WO2024116424A1

WO2024116424A1 - 吐水装置

Info

Publication number: WO2024116424A1
Application number: PCT/JP2023/010865
Authority: WO
Inventors: 憲利太田
Original assignee: 株式会社Lixil
Priority date: 2023-03-20
Filing date: 2023-03-20
Publication date: 2024-06-06

Abstract

吐水装置は、泡立ち成分を含有した液体と水と空気とを混ぜることにより生成した泡を吐出する。吐水装置は、液体を収容する液体補給容器を装着可能に構成された容器装着部７と、容器装着部７内に侵入した水を排出するための排水口５５と、を備える。

Description

吐水装置

　本発明は、泡を吐出可能な吐水装置に関する。

　従来、泡立ち成分を含有した液体と水とが混合した混合水に圧縮空気を混ぜることにより生成した泡を吐出する吐水装置が知られている（例えば特許文献１参照）。

特開２０１５－４７２３６号公報

　上記のような吐水装置では、泡立ち成分を含有した液体は容器に収容されており、ポンプによって送出される。この容器は、吐水装置に設けられた容器装着部に装着される。吐水装置が浴室に設置される場合、例えばシャワーからの水が装置に掛かり、容器装着部に浸入する可能性がある。容器装着部内に水が溜まると、溜まった水が容器に入り込んだり、雑菌が繁殖したりといった衛生面で好ましくない事態が生じるおそれがある。

　本開示は、このような課題に鑑みてなされ、その目的は、衛生面を向上した吐水装置を提供することにある。

　上記課題を解決するために、本発明のある態様の吐水装置は、泡立ち成分を含有した液体と水と空気とを混ぜることにより生成した泡を吐出する吐水装置であって、液体を収容する液体補給容器を装着可能に構成された容器装着部と、容器装着部内に侵入した水を排出するための排水口と、を備える。

実施形態に係る吐水装置の外観斜視図である。吐水装置内部の一部を示す外観斜視図である。吐水装置の水路系および電気回路系の構成例を示すブロック図である。液体補給容器の下面斜視図である。容器装着部の上面斜視図である。容器装着部に液体補給容器が装着された状態を示す部分断面図である。容器装着部に液体補給容器が装着された状態を示す部分側面図である。栓の周辺部を示す部分断面図である。

　以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。以下の構成は本開示を理解するための例示を目的とするものであり、本開示の範囲は、添付の請求の範囲によってのみ定まる。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。

　本実施形態に係る吐水装置１は、泡立ち成分を含有した液体と水とが混合した混合水に圧縮空気を混ぜることにより生成した泡を吐出するものである。吐水装置１は、主に浴室に設置されて用いられる。

　図１を参照する。吐水装置１は、直方体状のケース１０の内部に、配管や各種の部品を収容している。吐水装置１は、給水装置８０から延びるホース８１が給水口１１に接続され、給水装置８０から水が供給される。給水装置８０は、例えば、温度調節機能、流量調節機能、並びに通水および止水の切替機能を有している。

　吐水装置１は、吐水口１２にシャワーヘッド８３のホース８２が接続されている。吐水装置１は吐水口１２から水および泡のいずれか一方を吐水し、ホース８２を通してシャワーヘッド８３から水および泡のいずれか一方が外部へ吐出される。吐水装置１は、シャワーヘッド８３以外の装置に接続されてもよい。吐水装置１は、直接的に外部へ水および泡のいずれか一方を吐出してもよい。吐水装置１は、シャワーヘッド８３等の吐出用の部品を含む構成であってもよい。吐水装置１は、給水装置８０の機能の全部または一部を有してもよい。

　吐水装置１は、泡立ち成分を含有した液体を補給するための液体補給容器２が着脱可能に接続される。図１に示すように、液体補給容器２は、吐水装置１の外側を覆うケース１０の上面から一部が飛び出ている。このように、液体補給容器２の一部がケース１０から飛び出ている構造を採用することにより、ケース１０内に液体のタンクを内蔵する場合と比較して、装置をコンパクトにできる。また、液体補給容器２の一部が飛び出ている構造とすることにより、液体補給容器２内の液体の残量を容易に確認できる。

　液体補給容器２の着脱は、液体補給容器２の上部を把持して容易に行うことができる。液体補給容器２を容易に交換可能とすることにより、その日の気分に応じて液体の種類を変えるといった楽しみ方を実現できる。

　別の実施形態では、ケース１０内に液体補給容器２の全体が格納される構成としてもよい。この場合、例えばケース１０の側面に、液体補給容器２内の液体の残量を確認するための窓が設けられてもよい。

　ケース１０の前面には、ユーザが操作可能な操作ボタン１３、ユーザが視認可能な表示器１４が配置されている。表示器１４は、ＬＥＤ、液晶ディスプレイ等の部品で構成される。ケース１０の大きさは、例えば高さ１５ｃｍ、横幅２０ｃｍ、奥行き５ｃｍ程度である。ケース１０の大きさはこれに限られない。表示器１４には、液体補給容器２内の液体の残量を表示してもよい。液体の残量は、重量センサや水位検知センサを用いて検出してよい。

　図２、図３を参照する。吐水装置１は、切替器３、液体吸引器４、発泡器５、コンプレッサー６、容器装着部７、制御回路部８および電源９等を有する。容器装着部７は、液体補給容器２を装着可能に構成される。給水口１１の下流には逆止弁９０が接続され、逆止弁９０と切替器３とが流路１１０により接続される。逆止弁９０は、流路１１０から給水口１１側への水の逆流を阻止する。

　切替器３は、流路１１０から分岐する２方向の流路１１１および１１２へ通水を切り替える。一方の流路１１１は、合流部９２に接続される。流路１１１に設けられた逆止弁９１は、合流部９２側から切替器３側への逆流を阻止する。他方の流路１１２には、流量規制器９３および逆止弁９４が配置されている。流路１１２は、液体吸引器４に接続される。流量規制器９３は、定流量弁、減圧弁などで構成されている。流量規制器９３は、例えば下流側の流量が毎分１リットル程度となるように調節する。逆止弁９４は、液体吸引器４側から切替器３側への逆流を防止する。

　液体吸引器４は、例えばエゼクターである。液体吸引器４は、流路１１２から流れ込む水に、液体補給容器２から補給された液体を吸引して混合させ、下流側の流路１１３へ流す。液体補給容器２および液体吸引器４は流路１１４で接続されている。流路１１４には、液体吸引器４側から液体補給容器２側への逆流を防止する逆止弁９５が配置されている。

　流路１１３は、発泡器５に接続される。流路１１３は、泡立ち成分を含有した液体と水とが混合した混合水を発泡器５に供給する。発泡器５は、流路１１３から供給された混合水に、コンプレッサー６からの圧縮空気を混ぜることで泡を生成し、流路１１５へ流す。コンプレッサー６は空気の流路１１６を通して発泡器５へ圧縮空気を送り込む。流路１１６には、発泡器５側からコンプレッサー６側への逆流を防止する逆止弁９６が配置されている。吐水装置１は、発泡器５によって微細な気泡が形成され、きめ細かな泡を吐出することが可能である。

　合流部９２は、流路１１１と流路１１５とを合流させ、吐水口１２へ接続する流路である。上述のように、吐水口１２には、シャワーヘッド８３のホース８２が接続される。

　制御回路部８は、電源９からの電力供給を受け、切替器３およびコンプレッサー６等を動作させる。電源９は、例えばリチウムイオン電池等の種々の電池である。電源９は、家庭用電源から供給される電力を用いるための電源用回路で構成されていてもよい。制御回路部８は、接続される操作ボタン１３からの操作入力を受け付けて、切替器３およびコンプレッサー６等を動作させる。制御回路部８は、吐水装置１の動作状態、電源９の残量等の情報を表示器１４に表示させる。

　吐水装置１は、操作ボタン１３の操作により、吐水口１２から水を吐出するモードと、吐水口１２から泡を吐出するモードとを切替可能である。水を吐出するモードでは、給水口１１から供給される水は、切替器３により流路１１１に流され、泡生成することなく吐水口１２から吐出される。一方、泡を吐出するモードでは、給水口１１から供給される水は、切替器３により流路１１２、１１３および１１５に流されて泡とされ、吐水口１２から吐出される。

　図４を参照して液体補給容器２について説明する。液体補給容器２は、泡立ち成分を含有した液体を内部に収容する。本実施形態において、液体補給容器２は略円筒形状の容器である。液体補給容器２は、有底筒状の容器本体部４０と、容器本体部４０の開口を覆う蓋部４１とを備える。

　蓋部４１の中央には、容器内部の液体を吐出するための吐出口４２が設けられている。蓋部４１には、吐出口４２の近傍に、吸気口４３が設けられている。吐出口４２から液体が吐出されると空気が吸気口４３から容器内部に吸引される。

　本実施形態において、液体補給容器２は、液体の吐出口４２が下方を向くようにして、吐水装置１の容器装着部７に装着される。このように液体補給容器２を装着することにより、液体補給容器２の内部の液体を無駄なく使用することができる。

　蓋部４１の端部には、液体補給容器２を容器装着部７に装着した際に、容器装着部７の係止部（図５参照）が係止される被係止部４４が設けられている。

　次に、図５、図６を参照して容器装着部７について説明する。図５は、液体補給容器２を装着していない状態の容器装着部７を示す。

　図５に示すように、容器装着部７は、上面が開口した有底の筒状体である。容器装着部７は、底面５０と、底面５０から立ち上がる側面５１と、を備える。側面５１は、底面５０の全周を取り囲んでいる。底面５０と側面５１とにより、上方が開口した、液体補給容器２の少なくとも一部を収容する収容空間５２が形成される。収容空間５２の形状は、液体補給容器２の外形に対応したものとされる。本実施形態では、収容空間５２の形状は、略円筒形状の液体補給容器２に対応し、略円柱形状とされている。

　図５に示すように、容器装着部７の底面５０の中央には、中空の栓５３が突設されている。液体補給容器２は、吐出口４２および吸気口４３が底面５０と対向するように容器装着部７に装着される。図６に示すように、栓５３は、液体補給容器２が容器装着部７に装着されたときに、液体補給容器２の吐出口４２に挿入される。

　容器装着部７の底面５０の端部には、係止部５４が突設されている。液体補給容器２は、上方から容器装着部７の収容空間５２に挿入される。液体補給容器２を収容空間５２の下方まで押し込むと、図６に示すように、係止部５４が液体補給容器２の被係止部４４に係止して、液体補給容器２がロックされる。液体補給容器２を容器装着部７から取り外す際には、液体補給容器２を引き上げる。これにより、被係止部４４から係止部５４が外れてロックが解除され、液体補給容器２を容器装着部７から取り外すことができる。このように、容器装着部７は、液体補給容器２を着脱自在に構成されている。

　本実施形態に係る吐水装置１においては、容器装着部７の底面５０に、容器装着部７内に侵入した水を排出するための排水口５５が設けられている。容器装着部７は、液体補給容器２の交換を容易にするために、上方が開口した構成となっている。そのため、シャワー等からの水が液体補給容器２と容器装着部７の側面５１との間の隙間から容器装着部７内に侵入する可能性がある。容器装着部７内に水が溜まると、溜まった水が吸気口４３から液体補給容器２内に入り込んだり、雑菌が繁殖したりといった衛生面で好ましくない事態が生じるおそれがある。

　本実施形態のように、容器装着部７の底面５０に排水口５５を設けることにより、容器装着部７内に侵入した水を液体補給容器２の外部に排出することができ、容器装着部７内に水が溜まるのを防ぐことができる。これにより、衛生面を向上した吐水装置１を実現することができる。

　容器装着部７の底面５０は、排水口５５に向かって下がる勾配を有していてもよい。この場合、容器装着部７内に入った水が排水口５５に向かって流れやすくなるので、より容器装着部７内に水が溜まり難くすることができる。

　図５には１個の排水口５５が示されているが、複数の排水口が底面５０に設けられてもよい。また、図５では排水口５５は底面５０の端部に設けられているが、排水口５５の位置は特に限定されない。

　本実施形態に係る吐水装置１においては、液体補給容器２と容器装着部７の側面５１との間に形成される隙間から、容器装着部７内に水が浸入する。そこで、排水口５５の開口面積を、液体補給容器２と容器装着部７の側面５１との間の隙間の最小断面積よりも大きく設定してもよい。隙間の断面積とは、液体補給容器２の高さ方向に垂直な断面における環状の隙間の面積である。液体補給容器２の高さ方向に沿って隙間が最小となる面積が、隙間の最小断面積である。排水口５５の開口面積を隙間の最小断面積よりも大きく設定することにより、容器装着部７内への浸水速度よりも排水速度を早くできるので、より容器装着部７内に水が溜まり難くすることができる。

　図７を参照する。図６に示すように、容器装着部７の下面７ａには、排水口５５に連通する排水管６０が取り付けられている。この排水管６０は、排水口５５から排出された水をケース１０の外部に導く。排水管６０を設けることにより、容器装着部７内に侵入した水を、確実にケース１０の外部に排出することができ、衛生面を向上した吐水装置１を実現できる。

　次に、図８を参照して、栓５３の周辺部の構造について説明する。

　液体補給容器２の蓋部４１の内側には、保持部材６２が設けられている。この保持部材は、吐出口４２に連通する吐出バルブ６４と、吸気口４３に連通する吸気バルブ６６とを保持している。

　本実施形態に係る吐水装置１においては、栓５３が底面５０から取り外し可能に構成されている。栓５３は、鍔部５３ａと、鍔部５３ａの上方に形成された容器挿入部５３ｂと、鍔部５３ａの下方に形成されたＯリング保持部５３ｃと、を備える。Ｏリング保持部５３ｃには、Ｏリング５６が保持されている。Ｏリング５６は、弾性材により形成される。

　底面５０の中央には、挿入孔５７が設けられている。Ｏリング保持部５３ｃは略円筒形状を有し、その外周面にＯリング５６を保持するための凸部が形成されている。Ｏリング保持部５３ｃは、外周面にＯリング５６を装着した状態で、挿入孔５７に挿入される。

　挿入孔５７の周囲には、底面５０よりも低い段部５８が形成されており、この段部５８に鍔部５３ａが載置される。容器挿入部５３ｂは、鍔部から上方に突出するように形成されており、液体補給容器２の吐出口４２に挿入される。容器挿入部５３ｂが挿入されることにより、吐出バルブ６４が開状態となる。容器挿入部５３ｂは中空に形成されており、液体補給容器２内の液体は、容器挿入部５３ｂの内部を通って液体補給容器２から送出される。液体が液体補給容器２から送出されるとき、吸気口４３および吸気バルブ６６を通って空気が吸引される。容器挿入部５３ｂの内部を通った液体は、容器挿入部５３ｂの内部に導かれる。容器挿入部５３ｂの内部にはメッシュ状のフィルタ５９が設けられている。フィルタ５９を透過した液体は、液体吸引器４へと導かれる

　Ｏリング保持部５３ｃに保持されたＯリング５６は、挿入孔５７の内壁と当接しており、液体補給容器２内に侵入した水が挿入孔５７から漏れるのを防ぐ役割を有する。

　本実施形態においては、挿入孔５７の内壁から突出する凸部５７ａが周方向に形成されている。この凸部５７ａが形成されている部分では、挿入孔５７の内径が狭くなっている。このように形成された凸部５７ａがＯリング５６と干渉することにより、栓５３が挿入孔５７から抜けることが防止される。栓５３を比較的強く引っ張り上げると、Ｏリング５６が凸部５７ａを乗り越えるので、栓５３を底面５０から取り外すことができる。栓５３を取り外し可能としたことにより、栓５３に付着した石鹸カスを除去するなどのメンテナンスを行うことが容易となり、吐水装置１の衛生面をさらに向上することができる。

　以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。

　本発明は、泡を吐出可能な吐水装置に利用できる。

　１　吐水装置、　２　液体補給容器、　３　切替器、　４　液体吸引器、　５　発泡器、　６　コンプレッサー、　７　容器装着部、　１０　ケース、　１１　給水口、　１２　吐水口、　４２　吐出口、　４３　吸気口、　５０　底面、　５１　側面、　５２　収容空間、　５５　排水口、　６０　排水管、　５３　栓。

Claims

　泡立ち成分を含有した液体と水と空気とを混ぜることにより生成した泡を吐出する吐水装置であって、
　前記液体を収容する液体補給容器を装着可能に構成された容器装着部と、
　前記容器装着部内に侵入した水を排出するための排水口と、
　を備える吐水装置。
　前記容器装着部は、底面と、前記底面から立ち上がる側面と、を備え、
　前記底面と前記側面とにより、上方が開口した前記液体補給容器の少なくとも一部を収容する収容空間が形成される、請求項１に記載の吐水装置。
　前記液体補給容器は、液体の吐出口および吸気口が前記底面と対向するように前記容器装着部に装着される、請求項２に記載の吐水装置。
　前記液体補給容器の吐出口に挿入される栓が前記底面に設けられ、
　前記栓は、前記底面から取り外し可能に構成される、請求項３に記載の吐水装置。
　前記排水口は、前記底面に設けられる、請求項２から４のいずれかに記載の吐水装置。
　前記排水口の開口面積は、前記液体補給容器を前記容器装着部に装着した状態において前記液体補給容器と前記側面との間に形成される隙間の最小断面積よりも大きい、請求項２から５のいずれかに記載の吐水装置。
　前記底面は、前記排水口に向かって下がる勾配を有する、請求項２から６のいずれかに記載の吐水装置。
　当該吐水装置の外側を覆うケースと、
　前記排水口から排出された水を前記ケースの外部に導くための排水管と、
　をさらに備える、請求項１から７のいずれかに記載の吐水装置。