WO2024034412A1

WO2024034412A1 - 情報処理システム、情報処理装置および方法、並びにプログラム

Info

Publication number: WO2024034412A1
Application number: PCT/JP2023/027503
Authority: WO
Inventors: 裕二樋浦; 智彦永山; 貴之山田
Original assignee: ソニーグループ株式会社
Priority date: 2022-08-10
Filing date: 2023-07-27
Publication date: 2024-02-15

Abstract

本技術は、リアルタイム応答性が高くないデバイスであっても、複数のデバイスにより視覚的な演出効果を実現することができるようにする情報処理システム、情報処理装置および方法、並びにプログラムに関する。情報処理システムはイベントの複数の各参加者が所持するデバイスと、配信サーバとを有し、デバイスはイベントの会場における参加者の座席から、座席を識別する座席識別情報と、座席ごとの表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出する検出部と、アクセス情報に基づいて座席識別情報を配信サーバに送信し、配信サーバから表示パターン、および表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を受信する第１の通信部と、表示開始時刻となった場合、表示パターンの表示を開始させる第１の制御部とを備え、配信サーバはデバイスから座席識別情報を受信し、座席識別情報により示される座席の表示パターンおよび時刻情報をデバイスに送信する第２の通信部を備える。本技術は巨大キャンバスシステムに適用することができる。

Description

情報処理システム、情報処理装置および方法、並びにプログラム

　本技術は、情報処理システム、情報処理装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、リアルタイム応答性が高くないデバイスであっても、複数のデバイスにより視覚的な演出効果を実現できるようにした情報処理システム、情報処理装置および方法、並びにプログラムに関する。

　従来、コンサートなどのイベント会場において、複数の観客が所持するペンライトの点灯、消灯を専用のサーバによりリアルタイムで個別に制御することで、会場全体を１つの巨大キャンバスと見立てて視覚的な演出を行うシステムが知られている（例えば、特許文献１参照）。

特開２０１３－１９１３５７号公報

　このようなシステムでは、専用のペンライトが用いられているため、基本的には全ての観客がそのようなペンライトを持つ必要がある。

　そこで、専用のペンライトに代えて、例えばスマートホンなどの一般的なデバイス、すなわち汎用のデバイスを用いて上述の視覚的な演出効果を実現することが考えられる。

　しかしながら、スマートホン等の一般的なデバイスは、専用のペンライトと比較してリアルタイム応答性が低い場合があり、そのような場合には各デバイスの点灯、消灯のタイミングがずれるなどして、視覚的な演出効果の実現が困難になってしまうこともある。

　本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、リアルタイム応答性が高くないデバイスであっても、複数のデバイスにより視覚的な演出効果を実現できるようにするものである。

　本技術の第１の側面の情報処理システムは、イベントの複数の各参加者が所持するデバイスと、配信サーバとを有する情報処理システムであって、前記デバイスは、前記イベントの会場における前記参加者の座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記座席ごとの表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出する検出部と、前記アクセス情報に基づいて前記座席識別情報を前記配信サーバに送信し、前記配信サーバから前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を受信する第１の通信部と、前記表示開始時刻となった場合、前記表示パターンの表示を開始させる第１の制御部とを備え、前記配信サーバは、前記デバイスから前記座席識別情報を受信し、前記座席識別情報により示される前記座席の前記表示パターンおよび前記時刻情報を前記デバイスに送信する第２の通信部を備える。

　本技術の第１の側面においては、イベントの複数の各参加者が所持するデバイスと、配信サーバとを有する情報処理システムの前記デバイスでは、前記イベントの会場における前記参加者の座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記座席ごとの表示パターンを取得するためのアクセス情報とが検出され、前記アクセス情報に基づいて前記座席識別情報が前記配信サーバに送信され、前記配信サーバから前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報が受信され、前記表示開始時刻となった場合、前記表示パターンの表示が開始される。また、前記配信サーバでは、前記デバイスから前記座席識別情報が受信され、前記座席識別情報により示される前記座席の前記表示パターンおよび前記時刻情報が前記デバイスに送信される。

　本技術の第２の側面の情報処理装置は、イベントの会場の座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記座席ごとの表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出する検出部と、前記アクセス情報に基づいて前記座席識別情報を配信サーバに送信し、前記配信サーバから前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を受信する通信部と、前記表示開始時刻となった場合、前記表示パターンの表示を開始させる制御部とを備える。

　本技術の第２の側面の情報処理方法またはプログラムは、イベントの会場の座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記座席ごとの表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出し、前記アクセス情報に基づいて前記座席識別情報を配信サーバに送信し、前記配信サーバから前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を受信し、前記表示開始時刻となった場合、前記表示パターンの表示を開始させるステップを含む。

　本技術の第２の側面においては、イベントの会場の座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記座席ごとの表示パターンを取得するためのアクセス情報とが検出され、前記アクセス情報に基づいて前記座席識別情報が配信サーバに送信され、前記配信サーバから前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報が受信され、前記表示開始時刻となった場合、前記表示パターンの表示が開始される。

　本技術の第３の側面の情報処理装置は、イベントの複数の各参加者が所持するデバイスに対して、前記イベントの会場の座席ごとの表示パターンを配信する情報処理装置であって、前記デバイスが前記座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出することで、前記アクセス情報に基づき前記デバイスから送信されてきた前記座席識別情報を受信し、前記座席識別情報により示される前記座席の前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を前記デバイスに送信する通信部を備える。

　本技術の第３の側面の情報処理方法またはプログラムは、イベントの複数の各参加者が所持するデバイスに対して、前記イベントの会場の座席ごとの表示パターンを配信する情報処理装置が、前記デバイスが前記座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出することで、前記アクセス情報に基づき前記デバイスから送信されてきた前記座席識別情報を受信し、前記座席識別情報により示される前記座席の前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を前記デバイスに送信するステップを含む。

　本技術の第３の側面においては、イベントの複数の各参加者が所持するデバイスに対して、前記イベントの会場の座席ごとの表示パターンを配信する情報処理装置において、前記デバイスが前記座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出することで、前記アクセス情報に基づき前記デバイスから送信されてきた前記座席識別情報が受信され、前記座席識別情報により示される前記座席の前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報が前記デバイスに送信される。

視覚的な演出効果について説明する図である。巨大キャンバスシステムの構成例を示す図である。起動Webページの表示について説明する図である。起動Webページの表示について説明する図である。座席カードを用いたWebページの表示について説明する図である。座席ごとの表示パターンの生成について説明する図である。時刻ずれの解消について説明する図である。在席状況に応じた輝度調整について説明する図である。表示の重ね合わせについて説明する図である。表示開始時刻の変更について説明する図である。巨大キャンバスシステムの動作を説明するフローチャートである。巨大キャンバスシステムの動作を説明するフローチャートである。コンピュータの構成例を示す図である。

　以下、図面を参照して、本技術を適用した実施の形態について説明する。

〈第１の実施の形態〉
〈本技術について〉
　本技術は、例えばスマートホンなどの一般的なデバイス（汎用のデバイス）を用いた場合であっても、イベントの会場全体を１つの巨大キャンバスと見立てて、複数のデバイスにより会場で１つの視覚的な演出効果を実現できるようにするものである。

　なお、巨大キャンバスの視覚的な演出を行うイベントとは、コンサートや野球観戦など、どのようなイベントであってもよい。また、イベントが行われる会場（イベント会場）は、球場やコンサートホールなど、どのような会場であってもよい。

　本技術を適用した情報処理システムである巨大キャンバスシステムでは、例えば図１の矢印Q11に示すように、イベントを開催するサービス事業者が巨大キャンバス、すなわち会場全体に表示させる視覚的な演出の表示パターンを予め用意する。

　例えば表示パターンは、イベント開催時におけるシーンごと、つまりイベント内で行われる小イベントごとに用意される。また、シーンごとの表示パターンは、時間とともに変化する、つまり時系列で変化するようにしてもよい。

　矢印Q11に示す例では、所定の１つのシーンの表示パターンは、ある時刻においてイベントの会場全体に１つのハートマークが表示されるパターンとなっている。

　シーンごとの表示パターンのデータとして、例えば会場全体（巨大キャンバス）に視覚的な演出効果として表示される動画像の動画像データなどがサービス事業者により用意される。なお、表示パターンのデータは、動画像データに限らず、静止画像データであってもよいが、以下においては表示パターンのデータは、動画像データであるものとして説明を行う。

　このようにしてサービス事業者により表示パターンのデータ（ファイル）が用意されると、サービス事業者から委託を受けた配信事業者、より詳細には配信事業者により管理される配信サーバは、表示パターンのデータを記憶する。

　また、配信サーバは、記憶している表示パターンに基づいて、イベントの会場の座席ごとの表示パターンのデータ（ファイル）を生成し、各座席に在席している観客が所持するスマートホン等のデバイスへと座席ごとの表示パターンを配信する。

　なお、以下、会場全体の表示パターンを特に全体表示パターンとも称し、座席ごとの表示パターンを特に座席表示パターンとも称することとする。

　例えば全体表示パターンにより、会場全体に１つのハートマークが表示されるとする。この場合、会場におけるハートマークが表示される部分にある座席の座席表示パターンは、ハートマークの色である赤色（赤色の画像）などとされ、ハートマークが表示されない部分にある座席の座席表示パターンは、白色（白色の画像）などとされる。

　配信サーバは、適切なタイミングで全体表示パターンに基づき、各座席について座席表示パターン、より詳細には座席表示パターンの動画像データを生成する。

　また、イベントの会場の各座席には、座席表示パターンを取得するためのアクセス情報である、配信サーバ（配信事業者）により提供される起動WebページのURL（Uniform Resource Locator）と、座席番号とが記述された座席カードが設置されている。

　なお、ここでは、座席カードに座席を一意に識別するための座席識別情報として座席番号が記述されている例について説明するが、座席識別情報は、座席番号に限らず、観客（参加者）の座席を特定することができる情報であれば、どのような情報であってもよい。

　イベントの参加者である観客は、所持しているスマートホン等のデバイスを利用して自身の座席に設置されている座席カードからURL（アクセス情報）や座席番号などの情報を読み取り、読み取った情報を用いて配信サーバから座席表示パターンのデータを取得する。

　そして、イベントが開始されると、各シーンにおいて、観客（参加者）は自身のスマートホン等のデバイスを上にかざす。このとき、スマートホン等のデバイスでは、座席表示パターンが表示（再生）される。

　これにより、１つのデバイスが１つのドット（ピクセル）となり、その結果、会場全体（巨大キャンバス）に全体表示パターンが再現されることになる。すなわち、会場全体が１つの巨大なキャンバスとなり、その巨大キャンバス上に全体表示パターンにより示される絵や文字、模様などの視覚的な演出効果が表示される。

〈巨大キャンバスシステムの構成例〉
　図２は、本技術を適用した情報処理システムである巨大キャンバスシステムの一実施の形態の構成例を示す図である。

　図２に示す巨大キャンバスシステムは、スマートホン１１、サービス事業者装置１２、配信サーバ１３、およびイベントの会場１４を有している。

　また、スマートホン１１乃至配信サーバ１３は、インターネットを介して相互に接続可能となっている。なお、スマートホン１１乃至配信サーバ１３を接続する通信網は、必ずしもインターネットである必要はない。

　会場１４は、例えばロケーションオーナにより管理される野球場やホールなどであり、この会場１４で、サービス事業者によるイベントが開催される。

　この例では会場１４には、一塁席や三塁席など、エリアごとに観客席（座席）が設けられており、各座席には座席カードが設置されている。

　スマートホン１１は、会場１４の座席に在席する複数の各観客（参加者）が所持するデバイス（情報処理装置）であり、イベントの各シーンにおいて、配信サーバ１３から配信された座席表示パターンを表示する。

　なお、ここでは図を見やすくするため、１つのスマートホン１１のみ描かれているが、実際には会場１４内に複数の観客がおり、それらの各観客がスマートホン１１を所持している。また、座席表示パターンを表示するデバイスは、タブレットや携帯電話など、スマートホン１１以外の一般的な（汎用の）ポータブルなデバイスであってもよいが、以下では、スマートホン１１により座席表示パターンの表示が行われるものとして説明を続ける。

　スマートホン１１は、座席カード検出部２１、タッチ入力部２２、ディスプレイ２３、記憶部２４、通信部２５、および制御部２６を有している。

　座席カード検出部２１は、例えばカメラやNFC（Near Field Communication）リーダなどからなり、会場１４の座席（観客席）、より詳細には座席に設置された座席カードに記述されている情報を読み取る（取得する）。

　タッチ入力部２２は、ディスプレイ２３に重畳して設けられたタッチパネルなどからなり、観客（ユーザ）の操作に応じた信号を制御部２６に供給する。ディスプレイ２３は、制御部２６の制御に従って座席表示パターンや起動Webページなどの各種の画像を表示する表示部として機能する。

　記憶部２４は、例えばメモリなどからなり、配信サーバ１３から取得（受信）した座席表示パターンのデータなど、各種のデータを記憶する。通信部２５は、インターネットを介して配信サーバ１３等の外部の装置と通信を行う。

　制御部２６は、スマートホン１１全体の動作を制御する。例えば制御部２６は、通信部２５に通信を行わせることで、配信サーバ１３から座席表示パターンのデータを取得したり、座席表示パターンをディスプレイ２３に表示させたりする。

　サービス事業者装置１２は、イベントを開催するサービス事業者により管理されるサーバ等の情報処理装置であり、配信サーバ１３に全体表示パターンなどを供給する。

　サービス事業者装置１２は、記憶部３１、通信部３２、および制御部３３を有している。

　記憶部３１は、例えばメモリなどからなり、サービスWebページを表示させるためのデータ（表示データ）など、各種のデータを記憶する。

　例えばサービスWebページは、サービス事業者により開催されるイベントなどに関する情報が表示されるWebページである。

　通信部３２は、インターネットを介して配信サーバ１３等の外部の装置と通信を行う。

　制御部３３は、サービス事業者装置１２全体の動作を制御する。例えば制御部３３は、通信部３２を制御して全体表示パターンのデータを配信サーバ１３へと送信させる。

　配信サーバ１３は、配信事業者により管理される情報処理装置であり、スマートホン１１に対して巨大キャンバスでの演出のための座席表示パターン等を配信する。

　配信サーバ１３は、通信部４１、記憶部４２、および制御部４３を有している。

　通信部４１は、インターネットを介してスマートホン１１やサービス事業者装置１２などの外部の装置と通信を行う。

　記憶部４２は、例えばメモリなどからなり、Webページを表示させるためのデータ（表示データ）など、各種のデータを記憶する。

　例えば記憶部４２には、スマートホン１１が座席表示パターンを取得したり、座席表示パターンを表示したりするための起動Webページや、会場１４で開催されるイベントの詳細等が表示されるイベントごとのWebページ（イベントWebページ）の表示データが記憶されている。

　また、例えば記憶部４２は、イベントに関するデータベース（DB（Database））としても機能する。すなわち、記憶部４２（DB）には、全体表示パターン、座席の座標情報、およびイベント情報が格納されている。

　座席の座標情報は、会場１４全体における各座席の位置、つまり会場１４の各座席に対応する巨大キャンバス（全体表示パターン）上の位置を示す座標の情報である。例えば座標情報では、座席番号と、その座席番号の座席に対応する全体表示パターン上の位置を示す座標とが対応付けられている。

　したがって、座標情報を参照することで、各座席において、全体表示パターンとしての動画像上のどのピクセル（位置）の部分を座席表示パターンとして表示させればよいかを特定することができる。

　イベント情報は、会場１４で開催されるイベントに関する情報である。例えばイベント情報には、座席表示パターンの配信開始日時や表示開始日時、イベントにおける各シーンに関する情報などが含まれている。

　制御部４３は、配信サーバ１３全体の動作を制御する。例えば制御部４３は、通信部４１により取得された座席番号や、DBに格納されている各情報に基づいて、座席ごとに座席表示パターンを生成する。

〈起動Webページの表示例〉
　続いて、巨大キャンバスシステムの各部で行われる処理について説明する。

　まず、図３および図４を参照して、スマートホン１１において、ブラウザによりディスプレイ２３に表示される起動Webページの表示の遷移例について説明する。

　イベントの会場１４には、例えばバックスクリーン等の大型表示装置が設置されており、イベント開始前には、例えば図３の矢印Q31に示すように、大型表示装置にイベントに関する通知が表示されている。

　この例では、スマートホン１１により座席カードに記述された情報の読み取りをお願いする旨の通知が大型表示装置に表示されている。

　また、例えば矢印Q32に示すように、観客が会場１４に入場する際には、大型表示装置に表示されている通知と同様の通知のチラシ（印刷物）が観客に対して配布される。

　観客は、自身の座席に着席すると、チラシや大型表示装置の表示に従って、スマートホン１１を自身の座席に設置された座席カードにかざすなどして、座席カードからURLや座席番号などの情報を読み取らせる。

　すると、スマートホン１１には、読み取らせた情報に基づき、例えば矢印Q33に示す起動Webページが表示される。

　この例では、起動Webページには、イベント名や利用規約、イベントへの参加ボタン、イベントWebページへのリンクなどが表示されている。

　スマートホン１１に矢印Q33に示す起動Webページが表示されている状態で、観客が利用規約に同意する操作を行い、参加ボタンを押すと、スマートホン１１は、配信サーバ１３から座席表示パターンを取得する。

　そしてスマートホン１１が座席表示パターンを取得すると、その後、起動Webページの表示は、例えば矢印Q34に示すように更新される。

　矢印Q34に示す例では、起動Webページには、イベントの開始予定時刻が表示されているとともに、イベント内で行われる各小イベント（シーン）の名称と、それらの小イベントにおける座席表示パターンの表示開始時刻（日時）の一覧も表示されている。

　その後、イベント開始前の所定時刻となると、例えば図４の矢印Q41に示すように、会場１４の大型表示装置には、イベント開始予定時刻とともに起動Webページの表示をお願いする旨の通知が表示される。

　観客は、このような大型表示装置の表示に応じて、スマートホン１１を座席に設置された座席カードにかざすなどして、再度、起動Webページを表示させる。これにより、例えば矢印Q42に示す起動Webページが表示される。

　この例では、イベント名とイベントの開始予定時刻とともに、座席表示パターンの表示を開始させる旨の開始ボタンが起動Webページに表示されている。

　また、イベント開始の直前となると、会場１４の大型表示装置には、例えば矢印Q43に示すようにイベント開始予定時刻とともに、イベントが開始されるのでスマートホン１１のディスプレイ２３を上（空）にかざしてほしい旨の通知が表示される。

　観客は、矢印Q42に示した起動Webページが表示された後、イベント開始前の任意のタイミングで起動Webページ上の開始ボタンを押すと、起動Webページの表示は、矢印Q42に示した表示から、矢印Q44に示す表示へと変化する。矢印Q44に示す例では、まもなくイベントが開始される旨の表示がされている。

　その後、イベントが開始されると、会場１４の大型表示装置には、例えば矢印Q45に示すように「イベント実施中」などの任意の表示が適宜、行われる。

　そして、スマートホン１１における起動Webページの表示は、矢印Q44に示した表示から、矢印Q46に示す表示へと変化する。例えば矢印Q46に示す例では、座席表示パターンが表示（再生）されるとともに、イベントが実施中であり、ディスプレイ２３を上（空）にかざしてほしい旨の通知も表示されている。特に、この例では、最初のシーン（小イベント）の座席表示パターンとして赤などの単色の画面が表示されており、例えば座席表示パターンの表示は時間とともに変化する。

　また、小イベント（シーン）の座席表示パターンの表示（再生）が終了すると、まだ次の小イベント（シーン）がある場合には、起動Webページの表示は、矢印Q46に示した表示から、矢印Q47に示す表示へと変化する。

　この例では、起動Webページには、次の小イベント（シーン）の開始予定時刻とともに、イベント内で行われる各小イベントの名称と、それらの小イベントにおける座席表示パターンの表示開始時刻（日時）の一覧も表示されている。

　これに対して、小イベント（シーン）ごとの座席表示パターンの表示が終了し、イベントも終了すると、スマートホン１１における起動Webページの表示は、例えば矢印Q48に示すようになる。この例では、イベントが終了した旨の通知が起動Webページに表示される。

　以上のように、イベント時には、各観客は自身の座席に設置された座席カードに記述された情報をスマートホン１１で読み取って起動Webページを表示させる。このとき、起動Webページにはイベント内のシーンに応じて座席表示パターンが表示され、これにより会場１４全体で巨大キャンバス表示、つまり視覚的な演出効果が実現される。

〈座席カードとURL起動について〉
　次に、座席カードからの情報の読み取りについて説明する。

　例えば図５の左側に示すように、会場１４の各座席には座席カードが設置されており、その座席カードには、座席ごとに一意の座席番号と、起動WebページのURLとを含む起動URLが書き込まれている。

　例えば起動URLは、QR（Quick Response）コード（登録商標）などの任意のコードとして書き込まれていてもよいし、NDEF（NFC Data Exchange Format）などの形式（フォーマット）で書き込まれていてもよい。

　また、異なるイベントであっても、同じ会場１４の同じ座席であれば、その座席の座席カードに書き込まれている起動URLは同じとなっている。すなわち、同じ会場１４であれば、異なるイベントであっても座席ごとの起動URLは共通となっている。

　観客は、スマートホン１１により、自身の座席、より詳細には自身の座席に設置された座席カードから起動URLを読み取る（検出する）。

　例えば起動URLがQRコード（登録商標）により書き込まれている場合、座席カード検出部２１としてのカメラは、座席カードに書き込まれているQRコード（登録商標）を撮影し、その結果得られた画像から起動URLを抽出する。すなわち、QRコード（登録商標）のデコードが行われる。

　また、例えば起動URLがNDEF形式で書き込まれている場合、観客がスマートホン１１で座席カードにタッチすると、座席カード検出部２１としてのNFCリーダは、座席カードと近距離無線通信を行って、座席カードから起動URLを受信（取得）する。

　座席カード検出部２１により起動URLが得られると、図５の中央に示すように、制御部２６は通信部２５を制御して起動URL、すなわち起動WebページのURLに基づき、配信サーバ１３に対して起動Webページの取得要求を行う。このとき、配信サーバ１３には、座席番号も送信される。

　すると、配信サーバ１３からは起動Webページの表示データが送信されてくるので、通信部２５は表示データを受信して制御部２６に供給し、制御部２６は表示データをディスプレイ２３に供給することで起動Webページを表示させる。

　このようにして起動Webページを表示させることで、スマートホン１１は、観客が参加するイベントの座席ごとの座席表示パターンを配信サーバ１３から取得したり、適切なタイミングで座席表示パターンを再生したりすることができるようになる。

　この場合、会場１４の座席ごとの起動URLは、イベントによらず常に同じものとすることができるので、イベントごとに座席カードを設置し直す必要もない。

〈座席表示パターンの生成について〉
　スマートホン１１が座席カードから座席番号を読み出すと、スマートホン１１は、その座席番号に基づき、配信サーバ１３から座席表示パターンを取得することができる。

　以下、図６を参照して、配信サーバ１３において行われる座席表示パターンの生成について説明する。

　図６の左上に示すように、スマートホン１１から配信サーバ１３には、観客の座席の座席番号が供給される。また、スマートホン１１から配信サーバ１３には、必要に応じて、観客が参加するイベントを示すイベントIDも供給されるようにしてもよい。

　配信サーバ１３の記憶部４２には、例えば矢印Q61に示すイベント情報が記憶されている。

　この例では、イベント情報には、イベントID（event_id）、エリア、シーンID（scene_id）、表示パターン、配信開始日時（start_datetime）、表示開始日時（play_datetime）、および配信終了日時（end_datetime）が対応付けられている。

　ここで、エリアとは、会場１４における座席が設けられた各エリアを示しており、この例ではエリアとして一塁席と三塁席とがある。シーンIDは、イベント内における各シーン、すなわち小イベントを識別するID情報である。

　また、イベント情報における表示パターンは、シーンIDにより示されるシーンについてのエリアごとの全体表示パターンとなっている。

　エリアごとの全体表示パターンとは、会場１４（巨大キャンバス）全体に表示させる全体表示パターンのうちのエリアに対応する領域の表示パターンである。したがって、各エリアの全体表示パターンを並べて合成することで、会場１４全体に表示させる全体表示パターンを得ることができる。なお、以下、エリアごとの全体表示パターンを、エリア表示パターンとも称することとする。

　配信開始日時（start_datetime）は、スマートホン１１に対してイベントについての座席表示パターンの配信が開始される年月日および時刻（時間）を示している。

　表示開始日時（play_datetime）は、スマートホン１１においてシーンごとの座席表示パターンの表示（再生）を開始する年月日および時刻を示している。

　配信終了日時（end_datetime）は、スマートホン１１に対するイベントについての座席表示パターンの配信を終了する年月日および時刻を示している。

　また、配信サーバ１３の記憶部４２には、例えば矢印Q62に示す座席の座標情報も記憶されている。この例においては、座標情報では会場１４のエリアごとに、そのエリア内の各座席の座席番号と、座席の位置を示すxy座標系の座標（xy座標）とが対応付けられている。

　配信サーバ１３の制御部４３は、観客についての座席番号、および観客が参加するイベントのイベントIDに基づいて、イベント情報や座標情報を参照して、観客（座席）ごとの座席表示パターンを生成する。

　このとき、制御部４３は、スマートホン１１からイベントIDの指定があった場合には、そのイベントIDがイベント情報に含まれているかを特定する。

　また、制御部４３は、現在の日時が、観客の参加するイベントについての配信開始日時から配信終了日時の間に含まれていること、および座席番号により示される座席がイベント情報に含まれているエリア内に含まれていることも確認する。座席がエリア内に含まれているかの確認には、適宜、座席の座標情報が用いられる。

　このようにして、観客が参加するイベント、および観客の座席があるエリアが特定されると、制御部４３は、イベント情報に基づき、イベント内のシーンごとに座席表示パターンを生成する。

　なお、座席表示パターンは、会場１４全体の全体表示パターンから生成されるようにしてもよいし、エリア表示パターンから生成されるようにしてもよい。

　例えば会場１４全体の全体表示パターンから座席表示パターンを生成する場合、座席の座標情報は、会場１４全体における観客の座席の位置を示す情報（座標）とされる。

　この場合、制御部４３は、座席番号と座標情報から観客の座席の位置に対応する座標を特定する。そして、制御部４３は、イベントのシーンIDに対応する全体表示パターンとしての動画像の各フレームにおける、観客の座席に対応する座標の位置のドット（ピクセル）の色を時系列で連結することで座席表示パターンを生成する。

　このようにして得られた座席表示パターンを再生すれば、全体表示パターンとしての動画像の各フレームにおける、観客の座席に対応する座標の位置の色が時系列で表示されることになる。

　これに対して、エリア表示パターンから座席表示パターンを生成する場合、例えば座席の座標情報は、会場１４全体における観客の座席の位置を示す情報であってもよいし、会場１４のエリア内における観客の座席の位置を示す情報（座標）であってもよい。

　この場合、制御部４３は、座席番号と座標情報から、エリア表示パターンとしての動画像における、観客の座席の位置に対応するドットを特定する。そして制御部４３は、その特定結果に基づき、イベントのシーンIDに対応するエリア表示パターンとしての動画像の各フレームにおける、観客の座席の位置に対応するドットの色を時系列で連結することで座席表示パターンを生成する。

　制御部４３は、観客が参加するイベントのシーンごとに座席表示パターンを生成する。

　例えば、図６に示す例では「シーン1-1」および「シーン1-2」について、座席表示パターンが生成されている。

　制御部４３は、イベント内に含まれる１または複数の各シーンの座席表示パターンと、各シーンにおける表示開始日時（play_datetime）とを含むシーンリストを生成する。シーンリストは、各シーンの座席表示パターンと表示開始日時のリストである。

　制御部４３は、このようにして生成したイベントについての座席（座席番号）ごとのシーンリストを、通信部４１によりスマートホン１１へと送信させる。

　以上のようなシーンリストをイベント開始前に生成し、各観客のスマートホン１１へと供給しておけば、スマートホン１１では、各シーンの開始時に配信サーバ１３との通信を行うことなく、座席表示パターンを表示（再生）することができる。

　したがって、スマートホン１１などのリアルタイム応答性が高くないデバイスを用いた場合であっても、複数のデバイスにより、巨大キャンバスでの視覚的な演出効果を実現することができる。

　しかも、スマートホン１１と配信サーバ１３との通信では、一般的な通信網であるインターネットを利用することができ、巨大キャンバスシステムを構成するスマートホン１１や配信サーバ１３、サービス事業者装置１２なども一般的な（汎用の）デバイスとすることができる。換言すれば、専用の設備やデバイスを必要とせずに巨大キャンバスシステムを実現することができる。

〈時刻ずれの解消について〉
　スマートホン１１では、配信サーバ１３から取得し、記憶部２４に記憶しておいたシーンリストに基づいて、各シーンにおいて座席表示パターンが表示される。

　このとき、シーンごとの座席表示パターンの表示開始の時刻は、シーンリストに含まれているシーンごとの表示開始日時（play_datetime）により示される時刻である。

　この場合、スマートホン１１と、配信サーバ１３との間、換言すれば、スマートホン１１と他のスマートホン１１との間で時刻にずれがあると、各スマートホン１１での座席表示パターンの表示のタイミングにずれが生じてしまう。

　そこで、各スマートホン１１での座席表示パターンの表示タイミングを揃えるために、各スマートホン１１では、時刻ずれΔｄが求められ、その時刻ずれΔｄの分だけシーンごとの表示開始日時（play_datetime）が補正される。すなわち、時刻ずれΔｄの分だけ、座席表示パターンの表示開始のタイミングが補正される。

　時刻ずれΔｄは、スマートホン１１と配信サーバ１３との間の時刻のずれ量を示す情報であり、時刻ずれΔｄの計測には、時刻のずれ量の計測のためのWebAPI（Application Programming Interface）が用いられる。

　具体的には、例えば図７に示すように、スマートホン１１（通信部２５）と配信サーバ１３（通信部４１）とがWebAPIによる通信を行い、要求や応答の時刻に基づいて時刻ずれΔｄが算出される。

　図７の例では、まずスマートホン１１が時刻Tc1にWebAPIの呼び出し、すなわち要求（リクエスト）の送信を行い、配信サーバ１３は、スマートホン１１からの要求を時刻Ts1に受信したとする。

　ここで、時刻Tc1から時刻Ts1の間における時間dt1および時間dt2は、DNS（Domain Name System）・ネットワーク経路解決のための処理時間、およびネットワーク通信時間（アップロード時間）である。

　配信サーバ１３の制御部４３は、スマートホン１１からリクエスト（要求）を受信すると、WebAPI、すなわち要求されたプログラムを起動させ、リクエストに対応する応答（レスポンス）を生成し、通信部４１により応答をスマートホン１１へと送信させる。

　この例では、時刻Ts2は、配信サーバ１３側でのプログラムの起動時刻を示しており、時刻Ts3は配信サーバ１３側での応答時刻、つまり応答の送信時刻を示している。

　また、時刻Ts2から時刻Ts3までの間における時間dt3および時間dt4は、配信サーバ１３側でのプログラムの起動時間、およびプログラムによる処理時間を示している。

　時刻Ts3に応答が送信されると、スマートホン１１の通信部２５は、時刻Tc2に配信サーバ１３からの応答（レスポンス）を受信する。このとき、時刻Ts3から時刻Tc2までの時間dt5が、応答の送信に要するネットワーク通信時間（ダウンロード時間）である。

　配信サーバ１３から送信される応答（レスポンス）には、上述の時刻Ts1および時刻Ts3が含まれている。

　そのため、スマートホン１１の制御部２６では、スマートホン１１側における送受信の各時刻、すなわち時刻Tc1および時刻Tc2と、応答に含まれている時刻Ts1および時刻Ts3とに基づいて、スマートホン１１と配信サーバ13との間の片道分の通信時間Δｔを求めることができる。

　通信時間Δｔは、スマートホン１１と配信サーバ１３との間のアップロード時間とダウンロード時間の平均を求めることで得られる。すなわち、制御部２６は、次式（１）を計算することで、通信時間Δｔを算出する。

　また、制御部２６は通信時間Δｔと、時刻Tc2および時刻Ts3とに基づいて、次式（２）を計算することで、時刻ずれΔｄを算出する。

　このように、スマートホン１１では、WebAPIにより時刻ずれΔｄを得ることができるが、１回目のWebAPIの呼び出しでは、上述の時間dt1のぶれが大きい。

　そこでスマートホン１１は、図７に示すようにWebAPIの呼び出しを２回以上行い、２回目以降のWebAPIの呼び出しで式（１）および式（２）により時刻ずれΔｄを算出する。

　時刻ずれΔｄが得られると、スマートホン１１の制御部２６は、シーンリストに含まれるシーンの表示開始日時（play_datetime）、すなわち座席表示パターンの表示開始時刻に、時刻ずれΔｄを加算して得られる時刻（以下、表示開始時刻T’とも称する）を求める。そして、制御部２６は、表示開始時刻T’となったタイミングで座席表示パターンの表示（再生）を開始する。

　このようにすることで、各スマートホン１１での時刻のずれを解消し、全スマートホン１１での座席表示パターンの表示のタイミングを揃えることができる。

〈在席状況に応じた輝度調整について〉
　各スマートホン１１が座席ごとの座席表示パターンを表示し、会場１４全体で１つの視覚的な演出効果を実現する場合、会場１４で空席があるときには、その空席があるエリア周辺における座席表示パターンの輝度が不足してしまう可能性がある。

　また、配信サーバ１３は、各スマートホン１１に対して座席表示パターンの配信を行うことから、会場１４における各座席の在席状況を把握することが可能である。

　そこで、在席状況を鑑みて、適宜、空席近傍にある座席のスマートホン１１のディスプレイ２３の輝度、すなわち座席表示パターンの輝度を上げることで、空席を含む区画全体での輝度を補完するようにしてもよい。

　そのような場合、配信サーバ１３は、スマートホン１１に対して、座席ごとの座席表示パターンに加えて、周囲の在席状況を示す在席状況情報も供給する。

　特に、配信サーバ１３は、各座席について、座席周辺の在席状況が変化したときには、座席に対応するスマートホン１１に対して、周囲の座席についての最新の在席状況情報を通知（送信）する。

　スマートホン１１の制御部２６は、配信サーバ１３から受信した在席状況情報に基づいて、座席表示パターンを表示するディスプレイ２３の輝度を決定し、決定した輝度で座席表示パターンを表示させる。

　なお、ここでは、スマートホン１１に対して周囲の在席状況を示す在席状況情報を送信する例について説明するが、在席状況情報として、スマートホン１１が座席表示パターンを表示するときのディスプレイ２３の輝度値または輝度値の調整値を通知するようにしてもよい。すなわち、在席状況情報は、参加者の周囲の在席状況に応じてディスプレイ２３の輝度調整を行うことができる情報であれば、どのような情報であってもよい。

　図８に、在席状況に応じた輝度調整の具体的な例を示す。

　この例では、図中、中央上側に示すように、空席が発生する場合、その空席の四方の座席、つまり空席となっている座席に対して前後左右に隣接する各座席のスマートホン１１においては、ディスプレイ２３（座席表示パターン）の輝度が１ポイントだけ増加される。

　また、図中、中央下側に示すように、自身の座席の前後左右、すなわち四方の座席がいずれも空席である場合、自身のスマートホン１１においては、ディスプレイ２３（座席表示パターン）の輝度が１ポイントだけ増加される。

　なお、上記の２つの条件など、自席でのディスプレイ２３（座席表示パターン）の輝度が増加となる条件が複数あり、それらの条件のうちの２以上の条件が満たされる場合には、満たされる条件の分だけ輝度が増加するようにしてもよい。その他、条件ごとに輝度が増加するポイント数が異なるようにしてもよいし、条件に応じて輝度が減少するような輝度調整が行われるようにしてもよい。

　配信サーバ１３は、観客の会場１４への入場が開始された後などの適切なタイミングで、各座席の観客のスマートホン１１への座席表示パターンの配信状況に基づいて、会場１４全体における在席状況の監視を開始する。

　そして、配信サーバ１３は、監視の結果、在席状況が変化したエリアがあると、そのエリア内の座席の観客のスマートホン１１に対して、エリアにおける在席状況を示す在席状況情報を通知（プッシュ通知）する。ここでいうエリアは、例えばディスプレイ２３（座席表示パターン）の輝度調整が必要な座席からなるエリアである。

〈表示パターンの変更について〉
　スマートホン１１では、事前に配信サーバ１３から取得した座席表示パターンが記憶部２４に記憶され、表示開始のタイミングとなると、シーンごとの座席表示パターンが読み出されてディスプレイ２３に表示される。

　この場合、シーンの開始前や開始後において、会場１４の一部の区画、つまり全体表示パターンにおける一部の領域に絵柄等の変更があったときには、その区画にある座席に対応するスマートホン１１にのみ変更後の座席表示パターンを配信することが可能である。

　全体表示パターンの一部の変更の具体的な例を図９に示す。

　例えば、図９の矢印Q91に示すように、所定のシーンの表示開始日時（play_datetime）、すなわち座席表示パターンの表示開始時刻に、時刻ずれΔｄを加算して得られる表示開始時刻T’となり、各スマートホン１１で座席表示パターンの表示が開始されたとする。

　この場合、各観客は、自身が所持しているスマートホン１１のディスプレイ２３を上（空）に掲げており、これにより会場１４全体で矢印Q92に示す絵柄の演出（画像）が表示されているとする。

　このとき、イベントの主催者であるサービス事業者や、イベントに出演しているプレイヤ（演者）が全体表示パターンの一部分の変更を指示したとする。

　そのような場合、矢印Q93に示すようにサービス事業者やプレイヤの指示に応じて、サービス事業者のサービス事業者装置１２から配信サーバ１３を介して、変更部分に対応する追加の表示パターン（以下、追加表示パターンとも称する）がスマートホン１１に供給される。

　追加表示パターンは、例えば座席表示パターンと同様に座席ごとの動画像などとされ、会場１４（巨大キャンバス）における表示パターンの変更がある区画内の座席に対応するスマートホン１１にのみ配信される。

　より詳細には、追加表示パターンとともに、その追加表示パターンの表示開始日時、すなわち表示開始時刻を示す情報もスマートホン１１に配信される。

　この例では、矢印Q92に示した全体表示パターンに対して、矢印Q93の部分に示したハートマークを追加する変更が行われている。

　そのため、ハートマークが表示される区画内のスマートホン１１に対して、ハートマークにおける座席（スマートホン１１）の位置に対応するピクセルを表示させるための追加表示パターンが生成され、スマートホン１１へと配信（送信）される。

　追加表示パターンを受信したスマートホン１１は、矢印Q94に示すように、受信した追加表示パターンの表示開始時刻に時刻ずれΔｄを加算して得られる時刻となると、追加表示パターンの表示を開始する。これにより、会場１４全体（巨大キャンバス）では、例えば矢印Q95に示す絵柄の演出（画像）が表示される。

　追加表示パターンの表示にあたっては、例えば追加表示パターンのデータである動画像データに含まれている透過情報に応じて、上書き表示（表示の変更）または重ね合わせ表示の何れかが行われる。

　透過情報は、動画像の色のフォーマットにおいて指定される、動画像（ピクセル）の色が透過色（透明色）であるか否かを示す情報、より詳細には透明度を示す情報である。

　追加表示パターンにより表示される色が透明色でない場合には上書き表示が行われる。

　上書き表示では、これまで表示されていた座席表示パターンに代えて、追加表示パターンがディスプレイ２３に表示される。すなわち、ディスプレイ２３の表示が座席表示パターンから追加表示パターンに変更される。

　これに対して、追加表示パターンにより表示される色が透明色である場合には重ね合わせ表示が行われる。

　重ね合わせ表示では、ディスプレイ２３上の座席表示パターンに対して、追加表示パターンが重畳表示される。すなわち、制御部２６は座席表示パターンに重畳させて追加表示パターンを表示させることで、座席表示パターンと追加表示パターンを同時に表示させる。

　このようにして追加表示パターンの表示が行われ、追加表示パターンとしての動画像の再生（表示）が終了すると、その後は、もとの座席表示パターンのみが表示される。

　例えば、表示パターンに基づく会場１４全体（巨大キャンバス）における表示（絵柄）が矢印Q92に示した状態から、追加表示パターンの表示により矢印Q95に示した状態となったとする。

　その後、追加表示パターンの表示が終了すると、会場１４全体（巨大キャンバス）における表示（絵柄）は、矢印Q95に示した状態から矢印Q96に示す状態へと変化する。すなわち、もとの全体表示パターンに基づく表示へと戻される。

　このような追加表示パターンを用いることで、会場１４全体における通信量を少なく抑えつつ柔軟に全体表示パターンの変更や追加を行うことができる。

〈表示開始時刻の変更について〉
　イベントの開催時には、イベント自体やイベント内での各シーン（小イベント）の開始時刻が変更されることもある。

　そこで、例えば座席表示パターンの表示開始を管理する自動開始情報（auto_ready）や、変更後の表示開始日時（play_datetime）のプッシュ通知などを利用して、簡単に表示開始時刻を変更できるようにしてもよい。

　例えば自動開始情報は、座席表示パターンの自動表示準備の有無、つまり座席表示パターンの表示の準備を自動的に開始するか否かを示すフラグ情報などとされる。座席表示パターンの表示の準備では、例えば図４の矢印Q42に示した起動Webページの表示などが行われる。以下、スマートホン１１側において座席表示パターンの表示の準備を開始する時刻、より詳細には準備を開始する日時を準備開始日時（ready_datetime）と称する。

　また、以下では、自動開始情報がオンとなっている、つまり自動開始情報がオンを示す情報であるときには、準備開始日時（ready_datetime）となると、スマートホン１１側で自動的に座席表示パターンの表示の準備が開始されるものとして説明を行う。この場合、自動開始情報がオフとなっているときには、準備開始日時（ready_datetime）となってもスマートホン１１側では座席表示パターンの表示の準備は開始されない。

　座席表示パターンの表示開始時刻の変更の具体的な例を図１０に示す。

　例えば、図１０の左側に示す起動Webページがスマートホン１１に表示されているとする。

　この例では、イベント、すなわち最初のシーンの開始時刻は「19：00」となっており、自動スタート、つまり自動開始情報はオフとなっている。

　このような状態で、イベントの開始時刻が「19：01」に変更となり、イベントの開始３分前に、表示開始日時（play_datetime）を「19：01」に変更（更新）し、自動開始情報をオンにする準備開始通知が配信サーバ１３からスマートホン１１に送信されたとする。

　すると、スマートホン１１は、図中、中央に示すように、準備開始通知に応じてイベント（シーン）の表示開始日時（play_datetime）を「19：00」から「19：01」に更新するとともに、自動開始情報をオンとする。なお、準備開始通知の到達時間（受信時刻）は、スマートホン１１ごとに異なる。また、準備開始通知には準備開始日時（ready_datetime）等が含まれていてもよい。

　スマートホン１１では、自動開始情報（自動スタート）がオンとなっているので、準備開始日時（ready_datetime）となると、例えば図４の矢印Q42に示した、開始ボタンが設けられた起動Webページが自動的に表示される。そして、ユーザが開始ボタンを押下し、変更後の表示開始日時「19：01」、より詳細には時刻ずれΔｄを考慮した更新後の表示開始時刻T’となると、図中、右側に示すように座席表示パターンの表示が開始される。

　このように、準備開始通知を利用することで、シーンの開始時刻の変更に対して柔軟に対応することができる。

　以上のような巨大キャンバスシステムは、特に以下のような特徴を有している。

（特徴F1）
　リアルタイム応答性が高くないデバイスであっても、一般的な設備で巨大キャンバスを表示させることができる。

　巨大キャンバスシステムでは、会場１４の座席ごと、すなわち座席番号ごとに時系列で表示を変化させる座席表示パターンが事前にスマートホン１１に配信される。また、指定された表示開始日時（play_datetime）に座席表示パターンの表示が開始される。

　そのため、座席表示パターンの表示時にはインターネット等のネットワークを介した通信が不要であり、リアルタイム応答性が高くないデバイスを用いた場合でも、デバイスごとの表示のずれを生じさせることなく、巨大キャンバス全体に視覚的な演出効果を表示させることができる。

（特徴F2）
　同じ座席（座席ごとの固定の起動URL）であっても、日にちや時間ごとに異なるイベントの表示パターンを配信することができる。

　起動URLにより起動される起動WebページのCookieには、予めイベントのイベントID（event_id）が設定されるようになされている。また、起動WebページのCookieにイベントの開始予定時刻（参加予定時刻）などのイベントに関する情報も設定されるようにしてもよい。

　このようにすることで、スマートホン１１によりダウンロードされる座席表示パターンをサービス事業者が限定したり選択したりすることができる。すなわち、同じ起動URLであっても、イベント自体やイベントの開催日時（日にちや時間帯）ごとに、適切な座席表示パターンを選択的に配信することができる。

　また、本技術では、このようなCookieの設定を行わなくても、座席カードから読み出した座席番号を用いてイベント自体やイベントの開催日時ごとに、適切な座席表示パターンの配信を実現することができる。

（特徴F3）
　配信対象のエリアを限定することで、ネットワーク帯域が狭い場合であっても表示パターンの表示に関する調整を行うための情報（表示パターン調整情報）を確実に通知することができる。

　表示パターン調整情報は座席ごとに生成されて通信部４１により会場１４内の一部または全部のスマートホン１１に送信（配信）される。また、通信部２５により表示パターン調整情報を受信したスマートホン１１の制御部２６は、表示パターン調整情報に基づき座席表示パターンの表示に関する調整を行う。

　ここでいう表示パターン調整情報とは、例えば図９を参照して説明した追加表示パターンや、図８を参照して説明した在席状況情報、図１０を参照して説明した準備開始通知などである。

　例えば、事前の表示パターンはそのままとして、追加や変更をしたいエリアに限定してスマートホン１１に対する追加表示パターンや在席状況情報の配信を行えば、追加変更時における会場１４全体における通信量を低く抑えることができる。

　追加表示パターンを利用すれば、予め決められた時間に座席表示パターンを表示するだけでなく、イベント主催者であるサービス事業者などの意思で、スマートホン１１に表示される座席表示パターンの追加、変更が可能である。

　この場合、事前に配信した座席表示パターンに加えて、特定のエリア（区画）に限定して、追加表示パターンが配信され、上述の上書き表示または重ね合わせ表示が行われる。

　なお、スマートホン１１に対するインプット、つまり観客によるタッチ入力部２２への操作に応じて、追加表示パターンが生成されたり、追加表示パターンの表示が行われたりしてもよい。

　また、在席状況情報を利用すれば、会場１４に空席がある場合であっても、その空席の周囲の座席のスマートホン１１において在席状況情報に基づき輝度調整を行うことで、空席周辺における輝度不足の発生を抑制することができる。

　この場合、各座席の隣の在席状況に応じて、特定のエリア（区画）に限定して、スマートホン１１のディスプレイ２３、つまり座席表示パターンの輝度を上下させるための在席状況情報が通知（伝達）される。

　表示パターン調整情報として、図１０を参照して説明した準備開始通知を利用する場合、事前に配信した座席表示パターンはそのまま利用し、変更後の表示開始日時や自動開始情報のみを通知することで、会場１４全体における通信量を低く抑えることができる。

　このような準備開始通知を利用すれば、イベントやシーンの開始時間の急な変更に対応することができる。

　このとき、事前に配信した座席ごとの座席表示パターンはそのままとし、変更後の表示開始日時や自動開始情報のみが通知されるが、スマートホン１１ごとの通信タイムラグを想定して、変更後の表示開始日時（表示開始時刻）に対して最大タイムラグ時間の前までに通知が行われる。

〈巨大キャンバスシステムの各部の動作について〉
　続いて、図１１および図１２のフローチャートを参照して、巨大キャンバスシステムの各部の動作について説明する。

　まず、図１１のフローチャートを参照して、イベントの開始前に、巨大キャンバスシステムの各部により行われる処理について説明する。

　ロケーションオーナからサービス事業者に対して、会場１４（ロケーション）の利用が許可されると、ステップＳ１１においてサービス事業者装置１２は、イベント登録を行う。

　すなわち、サービス事業者装置１２の制御部３３は、サービス事業者により管理される他の装置から取得した情報などに応じて、開催されるイベントに関するイベント情報を生成する。なお、イベント情報の生成は他の装置により行われ、サービス事業者装置１２が外部の装置等からイベント情報を取得するようにしてもよい。

　例えばイベント情報には、以下に示す情報が含まれている。

（イベント情報）
　イベントID（event_id）
　イベント名（event_name）
　配信開始日時（start_datetime）
　配信終了日時（end_datetime）
　認可トークン要否情報（require_token）
　エリアごとのシーンリスト（scene_list）

　配信開始日時（start_datetime）および配信終了日時（end_datetime）は、イベントについての座席表示パターンの配信開始および配信終了の日時を示す時刻情報である。

　認可トークン要否情報（require_token）は、スマートホン１１が座席表示パターンをダウンロードする際に、認可トークンによる認証が必要であるか否かを示すフラグ情報である。例えば認可トークン要否情報の値が「true」である場合、認証が必要であることを示しており、認可トークン要否情報の値が「false」である場合、認証が不要であることを示している。

　また、エリアごとのシーンリスト（scene_list）には、例えば以下に示す情報が含まれている。

（エリアごとのシーンリスト）
　シーンID（scene_id）
　シーン名（scene_name）
　準備開始日時（ready_datetime）
　表示開始日時（play_datetime）
　自動開始情報（auto_ready）
　エリア表示パターン（pixels）

　シーンIDはシーンを識別するID情報である。準備開始日時（ready_datetime）は、スマートホン１１側においてシーンの座席表示パターンの表示の準備を開始する日時、より詳細には準備を開始する日時を示す時刻情報である。

　表示開始日時（play_datetime）は、実際にシーンの座席表示パターンの表示を開始すべき日時、より詳細には表示を開始すべき日時（表示開始時刻）を示す時刻情報である。

　エリアごとのシーンリストには、これらのシーンID、シーン名、準備開始日時、表示開始日時、自動開始情報、およびエリア表示パターンがシーンごとに、すなわちシーンの数だけ含まれている。なお、自動開始情報はシーンごとに用意されてもよいし、全シーン共通で１つの自動開始情報が用意されてもよい。

　また、イベント情報には、上述のイベントID、イベント名、配信開始日時、配信終了日時、認可トークン要否情報、エリアごとのシーンリストに加えて、図６の例のように、一塁席や三塁席などのエリアを示す情報も含まれるようにしてもよい。

　その他、イベント情報にイベントごとのWebページであるイベントWebページのURL（以下、イベントWebページURLとも称する）が含まれているようにしてもよい。イベントWebページは、図２を参照して説明したように、配信サーバ１３により供給される。

　サービス事業者装置１２の制御部３３は、イベント情報を生成すると、そのイベント情報を通信部３２に供給して配信サーバ１３へと送信させ、配信サーバ１３に対してイベント登録を要求する。

　すると、配信サーバ１３の通信部４１は、サービス事業者装置１２から送信されてきたイベント情報を受信して制御部４３に供給する。

　また、制御部４３は、サービス事業者装置１２からのイベント登録の要求に応じて、通信部４１から供給されたイベント情報を記憶部４２に供給して記憶させることで、イベントの登録を行う。

　なお、エリア表示パターンを含むイベント情報をサービス事業者のサービス事業者装置１２側で生成して配信サーバ１３に供給してもよいが、エリア表示パターンはサービス事業者装置１２側ではなく配信サーバ１３側で生成されるようにしてもよい。

　そのような場合、サービス事業者装置１２から配信サーバ１３には、イベント登録の要求時には、エリア表示パターンの含まれていないイベント情報と、全体表示パターンとが送信される。

　配信サーバ１３の制御部４３は、受信した全体表示パターンと、記憶部４２に記憶されている座席の座標情報とに基づいて、全体表示パターンから各エリアに対応する領域を抽出することで、エリアごとにエリア表示パターンを生成する。そして、制御部４３は、生成したエリア表示パターンをイベント情報に格納し、得られたイベント情報と全体表示パターンを記憶部４２に供給して記憶させる。

　記憶部４２にイベント情報が記憶されると、制御部４３は、登録したイベントについての認可トークンを生成し、イベント情報に含まれているイベントID（event_id）と、生成した認可トークンとを通信部４１に供給する。

　ステップＳ１２において、配信サーバ１３の通信部４１は、制御部４３から供給されたイベントIDおよび認可トークンを、イベント登録の要求に対する応答としてサービス事業者装置１２に送信する。

　サービス事業者装置１２の通信部３２は、配信サーバ１３から送信されてきたイベントIDおよび認可トークンを受信して制御部３３に供給する。制御部３３は、通信部３２から供給されたイベントIDと認可トークンを対応付けて記憶部３１に供給し、記憶させる。

　以上のようにしてイベントの登録が行われると、その後、観客は適切なタイミングでスマートホン１１によりサービス事業者装置１２にアクセスしてサービスWebページを表示させ、イベントID（event_id）や認可トークンの設定等を行う。すなわち、以下において説明するステップＳ１３乃至ステップＳ１７の処理が行われる。

　なお、これらのステップＳ１３乃至ステップＳ１７の処理は、イベント登録後、イベント開始までの任意のタイミングで行われればよい。また、ステップＳ１３乃至ステップＳ１７の処理は、イベント情報に含まれている認可トークン要否情報（require_token）の値が「true」である場合、すなわちイベント当日に認可トークンによる認証が必要な場合にのみ行われる。

　ステップＳ１３において、スマートホン１１の制御部２６は、観客（参加者）の操作に応じてタッチ入力部２２から供給される信号に応じて、サービスWebページの表示要求をサービス事業者装置１２に対して行う。

　具体的には、制御部２６は、サービスWebページの表示要求を通信部２５に供給し、その表示要求をサービス事業者装置１２へと送信させる。

　すると、サービス事業者装置１２の通信部３２は、スマートホン１１からの表示要求を受信して制御部３３に供給する。

　ステップＳ１４においてサービス事業者装置１２の制御部３３は、要求されたサービスWebページの表示データをスマートホン１１へと送信させるとともに、リダイレクトの指示（要求）を行う。

　すなわち、制御部３３は、通信部３２から供給された表示要求に応じて、記憶部３１からサービスWebページの表示データを読み出すとともに、観客が参加するイベントについて、記憶部３１からイベントID（event_id）と認可トークンを読み出す。

　制御部３３は、読み出したサービスWebページの表示データ、イベントID、および認可トークンを通信部３２に供給してスマートホン１１へと送信させるとともに、スマートホン１１に対してリダイレクトの実行を指示する。

　スマートホン１１では、通信部２５はサービス事業者装置１２から送信されてきたサービスWebページの表示データ、イベントID、および認可トークンを受信して制御部２６に供給する。すると、制御部２６は、ブラウザを起動させ、通信部２５から供給された表示データをディスプレイ２３に供給することで、ディスプレイ２３にサービスWebページを表示させる。

　また、ステップＳ１５においてスマートホン１１の制御部２６は、サービス事業者装置１２からの指示に応じてリダイレクトを行う。

　すなわち、制御部２６は、ステップＳ１４の処理で受信されたイベントID（event_id）と認可トークンを通信部２５に供給し、それらのイベントIDと認可トークンを、サービス事業者装置１２により指定された配信サーバ１３へと送信するとともに起動Webページの表示を要求する。換言すれば、スマートホン１１は、サービス事業者装置１２により指定された起動WebページのURLへとアクセスする。

　配信サーバ１３の通信部４１は、スマートホン１１から送信されてきたイベントIDと認可トークンを受信して制御部４３に供給する。

　また、制御部４３は、スマートホン１１の要求に応じて、記憶部４２から起動Webページの表示データを読み出すとともに、読み出した起動Webページの表示データと、イベントIDおよび認可トークンとを通信部４１に供給する。

　ステップＳ１６において通信部４１は、制御部４３から供給された起動Webページの表示データ、イベントID、および認可トークンをスマートホン１１へと送信する。

　スマートホン１１の通信部２５は、配信サーバ１３から送信されてきた起動Webページの表示データ、イベントID、および認可トークンを受信して制御部２６に供給する。すると、制御部２６は、通信部２５から供給された表示データをディスプレイ２３に供給し、ディスプレイ２３にリダイレクト先である起動Webページを表示させる。

　ステップＳ１７において制御部２６は、通信部２５から供給されたイベントID（event_id）と認可トークンを記憶部２４に供給して記憶させる。すなわち、記憶部２４では、起動WebページのCookieファイル内にイベントIDと認可トークンが記憶される。

　このようにしてスマートホン１１では、起動WebページのCookieファイル内にイベントIDと認可トークンが記憶される。すなわちCookie設定が行われる。

　このようにすることで、以降において、観客がスマートホン１１で起動Webページを表示させたときに、観客が参加するイベントについて、適切に認可トークンによる認証を行ったり、座席表示パターンをダウンロードしたりすることができるようになる。

　また、イベント開催の当日となり、観客が会場１４に入場すると、スマートホン１１と配信サーバ１３との間で、以下のステップＳ１８乃至ステップＳ２８の処理が行われる。

　例えば観客が会場１４の自身の席に座ると、観客は、例えば図３を参照して説明したように、会場１４内の大型表示装置の表示や、配布されたチラシに従って、スマートホン１１を座席カードにかざす。

　すると、スマートホン１１の座席カード検出部２１は、図５を参照して説明したように、座席カードから起動URLを読み取り、制御部２６へと供給する。

　ステップＳ１８において制御部２６は、ブラウザを起動させるとともに、座席カード検出部２１により読み取られた起動URLに基づいて、配信サーバ１３に対して起動Webページの表示を要求する。

　すなわち、制御部２６は、座席カードから読み取られた起動URLから座席番号と起動WebページのURLを抽出し、抽出した座席番号を通信部２５に供給して配信サーバ１３へと送信させる。この場合、起動URLから抽出された起動WebページのURLへのアクセスが行われる。

　なお、ステップＳ１８では、起動WebページのURLに基づき、座席番号だけでなく、起動WebページのCookieファイル内にあるイベントID（event_id）も配信サーバ１３に送信されるようにしてもよい。

　配信サーバ１３の通信部４１は、スマートホン１１から送信されてきた座席番号を受信し、制御部４３に供給する。このとき、座席番号とともにイベントIDも受信された場合には、そのイベントIDも制御部４３に供給される。

　ステップＳ１９において制御部４３は、記憶部４２に記憶されている各イベントのイベント情報に含まれている配信開始日時（start_datetime）と配信終了日時（end_datetime）に基づいて、スマートホン１１に対応する観客が参加しているイベントを検索する。

　具体的には、制御部４３は、現在の日時（時刻）がイベント情報に含まれている配信開始日時と配信終了日時の間の日時となっているイベントを特定し、その特定されたイベントが観客の参加しているイベントであるとする。

　なお、スマートホン１１からイベントIDを受信した場合には、そのイベントIDと同じものがイベント情報に含まれているイベントが、観客の参加しているイベントであるとされる。

　制御部４３は、観客の参加しているイベントを特定すると、そのイベントのイベント情報に含まれている認可トークン要否情報（require_token）に基づき、認可トークンによる認証の要否を特定する。

　例えば認可トークン要否情報の値が「true」であり、認証が必要であるとされた場合、以下のステップＳ２０乃至ステップＳ２２の処理が行われる。

　すなわち、制御部４３は、観客の参加しているイベントのイベント情報に含まれているイベントID（event_id）とイベント名（event_name）を読み出す。また、制御部４３は、スマートホン１１からの要求に応じて、記憶部４２から起動Webページの表示データも読み出す。

　ステップＳ２０において制御部４３は、読み出したイベントID、イベント名、および起動Webページの表示データを通信部４１に供給してスマートホン１１に送信させるとともに、スマートホン１１に対して認可トークンの送信を要求する。

　なお、認可トークン要否情報の値が「false」であり、認証が必要ない場合には、ステップＳ２０ではイベントID、イベント名、および起動Webページの表示データの送信は行われるが、認可トークンの送信の要求は行われず、その後のステップＳ２１およびステップＳ２２の処理も行われない。

　配信サーバ１３からイベントID等が送信されると、スマートホン１１の通信部２５は、配信サーバ１３から送信されてきたイベントID、イベント名、および起動Webページの表示データを受信して制御部２６に供給する。

　また、制御部２６は、通信部２５から供給された表示データをディスプレイ２３に供給して起動Webページを表示させる。これにより、ディスプレイ２３には、例えば図３の矢印Q33に示した画面が起動Webページとして表示される。このとき、起動Webページでは、例えば受信されたベント名（event_name）や参加ボタンなどが表示される。

　また、例えば起動Webページ上の参加ボタンが押されると、制御部２６は、配信サーバ１３からの要求に応じて、記憶部２４に記憶されている起動WebページのCookieファイルから、配信サーバ１３から受信したイベントIDと同じイベントIDに対応付けられている認可トークンを読み出す。そして制御部２６は、イベントID（event_id）と、読み出した認可トークンとを通信部２５に供給し、配信サーバ１３への送信を指示する。

　ステップＳ２１において通信部２５は、制御部２６から供給されたイベントIDおよび認可トークンを配信サーバ１３に送信する。

　配信サーバ１３の通信部４１は、スマートホン１１から送信されてきたイベントIDおよび認可トークンを受信して制御部４３に供給する。

　ステップＳ２２において制御部４３は、通信部４１から供給された認可トークンの検証を行う。認可トークンの検証により、観客が正当なイベントの参加者である、換言すれば適切な座席表示パターンの要求者であることの認証が行われる。

　正当なイベント参加者であると認証されると、その後、制御部４３は、イベントIDと座席番号の組み合わせに対して一意な観客（スマートホン１１）のID情報（uuid）を生成し、通信部４１に供給する。

　ステップＳ２３において通信部４１は、制御部４３から供給されたID情報（uuid）をスマートホン１１に送信する。

　スマートホン１１の通信部２５は、配信サーバ１３から送信されてきたID情報（uuid）を受信して制御部２６に供給し、制御部２６は通信部２５から供給されたID情報を記憶部２４に供給して記憶させる。

　また、ステップＳ２４において制御部２６は、配信サーバ１３から受信したID情報（uuid）を用いてコネクション接続要求を行う。

　すなわち、制御部２６は、ID情報（uuid）を通信部２５に供給して配信サーバ１３に送信させ、配信サーバ１３に対してコネクション接続を要求する。

　配信サーバ１３の通信部４１は、スマートホン１１から送信されてきたID情報を受信し、制御部４３に供給する。制御部４３は、通信部４１からID情報が供給されると、スマートホン１１からの要求に応じて、適宜、スマートホン１１との通信を行い、スマートホン１１との間のコネクションを確立する。

　このコネクションは、ステップＳ１９で検索されたイベントのイベントIDを含むイベント情報に格納されている、配信終了日時（end_datetime）まで有効とされる。すなわち、配信終了日時（end_datetime）が有効期限とされる。

　また、確立されたコネクションは、以降において行われる準備開始通知や追加表示パターンなどの通知に利用される。

　ステップＳ２５において制御部２６は、ステップＳ２３で受信したID情報（uuid）を通信部２５に供給して配信サーバ１３に送信させ、配信サーバ１３に対して表示パターン、すなわち座席表示パターンの取得要求を行う。

　配信サーバ１３の通信部４１は、スマートホン１１から送信されてきたID情報を受信し、制御部４３に供給する。

　通信部４１からID情報が供給されると、ステップＳ２６において制御部４３は、スマートホン１１からの要求に応じて、座席表示パターンを生成する。

　具体的には、制御部４３は、受信したID情報（uuid）から、そのID情報に対応する観客の座席番号とイベントIDを特定する。そして、制御部４３は、その特定結果と、記憶部４２に記憶されているイベント情報および座席の座標情報とから、例えば図６を参照して説明したように、座席番号についてのシーンごとの表示パターンである座席表示パターンを生成する。

　具体的には制御部４３は、各シーンについてイベントIDにより示されるイベントにおける、観客の座席番号により示される座席を含むエリアのエリア表示パターンを読み出す。そして、制御部４３は、読み出したエリア表示パターンにおける、観客の座席番号により示される座席の位置に対応するドットの色を時系列で連結し、座席表示パターンとする。なお、ステップＳ２６では、座席表示パターンがエリア表示パターンではなく、全体表示パターンから生成されるようにしてもよい。

　制御部４３は、シーンごとに座席表示パターンを生成すると、それらの座席表示パターンを含む、座席ごとのシーンリストを生成するとともに、イベント情報から配信開始日時（start_datetime）および配信終了日時（end_datetime）を読み出す。

　座席ごとのシーンリストには、例えば以下の情報がシーンごとに含まれている。

（座席ごとのシーンリスト）
　シーンID（scene_id）
　シーン名（scene_name）
　準備開始日時（ready_datetime）
　表示開始日時（play_datetime）
　自動開始情報（auto_ready）
　座席表示パターン（pixels）

　この例では、座席ごとのシーンリストは、エリアごとのシーンリストにおけるエリア表示パターンを座席表示パターンに置き換えたものとなっている。

　制御部４３は、座席ごとのシーンリストを生成すると、そのシーンリストと、イベント情報から読み出した配信開始日時（start_datetime）および配信終了日時（end_datetime）とを通信部４１に供給する。

　ステップＳ２７において通信部４１は、制御部４３から供給された座席ごとのシーンリスト、配信開始日時、および配信終了日時をスマートホン１１に送信（配信）する。

　スマートホン１１の通信部２５は、配信サーバ１３から送信されてきた座席ごとのシーンリスト、配信開始日時、および配信終了日時を受信して制御部２６に供給する。制御部２６は、通信部２５から供給された座席ごとのシーンリスト、配信開始日時、および配信終了日時を記憶部２４に供給して記憶させる。これにより、座席表示パターンが取得されたことになる。

　座席表示パターンが取得されると、制御部２６は、適宜、配信サーバ１３から起動Webページの表示データの供給を受け、表示データをディスプレイ２３に供給することで、起動Webページの表示を更新させる。これにより、ディスプレイ２３には、例えば図３の矢印Q34に示した起動Webページが表示される。

　また、座席表示パターンの取得後、任意のタイミングで時刻ずれΔｄの計測（算出）が行われる。

　すなわち、ステップＳ２８においてスマートホン１１の制御部２６は、通信部２５を制御して、配信サーバ１３との間で図７を参照して説明した要求（リクエスト）と応答（レスポンス）の送受信を行い、上述の式（１）および式（２）を計算することで時刻ずれΔｄを算出する。

　このとき、配信サーバ１３の制御部４３は、スマートホン１１からの要求に応じて応答を生成したり、応答を通信部４１に供給してスマートホン１１に送信させたりする。

　その他、配信サーバ１３からスマートホン１１への座席表示パターンの配信後、または配信と同時に、必要に応じて、配信サーバ１３はスマートホン１１に対して在席状況情報を通知する。

　在席状況情報の通知のタイミングは、例えば座席表示パターンの配信と同時や、時刻ずれΔｄの計測後など、配信終了日時（end_datetime）までのタイミングであれば、どのようなタイミングであってもよい。また、在席状況情報の通知は複数回行われることもある。

　在席状況情報の通知を行う場合、配信サーバ１３の制御部４３は、会場１４の座席のうち、まだコネクションが確立されていないスマートホン１１、すなわちまだ座席表示パターンの配信を行っていないスマートホン１１に対応する座席が空席であるとする。

　制御部４３は、空席の周囲にある座席について、その座席の周囲の在席状況を示す在席状況情報を生成し、通信部４１へと供給する。通信部４１は、制御部４３から供給された在席状況情報をスマートホン１１に送信する。

　すると、スマートホン１１の通信部２５は、配信サーバ１３から送信されてきた在席状況情報を受信して制御部２６に供給する。

　制御部２６は、適宜、通信部２５から供給された在席状況情報に基づいて、例えば図８を参照して説明したようにして、自身が座席表示パターンを表示するときの輝度の調整値を示す輝度情報を生成する。なお、輝度情報は、輝度の調整値（補正値）を示す情報ではなく、座席表示パターンを表示させるときのディスプレイ２３の輝度値を示す情報であってもよい。

　制御部２６は、生成した輝度情報を記憶部２４に供給して記憶させる。座席表示パターンの表示時には、このようにして記憶された輝度情報が読み出され、ディスプレイ２３では、輝度情報に基づく輝度で座席表示パターンが表示される。

　また、イベントの開催当日には、図１２のフローチャートにより示される処理も行われる。

　すなわち、ステップＳ８１においてサービス事業者装置１２の制御部３３は、これから会場１４で開催されるイベントのイベントIDを通信部３２に供給して配信サーバ１３に送信させ、配信サーバ１３に対してコネクション接続を要求する。

　配信サーバ１３の通信部４１は、サービス事業者装置１２から送信されてきたイベントIDを受信し、制御部４３に供給する。制御部４３は、通信部４１からイベントIDが供給されると、サービス事業者装置１２からの要求に応じて、適宜、サービス事業者装置１２との通信を行い、サービス事業者装置１２との間のコネクションを確立する。

　これにより、サービス事業者装置１２から配信サーバ１３に対して、準備開始通知や追加表示パターンの通知を行うことが可能となる。

　また、配信サーバ１３から各スマートホン１１へと配信した座席ごとのシーンリストに含まれている、自動開始情報（auto_ready）がオフ（値が「false」）となっている場合、座席表示パターンの表示準備が開始されるように、自動開始情報をオンとする必要がある。

　自動開始情報がオフとなっている場合、ステップＳ８２においてサービス事業者装置１２の制御部３３は、準備開始通知を生成して通信部３２に供給し、配信サーバ１３へと送信させる。

　例えば準備開始通知には、シーンID（scene_id）、準備開始日時（ready_datetime）、表示開始日時（play_datetime）、および自動開始情報（auto_ready）が含まれている。

　この場合、座席表示パターンの準備開始時刻や表示開始時刻に変更がある場合には、準備開始日時（ready_datetime）および表示開始日時（play_datetime）は、変更後の時刻を示すものとされる。また、自動開始情報（auto_ready）の値は「true」となっている。すなわち、自動開始情報はオンとされている。

　配信サーバ１３の通信部４１は、サービス事業者装置１２から送信されてきた準備開始通知を受信して制御部４３に供給する。

　ステップＳ８３において制御部４３は、供給された準備開始通知を通信部４１に供給し、図１１のステップＳ２４で確立されたコネクションを利用して、スマートホン１１へと準備開始通知を送信させる。

　スマートホン１１の通信部２５は、配信サーバ１３から送信されてきた準備開始通知を受信して制御部２６に供給する。

　制御部２６は、通信部２５から供給された準備開始通知に基づき、記憶部２４に記憶されている座席ごとのシーンリストを更新する。すなわち、制御部２６は、座席ごとのシーンリストにおけるシーンごとの情報のうち、準備開始通知に含まれているシーンIDにより示されるシーンについて情報の更新を行う。

　具体的には、準備開始日時（ready_datetime）、表示開始日時（play_datetime）、および自動開始情報（auto_ready）が準備開始通知に含まれているものに置き換えられる。これにより、自動開始情報がオンとされ、変更後の表示開始時刻など、指定の時間に座席表示パターンの表示、より詳細には表示の準備が開始されるようになる。

　また、イベントが開始される時刻の所定時間だけ前の時刻となると、会場１４の大型表示装置では、例えば図４の矢印Q41に示した表示が行われる。

　すると、観客は、大型表示装置の表示に従って自身のスマートホン１１を座席カードにかざし、座席カードから情報を読み取らせる。スマートホン１１の座席カード検出部２１は、座席カードから起動URLを読み取り、制御部２６へと供給する。

　ステップＳ８４において制御部２６は、座席カード検出部２１により読み取られた起動URLに基づいて、配信サーバ１３に対して起動Webページの表示を要求する。すなわち、ステップＳ８４では、図１１のステップＳ１８と同様の処理が行われ、座席番号が配信サーバ１３へと送信される。

　起動Webページの表示要求が行われると、ステップＳ８５において配信サーバ１３の制御部４３は、スマートホン１１からの要求に応じて、起動Webページの表示データを通信部４１に供給し、スマートホン１１へと送信させる。

　スマートホン１１の通信部２５は、配信サーバ１３から送信されてきた表示データを受信して制御部２６に供給し、制御部２６は、通信部２５から供給された表示データをディスプレイ２３に供給して起動Webページを表示させる。

　また、制御部２６は、記憶部２４に記憶されている座席ごとのシーンリストに含まれているシーンIDにより示されるシーンのうち、準備開始日時（ready_datetime）が現在時刻（現在日時）であるものがあるかを特定する。

　より詳細には、準備開始日時（ready_datetime）に上述の時刻ずれΔｄを加算して得られる日時（時刻）が現在時刻（現在日時）であるシーンが特定される。

　準備開始日時（ready_datetime）が現在時刻（現在日時）となっているシーンがある場合、ステップＳ８６において制御部２６は、そのシーンの座席表示パターンの表示準備を開始する。すなわち、制御部２６は、準備開始日時（ready_datetime）となると、これから開始されるシーンについて、座席表示パターンの表示の準備を行う。

　例えば制御部２６は、表示準備として、ディスプレイ２３を制御し、図４の矢印Q42に示した起動Webページを表示させる。すると、観客（参加者）は、タッチ入力部２２を操作することで、起動Webページ上の開始ボタンを押す。

　ステップＳ８７において制御部２６は、観客の開始ボタンの押下に応じてタッチ入力部２２から供給される信号に基づいてディスプレイ２３を制御し、例えば図４の矢印Q44に示した起動Webページを表示させる。

　その後、現在時刻（現在日時）が表示準備を行ったシーンの表示開始日時（play_datetime）、より詳細には表示開始日時（play_datetime）に時刻ずれΔｄを加算して得られる日時（時刻）となると、ステップＳ８８の処理が行われる。すなわち、時刻ずれΔｄに基づく補正後の表示開始日時（表示開始時刻）となった場合、ステップＳ８８の処理が行われる。

　ステップＳ８８において制御部２６は、表示開始時刻となったシーンの座席表示パターンを記憶部２４から読み出してディスプレイ２３に供給し、ディスプレイ２３に座席表示パターンを表示（再生）させる。

　これにより、座席表示パターンの表示が開始され、ディスプレイ２３における起動Webページは、例えば図４の矢印Q46に示したようになる。すなわち、起動Webページとして座席表示パターンが表示される。

　このとき、制御部２６は、ディスプレイ２３を制御し、記憶部２４に記憶されている輝度情報により定まる輝度で座席表示パターンを表示させる。換言すれば、制御部２６は、輝度情報に基づいて、ディスプレイ２３の輝度調整を行う。このようにすることで、周囲の在席状況に応じて、適切な輝度で座席表示パターンを表示することができる。

　また、座席表示パターンの表示の最中など、任意のタイミングで全体表示パターンの変更が生じると、サービス事業者装置１２の制御部３３は、表示パターンの変更が生じる座席について追加表示パターンを生成する。

　制御部３３は、変更が生じる座席ごとに生成した追加表示パターンと、その追加表示パターンの表示開始日時（play_datetime2）とを含む重ね合わせ表示要求を生成し、通信部３２に供給する。重ね合わせ表示要求は、追加表示パターンの重ね合わせ表示の実行、より詳細には、上書き表示または重ね合わせ表示の実行を要求する通知情報である。

　ステップＳ８９において通信部３２は、制御部３３から供給された重ね合わせ表示要求を配信サーバ１３に送信する。

　配信サーバ１３の通信部４１は、サービス事業者装置１２から送信されてきた重ね合わせ表示要求を制御部４３に供給する。

　なお、追加表示パターンの生成は、配信サーバ１３側で行われてもよい。そのような場合には、サービス事業者装置１２の制御部３３は、全体表示パターンにおける変更があった部分の変更後の表示パターンを生成し、通信部３２により配信サーバ１３へと送信させる。そして配信サーバ１３では、その変更後の表示パターンに基づいて、制御部４３により、表示パターンの変更がある座席ごとに追加表示パターンが生成される。

　ステップＳ９０において配信サーバ１３の制御部４３は、供給された重ね合わせ表示要求を通信部４１に供給し、スマートホン１１へと送信させる。

　すると、スマートホン１１の通信部２５は、配信サーバ１３から送信されてきた重ね合わせ表示要求を受信して制御部２６に供給する。制御部２６は、通信部２５から供給された重ね合わせ表示要求に含まれている追加表示パターンと表示開始日時（play_datetime2）を記憶部２４に供給し、記憶させる。

　上述のように、重ね合わせ表示要求は表示パターン（座席表示パターン）の変更があるスマートホン１１に対してのみ送信される。また、重ね合わせ表示要求の送信は、シーンの座席表示パターンの表示開始後に限らず、スマートホン１１への座席表示パターンの配信後から、シーンの座席表示パターンの表示が開始されるまでの間に行われてもよい。

　重ね合わせ表示要求が受信され、その重ね合わせ表示要求に含まれている表示開始日時（play_datetime2）、より詳細には表示開始日時（play_datetime2）に時刻ずれΔｄを加算して得られる日時（時刻）となると、制御部２６はステップＳ９１の処理を行う。

　ステップＳ９１において制御部２６は、表示を開始する時刻となった追加表示パターンを記憶部２４から読み出してディスプレイ２３に供給し、ディスプレイ２３に追加表示パターンを表示（再生）させる。

　このとき、図９を参照して説明したように、制御部２６は、追加表示パターンに含まれている透過情報に応じて、上書き表示または重ね合わせ表示の何れかを行わせる。

　すなわち、上書き表示では、これまで表示されていた座席表示パターンに代えて、追加表示パターンがディスプレイ２３に表示される。これに対して、重ね合わせ表示では、ディスプレイ２３上の座席表示パターンに対して、追加表示パターンが重畳表示される。

　また、追加表示パターンの表示が終了すると、すなわち追加表示パターンとしての動画像の再生が終了すると、その後、ステップＳ９２の処理が行われる。

　ステップＳ９２において制御部２６は、ディスプレイ２３の表示を、追加表示パターンから座席表示パターンに戻す。

　この場合、追加表示パターンを上書き表示したか、重ね合わせ表示したかによらず、座席表示パターンの同じ再生位置からの動画像が表示される。なお、ステップＳ８９乃至ステップＳ９２の処理は、表示パターンに変更がある場合にのみ行われる。

　ディスプレイ２３に続きの座席表示パターンが表示され、座席表示パターンの表示が終了すると、スマートホン１１では、次のシーンの準備開始日時（ready_datetime）となるまで、例えば図４の矢印Q47に示した起動Webページが表示される。

　そして、その後、イベント内の残りのシーンごとに、上述したステップＳ８６乃至ステップＳ９２の処理が繰り返し行われる。

　また、全てのシーンの座席表示パターンの表示が終了し、イベントが終了すると、制御部２６は、例えば図４の矢印Q48に示した起動Webページをディスプレイ２３に表示させる。

　以上のようにして巨大キャンバスシステムは、座席ごとの座席表示パターンを予めスマートホン１１に配信し、表示開始日時（play_datetime）となると座席表示パターンの表示を開始する。このようにすることで、リアルタイム応答性が高くないデバイスを用いた場合でも、複数のデバイスにより視覚的な演出効果を実現することができる。

〈コンピュータの構成例〉
　ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。

　図１３は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。

　コンピュータにおいて、CPU（Central Processing Unit）５０１，ROM（Read Only Memory）５０２，RAM（Random Access Memory）５０３は、バス５０４により相互に接続されている。

　バス５０４には、さらに、入出力インターフェース５０５が接続されている。入出力インターフェース５０５には、入力部５０６、出力部５０７、記憶部５０８、通信部５０９、及びドライブ５１０が接続されている。

　入力部５０６は、キーボード、マウス、マイクロフォン、撮像素子などよりなる。出力部５０７は、ディスプレイ、スピーカなどよりなる。記憶部５０８は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部５０９は、ネットワークインターフェースなどよりなる。ドライブ５１０は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブル記憶媒体５１１を駆動する。

　以上のように構成されるコンピュータでは、CPU５０１が、例えば、記憶部５０８に記憶されているプログラムを、入出力インターフェース５０５及びバス５０４を介して、RAM５０３にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。

　コンピュータ（CPU５０１）が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブル記憶媒体５１１に記憶して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。

　コンピュータでは、プログラムは、リムーバブル記憶媒体５１１をドライブ５１０に装着することにより、入出力インターフェース５０５を介して、記憶部５０８にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部５０９で受信し、記憶部５０８にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM５０２や記憶部５０８に、あらかじめインストールしておくことができる。

　なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。

　また、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。

　例えば、本技術は、１つの機能をネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。

　また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、１つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。

　さらに、１つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その１つのステップに含まれる複数の処理は、１つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。

　さらに、本技術は、以下の構成とすることも可能である。

（１）
　イベントの複数の各参加者が所持するデバイスと、配信サーバとを有する情報処理システムであって、
　前記デバイスは、
　前記イベントの会場における前記参加者の座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記座席ごとの表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出する検出部と、　前記アクセス情報に基づいて前記座席識別情報を前記配信サーバに送信し、前記配信サーバから前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を受信する第１の通信部と、
　前記表示開始時刻となった場合、前記表示パターンの表示を開始させる第１の制御部と　を備え、
　前記配信サーバは、
　前記デバイスから前記座席識別情報を受信し、前記座席識別情報により示される前記座席の前記表示パターンおよび前記時刻情報を前記デバイスに送信する第２の通信部を備える
　情報処理システム。
（２）
　前記第２の通信部は、前記表示パターンの表示に関する調整を行うための表示パターン調整情報を前記会場内の一部または全部の前記デバイスに送信し、
　前記第１の通信部は、前記表示パターン調整情報を前記配信サーバから受信し、
　前記第１の制御部は、前記表示パターン調整情報に基づいて前記表示パターンの表示に関する調整を行う
　（１）に記載の情報処理システム。
（３）
　前記第１の制御部は、前記表示パターンに重畳させて、前記表示パターン調整情報としての前記座席ごとの追加表示パターンを表示させるか、前記表示パターンに代えて前記追加表示パターンを表示させる
　（２）に記載の情報処理システム。
（４）
　前記表示パターン調整情報は、前記参加者の前記座席の周囲の在席状況に応じて輝度調整を行うための情報であり、
　前記第１の制御部は、前記表示パターン調整情報に基づいて、前記表示パターンを表示するディスプレイの輝度調整を行う
　（２）に記載の情報処理システム。
（５）
　前記表示パターン調整情報は、変更後の前記表示開始時刻を示す情報であり、
　前記第１の制御部は、前記表示パターン調整情報により示される変更後の前記表示開始時刻に前記表示パターンの表示を開始させる
　（２）に記載の情報処理システム。
（６）
　前記第１の制御部は、前記第１の通信部に前記配信サーバとの通信を行わせて、前記デバイスと前記配信サーバの間の時刻のずれを計測し、前記時刻のずれに基づいて前記表示開始時刻を補正する
　（１）乃至（５）の何れか一項に記載の情報処理システム。
（７）
　前記配信サーバは、前記イベントについて用意された前記会場全体の表示パターンまたは前記会場におけるエリアごとの表示パターンと、前記座席識別情報とに基づいて、前記座席ごとの前記表示パターンを生成する第２の制御部をさらに備える
　（１）乃至（６）の何れか一項に記載の情報処理システム。
（８）
　前記第２の制御部は、前記イベントを構成する複数のシーンごとに前記表示パターンを生成する
　（７）に記載の情報処理システム。
（９）
　前記デバイスはスマートホンである
　（１）乃至（８）の何れか一項に記載の情報処理システム。
（１０）
　前記表示パターンは動画像である
　（１）乃至（９）の何れか一項に記載の情報処理システム。
（１１）
　前記アクセス情報は、WebページのURLであり、
　前記第１の制御部は、前記Webページとして前記表示パターンを表示させる
　（１）乃至（１０）の何れか一項に記載の情報処理システム。
（１２）
　イベントの会場の座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記座席ごとの表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出する検出部と、
　前記アクセス情報に基づいて前記座席識別情報を配信サーバに送信し、前記配信サーバから前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を受信する通信部と、
　前記表示開始時刻となった場合、前記表示パターンの表示を開始させる制御部と
　を備える情報処理装置。
（１３）
　前記通信部は、前記表示パターンの表示に関する調整を行うための表示パターン調整情報を前記配信サーバから受信し、
　前記制御部は、前記表示パターン調整情報に基づいて前記表示パターンの表示に関する調整を行う
　（１２）に記載の情報処理装置。
（１４）
　前記制御部は、前記表示パターンに重畳させて、前記表示パターン調整情報としての前記座席ごとの追加表示パターンを表示させるか、前記表示パターンに代えて前記追加表示パターンを表示させる
　（１３）に記載の情報処理装置。
（１５）
　前記表示パターン調整情報は、前記座席の周囲の在席状況に応じて輝度調整を行うための情報であり、
　前記制御部は、前記表示パターン調整情報に基づいて、前記表示パターンを表示するディスプレイの輝度調整を行う
　（１３）に記載の情報処理装置。
（１６）
　前記表示パターン調整情報は、変更後の前記表示開始時刻を示す情報であり、
　前記制御部は、前記表示パターン調整情報により示される変更後の前記表示開始時刻に前記表示パターンの表示を開始させる
　（１３）に記載の情報処理装置。
（１７）
　前記制御部は、前記通信部に前記配信サーバとの通信を行わせて、前記情報処理装置と前記配信サーバの間の時刻のずれを計測し、前記時刻のずれに基づいて前記表示開始時刻を補正する
　（１２）乃至（１６）の何れか一項に記載の情報処理装置。
（１８）
　前記通信部は、前記イベントを構成する複数のシーンごとに前記表示パターンを受信する
　（１２）乃至（１７）の何れか一項に記載の情報処理装置。
（１９）
　前記情報処理装置はスマートホンである
　（１２）乃至（１８）の何れか一項に記載の情報処理装置。
（２０）
　前記表示パターンは動画像である
　（１２）乃至（１９）の何れか一項に記載の情報処理装置。
（２１）
　前記アクセス情報は、WebページのURLであり、
　前記制御部は、前記Webページとして前記表示パターンを表示させる
　（１２）乃至（２０）の何れか一項に記載の情報処理装置。
（２２）
　情報処理装置が、
　イベントの会場の座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記座席ごとの表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出し、
　前記アクセス情報に基づいて前記座席識別情報を配信サーバに送信し、
　前記配信サーバから前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を受信し、
　前記表示開始時刻となった場合、前記表示パターンの表示を開始させる
　情報処理方法。
（２３）
　イベントの会場の座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記座席ごとの表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出し、
　前記アクセス情報に基づいて前記座席識別情報を配信サーバに送信し、
　前記配信サーバから前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を受信し、
　前記表示開始時刻となった場合、前記表示パターンの表示を開始させる
　ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
（２４）
　イベントの複数の各参加者が所持するデバイスに対して、前記イベントの会場の座席ごとの表示パターンを配信する情報処理装置であって、
　前記デバイスが前記座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出することで、前記アクセス情報に基づき前記デバイスから送信されてきた前記座席識別情報を受信し、
　前記座席識別情報により示される前記座席の前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を前記デバイスに送信する
　通信部を備える
　情報処理装置。
（２５）
　前記通信部は、前記表示パターンの表示に関する調整を行うための表示パターン調整情報を前記会場内の一部または全部の前記デバイスに送信する
　（２４）に記載の情報処理装置。
（２６）
　前記表示パターン調整情報は、前記表示パターンに重畳させて表示させるか、または前記表示パターンに代えて表示させる前記座席ごとの追加表示パターンである
　（２５）に記載の情報処理装置。
（２７）
　前記表示パターン調整情報は、前記参加者の前記座席の周囲の在席状況に応じて前記デバイスのディスプレイの輝度調整を行うための情報である
　（２５）に記載の情報処理装置。
（２８）
　前記表示パターン調整情報は、前記表示パターンの変更後の前記表示開始時刻を示す情報である
　（２５）に記載の情報処理装置。
（２９）
　前記イベントについて用意された前記会場全体の表示パターンまたは前記会場におけるエリアごとの表示パターンと、前記座席識別情報とに基づいて、前記座席ごとの前記表示パターンを生成する制御部をさらに備える
　（２４）乃至（２８）の何れか一項に記載の情報処理装置。
（３０）
　前記制御部は、前記イベントを構成する複数のシーンごとに前記表示パターンを生成する
　（２９）に記載の情報処理装置。
（３１）
　前記デバイスはスマートホンである
　（２４）乃至（３０）の何れか一項に記載の情報処理装置。
（３２）
　前記表示パターンは動画像である
　（２４）乃至（３１）の何れか一項に記載の情報処理装置。
（３３）
　イベントの複数の各参加者が所持するデバイスに対して、前記イベントの会場の座席ごとの表示パターンを配信する情報処理装置が、
　前記デバイスが前記座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出することで、前記アクセス情報に基づき前記デバイスから送信されてきた前記座席識別情報を受信し、
　前記座席識別情報により示される前記座席の前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を前記デバイスに送信する
　情報処理方法。
（３４）
　イベントの複数の各参加者が所持するデバイスに対して、前記イベントの会場の座席ごとの表示パターンを配信する情報処理装置を制御するコンピュータに、
　前記デバイスが前記座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出することで、前記アクセス情報に基づき前記デバイスから送信されてきた前記座席識別情報を受信し、
　前記座席識別情報により示される前記座席の前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を前記デバイスに送信する
　ステップを含む処理を実行させるプログラム。

　１１　スマートホン，　１２　サービス事業者装置，　１３　配信サーバ，　１４　会場，　２１　座席カード検出部，　２２　タッチ入力部，　２３　ディスプレイ，　２４　記憶部，　２５　通信部，　２６　制御部，　４１　通信部，　４２　記憶部，　４３　制御部

Claims

　イベントの複数の各参加者が所持するデバイスと、配信サーバとを有する情報処理システムであって、
　前記デバイスは、
　前記イベントの会場における前記参加者の座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記座席ごとの表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出する検出部と、　前記アクセス情報に基づいて前記座席識別情報を前記配信サーバに送信し、前記配信サーバから前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を受信する第１の通信部と、
　前記表示開始時刻となった場合、前記表示パターンの表示を開始させる第１の制御部と　を備え、
　前記配信サーバは、
　前記デバイスから前記座席識別情報を受信し、前記座席識別情報により示される前記座席の前記表示パターンおよび前記時刻情報を前記デバイスに送信する第２の通信部を備える
　情報処理システム。
　前記第２の通信部は、前記表示パターンの表示に関する調整を行うための表示パターン調整情報を前記会場内の一部または全部の前記デバイスに送信し、
　前記第１の通信部は、前記表示パターン調整情報を前記配信サーバから受信し、
　前記第１の制御部は、前記表示パターン調整情報に基づいて前記表示パターンの表示に関する調整を行う
　請求項１に記載の情報処理システム。
　前記第１の制御部は、前記表示パターンに重畳させて、前記表示パターン調整情報としての前記座席ごとの追加表示パターンを表示させるか、前記表示パターンに代えて前記追加表示パターンを表示させる
　請求項２に記載の情報処理システム。
　前記表示パターン調整情報は、前記参加者の前記座席の周囲の在席状況に応じて輝度調整を行うための情報であり、
　前記第１の制御部は、前記表示パターン調整情報に基づいて、前記表示パターンを表示するディスプレイの輝度調整を行う
　請求項２に記載の情報処理システム。
　前記表示パターン調整情報は、変更後の前記表示開始時刻を示す情報であり、
　前記第１の制御部は、前記表示パターン調整情報により示される変更後の前記表示開始時刻に前記表示パターンの表示を開始させる
　請求項２に記載の情報処理システム。
　前記配信サーバは、前記イベントについて用意された前記会場全体の表示パターンまたは前記会場におけるエリアごとの表示パターンと、前記座席識別情報とに基づいて、前記座席ごとの前記表示パターンを生成する第２の制御部をさらに備える
　請求項１に記載の情報処理システム。
　イベントの会場の座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記座席ごとの表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出する検出部と、
　前記アクセス情報に基づいて前記座席識別情報を配信サーバに送信し、前記配信サーバから前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を受信する通信部と、
　前記表示開始時刻となった場合、前記表示パターンの表示を開始させる制御部と
　を備える情報処理装置。
　前記通信部は、前記表示パターンの表示に関する調整を行うための表示パターン調整情報を前記配信サーバから受信し、
　前記制御部は、前記表示パターン調整情報に基づいて前記表示パターンの表示に関する調整を行う
　請求項７に記載の情報処理装置。
　前記制御部は、前記表示パターンに重畳させて、前記表示パターン調整情報としての前記座席ごとの追加表示パターンを表示させるか、前記表示パターンに代えて前記追加表示パターンを表示させる
　請求項８に記載の情報処理装置。
　前記表示パターン調整情報は、前記座席の周囲の在席状況に応じて輝度調整を行うための情報であり、
　前記制御部は、前記表示パターン調整情報に基づいて、前記表示パターンを表示するディスプレイの輝度調整を行う
　請求項８に記載の情報処理装置。
　前記表示パターン調整情報は、変更後の前記表示開始時刻を示す情報であり、
　前記制御部は、前記表示パターン調整情報により示される変更後の前記表示開始時刻に前記表示パターンの表示を開始させる
　請求項８に記載の情報処理装置。
　情報処理装置が、
　イベントの会場の座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記座席ごとの表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出し、
　前記アクセス情報に基づいて前記座席識別情報を配信サーバに送信し、
　前記配信サーバから前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を受信し、
　前記表示開始時刻となった場合、前記表示パターンの表示を開始させる
　情報処理方法。
　イベントの会場の座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記座席ごとの表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出し、
　前記アクセス情報に基づいて前記座席識別情報を配信サーバに送信し、
　前記配信サーバから前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を受信し、
　前記表示開始時刻となった場合、前記表示パターンの表示を開始させる
　ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
　イベントの複数の各参加者が所持するデバイスに対して、前記イベントの会場の座席ごとの表示パターンを配信する情報処理装置であって、
　前記デバイスが前記座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出することで、前記アクセス情報に基づき前記デバイスから送信されてきた前記座席識別情報を受信し、
　前記座席識別情報により示される前記座席の前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を前記デバイスに送信する
　通信部を備える
　情報処理装置。
　前記通信部は、前記表示パターンの表示に関する調整を行うための表示パターン調整情報を前記会場内の一部または全部の前記デバイスに送信する
　請求項１４に記載の情報処理装置。
　前記表示パターン調整情報は、前記表示パターンに重畳させて表示させるか、または前記表示パターンに代えて表示させる前記座席ごとの追加表示パターンである
　請求項１５に記載の情報処理装置。
　前記表示パターン調整情報は、前記参加者の前記座席の周囲の在席状況に応じて前記デバイスのディスプレイの輝度調整を行うための情報である
　請求項１５に記載の情報処理装置。
　前記表示パターン調整情報は、前記表示パターンの変更後の前記表示開始時刻を示す情報である
　請求項１５に記載の情報処理装置。
　イベントの複数の各参加者が所持するデバイスに対して、前記イベントの会場の座席ごとの表示パターンを配信する情報処理装置が、
　前記デバイスが前記座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出することで、前記アクセス情報に基づき前記デバイスから送信されてきた前記座席識別情報を受信し、
　前記座席識別情報により示される前記座席の前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を前記デバイスに送信する
　情報処理方法。
　イベントの複数の各参加者が所持するデバイスに対して、前記イベントの会場の座席ごとの表示パターンを配信する情報処理装置を制御するコンピュータに、
　前記デバイスが前記座席から、前記座席を識別する座席識別情報と、前記表示パターンを取得するためのアクセス情報とを検出することで、前記アクセス情報に基づき前記デバイスから送信されてきた前記座席識別情報を受信し、
　前記座席識別情報により示される前記座席の前記表示パターン、および前記表示パターンの表示開始時刻を示す時刻情報を前記デバイスに送信する
　ステップを含む処理を実行させるプログラム。