JPH0720951B2 - チオフェン酢酸の新誘導体、それらの製造法及び薬剤としての使用 - Google Patents

チオフェン酢酸の新誘導体、それらの製造法及び薬剤としての使用

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JPH0720951B2
JPH0720951B2 JP61052758A JP5275886A JPH0720951B2 JP H0720951 B2 JPH0720951 B2 JP H0720951B2 JP 61052758 A JP61052758 A JP 61052758A JP 5275886 A JP5275886 A JP 5275886A JP H0720951 B2 JPH0720951 B2 JP H0720951B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、チオフエン酢酸の新誘導体、それらの製造
法、それらの薬剤としての使用及びそれらを含む製薬組
成物に関する。しかして、本発明の主題は、次式(I) 〔ここで、R1は水素原子又は1〜5個の炭素原子を含有
するアルキル基であり、 YはOR2基(ここでR2は水素原子、又は1〜5個の炭素
原子を含有するアルキル基、又は次式 (ここでnは2から5まで変り得る整数であり、X′及
びX″は同一又は異なつていてよく水素原子又は1〜5
個の炭素原子を含有するアルキル基を表わす) の基を表わす)を表わすか、或るいはYは次式 (ここでR3及びR4は同一又は異なつていてよく、水素原
子又は1〜5個の炭素原子を含有するアルキル基を表わ
す) の基を表わす〕 を持つラセミ形又は光学活性形の化合物並びにそれらの
塩基及び酸との付加塩にある。
R1、R2、R3及びR4がアルキル基を表わすときは、それは
メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペン
チル、イソプロピル、イソブチル又はt−ブチル基であ
るのが好ましい。
R1の好ましい基はメチル基である。
nは好ましくは2又は3であり、X′及びX″は同一又
は異なつていて、好ましくは水素原子、メチル基又はエ
チル基を表わす。
酸との付加塩のうちでは、特に、塩酸、臭化水素酸、硫
酸又はりんの酸のような無機酸により形成される塩、そ
してアルキル又はアリールスルホン酸、例えばメタンス
ルホン酸又はp−トルエンスルホン酸のようなスルホン
酸により形成される塩があげられる。
塩基との付加塩のうちでは、ナトリウム及びカリウムの
ようなアルカリ金属、そして例えばトリメチルアミン又
はジメチルアミンのようなアミンにより形成される塩が
あげられる。
さらに詳しくは、本発明の主題は、ラセミ又は光学活性
形の4′,5′−ジヒドロ−α′−メチルスピロ〔シクロ
ヘキサン−1,6′−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオフ
エン)−2′−酢酸及びその塩基との付加塩にある。
また、本発明の主題は、式(I)の化合物並びにそれら
の塩基及び酸との付加塩を製造するにあたり、次式
(A) のスピロ〔シクロヘキサン−1,6′−〔6H〕−シクロペ
ンタ(b)チオフエン〕−4′−(5′H)−オンを還
元して次式(B) のスピロ−4′,5′−ジヒドロ〔シクロヘキサン−1,
6′−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオフエン〕を得、
この化合物をルイス酸の存在下に次式(II) HOOC-COOR′ (II) (ここでR′は1〜5個の炭素原子を含有するアルキル
基である) の酸誘導体と反応させて次式(III) の化合物を得、この化合物をけん化して次式(C) 4′,5′−ジヒドロ−α′−オキソスピロ〔シクロヘキ
サン−1,6′−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオフエ
ン〕−2′−酢酸を得、次いで(a)前記酢酸のケトン
官能基を還元してR1及びR2が水素原子を表わす式(I)
の化合物を得るか、或るいは(b)前記酢酸を式XMgR1
(ここでXはハロゲン原子であり、R1は1〜5個の炭素
原子を含有するアルキル基である)のハロゲン化有機マ
グネシウムで処理して次式(IV) のマグネシウム塩を得、このマグネシウム塩を還元して
R1が前記の意味を有し且つYがOR2基(R2は水素原子で
ある)を表わす式(I)の化合物を得、所望ならば、そ
のようにして得られたR2が水素原子である式(I)の各
化合物をエステル化してYがOR2基(R2は1〜5個の炭
素原子を含有するアルキル基又は次式 の基を表わす)を表わす式(I)の化合物を得、そして
所望ならば、上記で得られた式(I)の各化合物を次式 (ここでR3及びR4は前記の意味を有する) のヒドロキシルアミンで処理してYが次式 の基を表わす式(I)の化合物を得、要すれば、上で得
られた式(I)の各化合物を通常の方法で分割し或るい
は酸又は塩基を作用させて塩に変換することを特徴とす
る式(I)の化合物及びそれらの塩の製造法にある。
また、本発明の主題は、式(I)の化合物並びにそれら
の塩基及び酸との付加塩を製造する方法の別法にあり、
この方法は次式(B) のスピロ−4′,5′−ジヒドロ〔シクロヘキサン−1,
6′−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオフエン〕をルイ
ス酸の存在下に次式(II′) (ここでR1は前記の意味を有する) の臭素化酸誘導体と反応させて次式(V) (ここでR1は前記の意味を有する) の化合物を得、式(V)の化合物を酸性媒体中で適当な
ジオールを作用させて次式(VI) (ここでR1は前記の意味を有し、点線は用いたジオール
の残基を表わす) の環状アセタールに変換し、このアセタールを極性溶媒
中で加熱することによつて次式(VII) (ここでR1は前記の意味を有し、Tは用いたジオール及
び極性溶媒に左右されるアルコール残基を表わす) のエステルに変換し、式(VII)の化合物をけん化して
YがOR2基(R2は水素原子である)を表わし且つR1が前
記の意味を有する式(I)の化合物を得、要すれば、そ
のようにして得られた式(I)の各化合物を前述の製造
法に記載のようにして処理することを特徴とする。
本発明の前記の製造法の好ましい実施態様によれば、式
(II)の酸の誘導体は酸クロリドである。この酸の他の
誘導体、例えば酸無水物又はその他のハロゲン化物も用
いることができる。
式(II)の酸においてR′はメチル又はエチル基であ
る。この酸との反応はルイス酸(これは塩化アルミニウ
ムである)の存在下に行われる。もちろん、これと同種
の他の薬剤、例えば塩化第二すず、塩化亜鉛、三ふつ化
ほう素、りん酸などを用いることができる。
式(III)の化合物のけん化は通常の条件で行われる。
次式(A)及び(C) の化合物のカルボニルからメチレンへの還元は、ヒドラ
ジン水和物、エチレングリコール及び水酸化カリウムの
存在下にウオルフ・キシユナー反応により行われる。
ハロゲン化有機マグネシウムはよう化メチルマグネシウ
ムである。これはエチルエーテル−テトラヒドロフラン
混合物の存在下に有利に反応する。
式(IV)のマグネシウム塩の還元は、塩化第一すずによ
り行われる。接触水素化のような他の還元法も用いるこ
とができる。
式(I)の酸のエステル化は、通常の方法によつて、例
えば、アルコール若しくはアミノアルコール又はハロゲ
ン化アルキル若しくはハロゲン化アミノアルキルを作用
させて、或るいはメチル化の場合にはジアゾメタンを作
用させることによつて行われる。
Yが基 を表わす式(I)のヒドロキサム酸の製造は、Yが基OR
2(R2は水素原子を表わす)を表わす化合物に対して、
塩化メチレンのような有機溶媒中で、好ましくはカルボ
ニルジイミダゾールの存在下にカルボキシル官能基を活
性化した後に、ヒドロキシルアミン塩酸塩又はその誘導
体の一つを作用させることによつて行われる。
本発明の前記の製造法の別法の好ましい実施態様によれ
ば、式(II′)の臭素化酸誘導体は好ましくはα−臭素
化酸クロリドである。
式(B)の化合物と式(II′)の誘導体との反応は、前
記の式(B)と式(II)の誘導体との反応について記載
した条件と同じ条件で行われる。
式(V)のケトンから式(VI)の環状アセタールへの転
化は、トルエンのような有機溶媒中でp−トルエンスル
ホン酸のような酸の存在下に2,2−ジメチル−1,3−プロ
パンジオールを作用させ、反応混合物を加熱還流させる
ことによつて行われる。
式(VI)のアセタールから式(VII)のエステルへの転
化は極性溶媒中で50℃から溶媒の沸騰温度までの間の温
度で加熱することによつて行われる。極性溶媒は置換さ
れていてもよいエタンジオールであり、そして反応は酢
酸カリウムのような酢酸アルカリ金属によつて接触され
る。
式(VII)の化合物中のTの意味は用いたジオール及び
極性溶媒に左右される。即ち、式(VII)の化合物は場
合によつてはエステル又はエステルの混合物であり得
る。
式(VII)の化合物のけん化は通常の条件下に行われ
る。
前記の式(I)の化合物並びにその酸及び塩基との付加
塩は、有益な薬理学的性質を示す。特に、それらは良好
な鎮痛及び抗炎症活性、そして特に大きな抗関節炎作用
を示す。また、それらは5−リポキシゲナーゼ及びシク
ロオキシゲナーゼの活性な抑制因子でもある。
これらの性質のためこれらを治療に使用することがで
き、したがつて本発明の主題は、薬剤としての前記式
(I)の化合物並びにこの式(I)の化合物の製薬上許
容できる酸及び塩基との付加塩にある。
さらに詳しくは、本発明の主題は、薬剤としてのラセミ
又は光学活性形の4′,5′−ジヒドロ−α′−メチルス
ピロ〔シクロヘキサン−1,6′−〔6H〕−シクロペンタ
(b)チオフエン〕−2′−酢酸並びにその製薬上許容
できる塩基との付加塩にある。
本発明の主題である薬剤は、骨関節炎、各種の膠原病
(腱炎など)、リウマチ疾患(リウマチ様多発性関節
炎、強直性脊椎関節炎)のような変性抗炎症疾患の治療
に並びに伝染紅斑性狼瘡、糸球体腎炎、多発性硬化症の
ような自己免疫性のその他の疾患の治療などに推奨でき
る。
また、本発明の主題をなす薬剤は、筋肉痛、関節痛、神
経痛、歯痛、片頭痛、帯状疱疹の治療に、また感染性及
び熱性状態の補足的治療に用いることができる。また、
これらの薬剤は、乾癬、喘息及びある種の心臓血管障
害、例えば心筋梗塞を治療するのに用いることができ
る。
しかして、本発明は、活性成分として前記の薬剤を含有
する製薬組成物まで及ぶ。
これらの組成物は、経口的に、直腸経路で又は非経口的
に、或いは皮膚及び粘膜への局部適用の場合には局所経
路で投与することができる。
これらの製薬組成物は、固体又は液体であつてよく、人
の医薬に一般に使用されている製薬形態、例えば錠剤又
は糖衣錠剤、カプセル、顆粒、坐薬、注射用調合剤、軟
膏、クリーム、ゲル及びエーロゾル調合剤として提供で
きる。それらは通常の方法で製造される。活性成分は、
これらの製薬組成物に一般に使用されている補助剤、例
えばタルク、アラビアゴム、ラクトース、でん粉、ステ
アリン酸マグネシウム、ココアバター、水性又は非水性
ビヒクル、動物又は植物起源の脂肪物質、パラフイン誘
導体、グリコール、各種の湿潤、分散又は乳化剤及び
(又は)保存剤中に配合することができる。
薬用量は、特に、投与経路、処理すべき疾患及び問題の
患者によつて変わる。
例えば、成人の場合、薬用量は経口投与で1日当り20mg
〜2gの活性成分である。
後述する本発明の薬剤の抗炎症性を研究するための試験
においては、試験動物の死亡は認められず、毒性は低い
ものであって、しかもそのDA50値が示すように薬効発現
量は非常に少なく、従ってこれらは医薬として安全に使
用することができる。
前記の式(III)、(IV)、(V)及び(VI)の化合
物、特に、スピロ−4′,5′−ジヒドロ〔シクロヘキサ
ン−1,6′−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオフエン〕
及び4′,5′−ジヒドロ−α′−オキソスピロ〔シクロ
ヘキサン−1,6′−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオフ
エン〕−2′−酢酸は新規な化合物である。
下記の実施例は本発明を例示するものであつて、これを
何ら限定するものではない。
例1:4′,5′−ジヒドロ−α′−メチルスピロ〔シクロ
ヘキサン−1,6′−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオフ
エン〕−2′−酢酸 工程A:スピロ−4′,5′−ジヒドロ〔シクロヘキサン−
1,6′−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオフエン〕 17gのスピロ〔シクロヘキサン−1,6′−〔6H〕−シクロ
ペンタ(b)チオフエン〕−4′−(5′H)−オン
(ピータースタネルテイ氏によりJ.Chem.Res.(S)、1
981、99に記載の方法に従つて製造)と55ccのエチレン
グリコールとを周囲温度でかきまぜ、19.9ccの水酸化カ
リウム溶液(700g/l)を滴下する。温度は+45℃に上昇
する。30.7ccのヒドラジン水和物を滴下する。この溶液
を125℃で1時間加熱還流し、過剰の水を周囲温度で留
去する。蒸留後、温度は195℃に上昇する。この温度で
3時間還流させた後、得られた溶液を150ccの水に注
ぎ、これに150ccのエチルエーテルを加える。有機相を
デカンテーシヨンし、次いでエーテルで抽出する。有機
相を集め、中性となるまで水洗し、活性炭で精製し、
過し、減圧下に濃縮する。
そのようにして得られた油状物を高圧カラムでクロマト
グラフイーし、石油エーテル(b.p.=60〜80℃)で溶離
することにより精製する。所期生成物を無色油状物とし
て得た(Rf=0.6)。
分析:C12H16S=192.3 計算: C%74.95 H%8.40 S%16.65 実測: 75.2 8.6 16.6 工程B:4′,5′−ジヒドロ−α′−オキソスピロ〔シク
ロヘキサン−1,6′−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオ
フエン〕−2′−酢酸エチル 80ccの1,2−ジクロルエタンと9gの塩化アルミニウムを
含有する混合物を0℃〜+5℃に冷却し、6.9ccの酢酸
クロル−オキソエチルと10ccの1,2−ジクロルエタンを
含有する溶液を+5℃〜+6℃で7分間で導入する。0
℃〜+5℃で15分間かきまぜ、−5℃に冷却した後、1
0.2gの上記Aで得た生成物を20ccの1,2−ジクロルエタ
ンに溶解したものを導入する。0℃〜+5℃で4時間か
きまぜ、温度を+20℃に戻し、この温度で16時間かきま
ぜた後、この溶液を氷水(265cc)と22°Be′塩酸(53c
c)との混合物中にかきまぜながら注ぎ、次いで100ccの
塩化メチレンですすぎ、1時間かきまぜる。塩化メチレ
ンで抽出し、水洗し減圧下に蒸留乾固した後、シリカで
クロマトグラフイーし、塩化メチレンで溶離して0.49の
Rfを示す14.5gの所期生成物を得た。
工程C:4′,5′−ジヒドロ−α′−オキソスピロ〔シク
ロヘキサン−1,6′−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオ
フエン〕−2′−酢酸 14.2gの工程Bで得た生成物、18ccのエタノール及び36c
cの水を含有する溶液中に26.7ccの2N水酸化ナトリウム
をアルゴン雰囲気下に18〜20℃で滴下する。2時間かき
まぜ、180ccの水を加え、過し、水洗し、100ccのエチ
ルエーテルで2回洗つた後、エーテル洗浄物を50ccの水
で抽出する。抽出物を150ccの酢酸エチルの存在下に22
°Be′塩酸によりpH1ままで酸性化し、次いでデカンテ
ーシヨンし、100ccづつの酢酸エチルで再抽出する。水
酸化ナトリウム水溶液(70g/l)で洗い、有機相を乾燥
し、活性炭で過し、減圧下に蒸留乾固した後、得られ
た樹脂状物を石油エーテル(b.p.=60〜80℃)中ですり
砕く。分離し、石油エーテル(b.p.=60〜80℃)で洗
い、乾燥した後、10.9gの所期生成物を得た。この生成
物はシリカでのクロマトグラフイー(溶離剤:酢酸エチ
ル−エタノール−水(7−2−1))で0.43のRfを示
す。
工程D:4′,5′−ジヒドロ−α′−ヒドロキシ−α′−
メチルスピロ〔シクロヘキサン−1,6′−〔6H〕−シク
ロペンタ(b)チオフエン〕−2′−酢酸のマグネシウ
ム塩 7.97gの工程Bで得た生成物を126ccのテトラヒドロフラ
ン中に含む溶液に、42ccのよう化メチルマグネシウムの
エチルエーテル溶液をアルゴン雰囲気下に+6℃〜+8
℃で導入する。0℃〜+5℃で45分間、次いで20℃〜25
℃で2時間かきまぜた後、18gの塩化アンモニウムを180
ccの水に溶解した溶液を+10℃〜+15℃でゆつくりと導
入する。温度を+20℃となし、混合物を減圧蒸留し、結
晶化した生成物を分離し、水洗し、次いでエチルエーテ
ルで洗い、乾燥し、8.65gの所期化合物(対応する酸の
m.P.=160℃)を得た。
分析:C30H38O6S2Mg=583.073 計算:C%61.8 H%6.57 Mg%4.17 実測: 58.5 6.8 4.7 工程E:4′,5′−ジヒドロ−α′−メチルスピロ〔シク
ロヘキサン−1,6′−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオ
フエン〕−2′−酢酸 10gの塩化第一すず、15ccの22°Be塩酸及び28.5ccの酢
酸を含有する混合物に8.65gの工程Dで得た生成物を+1
8℃〜+21℃で少量づつ導入する。20〜25℃で5時間か
きまぜた後、得られた結晶を分離し、酢酸で洗い、次い
で水洗し、+20〜25℃で減圧乾燥する。得られた5.89g
の粗生成物を30ccの酢酸に20℃で溶解し、活性炭で過
し、酢酸で洗う。液に20℃で19ccの水を滴下して結晶
化を開始させる。得られた生成物を分離し、酢酸水溶液
(30%)で洗い、20℃で真空乾燥する。5.21gの所期生
成物を得、これを上記のようにして再び精製し、4.85g
の所期化合物を得た。m.P.=+95℃。
分析:C15H20O2S=264.389 計算: C%68.14 H%7.62 S%12.13 実測: 68.3 7.8 12.0 例2:4′,5′−ジヒドロ−α′−メチルスピロ〔シクロ
ヘキサン−1,6′−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオフ
エン〕−2′−酢酸2−(ジメチルアミノ)エチルしゆ
う酸塩 132mgの例1の化合物、144mgの2−クロル−N,N−ジメ
チルアミノエタン塩酸塩、520mgの炭酸カリウム及び2cc
のジメチルホルムアミドを含有する懸濁液をアルゴン雰
囲気下に20〜22℃で22時間かきまぜる。50ccの水に注入
し、シリカで過し、水洗した後、生成物を塩化メチレ
ンに溶解し、次いで過し、乾燥し、減圧下に濃縮乾固
する。得られた55mgの無色油状物を0.5ccのイソプロパ
ノールで溶解し、25mgのしゆう酸二水塩を加える。結晶
化したしゆう酸塩を分離し、イソプロパノールで、次い
でエチルエーテルで洗つた後、43mgの所期化合物を得
た。
m.p.=144℃。
分析 計算: C%59.27 H%7.34 N%3.29 S%7.53 実測: 59.1 7.5 3.2 7.5 例3:4′,5′−ジヒドロ−α′−メチルスピロ〔シクロ
ヘキサン−1,6′−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオフ
エン〕−2′−酢酸メチル 1.5gの例1の化合物と5ccの塩化メチレンを含む混合物
中に、氷水混合物で冷却しながら、20ccの0.4Mジアゾメ
タン塩化メチレン溶液を+15℃〜+20℃で5分間で導入
する。塩化メチレンで抽出し、水洗し、乾燥し、2gのシ
リカの存在下に5分間かきまぜ、過し、減圧下に濃縮
乾固した後、シリカでのクロマトグラフイー(溶離剤:
塩化メチレン−酢酸エチル1−1)で0.73のRfを示す1.
579gの所期化合物が無色油状物として得られた。
例4:4′,5′−ジヒドロ−α′,N−ジメチル−N−ヒド
ロキシスピロ〔シクロヘキサン−1,6′−〔6H〕−シク
ロペンタ(b)チオフエン〕−2′−アセトアミド及び
そのナトリウム塩 5.3gの例1のようにして製造した化合物と5.2gのカルボ
ニルジイミダゾールを55ccの塩化メチレンに溶解したも
のを不活性雰囲気下に周囲温度で30分間かきまぜる。3.
5ccのN−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩を加え、全
体を72時間かきまぜ続ける。
溶液を過し、液を100ccの1N塩酸で洗い、次いで水
洗し、乾燥し、濃縮乾固した後、6.1の粗生成物を得、
これをシリカでクロマトグラフイーする(溶離剤:塩化
メチレン−酢酸エチル8−2)。3.3gの純生成物を集め
た。Rf=0.3。
ナトリウム塩の調製 上で得た2.7gの生成物を13.5ccの100°エタノールに溶
解し、次いで6.75ccの32%水酸化ナトリウムを27ccの水
に溶解してなる溶液を加える。
15分冷却し、結晶を分離し、水洗し、周囲温度で減圧乾
燥した後、1.73gの所期化合物のナトリウム塩を集め
た。m.p.=120℃(分解)。
分析:C16H23NO2S,3H2O,Na 369.459 計算: C%52.01 H%7.64 S%8.68 N%3.79 実測: 52.2 7.5 8.4 3.5 例5:4′,5′−ジヒドロ−N−ヒドロキシ−α−メチル
スピロ〔シクロヘキサン−1,6′−〔6H〕−シクロペン
タ(b)チオフエン〕−2′−アセトアミド 4gの例1で得た生成物を出発時に用い、そしてN−メチ
ルヒドロキシルアミン塩酸塩に代えて2.2gのヒドロキシ
ルアミン塩酸塩を用いて例4におけるように実施する。
まず、混合物を周囲温度で5時間かきまぜ続け、次いで
懸濁液を過し、液を100ccの1N塩酸で洗い、次いで
水洗し、乾燥し、減圧下に濃縮乾固した後、4.2gの粗生
成物を集める。これは結晶化する。これを30ccのヘキサ
ン中ですり砕き、分離し、ヘキサンで洗い、減圧乾燥す
る。酢酸エチルから結晶化した後、2.15gの所期の純化
合物を得た。m.p.=135℃。
分析:C15H21NO2S 279.404 計算: C%64.48 H%7.58 S%11.48 N%5.01 実測: 64.4 7.7 11.3 5.0 例6:4′,5′−ジヒドロ−N−ヒドロキシ−α−メチル
−N−(1−メチルエチル)スピロ〔シクロヘキサン−
1,6′−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオフエン〕−
2′−アセトアミド 出発時に4gの例1で得た化合物を用いて、そしてN−メ
チルヒドロキシルアミン塩酸塩に代えて3.55gのN−イ
ソプロピルヒドロキシルアミン塩酸塩を用い、1時間30
分間反応させ、例4におけるように実施する。
粗生成物をシリカでクロマトグラフイー(溶離剤:塩化
メチレン)した後、4.4gの所期の純化合物を油状物とし
て得た。
分析:C18H27NO2S 321.486 計算: C%67.25 H%8.47 S%9.97 N%4.36 実測: 67.2 8.5 9.9 4.4 例7:4′,5′−ジヒドロ−α,N−ジメチル−N−メトキ
シスピロ〔シクロヘキサン−1,6′−〔6H〕−シクロペ
ンタ(b)チオフエン〕−2′−アセトアミド 出発時に4gの例1で得た化合物を用い、そしてN−メチ
ルヒドロキシルアミン塩酸塩の代りに3.1gのメトキシメ
チルアミン塩酸塩を用いて例4におけるように実施し、
20時間反応させる。
シリカでクロマトグラフイー(溶離剤:塩化メチレン−
酢酸エチル8−2)した後、3.65gの所期化合物を集め
た。Rf=0.6。
分析:C17H25NO2S 307.459 計算: C%66.41 H%8.20 S%10.43 N%4.55 実測: 66.5 8.4 10.1 4.4 例8:4′,5′−ジヒドロスピロ〔シクロヘキサン−1,6′
−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオフエン〕−2′−酢
酸 4.25gの水酸化カリウムを36ccのジエチレングリコール
に100℃で溶解する。この溶液を40℃に冷却し、例1の
工程Cにおけるようにして製造した5gの酸を3.7ccのヒ
ドラジン−水塩中に溶解したものを加える。
混合物を200℃に徐々に加熱するとともに水を蒸留によ
り除去し、1時間30分かきまぜ続ける。次いで温度を周
囲温度に戻し、反応混合物を100ccの水に注ぎ、水性相
を200ccの酢酸エチルで洗い、15ccの濃塩酸を加え、酢
酸エチルで抽出する。
有機相を一緒にし、水洗し、乾燥し、活性炭を加え、
過し、減圧下に濃縮乾固した後、5.29gの洗生成物を
得、これは結晶化する。次いでこれをヘキサン中ですり
砕き、生成物を分離し、減圧乾燥した後、3.26gの所期
化合物を得、これをヘキサンから結晶化する。m.p.=92
℃。
分析:C14H18O2S 250.362 計算: C%67.16 H%7.25 S%12.81 実測: 67.2 7.3 12.5 例9:4′,5′−ジヒドロ−α−メチルスピロ〔シクロヘ
キサン−1,6′−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオフエ
ン〕−2′−酢酸 工程A:2−ブロム−1−〔4′,5′−ジヒドロスピロ
〔シクロヘキサン−1,6′−〔6H〕−シクロペンタ
(b)チオフエン〕−2′−イル〕−1−プロパノン 8.7gの塩化アルミニウムを80ccのジクロルエタンに一部
加熱することによつて溶解し、0℃に冷却し、10.28gの
塩化α−ブロムプロピオニルを30ccのジクロルエタン中
に含む溶液をこの温度で5分間にわたり加え、次いで9.
61gのスピロ〔シクロヘキサン−1,6′−〔6H〕−シクロ
ペンタ(b)チオフエン〕−4′−(5′H)−オンを
20ccのジクロルエタンに溶解してなる溶液を温度を0℃
〜5℃に保ちながら15分間で加える。温度を周囲温度に
戻し、次いで混合物を1時間加熱還流し、冷却し、200c
cの1N塩酸を加え、水洗し、活性炭を加え、過し、乾
燥し、濃縮した後、16.52gの粗生成物を集め、これを50
ccのヘキサンで溶解し、加熱還流し、冷却し、生じた結
晶化生成物を分離する。
11.77gの所期生成物を集める。m.p.=50℃。
工程B:2−(1−ブロムエチル)−2−〔4′,5′−ジ
ヒドロスピロ〔シクロヘキサン−1,6′−〔6H〕−シク
ロペンタ(b)チオフエン〕−2′−イル〕−1,3−ジ
オキサン 5gの上記工程で得た生成物、3.12gの2.2−ジメチル−1,
3−プロパンジオール及び0.28gのp−トルエンスルホン
酸を20ccのトルエン中で5時間30分加熱還流するととも
に反応中に生じる水を除去する。
反応混合物を冷却し、不溶物を別し、有機相を10%炭
酸ナトリウム水溶液で洗い、次いで水洗し、乾燥し、濃
縮乾固した後、5.95gの所期生成物を得、これはそのま
ま次の工程に用いる。
工程C:4′,5′−ジヒドロ−α−メチルスピロ〔シクロ
ヘキサン−1,6′−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオフ
エン〕−2−酢酸 2.06gの上記工程で得た生成物と0.5gの酢酸カリウムを2
5ccの1,2−エタンジオール中で125℃で5時間加熱す
る。冷却し、50ccの水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、乾
燥し、濃縮乾固した後、1.6gのエステルを集めた。
上で得られた生成物に5ccのメタノールと1ccの洗濯ソー
ダを加え、混合物を1時間30分加熱還流する。メタノー
ルを除去し、10ccの水で希釈した後、メチルエチルケト
ンで抽出する。
水性相を濃塩酸でpH1まで酸性化し、再び抽出し、有機
相を一緒にし、水洗し、乾燥し、濃縮乾固した後、1.15
gの所期化合物を得た。これは例1で得た化合物と同一
である。
例10:製薬組成物 下記の処方に従う錠剤を調製した。
例1の化合物 ……50mg 補助剤 ……1錠350mgとするに十分な量 (補助剤の詳細:ラクトース、タルク、でんぷん、ステ
アリン酸マグネシウム) 薬理学的研究 1)抗炎症活性の研究、補助薬による関節炎 (予防処置) ラツトの後脚の一方に「フロインド(Freund)」型補助
剤を注射すると、これはこの後脚に一次的炎症性病変を
急速に発現させ、そして13〜15日の遅い期間後に特に他
方の後脚を冒す二次的関節炎を生じさせる。この試験は
生後40〜50日を経た雄ラツトについて実施する。ラツト
には0.1mlの「フロインド」型補助剤(6mg/mlの殺した
ミコバクテリウム・ブチリシウム(Mycobacterium buty
ricum)をワセリン油に懸濁したもの)を足底内経路で
与える。
動物には被検化合物を0日目(補助薬の注射の日)から
殺す日(これは17日目)の前日まで経口投与する。関節
炎を患つた対照動物及び正常な対照動物にはビヒクルの
みを投与する。被検物質の活性の評価基準は、関節炎を
患つた対照動物に相当する後脚の平均容積と比較して示
される、注射した後脚(一次及び二次的炎症)及び注射
しなかつた後脚(二次的炎症)の容積の増加である。
DA50、即ち、処理した動物の後脚の容積の増加を対照動
物と比較して50%まで減少させる薬容量を決定する。
DA50は例1の化合物について8mg/kgであることがわかつ
た。
2)インビトロでのプロスタグランジンの生合成の抑止 タゲクチ氏他の方法〔タゲクチ、7−1及びシーの各氏
によりBiochemistry1971、10、2372(論文名:プロスタ
グランジンの機構、I.ウシプロスタグランジンシンセタ
ーゼの特徴化と評価)に記載〕に従つて行われた雄牛か
らの貯精のうの細胞顆粒体中に含まれるシクロオキシゲ
ナーゼによつてアラキドン酸をシリーズ2のプロスタグ
ランジン類(PG)に変換する。
15×10-6Mの濃度の先駆物質を一定のたん白質濃度の貯
精のう調製物及び被検化合物の存在下に37℃で30分間イ
ンキユベートする。反応を沸騰水中に1分間浸漬して停
止させ、次いで遠心分離した後、プロスタグランジン類
を放射線免疫法により定量する。この方法はドライ氏他
〔ドライ.シヤーボネル及びマクルールの各氏によりEu
ropean J.Clin.Inrest.、1975、5、311(論文名:ひと
血漿中のプロスタグランジンF、E1及びE2の放射線免疫
測定)に記載〕により示唆されたものであつて、PGE2
びPGF2αを特異的評価することができる。化合物の抑止
活性(CI50)をこれら2種のプロスタグランジンの合計
を基にして計算する。
結果 例1の化合物:CI50=2×10-5M。
3)ラツト好中球の5−リポキシゲナーゼの定量 12%のカゼインナトリウムを腹腔内注射した後に得られ
る腹膜好中球(1ml当り5×106個の細胞)を被検化合物
又は使用溶媒の存在下に37℃で5分間予備インキユベー
シヨンする。このインキユベーシヨンを同一条件下で、
そしてイオノホールA23187(10μM)及び塩化カルシウ
ム(5μM)の存在下で行う。5分後にインキユベーシ
ヨン生成物を氷に入れ、3000Gで遠心分離する。上澄液
中のロイコトリエンB4を放射線免疫測定法に基いて定量
する。
結果 CI50で表わす。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式(I) 〔ここで、R1は水素原子又は1〜5個の炭素原子を含有
    するアルキル基であり、 YはOR2基(ここで、R2は水素原子、又は1〜5個の炭
    素原子を含有するアルキル基、又は次式 (ここで、nは2から5まで変り得る整数であり、X′
    及びX″は同一又は異なっていてよく、水素原子又は1
    〜5個の炭素原子を含有するアルキル基を表わす) の基を表わす)を表わすか、或るいはYは次式 (ここで、R3及びR4は同一又は異なっていてよく、水素
    原子又は1〜5個の炭素原子を含有するアルキル基を表
    わす) の基を表わす〕 を持つラセミ形又は光学活性形の化合物並びにそれらの
    塩基及び酸との付加塩。
  2. 【請求項2】ラセミ又は光学活性形の4′,5′−ジヒド
    ロ−α′−メチルスピロ〔シクロヘキサン−1,6′−〔6
    H〕−シクロペンタ(b)チオフェン〕−2′−酢酸及
    びその塩基との付加塩である特許請求の範囲第1項記載
    の化合物。
  3. 【請求項3】次式(I) 〔ここで、R1は水素原子又は1〜5個の炭素原子を含有
    するアルキル基であり、 YはOR2基(ここで、R2は水素原子、1〜5個の炭素原
    子を含有するアルキル基、又は次式 (ここで、nは2から5まで変り得る整数であり、X′
    及びX″は同一又は異なっていてよく、水素原子又は1
    〜5個の炭素原子を含有するアルキル基を表わす) の基を表わす)を表わすか、或るいはYは次式 (ここで、R3及びR4は同一又は異なっていてよく、水素
    原子又は1〜5個の炭素原子を含有するアルキル基を表
    わす) の基を表わす〕 を持つラセミ形又は光学活性形の化合物並びにそれらの
    塩基及び酸との付加塩を製造するにあたり、次式(A) のスピロ〔シクロヘキサン−1,6′−〔6H〕−シクロペ
    ンタ(b)チオフェン〕−4′−(5′H)−オンを還
    元して次式(B) のスピロ−4′,5′−ジヒドロ〔シクロヘキサン−1,
    6′−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオフェン〕を得、
    この化合物をルイス酸の存在下に次式(II) HOOC-COOR′ (II) (ここで、R′は1〜5個の炭素原子を含有するアルキ
    ル基である) の酸誘導体と反応させて次式(III) の化合物を得、この化合物をけん化して次式(C) の4′,5′−ジヒドロ−α′−オキソスピロ〔シクロヘ
    キサン−1,6′−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオフェ
    ン〕−2′−酢酸を得、次いで(a)前記酢酸のケトン
    官能基を還元してR1及びR2が水素原子を表わす式(I)
    の化合物を得るか、或るいは(b)前記酢酸を式XMgR1
    (ここでXはハロゲン原子であり、R1は1〜5個の炭素
    原子を含有するアルキル基である)のハロゲン化有機マ
    グネシウムで処理して次式(IV) のマグネシウム塩を得、このマグネシウム塩を還元して
    R1が前記の意味を有し且つYがOR2基(R2は水素原子で
    ある)を表わす式(I)の化合物を得、所望ならば、そ
    のようにして得られたR2が水素原子である式(I)の化
    合物をエステル化してYがOR2基(R2は1〜5個の炭素
    原子を含有するアルキル基又は次式 の基を表わす)を表わす式(I)の化合物を得、そして
    所望ならば、上記で得られた式(I)の各化合物を次式 (ここで、R3及びR4は前記の意味を有する) のヒドロキシルアミンで処理してYが次式 の基を表わす式(I)の化合物を得、要すれば、上で得
    られた式(I)の各化合物を通常の方法で分割し或るい
    は酸又は塩基を作用させて塩に変換することを特徴とす
    る式(I)の化合物及びそれらの塩の製造法。
  4. 【請求項4】次式(I) 〔ここで、R1は水素原子又は1〜5個の炭素原子を含有
    するアルキル基であり、 YはOR2基(ここで、R2は水素原子、1〜5個の炭素原
    子を含有するアルキル基、又は次式 (ここで、nは2から5まで変り得る整数であり、X′
    及びX″は同一又は異なっていてよく、水素原子又は1
    〜5個の炭素原子を含有するアルキル基を表わす) の基を表わす)を表わすか、或るいはYは次式 (ここで、R3及びR4は同一又は異なっていてよく、水素
    原子又は1〜5個の炭素原子を含有するアルキル基を表
    わす) の基を表わす〕 を持つラセミ形又は光学活性形の化合物並びにそれらの
    塩基及び酸との付加塩を製造するにあたり、次式(B) のスピロ−4′,5′−ジヒドロ〔シクロヘキサン−1,
    6′−〔6H〕−シクロペンタ(b)チオフェン〕をルイ
    ス酸の存在下に次式(II′) (ここで、R1は前記の意味を有する) の臭素化酸誘導体と反応させて次式(V) (ここで、R1は前記の意味を有する) の化合物を得、式(V)の化合物を酸性媒体中で適当な
    ジオールを作用させて次式(VI) (ここで、R1は前記の意味を有し、点線は用いたジオー
    ルの残基を表わす) の環状アセタールに変換し、このアセタールを極性溶媒
    中で加熱することによって次式(VII) (ここで、R1は前記の意味を有し、Tは用いたジオール
    及び極性溶媒に左右されるアルコール残基を表わす) のエステルに変換し、式(VII)の化合物をけん化して
    YがOR2基(R2は水素原子である)を表わし且つR1が前
    記の意味を有する式(I)の化合物を得、要すれば、そ
    のようにして得られたR2が水素原子である式(I)の化
    合物をエステル化してYがOR2基(R2は1〜5個の炭素
    原子を含有するアルキル基又は次式 の基を表わす)を表わす式(I)の化合物を得、そして
    所望ならば、上記で得られた式(I)の各化合物を次式 (ここで、R3及びR4は前記の意味を有する) のヒドロキシルアミンで処理してYが次式 の基を表わす式(I)の化合物を得、要すれば、上で得
    られた式(I)の各化合物を通常の方法で分割し或るい
    は酸又は塩基を作用させて塩に変換することを特徴とす
    る式(I)の化合物及びそれらの塩の製造法。
  5. 【請求項5】次式(I) 〔ここで、R1は水素原子又は1〜5個の炭素原子を含有
    するアルキル基であり、 YはOR2基(ここで、R2は水素原子、1〜5個の炭素原
    子を含有するアルキル基を表わす)を表わすか、或るい
    はYは次式 (ここで、R3及びR4は同一又は異なっていてよく、水素
    原子又は1〜5個の炭素原子を含有するアルキル基を表
    わす) の基を表わす〕 を持つラセミ形又は光学活性形の式(I)の化合物並び
    にそれらの製薬上許容できる酸又は塩基との付加塩より
    なる抗炎症剤。
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