開口58Aの全周を囲む状態で設けられ、凸部62により開口58Aの外縁が形成されている。
前述したように超音波吸引の際には、送液ユニット53からの液体(生理食塩水)が隙間47を通って基端方向から先端方向に送液される。この際、開口58Aより基端方向側の位置で、液体が凸部62に衝突する。これにより、開口58Aから離れた位置を通過する状態に液体が導かれる(図11の矢印B1)。したがって、開口58Aへの液体の流入が防止される。すなわち、面部61及び凸部62により、開口58Aへの液体の流入を防止する流入防止部60が形成されている。同様に、開口58Bについても、開口58Bへの液体の流入を防止する流入防止部60が設けられている。
次に、本実施形態の超音波処置装置1の作用について説明する。超音波処置装置1を用いて生体組織の超音波吸引を行う際には、入力ユニット9での操作等により、超音波制御部8から電気信号線13A,13Bを介して超音波振動子12に電流を供給する。これにより、超音波振動子12で超音波振動が発生する。そして、プローブ3のプローブ先端面21へ超音波振動が伝達される。また、送液ユニット53により、プローブ外周部22とシース内周部45との間の隙間47を通って、生理食塩水等の液体が生体組織へ送液される。プローブ先端面21に超音波振動が伝達され、かつ、送液が行われることにより、キャビテーションを発生する。キャビテーションにより、肝細胞等の弾力性の低い生体組織が選択的に破砕され、切除される。
ここで、プローブ3のプローブ先端面21は、長手軸Cから外縁まで表面が連続する状態で設けられている。このため、プローブ先端面21の表面積が大きくなる。超音波吸引において、プローブ先端面21はキャビテーション現象を利用して生体組織を破砕する活用面となる。このため、プローブ先端面21の表面積が大きくなることにより、キャビテーション現象を活用可能な有効面積が大きくなる。したがって、効率よく生体組織の破砕、乳化が行われる。
また、隙間47を通過する液体は、開口58Aより基端方向側の位置で、凸部62に衝突する。これにより、開口58Aから離れた位置を通過する状態に液体が導かれる(図11の矢印B1)。したがって、開口58Aへの液体の流入が防止される。同様に、開口58Bについても、開口58Bへの液体の流入が防止される。以上のように、開口58A,58Bからシース41の外部への液体の流出が有効に防止される。したがって、超音波吸引される生体組織への送液が、効率よく行われる。
そして、キャビテーションにより切除された生体組織が、吸引される。吸引ユニット33を駆動することにより、切除された生体組織が吸引口28A又は吸引口28Bから吸引通路25に吸引される。そして、吸引通路25、通路部19、吸引チューブ31の内部を順に通って、生体組織が吸引ユニット33まで吸引される。
ここで、第1の比較例として図12に示すプローブ3a及びシース41aを考える。第1の比較例では、プローブ3aに設けられるそれぞれの吸引口28Aa,28Baの全体が外部に露出している。すなわち、第1の実施形態の吸引口28A,28Bとは異なり、それぞれの吸引口28Aa,28Baには、シース41aにより外周方向側が覆われる非露出部分(56)が設けられていない。また、第1の実施形態とは異なり、シース41aには開口(58A,58B)が設けられていない。
第1の比較例では、それぞれの吸引口28Aa,28Baの全体が外部に露出しているため、超音波吸引の際に、特に膜状組織(membranous tissue)等の生体組織により吸引口28Aa,28Baの全体が閉塞され易い。それぞれの吸引口28Aa,28Baの全体が閉塞されることにより、吸引通路25aは外部より圧力の低い負圧(negative pressure)状態となる。吸引通路25aが負圧状態になることにより、プローブ先端面21a及びプローブ外周部22aの吸引口28Aa,28Baの近傍で、生体組織(膜状組織)がプローブ3aに強固に密着する。生体組織がプローブ3aに密着することにより、超音波吸引における処置性能が低下してしまう。
また、第2の比較例として図13に示すプローブ3b及びシース41bを考える。第2の比較例では、プローブ3bに4つの吸引口28Ab〜28Dbが設けられている。それぞれの吸引口28Ab,28Bbの全体が外部に露出している。吸引口28Cb,28Dbは、吸引口28Ab,28Bbより基端方向側に位置している。それぞれの吸引口28Cb,28Dbの全体は、シース41bにより外周方向側が覆われている。すなわち、それぞれの吸引口28Cb,28Dbの全体が、非露出部分(56)となっている。また、第1の実施形態とは異なり、シース41bには開口(58A,58B)が設けられていない。
第2の比較例では、それぞれの吸引口28Ab,28Bbの全体が外部に露出しているため、超音波吸引の際に、膜状組織等の生体組織によりそれぞれの吸引口28Ab,28Bbの全体が閉塞され易い。しかし、それぞれの吸引口28Cb,28Dbの全体は、シース41bにより外周方向側が覆われている。このため、超音波吸引の際に、吸引口28Cb,28Dbは生体組織により閉塞されない。したがって、プローブ3bとシース41bとの間の隙間47bから吸引口28Cb又は吸引口28Dbを通って吸引通路25bに、気体が流入する。
しかし、第2の比較例では、シース41bに開口(58A,58B)が設けられていない。このため、隙間47bから吸引通路25bに気体が流入することにより、隙間47bは外部より圧力の低い負圧状態となる。隙間47bが負圧状態になることにより、隙間47bの先端の近傍で、生体組織(膜状組織)がプローブ3b及びシース41bに強固に密着する。生体組織がプローブ3b及びシース41bに密着することにより、超音波吸引における処置性能が低下してしまう。
そこで、本実施形態では、それぞれの吸引口28A,28Bは、シース41により覆われていない露出部分56と、シース41により覆われる非露出部分56と、を有する。換言すれば、シース41は、プローブ3が挿通された際に、プローブ3の先端部(プローブ先端面21)を露出させ、且つ、吸引口28A,28Bの一部を覆う長さ(寸法)に設定されている。このため、超音波吸引の際に、それぞれの吸引口28A,28Bの非露出部分56は生体組織により閉塞されない。また、シース41には、隙間47と連通する開口58A,58Bが形成されている。このため、超音波吸引の際に、シース41の外部から開口58A又は開口58Bを通って、プローブ外周部22とシース内周部45との間の隙間47に気体が流入する。そして、隙間47から吸引口28Aの非露出部分56又は吸引口28Bの非露出部分56を通って、プローブ3の内部の吸引通路25に気体が流入する。したがって、超音波吸引の際に、隙間47及び吸引通路25の圧力は外部の圧力と略同一となり、隙間47及び吸引通路25は負圧状態にならない。これにより、生体組織のプローブ3及びシース41への密着が有効に防止され、効率的に超音波吸引が行われる。
また、それぞれの開口58A,58Bの面積の和は、それぞれの吸引口28A,28Bの非露出部分56の面積の和以上となっている。このため、超音波吸引の際に、隙間47から吸引口28Aの非露出部分56又は吸引口28Bの非露出部分56を通って吸引通路25に流入する気体量に対して、シース41の外部から開口58A又は開口58Bを通って隙間47へ流入する気体量が大きくなる。したがって、隙間47の負圧状態への変化がさらに有効に防止され、プローブ3及びシース41への生体組織の密着がさらに有効に防止される。
また、吸引口28A,28Bは、開口58A,58Bより先端方向側に位置している。すなわち、プローブ3のプローブ先端面21の近傍に吸引口28A,28Bが位置している。このため、キャビテーションを利用してプローブ先端面21により破砕、乳化された生体組織を、吸引口28A又は吸引口28Bから吸引し易い。したがって、超音波吸引において、効率よく生体組織の吸引が行われる。
また、それぞれの開口58A,58Bとプローブ先端面21との間の長手軸Cに沿った寸法L1,L2は、2cm以上10cm以下となる。寸法L1,L2が2cmより小さい場合、超音波吸引により処置される生体組織に対する開口(58A,58B)の位置が、近くなる。このため、生体組織(特に膜状組織)により、開口(58A,58B)が閉塞され易い。開口(58A,58B)が閉塞されることにより、開口(58A又は58B)を通って隙間47に気体が流入し難くなり、隙間47が負圧状態になり易い。したがって、寸法L1,L2を2cm以上にすることにより、生体組織による開口58A,58Bの閉塞が有効に防止される。これにより、隙間47の負圧状態への変化がさらに有効に防止される。
一方、寸法L1,L2が10cmより大きい場合、超音波吸引等の処置において、開口(58A,58B)が体外に位置する。このため、処置時において、体外から開口(58A又は58B)を通って体腔内に気体が流入する可能性がある。体外から体腔内に気体が流入することにより、処置性能が低下する可能性がある。したがって、寸法L1,L2を10cm以下にすることにより、処置時において、開口58A,58Bが確実に体腔内に位置する。これにより、処置時において、体外から体腔内への気体の流入が有効に防止され、処置性能の低下が有効に防止される。
そこで、前記構成の超音波処置装置1では、以下の効果を奏する。すなわち、本実施形態の超音波処置装置1では、それぞれの吸引口28A,28Bの一部は、シース41により外周方向側が覆われる非露出部分56となっている。このため、超音波吸引の際に、それぞれの吸引口28A,28Bの非露出部分56は生体組織により閉塞されない。また、シース41には、隙間47と連通する開口58A,58Bが形成されている。このため、超音波吸引の際に、シース41の外部から開口58A又は開口58Bを通って、プローブ外周部22とシース内周部45との間の隙間47に気体が流入する。そして、隙間47から吸引口28Aの非露出部分56又は吸引口28Bの非露出部分56を通って、プローブ3の内部の吸引通路25に気体が流入する。したがって、超音波吸引の際に、隙間47及び吸引通路25の圧力は外部の圧力と略同一となり、隙間47及び吸引通路25は負圧状態にならない。これにより、生体組織のプローブ3及びシース41への密着が有効に防止され、効率的に超音波吸引を行うことができる。
また、超音波処置装置1では、それぞれの開口58A,58Bの面積の和は、それぞれの吸引口28A,28Bの非露出部分56の面積の和以上となっている。このため、超音波吸引の際に、隙間47から吸引口28Aの非露出部分56又は吸引口28Bの非露出部分56を通って吸引通路25に流入する気体量に対して、シース41の外部から開口58A又は開口58Bを通って隙間47へ流入する気体量が大きくなる。したがって、隙間47の負圧状態への変化がさらに有効に防止され、プローブ3及びシース41への生体組織の密着をさらに有効に防止することができる。
また、超音波処置装置1では、吸引口28A,28Bは、開口58A,58Bより先端方向側に位置している。すなわち、プローブ3のプローブ先端面21の近傍に吸引口28A,28Bが位置している。このため、キャビテーションを利用してプローブ先端面21により破砕、乳化された生体組織を、吸引口28A又は吸引口28Bから吸引し易い。したがって、超音波吸引において、効率よく生体組織の吸引を行うことができる。
また、超音波処置装置1では、それぞれの開口58A,58Bとプローブ先端面21との間の長手軸Cに沿った寸法L1,L2は、2cm以上10cm以下となる。寸法L1,L2を2cm以上にすることにより、生体組織による開口58A,58Bの閉塞が有効に防止される。これにより、隙間47の負圧状態への変化をさらに有効に防止することができる。また、寸法L1,L2を10cm以下にすることにより、処置時において、開口58A,58Bが確実に体腔内に位置する。これにより、処置時において、体外から体腔内への気体の流入が有効に防止され、処置性能の低下を有効に防止することができる。
また、超音波処置装置1では、プローブ3のプローブ先端面21は、長手軸Cから外縁まで表面が連続する状態で設けられている。このため、プローブ先端面21の表面積が大きくなる。超音波吸引において、プローブ先端面21はキャビテーション現象を利用して生体組織を破砕する活用面となる。このため、プローブ先端面21の表面積が大きくなることにより、キャビテーション現象を活用可能な有効面積が大きくなる。したがって、効率よく生体組織の破砕、乳化を行うことができる。
さらに、超音波処置装置1では、プローブ外周部22とシース内周部45との間の隙間47を通過する液体は、開口58Aより基端方向側の位置で、凸部62に衝突する。これにより、開口58Aから離れた位置を通過する状態に液体が導かれる(図11の矢印B1)。したがって、開口58Aへの液体の流入が防止される。同様に、開口58Bについても、開口58Bへの液体の流入が防止される。以上のように、開口58A,58Bからシース41の外部への液体の流出が有効に防止される。したがって、超音波吸引される生体組織への送液を、効率よく行うことができる。
(第1の実施形態の変形例)
なお、第1の実施形態では、凸部62は開口58Aの全周を囲む状態で設けられ、凸部62により開口58Aの外縁が形成されているが、これに限るものではない。例えば第1の変形例として、図14及び図15に示すように、開口58Aから基端方向側に離れて凸部62が設けられてもよい。本変形例では、開口58Aの全周が凸部62により囲まれない。また、凸部62により開口58Aの外縁は形成されず、開口58Aと凸部62との間には面部61が連続している。
ただし、本変形例においても第1の実施形態と同様に、開口58Aより基端方向側の位置で、液体が凸部62に衝突する。これにより、開口58Aから離れた位置を通過する状態に液体が導かれる(図15の矢印B2)。したがって、開口58Aへの液体の流入が防止される。すなわち、面部61及び凸部62により、開口58Aへの液体の流入を防止する流入防止部60が形成されている。なお、開口58Bについても、本変形例の流入防止部60を用いて開口58Bへの液体の流入を防止してもよい。
また、第1の実施形態及び第1の変形例では、流入防止部60は、面部61と、凸部62とを備える構成であるが、これに限るものではない。例えば第2の変形例として、図16及び図17に示すように、流入防止部60とは構成の異なる流入防止部65により、開口58Aへの液体の流入を防止してもよい。本変形例の流入防止部65は、開口58Aを囲む状態でシース内周部45に設けられる隆起部(raised portion)66を備える。隆起部66は、開口58Aを中心として、所定の範囲に渡って設けられている。隆起部66では、開口58Aに近づくにつれてシース内周部45が内周方向側に位置している。隆起部66を設けることにより、隙間47を通って送液される液体は、隆起部66を通過しない状態に導かれる(図17の矢印B3)。すなわち、開口58Aから離れた位置を通過する状態に液体が導かれる。これにより、開口58Aへの液体の流入が防止される。なお、開口58Bについても、本変形例の流入防止部65を用いて開口58Bへの液体の流入を防止してもよい。
また、例えば第3の変形例として、図18及び図19に示すように、流入防止部60,65とは構成の異なる流入防止部70により、開口58Aへの液体の流入を防止してもよい。本変形例の流入防止部70は、面部71と、面部71より外周方向側に凹む凹部(concave portion)72と、を備える。面部71は、シース内周部45の一部となり、曲面状又は平面状に形成されている。凹部72は、開口58Aから離れた位置に設けられる。凹部72は、開口58Aより基端方向側の位置から開口58Aより先端方向側の位置まで延設されている。すなわち、凹部72の基端は開口58Aより基端方向側に位置し、凹部72の先端は開口58Aより先端方向側に位置している。
隙間47を通って送液される液体は、開口58Aより基端方向側の位置で凹部72に流入する。そして、凹部72に沿って液体が流れ、開口58Aより先端方向側に液体が導かれる(図19の矢印B4)。ここで、凹部72は開口58Aから離れた位置に設けられている。このため、凹部72により、開口58Aから離れた位置を通過する状態に、凹部72に流入した液体が導かれる。これにより、開口58Aへの液体の流入が防止される。なお、開口58Bについても、本変形例の流入防止部70を用いて開口58Bへの液体の流入を防止してもよい。
以上のように、第1の変形例乃至第3の変形例から、シース内周部45に、隙間47を通って基端方向から先端方向へ送液される液体の開口(58A,58B)への流入を防止する流入防止部(60,65,70)が設けられていればよい。
また、第1の実施形態では、2つの吸引口28A,28Bが設けられ、それぞれの吸引口28A,28Bは露出部分55及び非露出部分56から構成されているが、これに限るものではない。また、第1の実施形態では、2つの開口58A,58Bが設けられているが、これに限るものではない。さらに、吸引口(28A,28B)の形状及び開口(58A,58B)の形状は、第1の実施形態の形状である円形状に限るものではない。
例えば第4の変形例として、図20乃至図23に示すように、プローブ外周部22の吸引口28A,28Bより基端方向側の位置に、さらに2つの吸引口28C,28Dが設けられてもよい。吸引口28C,28Dは、長手軸C回り方向について互いに対して離れた位置に配置されている。また、長手軸Cに平行な方向についての吸引口28Cの位置は、長手軸Cに平行な方向についての吸引口28Dとの位置と略一致している。それぞれの吸引口28A、28Bは、第1の実施形態と同様に、露出部分55及び非露出部分56から構成されている。また、それぞれの吸引口28C,28Dは、シース41により外周方向側が覆われる非露出部分56のみから構成されている。すなわち、それぞれの吸引口28C,28Dは、全体が非露出部分56となる。
シース外周部43には、略四角形状の開口58Aが1つのみ設けられている。本変形例でも、開口58Aとプローブ先端面21との間の長手軸Cに沿った寸法が2cm以上10cm以下となっている。また、本変形例でも、開口58Aの面積の和が、それぞれの吸引口28A〜28Dの非露出部分56の面積の合計より大きくなっている。さらに、吸引口28A,28Bは、開口58Aより先端方向側に位置している。
以上、第4の変形例から、少なくとも1つの吸引口(28A〜28D)がプローブ外周部22に設けられていればよい。そして、それぞれの吸引口(28A〜28D)は、少なくとも一部がシース41によって外周方向側が覆われる非露出部分56となればよい。そして、シース外周部に少なくとも1つの開口(58A,58B)が設けられていればよい。このような構成にすることにより、超音波吸引の際に、隙間47及び吸引通路25の圧力は外部の圧力と略同一となり、隙間47及び吸引通路25は負圧状態にならない。
また、それぞれの開口(58A,58B)の面積の和が、それぞれの吸引口(28A〜28D)の非露出部分56の面積の和以上となっていていればよい。これにより、隙間47の負圧状態への変化がさらに有効に防止される。また、最も先端方向側に位置する吸引口(28A,28B)が、最も先端方向側に位置する開口(58A,58B)より先端方向側に位置していればよい。これにより、キャビテーションを利用してプローブ先端面21により破砕、乳化された生体組織を、吸引口28A又は吸引口28Bから吸引し易くなる。さらに、それぞれの開口(58A,58B)とプローブ先端面21との間の長手軸Cに沿った寸法が、2cm以上10cm以下であればよい。これにより、生体組織による開口58A,58Bの閉塞が有効に防止され、かつ、処置時において体外から体腔内への気体の流入が有効に防止される。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図24乃至図26を参照して説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態の構成を次の通り変形したものである。なお、第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
図24及び図25に示すように、本実施形態の超音波処置装置1では、プローブ先端面21に、吸引通路25に連通する先端吸引口75が先端吸引口規定部76により規定されている。すなわち、プローブ先端面21では、長手軸Cから外縁まで表面が連続していない。
図26に示すように、本実施形態では、開口58A,58Bより基端方向側に吸引口28A,28Bが位置している。それぞれの吸引口28A,28Bは、外周方向側が覆われる非露出部分56のみから構成されている。すなわち、それぞれの吸引口28A,28Bは、全体が非露出部分56となる。
なお、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、それぞれの開口58A,58Bの面積の和が、それぞれの吸引口28A,28Bの非露出部分56の面積の和以上となっている。また、それぞれの開口58A,58Bとプローブ先端面21との間の長手軸Cに沿った寸法が、2cm以上10cm以下となっている。
本実施形態では、プローブ先端面21に先端吸引口75が設けられている。このため、キャビテーションを利用してプローブ先端面21により破砕、乳化された生体組織を、吸引口28A又は吸引口28Bから吸引する必要はなく、先端吸引口75から容易に吸引される。したがって、超音波吸引において、吸引口28A,28Bの位置に関係なく、先端吸引口75から効率よく生体組織の吸引を行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形ができることは勿論である。

Claims (9)

  1. シース外周部と、シース内周部とを備え、長手軸に沿って延設されるシースと、
    プローブ先端面と、プローブ外周部とを備え、前記シースの先端より前記プローブ先端面が先端方向側に位置する状態で前記シースの内部に挿通されるプローブと、
    前記プローブの内部に長手軸に沿って吸引通路を規定する吸引通路規定部と、
    前記シース内周部と前記プローブ外周部との間に隙間を規定する隙間規定部と、
    前記吸引通路に連通する吸引口を、前記吸引口の一部が前記シースにより外周方向側が覆われる非露出部分となる状態に、前記プローブ外周部に規定する吸引口規定部と、
    前記隙間と連通する開口を前記シース外周部に規定する開口規定部と、
    を具備する超音波処置装置。
  2. 前記吸引口規定部は、少なくとも1つの前記吸引口を規定し、
    前記開口規定部は、それぞれの前記開口の面積の和がそれぞれの前記吸引口の前記非露出部分の面積の和以上となる状態に、少なくとも1つの前記開口を規定する、
    請求項1の超音波処置装置。
  3. 前記シース内周部は、前記隙間を通って基端方向から前記先端方向へ送液される液体の前記開口への流入を防止する流入防止部を備える、請求項1の超音波処置装置。
  4. 前記流入防止部は、
    前記シース内周部の一部となる面部と、
    前記面部より内周方向側に突出し、前記開口より前記基端方向側の位置で前記液体が衝突する凸部であって、前記開口から離れた位置を通過する状態に衝突した前記液体を導く凸部と、
    を備える、請求項3の超音波処置装置。
  5. 前記流入防止部は、前記開口を囲む状態で前記シース内周部に設けられ、前記開口に近づくにつれて前記シース内周部が内周方向側に位置する隆起部であって、前記開口から離れた位置を通過する状態に前記液体を導く隆起部を備える、請求項3の超音波処置装置。
  6. 前記流入防止部は、
    前記シース内周部の一部となる面部と、
    前記面部より前記外周方向側に凹む状態で前記開口から離れた位置に設けられ、前記開口より前記基端方向側の位置で前記液体が流入する凹部であって、前記凹部に沿って流入した前記液体が流れることにより、前記開口から離れた位置を通過する状態に流入した前記液体を導く凹部と、
    を備える、請求項3の超音波処置装置。
  7. 前記プローブ先端面は、前記長手軸から外縁まで表面が連続する状態で設けられ、
    前記開口規定部は、少なくとも1つの前記開口を規定し、
    前記吸引口規定部は、最も前記先端方向側に位置する前記吸引口が最も前記先端方向側に位置する前記開口より前記先端方向側に位置する状態に、少なくとも1つの前記吸引口を規定する、
    請求項1の超音波処置装置。
  8. 前記吸引通路に連通する先端吸引口を、前記プローブ先端面に規定する先端吸引口規定部をさらに具備する、請求項1の超音波処置装置。
  9. 前記開口規定部は、前記開口と前記プローブ先端面との間の前記長手軸に沿った寸法が2cm以上10cm以下となる状態に、少なくとも1つの前記開口を規定する、請求項1の超音波処置装置。
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