JP4619694B2 - 眼科測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は被検眼の生体情報を非接触にて測定する眼科測定装置に関する。
従来、眼の生体情報を取得して眼内レンズの設計や医療研究等が行われている。このような被検眼の生体情報を測定する装置としては、例えば被検眼の眼軸長と屈折力とを光学的に非接触にて測定する眼科測定装置が知られている。被検眼の眼軸長と屈折力とを非接触にて測定する装置では、眼底からの反射光と、装置内に設けられた参照面からの反射光との合成によって生じる干渉を用いて、基準位置からの被検眼眼底までの距離を求めておき、さらに別の光学系にて基準位置から被検眼の角膜までの距離を求めることによって、被検眼の眼軸長を算出するものとし、被検眼の屈折力は、屈折力補正を行うための光軸方向に移動可能な合焦レンズを光軸方向に移動させ、その移動量によって求める装置が知られている(特許文献1参照)。
特開平7−255674号公報
しかしながら、前述したような従来の眼科測定装置においては、屈折力と眼軸長の2種類の生体情報しか得ることができない。被検眼の生体情報としては、屈折力を始め、眼軸長や角膜厚、水晶体の厚さ、前房深度等の種々の情報があるが、これらの生体情報を一度に得ることのできる装置が望まれている。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、一台にて眼の種々の生体情報を測定・取得できる眼科測定装置を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 被検眼眼底に向けて測定光を照射する測定光照射光学系と、被検眼眼底からの反射光を受光し,該受光した反射光の受光状態に基づいて被検眼の屈折力を求める屈折力測定手段と、該屈折力測定手段によって得られた被検眼の屈折力に基づいて前記被検眼の屈折力を補正する屈折力補正手段と、低コヒーレント長の光を被検眼に照射し前記屈折力補正手段によって被検眼眼底での集光状態が補正された前記低コヒーレント長の光の眼底からの反射光と,参照光とを干渉させ干渉光を受光素子に受光させる干渉光学系と、前記受光素子の干渉光による受光信号に基づいて被検眼の生体内寸法を測定する生体内寸法測定手段とを備える眼科測定装置において、
前記参照光は前記コヒーレント長の光の前記被検眼角膜からの反射光とされ、
さらに前記干渉光学系は、前記参照光もしくは前記眼底に照射されるコヒーレント長の光の光路長を可変とする光路長可変手段と、前記干渉光を周波数成分に分光させた後,該周波数成分に分光された各光束を前記受光素子に受光させるための光学部材と、を含み、
前記生体内寸法測定手段は、前記受光素子から出力される受光信号をフーリエ変換を用いて解析した解析結果と前記光路長可変手段の変化量とに基づいて前記被検眼の眼軸長を含む生体内寸法を測定する、ことを特徴とする。

本発明によれば、従来複数の装置にて測定していた眼の種々の生体情報を一度に得ることができ、測定時間を短縮することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態で用いる眼科測定装置の1種である屈折力測定機能を有した眼軸長測定装置の光学系の概略構成を示す図である。図1に示す光学系は、測定光投光光学系、屈折力測定光学系、参照光投光光学系、干渉信号検出光学系、視標投影光学系、観察光学系からなる。なお、本実施形態の眼科測定装置は被検眼に対して装置を所定の関係に位置させるためのアライメント光学系も有しているが、従来、他覚的眼屈折力装置等に用いられている既知のアライメント光学系と同様の光学系を用いればよいため、その説明は割愛する。
<測定光投光光学系>
図1に示す測定光投光光学系100は、光源1、コリメーターレンズ2、ビームスプリッタ3、集光レンズ4、リレーレンズ5、絞り6、ホールミラー7、ビームスプリッタ8、対物レンズ9、ビームスプリッタ10にて構成されている。
光源1は、SLD(Super luminescent Diode)等の低コヒーレント長の赤外光を発する光源である。光源1から出射された低コヒーレント光は、コリメーターレンズ2にて平行光束とされた後、ビームスプリッタ3を透過する。ビームスプリッタ3を透過した光束は、集光レンズ4により光軸L1上に中間像(集光点A)を形成した後、リレーレンズ5、ホールミラーの開口部を通過して、一旦集光し、ビームスプリッタ8、対物レンズ9、ビームスプリッタ10を経て、被検眼Eの眼底に集光する。
<屈折力測定光学系>
図1に示す屈折力測定光学系200は、被検眼Eの前方からビームスプリッタ10、対物レンズ9、ビームスプリッタ8、ホールミラー7、リレーレンズ11、ミラー12、絞り13、コリメータレンズ14、ビームスプリッタ15、リングレンズ16、赤外域に感度を有する受光素子17にて構成されている。なお、測定光投光光学系100とは、ホールミラー7からビームスプリッタ10までを共有する。
測定光投光光学系100によって被検眼Eの眼底に集光された光束の反射光(測定光)は、ビームスプリッタ10、対物レンズ9、ビームスプリッタ8を経て、ホールミラー7にて反射する。なお、ホールミラー7は、被検眼Eにおける眼底反射光を反射し、不要な角膜反射光は開口部を通過させるようになっている。
ホールミラー7にて反射した眼底反射光は、リレーレンズ11を経た後、ミラー12にて折り曲げられた後、絞り13の位置にて一旦集光(集光点B)する。その後、反射光はコリメーターレンズ14によって平行光束とされた後、ビームスプリッタ15にて反射光の一部が反射し、リングレンズ16を経て、2次元受光素子17に受光される。
なお、測定光投光光学系100の集光レンズ4による集光点Aと、コリメータレンズ14の前側焦点位置である絞り13位置の集光点Bは、対物レンズ9及びリレーレンズ5,11を介して被検眼Eの眼底と共役になっている。また、図1に示す集光レンズ4、絞り13、コリメーターレンズ14、ビームスプリッタ15、リングレンズ16、受光素子17は、駆動可能なステージ18上に設置されており、ステージ18は、図2に示す駆動手段53によって光軸方向に移動可能となっている。
また、リングレンズ16は、コリメーターレンズ14の後ろ側焦点位置に置かれ、駆動手段19によるステージ18の移動位置によらず被検眼Eの瞳と共役な関係が保たれている。さらに受光素子17は、リングレンズ16の焦点位置にあり、被検眼Eの眼底と共役な関係が成り立っている。なお、リングレンズ16は、平板上に円筒レンズをリング状に形成したものであり、リング部以外は遮光のためのコーティングが施されている。このリングレンズ16に平行光束が入射すると、焦点位置(受光素子17の受光面)には、リングレンズ16と略同じサイズのリング像が集光する。
<参照光投光光学系>
図1に示す参照光学系300は、光源側から、光源1、コリメーターレンズ2、ビームスプリッタ3、ミラー19、ビームスプリッタ20、集光レンズ21、ミラー22、ビームスプリッタ8、対物レンズ9、ビームスプリッタ10にて構成されている。なお、測定光投光光学系100とは、光源1からビームスプリッタ3までと、ビームスプリッタ8からビームスプリッタ10までを共有する。
光源1から出射した低コヒーレント光は、コリメーターレンズ2を通過した後、ビームスプリッタ3にて一部の光束が反射し、光軸L2上に配置されているミラー19に向かう。ミラー19にて反射した光束は、ビームスプリッタ20を透過した後、集光レンズ21により、光軸L2上に一旦集光する。光軸L2上にて集光した光束は、ミラー22により反射した後、ビームスプリッタ8にて反射することにより光軸L1と同軸になり、対物レンズ9、ビームスプリッタ10を経て、被検眼Eの角膜に集光する。
<干渉信号検出光学系>
図1に示す干渉信号検出光学系400は、被検眼Eの眼底からの反射光(測定光)を受光するための光学系と被検眼Eの角膜からの反射光(参照光)を受光するための光学系とから構成される。
眼底からの反射光を受光する光学系は、被検眼Eの前方からビームスプリッタ10、対物レンズ9、ビームスプリッタ8、ホールミラー7、リレーレンズ11、ミラー12、絞り13、コリメータレンズ14、ビームスプリッタ15、ビームスプリッタ26、ミラー27、集光レンズ28、エキスパンダレンズ29、グレーティングミラー(回折格子)30、集光レンズ31、円柱レンズ32、受光素子33にて構成されている。受光素子33は、赤外域に感度を有する一次元素子を用いている。なお、測定光投光光学系100とは、ビームスプリッタ10からビームスプリッタ15までを共有する。
測定光投光光学系100によって被検眼Eの眼底に集光された光束の反射光は、前述したように、屈折力測定光学系200各種光学部材を経た後、ビームスプリッタ15によって、一部の反射光が透過する。ビームスプリッタ15を透過した反射光は、さらに光軸L3上に配置されるビームスプリッタ26を経てミラー27にて反射し、集光レンズ28経て一旦集光する。集光レンズ28にて集光した反射光は、エキスパンダレンズ29にて光束径を広げられた後、グレーティングミラー30にて周波数成分に分光される。周波数成分に分光された反射光は、集光レンズ31、円柱レンズ32を経て、受光素子33の受光面に集光する。なお、エキスパンダレンズ29通過後の光束径、グレーティングミラーの格子間隔および入射角、集光レンズ28、受光素子33は、被検眼光軸方向の測定範囲と分解能を考慮して最適化されている。
また、被検眼Eの角膜からの反射光(以下、参照光と記す)を受光するための光学系は、被検眼Eの前方からビームスプリッタ10、対物レンズ9、ビームスプリッタ8、ミラー22、集光レンズ21、ビームスプリッタ20、プリズム23、ミラー24,25、ビームスプリッタ26、ミラー27、集光レンズ28、エキスパンダレンズ29、グレーティングミラー30、集光レンズ31、円柱レンズ32、受光素子33にて構成されている。なお、プリズム23は、図2に示す駆動手段54により、図示する矢印方向に移動可能となっており、参照光が通る光路長を変更することができるようになっている。
参照光は、ビームスプリッタ10、対物レンズ9を経た後、ビームスプリッタ8にてその一部が反射される。ビームスプリッタ8にて反射した参照光は、ミラー22、集光レンズ22を経た後、ビームスプリッタ20により反射され、プリズム23に向かう。プリズム23にて折り返された参照光は、ミラー24,25を経てビームスプリッタ26に向かう。ビームスプリッタ26にて反射した参照光は、眼底からの反射光と合成される。眼底からの反射光と合成された参照光は、眼底からの反射光と同じようにミラー27、集光レンズ28、エキスパンダレンズ29を経た後、グレーティングミラー30により周波数成分に分光され、円柱レンズ32を経て受光素子33に集光する。このようにグレーティングミラー30、集光レンズ31、円柱レンズ32、受光素子33にて、スペクトロメータ部を形成する。なお、受光素子33の受光面は、被検眼Eの眼底と角膜とに共役な関係となっている。なお、円柱レンズ32は受光素子33の幅方向に光束径を広げる役目を果たし、受光素子33の設置誤差によらず、光束を受光面に受光させるために用いる。
<視標投影光学系・観察光学系>
図1に示す視標投影光学系は、可視光を照射するLED等の光源34、所定の視標が形成された視標板35、リレーレンズ36、ビームスプリッタ37対物レンズ38、ビームスプリッタ10からなる。光源34から出射された可視光の光束は、視標板35を背面から照明する。視標板35を通過した光束は、リレーレンズ36、ビームスプリッタ37、対物レンズ38、ビームスプリッタ10を経て、被検眼Eの眼底に結像する。なお、本装置が被検眼Eに対して所定の位置関係になるようにアライメントされたとき、視標板31と被検眼Eの眼底とは共役な関係となる。また、光源34と視標板35は駆動手段55によって光軸方向に移動可能となっており、被検眼の固視や、視標板の位置を変更させて眼屈折力測定時に被検眼に雲霧をかけたり、調節負荷を与える。
また、観察光学系は、被検眼前方から、ビームスプリッタ10、対物レンズ38、ビームスプリッタ37、結像レンズ39、赤外域に感度を有する受光素子40から構成される。なお、被検眼Eの瞳位置と受光素子40とは共役な位置関係となっている。なお、被検眼Eを照明するために、また、41は被検眼を照明するための赤外LEDである。
図2は本実施形態で用いる眼科測定装置における制御系を示したブロック図である。
50は本実施形態の装置の駆動制御を行う制御部である。制御部50には、受光素子17,受光素子33,受光素子40、モニタ51、演算処理部52、駆動手段53〜55、記憶部56等が接続される。なお、駆動手段53〜55はパルスモータ等を用いており、各駆動手段による駆動量を検出できるようになっている。また、演算処理部52は、受光素子や駆動手段等によって得られた情報を基に、被検眼Eの屈折力や眼軸長等の生体情報を演算により求めたり、被検眼の断面画像を形成するために用いられる。また、記憶部56には求められた測定値が記憶される。
以上のような、構成を備える装置について、以下にその動作を説明する。
検者は、図1に示すモニタ51を見ながら、図示なきジョイスティック等の操作手段を用いて、装置を上下左右及び前後方向に移動させ、装置を被検眼Eに対して所定の位置関係に置く。なお、本実施形態では、受光素子36の受光面と被検眼Eの瞳位置とが共役な関係になるようにしている。検者は図1に示す視標投影光学系にて投影される視標を被検者に固視させるとともに、図示なき測定ボタンを使用して、被検眼Eの生体情報を求める。
測定ボタンが押されると、制御部50は、駆動手段55を駆動させて、光源34及び視標板35を光軸方向に移動させ、雲霧がかかる状態とし、被検眼Eの調節をなくすようにする。また、制御部50は、光源1から低コヒーレント光を出射させる。光源1から出射した低コヒーレント光は、図1に示すビームスプリッタ3により2方向に分けられた後、前述した測定光投光光学系100及び参照光投光光学系300を経て、被検眼Eの眼底及び角膜に各々集光する。
被検眼Eの眼底に集光した光束の反射光は、図1に示すビームスプリッタ10、対物レンズ9、ビームスプリッタ8を経た後、ホールミラー7により反射される。ホールミラー7にて反射した眼底反射光は、リレーレンズ11、ミラー12、絞り13、コリメーターレンズ14を経た後、ビームスプリッタ15にてその一部が下方に折り曲げられ、リングレンズ16を経て受光素子17に受光される。
図3は眼底からの反射光が、リングレンズ16を経て受光素子17に受光される状態を示した概略図である。例えば、被検眼Eが正視眼の場合、コリメータレンズ14を通った反射光は、図3(a)に示すような平行光束となってリングレンズ16を透過する。このときリングレンズ16を経て受光素子17に受光されるリング像R1は、リングレンズ16と略同じサイズとなる。また、被検眼Eが近視眼の場合には、コリメータレンズ14を通った反射光は、図3(b)に示すような収束光となってリングレンズ16を透過する。このとき、リングレンズ16を経て受光素子17に受光されるリング像R2は、図3(a)に示したリング像R1よりも太くなるとともに、小さな径となる。また、被検眼Eが遠視眼の場合には、コリメータレンズ14を通った反射光は、図3(c)に示すような収束光となってリングレンズ16を透過する。このとき、リングレンズ16を経て受光素子17に受光されるリング像R3は、図3(a)に示したリング像R1よりも太くなるとともに、大きな径となる。
演算処理部52は、被検眼が正視眼であるときの受光状態と、実際に受光素子17によって検出された受光状態との変化量に基づいて演算処理を行い、被検眼Eの屈折力を求める。また、演算処理部52は、算出した屈折力値または受光素子17の受光状態から、眼底に向けて投光する測定光が、被検眼Eの眼底において最も集光(ベストフォーカス)するためのステージ18の位置を算出する。演算処理部52は算出したベストフォーカスとなるステージ18の位置情報を制御部50に送る。制御部50は受け取った位置情報を基に駆動手段53を駆動してステージ18を移動させ、被検眼Eに対する屈折力補正を行う。このように被検眼Eに対する屈折力補正を行うことにより、屈折力に応じた前記測定光の眼底における集光状態を補正することができ、S/N比の良い干渉信号が得られることとなる。
なお、本実施の形態では受光素子17に受光されたリング像の受光状態に基づいて被検眼Eの屈折力を求めるものとしているが、これに限るものではなく、眼底に測定光を集光させるための、ベストフォーカス位置とされるステージ18の位置と、そのときのリング像の受光状態とを考慮して、被検眼Eの屈折力を求めるようにすることもできる。また、受光素子17に受光されるリング像の受光状態の情報は、ベストフォーカスを得るためのステージ18の位置情報を算出するのに用いておき、被検眼の屈折力はステージ18の基準位置からの移動量に基づいて求めることもできる。得られた被検眼Eの屈折力値は、記憶部56に記憶されるとともに、モニタ51に表示される。
ステージ18の移動によって被検眼Eの屈折力補正が行われることにより、測定光は被検眼Eの眼底に効率よく集光することとなる。眼底からの反射光は、図1に示した干渉信号検出光学系400における測定光を受光するための光学系によって最終的に受光素子33に集光される。また、参照光(被検眼Eの角膜反射光)は、干渉信号検出光学系400における前述した参照光を受光するための光学系によって最終的に受光素子33に集光される。なお、前述したように、眼底からの反射光と参照光とが合成された光束は、グレーティングミラー30により、周波数成分に分光され、集光レンズ31、円柱レンズ32を経て受光素子33に集光することとなる。受光素子33は、周波数成分に分光された反射光を受光し、周波数成分毎の干渉強度を出力する。演算処理部52は、受光素子33にて受光される測定光と参照光とによって得られる干渉強度をモニタする。
一方、制御部50は、駆動手段54を用いて図1に示すプリズム23を実線で示す基準位置(ここでは参照光路が最も短くなる位置)から移動させ、参照光が通る光学系の光路長を変化させていく。なお、本実施形態では眼軸長測定の間、プリズム23を一秒間に数回〜十数回程度往復運動をさせるものとしているが、これに限るものではなく、往復運動をさせず単にプリズム23を一方向に動かすのみでも良い。本実施形態で用いる測定光及び参照光は、低コヒーレント光を用いているため、測定光の光路長と参照光の光路長が等しくなったときに、測定光と参照光との合成にて得られる干渉光の信号強度が最も強くなることとなる。なお、受光素子33に受光される参照光には、角膜表面の反射光以外にも、角膜裏面や水晶体前後面等の位相物体からの反射光も含まれる。したがって、受光素子33が受光する干渉信号は、これらと眼底反射光との干渉が周波数の関数として受光されることとなる。
演算処理部52は、干渉信号の強度が最も強くなったときの受光素子33から出力される検出信号をフーリエ変換を用いて解析する。干渉光には被検眼Eにおける各位相物体(例えば、角膜前後面、水晶体前後面、網膜等)からの反射光を含んでいるため、検出信号をフーリエ変換することによって、被検眼Eにおける角膜、水晶体等の各位相物体の深さ情報を得ることができる。演算処理部52は演算によって求められたプリズムの位置を基準とした角膜前面の位置情報と、プリズムの移動量(または駆動手段54の駆動量)とから被検眼Eの眼軸長を求める。また、得られた各位相物体の深さ情報から、その他の生体内寸法(例えば、角膜厚、前房深度、水晶体厚等の生体内寸法)を直接求める。求められた生体内寸法の情報は、記憶部56に記憶されるとともに、モニタ51に表示される。なお、本実施形態では参照光路に置かれたプリズムを移動させることにより、測定光の光路長と参照光の光路長とが等しくなるように参照光の光路長を変化させるものとしているが、これに限るものではなく、測定光の光路長を変化させるようにすることもできる。
また、さらに正確に眼軸長を求めたい場合には、図1に示す光学系において、コリメータレンズ14と集光レンズ27の間であって被検眼Eの瞳と共役な位置、あるいは対物レンズとホールミラーの間における被検眼Eの瞳とほぼ共役な位置に複数のシリンダレンズの組み合わせからなる乱視補正用光学部材を配置すればよい。この乱視補正用光学部材は、例えば、2枚のシリンダレンズの組み合わせからなるストークスのクロス円柱等を用いることができる。被検眼Eが乱視を有している場合、リングレンズ16を経て受光素子17に受光されるリング像は楕円形状となるため、演算処理部42を用いて、このリング像の受光状態を解析することにより、乱視度数及び乱視軸角度を求めることができる。求めた被検眼Eの乱視度数及び乱視軸角度を基に、被検眼Eの乱視成分を打ち消すように前述した乱視補正用光学部材を配置する。このような構成により、被検眼が乱視成分を持っていても眼底からの反射光は、効率よく受光素子33に集光し、測定の精度を高めることが可能となる。
なお、本実施の形態では、参照光を角膜表面に集光させるものとしているが、これに限るものではなく、被検眼内の位相物体(角膜、水晶体等)からの反射光が各周波数成分に分光された状態で受光素子に受光されればよく、例えば、参照光の集光位置を被検眼Eの瞳位置とすることもできる。
また、本実施形態では測定光と参照光との合成光を各周波数成分に分光するための分光手段としてグレーティングミラー(回折格子)を用いるものとしているが、これに限るものではなく、プリズムや音響光学素子等の他の分光手段を用いることもできる。
さらに、本実施形態では被検眼の屈折力を求めるために受光素子上にリング像を形成するものとしているが、これに限るものではない。例えば眼底からの反射光を光学部材を介して数個の点に分けて受光素子に集光させ、その受光像の受光状態に基づいて屈折力を求める等、干渉を用いず受光面に形成される受光像の位置変化や形状変化等の受光像の変化状態を検出することによって屈折力を求める構成であればよい。
以上説明したように、本実施形態の眼科測定装置では、屈折力や眼軸長等の生体内寸法を一度に得ることができるものとしているが、さらに被検眼に向けて照射する光束を走査する走査手段を設け、得られる検出信号をスペクトル干渉の原理に基づいて解析することにより、被検眼の前眼部像を得ることができる。
図4は第2の実施形態として、図1の光学系に対して、被検眼に向けて照射する光束を走査する走査手段を設けた例を示した図である。なお、図1と同機能を有するものには同符号を付し、その説明は省略する。
図4において、60は被検眼に向けて照射する光束を走査するための走査手段となるガルバノミラーであり、所定の方向(本実施形態では被検眼に対して光束を上下方向に走査する方向)に回転駆動可能となっている。また、ガルバノミラー60の反射面は、対物レンズ9の焦点位置に配置されており、ミラーの回転角が光束の前眼部への入射高さに比例するとともに、駆動によって光路長が変化しないようになっている。なお、第2の実施形態における眼科測定装置を駆動制御するための制御系の構成は、ガルバノミラー60の駆動制御以外は、図2に示した制御系のブロック図と同様であるため、その説明は割愛する。
図4に示す光源1から出射された低コヒーレント光のうち、ビームスプリッタ3を透過した光束は、測定光投光光学系100を経て被検眼Eの眼底に集光する。また、光源1から出射された低コヒーレント光のうち、ビームスプリッタ3にて反射した光束は、参照光投光光学系300を経て被検眼Eの角膜に集光する。被検眼Eの眼底からの反射光と角膜反射を含めた眼内の位相物体からの反射光との合成光は、干渉信号検出光学系400のグレーティングミラー300によって周波数成分に分光された状態で、受光素子33に集光する。受光素子33から出力される検出信号を、演算処理部にてフーリエ変換することによって、被検眼Eにおける角膜、水晶体等の各位相物体の深さ情報を得ることができる。なお、参照光投光光学系300を通る光束は、ガルバノミラー60によって被検眼Eに対して所定方向に走査されている。このため、受光素子33から出力される検出信号は、光束の走査によって得られる眼内の位相物体からの各反射光の情報を含むこととなる。演算処理部は、検出信号をフーリエ変換することによって得られた眼内における位相物体の深さ方向の情報を蓄積加算することによって、走査によって光切断された被検眼の前眼部断面像を求めることができる。得られた前眼部断面像は、図5に示すようにモニタ51に表示される。
このように参照光束と物体光束とを用いて干渉させ、スペクトル干渉の原理にて解析を行うことにより、装置に対して被検眼の位置が多少ずれても、参照光束と物体光束の両方ともが同程度変化するため、アライメントずれやフォーカスずれに強く、被検眼の生体内寸法や断面像を得ることが可能となる。
本実施形態における眼科測定装置の光学系を示した図である。 本実施形態における眼科測定装置の制御系を示したブロック図である。 リングレンズを透過した測定光の集光状態を示した図である。 第2の実施形態における眼科測定装置の光学系を示した図である。 モニタに表示された被検眼前眼部像を示した図である。
符号の説明
1 光源
4 集光レンズ
7 ホールミラー
9 対物レンズ
14 コリメータレンズ
16 リングレンズ
17 受光素子
18 ステージ
23 プリズム
30 グレーティングミラー
31 集光レンズ
33 受光素子
50 制御部
51 モニタ
52 演算処理部





Claims (1)

  1. 被検眼眼底に向けて測定光を照射する測定光照射光学系と、被検眼眼底からの反射光を受光し,該受光した反射光の受光状態に基づいて被検眼の屈折力を求める屈折力測定手段と、該屈折力測定手段によって得られた被検眼の屈折力に基づいて前記被検眼の屈折力を補正する屈折力補正手段と、低コヒーレント長の光を被検眼に照射し前記屈折力補正手段によって被検眼眼底での集光状態が補正された前記低コヒーレント長の光の眼底からの反射光と,参照光とを干渉させ干渉光を受光素子に受光させる干渉光学系と、前記受光素子の干渉光による受光信号に基づいて被検眼の生体内寸法を測定する生体内寸法測定手段とを備える眼科測定装置において、
    前記参照光は前記コヒーレント長の光の前記被検眼角膜からの反射光とされ、
    さらに前記干渉光学系は、前記参照光もしくは前記眼底に照射されるコヒーレント長の光の光路長を可変とする光路長可変手段と、前記干渉光を周波数成分に分光させた後,該周波数成分に分光された各光束を前記受光素子に受光させるための光学部材と、を含み、
    前記生体内寸法測定手段は、前記受光素子から出力される受光信号をフーリエ変換を用いて解析した解析結果と前記光路長可変手段の変化量とに基づいて前記被検眼の眼軸長を含む生体内寸法を測定する、ことを特徴とする眼科測定装置。
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