WO2024185143A1 - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、試料の観察像内の欠陥位置を速やかに特定し、検査スループットを上げることができる荷電粒子線装置を提供することを目的とする。本発明に係る荷電粒子線装置は、試料が有する欠陥の観察像におけるコントラストを強調することができる、光の波長と偏光方向の組み合わせを記述したデータベースを備え、前記組み合わせのうち少なくとも1つ以上を用いて、前記試料に対して前記光を照射し、前記組み合わせごとに前記観察像を生成し、前記観察像を用いて前記欠陥を検出する(図7参照)。

Description

荷電粒子線装置
 本発明は、荷電粒子線装置に関する。
 走査型電子顕微鏡(SEM)は、半導体デバイスの微細パターンを計測および検査するために用いられている。SEMは試料から放出される2次電子を検出するので、SEM画像のコントラストは試料の電子状態と形状を反映する。
 欠陥レビューSEMは、走査型電子顕微鏡(SEM)の応用装置である。半導体ウェーハ欠陥検査装置が検出した欠陥を、SEMを使って欠陥が認識できる程度の高倍率の画像情報へ変換するために、欠陥レビューSEMを使用する。したがって欠陥レビューSEMは、半導体等の電子デバイスの製造ラインにおいて、主に検査装置と一緒に使用される。ウェーハ欠陥検査装置は欠陥を検出し、欠陥位置座標を欠陥の情報としてリスト化し、ファイルとして出力する。検査したウェーハと検査結果ファイルを欠陥レビューSEMにロードする。レビューSEMは、検査済みウェーハとその検査結果(欠陥の位置座標情報)が記載されたファイルを取り込む。レビューSEMは、欠陥リストのファイルの位置情報に基づき、欠陥の正確な座標を特定する(位置出し)。レビューSEMは、その欠陥の写真を撮影し保存する。
 特許文献1は、試料に対して電子線を照射している間にその試料に対して照明光を当てることによって生じる試料内の電子状態の変化から、試料の材料や構造分布を、ナノメートル単位の分解能を持つ画像として取得する光アシストSEMを開示している。特許文献2は、SEMの視認性向上法として、照射する光の偏光と波長を制御することにより、試料のパターン形状のコントラストを高める技術を開示している。非特許文献1と2については後述する。
WO2020/194575 WO2020/053967
 欠陥レビューSEMの視野の中心を、欠陥リストファイルが記述している位置座標にセットしても、視野の中に欠陥が存在しない場合がある。その場合は視野の外に欠陥が存在することになるので、視野を広げる必要がある。空間分解能と視野はトレードオフの関係にあるので、欠陥の空間サイズが小さい場合は、視野を広げても欠陥を見つけることができないことがある。よって欠陥を探し出すためには狭い視野のまま探し回る必要があり、探索時間の増大を招く。したがって、試料の撮像画像内の欠陥位置を速やかに特定することができる技術が望まれる。
 特許文献1~2は、試料のパターン形状の画像コントラストを高める技術を記載している。コントラストを高めた観察像を視認することにより、欠陥形状などを識別することができると考えられる。他方で、欠陥画像を視認する前提として、観察画像内の欠陥位置をあらかじめ特定する(さらには、必要に応じて、その特定した欠陥位置の観察倍率を上げる)必要がある。すなわち、欠陥位置検出と欠陥観察は互いに別のプロセスであるので、特許文献1~2のように試料画像を明瞭に視認することができる技術を提供した場合であっても、欠陥位置を速やかに特定するためには、別の考慮が必要である。
 欠陥位置を速やかに特定するためには、例えば観察画像内の欠陥位置を装置によって自動的に識別することが望ましい。特許文献1~2記載の技術は、コントラストを高めた観察画像内の欠陥位置を速やかに特定するための具体的方法について、さらに検討する余地がある。
 本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、試料の観察像内の欠陥位置を速やかに特定し、検査スループットを上げることができる荷電粒子線装置を提供することを目的とする。
 本発明に係る荷電粒子線装置は、試料が有する欠陥の観察像におけるコントラストを強調することができる、光の波長と偏光方向の組み合わせを記述したデータベースを備え、前記組み合わせのうち少なくとも1つ以上を用いて、前記試料に対して前記光を照射し、前記組み合わせごとに前記観察像を生成し、前記観察像を用いて前記欠陥を検出する。
 本発明に係る荷電粒子線装置によれば、試料の観察像内の欠陥位置を速やかに特定し、検査スループットを上げることができる。本発明のその他の課題、構成、利点などについては、以下の実施形態の説明によって明らかとなる。
水平偏光と垂直偏光それぞれに対する電場増強率の概念図を示す。 σpixelをSEM空間分解能に対して示した典型的な概念図を示す。 正常サイズを有するパターンとサイズ異常のパターンそれぞれのLSPR特性を示す。 図1で示す特徴を持った欠陥付きパターンのSEM像の典型例を示す。 実施形態1に係る荷電粒子線装置1の構成図である。 光アシスト欠陥レビューSEMのGUIの1例を示す。 荷電粒子線装置1の動作フローチャートを示す。 光OFF時のホールパターンのSEM像を示す。 ホール形状に誘起するLSPRに対して非共鳴な波長を照明光に用いた場合のSEM像を示す。 ホール形状に誘起するLSPRに対して共鳴する波長を照明光に用いた場合のSEM像を示す。 ホール形状に誘起するLSPRに対して共鳴する波長を照明光に用いた場合のSEM像を示す。 式(3)で表されるCNRが最大化する条件を調べる手順を示す。 パターン切れ欠陥が頻発するホットスポットの検査画像を示す。 光アシストSEM画像の差分処理によりCNRを増大できることを示す。 パターン線幅狭窄化部を含む回路パターンの高解像SEM画像を示す。 図15のパターン回路の光アシストSEM像を示す。
<本発明の原理について>
 以下では本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の原理について説明する。まず広い視野で小さい欠陥を見つける手法について説明する。レビューSEMは撮影画像から欠陥を検出する。欠陥を特徴づける形状や材料が欠陥画像のコントラストを生み出すので、欠陥を発見するためにはSEMの空間分解能は欠陥サイズよりも十分小さいことが必要である。一方で視野と空間分解能はトレードオフの関係にあるので、視野を広げると空間分解能は低下し、欠陥形状を認識できなくなる。すなわち視野は欠陥形状の空間サイズによって制限される。以上のことから、広い視野で小さい欠陥を見つけるためには、形状以外の特徴で欠陥を検出する手法を確立しなければならない。
 本発明においては、局在表面プラズモン共鳴(LSPR)の波長特性が、ナノメートルサイズの形状変化に対して敏感であることを利用する。例えばパターン付き試料において生じるLSPRを考える。構造欠陥によって局所的にパターン形状が変化するとLSPRの波長特性が変化するので、パターンに共鳴する波長をもつ光を照明光として用いて試料を照射することにより、欠陥位置において電場増強率を変化させることができる。増強電場が励起キャリアを通して2次電子の強度を増大するので、欠陥位置において信号強度が局所的に変化する。局所的な信号強度の変化を利用することによってパターン中の欠陥を同定するためには、欠陥位置における信号強度の変化が背景信号ノイズよりも十分大きいことが必要である。そこで設計パターンの空間分解能を、背景信号ノイズが最小化するように最適化することにより、欠陥由来の信号と背景信号との間のコントラストを向上し、広い視野で欠陥を検出することが可能になる。
 次に、広い視野で小さい欠陥を分類する手法について説明する。これまでは欠陥をその信号形状などによって分類してきた。欠陥を特徴づける形状を認識できなくなるほど空間分解能を大きくすると、欠陥を形状により分類することは不可能になる。そこで欠陥を分類する手段として、LSPRが波長特性および偏光異方性を持つことを利用する。例えばホールが2次元的に規則正しく並ぶパターン付き試料において生じるLSPRを考える。また、本明細書では偏光は試料面内方向のみを考える。隣り合うホールが構造欠陥によってつながる場合、つながる方向に平行な偏光と垂直な偏光を比較すると、LSPRの波長特性に異方性が現れる。したがって、互いに垂直な偏光照明下の欠陥信号を比較することにより、欠陥の異方性分類が可能になる。
 本発明の動作原理の詳細について説明する。試料に対して光を照射することにより生じるフェルミ面近傍の励起電子が、電子線励起による2次電子の放出量を増大させる。パルス光照射下における電子線1パルスあたりの2次電子の放出量は、試料による光エネルギーの吸収量に比例すると仮定すると式(1)となる。S(x,y)は試料表面の位置(x,y)における光照射による放出2次電子の増幅量である。εmaterialは試料の誘電率である。εは背景の誘電率でありここでは真空に相当する。Eは電場強度である。2次電子の脱出長はDである。Tはパルス光のパルス幅であり、励起電子の寿命tdecayより十分短いとした。tdelayは光パルスと電子線パルスとの間の試料入射時間の差である。Iは電子線の照射電荷である。試料面の法線方向をZ、真空との界面をz=0とした。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 誘電率実部が負となるような波長領域においては、ナノメートルサイズの構造によってLSPRが生じることが報告されている(非特許文献1)。そのような局所電場増強による電子励起は、光電子放出像における強度の増強として確認されている(非特許文献2)。このことから光照射により、LSPRによって増強した励起電子分布を反映したSEM像が取得できると期待される。
 光照射時の1ピクセルあたりのSEM信号spixelは式(2)により記述できる。ただし積分範囲は着目するピクセル範囲に限る。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
 パターン付き試料のピクセルあたりの強度をspixel pattern、ディフェクトを含むピクセルの強度をspixel defect、ピクセルあたりのノイズ量をσpixelとすると、広い視野で信号コントラストから欠陥を検出するためには、式(3)で表される欠陥信号のコントラスト対ノイズ比(CNR)をできるだけ高めることが必要になる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003
(CNRを高める原理その1:偏光方向)
 式(3)右辺の分子が、照明光の波長と偏光方向を選ぶことにより最大化できることについて説明する。LSPRはナノメートルサイズの形状に対して敏感であるので、構造欠陥によってパターン形状に変化が生じるとLSPRの波長特性が変化する。水平偏光と垂直偏光に対してそれぞれλ ←→、λ ↓↑の共鳴ピークを持ったパターン形状において、構造欠陥によって共鳴ピークがそれぞれλ ←→、λ ↓↑へ変化した場合を考える。ただし水平偏光はパターンの周期性または構造を特徴づける軸方向であり、垂直方向はパターン面内方向のうち水平偏光と直行する成分とした。
 図1は、水平偏光と垂直偏光それぞれに対する電場増強率の概念図を示す。照明の偏光を水平、波長をλ ←→とした場合、パターン上では電場増強が最大化されるが、欠陥位置では電場増強はほとんどない。照明の偏光を垂直、波長をλ ↓↑とした場合、パターン位置と欠陥位置との間で増強度にほとんど変化がない。よってこのような波長特性を持つ欠陥付きパターンにおいては、偏光を水平、波長を ←→とすることにより、式(3)右辺の分子を最大化できることがわかる。
(CNRを高める原理その2:空間分解能とパターンピッチ)
 式(3)右辺の分母が、SEMの空間分解能を最適化することにより最小化できることをについて説明する。σpixelをパターン付き試料の正常部における信号強度spixel patternの標準偏差で定義すると、σpixelは、試料の形状起因の項と、電子の離散性に起因する項とを用いて以下のように表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004
 SEM空間分解能またはピクセルサイズを適切に設定することにより、式(4)を最小化、つまりCNRを最大限高めることができることについて説明する。以下では互いに直行する方向に周期パターンを持ち、かつそれぞれの方向のパターンピッチが一致するパターン付きの試料を考える。σstructは試料パターンに起因するピクセル間の信号ばらつきであるので、SEM空間分解能またはピクセルサイズがパターンを特徴づける空間スケールより十分小さい場合に最大化し、パターンピッチ近づくと最小化する。
 図2は、σpixelをSEM空間分解能に対して示した典型的な概念図を示す。分解能の増加に対してノイズは単調に減少し、パターンピッチ付近で最小になることがわかる。設計パターンに対して適切な空間分解能やピクセルサイズを選ぶことにより、ノイズレベルを最小化できる。
(CNRを高める原理その3:差分画像)
 正常なパターンからの信号を背景とすることにより、式(4)右辺の第1項を最小化できることについて説明する。ダイ間でパターンを比較するダイtoダイ検査を考える。正常パターンにおけるLSPR特性は異なるダイ間で同一であるので、異なるダイ間の差分画像を生成することにより、正常部における信号強度σstructはキャンセルされる。すなわち式4のσstructを最小化することができる。この方法は、試料の正常部における信号強度の標準偏差を最小化することに相当する。異なるダイの同じ正常部における観察像の差分を取ることにより、欠陥画像が残るとともに、その欠陥画像のコントラストが強調されると考えることができる。
 光アシストSEM信号強度が光波長特性をもつことを利用してパターンの寸法異常を検査する方法について説明する。パターン寸法に異常が生じると、LSPRによる電場増強度のピーク波長が短波長にシフトする例を考える。
 図3は、正常サイズを有するパターンとサイズ異常のパターンそれぞれのLSPR特性を示す。パターン寸法が設計中央値である正常部のLSPR特性を直線で示し、狭窄化により異常とみなされる寸法となっている異常部のLSPR特性を点線で示す。正常部と異常部のLSPR電場増強率が互いに等しくなる波長をλthとする。入射光波長λ>λthにおいて正常部の電場増強度が寸法異常部の電場増強度より大きく、入射光波長λ<λthにおいて正常部の電場増強度が寸法異常部の電場増強度より小さい。λthを基準に長短波長の光アシストSEM信号強度を比較することによって、パターン寸法異常をLSPRの電場増強度の変化として捉えることができる。
<実施の形態1>
 図4は、図1で示す特徴を持った欠陥付きパターンのSEM像の典型例を示す。SEM像のピクセルサイズはパターンピッチと同じ値にした。欠陥は視野の中心に位置する。104は照明光なしのSEM像、105は照明の偏光を水平、波長をλ ←→とした場合のSEM像、106は照明の偏光を垂直、波長をλ ↓↑とした場合のSEM像を示す。画像コントラストは信号強度に対応し、黒における信号強度が最も弱く、白が最も強い。
 画像104に対して105、106は非常に明るい。これは照明によってパターン形状に由来する2次電子が増大するからである。104の欠陥位置に着目すると、SEMの分解能が欠陥形状より粗いので欠陥を確認できない。105においては欠陥を信号強度の減少として確認できる。106の欠陥位置に着目すると、信号強度はパターン信号と同様であるので欠陥を認識できない。以上のことから図1の波長特性を持つ欠陥付きパターンにおいては、偏光を水平、波長をλ ←→とすることによって式(3)が最大化するので、SEMの分解能が粗くても信号強度のコントラストから欠陥を検査できることがわかる。
 パターンに生じるLSPRの偏光および波長特性は、パターン部分の材質、形状、サイズ、配列方向、ピッチ、凸凹デューティー比に依存する。さらに形状欠陥に生じるLSPRの偏光および波長特性は、パターン形状を変化させる要素によって決定される。例えば凹を埋めるか、凸を削るか、形状変化の方向などである。よって式(3)を最大化して欠陥を検査するためには、装置に読み込んだウェーハの材質とパターン、検査したい欠陥種類に合わせて偏光と波長の組を複数設定することが必要である。読み込んだウェーハごとにそのようなパラメータを都度探すのは非常に時間がかかってしまい検査スループットを著しく低下する。欠陥検査のスループットを向上するためには、考えられるパターンや材料、形状とそこに生じる欠陥を分類し、分類ごとにLSPR特性を計算、または実験的に調査し、式(3)を最大化する波長と偏光のデータベースを用意することが必要である。そのようなデータベースの準備手順は後述する。
 図5は、本実施形態1に係る荷電粒子線装置1の構成図である。荷電粒子線装置1は、欠課レビューSEMとして構成されている。荷電粒子線装置1は、試料8に対して電子線30(1次荷電粒子)を照射することにより試料8の観察像を取得する、走査型電子顕微鏡として構成されている。荷電粒子線装置1は、電子光学系、ステージ機構系、電子線制御系、光照射系、メインコンソール16(コンピュータ)を備える。
 電子光学系は、電子銃2、偏向器3、電子レンズ4、検出器5により構成されている。ステージ機構系は、XYZステージ6、試料ホルダ7により構成されている。電子線制御系は、電子銃制御部9、偏向信号制御部10、検出制御部11、電子レンズ制御部12により構成されている。ステージ制御系はステージドライバー15、ステージ位置司令部22により構成されている。光照射系は、光源13、光制御部14、ガラス窓27により構成されている。メインコンソール16はさらに、画像形成系とデータ入出力系を備える。画像形成系は、光信号と同期した検出サンプリング機能を備えた画像処理部17、画像信号処理部19、によって構成されている。データ入出力系は、電子線30の撮像条件の入力設定部21、ヒューマンインターフェイス20、外部データ入出力部25、欠陥データベース23、によって構成されている。
 電子銃2より加速された電子線30は、電子レンズ4によって集束され、試料8に対して照射される。偏向器3は、試料8上に対する電子線30の照射位置を制御する。試料8の位置はXYZステージ6が制御する。メインコンソール16はステージドライバー15を介してXYZステージ6を制御する。検出器5は、電子線30を試料8に対して照射することにより試料8から放出される放出電子(2次荷電粒子)を検出する。入力設定部21は、加速電圧、照射電流、偏向条件、検出サンプリング条件、電子レンズ条件、XYZステージ位置などをユーザが指定入力するための機能部である。
 光源13は、試料8に対し照射する光を出射する。光源13は、出力波長が紫外線から近赤外までの領域で様々なスペクトルを出力可能なレーザであり偏光面、光強度、スペクトル、出力タイミング、パルス幅などのパラメータを変更できる。光源13より放出された光は、装置筐体26に具備されたガラス窓27を介して、真空中に設置された試料8に対して照射される。光源13は、例えば波長変換部/偏光制御部/強度制御部を備えることができる。波長変換部は光スペクトルを変更可能な部品であり、例として、光パラメトリック増幅器を用いた波長変換があり、光ファイバを利用した自己位相変調による白色化があり、光学フィルタを利用した狭線幅化やスペクトル成型がある。偏光制御部は、光の偏光面を変更することが可能な部品であり、例として、ワイヤーグリッドタイプや材料自体が有する複屈折現象を利用した結晶タイプがある。強度制御部は、例えば波長板と偏光ビームスプリッタの組み合わせで光強度を制御することができる。光制御部14は、光源13が出射する物理的特性を表す光パラメータを制御する。ユーザは入力設定部21を介して、光パラメータを光制御部14に対して指定する。
 図6は、光アシスト欠陥レビューSEMのGUIの1例を示す。荷電粒子線装置1は、欠陥検査装置から出力された欠陥リストが記載されたウェーハ上欠陥位置を入力として、検査を実施してその結果を出力する。401は読み込んだウェーハのID、402は外部から入力した欠陥リストを記入したファイルの名前、406は外部から入力したウェーハのデザインパターンを表示する。403はユーザが設定する項目を表示する。目標欠陥の項にはどんな欠陥を検査するかを指定し、ここでは例としてH、I、Vの3種類の欠陥を検査項目としている。種類と数はユーザが変更可能である。電子の項には電子銃2のパラメータを設定する。設定項目としては、欠陥検査時の拡大倍率、画像撮影時の拡大倍率、トリガーに対する電子銃の発射タイミングを決めるDelay、などがある。404は光設定項目を表示する。404は、欠陥データベース23の内容にしたがって、材料とデザインパターンと検査欠陥に応じてメインコンソール16が自動的に決定するものである。光パラメータのプロファイルは、指定した目標欠陥を全て分類するために必要な数だけ作成される。光プロファイルには照明を特徴づける量が表示され、例として偏光の種類、偏光の主軸の角度、中心波長、出力が設定される。405は検査結果の例を表示する。Noカラムは402の欠陥リストに記載される欠陥の番号を示す。検出カラムは、その番号と紐づいた座標付近で欠陥が検出されたか否かを示し、検出された場合は検出したウェーハ上の座標(X,Y)をさらに示す。分類カラムは、検出した欠陥が403で設定したターゲットのどれに相当するかを示す。SEMファイルカラムは座標(X,Y)において撮影したSEM像のファイル名を記す。
 図7は、荷電粒子線装置1の動作フローチャートを示す。以下図7の各ステップについて説明する。
(図7:ステップS701~S702)
 メインコンソール16は、試料8の設計パターン(図6の406)と、欠陥検査装置が出力する欠陥種別および欠陥位置を列挙した欠陥リスト(図6の402)とを読み込む(S701)。設計パターンは、形状パターンの種別、サイズ、個数、などの設計値についての情報を含む。メインコンソール16は、設計パターンに基づき、最適な電子パラメータ(空間分解能と視野)を設定する(S702)。
(図7:ステップS703)
 メインコンソール16は、設計パターンと欠陥リストの組み合わせにしたがって、欠陥を分類するために必要な光照射パラメータ(光プロファイル)の組み合わせを決定する。この組み合わせは欠陥データベース23を参照することによって決定される。欠陥データベース23は、設計パターンと欠陥種別の組み合わせごとに、その欠陥種別を検出するのに適した光プロファイルの候補(1つでもよいし複数でもよい)を記述している。図6の目標欠陥欄には、欠陥リストが記述している欠陥種別のうち、ユーザが検出対象として指定するものを入力することができる。メインコンソール16は、指定された欠陥種別に基づき、欠陥データベース23が記述している欠陥種別と光プロファイルとの間の対応関係にしたがって、光プロファイルを決定する。欠陥データベース23の詳細は後述する。
(図7:ステップS704~S705)
 メインコンソール16は、欠陥リストが記述している欠陥個数だけ、以下のステップS705~S711を繰り返す(S704)。メインコンソール16は、欠陥リストNo.iの座標に試料8を移動させる(S705)。
(図7:ステップS706)
 メインコンソール16は、S703において決定した光プロファイルの個数だけ、以下のステップS707~S709を繰り返す。
(図7:ステップS707)
 メインコンソール16は、光プロファイルjを用いて試料8を照明するとともに、後述する高倍率SEM像よりも低倍率のSEM像を撮影する。メインコンソール16は、撮影したSEM像が欠陥を含むか否かを判定する。判定手法の具体例については、観察像の具体例と併せて後述する。
(図7:ステップS707:補足)
 メインコンソール16は、欠陥リストが記述している欠陥座標およびその周辺において欠陥を探索してもよい。S707においてはS711よりも低倍率の画像を用いるので、広視野を用いて効率的に欠陥を探索することができる。
(図7:ステップS708~S709)
 メインコンソール16は、観察像が欠陥を含む場合は(S708:Yes)、その光プロファイルjに対して欠陥検出したの旨のフラグをセットする(例えばフラグの値を1にセットする)(S709)。メインコンソール16は、光プロファイルjのフラグの組み合わせに基づき、欠陥種別を分類する。観察像が欠陥を含まない場合は(S708:No)、次の光プロファイル(jを1つインクリメントする)について、S706に戻って同様の処理を繰り返す。
(図7:ステップS710~S712)
 メインコンソール16は、欠陥を検出した光プロファイルについて(S710:Yes)、欠陥を検出した座標の高倍率SEM像を撮影する(S711)。メインコンソール16は、欠陥検出の結果を検査結果ファイル(検査結果405の内容を記述したデータファイル)に対して記録する。欠陥を検出しなかった光プロファイルについても(S710:No)、欠陥検出の結果を記録する。メインコンソール16は、以上によって作成した検査結果ファイルを、適当な記憶装置上に出力する。
 図8は、光OFF時のホールパターンのSEM像を示す。SEM像の倍率は高倍率である。横に2つ並んだホールがつながる欠陥が画像中央に確認できる。欠陥データベース23は、このような欠陥部分と正常なホールパターン部分との間の信号コントラストを最大化する光パラメータを記述する。欠陥データベース23を構築するためには、例えば様々な光プロファイルを用いて欠陥の観察像を取得することにより、欠陥を良好に観察することができる光プロファイルを特定することが考えられる。図9~図11を用いてその例を説明する。
 図9は、ホール形状に誘起するLSPRに対して非共鳴な波長を照明光に用いた場合のSEM像を示す。図8に比べて全体が明るくなっていることが分かる。これは光励起によりウェーハ全体の2次電子放出量が増加したからである。ただしLSPRはホール形状に対して共鳴しないので、欠陥部分と正常ホールパターンともに、コントラストが十分ではない。したがってこのときの波長は、図9の欠陥を検出するには適していないことが分かる。
 図10は、ホール形状に誘起するLSPRに対して共鳴する波長を照明光に用いた場合のSEM像を示す。入射偏光は垂直偏光である。欠陥部分と正常なホールパターン部分ともに、パターン端部において局所的な信号の増強が確認できる。
 図11は、ホール形状に誘起するLSPRに対して共鳴する波長を照明光に用いた場合のSEM像を示す。入射偏光は水平偏光である。正常なホールパターン部分はパターン端部において局所的な信号の増強が確認できるが、欠陥部分においては局所的な信号の増強は確認できない。
 図10と図11を比較することにより、垂直偏光に対してコントラストが強調される欠陥(ここではホール間を接続する欠陥)を検出することができる。さらに、欠陥が延伸する方向(ここでは図面上の左右方向)を検出することができる。例えば図10と図11との間の差分画像を生成することにより、ホール間を接続する欠陥の位置および方向を強調した欠陥画像を得ることができる。具体例は後述する。
 図9~図11に示すように、欠陥を強調することができる波長および偏光方向の組み合わせを様々に変えながら観察像を生成することにより、欠陥種別ごとに、その欠陥コントラストを観察像上で強調することができる光プロファイルを特定することができる。欠陥データベース23は、その光プロファイルと欠陥種別を対応付けて記録する。この対応関係は、設計パターン(図8~図11においてはホールパターン)ごとに記録することができる。したがってS703においては、設計パターンと欠陥リストの組み合わせに基づいて、その欠陥を検出するのに適した光プロファイル候補を選別することができる。
 図12は、式(3)で表されるCNRが最大化する条件を調べる手順を示す。図8、図9、図10、図11をパターンピッチごとに区分積分し、spixelの面内分布を評価した。図12はその面内分布像である。601は図8の積分、602は図9の積分、603は図10の積分、604は図11の積分結果である。明らかに604が欠陥信号とパターン信号との間の輝度差が大きい。すなわち式(3)が最大化していることが分かる。このように水平偏光照明で異方的にコントラストが向上する欠陥をH欠陥と分類する。同様に垂直偏光照明でコントラストが向上する欠陥をV欠陥、コントラストの向上に偏光依存がない欠陥をI欠陥と呼ぶ。同様な手法であらゆるパターン形状に生じる欠陥を分類することにより、欠陥データベース23を作成する。
 以上の手順により、欠陥データベース23は、欠陥分類とその欠陥の画像コントラストが最も高い偏光方向および波長(光プロファイル)との組み合わせを、欠陥分類ごとに記述したレコードを保持することになる。メインコンソール16は、S703において、欠陥データベース23が記述している光プロファイルを列挙し、列挙した光プロファイルをそれぞれ用いて、欠陥の低倍率SEM像を取得する。これによりS707~S708において、欠陥のコントラストが強調される光プロファイルjを用いて、SEM像上で欠陥を検出することができる。この欠陥検出手法は、CNRを高める原理その1に対応する。
<実施の形態1:まとめ>
 本実施形態1に係る荷電粒子線装置1は、欠陥の有無によってLSPR特性が大きく変化する光パラメータを選択することにより、欠陥位置を信号強度の局所的な変化で同定することができる。これにより、広い視野の欠陥同定と欠陥分類機能を向上した高機能欠陥調査SEM装置を提供することができる。視野を広げることにより、欠陥検出のスループットを向上させることができる。さらに、欠陥コントラストを強調することができる照明光の偏光方向を記述した欠陥データベース23を用いることにより、欠陥を自動的に検出および分類することができる。
<実施の形態2>
 本発明の実施形態2では、パターンが切れ欠陥が頻発するホットスポットにおいて、欠陥構造に起因したLSPRによる信号増強によって欠陥を高感度検査する動作例について説明する。荷電粒子線装置1の構成は実施形態1と同様である。
 図13は、パターン切れ欠陥が頻発するホットスポットの検査画像を示す。701は正常な回路パターンの高解像SEM画像、702はパターン切れ欠陥を含む回路パターンの高解像SEM画像を示す。702の丸で囲まれた箇所にパターン切れ欠陥が発生している。パターン切れ構造において生じるLSPR条件を満たす光を入射した際の光アシストSEM画像を703と704に示す。パターン切れ構造における信号強度の増強は、式(3)の分子の増大、すなわちCNRの増大を意味する。
 図14は、光アシストSEM画像の差分処理によりCNRを増大できることを示す。図14は、正常パターンの光アシストSEM画像703とパターン切れ構造を含む回路パターンの光アシストSEM画像704の差分画像を示す。パターン切れ構造の信号と背景信号との間のコントラストが増大していることがわかる。これは式(4)の右辺第1項である構造由来の背景信号σ structが減少したためである。ホットスポットに生じる欠陥信号のCNRをできるだけ高め高感度検査が可能となる。この欠陥検出手法は、CNRを高める原理その3に対応する。メインコンソール16は、S707~S708において、以上の原理を用いてパターン切れ欠陥を検出できる。
 パターン切れ欠陥が発生する位置、短絡方向、短絡形状などは、欠陥ごとに様々であるので、パターン切れ欠陥の種別をあらかじめ分類してその種別ごとに適した光プロファイルを特定することは、必ずしも容易ではない。したがって、図13~図14が示すような差分画像を用いる手法が有用である。ただしパターン切れ欠陥は、2つの正常パターンが間隔を隔てて比較的近接して配置されている箇所において短絡欠陥として発生しやすい傾向がある。すなわちパターン切れ欠陥を検出するためには、その短絡部分のサイズおよび方向を検出するのに適した光プロファイルを用いることが望ましい。したがって欠陥データベース23は、設計パターンが記述している正常パターンのサイズ、形状、パターン間隔などに応じて、短絡欠陥を検出するのに適した光プロファイルをあらかじめ記述しておくことが望ましい。
 本実施形態においては、パターンが切れ欠陥が頻発するホットスポットにおいて、パターン切れ欠陥を高感度で検出することができる。また実施形態1で説明したように、検査スループットが高いので、パターン切れ欠陥を高速に検出することができる。
<実施の形態3>
 本発明の実施形態3では、LSPR特性がパターン線幅依存性を持つことを利用し、所望の寸法範囲を満たせないといった欠陥が頻発するホットスポットにおいて、寸法異常を信号強度から検査する光アシストSEM装置について説明する。
 図15は、パターン線幅狭窄化部を含む回路パターンの高解像SEM画像を示す。パターン線幅狭窄化部を3か所持つことがわかる。ここでいう狭窄部は、1つの線状パターンの内部において、線幅が他の部分よりも狭くなっている箇所のことである。同様に線幅が他の部分よりも広くなっている箇所も、線幅異常欠陥である。
 図16は、図15のパターン回路の光アシストSEM像を示す。801は入射波長λ>λthのときのSEM像(図3参照)、802は入射波長λ<λthのときのSEM像である。801は設計中央値の線幅部の信号が増強され、802は狭窄部の信号が増強されている。803は802と801との間の差分画像である。狭窄部を信号強度から判別可能であるので、信号強度から線幅異常を検査できる。その他の線幅異常についても同様の手法により検査できる。メインコンソール16は、S707~S708において、以上の原理を用いて線幅異常欠陥を検出できる。
<本発明の変形例について>
 本発明は、上述した実施形態に限定されるものでなく、様々な変形例を含んでいる。例えば、上述した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備える必要はない。また、ある実施形態の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることもできる。また、各実施形態の構成の一部について、他の実施形態の構成の一部を追加、削除または置換することもできる。
 以上の実施形態のS707~S708において、メインコンソール16は、(CNRを高める原理その2:空間分解能とパターンピッチ)で説明した原理にしたがって、空間分解能をパターンピッチになるべく近づけた上で観察像を生成することにより、欠陥を検出してもよいことを付言しておく。
 以上の実施形態において、メインコンソール16は、試料8の観察像(欠陥を含むものと含まないものいずれであってもよい)をユーザインターフェース上で提示してもよい。例えば図6のユーザインターフェースにおいて、SEMファイル名をダブルクリックすると、図8~図11、図13~図14、図15~図16、などで例示した観察画像を提示してもよい。
 以上の実施形態において、メインコンソール16およびメインコンソール16が備える各機能部は、これらの機能を実装した回路デバイスなどのハードウェアによって構成することもできるし、これらの機能を実装したソフトウェアをCPU(Central Processing Unit)などの演算装置が実行することによって構成することもできる。あるいはこれらのうち少なくともいずれかを備えたコンピュータによって構成することもできる。
 以上の実施形態において、荷電粒子線装置1の例としてレビューSEMを説明したが、その他の荷電粒子線装置において欠陥のコントラストを光照射によって強調する場合も、本発明の原理を適用することができる。
1:荷電粒子線装置
2:電子銃
5:検出器
13:光源
14:光制御部
16:メインコンソール

Claims (13)

  1.  試料に対して荷電粒子線を照射する荷電粒子線装置であって、
     前記試料に対して1次荷電粒子を照射する荷電粒子源、
     前記試料に対して照射する光を出射する光源、
     前記1次荷電粒子を前記試料に対して照射することにより前記試料から生じる2次荷電粒子を検出する検出器、
     前記検出器が検出した前記2次荷電粒子を用いて前記試料の観察像を生成するコンピュータ、
     前記光の物理的特性を表す光パラメータを制御する光制御部、
     前記試料が有する欠陥の前記観察像におけるコントラストを強調することができる、前記光の波長と前記光の偏光方向の組み合わせを記述したデータベース、
     を備え、
     前記光制御部は、前記組み合わせのうち少なくとも1つ以上を用いて、前記試料に対して前記光を照射し、
     前記コンピュータは、前記光制御部が用いる前記組み合わせごとに前記観察像を生成し、
     前記コンピュータは、前記観察像を用いて前記欠陥を検出する
     ことを特徴とする荷電粒子線装置。
  2.  前記コンピュータは、前記観察像を用いて前記欠陥を検出する際には、第1倍率で前記観察像を生成し、
     前記コンピュータは、前記観察像を用いて検出した前記欠陥の位置において、前記第1倍率よりも高倍率の第2倍率で前記観察像を生成し、
     前記コンピュータは、前記観察像を用いて前記欠陥を検出する際には、前記第1倍率で生成した前記観察像を用いて前記欠陥を探索することにより、前記欠陥の位置を特定した後よりも広い視野範囲で、前記欠陥を検出する
     ことを特徴とする請求項1記載の荷電粒子線装置。
  3.  前記コンピュータは、前記試料上に形成されている形状パターンの設計値を記述した設計パターンデータを取得し、
     前記コンピュータは、前記欠陥の種別のリストを記述した欠陥リストを取得し、
     前記コンピュータは、前記設計値と前記種別と前記組み合わせの候補との間の対応関係を取得し、
     前記コンピュータは、前記種別のうち検出対象とするものと、前記設計値とを指定する指定入力を受け取り、その指定入力にしたがって前記対応関係を参照することにより、前記組み合わせの候補を特定し、
     前記コンピュータは、前記特定した前記組み合わせの候補を用いて、前記欠陥を検出する
     ことを特徴とする請求項1記載の荷電粒子線装置。
  4.  前記データベースは、前記欠陥の種別ごとに前記組み合わせを記述しており、
     前記コンピュータは、前記欠陥を検出したときの前記光において用いられた前記組み合わせに基づき、前記欠陥の種別を分類する
     ことを特徴とする請求項1記載の荷電粒子線装置。
  5.  前記コンピュータは、前記試料上に形成されている形状パターンの設計値を記述した設計パターンデータを取得し、
     前記コンピュータは、前記設計パターンデータが記述している前記形状パターンのパターンピッチと、前記観察像の空間分解能との間の差分を最小化するように、前記観察像を生成する
     ことを特徴とする請求項1記載の荷電粒子線装置。
  6.  前記コンピュータは、同じ形状パターンを有する第1試料と第2試料それぞれについて同じ個所の前記観察像を生成することにより、前記第1試料の第1観察像と前記第2試料の第2観察像を生成し、
     前記コンピュータは、前記第1観察像と前記第2観察像との間の差分画像を生成し、
     前記コンピュータは、前記差分画像を用いて前記欠陥を検出する
     ことを特徴とする請求項1記載の荷電粒子線装置。
  7.  前記データベースは、
      前記試料上に形成されている形状パターンのサイズが第1サイズであるとき前記コントラストを強調することができる、前記光の第1波長、
      前記試料上に形成されている形状パターンのサイズが第2サイズであるとき前記コントラストを強調することができる、前記光の第2波長、
     を記述しており、
     前記光制御部は、前記第1波長と前記第2波長をそれぞれ用いて前記光を照射し、
     前記コンピュータは、前記第1波長を用いて前記光を照射しているときにおける前記試料の第1観察像を生成し、
     前記コンピュータは、前記第2波長を用いて前記光を照射しているときにおける前記試料の第2観察像を生成し、
     前記コンピュータは、前記第1観察像と前記第2観察像を比較することにより、前記形状パターンのサイズ異常を、前記欠陥として検出する
     ことを特徴とする請求項1記載の荷電粒子線装置。
  8.  前記光制御部は、第1偏光方向と第2偏光方向をそれぞれ用いて前記光を照射し、
     前記コンピュータは、前記第1偏光方向を用いて前記光を照射しているときにおける前記試料の第1観察像を生成し、
     前記コンピュータは、前記第2偏光方向を用いて前記光を照射しているときにおける前記試料の第2観察像を生成し、
     前記コンピュータは、前記第1観察像と前記第2観察像を比較することにより、前記第1偏光方向または前記第2偏光方向のうちいずれかに対して前記コントラストが強調される特性を有する、前記欠陥を検出する
     ことを特徴とする請求項1記載の荷電粒子線装置。
  9.  前記試料は、2つ以上のホールが間隔を隔てて配置された形状パターンを有し、
     前記コンピュータは、前記第1観察像と前記第2観察像を比較することにより、前記ホール間を接続する前記欠陥を検出するとともに、その欠陥が前記ホール間において延伸する方向を検出する
     ことを特徴とする請求項8記載の荷電粒子線装置。
  10.  前記試料は、間隔を隔てて配置された2つの形状パターンを有し、
     前記コンピュータは、前記差分画像を用いて前記欠陥を検出することにより、前記2つの形状パターン間の前記間隔が短絡することによって生じた前記欠陥を検出する
     ことを特徴とする請求項6記載の荷電粒子線装置。
  11.  前記データベースは、前記間隔が短絡することによって生じる前記欠陥のコントラストを前記差分画像上で強調することができる前記波長または前記偏光方向のうち少なくともいずれかを記述しており、
     前記光制御部は、前記データベースが記述している前記波長または前記偏光方向にしたがって前記光を照射することにより、前記間隔が短絡することによって生じる前記欠陥を前記差分画像上で強調させる
     ことを特徴とする請求項10記載の荷電粒子線装置。
  12.  前記試料は、線状パターンを有し、
     前記コンピュータは、前記第1観察像と前記第2観察像を比較することにより、前記線状パターンのうち線幅が他の部位とは異なる箇所を、前記欠陥として検出する
     ことを特徴とする請求項7記載の荷電粒子線装置。
  13.  前記コンピュータは、
      前記観察像、
      前記観察像に含まれる前記欠陥の画像、
      前記組み合わせ、
     のうち少なくともいずれかを提示するユーザインターフェースを提供する
     ことを特徴とする請求項1記載の荷電粒子線装置。
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