JP6752567B2 - 光源装置、波長変換装置及び情報取得装置 - Google Patents

光源装置、波長変換装置及び情報取得装置 Download PDF

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本発明は、非線形効果を用いた光源装置、波長変換装置及び情報取得装置に関する。
パルス光を測定対象に照射することによって測定対象内で生じる非線形効果を用いるイメージング技術が、近年活発に研究されている。非線形効果を用いることによって、非染色で測定対象内部の物質を識別すること、光学的な回折限界を超えた高い分解能を有するイメージングを行うことなどが可能となる。非線形効果は照射する光の強度及び波長に大きく依存する。そのため、高感度な分光イメージングを行うためには、高いエネルギーを有する光を出力可能であり、広帯域な波長に対応可能であり、かつ、これらの特性が安定した光源が要求されている。
光導波路と短パルス光源を組み合わせた広帯域光源の開発が進められている。この広帯域光源では、短パルス光を光導波路内に入射させたときに、光導波路内で生じる非線形効果によって入射光の波長が変換される現象を用いている。光導波路を伝搬する短パルス光は、高いピークパワーを持つ。また、光導波路の断面積は小さいため、非常に小さな領域に大きな光エネルギーが集中した状態で短パルス光は伝搬する。このとき、短パルス光の大きな光エネルギー密度によって非線形現象が誘起され、伝搬する短パルス光の波長及び波形が変化する。このような技術は、非線形波長変換技術と呼ばれている。非線形波長変換技術の一例として、カー効果、ラマン効果、又はパラメトリック効果を用いて、光導波路へ入力したパルス光の波長を広げる技術、あるいは中心波長をシフトさせる技術が提案されている。
非特許文献1に記載されているパラメトリック波長変換技術では、シード光とシグナル光(又はアイドラー光)とを同時に非線形ファイバーに入射させる。ここで、非線形ファイバー内で発生する光のうち、シード光よりも短波長側の光をシグナル光、長波長側の光をアイドラー光と呼ぶ。シグナル光及びアイドラー光は、パラメトリック効果によってシード光からシグナル光(又はアイドラー光)へエネルギーが遷移することにより生じ、これによりシグナル光及びアイドラー光は非線形ファイバー内で増幅されて出力される。ここで、シード光、あるいはシグナル光(又はアイドラー光)の中心波長を変化させることにより、出力される波長が制御される。さらに、非特許文献1では、シグナル光(又はアイドラー光)の高出力化のために、利得ファイバーによりシード光のエネルギーを高めている。これにより、シード光からシグナル光(又はアイドラー光)へのエネルギー遷移量を増大させることができ、高出力化が実現される。
"Normal dispersion femtosecond fiber optical parametric oscillator"T. N. Nguyen, K. Kieu, A. V. Maslov, M. Miyawaki, and N. Peyghambarian Optics Letters, Vol. 38, Issue 18, pp. 3616-3619 (2013)
しかしながら、シード光のエネルギーを大きくすると、パラメトリック効果だけでなく自己位相変調(Self-Phase Modulation、以下SPMという)、相互位相変調(Cross-Phase Modulation、以下XPMという)などの効果が生じ得る。これにより、エネルギー変換効率が低減するため、高出力化には限界がある。
本発明は、非線形効果を用いた光源装置及び波長変換装置において、エネルギー変換効率を向上させることを目的とする。
本発明の一側面に係る光源装置は、第1の波長を有する光を出力する光源と、光パラメトリック効果により、前記第1の波長を有する光から、第2の波長を有する光と、第3の波長を有する光とを含む光を生成する非線形導波路と、前記非線形導波路から出力される、前記第1の波長を有する光と、前記第2の波長を有する光と、前記第3の波長を有する光とを含む光を波長に応じて分岐する光分岐素子と、前記光分岐素子によって分岐された前記第3の波長を有する光の少なくとも一部を含む光を出力する出力部と、前記光分岐素子によって分岐された前記第2の波長を有する光の少なくとも一部を含む光を増幅する光増幅部と、前記光源から出力される前記第1の波長を有する光と、前記光増幅部により増幅された前記第2の波長を有する光とを含む光を結合して前記非線形導波路に入力させる光結合素子と、を有することを特徴とする。
また、本発明の他の一側面に係る波長変換装置は、光パラメトリック効果により、第1の波長を有する光から、第2の波長を有する光と、第3の波長を有する光とを含む光を生成する非線形導波路と、前記非線形導波路から出力される、前記第1の波長を有する光と、前記第2の波長を有する光と、前記第3の波長を有する光とを含む光を波長に応じて分岐する光分岐素子と、前記光分岐素子によって分岐された前記第3の波長を有する光の少なくとも一部を含む光を出力する出力部と、前記光分岐素子によって分岐された前記第2の波長を有する光の少なくとも一部を含む光を増幅する光増幅部と、外部より入力される前記第1の波長を有する光と、前記光増幅部により増幅された前記第2の波長を有する光とを含む光を結合して前記非線形導波路に入力させる光結合素子と、を有することを特徴とする。
非線形効果を用いた光源装置及び波長変換装置において、エネルギー変換効率が向上する。
第1の実施形態に係る光源装置の構成及び光の伝搬状態を示す図である。 第1の実施形態に係る光源装置のブロック図である。 第1の実施形態におけるゲインスペクトルである。 第3の実施形態に係る光源装置のブロック図である。 第6の実施形態に係る光源装置のブロック図である。 第8の実施形態に係る情報取得装置のブロック図である。
以下、第1の実施形態において光源装置の基本的な構成について説明し、次いで、第2乃至第7の実施形態において光源装置のより具体的な構成、あるいは変形構成について説明する。また、第8の実施形態において、情報取得装置の構成について説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係る光源装置の構成及び光の伝搬状態を示す図である。光源装置は、シード光源101、光結合素子102、非線形導波路103、光分岐素子104及び光増幅部105を有する。光結合素子102、非線形導波路103、光分岐素子104及び光増幅部105は、ループを構成する。このループは、光パラメトリック共振器(Optical Parametric Oscillator、以下OPOという)、すなわち、光パラメトリック効果によりシード光源からの光の波長を変換する波長変換装置として機能する。非線形導波路103は、例えば、光パラメトリック効果を生じさせるパラメトリック利得媒質を含む光ファイバー等として構成され得る。
シード光源101は、角周波数ωを有するシード光を出力する。出力されたシード光は、光結合素子102を介して非線形導波路103へ入射される。非線形導波路103において、光パラメトリック効果により、角周波数ωを有するシード光から角周波数ωを有するアイドラー光と角周波数ωを有するシグナル光が発生する。角周波数ωを有するシード光と角周波数ωを有するシグナル光は、光分岐素子104を介して、出力部106から少なくとも一部が取り出される。一方、角周波数ωを有するアイドラー光は、その少なくとも一部が光分岐素子104を介して、光増幅部105に出射される。このアイドラー光は、光増幅部105において、その強度が増幅される。光増幅部105から出射されたアイドラー光は、光結合素子102において、シード光源101からのシード光と結合され、非線形導波路103に入射される。OPOの共振器長は、繰り返し入射されるシード光とアイドラー光のパルスエネルギーが重なるように調整される。
次に、本実施形態の構成により生じる効果を説明する。光パラメトリック効果による利得の発生は、四光波混合に基づいている。媒質にレーザー光が入射されると、入射されたレーザー光に対する電子応答によって媒質内に分極が生じる。入射されたレーザー光の強度が大きく、電場強度が十分に大きい場合、電子応答による分極は入射されたレーザー光の強度に対して非線形となる。この非線形な分極により、入射されたレーザー光の波長とは異なる波長を有する光が生成される。ファイバーのような反転対称性を有する媒質中では、偶数次の非線形感受率はゼロとなるため、奇数次の非線形感受率による非線形効果が生じる。奇数次の非線形感受率の中でも、特に3次の非線形感受率χ(3)の値が大きいため、3次の非線形効果が主となる。四光波混合は3次の非線形感受率により説明される。以下、レーザーの伝搬方向をz軸方向とする。z軸と直交する方向をx軸として、x軸方向のレーザー電場によって引き起こされるx軸方向の3次の分極Pxxxx (3)は、誘電率ε0を用いて次の式(1)で表わされる。
Figure 0006752567
このとき、媒質を伝搬するレーザー光の電場をEとすると、電場Eは、3つの異なる角周波数(ω)を用いて以下の式(2)で表される。
Figure 0006752567
ここでβは各角周波数成分に対応する伝搬定数である。これを用いて3次の分極を計算すると、以下の式(3)に示される角周波数ω=ω+ω−ωを持つ振動成分の項が現れる。
Figure 0006752567
式(3)は、媒質に3つの異なる角周波数(ω)のレーザー光を入力すると、これらとは異なる角周波数ωを有する光が生成されることを意味している。
媒質から角周波数ωを持つレーザー光が出力されるためには、媒質内の各点で発生するシグナル光が強めあうことが条件となる。この条件は以下の式(4)で表され、位相整合条件と呼ばれる。
Figure 0006752567
ここで、ω=ωである場合、すなわち、入射されるシード光の波長が一つの場合は縮退四光波混合と呼ばれる。この場合であってもパラメトリック効果は生じる。このようにして、角周波数ω及びωを有するレーザー光を発生させることができる。この現象は光パラメトリック発生(Optical Parametric Generation)と呼ばれる。
また、縮退四光波混合において、角周波数ωを有するシード光と同時に角周波数ωを有するシグナル光を媒質に入射した場合、角周波数ωを有する光から角周波数ωを有する光へエネルギー遷移が生じる。この現象は光パラメトリック増幅(Optical Parametric Amplification)と呼ばれる。このとき、角周波数ωを有する光と角周波数ωを有する光が時間的に重なって伝搬する必要がある。角周波数ωを有する光と角周波数ωを有する光の両方がパルス光である場合には、媒質の分散により両者の光の伝搬速度が互いに異なる。そのため、角周波数ωを有する光と角周波数ωを有する光が重なり合うことができる長さ(時間)は限られる。この長さをウォークオフ長と呼ぶ。
一方、非特許文献1においては、角周波数ωを有する光を増幅するために角周波数ωを有するシード光を増幅している。生成された角周波数ω又は角周波数ωを有する光の一部を入力側に戻して、繰り返し入射されるシード光と重ね合わせることで、高出力化及びパルス化がなされるようにOPOが構成されている。しかしながら、出力される光の強度は角周波数ωを有するシード光の強度に依存する。そのため、高出力化を実現するためにはシード光を増幅する必要がある。シード光を増幅した場合、シード光が、増幅する相手の光(アイドラー光あるいはシグナル光)のパルス内の位相を変調させるXPMが生じ得る。そのため、増幅する相手の光のスペクトル形状が崩れ、エネルギー変換効率が低下し得る。このエネルギー変換効率の低下により、取り出されるシグナル光(又はアイドラー光)の出力強度は限定され得る。また、共振器の損失及びSPMによるスペクトル形状の広がりに起因する損失によって、シード光と重ね合わされる瞬間における角周波数ωを有する光の強度も限定され得る。
式(3)から分かるように、角周波数成分(ω)を有する光のうちのいずれかのエネルギーを大きくすることで、角周波数ωを有する光を高出力化できる。本実施形態では、縮退四光波混合の角周波数成分(ω)において、角周波数ωを有するシード光ではなく、角周波数ωを有する光のエネルギーを大きくすることで角周波数ωを有する光を高出力化する構成としている。具体的には、本実施形態では、角周波数ωを有する光の強度を光増幅部105によって増幅している。
このため、角周波数ωを有する光がOPOを周回する際に受ける損失を補うことができる。これにより、角周波数ωを有する光の強度はシード光と重ね合わされる際にも高く維持することができるため、OPOから出力される角周波数ωを有する光を高出力化できる。さらに、シード光の強度を低くすることができるため、XPM、SPMなどの非線形効果が抑制される。これにより、スペクトル形状の変化を抑えることができ、パラメトリック効果によるエネルギー変換が高効率化される。また、ウォークオフ長よりも短い長さでエネルギー遷移を完了させることが可能となることによっても、エネルギー変換が高効率化され得る。以上の理由により、本実施形態によれば、共振器内に角周波数ωを有する光を増幅する光増幅部105が設けられているため、エネルギー変換効率が向上し、高出力化が実現される。
なお、上述の説明では、角周波数ωを有する光をアイドラー光、角周波数ωを有する光をシグナル光としているが、出力光をアイドラー光とし、シグナル光を増幅することでも同様の高出力化が可能である。つまり、本実施形態は、アイドラー光とシグナル光のうち、出力される光と異なる光を光増幅部105によって増幅する構成である。
次に、図2及び図3を用いて、本実施形態のより具体的な構成例を説明する。図2は、第1の実施形態に係る光源装置のブロック図である。光源装置の構成は、図1に示す構成と同様であり、光源装置は、シード光源101、光結合素子102、非線形導波路103、光分岐素子104及び光増幅部105を有する。以下、各要素の具体的な構成を説明する。
シード光源101は中心波長1040nm、パルス時間幅1ps、平均パワー1W、繰り返し周波数40MHzのパルス波形を有するシード光を出力する。シード光源101はイッテルビウム(Yb)をドープしたファイバーを用いたモードロックファイバーレーザーとファイバー増幅器が用いられており、これらによりチャープが制御されている。ただし、シード光源101の構成は上述の構成に限られず、その他のファイバーレーザーから1040nmを生成して増幅してもよい。あるいは、レーザーダイオード(Laser Diode)の出力を変調してパルス波を生成してもよく、ファイバーレーザーではないモードロックレーザを用いてもよい。
シード光源101より出力されたシード光は、光結合素子102を伝搬して非線形導波路103へ入射される。非線形導波路103は結晶などのバルク状の媒質であってもよいが、本実施形態ではフォトニック結晶ファイバーを用いている。フォトニック結晶ファイバーの分散定数の一例は、ゼロ分散波長=1054nm、3次分散定数=6.78531×10−41[s/m]、4次分散定数=−1.00106×10−55[s/m]である。上述のようなシード光源101の出力とフォトニック結晶ファイバーの分散定数により算出されるゲインスペクトルを図3に示す。図3の横軸は波長を示しており、縦軸はゲイン(Gain)を示している。図3より、シード光よりも短波長側にシグナル光が、長波長側にアイドラー光が生成されることがわかる。
非線形導波路103から出力された、シード光、シグナル光、アイドラー光を含む光は、光分岐素子104に入射される。光分岐素子104は、この光を波長に応じて分岐する。この分岐により、シード光とシグナル光が出力部106より光源装置の外部に取り出され、アイドラー光が光増幅部105へ導波される。光分岐素子104は、シード光よりも短波長側の光の少なくとも一部を出力部106に分岐し、シード光よりも長波長側の光の少なくとも一部を光増幅部105へ分岐する機能を有していればよい。そのため、光分岐素子104は、波長多重カプラによって構成され得る。この場合、シード光及びシード光よりも短波長側の光が全て出力部106から取り出され、シード光よりも長波長側の光が全て光増幅部105へ導波され、共振器に戻される構成となる。あるいは、光分岐素子104は、ダイクロイックミラーのような波長選択性のある素子により構成されていてもよい。また、光分岐素子104は、光ファイバカプラ、ハーフミラー等により構成されていてもよい。
光増幅部105は、エルビウム添加ファイバー(Erbium Doped Fiber、以下ErDFという)と、波長980nm、1550nmの光を結合する光結合素子と、出力波長980nmのレーザーダイオードとを含む。しかしながら、光増幅部105の構成は上述のファイバー光増幅器型の構成に限られない。例えば、光増幅部105は、1550nm近辺の光を増幅できる半導体光増幅器(Semiconductor Optical Amplifier、以下SOAという)であってもよい。
光増幅部105によって増幅されたアイドラー光は、光結合素子102を介して非線形導波路103へと伝搬される。このアイドラー光は、非線形導波路103においてシード光源101より出力されたシード光と重ね合わされる。このようにして、OPOが構成される。OPOの共振器長は、共振器を周回するアイドラー光のパルスと、共振器に繰り返し入射されるシード光のパルスとのタイミングが合致するように調整される。OPOは、共振器長の調整のために、光遅延器をさらに有していても良い。これにより、共振器長の調整がより容易となる。また、OPOは、共振するアイドラー光とシード光の偏光が一致するように偏光の調整を行うための偏光調整素子をさらに有していてもよい。この偏光の調整のための偏光調整素子の一例として、OPOは、偏波保持ファイバーのような偏光を保持する素子を含んで構成してもよい。あるいは、OPOは、偏光を制御する波長板、偏光子等の素子を共振器内に含んでもよい。
OPOを周回するアイドラー光に対する分散値は、OPOのループ全体としてほぼゼロとなるようにすることが好ましい。OPOの全体の分散値をほぼゼロとすることにより、広帯域なアイドラー光及びシグナル光を生成することが可能となる。OPOの全体の分散値をほぼゼロにするための調整は、アイドラー光に対して正常分散を有する光ファイバーと、異常分散を有する光ファイバーとを組み合わせて用いることでなし得る。あるいは、グレーティングやプリズム等の分散補償素子を用いてOPOの全体の分散値を調整してもよい。
本実施形態の構成では、光増幅部105で増幅されたアイドラー光が非線形導波路103に入射される。非線形導波路103では、この増幅されたアイドラー光とシード光とが重ね合わされて伝搬することで、シード光からアイドラー光へのエネルギー遷移が高効率になる。そのため、高出力なシグナル光を生成することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る光源装置の構成は、第1の実施形態として述べた図2と同様であるため説明を省略する。本実施形態の光源装置においては、アイドラー光を増幅する光増幅部105がアイドラー光のスペクトル幅を狭めて出力する機能を有している。言い換えると、光増幅部105の利得帯域が、非線形導波路103で生成されるアイドラー光のスペクトルに含まれており、かつ、当該利得帯域幅が、当該アイドラー光のスペクトル幅よりも狭い構成となっている。
具体的には、光増幅部105は、ErDFを用いたファイバー光増幅器と光スペクトルフィルタとを組み合わせたもので構成され得る。光スペクトルフィルタは、入力されるアイドラー光のスペクトル幅を狭めて出力する光スペクトル幅制限素子として機能する。
別の構成例としては、光増幅部105は、利得帯域幅が5nm、中心波長1550nmのSOAで構成され得る。この構成では、光増幅部105は、利得帯域幅がアイドラー光のスペクトル幅よりも狭い。そのため、光増幅部105は、増幅素子として機能するとともに、アイドラー光のスペクトル幅を狭める光スペクトル幅制限素子としても機能する。
本実施形態によれば、OPOを周回するアイドラー光のスペクトル幅を第1の実施形態の構成と比べて狭くすることができ、アイドラー光のパルス時間幅が広くなる。このことにより、SPMに起因するスペクトルの変化が低減され、特定の波長成分の光のみを高効率にエネルギー遷移させることが可能となる。
(第3の実施形態)
図4は、第3の実施形態に係る光源装置のブロック図である。図4に示されるように、本実施形態では、上述のOPOのループ内に可変スペクトルフィルタ301が追加されている。可変スペクトルフィルタ301は、中心波長と透過スペクトル幅のうちの少なくとも一方が可変である光スペクトル幅制限素子である。
可変スペクトルフィルタ301の透過波長の可変域は、光増幅部105の利得帯域内とする。例えば、光増幅部105が増幅のためにErDFを用いている場合には、可変スペクトルフィルタ301の透過波長の可変域は、1530nmから1570nmとすればよい。このとき、可変スペクトルフィルタ301の透過スペクトル幅は例えば1nmとする。
可変スペクトルフィルタ301は、OPO中において、シード光及びシグナル光をフィルタリングしないように、光分岐素子104の出力側から光結合素子102の入力側の間の光路中に配置される。本実施形態では、可変スペクトルフィルタ301は、光増幅部105から発せられる自然放出光(Amplified Spontaneous Emission)の影響を除去するために、光増幅部105の後段に配置している。
本実施形態では、可変スペクトルフィルタ301によりOPOを周回するアイドラー光のスペクトルが狭められる。したがって、アイドラー光の特定の波長成分のみが光増幅部105により増幅される。すなわち、OPOを周回するアイドラー光のスペクトル幅は周回するにつれて狭くなる。このことにより、アイドラー光のパルス時間幅が広がり、SPMに起因するスペクトルの変化が低減される。したがって、特定の波長成分の光のみを高効率にエネルギー遷移させることが可能となる。
また、本実施形態では、OPOが可変スペクトルフィルタ301を備えているので、周回するアイドラー光の波長を変化させると、シグナル光の中心波長も変化する。また、周回するアイドラー光のスペクトル幅を変化させると、シグナル光のスペクトル幅も変化する。したがって、高出力化が実現され、かつ波長あるいはスペクトル幅が可変なシグナル光出力を得ることができる。
(第4の実施形態)
上述のように第1の実施形態ではOPOを周回するアイドラー光に対するOPOの全体の分散値はほぼゼロとすることが好ましいと説明した。しかしながら、分散値がゼロ以外の値、例えば正常分散あるいは異常分散の方が好ましい場合もある。本実施形態では、OPO全体の分散値がアイドラー光に対して正常分散となるように構成する。例えば、アイドラー光に対して正常分散を有する光ファイバーを用いることで、OPO全体の分散値がアイドラー光に対して正常分散となるOPOを構成することができる。また、グレーティング、プリズム等の分散制御素子を用いてOPO全体の分散値を正常分散にしてもよい。
本実施形態では、OPO全体の分散が正常分散となるので、OPOを周回するアイドラー光はアップチャープとなる。したがって、アイドラー光を構成するスペクトルにおいて、短波長側の方が共振する周期が長く、長波長側の方が共振する周期が短くなる。これを利用して、OPOの共振器長を変えることによってアイドラー光の共振周波数を変えることができる。アイドラー光の共振周波数が変化すると、アイドラー光とシード光とのパルスのタイミングが合致するスペクトル成分が変わり、出力される波長が変化する。アイドラー光のスペクトル成分が変わることで、シグナル光のスペクトルも変化する。このようにして、出力されるシグナル光の波長を可変とすることができる。
本実施形態によれば、可変スペクトルフィルタを用いることなく、スペクトル幅が可変のシグナル光を出力することが可能となる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態では、OPO全体の分散値がアイドラー光に対して異常分散となるように構成する。例えば、アイドラー光に対して異常分散を有する光ファイバーを用いることで、OPO全体の分散値がアイドラー光に対して異常分散となるOPOを構成することができる。グレーティング、プリズム等の分散制御素子を用いてOPO全体の分散値を異常分散にしてもよい。
本実施形態では、OPO全体の分散が異常分散となるので、OPOを周回するアイドラー光はダウンチャープとなる。したがって、アイドラー光を構成するスペクトルにおいて、短波長側の方が共振する周期が短く、長波長側の方が共振する周期が長くなる。これを利用して、第4の実施形態と同様に出力されるシグナル光の波長を可変とすることができる。また、非線形導波路内で、XPMによってアイドラー光のスペクトルの狭窄化が起こり、スペクトル幅を狭くすることが可能となる。
本実施形態によれば、可変スペクトルフィルタを用いることなく、スペクトル幅が可変でありかつ狭いスペクトル幅を有するシグナル光を出力することが可能となる。
(第6の実施形態)
図5は、第6の実施形態に係る光源装置のブロック図である。図5に示されるように、本実施形態では、上述のOPOのループ内に可変光遅延器401が追加されている。図5では、光増幅部105の後段に可変光遅延器401が設けられているが、この位置には限定されず、例えば光増幅部105の前段に可変光遅延器401が設けられていてもよい。また、第2又は第3の実施形態の構成を本実施形態と組み合わせてもよい。この場合も、可変光遅延器401を配置する位置は、OPOのループ内の任意の位置とすることができる。すなわち、可変光遅延器401の位置は、光スペクトル幅制限素子の前段であってもよく、後段であってもよい。
第4の実施形態及び第5の実施形態で述べたように、アイドラー光に対するOPO全体の分散値がゼロで無い場合には、周回するアイドラー光にチャープが生じる。そのため、OPOの長さを変えることによってアイドラー光の共振光の周波数を変えることができ、アイドラー光とシード光のパルスのタイミングが合致するスペクトル成分が変わる。これにより、OPO出力される光の波長を可変にすることができる。
本実施形態によれば、可変光遅延器401の遅延量を変化させてOPOの共振器長を制御することで、波長可変なシグナル光を出力することが可能となる。
(第7の実施形態)
第1の実施形態から第6の実施形態においては、OPOを周回する光はアイドラー光である。これに対し第7の実施形態では、OPOを周回する光をシグナル光とし、出力光をアイドラー光とする。すなわち、OPOを周回する光の波長がシード光の波長よりも短い。
シグナル光を周回させるために、共振器を構成する各素子は、シグナル光とシード光の波長に対応したものに変更する。また、光増幅部105も、1550nm帯を増幅するものではなく、800nm帯を増幅する構成とする。また、共振器長は、シグナル光のパルスがシード光のパルスと繰り返し重なるような長さに調整される。本実施形態によれば、高出力なアイドラー光を出力させることが可能となる。
また、一般的に光ファイバーのゼロ分散波長は1300nm付近にある。すなわち、ゼロ分散波長がシグナル光の波長と離れている。そのため、本実施形態では、第1の実施形態から第6の実施形態の場合と比べて、OPOを周回して共振する光の波長がゼロ分散波長から離れるので、OPO全体の分散値を大きくすることができる。よって、波長の可変を容易に行うことができる。例えば第6の実施形態のように可変光遅延器401を用いた構成では、可変光遅延器401の遅延量をわずかに変化させるだけで制御を行うことが可能となる。
(第8の実施形態)
図6は本実施形態に係る情報取得装置を示す模式図である。本実施形態では、第1乃至第7の実施形態で説明した光源装置を用いて誘導ラマン散乱(Stimulated Raman Scattering、以下SRSという)イメージングを行う顕微鏡(SRS顕微鏡)を装置例に挙げて説明する。
SRSイメージングとは、互いに波長が異なるポンプ光とストークス光を物質に入射させ、これら2つの光の間で物質内で生じるSRSという現象を利用し、分子振動イメージングを取得する手法である。具体的には、ストークス光を強度変調した状態で、ポンプ光とストークス光を同期させて被検体に照射する。ポンプ光とストークス光との差周波が被検体を構成する分子の分子振動数と一致した時にSRSが生じ、強度変調されているストークス光が増幅されるが、ストークス光の強度変調に応じて、強度変調されていないポンプ光の強度も変調される。したがって、被検体を経由したポンプ光のSRSによる強度変調分を検出することにより、被検体の分子振動イメージングが可能となる。また、パルス光の中心波長を変化させ、2つのパルス光の間の差周波を変化させることで、様々な分子の分子振動数に一致させることができ、被検体を構成する分子群に特有の信号を得ることができる。
シード光源701で発せられるシード光(第1のパルス光)λは分岐器702で2つに分岐され、うち一方の光が光変調器703にて変調されてSRS顕微鏡用のストークス光として用いられる。そして、他方の光は第1乃至第7の実施形態で説明した光パラメトリック共振器(波長変換装置)705へ入射され、シグナル光とアイドラー光とを生成させる。シグナル光とアイドラー光のいずれか一方の光(本実施形態ではシグナル光)は、生成光(第2のパルス光)λとして射出される。なお、シード光源701と光パラメトリック共振器705を含む部分が、第1乃至7の実施形態の光源装置と対応している。
取り出された生成光は、SRS顕微鏡用のポンプ光として用いる。
ストークス光とポンプ光は合波器706にて合波され、被検体に照射される。互いに異なる中心波長を有する複数のパルス光を合波する合波器706としては、光カプラ、回折格子、プリズムなどを用いることができる。本実施形態では、光源装置から射出されたシグナル光をポンプ光、シード光源701から射出されたシード光をストークス光として用いている。しかし、光源装置からシグナル光とシード光を射出する構成として、それらをポンプ光とストークス光として用いてもよい。これはシグナル光をアイドラー光と変えても同様である。
合波されたストークス光とポンプ光は、ビームエキスパンダ707、Xスキャンミラー708、Yスキャンミラー709、対物レンズ710を経由して、ステージ712の上に設置した被検体711に集光される。
被検体711において、対物レンズ710の集光点中央の微小領域では、分子の分子振動に基づくSRSが生じ、それによりポンプ光、ストークス光の強度変化が生じる。集光点中央の微小領域から外れるとSRSが生じないので、ポンプ光、ストークス光の強度変化は生じない。なお、被検体711に照射される光のスポットのサイズは、対物レンズ710のNAが大きいほど小さくなり、それに伴い、SRSが生じる微小領域のサイズも小さくなる。
集光点中央の微小領域で発生したSRSにより強度変調されたポンプ光は、集光レンズ713、バンドパスフィルタ714を通過後、受光素子715へ入射してSRS信号として検出され、情報取得部716により画像信号として取得される。なお、本実施形態では、受光素子715は、被検体711を透過した光を受光する構成であるが、これに限定されない。受光素子715は、被検体711にて反射される光、被検体において発せられる光を受光するように構成されていてもよい。受光素子715は、被検体711にて反射される光、被検体711を透過する光、被検体711において発せられる光、のうち少なくとも1つを受光できればよい。
一般的に分子のラマン散乱断面積σは小さいため、SRSによるポンプ光の強度変化も微弱になる。このため、ポンプ光の強度変化からSRS信号を検出する際、SRS信号がノイズ成分などに埋もれる場合がある。本実施形態では、同期検出器717と制御手段718とを備える情報取得部716を用い、受光素子715にて受光され電気信号に変換されたポンプ光の強度変調を光変調器の変調周波数に同期させて検出し、被検体711の分子振動イメージングを得ている。同期検出した信号を増幅すれば、SRS信号を高感度に検出することが可能となる。
同期検出器717としては、ロックインアンプやFFTアナライザなどを用いることができるが、FFTアナライザはロックインアンプに比べ高速にSRS信号を検出することが可能である。図3では、同期検出器717と制御手段718を別体で構成を示しているが、これらが一体となった情報取得部716を用いても良い。同期検出器717と制御手段718とが一体となった例としては、制御手段718として用いられるCPUを備えるコンピュータが、同期検出機能を有するアプリケーションを内蔵する例が挙げられる。
Xスキャンミラー708を駆動すると、集光点が被検体711内部をX方向へスキャンし、Yスキャンミラー709を駆動すると、集光点が被検体711内部をX方向と垂直なY方向へスキャンすることができる。したがって、Xスキャンミラー708、Yスキャンミラー709によって集光点を被検体711上で走査すれば、二次元画像を取得することができる。
さらに、一回の二次元スキャン終了後、ステージ712を動かして集光点を光軸方向に所定距離だけ移動させ、同様の二次元スキャンを繰り返すことで、被検体711の三次元画像を得ることが可能となる。
また、一回の二次元スキャン又は三次元スキャン終了後、ポンプ光とストークス光の2波長間の差周波を変化させ、被検体711中に含まれる様々な分子の分子振動数に一致させることができる。これにより、二次元又は三次元の分子振動画像を得ることが可能となる。これは、第1乃至第7の実施形態で述べたように、シード光源701の中心波長を変化させる、可変スペクトルフィルタを制御する、あるいは可変光遅延器を制御することで、光パラメトリック共振器705から出力される光の波長を変化させることで実現できる。
本実施形態に係るSRS顕微鏡に用いる光源装置から射出されるパルス光のパルス幅は1ns以下であることが好ましく、100ps以下であることがさらに好ましい。これは、パルス光のパルス幅が狭いほどパルス光のピーク強度が大きく、被検体711で生じる非線形効果の有無を精度よく検出することができるからである。また、シード光源701から射出されるパルス光のパルスレートは1MHz以上1GHz以下が好ましい。これは、SRS顕微鏡として現実的に求められる測定速度の制約から1MHz以上が好ましく、被検体711に生じる熱的破壊の制約から1GHz以下が好ましい。
また、SRS顕微鏡は、生体組織の観察に好適に用いられることから、光源装置から出射される各パルス光は、生体による反射や吸収、散乱が小さく、透過し易い波長が好ましい。したがって、光源装置から出射される各パルス光の中心波長は、300nm以上1500nm以下であることが好ましく、700nm以上1300nm以下であることが特に好ましい。例えば、シード光源701にはモード同期Yb(イッテルビウム)ドープファイバレーザが好適である。
以上のように、本実施形態に係るSRS顕微鏡は、ポンプ光のスペクトル線幅を狭くし、出力を大きくすることができる。したがって、被検体711から得られるラマンスペクトルのSN比を向上させることができ、SN比の大きい鮮明な画像を取得することができる。
また、従来のSRS顕微鏡装置に比べ、光源装置を小型化、低コスト化することができるため、SRS顕微鏡装置全体の小型化、低コスト化を実現することができる。
本実施形態では、2つのパルス光を被検体に照射し、被検体にて反射される光、被検体を透過する光、被検体において発せられる光の少なくとも1つを検出し、被検体の情報を取得する情報取得装置として、SRS顕微鏡を例にとって説明した。しかし、これに限定されるものではなく、コヒーレントアンチストークスラマン散乱顕微鏡、蛍光顕微鏡、内視鏡などの各種分光情報を得る情報取得装置にも、本実施形態と同様に第1乃至第7の実施形態のいずれかの光源装置を用いることができる。
(変形実施形態)
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、上述の第1の実施形態から第8の実施形態として述べた構成を任意に組み合わせる変形をしてもよい。
101:シード光源
102:光結合素子
103:非線形導波路
104:光分岐素子
105:光増幅部
106:出力部

Claims (27)

  1. 第1の波長を有する光を出力する光源と、
    光パラメトリック効果により、前記第1の波長を有する光から、第2の波長を有する光と、第3の波長を有する光とを含む光を生成する非線形導波路と、
    前記非線形導波路から出力される、前記第1の波長を有する光と、前記第2の波長を有する光と、前記第3の波長を有する光とを含む光を波長に応じて分岐する光分岐素子と、
    前記光分岐素子によって分岐された前記第3の波長を有する光の少なくとも一部を含む光を出力する出力部と、
    前記光分岐素子によって分岐された前記第2の波長を有する光の少なくとも一部を含む光を増幅する光増幅部と、
    前記光源から出力される前記第1の波長を有する光と、前記光増幅部により増幅された前記第2の波長を有する光とを含む光を結合して前記非線形導波路に入力させる光結合素子と、
    を有し、
    前記非線形導波路において、前記第1の波長を有する光と、前記光増幅部により増幅された前記第2の波長を有する光とが重ね合わされて伝搬するように構成されており、
    前記光増幅部は、前記第2の波長を有する光のスペクトル幅を狭める光スペクトル幅制限素子を含むことを特徴とする光源装置。
  2. 前記光増幅部では、前記第2の波長を有する光のみが増幅されることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記非線形導波路、前記光分岐素子、前記光増幅部、及び前記光結合素子が光パラメトリック共振器を構成していることを特徴とする請求項1または2に記載の光源装置。
  4. 前記光パラメトリック共振器の共振器長は、前記光パラメトリック共振器中の前記第2の波長を有する光のパルスと、前記光パラメトリック共振器に入射される前記第1の波長を有する光のパルスとのタイミングが合致するように調整されることを特徴とする請求項3に記載の光源装置。
  5. 前記光スペクトル幅制限素子は、前記第2の波長を有する光のスペクトルにおいて、中心波長と透過スペクトル幅のうちの少なくとも一方が可変である、可変スペクトルフィルタであることを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  6. 前記光スペクトル幅制限素子は、前記第2の波長を有する光のスペクトル幅を狭めて増幅する増幅素子であることを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  7. 前記非線形導波路、前記光分岐素子、前記光増幅部及び前記光結合素子を含むループ内に、遅延量が可変の光遅延器をさらに有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の光源装置。
  8. 前記第2の波長を有する光に対する分散値が、前記非線形導波路、前記光分岐素子、前記光増幅部及び前記光結合素子を含むループ全体として、ゼロであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の光源装置。
  9. 前記第2の波長を有する光に対する分散が、前記非線形導波路、前記光分岐素子、前記光増幅部及び前記光結合素子を含むループ全体において、正常分散であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の光源装置。
  10. 前記第2の波長を有する光に対する分散が、前記非線形導波路、前記光分岐素子、前記光増幅部及び前記光結合素子を含むループ全体において、異常分散であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の光源装置。
  11. 前記第2の波長が前記第1の波長よりも長く、前記第3の波長が前記第1の波長より短いことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光源装置。
  12. 前記第2の波長が前記第1の波長よりも短く、前記第3の波長が前記第1の波長より長いことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光源装置。
  13. 前記非線形導波路、前記光分岐素子、前記光増幅部及び前記光結合素子を含むループ内に、偏光を調整するための偏光調整素子をさらに有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の光源装置。
  14. 第1の波長を有する光を出力する光源と、
    光パラメトリック効果により、前記第1の波長を有する光から、第2の波長を有する光と、第3の波長を有する光とを含む光を生成する非線形導波路と、
    前記非線形導波路から出力される、前記第1の波長を有する光と、前記第2の波長を有する光と、前記第3の波長を有する光とを含む光を波長に応じて分岐する光分岐素子と、
    前記光分岐素子によって分岐された前記第3の波長を有する光の少なくとも一部を含む光を出力する出力部と、
    前記光分岐素子によって分岐された前記第2の波長を有する光の少なくとも一部を含む光を増幅する光増幅部と、
    前記光源から出力される前記第1の波長を有する光と、前記光増幅部により増幅された前記第2の波長を有する光とを含む光を結合して前記非線形導波路に入力させる光結合素子と、
    を有し、
    前記非線形導波路において、前記第1の波長を有する光と、前記光増幅部により増幅された前記第2の波長を有する光とが重ね合わされて伝搬するように構成されており、
    前記光増幅部では、前記第2の波長を有する光のみが増幅されることを特徴とする光源装置。
  15. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の光源装置と、
    中心波長が互いに異なる2つの光が被検体に射出された際に、前記被検体にて反射される光、前記被検体を透過する光、前記被検体において発せられる光、のうち少なくとも1つを受光する受光素子と、を有し、
    前記光源装置は、前記中心波長が互いに異なる2つの光のうち少なくとも1つの光を前記被検体に射出することを特徴とする情報取得装置。
  16. 光パラメトリック効果により、第1の波長を有する光から、第2の波長を有する光と、第3の波長を有する光とを含む光を生成する非線形導波路と、
    前記非線形導波路から出力される、前記第1の波長を有する光と、前記第2の波長を有する光と、前記第3の波長を有する光とを含む光を波長に応じて分岐する光分岐素子と、
    前記光分岐素子によって分岐された前記第3の波長を有する光の少なくとも一部を含む光を出力する出力部と、
    前記光分岐素子によって分岐された前記第2の波長を有する光の少なくとも一部を含む光を増幅する光増幅部と、
    外部より入力される前記第1の波長を有する光と、前記光増幅部により増幅された前記第2の波長を有する光とを含む光を結合して前記非線形導波路に入力させる光結合素子と、
    を有し、
    前記非線形導波路において、前記第1の波長を有する光と、前記光増幅部により増幅された前記第2の波長を有する光とが重ね合わされて伝搬するように構成されており、
    前記光増幅部は、前記第2の波長を有する光のスペクトル幅を狭める光スペクトル幅制限素子を含むことを特徴とする波長変換装置。
  17. 前記光増幅部では、前記第2の波長を有する光のみが増幅されることを特徴とする請求項16に記載の波長変換装置。
  18. 前記非線形導波路、前記光分岐素子、前記光増幅部、及び前記光結合素子が光パラメトリック共振器を構成していることを特徴とする請求項16または17に記載の波長変換装置。
  19. 前記光パラメトリック共振器の共振器長は、前記光パラメトリック共振器中の前記第2の波長を有する光のパルスと、前記光パラメトリック共振器に入射される前記第1の波長を有する光のパルスとのタイミングが合致するように調整されることを特徴とする請求項18に記載の波長変換装置。
  20. 前記光スペクトル幅制限素子は、前記第2の波長を有する光のスペクトルにおいて、中心波長と透過スペクトル幅のうちの少なくとも一方が可変である、可変スペクトルフィルタであることを特徴とする請求項16に記載の波長変換装置。
  21. 前記光スペクトル幅制限素子は、前記第2の波長を有する光のスペクトル幅を狭めて増幅する増幅素子であることを特徴とする請求項16に記載の波長変換装置。
  22. 前記非線形導波路、前記光分岐素子、前記光増幅部及び前記光結合素子を含むループ内に、遅延量が可変の光遅延器をさらに有することを特徴とする請求項16乃至21のいずれか1項に記載の波長変換装置。
  23. 前記第2の波長が前記第1の波長よりも長く、前記第3の波長が前記第1の波長より短いことを特徴とする請求項16乃至22のいずれか1項に記載の波長変換装置。
  24. 前記第2の波長が前記第1の波長よりも短く、前記第3の波長が前記第1の波長より長いことを特徴とする請求項16乃至22のいずれか1項に記載の波長変換装置。
  25. 前記非線形導波路、前記光分岐素子、前記光増幅部及び前記光結合素子を含むループ内に、偏光を調整するための偏光調整素子をさらに有することを特徴とする請求項16乃至21のいずれか1項に記載の波長変換装置。
  26. 光パラメトリック効果により、第1の波長を有する光から、第2の波長を有する光と、第3の波長を有する光とを含む光を生成する非線形導波路と、
    前記非線形導波路から出力される、前記第1の波長を有する光と、前記第2の波長を有する光と、前記第3の波長を有する光とを含む光を波長に応じて分岐する光分岐素子と、
    前記光分岐素子によって分岐された前記第3の波長を有する光の少なくとも一部を含む光を出力する出力部と、
    前記光分岐素子によって分岐された前記第2の波長を有する光の少なくとも一部を含む光を増幅する光増幅部と、
    外部より入力される前記第1の波長を有する光と、前記光増幅部により増幅された前記第2の波長を有する光とを含む光を結合して前記非線形導波路に入力させる光結合素子と、
    を有し、
    前記非線形導波路において、前記第1の波長を有する光と、前記光増幅部により増幅された前記第2の波長を有する光とが重ね合わされて伝搬するように構成されており、
    前記光増幅部では、前記第2の波長を有する光のみが増幅されることを特徴とする波長変換装置。
  27. 請求項16乃至26のいずれか1項に記載の波長変換装置と、
    前記第1の波長を有する光を出力する光源と、
    中心波長が互いに異なる2つの光が被検体に射出された際に、前記被検体にて反射される光、前記被検体を透過する光、前記被検体において発せられる光、のうち少なくとも1つを受光する受光素子と、を有し、
    前記波長変換装置は、前記光源から出力される前記第1の波長を有する光の少なくとも一部が入力されて、前記出力部から前記第3の波長を有する光の少なくとも一部を含む光を出力し、
    前記中心波長が互いに異なる2つの光は、前記光源から出力される前記第1の波長を有する光のうち、前記波長変換装置に入力されない光の少なくとも一部と、前記波長変換装置の前記出力部から出力される前記第3の波長を有する光の少なくとも一部と、を含むことを特徴とする情報取得装置。
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