JP5009507B2 - 圧電/電歪膜型素子 - Google Patents

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Description

本発明は、圧電/電歪膜型素子に係り、中でも屈曲変位を利用するアクチュエータ、例えばマイクロホンや、流体特性や音圧、微小重量、加速度等のセンサ、例えば、粘度センサに用いられる圧電/電歪膜型素子に関する。
圧電/電歪電歪膜型素子は、従来よりアクチュエータや各種センサとして用いられている。センサとして用いられる圧電/電歪膜型素子は、例えば特許文献1に開示されるように、流体の密度、濃度、粘度等の特性測定に利用される。このような素子にあっては、圧電体振動子の振幅と振動子に接触する流体の粘性抵抗に相関があることを利用して、センサとして用いるものである。
一般的に、振動子の振動のような機械系での振動形態は、電気系での等価回路に置き換えることができ、流体中で圧電/電歪膜型振動子を振動させ、この振動子が流体の粘性抵抗に基づいて機械的抵抗を受けることにより振動子を構成する圧電体の等価回路の電気的定数が変化するのを検出し、流体の粘度、密度、濃度等の特性を測定することが可能となる。測定可能な流体としては、液体及び気体を意味し、水、アルコール、油等単一の成分からなる液体のみならず、これらの液体に可溶または不溶な媒質を溶解または混合あるいは懸濁せしめた液体、スラリー、ペーストが含まれる。
また、検出する電気的定数としては、損失係数、位相、抵抗、リアクタンス、コンダクダンス、サセプタンス、インダクタンス及びキャパシタンス等を挙げることができ、特に等価回路の共振周波数近傍で極大または極小変化点を1つもつ損失係数または位相が好ましく用いられる。これにより流体の粘度のみならず、密度や濃度をも測定することができ、例えば、硫酸水溶液中の硫酸濃度を測定することができる。なお、振動形態の変化を検出する指標として電気的定数以外に、測定精度、耐久性の観点から特に問題が無ければ共振周波数の変化を利用することもできる。
かかる圧電/電歪膜型素子にあっては、特許文献2に開示されるように、図1のように厚肉部2を周縁部に持つ薄肉ダイヤフラム部3を有するセラミックスからなる基板1に積層した下部電極4とは独立した位置に、補助電極8を形成し、その補助電極の一部が前記圧電/電歪膜5の下側の一部に入り込ませるように形成されている。このような構成により、上部電極6を補助電極8及び圧電/電歪膜5の面上で断線すること無く連続して形成することが可能となり、上部電極6の接続の信頼性が向上する。なお図1にあっては、被測定流体は空洞部10に存在し、貫通孔9により導入される。さらに、補助電極8を、薄肉ダイヤフラム部3上より、厚肉部3にまで連続して形成することにより、安定した素子特性と、いかなる使用条件でも適用できる素子が得られる。
特開平8−201265号公報 特開2002−261347号公報
このような振動に基づく電気的特性を検知することによりセンシングを行うセンサ用素子にあっては、例えば位相のピークにより共振周波数の変化を検知する場合には、図2に示すように共振周波数において位相のピークがシャープであることが、分解能や感度の高いセンサ用素子として、望ましい。しかしながら、従来はピークの鋭さが十分なものが得られず、高精度な検知を行う場合の障害となっていた。
そして、図1に示す従来の圧電/電歪膜型素子においては、図4に示すように、理想的な振動変形形状に対し、実際の振動変形形状が乖離しており、これが、被測定流体のさまざまなノイズをも検出することにつながり、結果としてシャープな電気特性の変化が得られない要因となっていた。
本発明は、この問題に対処するためになされたものである。即ち、本発明の目的は、理想的な振動変形形状と実際の振動変形形状とを合致させることができる圧電/電歪膜型素子を提供することにある。また、これにより感度の高いセンサー素子を提供することにある。
即ち、本発明による圧電/電歪膜型素子は、厚肉部を周縁部に持つ薄肉ダイヤフラム部を有するセラミックスからなる基板に下部電極及び補助電極と、圧電/電歪膜と、上部電極を順次積層させた圧電/電歪膜型素子であって、前記上部電極の長さが、薄肉ダイヤフラム部の長さの30%以上70%以下であり、前記上部電極の幅が、薄肉ダイヤフラム部の幅の70%以上であり、前記上部電極の長さ方向における中心の、薄肉ダイヤフラム部の長さ方向における中心からのずれが、薄肉ダイヤフラム部の長さ方向において、薄肉ダイヤフラム部の長さの5%以下であることを特徴とする圧電/電歪膜型素子である。
なお、ここでいう前記上部電極の長さ及び前記薄肉ダイヤフラム部の長さとは、空洞部10の長手方向に並行な方向における各部材の両端間の距離を指し、前記上部電極の幅及び前記薄肉ダイヤフラム部の幅とは、空洞部10の短手方向に並行な方向における各部材の両端間の距離を指す。
本発明により提供される圧電/電歪膜型素子は、理想的な振動変形形状と実際の振動変形形状とが合致するため、シャープな電気特性の変化を得ることができ、これにより、より分解能や感度の高いセンサー素子の提供が可能となる。
以下、本発明の実施の最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜、設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
本発明における圧電/電歪膜型振動子は、図1に示すように、薄肉のダイヤフラム部3と厚肉部2からなるセラミック基板1の上に、下部電極4と、圧電/電歪膜5及び上部電極6が、通常の膜形成法によって順次積層されてなる一体構造となって形成されている。
下部電極4の補助電極8側の一端は、薄肉ダイヤフラム部3を越えない位置までの長さをもって形成されている。下部電極4と同一面上の、これとは独立した位置に、圧電/電歪膜5の下側に入り込むような位置に補助電極8が、下部電極4とは反対側の厚肉部1から薄肉ダイヤフラム部3に至るまでの所定の長さを持って連続的に形成さている。圧電/電歪膜5は下部電極4と補助電極8に跨るように形成され、上部電極6は圧電/電歪膜5と補助電極8に跨って、補助電極8に導通せしめるよう形成される。
上部電極6の長さLuは、ダイヤフラム部3の長さLdの30%から70%とされる。なお、上部電極6における補助電極8との導通を取るための接続部分については、圧電/電歪膜型素子の実質的な動作に寄与しないため、ここでは長さLuに含まないものとする。
この長さが、70%を越えた場合には、結果としてシャープなピークが得られず、また30%より短い場合には、電気定数の値そのものが小さくなり、感度の低下を招く。
なお、シャープなピークを得るためには、上部電極6の長さLuに寄与する上部電極6の長さ方向の形状は、線対称であることが望ましい。対称形とすることで固有の振動のみを強調して振動させることができるためである。
セラミック基板1の材質としては、耐熱性、化学的安定性、絶縁性を有する材質が好ましい。これは、後述するように下部電極4、圧電/電歪膜5、上部電極6を一体化する際に、熱処理する場合があること、センサ素子としての圧電/電歪膜型素子が液体の特性をセンシングする場合、その液体が導電性や、腐食性を有する場合があるためである。
かかる観点から使用できるセラミックスとしては、安定化された酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、ムライト、窒化アルミニウム、窒化珪素及びガラス等を例示することができる。これらの内、安定化された酸化ジルコニウムは薄肉ダイヤフラム部を薄く形成した場合にも機械的強度を高く保てること、靭性に優れることなどから、好適に使用することができる。
セラミック基板1の薄肉ダイヤフラム部3の厚さとしては、駆動振幅が小さくならないようにするために、一般に50μm以下、好ましくは30μm以下、さらに好ましくは15μm以下とされる。
また、薄肉ダイヤフラム部の表面形状としては、長方形、正方形、三角形、楕円形、真円形等いかなる形状もとりうる。理想的な変形形状を得るためには、アスペクト比が1.5以上の、長方形、長円形、楕円形であることが好ましい。
このようなセラミック基板1の表面上に、下部電極4及び補助電極8が形成されている。
この際、下部電極4の幅は、ダイヤフラム部3の幅より大きくてもよいし、また一方、圧電/電歪膜5の幅よりは、小さい幅としてもよい。
一方、補助電極8は、セラミック基板1の下部電極4とは反対側の端部から、薄肉ダイヤフラム部3上の所定の位置まで連続して形成されている。下部電極4及び補助電極8の厚肉部上の端部は、それぞれ異なる端子電極11に接続される。
下部電極4及び補助電極8は、異なる材質でも、同一の材質でもよく、セラミック基板1と圧電/電歪膜5とのいずれとも接合性のよい導電性材料が用いられる。
具体的には、白金、パラジウム、ロジウム、銀、あるいはこれらの合金を主成分とする電極材料が好適に用いられ、特に、圧電/電歪膜を形成する際に焼結のための熱処理が行われる場合には、白金、及びこれを主成分とする合金が好適に用いられる。
下部電極4と補助電極8の形成には、公知の各種の膜形成手法が用いられる。具体的には、イオンビーム、スパッタリング、真空蒸着、CVD、イオンプレーティング、メッキ等の薄膜形成手法や、スクリーン印刷、スプレー、ディッピング等の厚膜形成手法が適宜選択されるが、その中でも特にスパッタリング法及びスクリーン印刷法が好適に選択される。
下部電極4と補助電極8との間隙に、圧電/電歪膜5と薄肉ダイヤフラム部3を結合させるための結合層を設ける場合には、圧電/電歪膜5の形成に先立ち、図1に示すような位置に結合層7を形成すればよい。
結合層7の形成により、ダイヤフラム部3上での剛性が均一となり、理想的な振動変形形状を得る上で、好ましい。
絶縁体からなる結合層7としては、圧電/電歪膜5とセラミック基板1の双方との密着性、結合性が高ければ、有機材料、無機材料のいずれの材料でもよい。
また、結合層7として用いる材料の熱膨張係数が、基板材料の熱膨張係数及び、圧電/電歪膜5に用いる材料の熱膨張係数の中間の値を有することが、信頼性の高い結合性が得られるためより好ましい。圧電/電歪膜5が焼結のために熱処理される場合には、結合層7を構成する材料として、圧電/電歪膜5に用いられる材料に微量のガラス成分を添加したものや、圧電/電歪膜5の熱処理温度以上の軟化点を有するガラス材料が、圧電/電歪膜5とセラミック基板1の双方と密着性、結合性が高いので、好適に用いられる。
さらに、圧電/電歪膜5が、後述の(Bi0.5Na0.5)TiO3またはこれを主成分とする材料、または(1−x)(Bi0.5Na0.5)TiO3−xKNbO3(xはモル分率で0≦x≦0.06)またはこれを主成分とする材料で構成される場合には、(1−x)(Bi0.5Na0.5)TiO3−xKNbO3(xはモル分率で0<x≦0.5)を主成分とする材料にガラス成分を微量添加した結合層7が、圧電/電歪膜5とセラミック基板1の双方との密着性が高く、熱処理の際の圧電/電歪膜5及び基板1への悪影響を抑制できることから、より好適に用いられる。
すなわち、結合層7を、(1−x)(Bi0.5Na0.5)TiO3−xKNbO3(xはモル分率で0<x≦0.5)にガラス成分を微量添加した材料で形成することで、圧電/電歪膜5と同様の成分を有することから、圧電/電歪膜5との密着性が高く、ガラスを単独で用いた場合に生じ易い異種元素の拡散による問題が少なく、KNbO3を含むことから、基板1の反応性が高く強固な結合が可能となる。また、結合層の主成分を、(1−x)(Bi0.5Na0.5)TiO3−xKNbO3(xはモル分率で0.08≦x≦0.5)としているため、結合層は圧電特性をほとんど示さないので、使用時に下部電極4と補助電極8に生じる電界に対し、振動や変位及び応力を発生しないため、安定した素子特性を得ることができる。
これらの結合層7の形成には、通常の厚膜手法が用いられ、特にスタンピング法、スクリーン印刷法、あるいは形成すべき部分の大きさが数10μm〜数100μm程度の場合にはインクジェット法が好適に用いられる。また、結合層7の熱処理が必要な場合には、次の圧電/電歪膜5の形成前に熱処理されてもよいし、圧電/電歪膜5の形成後同時に熱処理されてもよい。
圧電/電歪膜5は、下部電極4、補助電極8及び結合層7に跨るようにして、形成されている。圧電/電歪膜の材料としては、圧電/電歪効果を示す材料であればいずれの材料でもよく、このような材料として、ジルコン酸鉛、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の鉛系セラミック圧電/電歪材料や、チタン酸バリウム及びこれを主成分とするチタバリ系セラミック強誘電体や、ポリ弗化ビニリデン(PVDF)に代表される高分子圧電体、あるいは(Bi0.5Na0.5)TiO3に代表されるBi系セラミック圧電体、Bi層状セラミックを挙げることができる。もちろん、圧電/電歪特性を改善した、これらの混合物や、固溶体及び、これらに添加物を添加せしめたものが用いられうることは言うまでもない。
PZT系圧電体は、圧電特性が高く、高感度検出が可能なセンサの材料として好適に用いられる。本発明にあっては特に、チタン酸鉛、ジルコン酸鉛、マグネシウムニオブ酸鉛、ニッケルニオブ酸鉛から選ばれた少なくとも1種以上を主成分とする材料で構成されることが、基板を構成する材料との反応性が低く、熱処理中の成分の偏析が起き難く、組成を保つための処理が良好に行われ得、目的とする組成、結晶構造が得られやすいことから、より好適に用いられる。
また、下部電極4及び補助電極8に白金または白金を主成分とする合金が用いられる場合には、これらとの接合性がより高く、素子の特性ばらつきを少なくし、高い信頼性が得られることから、(Bi0.5Na0.5)TiO3またはこれを主成分とする材料が好適に用いられる。これらの中でも、特に、(1−x)(Bi0.5Na0.5)TiO3−xKNbO3(xはモル分率で0≦x≦0.06)またはこれを主成分とする材料が、比較的高い圧電特性を有することから、より好適に用いられる。
このような圧電/電歪材料は、圧電/電歪膜5として、下部電極4と補助電極8と同様に公知の各種膜形成法により形成される。中でも、低コストの観点からスクリーン印刷が好適に用いられる。
これにより形成された圧電/電歪膜5は必要に応じて熱処理され、下部電極4、補助電極8及び結合層7と、一体化される。素子の特性ばらつきを抑え、信頼性を高くするために、圧電/電歪膜5と下部電極4及び補助電極8、結合層7の接合性をより強固にする必要がある場合には、(Bi0.5Na0.5)TiO3またはこれを主成分とする材料、特に、(1−x)(Bi0.5Na0.5)TiO3−xKNbO3(xはモル分率で0≦x≦0.06)またはこれを主成分とする材料を用い、900℃から1400℃好ましくは1000℃から1300℃の温度で熱処理されることが好ましい。PZT系材料を用いた場合にも同様である。この際、高温時に圧電/電歪膜5が不安定にならないように、圧電/電歪材料の蒸発源とともに雰囲気制御を行いながら熱処理することが好ましい。
さらに、このようにして形成された圧電/電歪膜5の上に、上部電極6が、圧電/電歪膜5から補助電極8にまで跨って連続的に形成されている。
この上部電極6の材質としては、圧電/電歪膜5との接合性の高い導電性材料が用いられ、下部電極4及び補助電極8と同様の膜形成法により形成される。
さらに、上部電極6は、膜形成後必要に応じて熱処理され、圧電/電歪膜5及び補助電極8と接合され、一体構造とされる。このような熱処理がかならずしも必要でないことは下部電極4と同様である。
理想的な変形形状とするためには、ダイヤフラム部3上で剛性が均一であることが望ましく、このためには、下部電極4、補助電極8、結合層7、圧電/電歪膜5、上部電極6は接着剤を用いて接合するよりも、熱処理によりダイヤフラム部3と一体化されることが好ましい。
上部電極6の長さLuはダイヤフラム部3の長さLdの30%から70%とされる。上部電極6の幅は、理想的な変形形状を得るために、ダイヤフラム部3の幅に対し、70%以上とされる。なお、上部電極6とダイヤフラム部3との幅を比較する場合には、それぞれの幅の長さのうち最も長い部分で比較するものとする。
また、シャープなピークを得るためには、上部電極6の幅方向の形状は、線対称であることが望ましい。対称形とすることで固有の振動のみを強調して振動させることができるためである。
更に、上部電極6とダイヤフラム部3の中心は一致することが望ましいが、中心からのずれが、ダイヤフラム部3の長さ方向において、ダイヤフラム部3の長さに対し5%以下、幅方向においてダイヤフラム部3の幅に対し10%以下であれば、理想的な変形形状が得られるので特に問題はない。
なお、ダイヤフラム部3の面積に対する、上部電極6の動作に有効な部分が占める面積の割合は、15%以上40%以下であることが好ましい。この割合が、15%以上であればセンシングするのに必要な振動を得ることができるためである。また、40%以下であれば、振動するのに有利な剛性を得ることができるからである。
図5には、本発明の実施例の一つとしてセンサ用圧電/電歪膜型素子が示されている。上部電極の形状を長方形とし、Lu/Ldを0.42としたとき、及び0.57(実施例1)としたときの実際の振動変形形状を図6に示した。
図5から明らかなように、理想的な振動変形形状に近く、これらの素子の周波数に対する位相ピークは図2のようになり、シャープなピークが得られた。
また、図7に示したように、上部電極の形状をひし形とし、Lu/Ldを0.57(実施例2)としたときには、実際の振動変形形状は図8に示したように、理想的な振動変形形状に近くなり、これらの素子の周波数に対する位相ピークは図2のようになり、シャープなピークが得られた。
また、図9に示したように上部電極を円形状とし、Lu/Ldを0.42(実施例3)としたとき、実際の振動変形形状は図10に示したように、従来例に比較して理想的な振動変形形状に近くなり、これらの素子の周波数に対する位相ピークは図2のようになり、シャープなピークが得られた。
なお、下部電極4、接合層7、圧電/電歪膜5、上部電極6が熱処理により接合される場合には、それぞれを形成の都度、熱処理してもよく、それぞれを順次膜形成後、同時に熱処理してもよい。熱処理する際、良好な接合性や構成元素の拡散による変質を抑制するために、熱処理温度が適切に選ばれるのは言うまでもない。
また、図1では空洞部10に貫通孔9を形成しているが、素子が流体に接触する空洞部10以下の構造は、蓋部の無い単純なキャビティ構造等、どのような構造でもよく、限定しない。
さらに、圧電/電歪膜5の長さ方向の端部は、薄肉ダイヤフラム部3を越えない様に配置し、圧電/電歪膜5が厚肉部2に跨らない構造としてもよい。
従来の圧電/電歪膜型素子の実施形態を示す説明図である。 圧電/電歪膜型素子として望ましいピーク形状を示す説明図である。 従来の用圧電/電歪膜型素子におけるピーク形状を示す説明図である。 従来における振動変形形状を示す説明図である。 本発明に係る圧電/電歪膜型素子の実施形態を示す説明図である。 図5における振動変形形状を示す説明図である。 本発明に係る圧電/電歪膜型素子の他の実施形態を示す説明図である。 図7における振動変形形状を示す説明図である。 本発明に係る圧電/電歪膜型素子の他の実施形態を示す説明図である。 図9における振動変形形状を示す説明図である。
符号の説明
1…基板、2…厚肉部、3…ダイヤフラム部、4…下部電極、5…圧電/電歪膜、6…上部電極、7…結合層、8…補助電極、9…貫通孔、10…空洞部、11…端子電極。

Claims (1)

  1. 厚肉部を周縁部に持つ薄肉ダイヤフラム部を有するセラミックスからなる基板に下部電極及び補助電極と、圧電/電歪膜と、上部電極を順次積層させた圧電/電歪膜型素子であって、
    前記上部電極の長さが、薄肉ダイヤフラム部の長さの30%以上70%以下であり、前記上部電極の幅が、薄肉ダイヤフラム部の幅の70%以上であり、前記上部電極の長さ方向における中心の、薄肉ダイヤフラム部の長さ方向における中心からのずれが、薄肉ダイヤフラム部の長さ方向において、薄肉ダイヤフラム部の長さの5%以下であることを特徴とする圧電/電歪膜型素子。
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