WO2024134966A1

WO2024134966A1 - 配管用継手金具

Info

Publication number: WO2024134966A1
Application number: PCT/JP2023/028872
Authority: WO
Inventors: 直樹坂
Original assignee: 横浜ゴム株式会社
Priority date: 2022-12-23
Filing date: 2023-08-08
Publication date: 2024-06-27

Abstract

長さを調整することで、接続される配管の損傷を抑制するとともに、組み立て時の作業工数の増加およびコストの上昇を回避する。　口金部２２Ａ（第１継手金具部１２）とホース継手部２４Ａ（第２継手金具部１４）とを備え流体通路Ｒを接続する配管用継手金具１０Ａであって、口金部２２Ａとホース継手部２４Ａとが結合されそれらの内部を連通した状態で、口金部２２Ａとホース継手部２４Ａとの全長を調節可能に口金部２２Ａとホース継手部２４Ａとを結合する結合機構１８が設けられている。また、口金部２２Ａとホース継手部２４Ａとの全長を調節した状態にロックするロック機構２０が設けられている。

Description

配管用継手金具

　本発明は、配管用継手金具に関する。

　従来、配管用継手金具として、機器などにホースを接続するためホースの端部に取り付けられるホース継手金具が提供されている（特許文献１参照）。
　ホース継手金具は、互いに結合されたニップルとソケットとを有し、それらニップルとソケットは、同軸上で軸方向の一端が開放されたニップル側筒状部と、前記ニップル側筒状部の半径方向外側に位置するソケット側筒状部とを有している。
　ホース継手金具のホースの端部への取り付けは、ニップル側筒状部の外周面とソケット側筒状部の内周面との間に形成された環状空間にホースの端部を挿入した後、加締め装置によりソケット側筒状部を加締めることにより、ソケット側筒状部とホースの端部とニップル側筒状部とを一体的に取り付けることでなされる。

特開２０１４－１８１７８９号公報

　このような配管用継手金具にホースを取り付ける場合、ホースアセンブリなどの製品に必要な長さのホースを選択するが、ホースの長さにも公差があるため、許容範囲内で組み立てた製品の長さに差が生じてしまう。
　ホース組み立て時の長さの許容差はＪＩＳ（日本産業規格）に規定があり、例えば、アセンブリの長さ（ｍｍ）が「１０００以上２０００未満」であれば、許容差は０ｍｍ以上２０ｍｍ以下と規定されている。
　このため、例えば、複数のホース（配管）をケーブルベア（登録商標）に収容して可動させる場合、個々のホースの長さが異なっていることで配管軌跡も個々のホースで異なってしまう。そうすると、想定した通りにホースが曲がらず、ケーブルベア（登録商標）に接触して擦れたり、ホースに無理な応力が負荷されてしまい、配管に損傷を与えてしまう。
　一方、製品の長さの許容差を縮小すると、組み立て時に特別管理品としてより精度の高い計測が必要になるため、作業工数が増加するとともにコストが上昇してしまう。
　本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、長さを調整することで、接続される配管の損傷を抑制するとともに、組み立て時の作業工数の増加およびコストの上昇を回避する配管用継手金具を提供することを目的とする。

　上述した目的を達成するため本発明の一実施の形態は、第１継手金具部と第２継手金具部とを備え流体通路を接続する配管用継手金具であって、前記第１継手金具部と前記第２継手金具部とが結合されそれらの内部を連通した状態で、前記第１継手金具部と前記第２継手金具部との全長を調節可能に前記第１継手金具部と前記第２継手金具部とを結合する結合機構が設けられていることを特徴とする。
　また、本発明の一実施の形態は、前記第１継手金具部と前記第２継手金具部との全長を調節した状態にロックするロック機構が設けられていることを特徴とする。
　また、本発明の一実施の形態は、前記第１継手金具部に対向する前記第２継手金具部の端部、または前記第２継手金具部に対向する前記第１継手金具部の端部のうちの一方の端部に雄ねじ管が突設されると共に、他方の端部に前記雄ねじ管に螺合可能な雌ねじが形成され、前記結合機構は、前記雄ねじ管と前記雌ねじとを含んで構成されていることを特徴とする。
　また、本発明の一実施の形態は、前記雄ねじ管にはロックナットが螺合され、前記第１継手金具部と前記第２継手金具部との全長を調節した状態にロックするロック機構が、前記ロックナットを含んで構成されていることを特徴とする。
　また、本発明の一実施の形態は、前記配管用継手金具は、前記第１継手金具部と前記第２継手金具部との間に介設された筒状のアダプタを含んで構成され、前記アダプタの長手方向の中間部の外周部に前記アダプタを回転させるための回転操作部が設けられると共に、前記アダプタの長手方向の両側の外周部に互いに逆向きの雄ねじが形成され、前記第１継手金具部に対向する前記第２継手金具部の端部に、前記互いに逆向きの雄ねじのうちの一方の雄ねじが螺合する雌ねじが形成されると共に、前記第２継手金具部に対向する前記第１継手金具部の端部に、前記互いに逆向きの雄ねじのうちの他方の雄ねじが螺合する雌ねじが形成され、前記結合機構は、前記回転操作部と前記互いに逆向きの雄ねじと前記雌ねじとを含んで構成されていることを特徴とする。
　また、本発明の一実施の形態は、前記互いの逆向きの雄ねじにはそれぞれロックナットが螺合され、前記第１継手金具部と前記第２継手金具部との全長を調節した状態にロックするロック機構が、前記ロックナットを含んで構成されていることを特徴とする。
　また、本発明の一実施の形態は、前記配管用継手金具は、前記第１継手金具部と前記第２継手金具部との間に介設された筒状のアダプタを含んで構成され、前記第１継手金具部に対向する前記第２継手金具部の端部と、前記第２継手金具部に対向する前記第１継手金具部の端部とからそれぞれ互いに逆向きの雄ねじが形成された雄ねじ管が突設され、前記アダプタの外周部に前記アダプタを回転させるための回転操作部が設けられると共に、前記アダプタの長手方向の両側の内周部に前記雄ねじに螺合する互いに逆向きの雌ねじが形成され、前記結合機構は、前記雄ねじ管と前記アダプタとを含んで構成されていることを特徴とする。
　また、本発明の一実施の形態は、前記互いに逆向きの雄ねじにはそれぞれロックナットが螺合され、前記第１継手金具部と前記第２継手金具部との全長を調節した状態にロックするロック機構が、前記ロックナットを含んで構成されていることを特徴とする。
　また、本発明の一実施の形態は、前記第１継手金具部は、機器側に接続される口金部であり、前記第２継手金具部は、ホースが接続されるホース継手部であることを特徴とする。
　また、本発明の一実施の形態は、前記第１継手金具部および前記第２継手金具部は、ホースが接続されるホース継手部であることを特徴とする。
　また、本発明の一実施の形態は、前記第１継手金具部および前記第２継手金具部は、機器側に接続される口金部であることを特徴とする。

　本発明の一実施の形態によれば、第１継手金具部と第２継手金具部との全長を調節可能に第１継手金具部と第２継手金具部とを結合する結合機構を設けたため、配管用継手金具の長さを調整でき、これにより、接続される配管の損傷を抑制するとともに、組み立て時の作業工数の増加およびコストの上昇を回避する上で有利となる。また、結合機構の結合を解除することで、第１継手金具部と第２継手金具部とを切り離すことができ利便性を向上させる上で有利となる。
　また、第１継手金具部と第２継手金具部との全長を調節した状態にロックするロック機構を設けた構成にすれば、配管用継手金具を所望の長さで固定することができ、接続される配管の損傷を抑制する上で有利となる。
　また、第１継手金具部に対向する第２継手金具部の端部、または第２継手金具部に対向する第１継手金具部の端部のうちの一方の端部に雄ねじ管が突設し、他方の端部に雄ねじ管に螺合可能な雌ねじを形成し、結合機構を雄ねじ管と雌ねじとを含んで構成すれば、長さが調節可能な配管用継手金具を簡易に構成する上で有利となる。
　また、ロック機構を雄ねじ管に螺合したロックナットを含んで構成すれば、ロック機構を簡易に構成する上で有利となる。
　また、前記配管用継手金具を、第１継手金具部と第２継手金具部との間に介設された筒状のアダプタを含んで構成し、アダプタの長手方向の中間部の外周部に回転操作部を設けるとともに両側の外周部に互いに逆向きの雄ねじを形成し、第１継手金具部に対向する第２継手金具部の端部に互いに逆向きの雄ねじのうちの一方の雄ねじが螺合する雌ねじを形成し、第２継手金具部に対向する第１継手金具部の端部に、互いに逆向きの雄ねじのうちの他方の雄ねじが螺合する雌ねじを形成し、結合機構を回転操作部と互いに逆向きの雄ねじと雌ねじとを含んで構成すれば、長さが調節可能な配管用継手金具を簡易に構成する上で有利となる。
　また、第１継手金具部と第２継手金具部との全長を調節した状態にロックするロック機構を、互いの逆向きの雄ねじに螺合したロックナットを含んで構成すれば、ロック機構を簡易に構成する上で有利となる。
　また、前記配管用継手金具を、第１継手金具部と第２継手金具部との間に介設された筒状のアダプタを含んで構成し、第１継手金具部に対向する第２継手金具部の端部と、第２継手金具部に対向する第１継手金具部の端部とからそれぞれ互いに逆向きの雄ねじが形成された雄ねじ管を突設し、アダプタの外周部に回転操作部を設けるとともにアダプタの長手方向の両側の内周部に雄ねじに螺合する互いに逆向きの雌ねじを形成し、結合機構を雄ねじ管とアダプタとを含んで構成すれば、長さが調節可能な配管用継手金具を簡易に構成する上で有利となる。
　また、第１継手金具部と第２継手金具部との全長を調節した状態にロックするロック機構を、互いに逆向きの雄ねじに螺合したロックナットを含んで構成すれば、ロック機構を簡易に構成する上で有利となる。
　また、第１継手金具部を機器側に接続される口金部で構成し、第２継手金具部をホースが接続されるホース継手部で構成すれば、機器とホースとの間の距離を調整することができる。
　また、第１継手金具部および第２継手金具部を、ホースが接続されるホース継手部で構成すれば、ホースとホースとの間の距離を調整することができる。
　また、第１継手金具部および第２継手金具部を、機器側に接続される口金部で構成すれば、機器と機器との間の距離を調整することができる。

第１の実施の形態にかかる配管用継手金具の一部を破断した側面図で最も伸長した状態を示す図である。第１の実施の形態にかかる配管用継手金具の一部を破断した側面図で最も短縮した状態を示す図である。第１の実施の形態にかかる配管用継手金具の分解図である。第２の実施の形態にかかる配管用継手金具の一部を破断した側面図である。第３の実施の形態にかかる配管用継手金具の一部を破断した側面図である。第３の実施の形態にかかる配管用継手金具の分解図である。第３の実施の形態の変形例１にかかる配管用継手金具の一部を破断した側面図である。第３の実施の形態の変形例２にかかる配管用継手金具の一部を破断した側面図である。第４の実施の形態にかかる配管用継手金具の一部を破断した側面図である。第４の実施の形態にかかる配管用継手金具の分解図である。第４の実施の形態の変形例１にかかる配管用継手金具の一部を破断した側面図である。第４の実施の形態の変形例２にかかる配管用継手金具の一部を破断した側面図である。

（第１の実施の形態）
　以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
　図３に示すように、配管用継手金具１０Ａは、第１継手金具部１２と第２継手金具部１４とロックナット１６とを備え、第１継手金具部１２および第２継手金具部１４それぞれに貫通して設けられた流体通路Ｒを接続するものである。
　第１継手金具部１２と第２継手金具部１４とロックナット１６とは、切り離されて構成されている。

　また、配管用継手金具１０Ａは、図１、２に示すように、第１継手金具部１２と第２継手金具部１４の内部の流体通路Ｒを連通した状態で、第１継手金具部１２と第２継手金具部１４との間の距離を調節可能に第１継手金具部１２と第２継手金具部１４とを結合する結合機構１８を備えている。
　更に、配管用継手金具１０Ａは、第１継手金具部１２と第２継手金具部１４との間の距離を調節した状態にロックするロック機構２０を備えている。

　本実施の形態の配管用継手金具１０Ａは、第１継手金具部１２が機器側に接続される口金部２２Ａで構成され、第２継手金具部１４がホースの端部が接続されるホース継手部２４Ａで構成されており、ホース内を流れる流体を適宜機器に供給し、あるいは、適宜機器から排出させるものである。
　配管用継手金具１０Ａは、軟鋼材などの金属製であって、例えば、ＳＴＫＭ（機械構造用炭素鋼鋼管）、快削鋼、炭素鋼、アルミ、黄銅、ステンレス材などが用いられている。また、配管用継手金具１０Ａには、耐食性を向上させたり汚れの付着を抑制するために、例えば、クロメート処理などの表面処理を施している。

　口金部２２Ａは、同軸上に筒部２６と口金側ナット部２８Ａとが口金部２２Ａの軸心方向に並べられて構成され、それらの内部に流体通路Ｒが貫通形成されている。
　筒部２６は、適宜機器に係脱可能に接続される円筒状の部材であって、機器への取り付けができるよう外周部に雄ねじ２６０２が形成されている。なお、筒部２６の構造は機器への取り付けが可能であれば従来公知の様々な構造を適用してもよい。

　口金側ナット部２８Ａは、六角ナットであって筒部２６に隣接して設けられている。
　また、ホース継手部２４Ａ（第２継手金具部１４）に対向する口金部２２Ａ（第１継手金具部１２）の端部、すなわち口金側ナット部２８Ａの筒部２６と反対に位置する端部の内周面には、ホース継手部２４Ａの雄ねじ管３２に螺合可能な雌ねじ２８０２が形成されている。
　また、流体通路Ｒを形成する口金部２２Ａの内周面２２０２には環状溝２２０４が形成され、環状溝２２０４にはＯリング３０が嵌め込まれている。本実施の形態のＯリング３０は、雌ねじ２８０２に隣接して設けられている。

　ホース継手部２４Ａは、同軸上に雄ねじ管３２と継手側ナット部３４Ａと鍔部３６と筒状部３８とが、ホース継手部２４Ａの軸心方向に並べられて構成され、それらの内部に口金部２２Ａと同様に流体通路Ｒが貫通形成されている。
　継手側ナット部３４Ａは、六角柱状であって、ホース継手部２４Ａの軸心方向の中間部に設けられている。なお、継手側ナット部３４Ａに代えて円周面からなる大径部にするなど任意である。
　鍔部３６は、継手側ナット部３４Ａに隣接して設けられ、継手側ナット部３４Ａとの間にソケット（不図示）を取り付けるための溝部３６０２が形成されている。
　不図示のソケットは、円筒状であって、筒状部３８の半径方向外側に設けられ、軸心方向の端部にある取り付け部が溝部３６０２に加締められることでホース継手部２４Ａに取り付けられる。

　筒状部３８は、ホースの内周面に挿入される部分である。筒状部３８は、鍔部３６から突設されており、鍔部３６はホースが挿入された場合にその端部に当接可能となっている。
　筒状部３８の外周面には、周方向に延在する複数の係止用凹凸部３８０２が軸心方向に間隔をおいて形成されている。

　ホース継手部２４Ａにソケットが取り付けられている場合、筒状部３８の外周部とソケットの内周部との間にホースの端部が挿入される環状空間が形成され、当該環状空間にホースを挿入し、加締め装置によりソケットを加締めることにより、ホースの端部をホース継手部２４Ａに一体的に取り付ける。
　なお、ホース継手部２４Ａにソケットを取り付けずに、筒状部３８をホースの端部に挿入しバンドでホースを締め付けることでホースの端部をホース継手部２４Ａに取り付ける構成としてもよい。

　雄ねじ管３２は、口金部２２Ａ（第１継手金具部１２）に対向するホース継手部２４Ａ（第２継手金具部１４）の端部に突設され、すなわち継手側ナット部３４Ａの鍔部３６と反対側の端部から突設されている。
　雄ねじ管３２は、円筒状であって、継手側ナット部３４Ａ側の外周部に雌ねじ２８０２に螺合可能な雄ねじ３２０２が形成されている。
　また、雄ねじ管３２の先端側に位置する先端外周面３２０４は凹凸のない滑らかな面で形成され、先端外周面３２０４の外径は、口金部２２Ａの内周面２２０２に挿入可能な寸法で形成されている。
　図１では、雄ねじ３２０２と雌ねじ２８０２とが少し螺合し、口金部２２Ａの軸心方向およびホース継手部２４Ａの軸心方向において、すなわち、配管用継手金具１０Ａの軸心方向において、配管用継手金具１０Ａが最も伸長した状態を示し、言い換えると、配管用継手金具１０Ａの長さが最大となった状態を示している。また、図２では、雄ねじ３２０２と雌ねじ２８０２とが最も多く螺合し、配管用継手金具１０Ａの軸心方向において、配管用継手金具１０Ａが最も短縮した状態を示し、言い換えると、配管用継手金具１０Ａの長さが最小となった状態を示している。
　つまり、配管用継手金具１０Ａは、雄ねじ３２０２と雌ねじ２８０２が螺合可能な範囲で配管用継手金具１０Ａの軸心方向における長さ、すなわち配管用継手金具１０Ａの長さの調整が可能となっている。
　図１、２に示すように、雄ねじ管３２には、ロックナット１６が螺合されている。具体的には、雄ねじ管３２の雄ねじ３２０２がロックナット１６に形成された雌ねじ１６０２に螺合している。
　本実施の形態の口金部２２Ａとホース継手部２４Ａとを結合する結合機構１８は、雄ねじ管３２と雌ねじ２８０２とを含んで構成されている。
　また、本実施の形態のロック機構２０は、ロックナット１６を含んで構成されている。

　次に、口金部２２Ａ（第１継手金具部１２）とホース継手部２４Ａ（第２継手金具部１４）との結合方法について説明する。
　口金部２２Ａとホース継手部２４Ａを結合する場合、まずはロックナット１６をホース継手部２４Ａの雄ねじ管３２の雄ねじ３２０２に螺合させ、継手側ナット部３４Ａの近傍に位置させておく。
　次に、ホース継手部２４Ａの雄ねじ管３２を口金部２２Ａの口金側ナット部２８Ａに対向させ、口金部２２Ａとホース継手部２４Ａの軸心方向を合わせる。
　そして、ホース継手部２４Ａの雄ねじ管３２の先端を口金部２２Ａの内部に挿入していくと、Ｏリング３０が先端外周面３２０４に弾接し、先端外周面３２０４と口金部２２Ａの内周面２２０２との間がＯリング３０により封止され、口金部２２Ａとホース継手部２４Ａとの間での流体の漏洩が防止される。
　なお、封止とは、油などの液体の漏洩を防止する液密性を有している状態をいう。

　雄ねじ管３２を口金部２２Ａに挿入し、雄ねじ管３２の雄ねじ３２０２が口金部２２Ａの雌ねじ２８０２に到達したら、継手側ナット部３４Ａを操作してホース継手部２４Ａを軸心を中心に回転させ、雄ねじ３２０２を雌ねじ２８０２に適宜螺合させる。
　雄ねじ３２０２を雌ねじ２８０２に適宜螺合させたら、口金部２２Ａを機器に接続させ、ホース継手部２４Ａにホースを取り付ける。
　そして、継手側ナット部３４Ａを操作してホース継手部２４Ａを回転させ、口金部２２Ａとホース継手部２４Ａとの全長を調節したら、ロックナット１６を逆回転させて口金部２２Ａに当接する位置まで戻すことで、配管用継手金具１０Ａを所望の長さに固定する。
　本実施の形態では、雄ねじ３２０２と雌ねじ２８０２とが螺合する範囲で、口金部２２Ａとホース継手部２４Ａとの全長が調節可能である。これにより、機器からホースまでの距離を所望の長さに調整できる。

　このように、第１の実施の形態の配管用継手金具１０Ａによれば、切り離された口金部２２Ａ（第１継手金具部１２）とホース継手部２４Ａ（第２継手金具部１４）の内部を連通した状態で、口金部２２Ａとホース継手部２４Ａとの全長を調節可能に口金部２２Ａとホース継手部２４Ａとを結合する結合機構１８を設けたため、配管用継手金具１０Ａの長さを調整でき、これにより、接続される配管の損傷を抑制するとともに、組み立て時の作業工数の増加およびコストの上昇を回避する上で有利となる。また、結合機構１８の結合を解除することで、口金部２２Ａとホース継手部２４Ａとを切り離すことができ利便性を向上させる上で有利となる。
　また、口金部２２Ａとホース継手部２４Ａとの全長を調節した状態にロックするロック機構２０を設けた構成としたため、配管用継手金具１０Ａを所望の長さで固定することができ、接続される配管の損傷を抑制する上で有利となる。
　また、口金部２２Ａに対向するホース継手部２４Ａの端部に雄ねじ管３２が突設し、ホース継手部２４Ａに対向する口金部２２Ａの端部に雄ねじ管３２に螺合可能な雌ねじ２８０２を形成し、結合機構１８を雄ねじ管３２と雌ねじ２８０２とを含んで構成したため、長さが調節可能な配管用継手金具１０Ａを簡易に構成する上で有利となる。
　また、ロック機構２０を雄ねじ管３２に螺合したロックナット１６を含んで構成したため、ロック機構２０を簡易に構成する上で有利となる。
　また、第１継手金具部１８を機器側に接続される口金部２２Ａで構成し、第２継手金具部１４をホースが接続されるホース継手部２４Ａで構成したため、機器とホースとの間の距離を調整することができる。

（第２の実施の形態）
　図４を参照して第２の実施の形態の配管用継手金具１０Ｂについて説明する。
　第１の実施の形態では、口金部２２Ａに雌ねじ２８０２が形成され、ホース継手部２４Ａに雄ねじ３２０２が形成されていたのに対して、第２の実施の形態では、口金部２２Ｂに雄ねじ４００２が形成され、ホース継手部２４Ｂに雌ねじ３４０２が形成されている点が異なっている。
　なお、以下の実施の形態の説明では、第１の実施の形態と同様な個所、部材に同一の符号を付してその説明を省略し、第１の実施の形態と異なった個所について重点的に説明する。
　本実施の形態の配管用継手金具１０Ｂは、第１継手金具部１２が機器側に接続される口金部２２Ｂで構成され、第２継手金具部１４がホースの端部が接続されるホース継手部２４Ｂで構成されている。

　口金部２２Ｂは、同軸上に筒部２６と口金側ナット部２８Ｂと雄ねじ管４０とが口金部２２Ｂの軸心方向に並べられて構成され、それらの内部に流体通路Ｒが貫通形成されている。
　口金側ナット部２８Ｂは、六角柱状であって、筒部２６に隣接して設けられている。

　雄ねじ管４０は、ホース継手部２４Ｂ（第２継手金具部１４）に対向する口金部２２Ｂ（第１継手金具部１２）の端部に突設され、すなわち口金側ナット部２８Ｂの筒部２６と反対側の端部から突設されている。
　雄ねじ管４０は、円筒状であって、口金側ナット部２８Ｂ側の外周部に継手側ナット部３４Ｂの雌ねじ３４０２に螺合可能な雄ねじ４００２が形成されている。
　また、雄ねじ管４０の先端側に位置する先端外周面４００４は凹凸のない滑らかな面で形成され、先端外周面４００４の外径は、ホース継手部２４Ｂの内周面２４０２に挿入可能な寸法で形成されている。
　雄ねじ管４０には、ロックナット１６が螺合されている。具体的には、雄ねじ管４０の雄ねじ４００２がロックナット１６に形成された雌ねじ１６０２（図３参照）に螺合している。

　ホース継手部２４Ｂは、同軸上に継手側ナット部３４Ｂと鍔部３６と筒状部３８とが、ホース継手部２４Ｂの軸心方向に並べられて構成され、それらの内部に口金部２２Ｂと同様に流体通路Ｒが貫通形成されている。
　継手側ナット部３４Ｂは、六角ナットであって溝部３６０２を介して鍔部３６に隣接して設けられている。
　口金部２２Ｂ（第１継手金具部１２）に対向するホース継手部２４Ｂ（第２継手金具部１４）の端部、すなわち継手側ナット部３４Ｂの鍔部３６と反対に位置する端部の内周面には、口金部２２Ｂの雄ねじ管４０に螺合可能な雌ねじ３４０２が形成されている。
　また、流体通路Ｒを形成するホース継手部２４Ｂの内周面２４０２には環状溝２４０４が形成され、環状溝２４０４にはＯリング３０が嵌め込まれている。本実施の形態のＯリング３０は、雌ねじ３４０２に隣接して設けられている。

　配管用継手金具１０Ｂは、雄ねじ４００２が口金部２２Ｂに設けられ、雌ねじ３４０２がホース継手部２４Ｂに設けられているが、口金部２２Ｂ（第１継手金具部１２）とホース継手部２４Ｂ（第２継手金具部１４）との結合方法については第１の実施の形態と同様である。
　このような第２の実施の形態の配管用継手金具１０Ｂによっても、第１の実施の形態と同様の効果を奏する。

　上述した第１の実施の形態では、口金部２２Ａに形成された雌ねじ２８０２にホース継手部２４Ａに形成された雄ねじ３２０２が螺合することで口金部２２Ａとホース継手部２４Ａとが結合されており、第２の実施の形態では、ホース継手部２４Ｂに形成された雌ねじ３４０２に口金部２２Ｂに形成された雄ねじ４００２が螺合することで口金部２２Ｂとホース継手部２４Ｂとが結合されていたが、第１継手金具部１２と第２継手金具部１４は、他の組み合わせでもよい。
　具体的には、例えば第１継手金具部と第２継手金具部とが共にホース継手部であって、一方のホース継手部に形成された雌ねじに他方のホース継手部に形成された雄ねじが螺合することで２つのホース継手部を結合する構成としてもよい。これにより、ホースとホースとの間の距離を調整することができる。
　また、例えば第１継手金具部と第２継手金具部とが共に口金部であって、一方の口金部に形成された雌ねじに他方の口金部に形成された雄ねじが螺合することで２つの口金部を結合する構成としてもよい。これにより、機器と機器との間の距離を調整することができる。
　このように、本実施の形態の配管用継手金具１０Ａ、１０Ｂによれば、用途に合わせて第１継手金具部１２と第２の継手金具部１４の組み合わせを替えることで、機器とホース、ホース同士、または機器同士を配管用継手金具の長さを調整可能な状態で接続することが可能となり利便性を向上させる上で有利となる。

（第３の実施の形態）
　図５、６を参照して第３の実施の形態の配管用継手金具１０Ｃについて説明する。
　第１の実施の形態は、口金部２２Ａに形成された雌ねじ２８０２にホース継手部２４Ａに形成された雄ねじ３２０２が螺合することで口金部２２Ａとホース継手部２４Ａとが結合されていたが、第３の実施の形態は、口金部２２Ａとホース継手部２４Ｂとの間に設けられたアダプタ４２を介して口金部２２Ａとホース継手部２４Ｂとが結合されている点が異なっている。

　配管用継手金具１０Ｃは、第１継手金具部１２と第２継手金具部１４とアダプタ４２とロックナット１６Ａ、１６Ｂとを備え、それらは図６に示すように切り離されて構成されている。
　本実施の形態の配管用継手金具１０Ｃは、第１継手金具部１２が機器側に接続される口金部２２Ａで構成され、第２継手金具部１４がホースの端部が接続されるホース継手部２４Ｂで構成されている。

　アダプタ４２は、円筒状であって、口金部２２Ａとホース継手部２４Ｂとの間に介設されている。
　アダプタ４２の長手方向（軸心方向）の中間部の外周部には、六角柱状であって、アダプタ４２を回転させるための回転操作部４４が設けられている。
　アダプタ４２の長手方向の両側の外周部には、互いに逆向きの雄ねじ４２０２、４２０４が形成されている。
　具体的には、雄ねじ４２０２、４２０４は、アダプタ４２の長手方向の両側で、かつ回転操作部４４側の外周部に形成されている。
　また、アダプタ４２の長手方向の両端部に位置する端部外周面４２０６、４２０８は凹凸のない滑らかな面で形成されている。
　端部外周面４２０６の外径は、口金部２２Ａの内周面２２０２に挿入可能な寸法で形成され、端部外周面４２０８の外径は、ホース継手部２４Ｂの内周面２４０２に挿入可能な寸法で形成されている。
　図５に示すように、一方の雄ねじ４２０２にはロックナット１６Ａが螺合され、他方の雄ねじ４２０４にはロックナット１６Ｂが螺合されている。

　本実施の形態の口金部２２Ａは、第１の実施の形態の口金部２２Ａと同様に構成され、ホース継手部２４Ｂは、第２の実施の形態のホース継手部２４Ｂと同様に構成されている。
　本実施の形態では、ホース継手部２４Ｂに対向する口金部２２Ａの端部に、アダプタ４２の一方の雄ねじ４２０２が螺合する雌ねじ２８０２が形成されると共に、口金部２２Ａに対向するホース継手部２４Ｂの端部に、他方の雄ねじ４２０４が螺合する雌ねじ３４０２が形成されている。

　具体的には、本実施の形態では、ホース継手部２４Ｂに対向する口金部２２Ａの端部、すなわち口金側ナット部２８Ａの筒部２６と反対に位置する端部の内周面には、アダプタ４２の雄ねじ４２０２に螺合可能な雌ねじ２８０２が形成されている。
　また、流体通路Ｒを形成する口金部２２Ａの内周面２２０２には環状溝２２０４が形成され、環状溝２２０４にはＯリング３０が嵌め込まれている。本実施の形態のＯリング３０は、雌ねじ２８０２に隣接して設けられている。

　また、本実施の形態では、口金部２２Ａに対向するホース継手部２４Ｂの端部、すなわち継手側ナット部３４Ｂの鍔部３６と反対に位置する端部の内周面には、アダプタ４２の雄ねじ４２０４に螺合可能な雌ねじ３４０２が形成されている。
　また、流体通路Ｒを形成するホース継手部２４Ｂの内周面２４０２には環状溝２４０４が形成され、環状溝２４０４にはＯリング３０が嵌め込まれている。本実施の形態のＯリング３０は、雌ねじ３４０２に隣接して設けられている。
　本実施の形態の口金部２２Ａとホース継手部２４Ｂとを結合する結合機構１８は、回転操作部４４と互いに逆向きの雄ねじ４２０２、４２０４と雌ねじ２８０２、３４０２とを含んで構成されている。
　また、本実施の形態のロック機構２０は、ロックナット１６Ａ、１６Ｂを含んで構成されている。

　次に、口金部２２Ａ（第１継手金具部１２）とホース継手部２４Ｂ（第２継手金具部１４）との結合方法について説明する。

　口金部２２Ａとホース継手部２４Ｂを結合する場合、まずはロックナット１６Ａをアダプタ４２の雄ねじ４２０２に螺合させ、ロックナット１６Ｂをアダプタ４２の雄ねじ４２０４に螺合させ、それらロックナット１６Ａ、１６Ｂを回転操作部４４の近傍に位置させておく。
　次に、アダプタ４２の一方の端部４２Ａを口金部２２Ａの口金側ナット部２８Ａに対向させ、アダプタ４２と口金部２２Ａとの軸心方向を合わせる。
　そして、アダプタ４２の一方の端部４２Ａを口金部２２Ａの内部に挿入していくと、Ｏリング３０が端部外周面４２０６に弾接し、端部外周面４２０６と口金部２２Ａの内周面２２０２との間がＯリング３０により封止され、口金部２２Ａとアダプタ４２の一方の端部４２Ａとの間での流体の漏洩が防止される。
　アダプタ４２の一方の端部４２Ａを口金部２２Ａに挿入し、雄ねじ４２０２が口金部２２Ａの雌ねじ２８０２に到達したら、口金側ナット部２８Ａを操作して口金部２２Ａを軸心を中心に回転させ、雄ねじ４２０２を雌ねじ２８０２に適宜螺合させる。

　また、アダプタ４２の他方の端部４２Ｂをホース継手部２４Ｂの継手側ナット部３４Ｂに対向させ、アダプタ４２とホース継手部２４Ｂとの軸心方向を合わせる。
　そして、アダプタ４２の他方の端部４２Ｂをホース継手部２４Ｂの内部に挿入していくと、Ｏリング３０が端部外周面４２０８に弾接し、端部外周面４２０８とホース継手部２４Ｂの内周面２４０２との間がＯリング３０により封止され、ホース継手部２４Ｂとアダプタ４２との間での流体の漏洩が防止される。
　アダプタ４２の他方の端部４２Ｂをホース継手部２４Ｂに挿入し、雄ねじ４２０４がホース継手部２４Ｂの雌ねじ３４０２に到達したら、継手側ナット部３４Ｂを操作してホース継手部２４Ｂを軸心を中心に回転させ、雄ねじ４２０４を雌ねじ３４０２に適宜螺合させる。

　雄ねじ４２０２を雌ねじ２８０２に適宜螺合させ、雄ねじ４２０４を雌ねじ３４０２に適宜螺合させたら、口金部２２Ａを機器に接続させ、ホース継手部２４Ｂにホースを取り付ける。
　そして、回転操作部４４を操作してアダプタ４２を回転させ、口金部２２Ａの特定部位とアダプタ４２の特定部位との距離、ホース継手部２４Ｂの特定部位とアダプタ４２の特定部位との距離を調節し、配管用継手金具１０Ｃの長さを調節する。例えば、互いに対向する口金部２２Ａの口金側ナット部２８Ａの端面とアダプタ４２の回転操作部４４の端面との間の距離、および互いに対向するホース継手部２４Ｂの継手側ナット部３４Ｂの端面とアダプタ４２の回転操作部４４の端面との間の距離を調節し、調節後、ロックナット１６Ａを逆回転させて口金部２２Ａに当接する位置まで戻し、ロックナット１６Ｂを逆回転させてホース継手部２４Ｂに当接する位置まで戻すことで、配管用継手金具１０Ｃを所望の長さに固定する。
　本実施の形態では、雄ねじ４２０２と雌ねじ２８０２とが螺合する範囲および雄ねじ４２０４と雌ねじ３４０２とが螺合する範囲で、配管用継手金具１０Ｃの長さが調節可能である。これにより、機器からホースまでの距離を所望の長さに調整できる。

　このように、第３の実施の形態の配管用継手金具１０Ｃによれば、切り離された口金部２２Ａ（第１継手金具部１２）とホース継手部２４Ｂ（第２継手金具部１４）の内部を連通した状態で、口金部２２Ａとホース継手部２４Ｂとの全長を調節可能に口金部２２Ａとホース継手部２４Ｂとを結合する結合機構１８を設けたため、配管用継手金具１０Ｃの長さを調整でき、これにより、接続される配管の損傷を抑制するとともに、組み立て時の作業工数の増加およびコストの上昇を回避する上で有利となる。また、結合機構１８の結合を解除することで、口金部２２Ａとホース継手部２４Ｂとを切り離すことができ利便性を向上させる上で有利となる。
　また、口金部２２Ａとホース継手部２４Ｂとの全長を調節した状態にロックするロック機構２０を設けた構成としたため、配管用継手金具１０Ｃを所望の長さで固定することができ、接続される配管の損傷を抑制する上で有利となる。
　また、配管用継手金具１０Ｃを口金部２２Ａとホース継手部２４Ｂとの間に介設した筒状のアダプタ４２を含んで構成し、アダプタ４２の長手方向の中間部の外周部に回転操作部４４を設けるとともに両側の外周部に互いに逆向きの雄ねじ４２０２、４２０４を形成し、ホース継手部２４Ｂに対向する口金部２２Ａの端部に一方の雄ねじ４２０２が螺合する雌ねじ２８０２を形成し、口金部２２Ａに対向するホース継手部２４Ｂの端部に他方の雄ねじ４２０４が螺合する雌ねじ３４０２を形成し、結合機構１８を回転操作部４４と互いに逆向きの雄ねじ４２０２、４２０４と雌ねじ２８０２、３４０２とを含んで構成したため、長さの調節を可能とした配管用継手金具１０Ｃを簡易に構成する上で有利となる。
　また、ロック機構２０を、互いの逆向きの雄ねじ４２０２、４２０４に螺合したロックナット１６Ａ、１６Ｂを含んで構成したため、ロック機構２０を簡易に構成する上で有利となる。
　また、第１継手金具部１２を機器側に接続される口金部２２Ａで構成し、第２継手金具部１４をホースが接続されるホース継手部２４Ｂで構成したため、機器とホースとの間の距離を調整することができる。

（第３の実施の形態の変形例１）
　図７を参照して第３の実施の形態の変形例１の配管用継手金具１０Ｄについて説明する。
　第３の実施の形態では、アダプタ４２を介して口金部２２Ａとホース継手部２４Ｂとが結合されていたが、アダプタ４２を介してホース継手部２４Ｂとホース継手部２４Ｂとを結合する構成としてもよい。
　図７に示すように、本変形例１にかかる配管用継手金具１０Ｄは、第３の実施の形態の配管用継手金具１０Ｃの口金部２２Ａを、第３の実施の形態のホース継手部２４Ｂに代えたものである。
　したがって、本変形例の配管用継手金具１０Ｄは、第１継手金具部１２および第２継手金具部１４がともにホースが接続されるホース継手部２４Ｂで構成されており、一方のホース内を流れる流体を他方のホースに供給するものである。
　このような本変形例１の配管用継手金具１０Ｄによっても、第３の実施の形態と同様の効果を奏する。
　また、本変形例では、第１継手金具部１２および第２継手金具部１４を、ホースが接続されるホース継手部２４Ｂで構成したため、ホースとホースとの間の距離を調整することができる。

（第３の実施の形態の変形例２）
　図８を参照して第３の実施の形態の変形例２の配管用継手金具１０Ｅについて説明する。
　第３の実施の形態では、アダプタ４２を介して口金部２２Ａとホース継手部２４Ｂとが結合されていたが、アダプタ４２を介して口金部２２Ａと口金部２２Ａとを結合する構成としてもよい。
　図８に示すように、本変形例２にかかる配管用継手金具１０Ｅは、第３の実施の形態の配管用継手金具１０Ｃのホース継手部２４Ｂを、第３の実施の形態の口金部２２Ａに代えたものである。
　したがって、本変形例の配管用継手金具１０Ｅは、第１継手金具部１２および第２継手金具部１４がともに機器側に接続される口金部２２Ａで構成されており、一方の機器から排出された流体を他方の危機に供給するものである。
　このような本変形例２の配管用継手金具１０Ｅによっても、第３の実施の形態と同様の効果を奏する。
　また、本変形例では、第１継手金具部１２および第２継手金具部１２を、機器側に接続される口金部２２Ａで構成したため、機器と機器との間の距離を調整することができる。
　上記した配管用継手金具１０Ｃ～１０Ｅのように、用途に合わせて第１継手金具部１２と第２の継手金具部１４の組み合わせを替えることで、機器とホース、ホース同士、または機器同士を接続することが可能となり利便性を向上させる上で有利となる。

（第４の実施の形態）
　図９、１０を参照して第４の実施の形態の配管用継手金具１０Ｆについて説明する。
　第４の実施の形態の配管用継手金具１０Ｆはアダプタ４６の構造が第３の実施の形態と異なっている。
　すなわち、第３の実施の形態では、口金部２２Ａおよびホース継手部２４Ｂに雌ねじ２８０２、３４０２が形成され、アダプタ４２の両側に雄ねじ４２０２、４２０４が形成されていたのに対して、第４の実施の形態では、アダプタ４６の両側に雌ねじ４６０２、４６０４が形成され、口金部２２Ｂおよびホース継手部２４Ａに雄ねじ４００２、３２０２が形成されている。

　配管用継手金具１０Ｆは、第１継手金具部１２と第２継手金具部１４とアダプタ４６とロックナット１６Ｃ、１６Ｄとを備え、それらは図１０に示すように切り離されて構成されている。
　本実施の形態の配管用継手金具１０Ｆは、第１継手金具部１２が機器側に接続される口金部２２Ｂで構成され、第２継手金具部１４がホースの端部が接続されるホース継手部２４Ａで構成されている。

　本実施の形態の口金部２２Ｂは、第２の実施の形態の口金部２２Ｂと同様に構成され、ホース継手部２４Ａは、第１の実施の形態のホース継手部２４Ａと同様に構成されている。
　本実施の形態では、ホース継手部２４Ａに対向する口金部２２Ｂの端部と、口金部２２Ｂに対向するホース継手部２４Ａの端部とからそれぞれ互いに逆向きの雄ねじ４００２、３２０２が形成された雄ねじ管４０、３２が突設されている。
　すなわち継手側ナット部３４Ａの鍔部３６と反対に位置する端部と、口金側ナット部２８Ｂの筒部２６と反対に位置する端部とから、それぞれ互いに逆向きの雄ねじ４００２、３２０２が形成された雄ねじ管４０、３２が突設されている。

　雄ねじ管４０は、円筒状であって、口金側ナット部２８Ｂ側の外周部にアダプタ４６の雌ねじ４６０２に螺合可能な雄ねじ４００２が形成されている。
　また、雄ねじ管４０の先端側に位置する先端外周面４００４は凹凸のない滑らかな面で形成され、先端外周面４００４の外径は、アダプタ４６の内周面４６０６に挿入可能な寸法で形成されている。
　また、雄ねじ管３２は、円筒状であって、継手側ナット部３４Ａ側の外周部に雌ねじ４６０４に螺合可能な雄ねじ３２０２が形成されている。
　また、雄ねじ管３２の先端側に位置する先端外周面３２０４は凹凸のない滑らかな面で形成され、先端外周面３２０４の外径は、アダプタ４６の内周面４６０６に挿入可能な寸法で形成されている。
　図９に示すように、口金部２２Ｂの雄ねじ４００２にはロックナット１６Ｃが螺合され、ホース継手部２４Ａの雄ねじ３２０２にはロックナット１６Ｄが螺合されている。

　アダプタ４６は、円筒状であって、口金部２２Ｂとホース継手部２４Ａとの間に介設されている。
　アダプタ４６の外周部には、アダプタ４６を回転させるための回転操作部４８が設けられている。本実施の形態の回転操作部４８は、断面が六角形状となる外周面で形成されている。
　アダプタ４６の長手方向の両側の内周部には、雄ねじ４００２、３２０２に螺合する互いに逆向きの雌ねじ４６０２、４６０４が形成されている。
　また、流体通路Ｒを形成するアダプタ４６の内周面４６０６には２つの環状溝４６０８、４６１０が形成され、環状溝４６０８、４６１０にはそれぞれＯリング３０が嵌め込まれている。本実施の形態のＯリング３０は、雌ねじ４６０２、４６０４にそれぞれ隣接して設けられている。
　本実施の形態の口金部２２Ｂとホース継手部２４Ａとを結合する結合機構１８は、雄ねじ管４０、３２とアダプタ４６とを含んで構成されている。
　また、本実施の形態のロック機構２０は、ロックナット１６Ｃ、１６Ｄを含んで構成されている。

　次に、口金部２２Ｂ（第１継手金具部１２）とホース継手部２４Ａ（第２継手金具部１４）との結合方法について説明する。

　口金部２２Ｂとホース継手部２４Ａを結合する場合、まずはロックナット１６Ｃを口金部２２Ｂの雄ねじ４００２に螺合させ口金側ナット部２８Ｂの近傍に位置させ、ロックナット１６Ｄをホース継手部２４Ａの雄ねじ３２０２に螺合させ継手側ナット部３４Ａの近傍に位置させておく。
　次に、口金部２２Ｂの雄ねじ管４０をアダプタ４６の一方の端部４６Ａに対向させ、口金部２２Ｂとアダプタ４６との軸心方向を合わせる。
　そして、口金部２２Ｂの雄ねじ管４０をアダプタ４６の内部に挿入していくと、Ｏリング３０が先端外周面４００４に弾接し、先端外周面４００４とアダプタ４６の内周面４６０６との間がＯリング３０により封止され、口金部２２Ｂとアダプタ４６の一方の端部４６Ａとの間での流体の漏洩が防止される。
　雄ねじ管４０をアダプタ４６に挿入し、雄ねじ４００２がアダプタ４６の雌ねじ４６０２に到達したら、口金側ナット部２８Ｂを操作して口金部２２Ｂを軸心を中心に回転させ、雄ねじ４００２を雌ねじ４６０２に適宜螺合させる。

　また、ホース継手部２４Ａの雄ねじ管３２をアダプタ４６の他方の端部４６Ｂに対向させ、ホース継手部２４Ａとアダプタ４６との軸心方向を合わせる。
　そして、ホース継手部２４Ａの雄ねじ管３２をアダプタ４６の内部に挿入していくと、Ｏリング３０が先端外周面３２０４に弾接し、先端外周面３２０４とアダプタ４６の内周面４６０６との間がＯリング３０により封止され、ホース継手部２４Ａとアダプタ４６との間での流体の漏洩が防止される。
　雄ねじ管３２をアダプタ４６に挿入し、雄ねじ３２０２がアダプタ４６の雌ねじ４６０４に到達したら、継手側ナット部３４Ａを操作してホース継手部２４Ａを軸心を中心に回転させ、雄ねじ３２０２を雌ねじ４６０４に適宜螺合させる。

　雄ねじ４００２を雌ねじ４６０２に適宜螺合させ、雄ねじ３２０２を雌ねじ４６０４に適宜螺合させたら、口金部２２Ｂを機器に接続させ、ホース継手部２４Ａにホースを取り付ける。
　そして、回転操作部４８を操作してアダプタ４６を回転させ、口金部２２Ｂの特定部位とアダプタ４６の特定部位との距離、ホース継手部２４Ａの特定部位とアダプタ４６の特定部位との距離を調節し、配管用継手金具１０Ｆの長さを調節する。例えば、互いに対向する口金部２２Ｂの口金側ナット部２８Ｂの端面とアダプタ４６の端面との間の距離、および互いに対向するホース継手部２４Ａの継手側ナット部３４Ａの端面とアダプタ４６の端面との間の距離を調節し、調節後、ロックナット１６Ｃを逆回転させて口金部２２Ｂに当接する位置まで戻し、ロックナット１６Ｄを逆回転させてホース継手部２４Ａに当接する位置まで戻すことで配管用継手金具１０Ｆを所望の長さに固定する。
　本実施の形態では、雄ねじ４００２と雌ねじ４６０２とが螺合する範囲および雄ねじ３２０２と雌ねじ４６０４とが螺合する範囲で、配管用継手金具１０Ｆの長さが調節可能である。これにより、機器からホースまでの距離を所望の長さに調整できる。

　このように、第４の実施の形態の配管用継手金具１０Ｆによれば、切り離された口金部２２Ｂ（第１継手金具部１２）とホース継手部２４Ａ（第２継手金具部１４）の内部を連通した状態で、口金部２２Ｂとホース継手部２４Ａとの全長を調節可能に口金部２２Ｂとホース継手部２４Ａとを結合する結合機構１８を設けたため、配管用継手金具１０Ｆの長さを調整でき、これにより、接続される配管の損傷を抑制するとともに、組み立て時の作業工数の増加およびコストの上昇を回避する上で有利となる。また、結合機構１８の結合を解除することで、口金部２２Ｂとホース継手部２４Ａとを切り離すことができ利便性を向上させる上で有利となる。
　また、口金部２２Ｂとホース継手部２４Ａとの間の全長を調節した状態にロックするロック機構２０を設けた構成としたため、配管用継手金具１０Ｆを所望の長さで固定することができ、接続される配管の損傷を抑制する上で有利となる。
　また、配管用継手金具１０Ｆを口金部２２Ｂとホース継手部２４Ａとの間に介設した筒状のアダプタ４６を含んで構成し、ホース継手部２４Ａに対向する口金部２２Ｂの端部と、口金部２２Ｂに対向するホース継手部２４Ａの端部とからそれぞれ互いに逆向きの雄ねじ４００２、３２０２が形成された雄ねじ管４０、３２を突設し、アダプタ４６の外周部に回転操作部４８を設けるとともにアダプタ４６の長手方向の両側の内周部に雄ねじ４００２、３２０２に螺合する互いに逆向きの雌ねじ４６０２、４６０４を形成し、結合機構１８を雄ねじ管４０、３２とアダプタ４６とを含んで構成したため、長さの調節が可能な配管用継手金具１０Ｆを簡易に構成する上で有利となる。
　また、ロック機構２０を、互いに逆向きの雄ねじ４００２、３２０２に螺合したロックナット１６Ｃ、１６Ｄを含んで構成したため、ロック機構２０を簡易に構成する上で有利となる。
　また、第１継手金具部１２を機器側に接続される口金部２２Ｂで構成し、第２継手金具部１４をホースが接続されるホース継手部２４Ａで構成したため、機器とホースとの間の距離を調整することができる。

（第４の実施の形態の変形例１）
　図１１を参照して第４の実施の形態の変形例１の配管用継手金具１０Ｇについて説明する。
　第４の実施の形態では、アダプタ４６を介して口金部２２Ｂとホース継手部２４Ａとが結合されていたが、アダプタ４６を介してホース継手部２４Ａとホース継手部２４Ａとを結合する構成としてもよい。
　図１１に示すように、本変形例１にかかる配管用継手金具１０Ｇは、第４の実施の形態の配管用継手金具１０Ｆの口金部２２Ｂを、第４の実施の形態のホース継手部２４Ａに代えたものである。
　したがって、本変形例の配管用継手金具１０Ｇは、第１継手金具部１２および第２継手金具部１４がともにホースが接続されるホース継手部２４Ａで構成されており、一方のホース内を流れる流体を他方のホースに供給するものである。
　本変形例１の配管用継手金具１０Ｇによっても第４の実施の形態と同様の効果を奏する。
　また、本変形例では、第１継手金具部１２および第２継手金具部１４を、ホースが接続されるホース継手部２４Ａで構成したため、ホースとホースとの間の距離を調整することができる。

（第４の実施の形態の変形例２）
　図１２を参照して第４の実施の形態の変形例２の配管用継手金具１０Ｈについて説明する。
　第４の実施の形態では、アダプタ４６を介して口金部２２Ｂとホース継手部２４Ａとが結合されていたが、アダプタ４６を介して口金部２２Ｂと口金部２２Ｂとを結合する構成としてもよい。
　図１２に示すように、本変形例２にかかる配管用継手金具１０Ｈは、第４の実施の形態の配管用継手金具１０Ｆのホース継手部２４Ａを、第４の実施の形態の口金部２２Ｂに代えたものである。
　したがって、本変形例の配管用継手金具１０Ｈは、第１継手金具部１２および第２継手金具部１２がともに機器側に接続される口金部２２Ｂで構成されており、一方の機器から排出された流体を他方の危機に供給するものである。
　本変形例２の配管用継手金具１０Ｈによっても第４の実施の形態と同様の効果を奏する。
　また、本変形例では第１継手金具部１２および第２継手金具部１４を、機器側に接続される口金部２２Ｂで構成すれば、機器と機器との間の距離を調整することができる。
　上記した配管用継手金具１０Ｆ～１０Ｈのように、用途に合わせて第１継手金具部１２と第２の継手金具部１４の組み合わせを替えることで、機器とホース、ホース同士、または機器同士を接続することが可能となり利便性を向上させる上で有利となる。

　１０Ａ～１０Ｈ　配管用継手金具
　１２　第１継手金具部
　１４　第２継手金具部
　１６、１６Ａ～Ｄ　ロックナット
　１８　結合機構
　２０　ロック機構
　２２Ａ、２２Ｂ　口金部
　２４Ａ、２４Ｂ　ホース継手部
　２６　筒部
　２８Ａ、２８Ｂ　口金側ナット部
　３０　Ｏリング
　３２、４０　雄ねじ管
　３４Ａ、３４Ｂ　継手側ナット部
　３６　鍔部
　３８　筒状部
　４２、４６　アダプタ
　４４、４８　回転操作部
　Ｒ　流体通路

Claims

　第１継手金具部と第２継手金具部とを備え流体通路を接続する配管用継手金具であって、
　前記第１継手金具部と前記第２継手金具部とが結合されそれらの内部を連通した状態で、前記第１継手金具部と前記第２継手金具部との全長を調節可能に前記第１継手金具部と前記第２継手金具部とを結合する結合機構が設けられている、
　ことを特徴とする配管用継手金具。
　前記第１継手金具部と前記第２継手金具部との全長を調節した状態にロックするロック機構が設けられている、
　ことを特徴とする請求項１記載の配管用継手金具。
　前記第１継手金具部に対向する前記第２継手金具部の端部、または前記第２継手金具部に対向する前記第１継手金具部の端部のうちの一方の端部に雄ねじ管が突設されると共に、他方の端部に前記雄ねじ管に螺合可能な雌ねじが形成され、
　前記結合機構は、前記雄ねじ管と前記雌ねじとを含んで構成されている、
　ことを特徴とする請求項１記載の配管用継手金具。
　前記雄ねじ管にはロックナットが螺合され、
　前記第１継手金具部と前記第２継手金具部との全長を調節した状態にロックするロック機構が、前記ロックナットを含んで構成されている、
　ことを特徴とする請求項３記載の配管用継手金具。
　前記配管用継手金具は、前記第１継手金具部と前記第２継手金具部との間に介設された筒状のアダプタを含んで構成され、
　前記アダプタの長手方向の中間部の外周部に前記アダプタを回転させるための回転操作部が設けられると共に、前記アダプタの長手方向の両側の外周部に互いに逆向きの雄ねじが形成され、
　前記第１継手金具部に対向する前記第２継手金具部の端部に、前記互いに逆向きの雄ねじのうちの一方の雄ねじが螺合する雌ねじが形成されると共に、前記第２継手金具部に対向する前記第１継手金具部の端部に、前記互いに逆向きの雄ねじのうちの他方の雄ねじが螺合する雌ねじが形成され、
　前記結合機構は、前記回転操作部と前記互いに逆向きの雄ねじと前記雌ねじとを含んで構成されている、
　ことを特徴とする請求項１記載の配管用継手金具。
　前記互いの逆向きの雄ねじにはそれぞれロックナットが螺合され、
　前記第１継手金具部と前記第２継手金具部との全長を調節した状態にロックするロック機構が、前記ロックナットを含んで構成されている、
　ことを特徴とする請求項５記載の配管用継手金具。
　前記配管用継手金具は、前記第１継手金具部と前記第２継手金具部との間に介設された筒状のアダプタを含んで構成され、
　前記第１継手金具部に対向する前記第２継手金具部の端部と、前記第２継手金具部に対向する前記第１継手金具部の端部とからそれぞれ互いに逆向きの雄ねじが形成された雄ねじ管が突設され、
　前記アダプタの外周部に前記アダプタを回転させるための回転操作部が設けられると共に、前記アダプタの長手方向の両側の内周部に前記雄ねじに螺合する互いに逆向きの雌ねじが形成され、
　前記結合機構は、前記雄ねじ管と前記アダプタとを含んで構成されている、
　ことを特徴とする請求項１記載の配管用継手金具。
　前記互いに逆向きの雄ねじにはそれぞれロックナットが螺合され、
　前記第１継手金具部と前記第２継手金具部との全長を調節した状態にロックするロック機構が、前記ロックナットを含んで構成されている、
　ことを特徴とする請求項７記載の配管用継手金具。
　前記第１継手金具部は、機器側に接続される口金部であり、
　前記第２継手金具部は、ホースが接続されるホース継手部である、
　ことを特徴とする請求項１記載の継手金具。
　前記第１継手金具部および前記第２継手金具部は、ホースが接続されるホース継手部である、
　ことを特徴とする請求項１記載の継手金具。
　前記第１継手金具部および前記第２継手金具部は、機器側に接続される口金部である、
　ことを特徴とする請求項１記載の継手金具。