以下、本発明の各実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、以下の各実施形態では、実行可能な処理量として設定される設定処理量に応じて処理を実行する画像形成装置と、該画像形成装置を管理する管理装置とを有する管理システムを提供する。
管理装置は、ユーザにより追加された処理量である追加処理量を、固有の処理量識別情報と対応付けて管理する処理量管理手段を有する。また、管理装置は、画像形成装置を特定するための固有の機器識別情報を管理する機器管理手段を有する。更に、管理装置は、画像形成装置から受信した利用要求に、処理量識別情報と機器識別情報とが含まれていると判定した場合に、処理量識別情報に対応付けて管理されている追加処理量を、設定処理量として送信する送信手段を有する。
ここで、処理量には、例えば、トナーの使用量、印刷時の用紙枚数、ポイント数などが含まれる。ポイント数は、例えば、モノクロの片面印刷1枚であれば1、モノクロの両面印刷1枚であれば2、カラーの片面印刷1枚であれば3、カラーの両面印刷1枚であれば4等と規定されている。つまり、ポイント数は、トナー使用量や用紙枚数と関連付けて規定されている。あるいは、ポイント数は、画像形成装置のその他の処理内容と関連付けて規定されていてもよい。
以下では、処理量としてポイント数を例に、各実施形態の詳細な説明を行う。なお、各実施形態に係る明細書及び図面の記載に際して、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
[第1の実施形態]
<1.管理システムの全体構成>
はじめに、管理システムの全体構成について説明する。図1は、管理システムの全体構成を示す図である。
図1に示すように、管理システム100は、管理装置110と、販売サーバ130と、画像形成装置150と、決済機関170と、情報端末180とを有する。管理装置110と、販売サーバ130と、画像形成装置150と、決済機関170と、情報端末180とは、ネットワーク190を介して通信可能に接続されている。なお、本実施形態において画像形成装置150と情報端末180は、同じ顧客(例えば、画像形成装置150を購入またはレンタルした会社等)が所有しているものとする。
管理装置110は、画像形成装置150を管理する装置である。なお、本実施形態において、管理装置110は、画像形成装置150を顧客に提供する管理者(画像形成装置150の製造会社またはその関連会社等)が所有しているものとする。管理装置110は、管理プログラム120と、ポイント管理情報データベース(以下、DBと略す)121と、機器登録情報DB122とを有する。
管理プログラム120は、顧客のユーザ102が、画像形成装置150を使用する際に必要な「ポイント」のポイント発行番号を発行し、ポイント発行番号をポイント数と関連付けてポイント管理情報に記録する。なお、ポイントとは、顧客が代金と引き換えに購入し、画像形成装置150において所定のサービス(コピーサービス、プリントサービス、ファクシミリサービス等)の提供を受ける際に利用する電子データを指すものとする。
また、管理プログラム120は、管理対象である画像形成装置150に関する情報等を機器登録情報に記録する。更に、管理プログラム120は、画像形成装置150からのポイント要求(ポイントの利用要求)を受信した場合に、ポイント管理情報及び機器登録情報に基づいてポイントの利用可否を判定し、利用可能と判定した場合にポイント数を画像形成装置150に送信する。
ポイント管理情報DB121は、顧客が購入したポイントのポイント数(顧客により追加された「追加処理量」)を、ポイント発行番号(処理量識別情報の一例であるポイント識別情報)と対応付けて記録したポイント管理情報を格納する。
機器登録情報DB122は、管理対象である画像形成装置150に関する情報等(画像形成装置150の固有の識別情報である機種機番や、画像形成装置150の登録時に付与される登録番号(機器識別情報)を含む)が記録された機器登録情報を格納する。なお、機器登録情報への画像形成装置150に関する情報等の記録操作は、その一部を管理者のオペレータ101が行うものとする。
販売サーバ130は、各種商品やサービスを提供するための電子商取引が可能なサイトを提供するサーバ装置である。販売サーバ130は、販売プログラム140と、顧客管理情報DB141とを有する。
販売プログラム140は、電子商取引可能なサイトを提供し、例えば、顧客からの画像形成装置150の購入の申込みまたはレンタルの申込み、ポイント購入の申込みを受け付ける。また、販売プログラム140は、顧客からの各種申込みに応じて、決済機関170に決済を依頼する。更に、販売プログラム140は、決済機関170による決済が完了した場合に、管理装置110に対して契約情報を送信したり、ポイントの発行依頼を行ったりする。
顧客管理情報DB141は、顧客が各種申込みを行う際に、例えばユーザ102が情報端末180を介して入力した、当該顧客に関する情報を記録した顧客管理情報を格納する。
画像形成装置150は、コピーサービスやプリントサービス、ファクシミリサービスを提供する装置であり、設定されたポイント数(利用可能な処理量として設定された「設定処理量」)に応じて処理を実行する。画像形成装置150は、利用管理プログラム160とポイント設定情報DB161とを有する。
利用管理プログラム160は、ユーザ102が画像形成装置150を利用する際に必要なポイント数を管理装置110からダウンロードし、画像形成装置150に設定するための処理を実行する。また、利用管理プログラム160は、ユーザ102がコピーサービスやプリントサービス、ファクシミリサービス等を利用するごとに、設定したポイント数を減算する処理を実行する。
ポイント設定情報DB161は、利用管理プログラム160によりダウンロードされたポイントのポイント数が記録されたポイント設定情報を格納する。
決済機関170は、顧客が購入した各種商品やサービスの決済(クレジットカードによる決済、コンビニエンスストアにおける支払いによる決済、口座引き落としによる決済等)を実施する機関である。
情報端末180は、顧客が各種商品の購入の申込みや各種サービス(レンタル)の申込みを行う際にユーザ102により操作される端末である。情報端末180は、販売サーバ130が提供する電子商取引可能なサイトにアクセスするためのWebブラウザ等を有する。
<2.管理装置のハードウェア構成>
次に、管理装置110のハードウェア構成について説明する。図2は、管理装置110のハードウェア構成を示す図である。
図2に示すように、管理装置110は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、記憶部204を備える。更に、管理装置110は、入力部205、表示部206、通信部207を備える。なお、管理装置110の各部は、バス208を介して相互に接続されている。
CPU201は、記憶部204に格納された各種プログラム(例えば、管理プログラム120)を実行するコンピュータである。
ROM202は不揮発性メモリである。ROM202は、記憶部204に格納された各種プログラムを、CPU201が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する。具体的には、BIOS(Basic Input/Output System)やEFI(Extensible Firmware Interface)等のブートプログラムなどを格納する。
RAM203は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の主記憶装置である。RAM203は、記憶部204に格納された各種プログラムがCPU201によって実行される際に展開される、作業領域として機能する。
記憶部204は、CPU201により実行される各種プログラム及び各種プログラムがCPU201により実行される際に利用される各種DBを格納する。なお、各種DBには、例えば、ポイント管理情報DB121、機器登録情報DB122等が含まれる。
入力部205は、オペレータ101が管理装置110に各種指示を入力するためのインタフェースである。表示部206は、管理装置110が有する各種情報を表示する。
通信部207は、ネットワーク190を介して、販売サーバ130及び画像形成装置150と通信を行う。
なお、販売サーバ130及び情報端末180も、管理装置110と同様のハードウェア構成を有しているものとする(説明の簡略化のため、販売サーバ130と情報端末180のハードウェア構成は省略する)。
<3.画像形成装置のハードウェア構成>
次に、画像形成装置150のハードウェア構成について説明する。図3は、画像形成装置150のハードウェア構成を示す図である。
図3に示すように、画像形成装置150はコントローラ300を有する。コントローラ300は、CPU301、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)302、SDRAM303、フラッシュメモリ(不揮発性メモリ)304、HDD(Hard Disk Drive)305、PHY(Physical layer)306を有する。
CPU301は、ASIC302を介して各種プログラム(例えば、利用管理プログラム160等)を実行するコンピュータである。
ASIC302は、CPUインタフェース、SDRAMインタフェース、ローカルバスインタフェース、PCIバスインタフェース、MAC(Media Access Controller)、HDDインタフェースなどを備える多機能デバイスボードである。
SDRAM303は、各種プログラムを記憶するプログラムメモリや、CPU301が各種プログラムを実行する際に使用するワークメモリ等として機能する。なお、SDRAM303の代わりに、DRAMやSRAMを用いてもよい。
フラッシュメモリ304は不揮発性メモリであり、画像形成装置150を起動させるブートローダ(ブートプログラム)やOS(Operating system)を記憶する固定プログラムメモリとして機能する。また、フラッシュメモリ304は、各アプリケーションソフトウェア(例えば、利用管理プログラム160など)を記憶するアプリケーションメモリとして機能する。また、フラッシュメモリ304は、各サービス(コピーサービス、プリントサービス、ファクシミリサービス)のソフトウェアを記憶するサービスメモリとして機能する。更に、フラッシュメモリ304は、ファームウェアを記憶するファームメモリ、ネットワークアドレスや機種機番、ポイント数が設定されたポイント設定情報を記憶するデータメモリとして機能する。
なお、フラッシュメモリ304の代わりに、RAMと電池を利用したバックアップ回路を集積した不揮発性RAMや、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の他の不揮発性メモリを使用してもよい。
HDD305は、画像形成装置150の電源のオン、オフに関わりなくデータを記憶する不揮発性の記録媒体である。HDD305は、フラッシュメモリ304内に記憶されたプログラム及びデータ以外のプログラム及びデータを記録する。なお、HDD305は、ファームメモリとして使用してもよい。
PHY306は、ネットワーク190を介して管理装置110と通信を行うためのインタフェースである。管理装置110と画像形成装置150との間の通信は、PHY306を介して行われる。
コントローラ300には、操作部310が接続されている。操作部310は、各種の操作キー及びLCD(Liquid crystal display)またはCRTの文字表示器を有し、ユーザ102が画像形成装置150に各種指示を入力する際に用いられる。
更に、コントローラ300には、PCIバスを介して、ファクス制御ユニット320、USB330、IEEE1394、プロッタエンジン350、スキャナエンジン360が接続されている。これにより、画像形成装置150では、コピーサービス、プリントサービス、ファクシミリサービス等の各サービスを提供することができる。
<4.管理装置に格納される各種情報の説明>
次に、管理装置110に格納される各種情報について説明する。
(1)ポイント管理情報DBに格納されるポイント管理情報
図4は、ポイント管理情報DB121に格納されるポイント管理情報400の一例を示す図である。図4に示すように、ポイント管理情報400には情報の項目として、“ポイント発行番号”、“ポイント数”、“画像形成装置に対する設定状態”が含まれる。
“ポイント発行番号”には、顧客が代金と引き換えにポイントを購入した際に管理装置110により発行される発行番号が記録される。ポイント発行番号は、顧客がポイントを購入するごとに発行され、購入機会ごとに固有の識別情報が付される。
“ポイント数”には、顧客がポイントの購入の際に支払った代金に対応するポイント数(電子データ)が、購入の際に発行されたポイント発行番号と対応付けて記録される。図4の例では、ポイント数=100がポイント発行番号=P12345001と対応付けて記録されている。
“画像形成装置に対する設定状態”には、顧客が購入したポイントが、画像形成装置150に設定されたか否かを示す情報が記録される。デフォルトとして「未設定」が記録されており、ユーザ102の操作により、画像形成装置150にポイントが設定された場合に、「設定済み」に変更される。このように、ポイント管理情報400において設定状態を管理することで、同一のポイント発行番号のポイント数が、同じ画像形成装置または異なる画像形成装置に重複して設定されることを回避することができる。
(2)機器登録情報DBに格納される機器登録情報
図5は、機器登録情報DB122に格納される機器登録情報500の一例を示す図である。図5に示すように、機器登録情報500には情報の項目として、“機種機番”、“モデル名”、“登録番号”、“契約形態”、“機器設置状態”、“レンタル期間”、“印刷許可設定”が含まれる。
“機種機番”には、画像形成装置を特定するために、それぞれの画像形成装置ごとに予め付された固有の識別情報が記録される。
“モデル名”には、画像形成装置の機種を特定するため、機種ごとに予め付された固有の識別情報が記録される。
“登録番号”には、販売またはレンタルされた画像形成装置を管理装置110に登録する際に画像形成装置ごとに発行される、固有の識別情報が記録される。
“契約形態”には、登録される画像形成装置が、販売された画像形成装置なのかレンタルされた画像形成装置なのかを示す情報が記録される。
“機器設置状態”には、画像形成装置が顧客側に設置され、ネットワーク190を介して当該画像形成装置より、機器登録情報500に記録された機種機番及び登録番号に合致する番号が登録状況確認要求として送信された場合に、「機器設置済み」と記録される。なお、“機器設置状態”には、デフォルトとして「機器未設置」が記録されているものとする。
“レンタル期間”には、契約形態=レンタルの画像形成装置のレンタル期間が記録される。契約形態=売り切りの画像形成装置の場合、“レンタル期間”は空欄となる。
“印刷許可設定”には、画像形成装置が各サービス(コピーサービス、プリントサービス、ファクシミリサービス等)を提供してよいか否かを示す情報が記録される。デフォルトでは、「印刷禁止」が記録されており、機器設置状態=機器設置済みになった場合に、「印刷許可」に変更される。なお、レンタル期間が過ぎた場合あるいはオペレータ101が「印刷禁止」を入力した場合には、「印刷許可」が「印刷禁止」に変更される。
なお、機器登録情報500に含まれる情報の項目のうち、“機種機番”、“モデル名”、“契約形態”、“レンタル期間”については、顧客との画像形成装置の購入契約またはレンタル契約が成立した場合に、オペレータ101が管理装置110に入力する。
また、機器登録情報500に含まれる情報の項目のうち、“登録番号”については、オペレータ101による入力が完了することで自動的に発行され、機器登録情報500に記録される。これにより、機器登録情報500への画像形成装置の登録が完了する。
<5.販売サーバに格納される各種情報の説明>
次に、販売サーバ130に格納される各種情報について説明する。図6は、顧客管理情報DB141に格納される顧客管理情報600の一例を示す図である。
図6に示すように、顧客管理情報600の情報の項目には、“顧客ID”、“パスワード”、“会社名”、“担当者名”、“住所”、“電話番号”、“メールアドレス”、“決済方法”が含まれる。各情報の項目には、顧客が画像形成装置を購入またはレンタルする際に、ユーザ102により入力され、情報端末180を介して販売サーバ130に送信された顧客に関する情報が記録される。
“顧客ID”には、顧客を特定するための固有の識別情報が記録される。“パスワード”には、顧客を認証する際に用いるパスワードが記録される。なお、販売サーバ130では、顧客IDとパスワードとを用いて、顧客を認証する。
“会社名”、“担当者名”、“住所”、“電話番号”、“メールアドレス”には、それぞれ、顧客の会社名、連絡先窓口となる担当者の名前、顧客の会社の住所、電話番号、担当者のメールアドレスが記録される。
“決済方法”には、画像形成装置を購入またはレンタルする際の代金の支払い方法が記録される。図6の例では、顧客ID=ABC11111の顧客の場合、「クレジット」で決済し、顧客ID=ABC12222の顧客の場合、「口座引き落とし」で決済することが記録されている。
顧客管理情報600の各情報の項目に顧客に関する情報が記録されることで、顧客管理情報600への顧客の登録が完了する。
<6.管理装置の機能構成>
次に、管理プログラム120がCPU201により実行されることで管理装置110により実現される機能について説明する。図7は、管理装置110の機能構成を示す図である。図7に示すように、管理装置110により実現される機能には、機器管理部710、ポイント管理部720が含まれる。
機器管理部710は、機器登録情報DB122に格納された機器登録情報500を管理する。具体的には、オペレータ101からの入力に基づいて、機器登録情報500の各情報の項目への記録を行う。また、記録が完了した場合に登録番号を発行し、発行した登録番号を機器登録情報500に記録する。また、画像形成装置150を設置した際に、ユーザ102が操作することで送信される登録状況確認要求に基づいて、画像形成装置150が機器登録情報500に登録されているか否かの判定を行うとともに、判定結果を画像形成装置150に送信する。更に、判定結果に応じて、機器登録情報500の記録内容(“機器設置状態”)を変更する。
また、機器管理部710は、ユーザ102がポイント数のダウンロード実行指示を入力することで、画像形成装置150から管理装置110に対してポイント要求が行われた場合に、当該ポイント要求に含まれる登録番号を抽出する。また、機器登録情報500に当該抽出した登録番号が記録されているか否かを判定し、判定の結果をポイント管理部720に通知する。
ポイント管理部720は、ポイント管理情報DB121に格納されたポイント管理情報400を管理する。具体的には、顧客がポイントを購入したことで、販売サーバ130よりポイント発行依頼を受信した場合に、ポイント発行番号を発行する。また、発行したポイント発行番号を、ポイント管理情報400に、顧客が購入したポイントのポイント数と対応付けて記録する。また、発行したポイント発行番号を販売サーバ130に通知する。更に、ユーザ102がポイント数のダウンロード実行指示を入力することで、画像形成装置150から管理装置110に対してポイント要求が行われた場合に、当該ポイント要求に含まれるポイント発行番号を抽出する。更に、ポイント管理情報400に当該ポイント発行番号が記録されているか否かを確認する。
また、ポイント管理部720は、機器登録情報500に登録番号が記録されていると判定され、かつ、ポイント管理情報400にポイント発行番号が記録されていると判定された場合に、画像形成装置150に対して、記録されているポイント数を送信する。
<7.販売サーバの機能構成>
次に、販売プログラム140がCPU201により実行されることで販売サーバ130により実現される機能について説明する。図8は、販売サーバ130の機能構成を示す図である。図8に示すように、販売サーバ130により実現される機能には、購入受付部810、決済要求部820、購入通知部830、ポイント発行要求部840、ポイント発行番号通知部850が含まれる。
購入受付部810は、ユーザ102が情報端末180を操作することで、販売サーバ130にて販売されている商品の購入の申込みまたはその商品に係るサービスの申込みを行った場合に、当該操作内容を受け付ける。商品の購入の申込みおよびサービスの申込みには、画像形成装置150の購入またはレンタルの申込みや、ポイント購入の申込み等が含まれる。
決済要求部820は、購入受付部810において購入の申込みを受け付けた後、顧客が代金の支払いを行うことができるように、顧客管理情報DB141に格納された顧客管理情報600に基づいて、決済機関170に対して決済依頼を送信する。
購入通知部830は、決済要求部820による決済依頼に応じて、決済機関170より画像形成装置の購入契約またはレンタル契約に関する決済完了の通知を受信した場合に、管理装置110に、決済完了に応じた情報を通知する。具体的には、画像形成装置150の購入契約またはレンタル契約が成立した際の契約情報が管理装置110に送信される。また、購入通知部830は、管理装置110により発行された登録番号を情報端末180に送信する。
ポイント発行要求部840は、決済要求部820による決済依頼に応じて、決済機関170よりポイント購入に関して決済完了の通知を受信した場合に、管理装置110に対して、決済完了に応じた情報を通知する。具体的には、管理装置110に対して、ポイント発行依頼が送信される。
ポイント発行番号通知部850は、ポイント発行依頼に応じて、管理装置110においてポイント発行番号が発行された場合、当該ポイント発行番号を情報端末180に送信する。
<8.画像形成装置の機能構成>
次に、利用管理プログラム160がCPU301により実行されることで画像形成装置150により実現される機能について説明する。図9は、画像形成装置150の機能構成を示す図である。図9に示すように、画像形成装置150により実現される機能には、登録状況確認部910、利用受付部920、ポイント数管理部930が含まれる。
登録状況確認部910は、ユーザ102より登録番号、機種機番の入力を受け付け、管理装置110に対して、登録状況確認要求を送信する。また、登録状況確認部910は、登録状況確認要求の送信に応じて、管理装置110より確認結果を受信した場合に、操作部310に確認結果を表示する。
利用受付部920は、画像形成装置150に対するポイント数の設定に際してユーザ102よりポイント発行番号の入力を受け付ける。また、利用受付部920は、ユーザ102よりポイント数のダウンロード実行指示が入力された場合に、管理装置110に対してポイント要求を送信する。なお、利用受付部920では、ユーザ102により入力されたポイント発行番号と、画像形成装置150の機種機番とをポイント要求に含めて、管理装置110に送信する。また、利用受付部920は、ポイント要求の送信に応じて管理装置110よりポイント数を受信した場合に、当該受信したポイント数をポイント設定情報DB161に設定するとともに、操作部310に表示する。
図10Aおよび図10Bは、利用受付部920によりポイント要求処理が実行された場合の、操作部310の表示画面1000の一例を示す図である。このうち、図10Aは、ポイント発行番号の入力を受け付けるための画面である。
図10Aに示すように、ポイント発行番号の入力を受け付けるための画面には、“現在のポイント数”を表示する領域と、“ポイント発行番号”を入力する領域とが設けられている。ユーザ102は、ポイント発行番号を入力する領域に、ポイントを購入した際に販売サーバ130から情報端末180に通知されたポイント発行番号を入力する。ポイント発行番号を入力した後に、ユーザ102が“ダウンロード実行”ボタンを押圧することで、利用受付部920では、管理装置110に対してポイント要求を送信する。
図10Bは、ポイント要求の送信に応じて管理装置110より送信されたポイント数を表示するための画面である。図10Bに示すように、ポイント数を表示するための画面には、既にポイント設定情報DB161に設定されているポイント数と、今回ダウンロードされたポイント数との合計値が表示される。
図9の説明に戻る。ポイント数管理部930は、ユーザ102よりサービス開始(ここではプリントサービス開始)の指示が入力され、画像形成装置150が印刷処理を実行した場合に、ポイント設定情報DB161に設定されたポイント数から処理内容に応じたポイント数を減算する。また、ポイント数管理部930は、減算後のポイント数をポイント設定情報DB161に記録するとともに、操作部310に表示する。
<9.管理システムにおける管理処理の流れ>
次に、管理システム100における管理処理の流れについて説明する。図11及び図12は、管理システム100における管理処理の流れを示すシーケンス図である。図11及び図12に示すように、管理システム100における管理処理は、機器購入フェーズ、機器登録確認フェーズ、ポイント購入フェーズ、ポイント設定フェーズ、ポイント消費フェーズに大別することができる。以下、各フェーズの詳細について説明する。
(1)機器購入フェーズ
ステップS1101において、ユーザ102は、情報端末180に、画像形成装置150の購入またはレンタルの申込みに必要な契約情報を入力する。なお、購入またはレンタルの申込みに必要な契約情報には、画像形成装置150のモデル名、契約形態、レンタル期間、顧客ID、会社名、担当者名、住所、電話番号、メールアドレス、決済方法が含まれる。
ステップS1102において、情報端末180は、ユーザ102により入力された、画像形成装置150の購入またはレンタルの申込みに必要な契約情報を、販売サーバ130の購入受付部810に送信する。
契約情報を受信した販売サーバ130の購入受付部810では、契約情報に含まれる顧客ID、会社名、担当者名、従所、電話番号、メールアドレス、決済方法を顧客管理情報600に記録する。また、ステップS1103において、販売サーバ130の決済要求部820は、決済機関170に対して決済依頼を送信する。決済依頼を受信した決済機関170では、ステップS1104において、決済処理を行う。更に、決済処理が完了すると、決済機関170は、ステップS1105において、販売サーバ130の購入通知部830に対して決済完了の通知を送信する。
決済機関170より決済完了の通知を受信した販売サーバ130の購入通知部830では、ステップS1106において、契約情報を管理装置110に送信する。
管理装置110が契約情報を受信すると、ステップS1107において、オペレータ101は、受信した契約情報に基づいて、機器登録情報500に、モデル名、契約形態、レンタル期間を入力する。また、オペレータ101は、顧客に納入する画像形成装置150の機種機番を機器登録情報500に記録する。
オペレータ101による機器登録情報500の各情報の項目への記録が完了すると、ステップS1108において、管理装置110の機器管理部710は、画像形成装置150についての登録番号を発行する。
ステップS1109において、管理装置110の機器管理部710は、発行した登録番号を機器登録情報500に記録した後、機器登録情報DB122に機器登録情報500を格納する。
ステップS1110において、管理装置110の機器管理部710はステップS1108において発行した登録番号を販売サーバ130の購入通知部830に送信する。更に、ステップS1111において、販売サーバ130の購入通知部830は、受信した登録番号を情報端末180に送信する。これにより、ユーザ102は、購入またはレンタルした画像形成装置150の登録番号を取得することができる。
なお、管理装置110の機器管理部710によるステップS1108、S1109の処理を含む機器登録処理についての更なる詳細は図13を用いて後述する。
(2)機器登録確認フェーズ
機器購入フェーズが完了すると、購入またはレンタルされた画像形成装置150が顧客側に納入され、設置される。これにより、機器登録確認フェーズに移行する。
ステップS1120において、ユーザ102は、購入またはレンタルした画像形成装置150の登録番号を、画像形成装置150に入力する。
ステップS1121において、画像形成装置150の登録状況確認部910は、ユーザ102により入力された登録番号及び画像形成装置150に保持された機種機番を含む登録状況確認要求を管理装置110の機器管理部710に送信する。
ステップS1122において、管理装置110の機器管理部710は、受信した登録状況確認要求に含まれる登録番号及び機種機番が、機器登録情報500に記録されているか否かを確認する。また、ステップS1123において、機器管理部710は、確認結果を画像形成装置150の登録状況確認部910に送信する。
確認結果を受信した画像形成装置150の登録状況確認部910では、ステップS1124において、確認結果を操作部310に表示する。
なお、管理装置110により実行される、ステップS1122の処理を含む登録状況確認処理についての更なる詳細は図14を用いて後述する。
(3)ポイント購入フェーズ
機器登録確認フェーズが完了するとポイント購入フェーズに移行し、設置された画像形成装置150は、ユーザ102がポイント数を設定することで、利用できるようになる。
ステップS1130において、ユーザ102はポイント購入の申込みに必要な購入情報を、情報端末180に対して入力する。具体的には、購入するポイント数、顧客ID、会社名、担当者名、住所、電話番号、メールアドレス、決済方法等の購入情報を入力する。
ステップS1131において、情報端末180は、ユーザ102により入力された購入情報を販売サーバ130の購入受付部810に送信する。購入情報を受信した販売サーバ130の購入受付部810では、購入情報に含まれる、顧客ID、会社名、担当者名、住所、電話番号、メールアドレス、決済方法等を顧客管理情報600に記録する。また、ステップS1132において、販売サーバ130の決済要求部820は、決済機関170に対して決済依頼を送信する。決済依頼を受けた決済機関170では、ステップS1133において決済処理を行う。更に、決済処理が完了すると、決済機関170は、ステップS1134において、販売サーバ130のポイント発行要求部840に対して決済完了の通知を送信する。
決済機関170より決済完了の通知を受信した販売サーバ130のポイント発行要求部840では、ステップS1135において、管理装置110のポイント管理部720に対してポイント発行依頼を送信する。なお、ポイント発行依頼には、顧客により購入されたポイントのポイント数が含まれる。
ステップS1136において、管理装置110のポイント管理部720では、受信したポイント発行依頼に基づいて、ポイント発行番号を発行する。更に、ポイント管理部720は、発行したポイント発行番号とポイント発行依頼に含まれるポイント数とを対応付けて、ポイント管理情報400に記録する。
ステップS1137において、管理装置110のポイント管理部720は、発行したポイント発行番号を販売サーバ130のポイント発行番号通知部850に送信する。ステップS1138において、販売サーバ130のポイント発行番号通知部850は、受信したポイント発行番号を情報端末180に送信する。これにより、ユーザ102は、購入したポイントのポイント発行番号を入手することができる。
なお、管理装置110のポイント管理部720により実行される、ステップS1136の処理を含むポイント発行処理についての更なる詳細は図15を用いて後述する。
(4)ポイント設定フェーズ
ポイント購入フェーズが完了し、顧客がポイントを購入すると、ユーザ102が画像形成装置150を操作し、購入したポイントのポイント数を画像形成装置150に設定するポイント設定フェーズに移行する。
図12のステップS1201において、ユーザ102は、画像形成装置150の操作部310の表示画面1000を介して、ポイント発行番号を入力し、ダウンロード実行ボタンを押圧する。
ステップS1202において、画像形成装置150の利用受付部920は、ユーザ102により入力されたポイント発行番号と、画像形成装置150の機種機番とを含むポイント要求を、管理装置110のポイント管理部720に送信する。
ステップS1203において、管理装置110のポイント管理部720は、ポイント利用可否を確認する。具体的には、ポイント管理部720は、受信したポイント要求に含まれるポイント発行番号がポイント管理情報400に記録されているか否かを判定する。また、ポイント管理部720は、当該ポイント発行番号のポイントが、既に画像形成装置150に設定されていないか否かを判定する。
ステップS1204において、管理装置110の機器管理部710は、受信したポイント要求に含まれる機種機番が機器登録情報500に記録されているか否かを判定する。
ステップS1203において、ポイント発行番号がポイント管理情報400に記録されており、かつ、まだ画像形成装置150に設定されていないと判定され、ステップS1204において、機種機番が機器登録情報500に記録されていると判定されたとする。この場合、ステップS1205において、管理装置110のポイント管理部720は、ポイント発行番号に対応付けて記録されているポイント数を画像形成装置150の利用受付部920に送信する。
ステップS1206において、画像形成装置150の利用受付部920は、管理装置110のポイント管理部720よりポイント数を受信すると、ポイント設定情報DB161に設定する。また、利用受付部920は、受信したポイント数と、既にポイント設定情報DB161に設定されているポイント数との合計値を操作部310に表示する。
なお、ステップS1202〜ステップS1206の処理のうち、画像形成装置150の利用受付部920により実行される処理を含むポイント要求処理についての更なる詳細は図16を用いて後述する。また、管理装置110の機器管理部710、ポイント管理部720により実行される処理を含む判定処理についての更なる詳細は図17を用いて後述する。
(5)ポイント消費フェーズ
ポイント設定フェーズにより画像形成装置150にポイント数が設定されると、ユーザ102による画像形成装置150の利用が可能になるため、ポイント消費フェーズに移行する。
ステップS1211において、ユーザ102は、画像形成装置150に対してサービス開始(ここではプリントサービス開始)の指示を入力する。ステップS1212において、画像形成装置150は、印刷処理を実行し、画像形成装置150のポイント数管理部930は、ポイント設定情報に設定されたポイント数から、印刷処理に応じたポイント数を減算する。
ステップS1213において、画像形成装置150のポイント数管理部930は、減算後のポイント数をポイント設定情報に記録するとともに、操作部310に表示する。
なお、画像形成装置150により実行される、ステップS1212、ステップS1213の処理を含む印刷処理についての更なる詳細は図18を用いて後述する。
<10.各部による処理の流れ>
次に、機器管理部710による機器登録処理及び登録状況確認処理、ポイント管理部720によるポイント発行処理の詳細について説明する。更に、利用受付部920によるポイント要求処理、機器管理部710及びポイント管理部720による判定処理、ポイント数管理部930による印刷処理の詳細について説明する。
(1)機器管理部による機器登録処理
図13は、機器管理部710による機器登録処理の流れを示すフローチャートである。ステップS1301において、機器管理部710は、機器登録情報DB122より機器登録情報500を読み出す。ステップS1302において、機器管理部710は、オペレータ101から機種機番の入力を受け付け、機器登録情報500の“機種機番”に記録する。
ステップS1303において、機器管理部710は、オペレータ101からモデル名の入力を受け付け、機器登録情報500の“モデル名”に記録する。ステップS1304において、機器管理部710は、オペレータ101から契約形態に関する情報の入力を受け付け、機器登録情報500の“契約形態”に記録する。ステップS1305において、機器管理部710は、オペレータ101からレンタル期間の入力を受け付け、機器登録情報500に記録する。
ステップS1306において、機器管理部710は、機器登録情報500に記録すべき全ての情報の項目に対して記録が完了したか否かを判定する。まだ、記録が完了していない情報の項目があると判定した場合には、ステップS1302に戻る。
一方、全ての情報の項目に対して記録が完了したと判定した場合には、ステップS1307に進む。ステップS1307において、機器管理部710は、登録番号を発行し、機器登録情報500の“登録番号”に記録する。これにより、機器管理部710による画像形成装置150の機器登録情報500への登録が完了する。
ステップS1308において、機器管理部710は、登録番号が記録された機器登録情報500を機器登録情報DB122に格納する。
(2)機器管理部による登録状況確認処理
図14は、機器管理部710による登録状況確認処理の流れを示すフローチャートである。ステップS1401において、機器管理部710は、登録番号と機種機番とを含む登録状況確認要求を受信したか否かを判定する。ステップS1401において、登録状況確認要求を受信していないと判定した場合には、受信するまで待機する。
一方、ステップS1401において、登録状況確認要求を受信したと判定した場合には、ステップS1402に進む。ステップS1402において、機器管理部710は、受信した登録状況確認要求より、登録番号及び機種機番を抽出する。
ステップS1403において、機器管理部710は、機器登録情報DB122より機器登録情報500を読み出す。ステップS1404において、機器管理部710は、ステップS1402において抽出された登録番号及び機種機番が、読み出した機器登録情報500に記録されているか否かを判定する。
ステップS1404において、登録番号及び機種機番が記録されていると判定された場合には、ステップS1405に進む。ステップS1405において、機器管理部710は、機器登録情報500において、対応する“印刷許可設定”を、デフォルトの「印刷禁止」から「印刷許可」に変更する。
ステップS1406において、機器管理部710は、機器登録情報500において、対応する“機器設置状態”を、デフォルトの「機器未設置」から「機器設置済み」に変更する。
ステップS1407において、機器管理部710は、確認結果として「印刷許可」情報を画像形成装置150に送信する。また、ステップS1408において、機器管理部710は、更新された機器登録情報500を機器登録情報DB122に格納する。
一方、ステップS1404において、登録番号及び機種機番が記録されていないと判定された場合には、ステップS1409に進み、入力された登録番号または機種機番が正しくないことを示す情報を、確認結果として画像形成装置150に送信する。
(3)ポイント管理部によるポイント発行処理
図15は、ポイント管理部720によるポイント発行処理の流れを示すフローチャートである。ステップS1501において、ポイント管理部720は、販売サーバ130よりポイント発行依頼を受信したか否かを判定する。ステップS1501において、ポイント発行依頼を受信していないと判定した場合には、ポイント発行依頼を受信するまで待機する。
一方、ステップS1501において、ポイント発行依頼を受信したと判定した場合には、ステップS1502に進む。ステップS1502において、ポイント管理部720は、受信したポイント発行依頼に含まれる、ポイント数を抽出する。
ステップS1503において、ポイント管理部720は、ポイント管理情報DB121よりポイント管理情報400を読み出す。ステップS1504において、ポイント管理部720は、読み出したポイント管理情報400の“ポイント数”に、抽出したポイント数を新たに記録する。
ステップS1505において、ポイント管理部720は、新たに記録したポイント数に対応するポイント発行番号を発行する。ステップS1506において、ポイント管理部720は、ステップS1505において発行したポイント発行番号を、ポイント管理情報400の“ポイント発行番号”に記録する。また、ポイント管理部720は、ポイント発行番号を記録したポイント管理情報400をポイント管理情報DB121に格納する。
ステップS1507において、ポイント管理部720は、発行したポイント発行番号を販売サーバ130に送信する。
(4)利用受付部によるポイント要求処理
図16は、利用受付部920によるポイント要求処理の流れを示すフローチャートである。ステップS1601において、利用受付部920は、画像形成装置150より、ポイント発行番号の入力を伴うポイント数のダウンロード実行指示を受け付けたか否かを判定する。ステップS1601において、ポイント数のダウンロード実行指示を受け付けていないと判定した場合には、ポイント数のダウンロード実行指示を受け付けるまで待機する。
一方、ステップS1601において、ポイント数のダウンロード実行指示を受け付けたと判定した場合には、ステップS1602に進む。ステップS1602において、利用受付部920は、ポイント発行番号と機種機番とを含むポイント要求を管理装置110に送信する。
ステップS1603において、利用受付部920は、ポイント要求の送信に応じて、管理装置110よりポイント数を受信したか否かを判定する。ステップS1603において、ポイント数を受信したと判定した場合には、ステップS1604に進む。ステップS1604において、利用受付部920は、受信したポイント数を、画像形成装置150のポイント設定情報DB161のポイント設定情報に設定されているポイント数に加算し、ステップS1605に進む。
一方、ステップS1603において、ポイント数を受信しなかったと判定した場合には、直接ステップS1605に進む。
ステップS1605において、利用受付部920は、画像形成装置150のポイント設定情報DB161のポイント設定情報に設定されているポイント数を、操作部310に表示する。
(5)機器管理部及びポイント管理部による判定処理
図17は、機器管理部710及びポイント管理部720による判定処理の流れを示すフローチャートである。ステップS1701において、ポイント管理部720は、ポイント発行番号と機種機番とを含むポイント要求を受信したか否かを判定する。ステップS1701において、ポイント要求を受信していないと判定した場合には、ポイント要求を受信するまで待機する。
一方、ステップS1701において、ポイント要求を受信したと判定した場合には、ステップS1702に進む。ステップS1702において、ポイント管理部720は、受信したポイント要求より、ポイント発行番号と機種機番とを抽出する。
ステップS1703において、機器管理部710は、機器登録情報500を機器登録情報DB122より読み出す。ステップS1704において、機器管理部710は、読み出した機器登録情報500において、ステップS1702において抽出された機種機番に対応する“機器設置状態”に「機器設置済み」と記録されているか否かを判定する。
ステップS1704において、「機器設置済み」と記録されていると判定した場合には、ステップS1705に進む。ステップS1705において、ポイント管理部720は、ポイント管理情報をポイント管理情報DBより読み出す。
ステップS1706において、ポイント管理部720は、ステップS1702において抽出したポイント発行番号に基づいて読み出したポイント管理情報400内を検索する。
ステップS1706における検索の結果、ステップS1707において、ポイント管理情報400内に、ポイント発行番号があると判定された場合には、ステップS1708に進む。ステップS1708において、ポイント管理部720は、機器登録情報500において、“画像形成装置に対する設定状態”に「設定済み」と記録されていないか否かを判定する。
ステップS1708において、「設定済み」と記録されていないと判定された場合には、ステップS1709に進む。ステップS1709において、ポイント管理部720は、画像形成装置150に対して、ポイント発行番号に対応付けてポイント管理情報400に記録されているポイント数を送信する。
一方、ステップS1704において、「機器設置済み」と記録されていないと判定した場合には、ステップS1710に進む。ステップS1710において、ポイント管理部720は、ポイント要求のあった画像形成装置が、機器登録情報500に記録されていないと判定し、ステップS1712に進む。
また、ステップS1707において、ポイント発行番号が記録されていないと判定された場合、あるいは、ステップS1708において、「設定済み」と記録されていると判定された場合には、ステップS1711に進む。
ステップS1711において、ポイント管理部720は、ポイント数の送信が不可であると判定し、ステップS1712に進む。
ステップS1712において、ポイント管理部720は、画像形成装置150にエラー情報(機種機番が機器登録情報500に記録されていない、ポイント数の送信が不可である旨の情報)を送信する。
(6)ポイント数管理部による印刷処理
図18は、ポイント数管理部930による印刷処理の流れを示すフローチャートである。ステップS1801において、ポイント数管理部930は、サービス開始(ここではプリントサービス開始)の指示を受け付けたか否かを判定する。ステップS1801において、プリントサービス開始の指示を受け付けていないと判定した場合には、プリントサービス開始の指示を受け付けるまで待機する。
一方、ステップS1801において、プリントサービス開始の指示を受け付けたと判定した場合には、ステップS1802に進む。ステップS1802において、ポイント数管理部930は、画像形成装置150のポイント設定情報DB161のポイント設定情報に設定されているポイント数で、印刷処理の実行が可能か否かを判定する。
ステップS1802において、印刷処理の実行が不可能であると判定した場合には、ステップS1806に進み、印刷処理を中止する。一方、ステップS1802において、印刷処理の実行が可能であると判定した場合には、ステップS1803に進む。
ステップS1803において、ポイント数管理部930は、印刷処理の実行を指示する。ステップS1804において、ポイント数管理部930は、ポイント設定情報に設定されているポイント数から、実行された印刷処理に応じたポイント数を減算する。
ステップS1805において、ポイント数管理部930は、プリントサービス継続の指示がなされたか否かを判定することで、印刷処理を終了するか否かを判定する。プリントサービス継続の指示がなされたと判定された場合には、ステップS1802に戻る。一方、プリントサービス継続の指示がなされなかったと判定した場合には、印刷処理を終了する。
<11.まとめ>
以上の説明から明らかなように、ポイント数が設定されることで利用可能となる画像形成装置の場合、従来は、管理装置に登録しなくても利用可能であったところ、本実施形態に係る管理システム100では、登録された画像形成装置が利用可能となる。具体的には、
・機器登録情報DBを設けるとともに、販売サーバより契約情報を受信することで、顧客により購入またはレンタルされた画像形成装置を管理装置に登録する構成とした。
・画像形成装置が送信する機器登録状況確認要求及びポイント要求に、機種機番を含める構成とした。
・機器登録状況確認要求に含まれる機種機番が機器登録情報に記録されていることを条件に、印刷許可設定を「印刷許可」にする構成とした。
・ポイント要求に含まれる機種機番が機器登録情報に記録されていることを条件に、ポイント数を送信する構成とした。
これにより、ポイント数が設定されることで利用可能となる画像形成装置であっても、管理装置の管理者は、当該画像形成装置について、少なくとも、
・機器登録情報に基づいて、販売またはレンタルされたすべての画像形成装置の機種機番、機器設置状態等を管理すること、
・ポイント管理情報に基づいて、ポイント数の設定状態を管理すること
等が可能となる。
<12.変形例>
上記第1の実施形態では、処理量としてポイント数を用い、利用可能な処理量である設定処理量としてポイント数が画像形成装置に設定される場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、処理量として印刷時の用紙枚数を用いることもできる。この場合、ユーザは追加する用紙枚数を追加処理量として購入し、画像形成装置には、当該用紙枚数が設定処理量として設定される。画像形成装置では、印刷処理を行うたびに、設定処理量から、出力した用紙枚数を減算する。
また、処理量としてトナー使用量を用いることもできる。この場合、ユーザは追加するトナー量(例えば、トナーボトル1本分など)を追加処理量として購入し、画像形成装置には、当該トナー量が設定処理量として設定される。画像形成装置では、印刷処理を行うたびに、設定処理量から、印刷時のトナー使用量を減算する。印刷時のトナー使用量は、例えば、印刷前と印刷後のトナー残量を検知することにより取得してもよいし、印刷対象の画像情報に基づいて算出してもよい。
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態で説明した画像形成装置の場合、ポイント数が設定されることで利用可能となる構成のみを有するものとして説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、ポイント数が設定されることで画像形成装置を利用可能とする構成に加え、更に、管理装置が画像形成装置の使用量に応じて課金を行うことができるようにするための構成を有していてもよい。両方の構成を有することで、画像形成装置を購入またはレンタルした顧客が、いずれの支払い方法を希望した場合にも対応できるからである。また、購入またはレンタル後に、顧客が支払い方法の変更を希望した場合にも対応できるからである。以下、第2の実施形態について説明する。
<1.管理システムの全体構成>
はじめに、第2の実施形態に係る管理システム1900の全体構成について説明する。図19は、管理システム1900の全体構成を示す図である。
図19に示す構成要素のうち、図1に示した構成要素と同じ構成要素については、同じ参照番号を付すこととし、ここでは説明を省略する。
図1との相違点は、管理装置110が、顧客管理情報DB1901、機器利用情報DB1902、機器状態情報DB1903を有している点である。
顧客管理情報DB1901は、画像形成装置を購入またはレンタルした顧客に関する情報を記録する。機器利用情報DB1902は、画像形成装置の使用量に関する情報を記録する。管理装置110では、顧客管理情報DB1901と機器利用情報DB1902を有することで、画像形成装置の使用量に応じた金額を、顧客単位でまとめて請求することができるようになる。
機器状態情報DB1903は、画像形成装置において検知され、管理装置110に通知された消耗品情報及び異常情報を記録する。
<2.管理装置に格納される各種情報の説明>
次に、管理装置110に格納される各種情報について説明する。
(1)顧客管理情報DBに格納される顧客管理情報
図20は、顧客管理情報DB1901に格納される顧客管理情報2000の一例を示す図である。図20に示すように、顧客管理情報2000には情報の項目として、“顧客ID”、“パスワード”、“会社名”、“担当者名”、“住所”、“電話番号”、“メールアドレス”、“画像形成装置”が含まれる。
各情報の項目には、画像形成装置を購入またはレンタルする際に、ユーザ102が情報端末180を介して入力し、販売サーバ130に送信された契約情報に含まれる顧客に関する情報が記録される。なお、“顧客ID”、“パスワード”、“会社名”、“担当者名”、“住所”、“電話番号”、“メールアドレス”に記録される内容は、図6と同様であるため、ここでは説明を省略する。
顧客管理情報2000には、情報の項目として、更に、“画像形成装置”が含まれる。“画像形成装置”には、各顧客が購入またはレンタルした画像形成装置の機種機番が記録される。一般に、1の顧客は複数の画像形成装置を有するため、1の顧客IDには複数の画像形成装置の機種機番が対応付けられている。
顧客管理情報2000の各情報の項目に顧客に関する情報が記録されることで、顧客管理情報2000への顧客の登録が完了する。
(2)機器利用情報DBに格納される機器利用情報
図21は、機器利用情報DB1902に格納される機器利用情報2100の一例を示す図である。機器利用情報2100には、画像形成装置から管理装置110に通知された、使用量に関する情報等が記録される。図21に示すように、機器利用情報2100には情報の項目として、“通知日時”、“機種機番”、“フルカラーカウンタ”、“モノクロカウンタ”が含まれる。更に、“トナーブラック残量(%)”、“トナーシアン残量(%)”、“トナーマゼンタ残量(%)”、“トナーイエロー残量(%)”、“ポイント残数”が含まれる。
“通知日時”には、使用量に関する情報(フルカラーカウンタ、モノクロカウンタ、トナーブラック残量(%)、トナーシアン残量(%)、トナーマゼンタ残量(%)、トナーイエロー残量(%)、ポイント残数)が通知された日時が記録される。“機種機番”には、管理対象の画像形成装置の機種機番が記録される。
“フルカラーカウンタ”には、管理対象の画像形成装置において、フルカラー印刷を行った回数が記録される。“モノクロカウンタ”には、管理対象の画像形成装置において、モノクロ印刷を行った回数が記録される。
“トナーブラック残量(%)”には、管理対象の画像形成装置における現在のトナー(ブラック)の残量が記録される。“トナーシアン残量(%)”には、管理対象の画像形成装置における現在のトナー(シアン)の残量が記録される。“トナーマゼンタ残量(%)”には、管理対象の画像形成装置における現在のトナー(マゼンタ)の残量が記録される。“トナーイエロー残量(%)”には、管理対象の画像形成装置における現在のトナー(イエロー)の残量が記録される。
“ポイント残数”には、管理対象の画像形成装置のポイント管理情報に設定されている、現在のポイント数が記録される。
(3)機器状態情報DBに格納される機器状態情報
図22は、機器状態情報DB1903に格納される機器状態情報2200の一例を示す図である。機器状態情報2200には、画像形成装置から管理装置110に通知された、画像形成装置の消耗品情報及び異常情報が記録される。図22に示すように、機器状態情報2200には情報の項目として、“通知日時”、“機種機番”、“機器状態”が含まれる。
“通知日時”には、消耗品情報(トナーの残量が所定の閾値以下またはトナーの残量がゼロ)または異常情報(故障発生等の情報)が通知された日時が記録される。“機種機番”には、管理対象の画像形成装置の機種機番が記録される。“機器状態”には、画像形成装置より通知された消耗品情報及び異常情報が記録される。
<3.管理装置の機能構成>
次に、管理プログラム1920がCPU201により実行されることで管理装置110により実現される機能について説明する。図23は、管理装置110の機能構成を示す図である。図23に示すように、管理装置110により実現される機能には、機器管理部710、ポイント管理部720に加え、課金処理部2301、顧客管理部2302、機器状態管理部2303が含まれる。なお、機器管理部710及びポイント管理部720は、図7の機器管理部710及びポイント管理部720と同様であるため、ここでは説明を省略する。
課金処理部2301は、所定の通知日時に画像形成装置150から送信される使用量に関する情報を受信し、機器利用情報DB1902の機器利用情報に記録する。また、課金処理部2301は、オペレータ101からの指示に応じて、機器利用情報DB1902に格納された機器利用情報を集計し、集計結果に応じた料金を算出する。更に、課金処理部2301は、算出した料金を含む請求情報を販売サーバ130に送信する。
顧客管理部2302は、画像形成装置の購入契約またはレンタル契約が成立し、販売サーバ130より契約情報に含まれる顧客に関する情報が通知されると、当該顧客に関する情報を顧客管理情報に記録し、顧客管理情報DB1901に格納する。
機器状態管理部2303は、画像形成装置150より通知された消耗品情報または異常情報を受信し、機器状態情報DB1903に格納された機器状態情報に記録する。
<4.画像形成装置の機能構成>
次に、利用管理プログラム1930がCPU301により実行されることで画像形成装置150により実現される機能について説明する。図24は、画像形成装置150の機能構成を示す図である。図24に示すように、画像形成装置150により実現される機能には、利用受付部920、ポイント数管理部930に加え、機器状態検知部2401、機器設定情報管理部2402が含まれる。なお、利用受付部920、ポイント数管理部930は、図9の利用受付部920及びポイント数管理部930と同様であるため、ここでは説明を省略する。
機器状態検知部2401は、画像形成装置150において故障を検知した場合、トナー残量が所定の閾値以下になった場合、あるいは、トナー残量がゼロになった場合に、管理装置110に異常情報または消耗品情報を通知する。
機器設定情報管理部2402は、画像形成装置150において検知された使用量に関する情報(フルカラーカウンタ、モノクロカウンタのカウンタ値、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのトナー残量、ポイント数等)を収集する。また、収集した使用量に関する情報を、管理装置110に送信する。更に、機器設定情報管理部2402は、管理装置110に対して、機器登録情報500の“印刷許可設定”に記録されている内容を確認するよう要求し、管理装置110による確認結果を設定する。
<5.管理システムにおける管理処理の流れ>
次に、管理システム1900における管理処理の流れについて説明する。上述したように、本実施形態に係る画像形成装置は、ポイント数が設定されることで利用可能となる構成と、管理装置110が使用量に応じて課金を行うことができるようにするための構成の両方を有している。なお、2つの構成を有する画像形成装置の場合、いずれの構成を利用するかは、顧客が当該画像形成装置の購入の申込みまたはレンタルの申込みを行う際に選択するものとする。
そして、いずれの構成を選択したかにより、管理処理の流れは異なる。図11及び図12のシーケンス図を用いて説明した管理処理の流れは、ポイント数が設定されることで利用可能となる構成が選択された場合の管理処理の例を示している。一方、図25及び図26を用いて以下に説明する管理処理は、管理装置110が使用量に応じて課金を行うことができるようにするための構成が選択された場合の管理処理の例を示している。以下、図25及び図26を参照しながら、管理システム1900における管理処理の流れについて説明する。
図25及び図26は、管理システム1900における管理処理の流れを示すシーケンス図である。図25及び図26に示すように、管理システム1900における管理処理は、使用量収集フェーズ、使用量集計フェーズ、課金フェーズ、消耗品情報収集フェーズ、異常情報収集フェーズ、印刷可否判定フェーズを有する。
なお、図25及び図26に示すシーケンス図は、図11の機器購入フェーズ及び機器登録確認フェーズが完了した後に実行されるものとするが、各フェーズの実行順序は、図25及び図26に示した順序に限定されないものとする。
(1)使用量収集フェーズ
ステップS2501において、画像形成装置150の機器設定情報管理部2402は通知日時を検知し、ステップS2502において、画像形成装置150において検知された使用量に関する情報を、管理装置110の機器状態管理部2303に送信する。
ステップS2503において、管理装置110の機器状態管理部2303は、画像形成装置150の機器設定情報管理部2402から使用量に関する情報を受信し、機器利用情報2100に記録する。また、記録された機器利用情報2100を、機器利用情報DB1902に格納する。
(2)使用量集計フェーズ
ステップS2511において、オペレータ101は、管理装置110の機器状態管理部2303に対して、所定期間において画像形成装置150の機器設定情報管理部2402により検知された使用量に関する情報を集計するよう指示する。ステップS2512において、管理装置110の機器状態管理部2303は、機器利用情報DB1902に格納されている機器利用情報2100のうち、指定された期間における画像形成装置150の使用量に関する情報を集計する。
具体的には、指定された期間におけるフルカラーカウンタのカウンタ値の増加量、モノクロカウンタのカウンタ値の増加量を算出する。また、指定された期間におけるブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各トナーの残量の変化量を算出する。更に、指定された期間におけるポイント残数の変化量を算出する。
ステップS2513において、管理装置110の機器状態管理部2303は、ステップS2512における算出結果に基づいて使用量に関する情報の一覧を生成し、ステップS2514において、生成した一覧を出力する。
(3)課金フェーズ
ステップS2521において、オペレータ101は、管理装置110の課金処理部2301に対して、使用量集計フェーズにおいて生成した使用量の一覧に基づいて、指定した期間における使用量に応じた請求金額を算出するよう指示する。
ステップS2522において、管理装置110の課金処理部2301は、使用量に応じた請求金額を算出し、ステップS2523において、請求金額の一覧からなる請求情報を生成する。
ステップS2524において、管理装置110の課金処理部2301は、販売サーバ130に請求情報を送信する。ステップS2525において、販売サーバ130の決済要求部820は、決済機関170に対して決済依頼を送信し、決済機関170では、ステップS2526において、請求情報に応じた決済処理を行う。
ステップS2527において、決済機関170は、決済処理が完了したことを販売サーバ130の購入通知部830に通知する。ステップS2528において、販売サーバ130の購入通知部830は、ユーザ102に対して利用明細を送付する。
(4)消耗品情報収集フェーズ
ステップS2601において、画像形成装置150の機器状態検知部2401は、消耗品(トナー)の残量が所定の閾値以下(ニアエンド)になった場合、あるいは、残量がゼロ(エンド)になった場合に、これを検知する。
ステップS2602において、画像形成装置150の機器状態検知部2401は、検知結果を消耗品情報として管理装置110の機器状態管理部2303に送信する。ステップS2603において、管理装置110の機器状態管理部2303は、画像形成装置150の機器状態検知部2401より送信された消耗品情報を、機器状態情報2200に記録すると共に、表示部206に表示する。
(5)故障情報収集フェーズ
ステップS2611において、画像形成装置150において故障が発生すると、機器状態検知部2401は、故障を検知する。ステップS2612において、画像形成装置150の機器状態検知部2401は、検知結果を異常情報として管理装置110に送信する。ステップS2613において、管理装置110の機器状態管理部2303は、受信した異常情報を機器状態情報2200に記録するとともに、表示部206に表示する。
(6)印刷可否判定フェーズ
ステップS2621において、画像形成装置150の機器設定情報管理部2402は、印刷許可設定確認のタイミングを検知する。ステップS2622において、画像形成装置150の機器設定情報管理部2402は、管理装置110の機器管理部710に対して、機種機番を含む印刷許可設定確認要求を送信する。
ステップS2623において、管理装置110の機器管理部710は機器登録情報500を機器登録情報DB122から読み出し、受信した印刷許可設定確認要求に含まれる機種機番に対応する“印刷許可設定”に「印刷許可」が記録されているか否かを判定する。
ステップS2623において、「印刷許可」が記録されていると判定された場合、ステップS2624において、管理装置110の機器管理部710は、「印刷許可」情報を画像形成装置150の機器設定情報管理部2402に送信する。これにより、ステップS2625において、画像形成装置150には、「印刷許可」情報が設定される。
なお、ステップS2623において、「印刷禁止」が記録されていると判定された場合、ステップS2624において、管理装置110の機器管理部710は、「印刷禁止」情報を画像形成装置150の機器設定情報管理部2402に送信する。これにより、ステップS2625において、画像形成装置150には、「印刷禁止」情報が設定される。この場合、以降、ユーザ102は、画像形成装置150を利用することができなくなる。
<6.まとめ>
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る管理システム1900では、
・使用量に関する情報を検知する画像形成装置を、管理装置の機器登録情報に登録するとともに、画像形成装置から送信される該使用量に関する情報を機器利用情報に記録する。
・画像形成装置の顧客に関する情報を、管理装置の顧客管理情報に登録する。
・機器利用情報に記録された使用量に関する情報に基づいて請求金額を算出し、顧客管理情報に登録された顧客ごとに請求情報を生成する。
これにより、管理装置では、使用量に応じた金額を顧客ごとに請求することが可能になる。
更に、本実施形態に係る管理システム1900では、
・画像形成装置において検知された消耗品の残量を含む消耗品情報及び画像形成装置において検知された故障に関する異常情報を管理装置に通知する。
・所定の周期ごとに、画像形成装置が機器登録情報の印刷許可設定を確認し、印刷禁止が設定されていた場合には、印刷処理の実行が禁止される。
これにより、消耗品の管理、異常情報の管理を行うことが可能となる。また、画像形成装置の実行可否を管理装置において設定することが可能となる。
[第3の実施形態]
上記第1の実施形態では、機器登録情報500の“レンタル期間”に記録されている期間外であっても、ポイント数を送信できる構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、ポイント数を送信する条件として、“レンタル期間”に記録されている期間内であるか否かの判定結果を付加してもよい。
また、上記第2の実施形態において説明した、消耗品収集フェーズ及び異常情報収集フェーズは、上記第1の実施形態の管理システム100において実行されてもよい。また、上記第2の実施形態において説明した、印刷可否判定フェーズは、上記第1の実施形態の管理システム100において実行されてもよい。上記第1の実施形態によれば、画像形成装置が管理装置により管理されているため、画像形成装置に機器状態検知部2401、機器設定情報管理部2402を配し、管理装置110に機器状態管理部2303を配することで上述の各フェーズを第1の実施形態の管理システム100により実行することができる。
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
ところで、以上においては、管理装置において、使用量に応じた金額を顧客ごとに請求することが可能になる実施の形態について説明した。
一方で、ユーザが予め所定の金額を支払っておき、使用の都度、使用量に応じてポイント数を減算していく、所謂プリペイドカード方式の支払い方法も提案されている。当該支払い方法によれば、管理装置の管理者は、ユーザが画像形成装置を使用する前に、所定の金額を受け取ることができるという利点がある。また、画像形成装置のユーザは、現実のプリペイドカードまたは仮想的なプリペイドカードを購入し、プリペイドカードの発行番号(以下、ポイント発行番号)に対応するポイント数をダウンロードして、設定するだけで、任意の画像形成装置を利用することができるという利点がある。
しかしながら、プリペイドカード方式を適用した場合、ポイント数をダウンロードして設定する過程で、管理装置で管理するポイント発行番号のポイント設定状態と、画像形成装置で管理するポイント発行番号のポイント設定状態との間で不整合が発生する可能性がある。
そこで、以下に、管理装置で管理するポイント発行番号のポイント設定状態と、画像形成処理装置で管理するポイント発行番号のポイント設定状態を整合させる実施の形態について説明する。
[第4の実施形態]
<管理システムの全体構成>
管理システムの全体構成は、図1と同様なので説明を省略する。
<管理装置のハードウェア構成>
管理装置110のハードウェア構成は、図2と同様なので説明を省略する。
<画像形成装置のハードウェア構成>
画像形成装置150のハードウェア構成は、図3と同様なので説明を省略する。
<管理装置に格納される各情報の説明>
次に、管理装置110に格納される各種情報について説明する。
(1)ポイント管理情報DBに格納される情報
図27は、ポイント管理情報DB121に格納されるポイント管理情報400の一例を示す図である。図27に示すように、ポイント管理情報400には情報の項目として、“ポイント発行番号”、“ポイント数”、“機種機番”、“ポイント設定状態”が含まれる。
“ポイント発行番号”には、顧客が代金と引き換えにポイントを購入した際に管理装置110により発行される発行番号が記録される。ポイント発行番号は、顧客がポイントを購入するごとに発行され、購入機会ごとに固有の識別子が付される。
“ポイント数”には、顧客がポイントの購入の際に支払った代金に比例したポイント数(電子データ)が、購入の際に発行されたポイント発行番号と対応付けて記録される。図27の例では、ポイント数=100がポイント発行番号=P12345001と対応付けて記録されている。
“機種機番”には、ポイント発行番号に対応するポイントを設定した画像形成装置150、または、ポイント設定処理中である画像形成装置150の機種を特定する識別子が記録される。
“ポイント設定状態”には、顧客が購入したポイントが、画像形成装置150に設定されたか否かを示す情報が記録される。
“ポイント設定状態”には、デフォルトとして、管理システム100内の画像形成装置150にポイントが設定されていない状態である「未設定」が記録されている。図27の例では、ポイント発行番号=P12345006のポイント設定状態は「未設定」であり、対応する画像形成装置の機種機番は空欄である。
“ポイント設定状態”が「機器設定中」の場合、ポイント設定要求の送信元となる画像形成装置150に対してのみポイント設定が可能となる。これにより、同時に複数の画像形成装置150に、同一のポイント発行番号に対応するポイントが設定されることを防ぐことができる。図27の例では、ポイント発行番号P12345003に対応付けて記録されているポイント数=50は、機種機番がZ1234−56789の画像形成装置150に対してのみ設定可能である。
また、画像形成装置150からポイント設定完了通知を受信した場合には、“ポイント設定状態”は「設定済み」に変更される。“ポイント設定状態”が「設定済み」の場合、ポイント発行番号に対応するポイントは、画像形成装置150(ポイントを設定した画像形成装置150を含む)に新たに設定することはできない。
このように、ポイント管理情報400において設定状態を管理することで、同一のポイント発行番号のポイント数が、同じ画像形成装置または異なる画像形成装置に複数回設定されることを回避することができる。また、管理装置110と画像形成装置150とで管理するポイント発行番号のポイント設定状態に不整合が生じるのを回避することができる。
(2)機器登録情報DBに格納される情報
図28は、機器登録情報DB122に格納される機器登録情報500の一例を示す図である。
図28に示される情報は、図5を参照して上述した情報と同様なので、詳細な説明は省略する。
<管理装置の機能構成>
次に、管理プログラム120がCPU201により実行されることで管理装置110により実現される機能について説明する。図29は、管理装置110の機能構成を示す図である。図29に示すように、管理装置110により実現される機能には、機器管理部610、ポイント管理部620が含まれる。
機器管理部610は、機器登録情報DB122に格納された機器登録情報500を管理する。具体的には、オペレータ101からの入力に基づいて、機器登録情報500の各情報の項目への記録を行う。また、記録が完了した場合に登録番号を発行し、発行した登録番号を機器登録情報500に記録する。また、画像形成装置150を設置した際に、ユーザ102が操作することで送信される登録状況確認要求に基づいて、画像形成装置150が機器登録情報500に登録されているか否かの判定を行うとともに、判定結果を画像形成装置150に送信する。更に、判定結果に応じて、機器登録情報500の記録内容(“機器設置状態”)を変更する。
また、機器管理部610は、ユーザ102がポイント設定指示を入力することで、画像形成装置150から管理装置110に対してポイント設定要求が行われた場合に、当該ポイント設定要求に含まれる機種機番を抽出する。また、機器登録情報500に当該抽出した機種機番が記録されているか否かを判定し、判定の結果をポイント管理部620に通知する。
ポイント管理部620は、ポイント管理情報DB121に格納されたポイント管理情報400を管理する。具体的には、顧客がポイントを購入したことで、販売サーバ130よりポイント発行依頼を受信した場合に、ポイント発行番号を発行する。また、発行したポイント発行番号を、ポイント管理情報400に、顧客が購入したポイントのポイント数と、ポイント設定状態と共に対応付けて記録する。また、発行したポイント発行番号を販売サーバ130に通知する。
なお、ポイント発行番号を発行した時点では、ポイント設定状態は、「未設定」として管理される。ここで、「未設定」とは任意の画像形成装置にポイントを設定可能な状態である。
ユーザ102が、画像形成装置150にポイント設定指示を入力することで、画像形成装置150から管理装置110に対してポイント設定要求が行われた場合、ポイント管理部620は、当該ポイント設定要求に含まれるポイント発行番号を抽出する。更に、ポイント管理情報400に当該ポイント発行番号が記録されているか否かを確認する。
ポイント管理部620は、機器管理部610に登録番号が記録されていると判定され、かつ、ポイント管理情報400にポイント発行番号が記録されていると判定された場合に、画像形成装置150に対してポイント通知を送信する。ポイント通知により、ポイント数が通知される。
なお、ポイント管理情報400にポイント発行番号が記録されていると判定された場合には、ポイント管理部620は、ポイント発行番号に対応したポイント設定状態を「未設定」から「機器設定中」に変更する。ここで、「機器設定中」とはポイント設定要求を送信した画像形成装置150に対してのみ、ポイント設定要求に含まれるポイント発行番号に対応するポイントを設定可能な状態である。
ポイント管理部620は、画像形成装置150のポイント設定完了通知を受信し、ポイント発行番号に対応したポイントの設定状態を「設定済み」に変更する。ここで、「設定済み」とは、ポイント発行番号に対応したポイントを画像形成装置150に新たに設定することができない状態である。
<画像形成装置の機能構成>
次に、利用管理プログラム160がCPU301により実行されることで画像形成装置150により実現される機能について説明する。図30は、画像形成装置150の機能構成を示す図である。図30に示すように、画像形成装置150により実現される機能には、登録状況確認部715、利用受付部725、ポイント数管理部730が含まれる。
登録状況確認部715は、ユーザ102より登録番号の入力を受け付け、管理装置110に対して、登録状況確認要求を送信する。また、登録状況確認要求の送信に応じて、管理装置110より確認結果を受信した場合に、操作部310に確認結果を表示する。
利用受付部725は、画像形成装置150に対するポイント数の設定に際してユーザ102よりポイント発行番号の入力を受け付ける。また、ユーザ102よりポイント設定指示が入力された場合に、管理装置110に対してポイント設定要求を送信する。
ポイント設定要求には、ユーザ102により入力されたポイント発行番号と、画像形成装置150の機種機番が含まれる。
また、利用受付部725は、以前にポイント設定要求を送信したことがある場合、新たにポイント設定要求を送信する前に、ポイント設定状況通知を管理装置110に送信してもよい。ポイント設定状況通知には、前回のポイント設定時に保存されたポイント発行番号および画像形成装置150の機種機番が含まれる。
前回のポイント設定時に、ポイント設定結果を示すメッセージであるポイント設定完了通知が、管理装置110により受信されなかった場合、管理装置110で管理しているポイント発行番号のポイント設定状態と画像形成装置150で管理しているポイント発行番号のポイント設定状態との間で不整合が生じている可能性がある。画像形成装置150が、ポイント設定状況通知への応答を受信後に、新たなポイント設定要求を送信することにより、不整合が生じるのを回避することができる。
ポイント設定要求の送信に応じて管理装置110からポイント通知を受信した場合、利用受付部725は、ポイント数管理部730にポイント加算要求を出力する。ポイント加算要求により、ポイント通知に含まれるポイント数のポイント設定情報DB161への加算が要求される。
ポイントが設定された後、ポイント設定情報DB161に、ポイント発行番号が記憶される。記憶されたポイント発行番号は、上述のポイント設定状況通知に使用される。
ポイント発行番号が記憶された後、利用受付部725は、ユーザ102より入力されたポイント発行番号と画像形成装置150の機種機番を含むポイント設定完了通知を管理装置110に送信する。
ポイント設定完了通知に対する応答を管理装置110から受信すると、ポイント設定に関する処理が完了する。利用受付部725は、ポイント設定に関する処理が完了した後、設定されたポイント情報を操作部310に表示する。
ポイント数管理部730は、利用受付部725からのポイント加算要求を受け、画像形成装置150のポイントを加算する。
また、画像形成装置150のポイント消費動作によって、ポイント数を減算する。
<管理システムにおける管理処理の流れ>
次に、管理システム100における管理処理の流れについて説明する。図31及び図32Aは、管理システムにおける管理処理の流れを示すシーケンス図である。図31及び図32Aに示すように、管理システムにおける管理処理は、ポイント設定処理とポイント設定状況確認処理に大別することができる。以下、それぞれのシーケンスについて説明する。
(1)ポイント設定処理
図31を用いてポイント設定処理の例を説明する。
ステップ3101において、画像形成装置150は、ユーザ102からポイント設定指示を受け付ける。ポイント設定指示には、契約者を特定する識別子である契約IDとポイント発行番号が含まれる。この例では、ポイント発行番号を#Aと記載する。
ステップS3102において、画像形成装置150は、管理装置110にポイント設定要求を送信する。ポイント設定要求には、ポイント設定要求を送信する画像形成装置150の機種機番とポイント発行番号(#A)を含む。
ステップS3103において、ポイント設定要求を受信すると、管理装置110は、設定状態変更処理を実行する。具体的には、管理装置110は、ポイント発行番号#Aのポイント管理情報400を次のように設定する。管理装置110は、ポイント発行番号#Aのポイント設定状態を「未設定」から「機器設定中」に変更する。さらに、管理装置110は、ポイント発行番号#Aに対応する機種機番に画像形成装置150の機種機番を設定する。
ポイント設定状態を「機器設定中」に変更することにより、管理装置110は、ポイント発行番号#Aのポイントの設定処理を画像形成装置150に対してのみ行い、他の画像形成装置150からのポイント設定要求を受け付けない。
ステップS3104において、管理装置110は、画像形成装置150にポイント通知を送信する。ポイント通知は、画像形成装置に設定するポイント数を含む。
ステップS3105において、画像形成装置150は、通知されたポイント数を、現在保持しているポイント数に加算する。
ステップS3106において、画像形成装置150は、ステップS3101でユーザ102により指示されたポイント発行番号(ポイント発行番号#A)を保存する。
ステップS3107において、画像形成装置150は、ポイント設定完了通知を管理装置110に送信する。ポイント設定完了通知には、ポイント発行番号#Aを含む。
ステップS3108において、ポイント設定完了通知を受信すると、管理装置110は、ポイント発行番号#Aのポイント設定状態を「機器設定中」から「設定済」に変更する。これにより、管理装置110は、ポイント発行番号#Aを画像形成装置150に設定することができない状態になる。
ステップS3109において、管理装置110は、設定結果応答を画像形成装置150に送信する。
ステップS3110において、画像形成装置150は、ユーザ102にポイント設定結果を表示する。例えば、ポイント設定完了後の利用可能ポイント数や、ポイント設定に用いたポイント発行番号(#A)を表示する。
本実施形態に係る管理システム100によれば、ポイント設定処理の状況に応じて、ポイント設定状態を変更する。このため、管理装置110が管理するポイント発行番号のポイント設定状態と画像形成装置150が管理するポイント発行番号のポイント設定状態との間で不整合が生じるのを避けることができる。
具体的には、「機器設定中」というポイント設定状態を設けることにより、複数の画像形成装置150に同一のポイント発行番号に対応するポイントが設定されるのを回避することができる。また、画像形成装置150からポイント設定完了通知を受信したことに応じて、管理装置110がポイント設定状態を「設定済」に変更する。このため、画像形成装置150でポイントが設定されていないにも関わらず、管理装置110が当該ポイント発行番号を「設定済」と管理することを回避することができる。
(2)ポイント設定状況確認処理
上述したポイント設定処理に加えて、画像形成装置150と管理システム100間でポイント設定状況確認処理を行ってもよい。ポイント設定状況確認処理は、管理装置110が画像形成装置150のポイント設定状況を確認するための処理である。
図32Aは、ポイント設定状況確認処理の例を説明するシーケンス図である。図32Bは、ポイント発行番号#Aのポイント設定状態の例を説明する図である。
ポイント設定状況確認処理は、ポイント設定処理を完了後、画像形成装置150が、新たなポイント設定要求を送信するまでの間に実行される。例えば、画像形成装置150は、ユーザ102から新たなポイント設定指示を受け付けた際に、ポイント設定状況確認処理を実行し、前回のポイント設定結果を確認してもよい。
ステップS3201において、画像形成装置150は、ポイント設定状況通知を、管理装置110に送信する。ポイント設定状況通知には機種機番とポイント発行番号#Aが含まれる。ここでポイント発行番号#Aは、画像形成装置150で設定が完了しているポイント発行番号である。
ステップS3202において、管理装置110は、ポイント設定状況通知の受信に応じて、設定状態更新処理を実行する。具体的には、図32Bに示すように、管理装置110で保持しているポイント発行番号#Aのポイント設定状態が「機器設定中」または「未設定」の場合、管理装置110は、ポイント設定状態を「設定済」に変更する。管理装置110で保持しているポイント発行番号#Aのポイント設定状態が「設定済」の場合には、管理装置110はポイント設定状態を変更しない。
ステップS3203において、管理装置110は、ポイント設定状況通知への応答を、画像形成装置150に送信する。
ポイント設定状況確認処理を実行することにより、管理装置110が管理するポイント発行番号のポイント設定状態と画像形成装置150が管理するポイント発行番号のポイント設定状態とを、より確実に整合させることができる。
<各装置による処理の流れ>
次に画像形成装置150、管理装置110におけるポイント設定処理の詳細について説明する。
(1)画像形成装置によるポイント設定処理
図33は、画像形成装置150におけるポイント設定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS3301において、画像形成装置150は、ポイント設定処理を開始する。
ステップS3302において、画像形成装置150が、ユーザ102からポイント発行番号を含むポイント設定要求を受け付けた場合、ステップS3303の処理に進む(ステップS3302 [Yes])。画像形成装置150が、ユーザ102からポイント発行番号を含むポイント設定要求を受け付けていない場合、ステップS3301に戻る(ステップS3302 [No])。
ステップS3303において、画像形成装置150は、以前ポイント設定処理を実行しているか判断する。以前ポイント設定処理を実行している場合、ステップS3304に進む(ステップS3303 [Yes])。一方、以前ポイント設定処理を実行していない場合、(例えば画像形成装置150を設置後、初めてポイント設定要求を受け付けた場合)、ステップS3307に進む(ステップS3303 [No])。
まず、ステップS3304に進んだ場合、すなわち以前ポイント設定処理を実行している場合について説明する。
ステップS3304に進んだ場合には、画像形成装置150は、ポイント設定状況確認に関する処理を行い、その後、ポイント設定処理を行う。
ステップS3304において、画像形成装置150は、ポイント設定状況通知を管理装置110に送信する。ポイント設定状況通知には、画像形成装置150の機種機番と前回のポイント設定処理で用いられたポイント発行番号を含む。
ステップS3305において、画像形成装置150は、通信が成功したか判断する。具体的には、画像形成装置150は、ポイント設定状況通知への応答を管理装置110から受信した場合、通信が成功したと判断し、ポイント設定状況通知への応答を管理装置110から受信しない場合には、通信が成功しなかったと判断する。通信が成功した場合、ステップS3306に進む(ステップS3305 [Yes])。一方、通信が成功しなかった場合には、ステップS3312に進み、ポイント設定処理を終了する(ステップS3305 [No])。
ステップS3306において、画像形成装置150は、ポイント設定状況通知への応答を受信する。
画像形成装置150で管理するポイント発行番号のポイント設定状態と、管理装置110で管理するポイント発行番号のポイント設定状態との間が一致していない場合、ステップS3303からステップS3306の処理を実行することにより、ポイント設定状態が一致させられる。
ステップS3303において、以前ポイント設定処理を実行していないと判定された場合、または、ステップS3306の処理の後、処理は、ステップS3307に進む。
ステップS3307において、画像形成装置150は、ポイント設定要求指示に含まれるポイント発行番号と機種機番とを含むポイント設定要求を、管理装置110に送信し、ステップS3308に進む。
ステップS3308において、画像形成装置150は、管理装置110からポイント通知を受信したか判断する。ポイント通知を受信した場合、ステップS3309に進む(ステップS3308 [Yes])。ポイント通知を受信しなかった場合、ステップS3312に進みポイント設定処理を終了する(ステップS1008 [No])。
ステップS3309において、画像形成装置150は、管理装置110より受信したポイント通知に含まれるポイント数を、画像形成装置150に設定されているポイントに加算し、ステップS3310に進む。
ステップS3310において、画像形成装置150は、ポイント設定要求指示に含まれるポイント発行番号を保存し、ステップS3311に進む。
ステップS3311において、画像形成装置150は、ポイント設定要求指示に含まれるポイント発行番号と、機種機番とを含むポイント設定結果を、ポイント設定完了通知にて、管理装置110に送信し、ステップS3312に進む。
ステップS3312において、画像形成装置150は、ポイント設定処理を終了する。
なお、画像形成装置150は、ポイント設定状況確認に関する処理を行わず、ポイント設定に関する処理のみを実行してもよい。その場合には、ステップS3302乃至ステップS3306の処理は実行されない。
(2)管理装置によるポイント設定処理(その1)
図34は、管理装置110が、ポイント設定処理を開始してから、画像形成装置150にポイント通知を送信するまでの処理を示すフローチャートである。
図34を用いてポイント設定処理を開始してから、画像形成装置150にポイント通知を送信するまでの処理を説明する。
ステップS3401において、管理装置110は、画像形成装置150からポイント発行番号と機種機番を含むポイント設定要求を受信したか判断する。管理装置110がポイント設定要求を受信した場合、ステップS3402に進む(ステップS3401 [Yes])。ポイント設定要求を受信しない場合には、ポイント設定要求を受信したと判定されるまで待機する(ステップS3401 [No])。
ステップS3402において、管理装置110は、受信したポイント設定要求からポイント発行番号と機種機番を抽出し、ステップS3403に進む。
ステップS3403において、管理装置110は、抽出された機種機番に対応する機器登録情報を機器登録DBより読み出し、ステップS3404に進む。
ステップS3404において、管理装置110は、抽出された機種機番に対応する機器設置状態が「設置済み」と設定されているか判断する。機器設置状態が「設置済み」と設定されている場合、ステップS3405に進む(ステップS3404 [Yes])。機器設置状態が「設置済み」と設定されていない場合、ステップS3410に進む(ステップS3404 [No])。
まず、ステップS3410に進んだ場合、すなわち機器設置状態が「設置済み」と設定されていない場合について説明する。
ステップS3410において、管理装置110は、ポイント設定要求を送信した画像形成装置が機器登録情報に記録されていないと判断し、ステップS3412に進む。
ステップS3412において、管理装置110は、ポイント設定要求がエラーである旨の情報を、画像形成装置150に送信し、処理を終了する。
次に、ステップS3405に進んだ場合、すなわち機器設置状態が「設置済み」と設定されている場合について説明する。
ステップS3405において、管理装置110は、ポイント管理情報をポイント管理情報DB121から読み出し、ステップS3406に進む。
ステップS3406において、管理装置110は、読み出されたポイント管理情報をステップS3402で抽出されたポイント発行番号を検索キーとして検索し、ステップS3407に進む。
ステップS3407において、ポイント発行番号が検出された場合、ステップS3408に進み(ステップS3407 [Yes])、ポイント発行番号が検出されなかった場合、ステップS3411に進む(ステップS3407 [No])。
まず、ステップS3411に進んだ場合、すなわちポイント発行番号が検出さなかった場合について説明する。
ステップS3411において、管理装置110は、当該ポイント設定要求は受け付けられないと判断し、ステップS3412に進む。
ステップS3412において、管理装置110は、画像形成装置150にポイント設定要求がエラーである旨の信号を送信し、処理を終了する。
次に、ステップS3408に進んだ場合、すなわちポイント発行番号が検出された場合について説明する。
ステップS3408において、管理装置110は、検出されたポイント発行番号のポイント設定状態が「設定済み」であるか判断する。設定状態が「設定済み」の場合、ステップS3411に進む(ステップS3408 [Yes])。設定状態が「設定済み」でない場合、ステップS3413に進む(ステップS3408 [No])。
まず、ステップS3411に進んだ場合、すなわち設定状態が「設定済み」だった場合について説明する。
ステップS3411において、管理装置110は、ポイント設定要求は受け付けられないと判断し、ステップS3412に進む。
ステップS3412において、管理装置110は、画像形成装置150にポイント設定要求がエラーである旨の信号を送信し、処理を終了する。
次にステップS3413に進んだ場合、すなわち設定状態が「設定済み」でなかった場合について説明する。
ステップS3413において、管理装置110は、ポイント発行番号の設定状態が「機器設定中」であるか判断する。設定状態が「機器設定中」の場合、ステップS3414に進む(ステップS3413 [Yes])。一方、設定状態が「機器設定中」でない場合、ステップS3409に進む(ステップS3413 [No])。
まず、ステップS3409に進む場合、すなわち設定状態が「機器設定中」でない場合について説明する。
この場合、ポイント発行番号の設定状態は「未設定」、すなわち、任意の画像形成装置150に当該ポイント発行番号に対応するポイント数を設定可能な状態である。
ステップS3409において、管理装置110は、ポイント通知を画像形成装置150に送信する。また、管理装置110は、ポイント発行番号の設定状態を「未設定」から「機器設定中」に変更する。ステップS3409の処理を完了した後、管理装置110は、処理を終了する。
次に、ステップS3414に進む場合、すなわち設定状態が「機器設定中」の場合について説明する。
ステップS3414において、管理装置110は、ポイント発行番号に対応するポイント設定情報においてが設定されている機種機番と、ポイント設定要求を送信した画像形成装置150の機種機番が一致するか判断する。ステップS3414の処理を行うことにより、他の画像形成装置150に誤ってポイントが設定されてしまうのを防ぐことができる。また、ステップS3413の処理とステップS3414の処理が実行されることにより、例えば、ポイント設定処理の中断等が発生し、正常のポイント設定処理を完了できなかった場合等においても、同一の画像形成装置150から、再度ポイント設定要求を受信した場合に管理装置110は、ポイント設定をすることが可能となる。
ステップS3414において、機種機番が一致する場合、ステップS3415に進む(ステップS3414 [Yes])。一方、機種機番が一致しない場合、ステップS3412に進む(ステップS3414 [No])。
ステップS3415において、管理装置110は、ポイント発行番号と機種機番とを対応付づけ、ステップS3409に進む。
ステップS3409において、管理装置110は、ポイント通知を画像形成装置150に送信し、処理を終了する。
一方、ステップS3412において、管理装置110は、画像形成装置150にポイント設定要求がエラーである旨の信号を送信し、処理を終了する。ここで、管理装置110は、ポイント設定要求に含まれるポイント発行番号は、他の画像形成装置150に設定中である旨を画像形成装置150に通知してもよい。
(3)管理装置によるポイント設定処理(その2)
図35は、管理装置110が、画像形成装置150からポイント設定完了通知を受信してからポイント設定処理を終了するまでの処理を示すフローチャートである。
図35を用いて、画像形成装置150からポイント設定完了通知を受信してからポイント設定処理を終了するまでの処理を説明する。
ステップS3501において、管理装置110は、ポイント発行番号と機種機番とを含むポイント設定完了通知を受信したか判断し、ポイント設定完了通知を受信した場合には、ステップS3502に進む(ステップS3501 [Yes])。
ステップS3502において、管理装置110は、ポイント設定完了通知に含まれるポイント発行番号と機種機番とを抽出する。
ステップS3503において、管理装置110は、機器登録情報を機器登録情報DB122より読み出す。
ステップS3504において、管理装置110は、ポイント設定完了通知から抽出された機種機番が、機器登録情報DB122において「機器設置済み」として管理されているか判断する。「機器設置済み」として管理されている場合には、ステップS3506に進む(ステップS3504 [Yes])。一方、「機器設置済み」として管理されていない場合には、ステップS3505に進む(ステップS3504 [No])。
まず。ステップS3505に進んだ場合、すなわち「機器設置済み」として管理されていない場合について説明する。
ステップS3505において、管理装置110は、ポイント設定完了通知を送信した画像形成装置150が機器登録情報DB122に記録されてないと判断し、処理を終了する。
次に、ステップS3506に進んだ場合、すなわち、「機器設置済み」として管理されている場合について説明する。
ステップS3506において、管理装置110は、ポイント管理情報DB121よりポイント管理情報を読み出し、ステップS3507に進む。
ステップS3507において、管理装置110は、ポイント管理情報をステップS3502で抽出されたポイント発行番号を検索キーとして検索し、検索されたポイント発行番号に対応するポイント管理情報を抽出し、ステップS3508に進む。
ステップS3508において、管理装置110は、検出されたポイント管理情報のポイント設定状態を、「機器設定中」から「設定済み」に変更し、処理を終了する。
以上のように、本実施形態に係る管理装置110によれば、ポイント設定処理の状況に応じて、ポイント設定状態を変更するため、管理装置110が管理するポイント発行番号のポイント設定状態と画像形成装置150が管理するポイント発行番号のポイント設定状態との間で不整合が生じるのを避けることができる。
<その他>
管理装置において、機器管理部とポイント管理部を合わせた機能ブロックは、受信部と、通知部と、制御部とから構成されるものとして表現されてもよい。また、画像形成処理装置において、登録状況確認部と、ポイント数管理部とを合わせた機能ブロックは、送信部と受信部とから構成されてもよい。
本国際特許出願は2015年1月6日に出願した日本国特許出願第2015−000718号、2015年3月3日に出願した日本国特許出願第2015−041563号、および2015年11月25日に出願した日本国特許出願第2015−229377号に基づきその優先権を主張するものであり、日本国特許出願第2015−000718号、日本国特許出願第2015−041563号、および日本国特許出願第2015−229377号の全内容を本願に援用する。