WO2024142612A1 - 骨伝導音響モジュールおよび音響システム - Google Patents

骨伝導音響モジュールおよび音響システム Download PDF

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丈洋 小野松
北野 哲
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ピエゾ素子と、ピエゾ素子に当接し、ピエゾ素子の振動を骨に伝える骨伝導部材と、ピエゾ素子および骨伝導部材を直接的または間接的に支持する支持部材と、を備え、ピエゾ素子は、骨伝導部材と当接する第1の平面と、第1の平面の反対側である第2の平面とを備え、支持部材は、第1の平面側に、支持部材を開放した第1開放部と、第2の平面側に、支持部材を開放した第2開放部と、を備えている、骨伝導音響モジュール。

Description

骨伝導音響モジュールおよび音響システム
 本開示は、骨伝導音響モジュールおよび音響システムに関する。
 本願は、2022年12月28日に日本に出願された特願2022-212386号及び特願第2022-212390号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
 従来からヘッドホン装置からの外部に対する音響の音漏れが課題になっている。例えば、特許文献1には、振動を発生する圧電素子と、圧電素子に結合された骨伝導部材と、圧電素子を内部に実装する筐体と、骨伝導部材を筐体に接続するための小さな音響インピーダンスを有する接続部材を備えるヘッドセットが開示されている。
特開2017-5547号公報
 しかし、従来の技術では、大音量に用いるヘッドセットなど、音漏れ対策としては不十分な場合があり、公共の場では使用しづらいといった問題があった。
 本開示は、このような事情を考慮してなされたもので、音響の音漏れを抑制することが可能な骨伝導音響モジュールおよび音響システムを提供することを課題とする。
 本開示の一態様は、ピエゾ素子と、前記ピエゾ素子に当接し、前記ピエゾ素子の振動を骨に伝える骨伝導部材と、前記ピエゾ素子および前記骨伝導部材を直接的または間接的に支持する支持部材と、を備え、前記ピエゾ素子は、前記骨伝導部材と当接する第1の平面と、前記第1の平面の反対側である第2の平面とを備え、前記支持部材は、前記第1の平面側に、前記支持部材を開放した第1開放部と、前記第2の平面側に、前記支持部材を開放した第2開放部と、を備えている、骨伝導音響モジュールである。
 本開示の一態様は、表示部とフレームを含む頭部装着型の音響システムであって、前記骨伝導音響モジュールを有し、前記骨伝導部材は、前記ピエゾ素子の振動を乳様突起に伝える位置に、前記フレームに固定される、音響システムである。
 本開示に係る骨伝導音響モジュールおよび音響システムによれば、音響の音漏れを抑制することができる。
実施形態に係る骨伝導音響モジュールの一例を示す斜視図である。 実施形態に係る骨伝導音響モジュールの一例を示す斜視図である。 実施形態に係るピエゾ素子および保持部材の一例を示す斜視図である。 図1のIV-IV線に沿う断面を示した片側断面斜視図である。 実施形態に係る音響システムの頭部装着状態の一例を示す側面図である。 出力調整の一例を示すブロック図である。 Side方向の音漏れ測定結果の一例を示すグラフである。 Top方向の音漏れ測定結果の一例を示すグラフである。 イコライザー特性の第1例を示すグラフである。 イコライザー特性の第2例を示すグラフである。
 以下、図面を参照し、本開示の実施形態について説明する。
 [骨伝導音響モジュール]
 図1および図2は、実施形態に係る骨伝導音響モジュールの一例を示す斜視図である。図3は、実施形態に係るピエゾ素子および保持部材の一例を示す斜視図である。図4は、図1のIV-IV線に沿う断面を示した片側断面斜視図である。
 図1に示すように、骨伝導音響モジュール50は、筐体40と、ピエゾ素子10と、ピエゾ素子10の振動を骨に伝える骨伝導部材20と、を備えている。
 図示例のピエゾ素子10は、筐体40内に備えられる。筐体40は、ピエゾ素子10および骨伝導部材20を直接的または間接的に支持する支持部材である。
 図4に示すように、骨伝導部材20は、ピエゾ素子10に当接している。ピエゾ素子10は、骨伝導部材20と当接する第1の平面11と、第1の平面11の反対側である第2の平面12とを備えている。
 骨伝導部材20は、骨(図示せず)に向けて配置される第1の平面21と、ピエゾ素子10に当接する第2の平面22とを有する。骨伝導部材20の第2の平面22は、ピエゾ素子10の第1の平面11に当接している。
 図1に示すように、骨伝導音響モジュール50の筐体40は、ピエゾ素子10を保持する保持部材30を備えている。
 図示例のピエゾ素子10は、矩形形状である。筐体40において、ピエゾ素子10が備えられる空間48は矩形形状である。骨伝導部材20は、ピエゾ素子10の中央部に当接している。ピエゾ素子10は、筐体40に接触しないように保持部材30により保持されている。ピエゾ素子10から筐体40への振動の伝達が低減される。これにより、音響の音漏れを抑制することができる。
 図3および図4に示すように、保持部材30は、ピエゾ素子保持部31においてピエゾ素子10を保持し、筐体固着部32において筐体40に固着される。ピエゾ素子保持部31と筐体固着部32とが離れていることにより、ピエゾ素子10と筐体40との間隔が確保される。
 保持部材30は、ピエゾ素子10の外周部13を保持している。保持部材30は1つでもよいし、保持部材30が複数備えられてもよい。ピエゾ素子10の比較的少ない外周部13が保持部材30で保持されていることにより、ピエゾ素子10から筐体40への振動の伝達がさらに低減される。
 図示例では、筐体40の矩形形状の空間48の角部49に、複数の保持部材30が備えられている。また、矩形形状のピエゾ素子10の角部14に、複数の保持部材30が備えられている。ピエゾ素子10の振幅が最も少ない角部14が保持部材30で挟み込まれていることにより、ピエゾ素子10から筐体40への振動の伝達がさらに低減される。
 支持部材の一例である筐体40は、図1に示すように、ピエゾ素子10の第1の平面11側で開放した第1開放部41を備え、図2に示すように、ピエゾ素子10の第2の平面12側で開放した第2開放部42を備えている。
 第1開放部41の周囲は、筐体40の一部からなる第1枠部43により囲まれている。
 第2開放部42の周囲は、筐体40の一部からなる第2枠部44により囲まれている。
 第1枠部43および第2枠部44は、ピエゾ素子10の外周部13を囲む筐体40の側壁部45に形成されている。
 第1開放部41が開放されていることにより、ピエゾ素子10の第1の平面11側で空気に振動が生じる。また、第2開放部42が開放されていることにより、ピエゾ素子10の第2の平面12側で空気に振動が生じる。第1の平面11側で生じる振動が、第2の平面12側で生じる振動と逆位相であり、第2の平面12側で生じる振動が打ち消される。これにより、音響の音漏れを抑制することができる。
 第1開放部41および第2開放部42を有する筐体40に対し、ピエゾ素子10は、筐体40に接触しないように保持されている。ピエゾ素子10の振動は、筐体40に伝達されにくいため、骨伝導部材20を介して骨に伝導される分を除くと、筐体40内でピエゾ素子10の周囲の空気に伝導されやすくなる。ピエゾ素子10の両面で筐体40を開放しているため、逆位相による打ち消し作用が働き、音響の音漏れを抑制することができる。
 骨伝導部材20は、弾性変形可能な部材である。骨伝導部材20の材質としては、合成樹脂、エラストマー、硬質ゴム等が挙げられる。
 保持部材30は、弾性変形可能な部材である。保持部材30の材質としては、エラストマー、ゴム等が挙げられる。より具体的には、シリコンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、ブタジエンゴム、エラストマー等が挙げられる。
 保持部材30は、骨伝導部材20に比べて、硬度が低いことが好ましい。硬度は、例えばJIS-A硬度であり、JIS K 6253(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-硬さの求め方)では「タイプAデュロメータ硬さ」という。骨伝導部材20の硬度は60°~80°が好ましく、保持部材30の硬度は30°~50°が好ましい。
 骨伝導部材20の第1の平面21の外周に囲まれる面積に応じて、骨伝導部材20から骨に振動が伝導される。また、骨伝導部材20の第2の平面22の外周に囲まれる面積に応じて、ピエゾ素子10から骨伝導部材20に振動が伝導される。ここで、第1の平面21または第2の平面22の外周に囲まれる面積とは、第1の平面21または第2の平面22が、それぞれ骨伝導部材20の外周24と接する線に囲まれる面積である。
 第1の平面21の外周に囲まれる面積より、第2の平面22の外周に囲まれる面積が大きいことにより、ピエゾ素子10に生じた振動をロスなく忠実に骨伝導部材20に伝導させることができる。第1の平面21の外周に囲まれる面積が、第2の平面22の外周に囲まれる面積より小さいことにより、骨伝導部材20に伝導した振動が、効率よく骨に伝導される。
 骨伝導部材20は、第2の平面22に近い側から第1の平面21に近い側に向けて、骨伝導部材20の外周24に囲まれる断面積がテーパ状に縮小するテーパ部23を有する。これにより、骨伝導部材20に伝導した振動が、効率よく骨に伝導される。
 図示例のテーパ部23は、第1の平面21に接する位置に配置されている。図示例の骨伝導部材20は、テーパ部23が円錐台形状であり、それ以外の部分が円柱形状である。特に図示しないが、第2の平面22から第1の平面21まで、骨伝導部材20の外周24全体がテーパ部23になっていてもよい。
 特に図示しないが、骨伝導部材20全体が円柱状等の直柱状であってもよい。第1の平面21の面積が、第2の平面22の面積と同一であってもよい。また、特に図示しないが、骨伝導部材20の先端部が、フィレット状またはR(ラウンド)形状の丸みを設けてもよい。例えば、テーパ部23がC面取り、R面取り、糸面取りなどであってもよい。
 骨伝導部材20の形状が円錐台形状、円柱形状またはこれらの組み合わせ形状である場合は、第1の平面21の直径が、第2の平面22の直径と同等か、第2の平面22の直径以下であることが好ましい。第2の平面22に近い側から第1の平面21に近い側に向けて、骨伝導部材20の外径が単調に減少することが好ましく、一部に骨伝導部材20の外径が一定となる区間を有する場合も含む(広義の単調減少)。
 ピエゾ素子10が矩形形状の場合は、骨伝導部材20の第2の平面22の直径が、ピエゾ素子10の短辺の長さ以下であることが好ましい。ピエゾ素子10が円形形状の場合は、骨伝導部材20の第2の平面22の面積が、ピエゾ素子10の面積の1/4以上1/2以下であることが好ましい。
 図4に示すように、骨伝導部材20は、内部に空間25を有する。骨伝導部材20が内部に空間25を有しないように材料が充実していてもよいが、内部に空間25を有することにより、材料の質量を低減することができる。
 図2および図4に示すように、図示例の筐体40は、ピエゾ素子10の第2の平面12側に取付部46を有する。取付部46には、取付穴47が形成されている。取付部46を用いて、骨伝導音響モジュール50を各種の音響システムに装着することができる。
 図示例では、第1開放部41は、筐体40の側壁部45に囲まれる略全面で開放されている。第2開放部42は、取付部46の両側で開放されている。第1開放部41および第2開放部42の形状、個数等は適宜に設計することが可能である。
 第1開放部41および第2開放部42の面積は、ピエゾ素子10の面積に対して、適宜に設定することが可能である。第1開放部41または第2開放部42が2箇所以上に形成される場合は、これらの面積も、2箇所以上の合計となる。第1開放部41の面積は、ピエゾ素子10の面積の50%以上、あるいは70%以上であってもよい。第2開放部42の面積は、ピエゾ素子10の面積の50%以上、あるいは70%以上であってもよい。
 第1開放部41の面積と第2開放部42の面積とが同程度であることが好ましいが、第2開放部42の面積が第1開放部41の面積より広くてもよく、第1開放部41の面積が第2開放部42の面積より広くてもよい。第1開放部41の面積と第2開放部42の面積との差分が、ピエゾ素子10の面積の3割(30%)程度の差分以内であることが好ましい。
 [音響システム]
 図5は、実施形態に係る音響システム100を頭部200に装着した状態の一例を示す側面図である。
 実施形態に係る音響システム100は、頭部装着型であって、表示部101とフレーム102を含む。表示部101は目201に向けて配置されている。例えば音響システム100は眼鏡型、サングラス型あるいはゴーグル型であってもよい。図示例の表示部101では、目201に対する位置が鼻202によって支持されている。特に図示しないが、表示部101が頭部200の頭頂部または額側から支持されてもよい。
 表示部101は、文字情報、画像情報などを目201に向けて表示することができる。音響システム100は、拡張現実(AR:Augmented Reality)または仮想現実(VR:Virtual Reality)に適用されてもよい。
 表示部101が、表示部101から発せられる光のみを目201に伝達する機能を有してもよい。表示部101が、表示部101より前方の視界から受ける光の少なくとも一部を目201に伝達する機能を有してもよい。表示部101により表示される文字、画像等が、表示部101より前方の視界に重ね合わされて表示されてもよい。
 フレーム102は、表示部101の左右両側にそれぞれ配置されている。左右のフレーム102は、それぞれ耳203によって支持されている。左右のフレーム102のうち、少なくとも一方のフレーム102には、上述した骨伝導音響モジュール50を含む伝導部103を有する。
 骨伝導部材20は、ピエゾ素子10の振動を、乳様突起に伝える位置に固定されている。乳様突起は、頭蓋骨の一部が耳203の後部で下向きに突出した突起である。骨伝導の対象は頭部200の骨であれば特に限定されないが、音響システム100の軽量化、装着感等の観点から、耳203の後部に骨伝導音響モジュール50を配置することが好ましい。
 音響システム100は、外部に対して送信もしくは受信またはその両方の通信が可能であってもよい。音響システム100の通信は、無線でも有線でもよい。音響システム100は、内部に蓄電池等の電源を備えてもよく、外部の電源から給電を受けてもよい。図示例の音響システム100は、コード104を有するが、コードレスでもよい。
 音響システム100は、ピエゾ素子10に対して電気信号として入力される音の出力を周波数に応じて調整してもよい。調整手段としては、イコライザー、フィルター、エフェクター等が挙げられる。例えば、図6に示すように、ピエゾ素子10に音を入力するアンプ(AMP)112が、イコライザー(EQ)111と組み合わされてもよい。
 ピエゾ素子10が高域周波数よりも低域周波数で高いインピーダンスを有する場合は、低域周波数でアンプ駆動してもよい。電気信号は電圧信号でも電流信号でもよい。電流信号はノイズの影響が小さいが、小型の骨伝導音響モジュール50を用いる場合は電圧信号でも十分な骨伝導を実現しつつ、周囲への音漏れを抑制することができる。
 具体例として、例えば、ピエゾ素子10に電気信号として入力される音に対し、高域側で周波数10kHz以上を-24dB以下に減衰させるイコライザー(EQ)111を備えてもよい。
 また、ピエゾ素子10に電気信号として入力される音に対し、周波数が2kHz~8kHzの範囲内(少なくとも一部)を-6dB以上減衰させるイコライザー(EQ)111を備えてもよい。
 本実施形態に係る骨伝導音響モジュール50では、ピエゾ素子10の両面で筐体40を開放しているため、逆位相による打ち消し作用が働き、音響の音漏れを抑制することができる。
 図1~4の例では、支持部材が筐体40である例を示したが、支持部材は、ピエゾ素子10の両面に、それぞれ第1開放部41および第2開放部42を備える形状であればよい。支持部材が、少なくとも側壁部45を有する枠状でもよく、側壁部45にも開放部を有する籠状でもよい。
 本実施形態に係る骨伝導音響モジュール50では、ピエゾ素子10が筐体40に接触しないように保持部材30により保持されているため、ピエゾ素子10から筐体40への振動の伝達が低減され、音響の音漏れを抑制することができる。
 [付記]
 (構成例1)~(構成例16)を示す。
 (構成例1)
 ピエゾ素子と、
 前記ピエゾ素子に当接し、前記ピエゾ素子の振動を骨に伝える骨伝導部材と、
 前記ピエゾ素子および前記骨伝導部材を直接的または間接的に支持する支持部材と、を備え、
 前記ピエゾ素子は、前記骨伝導部材と当接する第1の平面と、前記第1の平面の反対側である第2の平面とを備え、
 前記支持部材は、前記第1の平面側に、前記支持部材を開放した第1開放部と、前記第2の平面側に、前記支持部材を開放した第2開放部と、を備えている、
 骨伝導音響モジュール。
 なお、図1~4の例では、ピエゾ素子10がピエゾ素子の一例であり、骨伝導部材20が骨伝導部材の一例であり、筐体40が支持部材の一例である。
 (構成例2)
 前記支持部材は、保持部材を備える筐体であり、
 前記ピエゾ素子は、前記保持部材により前記筐体と接触しないように前記筐体内に備えられる、
 (構成例1)に記載の骨伝導音響モジュール。
 なお、図1~4の例では、保持部材30が保持部材の一例であり、筐体40が支持部材の一例である。
 (構成例3)
 前記保持部材と、前記骨伝導部材とは、共に弾性変形可能な部材であり、
 前記保持部材は、前記骨伝導部材に比べて、硬度が低い、
 (構成例2)に記載の骨伝導音響モジュール。
 (構成例4)
 前記骨伝導部材は、前記骨に向けて配置される第1の平面と、前記ピエゾ素子に当接する第2の平面とを有し、前記骨伝導部材の第1の平面の外周に囲まれる面積より前記骨伝導部材の第2の平面の外周に囲まれる面積が大きい、
 (構成例1)から(構成例3)のいずれか1つに記載の骨伝導音響モジュール。
 (構成例5)
 前記骨伝導部材は、前記骨伝導部材の第2の平面に近い側から前記骨伝導部材の第1の平面に近い側に向けて、前記骨伝導部材の外周に囲まれる断面積がテーパ状に縮小するテーパ部を有する、
 (構成例4)に記載の骨伝導音響モジュール。
 (構成例6)
 前記骨伝導部材は、内部に空間を有する、
 (構成例1)から(構成例5)のいずれか1つに記載の骨伝導音響モジュール。
 (構成例7)
 表示部とフレームを含む頭部装着型の音響システムであって、
 (構成例1)から(構成例6)のいずれか1つに記載の骨伝導音響モジュールを有し、
 前記骨伝導部材は、前記ピエゾ素子の振動を乳様突起に伝える位置に、前記フレームに固定される、
 音響システム。
 なお、図5の例では、音響システム100が音響システムの一例であり、表示部101が表示部の一例であり、フレーム102がフレームの一例である。
 (構成例8)
 筐体と、
 前記筐体内に備えられるピエゾ素子と、
 前記ピエゾ素子に当接し、前記ピエゾ素子の振動を骨に伝える骨伝導部材と、
 前記筐体に固着されて前記ピエゾ素子の外周部を保持する保持部材と、を備え、
 前記ピエゾ素子は、前記筐体に接触しないように前記保持部材により保持されている、
 骨伝導音響モジュール。
 なお、図1~4の例では、ピエゾ素子10がピエゾ素子の一例であり、骨伝導部材20が骨伝導部材の一例であり、保持部材30が保持部材の一例であり、筐体40が筐体の一例である。
 (構成例9)
 前記筐体において、前記ピエゾ素子が備えられる空間は矩形形状であり、
 前記保持部材は、前記矩形形状の角部に複数備えられている、
 (構成例8)に記載の骨伝導音響モジュール。
 (構成例10)
 前記保持部材と、前記骨伝導部材とは、共に弾性変形可能な部材であり、
 前記保持部材は、前記骨伝導部材に比べて、硬度が低い、
 (構成例1)または(構成例2)に記載の骨伝導音響モジュール。
 (構成例11)
 前記骨伝導部材は、前記骨に向けて配置される第1の平面と、前記ピエゾ素子に当接する第2の平面とを有し、前記第1の平面の外周に囲まれる面積より前記第2の平面の外周に囲まれる面積が大きい、
 (構成例8)から(構成例10)のいずれか1つに記載の骨伝導音響モジュール。
 (構成例12)
 前記骨伝導部材は、前記第2の平面に近い側から前記第1の平面に近い側に向けて、前記骨伝導部材の外周に囲まれる断面積がテーパ状に縮小するテーパ部を有する、
 (構成例11)のいずれか1つに記載の骨伝導音響モジュール。
 (構成例13)
 前記骨伝導部材は、内部に空間を有する、
 (構成例8)から(構成例12)のいずれか1つに記載の骨伝導音響モジュール。
 (構成例14)
 表示部とフレームを含む頭部装着型の音響システムであって、
 (構成例8)から(構成例13)のいずれか1つに記載の骨伝導音響モジュールを有し、
 前記骨伝導部材は、前記ピエゾ素子の振動を乳様突起に伝える位置に、前記フレームに固定される、
 音響システム。
 なお、図5の例では、音響システム100が音響システムの一例であり、表示部101が表示部の一例であり、フレーム102がフレームの一例である。
 (構成例15)
 前記ピエゾ素子に電気信号として入力される音に対し、高域側で周波数10kHz以上を-24dB以下に減衰させるイコライザーを備える、
 (構成例7)または(構成例14)に記載の音響システム。
 (構成例16)
 前記ピエゾ素子に電気信号として入力される音に対し、周波数が2kHz~8kHzの範囲内を-6dB以上減衰させるイコライザーを備える、
 (構成例7)、(構成例14)または(構成例15)に記載の音響システム。
 なお、図6の例では、ピエゾ素子10がピエゾ素子の一例であり、イコライザー(EQ)111がイコライザーの一例である。
 以下、本開示の実施例を説明する。本開示は、以下の実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
 図1および図2に示すように、長辺30mm、短辺15mmのセラミック圧電体を有するピエゾ素子を用いて、4コーナー部分に弾性部材からなる保持部材を挟み込み、ピエゾ素子の両面を開放させた状態で所定サイズの筐体内に取り付けて固定した。図3および図4に示すように、ピエゾ素子の4コーナー以外の端面部は筐体に対しフローティング構造とした。また、ピエゾ素子上には直径7.5mm、長さ5mmの骨伝導部材を設け、図5に示すようにARグラス型の音響システムを装着したときに、骨伝導部材が頭部と接触する構造とした。
(比較例1)
 ピエゾ素子の両面で筐体を完全に密閉にしたこと以外は、実施例1と同様とした。
<音漏れ測定>
 図5に示すようにARグラスを装着したときの音漏れを測定した。骨伝導音響モジュールは、ピエゾ素子の振動を左耳後方の乳様突起に伝える位置に配置されている。Side方向は骨伝導音響モジュールの側方(左方)にマイクを設置して測定し、Top方向は骨伝導音響モジュールの上方にマイクを設置して測定した。マイク距離は5cm、出力信号はWhiteNoiseとした。
 測定結果を図7および図8のグラフに示す。グラフには暗騒音の測定結果を合わせて掲載した。比較例1では、ピエゾ素子の両面で筐体を密閉しているため、逆位相による打ち消し作用が働かない。このため、比較例1では、実施例1に比べて、1kHz~2kHz(1000Hz~2000Hz)付近のレベルが大きくなっている。この帯域付近は人間の耳の感度が最も優れており、音漏れ対策としては重要すべき周波数ポイントである。
(実施例2)
 図9および図10にイコライザー(EQ)特性の例を2つ示す。これらのグラフにおいて、横軸は周波数(Hz)、縦軸はゲイン(dB)である。これらの例では、約100Hz以下で不要な低域周波数をカットするほか、ピエゾ素子の特性も踏まえて、約3kHz以上または約7kHz以上の高域で-6dB以下に減衰させ、さらに高域の約10kHz以上で-24dB以下に減衰させてカットする。
 高域における遮断特性の違いにより音漏れと音質の程度、優先度等を切り替えることも可能である。フィルターは、システム・オン・チップ(SoC)型の処理システムに内蔵されたデジタル信号処理(DSP)機能により処理される。また、十分なアンプ駆動のため、電流出力アンプではなく高電圧が出力できるアンプにて主に低域周波数で駆動することが好ましい。これにより、高域周波数でインピーダンスの高いピエゾ素子であっても良好な骨伝導を実現しつつ、周囲への音漏れを軽減することができる。
10…ピエゾ素子、11…ピエゾ素子の第1の平面、12…ピエゾ素子の第2の平面、13…ピエゾ素子の外周部、14…ピエゾ素子の角部、20…骨伝導部材、21…骨伝導部材の第1の平面、22…骨伝導部材の第2の平面、23…骨伝導部材のテーパ部、24…骨伝導部材の外周、25…骨伝導部材の空間、30…保持部材、31…ピエゾ素子保持部、32…筐体固着部、40…筐体、41…第1開放部、42…第2開放部、43…第1枠部、44…第2枠部、45…筐体の側壁部、46…取付部、47…取付穴、48…筐体の空間、49…筐体の角部、50…骨伝導音響モジュール、100…音響システム、101…表示部、102…フレーム、103…伝導部、104…コード、111…イコライザー(EQ)、112…アンプ(AMP)、200…頭部、201…目、202…鼻、203…耳。

Claims (9)

  1.  ピエゾ素子と、
     前記ピエゾ素子に当接し、前記ピエゾ素子の振動を骨に伝える骨伝導部材と、
     前記ピエゾ素子および前記骨伝導部材を直接的または間接的に支持する支持部材と、を備え、
     前記ピエゾ素子は、前記骨伝導部材と当接する第1の平面と、前記第1の平面の反対側である第2の平面とを備え、
     前記支持部材は、前記第1の平面側に、前記支持部材を開放した第1開放部と、前記第2の平面側に、前記支持部材を開放した第2開放部と、を備えている、
     骨伝導音響モジュール。
  2.  前記支持部材は、保持部材を備える筐体であり、
     前記ピエゾ素子は、前記保持部材により前記筐体と接触しないように前記筐体内に備えられる、
     請求項1に記載の骨伝導音響モジュール。
  3.  前記保持部材と、前記骨伝導部材とは、共に弾性変形可能な部材であり、
     前記保持部材は、前記骨伝導部材に比べて、硬度が低い、
     請求項2に記載の骨伝導音響モジュール。
  4.  前記骨伝導部材は、前記骨に向けて配置される第1の平面と、前記ピエゾ素子に当接する第2の平面とを有し、前記骨伝導部材の第1の平面の外周に囲まれる面積より前記骨伝導部材の第2の平面の外周に囲まれる面積が大きい、
     請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の骨伝導音響モジュール。
  5.  前記骨伝導部材は、前記骨伝導部材の第2の平面に近い側から前記骨伝導部材の第1の平面に近い側に向けて、前記骨伝導部材の外周に囲まれる断面積がテーパ状に縮小するテーパ部を有する、
     請求項4に記載の骨伝導音響モジュール。
  6.  前記骨伝導部材は、内部に空間を有する、
     請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の骨伝導音響モジュール。
  7.  表示部とフレームを含む頭部装着型の音響システムであって、
     請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の骨伝導音響モジュールを有し、
     前記骨伝導部材は、前記ピエゾ素子の振動を乳様突起に伝える位置に、前記フレームに固定される、
     音響システム。
  8.  前記ピエゾ素子に電気信号として入力される音に対し、高域側で周波数10kHz以上を-24dB以下に減衰させるイコライザーを備える、
     請求項7に記載の音響システム。
  9.  前記ピエゾ素子に電気信号として入力される音に対し、周波数が2kHz~8kHzの範囲内を-6dB以上減衰させるイコライザーを備える、
     請求項7に記載の音響システム。
PCT/JP2023/040126 2022-12-28 2023-11-07 骨伝導音響モジュールおよび音響システム WO2024142612A1 (ja)

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