JP2769837B2 - 自走車の位置検出装置 - Google Patents

自走車の位置検出装置

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JP2769837B2
JP2769837B2 JP1046408A JP4640889A JP2769837B2 JP 2769837 B2 JP2769837 B2 JP 2769837B2 JP 1046408 A JP1046408 A JP 1046408A JP 4640889 A JP4640889 A JP 4640889A JP 2769837 B2 JP2769837 B2 JP 2769837B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自走車の位置検出装置に関し、特に、自動
車、工場内の無人移動搬送装置、農業および土木機械等
の自走車の位置検出装置に関する。
(従来の技術) 従来、上記自走車のような移動体の現在位置を検知す
る装置として、移動体で発生された光ビームを、移動体
を中心として円周方向に走査する手段と、移動体とは離
れた少なくとも3箇所に固定され、入射方向に光を反射
する光反射手段と、該光反射手段からの反射光を受光す
る受光手段とを具備した装置が提案されている(特開昭
59−67476号公報)。この装置では、前記受光手段の受
光出力に基づいて移動体を中心とする3つの光反射手段
間の開き角を検出し、その検出した開き角と、あらかじ
め設定された光反射手段の位置情報とに基づいて移動体
の位置を演算するようにしている。
また、本発明者等は、特願昭63−116689号において、
前記光反射手段の位置情報があらかじめ設定されている
上記装置とは異なり、移動体(以下、自走車という)お
よび光反射手段間の距離を検出し、この検出された距離
と前記開き角とに基づいて光反射手段の位置を演算して
自走車の位置を検出する制御装置は提案した。
この制御装置では、自走車の走行区域近傍に予定の光
反射手段以外の反射物体があった場合、受光手段がこの
反射物体からの反射光を受光してしまうことがあり得る
と考えられ、このためにさらに本発明者等は、特願昭63
−262192号において、前回および前々回の走査によって
光反射手段が検出された方位角(自走車の進行方向と光
反射手段とのなす角)に基づき、次回の走査でその光反
射手段が検出されるべき方位角を予測し、この予測方位
から受光手段に入射した反射光を予定の光反射手段から
の正常な反射光であると判断するようにした制御装置を
提案した。ところがこの制御装置では、自走車から見た
時の予定の光反射手段の方位と、他の反射物体の方位と
が大きくはなれている場合は、両者を区別できるが、両
者の方位が接近していて予測角度範囲内に両者が含まれ
てしまうと互いの区別ができず、正常な光反射手段を検
出できないことがあった。
すなわち、前記予測方位角は所定の検出範囲を有して
いるので、予定の光反射手段とそれ以外の反射物体が近
接位置に存在しているような場合は、この検出範囲の中
で両者からの反射光を検出するという問題点があった。
このように、前記検出範囲で複数の反射光を受光した
場合は、複数の反射光のそれぞれの反射光の発生源と自
走車との距離を測定し、この距離がもっとも小さい発生
源を予定の光反射手段であると判断してこの光反射手段
の方位角に基づいて自走車の位置を検出することができ
る(特願平1−46407号参照)。この検出方法は、自走
車走行区域内のような限定された領域にある反射物体等
の障害物は、作業に先立って容易に除去できるという前
提で考えられるものではあるが、実用上、簡単な制御装
置で前記問題点を解決できるという利点がある。
(発明が解決しようとする課題) 上記従来技術において、自走車および光反射手段間の
距離を測定する場合、自走車に搭載された発光手段で発
生された光ビームと、光反射手段または他の光反射物体
で反射された光との位相差に基づいて距離を測定する方
法が使われる。
ところで、この方法では自走車と光反射手段(他の反
射物体も含む)との距離が異なると受光レベルが変化す
るので、位相差検出のために、発光手段で発生された光
ビームのレベルと反射光の受光レベルとのレベル合わせ
の時間が必要になる。また、距離演算等のためにも時間
を要する。つまり、1つの反射光を受光した後、次の反
射光を受光するまでの時間をできるだけ長くとれれば受
光レベル調整や距離演算等の制御にとって都合が良い。
一方、自走車の移動に対して、走査のための発光手段
および受光手段の回転が遅いと、各光反射手段間におい
て方位角検出の時間差が生じて、位置検出精度が低下す
るという問題がある。そこで、方位角検出の時間差を少
なくするためには発光手段および受光手段の回転数(光
ビーム走査手段の回転速度)を高くしたいという要求が
ある。
このように、従来技術を改善するためには互いに矛盾
する2つの要求を満足しなければならないという問題点
があった。
本発明の目的は、上記問題点を解消し、各光反射手段
の方位角検出機能を十分満たし、かつ、精度の高い測距
可能をも付加できるようにした自走車の位置検出装置を
提供することにある。
(課題を解決するための手段および作用) 上記問題点を解決し、目的を達成するために、本発明
は、自走車を中心として円周方向に光ビームを走査し、
該光ビームを入射方向に反射する少なくとも3カ所に配
置された光反射手段からの反射光を、自走車に搭載され
た受光手段で受光して自走車の位置を検出する自走車の
位置検出装置において、前記受光手段で検出された反射
光の発生源および自走車間の距離を検出する距離検出手
段と、この距離検出手段による距離測定時には前記自走
車を停止させて前記光ビームの走査速度を自動的に低下
させる手段とを具備した点に特徴がある。
上記構成を有する本発明では、自走車および光反射手
段間の距離を測定する時には前記光ビームを走査する手
段の回転速度を自動的に下げることができ、前記距離測
定の時以外は、もとの速度で前記光ビームを走査して、
高速で光反射手段からの反射光を順次受光することがで
きる。
(実施例) 以下に図面を参照して、本発明の一実施例を説明す
る。第12図は本発明の制御装置を搭載した自走車、およ
び該自走車の走行区域に配設された光反射器の配置状態
を示す斜視図である。
同図において、自走車1は例えば芝刈り機等の農作業
用自走車である。該自走車1の上部にはモータ5によっ
て駆動される回転テーブル4が設けられている。この回
転テーブル4には光ビームを発生する発生器2と、該光
ビームの反射光を受けるための受光器3とが搭載されて
いる。発光器2は発光ダイオードを備え、受光器3は検
出した光信号を電気的信号に変換するフォトダイオード
を備えている(共に図示しない)。
ロータリエンコーダ7は回転テーブル4の駆動軸と連
動するように設けられていて、ロータリエンコーダ7か
ら出力されるパルス信号の計数値に基づいて回転テーブ
ル4の回転角度を検出することができる。
自走車1の作業区域の周囲に設定された4ケ所の基準
点には反射器6が配設されている。これらの反射器6
は、入射した光をその入射方向に反射する反射面を具備
しており、従来より市販されている、いわゆるコーナキ
ューブプリズム等が使用できる。
次に、本実施例の制御装置の構成を第1図および第2
図に示したブロック図に従って説明する。第2図におい
て、発光器2で発生される光ビームは回転テーブル4の
回動方向に走査され、反射器6でその入射方向に反射さ
れ受光器3で受光される。回転テーブル4の回転数はモ
ータ制御装置5aによって制御される。
カウンタ9は、回転テーブル4の回転に伴ってロータ
リエンコーダ7から出力されるパルス数を計数する。そ
して、受光器3で検出された受光信号がカウンタ9に入
力される毎に、該カウンタ9のパルス計数値が識別処理
部11に転送される。発光器2の発光信号、および受光器
3の受光信号も識別処理部11に入力される。
識別処理部11ではカウンタ9から入力される前記パル
ス数から受光間隔を算出し、さらに該受光間隔に基づい
て自走車1の進行方向に対する各反射器6の方位角が算
出される。
該識別処理部11で検出された実際の方位角、および基
準点の反射光が受光器3で検出されず基準点を見失った
場合の推定方位角(該方位角およびその推定方法につい
ての詳細は後述する)は、切換手段36を介して、対角開
き角検算部37および位置・進行方位第1演算部(以下、
単に第1演算部という)34と、隣接開き角演算部10およ
び位置・進行方位第2演算部(以下、単に第2演算部と
いう)13とのうちのいずれか一方の演算部に入力され
る。
該切換手段36は、識別処理部11から出力される基準点
見失い信号dの有無に応答して切換られる。第2図で
は、基準点見失い信号dが出力され、その結果、切換手
段36が隣接開き角演算部10および第2演算部13側に切換
えられている状態が示されている。
対角開き角演算部37では、前記方位角に基づき、4カ
所に配置された反射器6のうちの、対角位置に配置され
た反射器6間の、自走車1から見た開き角が演算され
る。該開き角に基づいて第1演算部34では、特願昭63−
257912号に示されている算出式に従って自走車1の現在
位置の座標が算出されると共に、前記4カ所の反射器6
の方位角に基づいて自走車1の進行方位が算出される。
また、隣接開き角演算部10では、前記方位角に基づ
き、4カ所に配置された反射器6のうち、3カ所の反射
器6の互いに隣接する反射器6間の、自走車1から見た
開き角が演算され、第2演算部13では、特願昭63−1166
89号および特願昭63−149619号に示されている算出式に
従って該開き角に基づいて自走車1の現在位置の座標が
算出されると共に、前記3カ所の反射器6の方位角に基
づいて自走車1の進行方位が算出される。ここで、3カ
所の反射器6とは、前記見失い信号dによって検出され
た見失い基準点に配置された反射器6を除く3つの反射
器6を意味する。
前記第1演算部34または第2演算部13の演算結果は比
較部25に入力される。比較25では、走行コース設定部16
に設定されている走行コースを表すデータと、前記第1
演算部34または第2演算部13で得られた自走車1の座標
および進行方位とが比較され、両者の差が算出される。
この比較部25で算出された差は操舵部14に入力され、
この差に基づいて操舵部14で操舵角が決定され、この操
舵角に合わせて自走車の前輪17に連結された操舵モータ
Mが駆動される。該操舵モータMによる前輪17の操舵角
は、自走車1の前輪に設けられた舵角センサ15で検出さ
れ操舵部14にフィードバックされる。
駆動部18はエンジン19の始動・停止、および該エンジ
ン19の動力を後輪21に伝達するクラッチ20の動作を制御
する。
前記識別処理部11は、同一基準点の見失いが連続して
予定回数以上発生した場合、または、予定数以上の基準
点を連続して見失った場合にフェール信号eを出力して
自走車11の走行を停止させる。フェール信号eは後述の
信号e1,e2を含む。
第2図に示された構成要素のうち、鎖線で示された範
囲内の部分は、マイクロコンピュータによって構成する
ことができる。
次に、前記識別処理部11の詳細の構成について、第1
図を参照して説明する。該識別処理部11では、各反射器
6の方位角、ならびに受光器3と該受光器3で受光した
反射光の発生源との距離、換言すれば、自走車1と反射
器6との距離、および自走車1と他の反射物体との距離
が検出される。そして該方位角および距離に基づいて光
反射器6の識別および見失い処理が行われる。また、前
記距離測定の必要が生じた場合には、そのことを検知し
て自走車1を停止させる指示信号と、回転テーブル4の
回転数を低下させるための指示信号とを出力する。
第1図において、方位角演算部23では、カウンタ9か
ら入力されるパルス計数値に基づいて、自走車1の進行
方向に対する各反射器6の方位角が演算される。この方
位角は方位角一時記憶部23aに記憶され、この記憶内容
は、後述の方位角決定処理の後、前回方位角記憶部35a
に入力されて記憶される。前々回方位角記憶部35bに
は、前回方位角記憶部35aのデータが最新のデータで更
新された場合に、該前回方位角記憶部35aのデータが転
送されて記憶される。
該前回方位角記憶部35aおよび前々回方位角記憶部35b
には、後述する基準点A,B,C,Dにそれぞれ配置された反
射器6の方位角θa,θb,θc、θdの値が記憶できるよ
うに構成される。
そして、該前回方位角記憶部35aおよび前々回方位角
記憶部35bに記憶されている方位角に基づき、予測方位
角演算部26において次回の走査で同一反射器6が検出さ
れるべき方位角の予測値、つまり予測方位角が後述のフ
ロー(第6図)に従って演算される。該予測方位角とし
ては予定の許容範囲を有する角度が演算される。
方位角比較部24aには、方位角演算部23で算出された
最新の受光信号に基づく実際の方位角と、予測方位角演
算部26で算出された予測方位角とが入力され、最新の受
光信号が予測方位角の許容範囲内であるか否かの判断が
なされる。
最新の受光信号に基づく実際の方位角が予測方位角の
許容範囲内であった場合に、ポールカウンタ識別部24b
でポールカウンタ27の値が識別される。
ポールカウンタ27は、基準点A,B,C,Dのそれぞれに配
置された各反射器6が検出される毎に、そのカウント値
が、該各反射器6のそれぞれに対応させたカウント値に
更新されるように構成されている。例えば、基準点Aが
検出されたことが確定されるとポールカウンタ27には値
“1"がセットされ、基準点Bが検出されたことが確定さ
れると値“2"がセットされるというように、基準点とポ
ールカウンタ27の値とが対応づけられる。
該ポールカウンタ27の値はポールカウンタ識別部24b
に入力され、該ポールカウンタ識別部24bに設定されて
いる予定の数値と比較される。ポールカウンタ識別部24
bの識別結果から、受光器3で検出された信号が、予定
の反射器6からの反射光の検出信号か否かの判断がなさ
れる。
受光器3の検出信号が、予定の反射器6以外の反射器
6からの信号であると判断された場合は、予定の反射器
6を見失ったとして、ポールカウンタ識別部24bから信
号bが出力され、見失い回数カウンタ30のカウント値が
インクリメントされる。
該見失い回数カウンタ30は、予定の反射器6を1回見
失った場合にインクリメントされるカウンタと、予定の
反射器6を2個連続して見失った場合にインクリメント
されるカウンタとを有している。
また、予測方位角の範囲外において受光信号を検出し
た場合に、この検出信号はノイズであると判断され、ノ
イズ記憶部29にノイズ受信時の自走車1の位置および自
走車1から見たノイズ発生源の方位角が記憶される。
同一の予測方位角範囲内で連続して受光信号を検出し
た場合には、受光回数カウンタ33によって受光回数が計
数される。カウント値比較部39で受光回数カウンタ33の
カウント値に基づいて同一の予測方位角範囲内で連続し
て受光信号を検出したと判断されると、これは、途中の
基準点をすべて見失った結果受光器3が1回転して同一
光発生源からの光を同一の予測方位角範囲内で再度検出
したのか、あるいは前回の光信号検出直後に同一走査内
の同一予測方位角範囲で別の光発生源からの光を受光し
たのかが複数受光判断部31で判断される。該複数受光判
断部31は、例えば前回光信号検出時から今回光信号検出
時までの経過時間を計測する手段によって構成すること
ができる。
前記複数受光判断部31で、受光器3が1回転して同一
光発生源からの光を再度検出したと判断された場合、す
なわち基準点を3カ所見失った場合は、駆動手段18に対
しフェール信号e1が出力され、自走車1の走行が停止さ
れる。
一方、前記複数受光判断部31で、受光器3が一回転し
ないうちに、同一走査内の同一予測方位角範囲内で複数
の光を検出したと判断された場合は、受光された複数の
反射光発生源のそれぞれと自走車1との距離が距離測定
部32で測定される。
この距離測定に先立って、距離の測定を容易にするた
め、自走車1を停止させ、回転テーブル4の回転速度を
低下させる信号を、それぞれ駆動部18およびモータ制御
部5aに出力する。この距離測定部32は、例えば発光器2
から射出された光ビームの位相と、受光器3に戻ってく
る前記光ビームの反射光の位相との差に基づいて距離を
測定する公知の測距手段で構成される。
距離測定部32で検出された複数の距離データは、距離
比較部38で互いの大小関係が比較される。距離比較部38
での比較結果に基づき、前記複数の光発生源のうち自走
車1に最も近い光発生源を予定の基準点と判定し、その
光発生源を値Kとして正常基準点記憶部40に記憶する。
距離比較部38または前記ポールカウンタ識別24bにお
いて、予定の基準点に配置された反射器6からの反射光
が検出されたと確定された場合には、識別信号a1または
a2がそれぞれ出力され、方位角一時記憶部23aに格納さ
れている方位角が、切換手段36を回して対角開き角演算
部37および第1演算部34と、隣接開き角演算部10および
第2演算部13とのうちの一方に入力される。同時に、前
回方位角記憶部35aの記憶内容は、確定された方位角で
更新され、前々回方位角記憶部35bの記憶内容は前回方
位角記憶部35aに記憶されている方位角で更新される。
見失い回数カウンタ30で計数された基準点の1回見失
い回数、および基準点の連続見失い回数がそれぞれのし
きい値T1,T2以下の場合は、方位角推定部28で、方位角
記憶部35a,bに記憶されている前回方位角および前々回
方位角に基づいて、見失った反射器6の方位角が推定さ
れる。推定された方位角で、方位角記憶部35の前回方位
角が更新され、前回方位角で前々回方位角が更新され
る。また、推定された方位角は第1演算部34、第2演算
部13、隣接開き角演算部10、対角開き角演算部37に入力
される。
一方、基準点の1回見失い回数がしきい値T1を超過し
た場合は、前回方位角記憶部35aに記憶されている、見
失った反射器6を除く3カ所の反射器6の前回方位角に
基づき、見失い基準点逆算部12で、見失った反射器6の
方位角が算出される。算出された方位角は見失った反射
器6の前回方位角として前回方位角記憶部35aが記憶さ
れる。また、算出された方位角は予測方位角演算部26に
入力され、該方位角に基づいて次回の走査で検出される
へき該見失った反射器6の予測方位角が算出される。
さらに、基準点の1回見失い回数がしきい値T1を超過
した場合は、見失い回数カウンタ30から前記切換手段36
に対し信号dが出力され、切換手段36が第2図に示した
状態に切換えられる。
一方、基準点の連続見失い回数がしきい値T2を超過し
た場合は、見失い回数カウンタ30から駆動手段18に対し
信号e2が出力され、自走車1の走行が停止される。
基準点を1カ所見失うよりも、2カ所連続して見失う
方が、自走車1の位置検出精度に、より大きな影響を与
えるので、前記しきい値T2haT1より少ない回数が設定さ
れる。そして、基準点を2カ所連続して見失った場合
は、その見失い回数がしきい値T2を超過した時点でただ
ちに自走車1を停止させるようにしている。
これに対して、基準点1カ所見失いの場合は、その見
失い回数がしきい値を超過した時点で、該見失い基準点
を除く3カ所の基準点に配置された反射器6の位置およ
び方位角に基づいて自走車1の位置および進行方位を演
算するようにしている。
なお、見失い回数カウンタ30および受光回数カウンタ
33の計数値は、ポールカウンタ識別部24bおよび前記距
離比較部38で予定された反射器6かの反射光が受光され
たと判断されるとクリアされる。
ポールカウンタ27の値は、ポールカウンタ識別部24a
および前記距離比較部38で、予定の反射器6が正常に検
出されたと判断された場合と、見失い基準点逆算部34お
よび方位角推定部28で方位角が算出された場合、すなわ
ち見失い処理が終了した時点とに更新される。
前記距離比較部38で受光信号のうちのいずれかが予定
の基準点からの反射光の受光信号であることが検出され
ると、同一の予測方位角範囲内で複数の光信号が検出さ
れ、その信号のうちのいずれかがノイズで、いずれが正
常な信号であるかの識別が終了していることを示すデー
タがノイズ識別済み記憶部41に記憶される。
なお、K値比較部42ではK値と受光回数カウンタ33の
計数値とが比較され、ノイズ識別済み判別部43ではノイ
ズ識別済みか否かの判別が行われる。
そして、ノイズ識別処理を重複して行わないために次
回の走査からは、ノイズ識別済み判別部43の判別結果に
基づいて受光回数カウンタ33のカウント値比較、および
複数受光回数判断部31での判断が行われる。
また、ノイズ識別済み判別部43とK値比較部42とでの
判別結果によってポールカウンタの識別が行われる。
次に、上記の構成を有する本実施例の動作を説明す
る。第8図、第9図は、自走車1の作業範囲を指示する
ための座標系における自走車1および反射器6の位置を
示す。
第8図において、反射器6は4カ所の基準点A,B,C,D
に配置される。同図において、4カ所に配置された反射
器6の位置は、x−y座標系で表される。自走車1の位
置はT(x,y)で示され、x軸に対する自走車1の進行
方位はθfで示される。
自走車1の進行方向に対する各基準点A〜D方位角
は、θa,θb,θc、θdでそれぞれ示され、対角位置に
ある基準点間の開き角はφ1およびφ2で示される。
一方、第9図には1カ所の基準点(同図では基準点
D)を見失った場合の、残り3カ所の基準点A,B,Cと自
走車1との関係が示されている。同図において、自走車
1の進行方向に対する各基準点A,B,Cの方位角は、θa,
θb,θcでそれぞれ示され、互いに隣接する基準点Aお
よびB間と、BおよびC間の開き角は、それぞれαおよ
びβで示される。角度θ1は自走車1と基準点Cとを結
ぶ線およびx軸のなす角度を示し、角度θ2は自走車1
と見失った基準点Dとを結ぶ線およびx軸のなす角度を
示す。
前記方位角θa,θb,θc、θdと、開き角φ1および
φ2とに基づいて自走車1の位置T(x,y)および進行
方位θfを算出する式は、前記第1演算部34に格納さ
れ、前記方位角θa,θb,θcと、開き角αおよびβとに
基づいて自走車1の位置T(x,y)および進行方位θf
を算出する式は、前記第2演算部13に格納される。
前記第1演算部34に格納される算出式の一例は特願昭
63−257912号に示され、第2演算部13に格納される算出
式の一例は特願昭63−116689号と特願昭63−149619号と
に詳細が示されているので、ここではその説明は省略す
る。
次に、前記演算部で算出された自走車1の位置情報に
基づく、自走車1の操向制御について説明する。第10図
は自走車1の走行コースと反射器6の配置状態を示す図
であり、第3図は操向制御のフローチャートである。
第10図において、A,B,C,D点は反射器6の配置位置を
示しており、点Bを原点とし、点Bおよび点Cを通る線
をx軸とする座標系で自走車1の位置および作業区域22
を表している。点R(Xret,Yret)は自走車1の戻り位
置を示し、作業区域22は座標(Xst,Yst)、(Xst,Y
e)、(Xe,Yst)、(Xe,Ye)で示される4点で囲まれた
領域である。ここでは自走車1の現在位置Tは(Xp,Y
p)で示す。
なお、第10図においては、説明を簡単にするため、作
業区域22の4辺をx軸またはy軸に平行にした例を示し
たが、作業区域22の周囲に反射器6を設けるようにさえ
してあれば、作業区域22の各辺の向きおよび作業区域22
の形状は任意である。
第3図のフローチャートに従って制御手順を説明す
る。まず、ステップS1では、自走車1を点Rから作業開
始位置まで無線操縦により移動させる。
ステップS2では、自走車1を停車させたままで発光器
2,受光器3を回転させ、各基準点A,B,C,Dの検出を行う
と共に、自走車1から見た各基準点A,B,C,Dの方位各を
検出し、識別処理部11の前回方位角記憶部35aに記憶さ
せる。
ステップS3では、走行コースのX座標XnとしてXstを
セットし、走行コースを決定する。ステップS4では、自
走車1の走行が開始される。
ステップS5では、受光器3が基準点からの反射光を受
光したか否かの判断がなされる。反射光が受光されるま
で該ステップS5は繰返される。反射光が検出されると、
ステップS6に進んで、後述のサブルーチンによって基準
点識別処理が実行される。
ステップS7では、前記見失いカウンタ30から出力され
る基準点見失い信号dの有無によって、4カ所の基準点
のうちの1カ所の基準点を予定回数(しきい値T1)を超
えて連続して見失ったか否かの判断がなされる。
該ステップS7の判断が否定の場合、すなわち、4カ所
の基準点のうちの1カ所の基準点をしきい値T1を超えて
連続して見失ってはいないと判断された場合は、ステッ
プS8に進んで、第1演算部34において4カ所の基準点に
よる自走車1の位置および進行方向が演算される。
一方、ステップS7の判断が肯定の場合、すなわち、4
カ所の基準点のうちの1カ所の基準点をしきい値T1を超
えて連続して見失ったと判断された場合は、ステップS9
に移行して、第2演算部13において3カ所の基準点によ
る自走車1の位置および進行方位が演算される。
ステップS10では、前記連続して予定回数以上見失っ
た基準点の方位角を、該基準点を除く3カ所の基準点の
方位角に基づいて逆算する。逆算のための算出式は後述
する。
ステップS11では、走行コースからのずれ量(ΔX=X
p−Xn、Δθf)が演算され、ステップS12では、前記ず
れ量に応じて操舵部14により操舵角制御が行われる。
第3図(その2)に示すステップS13では、自走車1
がy軸方向において、原点から遠ざかる方向(行き方
向)に走行しているか、原点に近づく方向(戻り方向)
に走行しているかが判断される。
行き方向であれば、ステップS14で、一行程が終了し
たか(Yp>Ye)否かが判断され、戻り方向であれば、ス
テップS15で、一行程終了(Yp<Yst)したか否かが判断
される。ステップS14またはS15において、一行程が終了
していないと判断されればステップS5に戻る。
ステップS14またはS15において、一行程が終了したと
判断されれば、次はステップS16において全行程が終了
した(Xp>Xe)か否かの判断が行われる。
全行程が終了していなければ、ステップS16からステ
ップS17に移って自走車のUターン制御が行われる。U
ターン制御は、前記第1演算部34,第2演算部13で演算
された自走車1の位置情報を操舵部14にフィードバック
する処理によって行われる直進コースの操向制御とは別
の方式で行われる。
この方式についての一例は特願昭63−149619号に詳細
が示されているので説明は概要のみにとどめるが、すな
わち、旋回コースでは自走車1の操舵角をあらかじめ設
定された角度に固定して走行させる制御に移行し、各基
準点A,B,C,Dの方位角のうち、少なくとも1つが予定の
角度範囲内に合致した時点で旋回が終了したとみなして
直進コースの操向制御に戻るようにしている。
ステップS18では、XnにXn+Lがセットされ、次の走
行コースが設定される。次の走行コースが設定されれば
ステップS5に戻って、前記処理が行われる。
全行程が終了したならば、戻り位置R(Xret,Yret)
へ戻って(ステップS19)、走行が停止される(ステッ
プS20E)。
次に前記ステップS6の基準点識別処理について、まず
その概要を説明する。
基準点を識別する手法として、本実施例では角基準点
A,B,C,Dとポールカウンタ27のカウント値とを、基準点
Aはカウント値“1"、基準点Bはカウント値“2"、基準
点Cはカウント値“3"、基準点Dはカウント値“4"に予
め対応づけておき、該カウント値に基づいて各基準点を
識別するようにしている。
すなわち、受光器3が反射光を検出する毎にポールカ
ウンタ27がカウント値1,2,3,4を順に出力するようにし
てあり、カウント値を監視することによって基準点を識
別できる。例えば、基準点Bからの光信号を検出した際
には、該基準点Bを検出する直前に検出されるべき基準
点はAであるから、正常に基準点が検出されていればポ
ールカウンタ27のカウント値は“1"になっているはずで
ある。
したがって、予定の基準点(この場合はB点)が検出
されるべき予測方位角範囲で、光信号が検出され、その
時のポールカウンタ27のカウント値が“1"であれば、正
常に予定の基準点を検出したと判断できる。
該手法においては、基準点と前記カウント値とが対応
しているか否かの判断によって、基準点を見失ったり、
基準点以外の反射物体の反射光を受光したりしたという
ことを検知するようにしている。
このように、第4図のフローチャートで示した基準点
識別処理では、予測方位角範囲で検出された反射光のみ
を、予定した基準点からの正常な反射光であると仮定
し、該仮定の下で、ポールカウンタ27から出力されてい
るカウント値が基準点に対応するか否かを判断し、その
結果、最終的に、予定された基準点の正常な検出がなさ
れたという判断を行うように構成されている。
さらに、本実施例の基準点識別処理では、予測方位角
範囲で複数の光が検出された場合、どの光が予定された
基準点から反射された光なのかを識別するノイズ識別処
理を含んでいる。このノイズ識別処理では、予測方位角
範囲内で複数の光を検出した場合、前記方位角範囲内で
最初に検出された2つの反射光の発生源および自走車1
間の距離を測定し、その発生源が自走車1の近い方の光
信号を予定された基準点からの反射光であると判断し、
その他の光信号はノイズであると判断している。
そして、この距離測定およびその結果に基づくノイズ
識別が終了するまでの間だけ自走車1を停止させ、発光
器2および受光器3を回転させる光ビーム走査手段の回
転速度、つまり前記モータ5の回転数を低下させるよう
にしている。
前記判断の結果、基準点を見失っていたと判断された
場合、およびノイズを検出したと判断された場合には、
後述の基準点見失い処理に従って位置検出を継続し、同
一カ所の基準点を連続して見失った回数が予定の回数を
超過した場合には、該基準点を除いた3カ所の基準点に
基づいて自走車1の操向制御を継続する。
さらに、同一カ所の基準点を連続して見失った回数が
予定の回数を超過した場合には、見失った基準点を除く
3カ所の基準点の方位角に基づいて、該見失い基準点の
方位角を逆算で求め、該逆算で求められた方位角で次回
の走査で該基準点が検出されるべき方位角の範囲を求め
るようにしている。
また、連続して複数の基準点を見失った回数が予定の
回数を超過した場合にはフェール信号を出力して自走車
1の走行を停止するようにしている。
次に、前記、検出された光が予定された基準点からの
光であると判断するための基準点の方位角予測方法につ
いて、その一例を基準点Aに関して説明する。
第11図は自走車1の進行に伴う該自走車1から見た基
準点Aの方位角の変化を示す図である。同図において、
自走車1がml点にある時の基準点Aの方位角はθan−
1、自走車1がm2点にある時の方位角はθanである。
そして、自走車1がm2点にある時点で、自走車1がm3
点にある時の方位角をθan±θKと予測する。ここで、
固定値θKは実験的に求められる角度{θan−(θan−
1)}に基づいて設定される。
本発明者等の実験によれば、自走車1が旋回中の場合
を除くと{θan−(θan−1)}はほぼ数度以内に収ま
っており、本実施例では固定値θKを6゜に設定した。
ただし、自走車1が旋回中は急激に方位角が変化する
ので、この場合には固定値θKは直線走行中よりも大き
い設定値に切換えられる。本実施例では、旋回中の固定
値θKは30゜に設定した。
なお、固定値θKは、前述のように実験によって得ら
れた結果に基づいて設定しても良いし、方位角演算部35
a,bに格納された前回および前々回に検出された方位角
に基づいてその差を算出し、これを固定値θKとして使
用しても良い。
第11図では基準点Aの方位角予測方法について説明し
たが、他の基準点B,C,Dの方位角予測も同様に行われ
る。
以上説明した、基準点識別処理を第4図のフローチャ
ートに従って説明する。
まず、第4図(その1)のステップS61では、最新の
受光信号に基づいて算出された自走車1の進行方向に対
する反射物体の方位角をθxとして読込む。
ステップS62〜65では、前記検出方位角θxが各基準
点A〜Dが検出されるべきそれぞれの予測方位角の範囲
内にあるか否かをそれぞれ判断する。そして検出方位角
θxがいずれかの方位角範囲内にあれば各基準点A〜D
を測定する処理にそれぞれ移行する。
検出方位角θxがいずれの予測方位角範囲にも該当し
ない場合は、ノイズと判断されてステップS66に進んで
ノイズ警告灯が一時点灯され、ノイズを検出した時の自
走車1の座標、および自走車1から見たノイズ発生源の
方位角が読込まれ、その値が記憶部29に記憶される。
基準点Aが検出されるべき予測方位角範囲、すなわち
予測方位角範囲θan±θKに前記検出方位角θxが存在
した場合、ステップS62の判断は肯定となって前記受光
信号は基準点Aからの反射光の受光信号であると仮定
し、第4図(その2)のステップS67に進む。
ステップS67〜S69では、それぞれBカウンタ処理,Cカ
ウンタ処理,Dカウンタ処理が行われる。各カウンタ処理
の詳細は第13図において後述するが、要は各基準点A〜
Dの予測方位角範囲において何個の光信号を検出したか
をカウントするAカウンタ〜Dカウンタのうち、Bカウ
ンタ〜Dカウンタのカウント値をクリアするステップで
ある。
受光信号が基準点Aの予測方位角範囲θan±θKで検
出されたので、ステップS70ではAカウンタの計数値に
“1"を加算する。
ステップS71ではノイズA識別済みフラグが“1"か否
かが判断される。このノイズA識別済みフラグは、予測
方位角範囲で複数の受光信号が検出され、その複数の受
光信号に関するノイズ識別が終了した場合に“1"になる
ように構成されているので、この時点では該フラグは
“0"である。したがって、ステップS71の判断は否定と
なりステップS72に進む。
ステップS72では、Aカウンタが“2"か否かが判断さ
れる。初回の処理ではAカウンタの値は“1"なので、ス
テップS72からステップS73に進む。
ステップS73では、ポールカウンタ27のカウント値
が、基準点Aの前に検出されるべき基準点Dに対応する
値“4"であるか否かの判断がなされる。
カウント値が“4"であれば、前記ステップS62におい
て仮定した「受光信号は基準点Aからの反射光の受光信
号である」との判断は正しいとされてステップS74に進
み、自走車1から見た基準点Aの方位角θaの決定処理
が行われる。この方位角θa決定処理の詳細は、第7図
に関して後述する。
ステップS75では、予定の基準点Aを検出したと決定
されたので、ポールカウンタ27のカウント値を検出され
た基準点Aに対応する値“1"にセットする。
ステップS75の処理が終了すると、前記ステップS7
(第3図)に進む。
一方、ステップS73で、ポールカウンタ27のカウント
値が“4"でないと判断されると、第4図(その3)のス
テップS76に進んで、今度はポールカウンタ27のカウン
ト値が“3"か否かの判断がなされる。
ステップS76の判断が肯定ならば、基準点Dを見失っ
たと判断され、ステップS77に進み、基準点Dの見失い
処理が行われる。この基準点Dは見失い処理の詳細は第
6図に関して後述する。基準点Dの見失い処理が終わる
とステップS78に進む。
ステップS78では、基準点Dの見失い回数I LostDがし
きい値T1を超過したか否かの判断がなされる。基準点D
の見失い回数I LostDがしきい値T1を超過していない場
合は、ステップS79に進んで、複数の基準点B,Dを見失っ
た回数I LostBDがしきい値T2を超過したか否かの判断が
なされる。
複数の基準点B,Dを見失った回数I LostBDがしきい値T
2を超過していなければ、ステップS74に進み、見失った
回数I LostBDがしきい値T2を超過していれば、ステップ
S135に移行してクラッチ20を切り、エンジン19を停止さ
せ、フェールランプを点滅させる。
また、前記ステップS78において、基準点Dの見失い
回数I LostDがしきい値T1を超過したと判断された場合
は、ステップS80に移行して基準点D見失いフラグに
“1"をセットした後ステップS79に進む。
また、ポールカウンタの値が“3"でなければ、基準点
C,Dを見失ったと判断され、ステップS76からステップS8
1に進み、まず、前記基準点D見失い処理と同様に基準
点Cの見失い処理が行われる。
ステップS82では、基準点Cの見失い回数I LostCがし
きい値T1を超過したか否かの判断がなされる。基準点C
の見失い回数I LostCがしきい値T1を超過していない場
合は、ステップS83に進んで基準点Dの見失い処理が行
われる。
ステップS84では、基準点Dの見失い回数I LostDがし
きい値T1を超過したか否かの判断がなされる。基準点D
の見失い回数がI LostDがしきい値T1を超過していなけ
ればステップS85に進み、基準点C,Dが連続して見失った
回数I LostCDの値に“1"を加える。
そして、ステップS86に進み、基準点C,Dを連続して見
失った回数I LostCDがしきい値T2を超過しているか否か
の判断がなされる。見失い回数I LostCDがしきい値T2を
超過していなければ、ステップS74に進む。
見失い回数I LostCDがしきい値T2を超過していれば、
ステップS135に進んでクラッチ20を切り、エンジン19を
停止させ、フェールランプを点滅させる。
前記ステップS82において、基準点Cの見失い回数I L
ostCがしきい値T1を超過したと判断された場合は、ステ
ップS87に移行して基準点C見失いフラグに“1"をセッ
トした後ステップS83に進む。
また、前記ステップS84において、基準点Dの見失い
回数I LostDがしきい値T1を超過したと判断された場合
は、ステップS88に移行して基準点Dを見失いフラグに
“1"をセットした後ステップS85に進む。
基準点Aが検出されるべき予測方位角範囲で反射光が
1つしか検出されなかったならば、次には基準点Bが検
出されるべき予測角度範囲で反射光が検出され、基準点
Bに関する識別フローに入る。ところが、基準点Aが検
出されるべき予測方位角範囲で更に受光信号が検出され
た場合は、再度ステップS67からの処理が行われる。
基準点Aが検出されるべき予測方位角範囲で2つ目の
受光信号が検出されると、Aカウンタの値は“2"になる
ので、ステップS72の判断は肯定となってステップS89に
移行する。基準点Aが検出されるべき予測方位角範囲で
2つ目の受光信号を検出したのは、基準点Aの後に検出
されるべき基準点B〜Dをすべて見失って再び基準点A
を検出したのか、または該予測方位角範囲内で複数の反
射光が検出されたかのいずれであると考えられる。
したがって、このいずれであるかを判断するため、ス
テップS89では、前回の光信号を検出してから発光器2
および受光器3が約1回転したか否かの判断が行う。該
ステップS89の判断は、前記複数受光判断部31で行われ
る。本実施例では、前回の光信号を検出してから最新の
受光信号が検出するまで0.2秒以上経過したか否かで前
回の光信号を検出してから発光器2および受光器3が約
1回転したか否かの判断を行うようにした。
ステップS89において、前回の光信号を検出してから
発光器2および受光器3が約1回転したと判断された場
合は、3カ所の基準点を見失ったとして第4図(その
3)のステップS135に進んでクラッチ20を切り、エンジ
ン19を停止させ、フェールランプを点滅させる。
一方、前回光信号を検出した直後、つまり前回光信号
を検出した後、発光器2および受光器3が1回転しない
うちに同一の予測方位角範囲内で他の光信号を検出した
と判断された場合は、ステップS90では自走車1の走行
を中断し、さらにステップS91において、発光器2と受
光器3との回転速度を低下させる。
発光器2と受光器3との回転速度を低下させた後、ス
テップS92でノイズ識別処理を行う。このノイズ識別処
理では、自走車1から近距離の反射物体が予定の基準点
であると判断し、遠距離の反射物体は基準点ではないと
判断するようにしている。この識別基準は、自走車1の
作業区域22の内側、すなわち自走車1から近距離の位置
では作業に先立って障害物等は除去されているという前
提に基づく。
ノイズ識別処理の手順を第14図のフローチャートに示
す。このノイズ識別処理においては、回転テーブル4を
回転させて再度光ビームの走査を行い、前記基準点Aが
検出されるべき予測方位角範囲で1番目および2番目に
検出された光の発生源及び自走車1間の距離を比較して
自走車1に近い方の発生源を予定の基準点であると判断
する。
まず、ステップS180では回転テーブル4を緩速回転さ
せて走査を行い、予定の方位角範囲内に確かに複数の光
を発生する光発生源があるか否かの再確認を行う。
ステップS180の判断が肯定ならば、ステップS181に進
んで、予測方位角範囲内で最初に検出された光発生源の
方位角θx1を演算し、前記方位角一時記憶部23aに記憶
する。
ステップS182では、この最初に検出された光発生源お
よび自走車1間の距離Lx1を測定して記憶する。
ステップS183では2番目に検出された光発生源の方位
角θx2を演算し、前記方位角一時記憶部23aに記憶す
る。
ステップS184では、この2番目に検出された光発生源
および自走車1間の距離Lx2を測定して記憶する。
ステップS185では、ステップS184で測定された距離Lx
1とLx2との大小を比較する。
ステップS185での比較の結果、距離Lx1よりLx2が大き
い場合は、ステップS186に進んで予測方位角範囲(今回
は、基準点Aが検出されるべき予測方位角範囲)で最初
に検出された受光信号の検出方位角θx1でθxを更新
し、ステップS187でいずれの受光信号の発信源が自走車
1に近かったかを記憶しておくためのK値を“1"にす
る。
ステップS185での比較の結果、距離Lx1より距離Lx2が
距離Lxより小さい場合は、最初に検出された反射光の発
光源は予定の基準点以外の反射物体であると判断し、2
番目の検出された受光信号が予定の基準点からの反射光
であると判断する。
そして、ステップS188に移行して検出された受光信号
の検出方位角θx2でθxを更新し、ステップS189でK値
を“2"にする。
ステップS180の判断において、再度の確認では複数の
光が検出されなかったと判断された場合は、ステップS1
81〜S185はスキップされる。
ステップS187またはステップS189の処理が終わると、
ノイズ識別処理が終了し、ステップS93において、発光
器2と受光器3との回転速度を増大させて、ノイズ識別
処理前の速度に戻す。
ステップS94では、ノイズ識別処理が終了したので、
ノイズA識別済みフラグに“1"をセットし、ステップS9
5では自走車1の走行を再開させてステップS74に進み、
ステップS75を経て前記ステップS7に進み、さらにステ
ップS7の判断結果によって、ステップS8またはステップ
S9のいずれかで、前記θx1またはθx2で更新された最新
の方位角θxに基づいて自走車の位置、進行方方位が再
度算出される。次に、さらに同一の予測範囲内で他の信
号を検出した場合、すなわち3つ以上の受光信号が同一
予測方位角範囲内で検出された場合は、前記ステップS7
1でのノイズA識別済みフラグが“1"か否かの判断が肯
定となってステップS96に移行する。ステップS96では、
Aカウンタの値が“K"か否かの判断がなされるが、“K"
は前記ノイズ識別処理のとおり“1"か“2"になっている
ので、3つ以上の受光信号を検出した場合はこのステッ
プS96の判断は否定となり、ステップS66に進みノイズと
して処理される。
次回の走査におけるステップS67以降の処理では、A
カウンタの値が前回の走査でセットされた“K"の値と一
致した場合のみ、ステップS96の判断が肯定となって、
ステップS73に移行し、その後の処理が実行される。A
カウンタの値が“K"と一致しない場合、つまり前回ノイ
ズと判断された受光信号は、次回の走査ではこの時点で
ノイズと判断されるので能率的にノイズ識別処理ができ
る。
ノイズ発生源が除去され、予測方位角範囲内に1つの
受光信号しか検出されなくなると、後述のカウンタ処理
においてノイズA識別済みフラグに“0"がセットされ、
それ以降は、再び最初の状態に戻って識別処理が行われ
る。
第4図(その1)のステップS63〜S65において、受光
信号が基準点B〜Dの各予測方位角範囲内で検出された
ものと判断されると、各基準点B〜Dを確定する処理に
それぞれ移行する。
受光信号が基準点Bの予測方位角範囲がθbn±θKで
検出され、ステップS63の判断が肯定となった場合の処
理を第4図(その4)および(その5)に示した。第4
図(その4)および(その5)に示された各ステップの
処理は、第4図(その2)および(その3)の処理と同
様に行われるので説明は省略する。
また、ステップS64,65の判断が肯定となった場合、す
なわち、基準点BまたはDが検出されるべき予測方位角
範囲内で受光信号が検出された場合の該ステップS64お
よびS65に続く処理は、第4図(その2)〜(その4)
に示した処理と同様であり、A〜Dの符号を適宜変更し
て同様に実施できるので、図示および説明は省略する。
上述のフローチャートにおいて示したように、本実施
例では、予測方位角範囲内で、複数の反射信号を検出し
た場合は、予測方位角範囲内で最初に検出した2つの受
光信号の発生源のうち自走車1から近い発生源の方位角
を予定の基準点の方位角として確定し、この方位角に基
づいて自走車1の位置および進行方位を算出している。
そして複数の反射信号を検出した場合は、自走車1およ
び光発生源の距離を測定するため、自走車1を停止さ
せ、発光器2および受光器3の回転速度を低下させるよ
うにした。
また、基準点A〜Dのそれぞれを、しきい値T1の回数
以上見失った場合には、それぞれ基準点A見失いフラ
グ、基準点B見失いフラグ、基準点C見失いフラグ、お
よび基準点D見失いフラグに“1"がセットされる。各基
準点見失いフラグが“1"の場合は、前記切換手段36が、
第2図に示された側に切換えられ、3カ所の基準点の位
置情報,開き角,および方位角に基づいて自走車1の位
置と進行方位とが算出される。各基準点見失いフラグの
状態が“1"の場合は、見失い基準点逆算部12において見
失い基準点の方位角が算出される。
次に、見失い基準点逆算部12で行われる、見失い基準
点の方位角算出方法について詳細に説明する。第5図は
基準点A〜Dのうちのどの基準点を見失ったかの判断を
行い、見失い基準点の方位角算出するためのフローチャ
ートである。
第5図において、ステップS20では、基準点Aの見失
い回数が予定回数T1を超過したか否かを、基準点A見失
いフラグが“1"か否かで判別する。
見失い回数が予定の回数を通過していれば、ステップ
S21に進んで、基準点Aの方位角を、該基準点Aを除く
残りの3つの基準点の既知の方位角に基づいて逆算し、
その値を前回方位角記憶部35aに記憶する。
ステップS22では、基準点A見失いフラグに“0"をセ
ットする。
また、基準点Aの見失い回数が予定回数T1を超過して
いない場合は、ステップS20からステップS23に進んで、
基準点Bの見失い回数が予定回数T1を超過したか否かを
基準点B見失いフラグが“1"か否かで判別する。
見失い回数が予定の回数を超過していれば、ステップ
S24に進んで、基準点Bの方位角を、該基準点Bを除く
残りの3つの基準点の既知の方位角に基づいて逆算す
る。
ステップS25では、基準点B見失いフラグに“0"をセ
ットする。
基準点Bの見失い回数が予定回数T1を超過していない
場合は、ステップS23からステップS26に進んで、基準点
Cの見失い回数が予定回数T1を超過したか否かを基準点
C見失いフラグが“1"か否かで判別する。
見失い回数が予定の回数を超過していれば、ステップ
S27に進んで、基準点Cの方位角を、該基準点Cを除く
残りの3つの基準点の既知の方位角に基づいて逆算す
る。
ステップS28では、基準点C見失いフラグに“0"をセ
ットする。
見失い回数が予定の回数を超過していない場合、すな
わち、基準点A見失いフラグ、基準点B見失いフラグ、
基準点C見失いフラグのいずれも“1"でない場合は、基
準点Dを予定回数を超過して見失ったと判断し、該基準
点Dを除く残りの3つの基準点の既知の方位角に基づい
て基準点Dの方位角を逆算する(ステップS29)。
ステップS30では、基準点D見失いフラグに“0"をセ
ットする。
見失い基準点Dの方位角を逆算する式は、次のとおり
である。次式における記号は、第9図に示した通りであ
る。
第9図において、 θ1=tan-1{(Y−Yc)/(Xc−X)} θ2=tan-1{(Yd−Y)/(Xd−X)} θd=θc+θ1+θ2= θc+tan-1{(Y−Yc)/(Xc−X)} +tan-1{(Yd−Y)/(Xd−X)} 基準点A,B,Cを見失った場合の算出式も上記式と同様
である。
次に、前記基準点見失い処理および自走車1から見た
基準点の方位角θa〜θd決定処理について第6図,第
7図のフローチャートを参照して説明する。
第6図は基準点D見失い処理のフローチャートであ
る。
基準点Dを見失ったと判断されると、ステップS140で
は、基準点Dの見失い回数I LostDに“1"が加算され
る。
ステップS141では、基準点B見失い回数I LostBが
“0"か否かの判断、つまり、基準点Bを見失っているか
否かの判断がなされる。基準点Bを見失っていない場合
はステップS143に移行し、基準点Bを見失っていた場合
は、基準点BおよびDを見失っていることになるので、
ステップS142に進んで、基準点BおよびD見失い回数I
LostBDに“1"が加算される。
ステップS143では、自走車1が前回検出した基準点D
の方位角と、前々回検出した基準点Dの方位角との差
{θdn−(θdn−1)}をΔθとして読込み、前々回検
出方位角θdn−1を前回検出方位角θdnで更新し、さら
に、前回検出方位角θdnをθdn+Δθで更新する。この
ように、予測された範囲内に基準点を検出できなかった
場合は、検出できなかった基準点の方位角データを前
回、前々回のデータに基づいて推定更新し、該更新デー
タに基づいで自走車1の位置および方位角を算出する。
基準点A,B,Cの各見失い処理は基準点D見失い処理と
同様に行えるので、図示を省略する。
前記方位角の差Δθは{θdn−(θdn−1)}を算出
した結果に限らず、実験によって求められた値に求づい
て予め設定された固定の値をΔθとして使用しても良
い。
第7図は基準点Aの方位角θaの決定処理を示すフロ
ーチャートである。
同図において、ステップS150では、見失い回数カウン
タ30の基準点Aの見失い回数I LostAと、基準点A,Bを連
続して見失った回数を記憶する複数見失い回数カウンタ
31の見失い回数I LostAB、基準点D,Aを連続して見失っ
た回数I LostDA、基準点A,CをA,Cの順に見失った回数I
LostAC、および基準点A,CをC,Aの順に見失った回数I Lo
stCAとに“0"をセットする。
ステップS151では、θan−1にθanを読込み、θanに
θxを読込んでデータを更新する。
ステップS152では、基準点A見失いフラグに“0"をセ
ットする。基準点A見失いフラグに“0"がセットされる
と、前記切換手段36は第2図に示した側とは反対の側に
切換えられ、第1演算部34による自走車1の位置、進行
方位演算が行われる。
基準点Aの方位角θaは以上のように決定される。
基準点Bの方位角θb、基準点Cの方位角θc、およ
び基準点Dの方位角θdを決定するための処理は、基準
点Aの方位角θaの決定処理と同様であるので図示およ
び説明は省略する。
次に、前記カウンタ処理の説明をする。第13図にAカ
ウンタ処理とBカウンタ処理とのフローチャートを示
す。
第13図(a)において、ステップS160で、Aカウンタ
の値が“1"か否かが判断される。Aカウンタが“1"か否
かによって、前回の走査で予定の方位角範囲での受光信
号が1つ以上あったか否かの判断がされる。
Aカウンタの値が“1"ならばステップS161に進んでノ
イズA識別済みフラグをクリアしてステップS162に進
む。ステップS162ではAカウンタをクリアする。ノイズ
A識別済みフラグがクリアされ、Aカウンタがクリアさ
れると、第4図(その2)のステップS71,S72の判断は
否定となって、ポールカウンタの値を判断する処理が実
行される。
ステップS160の判断が否定の場合はステップS161のス
キップしてステップS162に進む。
第13図(b)は第13図(a)の処理と同様であるので
説明は省略する。第4図におけるCカウンタ処理、Dカ
ウンタ処理はAカウンタ処理およびBカウンタ処理のフ
ローチャートの符号A,BをそれぞれC,Dに変えて同様に実
施できるので図示および説明は省略する。
なお、上記ノイズ識別処理では、同一の予測方位角範
囲内で3つ以上の受光信号を検出した場合は、最初に検
出された2つの光発生源のうちのいずれか一方を予定の
基準点であると判断した。実用上はこのようなノイズ識
別処理で十分と考えられるが、3つ以上の受光信号を同
一予測方位角範囲内で検出した場合は、すべての光発生
源について、自走車1との距離を比較し、最も自走車1
に近い光発生源を予定の基準点からの正常な反射光であ
ると判断するようにして自走車1の位置検出精度をさら
に向上させることもできる。このようなノイズ識別処理
の例を第15図のフローチャートに示す。
同図において、ステップS190では、予測方位角範囲内
の受光信号を計数して、その数nを記憶する。
ステップS191では、受光信号を検出したか否かが判断
される。
ステップS192では、検出した光発生源の方位角θx1〜
θxnはすべて記憶する。
ステップS193では、前記光発生源のそれぞれと自走車
1との距離θx1〜θxnを測定して記憶する。
ステップS194では、前記距離θx1〜θxnのうち最短距
離の光信号が予測方位角範囲内の何番目に検出された信
号かをK値として記憶する。
ステップS195では最新の方位角θxを、自走車1から
最短距離にあった光発生源の方位角θxminで更新する。
このようなノイズ識別処理によれば、予測方位角範囲
内に3つ以上の受光信号を検出した場合にも、その中か
ら予定された基準点を確実に識別できる。
以上の説明のように、本実施例では、受光器3で検出
された光が予定された基準点の反射器6からの反射光か
否かを、この反射光が予測方位角範囲内で検出されたか
否かで判別し、予定された反射器6からの正常な反射光
である場合に、この反射光に基づいて自走車1の位置お
よび進行方位が算出される。
さらに、前記予測方位角範囲内で、正常な反射光以外
の他の反射物体による反射光を受光した場合に、この反
射物体からの反射光を正常な反射光と見誤らないよう
に、予測方位角範囲内で検出された複数の反射光の発生
源のうち、自走車1に最も近い発生源を予定の反射器6
であるとみなすようにした。
そして、この自走車1にもっとも近い反射光発生源を
検出するための距離測定時には自走車1を停止し、発光
器2および受光器3の回転数を落とすようにした。
また、反射器6からの反射光が受光されずに基準点を
見失ったような場合には、前回および前々回に受光信号
を検出した方位角に基づいて見失った基準点の方位角を
推定し、該推定基準点に従って、自走車1の位置および
進行方位が算出される。
但し、1カ所の基準点の連続見失い回数が予定の回数
よりも多くなった場合には、該基準点を除く3カ所の基
準点をもとに自走車1の位置検出を行い、操向制御を継
続して行えるようにしている。
それと共に、見失った基準点を除く3カ所の基準点の
座標値と方位角とに基づいて見失った基準点の方位角を
逆算するようにしている。この逆算により求められる方
位角は、確定された3カ所の基準点の方位角および座標
位置に基づくものであり、方位角の推定とは異なり検出
精度が高い。
このように、一時的な障害によって基準点からの反射
光が正常に検出されない場合でも、予定の走行コースに
従い自走車1の走行を継続させることができる。
また、2カ所の基準点を連続して見失ったような場合
は、重大な障害があると推定されるので見失い回数が予
定回数を超過した時点で自走車1の走行を停止させるよ
うにしている。同様に、3カ所の基準点を見失ったと判
断された場合にも、直ちに自走車1を停止させるように
した。したがって複数の基準点を繰返し見失ったような
場合でも、自走車1が予定されたコースから逸脱するこ
とがない。
なお、3カ所の基準点を見失ったと判断された場合に
も予定の回数を設定しておき、見失い回数が該回数を超
過してから自走車1を停止させるようにしても良い。
前記基準点の推定の誤差が蓄積されて正確な操向制御
が行われなくなることが予想されるような基準点の連続
見失い回数に達した時、つまり、見失い回数がしきい値
T1を超えた時は、3カ所の基準点に基落づいて制御が行
われ、自走車1の位置検出誤差が大きくならないように
している。また、見失い基準点の推定に起因する誤差の
蓄積は、見失い基準点の方位角を既知の値に基づいて逆
算出した時点でほぼ解消される。
本実施例では、予定の回数だけ基準点を見失った場合
に、見失い処理を行ったり、自走車1を停止するように
したが、予定の時間だけ基準点を見失った場合、あるい
は、予定の距離だけ自走車1が走行する間基準点を見失
った場合に、見失い処理を行なったり、自走車1を停止
するようにしても良い。
また、本実施例では反射器6からの反射光が受光され
ずに基準点を見失ったような場合、該見失い回数が予定
の回数に達するまでは、前回および前々回に受光信号を
検出した方位角に基づいて見失った基準点の方位角を推
定し、該推定基準点に従って自走車1の位置および進行
方位が算出され、自走車1の操向制御が行われるように
構成されている。しかし、この構成に限定されず、方位
角を推定した後、この推定した方位角は次回の基準点検
出のための予測方位角決定用のみに使用するものとし
て、進行方位の変更は行われず、それまでの進行方位を
維持したままで走行を継続するように構成しても良い。
また、本実施例では、自走車1を戻り位置から作業開
始位置まで、無線操縦で誘導するようにしたが、戻り位
置等の任意の位置に自走車1を停止させた状態で光ビー
ムを走査して基準点の方位角の検出を行い、該方位角に
基づいて戻り位置等から作業開始位置までの走行コース
を演算し、該コースに沿って自走車1を作業開始位置ま
で走行させることもできる。そして、この場合には、戻
り位置から作業開始位置までの走行中にも基準点識別処
理を行うようにすることもできる。
なお、本実施例は4カ所の基準点に基づいて自走車1
の位置,進行方位を検出し、操向制御をする装置に本発
明を適用した例であるが、本発明はこれに限らず、4カ
所の基準点のうち、自走車1を包囲する三角形の頂点に
位置している基準点を検出し、該3カ所の基準点の位置
情報に基づいて自走車1の位置,進行方位を検出し操向
制御を行うように構成された装置(特願昭63−262191号
に記載の装置)にも適用できる。
すなわち、1カ所の基準点を見失なった場合には、4
カ所の基準点のうち、自走車1を包囲する三角形の頂点
に位置している基準点に限らず、見失った基準点を除く
3カ所の基準点に基づいて自走車1の位置,進行方位を
検出し操向制御を行うように構成することができる。
さらに、本発明は、3カ所の基準点の方位角に基づい
て自走車の位置および進行方位を検出するようにした制
御装置にも適用できる。
なお、本実施例では予測方位角範囲内で検出された複
数の受光信号を識別するために距離を測定する場合につ
いて説明したが、前記特願昭63−116689号の制御装置で
実施されているような、光反射手段の座標を算出するた
め自走車および光反射手段の距離を測定することが必要
と判断された場合等にも、本実施例と同様に自走車を停
止させ、発光器および受光器の回転速度を自動的に低下
させて距離を測定するようにして自走車の位置検出精度
を向上させることができる。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、次
のような効果が達成できる。
(1) 自走車と基準点との距離を測定する時には、自
走車を停止し、走査速度を自動的に低下させて距離測定
を行えるので距離測定精度が向上する。その結果、自走
車の作業能率(走行速度等)をほとんど低下させること
なくこの距離測定機能を組合わせた精度よい位置検出を
行うことができる。
(2) 距離測定の時以外は高速でビームを走査できる
ので、自走車の位置検出能率を低下させることなく、自
走車の位置検出精度を向上できる。
(3) 自走車と正規の反射手段および他の反射物体と
のそれぞれの距離を比較するという簡単な手段によっ
て、前記正規の反射手段の他の反射物体との区別をでき
るので、制御装置を複雑にすることなく自走車の位置検
出精度を向上させられる。
(4) 基準点を一時的に見失った場合にも、見失い基
準点の方位角を推定し、該推定方位角に基づいて自走車
の走行を継続できるので、無駄な作業中断がなく作業効
率が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図は本発明の一実施例を示すブロック図、
第3図は操向制御のフローチャート、第4図は基準点識
別処理のフローチャート、第5図は見失い基準点の方位
角逆算のフローチャート、第6図は基準点見失い処理の
フローチャート、第7図は方位角決定処理のフローチャ
ート、第8図,第9図は自走車の進行方位と方位角およ
び開き角との関係図、第10図は自走車の走行コースと反
射器の配置状態を示す図、第11図は基準点の方位角説明
図、第12図は自走車と反射器の配置状態を示す斜視図、
第13図はカウンタ処理のフローチャート、第14図はノイ
ズ識別処理のフローチャート、第15図はノイズ識別処理
の第2実施例を示すフローチャートである。 1……自走車、2……発光器、3……受光器、5……モ
ータ、5a……モータ制御部、6……反射器、7……ロー
タリエンコーダ、9……カウンタ、11……識別処理部、
13……位置・進行方位第2演算部、23……方位角演算
部、24a……方位角比較部,24b……ポールカウンタ識別
部、25……比較部、26……予測方位角演算部、27……ポ
ールカウンタ、28……方位角推定部、29……ノイズ記憶
部、30……見失い回数カウンタ、31……複数受光判断
部、32……距離測定部、33……受光回数カウンタ、34…
…位置・進行方位第1演算部、36……切換手段、37……
対角開き角演算部、38……距離比較部、39……カウント
値比較部、40……正常基準点記憶部、41……ノイズ識別
済み記憶部、42……K値記憶部、43……ノイズ識別済み
判別部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−227707(JP,A) 特開 平2−109107(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05D 1/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自走車に搭載された光ビーム発生手段から
    発生された光ビームを、該自走車を中心として円周方向
    に走査し、少なくとも3カ所の基準点に配置された光反
    射手段からの前記光ビームの反射光を、前記自走車に搭
    載された受光手段で受光して自走車の位置を検出する自
    走車の位置検出装置において、 前記自走車に設けられ、前記光ビームを該自走車を中心
    として円周方向に走査する光ビーム走査手段と、 前記受光手段の受光間隔に基づいて各光反射手段の方位
    角を検出する方位角検出手段と、 前記方位角に基づいて前記自走車から見た前記基準点間
    の開き角度を演算する開き角演算手段と、 前記受光手段で受光された反射光の発生源および前記自
    走車間の距離を検出する距離検出手段と、 前記開き角に基づいて自走車の位置を算出する手段と、 前記距離検出手段による距離測定時には、自走車を停止
    させて前記光ビーム走査手段の回転速度を自動的に低下
    させる手段とを具備したことを特徴とする自走車の位置
    検出装置。
  2. 【請求項2】前記方位角検出手段で検出された各光反射
    手段の方位角に基づき、次回の走査で各光反射手段が検
    出されるべき方位角範囲を予測する手段と、 同一走査において、前記予測された方位角範囲内で複数
    の反射光が検出された場合、該複数の反射光のうち、そ
    の発光源からの距離が自走車に最も近いものを選択し、
    該選択された反射光の検出方位に基づいて自走車の位置
    を算出する手段とを具備したことを特徴とする請求項1
    記載の自走車の位置検出装置。
  3. 【請求項3】自走車に搭載された光ビーム発生手段から
    発生された光ビームを、該自走車を中心として円周方向
    に走査し、少なくとも3カ所の基準点に配置された光反
    射手段からの前記光ビームの反射光を、前記自走車に搭
    載された受光手段で受光して自走車の位置を検出する自
    走車の位置検出装置において、 前記自走車に設けられ、前記光ビームを該自走車を中心
    として円周方向に走査する光ビーム走査手段と、 前記受光手段の受光間隔に基づき、各光反射手段の方位
    角を検出する方位角検出手段と、 前記方位角検出手段で検出された各光反射手段の方位角
    に基づき、次回の走査で角光反射手段が検出されるべき
    方位角範囲を予測する手段と、 前記受光手段で受光された反射光の発生源および前記自
    走車間の距離を検出する距離検出手段と、 前記受光手段による反射光の検出位置が、前記方位角範
    囲予測手段で予測された方位にある場合には、該反射光
    の検出方位に基づいて自走車の位置を算出する手段と、 同一走査において、前記予測された方位角範囲内で複数
    の反射光が検出された場合、該複数の反射光のうち、そ
    の発生源からの距離が自走車に最も近いものを選択し、
    該選択された反射光の検出方位に基づいて自走車の位置
    を算出する手段と、 前記距離検出手段による距離測定時には、自走車を停止
    させて前記光ビーム走査手段の回転速度を自動的に低下
    させる手段とを具備したことを特徴とする自走車の位置
    検出装置。
  4. 【請求項4】前記予測方位角範囲で先に検出された反射
    光の検出方位に基づいて自走車の位置を算出する手段
    と、 前記先に検出された反射光の発生源および自走車間の距
    離より、同一走査の前記予測方位角範囲内で、これに続
    いて検出された後の反射光の発生源および自走車間の距
    離が小さい場合には、後に検出された反射光の検出方位
    に基づいて自走車の位置を算出する手段とを具備したこ
    とを特徴とする請求項2または3記載の自走車の位置検
    出装置。
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