WO2023145717A1 - ミシン - Google Patents
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Abstract
従来よりもユーザが意図する位置にテーパリング模様を形成する可能性を向上させたミシンを提供すること。 ミシンの制御部は、実用模様を第一方向に連続的に形成するための縫製データを取得する(S1)。制御部は、実用模様を第一方向の一方側に向けて先細り状に変形したテーパリング部分を含むテーパリング模様を縫製する条件を取得する(S2)。制御部は、縫製データと、条件と、撮影画像とに基づき、テーパリング模様を表す画像を、撮影画像上のテーパリング模様の縫製予定位置に、縫製予定の大きさで配置した表示画像を生成する(S12)。制御部は、実用模様の縫製を開始後、表示画像を表示する(S13)。制御部は、表示画像を表示する処理を開始後、縫製データと、条件とに従って、縫製部と、搬送部と、移動部とを制御して、実用模様と連続するテーパリング模様を縫製する(S15)。
Description
本発明は、ミシンに関する。
特許文献1のミシンは、実用模様に基づき、実用模様の端部を勾配形状とするテーパリング模様を生成し、実用模様に続いてテーパリング模様を縫製する。
上記ミシンは、曲線部分など、縫目を形成する部分の長さを計測するのが難しい場合、又は被縫製物が伸縮する場合等において、ユーザが意図する位置にテーパリング模様を形成することが困難である。
本発明の目的は、従来よりもユーザが意図する位置にテーパリング模様を形成する可能性を向上させたミシンを提供することである。
本発明の一態様に係るミシンは、針板を有し、被縫製物を載置するよう構成されたベッド部と、下端に縫針を装着するよう構成された針棒を有し、前記針棒を上下方向に揺動させて前記被縫製物に縫目を形成するよう構成された縫製部と、送り歯を有し、前記被縫製物を前記針棒に対し、第一方向に搬送するよう構成された搬送部と、アクチュエータを有し、前記アクチュエータの動力で、前記針棒を前記針板に対し、前記第一方向と交差する第二方向に移動するよう構成された移動部と、前記針棒の下方を含む領域である撮影領域を撮影するよう構成された撮影部と、画像を表示するよう構成された表示部と、前記縫製部と、前記搬送部と、前記移動部と、前記撮影部と、前記表示部とを制御するよう構成された制御部とを備え、前記制御部は、前記第一方向と交差する縫目を含む実用模様を前記第一方向に連続的に形成するための縫製データを取得する縫製データ取得処理と、前記実用模様を前記第一方向の一方側に向けて先細り状に変形したテーパリング部分を含むテーパリング模様を縫製する条件を取得する条件取得処理と、前記撮影部が撮影した撮影画像を取得する撮影画像取得処理と、前記縫製データと、前記条件と、前記撮影画像に基づき、前記テーパリング模様を表す画像を、前記撮影画像上の前記テーパリング模様の縫製予定位置に、縫製予定の大きさで配置した表示画像を生成する画像生成処理と、前記縫製データに従って、前記縫製部と、前記搬送部と、前記移動部とを制御して、前記実用模様を前記第一方向に連続的に縫製する実用模様縫製処理と、前記実用模様縫製処理開始後、前記表示部を制御して前記表示画像を表示する表示制御処理と、前記表示制御処理開始後、前記縫製データと、前記条件とに従って、前記縫製部と、前記搬送部と、前記移動部とを制御して、前記実用模様と連続する前記テーパリング模様を縫製するテーパリング模様縫製処理とを実行するよう構成された。本態様のミシンでは、実用模様の縫製開始後、テーパリング模様を表す画像が、撮影画像中の縫製予定位置に、縫製予定の大きさで配置された表示画像が表示部に表示される。したがって、ミシンのユーザは、実用模様の縫製開始後に、テーパリング模様の縫製予定位置、及び大きさを、テーパリング模様の縫製を開始する前に把握できる。ミシンの表示制御処理は、ユーザが意図しない位置にテーパリング模様が縫製される可能性を低減することに貢献する。
本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1から図3を参照して、ミシン1の物理的構成を説明する。図1の上下方向、右下側、左上側、左下側、及び右上側が、各々、ミシン1の上下方向、前方、後方、左方、及び右方である。ベッド部11及びアーム部13の長手方向がミシン1の左右方向である。脚柱部12が配置されている側が右側である。脚柱部12の伸長方向がミシン1の上下方向である。
図1に示すように、ミシン1は、ベッド部11、脚柱部12、アーム部13、及び頭部14を備える。ベッド部11は、左右方向に延びるミシン1の土台部である。脚柱部12は、ベッド部11の右端部から上方へ立設されている。アーム部13は、ベッド部11に対向して脚柱部12の上端から左方へ延びる。頭部14は、アーム部13の左先端部に連結する部位である。
ベッド部11は、その上面に針板4を備える。針板4は、後述する縫針7が挿通可能な針穴3(図6参照)を有する。ミシン1は、ベッド部11内に、図3に示す搬送部32、及び釜機構(図示略)等を備える。搬送部32は、ベッド部11に設けられた送り歯24(図3参照)を有し、送り歯24を駆動して、被縫製物C(図6参照)を搬送するよう構成されている。送り歯24は、送り機構23(図3参照)によって駆動され、被縫製物Cを所定の搬送量で搬送させる。本例の搬送部32は、送り歯24を駆動して、被縫製物Cを前後方向(搬送方向)及び左右方向(移動方向)の各々に搬送するよう構成されている。釜機構は、針板4の下方において上糸(図示略)を下糸(図示略)に絡ませる。
脚柱部12の前面には、LCD15が設けられている。LCD15は、コマンド、イラスト、設定値、及びメッセージ等の様々な項目を含む画像を表示する。LCD15の前面側には、押圧された位置を検出可能なタッチパネル26が設けられている。ユーザが、指又はスタイラスペン(図示略)を用いてタッチパネル26の押圧操作を行うと、タッチパネル26は押圧位置を検出する。ミシン1の制御部2(図3参照)は、検出した押圧位置に基づき、画像中で選択された項目を認識する。以下、ユーザによるタッチパネル26の押圧操作を、パネル操作と言う。ユーザはパネル操作によって、縫製したい実用模様及び飾り模様を含む模様、並びに、実行すべきコマンド等を選択できる。脚柱部12は、内部にミシンモータ33(図3参照)を備える。
アーム部13の上部には、開閉可能なカバー16が設けられている。図1は、カバー16が開かれた状態を示す。カバー16が閉じられた場合のカバー16の下方(つまり、アーム部13の内部)には、糸収容部18が設けられている。糸収容部18は、上糸が巻回された糸駒20を収容可能である。アーム部13内部には、左右方向に延びる主軸34(図3参照)が設けられている。主軸34は、ミシンモータ33により回転駆動される。アーム部13の前面左下部には、スタート/ストップスイッチ29を含む各種スイッチが設けられている。スタート/ストップスイッチ29は、ミシン1の運転を開始又は停止させる、即ち、縫製開始又は停止の指示を入力するのに使用される。
図2及び図3に示すように、頭部14には、縫製部30、押え棒8、移動部31、及び撮影部57等が設けられる。縫製部30は、針棒6、ミシンモータ33、主軸34、及び針棒上下動機構55を有し、ミシンモータ33の動力で針棒6を上下動させて被縫製物Cに縫目を形成するよう構成されている。針棒6は、針穴3の上方に位置する。針棒6の下端には、縫針7が着脱可能に装着される。針棒上下動機構55は、主軸34の回転により、針棒6を上下方向に駆動させる。押え棒8の下端部には、押え足9が着脱可能に取り付けられる。押え足9は、押え棒8とともに、押え足9が被縫製物Cを押える下降位置と、下降位置から上方に退避した(被縫製物Cから離れた)上昇位置との間で移動可能である。押え足9は、針棒6の上下動と連動して、間欠的に被縫製物Cを下方へ押圧する。
移動部31は、揺動モータ35と、揺動機構36とを有し、揺動モータ35の動力により針棒6を針板4に対して左右方向に揺動させる。揺動機構36による針棒6の揺動範囲の左右方向の中心位置を中基線位置と言い、針棒6の揺動範囲の左端及び右端を各々、左基線位置及び右基線位置と言う。揺動範囲の左右方向の長さは、揺動機構36の構成に応じて適宜設定されればよく、例えば、7mmであり、左基線位置から中基線位置迄の左右方向の長さは、3.5mmであり、中基線位置から右基線位置迄の左右方向の長さは、3.5mmである。
撮影部57は、頭部14の内部に設けられる。撮影部57は例えば周知のCMOSイメージセンサである。撮影領域Pは、針棒6の下方を含む。ベッド部11上の撮影領域Pの長辺の長さは約8.8cmであり、短辺の長さは約4.8cmである。撮影部57は、箱状の筐体51、レンズ52、及び図3に示す撮像素子53を有する。筐体51は、頭部14内の機枠に固定される。レンズ52は、筐体51の下面に設けられる。撮像素子53は、筐体51内に収容される。撮像素子53は、撮影領域Pからレンズ52を介して入射した光を検出し、撮影領域Pを撮影した画像データを生成するよう構成されている。
図3を参照して、ミシン1の電気的構成を説明する。ミシン1の制御部2は、CPU81、ROM82、RAM83、記憶装置84、及び入出力インターフェイス(I/O)85を備えている。CPU81は、バス86を介して、ROM82、RAM83、記憶装置84、及び入出力I/O85と接続されている。
CPU81は、ミシン1の主制御を司り、ROM82に記憶された各種プログラムに従って、縫製に関わる各種演算及び処理を実行する。ROM82は、図示しないが、プログラム記憶エリアを含む複数の記憶エリアを備える。プログラム記憶エリアには、ミシン1を動作させるための各種プログラム(例えば、後述のメイン処理を実行させるためのプログラム)が記憶されている。
RAM83には、CPU81が演算処理した演算結果等を収容する記憶エリアが設けられる。記憶装置84には、ミシン1が各種処理を実行するための各種パラメータ等が記憶されている。記憶装置84は、ミシン1で縫製可能な実用模様を縫製するための縫製データを、複数の実用模様の各々について、模様IDと対応付けて記憶する。複数の実用模様の各々は、搬送部32による被縫製物Cの搬送方向に交差する線分を含む複数の線分を組み合わせた図柄を搬送方向に連続配置して縫製される。つまり、搬送部32による被縫製物Cの搬送方向は、実用模様を表す図柄が連続配置される方向であり、本例ではベッド部11の上面において、ベッド部11の長手方向と直交する方向である。図柄が連続配置される方向を、実用模様又はテーパリング模様の形成方向とも言う。針棒6に対する被縫製物Cの向きがユーザにより調整された場合、縫製済みの模様の形成方向は前後方向に交差する方向となる。
縫製データは、座標データを含む。座標データは、実用模様を構成する複数の縫目の形成する針落ち点の座標が、実用模様の基準位置に対する相対位置で表されたデータである。基準位置は、例えば、揺動機構36による針棒6の左右方向の移動範囲に応じて定まる基線位置、及び縫針7が被縫製物Cに最初に突き刺さる時(つまり、一針目)の針棒6の左右方向の位置である。基線位置は、例えば、中基線位置、左基線位置、及び右基線位置の何れかである。中基線位置、左基線位置、及び右基線位置の相対位置は、予め記憶装置84に記憶されているため、制御部2は、何れの基線位置が基準位置として用いられた場合でも、中基線位置に対する相対位置を特定できる。本例の座標データは針落ち点毎の、中基線位置に対する複数の相対座標を表すデータ群を含む。
複数の実用模様の各々は、縫製データに従って、縫製部30と、搬送部32とが制御され、移動部31により針棒6の左右方向の位置が適宜変更されて縫製される模様である。ミシン1は、縫製データに従って実用模様を縫製する場合に、針棒6に対して被縫製物Cを前後方向に搬送させる処理を、搬送部32を駆動して、被縫製物Cを搬送方向に搬送させることにより実行する。ミシン1は、縫製データに従って実用模様を縫製する場合に、針棒6に対して被縫製物Cを左右方向に移動させる処理を、移動部31を駆動して、針板4に対する針棒6の左右方向の位置を変更することにより実行してもよいし、搬送部32を駆動して、被縫製物Cを左右方向(移動方向)に移動させることにより実行してもよいし、両者を組み合わせてもよい。模様IDは、複数の実用模様を識別するための識別子であり、本例では数字である。
本例の記憶装置84は更に、撮影部57が生成した画像データによって表される画像の座標系(以下、「画像座標系」とも言う。)と、空間全体の座標系(以下、「ワールド座標系」とも言う。)とを記憶し、それら座標系は互いに、記憶装置84に記憶されたパラメータによって予め関連づけられている。このためミシン1は、縫製データに基づき、画像データに基づき、ワールド座標系の座標を特定する処理を実行可能である。本例の画像は、複数色のカラー画像である。しかし、画像は単色の画像であってもよいし、画像の色は、被縫製物Cの色及び模様等に応じて調整可能であってもよい。
入出力I/O85には、制御部2が有する駆動回路90から93、タッチパネル26、スタート/ストップスイッチ29、及び撮影部57が接続されている。駆動回路90には、揺動モータ35が接続されている。駆動回路90は、CPU81からの制御信号に従って、揺動モータ35を駆動する。駆動回路91には、ミシンモータ33が接続されている。駆動回路91は、CPU81からの制御信号に従って、ミシンモータ33を駆動する。ミシンモータ33の駆動に伴い、ミシン1の主軸34を介して針棒上下動機構55が駆動され、針棒6が上下動する。駆動回路92には、送り量調整モータ22が接続されている。駆動回路93は、CPU81からの制御信号に従ってLCD15を駆動することにより、LCD15に画像を表示する。
図4から図9を参照して、ミシン1のメイン処理を説明する。メイン処理では、ユーザからの指示に応じて、テーパリング模様を縫製する処理が実行される。テーパリング模様は、実用模様を送り歯24による搬送方向(つまり、前後方向)の一方側に向けて先細り状に変形させたテーパリング部分を含む模様である。メイン処理は、ユーザが図5に示す画面70から、テーパリング部分の元となる実用模様を選択する指示と、後述のテーパリング条件とを入力後、パネル操作によりメイン処理を開始する開始指示を入力した場合に起動される。制御部2は開始指示を検出すると、ROM82のプログラム記憶エリアに記憶されたメイン処理を実行するためのプログラムを、RAM83に読み出す。制御部2は、RAM83に読み出したプログラムに含まれる指示に従って、以下のステップを実行する。メイン処理を実行するのに必要な各種パラメータは、記憶装置84に記憶されている。メイン処理の過程で得られた各種データは、適宜RAM83に記憶される。
以下の説明では、制御部2の処理対象となる各種画像データを単に、画像又は撮影画像と呼ぶ。図6から図9の上下方向及び左右方向は、ミシン1の前後方向及び左右方向に対応する。具体例として、図6に示すように、正方形状の布C1に、正方形状の布C2を、布C2の輪郭に沿ってテーパリング模様TP(図8参照)で縫い付ける場合を用いる。布C2は、布C1よりも小さい。布C2の輪郭の各辺は、布C2の中心に向けて凸となる曲線状である。布C1、C2を、総称して被縫製物Cとも言う。
図4に示すように、制御部2は、ユーザによって選択された実用模様の縫製データを取得する(S1)。ユーザは、開始指示入力前に、図5に示す画面70から、テーパリング部分の元となる実用模様を選択する指示と、後述のテーパリング条件とを入力する。図5に示すように、画面70は、表示欄71、72、入力キー73から76、及び条件入力欄77、78を含む。表示欄71には、記憶装置84に記憶された複数種類の実用模様の内の所定個(例えば、10個)の実用模様の縫製イメージが、当該実用模様の模様IDの数字とともに、模様ID順に表示される。表示欄71に表示された複数種類の実用模様の縫製イメージの内、1つの実用模様の縫製イメージが選択された場合、当該実用模様の縫製イメージは背景が未選択の実用模様とは異なる色で表示される。表示欄72は、選択中の実用模様の縫製イメージを示す。画面70では、模様IDが1のジグザグ模様の実用模様が選択された場合が示されている。入力キー73は、選択中実用模様の模様IDよりも1つ前の模様IDの実用模様を選択する指示を入力するために用いられる。入力キー74は、選択中模様の模様IDよりも1つ後の模様IDの実用模様を選択する指示を入力するために用いられる。入力キー75は、選択中の実用模様を、縫製予定の実用模様として設定する指示を入力するために使用される。入力キー76は、LCD15に表示する実用模様の色を変更する指示を入力するために使用される。
条件入力欄77、78は、テーパリング条件を入力する欄である。テーパリング条件は、テーパリング部分の形状を指定する条件である。本例のテーパリング条件は、テーパリング部分の形状と、テーパリング部分の前後方向の長さと、表示画像の種類とを含む。テーパリング部分の形状は、右側形状、中央形状、及び左側形状の三種類の中から選択される。右側形状は、テーパリング部分の内の前端又は後端となる、先細り状に変形した先端が、テーパリング部分の右端にある形状である。中央形状は、テーパリング部分の先端が、テーパリング部分の左右方向の中央にある形状である。左側形状は、テーパリング部分の先端が、テーパリング部分の左端にある形状である。表示画像は、テーパリング条件と、撮影部57が撮影した撮影画像に基づき、テーパリング模様を表す画像を、撮影画像上のテーパリング模様の縫製予定位置に、縫製予定の大きさで配置した画像である。表示画像の種類は、テーパリング模様を表す画像が互いに異なり、テーパリング模様の縫目を表す線分及びテーパリング模様の縫目の形成範囲を示す図形から選択される。
条件入力欄77は、テーパリング模様の縫製を開始する始点部分に形成するテーパリング部分のテーパリング条件を設定する。条件入力欄77は、入力キー771から774と、入力欄775とを含む。入力キー771は、始点部分にテーパリング部分を設定せず、実用模様の縫製データに従って縫製する指示を入力するために使用される。入力キー772は、テーパリング部分の形状として右側形状を指定する場合に使用される。入力キー773は、テーパリング部分の形状として中央形状を指定する場合に使用される。入力キー774は、テーパリング部分の形状として左側形状を指定する場合に使用される。入力キー771から774の内、選択中の条件は、背景が未選択の条件とは異なる色で表示される。画面70は、入力キー771から774の内、入力キー772が選択されている状態を示す。入力欄775は始点部分の送り歯24による搬送方向の長さを指定する場合に使用される。
同様に、条件入力欄78は、テーパリング模様の縫製を終了する終点部分に形成するテーパリング部分のテーパリング条件を設定する。条件入力欄78は、入力キー781から784、及び選択欄785を含む。画面70は、入力キー781から784の内、入力キー782が選択されている状態を示す。選択欄785は、LCD15に表示される表示画像に含まれるテーパリング模様を表す画像の種類を選択する欄である。本例のテーパリング模様を表す画像の種類は、テーパリング模様の縫目の形成範囲を示す図形及びテーパリング模様の縫目を示す線分の中から選択される。画面70は、終点部分を表す画像の種類が、縫目の形成範囲を示す図形である場合を示す。本例の条件入力欄78は、入力欄775と同様の入力欄を備えないが、条件入力欄78は、終点部分の搬送方向の長さを入力する入力欄を含んでもよい。
制御部2は、記憶装置84から、画面70で選択されたジグザグ模様の縫製データを取得する(S1)。制御部2は、画面70の条件入力欄77、78に基づき、テーパリング条件を取得する(S2)。制御部2は、画面70の条件入力欄77、78に基づき、始点部分のテーパリング条件として、テーパリング部分の形状及びテーパリング部分の前後方向の長さを取得し、終点部分のテーパリング条件として、テーパリング部分の形状及び表示画像に含まれるテーパリング模様を表す画像の種類を取得する。制御部2は、S1で取得された縫製データと、S2で取得されたテーパリング条件とに基づき、図6の始点部分G1を設定する(S3)。始点部分は、縫製データと、テーパリング条件に基づき、公知の方法を適宜用いて設定されればよい。図5の画面70で入力キー771が選択され、S2で取得されたテーパリング条件により、始点部分にテーパリング部分を設定しないと指示された場合は、制御部2は、S3からS9の処理を省略してよい。図6に示すように、始点部分G1は、縫製開始点SPを頂点とする三角形K1の辺上に針落ち点を有するジグザグ模様の縫目E1である。始点部分G1の搬送方向の単位長さ当たりの針数(搬送方向の糸密度)は、ジグザグ模様の搬送方向の単位長さ当たりの針数と同じである。縫製開始点SPは、三角形K1の右後端部に位置する。始点部分G1は後方に向けて先細り状である。始点部分G1の前後方向の長さL1は、S2で取得されたテーパリング条件に基づき設定された15mmである。
制御部2は、撮影部57が生成した撮影画像を取得する処理を開始する(S4)。制御部2は、S20で撮影画像を取得する処理を終了する迄、所定周期(例えば、20ミリ秒毎)で撮影画像を取得する。制御部2は、S1で取得された縫製データと、S2で取得されたテーパリング条件とに基づき、テーパリング模様を表す表示画像M1を生成する(S5)。制御部2は、記憶装置84に記憶された各種座標系のパラメータを使用して、S3で設定された始点部分Gを表す画像を、ベッド部11に載置された被縫製物Cを撮影した撮影画像上の、始点部分G1の縫製予定位置に、始点部分G1の縫製予定の大きさで配置した表示画像を生成する。始点部分G1の縫製予定の大きさとは、S3で設定された始点部分G1に基づき形成される縫目E1の大きさである。表示画像M1は、例えば、始点部分G1の縫製データに基づき、ワールド座標系で表される縫目E1の形成範囲を示す三角形K1を表す画像を、撮影部57によって撮影領域Pを撮影された撮影画像の内の、画像座標系で表される座標に変換した位置に配置することにより得られる。縫製条件によって、被縫製物Cに形成される縫目E1が収縮することがあるため、表示画像M1が表す始点部分G1の大きさは、実際に縫製された始点部分G1の大きさと厳密に同じである必要はなく、実際に縫製された始点部分G1の大きさに対し0から10%程度の差があってもよい。本例の表示画像M1は、テーパリング部分、つまり始点部分G1のみを含むテーパリング模様を表す画像を含む。制御部2は、撮影部57が生成した画像の内の、所定の範囲を撮影画像として取得してもよい。
制御部2は、LCD15を制御してS4で生成された表示画像M1をLCD15に表示する(S6)。ユーザは、LCD15に表示された表示画像M1に基づき、始点部分G1の縫製位置、形状及び大きさを確認し、必要に応じて針棒6に対する被縫製物Cの位置及び角度を調整した後、スタート/ストップスイッチ29を操作して、縫製開始の指示を入力する。
制御部2は、スタート/ストップスイッチ29が出力する、縫製開始の指示を検出する迄待機する(S7:NO)。縫製開始の指示が検出された場合(S7:YES)、制御部2は、S3の処理で設定された始点部分G1の縫製データに従って、縫製部30、搬送部32、及び移動部31を駆動して、始点部分G1の縫製を開始する(S8)。制御部2は、始点部分G1の縫製開始からの縫製済み針数と、始点部分G1の針数とに基づき、始点部分G1が縫製済みかを判断する(S9)。縫製開始からの針数が始点部分G1の針数よりも少ない場合(S9:NO)、縫製開始からの送り歯24による被縫製物Cの搬送量に応じて表示画像を更新し、更新された表示画像をLCD15に表示する(S30)。S30の処理により本例の制御部2は、針棒6に対する被縫製物Cの相対移動に連動して、表示画像を更新する。始点部分G1の縫製開始からの針数が、始点部分G1の針数と等しい場合(S9:YES)、制御部2は、LCD15を制御して始点部分G1の表示を終了する。制御部2は、始点部分G1の終点を始点として、S1で取得された縫製データに基づく実用模様、つまりジグザグ模様の縫製を開始する(S10)。図5の画面70で入力キー781が選択され、S2で取得されたテーパリング条件により、終点部分にテーパリング部分を設定しないと指示された場合は、制御部2は、以降の処理を省略し、通常の実用模様を縫製する処理を実行してもよい。
制御部2は、取得された撮影画像を画像処理し、撮影画像中に図6に示す標識110が検出されるかを判断する(S11)。標識110は、被縫製物C上の、終点部分の前端の形成位置をユーザが指示するのに用いられる。標識110は、白色の円状のシートの上面に黒色で描かれた図形112を含む。シートは、例えば、直径が約1.0cmの円状である。図形112は、円と、円の中心点111を通る十字状の線分とを含む。円と、線分とによって区画された四領域のうちの中心点111について対向する二つの領域は、黒色であり、残りの二領域は白色である。中心点111は、ユーザが指定する、終点部分の前端の位置を表す。ユーザは、標識110を用いて終点部分の前端位置を指示する場合、被縫製物Cの上面の所望の位置に標識110を貼り付ける。
標識110の形状は、記憶装置84に記憶されている。標識110の検出及び座標の特定は、公知の方法を用いて実行される。具体的には、制御部2は、標識110の中心点111を、例えばハフ変換処理の処理結果と、記憶装置84に記憶された標識110の形状とを用いて特定し、中心点111の画像座標系の二次元座標を算出する。その後、制御部2は、画像座標系の二次元座標をワールド座標系の三次元座標に変換する。
撮影画像から標識110が検出されない場合(S11:NO)、制御部2は、処理をS10に戻す。撮影画像から標識110が検出された場合(S11:YES)、制御部2は、S1で取得された縫製データと、S2取得されたテーパリング条件と、撮影画像とに基づき、テーパリング模様を表す画像を、撮影画像上のテーパリング模様の縫製予定位置に、縫製予定の大きさで配置した表示画像を生成する(S12)。テーパリング模様は、縫製データと、テーパリング条件に基づき、公知の方法を適宜用いて設定されればよい。制御部2は、現在の針落ち点と、S11で検出された標識110の中心点111との距離に応じて、テーパリング模様の前後方向の長さを設定する。現在の針落ち点の位置の特定方法は適宜定められればよい。本例の針板4に対する針落ち点の前後位置は、一定であり、制御部2は、記憶装置84に記憶された針板4に対する針落ち点の前後位置を取得する。針板4に対する針落ち点の左右位置は、移動部31により変更される。制御部2は、針板4に対する針落ち点の左右位置を移動部31による針棒6の移動量に基づき特定する。
具体的には、図7に示すように、制御部2は、現在の針落ち点を終点部分G2の後端、標識110の中心点111の位置を終点部分G2の前端として、S1で取得された縫製データと、S2取得されたテーパリング条件とに基づき、終点部分G2を設定する。終点部分G2は、終点EPを頂点とする三角形K2の辺上に針落ち点を有するジグザグ模様の縫目E2である。終点部分G2の搬送方向の単位長さ当たりの針数(搬送方向の糸密度)は、実用模様Jの搬送方向の単位長さ当たりの針数と同じである。終点EPは、三角形K2の右前端部に位置する。終点部分G2は前方に向けて先細り状である。終点部分G2の形成方向の長さL2は、現在の針落ち点と、標識110の中心点111との間の距離である。制御部2は、撮影画像が取得されてから、LCD15に表示画像が表示される迄のタイムラグを考慮し、終点部分G2の形成方向の長さL2を、現在の針落ち点と、標識110の中心点111との間の距離よりも所定長さ短く設定してもよい。
布C2の輪郭は、直線状ではなく曲線状である。現在の針落ち点と、標識110の中心点111とを結ぶ線分は、送り歯24による被縫製物Cの搬送方向である前後方向に交差する。このため制御部2は、標識110の中心点111の位置を終点とする終点部分G2を縫製する時に、ユーザが針棒6に対する被縫製物Cの向きを調整することを前提に、終点部分G2の形成方向を、送り歯24による搬送方向である前後方向に対して傾ける。制御部2は、設定された終点部分G2を、画面70の選択欄785で指定された態様で、ベッド部11に載置された被縫製物C上の、終点部分G2の縫製予定位置に、終点部分G2の縫製予定の大きさで配置した表示画像を生成する。制御部2は、LCD15を制御して生成された表示画像をLCD15に表示する(S13)。
具体例では、制御部2は、終点部分G2の後端が針棒6の下方となり、終点部分G2の前端が標識110の中心点111となる位置に、選択欄785で指定された三角形K2で配置した表示画像M2を生成し(S12)、生成された表示画像M2をLCD15に表示する(S13)。三角形K2の右辺は、前後方向に交差する方向に延びる。三角形K2の後端は、撮影画像の内の、現在の針落ち点の位置に配置される。三角形K2の前端は、標識110の中心点111に配置される。選択欄785で終点部分G2の縫目E2を表す線分を含む表示画像が選択された場合、制御部2は、選択欄785で指定された縫目E2を表す画像を、撮影画像上のテーパリング模様の縫製予定位置に、縫製予定の大きさで配置した表示画像Q2を生成する(S12)。制御部2は、生成された表示画像Q2をLCD15に表示する(S13)。
ユーザは、LCD15に表示された表示画像M2又はQ2に基づき、終点部分G2の縫製位置、形状及び大きさに加え、針棒6に対する被縫製物Cの向きを確認し、終点部分G2の縫製を開始するタイミングで、スタート/ストップスイッチ29を操作して、縫製開始の指示を入力する。制御部2は、縫製開始の指示が検出されたかを判断し(S14)、縫製開始の指示が検出されていない場合(S14:NO)、処理をS11に戻す。制御部2が、表示画像を表示後、ユーザがスタート/ストップスイッチ29を操作する迄のタイムラグを考慮し、制御部2は、縫製速度を所定速度迄低下させて、S13の処理を実行してもよい。
S11からS14の処理が繰り返し実行されることにより、LCD15に表示される表示画像中の終点部分を表す画像は、被縫製物C上の標識110の位置に応じて更新される。例えば、図7に示すように、制御部2は、S1で取得された縫製データと、S2取得されたテーパリング条件と、撮影画像とに基づき、終点部分G3を表す画像を、撮影画像上のテーパリング模様の縫製予定位置に、縫製予定の大きさで配置した表示画像M3又は表示画像Q3を生成する(S12)。表示画像Q3は、終点部分G3の縫目E3を表す線分を含み、表示画像M3は、縫目E3の形成範囲を示す三角形K3を含む。終点部分G3の形成方向は、前後方向に略平行である。終点部分G3の形成方向の長さL3は、終点部分G2の形成方向の長さL2よりも短い。制御部2は、LCD15を制御して生成された表示画像M3又は表示画像Q3を表示する(S13)。
終点部分の縫製開始の指示が検出された場合(S14:YES)、制御部2は、実用模様Jの縫製を終了して、S12で設定された終点部分の縫製を開始する(S15)。制御部2は、現在の針落ち点を終点部分G4(図8参照)の縫製開始点とし、標識110の中心点111を終点部分G4の終点とする終点部分G4を設定し、縫製部30、搬送部32、及び移動部31を制御して、設定された終点部分G4の縫製を開始する。
制御部2は、針落ち点から、終点部分の終点迄の距離が閾値よりも小さいかを判断する(S16)。閾値には、終点部分G4の形成方向の長さよりも小さい値が適宜設定される。制御部2は、撮影画像を取得し、撮影画像上の距離を算出することにより、S16の処理を行ってもよい。制御部2は、S15で終点部分の縫製を開始後の針数と、針数に応じた被縫製物Cの搬送量とに基づき、S16の処理を行ってもよい。
針落ち点から、終点部分G4の終点EP迄の距離が閾値以上である時(S16:NO)、制御部2は、撮影画像を取得し、取得された撮影画像中の標識110の中心点111の位置に基づき、終点部分G4を表す画像を、S31で取得された撮影画像上のテーパリング模様の縫製予定位置に、縫製予定の大きさで配置した生成する(S31)。制御部2は、LCD15を制御して、生成された表示画像を表示する(S32)。制御部2は処理をS16に戻す。制御部2は、S16、S31、及びS32の処理を実行することにより、LCD15に表示される表示画像を、被縫製物C上の標識110の位置に応じて更新する。
針落ち点から、終点部分G4の終点EP迄の距離が閾値より小さい時(S16:YES)、制御部2は、停止処理を行う(S17)。停止処理では、制御部2は、縫製部30、搬送部32、及び移動部31を制御して、終点部分G4の縫製を一時停止し、LCD15に標識110を被縫製物Cから剥がすことを促すメッセージを表示する。ユーザは、終点部分の縫製が停止している間に、標識110を被縫製物Cから剥がした後、スタート/ストップスイッチ29を押下して、終点部分G4の縫製の再開を指示する。制御部2は、スタート/ストップスイッチ29の押下を検出した場合に、終点部分G4の縫製を再開する。
制御部2は、終点部分G4の終点EPを縫製したかを判断する(S18)。制御部2は、S15で終点部分G4の縫製を開始後の針数と、針数に応じた被縫製物Cの搬送量とに基づき、S18の処理を行ってもよい。制御部2は、S17で終点部分G4の縫製を再開した時からの針数と、針数に応じた被縫製物Cの搬送量とに基づき、S18の処理を行ってもよい。終点部分G4の終点EPを縫製していない場合(S18:NO)、制御部2は、終点部分G4の終点EPを縫製する迄待機する。終点部分G4の終点EPを縫製した場合(S18:YES)、制御部2は、縫製部30、搬送部32、及び移動部31を制御して、終点部分G4の縫製を終了する。制御部2は、撮影画像を取得する処理を終了し、LCD15を制御して、表示画像を表示する処理を終了する(S20)。制御部2は以上でメイン処理を終了する。
メイン処理により、図8の状態U1のように、布C2の四辺の内の一辺を布C2に縫い付ける、テーパリング模様TPが縫製される。テーパリング模様TPは、始点部分G1、実用模様J、及び終点部分G4を含む。メイン処理が四回実行されることにより、状態U2のように、布C2の四辺の内の各辺を布C2に縫い付ける、四つのテーパリング模様TPが縫製される。二回目以降のメイン処理では、S1、S2の処理が適宜省略されてよい。
図9を参照して、第一変形例のミシン1のテーパリング模様を説明する。第一変形例のミシン1が、S12、S13、S30、S31、S32で生成し、LCD15に表示する表示画像が表すテーパリング模様は、テーパリング部分に加え、テーパリング部分に連続して縫製される実用模様であるジグザグ模様を含む。具体例において、制御部2は、上記実施形態の終点部分G2に替えて、テーパリング模様T5を設定する。テーパリング模様T5は、終点部分G5と、所定長さの実用模様J5とを含む。所定長さは、予め決められた長さでもよいし、針落ち点と、標識110の中心点111との間の距離L2に応じた長さでもよい。制御部2は、テーパリング模様T5の後端が針棒6の下方となり、テーパリング模様T5の前端が標識110の中心点111となる位置に、選択欄785で指定された五角形K5が配置された表示画像M5を生成し(S12)、生成された表示画像M5をLCD15に表示する(S13)。五角形K5の右辺は、前後方向に交差する方向に延びる。五角形K5の後端は、現在の針落ち点の位置に配置される。五角形K5の前端は、標識110の中心点111に配置される。選択欄785でテーパリング模様T5の縫目E5を表す線分を含む表示画像が選択された場合、制御部2は、縫目E5を表す画像が配置された表示画像Q5を生成し(S12)、生成された表示画像Q5をLCD15に表示する(S13)。
図10及び図11を参照して、第二変形例のミシン1のメイン処理について説明する。図10において、図4の実施形態のメイン処理と同様の処理には、同じ符号を付与している。図10に示すように、第二変形例のメイン処理は、S2の処理に替えてS21の処理を実行し、S10からS13に替えて、S22からS24の処理を実行し、S14とS15との間にS25からS28の処理を実行し、S31、S32の処理を省略し、S17の処理に替えてS29の処理を実行する点で、実施形態のメイン処理と異なる。以下、図4の実施形態のメイン処理と同様の処理については説明を省略し、実施形態のメイン処理と互いに異なる処理について説明する。
図10に示すように、S21では、制御部2は、図5の画面70と同様の条件入力欄77、78に基づき、テーパリング条件を取得する(S21)。図示しないが、第一変形例の条件入力欄78は、実施形態の条件に加え、終点部分の形成方向の長さと、終点部分の縫製を開始するタイミングを自動で判断するか否かとを含む。S22では、制御部2は、S1で取得された縫製データと、S2で取得されたテーパリング条件とに基づき、テーパリング部分として、図11に示す終点部分G6を設定する(S22)。
図11に示すように、制御部2は、終点部分G6の形成方向の長さを、テーパリング条件に含まれる終点部分の形成方向の長さL6に設定する。制御部2は、現在の針落ち点の位置を終点部分G6の後端として、S22で設定された終点部分G6を表す画像が、画面70の選択欄785で指定された態様で、ベッド部11に載置された被縫製物Cを撮影した撮影画像の内の、終点部分G6の縫製予定位置に、終点部分G6の縫製予定の大きさで配置された表示画像を生成する(S23)。制御部2は、終点部分G6の形成方向を送り歯24による被縫製物Cの搬送方向である前後方向のままにする。制御部2は、LCD15を制御して、S22で生成された表示画像をLCD15に表示する(S24)。終点部分G6の後端は、現在の針落ち点の位置に配置される。終点部分G6の右辺は前後方向に延びる。選択欄785で終点部分G6の縫目E6を表す線分が選択された場合、制御部2は、縫目E6を表す画像が配置された表示画像Q6を生成し(S23)、生成された表示画像Q6をLCD15に表示する(S24)。制御部2は、終点部分G6の縫製開始の指示を検出する迄、表示画像M6又はQ6に含まれる、終点部分G6を表す画像を被縫製物Cの搬送に合わせて更新しなくてもよい。制御部2は、終点部分G6の縫製開始の指示を検出する迄、表示画像M6又はQ6に含まれる、終点部分G6を表す画像を現在の針落ち点が、ジグザグ模様の右側の針落ち点か、左側の針落ち点かに応じて更新してもよい。
終点部分の縫製を開始する指示が検出されない場合(S14:NO)、制御部2は、S21で取得された条件に基づき、終点部分の縫製を開始するタイミングを自動で判断すると設定されているかを判断する(S25)。終点部分の縫製を開始するタイミングを自動で判断すると設定されていない場合(S25:NO)、制御部2は、処理をS14に戻す。終点部分の縫製を開始するタイミングを自動で判断すると設定されている場合(S25:YES)、制御部2は、撮影部57が出力する撮影画像を取得する(S26)。制御部2は、実施形態のS11と同様の処理により、S25で取得された撮影画像から、標識110を検出したかを判断する(S27)。標識110が検出されない場合(S27:NO)、制御部2は処理をS14に戻す。
標識110が検出された場合(S27:YES)、制御部2は、検出された標識110の中心点111の位置に基づき、針棒6に対する現在の被縫製物Cの位置が、終点部分G6の縫製を開始する位置であるかを判断する(S28)。制御部2は、例えば、現在の針落ち点から標識110の中心点111迄の距離が、S21で取得された終点部分の形成方向の長さと等しい場合に、終点部分G6の縫製を開始する位置であると判断する。制御部2は、撮影画像が取得されてから、終点部分G6の縫製が開始される迄のタイムラグを考慮し、現在の針落ち点から標識110の中心点111迄の距離と、S21で取得された終点部分の形成方向の長さとの差が所定値よりも小さくなった場合に、終点部分G6の縫製を開始する位置であると判断してもよい。針棒6に対する現在の被縫製物Cの位置が、終点部分G6の縫製を開始する位置ではない場合(S28:NO)、制御部2は、処理をS14に戻す。針棒6に対する現在の被縫製物Cの位置が、終点部分G6の縫製を開始する位置である場合(S28:YES)、制御部2は、実施形態と同様にS15の処理を行う。
S16で針落ち点から、終点部分G6の終点EP迄の距離が閾値より小さい場合(S16:YES)、制御部2は、減速処理を行う(S29)。減速処理では、制御部2は、縫製部30、搬送部32、及び移動部31を制御して、終点部分G6の縫製速度を所定速度に減速させ、LCD15に標識110を被縫製物Cから剥がすことを促すメッセージを表示する。ユーザは、メッセージを参照し、標識110を被縫製物Cから剥がす。制御部2は、縫製速度を元に戻す指示をユーザから受け付け、減速処理開始後に、縫製速度を減速前の速度に戻してもよい。
第二変形例において、画面70の入力キー781から784の内、入力キー783が選択されている場合、S22では、実用模様J7と、終点部分G7とを含むテーパリング模様T7、又は終点部分G7が設定される。テーパリング模様T7における実用模様J7の形成方向の長さは、所定長さであってもよいし、終点部分G7の長さに応じた長さであってもよい。制御部2は、テーパリング模様T7を表す画像を配置した表示画像を生成する場合、テーパリング模様T7の縫目E7を表す線分、又は縫目E7の形成範囲を示す五角形K7を表す画像を、撮影画像の内の、テーパリング模様T7の縫製予定位置に、テーパリング模様T7の縫製予定の大きさで配置した表示画像を生成する(S23)。制御部2は、撮影画像に、終点部分G7を表す画像を配置した表示画像を生成する場合、終点部分G7の縫目E8を表す線分、又は縫目E8の形成範囲を示す二等辺三角形K8を表す画像を、撮影画像の内の、終点部分G7の縫製予定位置に、終点部分G7の縫製予定の大きさで配置した表示画像を生成する(S23)。
図13を参照して、第三変形例のメイン処理を説明する。図13において、図10の第二変形例のメイン処理と同様の処理には、同じ符号を付与している。図13に示すように、第三変形例のメイン処理は、S16、S25からS29の処理を省略する点で、第二変形例のメイン処理と異なる。第三変形例のミシン1は、標識110の撮影画像内から検出される標識110に基づき、終点部分G6の縫製を開始するタイミングを判断しない。第三変形例のユーザはS23でLCD15に表示された表示画像に基づき、終点部分G6の縫製を開始する指示を、スタート/ストップスイッチ29を介して入力する。制御部2は、終点部分G6の縫製を開始する指示を検出する迄、実用模様Jの縫製と、S23で設定された表示画像の表示を継続する(S14:NO)。終点部分G6の縫製を開始する指示を検出した時(S14:YES)、制御部2は、実用模様Jの縫製を終了し、S22で設定されたテーパリング模様である終点部分G6の縫製を開始する(S15)。制御部2は、終点部分G6の縫製開始からの針数に基づき、終点部分G6の終点EPを縫製した場合に(S18:YES)、終点部分G6の縫製を終了し(S19)、撮影画像を取得する処理を終了し、表示画像をLCD15に表示する処理を終了する(S20)。
上記実施形態及び第一から第三変形例のミシン1において、ミシン1、制御部2、針棒6、針板4、ベッド部11、送り歯24、スタート/ストップスイッチ29、縫製部30、移動部31、搬送部32、揺動モータ35、LCD15、及び撮影部57は各々、本発明のミシン、制御部、針棒、針板、ベッド部、送り歯、操作部、縫製部、移動部、搬送部、アクチュエータ、表示部、及び撮影部の一例である。S1の処理は、本発明の縫製データ取得処理の一例である。S2、S21の処理は、本発明の条件取得処理の一例である。S12、S23の処理は、本発明の画像生成処理の一例である。S9の処理は、本発明の実用模様縫製処理の一例である。S13、S24の処理は、本発明の表示制御処理の一例である。S15の処理は、本発明のテーパリング模様縫製処理の一例である。S11の処理は、本発明の標識検出処理の一例である。
上記実施形態、及び第一から第三変形例のミシン1は、ベッド部11、縫製部30、搬送部32、移動部31、撮影部57、LCD15、及び制御部2を備える。ベッド部11は、針板4を有し、被縫製物Cを載置するよう構成されている。縫製部30は、下端に縫針7を装着するよう構成された針棒6を有し、針棒6を上下方向に揺動させて被縫製物Cに縫目を形成するよう構成されている。搬送部32は、送り歯24を有し、被縫製物Cを針棒6に対し、前後方向に搬送するよう構成されている。移動部31は、揺動モータ35を有し、揺動モータ35の動力で、針棒6を針板4に対し、前後方向と交差する左右方向に移動するよう構成されている。撮影部57は、針棒6の下方を含む領域である撮影領域Pを撮影するよう構成されている。LCD15は、画像を表示するよう構成されている。制御部2は、縫製部30と、搬送部32と、移動部31と、撮影部57と、LCD15とを制御するよう構成されている。制御部2は、前後方向と交差する縫目を含む実用模様を前後方向に連続的に形成するための縫製データを取得する(S1)。制御部2は、実用模様を前後方向の一方側に向けて先細り状に変形したテーパリング部分を含むテーパリング模様を縫製する条件を取得する(S2、S21)。制御部2は、撮影部57が撮影した撮影画像を取得する(S4)。制御部2は、縫製データに従って、縫製部30と、搬送部32と、移動部31とを制御して、実用模様を前後方向に連続的に縫製する(S10)。制御部2は、S1で取得された縫製データと、S2又はS21で取得されたテーパリング条件と、撮影画像とに基づき、テーパリング模様を表す画像を、撮影画像上のテーパリング模様の縫製予定位置に、縫製予定の大きさで配置した表示画像を生成する(S12)。制御部2は、S10で実用模様の縫製を開始後、LCD15を制御して表示画像を表示する(S13、S24)。制御部2は、S13又はS24で表示画像の表示する処理を開始後、S1で取得された縫製データと、S2又はS21で取得された条件とに従って、縫製部30と、搬送部32と、移動部31とを制御して、実用模様と連続するテーパリング模様を縫製する(S15)。ミシン1の制御部2は、実用模様の縫製開始後(S10)、テーパリング模様を表す画像が、撮影画像中の縫製予定位置に、縫製予定の大きさで配置された表示画像がLCD15表示される(S13、S24)。したがって、ミシン1のユーザは、実用模様の縫製開始後に、実用模様に連続して縫製されるテーパリング模様の縫製予定位置、及び大きさを、テーパリング模様の縫製開始前に把握できる。ミシン1が実行するS13、S24の処理は、ユーザが意図しない位置にテーパリング模様が縫製される可能性を低減することに貢献する。
ミシン1は、S4は撮影部57が撮影した撮影画像を取得する処理を開始後、テーパリング模様の縫製を開始する開始指示を受け付けるスタート/ストップスイッチ29を備える。制御部2は、スタート/ストップスイッチ29が開始指示を受け付けたことに応じて、テーパリング模様を縫製する処理を実行する。ミシン1は、ユーザがLCD15に表示された表示画像に基づき開始指示を入力したタイミングで、テーパリング模様の縫製を開始できる。ミシン1のスタート/ストップスイッチ29は、ユーザが手動で開始指示を入力する場合でも、ユーザが意図する位置にテーパリング模様を縫製する可能性を向上させることに貢献する。
上記実施形態、第二、第三変形例の制御部2は、S12、S23で、テーパリング部分のみを含むテーパリング模様を表す画像を、撮影画像上のテーパリング模様の縫製予定位置に、縫製予定の大きさで配置した表示画像を生成する。ミシン1では、LCD15に表示画像が表示されることにより、ユーザはテーパリング模様を縫製される前に把握できる。ミシン1の制御部2は、ユーザが意図する縫目を有するテーパリング模様を縫製する可能性を向上させることに貢献する。
上記実施形態、及び第一から第三変形例の制御部2は、S12又はS23で、テーパリング模様の縫目を表す線分の画像を、撮影画像上のテーパリング模様の縫製予定位置に、縫製予定の大きさで配置した表示画像を生成する。ミシン1は、ユーザが被縫製物Cに形成される予定の縫目のイメージを把握することに貢献する。
制御部2は、S12又はS23で、テーパリング模様の縫目の形成範囲を示す図形を表す画像を、撮影画像上のテーパリング模様の縫製予定位置に、縫製予定の大きさで配置した表示画像を生成する。ミシン1は、表示画像をLCD15に表示することにより、テーパリング模様の形状が複雑であっても、ユーザは、テーパリング模様の縫製予定位置、及び大きさに加え、縫目の形成範囲を容易に確認できる。
第二、第三変形例のテーパリング条件は、テーパリング部分の前後方向の長さを含む。制御部2は、S23の処理で、テーパリング条件に含まれる前後方向の長さのテーパリング部分を含むテーパリング模様を表す画像を、撮影画像上のテーパリング模様の縫製予定位置に、縫製予定の大きさで配置した表示画像を生成する。ミシン1は、テーパリング部分の前後方向の長さを事前に指定できない場合に比べ、前後方向の長さを条件で指定された長さのテーパリング部分を縫製する際のユーザの利便性を向上することに貢献する。
第二変形例の制御部2は、被縫製物C上の標識110の位置を検出する(S27)。制御部2は、標識110の位置から、現在の針落ち点の位置迄の距離が、テーパリング条件に含まれる前後方向の長さになったことに応じて(S28:YES)、テーパリング模様を縫製する処理を開始させる(S15)。第二変形例の制御部2のS27の処理は、テーパリング模様を縫製する処理を開始するタイミングを、標識110の検出結果に基づき自動で設定することに貢献する。
制御部2は、被縫製物C上の標識110の中心点111の位置を検出する(S11)。制御部2は、S12の処理は、現在の針落ち点の位置と、検出された標識110の位置との距離に応じた前後方向の長さを有するテーパリング部分を含むテーパリング模様を表す画像を、撮影画像上のテーパリング模様の縫製予定位置に、縫製予定の大きさで配置した表示画像を生成する(S12)。ミシン1のS11、S12の処理は、ユーザが、表示画像を参照することにより、現在の針落ち点の位置から標識110の位置迄の長さに応じたテーパリング部分を縫製した場合の形状を、テーパリング模様の縫製を開始する前に確認することに貢献する。
制御部2は、撮影画像を解析して、被縫製物C上の標識110の中心点111の位置を検出する(S11)。ミシン1の制御部2は、撮影画像に基づかずに、標識110の位置の検出する場合に比べ、テーパリング模様を表す画像を、撮影画像中の縫製予定位置に、縫製予定の大きさで配置する精度を向上させた表示画像を生成することに貢献する。
制御部2は、S15の処理で、標識110の位置にテーパリング模様の終点EPを設定して、テーパリング模様を縫製する。ミシン1の制御部2は、ユーザが、標識110の中心点111の位置により、テーパリング模様の終点EPの位置を設定することに貢献する。
本発明のミシンは、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更が加えられてもよい。例えば、以下の変形が適宜加えられてもよい。
(A)ミシン1の構成は適宜変更してよい。ミシン1は、工業用ミシンであってもよい。第一方向、第二方向は各々、双方向であればよく、ミシン1の構成に応じて変更されてよい。搬送部32は、送り歯24によって被縫製物Cを左右方向に移動させるモータを備えてもよい。この場合ミシン1は、揺動モータ35及び揺動機構36を適宜省略してもよく、送り歯24のみで被縫製物Cを前後方向(搬送方向)、及び左右方向(移動方向)に移動させることにより、実用模様及びテーパリング模様を縫製してもよい。入力部は、スタート/ストップスイッチ29の他、タッチパネル26、キーボード、マウス、及びジョイスティック等でもよい。LCD15は、例えば、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、プラズマチューブアレイディスプレイ、電気泳動等を利用した電子ペーパーディスプレイ等の表示部でもよい。表示部は必要に応じて省略されてよい。撮影部57の撮影方式、取付位置、撮影領域P等は適宜変更されてよい。記憶機器は、記憶装置84の他、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、又は半導体メモリ等の、読み書き可能な任意のリムーバブルメディアであってよいし、内蔵型ハードディスクドライブ又はSSD(Solid State Drive)等の非可搬性の記憶機器であってもよい。実用模様は、送り歯24による被縫製物Cの搬送方向である前後方向と交差する縫目を含み、前後方向に連続して複数縫製される模様であればよく、有線又は無線でミシン1に接続された他の装置(例えば、USBメモリ等の記憶媒体、スマートフォン、タブレットPC、及びPC等)から取得されてもよいし、ユーザがタッチパネル26を操作して入力した模様であってもよい。移動部31の動力は、揺動モータ35の他、ソレノイド、動力シリンダー等でもよい。
標識110の構成は適宜変更してよい。標識110の検出方法は、標識110の構成に応じて変更されてもよい。標識110の位置は、標識110の構成によって適宜変更されてよい。標識110は、超音波発生器であってもよく、ミシン1は、超音波受信器を備え、標識110が発生させた超音波を受信することにより、標識110を検出してもよい。標識110は、磁性体であってもよく、ミシン1は、磁力センサを備え、磁力センサの検出結果に基づき、標識110を検出してもよい。制御部2は、撮影部57が撮影した撮影画像の少なくとも一部をLCD15に表示してもよく、ユーザはパネル操作でLCD15に表示された撮影画像中の標識110の位置を指示してもよい。この場合制御部2は、タッチパネル26により検出されたパネル操作に基づき、撮影画像中の標識110の位置を検出してもよい。標識110は、待ち針の頭部に設けられてもよい。標識110は、被縫製物Cにチャコペン等で記載された図形でもよい。この場合ミシン1は、標識110を被縫製物Cから剥がすためのS17の停止処理又はS29の減速処理を省略してもよい。
(B)図4、図10、及び図13のメイン処理を実行させるための指令を含むプログラムは、制御部2がプログラムを実行する迄に、ミシン1の記憶機器に記憶されればよい。従って、プログラムの取得方法、取得経路及びプログラムを記憶する機器の各々は、適宜変更してもよい。制御部2が実行するプログラムは、ケーブル又は無線通信を介して、他の装置から受信し、フラッシュメモリ等の記憶装置に記憶されてもよい。他の装置は、例えば、PC、及びネットワーク網を介して接続されるサーバを含む。
(C)ミシン1のメイン処理の各ステップは、制御部2によって実行される例に限定されず、一部又は全部が他の電子機器(例えば、ASIC)によって実行されてもよい。メイン処理の各ステップは、複数の電子機器(例えば、複数のCPU)によって分散処理されてもよい。メイン処理の各ステップは、必要に応じて順序の変更、ステップの省略、及び追加が可能である。ミシン1上で稼動しているオペレーティングシステム(OS)等が、制御部2からの指令に基づきメイン処理の一部又は全部を行う態様も、本開示の範囲に含まれる。例えば、メイン処理に以下の変更が適宜加えられてもよい。
上記実施形態の制御部2は、S12で終点部分の形成方向を送り歯24による被縫製物Cの搬送方向である前後方向に対し傾けてなくてもよい。S12での標識110の終点EPの位置の設定方法は適宜変更されてよい。制御部2は、標識110の中心点111から所定方向に所定距離離れた位置に終点部分の終点EPを設定してもよいし、標識110の中心点111を通る左右方向に延びる直線と、現在の針落ち点を通る前後方向に延びる直線との交点を終点部分の終点EPとしてもよい。制御部2は、S12で終点部分の形成方向を送り歯24による被縫製物Cの搬送方向である前後方向に対し傾けてなくてもよい。上記実施形態の制御部2は、第二変形例の制御部2は、S14の処理を省略し、標識110の検出結果に基づき、テーパリング模様を縫製する処理を実行してもよい(S15)。
S2又はS21で取得される条件は適宜変更されてよい。テーパリング部分の形状は、右側形状、中央形状、及び左側形状の一部の中から選択可能であってもよいし、選択不能であってもよい。テーパリング部分の形状は、上記三種類以外であってもよい。制御部2は、S2又はS21で始点部分と終点部分との間の実用模様の部分の長さを取得してもよい。この場合制御部2は、実用模様Jの縫製を開始後、取得された長さ実用模様Jを縫製後に終点部分の縫製する場合の終点部分を含むテーパリング模様を表す画像を含む表示画像を生成し、生成された表示画像をLCD15に表示してもよい。このようにした場合、ユーザは、LCD15に表示された表示画像に基づきテーパリング模様が所望の位置に縫製されるかをテーパリング模様の縫製を開始する前に確認できる。テーパリング模様の縫目の形成範囲を示す図形は、テーパリング模様の形状に応じて適宜変更されてよい。テーパリング模様TPは始点部分G1を含まなくてもよい。制御部2は、S12又はS23で、予め定められた態様のテーパリング模様を表す画像を、テーパリング模様の縫製予定位置に、縫製予定の大きさで配置した画像を生成してもよい。制御部2は、始点部分G1を表す画像の態様を、終点部分と同様に選択可能であってもよく、S5では選択された態様で、始点部分G1を表す画像を、始点部分G1の縫製予定位置に、縫製予定の大きさで配置した表示画像を生成してもよい。制御部2は、S3からS9及びS30の、始点部分G1を縫製するための処理の一部又は全部を適宜省略してもよい。始点部分、終点部分の搬送方向の単位長さ当たりの針数(搬送方向の糸密度)は、始点部分又は終点部分と連続する実用模様の搬送方向の単位長さ当たりの針数と異なっていてもよい。上記変形例は、矛盾の内範囲で適宜組み合わされてもよい。
1:ミシン、2:制御部、4:針板、6:針棒、11:ベッド部、24:送り歯、29:スタート/ストップスイッチ、30:縫製部、31:移動部、32:搬送部、35:揺動モータ
Claims (10)
- 針板を有し、被縫製物を載置するよう構成されたベッド部と、
下端に縫針を装着するよう構成された針棒を有し、前記針棒を上下方向に揺動させて前記被縫製物に縫目を形成するよう構成された縫製部と、
送り歯を有し、前記被縫製物を前記針棒に対し、第一方向に搬送するよう構成された搬送部と、
アクチュエータを有し、前記アクチュエータの動力で、前記針棒を前記針板に対し、前記第一方向と交差する第二方向に移動するよう構成された移動部と、
前記針棒の下方を含む領域である撮影領域を撮影するよう構成された撮影部と、
画像を表示するよう構成された表示部と、
前記縫製部と、前記搬送部と、前記移動部と、前記撮影部と、前記表示部とを制御するよう構成された制御部とを備え、
前記制御部は、
前記第一方向と交差する縫目を含む実用模様を前記第一方向に連続的に形成するための縫製データを取得する縫製データ取得処理と、
前記実用模様を前記第一方向の一方側に向けて先細り状に変形したテーパリング部分を含むテーパリング模様を縫製する条件を取得する条件取得処理と、
前記撮影部が撮影した撮影画像を取得する撮影画像取得処理と、
前記縫製データと、前記条件と、前記撮影画像に基づき、前記テーパリング模様を表す画像を、前記撮影画像上の前記テーパリング模様の縫製予定位置に、縫製予定の大きさで配置した表示画像を生成する画像生成処理と、
前記縫製データに従って、前記縫製部と、前記搬送部と、前記移動部とを制御して、前記実用模様を前記第一方向に連続的に縫製する実用模様縫製処理と、
前記実用模様縫製処理開始後、前記表示部を制御して前記表示画像を表示する表示制御処理と、
前記表示制御処理開始後、前記縫製データと、前記条件とに従って、前記縫製部と、前記搬送部と、前記移動部とを制御して、前記実用模様と連続する前記テーパリング模様を縫製するテーパリング模様縫製処理と
を実行するよう構成されたことを特徴とするミシン。 - 前記撮影制御処理実行開始後、前記テーパリング模様の縫製を開始する開始指示を受け付ける操作部を更に備え、
前記制御部は、前記操作部が前記開始指示を受け付けたことに応じて、前記テーパリング模様縫製処理を実行することを特徴とする請求項1に記載のミシン。 - 前記制御部は、前記画像生成処理で、前記テーパリング部分のみを含む前記テーパリング模様を表す前記画像を、前記撮影画像上の前記テーパリング模様の前記縫製予定位置に、前記縫製予定の大きさで配置した前記表示画像を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載のミシン。
- 前記制御部は、前記画像生成処理で、前記テーパリング模様の縫目を表す線分の前記画像を、前記撮影画像上の前記テーパリング模様の前記縫製予定位置に、前記縫製予定の大きさで配置した前記表示画像を生成することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のミシン。
- 前記制御部は、前記画像生成処理で、前記テーパリング模様の縫目の形成範囲を示す図形を表す前記画像を、前記撮影画像上の前記テーパリング模様の前記縫製予定位置に、前記縫製予定の大きさで配置した前記表示画像を生成することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のミシン。
- 前記条件は、前記テーパリング部分の前記第一方向の長さを含み、
前記制御部は、前記画像生成処理で、前記条件に含まれる前記第一方向の前記長さの前記テーパリング部分を含む前記テーパリング模様を表す前記画像を、前記撮影画像上の前記テーパリング模様の前記縫製予定位置に、前記縫製予定の大きさで配置した前記表示画像を生成することを特徴とする請求項1から5の何れかに記載のミシン。 - 前記被縫製物上の標識の位置を検出する標識検出処理を更に実行し、
前記制御部は、前記標識の前記位置から、現在の針落ち点の位置迄の距離が、前記第一方向の前記長さになったことに応じて、前記テーパリング模様縫製処理を開始させることを特徴とする請求項6に記載のミシン。 - 前記制御部は、
前記被縫製物上の標識の位置を検出する標識検出処理を更に実行し、
前記画像生成処理は、現在の針落ち点の位置と、検出された前記標識の前記位置との距離に応じた前記第一方向の前記長さを有する前記テーパリング部分を含む前記テーパリング模様を表す前記画像を、前記撮影画像上の前記テーパリング模様の前記縫製予定位置に、前記縫製予定の大きさで配置した前記表示画像を生成することを特徴とする請求項1から6の何れかに記載のミシン。 - 前記制御部は、前記標識検出処理で、前記撮影画像を解析して、前記被縫製物上の前記標識の前記位置を検出することを特徴とする請求項8に記載のミシン。
- 前記制御部は、前記テーパリング模様縫製処理で、前記標識の前記位置に前記テーパリング模様の終点を設定して、前記テーパリング模様を縫製することを特徴とする請求項8又は9に記載のミシン。
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