JP2009055248A - イヤホン - Google Patents

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Abstract

【課題】装着性および感度を向上可能なイヤホンを提供する。
【解決手段】振動板198を有し、音声信号に応じて振動板を駆動するドライバユニット190と、ドライバユニットを収納し、振動板の前面を囲む空間を形成するハウジング110と、振動板を振動板の前面側に投影した投影面に相当する、ハウジング上の領域以外にハウジングの外側に向けて突設し、振動板の前面の空間を外部に連通させる音導管140と、を備えるイヤホン100が提供される。かかる構成によれば、音導管が外耳道aに挿入された状態で、振動板を外耳道以外の方向を向くように配設することが可能となり、耳介の形状による制約を受け難いユーザの側面方向にハウジングの幅を拡張することが可能となる。これにより、ユーザの側面方向にハウジングの幅を拡張することで、耳介との干渉を生じることなしに、ハウジングを大型化することが可能になる。
【選択図】図4

Description

本発明は、イヤホンに関する。
イヤホンは、振動板を有するドライバユニットと、ドライバユニットを収納するハウジングとを含み、ドライバユニットが音声信号に応じて振動板を駆動することで、音声信号に対応する可聴域の音波を発生させる。
例えば、下記特許文献1に示すラテラル・イン・ジ・イヤー形式のイヤホンは、ユーザの耳珠および対珠にハウジングを保持させることで、ユーザの耳に装着される。かかるイヤホンでは、耳介の形状がユーザに応じて異なるので、イヤホンの装着時に、ハウジングと外耳道との間に隙間が生じ、音漏れにより低音域の音質が劣化するという問題があった。また、耳珠および対珠の形状がユーザに応じて異なるので、耳珠および対珠にハウジングを適切に保持させることができない、または保持させることができても装着性が低下するという問題があった。
一方、下記特許文献2に示すバーティカル・イン・ジ・イヤー形式のイヤホンは、保持具を用いて、ユーザの外耳道の入口に対向して振動板を配置可能とすることで、外耳道の入口周辺の形状による影響を受け難くし、比較的安定した音質を提供することができる。かかるイヤホンでは、イヤホンの装着時に、ヘッドバンド、イヤハンガーなどの保持具が必要となるので、携帯性が悪く、長時間の装着に際しては装着性が低下するという問題があった。
上記イヤホンの問題点を解消するために改良されたイヤホンとして、耳栓型と称されるイヤホンがある。かかるイヤホンは、例えば、図5に示すように、略球形状のハウジング11、ハウジング11に突設した略円筒状の音導管14、音導管14の先端部に取付けられたイヤピース15を含む。また、イヤホン10は、ハウジング11から延設されたブッシング16、ブッシング16により保持されたコード17を含む。なお、図5(A)は、イヤホン10をY−Z平面上で見た側面図であり、図5(B)は、イヤホン10をX−Z平面上で見た背面図であり、図5(C)は、イヤホン10をX−Y平面上で見た上面図である。
ハウジング11は、振動板を有するドライバユニットを収納しており、例えば、音声再生装置などの外部装置からコード17を介して供給される音声信号に応じて、ドライバユニットが振動板を駆動することで、音声信号に対応する可聴域の音波を発生させるように構成されている。音導管14は、ハウジング11の正面側の中央部に突設しており、イヤピース15を介して外耳道aに挿入され、ハウジング11で発生した音波を外耳道aに導出する。イヤピース15は、弾性材料により形成され、装着時に外耳道aの形状に追従して変形することで外耳道aに密着し、ユーザの外耳道aにハウジング11を保持させる。これにより、振動板の前面とユーザの鼓膜との間に形成される空間の密閉性が向上し、比較的安定した音質を提供することができる。
特公平6−81351号公報 特公平6−59120号公報
しかし、かかるイヤホン10では、装着状態を説明する図6(A)に示すように、ハウジング11と耳珠bおよび対珠cとの干渉を避けるためにハウジング11の幅W1が制限され、ハウジング11に収納される、振動板を含むドライバユニットの大きさも制限される。よって、イヤホン10では、振動板の大きさが制限されるとともに、振動板の前面に形成される空間の大きさが制限される。これにより、イヤホン10では、振動板により十分な空気振動を発生させることができず、電力出力が制限される携帯型再生装置などに接続して使用する場合には、十分な感度を提供することが困難となる。
一方、図6(B)に示すように、幅W1よりも大きな幅W2を伴うハウジング10’を用いる場合には、拡張された幅W2に応じて振動板を大きくすることができる。しかし、ハウジングと耳珠bおよび対珠cとの干渉が生じてしまうので、装着状態を維持すること、または装着すること自体が困難となる。
すなわち、従来の耳栓型のイヤホン10では、装着性を確保するために振動板の大きさが制限されてしまうので、振動板を大型化することにより感度を向上させることができないという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、装着性および感度を向上可能な、新規かつ改良されたイヤホンを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、振動板を有し、音声信号に応じて振動板を駆動するドライバユニットと、ドライバユニットを収納し、振動板の前面を囲む空間を形成するハウジングと、振動板を振動板の前面側に投影した投影面に相当する、ハウジング上の領域以外にハウジングの外側に向けて突設し、振動板の前面の空間を外部に連通させる音導管と、を備えるイヤホンが提供される。
かかる構成によれば、音導管は、振動板を振動板の前面側に投影した投影面に相当する、ハウジング上の領域以外にハウジングの外側に向けて突設している。よって、音導管が外耳道に挿入された状態で、振動板を外耳道以外の方向を向くように配設することが可能となり、耳介の形状による制約を受け難いユーザの側面方向にハウジングの幅を拡張することが可能となる。これにより、ユーザの側面方向にハウジングの幅を拡張することで、耳介との干渉を生じることなしに、ハウジングを大型化することが可能になる。また、相対的に、ユーザの正面方向に対してハウジングを薄型化することが可能となるので、従来のイヤホンに比して、外耳道のより奥部へ音導管を挿入させて密閉性を向上させることが可能となる。結果として、イヤホンの装着性および感度を向上させることができる。
また、上記音導管は、振動板の中心軸に対して略垂直方向でハウジングに突設してもよい。かかる構成によれば、音導管が振動板の中心軸に対して略垂直方向でハウジングに突設するので、音導管が外耳道と略同軸をなすようにイヤホンが装着された状態で、振動板は、その中心軸がユーザの正面方向と略平行をなすように配される。これにより、ユーザの側面方向にハウジングの幅を拡張することで、耳介との干渉を生じることなしに、ハウジングを大型化することができる。
また、弾性材料により形成され、音導管の先端部を囲んで配設される耳介装着部をさらに備えてもよい。かかる構成によれば、音導管の先端部に弾性材料からなる耳介装着部(イヤピース)が配設されるので、耳介装着部を外耳道に装着させてハウジングを保持させることができる。これにより、耳介装着部以外の装着手段を要することなしに、安定的にイヤホンを耳に装着することができる。
また、上記振動板の装着面に対して垂直で、かつ、音導管の中心軸を含む断面において、振動板の装着面は、音導管の対向する内面の間に配置されてもよい。かかる構成によれば、振動板の装着面が音導管の対向する内面の間に配置されるので、ユーザの正面方向に対してハウジングを薄型化することが可能となる。これにより、従来のイヤホンに比して、外耳道のより奥部へ音導管を挿入させて、密閉性を向上させることができる。
また、上記ハウジングが振動板の後面を囲む空間を形成し、振動板の後面を囲む空間を、振動板の前面を囲む空間に連通させる通気孔と、圧縮可能な通気性材料により形成され、通気孔を覆うように配設される通気抵抗体と、通気抵抗体の圧縮率を調整することで、通気抵抗体の通気性を調整可能な通気性調整部材と、をさらに備えてもよい。かかる構成によれば、通気抵抗体の圧縮率を調整することで、振動板の後面空間と、振動板の前面空間との間の通気性が調整可能となるので、イヤホンの音質特性を容易に調整することができる。
本発明によれば、装着性および感度を向上可能なイヤホンを提供することができる。
以下に、添付した図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(イヤホンの外観構成)
まず、本実施形態に係るイヤホン100の外観構成について説明する。図1は、ユーザの左耳に装着されるイヤホン100の外観を示している。図1(A)は、イヤホン100の装着状態を示している。図1(B)は、イヤホン100を背面斜め方向から見た斜視図である。図1(C)は、装着された状態のイヤホン100を、ユーザの略正面方向から見た前面図であり、図1(D)は、ユーザの略背面方向から見た後面図である。図1(E)は、イヤホン100を正面から見た正面図であり、図1(F)は、背面から見た背面図(ユーザの略側面側から見た状態に相当する。)である。
図1に示すように、イヤホン100は、略円盤状のハウジング110、ハウジング110に突設した略円筒状の音導管140、音導管140の先端部に取付けられたイヤピース150を含む。また、イヤホン100は、背面側に突設したブッシング160、ブッシング160により保持されたコード170を含む。ハウジング110は、略L字状に屈折された前面キャップ180、および略半円筒状の後面キャップ185により部分的に覆われている。
ハウジング110は、筐体の小型・薄型化のために、例えば、マグネシウムなどの軽量で堅牢な材料で形成されている。因みに、ハウジング110をマグネシウムで形成することで、従来の樹脂素材に比して、ハウジング110全体の厚さが約30%低減されている。ハウジング110は、振動板198を有するドライバユニット190を収納し、振動板198の前面を囲む空間Aを形成している(図3(B)参照)。ドライバユニット190は、コード170を介して供給される音声信号に応じて振動板198を駆動することで、振動板198の前面空間Aで空気振動を発生させる。なお、ハウジング110の上面には、振動板198の前面空間Aをハウジング110の外部に連通させる通気孔126が設けられている。
音導管140は、イヤホン100の正面側に突設するようにハウジング110と一体成形されており、イヤピース150を介して外耳道aに挿入される。音導管140は、ドライバユニット190により発生された空気振動を、音声信号に対応する可聴域の音波として外耳道aに導出する。
イヤピース150は、例えば、シリコンゴム、エラストマーなどの弾性材料により形成されている。イヤピース150は、ユーザの外耳道aの形状に追従して変形することで、外耳道aに密着した状態で、外耳道aにハウジング110を保持させる。
ブッシング160は、例えば、エラストマーなどの弾性材料により形成されている。ブッシング160は、ドライバユニット190に接続されるコード170の引出し位置をハウジング110に対して固定する。ブッシング160は、耳介との干渉を考慮してハウジング110の背面側から延設され、イヤホン100の装着時には略鉛直下向きをなし、ユーザが指先で掴むことができるように配されている。
前面キャップ180は、例えば、ステンレスなどにより形成され、後面キャップ185は、例えば、プラスチックなどにより形成されている。前面キャップ180および後面キャップ185は、ハウジング110、コード170、および後述する通気孔128、136などを保護している。
(イヤホンの内部構成)
つぎに、本実施形態に係るイヤホン100の内部構成について説明する。図2は、イヤホン100を分解した状態を示し、図3は、振動板198の装着面Pに対して垂直で、かつ、音導管140の中心軸C1を含む断面でイヤホン100を示している。なお、図3(A)は、特に、イヤホン100の主要な構成部材を示し、図3(B)は、特に、イヤホン100の音響回路特性に関する構成部材を示している。
図2および図3に示すように、ハウジング110は、各々が略椀状に形成された前面ハウジング120および後面ハウジング130で構成される。ハウジング110は、ドライバユニット190を収納した状態で、例えば、超音波溶着などにより、前面ハウジング120および後面ハウジング130を接合して形成される。
前面ハウジング120は、略椀状の前面部122、前面部122を構成する側壁の一部から突設した音導管140、側壁の他部から屈曲形成された屈曲部124を含む。イヤホン100の装着時において、前面部122は、ユーザの略正面側に配され、音導管140は、ユーザの外耳道aと略同軸をなすように配され、屈曲部124は、ユーザの略側面側に配される。
前面部122には、椀底に相当する部分に凹部123が形成され、屈曲部124との境界付近に通気孔128が形成されている。音導管140には、環状の係合凸部141が形成されている。屈曲部124は、ユーザの側面側から見てU字状の平面形状で、前面部122を構成する側壁から突設した側壁125を有している。屈曲部124には、ブッシング160、コード170などを収納するために、側壁125により囲まれた空間が形成される。そして、側壁125のうち前面部122との境界側に位置する部分には、通気孔126およびブッシング取付孔127が設けられている。
後面ハウジング130は、略椀状の後面部132、椀底に相当する部分の一部に湾曲した平面形状で側壁135が立設した湾曲部134を含む。湾曲部134には、コード170を収納するために、側壁135により囲まれた空間が形成される。イヤホン100の装着時において、後面部132は、ユーザの略背面側に配され、湾曲部134は、ユーザの耳介と干渉することなしに、対珠bの上部空間に配される。また、湾曲部134の下側に位置する後面部132は、屈曲部124の下側に位置する前面部122とともに、珠間切痕d(図1(A)参照)に配される。
後面部132は、前面部122に略対応する形状を有している。湾曲部134の側壁135により形成される空間は、屈曲部124の側壁125により形成される空間と略同一の幅を有しており、両方の空間が接続されて一つの空間が形成されている。
イヤピース150は、音導管140に取付けられる芯部152、芯部152の周囲に空間を形成するように、芯部152の先端から外側に連設された笠部156、音導管140の係合凸部141に係合するように芯部152に設けられた係合凹部153aを含む。イヤピース150は、外耳道aと略同軸をなすように、外耳道aに挿入され、笠部156を介して外耳道aに装着される。
ブッシング160は、取付部162、取付部162から延設されたコード固定部164を含む。取付部162は、前面ハウジング120の屈曲部124に設けられたブッシング取付孔127に対して僅かに回動可能な状態で取り付けられる。コード固定部164は、ドライバユニット190に接続されるコード170の引出し位置をハウジング110に対して固定する。
前面キャップ180は、前面ハウジング120の凹部123、および屈曲部124の側壁125により形成された空間を覆うように形成されている。後面キャップ185は、前面ハウジング120の屈曲部124に接続されるように、後面ハウジング130の湾曲部134の側壁135により形成された空間を覆うとともに、その一端に通気孔186が形成されている。また、前面キャップ180および後面キャップ185は、後述するように、前面ハウジング120および後面ハウジング130に設けられた通気孔128、136を各々に覆うように形成されている。
コード170は、図3に示すように、前面ハウジング120の屈曲部124の側壁125により形成された空間に配されたブッシング160の取付部162を介して、前面ハウジング120の背面側に配され、後面ハウジング130の湾曲部134の側壁135により形成された空間に引き込まれて(コード172)、結び玉174を介してドライバユニット190側のコード176と結線される。そして、前面ハウジング120および後面ハウジング130に前面キャップ180および後面キャップ185を各々に装着することで、ハウジング110の背面側に配されたブッシング160およびコード170が保護される。
ドライバユニット190は、フレーム192、マグネット194、ポールピース196、および振動板198で構成される。ドライバユニット190では、マグネット194により構成される磁気回路中に、ボイスコイル199を有する振動板198が配置され、コード170を介してボイスコイル199に供給された音声信号に応じて、振動板198が駆動される。ドライバユニット190は、フレーム192を介して、前面ハウジング120と後面ハウジング130との間に挟持された状態で、ハウジング110に一体化されることで、不要な振動が抑制され、低音域での音質を向上させる。また、ハウジング110に収納された状態で、ドライバユニット190の前面および後面に空間A、Bが各々に形成される。
図3に示すように、本実施形態に係るイヤホン100は、音導管140と振動板198との間の配置関係に特徴を有する。すなわち、従来のイヤホン10では、例えば、図6に示すように、音導管14は、その中心軸が振動板の中心軸と略平行をなすように配設されていた。しかし、本実施形態に係るイヤホン100では、音導管140は、振動板198を振動板198の前面側に投影した投影面に相当する、ハウジング110上の領域以外にハウジング110の外側に向けて突設するように配設されている。
(イヤホンの使用状態)
図4は、本実施形態に係るイヤホン100の装着状態を示す説明図である。図4に示すように、イヤホン100は、イヤピース150が外耳道aに装着されることにより、ユーザの耳に装着されるように構成されている。
音導管140が外耳道aと略同軸をなすようにイヤホン100が装着された状態で、振動板198は、その中心軸C2がユーザの正面方向と略平行をなすように配される。これにより、従来のイヤホン10に比して、耳介の形状による影響を受け難く、また、ユーザの側面方向にハウジング110の幅W3を拡張することで、耳介との干渉を生じることなしに、ハウジング110ひいては振動板198を大型化することが可能となる。具体的には、従来のイヤホン10では、振動板の口径が9mm程度であったが、本実施形態に係るイヤホン100では、16mm程度まで拡張することができる。これにより、従来のイヤホン10に比して、その感度を大幅に向上させることができる。
また、イヤホン100が装着された状態で、振動板198が外耳道aに対して略垂直に配されるので、相対的に、ユーザの正面方向に対してハウジング110を薄型化することが可能となる。また、振動板198を含むドライバユニット190は、図3に示すように、振動板198の装着面Pが音導管140の対向する内面の間に配設された状態で、ハウジング110に収納されている。よって、ユーザの正面方向に対してハウジング110を薄型化することが可能となる。これにより、従来のイヤホン10に比して、外耳道aのより奥部へ音導管140を挿入することが可能となり、密閉性を向上させることができる。
音導管140に対するイヤピース150の取付けに際しては、音導管140の係合凸部141に、イヤピース150の係合凹部153aが係合される。ここで、従来のイヤホン10では、音導管14の強度を確保する観点から、比較的厚い部材で構成される音導管14に係合凹部を設け、イヤピース15に係合凸部を設ける構成が多用されていた。しかし、音導管140を含むハウジング110を従来のイヤホン10より高強度の材料で形成することで、比較的薄い部材で構成される音導管140に係合凸部141を設け、イヤピース150に係合凹部153aを設けるという構成が可能となり、音導管140の口径を小さくすることが可能となる。また、音導管140の口径を小さくすることで、イヤピース150の先端部の口径を小さくすることが可能となる。
ここで、ドライバユニット190は、その幅W3が拡張され、外耳道aに対して垂直に挿入されるので、イヤホン100を外耳道aに装着した状態で、ユーザの側面側にハウジング110が突出することになる。しかし、ハウジング110が薄型化され、外耳道aのより奥部へ音導管140を挿入することが可能となることで、従来のイヤホン10に比して、ユーザの側面側へのハウジング110の突出を同程度に抑制することが可能となる。
なお、本実施形態に係るイヤホン100では、音導管140は、その中心軸C1が振動板198の中心軸C2と略平行をなすように配設される代わりに、振動板198を振動板198の前面側に投影した投影面に相当する、ハウジング110上の領域以外にハウジング110の外部に向けて突設するように配設されている。このため、従来のイヤホン10に比して、減衰、干渉などの音響特性上の差異が生じることも懸念されたが、音響特性上の差異を殆ど生じないことが発明者等により確認されている。
(通気抵抗体)
本実施形態に係るイヤホン100は、振動板198の前面空間Aと後面空間Bとの間の通気性を調整可能とする構成にも特徴を有する。
図3に示すように、前面ハウジング120の凹部123、後面ハウジング130の湾曲部134、前面ハウジング120の屈曲部124(図2参照)、後面キャップ185、およびフレーム192には、通気孔128、136、126、186、193が形成されている。そして、通気孔128、136、193を覆うように通気抵抗体128a、136a、193aが配され、音導管140の内部には、通気抵抗体140aが挿入されている。
イヤホン100では、振動板198と、振動板198の前面空間Aおよび後面空間Bとの間の共振を利用することで、特定の周波数帯域に「山」をつくり、所望の音質特性を得ることができる。この場合には、振動板198の前面空間Aおよび後面空間Bは、通気孔128、136、193に配された通気抵抗体128a、136a、193aにより調整される通気性に応じて、音響回路としての特性を決定される。
通気抵抗体128aは、例えば、圧縮ウレタンなどからなり、振動板198の前面に形成された空間Aを、前面ハウジング120と前面キャップ180との間に形成された空間Cに連通させる通気孔128を覆うように配される。なお、空間Cは、前面ハウジング120の屈曲部124に設けられた通気孔126を介して、外部に連通している。通気抵抗体128aは、通気孔128の通気性を調整する機能を有し、主に低音域の音質特性の調整に用いられる。
通気抵抗体136aは、例えば、不織布などからなり、振動板198の後面に形成された空間Bを、後面ハウジング130と後面キャップ185との間に形成された空間Dに連通させる通気孔136を覆うように配される。なお、空間Dは、後面キャップ185に設けられた通気孔186を介して、外部に連通している。通気抵抗体136aは、通気孔136の通気性を調整する機能を有し、主に中低音域の音質特性の調整に用いられる。
通気抵抗体193aは、例えば、圧縮可能な発泡ウレタンなどからなり、振動板198の前面に形成された空間Aを、振動板198の後面に形成された空間Bに連通させる通気孔193を覆うように配される。通気抵抗体193aは、通気孔193の通気性を調整する機能を有し、通気抵抗体136aとともに、主に中低音域の音質特性の調整に用いられる。
イコライザーとも称される通気抵抗体140aは、例えば、発泡ウレタンなどからなり、振動板198の前面に形成された空間Aと、音導管140の外部の空間Eとの間に配される。通気抵抗体140aは、振動板198の前面の空間Aと音導管140の外部の空間Eとの間における空気振動の伝達性を調整する機能を有し、主に中高音域の音質特性の調整に用いられる。
通気抵抗体193aは、フレーム192に設けられた通気孔193に対して、通気性調整部材138、139を介して固定されている。通気性調整部材138、139は、通気孔193を覆うように配された通気抵抗体193aを、フレーム192に対して押圧する度合いを調整することで、通気抵抗体193aの圧縮率を調整可能なように構成されている。よって、イヤホン100の製造工程に際して、後面キャップ185を後面ハウジング130に装着する前に、通気性調整部材138、139を介して通気抵抗体193aの圧縮率を調整することで、主に中低音域の音質特性の調整が可能となり、製造されたイヤホン100の音質特性および感度を安定化させることができる。
ここで、図3に示す通気性調整部材138、139は、後面ハウジング130に設けられたネジ穴138と、ネジ穴138に挿入されるネジ139とで構成されている。ネジ139は、通気孔193と略同一、または通気孔193よりも大きな軸断面を有し、先端部が平坦化されている。なお、ネジ139の先端部が平坦化される代わりに、ネジ139と通気抵抗体193aとの間に当て板などが介されてもよい。また、ネジ穴138とネジ139との係合面には接着剤が塗布されている。かかる通気性調整部材138、139を用いることにより、後面ハウジング130とネジ139との間に隙間が形成され難くなり、音漏れによる音質劣化が生じ難くなる。
なお、通気性調整部材138、139は、ネジ穴138およびネジ139で構成される以外にも、通気孔193を覆うように配された通気抵抗体193aを、圧縮率を調整可能な状態でフレーム192に対して押圧し、圧縮した状態を維持可能な他の部材で構成されてもよい。例えば、通気性調整部材は、予め弾性を調整された板ばねなどの弾性部材と、弾性部材を押付ける部材との組合せ、または、筒状の部材と、そこに圧縮率を調整可能なように段階的に押込まれる部材もしくは材料(接着材など)との組合せなどで構成されてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、音導管140の中心軸C1が振動板198の中心軸C2と略垂直をなすように配設される場合について説明した。しかし、本発明は、かかる場合に限定されず、振動板198を振動板198の前面側に投影した投影面に相当する、ハウジング110上の領域以外にハウジング110の外部に向けて突設するように音導管140が配設される場合についても、同様に適用可能である。
また、上記実施形態では、イヤホン100を構成する各部材の材料についても例示的に説明した。しかし、本発明に係るイヤホン100は、例示された以外の材料からなる各部材により構成されてもよい。
本実施形態に係るイヤホンの外観図である。 本実施形態に係るイヤホンの分解斜視図である。 本実施形態に係るイヤホンの断面図である。 本実施形態に係るイヤホンの装着状態を示す説明図である。 従来のイヤホンの外観図である。 従来のイヤホンの装着状態を示す説明図である。
符号の説明
100 イヤホン
110 ハウジング
138、139 ネジ穴、ネジ(通気性調整部材)
140 音導管
150 イヤピース(耳介装着部)
190 ドライバユニット
193 通気孔
193a 通気抵抗体
198 振動板

Claims (5)

  1. 振動板を有し、音声信号に応じて前記振動板を駆動するドライバユニットと、
    前記ドライバユニットを収納し、前記振動板の前面を囲む空間を形成するハウジングと、
    前記振動板を前記振動板の前面側に投影した投影面に相当する、前記ハウジング上の領域以外に前記ハウジングの外側に向けて突設し、前記振動板の前面の空間を外部に連通させる音導管と、
    を備えることを特徴とする、イヤホン。
  2. 前記音導管は、前記振動板の中心軸に対して略垂直方向で前記ハウジングに突設することを特徴とする、請求項1に記載のイヤホン。
  3. 弾性材料により形成され、前記音導管の先端部を囲んで配設される耳介装着部をさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載のイヤホン。
  4. 前記振動板の装着面に対して垂直で、かつ、前記音導管の中心軸を含む断面において、前記振動板の装着面は、前記音導管の対向する内面の間に配置されることを特徴とする、請求項2に記載のイヤホン。
  5. 前記ハウジングが前記振動板の後面を囲む空間を形成し、
    前記振動板の後面を囲む空間を、前記振動板の前面を囲む空間に連通させる通気孔と、
    圧縮可能な通気性材料により形成され、前記通気孔を覆うように配設される通気抵抗体と、
    前記通気抵抗体の圧縮率を調整することで、前記通気抵抗体の通気性を調整可能な通気性調整部材と、
    をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のイヤホン。
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