WO2024034549A1 - 駆動装置 - Google Patents

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WO2024034549A1
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彰平 長井
二郎 林
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Abstract

EPU(50)は、モータユニット(100)、送風装置(120)及びラビリンス構造部(700)を有している。モータユニット(100)は、モータ(61)、インバータ(81)及びユニットハウジング(101)を有している。ユニットハウジング(101)は、ユニット空間(102)にモータ(61)及びインバータ(81)を収容している。ユニットハウジング(101)では、ユニット流入口(112)及びユニット流出口(114)がユニット空間(102)に通じている。EPU(50)では、送風装置(120)の送風に伴って、冷却風がユニット流入口(112)からユニット空間(102)に流入し、ユニット流出口(114)から流出する。冷却風は、ラビリンス構造部(700)を通った後にユニット流入口(112)に流入する。ラビリンス構造部(700)では、冷却風から異物が除外される。

Description

駆動装置 関連出願の相互参照
 この出願は、2022年8月11日に日本に出願された特許出願第2022-128558号を基礎としており、基礎の出願の内容を、全体的に、参照により援用している。
 この明細書における開示は、駆動装置に関する。
 特許文献1には、航空機を飛行させるために駆動する駆動装置について記載されている。この駆動装置は、モータ、インバータ及びケースを有している。ケースは、円筒部及び放熱フィンを有している。モータ及びインバータは、筒状部の内部に収容されている。放熱フィンは、筒状部の外面に設けられており、モータやインバータの熱をケースの外部に放出する。
FR3089716
 しかしながら、上記特許文献1では、モータやインバータの熱がケースを介して外部空気に放出される。この構成では、外部空気は、ケースを介してモータやインバータを間接的に冷却する。このように、モータやインバータが間接的に冷却される構成では、駆動装置の冷却効果が不足することが懸念される。
 本開示の1つの目的は、冷却風による内部冷却を実現しつつ、内部への異物の進入による異常発生を抑制できる駆動装置を提供することである。
 この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。また、請求の範囲及びこの項に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、技術的範囲を限定するものではない。
 上記目的を達成するため、開示された態様は、
 電力により駆動する駆動装置であって、
 電力が供給されるモータと、
 モータに供給される電力を変換するインバータと、
 モータ及びインバータの少なくとも一方を収容している収容ハウジングと、
 収容ハウジングに設けられ、収容ハウジングの内部を冷却するための冷却風を収容ハウジングの外部から内部に流入させるハウジング流入口と、
 収容ハウジングに設けられ、冷却風を収容ハウジングの外部に流出させるハウジング流出口と、
 ハウジング流入口から収容ハウジングの内部に異物が進入することを規制する異物規制部と、
 を備えている駆動装置である。
 上記駆動装置によれば、冷却風は、ハウジング流入口から収容ハウジングの内部に流入し、ハウジング流出口から収容ハウジングの外部に流出する。この構成では、収容ハウジングの内部においてモータやインバータの熱が冷却風に直接的に付与される。そして、この熱は、冷却風と共にハウジング流出口から収容ハウジングの外部に放出される。したがって、収容ハウジングの内部においてモータやインバータを冷却風により直接的に冷却することができる。
 ところが、冷却風が収容ハウジングの内部に流入すると、冷却風と共に異物が収容ハウジングの内部に進入することが懸念される。これに対して、上記駆動装置によれば、ハウジング流入口からの異物の進入が異物規制部により規制される。このため、収容ハウジングの内部に進入した異物により駆動装置の異常が発生するということを抑制できる。
 以上により、駆動装置において、冷却風による内部冷却を実現しつつ、内部への異物の進入による異常発生を抑制できる。
第1実施形態におけるEPUの縦断面図。 インバータ装置の横断面図。 EPUでのラビリンス構造周辺の縦断面図。 ラビリンス構造部の縦断面図。 eVTOLの構成を示す図。 駆動システムの電気的な構成を示す図。 第2実施形態におけるラビリンス構造部の縦断面図。 第3実施形態におけるEPUの縦断面図。 遠心分離器の縦断面図。 第4実施形態におけるEPUの縦断面図。 第5実施形態におけるEPUの縦断面図。 濾過シートの縦断面図。 第6実施形態におけるEPUの縦断面図。 第7実施形態におけるEPUの縦断面図。 第8実施形態におけるEPUの縦断面図。 第9実施形態におけるEPUの縦断面図。 第10実施形態におけるEPUの縦断面図。 第11実施形態におけるEPUの縦断面図。 第12実施形態におけるEPUの縦断面図。 第13実施形態におけるEPUの概略縦断面図。 第14実施形態におけるEPUの概略縦断面図。 第15実施形態におけるEPUの概略縦断面図。 第16実施形態におけるEPUの概略縦断面図。 第17実施形態におけるEPUの概略縦断面図。 EPUの概略横断面図。 第18実施形態におけるEPUの概略縦断面図。 EPUの概略横断面図。
 以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
 <第1実施形態>
 図5に示す駆動システム30は、eVTOL10に搭載されている。eVTOL10は、電動垂直離着陸機であり、垂直方向に離着陸することが可能である。eVTOLは、electric Vertical Take-Off and Landing aircraftの略称である。eVTOL10は、大気中を飛行する航空機であり、飛行体に相当する。eVTOL10は、電動式の電動航空機でもあり、電動飛行体と称されることがある。eVTOL10は、乗員が乗る有人航空機である。駆動システム30は、eVTOL10を飛行させるために駆動するシステムである。
 eVTOL10は、機体11及びプロペラ20を有している。機体11は、機体本体12及び翼13を有している。機体本体12は、機体11の胴体であり、例えば前後に延びた形状になっている。機体本体12は、乗員が乗るための乗員室を有している。翼13は、機体本体12から延びており、機体本体12に複数設けられている。翼13は固定翼である。複数の翼13には、主翼、尾翼などが含まれている。
 プロペラ20は、機体11に複数設けられている。eVTOL10は、少なくとも3つのプロペラ20を有するマルチコプタである。例えばプロペラ20は、機体11に少なくとも4つ設けられている。プロペラ20は、機体本体12及び翼13のそれぞれに設けられている。プロペラ20は、プロペラ軸線を中心に回転する。プロペラ軸線は、例えばプロペラ20の中心線である。プロペラ20は、eVTOL10に推力や揚力を生じさせることが可能である。また、プロペラ20は、ロータや回転翼と称されることがある。
 プロペラ20は、ブレード21及びボス22を有している。ブレード21は、プロペラ軸線の周方向に複数並べられている。ボス22は、複数のブレード21を連結している。ブレード21は、ボス22からプロペラ軸線の径方向に延びている。プロペラ20は、図示しないプロペラシャフトを有している。プロペラシャフトは、プロペラ20の回転軸であり、ボス22からプロペラ軸線に沿って延びている。プロペラシャフトは、プロペラ軸と称されることがある。
 eVTOL10は、チルトロータ機である。eVTOL10においては、プロペラ20を傾けることが可能になっている。すなわち、プロペラ20のチルト角が調整可能になっている。例えば、eVTOL10が上昇する場合には、プロペラ軸線が上下方向に延びるようにプロペラ20の向きが設定される。この場合、プロペラ20は、eVTOL10に揚力を生じさせるためのリフト用ロータとして機能する。プロペラ20がリフト用ロータとして機能することで、eVTOL10のホバーや垂直離着陸が可能になる。eVTOL10が前方に進む場合には、プロペラ軸線が前後方向に延びるようにプロペラ20の向きが設定される。この場合、プロペラ20は、eVTOL10に推力を生じさせるためのクルーズ用ロータとして機能する。
 eVTOL10は、バッテリ31、分配器32、飛行制御装置40及びEPU50を有している。バッテリ31、分配器32、飛行制御装置40及びEPU50は、駆動システム30に含まれている。バッテリ31は、複数のEPU50に通電可能に接続されている。バッテリ31は、EDS50に電力を供給する電力供給部であり、電源部に相当する。バッテリ31は、EDS50に直流電圧を印加する直流電圧源である。バッテリ31は、充放電可能な2次電池を有している。バッテリ31は、飛行制御装置40にも電力を供給する。なお、電源部としては、バッテリ31に加えて又は代えて、燃料電池や発電機などが用いられてもよい。
 分配器32は、バッテリ31及び複数のEPU50に電気的に接続されている。分配器32は、バッテリ31からの電力を複数のEPU50に分配する。分配器32がEPU50に分配する電力は、EPU50を駆動させるための駆動電力である。
 飛行制御装置40は、駆動システム30を制御する。飛行制御装置40は、eVTOL10を飛行させるための飛行制御を行う。飛行制御装置40は、複数のEPU50に通信可能に接続されている。飛行制御装置40は、複数のEPU50を個別に制御する。飛行制御装置40は、後述する制御回路160を介してEPU50の制御を行う。飛行制御装置40は、制御回路160の制御を行う。
 EPU50は、プロペラ20を駆動回転させるために駆動する装置であり、駆動装置に相当する。EPUは、Electric Propulsion Unitの略称である。EPU50は、電駆動装置や電駆動システムと称されることがある。EPU50は、複数のプロペラ20のそれぞれに対して個別に設けられている。EPU50は、プロペラ軸線に沿ってプロペラ20に並べられている。複数のEPU50はいずれも、機体11に固定されている。EPU50は、プロペラ20を回転可能に支持している。EPU50は、プロペラ20に接続されている。プロペラ20は、EPU50を介して機体11に固定されている。プロペラ20のチルト角が変更される場合、EPU50の角度も変更される。
 eVTOL10は、推進装置15を有している。推進装置15は、eVTOL10を推進させるための装置である。eVTOL10は、推進装置15による推進によりリフト等の飛行が可能になる。推進装置15は、プロペラ20及びEPU50を有している。推進装置15では、EPU50の駆動に伴ってプロペラ20が回転する。プロペラ20は回転体に相当する。eVTOL10は、プロペラ20の回転により飛行する。すなわち、eVTOL10は、プロペラ20の回転により移動する。eVTOL10は、移動体に相当する。
 図5、図6に示すように、EPU50は、モータ装置60及びインバータ装置80を有している。例えば、EPU50は、モータ装置60及びインバータ装置80を1つずつ有している。モータ装置60はモータ61を有している。インバータ装置80はインバータ81を有している。モータ61は、インバータ81を介してバッテリ31に通電可能に接続されている。モータ61は、インバータ81を介してバッテリ31から供給される電力に応じて駆動する。
 モータ61は、複数相の交流モータである。モータ61は、例えば3相交流方式のモータであり、U相、V相、W相を有している。モータ61は、移動体が移動するための移動駆動源であり、電動機として機能する。モータ61としては、例えばブラシレスモータが用いられている。モータ61は、回生時に発電機として機能する。モータ61は、複数相のモータコイルを有している。モータコイルは、巻線であり、電機子を形成している。モータコイルは、U相、V相、W相のそれぞれに設けられている。なお、モータ61が回転電機に相当し、EPU50が回転電機ユニットに相当する。
 図6において、インバータ81は、モータ61に供給する電力を変換することでモータ61を駆動する。インバータ81は、モータ61に供給される電力を直流から交流に変換する。インバータ81は、電力を変換する電力変換部である。インバータ81は、複数相の電力変換部であり、複数相のそれぞれについて電力変換を行う。インバータ81は、例えば3相インバータであり、U相、V相、W相のそれぞれについて電力変換を行う。インバータ装置80は、電力変換装置と称されることがある。
 インバータ装置80は、Pライン141、Nライン142を有している。Pライン141及びNライン142は、バッテリ31とインバータ81とを電気的に接続している。Pライン141は、バッテリ31の正極に電気的に接続されている。Nライン142は、バッテリ31の負極に電気的に接続されている。バッテリ31においては、正極が高電位側の電極であり、負極が低電位側の電極である。Pライン141及びNライン142は、電力を供給するための電力ラインである。Pライン141は、高電位側の電力ラインであり、高電位ラインと称されることがある。Nライン142は、低電位側の電力ラインであり、低電位ラインと称されることがある。
 EPU50は、出力ライン143を有している。出力ライン143は、モータ61に電力を供給するための電力ラインである。出力ライン143は、モータ61とインバータ81とを電気的に接続している。出力ライン143は、モータ装置60とインバータ装置80とにかけ渡された状態になっている。
 インバータ装置80は、平滑コンデンサ145及びEMIフィルタ150を有している。平滑コンデンサ145は、バッテリ31から供給される直流電圧を平滑化するコンデンサである。平滑コンデンサ145は、バッテリ31とインバータ81との間において、Pライン141とNライン142とに接続されている。平滑コンデンサ145は、インバータ81に対して並列に接続されている。
 EMIフィルタ150は、電磁ノイズを低減するフィルタ回路である。EMIフィルタ150は、バッテリ31とインバータ81との間において、Pライン141とNライン142とに接続されている。EMIフィルタ150は、例えば平滑コンデンサ145及びインバータ81に対して並列に接続されている。
 EMIフィルタ150は、コモンモードコイル151、ノーマルモードコイル152、Yコンデンサ153、Xコンデンサ154及びバリスタ155を有している。コモンモードコイル151は、コモンモードチョークコイルであり、コモンモードノイズを低減可能である。ノーマルモードコイル152は、ノーマルモードチョークコイルであり、ノーマルモードノイズを低減可能である。Yコンデンサ153は、ラインバイパスコンデンサであり、コモンモードノイズを低減可能である。Xコンデンサ154は、アクロスザラインコンデンサであり、ノーマルモードノイズを低減可能である。バリスタ155は、サージ電圧を吸収可能であり、サージ電圧を低減する。なお、Yコンデンサ153及びバリスタ155は、グランドGNDに接地されている。
 インバータ81は、電力変換回路であり、例えばDC-AC変換回路である。インバータ81は、複数相分の上下アーム回路83を有している。例えば、インバータ81は、U相、V相、W相のそれぞれについて上下アーム回路83を有している。上下アーム回路83は、レグやアーム回路と称されることがある。上下アーム回路83は、上アーム84と、下アーム85を有している。上アーム84及び下アーム85は、バッテリ31に対して直列に接続されている。上アーム84はPライン141に接続され、下アーム85はNライン142に接続されている。
 出力ライン143は、複数相分のそれぞれについて上下アーム回路83に接続されている。出力ライン143は、上アーム84と下アーム85との間に接続されている。出力ライン143は、複数相のそれぞれにおいて、上下アーム回路83とコイルとを接続している。出力ライン143は、コイルにおいて中性点とは反対側に接続されている。
 上アーム84及び下アーム85は、アームスイッチ86及びダイオード87を有している。アームスイッチ86は、例えばMOSFET等のトランジスタである。MOSFETは、Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistorの略称である。アームスイッチ86は、スイッチ素子であり、スイッチングにより電力を変換することが可能である。スイッチ素子は、パワー素子等の半導体素子であればよい。アームスイッチ86は、電力を変換するための変換スイッチである。
 上アーム84においては、アームスイッチ86のドレインがPライン141に接続されている。下アーム85においては、アームスイッチ86のソースがNライン142に接続されている。そして、上アーム84におけるアームスイッチ86のソースと、下アーム85におけるアームスイッチ86のドレインが相互に接続されている。上アーム84及び下アーム85のそれぞれにおいて、ダイオード87が還流用としてアームスイッチ86に逆並列に接続されている。ダイオード87のアノードは対応するアームスイッチ86のソースに接続され、カソードはドレインに接続されている。なお、アームスイッチ86を半導体スイッチと称することもできる。
 上アーム84及び下アーム85はいずれも、アームスイッチ86及びダイオード87を複数有している。上アーム84及び下アーム85のそれぞれにおいては、複数のアームスイッチ86が並列に接続され、且つ複数のダイオード87が並列に接続されている。アーム84,85においては、1つのアームスイッチ86と1つのダイオード87とを1セットとして、複数セットが並列に接続されている。例えば、上アーム84及び下アーム85のそれぞれにおいて、アームスイッチ86とダイオード87とが6個ずつ並列に接続されている。
 EPU50は、制御回路160及び駆動回路161を有している。制御回路160及び駆動回路161は、インバータ装置80に含まれている。制御回路160は、インバータ81の駆動を制御する。制御回路160は、インバータ81を介してモータ61の駆動を制御する。制御回路160は、モータ制御部と称されることがある。図6では、制御回路160をCD、駆動回路161をDD、モータ61をMG、と図示している。
 制御回路160は、ECU等の制御装置である。ECUは、Electronic Control Unitの略称である。制御回路160は、例えばプロセッサ、メモリ、I/O、これらを接続するバスを備えるマイクロコンピュータを主体として構成される。メモリは、コンピュータによって読み取り可能なプログラム及びデータを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体である。また、非遷移的実体的記憶媒体は、non-transitory tangible storage mediumであり、半導体メモリ又は磁気ディスクなどによって実現される。
 制御回路160は、メモリに記憶された制御プログラムを実行することで、インバータ81の駆動に関する各種の処理を実行する。制御回路160は、外部装置、インバータ81及び各種センサに電気的に接続されている。外部装置は、例えば移動体に搭載された統合ECUなどの上位ECUである。各種センサは、例えばEPU50に設けられている。制御回路160は、インバータ81に対して指令信号を出力することでインバータ81の制御を行う。制御回路160は、外部装置から入力される制御信号、及び各種センサから入力される検出信号、などに応じて指令信号を生成する。制御回路160は、駆動回路161を介してインバータ81を制御する。制御回路160は、インバータ81に電力変換を行わせる。
 駆動回路161は、インバータ81が有する複数のアームスイッチ86のそれぞれに電気的に接続されている。駆動回路161は、制御回路160からの指令信号に応じてインバータ81を駆動させる。駆動回路161は、指令信号に応じた駆動電圧をアームスイッチ86のゲートに印加することで、アームスイッチ86を駆動させる。駆動回路161は、アームスイッチ86をオン駆動させること及びオフ駆動させることが可能である。駆動回路161は、ドライバと称されることがある。
 インバータ装置80は、モータ電流センサ146及びバッテリ電流センサ147を有している。モータ電流センサ146は、モータ61に流れる電流を検出する。モータ電流センサ146は、出力ライン143に対して設けられている。モータ電流センサ146は、出力ライン143を介してモータ61に流れる電流を検出する。モータ電流センサ146は、例えばU相、V相、W相のそれぞれに対して設けられている。モータ電流センサ146は、制御回路160に電気的に接続されており、制御回路160に対して検出信号を出力する。
 バッテリ電流センサ147は、バッテリ31に流れる電流を検出する。バッテリ電流センサ147は、Pライン141に対して設けられている。バッテリ電流センサ147は、バッテリ31からPライン141を介してインバータ81に流れる電流を検出する。バッテリ電流センサ147は、制御回路160に電気的に接続されており、制御回路160に対して検出信号を出力する。
 図1に示すように、EPU50は、EPUシャフト51を有している。EPUシャフト51は、モータ61とプロペラ20とを接続している。EPUシャフト51は、モータ61に駆動に伴ってプロペラ20と共に回転する。EPUシャフト51は、EPU軸線Cepuを中心に回転する。EPU軸線Cepuは、EPUシャフト51の中心線である。EPU軸線Cepuは、プロペラ軸線に一致している。
 推進装置15では、プロペラ20とEPU50とがEPU軸線Cepuに沿って並べられている。推進装置15では、プロペラ20の回転に伴ってプロペラ風が生じる。プロペラ風は、プロペラ20からEPU50に向けてEPU軸線Cepuに沿うように流れる空気等の気体である。プロペラ風は回転風に相当する。EPU50は、プロペラ20よりもプロペラ風の風下側にある。プロペラ風がEPU50の外面に沿って流れることで、EPU50の熱がプロペラ風に放出される。このように、EPU50は、プロペラ風により外側から冷却される。すなわち、プロペラ風によりEPU50の外部冷却が行われる。
 EPU50では、モータ装置60とインバータ装置80とがモータ軸線Cmに沿って軸方向ADに並べられている。モータ装置60は、インバータ装置80よりもプロペラ風の風上側にある。モータ装置60は、軸方向ADにおいてプロペラ20とインバータ装置80との間に設けられている。モータ軸線Cmは、モータ61の中心線であり、直線状に延びる仮想線である。軸方向ADは、モータ軸線Cmが延びた方向である。
 モータ軸線Cmについては、軸方向ADと径方向RDと周方向CDとが互いに直交している。周方向CDは、モータ61の回転方向である。径方向RDについては、外側が径方向外側と称され、内側が径方向内側と称されることがある。モータ軸線Cmは、EPU軸線Cepuに一致している。なお、モータ軸線Cmは、EPU軸線Cepuから径方向RDにずれた位置にあってもよい。図1には、EPU50をモータ軸線Cmに沿って切断した縦断面が図示されている。
 EPU50は、モータユニット100を有している。モータユニット100は、モータ装置60及びインバータ装置80を有している。モータユニット100では、モータ装置60とインバータ装置80とが一体的にユニット化されている。図2には、インバータ装置80をモータ軸線Cmに直交するように切断した横断面が図示されている。
 モータユニット100は、ユニットハウジング101を有している。ユニットハウジング101は、モータ61及びインバータ81を収容している。ユニットハウジング101は、全体として筒状に形成されており、モータ軸線Cmに沿って軸方向ADに延びている。モータユニット100では、モータ61及びインバータ81がユニットハウジング101に収容されていることで、モータ装置60とインバータ装置80とが一体化されている。ユニットハウジング101は収容ハウジングに相当する。
 モータユニット100は、ユニット上流壁面101a、ユニット下流壁面101b及びユニット外周壁面101cを有している。これら壁面101a~101cは、モータユニット100の外面に含まれている。ユニット上流壁面101a及びユニット下流壁面101bは、モータ軸線Cmに直交する方向に延びている。ユニット上流壁面101aは、プロペラ風にとっての上流側を向いている。ユニット下流壁面101bは、プロペラ風にとっての下流側を向いている。ユニット外周壁面101cは、径方向RDに直交する方向に延びている。プロペラ風は、ユニット外周壁面101cに沿って軸方向ADに流れやすい。
 ユニットハウジング101は、ユニット外周壁105、上流プレート106、下流プレート107及び仕切プレート108を有している。ユニット外周壁105及びプレート106~108は、金属材料等により形成されており、熱伝導性を有している。ユニット外周壁105は、ユニット外周壁面101cを形成している。ユニット外周壁105は、周方向CDに環状に延びている。上流プレート106は、ユニット上流壁面101aを形成している。下流プレート107は、ユニット下流壁面101bを形成している。上流プレート106及び下流プレート107は、軸方向ADに直交する方向に板状に延びている。ユニット外周壁105は、上流プレート106と下流プレート107とにかけ渡された状態になっている。
 ユニットハウジング101は、ユニット空間102を有している。ユニット空間102は、ユニットハウジング101の内部空間である。仕切プレート108は、ユニットハウジング101の内部に設けられている。仕切プレート108は、軸方向ADに直交する方向に延びている。仕切プレート108は、ユニット空間102を軸方向ADに分割するように仕切っている。仕切プレート108は、上流プレート106と下流プレート107との間に設けられている。仕切プレート108は、上流プレート106及び下流プレート107のいずれからも軸方向ADに離れた位置にある。
 プレート106~108は、ユニット外周壁105から独立した部材である。プレート106~108は、ボルトや溶接等によりユニット外周壁105に固定されている。すなわち、プレート106~108は、ユニット外周壁105に後付けされている。なお、プレート106~108のうち1つとユニット外周壁105とが一体成形されていてもよい。例えば、仕切プレート108とユニット外周壁105とは一体成形されていてもよい。
 ユニットハウジング101は、ユニット内壁面105aを有している。ユニット内壁面105aは、ユニットハウジング101の内面に含まれている。ユニット内壁面105aは、ユニット外周壁105により形成されている。ユニット外周壁105が有する一対の壁面のうち、径方向内側を向いた壁面がユニット内壁面105aであり、径方向外側を向いた壁面がユニット外周壁面101cである。
 モータ装置60は、モータ61に加えてモータハウジング70を有している。モータハウジング70は、モータ61を収容している。モータハウジング70は、モータ空間74を有している。モータ空間74は、モータハウジング70の内部空間である。モータ空間74は、モータ61を収容した空間である。モータハウジング70は、モータ外周壁71を有している。モータ外周壁71は、周方向CDに環状に延びている。モータ空間74は、モータ外周壁71の内側空間である。
 インバータ装置80は、インバータ81に加えてインバータハウジング90を有している。インバータハウジング90は、インバータ81を収容している。インバータハウジング90は、インバータ空間94を有している。インバータ空間94は、インバータハウジング90の内部空間である。インバータ空間94は、インバータ81を収容した空間である。インバータハウジング90は、インバータ外周壁91を有している。インバータ外周壁91は、周方向CDに環状に延びている。インバータ空間94は、インバータ外周壁91の内側空間である。
 ユニットハウジング101では、モータハウジング70とインバータハウジング90とが一体化されている。モータハウジング70及びインバータハウジング90は、ユニットハウジング101に含まれている。例えば、モータ外周壁71及びインバータ外周壁91は、ユニット外周壁105に含まれている。ユニットハウジング101では、モータハウジング70とインバータハウジング90とが軸方向ADに並べられている。インバータハウジング90は、モータハウジング70に対してプロペラ風の風下側にある。例えば、ユニット外周壁105では、風上側の部位がモータハウジング70であり、風下側の部位がインバータハウジング90である。
 ユニットハウジング101では、モータ空間74を形成する部位がモータハウジング70である。例えば、ユニットハウジング101では、モータ外周壁71、上流プレート106及び仕切プレート108がモータハウジング70を形成している。モータハウジング70は、モータ上流壁面70a、モータ外周壁面70c及びモータ内壁面71aを有している。モータ上流壁面70aは、ユニット上流壁面101aに含まれている。モータ外周壁面70cは、ユニット外周壁面101cに含まれている。モータ内壁面71aは、ユニット内壁面105aに含まれている。モータ外周壁面70c及びモータ内壁面71aは、モータ外周壁71により形成されている。
 ユニットハウジング101では、インバータ空間94を形成している部位がインバータハウジング90である。例えば、ユニットハウジング101では、インバータ外周壁91、下流プレート107及び仕切プレート108がインバータハウジング90を形成している。インバータハウジング90は、インバータ下流壁面90b、インバータ外周壁面90c及びインバータ内壁面91aを有している。インバータ下流壁面90bは、ユニット下流壁面101bに含まれている。インバータ外周壁面90cは、ユニット外周壁面101cに含まれている。インバータ内壁面91aは、ユニット内壁面105aに含まれている。インバータ外周壁面90c及びインバータ内壁面91aは、インバータ外周壁91により形成されている。インバータ内壁面91aが内壁面に相当する。
 モータ空間74とインバータ空間94とは、軸方向ADに並べられている。仕切プレート108は、モータ空間74とインバータ空間94との間にある。モータ空間74とインバータ空間94とは、仕切プレート108により仕切られている。モータ空間74は、上流プレート106と仕切プレート108との間の空間である。インバータ空間94は、下流プレート107と仕切プレート108との間の空間である。
 モータ61は、ステータ200、第1ロータ300a、第2ロータ300b及びモータシャフト340を有している。ステータ200は固定子である。ステータ200は、モータコイルを有している。ロータ300a,300bは回転子である。ロータ300a,300bは、ステータ200に対して相対的に回転する。ロータ300a,300bは、モータ軸線Cmを中心に回転する。モータ軸線Cmは、ロータ300a,300bの中心線である。ステータ200及びモータコイルは、周方向CDに環状に延びている。ステータ200の中心線は、モータ軸線Cmに一致している。
 モータ装置60は、アキシャルギャップ式の回転電機である。モータ61は、アキシャルギャップ式のモータである。モータ61では、ステータ200とロータ300a,300bとがモータ軸線Cmに沿って軸方向ADに並べられている。モータ装置60は、ダブルロータ式の回転電機である。モータ61は、ダブルロータ式のモータである。第1ロータ300aと第2ロータ300bとは、軸方向ADに並べられている。ステータ200は、第1ロータ300a及び第2ロータ300bという2つのロータの間に設けられている。ステータ200は、ロータ300a,300bから軸方向ADに離れた位置にある。本実施形態のモータ61は、ダブルアキシャルモータと称されることがある。
 軸方向ADでは、第1ロータ300aが上流プレート106側に設けられている。第1ロータ300aは、上流プレート106から仕切プレート108側に離れた位置にある。第1ロータ300aは、上流プレート106に沿って周方向CDに延びている。軸方向ADでは、第2ロータ300bが仕切プレート108側に設けられている。第2ロータ300bは、仕切プレート108から上流プレート106側に離れた位置にある。第2ロータ300bは、仕切プレート108に沿って周方向CDに延びている。ロータ300a,300bは、モータ外周壁71から径方向内側に離れた位置にある。
 モータシャフト340は、ロータ300a,300bを支持している。モータシャフト340は、ロータ300a,300bと共にモータ軸線Cmを中心に回転する。モータシャフト340の中心線は、モータ軸線Cmに一致している。モータシャフト340は、ロータ300a,300bとEPUシャフト51とを接続している。モータシャフト340とEPUシャフト51とは軸方向ADに並べられている。モータシャフト340の中心線は、EPU軸線Cepuに一致している。なお、モータシャフト340の中心線は、EPU軸線Cepuから径方向RDにずれた位置にあってもよい。
 モータシャフト340は、シャフト本体341及びシャフトフランジ342を有している。シャフト本体341は、筒状に形成されており、モータ軸線Cmに沿って軸方向ADに延びている。シャフトフランジ342は、シャフト本体341から径方向外側に向けて延びている。シャフトフランジ342は、ロータ300a,300bに固定されている。シャフトフランジ342は、モータ空間74を軸方向ADに分割するように仕切っている。ロータ300a,300bは、シャフト本体341から径方向外側に離れた位置にある。
 ロータ300a,300bは、磁石310及び磁石ホルダ320を有している。磁石310は、ロータ300a,300bのそれぞれにおいて周方向CDに複数並べられている。磁石310は、永久磁石であり、開示を形成している。第1ロータ300aの磁石310と第2ロータ300bの磁石310とは、ステータ200を介して軸方向ADに並べられている。磁石ホルダ320は、磁石310を支持している。磁石ホルダ320は、全体としてロータ300a,300bの外郭を形成している。磁石ホルダ320は、シャフトフランジ342に固定されている。
 モータ装置60は、上流ベアリング360及び下流ベアリング361を有している。ベアリング360,361は、モータシャフト340を回転可能に支持している。上流ベアリング360と下流ベアリング361とは、シャフトフランジ342を介して軸方向ADに並べられている。上流ベアリング360は、上流プレート106に固定されている。下流ベアリング361は、下流プレート107に固定されている。
 インバータ装置80は、駆動基板510、フィルタ部品524、アームスイッチ部530、制御基板550及び平滑コンデンサ部580を有している。駆動基板510、フィルタ部品524、アームスイッチ部530、制御基板550及び平滑コンデンサ145は、インバータハウジング90に収容されている。駆動基板510及びアームスイッチ部530等は、インバータ81を形成している。制御基板550には、マイコン165が実装されている。制御基板550及びマイコン165等は、制御回路160を形成している。
 駆動基板510及び制御基板550は、板状に形成されており、軸方向ADに直交する方向に延びている。駆動基板510及び制御基板550は、配線パターン等を有する回路基板である。駆動基板510と制御基板550とは、軸方向ADに並べられている。制御基板550は、駆動基板510と下流プレート107との間にある。軸方向ADでは、駆動基板510と制御基板550との距離が、駆動基板510と仕切プレート108との距離よりも小さい。
 駆動基板510は、インバータ空間94を第1駆動空間94aと第2駆動空間94bとに仕切っている。第1駆動空間94a及び第2駆動空間94bは、インバータ空間94に含まれている。第1駆動空間94aと第2駆動空間94bとは、駆動基板510を介して軸方向ADに並んでいる。第1駆動空間94aは、駆動基板510と仕切プレート108との間の空間である。第2駆動空間94bは、駆動基板510と下流プレート107との間の空間である。制御基板550は、第2駆動空間94bに設けられている。
 制御基板550は、基板開口553を有している。基板開口553は、制御基板550を軸方向ADに貫通している。基板開口553は、制御基板550の中央に設けられている。基板開口553の中心は、モータ軸線Cmが通る位置にある。基板開口553の内径は、例えばシャフト本体341の外径よりも大きい。
 図1、図2に示すように、駆動基板510では、駆動外周端512がインバータ内壁面91aに沿って周方向CDに延びている。駆動外周端512は、駆動基板510の外周端である。駆動外周端512は、インバータ内壁面91aから径方向内側に離れた位置にある。制御基板550では、制御外周端552がインバータ内壁面91aに沿って周方向CDに延びている。制御外周端552は、制御基板550の外周端である。制御外周端552は、インバータ内壁面91aに接触又は接近した位置にある。径方向RDでは、駆動外周端512とインバータ内壁面91aとの距離が、制御外周端552とインバータ内壁面91aとの距離よりも大きい。
 駆動基板510は、第1駆動面510a及び第2駆動面510bを有している。駆動基板510が有する一対の板面のうち、仕切プレート108側の板面が第1駆動面510aであり、下流プレート107側の板面が第2駆動面510bである。第2駆動面510bは、制御基板550に沿って延びている。駆動基板510は配線基板に相当する。第1駆動面510aは第1板面に相当し、第2駆動面510bは第2板面に相当する。
 駆動基板510は、モータ61を駆動するための電力が供給される回路基板である。駆動基板510は、電力基板と称されることがある。フィルタ部品524及び平滑コンデンサ部580は、駆動基板510に複数ずつ設けられている。フィルタ部品524及び平滑コンデンサ部580は、第1駆動面510aから突出した状態で駆動基板510に実装されている。駆動基板510では、フィルタ部品524の突出寸法及び平滑コンデンサ部580の突出寸法が、軸方向ADでの駆動基板510と制御基板550との距離よりも大きい。
 平滑コンデンサ部580は、平滑コンデンサ145を有する部品である。平滑コンデンサ部580は、平滑コンデンサ145を形成する素子と、この素子を保護する樹脂等の保護部と、を有している。
 図2に示すように、複数のフィルタ部品524には、コモンモードコイル部525、ノーマルモードコイル部526、Yコンデンサ部527、Xコンデンサ部528が含まれている。コモンモードコイル部525は、コモンモードコイル151を有している。コモンモードコイル部525は、コモンモードコイル151を形成する素子と、この素子を保護する樹脂等の保護部とを有している。コモンモードコイル部525は、駆動基板510に複数設けられている。ノーマルモードコイル部526は、ノーマルモードコイル152を有している。ノーマルモードコイル部526は、ノーマルモードコイル152を形成する素子と、この素子を保護する樹脂等の保護部とを有している。ノーマルモードコイル部526は、駆動基板510に複数設けられている。
 Yコンデンサ部527は、Yコンデンサ153を有している。Yコンデンサ部527は、Yコンデンサ153を形成する素子と、この素子を保護する樹脂等の保護部とを有している。Yコンデンサ部527は、駆動基板510に複数設けられている。Xコンデンサ部528は、Xコンデンサ154を有している。Xコンデンサ部528は、Xコンデンサ154を形成する素子と、この素子を保護する樹脂等の保護部とを有している。Xコンデンサ部528は、駆動基板510に複数設けられている。
 電流センサ146,147は、平滑コンデンサ部580等と共に駆動基板510に設けられている。電流センサ146、147は、第1駆動面510aから突出した状態で駆動基板510に実装されている。モータ電流センサ146は、U相、V相、W相に合わせて複数設けられている。バッテリ電流センサ147は、Pライン141に合わせて1つ設けられている。
 図1、図2に示すように、インバータ装置80は、アームスイッチ部530を有している。アームスイッチ部530は、アームスイッチ86を有している。アームスイッチ部530は、アームスイッチ86を形成するMOSFET等の素子と、この素子を保護する樹脂等の保護部とを有している。アームスイッチ部530は、インバータ内壁面91aに沿って周方向CDに複数並べられている。アームスイッチ部530は、駆動基板510に対して第1駆動面510a側に設けられている。例えば、アームスイッチ部530は、駆動基板510から仕切プレート108側に離れた位置にある。
 アームスイッチ部530は、スイッチ本体及びスイッチ端子を有している。スイッチ本体は、MOSFET等の素子及び保護部を有している。スイッチ本体は、例えば直方体状に形成されている。スイッチ端子は、スイッチ本体から延びたドレイン端子等の端子である。アームスイッチ部530では、スイッチ本体が駆動基板510から離れた位置にある一方で、スイッチ端子は駆動基板510に通電可能に接続されている。
 アームスイッチ部530は、駆動外周端512に沿って複数並べられている。アームスイッチ部530と駆動外周端512とは、軸方向ADに並べられている。アームスイッチ部530は、駆動外周端512を径方向RDに跨ぐ位置にある。径方向RDでは、インバータ内壁面91aと駆動外周端512との距離が、アームスイッチ部530の厚さ寸法がよりも小さい。
 アームスイッチ部530は、インバータ内壁面91aに設けられている。アームスイッチ部530は、アームスイッチ部530の熱がインバータ外周壁91に伝わるようにインバータ内壁面91aに設けられている。アームスイッチ部530とインバータ外周壁91とは、直接的に熱交換が行われるようになっている。例えば、アームスイッチ部530は、インバータ内壁面91aに接触している。アームスイッチ部530は、ネジ等の固定具によりインバータ外周壁91に固定されている。
 なお、アームスイッチ部530の熱がインバータ外周壁91に伝わるのであれば、アームスイッチ部530とインバータ内壁面91aとは接触していなくてもよい。例えば、伝熱ゲル等の伝熱部材がアームスイッチ部530とインバータ内壁面91aとの間に設けられていてもよい。
 アームスイッチ部530は、アームスイッチ86に加えてダイオード87を有している。アームスイッチ部530では、ダイオード87を形成する素子が保護部により保護されている。
 インバータ装置80では、平滑コンデンサ部580がアームスイッチ部530から径方向内側に離れた位置に設けられている。平滑コンデンサ部580は、駆動外周端512から径方向内側に離れた位置にある。平滑コンデンサ部580は、駆動外周端512に沿って周方向CDに複数並べられている。平滑コンデンサ部580は、径方向RDに延びるように全体として直方体状に形成されている。平滑コンデンサ部580では、長辺部が径方向RDに延びており、短辺部が周方向CDに延びている。
 フィルタ部品524は、平滑コンデンサ部580と同様に、アームスイッチ部530から径方向内側に離れた位置に設けられている。フィルタ部品524は、平滑コンデンサ部580から径方向内側に離れた位置にある。フィルタ部品524は、平滑コンデンサ部580と同様に、周方向CDに複数並べられている。少なくとも一部のフィルタ部品524は、径方向RDに延びるように全体として直方体状に形成されている。少なくとも一部のフィルタ部品524は、長辺部が径方向RDに延びており、短辺部が周方向CDに延びている。
 複数のフィルタ部品524では、Yコンデンサ部527及びXコンデンサ部528が周方向CDに複数ずつ並べられている。Yコンデンサ部527及びXコンデンサ部528は、径方向RDに延びるように全体として直方体状に形成されている。Yコンデンサ部527及びXコンデンサ部528では、長辺部が径方向RDに延びており、短辺部が周方向CDに延びている。
 インバータ装置80では、径方向外側の部位ほど熱が発生しやすくなっている。アームスイッチ部530、平滑コンデンサ部580及びフィルタ部品524は、通電に伴って発熱する発熱部品である。インバータ装置80は、通電に伴って発熱しやすい部品ほど径方向外側に設けられている。アームスイッチ部530は、平滑コンデンサ部580及びフィルタ部品524よりも発熱しやすい。そこで、アームスイッチ部530は、平滑コンデンサ部580及びフィルタ部品524のいずれよりも径方向外側に設けられている。例えば、アームスイッチ部530は、平滑コンデンサ部580及びフィルタ部品524のいずれよりも発熱量が大きく、高温になりやすい。
 フィルタ部品524は、アームスイッチ部530及び平滑コンデンサ部580のいずれよりも発熱しにくい。このため、フィルタ部品524は、アームスイッチ部530及び平滑コンデンサ部580のいずれよりも径方向内側に設けられている。例えば、フィルタ部品524は、アームスイッチ部530及び平滑コンデンサ部580のいずれよりも高温になりにくい。
 複数のフィルタ部品524では、Xコンデンサ部528及びYコンデンサ部527が平滑コンデンサ部580よりも径方向内側にある。Xコンデンサ部528及びYコンデンサ部527は、平滑コンデンサ部580と共に、アームスイッチ部530よりも径方向内側にある。Xコンデンサ部528及びYコンデンサ部527は、平滑コンデンサ部580と同様に、アームスイッチ部530よりも発熱しにくい。アームスイッチ部530はスイッチ部品に相当する。平滑コンデンサ部580、Xコンデンサ部528及びYコンデンサ部527は、コンデンサ部品に相当する。
 インバータ装置80は、電力コネクタ96及び信号コネクタ97を有している。電力コネクタ96及び信号コネクタ97は、インバータ装置80を外部機器に接続するためのコネクタ部である。電力コネクタ96が接続される外部機器としては、バッテリ31などがある。例えば、電力コネクタ96は、電力ケーブル等を介してバッテリ31に通電可能に接続されている。信号コネクタ97が接続される外部機器としては、飛行制御装置40などがある。例えば、信号コネクタ97は、信号ケーブル等を介して飛行制御装置40に通信可能に接続されている。
 電力コネクタ96及び信号コネクタ97は、インバータハウジング90の外面に設けられている。例えば、電力コネクタ96は、インバータ外周壁面90cに設けられている。信号コネクタ97は、インバータ下流壁面90bに設けられている。
 EPU50では、モータユニット100の内部を冷却風Fa(図3参照)が流れるようになっている。冷却風Faは、モータユニット100の内部を流れる外部空気等の気体である。外部空気は、EPU50の外部から内部に流入する外気等である。例えば、冷却風Faがユニット空間102に流入すると、モータ61やインバータ81の熱が冷却風Faに付与され、この熱が冷却風Faと共にモータユニット100の外部に放出される。このように、EPU50は、冷却風Faにより内側から冷却される。
 モータユニット100は、ユニット流入孔111及びユニット流入口112を有している。ユニット流入口112は、冷却風Faをユニットハウジング101の外部からユニット空間102に流入させるための流入口である。ユニット流入口112は、ユニットハウジング101の外面に設けられている。ユニット流入口112は、ハウジング流入口に相当する。
 ユニット流入孔111は、ユニットハウジング101に設けられている。ユニット流入孔111は、ユニット空間102に通じている。ユニット流入孔111は、ユニット空間102をモータユニット100の外部に開放している。ユニット流入孔111は、ユニット流入口112を形成している。ユニット流入孔111の外側端部がユニット流入口112である。
 モータユニット100は、ユニット流出孔113及びユニット流出口114を有している。ユニット流出口114は、冷却風Faをユニット空間102からユニットハウジング101の外部に流出させるための流出口である。ユニット流出口114は、ユニットハウジング101の外面に設けられている。ユニット流出口114は、ハウジング流出口に相当する。
 ユニット流出孔113は、ユニットハウジング101を貫通した孔である。ユニット流出孔113は、ユニット空間102に通じている。ユニット流出孔113は、ユニット空間102をモータユニット100の外部に開放している。ユニット流出孔113は、ユニット流出口114を形成している。ユニット流出孔113の外側端部がユニット流出口114である。
 モータユニット100では、流入口面積Sinと流出口面積Soutとが同程度になっている。もし、流入口面積Sinと流出口面積Soutとに差があっても、その差が許容範囲に含まれている。流入口面積Sinは、ユニット流入口112の面積である。流出口面積Soutは、ユニット流出口114の面積である。例えば、面積比RAが許容範囲に含まれている。面積比RAは、流入口面積Sinと流出口面積Soutとの比である。面積比RAは、例えば流入口面積Sinを流出口面積Soutで割った値である。すなわち、RA=Sin/Soutが成り立つ。許容範囲は、0.8と1.2との間の範囲である。すなわち、0.8<RA<1.2が成り立つ。
 本実施形態では、モータユニット100の内部に流入した冷却風Faが、モータ61を冷却した後にインバータ81を冷却するようになっている。モータユニット100は、ユニット流入孔111及びユニット流入口112として、モータ流入孔111A及びモータ流入口112Aを有している。モータ流入口112Aは、冷却風Faをユニットハウジング101の外部からモータ空間74に流入させるための流入口である。モータ流入口112Aは、モータハウジング70の外面に設けられている。例えば、モータ流入口112Aは、モータ上流壁面70aに設けられている。モータ流入口112Aは、ハウジング流入口に相当する。
 モータ流入孔111Aは、モータハウジング70に設けられている。モータ流入孔111Aは、モータ空間74に通じている。例えば、モータ流入孔111Aは、上流プレート106を軸方向ADに貫通している。モータ流入孔111Aは、径方向RDにおいてシャフト本体341とステータ200との間に設けられている。モータ流入孔111Aは、径方向RDにおいてモータ外周壁71よりもシャフト本体341に近い内寄りの位置にある。モータ流入孔111Aは、周方向CDに複数並べられている。
 モータユニット100は、ユニット流出孔113及びユニット流出口114として、インバータ流出孔113B及びインバータ流出口114Bを有している。インバータ流出口114Bは、冷却風Faをインバータ空間94からモータユニット100の外部に流出させるための流出口である。インバータ流出口114Bは、インバータハウジング90の外面に設けられている。例えば、インバータ流出口114Bは、インバータ下流壁面90bに設けられている。インバータ流出口114Bは、ハウジング流出口に相当する。
 インバータ流出孔113Bは、インバータハウジング90に設けられている。インバータ流出孔113Bは、インバータ空間94に通じている。例えば、インバータ流出孔113Bは、下流プレート107を軸方向ADに貫通している。インバータ流出孔113Bは、下流プレート107の中央に設けられている。インバータ流出孔113Bの中心は、モータ軸線Cmが通る位置にある。インバータ流出孔113Bの内径は、例えばシャフト本体341の外径よりも大きい。
 モータユニット100は、ユニット接続孔115を有している。ユニット接続孔115は、モータ空間74とインバータ空間94とを通気可能に接続している。冷却風Faは、モータ空間74からユニット接続孔115を通ってインバータ空間94に流入する。モータユニット100は、ユニット接続孔115として、プレート接続孔115Aを有している。プレート接続孔115Aは、仕切プレート108を軸方向ADに貫通している。プレート接続孔115Aは、径方向RDにおいてシャフト本体341とステータ200との間に設けられている。プレート接続孔115Aは、少なくとも平滑コンデンサ部580よりも径方向内側に設けられている。例えば、プレート接続孔115Aは、フィルタ部品524よりも径方向内側にある。プレート接続孔115Aは、径方向RDにおいてユニット外周壁105よりもシャフト本体341に近い内寄りの位置にある。プレート接続孔115Aは、周方向CDに複数並べられている。
 EPU50は、送風装置120を有している。送風装置120は、モータユニット100の内部に冷却風Faを流すための装置である。冷却風Faは、送風装置120の送風に伴って、モータ空間74に流入してインバータ空間94を通ってから外部に流出する。送風装置120は、モータ61の駆動を利用して冷却風Faを流す。送風装置120は、モータ61の駆動に伴って送風を行い、モータ61の駆動停止に伴って送風を停止する。
 送風装置120は、モータユニット100の外部に設けられている。送風装置120は、モータユニット100に軸方向ADに並べられている。送風装置120は、モータユニット100に対してプロペラ風の風上側に設けられている。送風装置120は、モータ流入口112Aに冷却風Faを流入させることが可能な位置にある。送風装置120は、モータ流入口112Aの風上側に設けられている。
 送風装置120は、送風ファン121及び送風ケース125を有している。送風ケース125は、送風ファン121を収容している。送風ケース125は、モータ流入口112Aを外側から覆っている。送風ケース125は、ケース空間126を有している。ケース空間126は、送風ケース125の内部空間である。送風ケース125は、ケース外面125a及びケース内面125bを有している。ケース外面125aは、送風ケース125の外面である。ケース内面125bは、送風ケース125の内面であり、ケース空間126を形成している。
 送風ケース125は、ケース流入口127及びケース流出口128を有している。ケース流入口127及びケース流出口128は、ケース空間126を送風ケース125の外部に開放している。ケース流入口127は、冷却風Faをケース空間126に流入させるための流入口である。ケース流入口127は、軸方向ADに直交する方向にケース空間126を開放している。例えば、ケース流入口127は、ケース空間126を径方向外側に向けて開放している。
 ケース流出口128は、ケース空間126から冷却風Faを流出させるための流出口である。ケース流出口128は、モータ流入口112Aに通じている。ケース流出口128は、ケース空間126とモータ流入口112Aとを通気可能に接続している。ケース流出口128とモータ流入口112Aとは、軸方向ADに並べられている。ケース流出口128は、モータ流入口112Aと同様に、周方向CDに複数並べられている。
 送風ファン121は、冷却風Faを送ることが可能なファンである。送風ファン121は冷却風ファンに相当する。送風ファン121は、ケース空間126に収容されている。送風ファン121は、EPUシャフト51を介してモータ61に接続されている。送風ファン121は、モータユニット100の外部においてEPUシャフト51に設けられている。送風ファン121は、EPUシャフト51と共にモータ軸線Cmを中心に回転する。送風ファン121は、軸流ファンであり、軸方向ADに送風する。送風装置120では、送風ファン121の回転に伴って、ケース流入口127から流入した冷却風Faがケース流出口128から流出する。ケース流出口128から流出した冷却風Faは、モータ流入口112Aに流入する。
 送風ファン121は、送風ブレード122及び送風ボス123を有している。送風ブレード122は、周方向CDに複数並べられている。送風ボス123は、複数の送風ブレード122を連結している。送風ブレード122は、送風ボス123から径方向外側に向けて延びている。送風ボス123は、EPUシャフト51に固定されている。送風ボス123は、EPUシャフト51の外周面に沿って周方向CDに延びている。送風ブレード122は、EPUシャフト51から径方向外側に向けて延びた状態になっている。送風ブレード122の少なくとも一部は、ケース流出口128に軸方向ADに並ぶ位置にある。
 送風ファン121が送風を行った場合、図3に示すように、冷却風Faは、モータ流入口112Aからモータ空間74に流入して、インバータ空間94を通ってインバータ流出口114Bから流出する。
 モータ空間74では、冷却風Faの少なくとも一部がモータ隙間450を流れる。モータ隙間450は、モータ空間74に含まれており、冷却風Faが流れる隙間である。モータ隙間450は、ラビリンス状の長尺空間であり、複数の部位で折れ曲がった形状になっている。モータ隙間450は、複数の屈曲部を有している。モータ隙間450では、軸方向ADにおいてモータ流入口112Aとユニット接続孔115との間で、径方向RDに延びる部位が軸方向ADに複数並べられている。モータ隙間450は、モータ内壁面71aに沿って周方向CDに環状に延びている。
 モータ隙間450には、第1外側隙間451、第2外側隙間452及び内側隙間453が含まれている。第1外側隙間451と第2外側隙間452とは、内側隙間453を介して軸方向ADに並んでいる。内側隙間453は、第1外側隙間451と第2外側隙間452とを接続している。第1外側隙間451は、モータ流入口112Aに通じている。第2外側隙間452は、ユニット接続孔115に通じている。外側隙間451,452及び内側隙間453はいずれも、径方向RDに延びる部位と、少なくとも1つの屈曲部と、を有している。
 第1外側隙間451は、第1ロータ300aとモータハウジング70との隙間である。第1外側隙間451では、第1ロータ300aと上流プレート106との隙間が径方向RDに延びている。第2外側隙間452は、第2ロータ300bとモータハウジング70との隙間である。第2外側隙間452では、第2ロータ300bと下流プレート107との隙間が径方向RDに延びている。
 内側隙間453は、ロータ300a,300bとステータ200との隙間である。内側隙間453では、第1アキシャルギャップ453a及び第2アキシャルギャップ453bが径方向RDに延びている。第1アキシャルギャップ453aは、第1ロータ300aとステータ200との隙間である。第2アキシャルギャップ453bは、第2ロータ300bとステータ200との隙間である。
 モータ空間74では、モータ流入口112Aから流入してきて冷却風Faの少なくとも一部がモータ隙間450に流れ込む。冷却風Faは、ロータ300a,300bの外面及びステータ200の外面に沿って流れるようにモータ隙間450を流れる。冷却風Faは、モータ隙間450を流れることでロータ300a,300b及びステータ200を冷却する。冷却風Faは、モータ隙間450において、第1外側隙間451を径方向外側に向けて流れ、内側隙間453の第1アキシャルギャップ453aを径方向内側に向けて流れる。その後、冷却風Faは、第2アキシャルギャップ453bを径方向外側に向けて流れ、第2外側隙間452を径方向内側に向けて流れる。そして、冷却風Faは、モータ隙間450からユニット接続孔115を介してインバータ空間94に流入する。
 インバータ空間94では、第1駆動空間94aがユニット接続孔115に通じている。第2駆動空間94bは、インバータ流出口114Bに通じている。第1駆動空間94aと第2駆動空間94bとは、駆動隙間94cにより通気可能に接続されている。駆動隙間94cは、インバータ空間94に含まれている。駆動隙間94cは、駆動基板510とインバータ外周壁91との隙間である。駆動隙間94cは、駆動外周端512とインバータ内壁面91aとの間の空間である。駆動隙間94cは、駆動外周端512に沿って周方向CDに環状に延びている。駆動隙間94cは基板隙間に相当する。
 インバータ空間94では、冷却風Faがユニット接続孔115から第1駆動空間94aに流れ込んでくる。冷却風Faは、ユニット接続孔115から駆動隙間94cに向けて径方向外側に向けて流れる。冷却風Faは、フィルタ部品524を通過して平滑コンデンサ部580に到達し、その後、アームスイッチ部530を通過して駆動隙間94cに到達する。冷却風Faは、フィルタ部品524を冷却した後に平滑コンデンサ145を冷却し、その後、アームスイッチ部530を冷却する。冷却風Faは、第1駆動面510aに沿って流れることで駆動基板510を冷却する。
 冷却風Faは、アームスイッチ部530を冷却した後に駆動隙間94cから第2駆動空間94bに流れ込む。冷却風Faは、第2駆動空間94bにおいて径方向内側に向けて流れる。冷却風Faは、第2駆動面510bに沿って流れることで駆動基板510を冷却する。冷却風Faは、第2駆動空間94bから基板開口553に到達した後、基板開口553を通ってユニット流出孔113から外部に流出する。
 モータユニット100の内部では、冷却風Faの流速や流量が過剰に大きくなるということが生じにくくなっている。例えば、冷却風Faがラビリンス状のモータ隙間450を流れることで、冷却風Faの流速や流量が制限される。すなわち、冷却風Faがモータ隙間450を流れる際に生じる圧力損失により、冷却風Faの流速や流量が大きくなりすぎることが抑制される。このため、冷却風Faの流速や流量が過剰に大きいことでモータユニット100に異常が発生する、ということが抑制される。
 例えば本実施形態とは異なり、モータ空間74がラビリンス状のモータ隙間450を有していない構成を想定する。この構成では、冷却風Faの流速や流量が制限されずに過剰に大きくなりやすい。冷却風Faの流速や流量が過剰に大きくなった場合、例えば駆動基板510や制御基板550に実装された実装部品が外れるなどの異常が発生しやすくなってしまう。これに対して、本実施形態のように、ラビリンス状のモータ隙間450などにより冷却風Faの流速や流量が制限されていると、実装部品が外れるなどの異常が生じにくい。
 また、モータユニット100の内部では、冷却風Faによりモータ61やインバータ81が冷却されやすくなっている。例えば、モータ空間74では、冷却風Faは、モータ隙間450を流れることで径方向RDの折り返しを複数回行うように流れる。また、インバータ空間94では、駆動隙間94cがユニット接続孔115及びユニット流出孔113から径方向外側に離れた位置にあることで、冷却風Faが径方向RDへの折り返しを複数回行うように流れる。これらのように、モータ空間74及びインバータ空間94のいずれにおいても、冷却風Faが流れる流路が長くなっている。このため、冷却風Faがモータ61やインバータ81に接触する接触面積が大きくなり、モータ61やインバータ81から冷却風Faに熱が付与されやすくなる。すなわち、冷却風Faによるモータ61やインバータ81の冷却効果が高くなりやすい。
 図1、図4に示すように、EPU50は、ラビリンス構造部700を有している。ラビリンス構造部700は、水やゴミ等の異物MF(図4参照)がモータ流入口112Aからモータユニット100の内部に進入することを規制する。ラビリンス構造部700は、異物規制部に相当する。ラビリンス構造部700は、送風装置120に取り付けられている。ラビリンス構造部700は、ケース流入口127の外側に設けられている。ラビリンス構造部700は、ケース流入口127への異物MFの進入を規制することで、ユニット空間102への異物MFの進入を規制する。
 ラビリンス構造部700は、ラビリンス通路710を有している。ラビリンス通路710は、ラビリンス状の長尺通路であり、複数の部位で折れ曲がった形状になっている。ラビリンス通路710は、複数の屈曲部を有している。ラビリンス通路710は、折れ曲がった通路である。ラビリンス構造部700では、冷却風Faがラビリンス通路710を通ることで冷却風Faから異物MFが除去される。
 ラビリンス通路710は、ラビリンス流入口711及びラビリンス流出口712を有している。ラビリンス流入口711は、冷却風Faをラビリンス通路710に流入させるための流入口である。ラビリンス流出口712は、ラビリンス通路710から冷却風Faを流出させるための流出口である。ラビリンス流入口711とラビリンス流出口712とが径方向RDに並べられている。ラビリンス通路710では、径方向RDにおいてラビリンス流入口711とラビリンス流出口712との間で、軸方向ADに延びる部位が径方向RDに複数並べられている。
 図4に示すように、ラビリンス構造部700は、ラビリンスハウジング701、ラビリンス仕切板702、ラビリンス支持部705及びラビリンス係合部706を有している。ラビリンスハウジング701、ラビリンス仕切板702、ラビリンス支持部705及びラビリンス係合部706は、樹脂材料等により形成されている。ラビリンスハウジング701は、ケース流入口127を外側から覆っている。ラビリンスハウジング701は、全体として筒状に形成されており、径方向RDに延びている。ラビリンス仕切板702は、ラビリンスハウジング701の内部空間がラビリンス通路710になるように、ラビリンスハウジング701の内部空間を仕切っている。ラビリンス支持部705は、ラビリンスハウジング701を支持している。ラビリンス係合部706は、ラビリンス支持部705を送風ケース125に固定している。ラビリンス係合部706は、例えばケース内面125bに引っ掛かった状態になっている。
 ラビリンス流入口711及びラビリンス流出口712は、ラビリンスハウジング701の外面に設けられている。ラビリンス流出口712は、ケース流入口127に通じている。ラビリンス流入口711は、プロペラ風の風下側に向けて開放されている。ラビリンス流入口711は、軸方向ADにおいてプロペラ20とは反対側に向けて開放されている。ラビリンス流入口711は、プロペラ風の風上側に向けて開放されていない。なお、ラビリンス流入口711は、ラビリンスハウジング701の外面に複数設けられていてもよい。複数のラビリンス流入口711には、プロペラ風の風上側に向けて開放されたラビリンス流入口711が含まれていないことが好ましい。
 送風ファン121が送風を行った場合、冷却風Faは、ラビリンス流入口711から吸い込まれるようにしてラビリンス通路710に流入する。冷却風Faは、ラビリンス通路710を通ってケース空間126に到達する。冷却風Faと共に異物MFがラビリンス流入口711に進入した場合、この異物MFは、ラビリンス通路710の内面に引っ掛かりやすい。例えば、異物MFは、ラビリンス仕切板702に引っ掛かりやすい。このように、ラビリンス構造部700では、仮に異物MFがラビリンス流入口711に進入したとしても、この異物MFがラビリンス流出口712に到達しにくくなっている。
 ラビリンス流入口711がプロペラ風の風下側を向いているため、異物MFがプロペラ風と共にラビリンス流入口711に進入するということが生じにくい。また、プロペラ20のチルト角変更に伴ってEPU50の角度が変更されると、ラビリンス流入口711の向きが変更される。例えば、プロペラ20がリフト用ロータとして機能する場合には、ラビリンス流入口711が下方を向いている。この場合、仮に異物MFが冷却風Faと共にラビリンス流入口711に進入したとしても、異物MFが自重でラビリンス流出口712から外部に排出されやすい。また、プロペラ20がクルーズ用ロータとして機能する場合、ラビリンス流入口711はeVTOL10の後方を向く。このため、eVTOL10のクルーズに伴って生じるクルーズ風がラビリンス流入口711に流入するということが生じにくい。したがって、異物MFがクルーズ風と共にラビリンス流入口711に進入するということが生じにくい。
 図1に示すように、EPU50は、流出口フィルタ720を有している。流出口フィルタ720は、ユニット流出口114に対して設けられている。流出口フィルタ720は、ユニット流出口114を外側から覆っている。流出口フィルタ720は、ユニット外周壁面101cに接着剤等により固定されている。流出口フィルタ720は、ユニット流出口114からユニット空間102に異物MFが進入することを規制する。例えば、流出口フィルタ720は、水の通過を規制する一方で、湿気や水蒸気の通過を許可する。例えば、流出口フィルタ720は、インバータ流出口114Bを覆うようにインバータ下流壁面90bに貼り付けられている。流出口フィルタ720は、インバータ流出口114Bからインバータ空間94に異物MFが進入することを規制する。
 ここまで説明した本実施形態によれば、冷却風Faは、ユニット流入口112からユニットハウジング101の内部に流入し、ユニット流出口114からユニットハウジング101の外部に流出する。この構成では、ユニットハウジング101の内部においてモータ61やインバータ81の熱が冷却風Faに直接的に付与される。そして、この熱は、冷却風Faと共にユニット流出口114からユニットハウジング101の外部に放出される。したがって、ユニットハウジング101の内部においてモータ61やインバータ81を冷却風Faにより直接的に冷却することができる。すなわち、冷却風Faによりモータユニット100の内部冷却を行うことができる。
 ところが、冷却風Faがユニットハウジング101の内部に流入すると、冷却風Faと共に異物MFがユニットハウジング101の内部に進入することが懸念される。これに対して、本実施形態によれば、ユニット流入口112からの異物MFの進入がラビリンス構造部700により規制される。このため、ユニットハウジング101の内部に進入した異物MFによりEPU50の異常が発生するということを抑制できる。例えば、異物MFが駆動基板510に付着して異物MFによる短絡異常が駆動基板510に発生する、ということを抑制できる。
 以上により、EPU50において、冷却風Faによる内部冷却を実現しつつ、内部への異物MFの進入による異常発生を抑制できる。
 本実施形態によれば、ユニット流入口112及びユニット流出口114は、ユニット流入口112に流入した冷却風Faがモータ空間74を通った後にインバータ空間94を通ってユニット流出口114から流出するように設けられている。この構成では、インバータ81の熱が付与されていない状態の冷却風Faによりモータ61が冷却される。このため、冷却風Faによるモータ61の冷却効果を高めることができる。したがって、モータ61の温度が過剰に高くなることに起因した異常がEPU50にて発生する、ということを抑制できる。
 本実施形態によれば、送風ファン121は、ユニット流入口112に流入した冷却風Faがユニット流出口114から流出するように冷却風Faを送る。この構成では、送風ファン121により、ユニットハウジング101の内部に冷却風Faを強制的に流すことができる。このため、冷却風Faの流速や流量が不足して、冷却風Faによるモータ61やインバータ81の冷却効果が低下する、ということを抑制できる。
 本実施形態によれば、ラビリンス構造部700は、ユニットハウジング101の内部への異物MFの進入をラビリンス通路710により規制する。この構成では、冷却風Faがラビリンス通路710を流れることで、冷却風Faから異物MFが除去されやすい。しかも、ラビリンス構造部700は、冷却風Faがラビリンス通路710を流れる際の圧力損失を適正に管理することが可能である。このため、ラビリンス通路710での圧力損失が過大になって冷却風Faの流速や流量が不足し、冷却風FaによるEPU50の冷却効果が不足する、ということを抑制できる。また、ラビリンス通路710での圧力損失が小さすぎて冷却風Faの流速や流量が過剰になり、冷却風Faによりモータ61やインバータ81の異常が発生する、ということを抑制できる。
 本実施形態によれば、ラビリンス流入口711は、プロペラ風の風下側を向いている。この構成では、ラビリンス流入口711にプロペラ風が直接的に流入するということが生じにくい。このため、プロペラ風と共に異物MFがラビリンス流入口711に進入するということが生じにくい。したがって、ラビリンス流入口711の向きにより、ラビリンス通路710に異物MFが進入することを抑制できる。
 本実施形態では、ラビリンス構造部700がチルトロータ機に搭載されている。この構成では、プロペラ20のチルト角変更に伴ってラビリンス流入口711の向きが変更される。ラビリンス流入口711の向きが変更されることで、ラビリンス通路710の内部にある異物MFがラビリンス流入口711から排出されやすくなる。例えば、ラビリンス流入口711が下方を向くようにプロペラ20のチルト角が変更された場合には、ラビリンス通路710の内部にある異物MFが自重で落下しながらラビリンス流入口711から排出される。
 本実施形態によれば、インバータハウジング90の内部において、コンデンサ部527,528,580及びアームスイッチ部530は、冷却風Faがコンデンサ部527,528,580を冷却してからアームスイッチ部530を冷却するように設けられている。この構成では、アームスイッチ部530の熱が付与されていない状態の冷却風Faによりコンデンサ部527,528,580が冷却される。このため、冷却風Faによるコンデンサ部527,528,580の冷却効果を高めることができる。このように、冷却風Faにより、発熱量が比較的大きいアームスイッチ部530の放熱を大きく妨げることなく、コンデンサ部527,528,580の放熱を十分にできる。
 本実施形態では、コンデンサ部527,528,580は、径方向RDにおいてユニット接続孔115とアームスイッチ部530との間に設けられている。この構成では、インバータ空間94での冷却風Faの流れにおいて、コンデンサ部527,528,580がアームスイッチ部530よりも上流側にある。このため、冷却風Faがコンデンサ部527,528,580を冷却してからアームスイッチ部530に到達する、という構成を実現できる。
 本実施形態によれば、コンデンサ部527,528,580は、第1駆動面510aにおいて駆動基板510に実装されている。この構成では、第1駆動面510aに沿って流れる冷却風Faがコンデンサ部527,528,580に当たりやすい。このため、冷却風Faによりコンデンサ部527,528,580が確実に冷却される構成を実現できる。しかも、アームスイッチ部530がコンデンサ部527,528,580とインバータ内壁面91aとの間に設けられている。このため、コンデンサ部527,528,580を通過した冷却風Faがアームスイッチ部530に当たりやすい。このため、冷却風Faによりアームスイッチ部530が確実に冷却される構成を実現できる。
 本実施形態によれば、アームスイッチ部530は、冷却風Faがアームスイッチ部530を冷却してから駆動隙間94cを流れるように設けられている。この構成では、駆動隙間94cでの圧力損失が増加して駆動隙間94cでの冷却風Faの流速や流量が低下したとしても、アームスイッチ部530を冷却する冷却風Faの流速や流量が不足するということが生じにくい。このため、冷却風Faによるアームスイッチ部530の冷却効果が駆動隙間94cにより低下する、ということを抑制できる。
 本実施形態では、アームスイッチ部530は、軸方向ADにおいてユニット接続孔115と駆動隙間94cとの間に設けられている。この構成では、インバータ空間94での冷却風Faの流れにおいて、アームスイッチ部530が駆動隙間94cよりも上流側にある。このため、冷却風Faがアームスイッチ部530を冷却してから駆動隙間94cを通る、という構成を実現できる。
 また、インバータ空間94では、第1駆動空間94aと第2駆動空間94bとが駆動隙間94cにより接続されている。このため、冷却風Faは、第1駆動空間94aにてコンデンサ部527,528,580やアームスイッチ部530を冷却した後に、駆動隙間94cを通って第2駆動空間94bに流れ込む。このため、冷却風Faは、駆動隙間94cを通る前にアームスイッチ部530を冷却することになる。すなわち、アームスイッチ部530を冷却せずに駆動隙間94cを通るという冷却風Faが生じにくい。したがって、極力多くの冷却風Faによりアームスイッチ部530を冷却することができる。
 本実施形態によれば、アームスイッチ部530は、アームスイッチ部530の熱がインバータ内壁面91aに伝わるようにインバータ内壁面91aに設けられている。この構成では、アームスイッチ部530の熱がインバータ外周壁91を介してユニットハウジング101の外部に放出されやすい。プロペラ風によるモータユニット100の外部冷却でアームスイッチ部530を冷却することができる。
 本実施形態では、アームスイッチ部530がインバータ内壁面91aに沿って周方向CDに複数並べられている。この構成では、複数のアームスイッチ部530のそれぞれに対して個別に外部冷却の効果を付与できる。このため、アームスイッチ部530の数が多くても、アームスイッチ部530の熱がインバータハウジング90の内部にこもるということを抑制できる。
 しかも、アームスイッチ部530がインバータ内壁面91aに設けられているため、アームスイッチ部530の列は、インバータ内壁面91aに極力近い位置にある。アームスイッチ部530の列は、複数のアームスイッチ部530により形成されており、インバータ内壁面91aに沿って周方向CDに延びている。アームスイッチ部530の列では、径方向外側に近い位置にあるほど周方向CDの周長が長くなる。このため、アームスイッチ部530がインバータ内壁面91aに極力近い位置にある構成では、列を形成するアームスイッチ部530の数を極力多くできる。すなわち、アームスイッチ部530の多パラ数を多くできる。多パラ数は、1つの相において互いに並列に接続されたアームスイッチ部530の数である。
 また、インバータ装置80では、平滑コンデンサ部580の発熱量及びフィルタ部品524の発熱量よりもアームスイッチ部530の発熱量が大きい。このため、アームスイッチ部530の数が多いほどアームスイッチ部530の冷却に有利である。これは、アームスイッチ部530の数が多いほど、1つのアームスイッチ部530にて発生する熱が低減しやすい、ためである。
 本実施形態によれば、EPU50は、eVTOL10を飛行させるために駆動する。この構成では、EPU50の駆動によりeVTOL10が飛行している状態で、冷却風FaによるEPU50の内部冷却を実現しつつ、EPU50の内部への異物MFの進入による異常発生を抑制できる。このため、EPU50において熱や異物MFによる異常発生を抑制することで、eVTOL10の安全性低下を抑制できる。eVTOL10の航空機では、作動不良の懸念抑制の要求がシビアであるとともに、EPU50の出力密度[kg/kw]の要求もシビアである。そのため、EPU50の内部に対して、冷却風Faによる冷却と異物MFの進入規制とを実現することで、異物対策と軽量化とを両立することができる。
 <第2実施形態>
 上記第1実施形態では、ラビリンス流入口711がプロペラ風の風下側を向いていた。これに対して、第2実施形態では、ラビリンス流入口711がプロペラ風の風上側を向いている。第2実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第1実施形態と同様である。第2本実施形態では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
 図7に示すように、ラビリンス構造部700は、ラビリンス流入口711を複数有している。ラビリンス流入口711は、ラビリンスハウジング701の外面に複数設けられている。複数のラビリンス流入口711には、プロペラ風の風下側を向いたラビリンス流入口711と、プロペラ風の風上側を向いたラビリンス流入口711と、が含まれている。風上側を向いたラビリンス流入口711は、軸方向ADにおいてプロペラ20側を向いている。風上側を向いたラビリンス流入口711と、風下側を向いたラビリンス流入口711とは、軸方向ADにおいて互いに反対側を向いている。
 複数のラビリンス流入口711には、周方向CDに開放されたラビリンス流入口711が含まれている。図7では、周方向CDに開放されたラビリンス流入口711の図示を省略している。周方向CDに開放されたラビリンス流入口711と、風上側を向いたラビリンス流入口711と、風下側を向いたラビリンス流入口711とは、互いに異なる方向を向いている。複数のラビリンス流入口711は、例えば軸方向AD及び周方向CDの少なくとも一方に並べられている。
 本実施形態では、ラビリンス通路710がラビリンス流入口711を複数有している。この構成では、複数のラビリンス流入口711のいずれか1つから異物MFがラビリンス通路710に進入したとしても、別のラビリンス流入口711が異物MFを外部に排出可能である。例えば、プロペラ風の風上側を向いたラビリンス流入口711からラビリンス通路710に異物MFが進入したとしても、風下側を向いたラビリンス流入口711から異物MFが外部に排出されやすい。したがって、異物MFがラビリンス通路710からラビリンスハウジング701の外部に排出されやすい構成を実現できる。
 <第3実施形態>
 上記第1実施形態では、異物規制部としてラビリンス構造部700が用いられていた。これに対して、第3実施形態では、異物規制部として異物分離部が用いられている。第3実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第1実施形態と同様である。第3本実施形態では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
 図8に示すように、EPU50は、遠心分離器750及び分離接続管755を有している。遠心分離器750は、異物MFがモータ流入口112Aからモータユニット100の内部に進入することを規制する。遠心分離器750は、異物規制部に相当する。遠心分離器750は、送風装置120に取り付けられている。遠心分離器750は、ケース流入口127の外側に設けられている。遠心分離器750は、ケース流入口127への異物MFの進入を規制することで、ユニット空間102への異物MFの進入を規制する。
 遠心分離器750は、遠心力により冷却風Faと異物MFとを分離させることが可能である。遠心分離器750では、遠心力を利用して冷却風Faから異物MFが除去される。遠心分離器750は、異物分離部に相当する。分離接続管755は、遠心分離器750と送風装置120とを接続している。分離接続管755は、例えば可撓性を有する配管部材により形成されている。分離接続管755は、遠心分離器750にて異物MFが除去された冷却風Faを送風装置120に供給する。
 図9に示すように、遠心分離器750は、分離通路760を有している。分離通路760は、分離流入口761、分離流出口762、異物排出口763及び分離空間765を有している。分離流入口761は、冷却風Faを分離通路760に流入させるための流入口である。分離流出口762は、分離通路760から冷却風Faを流出させるための流出口である。異物排出口763は、冷却風Faから分離した異物MFを遠心分離器750の外部に排出するための排出口である。分離空間765は、分離流入口761、分離流出口762及び異物排出口763に通じている。分離空間765は、遠心力により冷却風Faと異物MFとを分離可能な空間である。
 異物MFを含む冷却風Faは、分離流入口761から分離通路760に流入した後、分離空間765にて冷却風Faと異物MFとに分離される。そして、冷却風Faは、分離流出口762から分離接続管755を介して送風装置120に流入する。一方、異物MFは、異物排出口763から排出される。分離接続管755は、分離流出口762とケース流入口127とを通気可能に接続している。
 遠心分離器750は、分離ハウジング751を有している。分離ハウジング751は、樹脂材料等により形成されている。分離ハウジング751は、分離通路760を形成している。分離流入口761、分離流出口762及び異物排出口763は、分離ハウジング751の外面に設けられている。分離ハウジング751は、ボルト等の固定具によりユニットハウジング101に固定されている。分離ハウジング751は、例えばユニットハウジング101の径方向外側に設けられており、ユニット外周壁面101cに固定されている。
 遠心分離器750では、分離流入口761と分離流出口762と異物排出口763とが互いに異なる向きに開放されている。異物排出口763は、プロペラ風の風下側に向けて開放されている。このため、異物排出口763から排出されようとしている異物MFがプロペラ風により分離通路760に押し戻されるということが生じにくい。分離流入口761は、例えば周方向CDに開放されている。分離流出口762は、例えば軸方向ADに開放されている。
 本実施形態によれば、遠心分離器750は、遠心力により冷却風Faと異物MFとを分離することで、ユニットハウジング101の内部への異物MFの進入を規制する。この構成では、異物MFを含む冷却風Faは、遠心分離器750の内部を流れることで冷却風Faと異物MFとに分離される。このように遠心分離器750では遠心力が利用されることで、例えば上記第1実施形態のラビリンス構造部700に比べて、冷却風Faから異物MFを除去しやすい。
 遠心分離器750では、分離空間765にて遠心力が発生するようになっていれば、分離通路760を長尺状にする必要がない。このため、分離通路760にて圧力損失が大きくなりすぎて冷却風Faの流速や流量が不足し、冷却風FaによるEPU50の冷却効果が不足する、ということを抑制できる。したがって、例えば上記第1実施形態のラビリンス構造部700に比べて、低圧損を実現できる。
 本実施形態によれば、異物排出口763は、プロペラ風の風下側を向いている。この構成では、異物排出口763にプロペラ風が直接的に流入するということが生じにくい。このため、プロペラ風と共に異物MFが異物排出口763に進入すること、異物排出口763から排出されるはずの異物MFがプロペラ風により分離空間765に押し戻されること、などを抑制できる。したがって、遠心分離器750において、異物排出口763から異物MFが確実に排出される構成を実現できる。また、異物MFがプロペラ風で吹き飛ばされてEPU50に到達しにくくなるため、EPU50の外面に異物MFが付着するということを抑制できる。
 <第4実施形態>
 上記第3実施形態では、異物排出口763がプロペラ風の風下側を向いていた。これに対して、第4実施形態では、異物排出口763がプロペラ風に交差する方向を向いている。第4実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第3実施形態と同様である。第4本実施形態では、上記第3実施形態と異なる点を中心に説明する。
 図10に示すように、遠心分離器750は、異物排出口763が径方向RDに開放されるように設けられている。異物排出口763は、プロペラ風に直交する方向に開放されている。例えば、異物排出口763は、径方向外側を向いている。遠心分離器750では、分離流入口761が周方向CDに開放されている。また、分離流出口762が径方向内側を向いている。遠心分離器750では、分離ハウジング751がユニットハウジング101に軸方向ADに並べられている。例えば、分離ハウジング751は、ユニットハウジング101に対してプロペラ風の風上側に設けられており、ユニット上流壁面101aに固定されている。
 本実施形態によれば、異物排出口763がプロペラ風に直交する方向に開放されている。この構成では、異物排出方向と飛行方向とが直交している。異物排出方向は、異物排出口763から異物MFが排出される方向であり、例えば径方向RDである。飛行方向は、eVTOL10が進む方向であり、プロペラ風が流れる方向に一致しやすい。このように、異物排出方向と飛行方向とが直交していると、異物MFが飛行風で吹き飛ばされてEPU50に到達しにくくなる。これにより、EPU50への異物付着抑制を向上できる。プロペラ風が流れる方向は、eVTOL10の飛行に伴って生じる飛行風が流れる方向に一致しやすい。
 <第5実施形態>
 上記第1実施形態では、異物規制部としてラビリンス構造部700が用いられ、上記第2実施形態では、異物規制部として遠心分離器750が用いられていた。これに対して、第5実施形態では、異物規制部として濾過フィルタが用いられている。第5実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第1実施形態と同様である。第5本実施形態では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
 図11に示すように、EPU50は、濾過シート770を有している。濾過シート770は、異物MFがモータ流入口112Aからモータユニット100の内部に進入することを規制する。濾過シート770は、異物規制部に相当する。濾過シート770は、送風装置120に取り付けられている。濾過シート770は、ケース流入口127への異物MFの進入を規制することで、ユニット空間102への異物MFの進入を規制する。
 濾過シート770は、冷却風Faを濾過することで冷却風Faから異物MFを除去する。濾過シート770は、シート状のフィルタ部材である。濾過シート770としては、不織布を含むフィルタ部材などがある。濾過シート770は、濾過フィルタに相当する。濾過シート770は、ケース流入口127を外側から覆っている。濾過シート770は、ケース外面125aに接着剤等により固定されている。
 濾過シート770は、防水透湿性シートである。濾過シート770は、防水性及び透湿性を有している。濾過シート770は、冷却風Faと共に湿気や水蒸気を通過させる一方で、異物MFである水の通過を規制する。濾過シート770は一対のシート面を有している。一方のシート面は、ケース外面125aに貼り付けられた貼り付け面である。他方のシート面は、ケース外面125aとは反対側に露出した露出面である。濾過シート770では、複数の層が積層されている。
 図12に示すように濾過シート770は、濾過層771、内保護層772、外保護層773、柔軟層774及び外郭層775を有している。これら層771~775は、互いに積層されていることで濾過シート770を形成している。層771~775は、樹脂材料等によりシート状に形成されている。
 濾過層771は、防水性及び透湿性を有している。濾過層771は、冷却風Faと共に湿気や水蒸気を通過させる一方で、異物MFである水の通過を規制する。濾過層771は、多孔質のメンブレンである。柔軟層774は、柔軟性を有しており、濾過シート770の貼り付け面を形成している。外郭層775は、耐摩耗性を有しており、濾過シート770の露出面を形成している。内保護層772は、濾過層771と柔軟層774との間に設けられており、濾過層771を内側から保護している。外保護層773は、濾過層771と外郭層775との間に設けられており、濾過層771を外側から保護している。
 本実施形態によれば、濾過シート770は、冷却風Faを濾過することで、ユニットハウジング101の内部への異物MFの進入を規制する。この構成では、冷却風Faが濾過シート770を通過することで冷却風Faから異物MFが除去される。濾過シート770は、上記第1実施形態のようなラビリンス通路710や第3実施形態のような分離通路760を形成する必要がない。このため、異物規制部として濾過シート770が用いられることで、異物規制部の軽量化や小型化を実現できる。また、濾過シート770は、冷却風Faを濾過することで冷却風Faから異物MFを除去しやすい。したがって、異物規制部として濾過シート770が用いられることで、異物除去の信頼性を高めることができる。
 なお、本実施形態では、濾過シート770等の濾過フィルタは、シート状でなくてもよい。例えば、濾過フィルタは、フィルタ機能を有していれば、柱状や直方体状でもよい。また、濾過フィルタは、ユニット流入口112に入り込んでいてもよい。例えば、濾過フィルタは、ユニット流入口112を塞ぐように、ユニット流入孔111に埋め込まれた状態になっていてもよい。
 <第6実施形態>
 上記第1実施形態では、ユニット接続孔115がプレート接続孔115Aとして仕切プレート108に設けられていた。これに対して、第6実施形態では、ユニット接続孔115がモータシャフト340に設けられている。第6実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第1実施形態と同様である。第6本実施形態では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
 図13に示すように、シャフト本体341は、シャフト空間341aを有している。シャフト空間341aは、シャフト本体341の内部空間である。シャフト空間341aは、インバータ空間94に通じている。シャフト本体341は、仕切プレート108を軸方向ADに貫通した状態になっている。シャフト空間341aは、モータ空間74の径方向内側にある。シャフト本体341は、シャフト空間341aとモータ空間74とを仕切った状態になっている。
 モータユニット100は、ユニット接続孔115としてシャフト接続孔115Bを有している。シャフト接続孔115Bは、シャフト本体341に設けられている。シャフト接続孔115Bは、シャフト本体341を径方向RDに貫通している。シャフト接続孔115Bは、シャフト空間341aに通じている。シャフト接続孔115Bは、シャフト空間341aを介してモータ空間74とインバータ空間94とを通気可能に接続している。シャフト接続孔115Bは、軸方向ADにおいてシャフトフランジ342と仕切プレート108との間に設けられている。シャフト接続孔115Bは、第2外側隙間452に通じる位置にある。シャフト接続孔115Bは、周方向CDに複数並べられている。
 冷却風Faは、モータ空間74からシャフト接続孔115Bを通ってシャフト空間341aに流れ込む。そして、冷却風Faは、シャフト空間341aからモータ軸線Cmに沿ってインバータ空間94に流れ込む。このため、冷却風Faにより径方向RDにおけるインバータ空間94の中央部分が冷却されやすい。
 モータユニット100は、モータフィン72及びインバータフィン92を有している。モータフィン72及びインバータフィン92は、ユニット外周壁面101cに設けられている。モータフィン72及びインバータフィン92は、モータユニット100の熱を外部に放出する放熱フィンである。モータフィン72及びインバータフィン92は、放熱によりモータユニット100を冷却する。モータフィン72及びインバータフィン92は、プロペラ風によるモータユニット100の冷却効果を高めることが可能である。モータフィン72及びインバータフィン92は、周方向CDに複数並べられている。
 モータフィン72は、モータハウジング70に含まれている。モータフィン72は、モータ外周壁面70cに設けられている。モータフィン72は、モータ外周壁71から径方向外側に向けて延びている。モータフィン72は、ステータ200に径方向RDに並ぶ位置に設けられている。ステータ200の熱は、モータ外周壁71を介してモータフィン72に伝わりやすくなっている。
 インバータフィン92は、インバータハウジング90に設けられている。インバータフィン92は、インバータ外周壁面90cに設けられている。インバータフィン92は、インバータ外周壁91から径方向外側に向けて延びている。インバータフィン92は、アームスイッチ部530に径方向RDに並ぶ位置に設けられている。アームスイッチ部530の熱は、インバータ外周壁91を介してインバータフィン92に伝わりやすくなっている。
 なお、シャフト接続孔115Bは、シャフト空間341aを介さずにモータ空間74とインバータ空間94とを通気可能に接続していてもよい。例えば、シャフト本体341が中実の柱部材である構成では、シャフト接続孔115Bがモータ空間74とインバータ空間94とを接続するために、軸方向AD及び径方向RDの少なくとも一方に延びていることが好ましい。
 EPU50は、フィンカバーを有していてもよい。フィンカバーは、モータフィン72及びインバータフィン92の少なくとも一方を径方向外側から覆っている。フィンカバーは、放熱フィンを径方向外側から覆うカバー部材である。EPU50では、ユニット外周壁105とフィンカバーとの間にカバー流路が設けられている。カバー流路では、プロペラ風がユニット外周壁面101cに沿って軸方向ADに流れる。モータフィン72及びインバータフィン92の少なくとも一方がカバー流路に収容されている。カバー流路では、モータフィン72やインバータフィン92からプロペラ風に熱が放出される。
 EPU50は、フィン用ファンを有していてもよい。フィン用ファンは、モータフィン72及びインバータフィン92の少なくとも一方を冷却するためのファンである。フィン用ファンは、プロペラ風と同じ向きに送風する。フィン用ファンは、モータフィン72及びインバータフィン92の上流側及び下流側の少なくとも一方に設けられている。フィン用ファンの送風に伴って生じた風は、モータフィン72及びインバータフィン92の少なくとも一方からの放熱を促進させる。
 <第7実施形態>
 上記第1実施形態では、ユニット流出口114がインバータ流出口114Bとしてインバータハウジング90に設けられていた。これに対して、第7実施形態では、ユニット流出口114がモータハウジング70に設けられている。第7実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第1実施形態と同様である。第7本実施形態では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
 図14に示すように、モータユニット100は、ユニット流出孔113及びユニット流出口114として、モータ流出孔113A及びモータ流出口114Aを有している。モータ流出口114Aは、冷却風Faをモータ空間74からモータユニット100の外部に流出させるための流出口である。モータ流出口114Aは、モータハウジング70の外面に設けられている。例えば、モータ流出口114Aは、モータ外周壁面70cに設けられている。モータ流出口114Aは、周方向CDに複数並べられている。モータ流出口114Aは、ハウジング流出口に相当する。
 モータ流出孔113Aは、モータハウジング70に設けられている。モータ流出孔113Aは、モータ空間74に通じている。例えば、モータ流出孔113Aは、モータ外周壁71を径方向RDに貫通している。モータ流出孔113Aは、軸方向ADにおいて仕切プレート108とステータ200との間に設けられている。モータ流出孔113Aは、モータ隙間450に通じる位置にある。例えば、モータ流出孔113Aは、第2外側隙間452に通じている。モータ流出孔113Aは、周方向CDに複数並べられている。
 流出口フィルタ720は、モータ流出口114Aを覆うようにモータ外周壁面70cに貼り付けられている。流出口フィルタ720は、モータ流出口114Aからモータ空間74に異物MFが進入することを規制する。本実施形態では、上記第5実施形態と同様に、モータ流入口112Aからモータ空間74への異物MFの進入が濾過シート770により規制されている。
 本実施形態では、上記第6実施形態と同様に、モータシャフト340にシャフト接続孔115Bが設けられている。シャフト接続孔115Bは、上記第6実施形態とは異なり、第1外側隙間451に通じる位置に設けられている。シャフト接続孔115Bは、軸方向ADにおいてシャフトフランジ342と上流プレート106との間にある。
 冷却風Faは、モータ流入口112Aからモータ空間74に流入した後、少なくともモータ風Fa1とインバータ風Fa2とに分岐する。すなわち、冷却風Faには、モータ風Fa1及びインバータ風Fa2が含まれている。
 モータ風Fa1は、モータ空間74にてモータ61を冷却する。例えば、モータ風Fa1は、モータ空間74においてモータ隙間450に流入し、第2外側隙間452を流れることでステータ200を冷却する。モータ風Fa1は、ステータ200を冷却した後、インバータ空間94に流れ込むことなくモータ流出口114Aから流出する。このため、ステータ200からモータ風Fa1に付与された熱がモータ風Fa1と共にインバータ空間94に流れ込む、ということが回避される。モータ装置60では、ステータ200のモータコイルが最も発熱しやすい。このため、モータコイルからモータ風Fa1に熱が付与されることで、モータ風Fa1の温度が上昇しやすく、モータ風Fa1の冷却性能が低下しやすい。
 インバータ風Fa2は、モータ空間74にてステータ200を冷却することなく、インバータ空間94にてインバータ81を冷却する。例えば、インバータ風Fa2は、モータ空間74においてシャフト接続孔115B及びシャフト空間341aを通ってインバータ空間94に流れ込む。インバータ風Fa2は、モータ隙間450を通ることなくインバータ空間94に流れ込むことが可能である。インバータ風Fa2は、上記第1実施形態にて説明したように、インバータ空間94にてアームスイッチ部530等を冷却する。
 モータユニット100では、モータ風Fa1の流量がインバータ風Fa2の流量よりも多くなりやすい。モータ風Fa1の流量がインバータ風Fa2の流量よりも多くなるように、モータ隙間450の断面積及びシャフト接続孔115Bの断面積が設定されている。例えば、モータ隙間450において最も狭い部分の断面積がシャフト接続孔115Bの断面積よりも大きくなっている。モータ風Fa1の流量がインバータ風Fa2の流量よりも多い場合、モータ風Fa1によるステータ200の冷却効果を極力高くすることができる。このように、冷却風Faがインバータ81よりもモータ61を優先的に冷却することは、モータコイルの発熱量がアームスイッチ部530の発熱量よりも大きいモータユニット100を冷却する上で効果的である。
 <第8実施形態>
 上記第1実施形態では、モータ流入口112Aがステータ200から径方向内側に離れた位置に設けられていた。これに対して、第8実施形態では、モータ流入口112Aがステータ200に軸方向ADに並ぶ位置に設けられている。第8実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第1実施形態と同様である。第8本実施形態では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
 図15に示すように、EPU50は、送風装置120を有していない。本実施形態では、プロペラ風が冷却風Faとしてモータ流入口112Aからモータ空間74に流入するようになっている。モータ流入口112Aは、モータ上流壁面70aにおいてプロペラ風の風上側を向いている。EPU50は、上記第5実施形態と同様に濾過シート770を有している。濾過シート770は、モータ流入口112Aを外側から覆っている。濾過シート770は、モータ上流壁面70aに接着剤等により固定されている。濾過シート770は、モータ流入口112Aに対して直接的に設けられていることで、モータ流入口112Aに異物MFが進入することを規制している。モータ流入口112A及び濾過シート770は、周方向CDに複数並べられている。
 モータ流入口112Aは、上記第1実施形態とは異なり、径方向RDにおいてシャフト本体341よりもモータ外周壁71に近い外寄りの位置に設けられている。モータ流入口112Aは、第1ロータ300aを介してステータ200に対向する位置にある。モータ流入口112Aとステータ200とは、第1ロータ300aを介して軸方向ADに並べられている。モータ流入口112Aは、第1外側隙間451に通じる位置に設けられている。例えば、モータ流入口112Aは、第1ロータ300aとモータ外周壁71との隙間に軸方向ADに並ぶ位置にある。
 プレート接続孔115Aは、上記第1実施形態とは異なり、径方向RDにおいてシャフト本体341よりもユニット外周壁105に近い外よりの位置に設けられている。プレート接続孔115Aは、第2ロータ300bを介してステータ200に対向する位置にある。プレート接続孔115Aとステータ200とは、第2ロータ300bを介して軸方向ADに並べられている。プレート接続孔115Aは、第2外側隙間452に通じる位置に設けられている。例えば、プレート接続孔115Aは、第2ロータ300bとモータ外周壁71との隙間に軸方向ADに並ぶ位置にある。
 プレート接続孔115Aは、フィルタ部品524よりも径方向外側の位置にある。例えば、プレート接続孔115Aは、平滑コンデンサ部580よりも径方向外側にある。プレート接続孔115Aは、アームスイッチ部530に軸方向ADに並ぶ位置にある。プレート接続孔115Aは、ステータ200を介してモータ流入口112Aに軸方向ADに並べられている。
 モータ流入口112Aに流入した冷却風Faは、モータ流入孔111Aを軸方向ADに通過してそのまま軸方向ADに進むことでステータ200に到達する。このため、冷却風Faは、モータ装置60において他の部位の熱が付与されていない状態で内側隙間453にてステータ200を冷却することが可能である。冷却風Faは、内側隙間453から流れ出た後、プレート接続孔115Aを軸方向ADに通過してそのまま軸方向ADに進むことでアームスイッチ部530に到達する。このため、冷却風Faは、インバータ装置80において他の部位の熱が付与されていない状態でアームスイッチ部530を冷却することが可能である。
 <第9実施形態>
 上記第1実施形態では、異物規制部としてのラビリンス構造部700が送風ファン121の上流側に設けられていた。これに対して、第9実施形態では、異物規制部が送風ファン121の下流側に設けられている。第9実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第1実施形態と同様である。第9本実施形態では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
 図16に示すように、EPU50は、上記第5実施形態と同様に、異物規制部として濾過シート770を有している。濾過シート770は、軸方向ADにおいて送風ファン121とモータ流入口112Aとの間に設けられている。濾過シート770は、上記第8実施形態と同様に、モータ流入口112Aを外側から覆っている。
 本実施形態の送風ケース125は、筒状に形成されており、軸方向ADに延びている。送風ケース125では、ケース流入口127とケース流出口128とが軸方向ADに並べられている。ケース流入口127は、プロペラ風の上流側を向いている。ケース流出口128は、プロペラ風の下流側を向いている。モータ流入口112Aは、ケース流入口127及びケース流出口128に軸方向ADに並べられている。
 送風ファン121では、径方向RDにおいて送風ボス123が送風ブレード122よりも長い。送風ブレード122は、モータ流入口112Aに軸方向ADに並ぶ位置に設けられている。送風ボス123は、モータ流入口112Aから径方向内側に離れた位置に設けられている。冷却風Faは、送風ファン121の回転に伴ってモータ流入口112Aに流入するように軸方向ADに流れる。プロペラ風が送風ファン121に到達した場合、送風ファン121は、プロペラ風を冷却風Faとしてモータ流入口112Aに流入させることが可能である。
 <第10実施形態>
 上記第1実施形態では、送風ファン121が冷却風ファンとして冷却風Faを流す構成になっていた。これに対して、第10実施形態では、ロータ300a,300bが冷却風ファンとして冷却風Faを流す構成になっている。第10実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第1実施形態と同様である。第10本実施形態では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
 図17に示すように、ロータ300a,300bは、ホルダ本体321及びホルダリブ323を有している。ホルダ本体321及びホルダリブ323は、磁石ホルダ320に含まれている。ホルダ本体321及びホルダリブ323は、金属材料等により形成されている。ホルダ本体321は、軸方向ADに直交する方向に板状に延びている。ホルダ本体321は、周方向CDに環状に延びている。ホルダ本体321は、磁石310を支持している。磁石310は、ステータ200側からホルダ本体321の内部に入り込んだ状態になっている。
 ホルダリブ323は、ホルダ本体321からステータ200とは反対側に向けて突出している。ホルダリブ323は、ホルダ本体321に沿って径方向RDに細長状に延びている。ホルダリブ323は、周方向CDに複数並べられている。ホルダリブ323の少なくとも一部は、磁石310に軸方向ADに並ぶ位置に設けられている。
 ロータ300a,300bは、冷却風Faを流すことが可能になっている。ロータ300a,300bは、冷却風ファンに相当する。ロータ300a,300bが回転した場合、ホルダリブ323が周方向CDに移動することで冷却風Faが流れる。ロータ300a,300bでは、ホルダリブ323が冷却風ファンのブレードとして機能する。冷却風ファンとしてのロータ300a,300bは、モータハウジング70に収容されている。すなわち、冷却風ファンは、ユニットハウジング101に収容されている。
 ロータ300a,300bが回転した場合、上記第1実施形態と同様に、冷却風Faは、モータ流入口112Aからモータ空間74に流入し、インバータ空間94を通ってインバータ流出口114Bから流出する。ホルダリブ323は、ロータ300a,300bの回転に伴って冷却風Faが流れやすい形状になっている。例えば、ホルダリブ323は、ホルダリブ323の中央部分が周方向CDの一方に向けて膨らむように湾曲している。このようにホルダリブ323が湾曲していることで、冷却風Faの流速や流量が大きくなりやすい。
 なお、本実施形態では、ロータ300a,300bのうち一方だけがホルダリブ323を有していてもよい。モータ61では、ロータ300a,300bの少なくとも一方がホルダリブ323を有していれば、ロータ300a,300bの回転に伴って冷却風Faが流れる。
 <第11実施形態>
 上記第1実施形態では、ユニット流出口114に対して流出口フィルタ720が設けられていた。これに対して、第11実施形態では、ユニット流出口114に対して弁体が設けられている。第11実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第1実施形態と同様である。第11本実施形態では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
 図18に示すように、EPU50は逆止弁780を有している。逆止弁780は、ユニット流出口114を外側から覆うように設けられている。逆止弁780は、ユニット流出口114を開閉する弁体である。逆止弁780は、ユニット下流壁面101bに重ねられている。逆止弁780の一部は、ユニット下流壁面101bに接着剤等により固定されている。逆止弁780は、ゴム等により形成されており、弾性変形可能である。
 逆止弁780は、弾性変形することで閉弁状態と開弁状態とに移行可能である。逆止弁780は、閉弁状態にある場合にユニット流出口114を閉鎖している。逆止弁780が閉弁状態にある場合、異物MFがユニット流出口114からユニット空間102に進入することが逆止弁780により規制される。逆止弁780は、開弁状態にある場合にユニット流出口114を開放している。逆止弁780が開弁状態にある場合、冷却風Faは、ユニット流出口114から流出する。逆止弁780は、冷却風Faの風圧により弾性変形して閉弁状態から開弁状態に移行する。
 <第12実施形態>
 上記第1実施形態では、平滑コンデンサ部580が駆動基板510に設けられ、マイコン165が制御基板550に設けられていた。これに対して、第12実施形態では、平滑コンデンサ部580及びマイコン165の両方が1つの回路基板に設けられている。第12実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第1実施形態と同様である。第12本実施形態では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
 図19に示すように、モータユニット100では、平滑コンデンサ部580及びマイコン165の両方が駆動基板510に設けられている。駆動基板510では、平滑コンデンサ部580が第1駆動面510aに実装されている。マイコン165は、第2駆動面510bに実装されている。第1駆動面510aには、上記第1実施形態と同様に、平滑コンデンサ部580に加えてフィルタ部品524が実装されている。モータユニット100は、駆動基板510を有している一方で、制御基板550を有していない。
 なお、マイコン165は、駆動基板510において平滑コンデンサ部580と同じ面に設けられていてもよい。例えば、マイコン165及び平滑コンデンサ部580の両方が第1駆動面510aに実装されていてもよい。また、平滑コンデンサ部580及びマイコン165は、1つの回路基板として、制御基板550に設けられていてもよい。
 <第13実施形態>
 上記第1実施形態では、冷却風Faがモータ空間74を通った後にインバータ空間94を通ってユニット流出口114から流出する構成になっていた。これに対して、第13実施形態では、冷却風Faがモータ空間74及びインバータ空間94のうち一方だけを通ってユニット流出口114から流出する構成になっている。第13実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第1実施形態と同様である。第13本実施形態では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
 図20に示すように、モータユニット100では、モータ空間74とインバータ空間94とが互いに独立した空間になっている。ユニット空間102では、モータ空間74とインバータ空間94とが接続されていない。モータユニット100では、モータ空間74とインバータ空間94との間で直接的な通気が行われないようになっている。例えば、モータユニット100は、ユニット接続孔115を有していない。
 モータユニット100では、上記第7実施形態と同様に、冷却風Faにモータ風Fa1とインバータ風Fa2とが含まれている。モータ風Fa1は、ユニットハウジング101の外部からインバータ空間94を通らずにモータ空間74に流入する。また、モータ風Fa1は、モータ空間74からインバータ空間94を通らずにユニットハウジング101の外部に流出する。インバータ風Fa2は、ユニットハウジング101の外部からモータ空間74を通らずにインバータ空間94に流入する。また、インバータ風Fa2は、インバータ空間94からモータ空間74を通らずにユニットハウジング101の外部に流出する。
 モータユニット100は、ユニット流入口112として、モータ流入口112A及びインバータ流入口112Bを有している。モータ流入口112Aは、モータ風Fa1をモータ空間74に流入させることが可能である。例えば、モータ流入口112Aは、上記第1実施形態と同様に、モータ上流壁面70aに設けられている。モータ流入口112Aは、送風ファン121により生じたモータ風Fa1が流入しやすい位置にある。
 インバータ流入口112Bは、冷却風Faをユニットハウジング101の外部からインバータ空間94に流入させるための流入口である。インバータ流入口112Bは、インバータ風Fa2をインバータ空間94に流入させることが可能である。インバータ流入口112Bは、モータハウジング70の外面に設けられている。例えば、インバータ流入口112Bは、モータ外周壁面70cに設けられている。モータ流入口112A及びインバータ流入口112Bがハウジング流入口に相当する。
 EPU50は、案内ダクト790を有している。案内ダクト790は、冷却風Faをユニット流入口112に案内する。冷却風Faは、案内ダクト790の内部を流れることでユニット流入口112に案内される。案内ダクト790は、ユニットハウジング101の外側に設けられている。例えば、案内ダクト790は、ユニットハウジング101の外面に沿って延びている。
 本実施形態では、案内ダクト790が、送風ファン121により生じたインバータ風Fa2をインバータ流入口112Bに案内する。インバータ風Fa2は、案内ダクト790の内部を流れることでインバータ流入口112Bに案内される。案内ダクト790は、送風装置120とインバータ流入口112Bとにかけ渡された状態になっている。なお、案内ダクト790は、モータ風Fa1をモータ流入口112Aに案内してもよい。案内ダクト790がモータ流入口112A及びインバータ流入口112Bの両方に通じた構成では、案内ダクト790を流れる冷却風Faのうち、モータ風Fa1がモータ流入口112Aに流入し、インバータ風Fa2がインバータ流入口112Bに流入する。
 モータユニット100は、ユニット流出口114として、モータ流出口114A及びインバータ流出口114Bを有している。モータ流出口114Aは、モータ空間74からモータ風Fa1をユニットハウジング101の外部に流出させることが可能である。例えば、モータ流出口114Aは、上記第7実施形態と同様に、モータ外周壁面70cに設けられている。
 インバータ流出口114Bは、インバータ空間94からインバータ風Fa2をユニットハウジング101の外部に流出させることが可能である。例えば、インバータ流出口114Bは、インバータ外周壁面90cに設けられている。モータ流出口114A及びインバータ流出口114Bがハウジング流出口に相当する。
 本実施形態によれば、ユニット流入口112及びユニット流出口114は、ユニット流入口112に流入した冷却風Faがモータ空間74及びインバータ空間94のうち一方だけを通ってユニット流出口114から流出するように設けられている。この構成では、冷却風Faによりモータ空間74とインバータ空間94とが個別に冷却される。このため、モータ空間74及びインバータ空間94のうち一方において冷却風Faに付与された熱が、冷却風Faと共に他方に流入する、ということを回避できる。したがって、モータ空間74及びインバータ空間94のうち一方にて発生した熱により他方の冷却効果が低下する、ということを抑制できる。
 本実施形態では、モータ風Fa1は、モータ流入口112Aからモータ空間74に流入した後、インバータ空間94を通らずにモータ流出口114Aから流出する。この構成では、モータ空間74及びインバータ空間94のうちモータ空間74だけがモータ風Fa1により冷却される。このため、モータ風Fa1にインバータ空間94の熱が付与され、この熱がモータ風Fa1と共にモータ空間74に流入する、ということを回避できる。したがって、モータ風Fa1によるモータ空間74の冷却効果がインバータ空間94の熱により低下する、ということを抑制できる。
 また、インバータ風Fa2は、インバータ流入口112Bからインバータ空間94に流入した後、モータ空間74を通らずにインバータ流出口114Bから流出する。この構成では、モータ空間74及びインバータ空間94のうちインバータ空間94だけがインバータ風Fa2により冷却される。このため、インバータ風Fa2にモータ空間74の熱が付与され、この熱がインバータ風Fa2と共にインバータ空間94に流入する、ということを回避できる。したがって、インバータ風Fa2によるインバータ空間94の冷却効果がモータ空間74の熱により低下する、ということを抑制できる。特に、モータ61の熱がインバータ81の熱よりも大きい状況では、モータ61の熱が冷却風Faと共にインバータ空間94に流入しないようにすることが、インバータ81の冷却効果を高める上で有効である。
 <第14実施形態>
 上記第13実施形態では、冷却風ファンとしての送風ファン121がモータユニット100に対して1つだけ設けられていた。これに対して、第14実施形態では、冷却風ファンがモータユニット100に対して複数設けられている。第14実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第13施形態と同様である。第14本実施形態では、上記第13実施形態と異なる点を中心に説明する。
 図21に示すように、EPU50は、送風ファン121としてモータファン121A及びインバータファン121Bを有している。モータファン121Aは、モータ空間74にモータ風Fa1を流すためのファンである。モータファン121Aは、モータ流入口112A及びモータ流出口114Aの少なくとも一方に設けられている。例えば、モータファン121Aは、モータ流入口112Aに対してモータ風Fa1の上流側に設けられている。モータファン121Aは、モータ流入口112Aに向けて送風することでモータ風Fa1をモータ流入口112Aに流入させる。モータハウジング70では、モータ流入口112Aへのモータ風Fa1の流入に伴って、モータ流出口114Aからモータ風Fa1が流出する。
 モータ流入口112Aは、上記第1実施形態と同様に、モータ上流壁面70aに設けられている。モータファン121Aは、モータ流入口112Aに軸方向ADに並ぶ位置に設けられている。モータファン121Aは、モータハウジング70に軸方向ADに並べられている。
 インバータファン121Bは、インバータ空間94にインバータ風Fa2を流すためのファンである。インバータファン121Bは、インバータ流入口112B及びインバータ流出口114Bの少なくとも一方に設けられている。例えば、インバータファン121Bは、インバータ流出口114Bに対してインバータ風Fa2の下流側に設けられている。インバータファン121Bは、インバータ流出口114Bとは反対側に向けて送風することでインバータ風Fa2をインバータ流出口114Bから流出させる。インバータファン121Bは、インバータ流出口114Bからインバータ風Fa2を吸引する状態になる。モータユニット100では、インバータ流出口114Bからのインバータ風Fa2の流出に伴って、インバータ流入口112Bにインバータ風Fa2が流入する。
 インバータ流出口114Bは、インバータ下流壁面90bにある。インバータファン121Bは、インバータ流出口114Bに軸方向ADに並ぶ位置に設けられている。インバータファン121Bは、インバータハウジング90に軸方向ADに並べられている。インバータファン121Bは、軸方向ADにおいてモータユニット100を介してモータファン121Aとは反対側にある。
 <第15実施形態>
 上記第1実施形態では、冷却風Faがモータ空間74を通ってからインバータ空間94に流れ込む構成になっていた。これに対して、第15実施形態では、冷却風Faがインバータ空間94を通ってからモータ空間74に流れ込む構成になっている。第15実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第1施形態と同様である。第15本実施形態では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
 図22に示すように、EPU50では、インバータ装置80がモータ装置60よりもプロペラ風の風上側にある。インバータ装置80は、プロペラ20とモータ装置60との間に設けられている。
 ユニットハウジング101では、ユニット上流壁面101aがインバータハウジング90により形成されている。インバータハウジング90は、インバータ上流壁面90aを有している。インバータ上流壁面90aは、ユニット上流壁面101aに含まれている。インバータ上流壁面90aは、上流プレート106により形成されている。ユニット下流壁面101bは、モータハウジング70により形成されている。モータハウジング70は、モータ下流壁面70bを有している。モータ下流壁面70bは、ユニット下流壁面101bに含まれている。モータ下流壁面70bは、下流プレート107により形成されている。
 モータユニット100は、上記第13実施形態と同様に、ユニット流入口112としてインバータ流入口112Bを有している。インバータ流入口112Bは、例えばインバータ上流壁面90aに設けられている。インバータ流入口112Bは、送風ファン121により生じた冷却風Faが流入しやすい位置にある。モータユニット100は、上記第7実施形態と同様に、ユニット流出口114としてモータ流出口114Aを有している。モータ流出口114Aは、例えばモータ下流壁面70bに設けられている。
 冷却風Faは、送風ファン121による送風に伴ってモータユニット100の外部からインバータ流入口112Bに流入する。冷却風Faは、インバータ空間94にてインバータ81を冷却した後、ユニット接続孔115を通じてモータ空間74に流れ込む。冷却風Faは、モータ空間74にてモータ61を冷却した後、モータ流出口114Aからモータユニット100の外部に流出する。
 本実施形態によれば、ユニット流入口112及びユニット流出口114は、ユニット流入口112に流入した冷却風Faがインバータ空間94を通った後にモータ空間74を通ってユニット流出口114から流出するように設けられている。この構成では、モータ61の熱が付与されていない状態の冷却風Faによりインバータ81が冷却される。このため、冷却風Faによるインバータ81の冷却効果を高めることができる。したがって、インバータ81の温度が過剰に高くなることに起因した異常がEPU50にて発生する、ということを抑制できる。特に、モータ61の熱がインバータ81の熱よりも大きい状況では、モータ61の熱が付与される前の冷却風Faによりインバータ81を冷却することが、インバータ81の冷却効果を高める上で有効である。
 <第16実施形態>
 上記第1実施形態では、送風ファン121がユニット流入口112に対して設けられていた。これに対して、第16実施形態では、送風ファン121がユニット流出口114に対して設けられている。第16実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第1施形態と同様である。第16本実施形態では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
 図23に示すように、送風ファン121は、ユニット流出口114に対して冷却風Faの下流側に設けられている。送風ファン121は、モータユニット100よりもプロペラ風の風下側にある。送風ファン121は、軸方向ADにおいてモータユニット100を介してプロペラ20とは反対側にある。送風ファン121は、ユニット流出口114とは反対側に向けて送風することで冷却風Faをユニット流出口114から流出させる。送風ファン121は、ユニット流出口114から冷却風Faを吸引する状態になる。モータユニット100では、ユニット流出口114からの冷却風Faの流出に伴って、ユニット流入口112に冷却風Faが流入する。
 <第17実施形態>
 上記第1実施形態では、モータハウジング70とインバータハウジング90とが軸方向ADに並べられていた。これに対して、第17実施形態では、モータハウジング70とインバータハウジング90とが径方向RDに並べられている。第17実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第1施形態と同様である。第17本実施形態では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
 図24、図25に示すように、モータユニット100では、モータ装置60とインバータ装置80とが径方向RDに並べられている。インバータ装置80は、モータ装置60の径方向外側に設けられている。ユニットハウジング101では、インバータハウジング90がモータハウジング70の径方向外側に設けられている。インバータハウジング90は、モータハウジング70の外周面に沿って周方向CDに環状に延びている。モータ空間74は、インバータ空間94の径方向内側に設けられている。インバータ空間94は、モータ空間74に沿って周方向CDに環状に延びている。
 ユニットハウジング101では、ユニット外周壁面101cがインバータハウジング90により形成されている。ユニット外周壁面101cには、インバータ外周壁面90cが含まれている。ユニット上流壁面101a及びユニット下流壁面101bは、モータハウジング70及びインバータハウジング90により形成されている。ユニット上流壁面101aには、モータ上流壁面70a及びインバータ上流壁面90aが含まれている。ユニット下流壁面101bには、モータ下流壁面70b及びインバータ下流壁面90bが含まれている。
 モータハウジング70では、モータ流入口112Aがモータ上流壁面70aに設けられている。モータ流出口114Aは、モータ下流壁面70bに設けられている。モータ流入口112A及びモータ流出口114Aは、周方向CDに複数並べられている。インバータ流入口112Bは、インバータ上流壁面90aに設けられている。インバータ流出口114Bは、インバータ下流壁面90bに設けられている。インバータ流入口112B及びインバータ流出口114Bは、周方向CDに複数並べられている。
 本実施形態では、上記第13実施形態と同様に、冷却風Faがモータ空間74及びインバータ空間94のうち一方だけを通ってユニット流出口114から流出する。また、EPU50は、案内ダクト790を有している。案内ダクト790は、上記第13実施形態とは異なり、モータ流入口112A及びインバータ流入口112Bの両方に通じている。案内ダクト790は、冷却風Faのうちモータ風Fa1をモータ流入口112Aに案内し、インバータ風Fa2をインバータ流入口112Bに案内する。
 <第18実施形態>
 上記第17実施形態では、モータユニット100がモータハウジング70及びインバータハウジング90を1つずつ有していた。これに対して、第17実施形態では、モータユニット100がモータハウジング70及びインバータハウジング90の少なくとも一方を複数有している。第18実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第17施形態と同様である。第18本実施形態では、上記第17実施形態と異なる点を中心に説明する。
 図26、図27に示すように、モータユニット100は、モータハウジング70を1つ有している一方で、インバータハウジング90を複数有している。ユニットハウジング101には、1つのモータハウジング70と、複数のインバータハウジング90と、が含まれている。例えば、2つのインバータハウジング90がユニットハウジング101に含まれている。モータハウジング70とインバータハウジング90とは、径方向RDに並べられている。例えば、2つのインバータハウジング90は、1つのモータハウジング70を介して径方向RDに並べられている。複数のインバータハウジング90は、それぞれインバータ空間94を有しており、それぞれインバータ81を収容している。
 本実施形態では、上記第17実施形態と同様に、冷却風Faがモータ空間74及びインバータ空間94のうち一方だけを通ってユニット流出口114から流出する。複数のインバータハウジング90について、1つのインバータ空間94を流れるインバータ風Fa2は、他のインバータ空間94を流れることなくモータユニット100の外部に流出する。このため、1つのインバータ81の熱がインバータ風Fa2と共に他のインバータ空間94に流れ込む、ということが回避される。
 <他の実施形態>
 この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品、要素の組み合わせに限定されず、種々変形して実施することが可能である。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品、要素が省略されたものを包含する。開示は、一つの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、又は組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示される技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
 上記各実施形態において、ラビリンス構造部700等の異物規制部は、ハウジング流入口から収容ハウジングの内部に異物MFが進入することを規制できるのであれば、ユニットハウジング101に対してどの位置に設けられていてもよい。例えば、異物規制部は、ユニットハウジング101の内部や送風装置120の内部に設けられていてもよい。例えば上記第1実施形態において、ラビリンス構造部700は、送風ケース125の内部やモータハウジング70の内部に設けられていてもよい。
 上記各実施形態において、インバータハウジング90の内部では、平滑コンデンサ部580やアームスイッチ部530等の部品がどのように配置されていてもよい。例えば、アームスイッチ部530は、インバータ内壁面91aではなく、第1駆動面510aに設けられていてもよい。また、アームスイッチ部530は、平滑コンデンサ部580よりも径方向内側に設けられていてもよい。さらに、駆動隙間94cは、周方向CDに複数並べられていてもよい。駆動基板510とインバータ内壁面91aとの間には駆動隙間94cがなくてもよい。
 上記各実施形態において、モータ61は、ダブルロータ式のモータでなくてもよい。例えば、モータ61は、1つのロータを有するシングルロータ式のモータでもよい。また、モータ61は、アキシャルギャップ式のモータでなくてもよい。例えば、モータ61は、ラジアルギャップ式のモータでもよい。このモータ61では、例えばロータの径方向外側にステータが設けられている。
 上記各実施形態において、送風ファン121等の冷却風ファンは、冷却風Faがユニットハウジング101の内部に流れるのであれば、どこに設けられていてもよい。例えば、上記第1実施形態において、送風ファン121は、ユニットハウジング101に径方向RDに並べられていてもよい。また、冷却風ファンは、ユニットハウジング101の内部に設けられていてもよい。例えば、上記第1実施形態において、送風ファン121がインバータハウジング90に収容されていてもよい。なお、上記第10実施形態では、冷却風ファンとして機能するロータ300a,300bがモータハウジング70に収容されている。
 上記各実施形態において、冷却風ファンは、モータ61に接続されていなくてもよい。例えば上記第1実施形態において、送風ファン121は、EPUシャフト51から切り離された状態で設けられていてもよい。この構成では、送風ファン121は、モータ61とは異なる駆動源の駆動に伴って回転する。例えば、送風ファン121は、電動式のファンとされていてもよい。
 上記各実施形態において、EPU50は、冷却風ファンを有していなくてもよい。例えば、上記第8実施形態のように、EPU50が送風装置120を有していなくてもよい。この構成では、プロペラ風が冷却風Faとしてユニット流入口112に流入するようになっていることが好ましい。例えば、ユニット流入口112がプロペラ風の風上側を向いた状態で、ブレード21に軸方向ADに並ぶ位置に設けられていることが好ましい。
 上記各実施形態において、ユニットハウジング101では、ユニット空間102がモータ空間74とインバータ空間94とに仕切られていなくてもよい。例えば上記第1実施形態において、ユニットハウジング101は仕切プレート108を有していなくてもよい。この構成でも、ユニット流入口112に通じる位置にモータ空間74が設けられ、ユニット流出口114に通じる位置にインバータ空間94が設けられていれば、冷却風Faはモータ空間74からインバータ空間94に流れ込みやすい。
 上記各実施形態において、ユニットハウジング101等の収容ハウジングには、モータ61及びインバータ81の少なくとも一方が収容されていればよい。例えば上記第1実施形態において、ユニットハウジング101は、モータ61及びインバータ81のうち一方だけを収容していてもよい。例えば、ユニットハウジング101にモータ61が収容された構成では、ユニットハウジング101の内部に冷却風Faが流入することでモータ61が冷却される。
 上記各実施形態において、eVTOL10では、少なくとも1つのプロペラ20が少なくとも1つのEPU50により駆動される構成であればよい。例えば、1つのプロペラ20が複数のEPU50により駆動される構成でもよく、複数のプロペラ20が1つのEPU50により駆動される構成でもよい。
 上記各実施形態において、eVTOL10は、チルトロータ機でなくてもよい。例えば、eVTOL10において、複数のプロペラ20に、リフト用のプロペラ20とクルーズ用のプロペラ20とがそれぞれ含まれていてもよい。このeVTOL10では、例えば、上昇する場合にはリフト用のプロペラ20が駆動し、前方に進む場合にはクルーズ用のプロペラ20が駆動する。
 上記各実施形態において、EPU50が搭載される飛行体は、電動式であれば、垂直離着陸機でなくてもよい。例えば、飛行体は、電動航空機として、滑走を伴う離着陸が可能な飛行体でもよい。さらに、飛行体は、回転翼機又は固定翼機でもよい。飛行体は、人が乗らない無人飛行体でもよい。
 上記各実施形態において、EPU50が搭載される移動体は、回転体の回転により移動可能であれば、飛行体でなくてもよい。例えば、移動体は、車両、船舶、建設機械、農業機械であってもよい。例えば、移動体が車両や建設機械などである場合、回転体は移動用の車輪などであり、出力軸部は車軸などである。移動体が船舶である場合、回転体は推進用のスクリュープロペラなどであり、出力軸部はプロペラ軸などである。
 (技術的思想の開示)
 この明細書は、以下に列挙する複数の項に記載された複数の技術的思想を開示している。いくつかの項は、後続の項において先行する項を択一的に引用する多項従属形式(a multiple dependent form)により記載されている場合がある。さらに、いくつかの項は、他の多項従属形式の項を引用する多項従属形式(a multiple dependent form referring to another multiple dependent form)により記載されている場合がある。これらの多項従属形式で記載された項は、複数の技術的思想を定義している。
 (技術的思想1)
 電力により駆動する駆動装置(50)であって、
 電力が供給されるモータ(61)と、
 前記モータに供給される電力を変換するインバータ(81)と、
 前記モータ及びインバータの少なくとも一方を収容している収容ハウジング(101)と、
 前記収容ハウジングに設けられ、前記収容ハウジングの内部を冷却するための冷却風(Fa,Fa1,Fa2)を前記収容ハウジングの外部から内部に流入させるハウジング流入口(112,112A,112B)と、
 前記収容ハウジングに設けられ、前記冷却風を前記収容ハウジングの外部に流出させるハウジング流出口(114,114A,114B)と、
 前記ハウジング流入口から前記収容ハウジングの内部に異物(MF)が進入することを規制する異物規制部(700,750,770)と、
 を備えている駆動装置。
 (技術的思想2)
 前記ハウジング流入口及び前記ハウジング流出口は、前記ハウジング流入口から前記収容ハウジングの内部に流入した前記冷却風が前記モータを収容した空間(74)を通った後に前記インバータを収容した空間(94)を通って前記ハウジング流出口から流出するように設けられている、技術的思想1に記載の駆動装置。
 (技術的思想3)
 前記ハウジング流入口及び前記ハウジング流出口は、前記ハウジング流入口から前記収容ハウジングの内部に流入した前記冷却風が前記インバータを収容した空間(94)を通った後に前記モータを収容した空間(74)を通って前記ハウジング流出口から流出するように設けられている、技術的思想1に記載の駆動装置。
 (技術的思想4)
 前記ハウジング流入口及び前記ハウジング流出口は、前記ハウジング流入口から前記収容ハウジングの内部に流入した前記冷却風が前記モータを収容した空間(74)と前記インバータを収容した空間(94)とのうち一方だけを通って前記ハウジング流出口から流出するように設けられている、技術的思想1に記載の駆動装置。
 (技術的思想5)
 前記ハウジング流入口に流入した前記冷却風が前記ハウジング流出口から流出するように冷却風を送る冷却風ファン(121,121A,121B,300a,300b)、を備えている技術的思想1~4のいずれか1つに記載の駆動装置。
 (技術的思想6)
 前記異物規制部として、前記ハウジング流入口に通じ且つ折れ曲がったラビリンス通路(710)を有し、前記ラビリンス通路により前記異物の進入を規制するラビリンス構造部(700)、を備えている技術的思想1~5のいずれか1つに記載の駆動装置。
 (技術的思想7)
 回転体(20)の回転により移動する移動体(10)に設けられ、前記回転体を回転させるために電力により駆動する駆動装置であって、
 前記ラビリンス構造部は、前記ラビリンス通路に前記冷却風を流入させるラビリンス流入口(711)を有しており、前記ラビリンス流入口が前記回転体の回転により生じる回転風の風下側を向くように設けられている、技術的思想6に記載の駆動装置。
 (技術的思想8)
 前記異物規制部として、遠心力により前記冷却風と前記異物とを分離することで前記異物の進入を規制する異物分離部(750)、を備えている技術的思想1~7のいずれか1つに記載の駆動装置。
 (技術的思想9)
 回転体(20)の回転により移動する移動体(10)に設けられ、前記回転体を回転させるために電力により駆動する駆動装置であって、
 前記異物分離部は、前記異物を排出する異物排出口(763)を有しており、前記異物排出口が前記回転体の回転により生じる回転風の風下側を向くように設けられている、技術的思想8に記載の駆動装置。
 (技術的思想10)
 前記異物規制部として、前記冷却風を濾過することで前記異物の進入を規制する濾過フィルタ(770)、を備えている技術的思想1~9のいずれか1つに記載の駆動装置。
 (技術的思想11)
 前記インバータと、前記収容ハウジングに含まれ且つ前記インバータを収容したインバータハウジング(90)と、を有するインバータ装置(80)、を備え、
 前記インバータ装置は、
 前記電力を変換するためのスイッチ部品(530)と、
 前記スイッチ部品に通電可能に接続されたコンデンサ部品(527,528,580)と、
 を有しており、
 前記スイッチ部品及び前記コンデンサ部品は、前記冷却風が前記コンデンサ部品を冷却してから前記スイッチ部品を冷却するように設けられている、技術的思想1~10のいずれか1つに記載の駆動装置。
 (技術的思想12)
 前記インバータ装置は、
 自身の外周端(512)が前記インバータハウジングの内壁面(91a)に沿って延びるように設けられ、前記コンデンサ部品が実装された配線基板(510)を有しており、
 前記スイッチ部品は、前記配線基板に沿って前記内壁面に向けて流れる前記冷却風が前記コンデンサ部品を冷却してから前記スイッチ部品を冷却するように、前記コンデンサ部品と前記内壁面との間に設けられている、技術的思想11に記載の駆動装置。
 (技術的思想13)
 前記外周端と前記内壁面との隙間であって、前記冷却風が流れる基板隙間(94c)、を備え、
 前記スイッチ部品は、前記冷却風が前記スイッチ部品を冷却してから前記基板隙間を流れるように設けられている、技術的思想12に記載の駆動装置。
 (技術的思想14)
 前記スイッチ部品は、前記スイッチ部品の熱が前記内壁面に伝わるように前記内壁面に設けられている、技術的思想12又は13に記載の駆動装置。
 (技術的思想15)
 飛行体(10)に設けられ、前記飛行体を飛行させるために電力により駆動する駆動装置である、技術的思想1~14のいずれか1つに記載の駆動装置。

Claims (15)

  1.  電力により駆動する駆動装置(50)であって、
     電力が供給されるモータ(61)と、
     前記モータに供給される電力を変換するインバータ(81)と、
     前記モータ及びインバータの少なくとも一方を収容している収容ハウジング(101)と、
     前記収容ハウジングに設けられ、前記収容ハウジングの内部を冷却するための冷却風(Fa,Fa1,Fa2)を前記収容ハウジングの外部から内部に流入させるハウジング流入口(112,112A,112B)と、
     前記収容ハウジングに設けられ、前記冷却風を前記収容ハウジングの外部に流出させるハウジング流出口(114,114A,114B)と、
     前記ハウジング流入口から前記収容ハウジングの内部に異物(MF)が進入することを規制する異物規制部(700,750,770)と、
     を備えている駆動装置。
  2.  前記ハウジング流入口及び前記ハウジング流出口は、前記ハウジング流入口から前記収容ハウジングの内部に流入した前記冷却風が前記モータを収容した空間(74)を通った後に前記インバータを収容した空間(94)を通って前記ハウジング流出口から流出するように設けられている、請求項1に記載の駆動装置。
  3.  前記ハウジング流入口及び前記ハウジング流出口は、前記ハウジング流入口から前記収容ハウジングの内部に流入した前記冷却風が前記インバータを収容した空間(94)を通った後に前記モータを収容した空間(74)を通って前記ハウジング流出口から流出するように設けられている、請求項1に記載の駆動装置。
  4.  前記ハウジング流入口及び前記ハウジング流出口は、前記ハウジング流入口から前記収容ハウジングの内部に流入した前記冷却風が前記モータを収容した空間(74)と前記インバータを収容した空間(94)とのうち一方だけを通って前記ハウジング流出口から流出するように設けられている、請求項1に記載の駆動装置。
  5.  前記ハウジング流入口に流入した前記冷却風が前記ハウジング流出口から流出するように冷却風を送る冷却風ファン(121,121A,121B,300a,300b)、を備えている請求項1~4のいずれか1つに記載の駆動装置。
  6.  前記異物規制部として、前記ハウジング流入口に通じ且つ折れ曲がったラビリンス通路(710)を有し、前記ラビリンス通路により前記異物の進入を規制するラビリンス構造部(700)、を備えている請求項1~4のいずれか1つに記載の駆動装置。
  7.  回転体(20)の回転により移動する移動体(10)に設けられ、前記回転体を回転させるために電力により駆動する駆動装置であって、
     前記ラビリンス構造部は、前記ラビリンス通路に前記冷却風を流入させるラビリンス流入口(711)を有しており、前記ラビリンス流入口が前記回転体の回転により生じる回転風の風下側を向くように設けられている、請求項6に記載の駆動装置。
  8.  前記異物規制部として、遠心力により前記冷却風と前記異物とを分離することで前記異物の進入を規制する異物分離部(750)、を備えている請求項1~4のいずれか1つに記載の駆動装置。
  9.  回転体(20)の回転により移動する移動体(10)に設けられ、前記回転体を回転させるために電力により駆動する駆動装置であって、
     前記異物分離部は、前記異物を排出する異物排出口(763)を有しており、前記異物排出口が前記回転体の回転により生じる回転風の風下側を向くように設けられている、請求項8に記載の駆動装置。
  10.  前記異物規制部として、前記冷却風を濾過することで前記異物の進入を規制する濾過フィルタ(770)、を備えている請求項1~4のいずれか1つに記載の駆動装置。
  11.  前記インバータと、前記収容ハウジングに含まれ且つ前記インバータを収容したインバータハウジング(90)と、を有するインバータ装置(80)、を備え、
     前記インバータ装置は、
     前記電力を変換するためのスイッチ部品(530)と、
     前記スイッチ部品に通電可能に接続されたコンデンサ部品(527,528,580)と、
     を有しており、
     前記スイッチ部品及び前記コンデンサ部品は、前記冷却風が前記コンデンサ部品を冷却してから前記スイッチ部品を冷却するように設けられている、請求項1~4のいずれか1つに記載の駆動装置。
  12.  前記インバータ装置は、
     自身の外周端(512)が前記インバータハウジングの内壁面(91a)に沿って延びるように設けられ、前記コンデンサ部品が実装された配線基板(510)を有しており、
     前記スイッチ部品は、前記配線基板に沿って前記内壁面に向けて流れる前記冷却風が前記コンデンサ部品を冷却してから前記スイッチ部品を冷却するように、前記コンデンサ部品と前記内壁面との間に設けられている、請求項11に記載の駆動装置。
  13.  前記外周端と前記内壁面との隙間であって、前記冷却風が流れる基板隙間(94c)、を備え、
     前記スイッチ部品は、前記冷却風が前記スイッチ部品を冷却してから前記基板隙間を流れるように設けられている、請求項12に記載の駆動装置。
  14.  前記スイッチ部品は、前記スイッチ部品の熱が前記内壁面に伝わるように前記内壁面に設けられている、請求項12に記載の駆動装置。
  15.  飛行体(10)に設けられ、前記飛行体を飛行させるために電力により駆動する駆動装置である、請求項1~4のいずれか1つに記載の駆動装置。
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