JP2796949B2 - 無人搬送車及びその非接触式障害物検知方法 - Google Patents

無人搬送車及びその非接触式障害物検知方法

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JP2796949B2
JP2796949B2 JP7176672A JP17667295A JP2796949B2 JP 2796949 B2 JP2796949 B2 JP 2796949B2 JP 7176672 A JP7176672 A JP 7176672A JP 17667295 A JP17667295 A JP 17667295A JP 2796949 B2 JP2796949 B2 JP 2796949B2
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昭男 木下
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無人搬送車及びその非
接触式障害物検知方法に関し、特に走行路の付近の既設
物を障害物として検知することのないように既設物マッ
プに基づいて検知領域をリアルタイムで補正するように
した技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、工場内や工場の内外において種々
の物品を所定の走行路に沿って自動搬送する種々の形式
の無人搬送車が実用に供されている。この種の無人搬送
車では、走行路付近を移動する作業者や車両との衝突を
避ける為に、無人搬送車の進行方向近傍位置の障害物を
検知する種々の障害物検知技術が採用されている。前記
障害物検知技術として、一般に無人搬送車の前端部に複
数の超音波センサや反射式赤外線センサを設け、それら
センサの検出信号から障害物を検知する技術が採用され
ている。
【0003】例えば、特開平5−204449号公報に
は、無人搬送車の前端部の左右両端部に、衝突防止セン
サを設け、その検出信号から障害物を検知するように構
成し、右折や左折の際に、走行路付近の既設物を障害物
として検知してしまうのを防止する為に、所定の指令信
号(路面側のマークを識別器で検出した信号、走行路上
の走行位置に基づいて出力される信号)の入力時には、
既設物を検出する虞のある衝突防止センサを不作動に切
換えるようにした衝突防止センサー制御装置が記載され
ている。また、実開昭62−49332号公報や実開昭
62−49333号公報には、投光部と受光部とを介し
て無人搬送車の前側近傍位置の障害物を検出する障害物
検出技術が記載されている。また、無人搬送車の走行路
の付近の既設物を予め設定した既設物マップを設け、既
設物マップを活用して既設物以外の障害物を検知する技
術も提案されているらしい。
【0004】最近、無人搬送車に適用するのに適したレ
ーザー光走査型非接触式距離センサが市販されている。
この非接触式距離センサは、本発明の実施例に係る図
5、図6に示すものとほぼ同様のもので、パルス状のレ
ーザー光を発生させるレーザー光発生器、水平面に対し
て45度傾斜したハーフミラー面を有するプリズム体、
ハーフミラー面に対向し水平面に対して45度傾斜した
ミラー面を有するミラー体、ミラー体を高速で回転駆動
するモータ、プリズム体を透過した反射レーザー光を受
光する受光器、駆動制御器等を備え、鉛直軸回りの18
0度の範囲についてレーザー光を走査させつつ物体まで
の距離を検出する。
【0005】即ち、前記ミラー体を高速で回転駆動しつ
つ、レーザー光発生器からパルス状のレーザー光を投射
して、ハーフミラー面とミラー面とで方向変換して物体
に投射し、その反射レーザー光を、ミラー面で方向変換
後プリズム体を透過させて受光器で受光し、鉛直軸回り
の180度の範囲について、レーザー光の投射から受光
までの時間から物体までの距離を算出するとともに、ミ
ラー体の回転位相から方向を算出するように構成してあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平5−20444
9号公報に記載の衝突防止技術においては、無人搬送車
の前端部に複数の衝突防止センサを設け、右折や左折の
際の進行方向に応じて一部のセンサを不作動に切換える
ように構成してあるが、一部のセンサを不作動に切換え
ると障害物検出性能が低下すること、既設物の配置によ
っては搬送車の走行位置の僅かの変動で既設物を検出し
てしまう等障害物検知の信頼性が十分でないこと、既設
物を除外した検知領域設定の自由度に乏しいこと、無人
搬送車の全周周囲について障害物を検知する為には、多
数のセンサを装備する必要があること、等の問題があ
る。
【0007】前記レーザー光走査型非接触式距離センサ
の場合、鉛直軸回りの180度の範囲を走査するだけで
あるため、無人搬送車の全周周囲について障害物を検知
する為には少なくとも4個の距離センサを装備する必要
があり、制御系も複雑化するため、設備コスト的に不利
であること、走行路の付近の既設物や障害物を精度良く
検出できるものの、既設物と障害物とを識別する技術の
柔軟性の面で十分でないこと、等の問題がある。
【0008】本発明の目的は、無人搬送車の全周周囲の
障害物を数のセンサで検出可能にすること、既設物を
除外した検知領域をリアルタイムで設定可能にするこ
と、既設物と障害物とを識別する技術の柔軟性を高める
こと、障害物検知制御の信頼性と汎用性を高めること、
等である。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の無人搬送車
は、図1の機能ブロック図に示すように、予め設定され
た走行路を誘導手段で誘導されて自動走行する無人搬送
車において、前記無人搬送車の前端部の左右何れかの1
つの前端角部に設けられ、無人搬送車の前方と側方とに
わたる約270度開角の第1範囲を鉛直軸回りに走査し
ながらセンシングする第1非接触式距離センサと、無人
搬送車の後端部の1つの後端角部であって前端角部と対
角関係にある後端角部に設けられ、無人搬送車の後方と
側方とにわたる約270度開角の第2範囲を鉛直軸回り
に走査しながらセンシングする第2の非接触式距離セン
サと、前記第1非接触式距離センサの検出信号を用い
て、無人搬送車の前側と側方側の第1範囲内の所定の第
1検知領域内にある障害物をリアルタイムで検知すると
ともに、第2非接触式距離センサの検出信号を用いて、
無人搬送車の後側と側方側の第2範囲内の所定の第2検
知領域内にある障害物をリアルタイムで検知する障害物
検知手段とを備えたものである。
【0010】請求項2の無人搬送車は、請求項1の発明
において、前記障害物検知手段が、第1非接触式距離セ
ンサの検出信号に基づいて第1検知領域内にある障害物
の無人搬送車に対する相対位置をリアルタイムで求める
とともに、第2非接触式距離センサの検出信号に基づい
て第2検知領域内にある障害物の無人搬送車に対する
【0011】相対位置をリアルタイムで求める障害物位
置演算手段と、前記障害物位置演算手段で求めた障害物
の位置を更新しつつ記憶する第1記憶手段と、前記無人
搬送車の走行路上の位置と進行方向とをリアルタイムで
検知する搬送車位置方向検知手段と、前記搬送車位置方
向検知手段で検知された位置と進行方向とを更新しつつ
記憶する第2記憶手段と、前記走行路の付近の既設物に
関する位置情報を予め設
【0012】定して格納した既設物マップと、前記第2
記憶手段の位置及び進行方向の情報と、既設物マップの
情報とに基づいて第1,第2検知領域をこれら領域から
既設物を除外した領域に補正する検知領域補正手段と、
前記第1記憶手段から受ける障害物の位置の情報を受け
て、検知領域補正手段で補正された第1,第2検知領域
内に障害物が有るか否か判別する障害物判別手段とを備
えたことを特徴とするものである。
【0013】請求項の無人搬送車は、請求項の発明
において、前記障害物判別手段で少なくとも第1検知領
域内に障害物があると判別されたときに、無人搬送車の
駆動系を介して、減速と停止の少なくとも一方を実行す
る衝突回避制御手段を設けたものである。
【0014】請求項の無人搬送車は、予め設定された
走行路を誘導手段で誘導されて自動走行する無人搬送車
において、前記無人搬送車の全周の外側を周方向に複数
区分した複数範囲を夫々鉛直軸回りに走査しなからセン
シングする複数の非接触式距離センサと、前記複数の非
接触式距離センサからの検出信号を用いて無人搬送車の
全周の外側近くの所定の検知領域及び検知領域内のうち
の無人搬送車に近い領域部分に設定された危険ゾーン
ある障害物を検知する障害物検知手段であって、走行路
の付近の既設物に関する位置情報を予め設定した既設物
マップを有し、複数の非接触式距離センサからの検出信
号に基づいて検知領域内にある障害物及び危険ゾーン内
にある障害物の無人搬送車に対する相対位置をリアルタ
イムで求め、無人搬送車の走行路上の位置と進行方向を
リアルタイムで検知してこれらの情報と既設物マップの
情報とに基づいて前記検知領域及び危険ゾーンを既設物
を除外した領域に補正し、この補正後の検知領域及び危
険ゾーンの情報と前記障害物の相対位置の情報に基づい
て補正後の検知領域及び危険ゾーンに障害物が有るか否
か判別する障害物検知手段とを備えたものである。
【0015】請求項の無人搬送車の障害物検知方法
は、予め設定された走行路を自動走行する無人搬送車の
付近の障害物を検知する方法において、前記無人搬送車
の前端部の左右何れかの1つの前端角部に、無人搬送車
の前方と側方とにわたる約270度開角の第1範囲を鉛
直軸回りに走査しなからセンシングする第1の非接触式
距離センサを予め設けるとともに、無人搬送車の後端部
の1つの後端角部であって前端角部と対角関係にある後
端角部に、無人搬送車の後方と側方とにわたる約270
度開角の第2範囲を鉛直軸回りに走査しながらセンシン
グする第2の非接触式距離センサを予め設け、前記無人
搬送車の走行中に、第1,第2非接触式距離センサから
の検出信号を用いて無人搬送車の周囲の付近の障害物を
検知することを特徴とすることを特徴とするものであ
る。
【0016】
【作用】請求項1の無人搬送車においては、無人搬送車
は、予め設定された走行路を誘導手段で誘導されて自動
走行するが、無人搬送車の前端部の左右何れかの1つの
前端角部に設けられた第1非接触式距離センサは、無人
搬送車の前方と側方とにわたる約270度開角の第1範
囲を鉛直軸回りに走査しながらセンシングする。無人搬
送車の後端部の1つの後端角部であって前端角部と対角
関係にある後端角部に設けられた第2非接触式距離セン
サは、無人搬送車の後方と側方とにわたる約270度開
角の第2範囲を鉛直軸回りに走査しながらセンシングす
る。
【0017】障害物検知手段は、第1非接触式距離セン
サの検出信号を用いて、無人搬送車の前側と側方側の第
1範囲内の所定の第1検知領域内にある障害物をリアル
タイムで検知するとともに、第2非接触式距離センサの
検出信号を用いて、無人搬送車の後側と側方側の第2範
囲内の所定の第2検知領域内にある障害物をリアルタイ
ムで検知する。
【0018】請求項2の無人搬送車においては、請求項
1と同様の作用を奏するが、前記障害物検知手段が
害物位置演算手段と第1記憶手段と、搬送車位置方向
検知手段と、第2記憶手段と、既設物マップと、検知領
域補正手段と、障害物判別手段とを備えている。障害物
位置演算手段は、第1非接触式距離センサの検出信号に
基づいて第1検知領域内にある障害物の無人搬送車に対
する相対位置をリアルタイムで求めるとともに、第2非
接触式距離センサの検出信号に基づいて第2検知領域内
にある障害物の無人搬送車に対する相対位置をリアルタ
イムで求める。第1記憶手段は、障害物位置演算手段で
求めた障害物の位置を更新しつつ記憶する。
【0019】送車位置方向検知手段は、無人搬送車の
走行路上の位置と進行方向とをリアルタイムで検知し、
第2記憶手段は搬送車位置方向検知手段で検知された位
置と進行方向とを更新しつつ記憶する。既設物マップに
は、走行路の付近の既設物に関する位置情報を予め設定
して格納してあり、検知領域補正手段は、第2記憶手
【0020】段の位置及び進行方向の情報と、既設物マ
ップの情報とに基づいて第1,第2検知領域をこれら領
域から既設物を除外した領域に補正する。障害物判別手
段は、第1記憶手段から受ける障害物の位置の情報を受
けて、検知領域補正手段で補正された第1,第2検知領
域内に障害物が有るか否か判別する。
【0021】請求項の無人搬送車においては、請求項
と同様の作用を奏するが、衝突回避制御手段は、障害
物判別手段で少なくとも第1検知領域内に障害物がある
と判別されたときに、無人搬送車の駆動系を介して、減
速と停止の少なくとも一方を実行する。
【0022】請求項の無人搬送車においては、複数の
非接触式距離センサは、無人搬送車の全周の外側を周方
向に複数区分した複数範囲を夫々鉛直軸回りに走査しな
がらセンシングし、複数の非接触式距離センサからの検
出信号を用いて無人搬送車の全周の外側近くの所定の検
知領域及び検知領域内のうちの無人搬送車に近い領域部
分に設定された危険ゾーンにある障害物を検知する障害
物検知手段は、走行路の付近の既設物に関する位置情報
を予め設定した既設物マップを有し、複数の非接触式距
離センサからの検出信号に基づいて検知領域内にある障
害物及び危険ゾーン内にある障害物の無人搬送車に対す
る相対位置をリアルタイムで求め、無人搬送車の走行路
上の位置と進行方向をリアルタイムで検知してこれらの
情報と既設物マップの情報とに基づいて前記検知領域
び危険ゾーンを既設物を除外した領域に補正し、この補
正後の検知領域及び危険ゾーンの情報と前記障害物の相
対位置の情報に基づいて補正後の検知領域及び危険ゾー
に障害物が有るか否か判別する。
【0023】請求項の無人搬送車の障害物検知方法に
おいては、予め設定された走行路を自動走行する無人搬
送車の付近の障害物を検知する為に、無人搬送車の前端
部の左右何れかの1つの前端角部に、無人搬送車の前方
と側方とにわたる約270度開角の第1範囲を鉛直軸回
りに走査しながらセンシングする第1の非接触式距離セ
ンサを予め設けるとともに、無人搬送車の後端部の1つ
の後端角部であって前端角部と対角関係にある後端角部
に、無人搬送車の後方と側方とにわたる約270度開角
の第2範囲を鉛直軸回りに走査しながらセンシングする
第2の非接触式距離センサを予め設け、無人搬送車の走
行中に、第1,第2非接触式距離センサからの検出信号
を用いて無人搬送車の周囲の付近の障害物を検知する。
【0024】
【発明の効果】請求項1の無人搬送車においては、無人
搬送車の前端と後端の対角関係にある前端角部と後端角
部とに270度開角の範囲を走査する第1,第2非接触
式距離センサを設けて、無人搬送車の前方と左右両側方
と後方とをセンシングするように構成し、これら第1,
第2非接触式距離センサの検出信号を用いて無人搬送車
の周囲の障害物を検知する障害物検知手段を設けたの
で、2個の距離センサで以て無人搬送車の周囲の障害物
を検知することができること、距離センサの所要数も少
なくそれらセンサの為の制御系も簡単化するため、設備
コスト的に有利であること、等の効果が得られる。
【0025】請求項2の無人搬送車においては、請求項
1と同様の効果を奏するが、障害物検知手段に、第1,
第2距離センサの検出信号に基づいて第1,第2検知領
域内にある障害物の無人搬送車に対する相対位置をリア
ルタイムで求める障害物位置演算手段と、この障害物位
置演算手段で求めた障害物の位置を更新しつつ記憶する
第1記憶手段を設けたので、第1,第2検知領域内にあ
る障害物を検出し、その位置をリアルタイムで求めてそ
の位置情報を記憶できる。
【0026】更に、障害物検知手段に、搬送車位置方向
検知手段と、その位置と進行方向とを更新しつつ記憶す
る第2記憶手段と、既設物マップと、第2記憶手段の位
置と進行方向の情報と既設物マップとに基づいて第1,
第2検知領域をこれらから既設物を除外した領域に補正
する検知領域補正手段とを設けたので、第1,第2検知
領域内の既設物を障害物と誤認した不適切な制御を行う
のを確実に防止することができ、障害物検知の信頼性を
高めることができる。既設物マップに既設物の位置情報
を格納するため、マップを変更するだけで走行路の部分
変更や既設物の変更等に柔軟に対応することができ、走
行路に応じたマップを適用することで種々の走行路に適
用でき、障害物検知の汎用性を高めることができる。
【0027】更に、障害物検知手段に、第1記憶手段か
ら受ける障害物の位置の情報を受けて、検知領域補正手
段で補正された第1,第2検知領域内に障害物が有るか
否か判別する障害物判別手段を設けたので、補正された
第1,第2検知領域内にある障害物を確実に判別して減
速走行したり走行停止する等の対策を講じ、無人搬送車
が障害物に衝突するのを確実に防止することが可能にな
る。
【0028】請求項の無人搬送車においては、請求項
と同様の効果を奏するが、障害物判別手段で少なくと
も第1検知領域内に障害物があると判別されたときに、
無人搬送車の駆動系を介して、減速と停止の少なくとも
一方を実行する衝突回避制御手段を設けたので、無人搬
送車が障害物に衝突するのを確実に防止することができ
る。
【0029】請求項の無人搬送車においては、無人搬
送車の全周の外側を周方向に複数区分した複数範囲を夫
々鉛直軸回りに走査しながらセンシング複数の非接触式
距離センサを設ける点で、請求項1,2の発明と相違し
いるが、以上の説明から判るように、既設物を障害物
と誤認した不適切な制御を行うのを確実に防止すること
ができ、障害物検知の信頼性を高めることができるこ
と、既設物マップに既設物の位置情報を格納するため、
マップを変更するだけで走行路の部分変更や既設物の変
更等に柔軟に対応することができ、走行路に応じたマッ
プを適用することで種々の走行路に適用でき、障害物検
知の汎用性を高めることができること、検知領域内にあ
る障害物及び検知領域のうちの無人搬送車に近い領域部
分の危険ゾーン内にある障害物を確実に判別して検知領
域のうちの危険ゾーン外に障害物があれば減速走行した
り危険ゾーン内に障害物があれば走行停止する等の対策
を講じ、無人搬送車が障害物に衝突するのを確実に防止
することが可能になること、等の効果が得られる。
【0030】請求項の無人搬送車の障害物検知方法に
おいては、請求項1と同様に、無人搬送車の前端と後端
の対角関係にある前端角部と後端角部とに270度開角
の範囲を走査する第1,第2非接触式距離センサを予め
設けて、無人搬送車の前方と左右両側方と後方とをセン
シングし、これら第1,第2非接触式距離センサの検出
信号を用いて無人搬送車の周囲の障害物を検知するの
で、2個の距離センサで以て無人搬送車の周囲の障害物
を検知することができること、距離センサの所要数も少
なくそれらセンサの為の制御系も簡単化するため、設備
コスト的に有利であること、等の効果が得られる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。本実施例は、工場内において物品の搬送に
供される無人搬送車に本発明を適用した場合の例であ
り、以下の説明は、無人搬送車についての説明と、無人
搬送車の非接触式障害物検知方法についての説明を含む
ものである。
【0032】最初に、無人搬送車について説明する。図
2に示すように、無人搬送車1の車体は、外形形状がほ
ぼ直方体状に形成され、この車体の上面には、荷物を載
置する荷台が形成され、車体の下部には、駆動輪である
左右1対の前輪2,3と、従動輪である左右1対の後輪
4,5とが設けられ、駆動輪2,3は駆動用モータ6,
7の出力軸に夫々直結され、駆動輪2,3はブレーキ付
き直流モータからなる駆動用モータ6,7で夫々独立駆
動され、走行用モータ6,7の回転角を検出するロータ
リエンコーダ8,9も設けられている。これら駆動輪
2,3と走行用モータ6,7とロータリエンコーダ8,
9とは、旋回走行を円滑にする為に、車体の下部に鉛直
軸回りに回動可能に枢着された旋回部材に取付けられて
いる。
【0033】前記車体の右部の内部には電源としてのバ
ッテリ10が設けられ、車体の左部の内部にはコントロ
ールユニット30が設けられている。車体の中央部に
は、走行路の路面に2〜3cmの間隔を空けて臨む誘導
用センサ12が設けられている。また、車体の下部に
は、走行路に沿って所定間隔(例えば、5m)おきに設
けられた番地指定発振器14からの信号を受信する受信
器13が設けられている。
【0034】更に、車体の前端の左端角部には、車体の
前方と左側側方とにわたる270度開角の第1範囲(ラ
インL1からラインL2にわたる範囲)を鉛直軸回りに
走査しながらセンシングする第1の非接触式距離センサ
16が設けられ、また、車体の後端の右端角部には、車
体の後方と右側側方とにわたる270度開角の第2範囲
(ラインL3からラインL4にわたる範囲)を鉛直軸回
りに走査しながらセンシングする第2の非接触式距離セ
ンサ17が設けられている。
【0035】後述のように、第1範囲内には、点A,
B,C,D,E,Fで囲繞された第1検知領域A1が設
定され、また、第2範囲内には、点E,D,G,B,
A,Hで囲繞された第2検知領域A2が設定される。前
記第1検知領域A1内には、点A,I,J,K,E,F
で囲繞される第1危険ゾーンK1が設定され、また、第
2検知領域A2内には、点E,K,L,I,A,Hで囲
繞される第2危険ゾーンK2が設定される。尚、図中の
距離d1は例えば4mで、距離d2は例えば2mであ
る。
【0036】図3に示すように、無人搬送車1に予め設
定された走行路20には、数cmの幅の磁気テープ15
が、走行路20の全長にわたって路面の幅方向中央部に
固定的に設けられており、この磁気テープ15は、例え
ば上方向きの磁界を発生させるように磁化されている。
前記走行路20には、走行路20に沿って所定間隔(例
えば、5m)おきに設けられ電力供給線から電力の供給
を受ける番地指定発振器14が設けられており、各番地
指定発信器14は、各番地を指示する弱い例えば8ビッ
トのパルス信号を常時発信出力するように構成してあ
る。
【0037】図4に示すように、誘導センサ12は、前
記磁気テープ15を検出する例えば16個のホール素子
センサ12aであって車幅方向に1列状に並設された1
6個のホール素子センサ12aで構成されており、磁気
テープ15に臨むホール素子センサ12aから「H」レ
ベルの検出信号が出力され、磁気テープ15に臨まない
ホール素子センサ12aから「L」レベルの検出信号が
出力される。
【0038】第1,第2非接触式距離センサ16,17
は同一構造のものであるので、距離センサ16について
説明すると、この距離センサ16は、図5に示すよう
に、パルス状のレーザー光を発生するレーザー光発生器
21と、このレーザー光発生器21から投射された投射
レーザー光を90度方向変換するとともに、パルス状の
反射レーザー光を透過させるハーフミラー面22aであ
って水平面に対して45度傾斜したハーフミラー面22
aを有するプリズム体22と、プリズム体22で方向変
換された投射レーザー光を90度方向変換する水平面に
対して45度傾斜したミラー面23aを有するミラー体
23と、このミラー体23を高速(例えば、30000
rpm)で回転駆動するステッピングモータ24と、プ
リズム体22を透過した反射レーザー光を受光する受光
器25と、レーザー光発生器21とステッピングモータ
24を駆動制御するとともに受光器25からの検出信号
を解析する駆動制御器26と、これらの機器を収容する
ケーシング(図示略)等で構成されている。
【0039】この非接触式距離センサ16の作動原理に
ついて説明すると、図5、図6に示すように、レーザー
光発生器21から投射されたパルス状レーザー光は、プ
リズム体22のハーフミラー面22とミラー体23のミ
ラー面23aとで夫々方向変換後、ミラー面23aの前
方へ投射され、物体の表面で反射した反射レーザー光が
ミラー面23aで方向変換後プリズム体22を透過して
受光器25で受光される。それ故、ミラー体24が所定
角度(例えば、1度)回転する微小時間t0毎にパルス
状のレーザー光p1,p2,・・・を投射し、その投射
レーザー光p1,p2,・・・の反射レーザー光r1,
r2・・・を受光するまでの経過時間Δt1,Δt2・
・・を求め、その経過時間Δt1,Δt2・・・と大気
中の光速とに基づいて、距離センサ16から物体の表面
までの距離D1,D2・・・を検出するようになってい
る。
【0040】前記レーザー光発生器21は、連続のレー
ザー光を発生するレーザー光発生部と、そのレーザー光
を遮断可能な液晶シャッターとを有し、駆動制御器26
で液晶シャッターをON/OFF制御することで、パル
ス状のレーザー光を発生するように構成してある。前記
駆動制御器26は、ステッピングモータ24の為の駆動
回路、受光器25からの検出信号を増幅する増幅回路、
マイクロコンピュータ、入出力インターフェイス等を備
え、駆動制御器26は、ステッピングモータ24に対す
る駆動制御、液晶シャッターのON/OFF制御、受光
器25からの検出信号を演算処理して物体までの距離と
方向とをリアルタイムで求める検出制御等を行うように
構成してある。
【0041】次に、この無人搬送車1の為の制御系につ
いて説明する。図7に示すように、コントロールユニッ
ト30は、第1,第2の非接触式距離センサ16,17
からの信号を受ける入力インターフェイス31及びこれ
ら距離センサ16,17へ開始指令や終了指令を出力す
る為の出力インターフェイス32、受信器13と誘導セ
ンサ12からの信号を受ける入力インターフェイス3
3、バス34、CPU35とROM36とRAM37と
を含むマイクロコンピュータ、走行用モータ6,7の為
の駆動回路38,39、走行用モータ6,7に設けられ
たロータリエンコーダ8,9からの検出信号を受ける入
力インターフェイス40等で構成され、駆動回路38,
39にはバッテリ10から給電されるとともに、コント
ロールユニット30の諸機器にもバッテリ10から給電
される。
【0042】前記ROM36には、搬送車誘導制御の制
御プログラム及びこれに付随するテーブルやマップ、障
害物検知制御の制御プログラム及びこれに付随するテー
ブルやマップが予め格納されている。前記RAM37に
は、前記の制御を実行する為に必要な種々のワークメモ
リが設けられている。
【0043】次に、前記搬送車誘導制御について説明す
る。前記走行路20の所定間隔おきの番地指定発振器1
4には予め番地が設定され、各番地指定発振器14は、
その設定された番地を指定する8ビット信号を発振する
ように構成してある。この搬送車誘導制御に付随するテ
ーブルとして、複数の番地の各々について、番地と、そ
の番地における速度指令(加速、定速、減速の指令)
と、その番地における進行方向指令(直進、左折、右折
の指令)とを対応付けて設定するとともに、第1番地か
ら各番地までの合計走行距離を設定した番地別指令テー
ブルが設けられている。
【0044】この搬送車誘導制御は、誘導センサ12か
らの検出信号を用いて磁気テープ15に沿って、つまり
誘導センサ12の中心を磁気テープ15の中心に一致さ
せて走行するように走行用モータ6,7を制御し、各番
地において速度指令に応じて速度制御する為に走行用モ
ータ6,7を制御するとともに進行方向指令に応じて方
向制御する為に走行用モータ6,7を制御するものであ
る。
【0045】次に、図10のフローチャートを参照して
搬送車誘導制御について簡単に説明する。尚、図中の符
号Si(i=1,2,・・・)は各ステップを示すもの
であり、この制御は、所定微小時間毎に繰り返し実行さ
れる。この誘導制御は、無人搬送車1のメインスイッチ
の投入により開始され、走行路20の開始位置(第1番
地)において荷物の積み込みが完了し、所定の図示外の
リミットスイッチ等から走行開始指令が入力されると
(S1:Yes)、誘導センサ12の検出信号、受信器
13の受信信号、ロータリエンコーダ8,9の検出信
号、等の各種信号の読込みが実行される(S2)。
【0046】S3では、誘導センサ12の中心を磁気テ
ープ15の中心に一致させるように走行用モータ6,7
を制御する制御量が演算され、S4では最新に読み込ん
だ受信器13からの検出信号に基づいて直進路か否か判
定され、直進路でない右折又は左折路を走行中には、S
5において旋回走行させる為に走行用モータ6,7を制
御する旋回制御の制御量が演算される。S6では、最新
に読み込んだ受信器13からの検出信号に基づいて走行
速度を制御する為に走行用モータ6,7を制御する走行
速度制御の制御量が演算され、次に、S7では、各区間
(ある番地から次の番地までの区間)における走行距離
及び合計走行距離が演算されてメモリに記憶される。こ
の場合、前記各区間における走行距離は、ロータリエン
コーダ8,9からの検出信号に基づいて演算され、合計
走行距離は、最新の番地までの合計走行距離に、各区間
における走行距離を加算することで演算される。
【0047】S8では、最新に読み込んだ受信信号に基
づいて走行停止位置か否か判定され、走行停止位置でな
い場合には、S9において、S3,S5,S6で求めた
制御量を用いて設定される走行制御信号が、駆動回路3
8,39へ出力され、その後S2へリターンする。ま
た、走行停止位置である場合には、停止制御信号が駆動
回路38,39へ出力され、その後S1へリターンす
る。以上のようにして、無人搬送車1が荷物の積込がな
される第1番地から走行開始して、所定の走行路20に
沿って自動走行し、所定の荷下ろしすべき番地において
停止して荷下ろし後再度走行開始して、所定の走行路2
0に沿って自動走行して第1番地に復帰するように制御
することができる。
【0048】次に、障害物検知制御について説明する。
この障害物検知制御に付随するマップとして、検知領域
マップ及び危険ゾーンマップと、走行ルートマップと、
既設物マップとが予め設定されている。検知領域マップ
及び危険ゾーンマップは、図2に示し前述したような検
知領域A1,A2と危険ゾーンK1,K2とを車体座標
系(例えば、図2のxy座標系)にて設定したものであ
る。走行ルートマップは、前記所定の走行路20を、工
場座標系(例えば、図3のXY座標系)にて設定したも
のである。既設物マップは、所定の走行路20の全長に
わたって、図8に一部を例示したように走行路20の付
近の既設物であって無人搬送車1と干渉する虞のある既
設物41a〜41h(工場の壁部、柱、ハウス、階段、
種々の物品、その他の構築物、等々)の走行路20側に
臨む輪郭線42を、前記工場座標系にて予め設定したも
のである。
【0049】この障害物検知制御は、第1,第2距離セ
ンサ16,17で障害物を検出し、その障害物が検知領
域A1,A2や検知領域A1,A2のうちの危険ゾーン
K1,K2に入っている場合には、無人搬送車1を減速
させたり停止させたりする制御である。但し、既設物が
検知領域A1,A2や危険ゾーンK1,K2に入ってい
る場合には、それを無視して既設物以外の障害物のみを
対象として制御できるように、既設物マップを活用し
て、検知領域A1,A2や危険ゾーンK1,K2をリア
ルタイムで補正するようにしてある。
【0050】次に、障害物検知制御についてフローチャ
ートを参照して説明する。最初に、障害物検知制御のう
ちの搬送車位置方向検知処理について、図11を参照し
て説明するが、この検知処理は、所定微小時間毎の割り
込み処理にて実行される。図11において、制御の開始
後、S20では、搬送車誘導制御から現在の合計走行距
離のデータが読み込まれ、次にS21では、その合計走
行距離データと、走行ルートマップから、工場座標系に
おける無人搬送車1の現在位置と進行方向とが演算され
る。次に、S22では、無人搬送車1の現在位置と進行
方向のデータがメモリに更新しつつ格納され、その後リ
ターンする。
【0051】次に障害物検知制御のメインルーチンにつ
いて図12を参照して説明する。尚、このルーチンは所
定微小時間おきに繰り返し実行される。図12におい
て、第1,第2距離センサ16,17から障害物の距
離、方向(回転位相角)のデータが読み込まれ(S3
0)、次にS31では、前記障害物の距離、方向のデー
タが車体座標系での位置データに変換してメモリに格納
される。S32では、図11の検知処理で求められてい
る無人搬送車1の現在位置、進行方向のデータと、既設
物マップのデータと、検知領域マップのデータとに基づ
いて、検知領域A1,A2内の既設物について、車体座
標系での既設物輪郭データが演算されて、メモリに格納
される。
【0052】S33では、S32で求めた既設物輪郭デ
ータを用いて、検知領域マップと危険ゾーンマップとが
補正処理される。この場合、危険ゾーンK1,K2に既
設物か入る場合には、その既設物の部分を除去したより
狭い危険ゾーンK1,K2に補正され、また、検知領域
A1,A2のうちの危険ゾーンK1,K2以外の部分に
既設物が入る場合には、その既設物の部分を除去したよ
り狭い検知領域A1,A2に補正される。例えば、無人
搬送車1が図8に示す位置を走行している場合に、補正
後の検知領域A1,A2及び危険ゾーンK1,K2は、
図9のようになる。次に、S34では、前記補正後の検
知領域マップ及び危険ゾーンマップと、S31において
求めた障害物の位置データとに基づいて、補正後の検知
領域A1,A2及び危険ゾーンK1,K2に障害物(既
設物以外の障害物)があるか否か判別される。
【0053】危険ゾーンK1,K2に障害物がある場合
(S35:Yes)には、無人搬送車1を停止させる制
御信号が駆動回路38,39へ出力され、その後S30
へリターンする。検知領域A1,A2のうち危険ゾーン
K1,K2外に障害物がある場合(S37:Yes)に
は、所定の低速度に減速する制御信号が駆動回路38,
39へ出力され、その後S30へリターンする。検知領
域A1,A2に障害物が無い場合(S35:No、S3
7:No.)には、無人搬送車1の走行を変更せずにそ
のままS30へリターンする。
【0054】次に、以上説明した無人搬送車及びその非
接触式障害物検知方法の作用・効果について説明する。
無人搬送車1の前後端の対角関係にある前後端角部に、
270度の範囲を走査しつつセンシングする第1,第2
距離センサ16,17を設けたので、2つの距離センサ
16,17で無人搬送車1の全周周囲について障害物を
検知できるから、センサ16,17の所要数も少なく、
その制御系も簡単化するため、設備コスト的に有利であ
る。
【0055】第1,第2距離センサ16,17の検出信
号を用いて、無人搬送車1の周囲の障害物の無人搬送車
1に対する相対位置をリアルタイムで求め、その位置情
報を更新しつつ記憶するため、無人搬送車1に対して所
定の第1,第2検知領域A1,A2内にある障害物をリ
アルタイムで検知することができ、それら障害物の位置
情報を有効活用できる。
【0056】走行路20の付近の既設物を工場座標系に
てマップ化した既設物マップを予め設け、図12のS3
2〜S34に示すように、第1,第2検知領域A1,A
2内の既設物について車体座標系での既設物輪郭データ
をリアルタイムで求め、その既設物輪郭データを用いて
既設物を含まないように第1,第2検知領域A1,A2
及び第1,第2危険ゾーンK1,K2をリアルタイムで
補正し、その補正後の第1,第2検知領域A1,A2及
び第1,第2危険ゾーンK1,K2に障害物があるか否
か判別するので、既設物を障害物として誤検知するのを
確実に防止して障害物検知の信頼性を高めることができ
る。そして、前記のように既設物を除外するように補正
した第1,第2検知領域A1,A2及び第1,第2危険
ゾーンK1,K2を用いるため、工場内や倉庫内のかな
り狭い走行路を走行する無人搬送車1にも適用可能とな
る。
【0057】更に、既設物マップを適用するため、その
マップを変更することで、走行路20の部分的変更や既
設物の変更等に柔軟に対応することができるうえ、走行
路20に適した既設物マップを用いることで種々の走行
路20を走行する無人搬送車1に適用することができる
から、汎用性に優れる。更に、図12のS35〜S38
に示すように、補正後の第1,第2危険ゾーンK1,K
2に障害物がある場合には無人搬送車1を緊急停止させ
るので、障害物に衝突するのを確実に防止することがで
きるし、また、第1,第2検知領域A1,A2のうちの
第1,第2危険ゾーンK1,K2外に障害物がある場合
には、所定の低速度に減速させるため、障害物に衝突す
るのを確実に防止でき且つ緊急停止の頻度を下げること
ができる。更に、第1,第2検知領域A1,A2及び第
1,第2危険ゾーンK1,K2を無人搬送車1の全周周
囲に設定してあるため、前進走行と後退走行とを組み合
わせた走行を行うように無人搬送車1を誘導制御する場
合にも十分に適用することができる。
【0058】次に、前記を部分的に変更した種々の変更
態様について説明する。 1〕無人搬送車1の走行用モータ6,7の代わりにエン
ジンを適用することもでき、その場合、前輪2,3を自
動操舵するステアリング系を設けることもある。更に、
無人搬送車1を走行路20に沿って誘導する誘導制御方
式としては、前記磁気テープ15と誘導センサ12と発
振器14と受信器13の代わりに、既存の種々の誘導制
御方式を適用可能である。
【0059】 2〕図12のS35の判定は、第1危険ゾーンK1につ
いてのみ実行し、S37の判定は第1検知領域A1と第
1危険ゾーンK1についてのみ実行するように構成して
もよい。或いは、図12のS35の判定は、第1,第2
危険ゾーンK1,K2のうち無人搬送車1の後方を除外
した領域について実行し、S37の判定は第1,第2検
知領域A1,A2と第1,第2危険ゾーンK1,K2の
うち無人搬送車1の後方を除外した領域についてのみ実
行するように構成してもよい。
【0060】 3〕前記第1,第2検知領域A1,A2及び第1,第2
危険ゾーンK1,K2のマップを、図13に示すように
設定してもよいし、また、その他の態様に設定してもよ
い。
【0061】 4〕前記既設物マップをRAMに設け、RAMを2次電
池でックアップしてメインスイッチの遮断時にもデー
タを保持可能に構成してもよい。この場合、既設物マッ
プの変更や修正を容易に行うことができる。 5〕前記第1,第2非接触式距離センサ16,17の代
わりに、指向性の高い超音波を投射してその反射波を受
信する270度走査型のセンサや、指向性の赤外線を投
射してその反射波を受信する270度走査型のセンサを
適用することも可能である。
【0062】 6〕請求項6に対応する変更態様について説明する。図
14に示すように、無人搬送車1の前端、左端、右端、
後端の各中央部に、180度走査型の前記同様の非接触
式距離センサ31〜34が設けられ、距離センサ31で
ラインL11からL12までを走査し、距離センサ32
でラインL13からL14までを走査し、距離センサ3
3でラインL15からL16までを走査し、距離センサ
34でラインL17からL18までを走査するように構
成され、点e,f,g,hで囲繞される第1検知領域A
11及び点n,o,p,qで囲繞される第1危険ゾーン
K11、点j,i,e,aで囲繞される第2検知領域A
12及び点s,r,n,aで囲繞される第2危険ゾーン
K12、点h,k,m,bで囲繞される第3検知領域A
13及び点q,u,t,bで囲繞される第3危険ゾーン
K13、点c,m,j,dで囲繞される第4検知領域A
14及び点c,t,s,dで囲繞される第4危険ゾーン
K14が設定される。前記検知領域A1〜A2の代わり
に検知領域A11〜A14を適用し、また、危険ゾーン
K1〜K2の代わりに危険ゾーンK11〜K14を適用
して前記実施例と同様の制御を行うものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】実施例に係る無人搬送車の平面図である。
【図3】走行路の概略平面図である。
【図4】誘導センサの構成図である。
【図5】レーザー光走査型非接触式距離センサの要部斜
視図である。
【図6】非接触式距離センサのパルス状レーザー光のタ
イムチャートである。
【図7】無人搬送車の制御系のブロック図である。
【図8】既設物マップの部分拡大平面図である。
【図9】補正後の検知領域と危険ゾーンの説明図であ
る。
【図10】無人搬送車誘導制御のフローチャートであ
る。
【図11】障害物検知制御のうちの搬送車位置方向検知
処理のフローチャートである。
【図12】障害物検知制御のメインルーチンのフローチ
ャートである。
【図13】変更例に係る検知領域マップと危険ゾーンマ
ップの説明図である。
【図14】変更例に係る検知領域マップと危険ゾーンマ
ップの説明図である。
【符号の説明】
1 無人搬送車 12 誘導センサ 13 受信器 14 番地指定発振器 15 磁気テープ 16,17 非接触式距離センサ 20 走行路 30 コントロールユニット A1,A2 第1,第2検知領域 K1,K2 第1,第2危険ゾーン A11〜A14 第1〜第4検知領域 K11〜K14 第1〜第4危険ゾーン 31〜34 非接触式距離センサ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め設定された走行路を誘導手段で誘導
    されて自動走行する無人搬送車において、 前記無人搬送車の前端部の左右何れかの1つの前端角部
    に設けられ、無人搬送車の前方と側方とにわたる約27
    0度開角の第1範囲を鉛直軸回りに走査しながらセンシ
    ングする第1非接触式距離センサと、 無人搬送車の後端部の1つの後端角部であって前端角部
    と対角関係にある後端角部に設けられ、無人搬送車の後
    方と側方とにわたる約270度開角の第2範囲を鉛直軸
    回りに走査しながらセンシングする第2の非接触式距離
    センサと、 前記第1非接触式距離センサの検出信号を用いて、無人
    搬送車の前側と側方側の第1範囲内の所定の第1検知領
    域内にある障害物をリアルタイムで検知するとともに、
    第2非接触式距離センサの検出信号を用いて、無人搬送
    車の後側と側方側の第2範囲内の所定の第2検知領域内
    にある障害物をリアルタイムで検知する障害物検知手段
    と、 を備えたことを特徴とする無人搬送車。
  2. 【請求項2】 前記障害物検知手段が、 第1非接触式距離センサの検出信号に基づいて第1検知
    領域内にある障害物の無人搬送車に対する相対位置をリ
    アルタイムで求めるとともに、第2非接触式距離センサ
    の検出信号に基づいて第2検知領域内にある障害物の無
    人搬送車に対する相対位置をリアルタイムで求める障害
    物位置演算手段と、 前記障害物位置演算手段で求めた障害物の位置を更新し
    つつ記憶する第1記憶手段と、前記無人搬送車の走行路上の位置と進行方向とをリアル
    タイムで検知する搬送車位置方向検知手段と前記搬送車位置方向検知手段で検知された位置と進行方
    向とを更新しつつ記憶する第2記憶手段と、 前記走行路の付近の既設物に関する位置情報を予め設定
    して格納した既設物マ ップと、 前記第2記憶手段の位置及び進行方向の情報と、既設物
    マップの情報とに基づいて第1,第2検知領域をこれら
    領域から既設物を除外した領域に補正する検知領域補正
    手段と、 前記第1記憶手段から受ける障害物の位置の情報を受け
    て、検知領域補正手段で補正された第1,第2検知領域
    内に障害物が有るか否か判別する障害物判別手段とを備
    えた ことを特徴とする請求項1に記載の無人搬送車。
  3. 【請求項3】 前記障害物判別手段で少なくとも第1検
    知領域内に障害物があると判別されたときに、無人搬送
    車の駆動系を介して、減速と停止の少なくとも一方を実
    行する衝突回避制御手段を設けたことを特徴とする請求
    に記載の無人搬送車。
  4. 【請求項4】 予め設定された走行路を誘導手段で誘導
    されて自動走行する無人搬送車において、 前記無人搬送車の全周の外側を周方向に複数区分した複
    数範囲を夫々鉛直軸回りに走査しながらセンシングする
    複数の非接触式距離センサと、 前記複数の非接触式距離センサからの検出信号を用いて
    無人搬送車の全周の外側近くの所定の検知領域及び検知
    領域内のうちの無人搬送車に近い領域部分に設定された
    危険ゾーンにある障害物を検知する障害物検知手段であ
    って、 走行路の付近の既設物に関する位置情報を予め設定した
    既設物マップを有し、複数の非接触式距離センサからの
    検出信号に基づいて検知領域内にある障害物及び危険ゾ
    ーン内にある障害物の無人搬送車に対する相対位置をリ
    アルタイムで求め、無人搬送車の走行路上の位置と進行
    方向をリアルタイムで検知してこれらの情報と既設物マ
    ップの情報とに基づいて前記検知領域及び危険ゾーン
    既設物を除外した領域に補正し、この補正後の検知領域
    及び危険ゾーンの情報と前記障害物の相対位置の情報に
    基づいて補正後の検知領域及び危険ゾーンに障害物が有
    るか否か判別する障害物検知手段と、 を備えたことを特徴とする無人搬送車。
  5. 【請求項5】 予め設定された走行路を自動走行する無
    人搬送車の付近の障害物を検知する方法において、 前記無人搬送車の前端部の左右何れかの1つの前端角部
    に、無人搬送車の前方と側方とにわたる約270度開角
    の第1範囲を鉛直軸回りに走査しながらセンシングする
    第1の非接触式距離センサを予め設けるとともに、無人
    搬送車の後端部の1つの後端角部であって前端角部と対
    角関係にある後端角部に、無人搬送車の後方と側方とに
    わたる約270度開角の第2範囲を鉛直軸回りに走査し
    ながらセンシングする第2の非接触式距離センサを予め
    設け、 前記無人搬送車の走行中に、第1,第2非接触式距離セ
    ンサからの検出信号を用いて無人搬送車の周囲の付近の
    障害物を検知することを特徴とする無人搬送車の障害物
    検知方法。
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