WO2023153129A1 - 眼球装着型の表示装置、コンタクトレンズおよび表示装置を駆動する駆動方法 - Google Patents

眼球装着型の表示装置、コンタクトレンズおよび表示装置を駆動する駆動方法 Download PDF

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Abstract

予め定められた領域内に収束する、空間的にコヒーレントな光を出射するバックライトと、ホログラムパターンを形成し、バックライトから入射する光の位相を空間的に変調することにより、ホログラムパターンに対応する再生像を生成する空間光変調器とを備える眼球装着型の表示装置を提供する。バックライトおよび空間光変調器は、表示装置がユーザの眼球に装着された場合にユーザの角膜に沿うように、凸に湾曲した形状を有してもよい。

Description

眼球装着型の表示装置、コンタクトレンズおよび表示装置を駆動する駆動方法
 本発明は、眼球装着型の表示装置、コンタクトレンズおよび表示装置を駆動する駆動方法に関する。
 非特許文献1には、「The laser backlight emits vertically polarized laser light to illuminate the phase-only SLM. The phase-only SLM modulates the phase of the vertically polarized light and do not modulate the phase of the horizontally polarized light. The vertically polarized light is modulated to produce wavefront for the image generation. The polarizer transmits the horizontally polarized light from outer scenery, which is not modulated by the SLM.」(2 PROPOSED SYSTEM)と記載されている。
[先行技術文献]
[非特許文献]
  [非特許文献1] J. Sano, S.Liu, Y Nagahama, and Y Takaki, "Contact Lens Display Based on Holography," The 26th International Display Workshops (IDW '19), Sapporo, Hokkaido, Japan, 28 Nov. 2019.
一般的開示
 本発明の第1の態様においては、眼球装着型の表示装置を提供する。表示装置は、予め定められた領域内に収束する、空間的にコヒーレントな光を出射するバックライトを備えてもよい。表示装置は、ホログラムパターンを形成し、前記バックライトから入射する前記光の位相を空間的に変調することにより、前記ホログラムパターンに対応する再生像を生成する空間光変調器を備えてもよい。
 前記バックライトは、凸に湾曲した形状または平坦な形状を有してもよい。
 前記空間光変調器は、凸に湾曲した形状または平坦な形状を有してもよい。
 前記バックライトおよび前記空間光変調器は、前記表示装置がユーザの眼球に装着された場合に前記ユーザの角膜に沿うように、凸に湾曲した形状を有してもよい。
 前記バックライトおよび前記空間光変調器は、前記表示装置がユーザの眼球に装着された場合に前記ユーザの角膜全体を覆ってもよい。
 表示装置は、偏光子を更に備えてもよい。前記バックライトは透明であってもよい。前記空間光変調器は、外光のうち前記偏光子を透過した成分の位相を変調せず、前記バックライトから入射する前記光の位相を変調してもよい。
 前記バックライトは、導波路と、前記導波路に設けられる薄膜回折格子と、前記導波路内に前記光を照射する光源とを有してもよい。
 前記薄膜回折格子は、前記光源から前記導波路内に照射される前記光を回折することにより、前記光を前記予め定められた領域内に収束させてもよい。
 前記薄膜回折格子は、ナノ構造の回折格子およびホログラム光学素子の少なくとも何れかを含んでもよい。
 前記薄膜回折格子の光結合効率は、前記光源からの前記光が前記導波路内に入射する位置に近いほど小さくてもよい。
 前記バックライトは、複数の前記光源を有し、前記複数の光源は、前記導波路の周囲において互いに異なる位置から前記導波路内に前記光を照射してもよい。
 前記光源は、レーザーまたはLEDであってもよい。
 本発明の第2の態様においては、上記の何れかの表示装置と、前記表示装置を内包するレンズ基板とを備えるコンタクトレンズを提供する。
 本発明の第3の態様においては、バックライトおよび空間光変調器を有する眼球装着型の表示装置を駆動する駆動方法を提供する。駆動方法は、前記バックライトによって、予め定められた領域内に収束する、空間的にコヒーレントな光を出射する出射段階を備えてもよい。駆動方法は、前記空間光変調器によって、ホログラムパターンを形成し、前記バックライトから入射する前記光の位相を空間的に変調することにより、前記ホログラムパターンに対応する再生像を生成する生成段階を備えてもよい。
 なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
一実施形態によるコンタクトレンズ10がユーザの眼球30に装着された状態を模式的に示す図である。 図1のコンタクトレンズ10を含む領域を部分的に拡大した図である。 コンタクトレンズ10の表示装置100を駆動する駆動方法の一例を説明するためのフローチャートである。 比較例のコンタクトレンズ20がユーザの眼球30に装着された状態を模式的に示す図である。 別の実施形態によるコンタクトレンズ10がユーザの眼球30に装着された状態を模式的に示す図である。 図5のコンタクトレンズ10を含む領域を部分的に拡大した図である。
 以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
 図1は、一実施形態によるコンタクトレンズ10がユーザの眼球30に装着された状態を模式的に示す図である。眼球30は、ユーザの右目であってもよく、左目であってもよい。コンタクトレンズ10は、ユーザの左右の眼球30のそれぞれに装着されてもよく、片方の眼球30のみに装着されてもよい。なお、図1は、コンタクトレンズ10を実線で示し、眼球30を破線で示す。また、説明のための例示的な光線を細線の矢印で示す。以降の図においても同様とする。
 本実施形態によるコンタクトレンズ10は、眼球装着型の表示装置100と、レンズ基板12とを備える。コンタクトレンズ10の外形は、通常のコンタクトレンズと同様である。
 表示装置100は、ホログラフィー技術を用いたディスプレイであり、ホログラムパターンを形成して、これに対応する再生像を表示装置100から離れた位置に虚像として生成する。当該位置は、コンタクトレンズ10を装着しているユーザの眼球30がピント合わせできるほど十分に、例えば数センチから無限遠まで、表示装置100から外界側に離れている。ユーザの眼球30が当該虚像にピント合わせすると、眼球30の網膜37上に当該虚像の画像50が結像される。表示装置100はまた、外界からの光の一部の成分を透過する。これにより、コンタクトレンズ10を装着しているユーザは、表示装置100によって生成される再生像と外界とを同時に観察することができる。
 表示装置100は、再生像を生成するための照明光として、予め定められた領域内に収束する、空間的にコヒーレントな光を用いる。表示装置100は、当該照明光として平面波を用いた全体的に平坦な空間光変調器を用いた場合に比べて、画角を拡大させ、眼球30の網膜37上により大きな画像50を結像させる。
 レンズ基板12は、透明で円形の板状体であり、コンタクトレンズ10の輪郭を形成する。本出願において透明と称する場合、特に断らない限り、特定の波長に対して不可避な吸収分を除き、少なくとも可視広域について透明であることを指す。レンズ基板12は、表示装置100を内包する。そのため、表示装置100は、外部に露出せず、コンタクトレンズ10を装着したユーザの眼球30に接触しない。レンズ基板12はまた、レンズパワーを有してもよく、レンズパワーを有さなくてもよい。なお、以降の説明で表示装置100と称する場合、表示装置100単体を指してもよく、レンズ基板12に内包された状態の表示装置100、すなわちコンタクトレンズ10を指してもよい。
 図2は、図1のコンタクトレンズ10を含む領域を部分的に拡大した図である。図2において、眼球30の一部を波線で省略している。また、細線で示す一部の光線上には、特定方向に偏光した直線偏光を説明するために、黒塗りの丸を示す。残りの一部の光線上には、当該特定方向に直交する方向に偏光した直線偏光を説明するために、当該光線と直角に交わる線を示す。コンタクトレンズ10に入射する前の無偏光な外光を示す光線上には、当該黒塗りの丸と当該直角に交わる線の両方を示す。
 表示装置100は、バックライト110と、空間光変調器120とを備える。本実施形態による表示装置100は一例として、偏光子130と、駆動部140とを更に備える。本実施形態の表示装置100は、ユーザの眼球30に装着された場合に外界側から偏光子130、バックライト110、空間光変調器120の順で並ぶように構成されている。
 バックライト110は、上述の予め定められた領域内に収束する、空間的にコヒーレントな光を出射する。予め定められた領域内に収束する空間的にコヒーレントな光は、例えば、眼球30が作る全体の光学系における入射瞳の中心に向かうような光である。当該光は、球面波としてもよい。
 本実施形態によるバックライト110は、一例として、凸に湾曲した形状を有する。これにより、バックライト110は、表示装置100がユーザの眼球30に装着された場合に、ユーザの角膜31に沿うことができる。バックライト110は、角膜31に沿うように形成されることによって、角膜31と同様に、眼球30の水晶体35の中心付近に光を収束させ易くなる。なお、この場合、バックライト110の曲率中心またはバックライト110が出射する光の収束位置が、角膜31の曲率中心と一致するように、バックライト110が設計されてもよい。なお、本願明細書において、表示装置100の任意の構成が凸に湾曲した形状を有すると説明する場合は、表示装置100がユーザの眼球30に装着された場合に凸面が外界側を向くことを意図する。
 バックライト110が凸に湾曲した形状を有する場合の好適な一例として、バックライト110は、表示装置100がユーザの眼球30に装着された場合に、ユーザの角膜31全体を覆う。この場合、空間光変調器120は、ユーザの全視野に対して再生像を生成してもよい。なお、他の例として、バックライト110は、ユーザの角膜31の一部のみを覆ってもよい。この場合、バックライト110は、例えばコンタクトレンズ10と同心円の環状領域のみを覆ってもよい。
 本実施形態によるバックライト110はまた、一例として、透明である。例えば、バックライト110は、外光のうち、一部の波長成分を回折し、当該一部の波長成分以外のほとんどの波長成分に対しては回折効果を持たず透過するので、ほぼ透明とできる。
 本実施形態によるバックライト110はまた、一例として、導波路111と、導波路111に設けられる薄膜回折格子113と、導波路111内に空間的にコヒーレントな光を照射する光源115とを有する。導波路111の厚さは、例えば0.1mm程度である。導波路111は、バックライト110の輪郭を形成してもよく、すなわち凸に湾曲した形状を有してもよい。導波路111の内部では、光源115によって照射された光が全反射しながら伝搬する。
 薄膜回折格子113は、光源115から導波路111内に照射される光を回折することにより、当該光を、上述の予め定められた領域内に収束させる。薄膜回折格子113は、ナノ構造の回折格子およびホログラム光学素子の少なくとも何れかを含んでもよい。
 薄膜回折格子113は、一例として、コンタクトレンズ10がユーザの眼球30に装着された場合に導波路111の外界側あるいはその反対側に位置するように、導波路111に設けられる。薄膜回折格子113は、導波路111と一体的に形成されていてもよく、フィルム状に形成されて導波路111の表面に貼り付けられていてもよい。
 導波路111内には、光源115により、特定方向に偏光する直線偏光であって、特定の波長を有する空間的にコヒーレントな光が照射される。当該特定の波長は、表示装置100が形成するホログラムパターンを計算するときに設定する光の波長と同じであり、例えば可視光領域の波長であってもよく、赤外光領域の波長であってもよい。薄膜回折格子113は、当該特定の波長を有する光を、予め定められた領域内に収束する波面に対して直交する方向に回折させる。なお、薄膜回折格子113は、当該特定の波長以外の波長を有する光に対しては、回折効果をもたず透過する。
 薄膜回折格子113の光結合効率は、光源115からの光が導波路111内に入射する位置に近いほど小さいことが好ましい。薄膜回折格子113の光結合効率、すなわち、入射した光を回折光に変換する効率を表す回折効率を、光源115からの距離が短いほど小さくなるように薄膜回折格子113を形成することにより、バックライト110から出射される光の光強度を均一化できる。同様の目的で、バックライト110は、複数の光源115を有し、複数の光源115は、導波路111の周囲において互いに異なる位置から導波路111内に光を照射してもよい。
 光源115は、少なくとも空間的にコヒーレントな光を放射する。光源115は、例えば半導体レーザであって、空間的にも時間的にもコヒーレントなレーザ光を放射してもよい。光源115は、例えばLEDであって、空間的にコヒーレントな光を放射してもよい。
 空間光変調器120は、ホログラムパターンを形成する。空間光変調器120は、例えば、透過型の液晶素子であり、液晶層に接続されたマトリックス電極に印加される電圧値に応じて、2次元的なホログラムパターンを形成する。このような構成を有する空間光変調器120の厚さは、例えば10μm程度である。なお、コンタクトレンズ10のレンズ基板12は酸素を透過させる必要があるため、液晶素子である空間光変調器120においては、封止剤などを使い、液晶そのものの中に酸素の影響が出ないようにすることが好ましい。
 空間光変調器120は、バックライト110から入射する空間的にコヒーレントな光の位相を空間的に変調することにより、当該ホログラムパターンに対応する再生像を生成する。上述の通り、バックライト110から入射する空間的にコヒーレントな光は、特定方向に偏光する直線偏光である。空間光変調器120はまた、外光のうち偏光子130を透過した成分の位相を変調せず、バックライト110から入射する空間的にコヒーレントな光の位相を変調する。
 空間光変調器120は、特定方向に偏光する光についてのみ、光の位相を2次元的に変調し、光の波面を制御するデバイスである。空間光変調器120は、当該特定方向に直交する方向に偏光する光については、光の位相を変調せずに透過する。空間光変調器120は、光の振幅を変調しない。より具体的には、空間光変調器120を光が透過する際に、ある程度の光吸収は起こるが、空間的にはほぼ均一なので、光の振幅はほとんど空間的に変調されない。
 空間光変調器120は、表示装置100がユーザの眼球30に装着され、眼球30が当該再生像にピント合わせした場合に、上述の再生像の画像50を、眼球30の網膜37上に結像させる。
 本実施形態による空間光変調器120は、一例として、凸に湾曲した形状を有する。これにより、空間光変調器120は、表示装置100がユーザの眼球30に装着された場合に、ユーザの角膜31に沿うことができる。なお、この場合、空間光変調器120の曲率中心が、角膜31の曲率中心と一致するように、空間光変調器120が設計されてもよい。
 空間光変調器120が凸に湾曲した形状を有する場合の好適な一例として、空間光変調器120は、表示装置100がユーザの眼球30に装着された場合に、ユーザの角膜31全体を覆う。空間光変調器120およびバックライト110がユーザの角膜31全体を覆うことにより、バックライト110から出射されて空間光変調器120で変調された光を、ユーザの眼球30の角膜31、虹彩33および水晶体35などで構成される全体の光学系に対して最大限の画角で収束させることができる。これにより、表示装置100は、当該最大限の画角で収束した光を、水晶体35を透過させて、最大限の画角で眼球30の網膜37上に投影することができ、ユーザの全視野に対して再生像を生成することができる。
 空間光変調器120は、一例として、画素ピッチを3~5μm程度にしてもよい。画素ピッチを小さくするに連れて、空間光変調器120の各点で回折する光の回折角が大きくなる。眼球30の水晶体35での光の広がりは、眼球30の結像系における実質的な入射瞳径を与える。眼球30の結像系において、入射瞳径を大きくするに連れて、ピントが合う奥行き範囲である被写界深度が小さくなる。そのため、空間光変調器120の画素ピッチを小さくすることにより、表示装置100で立体表示した再生像の被写界深度を狭くすることができ、奥行き方向の特定の位置に再生像を表示することが可能になる。つまり、表示装置100によれば、空間光変調器120の画素ピッチを小さくすることにより、表示装置100を装着したユーザに対して、立体像を特定の位置でシャープに見せることができ、当該位置の前後の位置では当該立体像をボケた状態で見せることができる。
 偏光子130は、光の偏光を制御する。上述の通り、偏光子130は、外光のうち特定方向に偏光する成分を透過し、当該特定方向に直交する方向に偏光する成分を遮断する。当該特定方向は、空間光変調器120で位相が空間的な変調を受ける方向と直交する。換言すると、偏光子130を透過した成分の位相が、空間光変調器120で空間的に変調されないように、偏光子130および空間光変調器120のそれぞれの向き等が設計される。偏光子130の厚さは、例えば数μm~数十μmである。
 駆動部140は、表示装置100を駆動する。駆動部140は、メモリ、コントローラ、バッテリ等を含んでもよい。駆動部140のメモリ、コントローラ、バッテリ等は、一体化されて実装されていてもよく、複数個として実装されていてもよい。
 駆動部140は、例えば、1または複数のホログラムパターンのそれぞれに対応する電圧値の情報を記憶している。駆動部140は、バックライト110の光源115および空間光変調器120に電気的に接続され、これらを制御する。例えば、駆動部140は、光源115へと供給する電力を制御することにより、光源115から発する光を制御する。駆動部140はまた、1または複数のホログラムパターンのそれぞれに対応する電圧値の情報に基づいて、空間光変調器120のマトリックス電極に印加する電圧を制御することにより、空間光変調器120に形成するホログラムパターンを制御する。駆動部140はまた、空間光変調器120のマトリックス電極に印加する電圧を制御することにより、ホログラムパターンに対応する再生像を立体表示させる奥行き方向の位置を制御してもよい。
 駆動部140は、例えば電力を蓄電するように構成されている。駆動部140は、外部の給電装置から無線で給電されてもよく、この場合、駆動部140は受電用のアンテナを含んでもよい。なお、駆動部140は、表示装置100がユーザの眼球30に装着された場合に駆動部140がユーザの視野内に位置しないように、レンズ基板12の外周側に配置されてもよい。
 図3は、表示装置100を駆動する駆動方法の一例を説明するためのフローチャートである。図3のフローは、一例として、ユーザがコンタクトレンズ10の表示装置100への充電を完了させたことにより開始する。
 コンタクトレンズ10の表示装置100は、空間光変調器120に形成させるホログラムパターン、および、当該ホログラムパターンに対応する再生像を立体表示させる奥行き方向の表示位置を制御するために必要な電圧値の情報を取得する準備段階を実行する(ステップS101)。表示装置100は、当該情報を予め記憶している。ホログラムパターンおよび表示位置は、一例として、ユーザによって指定されたものであってもよい。
 表示装置100は、バックライト110によって、予め定められた領域内に収束する、空間的にコヒーレントな光を出射する出射段階を実行する(ステップS102)。具体的な一例として、バックライト110の光源115は、直線偏光の球面波であるコヒーレント光を、球面形状を有する導波路111内に照射する。導波路111内に照射されたコヒーレント光は、導波路111内で全反射しながら伝搬しつつ、導波路111に設けられた薄膜回折格子113によって、予め定められた領域内、例えば表示装置100がユーザの眼球30に装着された状態において水晶体35の中心付近の領域内に収束する球面波の波面に垂直な方向へ回折され、空間光変調器120側に出射する。薄膜回折格子113の光結合効率が、光源115からの光が導波路111内に入射する位置に近いほど小さくすることで、導波路111の空間光変調器120側の各点から出射する光の強度は均一化される。
 表示装置100は、空間光変調器120によって、ホログラムパターンを形成し、バックライト110から入射する空間的にコヒーレントな光の位相を空間的に変調することにより、当該ホログラムパターンに対応する再生像を生成する生成段階を実行し(ステップS103)、当該フローは終了する。ステップS103で形成されるホログラムパターンと、生成される再生像の奥行き方向の表示位置は、ステップS101の準備段階で取得された情報に対応する。図3のフローが実行された表示装置100をユーザが自身の眼球30に装着し、ユーザの眼球30が当該再生像にピント合わせした場合、ユーザの眼球30の網膜37上には当該再生像に対応する画像50が結像される。これにより、コンタクトレンズ10を装着しているユーザは、表示装置100によって生成される再生像と外界とを同時に観察することができる。なお、外光のうち偏光子130を透過する成分は、空間光変調器120によって位相を空間的に変調されないため、空間光変調器120により外界の画像にボケが生じることはない。なお、表示装置100は、奥行きを感じさせる立体像を形成することもできる。
 図4は、比較例のコンタクトレンズ20がユーザの眼球30に装着された状態を模式的に示す図である。比較例のコンタクトレンズ20は、照明光として平面波を用いた全体的に平坦な空間光変調器21を備える。図4に示すように、照明光に平面波を用いた平坦な空間光変調器21を用いた場合、画角を拡大するためには、空間光変調器21の画素ピッチを小さくして、空間光変調器の各点で回折される光の回折角を大きくし、光をユーザの網膜37全体に広げる必要がある。当該画素ピッチは3μm程度までしか小さくすることができないため、当該比較例では、図4に示すように、画角を殆ど拡大することができず、画像50は網膜37上の一部にしか形成されない。また、照明光として平面波を用いた全体的に平坦な空間光変調器21の場合、空間光変調器を大きくしても、画角は大きくならない。より具体的には、空間光変調器を大きくすると、図4から分かるように、水晶体35での光の広がりが大きくなるため眼球30の結像系の実質的な入射瞳が大きくなり、立体表示の再生像の被写界深度を狭くする効果をもつが、空間光変調器を大きくしても画角は大きくならない。
 これに対して本実施形態による表示装置100によれば、予め定められた領域内に収束する、空間的にコヒーレントな光を出射し、当該光の位相をホログラムパターンによって空間的に変調することにより、当該ホログラムパターンに対応する再生像を生成する。当該構成を備える表示装置100によれば、図1に示すように、空間光変調器120上の各点から出射した当該光は、ユーザの眼球30内で収束し、当該領域の一例として水晶体35の中心領域を通り、水晶体35の中心領域に対して当該各点と対称な網膜37上の位置に投影される。このように、表示装置100によれば、上述の比較例と比べて画角をはるかに拡大させ、当該光を眼球30の網膜37全体に広げ、網膜37上に大きな画像50を結像させることができる。表示装置100によれば、画角を大きくするために、上述の比較例のように空間光変調器120の画素ピッチを小さくする必要が無い。そもそも、表示装置100では、上述の比較例とは異なり、空間光変調器120の画素ピッチと画角との間に因果関係が無い。また、表示装置100においては、照明光として予め定められた領域内に収束する光を用いることに加えて、空間光変調器120等をユーザの角膜31に沿って大きくすることによって、画角をより一層大きくすることができる。一例として、表示装置100は、バックライト110および空間光変調器120を凸に湾曲した形状とすることにより、空間光変調器120等をユーザの角膜31に沿って大きくして画角をより一層大きくすることができる。
 以上の実施形態の説明において、光源115は、例として半導体レーザまたはLEDとした。特に光源115にレーザーを用いる場合には、レーザー光は空間的にも時間的にもコヒーレンスが高いので、ボケも無く、より正確にホログラムパターンに対応した再生像を生成できる。このように、バックライト110は、空間的にコヒーレントな光として、レーザー光を出射してもよく、LED光を出射してもよい。
 以上の実施形態の説明において、表示装置100は、凸に湾曲した形状を有し、これによってユーザの眼球30の角膜31に沿う構成として説明した。これに代えて、表示装置100は、バックライト110から球面波を照射する場合には、平坦な形状を有してもよい。例えば、別の実施形態によるコンタクトレンズ10は、平坦な形状の表示装置200を備え、バックライト110から球面波を照射してもよい。図5には、別の実施形態によるコンタクトレンズ10がユーザの眼球30に装着された状態を模式的に示し、図6には、図5のコンタクトレンズ10を含む領域を部分的に拡大して示す。別の実施形態による表示装置200は、全体として平坦な形状を有する点、すなわちバックライト110、空間光変調器120および偏光子130が平坦な形状を有する点を除いて、上記の実施形態による表示装置100と同様の機能および構成を備え、同様の構成には同じ参照番号を付し、重複する説明を省略する。別の実施形態によるコンタクトレンズ10においては、表示装置200を凸に湾曲した形状を有するレンズ基板12に内包させることを考慮して表示装置200の直径を1mm程度にすると、20°程度の画角の画像50を網膜37上に結像できる。
 以上の実施形態の説明において、表示装置100は、駆動部140を備える構成として説明した。これに代えて、表示装置100は、駆動部140におけるメモリやコントローラの機能を備えずに、外部の制御装置によって無線で制御されてもよい。この場合、制御装置は、駆動部140におけるメモリやコントローラの機能を有してもよい。制御装置は、ユーザが所持しているスマートフォンや、ユーザが装着しているウェアラブルデバイスなどであってもよい。
 以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、請求の範囲の記載から明らかである。
 請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 コンタクトレンズ
12 レンズ基板
20 コンタクトレンズ
21 空間光変調器
30 眼球
31 角膜
33 虹彩
35 水晶体
37 網膜
50 画像
100、200 表示装置
110 バックライト
111 導波路
113 薄膜回折格子
115 光源
120 空間光変調器
130 偏光子
140 駆動部

Claims (14)

  1.  眼球装着型の表示装置であって、
     予め定められた領域内に収束する、空間的にコヒーレントな光を出射するバックライトと、
     ホログラムパターンを形成し、前記バックライトから入射する前記光の位相を空間的に変調することにより、前記ホログラムパターンに対応する再生像を生成する空間光変調器と
    を備える表示装置。
  2.  前記バックライトは、凸に湾曲した形状または平坦な形状を有する、
    請求項1に記載の表示装置。
  3.  前記空間光変調器は、凸に湾曲した形状または平坦な形状を有する、
    請求項1または2に記載の表示装置。
  4.  前記バックライトおよび前記空間光変調器は、前記表示装置がユーザの眼球に装着された場合に前記ユーザの角膜に沿うように、凸に湾曲した形状を有する、
    請求項1に記載の表示装置。
  5.  前記バックライトおよび前記空間光変調器は、前記表示装置がユーザの眼球に装着された場合に前記ユーザの角膜全体を覆う、
    請求項2から4の何れか一項に記載の表示装置。
  6.  偏光子を更に備え、
     前記バックライトは透明であり、
     前記空間光変調器は、外光のうち前記偏光子を透過した成分の位相を変調せず、前記バックライトから入射する前記光の位相を変調する、
    請求項1から5の何れか一項に記載の表示装置。
  7.  前記バックライトは、導波路と、前記導波路に設けられる薄膜回折格子と、前記導波路内に前記光を照射する光源とを有する、
    請求項1から6の何れか一項に記載の表示装置。
  8.  前記薄膜回折格子は、前記光源から前記導波路内に照射される前記光を回折させることにより、前記光を前記予め定められた領域内に収束させる、
    請求項7に記載の表示装置。
  9.  前記薄膜回折格子は、ナノ構造の回折格子およびホログラム光学素子の少なくとも何れかを含む、
    請求項7または8に記載の表示装置。
  10.  前記薄膜回折格子の光結合効率は、前記光源からの前記光が前記導波路内に入射する位置に近いほど小さい、
    請求項7から9の何れか一項に記載の表示装置。
  11.  前記バックライトは、複数の前記光源を有し、前記複数の光源は、前記導波路の周囲において互いに異なる位置から前記導波路内に前記光を照射する、
    請求項7から10の何れか一項に記載の表示装置。
  12.  前記光源は、レーザーまたはLEDである、
     請求項7から11の何れか一項に記載の表示装置。
  13.  請求項1から12の何れか一項に記載の表示装置と、
     前記表示装置を内包するレンズ基板と
    を備えるコンタクトレンズ。
  14.  バックライトおよび空間光変調器を有する眼球装着型の表示装置を駆動する駆動方法であって、
     前記バックライトによって、予め定められた領域内に収束する、空間的にコヒーレントな光を出射する出射段階と、
     前記空間光変調器によって、ホログラムパターンを形成し、前記バックライトから入射する前記光の位相を空間的に変調することにより、前記ホログラムパターンに対応する再生像を生成する生成段階と
    を備える駆動方法。
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