JP2000182520A - カラー陰極線管の製造方法およびネッククラック防止用部材 - Google Patents

カラー陰極線管の製造方法およびネッククラック防止用部材

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JP2000182520A
JP2000182520A JP10355819A JP35581998A JP2000182520A JP 2000182520 A JP2000182520 A JP 2000182520A JP 10355819 A JP10355819 A JP 10355819A JP 35581998 A JP35581998 A JP 35581998A JP 2000182520 A JP2000182520 A JP 2000182520A
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JP
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neck
ray tube
color cathode
electron gun
peripheral surface
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Yoshiaki Kosaka
義明 高坂
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラー陰極線管の電子銃の電極間にノッキン
グ不足を生じることなく、ネックにおけるネッククラッ
クを防止する。 【解決手段】 カラー陰極線管のネック3の外径よりや
や大きい内径を有する金属リング11a、11bと、こ
の金属リング11a、11bの内周面に密着して積層さ
れた絶縁膜12a、12bとからなるネッククラック防
止用部材を、絶縁膜12a、12bがCRTのネック3
の外周面に密着するように取り付ける。アノードボタン
6を接地するとともに、金属リング11a、11bを導
電線14を用いて接地する。ステムピン部9を可変電圧
電源15の負極に接続し、交流または直流で−50〜−
75kVの高電圧を印加して、電子銃7の電極間に強制
的にスパークを発生させ、スポットノッキング工程を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、特に、カラー陰
極線管の製造時におけるスポットノッキング工程に適用
して好適なカラー陰極線管の製造方法およびネッククラ
ック防止用部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー陰極線管(以下、CRTと
略す)の製造において、電子銃の耐電圧特性を向上させ
るために、スポットノッキング工程が行われている。こ
のスポットノッキング工程とは、アノードボタンを接地
するとともに、ステムピン部に直流または交流で−50
〜−75kVのような高電圧を印加することによって、
管内に強制的にスパークを発生させ、電子銃の各電極表
面に付着している塵埃や蒸発物質などの異物を除去する
工程である。
【0003】ところが、このスポットノッキング工程に
おいては、アノードボタンとステムピン部との間に印加
する高電圧のため、電子がネックの外表面を伝わり、こ
のネックの内周面に接触している、電子銃の高電圧(H
V)電極のスプリングや、ネックの内部に設けられてい
る内装導電膜のエッジに沿面放電する。そして、この沿
面放電によって、絶縁破壊(ネッククラック)が生じる
ことがある。
【0004】そこで、このネッククラックを防止するた
めに、金属からなるリングをネックの外周面に装着し、
このリングを接地した後、アノードボタンとステムピン
部との間に高電圧を印加して、スポットノッキング工程
を行うという方法が考案された。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな方法を採用して、金属からなるリングをネックの外
周面に装着し、このリングを接地した後、ステムピン部
に−50〜−75kVという高電圧を印加することによ
りスポットノッキング工程を行うと、リングとステムピ
ン部との間に頻繁に放電が発生する。このような放電の
発生により、電子銃の電極間にノッキング不足が生じ、
スポットノッキング工程の本来の目的である電子銃の耐
電圧特性の向上に支障が生じるという問題がある。
【0006】したがって、この発明の目的は、スポット
ノッキング工程を行うときに、ノッキング不足を生じる
ことなくネッククラックを防止することができるカラー
陰極線管の製造方法を提供することにある。
【0007】また、この発明の他の目的は、カラー陰極
線管の製造におけるスポットノッキング工程において簡
便に使用することができ、ノッキング不足を生じること
なくネッククラックを防止することができるネッククラ
ック防止用部材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の第1の発明は、電子銃に電圧を印加する
スポットノッキング工程を有するカラー陰極線管の製造
方法において、カラー陰極線管のネックの外径よりやや
大きい内径を有する導電物からなるリング部と、リング
部の内周面にほぼ一定の厚みで被着された絶縁物とから
なるネッククラック防止用部材を、ネック外周面と絶縁
物とが密着するようにネックに取り付け、リング部を接
地した後、電子銃に電圧を印加して不要電子源を除去す
ることを特徴とするカラー陰極線管の製造方法である。
【0009】この発明の第2の発明は、カラー陰極線管
のネックの外径よりやや大きい内径を有する導電物から
なるリング部と、リング部の内周面にほぼ一定の厚みで
被着された絶縁物とからなることを特徴とするネックク
ラック防止用部材である。
【0010】上述のように構成されたこの発明によるカ
ラー陰極線管の製造方法およびネッククラック防止用部
材によれば、カラー陰極線管のネックの外径よりやや大
きい内径を有する導電物からなるリング部と、リング部
の内周面にほぼ一定の厚みで被着された絶縁物とからな
るネッククラック防止用部材を、ネック外周面と絶縁物
とが密着するようにネックに取り付け、リング部を接地
した後、電子銃に電圧を印加して、不要電子(ストレー
エミッション)源を除去するスポットノッキング時に生
じる沿面放電をリング部に吸収させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態につ
いて図面を参照しながら説明する。図1は、この発明が
適用されるCRTを示す。
【0012】図1に示すように、CRTのガラスバルブ
は、ファンネル1、パネル2、およびネック3から構成
されている。ファンネル1の内部のパネル2の裏面側に
は、パネル2と平行に蛍光面4が設けられており、この
蛍光面4の裏面側に距離を隔てて色選別機構(アパーチ
ャーグリル、AG)5が設けられている。また、アノー
ドボタン6がファンネル1のほぼ中央に設けられてい
る。このアノードボタン6は、後述するスポットノッキ
ング工程の際に接地することができるように構成されて
いる。
【0013】また、ネック3の内部には、電子銃7が設
けられている。図1Bに示すように、電子銃7は、カソ
ード、第1グリッドG1 、第2グリッドG2 、第3グリ
ッドG3 、第4グリッドG4 、第5グリッドG5 などか
ら構成されている。第5グリッドG5 にはスプリング8
の一端が接続されている。スプリング8の他端はネック
3の内周面に接触し、これによって電子銃7を固定する
ことができるように構成されている。また、ネック3の
一端には、外部へ導出された複数のステムピンからなる
ステムピン部9が設けられている。
【0014】また、ファンネル1とネック3との接続部
分の外周部には、偏向ヨーク10が設けられている。こ
の偏向ヨーク10は、電子銃7から出射された電子ビー
ムを偏向させて蛍光面4の隅々に照射させる。
【0015】次に、スポットノッキング工程について説
明する。まず、このスポットノッキング工程に用いるネ
ッククラック防止用部材について説明する。図2Aに示
すように、この一実施形態によるネッククラック防止用
部材は、2つの半円筒状の金属リング11a、11b
と、例えばシリコーンゴムからなる2つの半円筒状の絶
縁膜12a、12bとから構成されている。ここで、金
属リング11a、11bの内径(曲率半径)は、ネック
3の外径よりやや大きくされている。また、絶縁膜12
a、12bは、金属リング11a、11bの内側に積層
され、密着して設けられており、その厚さは例えば1〜
2mm程度である。また、図2Bに示すように、絶縁膜
12a、12bの管軸方向の長さは金属リング11a、
11bの管軸方向の長さより大きくされている。さら
に、金属リング11a、11bの一端には、例えば洗濯
ばさみのような構造の挟持部13が設けられている。挟
持部13は、把持部13a、13bのそれぞれの一端を
互いに閉じるようにしたときに他端が開き、把持部13
a、13bのそれぞれの一端に力を加えないときに図示
省略したスプリングにより他端が閉じ、絶縁膜12a、
12bの端が密着するように構成されている。また、金
属リング11a、11bに導電線14の一端が接続され
ており、導電線14の他端が外部に導出されている。そ
して、この導電線14を通じて、金属リング11a、1
1bが接地可能に構成されている。
【0016】次に、上述のネッククラック防止用部材を
用いて、図1に示すCRTの電子銃7の耐電圧特性を向
上させるためのスポットノッキング工程を行う。すなわ
ち、図3に示すように、まず、上述のネッククラック防
止用部材を、ネック3の内部の第5グリッドG5 (HV
電極)のスプリング8と内装導電膜3aとを覆う領域の
ネック3の外周面に取り付ける。次に、アノードボタン
6を接地するとともに金属リング11a、11bを導電
線14を用いて接地する。なお、図3においては、ネッ
ククラック防止用部材の挟持部13の図示を省略する。
【0017】次に、ステムピン部9の全てのステムピン
を、外部に設けられた可変電圧電源15の負極に接続
し、これらのステムピンに直流または交流で−50〜−
75kVの高電圧を印加する。これによって、電子銃7
の各電極間に強制的にスパークを発生させる。このよう
に、ステムピン部9に高電圧を印加する際に、湿度が高
い、ネック3が汚れているなどの要因があると、ネック
3の外表面に沿面放電が発生するが、この沿面放電はネ
ッククラック防止用部材の金属リング11a、11bに
吸収される。そのため、電子銃7のスプリング8の周辺
の部分や内装導電膜3aのエッジの周辺の部分におい
て、この沿面放電によるネッククラックの発生を防止す
ることができる。
【0018】以上説明したように、この一実施形態によ
るCRTの製造方法によれば、ネック3の内部のスプリ
ング8や内装導電膜3aの周辺の部分に、金属リング1
1a、11bと絶縁膜12a、12bとを積層して構成
したネッククラック防止用部材を、絶縁膜12a、12
bがネック3の外周面に接触するように取り付け、金属
リング11a、11bを導電線14を介して接地した
後、ステムピン部9に高電圧を印加して、スポットノッ
キング工程を行っていることにより、湿度が高い場合や
ネック3が汚れている場合などに発生しやすい沿面放電
を、金属リング11a、11bに吸収させることができ
る。これにより、スポットノッキング工程の際に、ネッ
ク3にネッククラックが生じるのを防止することができ
るので、印加電圧をさらに上昇させることができるとと
もに、湿度の管理やネック3の汚れなどを気にする必要
がなくなる。また、ネッククラック防止用部材をネック
3の外周面に取り付ける際に、金属リング11a、11
bとネック3との間に絶縁膜12a、12bを介してい
ることにより、ネッククラック防止用部材とステムピン
部9との間に放電が発生しないようにすることができる
ので、電子銃7の電極間においてノッキング不足を生じ
ることなく、スポットノッキング工程を行うことができ
る。また、絶縁膜12a、12bの管軸方向の長さを金
属リング11a、11bの管軸方向の長さより長くして
いることにより、ネッククラックをネック3の広い範囲
で防止することができる。
【0019】以上、この発明の一実施形態について具体
的に説明したが、この発明は、上述の一実施形態に限定
されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各
種の変形が可能である。
【0020】例えば、上述の一実施形態において挙げた
数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異な
る数値を用いてもよい。
【0021】また、上述の一実施形態においては絶縁膜
12a、12bの材料として、シリコーンゴムを採用し
ているが、それ以外の材料からなる絶縁膜を使用するこ
とも可能である。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の第1の
発明によるカラー陰極線管の製造方法によれば、絶縁物
からなる電気遮断部と電気を吸収する導電物からなる電
気吸収部(リング部)とから構成されるネッククラック
防止用部材を、電気遮断部がカラー陰極線管のネックに
接するように取り付け、電気吸収部(リング部)を接地
した後、電子銃に電圧を印加して不要電子源を除去する
ようにしていることにより、電子銃の電極間においてノ
ッキング不足を生じさせることなく、ネッククラックを
防止することができる。
【0023】また、この発明の第2の発明によるネック
クラック防止用部材によれば、カラー陰極線管の製造に
おけるスポットノッキング工程に簡便に用いることがで
き、電子銃の電極間においてノッキング不足を生じさせ
ることなく、ネッククラックを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態によるCRTおよびネッ
クの内部を示す略線図である。
【図2】この発明の一実施形態によるスポットノッキン
グ工程に用いられるネッククラック防止用部材の断面図
および側面図である。
【図3】この発明の一実施形態によるスポットノッキン
グ工程が行われる製造途中のCRTおよびネックの内部
を示す略線図である。
【符号の説明】
1・・・ファンネル、2・・・パネル、3・・・ネッ
ク、4・・・蛍光面、5・・・色選別機構、6・・・ア
ノードボタン、7・・・電子銃、9・・・ステムピン
部、11a、11b・・・金属リング、12a、12b
・・・絶縁膜、13・・・挟持部、13a、13b・・
・把持部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子銃に電圧を印加するスポットノッキ
    ング工程を有するカラー陰極線管の製造方法において、 カラー陰極線管のネックの外径よりやや大きい内径を有
    する導電物からなるリング部と、上記リング部の内周面
    にほぼ一定の厚みで被着された絶縁物とからなるネック
    クラック防止用部材を、ネック外周面と上記絶縁物とが
    密着するようにネックに取り付け、上記リング部を接地
    した後、電子銃に電圧を印加して不要電子源を除去する
    ことを特徴とする陰極線管の製造方法。
  2. 【請求項2】 カラー陰極線管のネックの外径よりやや
    大きい内径を有する導電物からなるリング部と、上記リ
    ング部の内周面にほぼ一定の厚みで被着された絶縁物と
    からなることを特徴とするネッククラック防止用部材。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 上記リング部の周面に切り欠きを設け、上記切り欠き
    に、ネックに取り付けるための挟持部が設けられている
    ことを特徴とするネッククラック防止用部材。
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