JP2010256508A - 感光性絶縁樹脂組成物および絶縁膜 - Google Patents

感光性絶縁樹脂組成物および絶縁膜 Download PDF

Info

Publication number
JP2010256508A
JP2010256508A JP2009104715A JP2009104715A JP2010256508A JP 2010256508 A JP2010256508 A JP 2010256508A JP 2009104715 A JP2009104715 A JP 2009104715A JP 2009104715 A JP2009104715 A JP 2009104715A JP 2010256508 A JP2010256508 A JP 2010256508A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
group
insulating resin
photosensitive insulating
photosensitive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009104715A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5444813B2 (ja
Inventor
Fumie Kondo
文恵 近藤
Masahiro Kaneko
将寛 金子
Junji Ito
淳史 伊藤
Hirofumi Goto
宏文 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSR Corp filed Critical JSR Corp
Priority to JP2009104715A priority Critical patent/JP5444813B2/ja
Publication of JP2010256508A publication Critical patent/JP2010256508A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5444813B2 publication Critical patent/JP5444813B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】パターン形成後の加熱接着時の流動性に優れ、基板との密着性が良好な絶縁膜となる感光性絶縁樹脂組成物、さらに該感光性絶縁樹脂組成物から形成される絶縁膜を提供すること。
【解決手段】(A1)フェノール性水酸基を有する構造単位を有し、ガラス転移温度が0℃以上110℃以下である樹脂と、(A2)フェノール性水酸基を有する構造単位を有し、ガラス転移温度が120℃以上250℃以下である樹脂と、(B)光感応性酸発生剤と、(C)オキセタニル基含有化合物(C1)およびオキシラン基含有化合物(C2)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、(D)溶剤とを含有することを特徴とする感光性絶縁樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体素子などの表面保護膜(オーバーコート膜)や層間絶縁膜(パッシベーション膜)、チップ積層用絶縁膜、固体撮像素子などに用いられる感光性絶縁樹脂組成物およびそれを硬化して形成された絶縁膜に関する。
感光性絶縁樹脂組成物は様々な用途に用いられており、そのひとつに永久膜がある。永久膜とは、製品を構成する部品上や部品間に感光性絶縁樹脂組成物によって形成された被膜が、製品完成後にも残存しているものを総称する概念として使用される言葉である。
永久膜の具体例としては、ソルダーレジスト、パッケージ材、アンダーフィル材(封止材)、および回路素子等の部品のパッケージの絶縁膜や集積回路素子と回路基板との層間絶縁膜として使用される膜等が挙げられる。
特許文献1および2には、電極が形成された第1の基板と、前記電極に対応する位置に同様に電極が形成された第2の基板とを、ネガ型の感光性樹脂組成物からなる永久膜によって接着する電子部品の製造方法が記載されている。
しかし、特許文献1、2に記載の方法では、組成物から形成された絶縁膜が熱圧着時において流動性に乏しいため、層間絶縁膜と基板との間に空隙が生じ、第2の基板に対する層間絶縁膜の密着性が不充分であるという問題があった。
そこで、組成物の流動性を向上させる技術として、特許文献3において、アルカリ可溶性樹脂と架橋性ポリビニルエーテル化合物との反応生成物、放射線の照射により酸を発生する化合物及びエポキシ樹脂を含む化学増幅型ポジ型感光性熱硬化性樹脂組成物が提供された。
しかし、この樹脂組成物では、確かに流動性は向上しているものの、依然として基板に対する層間絶縁膜の密着性が十分ではなく、接続部の実装信頼性が十分に確保できないという問題がある。
特開平6−21149号公報 特許2660943号公報 特開2005−181976号公報
本発明は、上記事情に鑑みて、パターン形成後の加熱接着時の流動性に優れ、基板との密着性が良好な絶縁膜となる感光性絶縁樹脂組成物、さらに該感光性絶縁樹脂組成物から形成される絶縁膜を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ガラス転移温度が特定の範囲にある柔らかいアルカリ可溶性の樹脂と、ガラス転移温度が特定の範囲にある硬いアルカリ可溶性の樹脂とを含有する感光性絶縁樹脂組成物が、パターン形成後の加熱接着時の流
動性に優れ、さらに基板との密着性が良好である絶縁膜となることを見出し、本発明を完成させるにいたった。
すなわち本発明の要旨は、以下のとおりである。
(A1)フェノール性水酸基を有する構造単位を有し、ガラス転移温度が0℃以上110℃以下である樹脂と、(A2)フェノール性水酸基を有する構造単位を有し、ガラス転移温度が120℃以上250℃以下である樹脂と、(B)光感応性酸発生剤と、(C)オキセタニル基含有化合物(C1)およびオキシラン基含有化合物(C2)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、(D)溶剤とを含有することを特徴とする感光性絶縁樹脂組成物。
前記樹脂(A1)の含有量と前記樹脂(A2)の含有量との合計量を100重量部とするとき、樹脂(A1)の含有量が40〜90重量部であることが好ましい。
また本発明の感光性絶縁樹脂組成物は、前記オキセタニル基含有化合物(C1)および前記オキシラン基含有化合物(C2)を含有することが好ましい。
本発明の感光性絶縁樹脂組成物は、さらに(a)フェノール化合物を含有することが好ましい。
本発明の感光性絶縁樹脂組成物は、さらに(E)密着助剤を含有することが好ましい。
本発明の感光性絶縁樹脂組成物は、さらに(F)架橋微粒子を含有することが好ましい。
本発明の感光性絶縁樹脂組成物を硬化することにより絶縁膜を形成でき、この絶縁膜は、基板との密着性が良好である。
本発明によれば、パターン形成後の加熱接着時の流動性に優れ、基板との密着性が良好な絶縁膜となる感光性絶縁樹脂組成物、さらに該感光性絶縁樹脂組成物から形成される絶縁膜が提供される。
図1は、仮接着性の評価におけるマウント操作の模式図である。 図2は、密着性の評価における、ボンドテスターによりシリコンウエハーをはがす際の模式図である。 図3は、電気絶縁性の評価用基材の模式図である。
以下、本発明の感光性絶縁樹脂組成物および該組成物を硬化して形成される絶縁膜について、詳細に説明する。
[感光性絶縁樹脂組成物]
本発明の感光性絶縁樹脂組成物は、(A1)フェノール性水酸基を有する構造単位を有し、ガラス転移温度が0℃以上110℃以下である樹脂(以下単に樹脂(A1)ともいう)と、(A2)フェノール性水酸基を有する構造単位を有し、ガラス転移温度が120℃以上250℃以下である樹脂(以下単に樹脂(A2)ともいう)と、(B)光感応性酸発生剤と、(C)オキセタニル基含有化合物(C1)およびオキシラン基含有化合物(C2
)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(以下単に化合物(C)ともいう)と、(D)溶剤とを含有することを特徴としている。以下これら各成分について説明する。
<(A1)フェノール性水酸基を有する構造単位を有し、ガラス転移温度が0℃以上110℃以下である樹脂>
樹脂(A1)は、フェノール性水酸基を有する構造単位を有し、ガラス転移温度が0℃以上110℃以下であり、好ましくは30℃以上110℃以下、より好ましくは40℃以上100℃以下である樹脂である。本発明の感光性絶縁樹脂組成物がフェノール性水酸基を有する構造単位を含有する樹脂を有することにより、該組成物のアルカリ現像液への溶解性が高まる。そのため、該組成物に前記樹脂を含有させることで、該組成物のアルカリ現像液への溶解性を調節することができる。
なお、ここでガラス転移温度とは、TMA粘弾性評価にて算出される値である。
ガラス転移温度が0℃以上110℃以下の樹脂としては、特に限定はされないが、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、などのノボラック系樹脂や、ヒドロキシスチレン、p−イソプロペニルフェノール、スチレンなどのスチレン誘導体を重合して得られるスチレン系樹脂や、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸エステルなどの(メタ)アクリル系誘導体を重合して得られる(メタ)アクリル系樹脂や、スチレン誘導体と(メタ)アクリル系誘導体を共重合して得られるスチレン−(メタ)アクリル系共重合体や、フェノールとベンゼンジアルコールとの樹脂などの樹脂のうち、ガラス転移温度が0℃以上110℃以下となるように重量平均分子量を適宜調整された樹脂を挙げることができる。
これらの樹脂は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて樹脂(A1)として用いることができる。
<(A2)フェノール性水酸基を有する構造単位を有し、ガラス転移温度が120℃以上250℃以下である樹脂>
樹脂(A2)は、フェノール性水酸基を有する構造単位を有し、ガラス転移温度が120℃以上250℃以下であり、好ましくは120℃以上180℃以下、より好ましくは130℃以上160℃以下である硬い樹脂である。前述のように、本発明の感光性絶縁樹脂組成物にフェノール性水酸基を有する構造単位を有する樹脂を含有させることで、該組成物のアルカリ現像液への溶解性を調節することができる。
ガラス転移温度が120℃以上250℃以下の樹脂としては、特に限定はされないが、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂などのノボラック系樹脂や、ヒドロキシスチレン、p−t−ブトキシスチレン、p−イソプロペニルフェノール、スチレンなどのスチレン誘導体を重合して得られるスチレン系樹脂や、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸エステルなどの(メタ)アクリル系誘導体を重合して得られる(メタ)アクリル系樹脂や、スチレン誘導体と(メタ)アクリル系誘導体を共重合して得られるスチレン−(メタ)アクリル系共重合体などの樹脂のうち、ガラス転移温度が120℃以上250℃以下となるように重量平均分子量を適宜調整された樹脂を挙げることができる。
これらの樹脂は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて樹脂(A2)として用いることができる。
本発明の感光性絶縁樹脂組成物は、上記樹脂(A1)および(A2)を含有するため、パターン形成後の加熱接着時の流動性に優れ、基板との密着性が良好である絶縁膜を形成することができる。
樹脂(A1)および(A2)の好ましい組み合わせとしては、(A1)がノボラック樹脂で、(A2)がスチレン系樹脂である組み合わせ、(A1)がノボラック系樹脂で、(A2)がノボラック系樹脂である組み合わせが挙げられる。樹脂(A1)および(A2)が上述の組み合わせである場合、基板との密着性が良好な絶縁膜となる感光性絶縁樹脂組成物を得ることが可能となる。
前記樹脂(A1)の含有量と前記樹脂(A2)の含有量との合計量を100重量部とするとき、上記の優れた特性を達成する観点からは、樹脂(A1)の含有量が40〜90重量部であることが好ましく、50〜90重量部であることがより好ましく、50〜80重量部であることが特に好ましい。
((a)フェノール化合物)
本発明ではまた、上記樹脂(A1)および(A2)のアルカリ溶解性が不十分な場合には、上記樹脂(A1)および(A2)以外のフェノール性低分子化合物(以下、「フェノール化合物(a)」という。)を感光性絶縁樹脂組成物に含有させることができる。
このフェノール化合物(a)としては、たとえば、4,4'-ジヒドロキシジフェニルメタ
ン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、トリス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、トリス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、1,3-ビス[1-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル]ベンゼン、1,4-ビス[1-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル]ベンゼン、4,6-ビス[1-(4-ヒドロキシフェ
ニル)-1-メチルエチル]-1,3-ジヒドロキシベンゼン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル
)-1-[4-{1-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルエチル}フェニル]エタン、1,1,2,2-テトラ(4-ヒドロキシフェニル)エタンなどが挙げられる。
これらのフェノール化合物(a)は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらのフェノール化合物(a)は、樹脂(A1)および(A2)の合計100重量部に対して、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは2〜80重量部の範囲で、さらに好ましくは3〜50重量部の範囲で用いることができる。
<(B)光感応性酸発生剤>
本発明において用いられる光感応性酸発生剤(以下、「酸発生剤(B)」ともいう。)は、放射線などの照射により酸を発生する化合物である。発生した酸の触媒作用により、後述する化合物(C)中のオキセタニル基またはオキシラン基と、前記樹脂(A1)、(A2)およびフェノール化合物(a)とが反応して硬化し、ネガ型のパターンを形成することができる。
酸発生剤(B)としては、放射線などの照射により酸を発生する化合物であれば特に限定されないが、たとえば、オニウム塩化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物、スルホンイミド化合物、ジアゾメタン化合物などを挙げることができる。以下、その具体例を示す。
オニウム塩化合物:
オニウム塩化合物としては、たとえば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩などを挙げることができる。好ましいオニウム塩の具体例としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムp−トルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアン
チモネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムトリフリオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、4,7−ジ−n−ブトキシナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフリオロメタンスルホネート、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートを挙げることができる。
ハロゲン含有化合物:
ハロゲン含有化合物としては、たとえば、ハロアルキル基含有炭化水素化合物、ハロアルキル基含有複素環式化合物などを挙げることができる。好ましいハロゲン含有化合物の具体例としては、1,10−ジブロモ−n−デカン、1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタン、フェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−メトキシフェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、スチリル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、ナフチル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンなどのs−トリアジン誘導体を挙げることができる。
ジアゾケトン化合物:
ジアゾケトン化合物としては、たとえば、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物などを挙げることができ、具体例としてはフェノール類の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル化合物を挙げることができる。
スルホン化合物:
スルホン化合物としては、たとえば、β−ケトスルホン化合物、β−スルホニルスルホン化合物およびこれらの化合物のα−ジアゾ化合物を挙げることができ、具体例としては、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェナシルスルホニル)メタンなどを挙げることができる。
スルホン酸化合物:
スルホン酸化合物としては、たとえば、アルキルスルホン酸エステル類、ハロアルキルスルホン酸エステル類、アリールスルホン酸エステル類、イミノスルホネート類などを挙げることができる。スルホン酸化合物の好ましい具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリストリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジルトリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジルp−トルエンスルホネートを挙げることができる。
スルホンイミド化合物:
スルホンイミド化合物の具体例としては、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフチルイミドなどを挙げることができる。
ジアゾメタン化合物:
ジアゾメタン化合物の具体例としては、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)
ジアゾメタンなどを挙げることができる。
本発明においては、これらの酸発生剤(B)を1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。また、酸発生剤(B)の配合量は、本発明に係る感光性絶縁樹脂組成物の感度、解像度、パターン形状などを確保する観点から、前記樹脂(A1)、(A2)とフェノール化合物(a)との合計量100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.3〜5重量部である。配合量が上記下限以上にあると組成物が十分に硬化して絶縁膜の耐熱性が向上し、配合量が上記上限以下にあると組成物が放射線に対して良好な透明性を有し、パターン形状の劣化が起こりにくくなる。
<(C)オキセタニル基含有化合物(C1)およびオキシラン基含有化合物(C2)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物>
本発明の感光性絶縁樹脂組成物に含まれる化合物(C)は、オキセタニル基含有化合物(C1)およびオキシラン基含有化合物(C2)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である。
本発明の感光性絶縁樹脂組成物において、化合物(C)の配合量は、前記樹脂(A1)、(A2)と前記フェノール化合物(a)との合計100重量部に対して、好ましくは1
〜100重量部、より好ましくは2〜70重量部、特に好ましくは5〜50重量部である。配合量が1重量部未満では、十分な基板との密着性が得られない場合がある。また、配合量が100重量部を超えると、現像不良を起こすことがある。
また、本発明では、感光性絶縁樹脂組成物が前記オキセタニル基含有化合物(C1)および前記オキシラン基含有化合物(C2)の両方を含有することが好ましい。本発明の感光性絶縁樹脂組成物を硬化させて形成される絶縁膜は半導体デバイス等の層間絶縁膜として使用されることがあるが、上記化合物(C1)および(C2)を含有することで、この場合の層間絶縁膜と各層との密着性が高まるからである。
この場合のオキセタニル基含有化合物(C1)とオキシラン基含有化合物(C2)との配合割合(オキセタニル基含有化合物(C1):オキシラン基含有化合物(C2))は、好ましくは30:70〜95:5であり、より好ましくは40:60〜90:10である。
次に、以下において、オキセタニル基含有化合物(C1)およびオキシラン基含有化合物(C2)について説明する。
((C1)オキセタニル基含有化合物)
オキセタニル基含有化合物(C1)は、分子中にオキセタニル基を1個以上有する。具体的には、下記式(i)〜(iii)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2010256508
式(i)、(ii)および(iii)の各々において、R5はメチル基、エチル基、プロピル
基などのアルキル基であり、R6は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基などのアル
キレン基であり、R7は、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基等のアルキル基
;フェニル基、キシリル基等のアリール基;下記式(iv)で表わされるジメチルシロキ
サン残基;メチレン基、エチレン基、プロピレン基などのアルキレン基;フェニレン基;または下記式(v)〜(ix)で表わされる基を示し、iは、R7の価数に等しく、1〜4の整数である。
Figure 2010256508
式(iv)、(v)および(vi)において、x、yは独立に0〜50の整数であり、Zは
単結合または−CH2−、−C(CH32−、−C(CF32−、または−SO2−で示される2価の基である。
上記式(i)〜式(iii)で表わされる化合物としては、ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン(商品名「XDO」東亜合成社製)、ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル−フェニル〕メタン、ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル−フェニル〕エーテル、ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル−フェニル〕プロパン、ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル−フェニル〕スルホン、ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル−フェニル〕ケトン、ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル−フェニル〕ヘキサフロロプロパン、トリ〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、テトラ〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、ならびに下記の化学式(x)〜(xvi)で示される化合物を挙げることができる。
Figure 2010256508
また、これらの化合物以外に、高分子量の多価オキセタン環を有する化合物もオキセタニル基含有化合物(C1)として用いることができる。具体的には、例えばオキセタンオリゴマー(商品名「Oligo−OXT」東亞合成社製)並びに下記の化学式(xvii)〜
(xix)および(xx)で示される化合物などを挙げることができる。
Figure 2010256508
式(xvii)〜(xx)において、p、qおよびsは、それぞれ独立に、0〜10,000の整数であり、nは1〜100の整数である。
上記のうち、1,4−ビス{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}ベンゼン(東亞合成(株)製、商品名:OXT−121)、3−エチル−3−{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン(東亞合成(株)製、商品名:OXT−221)、フェノールノボラックオキセタンが好ましい。
((C2)オキシラン基含有化合物)
本発明に用いられるオキシラン基含有化合物(C2)はオキシラン基を一つ以上有する化合物であり、たとえばグリシジルエーテル基、グリシジルエステル基またはグリシジルアミノ基を有する化合物や、エポキシ樹脂が挙げられる。
前記グリシジルエーテル基、グリシジルエステル基またはグリシジルアミノ基を有する化合物としては、ソルビトールポリグリシジルエーテル、モノアリルジグリシジルイソシアヌル酸などが挙げられる。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、スピロ環型エポキシ樹脂、ビスフェノールアルカン類エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、アルコール型エポキシ樹脂、脂肪族−芳香族型エポキシ樹脂などが挙げられる。
後述するように本発明の感光性絶縁樹脂組成物においては化合物(C)が硬化反応に関与するが、該組成物の硬化性が不十分な場合には、架橋助剤を併用することができる。このような架橋助剤としては、ベンジルオキシメチル基、ジメチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、ジメチロールアミノメチル基、ジエチロールアミノメチル基、モルホリノメチル基、アセトキシメチル基、ベンゾイロキシメチル基、アセチル基、ビニル基、イソプロペニル基、(ブロック化)イソシアネート基等を有する化合物を挙げることができる。
これらの架橋助剤は、本発明の感光性絶縁樹脂組成物が十分な硬化性を発現し、かつ本発明の目的を損なわない程度に配合することができる。具体的には、前記化合物(C)100重量部に対して1〜50重量部の範囲で配合することができる。
<(D)溶剤>
溶剤(D)は、本発明の感光性絶縁樹脂組成物の取り扱い性を向上させたり、粘度や保存安定性を調節するために添加される。このような溶剤(D)としては、上記目的を達成できるものであれば特に制限されない。
溶剤(D)としては、たとえばエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;
プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類;
ブチルカルビトール等のカルビトール類;
乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n-プロピル、乳酸イソプロピル等の乳酸エステル類;
酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n-アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸n-ブチル、プロピオン酸イソブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;
3-メトキシプロピオン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
2-ヘプタノン、3-ヘプタノン、4-ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;
N-ジメチルホルムアミド、N-メチルアセトアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類;
γ-ブチロラクン等のラクトン類
を挙げることができる。これらの溶剤は、1種単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
溶剤(D)の配合量は、感光性絶縁樹脂組成物中の溶剤(D)以外の成分の合計100重量部に対して、通常40〜900重量部であり、好ましくは60〜400重量部である
本発明の感光性絶縁樹脂組成物は、上記4成分を必須成分として含有し、ガラス転移温度が低い柔らかい樹脂(A1)と、ガラス転移温度が高い硬い樹脂(A2)とを含有するため、加熱接着時の流動性に優れ、基板との密着性に優れた絶縁膜を形成することができる。本発明の感光性絶縁樹脂組成物は、各種物性等を改良するため、以下に示すその他の成分を含有してもよい。
<その他の成分>
((E)密着助剤)
本発明の感光性絶縁樹脂組成物には、基板との密着性をより高めるため、密着助剤(E)を含有させてもよい。
密着助剤(E)としては、官能性シランカップリング剤が好ましく、例えばカルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基などの反応性置換基を有するシランカップリング剤が挙げられる。具体的にはトリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン、1,3,5−N−トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートなどが挙
げられる。
本発明の感光性絶縁樹脂組成物において、前記密着助剤(E)の含有量は、前記樹脂(A1)、(A2)と前記フェノール化合物(a)との合計100重量部に対して、好まし
くは0.5〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部である。配合量が上記範囲にあると、本発明の感光性絶縁樹脂組成物を硬化して形成される絶縁膜の、基板への密着性が向上する。
((F)架橋微粒子)
本発明の感光性絶縁樹脂組成物には、架橋微粒子(F)を含有させてもよい。
架橋微粒子(F)としては、たとえば不飽和重合性基を2個以上有する架橋性モノマー(以下、「架橋性モノマー」という場合がある)と、架橋性モノマー以外のその他モノマー(以下、「その他モノマー」と記す場合がある)を共重合させて得られるものを好適に使用することができる。この架橋微粒子(F)を含有させることにより、絶縁性及び熱衝撃性に優れた硬化体を得ることができるという利点がある。
ところで、従来の感光性絶縁樹脂組成物は、密着性を向上させる目的で液状ゴムを含有させる場合がある(特許文献2参照)が、この液状ゴムを含有すると、解像性が低下するという傾向があった。このような液状ゴムは、多くは室温で流動性を有するものであり、液状ゴムとして例えば、アクリルゴム(ACM)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、アクリロニトリル・アクリレート・ブタジエンゴム(NBA)などが知られている。本発明の感光性絶縁樹脂組成物は上記液状ゴムを基本的に含有しないことを特徴とする。
ここで、本発明の感光性絶縁樹脂組成物に含有される架橋微粒子(F)は、粒子状の架橋された共重合体であるため組成物中では分散した状態にある。これに対し、上記液状ゴムは、溶液中で、溶剤や樹脂と相溶した状態にある点で架橋微粒子(F)と異なる。従って、架橋微粒子(F)を含有することにより、液状ゴムを含有する場合に比べて、解像性に優れた感光性絶縁樹脂組成物を得ることができる。また、架橋微粒子(F)を配合した
感光性絶縁樹脂組成物を硬化させることにより得られる絶縁膜は、耐熱衝撃性にも優れる。
液状ゴムは、上述の通り、組成物中で他の成分と相溶した状態にある。従って、他の成分との相溶性を確保するためには、分子量や組成物中の含有量に制限がある。これに対し、架橋微粒子(F)は、組成物中で分散状態にあるので、硬化させて得られる絶縁膜の耐クラック性や伸び、絶縁性などの効果を得るのに十分な含有量を確保することができる。なお、架橋微粒子(F)は、液状ゴムに比べて高いガラス転移温度を有している。以上の点から、本発明の感光性絶縁樹脂組成物は、解像性、耐クラック性、伸び、及び絶縁性に優れるものである。
架橋微粒子(F)を得るために用いる架橋性モノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの重合性不飽和基を2個以上有する化合物を挙げることができる。これらの中でも、ジビニルベンゼンが好ましい。
架橋微粒子(F)を製造する際の架橋性モノマーの使用量は、共重合に用いる全モノマー100重量%に対して、1〜20重量%であることが好ましく、更に好ましくは2〜10重量%である。
その他モノマーとしては、例えば、ブタジエン、イソプレン、ジメチルブタジエン、クロロプレン、1,3−ペンタジエンなどのジエン化合物類、
(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−クロロメチルアクリロニトリル、α−メトキシアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル、クロトン酸ニトリル、ケイ皮酸ニトリル、イタコン酸ジニトリル、マレイン酸ジニトリル、フマル酸ジニトリルなどの不飽和ニトリル化合物類、
(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’−エチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’−ヘキサメチレンビス(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、クロトン酸アミド、ケイ皮酸アミド等の不飽和アミド類、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル類、
スチレン、α−メチルスチレン、o−メトキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−イソプロペニルフェノールなどの芳香族ビニル化合物類、
ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、グリコールのジグリシジルエーテルなどと(メタ)アクリル酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどとの反応によって得られるエポキシ(メタ)アクリレート類、
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとポリイソシアナートとの反応によって得られるウレタン(メタ)アクリレート類、
グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有不飽和化合物類、
(メタ)アクリル酸、イタコン酸、コハク酸−β−(メタ)アクリロキシエチル、マレイン酸−β−(メタ)アクリロキシエチル、フタル酸−β−(メタ)アクリロキシエチル、ヘキサヒドロフタル酸−β−(メタ)アクリロキシエチルなどの不飽和酸化合物類、
ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ(メタ)アクリレート等のアミノ基含有不飽和化合物類、
(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有不飽和化合物類、
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有不飽和化合物類
などを挙げることができる。
これらの中でも、ブタジエンなどのジエン化合物、イソプレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、スチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−イソプロペニルフェノール、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類などを好適に用いることができる。
更にこれらの中でも、ブタジエンなどのジエン化合物を少なくとも1種、水酸基含有不飽和化合物類を少なくとも1種、不飽和酸化合物類を少なくとも1種用いることが特に好
ましく、具体的にはジエン化合物としてはブタジエンを用いることが好ましく、水酸基含有不飽和化合物類としてはヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが好ましく、不飽和酸化合物類としては(メタ)アクリル酸が好ましい。
ジエン化合物を用いる場合、ジエン化合物の含有量は、共重合に用いる全モノマー100重量%に対して、20〜80重量%であることが好ましく、更に好ましくは30〜70重量%である。ジエン化合物を上記範囲の含有量で共重合させると、ゴム状の軟らかい微粒子が得られるため、絶縁膜を形成した場合、特にクラック(割れ)の発生を防止することができる。そのため、ジエン化合物を上記範囲の含有量で共重合させると、耐久性に優れた絶縁膜を得ることができる。ジエン化合物を用いる場合、架橋微粒子(F)は、ジエン化合物に由来する構造単位と不飽和二重結合を2個以上有する架橋性モノマーに由来する構造単位とを有する共重合体である。
水酸基含有不飽和化合物類を用いる場合、その含有量は、共重合に用いる全モノマー100重量%に対して、1〜50重量%であることが好ましく、更に好ましくは5〜45重量%、特に好ましくは10〜35重量%である。水酸基含有不飽和化合物類を上記範囲の含有量で共重合させると、架橋微粒子(F)と前記樹脂(A1)および(A2)との相溶性が向上するため、機械的特性・耐熱性に優れた絶縁膜を得ることができる。
不飽和酸化合物類を用いる場合、その含有量は、共重合に用いる全モノマー100重量%に対して、1〜20重量%であることが好ましく、更に好ましくは2〜10重量%である。不飽和酸化合物類を上記範囲の含有量で共重合させると、不飽和酸化合物類の酸基の存在により、アルカリ現像液への溶解性が向上し、解像性に優れた感光性絶縁樹脂組成物を得ることができる。
架橋微粒子(F)の平均粒子径は、通常10〜200nm、好ましくは20〜100nm、更に好ましくは30〜80nmである。架橋微粒子(F)の平均粒子径が上記範囲内にあると、解像性が低下しないという利点がある。
架橋微粒子(F)の粒径コントロール方法は、特に限定されるものではないが、たとえば乳化重合により架橋微粒子(F)を合成する場合、使用する乳化剤の量により、乳化重合中のミセルの数を制御し、粒子径をコントロールすることができる。
架橋微粒子(F)の配合量は、樹脂(A1)および(A2)の合計100重量部に対して、0.5〜20重量部であることが好ましく、更に好ましくは1〜10重量部である。
配合量が上記0.5〜20重量部の範囲内にあると、得られる絶縁膜は優れた熱衝撃性及び高耐熱性を有し、高解像度のパターン形成が可能であり、他成分との相溶分散性に優れる点で好ましい。
(その他の成分)
その他、本発明の感光性絶縁樹脂組成物には、架橋剤として機能するアルキルエーテル化されたアミノ基を有する化合物、界面活性剤(レベリング剤)、増感剤、光感応性酸発生剤(B)を除く酸発生剤などを、本発明の感光性絶縁樹脂組成物の特性を損なわない程度に含有させることができる。
前記界面活性剤(レベリング剤)は、通常樹脂組成物の塗布性を向上さるために添加される。このような界面活性剤(レベリング剤)としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステリアルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレインエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、
ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、
ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのノニオン系レベリング剤・界面活性剤、
エフトップEF301、EF303、EF352(トーケムプロダクツ)、メガファックF171、F172、F173(大日本インキ化学工業)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム)、アサヒガードAG710、サーフロンS−381、S−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106、サーフィノールE1004、KH−10、KH−20、KH−30、KH−40(旭硝子)、フタージェント 250、251、222F、FTX−218(ネオス)等のフッ素系レ
ベリング剤・界面活性剤、
オルガノシロキサンポリマーKP341、X−70−092、X−70−093(信越化学工業)、SH8400(東レ・ダウコーニング)、
アクリル酸系又はメタクリル酸系ポリフローNo.75、No.77、No.90、No.95(共栄社油脂化学工業)が挙げられる。
これらは単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
界面活性剤(レベリング剤)の配合量は、感光性絶縁樹脂組成物中、通常50〜1000ppmが好ましく、より好ましくは70〜800ppmである。50ppm未満の場合は段差基板上への均一塗布性が悪化することがあり、1000ppmを超える場合は現像時や硬化後の絶縁膜の基板への密着性が低下することがある。
<感光性絶縁樹脂組成物の調製方法>
本発明の感光性絶縁樹脂組成物の調製方法は特に限定されず、通常の調製方法(たとえば各成分の溶解混合)を適用することができる。また、各成分を中に入れ完全に栓をしたサンプル瓶を、ウェーブローターの上で撹拌することによっても調製できる。
[絶縁膜]
<用途>
本発明の感光性絶縁樹脂組成物は、半導体素子や回路基板等の電子部品の永久膜用途において好適に用いられ、集積回路素子と回路基板との空隙に樹脂硬化体として形成されるアンダーフィル材、半導体デバイスを基板内に埋め込むときに用いられる封止材、回路素子等の部品のパッケージの層間絶縁膜や集積回路素子と回路基板とを接着する接着層として特に好適に用いることができる。
<具体的な使用方法>
本発明の感光性絶縁樹脂組成物を硬化させて得られる絶縁膜を前記層間絶縁膜や接着層として使用する方法について説明する。
この場合には、前記感光性絶縁樹脂組成物を基板に塗布し、プリベークした後、選択的に露光し、必要に応じて加熱し、次いでアルカリ現像してパターン(絶縁膜)を形成し、さらに加熱または露光した後、前記基板のパターン形成面に被着体をプレスすることにより、基板と被着体とを接着させることができる。
上記の方法では、まず本発明にかかる感光性絶縁樹脂組成物を基板(樹脂付き銅箔、銅張り積層板や金属スパッタ膜を付けたシリコンウエハーやアルミナ基板など)に塗布する。
感光性絶縁樹脂組成物を基板に塗布する方法としては、たとえば、ディッピング法、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、またはスピンコート法などが挙げられる。また、塗布膜の厚さは、塗布手段、感光性絶縁樹脂組成物の固形分濃度や粘度を調節することにより、適宜制御することができる。
次いで、感光性絶縁樹脂組成物を塗布した基板をプリベークする。このプリベークにより、本組成物中の有機溶剤が除去されるとともに、強固な被膜が形成される。このプリベークにおける加熱温度は、通常50〜150℃、好ましくは80〜120℃であり、加熱時間は、通常0.5〜60分、好ましくは1〜30分である。
次いで、選択的にパターンマスクを介した露光を行う。露光に用いられる放射線としては、紫外線や電子線、レーザー光線などが挙げられる。光源としては、たとえば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、g線ステッパー、i線ステッパーなどが挙げられる。露光量は、使用する光源や前記塗布膜厚などによって適宜選定されるが、たとえば高圧水銀灯からの紫外線照射の場合、前記塗布膜厚が1〜50μmでは、1,000〜50,000J/m2程度である。この露光により、露光部分に存在する光感応性酸発生
剤(B)から酸が発生し、その酸の触媒作用により前記化合物(C)と前記樹脂(A1),(A2)およびフェノール化合物(a)との硬化反応が進行する。
露光後、必要に応じて硬化反応のために加熱処理を行う。加熱温度は、通常50〜150℃、好ましくは80〜120℃であり、加熱時間は、通常0.5〜60分、好ましくは1〜30分である。
露光後、アルカリ性現像液により現像して、前記塗布の非露光部を溶解、除去することによって所望のパターン(絶縁膜)を形成する。この場合の現像方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、浸漬現像法、パドル現像法などを挙げることができ、現像条件は通常、20〜40℃で1〜10分程度である。前記アルカリ性現像液としては、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリンなどのアルカリ性化合物を濃度が1〜10重量%程度になるように水に溶解したアルカリ性水溶液を挙げることができる。前記アルカリ性水溶液には、たとえば、メタノール、エタノールなどの水溶性の有機溶剤や界面活性剤などを適量添加すること
もできる。なお、前記塗布膜は、通常アルカリ性現像液で現像した後に水で洗浄し、乾燥させる。
この後、前記基板におけるパターン(絶縁膜)が形成された面に被着体をプレスする。このプレス処理は、たとえばアプライドパワージャパン製プレス機(型番;ENERPAC ESE−924−00)を使用して行うことができる。このプレス処理における処理温度は、たとえば50〜250℃である。
このようにして、基板と被着体とが接着される。
このようにして基板と被着体との間に形成された接着層である層間絶縁膜は、熱衝撃性、接着性、電気絶縁性などに優れる。
特にこの層間絶縁膜は電気絶縁性に優れ、そのマイグレーション試験後の抵抗値は好ましくは108Ω以上であり、より好ましくは109Ω以上、さらに好ましくは1010Ω以上である。ここで、本発明において前記マイグレーション試験とは、具体的には以下のように行われる試験をいう。
感光性絶縁樹脂組成物を図3に示す評価基材に塗布し、ホットプレートを用いて110℃で3分間加熱し、銅箔上での厚さが10μmである樹脂塗膜を作製する。その後、高圧水銀灯から、波長350nmの紫外線を、露光量が2,000J/m2となるように露光
し、ホットプレートを用いて110℃で3分間加熱する。次いで対流式オーブンを用いて200℃で1時間加熱して樹脂塗膜を硬化させて硬化膜を得る。この基材をマイグレーション評価システム(タバイエスペック(株)社製 AEI,EHS-221MD)に投入し、温度12
1℃、湿度85%、圧力1.2気圧、印加電圧5Vの条件で200時間処理した後、試験基材の抵抗値(Ω)を測定する。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例、比較例における「部」は特に断らない限り「重量部」の意味で用いる。また、感光性絶縁樹脂組成物を硬化させて得られる絶縁膜の特性については、下記の方法で評価した。
<解像性>
6インチのシリコンウエハーに感光性絶縁樹脂組成物をスピンコートし、ホットプレートを用いて110℃で3分間加熱し、20μm厚の均一な塗膜を作製した。その後、アライナー(Suss Microtec社製MA−150)を用い、パターンマスクを介して高圧水銀灯から、波長365nmの紫外線を、露光量が1,0000J/m2となるよ
うに露光した。
次いで、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて、23℃で3分間浸漬現像して、シリコンウエハー上にパターン(絶縁膜)を形成した。この操作を、6インチのシリコンウエハーを取り換えてパターンマスクの寸法を小さくしながら繰り返して、抜けのないパターンが得られるパターンマスクの最小寸法を解像性の数値とした。
<仮接着性>
銅をスパッタしたシリコンウエハーに樹脂組成物を塗布し、ホットプレートで110℃、1分間加熱し、銅上での厚さが5μmである均一な塗膜を有する仮接着評価基板を作製した。その後、アライナーを用い、高圧水銀灯から、波長350nmの紫外線を、露光量
が5000J/m2となるように露光した。
次いでホットプレートで110℃、1分間加熱し、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて、23℃で1分間浸漬現像した。
その後、このシリコンウエハーから10mm×10mmのチップを切り出して1チップ
とし、20×20mmに切り出したシリコンウエハー上に、図1に示すように、10×10mmのチップの前記塗膜が20mm×20mmのシリコンウエハーに接するようにして、分銅を載せることによりマウントした。マウント条件は、150℃/500gf/20sec.とした。この時、目視にて仮接着が良好であったもの、つまり剥がれずに接着していたものを「○」、全く接着できなかったものを「×」とした。
<密着性>
上記の仮接着性が「○」であった仮接着評価基板を対流式オーブンにて180℃で2時間加熱し、樹脂塗膜を硬化させた。この試験片をボンドテスター(デイジー社製;型番;シリーズ4000)を用いて、図2に示すように応力を速度(30um/min.)で付加し、23℃および175℃において前記20mm×20mmのシリコンウエハーを前記塗膜から剥がすのに必要な力(剪断応力)を測定した。
<ガラス転移温度および粘弾性>
テフロン(登録商標)シートに感光性絶縁樹脂組成物を塗布し、対流式オーブンで110℃、10分間加熱し、50μm厚の均一な塗膜を作製した。その後、平行露光機を用い、高圧水銀灯から、波長350nmの紫外線を、露光量が1000J/m2となるように
露光した。
次いで対流式オーブンで110℃、10分間加熱し、測定フィルムを作製した。このフィルムにおいて前記塗膜を前記テフロン(登録商標)シートから剥がし、幅3mmに測定片(前記塗膜からなる)を切り出し、TMA粘弾性評価にて測定片のガラス転移温度(℃)
を測定した。また測定片のモールド時175℃における弾性率(MPa)を測定した。175℃における弾性率が小さいほど、測定片の加熱時の流動性が優れている。
<電気絶縁性>
シリコン基板上に感光性絶縁樹脂組成物を塗布して、<解像性>の評価方法で説明したのと同様な方法で絶縁膜を形成し、その上に図3に示すようなパターン状の銅箔10を形成して電気絶縁性評価用基材13を作製した。この電気絶縁性評価用基材13に、さらに樹脂組成物を塗布し、ホットプレートを用いて110℃で3分間加熱し、銅箔10上での厚さが10μmである樹脂塗膜を作製した。
その後、アライナー(Suss Microtec社製MA−150)を用い、高圧水銀灯から、波長350nmの紫外線を、露光量が2,000J/m2となるように露光し
、ホットプレートを用いて110℃で3分間加熱した。次いで、対流式オーブンを用いて200℃で1時間加熱して樹脂塗膜を硬化させて前記電気絶縁性評価用基材13上に硬化膜(絶縁膜)が形成されてなる基材を得た。
この基材をマイグレーション評価システム(タバイエスペック(株)製)に投入し、温度121℃、湿度85%、圧力:1.2気圧、印可電圧:5Vの条件で200時間処理した。その後、抵抗値(Ω)を測定し、前記基材の二つの絶縁膜のうち、上層の絶縁膜の絶縁性を確認した。
[合成例1]樹脂(A2−1)の合成
p−t−ブトキシスチレンとスチレンとをモル比80:20の割合で合計100重量部をプロピレングリコールモノメチルエーテル150重量部に溶解させ、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して、アゾビスイソブチロニトリル4重量部を用いて10時間重合させた。
その後、反応溶液に硫酸を加えて反応温度を90℃に保持して10時間反応させ、p−t−ブトキシスチレンを脱保護してヒドロキシスチレンに変換した。
得られた共重合体に酢酸エチルを加え、水洗を5回繰り返し、酢酸エチル相を分取し、溶剤を除去して、p−ヒドロキシスチレン/スチレン共重合体(以下、「樹脂(A2−1)」という)を得た。
この樹脂(A2−1)の分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したところ、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が10,000、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3.5であった。また、13C−NMR分析の結果、p−ヒドロキシスチレンとスチレンとの共重合モル比は80:20であった。
[合成例2]樹脂(A2−2)の合成
攪拌機、冷却管および温度計つきの3L三つ口セパラブルフラスコに、混合クレゾール(m−クレゾール/p−クレゾール=60/40(モル比))840g、37重量%のホルムアルデヒド水溶液600gおよびシュウ酸0.36gを仕込んだ。攪拌しながら、セパラブルフラスコを油浴に浸し、内温を100℃に保持して3時間反応させた。
その後、油浴温度を180℃まで上昇させ、同時にセパラブルフラスコ内を減圧にして水、未反応クレゾール、ホルムアルデヒドおよびシュウ酸を除去した。次いで、溶融したノボラック樹脂を室温に戻して回収し、Mwが6,500のクレゾールノボラック樹脂(A2−2)を得た。
[実施例1〜17]
表1に示す、樹脂(A1)および(A2)、フェノール化合物(a)、光感応性酸発生剤(B)、化合物(C)、密着助剤(E)、架橋微粒子(F)および増感剤(G)を溶剤(D)に、それぞれ表1に示す量で溶解させ、感光性絶縁樹脂組成物を調製した。この組成物を用いて、上記評価方法に従って評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例1〜3]
上記実施例と同様にして、表1に示す成分からなる感光性絶縁樹脂組成物を調製し、この組成物を用いて上記評価方法に従って評価を行った。結果を表2に示す。
なお、表1に記載の成分は、以下のとおりである。
<樹脂(A1)>
A1−1:フェノールと1,4−ベンゼンジメタノールとからなる樹脂(三井化学(株)製、商品名;XLC−3L)、Mw=2000、Tg=65〜75℃
A1−2:p−ビニルフェノール/アクリル酸ブチル=50/50(モル比)からなる樹脂(丸善石油化学(株)製、商品名;マルカリンカーCBA)、Mw=30,700、Mn
=10,900、Tg=40〜50℃
A1−3:フェノールノボラック樹脂(昭和高分子(株)製、商品名;BRG−558)、Tg=93〜98℃。
<樹脂(A2)>
A2−1:p−ヒドロキシスチレン/スチレン=80/20(モル比)からなる樹脂、Mw=10,000、Mw/Mn=3.5、Tg=147〜152℃
A2−2:m−クレゾール/p−クレゾール=60/40(モル比)からなるクレゾール
ノボラック樹脂、Mw=6,500、Tg=130〜140℃。
<フェノール化合物(a)>
a−1:1,1-ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル}フェニル]エタン。
<光感応性酸発生剤(B)>
B−1:4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート(サンアプロ(株)製、商品名:CPI−210S)B−2:トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート(旭電化(株)製、商品名;SP−172)
<化合物(C1)>
C1−1:1,4−ビス[[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル]ベンゼン(東亜合成(株)製、商品名;OXT−121)
C1−2:フェノールノボラックオキセタン(東亜合成(株)製、商品名;PNOX−1009)。
<化合物(C2)>
C2−1:ソルビトールポリグリシジルエーテル(ナガセケムテックス(株)製、商品名;デナコールEX610U)
C2−2:モノアリルジグリシジルイソシアヌル酸(四国化成(株)製、商品名;MA−DGIC)
C2−3:脂環型エポキシ樹脂(ダイセル化学(株)製、商品名;EHPE3150)。
<溶剤(D)>
D−1:乳酸エチル
D−2:N−メチルピロリドン。
<密着助剤(E)>
E−1:γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(チッソ(株)製、商品名;S−
510)
E−2:1,3,5−N-トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート(GE東芝シリコーン(株)製、 商品名;Y11597)。
<架橋微粒子(F)>
F−1:ブタジエン/ヒドロキシブチルメタクリレート/メタクリル酸/ジビニルベンゼン=60/32/6/2(重量%)、Tg=−40℃、平均粒径=65nm
F−2:ブタジエン/スチレン/ヒドロキシブチルメタクリレート/ジビニルベンゼン=60/24/14/2(重量%)、Tg=−35℃、平均粒径=70nm。
<増感剤(G)>
G−1:9,10−ジプロポキシアントラセン(川崎化成(株)製、商品名;UVS−1221)。
Figure 2010256508
Figure 2010256508
10 銅箔
12 絶縁膜が形成された基板
13 電気絶縁性評価用基材
20 500gの分銅
22 テフロン(登録商標)シート(熱の伝導防止)
24 20mm×20mm シリコンウエハー
26 塗膜
28 銅をスパッタしたシリコンウエハー
40 ボンドテスター測定治具
42 塗膜
44 銅をスパッタしたシリコンウエハー
46 20mm×20mmシリコンウエハー

Claims (7)

  1. (A1)フェノール性水酸基を有する構造単位を有し、ガラス転移温度が0℃以上110℃以下である樹脂と、
    (A2)フェノール性水酸基を有する構造単位を有し、ガラス転移温度が120℃以上250℃以下である樹脂と、
    (B)光感応性酸発生剤と、
    (C)オキセタニル基含有化合物(C1)およびオキシラン基含有化合物(C2)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、
    (D)溶剤と
    を含有することを特徴とする感光性絶縁樹脂組成物。
  2. 前記樹脂(A1)の含有量と前記樹脂(A2)の含有量との合計量を100重量部とするとき、樹脂(A1)の含有量が40〜90重量部であることを特徴とする請求項1に記載の感光性絶縁樹脂組成物。
  3. 前記オキセタニル基含有化合物(C1)および前記オキシラン基含有化合物(C2)を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の感光性絶縁樹脂組成物。
  4. さらに(a)フェノール化合物を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感光性絶縁樹脂組成物。
  5. さらに(E)密着助剤を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の感光性絶縁樹脂組成物。
  6. さらに(F)架橋微粒子を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の感光性絶縁樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の感光性絶縁樹脂組成物を硬化して形成された絶縁膜。
JP2009104715A 2009-04-23 2009-04-23 感光性絶縁樹脂組成物および絶縁膜 Active JP5444813B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009104715A JP5444813B2 (ja) 2009-04-23 2009-04-23 感光性絶縁樹脂組成物および絶縁膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009104715A JP5444813B2 (ja) 2009-04-23 2009-04-23 感光性絶縁樹脂組成物および絶縁膜

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010256508A true JP2010256508A (ja) 2010-11-11
JP5444813B2 JP5444813B2 (ja) 2014-03-19

Family

ID=43317516

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009104715A Active JP5444813B2 (ja) 2009-04-23 2009-04-23 感光性絶縁樹脂組成物および絶縁膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5444813B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011099259A1 (ja) * 2010-02-12 2011-08-18 三井化学株式会社 フェノール樹脂組成物、その硬化物および摩擦材
JP2012252080A (ja) * 2011-06-01 2012-12-20 Shin Etsu Chem Co Ltd パターン形成方法
WO2013088852A1 (ja) 2011-12-13 2013-06-20 日立化成株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法及び電子部品
JP2013140338A (ja) * 2011-12-09 2013-07-18 Shin Etsu Chem Co Ltd 化学増幅ネガ型レジスト組成物、光硬化性ドライフィルム、その製造方法、パターン形成方法、及び電気・電子部品保護用皮膜
JP2013160899A (ja) * 2012-02-03 2013-08-19 Hitachi Chemical Co Ltd 感光性樹脂組成物、フィルム状接着剤、接着シート、接着剤パターン、接着剤層付半導体ウェハ、及び半導体装置
WO2013122208A1 (ja) * 2012-02-17 2013-08-22 日立化成株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法及び電子部品
JP2014103253A (ja) * 2012-11-20 2014-06-05 Hitachi Chemical Co Ltd プライマー、パターン硬化膜の製造方法、パターン硬化膜及び半導体素子
WO2014103516A1 (ja) * 2012-12-27 2014-07-03 日立化成株式会社 感光性樹脂組成物、感光性フィルム及びレジストパターンの形成方法
WO2015033901A1 (ja) * 2013-09-06 2015-03-12 日本ゼオン株式会社 感放射線樹脂組成物および電子部品
JP2016061933A (ja) * 2014-09-18 2016-04-25 信越化学工業株式会社 レジスト組成物及びパターン形成方法
US20160136638A1 (en) * 2013-07-24 2016-05-19 Jsr Corporation Microfluidic device, process for producing the same, and channel-forming photosensitive resin composition
US10428253B2 (en) 2013-07-16 2019-10-01 Hitachi Chemical Company, Ltd Photosensitive resin composition, film adhesive, adhesive sheet, adhesive pattern, semiconductor wafer with adhesive layer, and semiconductor device
WO2023127690A1 (ja) * 2021-12-28 2023-07-06 東京応化工業株式会社 レジスト組成物、及び、レジストパターン形成方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1160683A (ja) * 1997-08-25 1999-03-02 Jsr Corp 感放射線性樹脂組成物および硬化膜
JP2004233693A (ja) * 2003-01-30 2004-08-19 Rohm & Haas Electronic Materials Llc エポキシ含有物質を含むネガ型感光性樹脂組成物
JP2007241312A (ja) * 2007-05-11 2007-09-20 Jsr Corp 感光性絶縁樹脂組成物およびその硬化物
JP2008077057A (ja) * 2006-08-21 2008-04-03 Jsr Corp 感光性絶縁樹脂組成物及びその硬化物並びにそれを備える電子部品
WO2008075495A1 (ja) * 2006-12-21 2008-06-26 Jsr Corporation 絶縁膜形成用感光性樹脂組成物及びその硬化膜並びにそれを備える電子部品
JP2008164833A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Jsr Corp ネガ型感光性絶縁樹脂組成物およびその硬化物

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1160683A (ja) * 1997-08-25 1999-03-02 Jsr Corp 感放射線性樹脂組成物および硬化膜
JP2004233693A (ja) * 2003-01-30 2004-08-19 Rohm & Haas Electronic Materials Llc エポキシ含有物質を含むネガ型感光性樹脂組成物
JP2008077057A (ja) * 2006-08-21 2008-04-03 Jsr Corp 感光性絶縁樹脂組成物及びその硬化物並びにそれを備える電子部品
WO2008075495A1 (ja) * 2006-12-21 2008-06-26 Jsr Corporation 絶縁膜形成用感光性樹脂組成物及びその硬化膜並びにそれを備える電子部品
JP2008164833A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Jsr Corp ネガ型感光性絶縁樹脂組成物およびその硬化物
JP2007241312A (ja) * 2007-05-11 2007-09-20 Jsr Corp 感光性絶縁樹脂組成物およびその硬化物

Cited By (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011099259A1 (ja) * 2010-02-12 2011-08-18 三井化学株式会社 フェノール樹脂組成物、その硬化物および摩擦材
JP2012252080A (ja) * 2011-06-01 2012-12-20 Shin Etsu Chem Co Ltd パターン形成方法
JP2013140338A (ja) * 2011-12-09 2013-07-18 Shin Etsu Chem Co Ltd 化学増幅ネガ型レジスト組成物、光硬化性ドライフィルム、その製造方法、パターン形成方法、及び電気・電子部品保護用皮膜
WO2013088852A1 (ja) 2011-12-13 2013-06-20 日立化成株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法及び電子部品
US9395626B2 (en) 2011-12-13 2016-07-19 Hitachi Chemical Company, Ltd. Photosensitive resin composition, method for manufacturing patterned cured film, and electronic component
JP2013160899A (ja) * 2012-02-03 2013-08-19 Hitachi Chemical Co Ltd 感光性樹脂組成物、フィルム状接着剤、接着シート、接着剤パターン、接着剤層付半導体ウェハ、及び半導体装置
JPWO2013122208A1 (ja) * 2012-02-17 2015-05-18 日立化成株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法及び電子部品
WO2013122208A1 (ja) * 2012-02-17 2013-08-22 日立化成株式会社 感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法及び電子部品
JP2014103253A (ja) * 2012-11-20 2014-06-05 Hitachi Chemical Co Ltd プライマー、パターン硬化膜の製造方法、パターン硬化膜及び半導体素子
JP2018151644A (ja) * 2012-12-27 2018-09-27 日立化成株式会社 感光性樹脂組成物、感光性フィルム及びレジストパターンの形成方法
KR20200108510A (ko) * 2012-12-27 2020-09-18 히타치가세이가부시끼가이샤 감광성 수지 조성물, 감광성 필름 및 레지스트 패턴의 형성 방법
KR102306021B1 (ko) 2012-12-27 2021-09-27 쇼와덴코머티리얼즈가부시끼가이샤 감광성 수지 조성물, 감광성 필름 및 레지스트 패턴의 형성 방법
CN104823110B (zh) * 2012-12-27 2021-06-04 昭和电工材料株式会社 感光性树脂组合物、感光性膜以及抗蚀图案的形成方法
CN104823110A (zh) * 2012-12-27 2015-08-05 日立化成株式会社 感光性树脂组合物、感光性膜以及抗蚀图案的形成方法
JP2020095279A (ja) * 2012-12-27 2020-06-18 日立化成株式会社 感光性樹脂組成物、感光性フィルム及びレジストパターンの形成方法
JPWO2014103516A1 (ja) * 2012-12-27 2017-01-12 日立化成株式会社 感光性樹脂組成物、感光性フィルム及びレジストパターンの形成方法
US10324375B2 (en) * 2012-12-27 2019-06-18 Hitachi Chemical Company, Ltd. Photosensitive resin composition, photosensitive film, and method for forming resist pattern
WO2014103516A1 (ja) * 2012-12-27 2014-07-03 日立化成株式会社 感光性樹脂組成物、感光性フィルム及びレジストパターンの形成方法
US10428253B2 (en) 2013-07-16 2019-10-01 Hitachi Chemical Company, Ltd Photosensitive resin composition, film adhesive, adhesive sheet, adhesive pattern, semiconductor wafer with adhesive layer, and semiconductor device
US20160136638A1 (en) * 2013-07-24 2016-05-19 Jsr Corporation Microfluidic device, process for producing the same, and channel-forming photosensitive resin composition
US9798233B2 (en) * 2013-09-06 2017-10-24 Zeon Corporation Radiation-sensitive resin composition and electronic device
JPWO2015033901A1 (ja) * 2013-09-06 2017-03-02 日本ゼオン株式会社 感放射線樹脂組成物および電子部品
WO2015033901A1 (ja) * 2013-09-06 2015-03-12 日本ゼオン株式会社 感放射線樹脂組成物および電子部品
US20160202607A1 (en) * 2013-09-06 2016-07-14 Zeon Corporation Radiation-sensitive resin composition and electronic device
JP2016061933A (ja) * 2014-09-18 2016-04-25 信越化学工業株式会社 レジスト組成物及びパターン形成方法
WO2023127690A1 (ja) * 2021-12-28 2023-07-06 東京応化工業株式会社 レジスト組成物、及び、レジストパターン形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5444813B2 (ja) 2014-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5444813B2 (ja) 感光性絶縁樹脂組成物および絶縁膜
JP5077023B2 (ja) 接着方法およびそれに用いられるポジ型感光性接着剤組成物、並びに電子部品
JP4983798B2 (ja) 感光性絶縁樹脂組成物およびその硬化物
JP5585065B2 (ja) 感光性絶縁樹脂組成物及びその硬化物並びに絶縁膜の製造方法
JP5987984B2 (ja) 樹脂組成物、感光性樹脂組成物、絶縁膜およびその製法ならびに電子部品
JP5035240B2 (ja) 感放射線性絶縁樹脂組成物
JP5093116B2 (ja) 絶縁膜形成用感光性樹脂組成物及びその硬化膜並びにそれを備える電子部品
KR101434010B1 (ko) 감광성 절연 수지 조성물 및 그의 경화물
JP2013029862A (ja) ポジ型感光性絶縁樹脂組成物及びその硬化物並びにそれを備える回路基板
JPWO2008117619A1 (ja) 感光性絶縁樹脂組成物
EP1892574A1 (en) Photosensitive insulating resin composition, cured product thereof and electronic component having the same
JP2009047761A (ja) ポジ型感光性絶縁樹脂組成物、その硬化物および回路基板
JP5176768B2 (ja) ポジ型感光性絶縁樹脂組成物
JP4765951B2 (ja) 絶縁膜を有する大型シリコンウエハおよびその製造方法
JP6217199B2 (ja) フィルム状ポジ型感光性接着剤組成物、接着シート、接着剤パターン、接着剤層付半導体ウェハ及び半導体装置
JP5251424B2 (ja) ネガ型感光性絶縁樹脂組成物及びその硬化物
JP5531617B2 (ja) 電極形成方法及び電極
JP5369420B2 (ja) 絶縁膜形成用感光性樹脂組成物
JP5381517B2 (ja) 感放射線性樹脂組成物およびその硬化物
JP2014186300A (ja) 感光性組成物、硬化膜およびその製造方法ならびに電子部品
JP2007056109A (ja) 感光性絶縁樹脂組成物およびその硬化物
JP5251470B2 (ja) ネガ型感光性絶縁樹脂組成物及びその硬化物
JP5251471B2 (ja) ポジ型感光性絶縁樹脂組成物及びその硬化物
WO2010067665A1 (ja) 感光性絶縁樹脂組成物及びその硬化物
JP2014044438A (ja) 感光性絶縁樹脂組成物及びその硬化物並びに絶縁膜の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120213

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130716

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130723

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130913

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5444813

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250