WO2024070298A1 - 有軌道台車システム - Google Patents
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Abstract
天井走行車システムは、X方向に延在する複数の第1レールと、Y方向に延在する複数の第2レールとが格子状に配置された軌道と、Y方向に隣り合う一対の第1レールを走行し、X方向に隣り合う一対の第2レールを走行する走行車と、を備え、第1レール及び第2レールのそれぞれは、セル認識用マークが配置される第1面と、位置認識用マークが配置される第2面であって、平面視においてセルの中心から見たときに、第1面の外側に配置されると共に第1面に対して走行車2側に傾斜する第2面と、を有する。
Description
本開示の一側面は、有軌道台車システムに関する。
有軌道台車システムに関する技術として、特許文献1には、天井搬送車システムが開示されている。この天井搬送車システムは、第1方向に延在する第1レール(第1軌道)及び第1方向に直交する第2方向に延在する第2レール(第2軌道)を含むレールと、当該レールに沿って走行する有軌道台車(天井搬送車)とを備える。第1レール及び第2レールが格子状に配置されることで、平面視において複数のセル(区画)が形成される。有軌道台車は、隣り合う一対の第1レールを走行することで第1方向に移動し、隣り合う一対の第2レールを走行することで第2方向に移動する。有軌道台車は、一のセルから、第1方向又は第2方向に走行することで当該一のセルと隣り合う他のセルに移動することができる。
上記レールを構成する第1レール及び第2レールには、有軌道台車に設けられたセンサにより検出可能な所定の情報を示すマークが配置される。有軌道台車は、センサにより当該マークを検出して情報を取得することで、当該情報に基づく制御が可能になる。ここで、互いに異なる種類の情報を示す2種類のマークをレールの走行方向における同じ位置に配置したい場合がある。しかしながら、上記従来のレールにはマークを配置するための面が1つしかないので、2種類のマークを配置できない。
このような問題に対し、2種類のマークをそれぞれ配置する2つの面をレールに形成することが考えられる。この場合、マークが配置される面にセンサが対向するように有軌道台車が構成されるが、このようなセンサを配置するための構成を含めた有軌道台車のサイズをコンパクトにしたいという要望がある。
そこで、本開示の一側面の目的は、有軌道台車の大型化を抑制しつつ、互いに異なる2種類のマークをレールに配置できる有軌道台車システムを提供することにある。
本開示の一側面に係る有軌道台車システムは、第1方向に延在する複数の第1レールと、第1方向と直交する第2方向に延在する第2レールとが格子状に配置されたレールと、第2方向に隣り合う一対の第1レールを走行部が走行することにより第1方向に移動し、第1方向に隣り合う一対の第2レールを走行部が走行することにより第2方向に移動する有軌道台車と、を備え、有軌道台車は、第1情報を示す第1マークから第1情報を取得する第1センサと、第1情報と異なる情報である第2情報を示す第2マークから第2情報を取得する第2センサと、を有し、第1レール及び第2レールのそれぞれは、第1センサに対向し、第1マークが配置される第1面と、第2センサに対向し、第2マークが配置される第2面であって、平面視において一対の第1レールと一対の第2レールとによって囲まれる空間であるセルの中心から見たときに、第1面の外側に配置されると共に第1面に対して有軌道台車側に傾斜する第2面と、を有する。
この構成の有軌道台車システムでは、レールを形成する第1レール及び第2レールのそれぞれに、第1面と第1面とは別の第2面とを設けたので、種類の異なる2種類のマークをそれぞれの面に1種類ずつマークを配置することで、互いに異なる2種類のマークをレールの走行方向における同じ位置に配置できる。また、この構成の有軌道台車システムでは、平面視においてセルの中心から見たときに前記第1面の外側に配置される第2面が、第1面に対して有軌道台車側に傾斜するように配置される。これにより、第2センサを第2面に対向させるために、第2センサを有軌道台車から張り出すように設ける必要がなく、有軌道台車の大型化を抑制できる。
本開示の一側面に係る有軌道台車システムは、有軌道台車を制御する制御部をさらに備え、第1マーク及び第2マークのいずれか一方は、レールにおける位置情報を示す位置認識用マークであり、位置認識用マークに対向する第1センサ及び第2センサの何れか一方は、有軌道台車が第1方向に移動するときに一対の第1レールのそれぞれにおいて位置認識用マークが配置される第1面又は第2面のそれぞれに対向するように配置されると共に、有軌道台車が第2方向に移動するときに一対の第2レールのそれぞれにおいて位置認識用マークが配置される第1面又は第2面のそれぞれに対向するように配置され、前記位置認識用マークから前記位置情報を取得する4つの位置認識用センサであり、制御部は、位置認識用センサにより取得された位置情報に基づいて、セル内における所定位置と有軌道台車の停止位置とのずれ量を導出してもよい。この場合、有軌道台車の停止時における位置ずれを検出できる。
本開示の一側面に係る有軌道台車システムでは、有軌道台車は、物体を移載する移載装置を有し、制御部は、ずれ量に基づいて、物体を水平方向に移動させる際の移載装置の駆動量を制御してもよい。この場合、有軌道台車がセル内における所定位置に停止していない場合でも、移載装置によって物体を移載される位置が調整されるので、所定の移載位置に正確に物体を移載することができる。
本開示の一側面に係る有軌道台車システムでは、有軌道台車は、物体を移載する移載装置と、第1方向及び第2方向の双方に直交する第3方向まわりに物体を水平旋回させる水平旋回機構とを有し、制御部は、ずれ量に基づいて、物体を水平旋回する際の水平旋回機構の駆動量を制御してもよい。この場合、有軌道台車がセル内における所定位置に停止していない場合でも、移載装置によって物体を移載される位置が水平旋回機構により調整されるので、所定の移載位置に一層正確に物体を移載することができる。
本開示の一側面に係る有軌道台車システムでは、制御部は、ずれ量に基づいてセル内における所定位置に有軌道台車が移動するように、走行部を制御してもよい。この場合、有軌道台車がセル内における所定位置に停止していない場合でも、有軌道台車の位置が調整されるので、所定の移載位置に一層正確に物体を移載することができる。
本開示の一側面によれば、有軌道台車の大型化を抑制しつつ、互いに異なる2種類のマークをレールに配置できる有軌道台車システムを提供できる。
以下、本開示の一側面の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。図面においては、説明の便宜上、実施形態に係る各構成が縮尺を適宜に変更して表現される。いくつかの図面にはXYZ直交座標系が併記される。以下の説明では、説明の容易のためにこの座標系が参照される。以下、水平面に沿った一方向をX方向(第1方向)とし、X方向に直交し且つ水平面に沿った方向をY方向(第2方向)とし、X方向及びY方向の双方に直交する鉛直方向をZ方向として説明する。
図1に示されるように、実施形態に係る天井走行車システム(有軌道台車システム)1は、例えば半導体製造工場のクリーンルームにおいて、物品(物体)Mを天井走行車(有軌道台車)2により搬送するためのグリッドシステム(搬送システム)である。天井走行車システム1は、例えば複数の天井走行車2(以下、「走行車2」と総称する)と、複数の走行車2を制御するシステムコントローラ5と、複数の走行車2が走行する軌道Rと、を備える。走行車2は、天井走行車システム1の軌道Rに沿って移動する。走行車2は、軌道Rに沿って走行し、半導体ウエハを収容するFOUP(Front Opening Unified Pod)、或いはレチクルを収容するレチクルPod等の物品Mを搬送する。走行車2は、台車、搬送車、搬送台車、又は走行台車等と称されてもよい。複数の走行車2により、物品Mの高密度な搬送が可能となり、物品Mの搬送効率が向上する。なお、天井走行車システム1が1つの走行車2のみを備えてもよい。
軌道Rは、クリーンルーム等の建屋の天井又は天井付近に設けられている。軌道Rは、例えば、処理装置、ストッカ(自動倉庫)等に隣接して設けられる。処理装置は、例えば、露光装置、コータディベロッパ、成膜装置、エッチング装置等であり、走行車2が搬送する物品M内の半導体ウエハに各種処理を施す。ストッカは、走行車2が搬送する物品Mを保管する。
軌道Rは、平面視で格子状に配置されている(図5も参照)。軌道Rは、水平方向に沿って延びる。本実施形態では、軌道Rは、第1レールR1、第2レールR2及び交差部レールR3を備えた複数のレールユニット100がX方向及びY方向に並んで設けられることによって構築される。天井走行車システム1は、X方向及びY方向に並んで設けられた複数のレールユニット100と、複数のレールユニット100を互いに連結する複数の連結部材140とを備える。複数のレールユニット100と複数の連結部材140とによって、レール組立体200が形成される。レール組立体200は、連結部材140によってレールユニット100同士が連結される部分において、複数の吊り下げ部材Hによって不図示の天井等に吊り下げられる。
図2は、図1中のレール組立体200を構成する4つのレールユニット100と、それらを連結する連結部材140とを示す分解斜視図である。各レールユニット100は、直方体状(枠状)の部材であり、同一の構成を有する。各レールユニット100は、X方向に沿って配置された2つの第1レール部材110と、Y方向に沿って配置された2つの第2レール部材120と、第1レール部材110及び第2レール部材120の延長線上(すなわち格子の交点の位置)に隙間が形成されるように配置された4つの交差部レール部材130とを含む。レールユニット100を平面視した場合に、平行な2つの第1レール部材110と平行な2つの第2レール部材120とが正方形状に配置されており、その正方形の頂点の位置に4つの交差部レール部材130が配置される。
各レールユニット100は、例えば金属製であり、第1レール部材110、第2レール部材120、及び交差部レール部材130の各部が成形された後に一体化されたユニットである。各第1レール部材110は、レールユニット100の上端位置に配置されてX方向に延びる第1ビーム部111と、レールユニット100の下端位置に配置されてX方向に延びる第1レールR1と、第1ビーム部111及び第1レールR1の間に配置されると共に第1ビーム部111及び第1レールR1に接合された第1支持壁113とを含む。各第2レール部材120は、レールユニット100の上端位置に配置されてY方向に延びる第2ビーム部121と、レールユニット100の下端位置に配置されてY方向に延びる第2レールR2と、第2ビーム部121及び第2レールR2の間に配置されると共に第2ビーム部121及び第2レールR2に接合された第2支持壁123とを含む。複数の第1ビーム部111と複数の第2ビーム部121とによって、レール組立体200の上端位置においてXY平面に沿って延びる格子状の構造体が形成されている。第1支持壁113は、XZ平面に沿って延びる。第2支持壁123は、YZ平面に沿って延びる。
交差部レール部材130は、第1ビーム部111及び第2ビーム部121が直角に接合された位置においてZ方向(鉛直方向)に沿って延びる交差部支持柱133と、交差部支持柱133の下端に設けられた交差部レールR3とを含む。
図1及び図5に示されるように、複数の第1レールR1は、それぞれX方向に沿って延在する。複数の第2レールR2は、それぞれY方向に沿って延在する。軌道Rでは、複数の第1レールR1と複数の第2レールR2とが、平面視において格子状に配置されている。軌道Rは、複数の第1レールR1と複数の第2レールR2とにより複数のマス目を形成する。つまり、軌道Rは、平面視において一対の第1レールR1と一対の第2レールR2とによって囲まれる空間であるセルCを形成する。交差部レールR3は、第1レールR1と第2レールR2との交差点に対応する部分に配置される。交差部レールR3は、第1レールR1に対してX方向に間隔をあけて隣り合い、X方向に延在する部分(第1レール)を有する。交差部レールR3は、第2レールR2に対してY方向に隣り合い、Y方向に延在する部分(第2レール)を有する。交差部レールR3は、走行車2が第1レールR1に沿って走行する際と、走行車2が第2レールR2に沿って走行する際と、走行車2が第1レールR1から第2レールR2へと又は第2レールR2から第1レールR1へと走行する際と、の何れの際にも用いられる。
各レールユニット100は、その内側において1つのマス目に対応する正方形状の(又は長方形状の)軌道Rを形成する。複数のレールユニット100がX方向及びY方向に並べられることにより、複数の第1レールR1がX方向に連なって延在し、複数の第2レールR2がY方向に連なって延在する。X方向線上において、1つの第1レールR1と別の1つの第1レールR1との間に、間隔をあけて2つの交差部レールR3が配置される。Y方向線上において、1つの第2レールR2と別の1つの第2レールR2との間に、間隔をあけて2つの交差部レールR3が配置される。軌道Rについて別の観点で説明する。X方向に並ぶ2つのマス目及びY方向に並ぶ2つのマス目からなる4つのマス目に着目した場合、Y方向に隣り合う2つの第1レールR1と、Y方向に隣り合う別の2つの第1レールR1との間に、X方向及びY方向に隣り合う4つの交差部レールR3が(第1レールR1に対して)間隔をあけて配置されている。またX方向に隣り合う2つの第2レールR2と、X方向に隣り合う別の2つの第2レールR2との間に、上記と同じ4つの交差部レールR3が(第2レールR2に対して)間隔をあけて配置されている。
レール組立体200では、複数の第1レールR1、複数の第2レールR2、及び複数の交差部レールR3が相互に所定の間隔をあけて配置され、これによって軌道Rが構築されている。各第1レールR1と各交差部レールR3との間には、上記間隔に相当する隙間Gが形成されている。各第2レールR2と各交差部レールR3との間には、上記間隔に相当する隙間Gが形成されている。軌道Rにおける隙間Gは、一定の大きさを有する。各第1レールR1は、上面において平坦かつ水平な第1走行面R1aを含み、走行車2の走行車輪31が第1走行面R1a上をX方向(第1走行方向D1)に走行する。各第2レールR2は、上面において平坦かつ水平な第2走行面R2aを含み、走行車2の走行車輪31が第2走行面R2a上をY方向(第2走行方向D2)に走行する。交差部レールR3は、上面において平坦かつ水平な交差部走行面R3aを含む。軌道Rの全体にわたって、第1走行面R1a、第2走行面R2a、及び交差部走行面R3aの高さは等しい。第1走行面R1a、第2走行面R2a、及び交差部走行面R3aは、同一又はほぼ同一の水平面上に配置される。
例えば、上記した4つの交差部レールR3の間には、隙間Gのような大きさの隙間は形成されていない。走行車2が複数のレールユニット100を直線的に通過する際に、走行車2の走行車輪31が交差部走行面R3a上を走行する。その際、上記した4つの交差部レールR3の何れか2つの上を走行車輪31が通過する。或いは、走行車2がレールユニット100間において走行方向を変更する際(走行方向を90度変更する、すなわち転舵する際)に、走行車2の走行車輪31が交差部走行面R3a上を(向きを変えながら)通過する。
以上のとおり、レール組立体200では、第1レール部材110、第2レール部材120、及び交差部レール部材130によって格子状の軌道Rが構成されている。天井走行車システム1における格子状に構成された軌道Rのレイアウトは、複数のレールユニット100を任意の配列(レールユニット100の追加又は削除を含む)とすることにより、適宜に調整又は変更され得る。
図2及び図6を参照して、連結部材140によるレールユニット100の連結構造について説明する。図2及び図6に示されるように、各連結部材140は、上連結部材141と下連結部材142とを含む。水平に延在する板状又は枠状の上連結部材141には、複数の(典型的には4つの)レールユニット100の四隅のいずれか1つの上面が取り付けられる。上連結部材141は、各レールユニット100における第1ビーム部111と第2ビーム部121の交点付近に当接する。水平に延在する板状又は枠状の下連結部材142は、複数の(典型的には4つの)レールユニット100の四隅のいずれか1つの下面を支持する。下連結部材142は、各レールユニット100における交差部レールR3に当接する。
鉛直方向に延びる棒状の吊り下げ部材Hが、上連結部材141及び下連結部材142を貫通している。不図示の締結部材等によって上連結部材141及び/又は下連結部材142がレールユニット100に固定されており、それによってレールユニット100同士が連結されている。なお、レールユニット100の間にはZ方向に延びる空間100eが形成されており、X方向及びY方向に隣り合う4つの交差部レールR3の間(平面視における中央部分)にはZ方向に延びる空間R3eが形成されている。空間100e及び空間R3eに吊り下げ部材Hが挿通され、吊り下げ部材Hに対して上連結部材141及び/又は下連結部材142が固定されている。
天井走行車システム1は、通信システム(図示せず)を備える。通信システムは、走行車2及びシステムコントローラ5の通信に用いられる。走行車2及びシステムコントローラ5は、それぞれ通信システムを介して通信可能に接続される。
続いて、図1、図3及び図4を参照して、走行車2の構成について説明する。図1及び図3に示されるように、走行車2は、軌道Rに沿って走行可能に設けられている。走行車2は、軌道R上を走行する走行台車20と、走行台車20の下部に取り付けられ、走行台車20に対して旋回自在な本体部10とを有する。走行台車20は、軌道Rの下方に配置された例えば矩形状の台車ユニット50と、平面視における台車ユニット50の四隅の位置に設けられ、台車ユニット50から上方に突出して設けられた走行部30と、走行部30における4つの走行車輪31のそれぞれを台車ユニット50に対して旋回させる4つの車輪旋回機構40とを含む。台車ユニット50の内部には、台車コントローラ(制御部)8が設けられている。
本体部10は、軌道Rの下方に配置される。図3及び図4に示されるように、本体部10は、例えば円筒状に形成された本体フレーム12を有する。本体フレーム12は、円盤状の天板部12aと、天板部12aの周縁部から垂下する円筒フレーム12bとを含み、下面が開放された形状を有する。本体部10は、平面視で軌道Rにおける1つのマス目(図1参照)に収まる寸法に形成される。走行車2は、隣り合う第1レールR1又は第2レールR2を走行する他の走行車2とすれ違うことが可能である。本体部10は、本体フレーム12の内部に配置された移載装置18を備える。移載装置18は、例えば平面視で矩形状である。円筒フレーム12bは、周方向の一部において開放されている。開放部(切欠き)が形成される範囲は、移載装置18の通過を許容できる程度に十分大きい。移載装置18は、水平に移動する際、円筒フレーム12bの開放部を通過する。
本体部10は、台車ユニット50の下部に取り付けられ、台車ユニット50に対してZ方向の回転軸線L10周りに旋回自在である。台車ユニット50の四隅の位置に設けられた走行車輪31が、軌道R上(第1走行面R1a上、第2走行面R2a、又は交差部走行面R3a上)に載っている。台車ユニット50は、4つの走行車輪31及び4つの車輪旋回機構40を介して、軌道Rに吊り下げられている。4つの走行車輪31により、台車ユニット50及び本体部10を安定して吊り下げることができ、且つ、本体部10を安定して走行させることができる。すなわち、走行車2は、軌道Rに沿って走行する走行車輪31に吊り下げ支持されて、軌道Rの下方で移動する。
移載装置18は、本体部10に対して水平方向に移動してロードポート(載置台)との間で物品Mを移載する。移載装置18は、本体フレーム12の天板部12aの下方に設けられている。移載装置18を含む本体部10は、天板部12aに設けられた電動モータ等の回転駆動部(水平旋回機構)12cによって回転軸線L10周りに回転可能である。移載装置18は、軌道Rの下側で物品Mを保持する物品保持部13と、物品保持部13を鉛直方向に昇降させる昇降駆動部14と、昇降駆動部14を水平方向にスライド移動させるスライド機構11と、を有する。スライド機構11は天板部12aの下面に保持される。スライド機構11と昇降駆動部14の間には、スライド機構11に対して昇降駆動部14を回転軸線L14周りに回転駆動する回転駆動部16が設けられている。回転駆動部16はスライド機構11の下方に設けられ、昇降駆動部14は回転駆動部16の下方に設けられる。物品保持部13は、複数本の吊り下げ部材13bを介して昇降駆動部14の下方に設けられる。ロードポートは、走行車2の移載先又は移載元であって、走行車2との間で物品Mの受け渡しをする地点である。
物品保持部13は、物品Mのフランジ部Maを把持することにより、物品Mを吊り下げて保持する。物品保持部13は、例えば、水平方向に移動可能な爪部13aを有するチャックである。物品保持部13は、爪部13aを物品Mのフランジ部Maの下方に進入させ、物品保持部13を上昇させることで、物品Mを保持する。物品保持部13は、ワイヤあるいはベルト等の吊り下げ部材13bに接続されている。
昇降駆動部14は、例えばホイストであり、吊り下げ部材13bを繰り出すことにより物品保持部13を下降させ、吊り下げ部材13bを巻き取ることにより物品保持部13を上昇させる。昇降駆動部14は、台車コントローラ8によって制御され、所定の速度で物品保持部13を下降あるいは上昇させる。また、昇降駆動部14は、台車コントローラ8によって制御され、物品保持部13を目標の高さに保持する。
スライド機構11は、例えばZ方向に重ねて配置された複数の可動板を有する。本体部10を旋回させることよって、スライド機構11は、水平面内における任意の方向に、最下層の可動板に取り付けられた回転駆動部16、昇降駆動部14及び物品保持部13を移動させる。台車ユニット50に対する本体部10の旋回角度により、スライド機構11における可動板の移動方向が決まる。本体部10では、可動板の移動方向と、円筒フレーム12bの開放部の位置とが一致するよう、移載装置18と本体フレーム12の方位が設定されている。
回転駆動部16は、例えば電動モータ等を含み、鉛直方向に延びる回転軸線L14周りに所定の角度範囲で昇降駆動部14(及び物品保持部13)を回転させる。回転駆動部16によって回転可能な角度は、例えば180度以下の任意の角度であるが、上限は180度に限られない。回転駆動部16により、横出しされた物品保持部13(又は物品保持部13が保持する物品M)を所望の向きに向けることができる。スライド機構11及び回転駆動部16は、台車コントローラ8によって制御される。なお、スライド機構11の可動板が移動せず収納された状態(図3において実線で示される状態)でも、回転駆動部16による昇降駆動部14の回転は可能である。その場合、例えば、昇降駆動部14の回転軸線L14は本体部10の回転軸線L10に一致する。
台車ユニット50は、下端において、円筒状の支持部材(円筒部材)52を有する。支持部材52の下面側に、本体フレーム12の天板部12aが回転可能に取り付けられている。例えば、天板部12aに、電動モータ等の回転駆動部12cが設けられている。回転駆動部12cの駆動力が支持部材52に伝達されることで、本体フレーム12が、台車ユニット50に対して鉛直方向に延びる回転軸線L10周りに回転する。本体フレーム12が回転可能な角度は、例えば360度以上540度以下の任意の角度であるが、上限は540度に限られないし、下限は360度に限られない。スライド機構11が天板部12aの下面側に取り付けられており、天板部12aがスライド機構11を支持している。本体フレーム12及び移載装置18は一体化されており、本体フレーム12と移載装置18は一緒に回転する。走行車2は、移載装置18を用いることにより、ロードポートに対して物品Mの受け渡しをすることができる。
なお、円筒フレーム12bの外面側には、不図示のカバーが取り付けられてもよい。その場合、カバーは、移載装置18及び移載装置18に保持している物品Mを囲む。カバーは、下端を開放した筒状であって、且つ、スライド機構11の可動板が突出する部分(上記の開放部)を切り欠いた形状を有している。
走行部30は、4つの走行車輪31を有する。各走行車輪31には、2つの補助車輪32が設けられている。図4に示されるように、走行車輪31は、台車ユニット50の四隅の位置において、上面カバー51から上方に突出するように設けられる。各走行車輪31は、XY平面に沿った水平又はほぼ水平な車軸の軸周りに回転可能である。各走行車輪31の回転軸上には、走行駆動モータ33が設けられている。各走行車輪31は、走行駆動モータ33の駆動力により回転駆動する。走行駆動モータ33は、例えば、正転及び逆転を切替え可能に構成されている。走行車輪31のそれぞれは、軌道R上を転動する。走行車輪31のそれぞれは、第1レールR1、第2レールR2、及び交差部レールR3の走行面R1a、R2a、R3a上を転動し、走行車2を走行させる。なお、4つの走行車輪31の全てが走行駆動モータ33の駆動力により回転駆動することに限定されず、4つの走行車輪31のうち一部について回転駆動させる構成であってもよい。
Y方向に隣り合う一対の第1レールR1の第1走行面R1aを走行部30の走行車輪31が走行することにより、走行車2がX方向に移動する。また、X方向に隣り合う一対の第2レールR2の第2走行面R2aを走行部30の走行車輪31が走行することにより、走行車がY方向に移動する。
台車ユニット50内の不図示のフレームに、4つの車輪旋回機構40が固定されており、各車輪旋回機構40に、車輪旋回機構40の旋回軸を介して台座部34が連結されている。台座部34上に、連結部35及び支持部材36を介して、走行車輪31、2つの補助車輪32、及び1つの走行駆動モータ33が取り付けられている。例えば、筐体53の上面には正方形状の上面カバー51が設けられており、上面カバー51の四隅に形成された切り欠きに、台座部34が配置されている。連結部35、走行車輪31、補助車輪32、及び走行駆動モータ33は上面カバー51よりも上方に配置される。
図3及び図4に示されるように、連結部35は、台車ユニット50(詳細には台車ユニット50内に固定された車輪旋回機構40)と走行車輪31とを連結する。この連結構造によって、台車ユニット50及び本体部10は、軌道Rよりも下方に配置され、走行部30から吊り下げられた状態となる。連結部35は、第1レールR1と交差部レールR3との間、及び、第2レールR2と交差部レールR3との間の隙間Gを通過可能な厚さに形成される。支持部材36は、連結部35の上部に設けられ、走行車輪31の回転軸及び補助車輪32の回転軸を回転可能に支持する。支持部材36は、走行車輪31と補助車輪32との相対位置を保持する。
図4に示されるように、走行車輪31は、鉛直方向に延びる旋回軸線L30を中心として旋回可能に設けられている。4本の旋回軸線L30は、平面視で正方形の頂点の位置に配置されており、旋回軸線L30の中心に回転軸線L10が配置される。言い換えれば、4本の旋回軸線L30は、本体部10の回転軸線L10に関して4回対称の位置に配置されている。平面視において走行車輪31の位置と旋回軸線L30の位置とは異なっている(ずれている)。走行車輪31は、車輪旋回機構40によって旋回し、その結果、走行車2の走行方向を変更することができる。
補助車輪32は、走行車輪31の走行方向の前後にそれぞれ1つずつ配置される。補助車輪32のそれぞれは、XY平面に沿った水平又はほぼ水平な車軸の軸周りに回転可能である。補助車輪32の下端は、例えば、走行車輪31の下端より高くなるように設定されている。従って、走行車輪31が走行面R1a、R2a、R3aを走行しているときは、補助車輪32は、走行面R1a、R2a、R3aに接触しない。また、第1レールR1と交差部レールR3との間、及び、第2レールR2と交差部レールR3との間の隙間Gを走行車輪31が通過する際には、補助車輪32が第1レールR1及び第2レールR2に設けられた不図示の補助部材に接触して、走行車輪31の落ち込みを抑制している。なお、1つの走行車輪31に2つの補助車輪32を設けることに限定されず、例えば、1つの走行車輪31に1つの補助車輪32が設けられてもよいし、補助車輪32が設けられていなくてもよい。
4つの車輪旋回機構40は、例えば、台車ユニット50の筐体53内の四隅の位置に配置されている。各車輪旋回機構40は、ステアリングモータ43と、ステアリングモータ43と走行車輪31との間に設けられた駆動力伝達部42と、を有する。駆動力伝達部42は、台車ユニット50内の不図示のフレームに固定されている。駆動力伝達部42と台座部34とが、旋回軸を介して連結されている。各車輪旋回機構40は、台座部34、連結部35、支持部材36、走行車輪31、補助車輪32、及び走行駆動モータ33を旋回軸線L30周りで一体に旋回させる。走行車2が各レールユニット100の中心に位置する状態で、各旋回軸線L30を中心として各走行車輪31を90度旋回させる。これにより、走行車輪31が交差部レールR3上において旋回する。これにより、走行車2はターンすることができる。ターンすることとは、走行車2が第1走行方向D1に走行する第1状態から第2走行方向D2に走行する第2状態に、又は走行車2が第2走行方向D2に走行する第2状態から第1走行方向D1に走行する第1状態に切り替えることである。走行車2のターンは、例えば、走行車2の停止状態において行われる。走行車2のターンが、走行車2は停止しているが物品Mは動いている(例えば旋回している)状態で行われてもよい。車輪旋回機構40の駆動は、台車コントローラ8によって制御される。
上記した通り、軌道Rには隙間Gが形成されている。走行車2が第1レールR1を走行して第2レールR2を横切る際、又は、走行車2が第2レールR2を走行して第1レールR1を横切る際に、走行車2の一部(詳細には、例えば連結部35)が隙間Gを通過する。
なお、走行車輪31と車輪旋回機構40との間(例えば連結部35付近)に、交差部レールR3の側面に当接するガイドローラが設けられてもよい。ガイドローラにより、軌道Rに対する走行台車20(走行車2)の位置ずれが防止される。
走行車2は、1つのセル認識用センサ(第1センサ)S1と、4つの位置認識用センサ(第2センサ)S2とを備える。なお、図4の例では、4つの位置認識用センサS2のうち、3つのみが図示されている。セル認識用センサS1及び位置認識用センサS2は、台車ユニット50の筐体53に収容されている。セル認識用センサS1は、検出方向が上面カバー51に対して略垂直に上方向を向くように配置されている。位置認識用センサS2は、検出方向が略上方向を向くように配置されている。より詳細には、位置認識用センサS2は、検出方向がZ方向に対してセルCの中心から見て外側に向かって傾いた方向を向くように配置されている。
軌道Rには、セル認識用マーク(第1マーク)M1及び位置認識用マーク(第2マーク)M2が配置されている(図7参照)。セル認識用センサS1は、軌道Rに配置されたセル認識用マークM1を非接触により検出する。位置認識用センサS2は、軌道Rに配置された位置認識用マークM2を非接触により検出する。位置認識用センサS2は、上面カバー51に設けられた切欠き51aを通して位置認識用マークM2を検出する。セル認識用マークM1及び位置認識用マークM2の詳細については後述する。
セル認識用センサS1は、走行車2がセルC内における所定位置に位置しているとき(停車しているとき、又は走行しているとき)に、セル認識用マークM1と対向する。このとき、セル認識用センサS1は、セル認識用マークM1からセルCの情報(第1情報)を取得する。
位置認識用センサS2は、走行車2がX方向に移動するときに、レールユニット100に含まれる一対の第1レールR1のそれぞれにおいて位置認識用マークM2が配置された第2面62(図8参照)のそれぞれに対向するように配置されている。また、位置認識用センサS2は、走行車2がY方向に移動するときに、レールユニット100に含まれる一対の第2レールR2のそれぞれにおいて位置認識用マークM2が配置された第2面62のそれぞれに対向するように配置されている。位置認識用センサS2は、位置認識用マークM2から軌道Rにおける位置情報(第2情報)を取得する。
台車コントローラ8は、走行車2を統括的に制御する。台車コントローラ8は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等からなるコンピュータである。台車コントローラ8は、例えばROMに格納されているプログラムがRAM上にロードされてCPUで実行されるソフトウェアとして構成することができる。台車コントローラ8は、電子回路等によるハードウェアとして構成されてもよい。台車コントローラ8は、一つの装置で構成されてもよいし、複数の装置で構成されてもよい。複数の装置で構成されている場合には、これらがインターネット又はイントラネット等の通信ネットワークを介して接続されることで、論理的に一つの台車コントローラ8が構築される。台車コントローラ8は、例えば、台車ユニット50に設けられる。
台車コントローラ8は、搬送指令に基づいて、走行車2の走行を制御する。台車コントローラ8は、走行駆動モータ33及びステアリングモータ43等を制御することにより、走行車2の走行を制御する。台車コントローラ8は、例えば、走行速度、停止に関する動作、及び、方向転換に関する動作を制御する。台車コントローラ8は、搬送指令に基づいて、走行車2の移載動作を制御する。台車コントローラ8は、本体部10(本体フレーム12及び移載装置18)の旋回(回転)を制御することにより、移載装置18の移載方向を制御する。台車コントローラ8は、移載装置18等を制御することにより、走行車2の移載動作を制御する。台車コントローラ8は、所定のロードポートに配置される物品Mを把持する荷つかみの動作、及び、保持した物品Mを所定のロードポートに下ろす荷下ろしの動作を制御する。
システムコントローラ5は、CPU、ROM及びRAM等からなるコンピュータである。システムコントローラ5は、例えばROMに格納されているプログラムがRAM上にロードされてCPUで実行されるソフトウェアとして構成することができる。システムコントローラ5は、電子回路等によるハードウェアとして構成されてもよい。システムコントローラ5は、一つの装置で構成されてもよいし、複数の装置で構成されてもよい。複数の装置で構成されている場合には、これらがインターネット又はイントラネット等の通信ネットワークを介して接続されることで、論理的に一つのシステムコントローラ5が構築される。システムコントローラ5の各種の制御の少なくとも一部が、台車コントローラ8により実行されてもよい。
システムコントローラ5は、物品Mを搬送可能な複数の走行車2のうちの何れかを選択し、選択した走行車2に搬送指令を割付ける。搬送指令は、走行車2のロードポートまでの走行を実行させる走行指令と、ロードポートに配置された物品Mの荷つかみ指令又は保持している物品Mのロードポートへの荷下ろし指令と、を含む。
図7は、図2中のレールユニット100を示す斜視図である。図8は、X方向に直交する面で切断した場合の第1レールR1の模式的な断面図である。図7の例では、1つのレールユニット100をZ方向負側から見た様子を図示している。レールユニット100に含まれる第1レールR1及び第2レールR2のそれぞれは、第1面61と、第2面62とを有する。
まず、第1レールR1について説明する。本実施形態では、第1面61は、Z方向に直交する。第1面61は、Z方向において第1走行面R1aと平行である。第1面61の形状は、平面視においてX方向に延びる矩形状である。第1面61は、走行車2のセル認識用センサS1と対向するように形成されている。第1面61は、走行車2のセル認識用センサS1を対向させた状態で走行車2をX方向に走行させることができるように形成されている。
第1面61には、セルCの情報を示すセル認識用マークM1が配置されている。セル認識用マークM1は、軌道Rによって構成される複数のセルCのうちどのセルであるかという情報を示しているとも言える。セルCの情報は、セルCを一意に特定するIDであってもよいし、セルCの位置に関する情報であってもよい。本実施形態では、セル認識用マークM1は、1つのバーコードBaにより構成されている。図7の例では、バーコードBaは、X方向における第1レールR1(第1面61)の中央に配置されている。セル認識用マークM1は、走行車2がセルC内における所定位置に位置している状態においてセル認識用センサS1と対向する。セル認識用センサS1は、セル認識用マークM1からセルCの情報を取得する。
本実施形態では、所定位置とは、セル中心をいう。走行車2がセルC内におけるセル中心に位置している状態とは、台車ユニット50がセルCに対して水平方向にずれておらず、且つ、台車ユニット50がセルCに対して回転方向にずれていない状態を言う。「台車ユニット50がセルCに対して水平方向にずれていない」とは、平面視において、台車ユニット50の中心とセルCの中心とが一致していることを言う。「台車ユニット50がセルCに対して回転方向にずれていない」とは、平面視において、矩形状の台車ユニット50が有する4辺のうち、X方向に延びる2辺のそれぞれが当該セルCを構成する一対の第1レールR1と平行であり、且つ、Y方向に延びる2辺のそれぞれが当該セルCを構成する一対の第2レールR2と平行であることを言う。なお、第1レールR1の中央、又はセルCの中心は、厳密に中央、又は中心である必要はなく、一定の幅を有していてもよい。
第2面62は、セルCの中心から見たときに、第1面61の外側に配置されている。第2面62は、第1面61に対して走行車2側(図7の例では鉛直方向下方側)に傾斜している。第2面62の形状は、第2面62に直交する方向から見たときにX方向に延びる矩形状である。第2面62は、走行車2の位置認識用センサS2と対向するように形成されている。第2面62は、走行車2の位置認識用センサS2を対向させた状態で走行車2をX方向に走行させることができるように形成されている。
第2面62には、軌道R(第1レールR1)における位置情報を示す位置認識用マークM2が配置されている。第1レールR1における位置情報は、第1レールR1におけるX方向の位置に関する情報であってもよいし、X方向における第1レールR1の中央(セルの中央)からの距離に関する情報であってもよい。位置認識用マークM2が示す情報は、セル認識用マークM1が示す情報と異なっている。本実施形態では、位置認識用マークM2は、X方向に配列された複数(一例として14個)のバーコードBbにより構成されている。当該複数のバーコードBbは、X方向に沿って第2面62に隙間なく配列されている。位置認識用マークM2は、走行車2が第1レールR1に沿って走行又は停止している状態において位置認識用センサS2と対向する。位置認識用センサS2は、位置認識用マークM2から第1レールR1における位置情報を取得する。
続いて、第2レールR2について説明する。本実施形態では、第2レールR2の構成は、第1レールR1の構成と同一である。よって、上述した第1レールR1と重複する説明は適宜省略する。
第2レールR2では、第1面61は、Z方向において第2走行面R2a(図1、図2及び図5参照)と平行である。第1面61の形状は、平面視においてY方向に延びる矩形状である。第1面61は、セル認識用センサS1を対向させた状態で走行車2をY方向に走行させることができるように形成されている。第1面61には、セル認識用マークM1であるバーコードBaが配置されている。図7の例では、バーコードBaは、Y方向における第2レールR2(第1面61)の中央に配置されている。
第2面62の形状は、第2面62に直交する方向から見たときにY方向に延びる矩形状である。第2面62は、走行車2の位置認識用センサS2を対向させた状態で走行車2をY方向に走行させることができるように形成されている。第2面62には、位置認識用マークM2が配置されている。第2レールR2における位置情報は、第2レールR2におけるY方向の位置に関する情報であってもよいし、Y方向における第2レールR2の中央(セルの中央)からの距離に関する情報であってもよい。本実施形態では、位置認識用マークM2は、Y方向に配列された複数(一例として14個)のバーコードBbにより構成されている。当該複数のバーコードBbは、Y方向に沿って第2面62に隙間なく配列されている。位置認識用マークM2は、走行車2が第2レールR2に沿って走行又は停止している状態において位置認識用マークM2と対向する。位置認識用センサS2は、位置認識用マークM2から第2レールR2における位置情報を取得する。
図9は、図3中の走行車2の機能構成を示すブロック図である。台車コントローラ8は、セル認識用センサS1の検出結果を取得する。具体的には、台車コントローラ8は、セル認識用センサS1により取得されたセルCの情報を取得する。また、台車コントローラ8は、当該セルCの情報に基づいて、走行車2が位置しているセルCを特定する。
台車コントローラ8は、位置認識用センサS2の検出結果を取得する。具体的には、台車コントローラ8は、位置認識用センサS2により取得された位置情報を取得する。また、台車コントローラ8は、当該位置情報に基づいて、セルC内における所定位置と走行車2の停止位置とのずれ量を導出する。当該ずれ量は、水平方向(X方向及びY方向)のずれ量に加え、Z方向まわりの回転方向のずれ量を含む。
X方向におけるずれ量は、例えば、第1レールR1の第2面62に対向する2つの位置認識用センサS2の少なくとも一方によって取得された位置情報と、予め記憶されたセルC中心の位置情報とを用いて所定の計算処理をすることによって導出できる。また、X方向におけるずれ量は、位置認識用マークM2が示す位置情報と上記ずれ量との関係が対応付けて記憶されたテーブルを予め記憶しておき、位置認識用センサS2により取得された位置認識用マークM2が示す位置情報に対応する上記ずれ量をテーブルから読み出す読出処理をすることによって、X方向におけるずれ量を導出できる。Y方向におけるずれ量も、X方向におけるずれ量と同様に、上記の計算処理又は読出処理によって導出できる。
Z方向まわりの回転方向におけるずれ量は、例えば、第1レールR1の第2面62に対向する2つの位置認識用センサS2及び第2レールR2の第2面62に対向する2つの位置認識用センサS2から取得される4つの位置情報を用いて所定の計算処理をすることによって導出できる。なお、Z方向まわりの回転方向におけるずれ量は、少なくとも上記3つの位置情報を用いて所定の計算処理を実行することにより導出することができる。また、Z方向まわりの回転方向におけるずれ量は、一つのセルCを構成する4つのレールにおけるそれぞれの位置情報とずれ量との関係が対応付けて記憶されたテーブルを予め記憶しておき、位置認識用センサS2により取得された3つの位置情報に対応する上記ずれ量をテーブルから読み出す読出処理をすることによって、Z方向まわりの回転方向におけるずれ量を導出できる。
台車コントローラ8は、移載装置18に含まれるスライド機構11を制御することで、物品Mを水平方向に移動させる。具体的には、台車コントローラ8は、スライド機構11の可動板の移動量を制御することで、物品Mの移動量を制御する。台車コントローラ8は、水平方向のずれ量に基づいて、物品Mを水平方向に移動させる際のスライド機構11の駆動量を制御する。
図10を用いて、スライド機構11の駆動量を制御しながらロードポートLPに物品Mを載置する際の走行車2の動作の一例をより詳細に説明する。図10(a)では、第1走行方向D1に物品Mを搬送中の走行車2がセルC内における所定位置に対して水平方向にずれた位置に停車した状態を図示している。具体的には、走行車2の停止位置は、所定位置に対してX方向にずれている。この結果、物品Mの位置は、平面視において物品Mの受け渡しを行うロードポートLPに対してX方向にずれている。図10の例では、ロードポートLPは、セルCの中心に対して鉛直方向の真下に位置している。
まず、一対の第1レールR1の第2面62に対向する2つの位置認識用センサS2が、位置認識用マークM2から第1レールR1における位置情報を取得する。次に、台車コントローラ8は、当該2つの位置認識用センサS2により取得された位置情報に基づいて、セルC内における所定位置と走行車2の停止位置とのずれ量を導出する。
続いて、台車コントローラ8は、スライド機構11を駆動させることで物品Mを水平方向(X方向)に移動させる。このとき、台車コントローラ8は、水平方向のずれ量に基づいて、スライド機構11の可動板の移動量を制御する。この結果、物品Mは、台車コントローラ8により導出されたずれ量に基づいてX方向に移動される。よって、図10(b)に示されるように、ロードポートLPの位置に対する物品Mの位置が調整される。
また、台車コントローラ8は、天板部12aに設けられた回転駆動部12cを制御することで、移載装置18と移載装置18により保持された物品MとをZ方向まわりに水平旋回させる。具体的には、台車コントローラ8は、回転駆動部12cの駆動量を制御することで、移載装置18及び移載装置18により保持された物品Mの水平旋回量を制御する。台車コントローラ8は、上記のとおり導出した回転方向のずれ量に基づいて、物品Mを水平旋回する際の回転駆動部12cの駆動量を制御する。
図11を用いて、回転駆動部12cの駆動量を制御しながらロードポートLPに物品Mを載置する際の走行車2の動作の別の一例をより詳細に説明する。図11(a)では、物品Mを搬送中の走行車2がセルC内における所定位置に対して回転方向にずれた位置に停車した状態を図示している。具体的には、走行車2の停止位置は、所定位置に対して時計回りの方向にずれている。この結果、物品Mの位置は、ロードポートLPに対して時計回りの方向にずれている。図11の例では、ロードポートLPは、セルCの中心に対して鉛直方向の真下に位置している。
まず、4つの位置認識用センサS2が、位置認識用マークM2から位置情報を取得する。次に、台車コントローラ8は、当該4つの位置認識用センサS2により取得された位置情報に基づいて、セルC内における所定位置と走行車2の停止位置とのずれ量を導出する。
続いて、台車コントローラ8は、天板部12aに設けられた回転駆動部12cを駆動させることで、物品MをZ方向まわりに反時計回りの方向に水平旋回させる。このとき、台車コントローラ8は、回転方向のずれ量に基づいて、回転駆動部12cの駆動量を制御する。この結果、物品Mは、台車コントローラ8により導出されたずれ量に基づいて反時計回りの方向に水平旋回される。よって、図11(b)に示されるように、ロードポートLPの位置に対する物品Mの位置が調整される。
続いて、本実施形態に係る天井走行車システム1の作用効果を説明する。上記実施形態の天井走行車システム1では、軌道Rを形成する第1レールR1及び第2レールR2のそれぞれに、第1面61と第1面61とは別の第2面62とを設けたので、種類の異なる少なくとも2種類のマークをそれぞれの面に1種類ずつ配置することで、互いに異なる少なくとも2種類のマークを軌道Rの走行方向における同じ位置に配置できる。また、この構成の天井走行車システム1では、平面視においてセルCの中心から見たときに第1面61の外側に配置される第2面62が、第1面61に対して走行車2側に傾斜するように配置される。これにより、位置認識用センサS2を第2面62に対向させるために、位置認識用センサS2を走行車2から張り出すように設ける必要がなく、走行車2の大型化を抑制できる。
上記実施形態の天井走行車システム1は、走行車2を制御する台車コントローラ8をさらに備え、異なる2種類のマークのいずれか一方は、軌道Rにおける位置情報を示す位置認識用マークM2であり、位置認識用マークM2に対向する位置認識用センサS2は、走行車2がX方向に移動するときに一対の第1レールR1のそれぞれに配置された位置認識用マークM2ごとに対向するように配置される。また、位置認識用センサS2は、走行車2がY方向に移動するときに一対の第2レールR2のそれぞれに配置された位置認識用マークM2ごとに対向するように配置される。さらに、位置認識用センサS2は、位置認識用マークM2から位置情報を取得する4つの位置認識用センサS2である。台車コントローラ8は、位置認識用センサS2により取得された位置情報に基づいて、セルC内における所定位置と走行車2の停止位置とのずれ量を導出する。この場合、台車コントローラ8は、走行車2の停止時における位置ずれを検出できる。
上記実施形態の天井走行車システム1では、走行車2は、物品Mを移載する移載装置18を有し、台車コントローラ8は、ずれ量に基づいて、物品Mを水平方向(X方向及びY方向)に移動させる際の移載装置18の駆動量を制御する。この場合、走行車2がセルC内における所定位置に停止していない場合でも、移載装置18によって物品Mを移載される位置が調整されるので、所定の移載位置に正確に物品Mを移載することができる。
上記実施形態の天井走行車システム1では、走行車2は、物品Mを移載する移載装置18を有する。走行車2は、Z方向まわりに物品Mを水平旋回させる天板部12a及び回転駆動部16を有する。台車コントローラ8は、ずれ量に基づいて、物品Mを水平旋回する際の天板部12aに設けられた回転駆動部12cの駆動量、及び、移載装置18に含まれる回転駆動部16の駆動量を制御する。この場合、走行車2がセルC内における所定位置に停止していない場合でも、移載装置18によって物品Mを移載される位置が天板部12a及び回転駆動部16により調整されるので、所定の移載位置に一層正確に物品Mを移載することができる。
上記実施形態の天井走行車システム1では、台車コントローラ8は、ずれ量に基づいてセルC内における所定位置に走行車2が移動するように、走行部30を制御する。この場合、走行車2がセルC内における所定位置に停止していない場合でも、走行車2の位置が調整されるので、所定の移載位置に一層正確に物品Mを移載することができる。
以上、本開示の一側面の実施形態について説明したが、本開示の一側面は上記実施形態に限られない。
上記実施形態では、ロードポートLPがセルCの中心に対して鉛直方向の真下に設けられる構成において、走行車2がセルC中心からずれた位置に停止した場合、スライド機構11の可動板の移動量及び/又は回転駆動部12c,16の駆動量を制御することによって、物品MをロードポートLPの所定位置に移載する例を挙げて説明したが、これに限定されない。台車コントローラ8は、走行部30を制御することで、X方向及びY方向に沿った走行車2の移動量を制御してもよい。具体的には、台車コントローラ8は、走行部30に含まれる走行車輪31を駆動する走行駆動モータ33の駆動量を制御してもよい。台車コントローラ8は、水平方向及び回転方向のずれ量に基づいて、当該所定位置に走行車2が移動するように走行部30を制御する。
図12を用いて、走行駆動モータ33の駆動量を制御しながらロードポートLPに物品Mを載置する際の走行車2の動作の一例をより詳細に説明する。図12(a)では、第1走行方向D1に物品Mを搬送中の走行車2がセルC内における所定位置に対して水平方向にずれた位置に停車した状態を図示している。具体的には、走行車2の停止位置は、所定位置に対してX方向にずれている。この結果、物品Mの位置は、ロードポートLPに対してX方向にずれている。図12の例も、ロードポートLPは、セルCの中心に対して鉛直方向の真下に位置している。
まず、一対の第1レールR1の第2面62に対向する2つの位置認識用センサS2が、位置認識用マークM2から位置情報を取得する。次に、台車コントローラ8は、当該2つの位置認識用センサS2により取得された位置情報に基づいて、セルCにおける所定位置と走行車2の停止位置とのずれ量を導出する。
続いて、台車コントローラ8は、走行部30を駆動させることで走行車2を水平方向(X方向)に移動させる。このとき、台車コントローラ8は、水平方向のずれ量に基づいて、走行部30の駆動量を制御する。この結果、物品Mは、台車コントローラ8により導出されたずれ量に基づいてX方向に移動される。よって、図12(b)に示されるように、ロードポートLPの位置に対する物品Mの位置が調整される。
上記実施形態及び変形例では、ロードポートLPがセルCの中心に対して鉛直方向の真下に設けられる構成において、物品MをロードポートLPに移載する例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、ロードポートLPが平面視においてセルCの中心に対してずれた位置に設けられる場合であっても、上記実施形態及び変形例で示したように、上記ずれ量に基づいて、物品Mを水平方向(X方向及びY方向)に移動させる際の移載装置18の駆動量を制御する、又は、物品Mを水平旋回する際の水平旋回機構の駆動量を制御することで、ロードポートLPの所定位置に物品Mを移載できる。
また、ロードポートLPが平面視においてセルCの中心に対してずれた位置に設けられる場合、台車コントローラ8は、移載装置18に含まれるスライド機構11を制御することで物品Mを水平方向に移動させた後、上記のとおり導出したずれ量に基づいて移載装置18に含まれる回転駆動部16を制御することで物品Mを水平旋回させてもよい。
上記実施形態及び変形例では、走行車2が軌道Rの下側で物品Mを保持する例について説明した。しかし、走行車2は、軌道Rの上側で物品Mを保持してもよい。この場合、台車ユニット50は、走行部30の上側に配置される。セル認識用センサS1は、例えば、台車ユニット50の下面に対して略垂直に下方向を向くように配置される。位置認識用センサS2は、例えば、略下方向を向くように配置されている。位置認識用センサS2は、Z方向に対して、セルCの中心から見て外側に向かって傾いた方向を向くように配置されている。また、第1面61は、Z方向に直交すると共に上方向を向くように配置され、第2面62は、第1面61に対して走行車2側(例えば図7の例では鉛直方向上方側)に傾斜するように配置される。これにより、セル認識用センサS1は、第1面61に配置されたセル認識用マークM1と対向すると共に、位置認識用センサS2は、第2面62に配置された位置認識用マークM2と対向する。
上記実施形態では、走行部30及び車輪旋回機構40における4本の旋回軸線L30が、平面視で正方形の頂点の位置に配置される場合について説明したが、旋回軸線L30の配置は正方形状でなくてもよい。平面視において、走行車輪31の位置と旋回軸線L30の位置とが一致していてもよい。
上記実施形態では、走行車輪31が交差部レールR3上において回転する場合について説明したが、各車輪旋回機構40による旋回時に、各走行車輪31が、第1走行面R1aから第2走行面R2aへと、又は第2走行面R2aから第1走行面R1aへと乗り移ってもよい。
上記実施形態及び変形例では、セル認識用マークM1は、X方向における第1レールR1の中央、及び、Y方向における第2レールR2の中央に設けられている場合について説明した。しかし、セル認識用マークM1の位置は、例えば、位置認識用マークM2と同様に、延在方向に沿って配置されてもよく、セル認識用センサS1により検出可能であれば、セル認識用マークM1の設置位置は特に限定されない。
上記実施形態及び変形例では、セル認識用マークM1が第1面61に配置され、位置認識用マークM2が第2面62に配置されている場合について説明したが、当該マークの配置関係は逆であってもよい。すなわち、セル認識用マークM1が第2面62に配置され、位置認識用マークM2が第1面61に配置されていてもよい。
上記実施形態及び変形例では、位置認識用センサS2が走行車2に4つ設けられている場合について説明したが、位置認識用センサS2の数は適宜変更可能である。
上記実施形態及び変形例では、セル認識用マークM1及び位置認識用マークM2の例として、バーコードを例に挙げて説明したが、例えばQRコード(登録商標)のような二次元コードであってもよい。この場合、セル認識用センサS1及び位置認識用センサS2として採用されたバーコードを読み取り可能なバーコードリーダに代えて、二次元バーコードを読み取り可能なバーコードリーダを採用すればよい。また、セル認識用マークM1及び位置認識用マークM2として上記のコードに代えて又は加えて、文字、記号、図形、色等、セル認識用センサS1及び位置認識用センサS2によって識別可能な表示(マーク)を採用してもよい。この場合、セル認識用センサS1及び位置認識用センサS2としてカメラ等を採用してもよい。
1…天井走行車システム(有軌道台車システム)、2…天井走行車(有軌道台車)、8…台車コントローラ(制御部)、12c,16…回転駆動部(水平旋回機構)、18…移載装置、30…走行部、61…第1面、62…第2面、C…セル、M…物品(物体)、M1…セル認識用マーク(第1マーク)、M2…位置認識用マーク(第2マーク)、R…軌道、R1…第1レール、R2…第2レール、S1…セル認識用センサ(第1センサ)、S2…位置認識用センサ(第2センサ)。
Claims (5)
- 第1方向に延在する複数の第1レールと、前記第1方向と直交する第2方向に延在する複数の第2レールとが格子状に配置された軌道と、
前記第2方向に隣り合う一対の前記第1レールを走行部が走行することにより前記第1方向に移動し、前記第1方向に隣り合う一対の前記第2レールを前記走行部が走行することにより前記第2方向に移動する有軌道台車と、を備え、
前記有軌道台車は、
第1情報を示す第1マークから前記第1情報を取得する第1センサと、
前記第1情報と異なる情報である第2情報を示す第2マークから前記第2情報を取得する第2センサと、を有し、
前記第1レール及び前記第2レールのそれぞれは、
前記第1センサに対向し、前記第1マークが配置される第1面と、
前記第2センサに対向し、前記第2マークが配置される第2面であって、平面視において前記一対の第1レールと前記一対の第2レールとによって囲まれる空間であるセルの中心から見たときに、前記第1面の外側に配置されると共に前記第1面に対して前記有軌道台車側に傾斜する前記第2面と、を有する、有軌道台車システム。 - 前記有軌道台車を制御する制御部をさらに備え、
前記第1マーク及び前記第2マークのいずれか一方は、前記軌道における位置情報を示す位置認識用マークであり、
前記位置認識用マークに対向する前記第1センサ及び前記第2センサの何れか一方は、前記有軌道台車が前記第1方向に移動するときに前記一対の第1レールのそれぞれにおいて前記位置認識用マークが配置される前記第1面又は前記第2面のそれぞれに対向するように配置されると共に、前記有軌道台車が前記第2方向に移動するときに前記一対の第2レールのそれぞれにおいて前記位置認識用マークが配置される前記第1面又は前記第2面のそれぞれに対向するように配置され、前記位置認識用マークから前記位置情報を取得する4つの位置認識用センサであり、
前記制御部は、前記位置認識用センサにより取得された前記位置情報に基づいて、前記セル内における所定位置と前記有軌道台車の停止位置とのずれ量を導出する、請求項1に記載の有軌道台車システム。 - 前記有軌道台車は、物体を移載する移載装置を有し、
前記制御部は、前記ずれ量に基づいて、前記物体を水平方向に移動させる際の前記移載装置の駆動量を制御する、請求項2に記載の有軌道台車システム。 - 前記有軌道台車は、物体を移載する移載装置と、前記第1方向及び前記第2方向の双方に直交する第3方向まわりに前記物体を水平旋回させる水平旋回機構とを有し、
前記制御部は、前記ずれ量に基づいて、前記物体を水平旋回する際の前記水平旋回機構の駆動量を制御する、請求項2に記載の有軌道台車システム。 - 前記制御部は、前記ずれ量に基づいて前記セル内における所定位置に前記有軌道台車が移動するように、前記走行部を制御する、請求項2~4の何れか一項に記載の有軌道台車システム。
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-
2023
- 2023-08-16 WO PCT/JP2023/029633 patent/WO2024070298A1/ja unknown
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