JP3667813B2 - X線診断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、X線透視下における治療検査(インタベンショナルラジオグラフィ、IVR)に用いられるX線診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線診断装置による心臓血管等の循環器系の診断では、被検体を透過したX線をイメージインテンシファイア(II)により可視光に変換し、TVカメラにて映像化して観察する方法が多く利用されている。
【0003】
ところで、血管は人体組織と同一組成のため、単にX線透視(あるいはX線撮影)を行うのみでは映像化することができない。そこで、X線透視を行いながら血管内にカテーテルを挿入して診断領域に造影剤を注入し、造影された血管に対しX線撮影を行うことにより映像化している。この映像情報を利用して、疾患の診断、治療計画を策定している。
【0004】
このような状況の中で、近年、血管の閉塞性病変の治療手段として、血管内にて風船を膨らませ、病変分の血流を確保するような拡張技(冠動脈形成術、PTCA:Percutaneous Transluminar Coronary Angioplasty)等の手技が行われるようになった。また、先端に切削部を備えたカテーテルを用い、病変部を切削して取り去る切除術もある。ところが、閉塞性病変の切除術を行う場合は、閉塞部位までカテーテルを挿入し切削分を病変部に位置合わせする必要がある。このとき、X線透視像では病変部の断面形状が不明であるため病変部に切削部を位置合わせすることが難しいという問題点がある。
【0005】
また、確保した血流を長時間維持するため、血管内壁に金属製で編み目状の筒(ステント)を留置する治療が行われている。これにより、血管内腔の断面が維持され、血流が確保できる。ところが、X線透視によりステント留置、または留置後の経過観察を行う場合は、血管走行の複雑さにより、ステントの留置位置を確認するための透視を行う方向を探すのに長い時間を要するという問題点がある。
【0006】
ステントを留置した後の経過観察を行う場合等は血管造影を行わないのが一般的である。このためX線透視像にはステントが描出されるが血管像は描出されない、したがって、血管像とステントとの関係を把握することが難しいという問題点がある。
【0007】
血管の奇形により動脈と静脈が直接繋がるような動静脈奇形の治療手段として、その動脈内にカテーテルを挿入し、塞栓物質を注入する手技が行われている。これにより、動脈から静脈に繋がる血管が塞がり、不要な静脈への動脈流の流出が抑制できる。これらの手技は、従来の外科手術に比べ患者に対する侵襲性が低いため急速に普及している。ところが、X線透視下でカテーテルを患部に進めるに当たり、血管が分岐、または、蛇行していると術者が血管走行を把握できず手技に長時間を要することがある。そこで、透視用TVモニタにX線透視による映像を表示するとともに、参照用TVモニタにより患部に造影剤を注入しX線撮影を行って得た映像を表示している。なお、X線撮影にて映像化した画像はデジタル画像処理装置にて記憶し、参照用TVモニタに常時表示する。この画像にて描出された血管像を参考しながら、術者は透視用TVモニタを参照してカテーテルの位置を確認しつつ患部まで進めることができる。これにより、短時間の内に所定の位置までカテーテルを進めることができる。
【0008】
しかし、部位によっては、血管は立体的かつ複雑に走行している。X線透視像は、X線吸収の強弱を映像化したものであるため奥行き方向の情報が失われている。このため、複雑な走行に対してはその方向を把握することは容易でない。そこで、X線透視位置を立体的に移動することにより多方向からX線透視を行い、血管走行を把握している。また、X線撮影を多方向から行い、それらのX線撮影像を複数記憶しておき、X線透視を行う方向に合ったX線撮影像を参考にカテーテルを進めることが行われている。ところが、複雑に走行する血管に対しカテーテルを挿入する場合は、多方向からのX線透視を行っているが、その方向の参照像を表示するために、事前に多方向からのX線撮影を行っておく必要がある。すなわち、患者に対し多くのX線被曝を与え、多量の造影剤の注入を行うことになり好ましくない。
【0009】
血管走行を容易に把握する手段として、造影剤の注入前と後のX線撮影像を減算処理し、血管像のみを抽出する方法が利用されている。これにより、周囲の組織像が消えるため、血管像のみが描出されるので血管走行が容易に把握できる。
【0010】
ところが、血管内にステントを留置した場合は、減算処理によって、ステント像が消去されてしまい、血管像とステント像との位置関係を把握できないという問題点がある。
【0011】
人体の奥行きの情報を得る手段として、X線コンピュータ断層撮影装置(以下、X線CT装置と称する)が多く用いられている。X線CT装置は、例えば扁平な扇状に広がるX線を曝射するX線源とそのX線源を検出する検出器とを互いに対峙させながら、被検体の断層面を介して互いに同方向に同期的に回転させ、被検体の種々の方向に対するX線の吸収データを収集し、十分なデータを得た後にこれをコンピュータで解析し、断層面の個々の位置のX線吸収率を算出してその吸収率に応じた階調度で断層面を再構成するようにしたものである。さらに、この処理を人体の体軸方向に移動しながら連続的に実施し、複数枚の断層像を再構成することにより三次元画像を得ている。また、被検体にコーンビーム状のX線を照射し、イメージインテンシファイアにてX線吸収差を測定することにより、一回のスキャンで三次元画像を再構成するものもある。再構成された三次元画像は陰影付けによる奥行き感処理が施された後、TVモニタに表示れる。また、X線CT装置により造影剤を注入する前と後の三次元画像を得て、両者を減算処理することにより、血管像のみを抽出し、参照像として用いることも行われている。このように、血管のみの三次元画像を得ることにより血管走行をより容易に把握できる。
【0012】
ところが、X線CT装置にて三次元画像を得て、得られた三次元画像をX線透視の参照像として利用した場合であっても、以下のような問題点が依然として残されている。
(1)三次元画像の表示方向(参照方向)とX線透視を行っている方向(透視方向)とが合わないと、三次元画像とX線透視像との関係を理解することが難しい。また、X線透視の方向の変更に伴って、三次元画像の表示方向を変更するのは手間がかかる。
(2)複数の血管が重なり合っているので対象の血管走行を把握することが難しい。
(3)複数の血管が同時に表示されるため、カテーテルが挿入された血管を同定することが難しい。
(4)動静脈奇形の治療手技によりカテーテル挿入位置から塞栓物質を注入したときに塞がれる血管を三次元画像から同定することが難しい。
(5)減算処理した三次元画像を用いてステント留置後の経過観察を行う場合は、ステント像は減算処理の過程で相殺され描出されない。このため、血管内腔の断面とステントの関係を把握することができない。
【0013】
以上述べたよう、従来の技術には、血管走行を容易に把握できないため手技を施行する者に負担がかかるという問題点がある。また、手技施行に時間がかかるため、患者に対するX線曝射量が増加するという問題点がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述したような事情に鑑みてなされたものであり、下記のX線診断装置を提供することを目的とする。
(1)血管走行を容易に把握でき手技を施行する者の負担を軽減するX線診断装置。
(2)手技施行に要する時間を短縮し、患者に対するX線曝射量を低減するX線診断装置。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し目的を達成するために、本発明のX線診断装置は、以下の如く構成されている。
本発明に係るX線診断装置は、X線透視により被検体の透視像を収集する透視像収集手段と、前記透視像収集手段により収集された透視像を表示する透視像表示手段と、前記被検体の三次元画像を収集する三次元画像収集手段と、前記三次元画像収集手段により収集された三次元画像を特定方向から投影することにより投影像を作成する投影像作成手段と、前記投影像作成手段により作成された投影像を表示する投影像表示手段と、前記透視像収集手段によるX線透視の方向を検出する透視方向検出手段と、前記透視方向検出手段により検出されたX線透視の方向に応じて前記三次元画像の視線方向を決定する視線方向決定手段と、前記特定方向を前記視線方向決定手段により決定された視線方向とする決定手段とを具備する。
【0016】
【作用】
上記手段を講じた結果、次のような作用が生じる。
本発明に係るX線診断装置によれば、被検体の透視像と、被検体の三次元画像を投影して得られる投影像とを参照することができる。また、透視方向に応じた投影方向についての投影像を作成して表示することができる。
【0017】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明によるX線診断装置の実施例を説明する。
(第1実施例)
図1は第1実施例のX線診断装置の外観を模式的に示す図である。本装置は、X線CT装置1と、X線透視装置2と、カテーテル寝台3と、デジタル画像処理装置13と、透視用TVモニタ14と、参照用TVモニタ15とによって構成されている。
【0018】
X線CT装置1は、患者4の体軸を横断する方向に幅の狭い扇状のX線を照射して断層像を作成する。さらに、X線照射位置を連続的に移動し、複数枚の断層像を順次作成する。この複数枚の断層像を合成することにより三次元画像を得ることができる。三次元画像は三次元空間の座標上で連続して配列されるボクセルを1単位として構成される。X線CT装置1により得られた断層像は、X線CT装置に備えられたTVモニタ(図示しない)に表示される。またX線CT装置1は、ディジタル画像処理装置13に接続されている。
【0019】
X線透視装置2は、X線管10とイメージインテンシファイア(II)11と、両者が、カテーテル寝台3上に載置された患者4を介して対向するように保持する保持具とを有し、これにより任意方向からの透視が行えるようになっている。また、X線診断装置2は、アイソセンタを中心として、α、β、γ方向に撮影方向を回転することができる。但し、αはX軸、βはY軸、γはZ軸を回転中心とする方向である。また、X線診断装置2は、アイソセンタの位置を被検体に対してX,Y,Z方向にそれぞれ移動することができる。以下の説明を簡略化するため、α、β、γ、X,Y,Zによって決まる撮影位置及び方向のことを透視方向という。
【0020】
図に示されないX線発生装置に接続されるX線管10はイメージインテンシファイア(II)11の円形入力面に対しコーンビーム状のX線を照射する。患者を透過したX線は、イメージインテンシファイア(II)11にて可視光に変換され、TVカメラ12にて映像信号となる。この映像信号は直接、ディジタル信号処理装置13を介して接続される透視用TVモニタ14に表示される。X線透視装置2によりX線透視を行う場合は、弱いX線を連続的に照射し、透視像を透視用TVモニタ14に表示する。また、X線撮影を行う場合は、強いX線を短時間照射し、X線透過像を透視用TVモニタ14に表示する。なお、X線撮影を行う場合は、X線透過像をデジタル画像処理装置13にて記憶し、参照用TVモニタ15に表示する。
【0021】
図2はディジタル画像処理装置13の内部構成を示すブロック図である。
デジタル画像処理装置13は、A/D変換器21と、透視像用画像メモリ22と、D/A変換器23と、三次元画像用メモリ24と、視線方向設定器25と、投影処理器26とによって構成されている。
【0022】
TVカメラ12から入力するアナログ映像信号は、A/D変換器21によりA/D変換し、デジタル映像信号として透視像用画像メモリ22に記憶すると共に、D/A変換器23にてアナログ映像信号に再変換して参照用TVモニタ15に出力する。透視像用画像メモリ22に記憶することにより、X線照射が終了してもX線透視像を表示することができる。
【0023】
X線CT装置1から三次元画像を入力し、三次元像用画像メモリ24に記憶する。この三次元画像を投影処理器26に入力し、視線方向設定器25にて設定された任意の視線方向についての投影像を作成する。作成された投影像はD/A変換器23を介して参照用TVモニタ15に表示する。
【0024】
以上のように構成された第1実施例では、X線透視装置1により収集された透視像を透視像用画像メモリ22に記憶することにより、X線照射が終了しても透視用TVモニタ14に表示することができ、X線CT装置2により収集され、視線方向設定器25により任意の視線方向を設定して作成した三次元画像の投影像を参照用TVモニタ15に表示することができる。このため、複雑に走行する血管に対しカテーテルを挿入する等の手技を行う場合、所望の視線方向から眺めた投影像を表示することができ、容易にカテーテルを目標部位まで進めることができる。
(第2実施例)
次に、第2実施例を説明する。第2実施例の説明において第1実施例と同一の部分には同一の参照符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0025】
図3は、デジタル画像処理装置13aの要部構成を示すブロック図である。
デジタル画像処理装置13aは、デジタル画像処理装置13に対し、X線透視方向入力器31と視線方向決定器32とを追加構成したものである。X線透視方向入力器31はX線透視装置2と接続され、視線方向決定器32は投影処理器26と接続され、X線透視方向入力器31と視線方向決定器32とは互いに接続される。
【0026】
X線透視方向入力器31は、X線透視装置2が管理するX線透視方向の情報を、逐次入力する。このX線透視方向の情報は視線方向決定器32に入力され、視線方向決定器32はX線透視方向と同一方向の視線方向情報を求める。さらに詳しくはX線透視方向情報、すなわち患者4の頭尾方向(体軸方向)をZ軸、体軸を横断する方向をX、Y軸とした座標系情報を、三次元画像のオブジェクト空間の座標系情報に変換して視線方向情報を求める。求めた視線方向情報は投影処理器26に送られる。投影処理器26は送られた視線方向情報に基づいて三次元像用画像メモリ24が記憶する三次元画像を投影することにより投影像を作成する。作成された投影像は参照用TVモニタ15に表示する。
【0027】
以上のように構成することにより、第2実施例では、図4に示すように、X線透視方向を随時変更してX線透視を行う場合に、X線透視方向に追従した投影方向についての投影像を作成して表示することができる。なお、透視用TVモニタ14による透視像の表示は第1実施例と同様に行う。
(第3実施例)
次に、第3実施例を説明する。第3実施例の説明において第1実施例又は第2実施例と同一の部分には同一の参照符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0028】
図5は、デジタル画像処理装置13bの要部構成を示すブロック図である。
デジタル画像処理装置13bは、デジタル画像処理装置13aに対し、方向決定器32に接続され視線投影方向ズレ量情報を与える投影方向ズレ量設定器33が追加構成されたものである。
【0029】
投影方向ズレ量情報は予め投影方向ズレ量設定器33に与えておくこととするが、操作者等の指示により可変としてもよい。
視線方向決定器32は、先ずX線透視方向入力器31から送られたX線透視方向情報から仮の視線方向情報を求める。次に仮の視線方向情報に投影方向ズレ量設定器33から送られた投影方向ズレ量を加算し、これを真の視線方向情報として決定する。これにより、X線透視方向に追従して、X線透視方向から常に一定方向ずれた三次元画像の投影像を表示することができる。図6にズレ視線方向表示の一例を示す。
(第4実施例)
次に、第4実施例を説明する。第4実施例の説明において第1実施例と同一の部分には同一の参照符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0030】
図7は、第4実施例のデジタル画像処理装置13cの要部構成を示すブロック図である。
デジタル画像処理装置13cは、デジタル画像処理装置13に対し、関心領域設定器41と、関心領域内三次元画像作成器42と、関心領域内三次元像用画像メモリ43とを追加構成したものである。関心領域設定器41および三次元画像用画像メモリ24の出力端は、関心領域内三次元画像作成器42に接続され、関心領域内三次元画像作成器42の出力端は関心領域内三次元像用画像メモリ43に接続される。関心領域内三次元像用画像メモリ43の出力端は投影処理器26に接続される。
【0031】
関心領域設定器41は三次元画像のオブジェクト空間における関心領域を設定するものである。さらに詳しくはオブジェクト空間のX,Y,Z座標系での基準座標と領域幅とにより関心領域を設定するものである。これは、関心領域の各点の座標、基準点の座標と領域半径等により設定することにより行っても良い。又は、マニュアルトレースすることにより行っても良い。
【0032】
関心領域内三次元画像作成器42は、三次元像用画像メモリ24から三次元画像を読み出して、関心領域設定器41により設定された関心領域を切り出し、関心領域内三次元像用画像メモリ43に記憶する。投影処理器26は、関心領域内三次元像用画像メモリ43から関心領域のみの三次元画像を読み出して投影像を作成する。作成された関心領域の投影像は参照用TVモニタ15に表示する。
【0033】
このとき、図8に一例として示すように、関心領域の投影像を拡大して表示する。これにより、投影像として示された血管の一部を拡大して表示することができ、血管の立体的構造を詳細に把握することができる。
【0034】
なお、本実施例は視線方向設定器25に代えて、第2実施例にて説明したX線透視方向入力器31と視線方向決定器32とを備えてもよい。そうすれば、X線透視の方向に応じた視線方向についての関心領域の投影像を表示することができる。
【0035】
また、第3実施例にて説明した投影方向ズレ量設定器33を備えることにより、X線透視方向から常に一定量ずれた視線方向についての関心領域の投影像を表示することもできる。
【0036】
また、投影処理器26が、視線方向決定器32から入力した視線方向についての二次元投影像を作成し、得られた二次元投影像と透視像用画像メモリ22にて記憶している透視像とをパターンマッチングさせてAND演算処理を行うことにより、二次元投影像上の領域を抽出し、抽出された領域に基づいて三次元画像の関心領域を設定し、設定された関心領域を投影して表示する。これにより、X線透視領域を関心領域として自動的に設定することができる。
【0037】
以上説明したように本実施例によれば、三次元画像の任意領域又はX線透視領域を関心領域として設定し、設定された関心領域の投影像を作成して表示に供することができるので、詳細な立体構造を把握することができる。
【0038】
例えば、投影表示された血管像を参照してカテーテルを挿入する場合は、挿入対象の血管像のみを関心領域として設定して表示することができるので、容易に走行状態を把握することができ、短時間で手技を施行できる。
(第5実施例)
次に、第5実施例を説明する。第5実施例の説明において第1実施例と同一の部分には同一の参照符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0039】
図9は、第5実施例のデジタル画像処理装置13dの要部構成を示すブロック図である。
デジタル画像処理装置13dは、デジタル画像処理装置13に対し、視線方向設定器25とX線透視装置2との間に接続されるX線透視方向決定器51を追加構成したものである。X線透視方向決定器51は、視線方向設定器25により設定された視線方向に応じてX線透視装置2によるX線透視の方向を制御するものである。
【0040】
本装置では、先ず視線方向設定器25にて、三次元画像の投影像の視線方向を任意に設定する。次に設定された視線方向情報を投影処理器26に入力し、三次元血管像の投影像を作成する。この投影像を参照用TVモニタ15に表示する。また、視線方向情報をX線透視方向決定器51に入力し、逐次、視線方向情報と同一のX線透視方向情報を求める。
【0041】
操作者が視線方向を変化させると、投影処理器26により変更された視線方向についての投影像が作成され参照用TVモニタ15の表示が更新される。操作者は、任意の視線方向の設定を繰り返し、更新された投影像に基づいてステントを留置したい対象血管が最も識別しやすい視線方向を探す。最も識別しやすい視線方向が決定したという指示を受けて、X線透視方向決定器51は、X線透視装置2に対し位置移動を指示する。この指示を受け、X線透視装置2はX線管10およびII11の保持具を制御し、図10に示すようにX線透視方向を移動することができる。
【0042】
以上説明したようにX線透視のための透視方向の決定を投影像上で自動的に行うことができ、移動した位置にてX線透視を行うと透視像にはステントを留置したい血管が最もよく描出される。これにより、X線透視方向の位置決めが容易になり手技を施行する者の負担を軽減する。
(第6実施例)
次に、第6実施例を説明する。第6実施例の説明において第1実施例と同一の部分には同一の参照符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0043】
図11は、第6実施例のデジタル画像処理装置13eの要部構成を示すブロック図である。
デジタル画像処理装置13eは、デジタル画像処理装置13に対し、X線透視方向入力器61と、視線方向決定器62と、画像サイズ変換器63と、画像加算器64とを追加構成したものである。X線透視方向入力器61は、X線透視装置2と視線方向決定器62との間に接続される。視線方向決定器62の出力端は投影処理器26に接続される。画像サイズ変換器63は、投影処理器26の出力端に接続される。画像加算器64は、画像サイズ変換器63及び透視像用画像メモリ22の出力端に接続され、画像加算器64の出力端はD/A変換器23に接続される。
【0044】
本装置では、X線透視装置2が管理するX線透視方向情報をX線透視方向入力器61に入力し、視線方向決定器62によりX線透視方向情報を視線方向情報に変換する。変換された視線方向情報は投影処理器26に入力し、投影像を作成する。この投影像を画像サイズ変換器63に入力してX線透視像と同一サイズに変換する。X線透視像と、画像サイズ変換後の投影像とを画像加算器64に入力する。画像加算器64は2画像間で加算を行って合成画像を出力する。この合成画像をD/A変換器23を介して参照用TVモニタ15に表示する。これにより、図12に示すように、X線透視像に血管像が重ね合わせて表示され、不要な造影像を注入することなく血管像と、X線透視像に含まれるステント像との位置関係を容易に把握できる。
(第7実施例)
次に、第7実施例を説明する。第7実施例の説明において第6実施例と同一の部分には同一の参照符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0045】
図13は、第7実施例のデジタル画像処理装置13fの要部構成を示すブロック図である。
デジタル画像処理装置13fは、デジタル画像処理装置13eに対し、画像サイズ変換器63と画像加算器64との間に接続される血管エッジ検出器65を追加構成したものである。
【0046】
本装置では、画像サイズ変換器63による画像サイズ変換処理後の投影像が血管エッジ検出器65に入力される。血管エッジ検出器65は、微分と絶対値処理とを組み合わせたデジタルフィルタリング処理(ソーベルフィルタ)を行うことにより血管のエッジ像を作成する。血管のエッジ像作成は、このような方法のみによらず、例えば画素単位で辺縁を逐次探索する方法によっても作成することができる。
【0047】
画像加算器64は透視像用画像メモリ22が記憶するX線透視像と、血管エッジ検出器65において作成された血管エッジ像とを入力し、画像間加算を行うことにより合成像を作成する。作成された合成像はD/A変換器23を介して参照用TVモニタ15に表示される。これにより、図14に示すように、X線透視像に血管エッジ像が重ね合わせされて表示され、不要な造影剤を注入することなく血管像とX線透視像に含まれるステント像との位置関係を容易に把握できる。
(第8実施例)
次に、第8実施例を説明する。第8実施例の説明において第7実施例と同一の部分には同一の参照符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0048】
図15は、第8実施例のデジタル画像処理装置13gの要部構成を示すブロック図である。
デジタル画像処理装置13gは、デジタル画像処理装置13fに対し、血管エッジ検出器65とD/A変換器23との間に接続されるグラフィック変換器66を追加構成したものである。
【0049】
本装置では、血管エッジ検出器65から出力された血管エッジ像は、グラフィック変換器66に入力される。グラフィック変換器66は血管エッジ像を二値化処理しグラフィックデータに変換する。このグラフィックデータをD/A変換器23に入力する。D/A変換器23は、透視像用画像メモリ22から読み出したX線透視像とグラフィックデータを合成し、アナログ映像信号に変換して参照用TV15に出力する。
【0050】
これにより、図16に示すように、X線透視像に血管エッジを示すグラフィックが重ね合わされて表示され、不要な造影剤を注入することなく血管像とX線透視像に含まれるステント像との位置関係を容易に把握できるので、手技を施行する者の負担を軽減することができる。
(第9実施例)
次に、第9実施例を説明する。第9実施例の説明において第1実施例と同一の部分には同一の参照符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0051】
図17は、第9実施例のデジタル画像処理装置13hの要部構成を示すブロック図である。
デジタル画像処理装置13hは、デジタル画像処理装置13に対し、X線透視方向入力器71と、視線方向決定器72と、血管探索器73と、血管重なり識別器74と、画素色割付け器75と、造影前透視像用画像メモリ76と、画像減算器77と、二値化処理器78とを追加構成したものである。X線診断装置2にX線透視方向入力器71が接続され、X線透視方向入力器71の出力端は視線方向決定器72に接続される。視線方向決定器72および三次元像用画像メモリ24の出力端は、血管探査器73に接続される。血管探査器73の出力端は血管重なり識別器74に接続され、血管重なり識別器74の出力端は画素色割付け器75に接続される。A/D変換器21の出力端は透視像用画像メモリ22と造影前透視像用画像メモリ76と画像減算器77とに接続される。画像減算器78の出力端は二値化処理器78に接続され、二値化処理器78の出力端は画素色割り付け器75に接続される。
【0052】
本装置では、X線透視装置2が管理しているX線透視方向の情報を、X線透視方向入力器71にて逐次入力する。このX線透視方向情報を視線方向決定器72に入力し、X線透視方向と同一方向の視線方向情報を求める。求めた視線方向情報は血管探査器73に入力する。血管探査器73は、投影面から三次元血管像をある1本の視線方向に逐次追跡し、血管像の有無を識別する。
【0053】
血管像を認識したら、血管像の存在する位置情報を血管重なり識別器74に入力する。全投影面にて探索が繰り返され、血管像の存在する位置情報の全てが血管重なり識別器74に入力される。血管重なり識別器74は、全血管像の位置情報に基づいて血管走行の重なりを識別し、血管走行の位置情報を重なりの上位の物から順に出力する。画素色割付け器75は、血管重なり識別器74からの位置情報を入力し、個々の血管に色を割り付ける。さらに、投影面上の各画素単位で、上位の血管に色を割り付ける。
【0054】
X線透視により造影剤注入前のX線透視像を造影前透視像用画像メモリ22に記憶する。
続いて、造影剤注入後のX線透視を行い、X線透視像を透視用画像メモリ22に記憶する。画像減算器77は、造影前透視像用画像メモリ22および透視用画像メモリ22を読み出すことにより造影前後のX線透視像を入力し減算することにより減算画像を得る。減算画像は血管のみが表された画像となり、これは一般にサブトラクション像と称されている。減算画像は二値化処理器78に入力される。二値化処理器78は、送られた減算画像を二値化して画素色割付け器75に入力する。
【0055】
画素色割付け器75は有効画素に対し、画素単位で記憶している割付け色を出力し、D/A変換器23を介して参照用TVモニタ15に表示する。これにより、図18に示すように、任意のX線透視方向から得たX線透視像にて描出された血管像の重なりを色で認識でき、手技を施行する者の負担を軽減することができる。また、手技施行に要する時間が短縮され、患者に対するX線曝射量を低減することができる。
(第10実施例)
次に、第10実施例を説明する。第10実施例の説明において第9実施例と同一の部分には同一の参照符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0056】
図19は、第10実施例のデジタル画像処理装置13iの要部構成を示すブロック図である。
デジタル画像処理装置13iは、デジタル画像処理装置13hに対し、画素色割付け器74とD/A変換器23との間に接続される色決定器79を追加構成したものである。
【0057】
本装置では、先ず画素色割り付け器75が、血管重なり識別器74から出力された血管走行の位置情報に基づいて血管の重なり部に相当する画素領域を認識して個々の透視像の血管に画素単位で色を割り付けて色決定器79に送る。次に色決定器79は、X線透視により得られる色割付け処理像を入力し、血管重なり部に相当する画素領域を探索して割付け色を決定する。
【0058】
血管が重なっている領域では、X線透視像の二値化処理像では重なりあった複数の血管のどれによるものか識別できない。そこで、色決定器79は、色割付け器75により画素単位で色が割付けられた処理像に基づいて、重なり部の周囲の色の連続性を判断し、重なり部の割付け色を決定する。重なり部では、先ず重なりの最上位から色が割り付けられるが、周囲に、連続する同一色の血管画素領域が存在しない場合、次の割付け色を割り付ける。この操作を、連続性が確認されるまで繰り返すことにより、正しい割付け色が決定される。これにより、図20に示すように重なり部においても正しい血管像の重なりを把握できる。
(第11実施例)
次に、第11実施例を説明する。第11実施例の説明において第1実施例と同一の部分には同一の参照符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0059】
図21は、第11実施例のデジタル画像処理装置13jの要部構成を示すブロック図である。
デジタル画像処理装置13jは、デジタル画像処理装置13に対し、X線透視方向入力器81と、視線方向決定器82と、減算処理用画像メモリ83と、画像減算器84と、カテーテル先端位置決定器85と、血管探索器86と、三次元像用画像メモリに代わるフラグ付き三次元像用画像メモリ87と、カテーテル位置識別器87とを追加構成したものである。
【0060】
A/D変換器21の出力端は透視像用画像メモリ22と減算処理用画像メモリ83と画像減算器84とに接続される。減算処理用画像メモリ83と画像減算器84は互いに接続され、画像減算器84はカテーテル位置決定器85に接続される。カテーテル先端位置決定器85の出力端は血管探索器85に接続される。
【0061】
また、X線透視方向入力器81はX線透視装置2に接続され、X線透視方向入力器81の出力端は視線方向決定器82に接続される。視線方向決定器82の出力端は血管探索器86に接続され、血管探索器86はフラグ付き三次元像用画像メモリ87に接続される。フラグ付き三次元像用画像メモリ87の出力端は投影処理器26に接続される。投影処理器26とD/A変換器23との間にはカテーテル位置識別器88が接続される。
【0062】
本装置では、X線透視装置2が管理するX線透視方向の情報を、X線透視方向入力器81にて逐次入力する。このX線透視方向情報を視線方向決定器82に入力し、X線透視方向と同一方向の視線方向情報を求める。
【0063】
先ずX線透視を行い、X線透視像を減算処理用画像メモリ83に記憶する。
続いて、操作者がカテーテルを移動したことを受けて、再度、X線透視を行い、X線透視像を透視像用画像メモリ22に記憶する。画像減算器84は減算処理用画像メモリ83と透視像用画像メモリ22とを読み出すことによりカテーテルの移動前後の2画像を入力して減算処理を行う。減算処理によって得られた減算処理画像はカテーテル先端位置決定器85に入力する。カテーテル先端位置決定器85は減算処理画像に含まれるカテーテルの移動陰影を抽出することにより透視像上のカテーテル先端位置を決定する。
【0064】
血管探索器86は、カテーテル先端位置決定器85からカテーテルの先端位置情報を入力し、視線方向決定器82から視線方向情報を入力し、投影面からフラグ付き三次元像用画像メモリ87に記憶している三次元血管像をある1本の視線方向について逐次追跡し、カテーテル先端位置に対応する対象血管像を探し出す。
【0065】
血管探索器86は、対象血管像を検出したら、その血管像に相当するフラグ付き三次元像用画像メモリ87が記憶するボクセルデータのフラグを立てる。
投影処理器26は血管探索器86によりフラグ操作が行われたフラグ付き三次元血管像を入力して投影像を作成する。カテーテル位置識別器88は作成された投影像を入力し、フラグが立っている画素、すなわちカテーテル先端に相当する血管像の画素に色を割り付ける。色割付けが行われた処理像はD/A変換器23を介して参照用TVモニタ15に表示する。これにより、図22に示すように、投影像上でカテーテル先端が到達している位置を容易に把握できる。
(第12実施例)
次に、第12実施例を説明する。第12実施例の説明において第11実施例と同一の部分には同一の参照符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0066】
図23は、第12実施例のデジタル画像処理装置13kの要部構成を示すブロック図である。
デジタル画像処理装置13kは、デジタル画像処理装置13jに対し、血管探索器86とフラグ付き三次元像用画像メモリ87との間に接続されるカテーテル挿入経路検出器89を追加構成したものである。
【0067】
本装置では、先ず、前述したようにカテーテル先端位置決定器85が減算処理像に基づいてカテーテル先端位置を検出する。続いてカテーテルの移動後のX線透視像上にてカテーテル先端より基端側の方向に向かって逐次追跡を行い、カテーテル全体の挿入位置を検出する。
【0068】
血管探索器86は、フラグ付き三次元像用画像メモリ87から読み出したフラグ付き三次元血管像からカテーテル挿入位置の対象血管を探し出す。対象血管を検出したら、その血管像に相当するボクセルデータのフラグを立てる。
【0069】
フラグ付き三次元血管像を投影処理器26に入力し、投影処理器26は投影像を作成してカテーテル位置識別器88に入力する。カテーテル位置識別器88は、フラグが立っている全画素がカテーテル挿入経路に相当するため、その全画素に色を割り付ける。色割付けが行われた処理像をD/A変換器23を介して参照用TVモニタ15に表示する。これにより、図24に示すように、投影像上でカテーテルの挿入経路を容易に把握することができる。
(第13実施例)
次に、第13実施例を説明する。第13実施例の説明において第1実施例と同一の部分には同一の参照符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0070】
図25は、第13実施例のデジタル画像処理装置13lの要部構成を示すブロック図である。
デジタル画像処理装置13lは、デジタル画像処理装置13に対し、X線透視方向入力器91と、視線方向決定器92と、減算処理用画像メモリ93と、画像減算器94と、カテーテル先端位置決定器95と、血管探索器96と、フラグ付き三次元像用画像メモリ97と、末梢血管探査器98と、末梢血管探査器99とを追加構成したものである。
【0071】
A/D変換器21の出力端は透視像用画像メモリ22と減算処理用画像メモリ93とに接続される。透視像用画像メモリ22の出力端および減算処理用画像メモリ93の出力端は共に画像減算器94に接続され、画像減算器94の出力端はカテーテル先端位置決定器95に接続される。X線透視装置2の出力端はX線透視方向入力器91に接続され、X線透視方向91の出力端は視線方向決定器92に接続される。視線方向92の出力端およびカテーテル先端位置決定器95の出力端は血管探索器96に接続され、血管探索器96の出力端はフラグ付き三次元像用画像メモリ97に接続される。フラグ付き三次元像用画像メモリ97の出力端は投影処理器26に接続され、投影処理器26の出力端は末梢血管識別器99に接続される。99の出力端は23に接続され23の出力端は15に接続される。
【0072】
本装置では、X線透視装置2が管理するX線透視方向の情報を、X線透視方向入力器91にて逐次入力する。このX線透視方向情報を視線方向決定器92に入力し、X線透視方向と同一方向の視線方向情報を求める。
【0073】
先ずX線透視を行い、X線透視像を減算処理用画像メモリ93に記憶する。
続いて、操作者がカテーテルを移動したことを受けて、再度、X線透視を行い、X線透視像を透視像用画像メモリ22に記憶する。画像減算器94は減算処理用画像メモリ93と透視像用画像メモリ22とを読み出すことによりカテーテルの移動前後の2画像を入力して減算処理を行う。減算処理によって得られた減算処理画像はカテーテル先端位置決定器95に入力する。カテーテル先端位置決定器95は減算処理画像に含まれるカテーテルの移動陰影を抽出することにより透視像上のカテーテル先端位置を決定する。
【0074】
血管探索器96は、カテーテル先端位置決定器95からカテーテルの先端位置情報を入力し、視線方向決定器92から視線方向情報を入力し、投影面からフラグ付き三次元像用画像メモリ87に記憶している三次元血管像をある1本の視線方向について逐次追跡し、カテーテル先端位置に対応する対象血管像を探し出す。
【0075】
血管探索器96は、対象血管像を検出したら、その血管像に相当するボクセルデータのフラグを立てる。
X線透視装置2が管理するX線透視方向の情報を、X線透視方向入力器にて逐次入力する。このX線透視方向情報を視線方向決定器に入力し、X線透視方向と同一方向の視線方向情報を求める。X線透視を行い、X線透視像を減算処理用画像メモリ94に記憶する。
【0076】
続いて、操作者がカテーテルを移動したことを受けて、再度、X線透視を行い、X線透視像を透視像用画像メモリ22に記憶する。画像減算器94にカテーテルの移動前後の2画像を入力し、減算処理する。減算処理像をカテーテル先端位置決定器95に入力する。減算処理像に含まれるカテーテルの移動陰影を抽出し、カテーテル先端位置を決定する。
【0077】
カテーテルの先端位置情報と視線方向情報を血管探査器に入力し、投影面からフラグ付き三次元像用画像メモリ97に記憶している三次元血管像を視線方向に逐次追跡し、対象血管像を探し出す。対象血管像の位置情報を末梢血管探査器99に入力する。末梢血管探査器99は、対象血管から末梢方向へ血管走行を探索する。連続検出される末梢血管像に相当するボクセルデータのフラグを立てる。末梢血管に分岐がある場合は、それぞれ追跡し、全末梢血管に相当するボクセルデータにフラグを立てる。
【0078】
フラグ付きの三次元血管像を投影処理器に入力し、投影像を作成する。投影像を末梢血管識別器99に入力する。投影像上のフラグが立っている画素が末梢血管に相当するため、その画素に色を割り付ける。色割り付けが行われた処理像をD/A変換器23を介して参照用TVモニタ15に表示する。これにより、投影像上で、図26に示すように、カテーテル先端から広がる末梢血管の状況が容易に把握できる。
(第14実施例)
次に、第14実施例を説明する。第14実施例の説明において第13実施例と同一の部分には同一の参照符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0079】
図27は、第14実施例のデジタル画像処理装置13mの要部構成を示すブロック図である。
デジタル画像処理装置13mは、デジタル画像処理装置13nに対し、三次元末梢血管像作成器100と、三次元末梢血管像用画像メモリ101とを追加構成したものである。三次元末梢血管像作成器100はフラグ付き三次元像用画像メモリ97の出力端に接続され、三次元末梢血管像作成器100の出力端は三次元末梢血管像用画像メモリ101に接続される。三次元末梢血管像用画像メモリ101の出力端は投影処理器26に接続される。
【0080】
本装置では、フラグ付きの三次元血管像を三次元末梢血管像作成器100に入力し、フラグが立っているボクセルデータのみを三次元末梢血管像用画像メモリ101に移し、三次元末梢血管像を作成する。この三次元末梢血管像を投影処理器26に入力し、末梢血管像のみの投影像を作成して参照用TVモニタ15に表示する。これにより、図28に示すように、カテーテル先端から広がる末梢血管の状況が容易に把握できる。
(第15実施例)
次に、第15実施例を説明する。第15実施例の説明において第1実施例と同一の部分には同一の参照符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0081】
図29は、第15実施例のデジタル画像処理装置13nの要部構成を示すブロック図である。
デジタル画像処理装置13nは、デジタル画像処理装置13に対し、X線透視方向入力器111と、視線方向決定器112と、減算処理用画像メモリ113と、画像減算器114と、カテーテル先端位置決定器115と、血管探索器116と、フラグ付き三次元像用画像メモリ117と、対象血管走行方向検出器118と、血管断面方向決定器119とを追加構成したものである。
【0082】
本装置では、X線透視装置2が管理するX線透視方向の情報を、X線透視方向入力器111にて逐次入力する。このX線透視方向情報を視線方向決定器112に入力し、X線透視方向と同一方向の視線方向情報を求める。
【0083】
先ずX線透視を行い、X線透視像を減算処理用画像メモリ113に記憶する。続いて、操作者がカテーテルを移動したことを受けて、再度、X線透視を行い、X線透視像を透視像用画像メモリ22に記憶する。画像減算器114は減算処理用画像メモリ113と透視像用画像メモリ22とを読み出すことによりカテーテルの移動前後の2画像を入力して減算処理を行う。減算処理によって得られた減算処理画像はカテーテル先端位置決定器115に入力する。カテーテル先端位置決定器115は減算処理画像に含まれるカテーテルの移動陰影を抽出することにより透視像上のカテーテル先端位置を決定する。
【0084】
カテーテルの先端位置情報と視線方向情報とを血管探査器116に入力し、投影面からフラグ付き三次元像用画像メモリ117に記憶している三次元血管像を視線方向に逐次追跡し、カテーテル先端位置の対象血管像を探し出す。対象血管の位置情報を対象血管の走行検出器118に入力する。対象血管の前後の血管を追跡し、一定距離離れた2点の位置情報を求める。2点の位置情報から対象血管の局所の走行方向を算出する。この走行方向情報を血管断面方向決定器119に入力する。血管断面方向決定器119は対象血管の走行方向に直交する面を血管断面として方向情報を算出する。
【0085】
投影処理器26は、血管断面方向の情報を視線方向として対象血管の断面の投影像を作成する。また、投影処理器26は所定方向の投影像も作成する。作成された2つの投影像はD/A変換器23を介して参照用TVモニタ15に表示する。これにより、図30に示すように、カテーテル先端がある対象血管の断面が表示され、病変部の状況が容易に把握できる。
(第16実施例)
次に、第16実施例を説明する。第16実施例の説明において第1実施例と同一の部分には同一の参照符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0086】
図31は、第16実施例のデジタル画像処理装置13oの要部構成を示すブロック図である。
デジタル画像処理装置13oは、デジタル画像処理装置13に対し、X線透視方向入力器121と、視線方向決定器122と、ポインティング指示器123と、透視用グラフィック発生器124と、参照用グラフィック発生器125と、血管探索器126と、ステント留置の対象血管追跡器127と、フラグ付き三次元像用画像メモリ128と、ステント留置位置識別器129とを追加構成したものである。
【0087】
TVカメラ12の出力端の一端は透視用グラフィック発生器124に接続され、他端はA/D変換器21に接続される。
X線透視装置2の出力端はX線透視方向入力器121に接続され、X線透視方向入力器121の出力端は、視線方向決定器122に接続される。
【0088】
視線方向決定器122の出力端とポインティング指示器123の第1の出力端とフラグ付き三次元像用画像メモリ128の出力端とは血管探索器126に接続される。血管探索器126の出力端はステント留置の対象血管追跡器127に接続され、ステント留置の対象血管追跡器127の出力端はフラグ付き三次元像用画像メモリ128に接続され、フラグ付き三次元像用画像メモリ128の出力端は投影処理器26に接続される。
【0089】
投影処理器26の第1の出力端はD/A変換器23に接続され、第2の出力端はステント留置位置識別器129に接続される。
ステント留置位置識別器129の出力端はD/A変換器23に接続され、D/A変換器23の出力端は参照用TVモニタ15に接続される。
【0090】
ポインティング指示器123の第2の出力端は透視用グラフィック発生器124と参照用グラフィック発生器125とに接続される。透視用グラフィック発生器124の出力端は透視用TVモニタ14に接続され、参照用グラフィック発生器125の出力端はD/A変換器23に接続される。
【0091】
本装置では、X線透視装置2が管理するX線透視方向の情報を、X線透視方向入力器121にて逐次入力する。このX線透視方向情報を視線方向決定器122に入力し、X線透視方向と同一方向の視線方向情報を求める。この視線方向の情報を投影処理器26に入力し、三次元血管像の投影像を作成する。この投影像をD/A変換器23を介して参照用TVモニタ15に表示する。
【0092】
透視用TVモニタ14、および参照用TVモニタ15に対し、それぞれのグラフィック発生器、すなわち、透視用グラフィック発生器124、および参照用グラフィック発生器125にて、ポインティング123により指示されるポインティングカーソルを発生して合成表示(スーパーインポーズ)する。ポインティング指示器123からの位置移動情報を受け、両ポインティングカーソルは同時に移動する。操作者は、ポインティングカーソルをX線透視像に描出される留置ステント像の一端に合わせ、第1位置の確定を指示する。続いて、留置ステント像の片端にポインティングカーソルを合わせ、第2位置の確定を指示する。
【0093】
留置ステントの両端の位置情報と視線方向情報とを血管探査器126に入力し、投影面からフラグ付き三次元像用画像メモリ128に記憶している三次元血管像を視線方向に逐次追跡し、留置ステントの両端に相当する対象血管像を探し出す。血管探査器126により得られた両対象血管の位置情報はステント留置の対象血管追跡器127に入力する。ステント留置の対象血管追跡器127は、対象血管像の一方の位置から他方の位置を目指して血管を追跡し、連続して検出される血管像のボクセルデータのフラグをセットする。
【0094】
投影処理器26はフラグ付きの三次元血管像を入力して投影像を作成する。作成された投影像はステント留置位置識別器129に入力する。投影像上のフラグがセットされている画素がステント留置されている血管に相当するため、ステント留置位置識別器129はその画素に色を割り付ける。色割り付けが行われた処理像はD/A変換器23を介して参照用TVモニタ15に表示する。これにより、図32に示すように、投影像上でステントの留置位置を容易に把握できる。
(第17実施例)
次に、第17実施例を説明する。第17実施例の説明において第16実施例と同一の部分には同一の参照符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0095】
図33は、第17実施例のデジタル画像処理装置13pの要部構成を示すブロック図である。
デジタル画像処理装置13pは、デジタル画像処理装置13oに対し、ステント留置位置識別器129と参照用グラフィック発生器125との間に接続されるステントグラフィック発生器130を追加構成したものである。
【0096】
本装置では、フラグ付きの三次元血管像の投影像はステントグラフィック発生器130に入力される。ステントグラフィック発生器130は、フラグの立っている画素の輪郭を抽出することにより輪郭グラフィックを発生し、それを投影像と合成して参照用TVモニタ15に合成表示(スーパーインポーズ)することができる。図34は三次元血管像(投影像)上のステント位置グラフィック表示の一例を示す図である。
【0097】
なお、ステントグラフィック発生器130は、輪郭の内部をメッシュ状等としたグラフィックを発生しても良い。このとき、血管像の投影像は色割付け処理を付加しなくても良い。
【0098】
以上説明した第1実施例〜第17実施例をまとめると以下の通りである。
第1実施例 …透視像と投影像の組み合わせ表示
第2実施例〜第3実施例 …X線透視装置の透視方向に応じた投影像表示
第4実施例 …関心領域についての投影像表示
第5実施例 …投影像上におけるX線透視の方向制御
第6実施例〜第8実施例 …透視像に対する投影像の合成表示
第9実施例〜第10実施例 …透視像上における血管の重なり表示
第11実施例〜第12実施例…投影像上におけるカテーテル表示
第13実施例〜第14実施例…投影像上における末梢血管表示
第15実施例 …血管断面表示
第16実施例〜第17実施例…投影像上におけるステント表示
これらの実施例は以下のように組み合わせて構成することが可能である。
(1)第2実施例〜第3実施例と第4実施例とを組み合わせたもの。
【0099】
すなわち、X線透視装置の透視方向に応じて関心領域についての投影像表示を表示するもの。
(2)第2実施例〜第3実施例と第5実施例とを組み合わせたもの。
【0100】
すなわち、X線透視装置の透視方向に応じた投影像表示を行う一方、投影像上におけるX線透視の方向制御を行うもの。
(3)第4実施例と第6実施例〜第8実施例とを組み合わせたもの。
【0101】
すなわち、透視像と、関心領域についての投影像との合成表示を行うもの。
(4)第4実施例と第9実施例〜第10実施例とを組み合わせたもの。
すなわち、関心領域に対応する透視像上の領域の血管の重なり表示を行うもの。
(5)第4実施例と第11実施例〜第12実施例とを組み合わせたもの。
【0102】
すなわち、投影像の関心領域上におけるカテーテル表示を行うもの。
(6)第4実施例と第13実施例〜第14実施例とを組み合わせたもの。
すなわち、投影像の関心領域上における末梢血管表示を行うもの。
(7)第4実施例と第15実施例とを組み合わせたもの。
【0103】
すなわち、関心領域についての投影像表示と、血管断面表示とを行うもの。
(8)第4実施例と第16実施例〜第17実施例とを組み合わせたもの。
すなわち、投影像上の関心領域におけるステント表示を行うもの。
(9)第5実施例と第11実施例〜第12実施例とを組み合わせたもの。
【0104】
すなわち、カテーテル表示を行いながらX線透視の方向制御を行うもの。
(10)第5実施例と第13実施例〜第14実施例とを組み合わせたもの。
すなわち、投影像上における末梢血管表示を行いながらX線透視の方向制御を行うもの。
(11)第5実施例と第16実施例〜第17実施例とを組み合わせたもの。
【0105】
すなわち、投影像上におけるステント表示を行いながら、X線透視の方向制御を行うもの。
(12)第1実施例〜第17実施例のうちから少なくとも3組以上の実施例を適宜組み合わせたもの。
<付記>
本発明に係るX線診断装置の種々の実施の態様を以下に付記する。
(1)X線透視により被検体の透視像を収集する透視像収集手段と、前記透視像収集手段により収集された透視像を表示する透視像表示手段と、前記被検体の三次元画像を収集する三次元画像収集手段と、前記三次元画像収集手段により収集された三次元画像を特定方向から投影することにより投影像を作成する投影像作成手段と、前記投影像作成手段により作成された投影像を表示する投影像表示手段と、前記透視像収集手段によるX線透視の方向を検出する透視方向検出手段と、前記透視方向検出手段により検出されたX線透視の方向に応じて前記三次元画像の視線方向を決定する視線方向決定手段と、前記特定方向を前記視線方向決定手段により決定された視線方向とする決定手段と、を具備するX線診断装置である。
(2)上記(1)に記載のX線診断装置であって、前記視線方向決定手段により決定した視線方向を所定量ずらす、方向ずらし手段をさらに具備し、前記投影像作成手段は、前記特定方向を前記方向ずらし手段により所定量ずらされた視線方向とすることを特徴とするX線診断装置である。
(3)上記(2)に記載のX線診断装置であって、前記三次元画像収集手段により収集した三次元画像に対し関心領域を指定する関心領域指定手段をさらに具備し、前記投影像作成手段は、前記関心領域指定手段により指定された関心領域を特定方向から投影することにより投影像を作成することを特徴とするX線診断装置である。この構成によれば、関心領域のみに関する投影像を表示することができる。
(4)上記(1)に記載のX線診断装置であって、前記投影像作成手段により作成された投影像の画像サイズを変更する変更手段と、前記変更手段により画像サ イズが変更された投影像と前記透視像収集手段により収集された透視像とを合成する合成手段とをさらに具備することを特徴とするX線診断装置である。この構成によれば、透視像と投影像とが合成された画像を表示することができる。
(5)上記(4)に記載のX線診断装置であって、前記変更手段により画像サイズが変更された投影像から血管辺縁を抽出する抽出手段をさらに具備し、前記合成手段は、前記抽出手段により抽出された血管辺縁と前記透視像収集手段により収集された透視像とを合成することを特徴とするX線診断装置である。
(6)上記(5)に記載のX線診断装置であって、前記抽出手段により抽出された血管辺縁を二値画像に変換する変換手段をさらに具備し、前記合成手段は、前記二値画像と前記透視像収集手段により収集された透視像とを合成することを特徴とするX線診断装置である。
(7)上記(1)に記載のX線診断装置であって、前記三次元画像収集手段により収集された三次元画像を前記視線方向決定手段により決定された視線方向について追跡することにより、血管が重なっているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により判定された血管の重なりに応じて前記血管の夫々に画素単位で色を割り付ける色割り付け手段と、前記透視像収集手段により収集された血管造影後の透視画像から血管造影前の透視画像を減算する減算手段と、前記色割り付け手段による色割り付けに基づいて、前記減算手段により得られた減算画像の血管に色付けする減算画像色付け手段とを具備することを特徴とするX線診断装置である。この構成によれば、血管の重なりを透視像上で区別可能な如く表示することができる。
(8)上記(7)に記載のX線診断装置であって、前記判定手段は、前記血管の重なり部分を識別する重なり部分識別手段と、前記重なり部分の表示色を決定する表示色決定手段とを具備することを特徴とするX線診断装置である。
(9)上記(1)に記載のX線診断装置であって、前記透視像収集手段により収集された透視像からカテーテル先端位置を検出する位置検出手段と、前記三次元画像収集手段により収集された三次元画像から、前記位置検出手段により検出されたカテーテル先端位置に対応する対象血管を、前記視線方向決定手段により決定された視線方向について探索する検出位置探索手段と、前記投影像作成手段に より作成された投影像から、前記検出位置探索手段により探索された対象血管を識別する検出位置識別手段と、前記検出位置識別手段により識別された対象血管に色付けする検出位置色付け手段とを具備することを特徴とするX線診断装置である。この構成によれば、カテーテル先端位置に対応する対象血管を、投影像上に表示することができる。
(10)上記(9)に記載のX線診断装置であって、前記透視像収集手段により収集された透視像からカテーテルの挿入経路を検出する経路検出手段と、前記三次元画像収集手段により収集された三次元画像から、前記経路検出手段により検出されたカテーテルの挿入経路に対応する対象血管を、前記視線方向決定手段により決定された視線方向について探索する検出経路探索手段と、前記投影像作成手段により作成された投影像から、前記検出経路探索手段により探索された対象血管を識別する検出経路識別手段と、前記検出経路識別手段により識別された対象血管に色付けする検出経路色付け手段とを具備することを特徴とするX線診断装置である。
(11)上記(1)に記載のX線診断装置であって、前記透視像収集手段により収集された透視像からカテーテル先端の位置を検出する位置検出手段と、前記三次元画像収集手段により収集された三次元画像から、前記位置検出手段により検出されたカテーテル先端の位置に対応する対象血管を、前記視線方向決定手段により決定された視線方向について探索する検出位置探索手段と、前記検出位置探索手段により探索された対象血管から末梢側に広がる血管を追跡する追跡手段と、前記投影像作成手段により作成された投影像から、前記追跡手段により追跡された末梢側の血管を識別する末梢血管識別手段と、前記末梢血管識別手段により識別された末梢側の血管に色付けする末梢血管色付け手段とをさらに具備することを特徴とするX線診断装置である。この構成によれば、カテーテル先端位置に対応する対象血管から末梢側に広がる血管を、投影像上に表示することができる。
(12)上記(11)に記載のX線診断装置であって、前記投影像作成手段は、前記追跡手段により追跡された末梢側の血管のみの投影像を作成し、前記投影像表示手段は、前記投影像作成手段により作成された末梢側の血管のみの投影像を 表示することを特徴とするX線診断装置である。
(13)上記(1)に記載のX線診断装置であって、前記透視像収集手段により収集された透視像からカテーテル先端の位置を検出する位置検出手段と、前記三次元画像収集手段により収集された三次元画像から、前記位置検出手段により検出されたカテーテル先端の位置に対応する対象血管を、前記視線方向決定手段により決定された視線方向について探索する検出位置探索手段と、前記検出位置探索手段により探索された対象血管の走行方向を検出する走行方向検出手段と、前記走行方向検出手段により検出された走行方向と垂直をなす、前記対象血管の断面像を作成する断面像作成手段と、前記断面像作成手段により作成された断面像を表示する断面像表示手段とをさらに具備することを特徴とするX線診断装置である。この構成によれば、カテーテル先端位置に対応する対象血管の断面を表示することができる。
(14)X線透視により被検体の透視像を収集する透視像収集手段と、前記透視像収集手段により収集された透視像を表示する透視像表示手段と、前記被検体の三次元画像を収集する三次元画像収集手段と、前記三次元画像収集手段により収集された三次元画像を特定方向から投影することにより投影像を作成する投影像作成手段と、前記投影像作成手段により作成された投影像を表示する投影像表示手段と、前記透視像収集手段によるX線透視の方向を検出する透視方向検出手段と、前記透視方向検出手段により検出されたX線透視の方向に応じて前記三次元画像の視線方向を決定する視線方向決定手段と、前記特定方向を前記視線方向決定手段により決定された視線方向とする決定手段と、前記透視像収集手段により収集された透視像上でステント留置位置を指示する位置指示手段と、前記三次元画像収集手段により収集された三次元画像から、前記位置指示手段により指示されたステント留置位置に対応する対象血管を、前記視線方向決定手段により決定された視線方向について探索する指示位置探索手段と、前記投影像作成手段により作成された投影像から、前記指示位置探索手段により探索された対象血管を識別する指示位置識別手段と、前記指示位置識別手段により識別された末梢側の血管に色付けする指示位置色付け手段とを具備するX線診断装置において、前記ステントの形状を表すステントモデルのグラフィックデータを生成する生成手段を さらに具備し、前記投影像表示手段は、前記探索手段により探索された対象血管に前記生成手段により生成されたステントモデルのグラフィックを重ね合わせて表示することを特徴とするX線診断装置である。
【0106】
なお、本発明は上述した実施例に限定されず、種々変形して実施可能である。例えば、三次元画像はX線CT装置により収集することとして説明したが、他のモダリティ、例えば磁気共鳴イメージング装置(MRI)等によって収集するようにしても良い。また、上記実施例は、視線方向がα、β、γ、X,Y,Z方向のいずれにも移動あるいは回転可能としたが、一部の方向へしか移動あるいは回転できない構成として、装置の構成を簡略化しても良い。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば下記の効果を奏するX線診断装置を提供できる。
(1)被検体の透視像と、被検体の三次元画像を投影して得られる投影像とを参照することができる。
(2)透視方向に応じた投影方向についての投影像を作成して表示することができる。
(3)関心領域のみに関する投影像を表示することができる。
(4)X線透視のための透視方向の決定を投影像上で行うことができる。
(5)透視像と投影像とが合成された画像を表示することができる。
(6)血管の重なりを透視像上で区別可能な如く表示することができる。
(7)カテーテル先端位置に対応する対象血管を、投影像上に表示することができる。
(8)カテーテル先端位置に対応する対象血管から末梢側に広がる血管を、投影像上に表示することができる。
(9)カテーテル先端位置に対応する対象血管の断面を表示することができる。(10)投影像上にてステントの位置を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるX線診断装置の第1実施例の外観を概略的に示す図。
【図2】第1実施例のデジタル画像処理装置13の要部構成を示すブロック図。
【図3】第2実施例のデジタル画像処理装置13aの要部構成を示すブロック図。
【図4】X線透視方向移動に伴って投影像が回転して表示される一例を示す図。
【図5】第3実施例のデジタル画像処理装置13bの要部構成を示すブロック図。
【図6】ズレ視線方向表示の一例を示す図。
【図7】第4実施例のデジタル画像処理装置13cの要部構成を示すブロック図。
【図8】関心領域表示の一例を示す図。
【図9】第5実施例のデジタル画像処理装置13dの要部構成を示すブロック図。
【図10】X線透視方向の自動設定を説明するための図。
【図11】第6実施例のデジタル画像処理装置13eの要部構成を示すブロック図。
【図12】投影血管像のオーバーラップ表示の一例を示す図。
【図13】第7実施例のデジタル画像処理装置13fの要部構成を示すブロック図。
【図14】投影血管エッジ像のオーバーラップ表示の一例を示す図。
【図15】第8実施例のデジタル画像処理装置13gの要部構成を示すブロック図。
【図16】投影血管エッジのグラフィック・オーバーラップ表示の一例を示す図。
【図17】第9実施例のデジタル画像処理装置13hの要部構成を示すブロック図。
【図18】X線透視像の色分け表示の一例を示す図。
【図19】第10実施例のデジタル画像処理装置13iの要部構成を示すブロック図。
【図20】X線透視像の血管重なり部の色分け表示の一例を示す図。
【図21】第11実施例のデジタル画像処理装置13jの要部構成を示すブロック図。
【図22】カテーテル先端表示の一例を示す図。
【図23】第12実施例のデジタル画像処理装置13kの要部構成を示すブロック図。
【図24】カテーテル挿入経路表示の一例を示す図。
【図25】第13実施例のデジタル画像処理装置13lの要部構成を示すブロック図。
【図26】カテーテル先端より先の末梢血管表示の一例を示す図。
【図27】第14実施例のデジタル画像処理装置13mの要部構成を示すブロック図。
【図28】カテーテル先端より先の末梢血管のみを表示する一例を示す図。
【図29】第15実施例のデジタル画像処理装置13nの要部構成を示すブロック図。
【図30】血管断面像表示の一例を示す図。
【図31】第16実施例のデジタル画像処理装置13oの要部構成を示すブロック図。
【図32】三次元血管像(投影像)上のステント位置表示の一例を示す図。
【図33】第17実施例のデジタル画像処理装置13pの要部構成を示すブロック図。
【図34】三次元血管像(投影像)上のステント位置グラフィック表示の一例を示す図。
【符号の説明】
1…X線CT装置、2…X線透視装置、3…カテーテル寝台、4…患者、10…X線管、11…イメージインテンシファイア(II)、12…TVカメラ、13…デジタル画像処理装置、14…透視用TVモニタ、15…参照用TVモニタ。

Claims (2)

  1. X線透視により被検体の透視像を収集する透視像収集手段と、
    前記透視像収集手段により収集された透視像を表示する透視像表示手段と、
    前記被検体の三次元画像を収集する三次元画像収集手段と、
    前記三次元画像収集手段により収集された三次元画像を特定方向から投影することにより投影像を作成する投影像作成手段と、
    前記投影像作成手段により作成された投影像を表示する投影像表示手段と、
    前記透視像収集手段によるX線透視の方向を検出する透視方向検出手段と、
    前記透視方向検出手段により検出されたX線透視の方向に応じて前記三次元画像の視線方向を決定する視線方向決定手段と、
    前記特定方向を前記視線方向決定手段により決定された視線方向とする決定手段とを具備することを特徴とするX線診断装置。
  2. 前記透視像収集手段により収集された透視像上でステント留置位置を指示する位置指示手段と、
    前記三次元画像収集手段により収集された三次元画像から、前記位置指示手段により指示されたステント留置位置に対応する対象血管を、前記視線方向決定手段により決定された視線方向について探索する指示位置探索手段と、
    前記投影像作成手段により作成された投影像から、前記指示位置探索手段により探索された対象血管を識別する指示位置識別手段と、
    前記指示位置識別手段により識別された末梢側の血管に色付けする指示位置色付け手段とをさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のX線診断装置。
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