JP2000269855A - マッチドフィルタ - Google Patents

マッチドフィルタ

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JP2000269855A
JP2000269855A JP6811099A JP6811099A JP2000269855A JP 2000269855 A JP2000269855 A JP 2000269855A JP 6811099 A JP6811099 A JP 6811099A JP 6811099 A JP6811099 A JP 6811099A JP 2000269855 A JP2000269855 A JP 2000269855A
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matched filter
correlation
clock
input signal
output
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JP6811099A
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Teppei Shoji
哲平 庄司
Takaya Hoshina
孝也 星名
Ichiro Imaizumi
市郎 今泉
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Kokusai Electric Corp
Original Assignee
Kokusai Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来技術の問題点であるオーバーサンプリン
グによって相関精度を向上すると消費電力が増大する点
を解決し、相関精度を保持しながら消費電力を低減でき
るマッチドフィルタを提供する。 【解決手段】 入力信号を1チップ間隔のクロックでサ
ンプリングして保持し、拡散符号との相関を得るシング
ルマッチドフィルタ22,23をオーバーサンプリング
数設け、オーバーサンプリング数分の1位相ずつ遅延さ
せた1チップ間隔のクロックで各シングルマッチドフィ
ルタを動作させて相関を取得し、各相関を加算して、オ
ーバーサンプリングした相関出力を得るマッチドフィル
タである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信におけ
る符号分割多元接続(Code Division Multiple Acces
s:CDMA)方式を用いたスペクトラム拡散通信シス
テムにおいて、受信機におけるスペクトラム拡散信号の
逆拡散に用いられるマッチドフィルタに係り、特に相関
精度を保持しながら消費電力を低減できるマッチドフィ
ルタに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的にスペクトラム拡散通信システム
では、送信側で送信データに対して拡散変調を施して拡
散信号を送信し、受信側において、受信した拡散信号を
逆拡散して復調信号を得るものである。ここで、拡散変
調とは、送信データにそれより周波数の高い拡散符号
(PN符号)を乗算することにより周波数帯域幅を広く
し、電力密度の低い信号に変えることである。
【0003】拡散変調の利点としては、他の通信システ
ムに与える干渉が小さい、他の通信システムから受ける
干渉の影響が小さい、マルチパスに強い、そして秘話性
があることが挙げられる。
【0004】まず、一般的なスペクトラム拡散通信シス
テムにおける受信機の概略構成について、図4を用いて
説明する。図4は、一般的なスペクトラム拡散通信シス
テムにおける受信機の概略構成を示す説明図である。一
般的なスペクトラム拡散通信システムにおける受信機
は、大きくはアンテナに到来した受信信号をベースバン
ド信号に変換する無線部(図4では、RF部)1と、受
信ベースバンド信号を復調する復調部(図4では、BB
部)2とから構成されている。
【0005】そして、復調部2内は、無線部1から入力
される受信ベースバンド信号をディジタル信号に変換す
るA/D変換部(図4では、A/D)3と、拡散符号を
生成してA/D変換部3から順次入力される信号を拡散
符号で逆拡散し相関信号として出力するマッチドフィル
タ(図4では、MF)4と、マッチドフィルタ4から出
力される相関信号をRAKE合成するRAKE合成部
(図4では、RAKE)5と、RAKE合成された信号
の誤り訂正を行う誤り訂正部(図4では、FEC)6
と、誤り訂正された信号から元の信号を再生し、音声信
号に変換する音声符号化/復号化部(図4ではCODE
C)7と、復調された音声信号を出力する制御を行うC
PU部(図4では、CPU)8とから主に構成されてい
る。
【0006】次に、上記一般的な受信機の構成の中で、
本発明に関係するマッチドフィルタ4部分について具体
的に説明する。マッチドフィルタとは、トランスバーサ
ルフィルタの一種であり、入力された信号をカスケード
に接続した遅延素子で遅延して保持つつ、順次後段の遅
延素子に出力し、それとともに各遅延素子が出力する信
号をタップ出力して、出力された信号と拡散符号とを乗
算して加算することにより、各タイミングにおける相関
演算を逐次的に行うことができるものである。マッチド
フィルタは、スペクトラム拡散通信の受信機において広
く応用されているものであり、マッチドフィルタに関す
る例としては特開平9−107271号の「直接拡散ス
ペクトル拡散用ディジタルマッチドフィルタ」に記載さ
れている。この直接拡散スペクトル拡散用ディジタルマ
ッチドフィルタは、乗算器の替わりに極性反転器と選択
回路を用い、全体の回路規模を縮小することができるも
のである。
【0007】マッチドフィルタに入力される信号は、一
旦ディジタル信号に変換され、当該の信号の帯域幅(拡
散帯域幅)を超えるサンプリング周波数でサンプリング
される。ここで、受信される信号(拡散信号)のチップ
のタイミングが正確にわかっている場合は拡散チップレ
ートと同一の周波数でサンプリングしても構わないが、
一般的にはチップの正確なタイミングがわかっていない
場合が多く、拡散チップレートの周波数に近いサンプリ
ング周波数を用いるとサンプリングによって発生するイ
メージ干渉を除去しきれないことがある。
【0008】そこで、これらの問題を回避するために、
いわゆるオーバーサンプリングと呼ばれる手法が用いら
れている。オーバーサンプリングとは、信号をチップレ
ートの数倍高速にサンプリングし、1つのチップについ
て複数のサンプリング結果から相関値を演算する手法で
ある。
【0009】すなわち、スペクトラム拡散信号をオーバ
ーサンプリングする場合は、1拡散チップ長あたり複数
のサンプリングが行われる。従って、事前に拡散信号の
チップのタイミングがわかっていなくても正しく信号を
逆拡散し捕捉することができ、またサンプリングによる
イメージ信号の周波数は極めて高くなるので、処理の前
段でのイメージ干渉の除去が容易となるものである。
【0010】ここで、従来のマッチドフィルタとして、
1倍オーバーサンプリング、つまりオーバーサンプリン
グを行わないマッチドフィルタ(シングルマッチドフィ
ルタ)と、1拡散チップ長あたり2倍のサンプリングを
行う2倍オーバーサンプリングマッチドフィルタについ
て、具体的に説明する。
【0011】まず、従来のシングルマッチドフィルタに
ついて、図5を用いて説明する。図5は、従来のシング
ルマッチドフィルタの一例を表す構成ブロック図であ
る。尚、図5では、説明の都合上、拡散符号は64チッ
プ/シンボル、タップ数は64タップ、入力信号は4b
it、クロック周期(CLK)は200nsとしている
が、実際にはこれにとらわれることなく、自由に設定可
能なものである。
【0012】従来のシングルマッチドフィルタは、入力
信号保持部A11と、入力信号保持部B12と、拡散符
号保持部13と、乗算部14と、2の補数変換部15
と、加算部16と、相関出力保持部17とから構成され
ている。
【0013】次に、従来のシングルマッチドフィルタの
各部について具体的に説明する。入力信号保持部A11
は、入力信号を外部から供給されるクロックタイミング
でサンプリングして保持し、順次シフトするものであ
る。尚、入力信号保持部A11は、後段の入力信号保持
部B12において入力信号を拡散符号で逆拡散を行う際
に、1シンボル分の拡散符号を保持し終えてから拡散符
号と入力信号との逆拡散を行うために付け加えたもので
ある。
【0014】具体的に入力信号保持部A11では、図4
中のA/D変換部3でディジタル変換された4bitの
信号を入力信号として入力し、外部から供給される1チ
ップ時間間隔(200ns)のクロック(CLK)タイ
ミングで入力信号をサンプリングして保持し、前回のタ
イミングで保持した入力信号を次タップにシフトするよ
うになっており、拡散符号のチップ数に合わせて64タ
ップのシフトレジスタ等で構成されている。
【0015】入力信号保持部B12は、入力される信号
を外部から供給されるクロックタイミングで取り込んで
保持し、順次次タップにシフトすると共に、タップ出力
するものである。
【0016】具体的に入力信号保持部B12では、入力
信号保持部A11からの信号を入力し、外部から供給さ
れる1チップ時間間隔(200ns)のクロック(CL
K)タイミングで取り込んで保持し、前回のタイミング
で保持した入力信号を次タップにシフトするすると共
に、タップ出力するようになっており、拡散符号のチッ
プ数に合わせて64タップのシフトレジスタ等で構成さ
れている。尚、入力信号保持部B12は、外部から供給
されるリセット信号(図5では、RESET)に従っ
て、初期値がセットされるようになっている。
【0017】拡散符号保持部13は、外部から入力され
る拡散符号を外部から供給されるクロックタイミングで
1ビットずつ取り込んで下段のシフトレジスタに保持
し、順次次タップにシフトし、1シンボル分の拡散符号
を下段のシフトレジスタに保持し終えたら、全ビットを
一斉に上段のレジスタ(拡散符号レジスタ)にシフト
し、上段の拡散符号レジスタで拡散符号を保持し続ける
ものである。尚、拡散符号保持部13では、外部から供
給されるリセット信号(図5では、RESET)に従っ
て、拡散符号レジスタに初期値がセットされるようにな
っている。
【0018】乗算部14は、入力信号保持部B12から
の入力信号のタップ出力と、拡散符号保持部13からの
拡散符号の出力とをそれぞれのチップ毎に乗算する複数
(ここでは64個)の乗算器で構成される乗算部であ
る。
【0019】2の補数変換部15は、符号なしのデータ
を入力し、2の補数表現に変換することによって符号付
きの値に置き換えるものである。ここでは、シングルマ
ッチドフィルタへの入力信号が符号なしの値であるとい
う前提で、乗算部14における各乗算器からの出力結果
も符号なしの値となるため、後述する加算部16での加
算結果(相関結果)を後続の判定部等で(図示せず)判
定してデータを再生する際に、判定処理を簡単にするた
めにここで符号付きの値に変換するよう設けたものであ
る。
【0020】具体的には、入力信号が符号ビットなしの
4ビットであり、拡散符号が0又は1である場合、乗算
器での乗算結果は、“0000”(10進の0)〜“1
111”(10進の15)の何れかの値となり、加算部
16で64個の乗算結果を加算すると、加算結果が0〜
960の間の値を取り、後続の判定部等で判定する際に
一定値より大きいか否かで判定することになり判定処理
が複雑になる。そこで、2の補数変換部15において、
各乗算器からの乗算結果“0000”(10進の0)〜
“1111”(10進の15)を、2の補数表現に変換
することによって、符号ビット付きの“1000”(1
0進の−8)〜“0111”(10進の7)に置き換
え、加算部16での加算について、正負の判定だけで判
定処理が行えるようにする。
【0021】尚、上記でも説明したように、2の補数変
換部15は、シングルマッチドフィルタへの入力信号が
符号なしの値であるという前提で設けられているので、
入力信号が符号付きである場合には、省略されるもので
ある。また、2の補数変換部15を設ける位置は、乗算
部14の後段ではなく、入力信号保持部A11の前段又
は後段、入力信号保持部B12の後段であっても構わな
い。
【0022】加算部16は、2の補数変換部15からの
各出力を加算するもので、最上位ビットを符号ビットと
する2の補数表現した加算結果が出力されるものであ
る。
【0023】相関出力保持部17は、加算部16からの
出力を1チップ時間間隔で同期を取って相関出力として
出力するものである。
【0024】次に、従来のシングルマッチドフィルタの
動作について図4,図5を使って説明する。従来のシン
グルマッチドフィルタでは、外部から供給されるリセッ
ト信号(RESET)が例えば‘1’になると、入力信
号保持部A11、入力信号保持部B12、拡散符号保持
部13、そして相関出力保持部17で初期値がセットさ
れる。
【0025】そして、送信側で拡散変調された拡散信号
が受信され、受信信号がRF部1でベースバンド信号に
変換され、復調部2のA/D変換部3で1チップ時間間
隔(この場合:200ns)でディジタル変換されて、
符号なしの入力信号として入力される。
【0026】入力信号は、入力信号保持部A11におい
て外部からの1チップ時間間隔のクロック(CLK=2
00ns)に従って繰り返し取り込み保持され、順に次
タップにシフトされ、64クロックで1シンボル分の入
力信号が入力信号保持部A11に保持される。この時、
同時に拡散符号保持部13において、拡散符号が1チッ
プ時間間隔のクロック(CLK=200ns)に従って
繰り返し取り込み下段のシフトレジスタに保持され、順
に次タップにシフトされ、64クロックで1シンボル分
の拡散符号が下段のシフトレジスタに保持され、次のタ
イミングで上段の拡散符号レジスタに出力されて1シン
ボル分の拡散符号が保持され、RESETが‘1’にな
るまで保持し続けられる。
【0027】入力信号が入力信号保持部A11に1シン
ボル分保持された次のタイミングからは、入力信号保持
部A11に保持された入力信号が、入力信号保持部B1
2において外部からの1チップ時間間隔のクロック(C
LK=200ns)に従って繰り返し取り込み保持さ
れ、順に次タップにシフトされると共にタップ出力さ
れ、乗算部14で拡散符号保持部13から出力される拡
散符号と乗算される。
【0028】そして、乗算部14における乗算結果は、
2の補数変換部15で2の補数表現に変換されて符号付
きの値となり、加算部16で全てが加算されて、相関出
力保持部17で1チップ時間間隔のクロック(CLK=
200ns)に従って同期を取って出力されるようにな
っている。
【0029】送信側で拡散変調された拡散信号は、伝送
過程においてマルチバスやフェージング等により乱れて
いる可能性が強く、拡散信号の値は“1”であるのにA
/D変換後のディジタル信号が”0”になっていること
がある。1倍オーバーサンプリングであるシングルマッ
チドフィルタでは、1チップ当たり1回のサンプリング
しかしないため高い相関出力が得られにくいという問題
点が生じる。また、サンプリングクロックが1チップ時
間間隔であるためチップタイミング同期が得られにくい
という問題点も生じる。
【0030】そこで、高い相関出力を得る方法として、
1つのチップについて複数のサンプリングを行うオーバ
ーサンプリングの手法があり、ここでは最も簡単な2倍
オーバーサンプリングのマッチドフィルタについて、図
6を用いて説明する。図6は、従来の2倍オーバーサン
プリングマッチドフィルタの一例を表す構成ブロック図
である。尚、図6では、説明の都合上、拡散符号は64
チップ/シンボル、タップ数は128タップ、入力信号
は4bit、クロック周期(CLK)は100nsとし
ているが、実際にはこれにとらわれることなく、自由に
設定可能なものである。
【0031】従来の2倍オーバーサンプリングマッチド
フィルタは、基本的な構成は図5に示したシングルマッ
チドフィルタと同様で、入力信号保持部A11と、入力
信号保持部B12′と、拡散符号保持部13と、乗算部
14′と、2の補数変換部15′と、加算部16′と、
相関出力保持部17′とから構成されている。
【0032】シングルマッチドフィルタと異なる点は、
シングルマッチドフィルタが、1チップ当たり1回のサ
ンプリングであるのに対し、2倍オーバーサンプリング
マッチドフィルタは、1チップ当たり2回のサンプリン
グを行うので、外部から供給されるクロック(図6では
CLK)が、シングルマッチドフィルタの場合の半分の
周期(1/2チップ時間間隔=100ns)となる点が
異なる。その結果、入力信号保持部A11と、入力信号
保持部B12′と、拡散符号保持部13と、相関出力保
持部17′における動作クロックが1/2チップ時間間
隔=100nsとなる。
【0033】また、1シンボルに対するタップ数が2倍
の128タップとなるため、入力信号保持部B12′、
乗算部14′、2の補数変換部15′において保持する
又は処理するデータ量が2倍になる点も異なるが、それ
以外の基本動作は全く同様である。
【0034】主な変更点として、入力信号保持部A1
1′及び入力信号保持部B12′では、外部から供給さ
れる1/2チップ時間間隔(100ns)のクロック
(CLK)タイミングで入力信号をサンプリングして保
持し、順に次タップにシフトするようになっており、更
に入力信号保持部B12′は、拡散符号のチップ数の2
倍の128タップのシフトレジスタ等で構成されてい
る。
【0035】乗算部14′は、拡散符号保持部13から
の64個の拡散符号の出力をそれぞれ2分岐させて、入
力信号保持部B12′からの入力信号の128個のタッ
プ出力と乗算する複数(ここでは128個)の乗算器で
構成される乗算部である。
【0036】相関出力保持部17′は、加算部16′か
らの出力を1/2チップ時間間隔で同期を取って相関出
力として出力するものである。
【0037】次に、従来の2倍オーバーサンプリングマ
ッチドフィルタの動作について図4,図6を使ってシン
グルマッチドフィルタとの違いを中心に説明する。
【0038】送信側で拡散変調された拡散信号が受信さ
れ、受信信号がRF部1でベースバンド信号に変換さ
れ、復調部2のA/D変換部3で1/2チップ時間間隔
(この場合:100ns)でディジタル変換されて、符
号なしの入力信号として入力される。
【0039】入力信号は、入力信号保持部A11におい
て外部からの1/2チップ時間間隔のクロック(CLK
=100ns)に従って繰り返し取り込み保持され、順
に次タップにシフトされ、64クロックで1/2シンボ
ル分の入力信号が入力信号保持部A11に保持される。
【0040】この時、同時に拡散符号保持に13におい
て、拡散符号がクロックCLKに従って繰り返し取り込
み下段のシフトレジスタに保持され、順に次タップにシ
フトされ、64クロックで1シンボル分の拡散符号が下
段のシフトレジスタに保持され、次のタイミングで上段
の拡散符号レジスタに出力されて1シンボル分の拡散符
号が保持され、RESETが‘1’になるまで保持し続
けられる。
【0041】入力信号が入力信号保持部A11に1/2
シンボル分保持された次のタイミングからは、入力信号
保持部A11に保持された入力信号が、入力信号保持部
B12′においてクロックCLKに従って繰り返し取り
込み保持され、シフトされると共にタップ出力され、乗
算部14′で拡散符号保持部13から出力される拡散符
号と乗算され、2の補数変換部15′で2の補数表現に
変換されて符号付きの値となり、加算部16′で全てが
加算されて、相関出力保持部17′でクロックCLK
(100ns)に従って同期を取って出力されるように
なっている。
【0042】ここで、シングルマッチドフィルタの相関
出力が10bitであるのに対し、2倍オーバーサンプ
リングマッチドフィルタの相関出力は1lbitであ
り、分解能が2倍になる。また、2倍オーバーサンプリ
ングマッチドフィルタは1チップ当たり2回サンプリン
グするので、シングルマッチドフィルタよりも高い相関
出力を得ることができる。また、2倍オーバーサンプリ
ングマッチドフィルタは、サンプリングクロック周波数
がシングルマッチドフィルタの2倍であるので、チップ
タイミング同期をより正確に取ることができる。
【0043】従来の2倍オーバーサンプリングマッチド
フィルタにおけるシミュレーション結果を図7に示す。
図7において、第1段目(CLK)が、サンプリング周
期であるCLK(100ns)を示し、4段目(CO_
DATA)が拡散符号を表し、5段目(C_ODE)、
6段目(SC_ODE)がそれぞれ拡散符号保持部13
の下段シフトレジスタ及び上段の拡散符号レジスタの状
態を示している。
【0044】また、下から2段目〜9段目(HO_2D
ATA)が2の補数変換部15の各タップの値を示し、
最下段(MF_DATA)が相関出力である。尚、入力
信号保持部B12の全タップに入力信号が保持されるま
では、相関出力は初期値‘X’が保持し続けるものとし
た。
【0045】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
シングルマッチドフィルタでは、1チップ当たり1回の
サンプリングしかしないため高い相関出力が得られにく
く、また、サンプリングクロックが1チップ時間間隔で
あるためチップタイミング同期が得られにくいという問
題点があった。
【0046】また、従来の2倍オーバーサンプリングマ
ッチドフィルタでは、シングルマッチドフィルタに比べ
て高い相関出力が得られ、またチップタイミング同期も
取りやすく精度は向上するが、乗算部14′における乗
算器数が増大し、またサンプリングするクロックが2倍
の速度になるために、単位時間当たりの動作回数が倍増
することから、消費電力がクロック速度(周波数)及び
ゲート数に比例して増加するため、消費電力が大きいと
いう問題点があった。
【0047】本発明は上記実情に鑑みて為されたもの
で、従来技術の問題点であるオーバーサンプリングによ
って相関精度を向上すると消費電力が増大する点を解決
し、相関精度を保持しながら消費電力を低減できるマッ
チドフィルタを提供することを目的とする。
【0048】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するための本発明は、マッチドフィルタにおいて、1
チップ間隔のクロックで動作して入力信号と拡散符号と
の相関を得るシングルマッチドフィルタをオーバーサン
プリング数設け、オーバーサンプリング数分の1位相ず
つ遅延させたクロックで各シングルマッチドフィルタを
動作させて得られた相関を加算して、オーバーサンプリ
ングした相関出力を得ることを特徴としており、動作ク
ロックを高速にすることなくオーバーサンプリングを実
現できる。
【0049】
【発明の実施の形態】請求項に係る発明について、その
実施の形態を図面を参照しながら説明する。尚、以下で
説明する機能実現手段は、当該機能を実現できる手段で
あれば、どのような回路又は装置であっても構わず、ま
た機能の一部又は全部をソフトウェアで実現することも
可能である。更に、機能実現手段を複数の回路によって
実現してもよく、複数の機能実現手段を単一の回路で実
現してもよい。
【0050】本発明に係るマッチドフィルタは、入力信
号を1チップ間隔のクロックでサンプリングして保持
し、拡散符号との相関を得るシングルマッチドフィルタ
をオーバーサンプリング数設け、オーバーサンプリング
数分の1位相ずつ遅延させた1チップ間隔のクロックで
各シングルマッチドフィルタを動作させて相関を取得
し、各相関を加算して、オーバーサンプリングした相関
出力を得るものなので、各シングルマッチドフィルタに
おける動作クロックを高速にすることなくオーバーサン
プリングを実現することによって、相関精度を保持しな
がら消費電力を低減できるものである。
【0051】まず、本発明に係るマッチドフィルタの構
成例について図1を使って説明する。図1は、本発明に
係るマッチドフィルタの一構成例を示すブロック図であ
る。なお図1では、説明の都合上、1チップ当たりのサ
ンプリング数が2回(2倍オーバーサンプリング)の時
を例にとり、従来との比較のためにクロック周期(CL
K)を200nsとしているが、実際にはこれにとらわ
れることなく、自由に設定可能なものである。
【0052】本発明のマッチドフィルタは、図1に示す
ように、1/2位相遅延クロック生成部21と、第1の
シングルマッチドフィルタ(図1ではMF)22及び第
2のシングルマッチドフィルタ(図1ではMF)23
と、加算器24と、相関出力保持部25とから構成され
ている。尚、1/2位相遅延クロック生成部21が、請
求項の位相遅延クロック生成部に相当している。
【0053】次に、本発明のマッチドフィルタの各部に
ついて具体的に説明する。1/2位相遅延クロック生成
部21は、外部から供給される1チップ時間間隔のクロ
ック(CLK=200ns)を入力して、1/2位相遅
延したクロックを生成し、遅延0のクロック(CLK
1)と、1/2位相遅延したクロック(CLK2)を出
力するものである。
【0054】シングルマッチドフィルタ22及び23
は、従来技術の図5で説明したシングルマッチドフィル
タであり、オーバーサンプリングを行わず、1チップ時
間間隔のクロックでサンプリングされた入力信号と拡散
符号との相関を演算するマッチドフィルタである。内部
構成及び動作は、従来と全く同様であるので、説明は省
略するが、但し、第1のシングルマッチドフィルタ22
は、1/2位相遅延クロック生成部21から供給される
CLK1で動作し、第2のシングルマッチドフィルタ2
3は、1/2位相遅延クロック生成部21から供給され
るCLK2で動作するようになっている。
【0055】つまり、シングルマッチドフィルタ22及
び23は、動作タイミングが1/2位相ずれることにな
るので、A/D変換部3において1/2チップ時間間隔
(この場合:100ns)でディジタル変換されて出力
される入力信号を、シングルマッチドフィルタ22とシ
ングルマッチドフィルタ23が1/2チップ時間間隔で
交互に、サンプリングして保持することになる。
【0056】尚、図5における入力信号保持部A11
は、シミュレーションを行う上で入力信号が1シンボル
分の拡散符号を保持し終えてから拡散符号と逆拡散を行
うために付け加えたものであり、本発明においてはなく
とも差し支えがない。また、図5における2の補数変換
部15も、入力信号が符号なしの場合に、後段の判定処
理を簡単にするために符号付きの値に変換するよう付け
加えたものであり、本発明においても、入力信号が符号
付きの場合にはなくとも差し支えがない。
【0057】加算器24は、シングルマッチドフィルタ
22及び23からの符号ビット有りの相関出力(10ビ
ット)を入力して加算し、符号付きの11ビットの相関
出力を出力するものである。ここで、加算部内部の具体
的な構成例について図2を使って説明する。図2は、本
発明のマッチドフィルタにおける加算部24の構成例を
示すブロック図である。
【0058】本発明のマッチドフィルタにおける加算部
24は、1個の半加算器(図2ではHALF)31と、
9個の全加算器(図2ではFULL)32と、符号の判
別を行う符号ビット判別部33とから構成されている。
【0059】半加算器31は、2つのビット値(0又は
1)a,bを入力し、加算結果として、ビットの値s
と、繰り上がり(桁上げ分)cを出力するものである。
全加算器32は、2つのビット値(0又は1)a,b及
び下段の半加算器31又は全加算器32からの繰り上が
りcを入力し、加算結果として、ビットの値sと、繰り
上がりcを出力するものである。
【0060】符号ビット判別部33は、最上段の全加算
器32における繰り上がりc(9)を入力し、最上段の
全加算器32における2つの入力(a(9)とb
(9))が同じ場合は、繰り上がりc(9)をそのまま
出力し、2つの入力(a(9)とb(9))が異なる場
合は、繰り上がりc(9)を反転(0ならば1,1なら
ば0)して出力するものである。これは、第1のシング
ルマッチドフィルタ22及び第2のシングルマッチドフ
ィルタ23からの相関出力が、符号付きの値の場合に、
最上段の全加算器32における2つの入力(a(9)と
b(9))を符号として扱い、更に相関出力として、第
11ビットが符号となるようにするためのものである。
【0061】相関出力保持部25は、CLK1とCLK
2に同期して加算部24からの出力を相関出力として1
/2チップ時間間隔で出力するものである。
【0062】次に、本発明のマッチドフィルタの動作に
ついて図1,図4を使って説明する。本発明のマッチド
フィルタでは、外部から供給されるリセット信号(RE
SET)が例えば‘1’になると、第1のシングルMF
22、第2のシングルMF23、そして相関出力保持部
25で初期値がセットされる。
【0063】また、外部から1チップ時間間隔のクロッ
ク(CLK=200ns)が供給され、1/2位相遅延
クロック保持部21からCLK1とCLK1の1/2位
相遅延したCLK2が出力されて、CLK1は第1のシ
ングルMF22と相関出力保持部25に供給され、CL
K2は第2のシングルMF23と相関出力保持部25に
供給される。
【0064】そして、従来の2倍オーバーサンプリング
マッチドフィルタと同様に、送信側で拡散変調された拡
散信号が受信され、受信信号がRF部1でベースバンド
信号に変換され、復調部2のA/D変換部3で1/2チ
ップ時間間隔(この場合:100ns)でディジタル変
換されて、入力信号として入力される。
【0065】入力信号は、第1のシングルMF22にお
いて1/2位相遅延クロック保持部21からのCLK1
に従って繰り返し取り込み保持され、同時に外部からの
拡散符号がCLK1に従って繰り返し取り込まれ1シン
ボル分の拡散符号が保持されたなら、入力信号と拡散符
号との相関が取られて、CLK1のタイミングで第1の
シングルMF22における相関出力(符号付き10ビッ
ト)が得られる。
【0066】同様にして、入力信号は、第2のシングル
MF23においては、1/2位相遅延クロック保持部2
1からのCLK2に従って繰り返し取り込み保持され、
同時に外部からの拡散符号がCLK2に従って繰り返し
取り込まれ1シンボル分の拡散符号が保持されたなら、
入力信号と拡散符号との相関が取られて、CLK2のタ
イミングで第2のシングルMF23における相関出力
(符号付き10ビット)が得られる。
【0067】そして、第1のシングルMF22からの相
関出力と、1/2位相遅れて出力される第2のシングル
MF23からの相関出力とが加算部24で加算され、C
LK1及びCLK2の両方のタイミングで切り替わる符
号付き11ビットの相関出力が得られ、相関出力保持部
25でCLK1、CLK2の双方に同期して最終的な相
関出力として出力される。尚、この動作が受信が終了す
るまで繰り返される。
【0068】次に、本発明のマッチドフィルタの動作
を、従来の2倍オーバーサンプリングマッチドフィルタ
と比較しながら、図8を用いて具体例で説明する。図8
は、本発明のマッチドフィルタと従来の2倍オーバーサ
ンプリングマッチドフィルタとを比較するための説明図
である。
【0069】ここで、復調部2のA/D変換部3におい
て1/2チップ時間間隔(この場合:100ns)でデ
ィジタル変換された入力信号を(1)〜(8)とする
と、従来の2倍オーバーサンプリングマッチドフィルタ
(図8では従来の2倍MF)では、1/2チップ時間間
隔のクロックでサンプリング入力するので、図8(a)
に示すように、(1)〜(8)が入力されることにな
る。
【0070】それに対して、本発明のマッチドフィルタ
(図8ではMF)では、第1のマッチドフィルタ及び第
2のマッチドフィルタが、各々1/2位相ずれた1チッ
プ時間間隔(この場合:200ns)のクロックでサン
プリング入力するので、図8(b)に示すように、第1
のマッチドフィルタ(MF)には(1),(3),
(5),(7)が入力され、第2のマッチドフィルタ
(MF)には(2),(4),(6),(8)が入力さ
れることになる。
【0071】そして、各マッチドフィルタにおいて、拡
散符号が[A,B,C,D]であるとして相関をとる
と、従来の2倍オーバーサンプリングマッチドフィルタ
では、 OUT2倍=( (1)×A)+( (2)×A)+( (3)×
B)+( (4)×B)+( (5)×C)+( (6)×C)+
( (7)×D)+( (8)×D) となる。
【0072】それに対して、本発明のマッチドフィルタ
では、第1のマッチドフィルタにおける相関は、 OUT1 =( (1)×A)+( (3)×B)+( (5)×
C)+( (7)×D) であり、第2のマッチドフィルタにおける相関は、 OUT2 =( (2)×A)+( (4)×B)+( (6)×
C)+( (8)×D) となり、その結果、加算部24における加算結果の相関
出力は、 OUT =( (1)×A)+( (3)×B)+( (5)×C)+( (7)×D)+ ( (2)×A)+( (4)×B)+( (6)×C)+( (8)×D) =OUT2倍 となって、本発明のマッチドフィルタの最終的な相関出
力が、従来の2倍オーバーサンプリングマッチドフィル
タの相関出力と同一の値となることがわかる。
【0073】次に、本発明のマッチドフィルタのシミュ
レーション結果を図3に示す。図3において、第1段目
(CLK)が、サンプリング周期であるCLK(200
ns)を示し、2段目、3段目が、それぞれ第1のシン
グルMF22及び第2のシングルMF23に供給される
クロックCLK1,CLK2(200ns)を示してい
る。
【0074】また、6段目(CIN)が拡散符号を表
し、7段目(HI_C)、9段目(HI_SC)がそれ
ぞれ第1のシングルMF22の拡散符号保持部13の下
段シフトレジスタ及び上段の拡散符号レジスタの状態を
示しており、同様に8段目(HI_C)、10段目(H
I_SC)がそれぞれ第2のシングルMF23の拡散符
号保持部13の下段シフトレジスタ及び上段の拡散符号
レジスタの状態を示している。尚、拡散符号保持部13
の上段の拡散符号レジスタの状態は、第1のシングルM
F22及び第2のシングルMF23で同じであることを
前提にしている。
【0075】また、下から6段目〜9段目(HI_HO
2)が第1のシングルMF22の2の補数変換部15の
各タップの値を示し、下から2段目〜5段目(LO_H
O2)が第2のシングルMF23の2の補数変換部15
の各タップの値を示し、最下段が相関出力(DATAO
UT)である。尚、入力信号保持部B12の全タップに
入力信号が保持されるまでは、相関出力は初期値‘X’
が保持し続けるものとした。
【0076】図3のシミュレーション結果と図7に示し
た従来の2倍オーバーサンプリングマッチドフィルタの
シミュレーション結果とを比較してみると、本発明のサ
ンプリングクロックが、従来の2バーオーバーサンプリ
ングマッチドフィルタにおけるサンプリングクロックの
2倍周期になっており、第1のシングルMF22の2の
補数変換部15の各タップの値と、第2のシングルMF
23の2の補数変換部15の各タップの値が、1/2位
相ずれながら従来の場合の2倍の周期で切り変わってい
るため、結果的には、相関出力が従来と同様の周期で切
り変わり、同じ相関出力を得ていることが確認できる。
【0077】上記説明では、2倍オーバーサンプリング
を実現するマッチドフィルタを例に説明してきたが、同
様にn倍オーバーサンプリングを実現するためには、1
/2位相遅延クロック生成部21が、1チップ間隔のク
ロックを入力し、互いに均等に位相の異なるオーバーサ
ンプリング数(n)分のクロックを出力するようにし、
各クロックで動作するシングルマッチドフィルタをオー
バーサンプリング数(n)分設け、加算部24でn個の
シングルマッチドフィルタからの相関を加算し、相関出
力保持部25で、各クロックに同期して加算結果を相関
出力として出力するようにすれば、n倍オーバーサンプ
リングが実現できる。
【0078】本発明の実施の形態のマッチドフィルタに
よれば、2倍オーバーサンプリングを実現する場合、シ
ングルマッチドフィルタを2構成設け、動作クロック
は、従来のシングルマッチドフィルタと同様の1チップ
時間間隔とし、第1のシングルマッチドフィルタ22の
動作クロックCLK1と、第2のシングルマッチドフィ
ルタ23の動作クロックCLK2とを1/2位相ずらす
ことにより、第1のシングルマッチドフィルタ22と第
2のシングルマッチドフィルタ23の各々の動作クロッ
クが1チップ時間間隔であるにも係わらず、双方の動作
によって1/2チップ時間間隔で入力信号のサンプリン
グを行って相関を取るので、分解能が従来のシングルマ
ッチドフィルタの2倍となって相関精度を向上できる効
果がある。
【0079】また、各シングルマッチドフィルタ22,
23からの相関出力は符号付き10ビットであるが、加
算部24において、加算され出力される相関出力は符号
付き11bitとなり、従来の2倍オーバーサンプリン
グマッチドフィルタと同じ精度の相関出力を得ることが
でき、分解能を従来のシングルマッチドフィルタの2倍
にすることができる効果がある。
【0080】本発明のマッチドフィルタによれば、各シ
ングルマッチドフィルタのゲート数をk個とすると、2
つのシングルマッチドフィルタで2k個のゲートを要
し、従来の2倍オーバーサンプリングマッチドフィルタ
と同数であるが、サンプリングクロック周波数が従来の
2倍オーバーサンプリングマッチドフィルタの1/2倍
であるので、消費電力は従来の2倍オーバーサンプリン
グマッチドフィルタの1/2倍となり、消費電力を軽減
できる効果がある。
【0081】また、n倍オーバーサンプリングマッチド
フィルタに本発明を適用すれば、サンプリングクロック
周波数を従来のn倍オーバーサンプリングマッチドフィ
ルタの1/n倍とすることができ、ゲート数が同数個で
あるので、消費電力はn倍オーバーサンプリングMFの
1/n倍となり、更に消費電力軽減の効果が大きい。通
常、適用されるオーバーサンプリングは4倍であるの
で、本発明の効果は大きいものである。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、1チップ間隔のクロッ
クで動作して入力信号と拡散符号との相関を得るシング
ルマッチドフィルタをオーバーサンプリング数設け、オ
ーバーサンプリング数分の1位相ずつ遅延させたクロッ
クで各シングルマッチドフィルタを動作させて得られた
相関を加算して、オーバーサンプリングした相関出力を
得るマッチドフィルタとしているので、動作クロックを
高速にすることなくオーバーサンプリングを実現するこ
とによって、相関精度を保持しながら消費電力を低減で
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマッチドフィルタの一構成例を示
すブロック図である。
【図2】本発明のマッチドフィルタにおける加算部の構
成例を示すブロック図である。
【図3】本発明のマッチドフィルタのシミュレーション
結果を示す説明図である。
【図4】一般的なスペクトラム拡散通信システムにおけ
る受信機の概略構成を示す説明図である。
【図5】従来のシングルマッチドフィルタの一例を表す
構成ブロック図である。
【図6】従来の2倍オーバーサンプリングマッチドフィ
ルタの一例を表す構成ブロック図である。
【図7】従来の2倍オーバーサンプリングマッチドフィ
ルタにおけるシミュレーション結果を示す説明図であ
る。
【図8】本発明のマッチドフィルタと従来の2倍オーバ
ーサンプリングマッチドフィルタとを比較するための説
明図である。
【符号の説明】
1…無線部、 2…復調部、 3…A/D変換部、 4
…マッチドフィルタ、5…RAKE合成部、 6…誤り
訂正部、 7…音声符号化/復号化部、 8…CPU
部、 11…入力信号保持部A、 12,12′…入力
信号保持部B、13…拡散符号保持部、 14,14′
…乗算部、 15,15′…2の補数変換部、 16,
16′…加算部、 17,17′…相関出力保持部、
21…1/2位相遅延クロック生成部、 22…第1の
シングルマッチドフィルタ、23…第2のシングルマッ
チドフィルタ、 24…加算部、 25…相関出力保持
部、 31…半加算器、 32…全加算器、 33…符
号ビット判別部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今泉 市郎 東京都中野区東中野三丁目14番20号 国際 電気株式会社内 Fターム(参考) 5K022 EE02 EE33 EE36 5K047 AA03 AA15 BB01 GG34 HH15 MM33 MM36 MM38

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号を1チップ間隔のクロックでサ
    ンプリングして保持し、拡散符号との相関を得るシング
    ルマッチドフィルタをオーバーサンプリング数設け、前
    記クロックをオーバーサンプリング数分の1位相ずつ遅
    延させたクロックで前記各シングルマッチドフィルタを
    動作させて相関を取得し、前記各相関を加算して、オー
    バーサンプリングした相関出力を得ることを特徴とする
    マッチドフィルタ。
  2. 【請求項2】 1チップ間隔のクロックを入力し、前記
    クロックと同じタイミングである第1のクロックと、前
    記第1のタイミングから1/2位相遅延した第2のクロ
    ックとを出力する位相遅延クロック生成部と、 入力信号を前記第1のクロックでサンプリング・保持
    し、拡散符号との相関を演算して第1の相関出力を取得
    する第1のシングルマッチドフィルタと、 入力信号を前記第2のクロックでサンプリング・保持
    し、拡散符号との相関を演算して第2の相関出力を取得
    する第2のシングルマッチドフィルタと、 前記第1の相関出力と前記第2の相関出力とを加算する
    加算部と、 前記加算された相関出力を前記第1のクロックと前記第
    2のクロックに同期して出力する相関出力保持部とを有
    することを特徴とするマッチドフィルタ。
  3. 【請求項3】 1チップ間隔のクロックを入力し、互い
    に均等に位相の異なるオーバーサンプリング数分のクロ
    ックを出力する位相遅延クロック生成部と、 前記各クロックで入力信号をサンプリング・保持し、拡
    散符号との相関を演算して相関出力を取得するオーバー
    サンプリング数分のシングルマッチドフィルタと、 前記各シングルマッチドフィルタからの相関出力を加算
    する加算部と、 前記加算された相関出力を前記各クロックに同期して出
    力する相関出力保持部とを有することを特徴とするマッ
    チドフィルタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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