WO2024004019A1

WO2024004019A1 - 再構成たばこシートの製造装置及び製造方法

Info

Publication number: WO2024004019A1
Application number: PCT/JP2022/025697
Authority: WO
Inventors: 幸太郎千田
Original assignee: 日本たばこ産業株式会社
Priority date: 2022-06-28
Filing date: 2022-06-28
Publication date: 2024-01-04

Abstract

再構成たばこ原料の製造装置は、再構成たばこ原料をシート状に吐出するダイと、ダイに再構成たばこ原料を押し出す押出機と、押出機の動作を制御するように構成される制御装置と、制御装置と通信可能に接続され、ダイから吐出されたシート状の再構成たばこ原料の外観、流量、又はシートの厚さを測定する第１センサを有する。制御装置は、第１センサの測定データに基づいて、押出機の押出速度を制御する。

Description

再構成たばこシートの製造装置及び製造方法

　本発明は、再構成たばこシートの製造装置及び製造方法に関する。

　従来、再構成たばこシートの製造方法として、圧延法、キャスト（スラリー）法、抄造法が知られている。これらの製造方法は、再構成たばこ原料に含まれる水分量に応じて選択される。また、これらの製造方法のそれぞれは、互いに異なる再構成たばこシートの製造装置によって実現される。

　圧延法は、特に５０体積％以下の水分を含む再構成たばこ原料に適することが知られている。圧延法において、再構成たばこ原料の混練物は、回転ローラで圧延成形され、厚さが整えられた後、別途設けられた乾燥機で乾燥される。

　キャスト（スラリー）法は、特に５０体積％以上の水分を含む再構成たばこ原料に適することが知られている。キャスト（スラリー）法において、再構成たばこ原料の流動体は、回転ドラムまたはベルトコンベア上に連続的に展延され、ブレードと称される部材で所望の厚さに均された後、回転ドラムまたはベルトコンベアから剥離され、別途設けられた乾燥機で乾燥される。

　抄造法は、特に８０体積％以上の水分を含む再構成たばこ原料に適することが知られている。抄造法において、再構成たばこ原料の流動体は、液体透過性のベルトコンベア上に連続的に展延され、圧搾ローラで水分が除去されかつ所望の厚さにされた後、別途設けられた乾燥機で乾燥される。

　これらの水分量に応じて選択される製造方法に対して、再構成たばこ原料に含まれる水分量によらず、簡素な製造工程で、均一な厚さの再構成たばこシートを得ることができる再構成たばこシートの製造装置および製造方法が知られている（特許文献１参照）。

国際公開第２０２２／０１９０２７号

　ダイから再構成たばこ原料を吐出する際、吐出方向、又は吐出方向と直交する幅方向において流量ムラが発生すると、吐出された再構成たばこシートにシワが発生する恐れがある。

　本発明の目的の一つは、シワの少ない再構成たばこシートを製造する再構成たばこシートの製造装置及びその製造方法を提供することである。

　第１態様によれば、再構成たばこシートの製造装置が提供される。再構成たばこシートの製造装置は、再構成たばこ原料をシート状に吐出するダイと、前記ダイを通過する前記再構成たばこ原料の温度を調節する温度調節装置と、を有する。

　ダイから吐出されるシート状の再構成たばこ原料のシワの発生は、原料の流動性が原因の一つであることが判った。具体的には、原料の流動性が低い場合、吐出方向又は幅方向において流量ムラが発生することがある。このため、第１態様によれば、温度調節装置によりダイを通過する再構成たばこ原料を加熱することで、再構成たばこ原料の粘度を低下させる、即ち再構成たばこ原料の流動性を増加させることができる。或いは、温度調節装置により、吐出量が少ない部分を部分的に加熱して部分的に吐出流量を増加させることで、幅方向における吐出流量を均一化することができる。その結果、再構成たばこシートのシワの発生を抑制することができる。また、再構成たばこシートの幅方向において吐出流量が多い部分が生じたときにシワが生じることがある。このため、第１態様によれば、温度調節装置により吐出流量が多い部分を部分的に冷却することで、部分的に吐出流量を抑制し、幅方向における吐出流量を均一化することができる。その結果、再構成たばこシートのシワの発生を抑制することができる。なお、本件明細書において、再構成たばこシートの「シワ」とは、シートに形成される筋目に限らず、シートの厚さの不均一な部分、弛み、又は波形若しくは波紋状の外観等も含む。

　第２態様は、第１態様において、前記温度調節装置は、前記ダイに取り付けられる、ことを要旨とする。

　第２態様によれば、温度調節装置がダイを通過する再構成たばこ原料の温度を、ダイを介して直接調節することができるので、再構成たばこ原料の温度をより効率的に調節することができる。

　第３態様は、第１態様又は第２態様において、前記温度調節装置は、前記ダイを通過する前記再構成たばこ原料を加熱する加熱装置を含む、ことを要旨とする。

　第３態様によれば、加熱装置によりダイを通過する再構成たばこ原料を加熱することで、再構成たばこ原料の粘度を低下させる、即ち再構成たばこ原料の流動性を増加させることができる。或いは、温度調節装置により、吐出量が少ない部分を部分的に加熱して部分的に吐出流量を増加させることで、幅方向における吐出流量を均一化することができる。その結果、再構成たばこシートのシワの発生を抑制することができる。

　第４態様は、第３態様において、前記加熱装置は、前記ダイを通過する前記再構成たばこ原料の温度が１００℃未満になるように、前記再構成たばこ原料を加熱するように構成される、ことを要旨とする。

　第４態様によれば、再構成たばこ原料に含まれる水分が蒸発してダイの吐出口に結露することを防止しながら、再構成たばこ原料の流動性を増加させて、再構成たばこシートのシワの発生を抑制することができる。

　第５態様は、第１態様又は第２態様において、前記温度調節装置は、前記ダイを通過する前記再構成たばこ原料を冷却する冷却装置を含む、ことを要旨とする。

　第５態様によれば、冷却装置により吐出流量が多い部分を部分的に冷却することで、幅方向における吐出流量を均一化することができる。その結果、再構成たばこシートのシワの発生を抑制することができる。

　第６態様は、第１態様から第５態様のいずれかにおいて、前記ダイは、前記再構成たばこ原料をシート状に吐出する長穴状の吐出口を有し、前記再構成たばこシートの製造装置は、前記吐出口の長手方向に沿って前記ダイに取り付けられ、互いに独立して制御可能な複数の前記温度調節装置を有する、ことを要旨とする。

　第６態様によれば、ダイの吐出口の長手方向、即ち吐出方向と直交する幅方向において、ダイを通過する再構成たばこ原料の温度を部分的に調節することができる。したがって、幅方向において流量ムラが発生した場合に、再構成たばこの温度（即ち粘度）を部分的に調節することで、吐出されたシート状の再構成たばこ原料にシワが発生することを抑制することができる。

　第７態様は、第１態様から第６態様のいずれかにおいて、前記温度調節装置の動作を制御するように構成される制御装置を有する、ことを要旨とする。

　第７態様によれば、制御装置によって温度調節装置の動作を制御できるので、シワの発生に応じて、シワの発生が抑制されるように温度調節装置の動作を制御することができる。

　第８態様は、第７態様において、前記制御装置と通信可能に接続され、前記ダイを通過する前記再構成たばこ原料の温度を測定する第１センサを有し、前記制御装置は、前記第１センサの測定データに基づいて、前記温度調節装置の動作を制御するように構成される、ことを要旨とする。

　第８態様によれば、例えば、第１センサが測定した温度が所定より低い場合には、ダイを通過する再構成たばこ原料の粘度が高いことが想定されるので、制御装置は、再構成たばこ原料の温度が上昇するように温度調節装置を制御して、シワの発生を抑制し得る。また、例えば、第１センサが測定した温度が所定より高い、例えば１００℃以上の場合等には、制御装置は、再構成たばこ原料の温度が低下するように温度調節装置を制御して、再構成たばこ原料の蒸発等の状態変化、又は化学変化の発生を抑制することができる。

　第９態様は、第７態様又は第８態様において、前記ダイに前記再構成たばこ原料を押し出す押出機を有し、前記押出機は、押出スクリュと、前記押出スクリュによって押し出された前記再構成たばこ原料が通過するチャンバと、前記制御装置と通信可能に接続され、前記チャンバ内の温度又は圧力を測定する第２センサを有し、前記制御装置は、前記第２センサの測定データに基づいて、前記温度調節装置の動作を制御する、ことを要旨とする。

　第９態様によれば、押出機のチャンバ内の温度又は圧力を第２センサで測定できる。チャンバ内の温度が所定値よりも低い場合、又はチャンバ内の圧力が所定値よりも高い場合、再構成たばこ原料の粘度が高いことが想定される。この場合、ダイから押出機への再構成たばこ原料の逆流が生じる可能性がある。さらに、この場合、ダイ内部での原料の拡散が促進されず、再構成たばこ原料のダイからの均一な吐出が困難になる可能性がある。このため、第９態様によれば、例えばチャンバ内の温度が所定値よりも低い場合、又はチャンバ内の圧力が所定値よりも高い場合には、制御装置は、再構成たばこ原料を加熱して粘度を下げるように温度調節装置の動作を制御できる。また、例えばチャンバ内の温度が所定値よりも高い場合、例えば１００℃以上の場合等には、制御装置は、再構成たばこ原料の温度が低下するように温度調節装置を制御して、再構成たばこ原料の蒸発等の状態変化、又は化学変化の発生を抑制することができる。

　第１０態様は、第６態様を引用する第７態様から第９態様のいずれかにおいて、前記制御装置と通信可能に接続され、前記ダイから吐出されたシート状の前記再構成たばこ原料の外観、流量、又はシートの厚さを測定する第３センサを有し、前記制御装置は、前記第３センサの測定データに基づいて、複数の前記温度調節装置の少なくとも一つの動作を制御する、ことを要旨とする。

　第１０態様によれば、第３センサが外観、流量、又はシートの厚さを測定することにより、シート状の再構成たばこ原料にシワが発生しているか否かを検知することができる。具体的には、制御装置は、第３センサの外観の測定データに基づいて、シワの発生を検知し得る。また、制御装置は、第３センサの流量又はシートの厚さの測定データを受信して、所定時間におけるシートの厚さ又は流量の変動幅が所定の範囲内でないときに、シワが発生したと判断し得る。このように、制御装置がシワの発生を検知したとき、例えばダイを通過する再構成たばこ原料を加熱又は冷却することで、シワの発生を抑制することができる。再構成たばこシートの製造装置は、複数の温度調節装置と同数の第３センサを備えることが好ましい。この場合、複数の第３センサを幅方向に沿って配置して、シート状の再構成たばこ原料の幅方向の複数個所の厚さ又は流量を測定することにより、制御装置は、幅方向におけるシートの厚い部分（流量が多い部分）又は薄い部分（流量が少ない部分）を検知し得る。この検知結果に応じて、制御装置は、幅方向におけるシートの厚い部分又は薄い部分を測定した第３センサに対応する温度調節装置を制御して、シワの発生を抑制することができる。

　第１１態様は、第７態様において、前記ダイに前記再構成たばこ原料を押し出す押出機と、前記制御装置と通信可能に接続され、前記ダイから吐出されたシート状の前記再構成たばこ原料の外観、流量、又はシートの厚さを測定する第３センサと、を有し、前記制御装置は、前記押出機の動作を制御するように構成され、前記制御装置は、前記第３センサの測定データに基づいて、前記押出機の押出速度を制御する、ことを要旨とする。

　ダイの内部において原料が均一に拡散されておらず、吐出方向又は幅方向において流量ムラが発生したときに、シート状の再構成たばこ原料にシワが発生することが判った。このため、シート状の再構成たばこ原料にシワが発生した場合、押出機の押出速度を増加させることで、ダイ内部の圧力が増加するとともに原料が均一に拡散される。その結果、シート状の再構成たばこ原料にシワが発生することが抑制される。第１１態様によれば、第３センサが外観、流量、又はシートの厚さを測定することにより、シート状の再構成たばこ原料にシワが発生しているか否かを検知することができる。具体的には、制御装置は、第３センサの外観の測定データに基づいて、シワの発生を検知し得る。また、制御装置は、第３センサの流量又はシートの厚さの測定データを受信して、例えば所定時間におけるシートの厚さ又は流量の変動幅が所定の範囲内でないときに、シワが発生したと判断し得る。このように、制御装置がシワの発生を検知したとき、押出機の押出速度を増加させることで、シワの発生を抑制することができる。

　第１２態様は、第１態様から第１１態様のいずれかにおいて、前記ダイから吐出されたシート状の前記再構成たばこ原料を、テンションをかけながら引き取る引き取り装置を有する、ことを要旨とする。

　第１２態様によれば、引き取り装置によってダイから吐出されたシート状の再構成たばこ原料にテンションをかけることができるので、シート状の再構成たばこ原料にシワが発生した場合、このシワを伸ばしてシワの程度を小さくすることができる。

　第１３態様によれば、再構成たばこシートの製造方法が提供される。この再構成たばこシートの製造方法は、ダイを通過する前記再構成たばこ原料の温度を調節し、前記ダイから前記再構成たばこ原料をシート状に吐出する、ことを含む。

　ダイから吐出される再構成たばこシートのシワの発生は、原料の流動性が原因の一つであることが判った。具体的には、原料の流動性が低い場合、吐出方向又は幅方向において流量ムラが発生することがある。このため、第１３態様によれば、温度調節装置によりダイを通過する再構成たばこ原料を加熱することで、再構成たばこ原料の粘度を低下させる、即ち再構成たばこ原料の流動性を増加させることができる。或いは、温度調節装置により、吐出量が少ない部分を部分的に加熱して部分的に吐出流量を増加させることで、幅方向における吐出流量を均一化することができる。その結果、再構成たばこシートのシワの発生を抑制することができる。また、再構成たばこシートの幅方向において吐出流量が多い部分が生じたときにシワが生じることがある。このため、第１３態様によれば、吐出流量が多い部分を部分的に冷却することで、幅方向における吐出流量を均一化することができる。その結果、再構成たばこシートのシワの発生を抑制することができる。

　第１４態様によれば、再構成たばこシートの製造装置が提供される。この再構成たばこシートの製造装置は、再構成たばこ原料をシート状に吐出するダイと、前記ダイに前記再構成たばこ原料を押し出す押出機と、前記押出機の動作を制御するように構成される制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続され、前記ダイから吐出されたシート状の前記再構成たばこ原料の外観、流量、又はシートの厚さを測定する第１センサを有し、前記制御装置は、前記第１センサの測定データに基づいて、前記押出機の押出速度を制御する。

　ダイの内部において原料が均一に拡散されておらず、吐出方向又は幅方向において流量ムラが発生したときに、シート状の再構成たばこ原料にシワが発生することが判った。このため、シート状の再構成たばこ原料にシワが発生した場合、押出機の押出速度を増加させることで、ダイ内部の圧力が増加するとともに原料が均一に拡散される。その結果、シート状の再構成たばこ原料にシワが発生することが抑制される。第１４態様によれば、第１センサが外観、流量、又はシートの厚さを測定することにより、シート状の再構成たばこ原料にシワが発生しているか否かを検知することができる。具体的には、制御装置は、第１センサの外観の測定データに基づいて、シワの発生を検知し得る。また、制御装置は、第１センサの流量又はシートの厚さの測定データを受信して、例えば所定時間におけるシートの厚さ又は流量の変動幅が所定の範囲内でないときに、シワが発生したと判断し得る。このように、制御装置がシワの発生を検知したとき、押出機の押出速度を増加させることで、シワの発生を抑制することができる。

　第１５態様は、第１４態様において、前記制御装置は、所定時間における前記第１センサが測定したシートの厚さ又は流量の変動幅が所定の範囲内でないと判断したとき、前記押出機の押出速度を増加させる、ことを要旨とする。

　第１５態様によれば、制御装置は、第１センサが測定した厚さ又は流量の変動幅が所定の範囲内でないときを、シートの吐出方向において流量ムラが発生したものとみなし、シワが発生したと判断する。このように、制御装置は、第１センサが測定した厚さ又は流量の変動幅が所定の範囲内でないときに押出機の押出速度を増加させることで、シワの発生を抑制することができる。

　第１６態様は、第１４態様において、前記第１センサは、前記ダイから吐出されたシート状の前記再構成たばこ原料の幅方向の複数個所の厚さ又は流量を測定するように構成され、前記制御装置は、前記第１センサが測定した複数個所の厚さ又は流量に基づいて、前記押出機の押出速度を増加させる、ことを要旨とする。

　第１６態様によれば、第１センサがシート状の再構成たばこ原料の幅方向の複数個所の厚さ又は流量を測定することにより、制御装置は、幅方向におけるシートの厚い部分（流量が多い部分）又は薄い部分（流量が少ない部分）を検知し得る。制御装置は、例えば「所定の厚さよりも厚い部分又は薄い部分を検知したとき」、「複数個所のうちの任意の２カ所の厚さの差が所定の数値範囲内でないとき」、「複数個所の厚さの平均値と最大値又は最小値との差が所定の数値範囲内ないでないとき」、又は「複数個所の厚さの分布が所定の数値範囲でないとき」等において、シワが発生したものとして、押出機の押出速度を増加させて、シワの発生を抑制することができる。

　第１７態様は、第１４態様において、前記制御装置は、前記第１センサが測定した前記外観に基づいて、シート状の前記再構成たばこ原料にシワが発生しているか否かを判断し、前記シワが発生していると判断したとき、前記押出機の押出速度を増加させる、ことを要旨とする。

　第１７態様によれば、制御装置は、第１センサによって測定された外観に対して、例えば公知の画像解析等を行うことにより、シート状の再構成たばこ原料にシワが発生しているか否かを判断する。これにより、制御装置は、押出機の押出速度を増加させてシワの発生を抑制することができる。

　第１８態様は、第１４態様から第１７態様のいずれかにおいて、前記制御装置と通信可能に接続され、前記ダイ又は前記押出機の内部の圧力を測定するように構成される第２センサを有し、前記制御装置は、前記第２センサが測定した前記圧力が所定値以上であると判断したとき、前記押出機の押出速度を減少させる、ことを要旨とする。

　ダイ又は押出機の内部の圧力が高すぎるとき、ダイから押出機に逆流が生じる恐れがある。第１８態様によれば、制御装置が押出機の押出速度を増加させてシワの発生を抑制した場合等において、制御装置が、第２センサが測定した圧力が所定値以上であると判断したとき、押出機の押出速度を減少させることで、吐出状態を安定化させることができる。

　第１９態様は、第１４態様から第１８態様のいずれかにおいて、前記制御装置と通信可能に接続され、前記ダイ又は前記押出機を通過する前記再構成たばこ原料の温度を測定するように構成される第３センサを有し、前記制御装置は、前記第３センサが測定した前記温度が所定値以下であると判断したとき、前記押出機の押出速度を増加させる、ことを要旨とする。

　一般的に、押出機による押出速度を増加させると、再構成たばこ原料の温度も上昇する。ダイ又は押出機を通過する再構成たばこ原料の温度が所定値以下である場合、ダイ又は押出機の内部の再構成たばこ原料の粘度が高いか、又は押出速度が遅いことが考えられ、その結果、ダイから吐出されるシート状の再構成たばこ原料にシワが生じる可能性がある。第１９態様によれば、制御装置が、第３センサが測定した温度が所定値以下であると判断したとき、押出機の押出速度を増加させることで、シワの発生を抑制することができる。

　第２０態様によれば、再構成たばこシートの製造方法が提供される。この再構成たばこシートの製造方法は、押出機に再構成たばこ原料を供給し、前記押出機によって、ダイに前記再構成たばこ原料を押し出し、前記ダイから前記再構成たばこ原料をシート状に吐出し、前記ダイから吐出されたシート状の前記再構成たばこ原料の外観、流量、又はシートの厚さを測定し、前記再構成たばこ原料の前記外観、流量、又は前記シートの厚さの測定結果に基づいて、前記押出機の押出速度を制御する、ことを含む。

　ダイの内部において原料が均一に拡散されておらず、吐出方向又は幅方向において流量ムラが発生したときに、シート状の再構成たばこ原料にシワが発生することが判った。このため、シート状の再構成たばこ原料にシワが発生した場合、押出機の押出速度を増加させることで、ダイ内部の圧力が増加するとともに原料が均一に拡散される。その結果、シート状の再構成たばこ原料にシワが発生することが抑制される。第２０態様によれば、ダイから吐出されたシート状の再構成たばこ原料の外観、流量、又はシートの厚さを測定することにより、シート状の再構成たばこ原料にシワが発生しているか否かを検知することができる。具体的には、外観の測定結果に基づいて、シワの発生が検知され得る。また、流量又はシートの厚さの測定結果に基づき、例えば所定時間におけるシートの厚さ又は流量の変動幅が所定の範囲内でないときに、シワが発生したと判断され得る。このように、シワの発生が検知されたとき、押出機の押出速度を増加させることで、シワの発生を抑制することができる。

　第２１態様は、第２０態様において、所定時間におけるシートの厚さ又は流量の変動幅が所定の範囲内でないとき、前記押出機の押出速度を増加させる、ことを含む、ことを要旨とする。

　第２１態様によれば、測定した厚さ又は流量の変動幅が所定の範囲内でないときを、シートの吐出方向において流量ムラが発生したものとみなし、しわが発生したと判断する。このように、測定した厚さ又は流量の変動幅が所定の範囲内でないとき押出機の押出速度を増加させることで、シワの発生を抑制することができる。

　第２２態様は、第２０態様において、前記ダイから吐出されたシート状の前記再構成たばこ原料の幅方向の複数個所の厚さ又は流量を測定し、測定した複数個所の厚さ又は流量に基づいて、前記押出機の押出速度を増加させる、ことを含む、ことを要旨とする。

　第２２態様によれば、シート状の再構成たばこ原料の幅方向の複数個所の厚さ又は流量を測定することにより、幅方向におけるシートの厚い部分（流量が多い部分）又は薄い部分（流量が少ない部分）を検知し得る。これにより、例えば「所定の厚さよりも厚い部分又は薄い部分を検知したとき」、「複数個所のうちの任意の２カ所の厚さの差が所定の数値範囲内でないとき」、「複数個所の厚さの平均値と最大値又は最小値との差が所定の数値範囲内ないでないとき」、又は「複数個所の厚さの分布が所定の数値範囲でないとき」等において、シワが発生したものとして、押出機の押出速度を増加させて、シワの発生を抑制することができる。

　第２３態様は、第２０態様において、前記外観に基づいてシート状の前記再構成たばこ原料にシワが発生しているか否かを判断し、前記シワが発生しているとき、前記押出機の押出速度を増加させる、ことを含む、ことを要旨とする。

　第２３態様によれば、外観に基づいてシート状の再構成たばこ原料にシワが発生しているか否かを判断し、押出機の押出速度を増加させてシワの発生を抑制することができる。

　第２４態様は、第２０態様から第２３態様のいずれかにおいて、前記ダイ又は前記押出機の内部の圧力を測定し、測定した前記圧力が所定値以上であるとき、前記押出機の押出速度を減少させる、ことを含む、ことを要旨とする。

　ダイ又は押出機の内部の圧力が高すぎるとき、ダイから押出機に逆流が生じる恐れがある。第２４態様によれば、押出機の押出速度を増加させてシワの発生を抑制した場合等において、測定した圧力が所定値以上であると判断したとき、押出機の押出速度を減少させることで、吐出状態を安定化させることができる。

　第２５態様は、第２０態様から第２４態様のいずれかにおいて、前記ダイ又は前記押出機を通過する前記再構成たばこ原料の温度を測定し、測定した前記温度が所定値以下であるとき、前記押出機の押出速度を増加させる、ことを含む、ことを要旨とする。

　一般的に、押出機による押出速度を増加させると、再構成たばこ原料の温度も上昇する。ダイ又は押出機を通過する再構成たばこ原料の温度が所定値以下である場合、ダイ又は押出機の内部の再構成たばこ原料の粘度が高いか、又は押出速度が遅いことが考えられ、その結果、ダイから吐出されるシート状の再構成たばこ原料にシワが生じる可能性がある。第２５態様によれば、測定した温度が所定値以下であると判断したとき、押出機の押出速度を増加させることで、シワの発生を抑制することができる。

　第２６態様によれば、再構成たばこシートの製造装置が提供される。この再構成たばこシートの製造装置は、再構成たばこ原料をシート状に吐出するダイと、前記ダイから吐出されたシート状の前記再構成たばこ原料を引き取る引き取り装置を有し、前記引き取り装置は、シート状の前記再構成たばこ原料を挟み込む一対の第１駆動ローラを有し、シート状の前記再構成たばこ原料を、テンションを加えた状態で引き取るように構成される。

　吐出されたシート状の再構成たばこ原料は、後段の工程において加熱及び乾燥されることで固化するので、ダイから吐出されたシート状の再構成たばこ原料は破れやすい。第２６態様によれば、ダイから吐出されたシート状の再構成たばこ原料を、引き取り装置の第１駆動ローラで挟み込むことで安定したテンションを加えることができる。これにより、ダイから吐出されたシート状の再構成たばこ原料にシワが発生していても、引き取り装置によりシワを伸ばすことができる。

　第２７態様は、第２６態様において、前記引き取り装置は、一対の前記第１駆動ローラからのシート状の前記再構成たばこ原料を挟み込みながら引き取る一対の第２駆動ローラを有し、前記第２駆動ローラの回転数は、前記第１駆動ローラの回転数よりも高い、ことを要旨とする。

　第２７態様によれば、第１駆動ローラとこれより回転数の高い第２駆動ローラとでシート状の再構成たばこ原料を挟み込みながら引き取るので、これらの駆動ローラの回転数の差によってシート状の再構成たばこ原料に所望のテンションをかけることができる。したがって、シート状の再構成たばこ原料のシワの程度に応じて、第１駆動ローラと第２駆動ローラの回転数を調整して、適切にシワを伸ばすことができる。

　第２８態様は、第２６態様又は第２７態様において、前記引き取り装置は、一対の前記第１駆動ローラに引き取られるシート状の前記再構成たばこ原料にテンションを加えるように構成される、所定方向に移動可能なテンションローラと、前記テンションローラをシート状の前記再構成たばこ原料に押し付ける付勢部材と、を有する、ことを要旨とする。

　第２８態様によれば、テンションローラ及び付勢部材により、シート状の再構成たばこ原料に所定のテンションをかけることができる。

　第２９態様は、第２６態様から第２８態様のいずれかにおいて、前記引き取り装置は、前記第１駆動ローラの上流に位置し、前記ダイから吐出されたシート状の前記再構成たばこ原料の搬送方向を転換する方向転換ローラを有する、ことを要旨とする。

　通常、ダイの吐出口は鉛直方向下方を向けられているので、シート状の再構成たばこ原料は鉛直方向下方に吐出される。第２９態様によれば、方向転換ローラによりシート状の再構成たばこ原料を、例えば水平方向に向けて搬送方向を転換することができるので、第１駆動ローラ等の後段の引き取り機構に適切に搬送することができる。

　第３０態様は、第２６態様から第２９態様のいずれかにおいて、前記引き取り装置は、前記第１駆動ローラの下流に位置し、前記第１駆動ローラから搬送されたシート状の前記再構成たばこ原料に表面加工を施す加工ローラを有する、ことを要旨とする。

　第３０態様によれば、加工ローラがシート状の再構成たばこ原料に対して、例えば、穿孔加工、凹凸加工、エンボス加工、又はデボス加工等の表面加工を施すことにより、シート状の再構成たばこ原料の表面積を増加させることができる。これにより、シート状の再構成たばこ原料を加熱したときに生じる香味又はエアロゾルを増加させることができる。また、加工ローラによる表面加工が行われると、シート状の再構成たばこ原料は破れやすくなる恐れがある。第３０態様によれば、加工ローラが第１駆動ローラの下流に位置するので、表面加工後のシート状の再構成たばこ原料に対して第１駆動ローラがテンションをかけることが避けられ、シート状の再構成たばこ原料が破れることが抑制され得る。

　第３１態様は、第２６態様から第３０態様のいずれかにおいて、前記引き取り装置は、シート状の前記再構成たばこ原料を常温で引き取るように構成される、ことを要旨とする。

　引き取り装置に例えば加熱又は乾燥ローラ等が含まれる場合、引き取られるシート状の再構成たばこ原料の水分量が変化し、物性が変化し得る。この場合、引張強度が経時的に変化するので、シート状の再構成たばこ原料に応力が集中する部分が生じ、破れやすくなる恐れがある。第３１態様によれば、引き取り装置において加熱又は乾燥が積極的に行われないので、物性が変化しにくい状態で、シート状の再構成たばこ原料にテンションをかけながら引き取ることができる。したがって、シート状の再構成たばこ原料が破れることを防止しながらシワを伸ばすことができる。

　第３２態様は、第２６態様から第３１態様のいずれかにおいて、一対の前記第１駆動ローラの駆動を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続され、ダイから吐出されたシート状の前記再構成たばこ原料の流量を測定するシートセンサと、を有し、前記制御装置は、前記シートセンサが測定した流量データに基づいて、一対の前記第１駆動ローラの回転速度を制御するように構成されることを要旨とする。

　第３２態様によれば、流量に応じて、第１駆動ローラの回転速度を制御して、シート状の再構成たばこ原料に所望のテンションを加えることができる。

　第３３態様は、第２６態様から第３２態様のいずれかにおいて、一対の前記第１駆動ローラの駆動を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続され、前記ダイから吐出されたシート状の前記再構成たばこ原料に加わるテンションを測定するテンションセンサと、を有し、前記制御装置は、前記テンションセンサが測定したテンションデータに基づいて、一対の前記第１駆動ローラの回転速度を制御するように構成される、ことを要旨とする。

　第３３態様によれば、シート状の再構成たばこ原料に実際に加わるテンションに応じて、第１駆動ローラの回転速度を制御して、シート状の再構成たばこ原料に所望のテンションを加えることができる。

　第３４態様によれば、再構成たばこシートの製造方法が提供される。この再構成たばこシートの製造方法は、ダイから前記再構成たばこ原料をシート状に吐出し、シート状の前記再構成たばこ原料を一対の第１駆動ローラで挟み込んで引き取り、シート状の前記再構成たばこ原料にテンションを加える、ことを含む。

　吐出されたたばこシートは、後段の工程において加熱及び乾燥されることで固化するので、ダイから吐出されたたばこシートは破れやすい。第３４態様によれば、ダイから吐出されたシート状の再構成たばこ原料を、第１駆動ローラで挟み込むことで安定したテンションを加えることができる。これにより、ダイから吐出されたシート状の再構成たばこ原料にシワが発生していても、シワを伸ばすことができる。

　第３５態様は、第３４態様において、一対の前記第１駆動ローラからのシート状の前記再構成たばこ原料を一対の第２駆動ローラで挟み込みながら引き取り、前記第２駆動ローラの回転数を、前記第１駆動ローラの回転数よりも高くする、ことを含む、ことを要旨とする。

　第３５態様によれば、第１駆動ローラとこれより回転数の高い第２駆動ローラとでシート状の再構成たばこ原料を挟み込みながら引き取るので、これらの駆動ローラの回転数の差によってシート状の再構成たばこ原料に所望のテンションをかけることができる。したがって、シート状の再構成たばこ原料のシワの程度に応じて、第１駆動ローラと第２駆動ローラの回転数を調整して、適切にシワを伸ばすことができる。

　第３６態様は、第３４態様又は第３５態様において、テンションローラをシート状の前記再構成たばこ原料に押し付けて、一対の前記第１駆動ローラに引き取られるシート状の前記再構成たばこ原料に前記テンションローラでテンションを加える、ことを要旨とする。

　第３６態様によれば、テンションローラにより、シート状の再構成たばこ原料に所定のテンションをかけることができる。

　第３７態様は、第３４態様から第３６態様のいずれかにおいて、前記第１駆動ローラの上流において、前記ダイから吐出されたシート状の前記再構成たばこ原料の搬送方向を転換する、ことを含む、ことを要旨とする。

　通常、ダイの吐出口は鉛直方向下方を向けられているので、シート状の再構成たばこ原料は鉛直方向下方に吐出される。第３７態様によれば、シート状の再構成たばこ原料を、例えば水平方向に向けて搬送方向を転換することができるので、第１駆動ローラ等の後段の引き取り機構に適切に搬送することができる。

　第３８態様は、第３４態様から第３７態様のいずれかにおいて、前記第１駆動ローラの下流において、前記第１駆動ローラから搬送されたシート状の前記再構成たばこ原料に表面加工を施す、ことを含む、ことを要旨とする。

　第３８態様によれば、シート状の再構成たばこ原料に対して、例えば、穿孔加工、凹凸加工、エンボス加工、又はデボス加工等の表面加工を施すことにより、シート状の再構成たばこ原料の表面積を増加させることができる。これにより、シート状の再構成たばこ原料を加熱したときに生じる香味又はエアロゾルを増加させることができる。

　第３９態様は、第３４態様から第３８態様のいずれかにおいて、シート状の前記再構成たばこ原料を前記第１駆動ローラにより常温で引き取る、ことを含む、ことを要旨とする。

　引き取り工程に例えば加熱又は乾燥工程等が含まれる場合、引き取られるシート状の再構成たばこ原料の水分量が変化し、物性が変化し得る。この場合、引張強度が経時的に変化するので、シート状の再構成たばこ原料に応力が集中する部分が生じ、破れやすくなる恐れがある。第３９態様によれば、引き取り工程において加熱又は乾燥が積極的に行われないので、物性が変化しにくい状態で、シート状の再構成たばこ原料にテンションをかけながら引き取ることができる。したがって、シート状の再構成たばこ原料が破れることを防止しながらシワを伸ばすことができる。

　第４０態様は、第３４態様から第３９態様のいずれかにおいて、前記ダイから吐出されたシート状の前記再構成たばこ原料の流量を測定し、測定した流量データに基づいて、前記第１駆動ローラの回転速度を制御する、ことを要旨とする。

　第４０態様によれば、流量に応じて、第１駆動ローラの回転速度を制御して、シート状の再構成たばこ原料に所望のテンションを加えることができる。

　第４１態様は、第３４態様から第４０態様のいずれかにおいて、前記ダイから吐出されたシート状の前記再構成たばこ原料に加わるテンションを測定し、測定したテンションデータに基づいて、前記第１駆動ローラの回転速度を制御する、ことを要旨とする。

　第４１態様によれば、シート状の再構成たばこ原料に実際に加わるテンションに応じて、第１駆動ローラの回転速度を制御して、シート状の再構成たばこ原料に所望のテンションを加えることができる。

本実施形態に係る再構成たばこシートの製造装置の概略側断面図である。図１に示したダイを吐出口側から見た側面図である。図１に示す矢視３－３から見たダイ及びシート状の再構成たばこ原料の側面図である。他の実施形態に係る図１に示す矢視３－３から見たダイ及びシート状の再構成たばこ原料の側面図である。再構成たばこシートの製造方法を示すフローチャートである。引き取り装置の概略側断面図である。

　以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下で説明する図面において、同一の又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。なお、本明細書において「吐出方向」とは、ダイからシート状の再構成たばこ原料が吐出される方向、又はシート状の再構成たばこ原料が搬送される方向をいう。また、本明細書において「幅方向」とは、吐出方向に直交する方向をいう。

　図１は、本実施形態に係る再構成たばこシートの製造装置の概略側断面図である。図２は、図１に示したダイを吐出口側から見た側面図である。図１に示すように、本実施形態に係る再構成たばこシートの製造装置１００は、再構成たばこ原料をシート状に吐出するダイ４０を有する。また、再構成たばこシートの製造装置１００は、さらに、ダイ４０に再構成たばこ原料を押し出すように構成される押出機１０を有し得る。

　押出機１０は、ハウジング１２と、取込スクリュ１４と、押出スクリュ１６と、を有し得る。取込スクリュ１４は、回転することによりその回転軸と直交する方向に再構成たばこ原料を押し出すように構成される。押出スクリュ１６は、回転することによりその回転軸と平行な方向に再構成たばこ原料を押し出すように構成される。ハウジング１２は、例えばＳＵＳ等の金属等の頑丈な材料で形成され得、投入口１２ａと、搬送スペース１２ｂと、チャンバ１２ｃと、を内部に有する。投入口１２ａは上方に向けて開口し、その内部に取込スクリュ１４を収容する。搬送スペース１２ｂは、押出スクリュ１６を収容する。投入口１２ａに再構成たばこ原料が投入されると、取込スクリュ１４が回転することにより、投入された再構成たばこ原料が搬送スペース１２ｂに取り込まれる。搬送スペース１２ｂにおいて、再構成たばこ原料は、押出スクリュ１６によって混錬されながらチャンバ１２ｃに押し出される。押出スクリュ１６によって押し出された再構成たばこ原料は、チャンバ１２ｃを通過して、ダイ４０に押し出される。ダイ４０から吐出される再構成たばこ原料の吐出速度は、押出スクリュ１６の回転速度によって定まり得る。

　ここで、再構成たばこ原料とは、多糖類（デンプンやデキストリン等）から選択される少なくとも１つの物質と、任意の液体の媒体として水若しくはアルコール（エタノールやプロピレングリコール等）又は自ら選択される少なくとも１つの物質と、たばこ植物の細片又は細粒とを含む混練物である。なお、再構成たばこ原料は、上記のものに限定されず、他の物質を含んでいてもよい。

　ダイ４０は、ハウジング４２と、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１を吐出する吐出口４４とを有する。ハウジング４２は、ＳＵＳ等の金属等の頑丈な材料で形成され得、その内部に吐出口４４と連通するチャンバ４２ａを有する。ダイ４０は、さらに、吐出口４４の厚さを調整するための調整器具４６を有し得る。調整器具４６は、吐出口４４を画定するハウジング４２のノズル部分の形状を調整する、例えばボルト等の器具であり得る。調整器具４６は、ダイ４０の幅方向（図１において紙面奥行き方向）に複数設けられ得る（後述する図３及び図４参照）。図２に示すように、吐出口４４は、長穴状であり得る。ここで、「長穴状」とは、穴の形状は特に限定されず、所定の長手方向を有する任意の形状であり得る。吐出口４４は、その長手方向がダイ４０の幅方向（図１において紙面奥行き方向）を向くように配置される。

　上述したように、ダイ４０からシート状の再構成たばこ原料Ｓ１を吐出する際、吐出方向、又は吐出方向と直交する幅方向において流量ムラが発生すると、吐出されたシート状の再構成たばこ原料Ｓ１にシワが発生する恐れがある。そこで、本実施形態では、再構成たばこシートの製造装置１００は、ダイ４０を通過する再構成たばこ原料の温度を調節する温度調節装置７０を有することが好ましい。ダイ４０から吐出されるシート状の再構成たばこ原料Ｓ１のシワの発生は、原料の流動性が原因の一つであることが判った。具体的には、原料の流動性が低い場合、吐出方向又は幅方向において流量ムラが発生することがある。このため、温度調節装置７０は、一例として、ダイ４０を通過する再構成たばこ原料を加熱する加熱装置を含み得る。この場合、温度調節装置７０によりダイ４０を通過する再構成たばこ原料を加熱することで、再構成たばこ原料の粘度を低下させる、即ち再構成たばこ原料の流動性を増加させることができる。或いは、温度調節装置７０により、吐出量が少ない部分を部分的に加熱して部分的に吐出流量を増加させることで、幅方向における吐出流量を均一化することができる。その結果、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１のシワの発生を抑制することができる。また、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１の幅方向において吐出流量が多い部分が生じたときにシワが生じることがある。そこで、温度調節装置７０は、一例として、ダイ４０を通過する再構成たばこ原料を冷却する冷却装置を含み得る。この場合、温度調節装置７０により吐出流量が多い部分を部分的に冷却することで、幅方向における吐出流量を均一化することができる。その結果、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１のシワの発生を抑制することができる。

　温度調節装置７０が加熱装置を含む場合、この加熱装置は、ダイ４０を通過する再構成たばこ原料の温度が１００℃未満になるように、再構成たばこ原料を加熱するように構成されることが好ましい。この場合、再構成たばこ原料に含まれる水分が蒸発してダイ４０の吐出口４４に結露することを防止しながら、再構成たばこ原料の流動性を増加させて、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１のシワの発生を抑制することができる。

　図１に示すように、温度調節装置７０は、ダイ４０に取り付けられることが好ましい。この場合、温度調節装置７０がダイ４０を通過する再構成たばこ原料の温度を、ダイ４０を介して直接調節することができるので、再構成たばこ原料の温度をより効率的に調節することができる。図１に示す例では、温度調節装置７０は、ダイ４０のハウジング４２の表面に接触するように取り付けられ得る。より具体的には、温度調節装置７０は、ダイ４０のチャンバ４２ａを挟み込むようにハウジング４２の表面に接触するように取り付けられることが好ましい。なお、温度調節装置７０は、押出機１０に取り付けられてもよい。例えば、ダイ４０の通過中に十分に再構成たばこ原料を加熱できていない場合には、押出機１０に取り付けられた温度調節装置７０で、押出機１０を通過する再構成たばこ原料を加熱してもよい。

　図１に示すように、再構成たばこシートの製造装置１００は、さらに、温度調節装置７０の動作を制御するように構成される制御装置６０を有することが好ましい。この場合、制御装置６０によって温度調節装置７０の動作を制御できるので、シワの発生に応じて、シワの発生が抑制されるように温度調節装置７０の動作を制御することができる。制御装置６０は、温度調節装置７０と通信可能に構成され得る。

　再構成たばこシートの製造装置１００は、制御装置６０と通信可能に接続され、ダイ４０を通過する再構成たばこ原料の温度を測定する温度センサ２４を有することが好ましい。この場合、制御装置６０は、温度センサ２４の測定データに基づいて、温度調節装置７０の動作を制御する。例えば、温度センサ２４が測定した温度が所定より低い場合には、ダイ４０を通過する再構成たばこ原料の粘度が高いことが想定されるので、制御装置６０は、再構成たばこ原料の温度が上昇するように温度調節装置７０を制御して、シワの発生を抑制し得る。また、例えば、温度センサ２４が測定した温度が所定より高い、例えば１００℃以上の場合等には、制御装置６０は、再構成たばこ原料の温度が低下するように温度調節装置７０を制御して、再構成たばこ原料の蒸発等の状態変化、又は化学変化の発生を抑制することができる。図１に示すように、本実施形態では、ダイ４０のチャンバ４２ａ内の再構成たばこ原料の温度をより正確に測定するために、温度センサ２４の少なくとも一部がハウジング４２の内部に埋め込まれるか、又はチャンバ４２ａに露出され得る。

　なお、制御装置６０は、チャンバ１２ｃ内を通過する再構成たばこ原料の温度又は圧力を測定する、後述する温度又は圧力センサ２２から受信する温度データに基づいて、温度調節装置７０の動作を制御してもよい。

　また、再構成たばこシートの製造装置１００は、制御装置６０と通信可能に接続され、押出機１０のチャンバ１２ｃ内の温度又は圧力を測定する温度又は圧力センサ２２を有することが好ましい。この場合、制御装置６０は、温度又は圧力センサ２２の測定データに基づいて、温度調節装置７０の動作を制御する。具体的には、チャンバ１２ｃ内の温度が所定値よりも低い場合、又はチャンバ１２ｃ内の圧力が所定値よりも高い場合、再構成たばこ原料の粘度が高いことが想定される。この場合、ダイ４０から押出機１０への再構成たばこ原料の逆流が生じる可能性がある。さらに、この場合、ダイ４０内部（即ちチャンバ４２ａ）での原料の拡散が促進されず、再構成たばこ原料のダイ４０からの均一な吐出が困難になる可能性がある。このため、例えばチャンバ１２ｃ内の温度が所定値よりも低い場合、又はチャンバ１２ｃ内の圧力が所定値よりも高い場合には、制御装置６０は、再構成たばこ原料を加熱して粘度を下げるように温度調節装置７０の動作を制御できる。また、例えばチャンバ１２ｃ内の温度が所定値よりも高い場合、例えば１００℃以上の場合等には、制御装置６０は、再構成たばこ原料の温度が低下するように温度調節装置７０を制御して、再構成たばこ原料の蒸発等の状態変化、又は化学変化の発生を抑制することができる。

　さらに、再構成たばこシートの製造装置１００は、制御装置６０と通信可能に接続され、ダイ４０から吐出されたシート状の再構成たばこ原料の外観、流量、又はシートの厚さを測定するシートセンサ２６を有することが好ましい。この場合、制御装置６０は、シートセンサ２６の測定データに基づいて、温度調節装置７０の動作を制御する。

　図３は、図１に示す矢視３－３から見たダイ４０及びシート状の再構成たばこ原料Ｓ１の側面図である。図３に示す例では、再構成たばこシートの製造装置１００は、ダイ４０のハウジング４２の一面に設けられた１つの温度調節装置７０と、１つのシートセンサ２６とを有する。この場合、シートセンサ２６が外観、流量、又はシートの厚さを測定することにより、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１にシワが発生しているか否かを検知することができる。具体的には、制御装置６０は、シートセンサ２６の外観の測定データに基づいて、シワの発生を検知し得る。また、制御装置６０は、シートセンサ２６が測定する所定範囲の流量又はシートの厚さの測定データを受信して、所定時間におけるシートの厚さ又は流量の変動幅が所定の範囲内でないときに、シワが発生したと判断し得る。このように、制御装置６０がシワの発生を検知したとき、制御装置６０は、ダイ４０を通過する再構成たばこ原料を加熱又は冷却するように温度調節装置７０を制御することで、シワの発生を抑制することができる。

　図４は、他の実施形態に係る図１に示す矢視３－３から見たダイ４０及びシート状の再構成たばこ原料Ｓ１の側面図である。図４に示す例のように、再構成たばこシートの製造装置１００は、吐出口４４の長手方向（ダイ４０の幅方向）に沿ってダイ４０に取り付けられ、互いに独立して制御可能な複数（図では５つ）の温度調節装置７０を有することが好ましい。この場合、ダイ４０の吐出口４４の長手方向、即ち吐出方向と直交する幅方向において、ダイ４０を通過する再構成たばこ原料の温度を部分的に調節することができる。したがって、幅方向において流量ムラが発生した場合に、再構成たばこの温度（即ち粘度）を部分的に調節することで、吐出されたシート状の再構成たばこ原料Ｓ１にシワが発生することを抑制することができる。

　また、この場合、制御装置６０は、シートセンサ２６の測定データに基づいて、複数の温度調節装置７０の少なくとも一つの動作を制御することが好ましい。シートセンサ２６が外観、流量、又はシートの厚さを測定することにより、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１にシワが発生しているか否かを検知することができる。具体的には、制御装置６０は、シートセンサ２６の外観の測定データに基づいて、シワの発生を検知し得る。また、制御装置６０は、シートセンサ２６の流量又はシートの厚さの測定データを受信して、所定時間におけるシートの厚さ又は流量の変動幅が所定の範囲内でないときに、シワが発生したと判断し得る。このように、制御装置６０がシワの発生を検知したとき、例えばダイ４０を通過する再構成たばこ原料を加熱又は冷却することで、シワの発生を抑制することができる。

　図４に示すように再構成たばこシートの製造装置１００は、複数の温度調節装置７０を備える場合、単一のシートセンサ２６を有してもよいが、複数のシートセンサ２６を有することが好ましい。具体的には、再構成たばこシートの製造装置１００は、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１の幅方向に沿って並べられた複数のシートセンサ２６を有し得る。この場合、制御装置６０は、複数のシートセンサ２６の測定データに基づいて、複数の温度調節装置７０の少なくとも一つの動作を制御する。図示のように、再構成たばこシートの製造装置１００は、複数の温度調節装置７０を有する場合、これと同数のシートセンサ２６を備えることが好ましい。この場合、図４に示すように複数のシートセンサ２６を幅方向に沿って配置して、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１の幅方向の複数個所の厚さ又は流量を測定することにより、制御装置６０は、幅方向におけるシートの厚い部分（流量が多い部分）又は薄い部分（流量が少ない部分）を検知し得る。この検知結果に応じて、制御装置６０は、幅方向におけるシートの厚い部分又は薄い部分を測定した複数のシートセンサ２６のいずれかに対応する温度調節装置７０の少なくとも一つを制御して、シワの発生を抑制することができる。

　以上で説明したように、ダイ４０から吐出されるシート状の再構成たばこ原料Ｓ１のシワを低減するために、制御装置６０は温度調節装置７０の動作を制御した。これに限らず、制御装置６０は、押出機１０の動作を制御することでダイ４０から吐出されるシート状の再構成たばこ原料Ｓ１のシワを低減し得る。

　図１に示すように、制御装置６０は、押出機１０と通信可能に接続され得る。制御装置６０は、押出機１０の動作を制御することが好ましい。この場合、制御装置６０は、シートセンサ２６（第１センサの一例に相当する）の測定データに基づいて、押出機１０の押出速度を制御し得る。上述したように、ダイ４０の内部において原料が均一に拡散されておらず、吐出方向又は幅方向において流量ムラが発生したときに、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１にシワが発生することが判った。このため、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１にシワが発生した場合、押出機１０の押出速度を増加させることで、ダイ４０内部（即ちチャンバ４２ａ）の圧力が増加するとともに原料が均一に拡散される。その結果、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１にシワが発生することが抑制される。

　シートセンサ２６が外観、流量、又はシートの厚さを測定することにより、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１にシワが発生しているか否かを検知することができる。具体的には、制御装置６０は、シートセンサ２６が測定した外観に基づいて、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１にシワが発生しているか否かを判断し、シワが発生していると判断したとき、押出機１０の押出速度を増加させ得る。制御装置６０は、シートセンサ２６によって測定された外観に対して、例えば公知の画像解析等を行うことにより、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１にシワが発生しているか否かを判断する。これにより、制御装置６０は、押出機１０の押出速度を増加させてシワの発生を抑制することができる。

　また、制御装置６０は、所定時間におけるシートセンサ２６が測定したシートの厚さ又は流量の変動幅が所定の範囲内でないと判断したとき、押出機１０の押出速度を増加させ得る。制御装置６０は、シートセンサ２６が測定した厚さ又は流量の変動幅が所定の範囲内でないとき、シートの吐出方向において流量ムラが発生したものとみなし、シワが発生したと判断する。このように、制御装置６０は、シートセンサ２６が測定した厚さ又は流量の変動幅が所定の範囲内でないときに押出機１０の押出速度を増加させることで、シワの発生を抑制することができる。

　また、シートセンサ２６は、ダイ４０から吐出されたシート状の再構成たばこ原料Ｓ１の幅方向の複数個所の厚さ又は流量を測定するように構成されることが好ましい。具体的には例えば、図４に示したようにシートセンサ２６が複数のシートセンサ２６を含んでもよいし、単一のシートセンサ２６により幅方向の複数個所の厚さ又は流量を測定してもよい。この場合、制御装置６０は、シートセンサ２６が測定した複数個所の厚さ又は流量に基づいて、押出機１０の押出速度を増加させる。シートセンサ２６がシート状の再構成たばこ原料Ｓ１の幅方向の複数個所の厚さ又は流量を測定することにより、制御装置６０は、幅方向におけるシートの厚い部分（流量が多い部分）又は薄い部分（流量が少ない部分）を検知し得る。制御装置６０は、例えば「所定の厚さよりも厚い部分又は薄い部分を検知したとき」、「複数個所のうちの任意の２カ所の厚さの差が所定の数値範囲内でないとき」、「複数個所の厚さの平均値と最大値又は最小値との差が所定の数値範囲内ないでないとき」、又は「複数個所の厚さの分布が所定の数値範囲でないとき」等において、シワが発生したものとして、押出機１０の押出速度を増加させて、シワの発生を抑制することができる。

　図１に示すように、再構成たばこシートの製造装置１００は、制御装置６０と通信可能に接続され、ダイ４０の内部の圧力を測定するように構成される圧力センサ２８を有することが好ましい。温度又は圧力センサ２２と圧力センサ２８は、ダイ４０又は押出機１０の圧力を測定するように構成されるセンサ（第２センサの一例に相当する）として機能する。この場合、制御装置６０は、温度又は圧力センサ２２又は圧力センサ２８が測定した圧力が所定値以上であると判断したとき、押出機１０の押出速度を減少させることが好ましい。ダイ４０又は押出機１０の内部の圧力が高すぎるとき、ダイ４０から押出機１０に逆流が生じる恐れがある。上述したように制御装置６０が、シートセンサ２６の測定データに基づいて、押出機１０の押出速度を増加させてシワの発生を抑制した場合等においては、ダイ４０又は押出機１０の内部の圧力が増加しすぎる可能性がある。そこで、制御装置６０が、温度又は圧力センサ２２又は圧力センサ２８が測定した圧力が所定値以上であると判断したとき、押出機１０の押出速度を減少させることで、吐出状態を安定化させることができる。なお、温度又は圧力センサ２２又は圧力センサ２８が測定した圧力が高い場合、温度調節装置７０においてダイ４０の内部の再構成たばこ原料を加熱することで粘度を低下させ、圧力を低下させることが可能である。しかし、温度調節装置７０によって既に再構成たばこ原料を十分に加熱している場合などにおいて、押出機１０の押出速度を減少させることが特に有効である。

　図１に示したように、再構成たばこシートの製造装置１００は、温度又は圧力センサ２２と温度センサ２４とを有する。温度又は圧力センサ２２と温度センサ２４は、ダイ４０又は押出機１０を通過する再構成たばこ原料の温度を測定するように構成されるセンサ（第３センサの一例に相当する）として機能する。この場合、制御装置６０は、温度又は圧力センサ２２又は温度センサ２４が測定した温度が所定値以下であると判断したとき、押出機１０の押出速度を増加させることが好ましい。一般的に、押出機１０による押出速度を増加させると、再構成たばこ原料の温度も上昇する。ダイ４０又は押出機１０を通過する再構成たばこ原料の温度が所定値以下である場合、ダイ４０又は押出機１０の内部の再構成たばこ原料の粘度が高いか、又は押出速度が遅いことが考えられ、その結果、ダイ４０から吐出されるシート状の再構成たばこ原料Ｓ１にシワが生じる可能性がある。このため、制御装置６０が、温度又は圧力センサ２２又は温度センサ２４が測定した温度が所定値以下であると判断したとき、押出機１０の押出速度を増加させることで、シワの発生を抑制することができる。

　次に、以上で説明した再構成たばこシートの製造装置１００における再構成たばこシートの製造方法について説明する。本実施形態の再構成たばこシートの製造方法では、ダイ４０を通過する再構成たばこ原料の温度を調節し、ダイ４０から再構成たばこ原料をシート状に吐出する、ことを含む。又は、この再構成たばこシートの製造方法は、押出機１０に再構成たばこ原料を供給し、押出機１０によって、ダイ４０に再構成たばこ原料を押し出し、ダイ４０から再構成たばこ原料をシート状に吐出し、ダイ４０から吐出されたシート状の再構成たばこ原料Ｓ１の外観、流量、又はシートの厚さを測定し、再構成たばこ原料の外観、流量、又はシートの厚さの測定結果に基づいて、押出機１０の押出速度を制御する、ことを含む。図５は、再構成たばこシートの製造方法を示すフローチャートである。

　図５に示すように、まず、押出機１０に再構成たばこ源路湯が供給される。具体的には、再構成たばこ原料が押出機１０の投入口１２ａに投入される（ステップＳ５０１）。続いて、再構成たばこ原料は、押出機１０によってダイ４０に押し出される。具体的には、再構成たばこ原料は、押出機１０の取込スクリュ１４及び押出スクリュ１６によってダイ４０に押し出され、ダイ４０からシート状に吐出される（ステップＳ５０２）。ここで、再構成たばこシートの製造装置１００の制御装置６０は、温度又は圧力センサ２２又は温度センサ２４によりダイ４０又は押出機１０を通過する再構成たばこ原料の温度を測定し、温度又は圧力センサ２２又は温度センサ２４から温度データを受信し、チャンバ１２ｃ又はチャンバ４２ａ内の再構成たばこ原料の温度が所定値以下であるか否かを判定し得る（ステップＳ５０３）。或いは、制御装置６０は、温度又は圧力センサ２２又は温度センサ２４によりダイ４０又は押出機１０の内部の圧力を測定し、温度又は圧力センサ２２又は圧力センサ２８から圧力データを受信し、チャンバ１２ｃ又はチャンバ４２ａ内の圧力が所定値以上であるか否かを判定し得る（ステップＳ５０３）。

　制御装置６０が、チャンバ１２ｃ若しくはチャンバ４２ａ内の再構成たばこ原料の温度が所定値以下であると判断した場合、又はチャンバ１２ｃ若しくはチャンバ４２ａ内の圧力が所定値以上であると判断した場合（ステップＳ５０３，Ｙｅｓ）、制御装置６０は、再構成たばこ原料の温度が上昇するように温度調節装置７０を制御し得る（ステップＳ５０６）。或いは、この場合、制御装置６０は、押出機１０の押出速度を増加させ得る（ステップＳ５０６）。なお、制御装置６０は、温度調節装置７０による再構成たばこ原料の加熱と、押出機１０の押出速度の増加の両方を行ってもよいし、いずれか一方のみを行ってもよい。

　制御装置６０が、チャンバ１２ｃ若しくはチャンバ４２ａ内の再構成たばこ原料の温度が所定値以下でないと判断した場合、又はチャンバ１２ｃ若しくはチャンバ４２ａ内の圧力が所定値以上でないと判断した場合（ステップＳ５０３，Ｎｏ）、ステップＳ５０４の工程を実行する。即ち、制御装置６０は、シートセンサ２６から、外観、流量、又はシートの厚さのデータを受信し、シワが発生したか否かを判断する（ステップＳ５０４）。

　具体的には、図３に示したように単一のシートセンサ２６が設けられる場合には、上述したように、所定時間におけるシートの厚さ又は流量の変動幅が所定の範囲内でないとき、制御装置６０はシワが発生したと判断する。また、図４に示したように複数のシートセンサ２６が設けられる場合には、上述したように、ダイ４０から吐出されたシート状の再構成たばこ原料Ｓ１の幅方向の複数個所の厚さ又は流量を測定し、測定結果に基づいてシワの発生を判断する。また、制御装置６０は、シートセンサ２６から受信した外観データに基づいてシワの発生の有無を判断し得る。

　制御装置６０が、シワが発生したと判断した場合（ステップＳ５０４，Ｙｅｓ）、制御装置６０は、再構成たばこ原料の温度が上昇するように温度調節装置７０を制御し得る（ステップＳ５０６）。或いは、この場合、制御装置６０は、押出機１０の押出速度を増加させ得る（ステップＳ５０６）。なお、制御装置６０は、温度調節装置７０による再構成たばこ原料の加熱と、押出機１０の押出速度の増加の両方を行ってもよいし、いずれか一方のみを行ってもよい。

　ステップＳ５０６において、押出機１０の押出速度の増加が行われた場合、制御装置６０は、温度又は圧力センサ２２又は圧力センサ２８から圧力データを受信し、チャンバ１２ｃ又はチャンバ４２ａ内の圧力が所定値以上であるか否かを判定し得る（ステップＳ５０７）。ステップＳ５０６において、押出機１０の押出速度を増加させてシワの発生を抑制した場合、ダイ４０又は押出機１０の内部の圧力が増加しすぎる可能性がある。そこで、制御装置６０がチャンバ１２ｃ又はチャンバ４２ａ内の圧力が所定値以上であると判断した場合（ステップＳ５０７，Ｙｅｓ）、ステップＳ５０８において、押出速度を減少させる。なお、ここでの所定値は、ステップＳ５０３の所定値よりも高い値である。

　ステップＳ５０４において、制御装置６０がシワが発生していないと判断した場合（ステップＳ５０４，Ｎｏ）、制御装置６０は、温度又は圧力センサ２２又は温度センサ２４から温度データを受信し、チャンバ１２ｃ又はチャンバ４２ａ内の再構成たばこ原料の温度が所定値より高いか否かを判定し得る（ステップＳ５０５）。なお、ここでの所定値は、ステップＳ５０３における所定値とは異なる値であり、例えば１００℃である。

　制御装置６０が、チャンバ１２ｃ若しくはチャンバ４２ａ内の再構成たばこ原料の温度が所定値以上であると判断した場合（ステップＳ５０６，Ｙｅｓ）、制御装置６０は、再構成たばこ原料の温度が低下するように温度調節装置７０を制御し得る（ステップＳ５０８）。或いは、この場合、制御装置６０は、押出機１０の押出速度を低下させ得る（ステップＳ５０８）。なお、制御装置６０は、温度調節装置７０による再構成たばこ原料の冷却と、押出機１０の押出速度の低下の両方を行ってもよいし、いずれか一方のみを行ってもよい。

　再構成たばこシートの製造装置１００では、上述したステップＳ５０１－ステップＳ５０８が繰り返されて、シワの少ない再構成たばこシートが製造される。なお、ステップＳ５０３及びステップＳ５０４はいずれか一方のみが実行されてもよい。また、ステップＳ５０５，ステップＳ５０７，及びステップ５０８は任意であり、適宜省略され得る。ステップＳ５０３、ステップＳ５０４、ステップＳ５０５の２つ以上が実行される場合は、それらの順番は任意であり得る。

　次に、再構成たばこシートの製造装置１００に設けられ得る引き取り装置について説明する。図６は、引き取り装置の概略側断面図である。図６に示すように、引き取り装置８０は、図１等に示したダイ４０から吐出されたシート状の再構成たばこ原料Ｓ１を引き取るように構成される。引き取り装置８０は、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１を挟み込む一対の第１駆動ローラ８２を有し、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１を、テンションを加えた状態で引き取るように構成される。吐出されたシート状の再構成たばこ原料Ｓ１は、後段の工程において加熱及び乾燥されることで固化するので、ダイ４０から吐出されたシート状の再構成たばこ原料Ｓ１は破れやすい。本実施形態の再構成たばこシートの製造装置１００によれば、ダイ４０から吐出されたシート状の再構成たばこ原料Ｓ１を、引き取り装置８０の第１駆動ローラ８２で挟み込むことで安定したテンションを加えることができる。これにより、ダイ４０から吐出されたシート状の再構成たばこ原料Ｓ１にシワが発生していても、引き取り装置８０によりシワを伸ばすことができる。なお、引き取り装置８０は、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１を水平方向に引き取ることが搬送の観点から好ましいので、第１駆動ローラ８２は、鉛直方向からシート状の再構成たばこ原料Ｓ１を挟み込むことが好ましい。

　また、図示のように、引き取り装置８０は、一対の第１駆動ローラ８２からのシート状の再構成たばこ原料Ｓ１を挟み込みながら引き取る一対の第２駆動ローラ８４を有することが好ましい。この第２駆動ローラ８４の回転数は、第１駆動ローラ８２の回転数よりも高くなるように設定される。この場合、第１駆動ローラ８２とこれより回転数の高い第２駆動ローラ８４とでシート状の再構成たばこ原料Ｓ１を挟み込みながら引き取るので、これらの駆動ローラの回転数の差によってシート状の再構成たばこ原料Ｓ１に所望のテンションをかけることができる。したがって、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１のシワの程度に応じて、第１駆動ローラ８２と第２駆動ローラ８４の回転数を調整して、適切にシワを伸ばすことができる。第２駆動ローラ８４は、第１駆動ローラ８２と平行な回転軸を有しており、その結果、第１駆動ローラ８２と第２駆動ローラ８４によってシート状の再構成たばこ原料Ｓ１はテンションを加えられながら水平方向に引き取られる。なお、引き取り装置８０の第１駆動ローラ８２及び第２駆動ローラ８４は、上述した制御装置６０によって動作が制御されてもよいし、制御装置６０とは別の引き取り装置８０を制御する制御装置が設けられてもよい。

　引き取り装置８０は、第１駆動ローラ８２の下流に位置し、第１駆動ローラ８２から搬送されたシート状の再構成たばこ原料Ｓ１に表面加工を施す加工ローラを有することが好ましい。この場合、加工ローラがシート状の再構成たばこ原料Ｓ１に対して、例えば、穿孔加工、凹凸加工、エンボス加工、又はデボス加工等の表面加工を施すことにより、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１の表面積を増加させることができる。これにより、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１を加熱したときに生じる香味又はエアロゾルを増加させることができる。また、加工ローラによる表面加工が行われると、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１は破れやすくなる恐れがある。本実施形態では、加工ローラが第１駆動ローラ８２の下流に位置するので、表面加工後のシート状の再構成たばこ原料Ｓ１に対して第１駆動ローラ８２がテンションをかけることが避けられ、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１が破れることが抑制され得る。図６に示す実施形態では、第２駆動ローラ８４が加工ローラの機能を有している。しかし、これに限らず、第２駆動ローラ８４とは別に加工ローラを設けてもよい。

　また、図示のように、引き取り装置８０は、所定方向に移動可能なテンションローラ８６と、このテンションローラ８６をシート状の再構成たばこ原料Ｓ１に押し付ける付勢部材８７と、を有することが好ましい。テンションローラ８６は、一対の第１駆動ローラ８２に引き取られるシート状の再構成たばこ原料Ｓ１にテンションを加えるように構成される。テンションローラ８６及び付勢部材８７により、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１に所定のテンションをかけることができる。本実施形態では、付勢部材８７は、水平方向に引き取られるシート状の再構成たばこ原料Ｓ１に対して、鉛直下方から鉛直上方に向けてテンションローラ８６を付勢して、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１にテンションを加えている。付勢部材８７のバネ定数を調整することにより、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１に加わるテンションを容易に調整することができる。テンションローラ８６は、第１駆動ローラ８２と平行な回転軸に沿って回転するように構成される。

　引き取り装置８０は、第１駆動ローラ８２の上流に位置し、ダイ４０から吐出されたシート状の再構成たばこ原料Ｓ１の搬送方向を転換する第１方向転換ローラ８８ａを有することが好ましい。通常、図６に示すように、ダイ４０の吐出口４４は鉛直方向下方を向けられているので、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１は鉛直方向下方に吐出される。本実施形態によれば、第１方向転換ローラ８８ａによりシート状の再構成たばこ原料Ｓ１を、例えば水平方向に向けて搬送方向を転換することができるので、第１駆動ローラ８２等の後段の引き取り機構に適切に搬送することができる。

　本実施形態では、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１は、テンションローラ８６により部分的に鉛直方向に引き取られているので、引き取り装置８０は、テンションローラ８６によってテンションがかけられたシート状の再構成たばこ原料Ｓ１の搬送方向を再度水平方向に転換する第２方向転換ローラ８８ｂを有する。

　また、引き取り装置８０は、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１を常温で引き取るように構成されることが好ましい。引き取り装置８０に例えば加熱又は乾燥ローラ等が含まれる場合、引き取られるシート状の再構成たばこ原料Ｓ１の水分量が変化し、物性が変化し得る。この場合、引張強度が経時的に変化するので、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１に応力が集中する部分が生じ、破れやすくなる恐れがある。本実施形態では、引き取り装置８０において加熱又は乾燥が積極的に行われないので、物性が変化しにくい状態で、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１にテンションをかけながら引き取ることができる。したがって、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１が破れることを防止しながらシワを伸ばすことができる。

　また、図１に示した制御装置６０は、シートセンサ２６が測定した流量データに基づいて、第１駆動ローラ８２の回転速度を制御してもよい。引き取り装置８０が第２駆動ローラ８４を備える場合には、制御装置６０は、シートセンサ２６が測定した流量データに基づいて、第１駆動ローラ８２及び第２駆動ローラ８４の少なくとも一方の回転速度を制御してもよい。具体的には、制御装置６０は、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１の流量が増加した場合は第１駆動ローラ８２及び第２駆動ローラ８４の少なくとも一方の回転速度を増加させ、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１の流量が減少した場合は第１駆動ローラ８２及び第２駆動ローラ８４の少なくとも一方の回転速度を減少させ得る。

　図６に示すように、引き取り装置８０は、制御装置６０と通信可能に接続され、ダイ４０から吐出されたシート状の再構成たばこ原料Ｓ１に加わるテンションを測定するテンションセンサ８９をさらに有してもよい。制御装置６０は、テンションセンサ８９が測定したテンションデータに基づいて、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１に所望のテンションが加わるように、第１駆動ローラ８２を制御し得る。引き取り装置８０が第２駆動ローラ８４を備える場合には、制御装置６０は、テンションセンサ８９から受信した測定データに基づいて、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１に所望のテンションが加わるように、第１駆動ローラ８２及び第２駆動ローラ８４の少なくとも一方を制御し得る。具体的には、制御装置６０は、第１駆動ローラ８２と第２駆動ローラ８４の相対速度を変化させ得る。なお、図６に示すテンションセンサ８９は、テンションローラ８６に加わる荷重に基づいてシート状の再構成たばこ原料Ｓ１に加わるテンションを測定し得るが、テンションセンサ８９は、第１方向転換ローラ８８ａ、第２方向転換ローラ８８ｂ、第１駆動ローラ８２、又は第２駆動ローラ８４に設けられてもよい。また、テンションセンサ８９として、非接触式の光学センサ等、公知のテンションセンサを使用してもよい。

　上述したようにダイ４０から吐出されたシート状の再構成たばこ原料Ｓ１は破れやすいため、図６に示す引き取り装置８０では、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１に、複数の自由に回転する、第１方向転換ローラ８８ａ、テンションローラ８６、第２方向転換ローラ８８ｂ、第１駆動ローラ８２、第２駆動ローラ８４、を経由させることで、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１が引っ張られる距離を短くして、破れにくくしている。シート状の再構成たばこ原料Ｓ１の強度に応じて、第１方向転換ローラ８８ａ、テンションローラ８６、第２方向転換ローラ８８ｂ、第１駆動ローラ８２、及び第２駆動ローラ８４の配置を適宜変更してもよい。また、第１方向転換ローラ８８ａ、第２方向転換ローラ８８ｂ、第１駆動ローラ８２、及び第２駆動ローラ８４の少なくとも一つを、可動ばねにより鉛直又は水平に付勢して、ローラからシート状の再構成たばこ原料Ｓ１に加わるテンションを、それぞれのローラの速度を変更することなく、調整できるようにしてもよい。本実施形態では、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１の搬送方向を転換するために第１方向転換ローラ８８ａと第２方向転換ローラ８８ｂが採用されているが、これに限られない。例えば、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１の強度、搬送距離、又は引き取り装置８０の構成部品のレイアウト等に応じて、方向転換ローラの個数が増減され得る。

　次に、引き取り装置８０を備える再構成たばこシートの製造装置１００における再構成たばこシートの製造方法について説明する。まず、押出機１０に再構成たばこ原料が供給され、ダイ４０から再構成たばこ原料がシート状に吐出される。このとき、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１を一対の第１駆動ローラ８２で挟み込んで引き取り、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１にテンションを加える。さらに、一対の第１駆動ローラ８２からのシート状の再構成たばこ原料Ｓ１を一対の第２駆動ローラ８４で挟み込みながら引き取ることが好ましい。ここで、上述したように、第２駆動ローラ８４の回転数を、第１駆動ローラ８２の回転数よりも高くする。また、上述したように、第１駆動ローラ８２の下流において、第１駆動ローラ８２から搬送されたシート状の再構成たばこ原料Ｓ１に表面加工を施すことが好ましい。

　さらに、図６に示したように、第１駆動ローラ８２の上流において、ダイ４０から吐出されたシート状の再構成たばこ原料Ｓ１の搬送方向を転換することが好ましい。シート状の再構成たばこ原料Ｓ１には、テンションローラ８６を押し付けて、一対の第１駆動ローラ８２に引き取られるシート状の再構成たばこ原料Ｓ１にテンションローラ８６でテンションを加えることが好ましい。

　また、図６に示すように、本実施形態の引き取り装置８０は、加熱ローラ及び乾燥ローラを有しないことが好ましい。即ち、シート状の再構成たばこ原料Ｓ１が第１駆動ローラ８２により常温で引き取られることが好ましい。

　再構成たばこシートの製造装置１００が、シートセンサ２６を備える場合には、ダイ４０から吐出されたシート状の再構成たばこ原料Ｓ１の流量を測定し、測定した流量データに基づいて、第１駆動ローラ８２の回転速度を制御してもよい。また、引き取り装置８０が第２駆動ローラ８４を備える場合には、測定した流量データに基づいて、第１駆動ローラ８２及び第２駆動ローラ８４の少なくとも一方を制御してもよい。

　再構成たばこシートの製造装置１００が、テンションセンサ８９を備える場合には、ダイ４０から吐出されたシート状の再構成たばこ原料Ｓ１に加わるテンションを測定し、測定したテンションデータに基づいて、第１駆動ローラ８２の回転速度を制御してもよい。また、引き取り装置８０が第２駆動ローラ８４を備える場合には、測定したテンションデータに基づいて、第１駆動ローラ８２及び第２駆動ローラ８４の少なくとも一方を制御してもよい。具体的には、第１駆動ローラ８２と第２駆動ローラ８４の相対速度が変化され得る。

　以上に本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載のない何れの形状や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。

１０　　　：押出機
２２　　　：温度又は圧力センサ
２４　　　：温度センサ
２６　　　：シートセンサ
２８　　　：圧力センサ
４０　　　：ダイ
６０　　　：制御装置
１００　　：再構成たばこシートの製造装置
Ｓ１　　　：シート状の再構成たばこ原料

Claims

　再構成たばこ原料をシート状に吐出するダイと、
　前記ダイに前記再構成たばこ原料を押し出す押出機と、
　前記押出機の動作を制御するように構成される制御装置と、
　前記制御装置と通信可能に接続され、前記ダイから吐出されたシート状の前記再構成たばこ原料の外観、流量、又はシートの厚さを測定する第１センサを有し、
　前記制御装置は、前記第１センサの測定データに基づいて、前記押出機の押出速度を制御する、再構成たばこシートの製造装置。
　請求項１に記載された再構成たばこシートの製造装置において、
　前記制御装置は、所定時間における前記第１センサが測定したシートの厚さ又は流量の変動幅が所定の範囲内でないと判断したとき、前記押出機の押出速度を増加させる、再構成たばこシートの製造装置。
　請求項１に記載された再構成たばこシートの製造装置において、
　前記第１センサは、前記ダイから吐出されたシート状の前記再構成たばこ原料の幅方向の複数個所の厚さ又は流量を測定するように構成され、
　前記制御装置は、前記第１センサが測定した複数個所の厚さ又は流量に基づいて、前記押出機の押出速度を増加させる、再構成たばこシートの製造装置。
　請求項１に記載された再構成たばこシートの製造装置において、
　前記制御装置は、前記第１センサが測定した前記外観に基づいて、シート状の前記再構成たばこ原料にシワが発生しているか否かを判断し、
　前記シワが発生していると判断したとき、前記押出機の押出速度を増加させる、再構成たばこシートの製造装置。
　請求項１から４のいずれか一項に記載された再構成たばこシートの製造装置において、
　前記制御装置と通信可能に接続され、前記ダイ又は前記押出機の内部の圧力を測定するように構成される第２センサを有し、
　前記制御装置は、前記第２センサが測定した前記圧力が所定値以上であると判断したとき、前記押出機の押出速度を減少させる、再構成たばこシートの製造装置。
　請求項１から５のいずれか一項に記載された再構成たばこシートの製造装置において、
　前記制御装置と通信可能に接続され、前記ダイ又は前記押出機を通過する前記再構成たばこ原料の温度を測定するように構成される第３センサを有し、
　前記制御装置は、前記第３センサが測定した前記温度が所定値以下であると判断したとき、前記押出機の押出速度を増加させる、再構成たばこシートの製造装置。
　押出機に再構成たばこ原料を供給し、
　前記押出機によって、ダイに前記再構成たばこ原料を押し出し、
　前記ダイから前記再構成たばこ原料をシート状に吐出し、
　前記ダイから吐出されたシート状の前記再構成たばこ原料の外観、流量、又はシートの厚さを測定し、
　前記再構成たばこ原料の前記外観、流量、又は前記シートの厚さの測定結果に基づいて、前記押出機の押出速度を制御する、ことを含む、再構成たばこシートの製造方法。
　請求項７に記載された再構成たばこシートの製造方法において、
　所定時間におけるシートの厚さ又は流量の変動幅が所定の範囲内でないとき、前記押出機の押出速度を増加させる、ことを含む、再構成たばこシートの製造方法。
　請求項７に記載された再構成たばこシートの製造方法において、
　前記ダイから吐出されたシート状の前記再構成たばこ原料の幅方向の複数個所の厚さ又は流量を測定し、
　測定した複数個所の厚さ又は流量に基づいて、前記押出機の押出速度を増加させる、ことを含む、再構成たばこシートの製造方法。
　請求項７に記載された再構成たばこシートの製造方法において、
　前記外観に基づいてシート状の前記再構成たばこ原料にシワが発生しているか否かを判断し、
　前記シワが発生しているとき、前記押出機の押出速度を増加させる、ことを含む、再構成たばこシートの製造方法。
　請求項７から１０のいずれか一項に記載された再構成たばこシートの製造方法において、
　前記ダイ又は前記押出機の内部の圧力を測定し、
　測定した前記圧力が所定値以上であるとき、前記押出機の押出速度を減少させる、ことを含む、再構成たばこシートの製造方法。
　請求項７から１１のいずれか一項に記載された再構成たばこシートの製造方法において、
　前記ダイ又は前記押出機を通過する前記再構成たばこ原料の温度を測定し、
　測定した前記温度が所定値以下であるとき、前記押出機の押出速度を増加させる、ことを含む、再構成たばこシートの製造方法。