WO2022259433A1

WO2022259433A1 - 設備更新サポートシステム、サーバおよび設備更新サポートプログラム

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Publication number: WO2022259433A1
Application number: PCT/JP2021/021966
Authority: WO
Inventors: 広志楢崎; 和也佐々木; 理司梅崎; 圭内海; 慎悟渕上
Original assignee: 三菱電機株式会社
Priority date: 2021-06-09
Filing date: 2021-06-09
Publication date: 2022-12-15
Also published as: JPWO2022259835A1; WO2022259835A1

Abstract

設備更新サポートシステムは、サーバ（３）と、サーバ（３）と通信可能な電子計算機と、を備える。サーバ（３）は、電気設備についての設備情報データ（２００）を基に、電気設備に設置されている機器の劣化レベルを評価する評価部と、機器に使用されている部品を当該部品と型式が同じ部品に交換する部品交換と、機器に使用されている部品を当該部品とは型式が別である部品に置き換える部品更新と、機器を全面的に更新する新規更新との各更新手段に、劣化に対する処置を分類し、劣化レベルの評価結果から想定される劣化形態を基に各更新手段の可否を判定する更新手段判定部（５０５）と、サーバ（３）と通信可能な情報端末から送信された設備情報データ（２００）を受信し、かつ、各更新手段の可否についての判定結果を含む判定結果データ（２０２）を電子計算機へ送信する通信部（３０）と、を有する。

Description

設備更新サポートシステム、サーバおよび設備更新サポートプログラム

　本開示は、電気設備についての更新計画の立案をサポートする設備更新サポートシステム、サーバおよび設備更新サポートプログラムに関する。

　電気設備では、停電事故を防ぎ、かつ安全に電気を供給するための保全業務が行われている。保全業務には、保全作業員による電気設備の点検作業、電気設備管理者による電気設備の更新計画の立案、および、電気設備管理者による予備部品の調達などが含まれる。

　特許文献１には、ユーザの電気設備に設置される遮断器などの機器について劣化の傾向を予測して、ユーザに予測結果を提供する保全業務支援システムが開示されている。特許文献１にかかる保全業務支援システムは、電気設備の製品情報、保全計画および修理履歴といったデータから劣化傾向を把握して、劣化による変化の変化率から今後の劣化傾向を予測する。

特開２００２－２５９５９４号公報

　電気設備の劣化への対策は、機器を全面的に新しいものに更新する新規更新だけには限られない。想定される劣化形態によっては、機器を構成する部品を当該部品と型式が同じである部品に交換すること、または、部品を当該部品と型式が別である代替品に置き換える更新も、選択肢とすることが考えられる。しかしながら、上記特許文献１にかかる技術では、機器の新規更新と、部品を型式が同じ部品に交換する部品交換と、部品を代替品に置き換える部品更新とのうちいずれが適切であるかを判断する上で有用な情報を提供することはできないという問題があった。

　本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、電気設備に設置される機器の全面的な更新と、機器の部品を当該部品と型式が同じである部品に交換する部品交換と、機器の部品を当該部品とは型式が別である代替品に置き換える部品更新とのうちいずれが適切であるかを判断する上で有用な情報を提供することができる設備更新サポートシステムを得ることを目的とする。

　上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示にかかる設備更新サポートシステムは、サーバと、サーバと通信可能な電子計算機と、を備える。サーバは、電気設備についての設備情報データを基に、電気設備に設置されている機器の劣化レベルを評価する評価部と、機器に使用されている部品を当該部品と型式が同じ部品に交換する部品交換と、機器に使用されている部品を当該部品とは型式が別である部品に置き換える部品更新と、機器を全面的に更新する新規更新との各更新手段に、劣化に対する処置を分類し、劣化レベルの評価結果から想定される劣化形態を基に各更新手段の可否を判定する更新手段判定部と、サーバと通信可能な情報端末から送信された設備情報データを受信し、かつ、各更新手段の可否についての判定結果を含む判定結果データを電子計算機へ送信する通信部と、を有する。

　本開示にかかる設備更新サポートシステムは、電気設備に設置される機器の全面的な更新と、機器の部品を当該部品と型式が同じである部品に交換する部品交換と、機器の部品を当該部品とは型式が別である代替品に置き換える部品更新とのうちいずれが適切であるかを判断する上で有用な情報を提供することができるという効果を奏する。

実施の形態１にかかる設備更新サポートシステムの構成の一例を示す図実施の形態１にかかる設備更新サポートシステムに含まれるモバイル情報端末の構成の一例を示す図実施の形態１にかかる設備更新サポートシステムに含まれる電子計算機の構成の一例を示す図実施の形態１にかかる設備更新サポートシステムに含まれるサーバの構成の一例を示す図実施の形態１のモバイル情報端末と電子計算機とサーバとの各々による動作を説明するためのシーケンス図実施の形態１のサーバに保存される機器情報の一例を示す図実施の形態１のサーバに保存される部品情報の一例を示す図実施の形態１のサーバに保存される点検情報の一例を示す図実施の形態１のモバイル情報端末に表示される設備情報データ画面の一例を示す図実施の形態１のサーバに保存される機器情報の一例を示す図実施の形態１のサーバに保存される部品情報の一例を示す図実施の形態１のサーバによる劣化評価処理において使用される劣化評価指標の一例を示す図実施の形態１のサーバに保存される故障情報の一例を示す図実施の形態１の電子計算機に表示される設備更新情報通知画面の一例を示す図実施の形態１のモバイル情報端末による設備情報データ送信処理の一例を示すフローチャート実施の形態１のサーバによる設備情報データ受信処理の一例を示すフローチャート実施の形態１にかかる設備更新サポートシステムに含まれるサーバによる設備判定処理の一例を示すフローチャート実施の形態１にかかる設備更新サポートシステムに含まれるサーバによる設備判定処理の一例を示すフローチャート実施の形態１の電子計算機による設備更新情報表示処理の一例を示すフローチャート実施の形態２にかかる設備更新サポートシステムの構成の一例を示す図実施の形態２にかかる設備更新サポートシステムに含まれるサーバの構成の一例を示す図実施の形態２のモバイル情報端末と電子計算機とサーバとの各々による動作を説明するためのシーケンス図実施の形態２のサーバに保存される機器情報の一例を示す図実施の形態２のサーバに保存される部品情報の一例を示す図実施の形態２のサーバによる推奨順位判定において使用される推奨順位判定指標の一例を示す図実施の形態２の電子計算機に表示される設備更新情報通知画面の一例を示す図実施の形態２のサーバによる設備判定処理の一例を示すフローチャート実施の形態２のサーバによる設備判定処理の一例を示すフローチャート実施の形態１または２の電子計算機のハードウェアの構成例を示す図実施の形態１または２のサーバのハードウェアの構成例を示す図

　以下に、実施の形態にかかる設備更新サポートシステム、サーバおよび設備更新サポートプログラムを図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明では、受配電設備に配置されている高圧真空遮断器を、電気設備に設置される機器の代表例として用いるが、これに限られるものではない。

実施の形態１．
　図１は、実施の形態１にかかる設備更新サポートシステム１００の構成の一例を示す図である。設備更新サポートシステム１００は、電気設備の保全作業員が使用するモバイル情報端末１と、電気設備管理者が使用する電子計算機２と、サービス提供者のサーバ３とを有する。サービス提供者は、設備更新サポートシステム１００を用いたサービスを提供する。また、以下の説明において、ユーザとは、電気設備の所有者とする。設備更新サポートシステム１００には、ユーザが使用するモバイル情報端末１も含まれる。サーバ３は、ネットワーク４を介して、モバイル情報端末１および電子計算機２の各々との通信を行う。

　設備更新サポートシステム１００は、機器の劣化レベルを評価することで、将来想定される劣化形態および劣化時期を電気設備管理者へ通知する。また、設備更新サポートシステム１００は、機器の劣化に対する電気設備の延命処置を、部品交換と、部品更新と、新規更新との各更新手段に分類し、各更新手段において必要となる部品または機器である製品の入手についての情報を電気設備管理者へ通知する。これにより、電気設備管理者は、電気設備の延命処置として採用し得る更新手段を知ることができ、かつ、更新手段において必要となる製品の入手についての情報を取得することができる。製品の入手についての情報は、製品の型式と、製品の入手の可否についての情報とを含む。

　延命処置は、電気設備の停電事故を防ぎ、かつ安全に電気を供給する目的で、更新計画に従って実施される更新工事の一環である。部品交換は、機器に使用されている部品を、当該部品と型式が同じである部品に交換することを指す。部品更新は、機器に使用されている部品を、当該部品とは型式が別である代替品に更新することを指す。新規更新は、機器を全面的に新しい機器に更新することを指す。新規更新には、現在使用している機器の型式と同じ型式の機器に更新する場合と、現在使用している機器とは型式が別である代替品に更新する場合とが含まれる。

　機器全体を新しくする新規更新に比べ、機器を構成する部品の一部を取り換える部品交換または部品更新の方が、更新工事に要する費用は一般的に低くなる。また、電気設備における機器の新規更新の目安は１５年から２５年程度と長く、更新時期を迎える頃には、既設品の生産が既に終了している場合が多い。このため、更新時期において部品を入手できず、部品交換および部品更新といった比較的安価な手段を講じることができないという課題が従来はあった。実施の形態１にかかる設備更新サポートシステム１００は、延命処置を部品交換と、部品更新と、新規更新との各更新手段に分類し、各更新手段において使用する製品について型式および入手可否情報をセットで、電気設備管理者に提供できる。これにより、電気設備管理者は、幅広い選択肢についての情報を設備更新サポートシステム１００から得ることができ、従来に比べて精度の高い更新計画を立案することが可能となる。また、部品交換または部品更新といった更新手段の適用が拡大されることによって、更新費用の低減が可能となる。

　モバイル情報端末１および電子計算機２は、ネットワーク４を介した通信が可能な環境下において使用される。ユーザは、サービス提供者が開設しているサーバ３に、ネットワーク４を介してアクセスする。

　図２は、実施の形態１にかかる設備更新サポートシステム１００に含まれるモバイル情報端末１の構成の一例を示す図である。モバイル情報端末１は、例えば、スマートフォン、タブレット端末またはノートブックといった、汎用の携帯端末である。モバイル情報端末１には、保全作業で必要な機能を実現するためのデータ収集プログラムがインストールされている。

　モバイル情報端末１は、モバイル情報端末１の外部の装置との通信を行う通信部１０と、入力操作を受け付ける入力部１１と、情報を記憶する記憶部１２と、情報を処理する処理部１３と、情報を表示する表示部１４とを有する。

　通信部１０は、有線通信または無線通信によってネットワーク４に接続される。通信部１０は、ネットワーク４を介してサーバ３との間におけるデータの送受信を行う。入力部１１は、キーボード、マウスまたはタッチパネル等といった入力装置により実現される。入力部１１には、機器情報と部品情報と点検情報とが入力される。機器情報は、ユーザが所有する電気設備の機器に関する情報である。部品情報は、機器を構成する部品に関する情報である。点検情報は、電気設備に対して実施された点検に関する情報である。機器情報と部品情報と点検情報とは、ユーザが有する電気設備についての設備情報データを構成する情報である。設備情報データは、記憶部１２に保存される。

　表示部１４は、液晶ディスプレイまたは有機ＥＬ（Organic　ElectroLuminescence）ディスプレイといった表示装置により実現される。表示部１４は、記憶部１２に記憶されている設備情報データを表示する。処理部１３は、記憶部１２に記憶されている設備情報データを読み出し、設備情報データの送信用データを作成する。通信部１０は、送信用の設備情報データをサーバ３へ送信する。

　図３は、実施の形態１にかかる設備更新サポートシステム１００に含まれる電子計算機２の構成の一例を示す図である。電子計算機２は、例えば、デスクトップまたはノートブックといったパーソナルコンピュータである。電子計算機２には、電気設備管理に必要な機能を実現するためのデータ管理プログラムがインストールされている。

　電子計算機２は、電子計算機２の外部の装置との通信を行う通信部２０と、入力操作を受け付ける入力部２１と、情報を記憶する記憶部２２と、情報を処理する処理部２３と、情報を表示する表示部２４とを有する。

　入力部２１は、キーボード、マウスまたはタッチパネル等といった入力装置により実現される。入力部２１には、設備判定要求の送信指示が入力される。設備判定要求は、将来想定される機器の劣化への対策についての、設備更新サポートシステム１００による判定の要求である。設備判定要求の送信指示が入力部２１へ入力されると、処理部２３は、設備判定要求の送信を通信部２０に指示する。通信部２０は、処理部２３による指示に従ってサーバ３へ設備判定要求を送信する。

　通信部２０は、サーバ３によって送信された判定結果データを受信する。判定結果データについては後述する。処理部２３は、判定結果データを記憶部２２へ書き込む。判定結果データは、記憶部２２に保存される。処理部２３は、記憶部２２から判定結果データを読み出し、判定結果データに基づいて、設備更新情報をまとめたレポートを作成する。設備更新情報は、劣化への対策である設備更新についての情報である。表示部２４は、液晶ディスプレイまたは有機ＥＬディスプレイといった表示装置により実現される。表示部２４は、処理部２３によって作成されたレポートの内容を表示する。

　図４は、実施の形態１にかかる設備更新サポートシステム１００に含まれるサーバ３の構成の一例を示す図である。サーバ３は、設備更新サポートプログラムがインストールされたコンピュータシステムである。設備更新サポートプログラムは、実施の形態１における設備更新サポートに必要な機能を実現するためのプログラムである。

　サーバ３は、サーバ３の外部の装置との通信を行う通信部３０と、情報を記憶する記憶部３１と、情報を処理する処理部３２とを有する。

　記憶部３１は、設備情報データ２００と、製品情報データ２０１と、判定結果データ２０２とを保持する。設備情報データ２００は、モバイル情報端末１からサーバ３へ入力される。設備情報データ２００は、ユーザが所有する電気設備の機器に関する機器情報３００と、機器を構成する部品に関する部品情報３０１と、電気設備に対して実施された点検に関する点検情報３０２とを含む。

　製品情報データ２０１は、サービス提供者が製造または販売している製品についての情報である。製品情報データ２０１は、サービス提供者が製造または販売している機器に関する機器情報４００と、サービス提供者が製造または販売している機器を構成する部品に関する部品情報４０１と、サービス提供者が製造または販売している機器の故障に関する故障情報４０２とを含む。

　判定結果データ２０２は、劣化形態および劣化時期についての情報と、各更新手段の可否についての情報と、更新手段において必要となる製品の入手についての情報とを含む。製品の入手についての情報は、製品の型式と、入手の可否についての情報とを含む。

　処理部３２は、設備情報受信処理部５００と、設備判定処理部５０１と、劣化レベル評価部５０２と、故障モード照合部５０３と、劣化時期算出部５０４と、更新手段判定部５０５と、入手判定部５０６と、通知作成部５０７とを有する。

　設備情報受信処理部５００は、モバイル情報端末１によって送信された設備情報データ２００の受信処理を実行する。設備判定処理部５０１は、電子計算機２によって送信された設備判定要求に応じて、設備更新についての判定のための処理を実行する。劣化レベル評価部５０２は、機器の劣化レベルを評価するための処理を実行する。劣化レベル評価部５０２は、電気設備に設置されている機器の劣化レベルを評価する評価部として機能する。故障モード照合部５０３は、劣化レベル評価部５０２による評価結果についての照合処理および比較処理を実行して、劣化形態を示す故障モードを判定する。照合処理、比較処理および故障モードについては後述する。

　劣化時期算出部５０４は、故障モード照合部５０３による照合処理および比較処理の結果に基づいて劣化時期を算出する。更新手段判定部５０５は、部品交換と部品更新と新規更新との各更新手段に、劣化に対する処置を分類し、劣化レベルの評価結果から想定される劣化形態を基に各更新手段の可否を判定する。入手判定部５０６は、各更新手段において必要となる製品である機器または部品について入手の可否を判定する。通知作成部５０７は、判定結果データ２０２の通知作成処理を実行する。

　通信部３０は、モバイル情報端末１によって送信された設備情報データ２００を受信する。設備情報受信処理部５００は、通信部３０にて受信された設備情報データ２００を記憶部３１に書き込む。

　通信部３０は、電子計算機２によって送信された設備判定要求を受信する。処理部３２は、設備判定要求に応じた処理により、劣化レベル評価部５０２と故障モード照合部５０３と劣化時期算出部５０４と更新手段判定部５０５と入手判定部５０６との各々における処理の結果を含む判定結果データ２０２を作成する。判定結果データ２０２は、記憶部３１に保存される。通知作成部５０７は、記憶部３１から判定結果データ２０２を読み出し、通知作成処理によって、判定結果データ２０２の送信用データを作成する。通信部３０は、送信用の判定結果データ２０２を電子計算機２へ送信する。

　次に、モバイル情報端末１と電子計算機２とサーバ３との各々による動作の概要について説明する。図５は、実施の形態１のモバイル情報端末１と電子計算機２とサーバ３との各々による動作を説明するためのシーケンス図である。

　ユーザは、設備情報データ２００である機器情報３００および部品情報３０１を、ユーザが使用するモバイル情報端末１へ入力する。保全作業員は、設備情報データ２００である点検情報３０２を、保全作業員が使用するモバイル情報端末１へ入力する。図５に示す例において、設備情報データ送信処理１０１は、モバイル情報端末１が、ユーザまたは保全作業員によって入力された設備情報データ２００をサーバ３に送信する処理である。設備情報データ受信処理１０２は、サーバ３がモバイル情報端末１から設備情報データ２００を受信する処理である。設備判定処理１０３は、サーバ３が設備更新についての判定を行う処理である。設備更新情報表示処理１０４は、電子計算機２が、判定結果データ２０２に基づいてレポートを作成し、設備更新情報を表示部２４に表示する処理である。なお、設備更新情報表示処理１０４は、電子計算機２が設備判定要求を送信する処理を含む。

　まず、モバイル情報端末１の設備情報データ送信処理１０１について説明する。図５に示すように、ステップＳ１において、ユーザが使用するモバイル情報端末１は、ユーザによって入力された設備情報データ２００を記憶部１２に保存する。保全作業員が使用するモバイル情報端末１は、保全作業員によって入力された設備情報データ２００を記憶部１２に保存する。ステップＳ２において、モバイル情報端末１の処理部１３は、ステップＳ１で記憶した設備情報データ２００の送信用データを作成する。ユーザが使用するモバイル情報端末１によって作成される送信用データは、機器情報３００と部品情報３０１とを含む。保全作業員が使用するモバイル情報端末１によって作成される送信用データは、点検情報３０２を含む。ステップＳ３において、モバイル情報端末１の通信部１０は、ステップＳ２で作成した送信用の設備情報データ２００を、ネットワーク４経由でサーバ３に送信する。

　次に、サーバ３の設備情報データ受信処理１０２について説明する。図５に示すように、ステップＳ４において、サーバ３の通信部３０は、モバイル情報端末１から送信された設備情報データ２００をネットワーク４経由で受信する。サーバ３の設備情報受信処理部５００は、設備情報データ２００の受信を確認すると、サーバ３の記憶部３１へ設備情報データ２００を書き込む。これにより、ステップＳ５において、サーバ３は、ステップＳ４で受信した設備情報データ２００を記憶部３１に保存する。

　次に、サーバ３の設備判定処理１０３について説明する。図５に示すように、ステップＳ７において、サーバ３の通信部３０は、ステップＳ６で電子計算機２から送信された設備判定要求をネットワーク４経由で受信する。サーバ３の設備判定処理部５０１は、設備判定要求の受信を確認すると、サーバ３の劣化レベル評価部５０２に劣化評価処理を実行させる。ステップＳ８において、劣化レベル評価部５０２は、記憶部３１に保存されている設備情報データ２００を基に、機器の劣化レベルを評価する。

　ステップＳ９において、サーバ３の故障モード照合部５０３は、ステップＳ８で劣化レベルを評価した結果を基に照合処理および比較処理を実行し、将来想定される劣化形態を判定する。ステップＳ１０において、サーバ３の劣化時期算出部５０４は、ステップＳ９で判定された劣化形態の状態に至る劣化時期を算出する。

　ステップＳ１１において、サーバ３の更新手段判定部５０５は、ステップＳ９で判定された劣化形態から更新手段を判定する。すなわち、サーバ３は、部品交換と部品更新と新規更新との各更新手段の可否を判定する処理を実行する。ステップＳ１２において、サーバ３は、ステップＳ１１で判定された更新手段について、機器または部品である製品の入手の可否である入手性を判定する。

　ステップＳ１３において、サーバ３は、記憶部３１に判定結果データ２０２を保存する。判定結果データ２０２は、ステップＳ９における劣化形態の判定結果と、ステップＳ１０における劣化時期の算出結果と、ステップＳ１１における更新手段の判定結果と、ステップＳ１２における入手可否の判定結果とを含む。

　ステップＳ１４において、サーバ３の通知作成部５０７は、ステップＳ１３で保存した判定結果データ２０２を集計する。ステップＳ１５において、通知作成部５０７は、判定結果データ２０２の送信用データを作成する。ステップＳ１６において、通信部３０は、送信用の判定結果データ２０２をネットワーク４経由で電子計算機２へ送信する。ステップＳ１７において、サーバ３は、記憶部３１に保存されていた判定結果データ２０２を削除する。

　次に、電子計算機２の設備更新情報表示処理１０４について説明する。図５に示すように、ステップＳ６において、電子計算機２の通信部２０は、設備判定要求をネットワーク４経由でサーバ３へ送信する。その後、ステップＳ１８において、通信部２０は、ステップＳ１６でサーバ３から送信された判定結果データ２０２をネットワーク４経由で受信する。ステップＳ１９において、電子計算機２は、ステップＳ１８で受信した判定結果データ２０２を記憶部２２に保存する。

　ステップＳ２０において、電子計算機２の処理部２３は、ステップＳ１９で保存した判定結果データ２０２から設備更新情報のレポートを作成する。ステップＳ２１において、電子計算機２の表示部２４は、ステップＳ２０で作成されたレポートを表示する。以上により、設備更新サポートシステム１００は、図５に示す手順による動作を終了する。

　次に、サーバ３の記憶部３１に保存される設備情報データ２００について説明する。記憶部３１に保存される設備情報データ２００は、ユーザが所有する電気設備の機器に関する機器情報３００と、機器を構成する部品に関する部品情報３０１と、電気設備に対して実施された点検に関する点検情報３０２とを含む。

　図６は、実施の形態１のサーバ３に保存される機器情報３００の一例を示す図である。機器情報３００は、電気設備に設置されている機器ごとに付される管理番号と、機器が設置されている施設名と、機器名と、機器の型式と、機器のメーカと、機器の製造番号と、機器の製造年月と、機器の設置年月と、更新日との各情報を含む。更新日は、機器情報３００が更新された日である。

　機器情報３００のうち、機器名、型式、メーカ、製造番号および製造年月の各情報は、電気設備が施工された際に、電気設備管理者が施工業者から入手する情報であって、設備情報データ２００としてあらかじめ記憶される。機器情報３００のうち、管理番号、施設名および設置年月の各情報は、ユーザが任意に入力する。更新日には、サーバ３に保存されている機器情報３００が変更された日付が自動的に入力される。

　図７は、実施の形態１のサーバ３に保存される部品情報３０１の一例を示す図である。部品情報３０１は、管理番号と、機器を構成する部品ごとに付された部品番号と、部品名と、部品の型式と、部品のメーカと、部品の製造番号と、部品の製造年月と、部品の設置年月と、更新日との各情報を含む。更新日は、部品情報３０１が更新された日である。

　部品情報３０１のうち、部品名、型式、メーカ、製造番号および製造年月の各情報は、電気設備が施工された際に、電気設備管理者が施工業者から入手する情報であって、設備情報データ２００としてあらかじめ記憶される。部品情報３０１のうち、管理番号、部品番号および設置年月の各情報は、ユーザが任意に入力する。更新日には、サーバ３に保存されている部品情報３０１が変更された日付が自動的に入力される。なお、部品情報３０１の管理番号には、部品を含む機器と共通の管理番号が入力される。すなわち、部品情報３０１は、管理番号によって、機器情報３００に紐付けられている。

　図８は、実施の形態１のサーバ３に保存される点検情報３０２の一例を示す図である。点検情報３０２は、管理番号と、点検日と、機器の使用年数と、機器の開閉操作回数と、真空バルブの真空度と、機器の前回給油年月と、点検時における機器の使用環境と、点検時における機器の外観と、点検時における絶縁抵抗との各情報を含む。使用環境の情報には、周囲温度と、湿度と、腐食性ガスの有無との各情報と、通電電流値とが含まれる。外観の情報には、オイルミストの汚れ量と、トラッキング痕および放電痕の有無との各情報が含まれる。絶縁抵抗には、主回路の絶縁抵抗値と、低圧回路の絶縁抵抗値が含まれる。

　点検情報３０２のうち、点検日、使用年数、開閉操作回数、真空度、前回給油年月、使用環境、外観および絶縁抵抗の各情報は、保全作業員によって入手される情報であって、設備情報データ２００としてあらかじめ記憶される。保全作業員は、電気設備の週次点検、月次点検または年次点検といった定期的な保全作業の際、あるいは、補修または更新の際などの不定期に実施される保全作業の際に、これらの情報を入手する。点検情報３０２のうち管理番号の情報は、ユーザが任意に入力する。なお、点検情報３０２の管理番号には、点検が行われた機器と共通の管理番号が入力される。すなわち、点検情報３０２は、管理番号によって、機器情報３００に紐付けられている。

　図９は、実施の形態１のモバイル情報端末１に表示される設備情報データ画面６０１の一例を示す図である。設備情報データ画面６０１は、モバイル情報端末１の表示部１４に表示される。設備情報データ画面６０１には、サーバ３の記憶部３１に保存されている設備情報データ２００が表示される。

　図９に示すように、設備情報データ画面６０１には、「管理番号」、「施設名」、「機器名」、「型式」、「メーカ」、「製造番号」、「製造年月」、「設置年月」および「更新日」の各欄が表示される。「管理番号」、「施設名」、「機器名」、「型式」、「メーカ」、「製造番号」、「製造年月」、「設置年月」および「更新日」は、それぞれ、機器情報３００に含まれる管理番号、施設名、機器名、型式、メーカ、製造番号、製造年月、設置年月および更新日を表す。

　「管理番号」は、ユーザが所有する機器を識別するためにユーザが任意に設定した番号を表す。「施設名」は、「管理番号」によって示される機器の設置場所、または管理番号」によって示される機器が設置されている電気設備を表す。「機器名」は、「管理番号」によって示される機器の名称である。「型式」は、「管理番号」によって示される機器の型式である。「メーカ」は、「管理番号」によって示される機器を製造したメーカの名称である。「製造番号」は、「管理番号」によって示される機器の製造番号であって、例えばシリアルナンバーである。「製造年月」は、「管理番号」によって示される機器が製造された年および月を表す。「設置年月」は、「管理番号」によって示される機器がユーザの電気施設に設置された年および月、または、「管理番号」によって示される機器が更新あるいは交換された年および月を表す。「更新日」は、「管理番号」によって示される機器について、「機器名」、「型式」、「メーカ」、「製造番号」、「製造年月」および「設置年月」のうちのいずれかの情報が新規登録または変更された年月日を表す。「管理番号」ごとの行に、「管理番号」によって示される機器についての情報が表示される。

　また、設備情報データ画面６０１には、データ更新ボタン７００と、選択ボタン７０１と、部品リスト展開ボタン７０２とが表示される。選択ボタン７０１と部品リスト展開ボタン７０２との各々は、「管理番号」の各行に１つずつ配置されている。

　保全作業員がモバイル情報端末１の入力部１１を操作することにより選択ボタン７０１を押下すると、空欄であった選択ボタン７０１にチェック記号が表示される。チェック記号は、機器情報３００を入力または変更する機器が選択されたことを表す。保全作業員は、選択された機器について、「施設名」、「機器名」、「型式」、「メーカ」、「製造番号」、「製造年月」または「設置年月」を入力または変更することができる。そして、保全作業員が入力部１１を操作することによりデータ更新ボタン７００を押下することで、モバイル情報端末１は、設備情報データ２００をサーバ３に送信する。

　保全作業員がモバイル情報端末１の入力部１１を操作することにより部品リスト展開ボタン７０２を押下すると、部品リスト展開ボタン７０２内の「＋」が「－」に切り換わる。部品リスト展開ボタン７０２内の表示が「＋」であるとき、機器を構成する部品を示す部品リスト７０３は非表示である。部品リスト展開ボタン７０２内の表示が「－」であるとき、部品リスト７０３が表示される。

　部品リスト７０３において、「部品番号」は、ユーザが所有する機器の構成部品を識別するためにユーザが任意に設定した番号を表す。「部品番号」、「部品名」、「型式」、「メーカ」、「製造番号」、「製造年月」、「設置年月」および「更新日」は、それぞれ、部品情報３０１に含まれる部品番号、部品名、型式、メーカ、製造番号、製造年月、設置年月および更新日を表す。

　「部品名」は、「部品番号」によって示される部品の名称である。「型式」は、「部品番号」によって示される機器の型式である。「メーカ」は、「部品番号」によって示される部品を製造したメーカの名称である。「製造番号」は、「部品番号」によって示される部品の製造番号であって、例えばシリアルナンバーである。「製造年月」は、「部品番号」によって示される部品が製造された年および月を表す。「設置年月」は、「部品番号」によって示される部品がユーザの電気施設に設置された年および月、または、「部品番号」によって示される部品が更新あるいは交換された年および月を表す。「更新日」は、「部品番号」によって示される部品について、「部品名」、「型式」、「メーカ」、「製造番号」、「製造年月」および「設置年月」のうちのいずれかの情報が新規登録または変更された年月日を表す。「部品番号」ごとの行に、「部品番号」によって示される部品についての情報が表示される。

　部品リスト７０３が表示されているとき、設備情報データ画面６０１には、選択ボタン７０４が表示される。選択ボタン７０４は、「部品番号」の各行に１つずつ配置されている。

　保全作業員がモバイル情報端末１の入力部１１を操作することにより選択ボタン７０４を押下すると、空欄であった選択ボタン７０４にチェック記号が表示される。チェック記号は、部品情報３０１を入力または変更する部品が選択されたことを表す。保全作業員は、選択された機器について、「部品名」、「型式」、「メーカ」、「製造番号」、「製造年月」または「設置年月」を入力または変更することができる。そして、保全作業員が入力部１１の操作によってデータ更新ボタン７００を押下することで、モバイル情報端末１は、設備情報データ２００をサーバ３に送信する。

　次に、サーバ３の記憶部３１に保存される製品情報データ２０１について説明する。記憶部３１に保存される製品情報データ２０１は、サービス提供者が製造または販売している機器に関する機器情報４００と、サービス提供者が製造または販売している機器を構成する部品に関する部品情報４０１と、サービス提供者が製造または販売している機器の故障に関する故障情報４０２とを含む。

　図１０は、実施の形態１のサーバ３に保存される機器情報４００の一例を示す図である。機器情報４００は、サービス提供者が製造または販売する機器である製品についての情報であって、製品情報データ２０１としてサーバ３にあらかじめ記憶される。

　機器情報４００は、サービス提供者が製造または販売している機器ごとに付される機器番号と、機器名と、機器の型式と、機器のメーカと、機器の参考単価と、機器の生産終了年月と、機器の推奨更新年と、機器の開閉寿命と、機器の代替品機器番号との各情報を含む。推奨更新年は、機器の使用を開始してから更新が推奨される年である。開閉寿命は、高圧真空遮断器の使用を開始してからの開閉の回数であって、機械的な耐久性を維持可能な回数を表す。代替品機器番号は、機器番号により示される機器と代替可能な機器の機器番号を表す。

　図１１は、実施の形態１のサーバ３に保存される部品情報４０１の一例を示す図である。部品情報４０１は、サービス提供者が製造または販売する部品である製品についての情報であって、製品情報データ２０１としてあらかじめサーバ３に記憶される。

　部品情報４０１は、セット番号と、部品名と、部品の型式と、部品のメーカと、部品の参考単価と、部品の生産終了年月と、部品の推奨更新年と、部品の代替品番号との各情報を含む。セット番号は、機器番号と部品番号とのセットである。部品番号は、サービス提供者が製造または販売している部品ごとに付される番号であって、機器を構成する部品同士を識別するための番号である。部品情報４０１の機器番号には、機器情報４００に使用されている機器番号と同じ機器番号が使用される。すなわち、部品情報４０１は、機器番号によって、機器情報４００に紐付けられている。推奨更新年は、部品の使用を開始してから更新が推奨される年である。

　代替品番号は、セット番号により示される部品と代替可能な部品のセット番号を表す。部品情報４０１における代替品番号の機器番号には、機器情報４００に使用されている機器番号と同じ機器番号が使用されている。すなわち、部品情報４０１の代替品番号は、機器番号によって、機器情報４００に紐付けられている。

　例えば、図１１に示す部品情報４０１には、機器番号「１」および部品番号「１」のセット番号が付された「真空バルブ」について、機器番号「２」および部品番号「１」の代替品番号で示される「部品１」と、機器番号「３」および部品番号「１」の代替品番号で示される「部品２」と、機器番号「４」および部品番号「１」の代替品番号で示される「部品３」との３つが、代替品として登録されている。機器番号「２」および部品番号「１」の代替品番号で示される「部品１」は、機器番号「２」および部品番号「１」のセット番号が付された「真空バルブ」である。機器番号「２」および部品番号「１」のセット番号が付された「真空バルブ」は、図１０において機器番号「２」が付された「高圧真空遮断器」の構成部品である。

　ここで、サーバ３に保存される故障情報４０２の説明の前に、サーバ３の劣化レベル評価部５０２による劣化評価処理において使用される劣化評価指標について説明する。劣化評価指標は、劣化の進行度を評価するための指標である。劣化レベル評価部５０２は、劣化評価指標に基づいて劣化度評価点を算出することによって、機器の劣化レベルを評価する。

　図１２は、実施の形態１のサーバ３による劣化評価処理において使用される劣化評価指標６００の一例を示す図である。劣化評価指標６００には、劣化レベルを評価するための複数の判定項目が設定されている。劣化レベル評価部５０２は、複数の判定項目の各々について機器の現状を表す劣化度評価点を、劣化評価指標６００に基づいて求める。劣化評価指標６００には、判定項目に付された判定番号と、判定項目と、判定項目に割り当てられた係数と、判定の条件と、条件ごとの配点との各情報が含まれる。判定項目には、機器の使用年数、および点検などの現場調査によって観察可能な現場の状況などの、劣化の進行に関連する項目が設定される。

　また、劣化評価指標６００には、判定項目ごとにおける劣化度評価点の基準点数と、更新メッセージとが含まれる。基準点数は、後述する故障情報４０２における故障モードの有無に関係無く、部品交換または新規更新を促すか否かを判定するための指標である。基準点数は、例えば、製造メーカの部品交換基準に則って設定される。更新メッセージは、劣化度評価点が基準点数に該当した場合にサーバ３から発せられるメッセージであって、部品交換または新規更新を促すためのメッセージである。

　劣化レベル評価部５０２は、判定項目の条件の中に該当する条件がある場合に、該当する条件の配点に係数を乗算することによって劣化度評価点を求める。すなわち、劣化度評価点は、判定項目ごとに割り当てられた係数と条件ごとの配点との積である。判定項目の中には複数の条件が設定されており、当該複数の条件の各々には互いに異なる配点が設定されている。

　劣化レベル評価部５０２は、機器の現状についての情報を点検情報３０２から取得して判定項目ごとの劣化度評価点を求めても良い。例えば、ある機器について、点検情報３０２における「使用年数」が２０年であった場合に、当該機器は、判定番号「１」の「使用年数」に設定されている条件のうち「３０年未満」に該当するため、当該機器の配点は「４」である。当該機器の「使用年数」についての劣化度評価点は、配点「４」に係数「３」を乗算した「１２」と算出される。

　また、例えば、ある機器について、点検情報３０２における「使用年数」が１４年であった場合に、当該機器は、判定番号「１」の「使用年数」に設定されている条件のうち「１５年未満」に該当するため、当該機器の配点は「２」である。当該機器の「使用年数」についての劣化度評価点は、配点「２」に係数「３」を乗算した「６」と算出される。この場合、「使用年数」の劣化度評価点「６」は、劣化度評価点の基準点数「６点以上」に該当する。この場合、サーバ３は、「補助スイッチ、電動機、リミットスイッチの交換時期です。」の更新メッセージを、電子計算機２へ送信する。これにより、設備更新サポートシステム１００は、製造メーカの部品交換基準に則り、補助スイッチ、電動機およびリミットスイッチが交換時期に達したことを電気設備管理者に通知する。

　図１３は、実施の形態１のサーバ３に保存される故障情報４０２の一例を示す図である。故障情報４０２は、サービス提供者が製造または販売している機器の故障についての情報であって、製品情報データ２０１としてあらかじめ記憶される。故障情報４０２には、機器の使用により将来予想される劣化形態を表す複数の故障モードの各々についての情報が含まれる。

　故障情報４０２には、故障モードに付された故障番号と、故障モードと、故障モードに至る要因である故障要因と、判定番号と、基準点数と、劣化係数との各情報が含まれる。故障情報４０２における判定番号には、図１２に示す劣化評価指標６００に使用されている判定番号と同じ判定番号が使用されている。故障情報４０２における判定番号は、故障モードが、どの判定項目の劣化評価結果から導き出された情報であるかを表している。すなわち、故障情報４０２の故障モードは、判定番号によって、劣化評価指標６００の判定項目に紐付けられている。故障情報４０２に含まれる判定番号は、将来想定される劣化形態を示す故障モードを抽出する際の照合処理に使用される。

　例えば、図１３に示す故障情報４０２では、故障番号「１」の故障モードである「遮断不能からの短絡事故」は、劣化評価指標６００の判定項目「真空バルブの真空度」の劣化評価結果から導き出された情報であることを表している。故障情報４０２は、サービス提供者が製品を製造または販売する際に保有している保守関連情報であって、故障事例または劣化事例を基に作成される。故障情報４０２は、機器の状態の良否についての判定基準、部品の交換基準、または故障要因に対する処置方法などを示す情報である。

　故障情報４０２に含まれる基準点数は、将来想定される劣化形態を示す故障モードを抽出する際の比較処理に使用される。故障情報４０２に含まれる劣化係数は、将来想定される劣化形態に至るまでの残り年数を算出する際に使用される係数である。

　また、故障情報４０２には、交換対象製品番号が含まれる。交換対象製品番号は、交換の対象とされる部品である交換対象製品を表す。交換対象製品番号は、機器番号と部品番号とのセットである。故障情報４０２における交換対象製品番号の機器番号には、機器情報４００に使用されている機器番号と同じ機器番号が使用される。故障情報４０２における交換対象製品番号の部品番号には、部品情報４０１に使用されている部品番号と同じ部品番号が使用される。すなわち、故障情報４０２の交換対象製品番号は、機器番号および部品番号により、機器情報４００および部品情報４０１に紐付けられている。

　サーバ３の劣化レベル評価部５０２は、サーバ３の記憶部３１から設備情報データ２００を読み出し、劣化評価指標６００に基づいて、判定項目ごとの劣化度評価点を算出する。これにより、図５に示すステップＳ８において、劣化レベル評価部５０２は、機器の劣化レベルを評価する。

　サーバ３の故障モード照合部５０３は、劣化レベル評価部５０２で算出された判定項目ごとの劣化度評価点の中から、劣化評価指標６００の基準点数を超えている判定項目を抽出する。故障モード照合部５０３は、抽出された判定項目の判定番号と、故障情報４０２として記憶されている判定番号とを照合する照合処理を実行する。また、故障モード照合部５０３は、互いに判定番号が一致した判定項目および故障モードについて、当該判定項目の劣化度評価点と、当該故障モードの基準点数とを比較する比較処理を実行する。互いに判定番号が一致し、かつ劣化度評価点が故障モードの基準点数以上の故障モードがある場合、故障モード照合部５０３は、当該判定項目について将来想定される劣化形態として、当該故障モードの内容を抽出する。これにより、故障モード照合部５０３は、図５に示すステップＳ９において、将来想定される劣化形態を判定する。図５に示すステップＳ１３において記憶部３１に保存される判定結果データ２０２は、故障モード照合部５０３によって判定された劣化形態の情報を含む。

　例えば、図１２に示す劣化評価指標６００のうち判定番号「３」の判定項目「真空バルブの真空度」について、劣化レベル評価部５０２において算出された劣化度評価点が「１０点」であったとする。図１３に示す故障情報４０２において、故障番号「１」の故障モード「遮断不能からの短絡事故」についての判定番号「３」および基準点数「１０点」であることから、故障モード照合部５０３は、将来想定される劣化形態として「遮断不能からの短絡事故」を抽出する。

　サーバ３の劣化時期算出部５０４は、照合処理および比較処理によって抽出された故障モードについての劣化係数を故障情報４０２から抽出する。劣化時期算出部５０４は、劣化係数と、点検情報３０２に含まれる使用年数の情報とを基に、将来想定される劣化形態に至るまでの残り年数を算出する。劣化時期算出部５０４は、算出された残り年数を、処理年に加算することによって、機器が将来想定される劣化形態に至る劣化時期を算出する。処理年は、劣化時期を算出する時点である現在の年である。処理年は西暦とする。これにより、劣化時期算出部５０４は、図５に示すステップＳ１０において、劣化時期を算出する。図５に示すステップＳ１３において記憶部３１に保存される判定結果データ２０２は、劣化時期算出部５０４によって算出された劣化時期の情報を含む。

　例えば、劣化時期算出部５０４は、故障モード照合部５０３において抽出された「遮断不能からの短絡事故」についての劣化係数「０．１」を、故障情報４０２から抽出する。劣化時期算出部５０４は、「処理年＋（劣化係数÷使用年数）＝劣化時期」の関係を用いて、劣化時期を算出する。機器の使用年数が「２０年」、処理年が「２０２１年」であったとして、劣化時期は、「２０２１＋（０．１÷２０）＝２０２１＋０．００５＝２０２１．００５」と求まる。劣化時期算出部５０４は、「２０２１．００５」の小数点以下を切り捨てて、「２０２１年」を劣化時期として算出する。

　サーバ３の更新手段判定部５０５は、故障モード照合部５０３において抽出された「遮断不能からの短絡事故」についての交換対象製品番号を故障情報４０２から抽出する。更新手段判定部５０５は、抽出された交換対象製品番号に該当する機器の型式を、図１０に示す機器情報４００から抽出する。更新手段判定部５０５は、抽出された型式と、設備判定要求の対象である対象機器について図６に示す機器情報３００に示される型式とを照合する。更新手段判定部５０５は、かかる照合により、対象機器が部品交換または部品更新の対象であるか否かを判定する。

　交換対象製品番号の登録が無い場合、または、対象機器の型式が交換対象製品番号に該当する機器の型式に一致しない場合、更新手段判定部５０５は、新規更新の可否判定処理へ移行する。対象機器の型式が交換対象製品番号に該当する機器の型式に一致した場合、更新手段判定部５０５は、抽出された交換対象製品番号に該当する部品の型式を、図１１に示す部品情報４０１から抽出する。更新手段判定部５０５は、抽出された型式と、対象機器の部品について図７に示す部品情報３０１に示される型式とを照合する。更新手段判定部５０５は、かかる照合により、対象機器の部品が部品交換の対象であるか否かを判定する。

　対象機器の部品の型式が、交換対象製品番号に該当する部品である交換対象製品の型式に一致した場合、入手判定部５０６は、対象機器の部品と型式が同じ部品である同型部品の入手性を判定する。入手判定部５０６は、同型部品の生産終了年月の情報を部品情報４０１から抽出する。入手判定部５０６は、劣化時期算出部５０４によって算出された劣化時期と、処理年と、生産終了年月とに基づいて、同型部品の入手性を判定する。同型部品についての入手性の判定結果は、部品交換情報として、記憶部３１に保存される判定結果データ２０２に含められる。

　対象機器の部品の型式が、交換対象製品番号に該当する部品である交換対象製品の型式に一致しなかった場合、更新手段判定部５０５は、代替品である部品の有無を、図１１に示す部品情報４０１に基づいて判定する。更新手段判定部５０５は、かかる判定により、対象機器の部品が部品更新の対象であるか否かを判定する。

　代替品がある場合、入手判定部５０６は、代替品の入手性を判定する。入手判定部５０６は、代替品の生産終了年月の情報を部品情報４０１から抽出する。入手判定部５０６は、劣化時期算出部５０４によって算出された劣化時期と、処理年と、生産終了年月とに基づいて、代替品の入手性を判定する。代替品についての入手性の判定結果は、部品更新情報として、記憶部３１に保存される判定結果データ２０２に含められる。

　交換対象製品番号の登録が無い場合、対象機器の型式が交換対象製品番号に該当する機器の型式に一致しない場合、または、部品交換あるいは部品更新についての入手性を判定した後、入手判定部５０６は、対象機器と型式が同じ機器である同型機器の入手性を判定する。入手判定部５０６は、同型機器の生産終了年月の情報を部品情報４０１から抽出する。入手判定部５０６は、劣化時期算出部５０４によって算出された劣化時期と、処理年と、生産終了年月とに基づいて、同型機器の入手性を判定する。同型機器についての入手性の判定結果は、新規更新情報として、記憶部３１に保存される判定結果データ２０２に含められる。

　更新手段判定部５０５は、同型機器の代替品である機器の有無を、図１０に示す機器情報４００に基づいて判定する。代替品がある場合、入手判定部５０６は、劣化時期算出部５０４によって算出された劣化時期と、処理年と、生産終了年月とに基づいて、代替品の入手性を判定する。代替品についての入手性の判定結果は、新規更新情報として、記憶部３１に保存される判定結果データ２０２に含められる。

　入手判定部５０６は、処理年の値または劣化時期の値が生産終了年の値よりも小さい場合、入手は可能と判定する。入手判定部５０６は、処理年の値または劣化時期の値が生産終了年の値よりも大きい場合、入手は不可と判定する。入手判定部５０６は、処理年の値または劣化時期の値が生産終了年の値に等しい場合、入手は不可となる可能性があると判定する。

　例えば、部品交換の場合における同型部品の生産終了年月が「２０２４年４月」、劣化時期が「２０２５年」、かつ、処理年が「２０２１年」であるとする。この場合、現時点である２０２１年における同型部品の入手性は「可」と判定される。劣化時期である２０２５年における同型部品の入手性は「不可」と判定される。

　以上により、更新手段判定部５０５は、図５に示すステップＳ１１において更新手段を判定する。また、入手判定部５０６は、図５に示すステップＳ１２において入手性を判定する。サーバ３は、図５に示すステップＳ１３において、記憶部３１に判定結果データ２０２を保存する。

　サーバ３の通知作成部５０７は、図５に示すステップＳ１４において、劣化形態と、劣化時期と、更新手段の判定結果と、入手性の判定結果とを含む判定結果データ２０２を集計する。通知作成部５０７は、図５に示すステップＳ１５において、機器情報３００と、部品情報３０１と、劣化形態と、想定される事象と、劣化時期と、部品交換、部品更新および新規更新の各更新手段についての製品の入手性および製品の型式と、更新メッセージとを含む送信用データを作成する。想定される事象は、劣化により引き起こされる可能性がある事故の内容を表す。

　図１４は、実施の形態１の電子計算機２に表示される設備更新情報通知画面６０２の一例を示す図である。設備更新情報通知画面６０２は、電子計算機２の表示部２４に表示される。電子計算機２は、設備更新情報をまとめたレポートの内容を設備更新情報通知画面６０２にて表示する。

　図１４に示すように、設備更新情報通知画面６０２には、「管理番号」、「施設名」、「機器名」、「型式」、「メーカ」、「製造番号」、「製造年月」、「設置年月」および「更新日」の各欄が表示される。「管理番号」、「施設名」、「機器名」、「型式」、「メーカ」、「製造番号」、「製造年月」、「設置年月」および「更新日」は、それぞれ、機器情報３００に含まれる管理番号、施設名、機器名、型式、メーカ、製造番号、製造年月、設置年月および更新日を表す。

　また、設備更新情報通知画面６０２には、設備判定ボタン８００と、劣化情報展開ボタン８０１とが表示される。劣化情報展開ボタン８０１は、「管理番号」の各行に１つずつ配置されている。電気設備管理者が電子計算機２の入力部２１を操作することにより設備判定ボタン８００を押下すると、電子計算機２は、サーバ３へ設備判定要求を送信する。設備判定要求の送信後、電子計算機２は、サーバ３から送信された判定結果データ２０２を受信する。

　電気設備管理者が電子計算機２の入力部２１の操作によって劣化情報展開ボタン８０１を押下すると、劣化情報展開ボタン８０１内の「＋」が「－」に切り換わる。劣化情報展開ボタン８０１内の表示が「＋」であるとき、劣化情報リスト８０３は非表示である。劣化情報展開ボタン８０１内の表示が「－」であるとき、劣化情報リスト８０３が表示される。劣化情報リスト８０３には、「管理番号」に対応する機器についての判定結果データ２０２の内容が表示される。

　劣化情報リスト８０３には、「劣化形態」、「想定される事象」、「劣化時期」、「部品交換」、「部品更新」および「新規更新」の各欄が設けられている。「劣化形態」は、故障モードの内容、すなわち将来想定される劣化形態を表す。「想定される事象」は、将来想定される劣化形態によって引き起こされる可能性がある事故の内容を表す。「劣化時期」は、劣化形態に至ると予測される時期を表す。「劣化時期」は、引き起こされる事故の発生が予測される時期ともいえる。「部品交換」は、部品交換の可否を表す。「部品更新」は、部品更新の可否を表す。「新規更新」は、新規更新の可否を表す。なお、「部品交換」、「部品更新」および「新規更新」の各欄において、「○」は可、「×」は不可を表す。

　劣化情報リスト８０３が表示されているとき、設備更新情報通知画面６０２には、更新手段展開ボタン８０２が表示される。更新手段展開ボタン８０２は、「劣化形態」の各行に１つずつ配置されている。

　電気設備管理者が電子計算機２の入力部２１を操作することにより更新手段展開ボタン８０２を押下すると、更新手段展開ボタン８０２内の「＋」が「－」に切り換わる。更新手段展開ボタン８０２内の表示が「＋」であるとき、更新手段リスト８０４は非表示である。更新手段展開ボタン８０２内の表示が「－」であるとき、更新手段リスト８０４が表示される。更新手段リスト８０４は、「管理番号」に対応する機器について、将来想定される劣化形態に対応可能な更新手段の内容を表す。

　更新手段リスト８０４には、「区分」、「製品名」、「型式」、「メーカ」、「参考単価」、「生産終了年月」および「入手性」の各欄が設けられている。「入手性」の欄は、「現時点」の欄と、図１４に示す例での劣化時期である「２０２２年」の欄とに分けられている。

　「区分」は、更新手段の区分を表す。「製品名」は、「区分」に示される更新手段に適用可能な交換対象製品の名称である。「型式」は、交換対象製品の型式である。「メーカ」は、交換対象製品のメーカの名称である。「参考単価」は、交換対象製品の標準単価を示す。「生産終了年月」は、交換対象製品の生産終了が予定されている年月を表す。「入手性」は、現時点における交換対象製品の入手の可否と、劣化時期における交換対象製品の入手の可否とを表す。「入手性」の欄において、「○」は可、「×」は不可を表す。「△」は、現時点の年または劣化時期が生産終了年と同じであって、入手が不可となる可能性があることを表す。

　電気設備管理者は、設備更新情報通知画面６０２から、電気設備に設置されている機器について、劣化形態、想定される事象および劣化時期を容易に確認することができる。また、電気設備管理者は、劣化に対する延命処置として採用し得る更新手段と、必要な交換対象製品の入手性とを容易に確認することができる。

　次に、モバイル情報端末１による設備情報データ送信処理１０１について説明する。図１５は、実施の形態１のモバイル情報端末１による設備情報データ送信処理１０１の一例を示すフローチャートである。

　図１５に示すように、ステップＳ３０において、モバイル情報端末１の処理部１３は、設備情報データ２００の入力があるか否かを判定する。ユーザにより設備情報データ２００が入力されたと判定した場合（ステップＳ３０，Ｙｅｓ）、処理部１３は、モバイル情報端末１の記憶部１２に設備情報データ２００の記憶処理を実行させる。ステップＳ３１において、モバイル情報端末１は、記憶部１２に設備情報データ２００を保存する。設備情報データ２００は、機器情報３００と部品情報３０１と点検情報３０２とを含む。

　ステップＳ３２において、処理部１３は、設備情報データ２００の送信用データを作成する。処理部１３は、設備情報データ２００の送信処理を通信部１０に実行させる。ステップＳ３３において、通信部１０は、ステップＳ３２で作成した送信用の設備情報データ２００をネットワーク４経由でサーバ３に送信する。

　ステップＳ３３が終了した場合、または、ユーザによる設備情報データ２００の入力が無いと処理部１３が判定した場合（ステップＳ３０，Ｎｏ）、モバイル情報端末１は、図１５に示す手順による処理を終了する。

　次に、サーバ３による設備情報データ受信処理１０２について説明する。図１６は、実施の形態１のサーバ３による設備情報データ受信処理１０２の一例を示すフローチャートである。

　図１６に示すように、ステップＳ４０において、サーバ３の設備情報受信処理部５００は、設備情報データ２００の受信があるか否かを判定する。設備情報データ２００の受信があった場合（ステップＳ４０，Ｙｅｓ）、設備情報受信処理部５００は、サーバ３の記憶部３１に設備情報データ２００の記憶処理を実行させる。ステップＳ４１において、サーバ３は、記憶部３１に設備情報データ２００を保存する。

　ステップＳ４１が終了した場合、または、設備情報データ２００の受信が無いと設備情報受信処理部５００が判定した場合（ステップＳ４０，Ｎｏ）、サーバ３は、図１６に示す手順による処理を終了する。

　次に、サーバ３による設備判定処理１０３について説明する。図１７および図１８は、実施の形態１にかかる設備更新サポートシステム１００に含まれるサーバ３による設備判定処理１０３の一例を示すフローチャートである。

　図１７に示すように、ステップＳ５０において、サーバ３の通信部３０は、電子計算機２から送信された設備判定要求をネットワーク４経由で受信する。サーバ３の設備判定処理部５０１は、設備判定要求の受信を確認すると、サーバ３の劣化レベル評価部５０２に劣化評価処理を実行させる。

　ステップＳ５１において、劣化レベル評価部５０２は、劣化評価処理により劣化度評価点を算出する。劣化レベル評価部５０２は、設備判定要求の対象機器についての点検情報３０２を記憶部３１から読み出し、劣化評価指標６００に基づいて、判定項目ごとの劣化度評価点を算出する。

　劣化レベル評価部５０２は、ステップＳ５１で算出した判定項目ごとの劣化度評価点を合計する。ステップＳ５２において、劣化レベル評価部５０２は、劣化度評価点の合計点が２０点以下であるか否かを判定する。ここでの「２０点」は、高圧真空遮断器の継続使用の可否、すなわち新規更新の要否を判定する指標の一例である。かかる指標とする点数は、対象機器、判定項目の内容、条件または配点によって変動しても良い。

　劣化度評価点の合計点が２０点以下であると劣化レベル評価部５０２が判定した場合（ステップＳ５２，Ｙｅｓ）、サーバ３は、ステップＳ５３へ手順を進める。一方、劣化度評価点の合計点が２０点以下ではないと劣化レベル評価部５０２が判定した場合（ステップＳ５２，Ｎｏ）、ステップＳ５４において、劣化レベル評価部５０２は、合計点に応じた更新メッセージを劣化評価指標６００から抽出する。

　例えば、劣化度評価点の合計点が「２５点」であった場合、「２５点」は、図１２に示す劣化評価指標６００において、劣化度評価点の基準点数「２１点～２９点」に該当する。この場合、劣化レベル評価部５０２は、「新規更新を検討してください。」の更新メッセージを抽出する。

　ステップＳ５４の後、ステップＳ５５において、設備判定処理部５０１は、対象機器の型式と同じ型式の機器、すなわち同型機器の情報が製品情報データ２０１にあるか否かを判定する。同型機器の情報が製品情報データ２０１にある場合（ステップＳ５５，Ｙｅｓ）、サーバ３は、図１８に示すステップＳ６６へ手順を進める。一方、同型機器の情報が製品情報データ２０１に無い場合（ステップＳ５５，Ｎｏ）、サーバ３は、図１８に示すステップＳ７２へ手順を進める。

　ステップＳ５３において、劣化レベル評価部５０２は、ステップＳ５１で算出した劣化度評価点が基準点数を超える判定項目があるか否かを判定する。劣化度評価点が基準点数を超える判定項目がある場合（ステップＳ５３，Ｙｅｓ）、劣化レベル評価部５０２は、サーバ３の故障モード照合部５０３に照合処理および比較処理を実行させる。サーバ３は、ステップＳ５６へ手順を進める。一方、劣化度評価点が基準点数を超える判定項目が無い場合（ステップＳ５３，Ｎｏ）、サーバ３は、ステップＳ７２へ手順を進める。

　ステップＳ５６において、故障モード照合部５０３は、照合処理および比較処理により、基準点数を超えた判定項目の判定番号と一致する判定番号が製品情報データ２０１にあるか否かを判定する。基準点数を超えた判定項目の判定番号と一致する判定番号が製品情報データ２０１にある場合（ステップＳ５６，Ｙｅｓ）、故障モード照合部５０３は、当該判定番号に対応する故障番号を故障情報４０２から抽出する。その後、故障モード照合部５０３は、サーバ３の劣化時期算出部５０４に算出処理を実行させる。サーバ３は、ステップＳ５７へ手順を進める。

　一方、基準点数を超えた判定項目の判定番号と一致する判定番号が製品情報データ２０１に無い場合（ステップＳ５６，Ｎｏ）、ステップＳ５８において、故障モード照合部５０３は、劣化度評価点の基準点数に応じた更新メッセージを劣化評価指標６００から抽出する。例えば、判定番号「１」の「使用年数」の劣化度評価点が「１５点」であった場合、「１５点」は、劣化度評価点の基準点数「１２点以上」に該当する。この場合、故障モード照合部５０３は、「新規更新が必要です。」の更新メッセージを抽出する。その後、サーバ３は、図１８に示すステップＳ７１へ手順を進める。

　ステップＳ５７において、劣化時期算出部５０４は、劣化時期を算出する。劣化時期算出部５０４は、故障モード照合部５０３によって抽出された故障モードについての劣化係数と、点検情報３０２に含まれる使用年数の情報とを基に、将来想定される劣化形態に至るまでの残り年数を算出する。劣化時期算出部５０４は、算出された残り年数を、処理年に加算することによって、劣化形態に至る劣化時期を算出する。

　ステップＳ５７の後、劣化時期算出部５０４は、サーバ３の更新手段判定部５０５に判定処理を実行させる。ステップＳ５９において、更新手段判定部５０５は、ステップＳ５６で故障情報４０２から抽出した故障番号に該当する交換対象製品番号があるか否かを判定する。故障番号に該当する交換対象製品番号がある場合（ステップＳ５９，Ｙｅｓ）、更新手段判定部５０５は、故障番号に該当する交換対象製品番号を抽出する。その後、サーバ３は、ステップＳ６０へ手順を進める。一方、故障番号に該当する交換対象製品番号が無い場合（ステップＳ５９，Ｎｏ）、サーバ３は、ステップＳ５５へ手順を進める。

　ステップＳ６０において、更新手段判定部５０５は、交換対象製品に該当する機器の型式が対象機器の型式と一致するか否かを判定する。更新手段判定部５０５は、交換対象製品の型式と、機器情報３００における対象機器の型式とを照合する。更新手段判定部５０５は、ステップＳ５９で抽出した交換対象製品番号の機器番号に該当する機器情報４００から、交換対象製品の型式の情報を抽出する。交換対象製品の型式が対象機器の型式と同じである場合、すなわち交換対象製品が同型機器である場合（ステップＳ６０，Ｙｅｓ）、更新手段判定部５０５は、交換対象製品番号の機器番号に対応する生産終了年月の情報を機器情報４００から抽出する。その後、サーバ３は、ステップＳ６１へ手順を進める。一方、交換対象製品の型式が対象機器の型式とは異なる場合（ステップＳ６０，Ｎｏ）、サーバ３は、ステップＳ７２へ手順を進める。

　ステップＳ６１において、更新手段判定部５０５は、交換対象製品に該当する部品の型式が対象機器の部品の型式と一致するか否かを判定する。更新手段判定部５０５は、部品情報４０１における交換対象製品に該当する部品の型式と、部品情報３０１における部品の型式とを照合する。交換対象製品に該当する部品の型式が対象機器の部品の型式と同じである場合、すなわち交換対象製品が同型部品である場合（ステップＳ６１，Ｙｅｓ）、更新手段判定部５０５は、入手性の判定処理を入手判定部５０６に実行させる。サーバ３は、ステップＳ６２へ手順を進める。一方、交換対象製品に該当する部品の型式が対象機器の部品の型式とは異なる場合（ステップＳ６１，Ｎｏ）、サーバ３は、ステップＳ６４へ手順を進める。

　ステップＳ６２において、入手判定部５０６は、同型部品の入手性を判定する。入手判定部５０６は、ステップＳ５９において抽出された交換対象製品番号に該当する部品情報４０１から、同型部品についての生産終了年月の情報を抽出する。入手判定部５０６は、同型部品の生産終了年月と、ステップＳ５７で算出された劣化時期と、処理年とに基づいて、同型部品の入手性を判定する。入手判定部５０６は、処理年の値が生産終了年の値よりも小さい場合、処理年において同型部品の入手は可能と判定する。入手判定部５０６は、劣化時期の値が生産終了年の値よりも小さい場合、劣化時期において同型部品の入手は可能と判定する。入手判定部５０６は、処理年の値が生産終了年の値よりも大きい場合、処理年において同型部品の入手は不可と判定する。入手判定部５０６は、劣化時期の値が生産終了年の値よりも大きい場合、劣化時期において同型部品の入手は不可と判定する。入手判定部５０６は、処理年の値が生産終了年の値に等しい場合、処理年において同型部品の入手は不可となる可能性があると判定する。入手判定部５０６は、劣化時期の値が生産終了年の値に等しい場合、劣化時期において同型部品の入手は不可となる可能性があると判定する。

　ステップＳ６２の後、ステップＳ６３において、更新手段判定部５０５は、同型部品の代替品情報があるか否かを判定する。更新手段判定部５０５は、ステップＳ５９において抽出された交換対象製品番号についての部品情報４０１に代替品番号が登録されているか否かにより、代替品情報があるか否かを判定する。

　同型部品の代替品情報がある場合（ステップＳ６３，Ｙｅｓ）、更新手段判定部５０５は、入手性の判定処理を入手判定部５０６に実行させる。サーバ３は、ステップＳ６４へ手順を進める。一方、同型部品の代替品情報が無い場合（ステップＳ６３，Ｎｏ）、サーバ３は、ステップＳ６６へ手順を進める。

　ステップＳ６４において、入手判定部５０６は、代替品の入手性を判定する。入手判定部５０６は、ステップＳ６３で抽出された代替品番号に該当する部品情報４０１から、代替品についての生産終了年月の情報を抽出する。入手判定部５０６は、代替品の生産終了年月と、ステップＳ５７で算出された劣化時期と、処理年とに基づいて、代替品の入手性を判定する。ステップＳ６４において、入手判定部５０６は、ステップＳ６２の場合と同様の判定処理を実行する。

　ステップＳ６４の後、ステップＳ６５において、更新手段判定部５０５は、他の代替品情報が無いか否かを判定する。更新手段判定部５０５は、ステップＳ５９において抽出された交換対象製品番号についての部品情報４０１に、ステップＳ６３にて判定された代替品番号とは別の代替品番号が登録されているか否かにより、他の代替品情報があるか否かを判定する。他の代替品情報がある場合（ステップＳ６５，Ｎｏ）、サーバ３は、ステップＳ６４に手順を戻す。

　一方、他の代替品情報が無い場合（ステップＳ６５，Ｙｅｓ）、更新手段判定部５０５は、入手性の判定処理を入手判定部５０６に実行させる。サーバ３は、ステップＳ６６へ手順を進める。ステップＳ６６において、入手判定部５０６は、同型機器の入手性を判定する。入手判定部５０６は、ステップＳ５９において抽出された交換対象製品番号の機器番号に該当する機器情報４００から、同型機器についての生産終了年月の情報を抽出する。入手判定部５０６は、同型機器の生産終了年月と、ステップＳ５７で算出された劣化時期と、処理年とに基づいて、同型機器の入手性を判定する。ステップＳ６６において、入手判定部５０６は、ステップＳ６２の場合と同様の判定処理を実行する。

　ステップＳ６６の後、ステップＳ６７において、更新手段判定部５０５は、同型機器の代替品情報があるか否かを判定する。更新手段判定部５０５は、ステップＳ５９において抽出された交換対象製品番号の機器番号に該当する機器情報４００に、代替品番号が登録されているか否かにより、代替品情報があるか否かを判定する。

　同型機器の代替品情報がある場合（ステップＳ６７，Ｙｅｓ）、更新手段判定部５０５は、入手性の判定処理を入手判定部５０６に実行させる。サーバ３は、ステップＳ６８へ手順を進める。一方、同型機器の代替品情報が無い場合（ステップＳ６７，Ｎｏ）、サーバ３は、ステップＳ７０へ手順を進める。

　ステップＳ６８において、入手判定部５０６は、代替品の入手性を判定する。入手判定部５０６は、ステップＳ６７で抽出された代替品番号に該当する機器情報４００から、代替品についての生産終了年月の情報を抽出する。入手判定部５０６は、代替品の生産終了年月と、ステップＳ５７で算出された劣化時期と、処理年とに基づいて、代替品の入手性を判定する。ステップＳ６８において、入手判定部５０６は、ステップＳ６２の場合と同様の判定処理を実行する。

　ステップＳ６８の後、ステップＳ６９において、更新手段判定部５０５は、他の代替品情報が無いか否かを判定する。更新手段判定部５０５は、ステップＳ５９で抽出した交換対象製品番号の機器番号に該当する機器情報４００に、ステップＳ６７にて判定された代替品番号とは別の代替品番号が登録されているか否かにより、他の代替品情報があるか否かを判定する。他の代替品情報がある場合（ステップＳ６９，Ｎｏ）、サーバ３は、ステップＳ６８に手順を戻す。

　一方、他の代替品情報が無い場合（ステップＳ６９，Ｙｅｓ）、ステップＳ７０において、更新手段判定部５０５は、故障番号に該当する他の交換対象製品番号が無いか否かを判定する。更新手段判定部５０５は、ステップＳ５６で抽出した交換対象製品番号の他に、故障番号に該当する交換対象製品番号がある場合、他の交換対象製品番号があると判定する。他の交換対象製品番号がある場合（ステップＳ７０，Ｎｏ）、サーバ３は、ステップＳ６０に手順を戻す。一方、他の交換対象製品番号が無い場合（ステップＳ７０，Ｙｅｓ）、更新手段判定部５０５は、劣化レベル評価部５０２に劣化評価処理を実行させる。サーバ３は、ステップＳ７１に手順を進める。

　ステップＳ７１において、劣化レベル評価部５０２は、劣化度評価点が基準点数を超える他の判定項目は無いか否かを判定する。劣化レベル評価部５０２は、ステップＳ５１で算出した判定項目ごとの劣化度評価点の中に、ステップＳ５３において基準点数を超えると判定された判定項目のほかに、劣化度評価点が基準点数を超える判定項目がある場合、劣化度評価点が基準点数を超える他の判定項目があると判定する。劣化度評価点が基準点数を超える他の判定項目がある場合（ステップＳ７１，Ｎｏ）、サーバ３は、ステップＳ５６に手順を戻す。一方、劣化度評価点が基準点数を超える他の判定項目が無い場合（ステップＳ７１，Ｙｅｓ）、劣化レベル評価部５０２は、記憶部３１に記憶処理を実行させる。サーバ３は、ステップＳ７２に手順を進める。

　ステップＳ７２において、サーバ３は、劣化形態判定と、劣化時期算出と、更新手段判定と、機器入手可否判定との各処理による結果である判定結果データ２０２を記憶部３１に保存する。ステップＳ７２の後、設備判定処理部５０１は、サーバ３の通知作成部５０７に通知作成処理を実行させる。

　ステップＳ７３において、通知作成部５０７は、判定結果データ２０２を集計する。通知作成部５０７は、記憶部３１から判定結果データ２０２を読み出し、通知作成処理を実行することにより判定結果データ２０２を集計する。ステップＳ７４において、通知作成部５０７は、判定結果データ２０２の送信用データを作成する。判定結果データ２０２の送信用データは、機器情報３００と、部品情報３０１と、劣化形態と、想定される事象と、劣化時期と、部品交換、部品更新および新規更新の各更新手段についての製品の入手性および製品の型式と、更新メッセージとを含む。

　ステップＳ７４の後、設備判定処理部５０１は、サーバ３の通信部３０に送信処理を実行させる。ステップＳ７５において、通信部３０は、ステップＳ７４において作成された送信用の判定結果データ２０２をネットワーク４経由で電子計算機２へ送信する。ステップＳ７５の後、設備判定処理部５０１は、サーバ３の記憶部３１に判定結果データ２０２の削除処理を実行させる。ステップＳ７６において、記憶部３１は、判定結果データ２０２を削除する。以上により、サーバ３は、図１７および図１８に示す手順による処理を終了する。

　次に、電子計算機２による設備更新情報表示処理１０４について説明する。図１９は、実施の形態１の電子計算機２による設備更新情報表示処理１０４の一例を示すフローチャートである。

　電子計算機２の処理部２３は、電子計算機２の通信部２０に送信処理を実行させる。ステップＳ９０において、通信部２０は、設備判定要求をネットワーク４経由でサーバ３へ送信する。ステップＳ９０の後、処理部２３は、電子計算機２の通信部２０に受信処理を実行させる。ステップＳ９１において、通信部２０は、図１８に示すステップＳ７５でサーバ３から送信された判定結果データ２０２をネットワーク４経由で受信する。

　ステップＳ９１の後、処理部２３は、電子計算機２の記憶部２２に記憶処理を実行させる。ステップＳ９２において、サーバ３は、ステップＳ９１で受信した判定結果データ２０２を記憶部２２に保存する。ステップＳ９２の後、ステップＳ９３において、処理部２３は、設備更新情報を表示するためのレポートを、判定結果データ２０２に基づいて作成する。処理部２３は、機器情報３００と、部品情報３０１と、劣化形態と、想定される事象と、劣化時期と、部品交換、部品更新および新規更新の各更新手段についての製品の入手性および製品の型式と、更新メッセージとを含むレポートを作成する。

　ステップＳ９３の後、処理部２３は、電子計算機２の表示部２４に表示処理を実行させる。ステップＳ９４において、表示部２４は、ステップＳ９３で作成したレポートを設備更新情報通知画面６０２に表示する。以上により、電子計算機２は、図１９に示す手順による処理を終了する。

　以上のように、実施の形態１にかかる設備更新サポートシステム１００は、モバイル情報端末１と電子計算機２とサーバ３とを備える。モバイル情報端末１は、ユーザが入力した設備情報データ２００を記憶し、ネットワーク４経由でサーバ３に設備情報データ２００を送信する。サーバ３は、モバイル情報端末１から送信された設備情報データ２００を受信し、サーバ３の記憶部３１に保存する。電子計算機２は、設備判定要求をネットワーク４経由でサーバ３に送信する。サーバ３は、電子計算機２から送信された設備判定要求を受信後、サーバ３の記憶部３１に記憶されている設備情報データ２００と製品情報データ２０１から、設備判定要求の対象である機器の劣化レベルを評価する。サーバ３は、劣化評価指標６００に基づいて、機器の劣化レベルを評価する。サーバ３は、劣化レベルの評価結果から将来想定される劣化形態を判定し、かつ劣化時期を算出する。また、サーバ３は、劣化に対する延命処置を、部品交換と部品更新と新規更新との各更新手段に分類し、劣化形態を基に、各更新手段の可否を判定する。サーバ３は、各更新手段において必要となる部品または機器である製品について、製品の型式と製品の入手可能性とを求める。サーバ３は、劣化形態と、劣化時期と、部品交換、部品更新および新規更新の各更新手段についての製品の入手性および製品の型式とを含む判定結果データ２０２を電子計算機２へ送信する。

　電気設備管理者は、電子計算機２に表示される判定結果データ２０２の内容から、電気設備に設置されている機器について、劣化形態と劣化時期とを確認することができる。また、電気設備管理者は、電子計算機２に表示される判定結果データ２０２の内容から、劣化に対する延命処置として採用し得る更新手段と、必要な交換対象製品の入手性とを確認することができる。以上により、設備更新サポートシステム１００は、部品交換、部品更新および新規更新のうちいずれが適切であるかを判断する上で有用な情報を提供することができるという効果を奏する。

実施の形態２．
　実施の形態１では、機器の劣化レベルを評価することで、将来想定される劣化形態および劣化時期を電気設備管理者へ通知するとともに、部品交換と、部品更新と、新規更新との各更新手段についての可否を判定し、各更新手段において必要となる製品について、製品の型式と製品の入手の可否について電気設備管理者へ通知する設備更新サポートシステム１００について説明した。実施の形態２では、製品の型式および製品の入手の可否と併せて製品の取付互換性を示す情報を電気設備管理者へ通知するとともに、各更新手段の推奨順位を電気設備管理者に通知する設備更新サポートシステムについて説明する。実施の形態２では、上記の実施の形態１と同一の構成要素には同一の符号を付し、実施の形態１とは異なる構成について主に説明する。

　図２０は、実施の形態２にかかる設備更新サポートシステム１００Ａの構成の一例を示す図である。設備更新サポートシステム１００Ａは、サーバ３に代えて、サーバ３Ａを備える点が、実施の形態１にかかる設備更新サポートシステム１００とは異なる。

　図２１は、実施の形態２にかかる設備更新サポートシステム１００Ａに含まれるサーバ３Ａの構成の一例を示す図である。サーバ３Ａは、製品情報データ２０１に代えて製品情報データ２０１Ａが記憶部３１に保存される点と、処理部３２に代えて処理部３２Ａを有する点とが、実施の形態１のサーバ３とは異なる。製品情報データ２０１Ａは、機器情報４００および部品情報４０１に代えて、機器情報４００Ａおよび部品情報４０１Ａを有する。処理部３２Ａは、処理部３２の構成に加えて、取付互換性抽出部５０８と推奨順位判定部５０９とを有する。

　図２２は、実施の形態２のモバイル情報端末１と電子計算機２とサーバ３Ａとの各々による動作を説明するためのシーケンス図である。図２２に示す例では、サーバ３Ａによる設備判定処理１０３Ａが、図５に示すサーバ３による設備判定処理１０３とは異なる。設備判定処理１０３Ａには、設備判定処理１０３と同様のステップＳ７からステップＳ１７に、ステップＳ１００およびステップＳ１０１が追加されている。

　ステップＳ１２において、サーバ３Ａの入手判定部５０６は、ステップＳ１１で判定された更新手段について、交換対象製品の入手の可否である入手性を判定する。ステップＳ１００において、取付互換性抽出部５０８は、取付互換性情報を抽出する。取付互換性抽出部５０８は、ステップＳ１１で判定された更新手段が部品更新である場合、代替品の部品情報４０１Ａから取付互換性情報を取得する。取付互換性抽出部５０８は、ステップＳ１１で判定された更新手段が代替機器の新規更新である場合、代替機器の機器情報４００Ａから取付互換性情報を取得する。なお、ステップＳ１１で判定された更新手段が、部品交換または同型機器の新規更新である場合、取付互換性抽出部５０８は、無条件で、取付互換性は有りと判定する。

　ステップＳ１３において、サーバ３Ａは、ステップＳ９における劣化形態の判定と、ステップＳ１０における劣化時期の算出と、ステップＳ１１における更新手段の判定と、ステップＳ１２における入手可否の判定との各処理による結果と、ステップＳ１００で取得した取付互換性情報とを含む判定結果データ２０２を記憶部３１に保存する。ステップＳ１４において、サーバ３Ａの通知作成部５０７は、ステップＳ１３で保存した判定結果データ２０２を集計する。

　ステップＳ１０１において、推奨順位判定部５０９は、推奨順位を判定する。推奨順位判定部５０９は、判定結果データ２０２から、更新手段の判定結果と、入手性の判定結果と、取付互換性情報とを取得し、推奨順位判定指標に基づいて、交換対象製品ごとの推奨順位点を算出する。推奨順位判定部５０９は、推奨順位点が高いほど高い順位となるように各交換対象製品の順位付けを行うことによって、各交換対象製品の推奨順位を確定する。

　ステップＳ１５において、通知作成部５０７は、判定結果データ２０２の送信用データを作成する。通知作成部５０７は、機器情報３００と、部品情報３０１と、劣化形態と、想定される事象と、劣化時期と、部品交換、部品更新および新規更新の各更新手段についての製品の入手性および製品の型式と、各更新手段の推奨順位と、各交換対象製品の取付互換性の有無と、更新メッセージとを含む送信用データを作成する。設備判定処理１０３ＡのうちステップＳ１６以降の手順は、実施の形態１の設備判定処理１０３と同様である。

　図２３は、実施の形態２のサーバ３Ａに保存される機器情報４００Ａの一例を示す図である。図２３に示す機器情報４００Ａは、図１０に示す機器情報４００に、取付互換性情報が追加されたものである。図２３において「取付互換」の欄は、取付互換性情報を表す。図２３に示す例では、機器情報４００Ａにおいて、機器番号により示される機器と代替可能な機器の代替品機器番号とともに、取付互換性の有無が示されている。

　例えば、図２３において、機器番号「１」の「高圧真空遮断器」について、代替品機器番号「２」の機器は、取付互換性が「有」である。機器番号「１」の「高圧真空遮断器」について、代替品機器番号「２」に該当する型式の製品は取付互換性を有することを示す。なお、取付互換性が無い型式の製品については、対象機器の交換または更新時に別途改造工事が必要となる。図２３に示す取付互換性情報は、サービス提供者が製造もしくは販売時に保有している製品を製造または販売する際に保有している製品関連情報である。図２３に示す取付互換性情報は、製品情報データ２０１Ａとしてあらかじめ記憶される。

　図２４は、実施の形態２のサーバ３Ａに保存される部品情報４０１Ａの一例を示す図である。図２４に示す部品情報４０１Ａは、図１１に示す部品情報４０１に、取付互換性情報が追加されたものである。図２４において「取付互換」の欄は、取付互換性情報を表す。図２４に示す例では、部品情報４０１Ａにおいて、セット番号により示される部品と代替可能な部品の代替品番号とともに、取付互換性の有無が示されている。

　例えば、図２４において、セット番号「２－１」、すなわち機器番号「２」および部品番号「１」である「真空バルブ」について、代替品番号「１－１」、すなわち機器番号「１」および部品番号「１」である部品は、取付互換性が「有」である。セット番号「２－１」の「真空バルブ」について、代替品番号「１－１」に該当する型式の部品は取付互換性を有することを示す。なお、取付互換性が無い型式については、対象機器の交換または更新時に別途改造工事が必要となる。図２４に示す取付互換性情報は、サービス提供者が製造もしくは販売時に保有している製品を製造または販売する際に保有している製品関連情報である。図２４に示す取付互換性情報は、製品情報データ２０１Ａとしてあらかじめ記憶される。

　図２５は、実施の形態２のサーバ３Ａによる推奨順位判定において使用される推奨順位判定指標９００の一例を示す図である。推奨順位判定指標９００には、推奨順位を判定するための複数の判定項目が設定されている。図２５に示すように、推奨順位判定指標９００には、判定項目に付された判定番号と、判定項目と、判定の条件と、条件ごとの配点との各情報が含まれる。

　図２５に示す例では、判定項目として、「更新手段」と、「入手性」と、「取付互換性」との３つが設定されている。条件ごとの配点は、更新工事の容易性などの観点から、延命処置としてサービス提供者が強く推奨する手段ほど上位となるように設定されている。図２５に示す推奨順位判定指標９００は、同型部品または同型機器であることに重みを置いた場合の例であるが、これに限られない。推奨順位判定指標９００は、入手性または取付互換性に重みを置いたものであっても良く、サービス提供者の方針に応じて、判定項目、条件または配点が適宜変更されても良い。なお、図２５において、「入手性」の「○」は可、「×」は不可を表す。「△」は、現時点の年または劣化時期が生産終了年と同じであって、入手が不可となる可能性があることを表す。

　図２５に示す推奨順位判定指標９００は、「更新手段」、「入手性」および「取付互換性」の組み合わせによって、更新手段の推奨順位を算出するための指標の例である。推奨順位判定部５０９は、各判定項目において該当する条件の配点を推奨順位判定指標９００から求め、求めた配点同士を乗算することによって、推奨順位を決めるための推奨順位点を算出する。

　例えば、ある交換対象製品について、「更新手段」が「同型部品交換」、「入手性」が「○」、かつ「取付互換性」が「有」であったとする。この場合、「更新手段」、「入手性」および「取付互換性」の各配点は、それぞれ４点、２点および２点となる。推奨順位点は、「４点×２点×２点＝１６点」と算出される。

　推奨順位判定部５０９は、交換対象製品ごとの推奨順位点を算出する。推奨順位判定部５０９は、推奨順位点が高いほど高順位となるように各交換対象製品の順位付けを行うことによって、各交換対象製品の推奨順位を確定する。なお、推奨順位判定部５０９は、推奨順位点が同じである交換対象製品同士については、任意の基準を基に順位付けを行っても良い。例えば、推奨順位判定部５０９は、推奨順位点が同じである交換対象製品同士については、参考単価が低い交換対象製品が上位となるように順位付けを行っても良い。さらに、参考単価も同じである交換対象製品同士では、推奨順位判定部５０９は、処理順に基づいて順位付けを行っても良い。

　図２６は、実施の形態２の電子計算機２に表示される設備更新情報通知画面６０２Ａの一例を示す図である。設備更新情報通知画面６０２Ａは、更新手段リスト８０４に代えて、更新手段リスト８０４Ａが表示される点が、図１４に示す設備更新情報通知画面６０２とは異なる。

　図２６に示す更新手段リスト８０４Ａには、図１４に示す更新手段リスト８０４と同様の、「区分」、「製品名」、「型式」、「メーカ」、「参考単価」、「生産終了年月」および「入手性」の各欄に加えて、「推奨順位」および「取付互換性」の各欄が設けられている。「推奨順位」の欄は、行の先頭に配置されている。「推奨順位」は、推奨順位判定部５０９によって算出された推奨順位を表す。更新手段リスト８０４Ａにおいて、各交換対象製品についての情報は、推奨順位が高い順に並べられる。「取付互換性」は、取付互換性抽出部５０８によって抽出された取付互換性情報を表す。すなわち、「取付互換性」は、対象機器または対象機器の部品と、交換対象部品との取付互換性の有無を表す。

　電気設備管理者は、設備更新情報通知画面６０２Ａから、推奨順位を基に、劣化に対する延命処置とする更新手段を検討することができる。また、電気設備管理者は、設備更新情報通知画面６０２Ａに示される各更新手段について、交換対象部品の取付互換性を容易に確認することができる。

　次に、サーバ３Ａによる設備判定処理１０３Ａについて説明する。図２７および図２８は、実施の形態２のサーバ３Ａによる設備判定処理１０３Ａの一例を示すフローチャートである。図２７に示すステップＳ５０からステップＳ６４については、図１７および図１８に示す実施の形態１の場合と同様であるため、説明を省略する。

　ステップＳ６４の後、更新手段判定部５０５は、サーバ３Ａの取付互換性抽出部５０８に抽出処理を実行させる。ステップＳ２００において、取付互換性抽出部５０８は、代替品の部品情報４０１Ａから取付互換性情報を抽出する。取付互換性抽出部５０８は、ステップＳ５９において抽出された交換対象製品番号についての部品情報４０１Ａから、取付互換性情報を抽出する。ステップＳ２００の後、ステップＳ６５において、更新手段判定部５０５は、他の代替品情報が無いか否かを判定する。図２８に示すステップＳ６６からステップＳ６８については、図１８に示す実施の形態１の場合と同様であるため、説明を省略する。

　ステップＳ６８の後、更新手段判定部５０５は、サーバ３Ａの取付互換性抽出部５０８に抽出処理を実行させる。ステップＳ２０１において、取付互換性抽出部５０８は、代替品の機器情報４００Ａから取付互換性情報を抽出する。取付互換性抽出部５０８は、ステップＳ５９において抽出された交換対象製品番号の機器番号に該当する機器情報４００Ａから、取付互換性情報を抽出する。ステップＳ２０１の後、ステップＳ６９において、更新手段判定部５０５は、他の代替品情報が無いか否かを判定する。図２８に示すステップＳ７０からステップＳ７３については、図１８に示す実施の形態１の場合と同様であるため、説明を省略する。

　ステップＳ７３の後、サーバ３Ａの設備判定処理部５０１は、サーバ３Ａの推奨順位判定部５０９に判定処理を実行させる。ステップＳ２０２において、推奨順位判定部５０９は、ステップＳ７３で集計した判定結果データ２０２から、更新手段の判定結果と、入手性の判定結果と、取付互換性情報とを取得し、推奨順位判定指標９００に基づいて、各交換対象製品の推奨順位点を算出する。

　ステップＳ２０２の後、ステップＳ２０３において、推奨順位判定部５０９は、推奨順位点が高いほど高順位となるように各交換対象製品の順位付けを行うことによって、各交換対象製品の推奨順位を確定する。推奨順位判定部５０９は、更新手段リスト８０４Ａのデータを推奨順位点が高い順に並べ替え、推奨順位点が高い方から、「１」から始まる連続した番号を各データに順次付与することによって、各交換対象製品の順位付けを行う。

　ステップＳ２０３の後、設備判定処理部５０１は、サーバ３Ａの通知作成部５０７に通知作成処理を実行させる。ステップＳ７４において、通知作成部５０７は、判定結果データ２０２の送信用データを作成する。判定結果データ２０２の送信用データは、機器情報３００と、部品情報３０１と、劣化形態と、想定される事象と、劣化時期と、部品交換、部品更新および新規更新の各更新手段についての製品の入手性および製品の型式と、各更新手段の推奨順位と、各交換対象製品の取付互換性の有無と、更新メッセージとを含む。

　ステップＳ７４の後、設備判定処理部５０１は、サーバ３Ａの通信部３０に送信処理を実行させる。ステップＳ７５において、通信部３０は、ステップＳ７４において作成された送信用の判定結果データ２０２をネットワーク４経由で電子計算機２へ送信する。ステップＳ７５の後、設備判定処理部５０１は、サーバ３Ａの記憶部３１に判定結果データ２０２の削除処理を実行させる。ステップＳ７６において、記憶部３１は、判定結果データ２０２を削除する。以上により、サーバ３Ａは、図２７および図２８に示す手順による処理を終了する。

　電子計算機２の処理部２３は、サーバ３Ａから送信された判定結果データ２０２に基づいて、機器情報３００と、部品情報３０１と、劣化形態と、想定される事象と、劣化時期と、部品交換、部品更新および新規更新の各更新手段についての製品の入手性および製品の型式と、各更新手段の推奨順位と、各交換対象製品の取付互換性の有無と、更新メッセージとを含むレポートを作成する。処理部２３は、電子計算機２の表示部２４に表示処理を実行させる。表示部２４は、設備更新情報通知画面６０２Ａにレポートを表示する。

　以上のように、実施の形態２にかかる設備更新サポートシステム１００Ａのサーバ３Ａは、製品の型式および製品の入手の可否とともに製品の取付互換性を示す情報を電気設備管理者へ通知するとともに、更新手段の推奨順位を電気設備管理者に通知する。電気設備管理者は、電子計算機２に表示される設備更新情報通知画面６０２Ａから、延命処置とし得る更新手段を、推奨順位とともに確認することができる。電気設備管理者は、各更新手段に必要となる製品についての取付互換性から、各更新手段に改造工事が伴うか否かを容易に確認することができる。電気設備管理者は、延命処置の実施検討を効率的に進めることができる。設備更新サポートシステム１００Ａは、延命処置の実施検討に有用な情報を提供することができる。

　次に、電子計算機２のハードウェア構成について説明する。図２９は、実施の形態１または２の電子計算機２のハードウェアの構成例を示す図である。図２９に示す構成例は、電子計算機２の要部である処理部２３を、プロセッサ５２とメモリ５３とを有する処理回路５０によって実現する場合の構成例である。

　プロセッサ５２は、ＣＰＵ（Central　Processing　Unit）である。プロセッサ５２は、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、またはＤＳＰ（Digital　Signal　Processor）でも良い。メモリ５３は、例えば、ＲＡＭ（Random　Access　Memory）、ＲＯＭ（Read　Only　Memory）、フラッシュメモリ、ＥＰＲＯＭ（Erasable　Programmable　Read　Only　Memory）、ＥＥＰＲＯＭ（登録商標）（Electrically　Erasable　Programmable　Read　Only　Memory）、などである。

　メモリ５３には、処理部２３として動作するためのプログラムを含むデータ管理プログラムが格納される。データ管理プログラムをプロセッサ５２が読み出して実行することにより、処理部２３を実現することが可能である。なお、メモリ５３に格納されるデータ管理プログラムは、例えば、ＣＤ（Compact　Disc）－ＲＯＭ、ＤＶＤ（Digital　Versatile　Disc）－ＲＯＭなどの記憶媒体に書き込まれた状態で提供される形態であっても良く、通信回線を介して提供される形態であっても良い。

　処理部２３は、プロセッサ５２およびメモリ５３の代わりに専用の処理回路で実現しても良い。専用の処理回路は、単一回路、複合回路、ＡＳＩＣ（Application　Specific　Integrated　Circuit）、ＦＰＧＡ（Field　Programmable　Gate　Array）、またはこれらを組み合わせた回路である。なお、処理部２３の機能の一部をプロセッサ５２およびメモリ５３で実現し、残りの機能を専用の処理回路で実現しても良い。

　また、メモリ５３は、各種情報を記憶し、記憶部２２の機能を実現する。入力装置５１は、キーボード、マウスまたはタッチパネル等であって、入力部２１の機能を実現する。表示装置５５は、液晶ディスプレイまたは有機ＥＬディスプレイ等であって、表示部２４の機能を実現する。通信装置５４は、電子計算機２と、電子計算機２の外部の装置との通信を行う。通信装置５４は、通信部２０の機能を実現する。

　モバイル情報端末１のハードウェア構成は、図２９に示すハードウェア構成と同様である。処理部１３は、プロセッサ５２とメモリ５３とを有する処理回路５０によって実現される。入力部１１は、入力装置５１により実現される。通信部１０は、通信装置５４により実現される。記憶部１２は、メモリ５３により実現される。表示部１４は、表示装置５５により実現される。

　次に、サーバ３，３Ａのハードウェア構成について説明する。図３０は、実施の形態１または２のサーバ３，３Ａのハードウェアの構成例を示す図である。図３０に示す構成例は、サーバ３，３Ａの要部である処理部３２，３２Ａを、プロセッサ６１とメモリ６２とを有する処理回路６０によって実現する場合の構成例である。

　プロセッサ６１は、上記のプロセッサ５２と同様に、ＣＰＵ、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、またはＤＳＰである。メモリ６２は、上記のメモリ５３と同様に、例えば、ＲＡＭ、ＲＯＭ、フラッシュメモリ、ＥＰＲＯＭ、ＥＥＰＲＯＭなどである。

　メモリ６２には、処理部３２，３２Ａとして動作するための設備更新サポートプログラムが格納される。設備更新サポートプログラムをプロセッサ６１が読み出して実行することにより、処理部３２，３２Ａを実現することが可能である。なお、メモリ６２に格納される設備更新サポートプログラムは、例えば、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ－ＲＯＭなどの記憶媒体に書き込まれた状態で提供される形態であっても良く、通信回線を介して提供される形態であっても良い。

　処理部３２，３２Ａは、プロセッサ６１およびメモリ６２の代わりに専用の処理回路で実現しても良い。専用の処理回路は、単一回路、複合回路、ＡＳＩＣ、ＦＰＧＡ、またはこれらを組み合わせた回路である。なお、処理部３２，３２Ａの機能の一部をプロセッサ６１およびメモリ６２で実現し、残りの機能を専用の処理回路で実現しても良い。

　また、メモリ６２は、各種情報を記憶し、記憶部３１の機能を実現する。通信装置６３は、サーバ３，３Ａと、サーバ３，３Ａの外部の装置との通信を行う。通信装置６３は、通信部３０の機能を実現する。

　以上の各実施の形態に示した構成は、本開示の内容の一例を示すものである。各実施の形態の構成は、別の公知の技術と組み合わせることが可能である。各実施の形態の構成同士が適宜組み合わせられても良い。本開示の要旨を逸脱しない範囲で、各実施の形態の構成の一部を省略または変更することが可能である。

　１　モバイル情報端末、２　電子計算機、３，３Ａ　サーバ、４　ネットワーク、１０，２０，３０　通信部、１１，２１　入力部、１２，２２，３１　記憶部、１３，２３，３２，３２Ａ　処理部、１４，２４　表示部、５０，６０　処理回路、５１　入力装置、５２，６１　プロセッサ、５３，６２　メモリ、５４，６３　通信装置、５５　表示装置、１００，１００Ａ　設備更新サポートシステム、１０１　設備情報データ送信処理、１０２　設備情報データ受信処理、１０３，１０３Ａ　設備判定処理、１０４　設備更新情報表示処理、２００　設備情報データ、２０１，２０１Ａ　製品情報データ、２０２　判定結果データ、３００，４００，４００Ａ　機器情報、３０１，４０１，４０１Ａ　部品情報、３０２　点検情報、４０２　故障情報、５００　設備情報受信処理部、５０１　設備判定処理部、５０２　劣化レベル評価部、５０３　故障モード照合部、５０４　劣化時期算出部、５０５　更新手段判定部、５０６　入手判定部、５０７　通知作成部、５０８　取付互換性抽出部、５０９　推奨順位判定部、６００　劣化評価指標、６０１　設備情報データ画面、６０２，６０２Ａ　設備更新情報通知画面、７００　データ更新ボタン、７０１，７０４　選択ボタン、７０２　部品リスト展開ボタン、７０３　部品リスト、８００　設備判定ボタン、８０１　劣化情報展開ボタン、８０２　更新手段展開ボタン、８０３　劣化情報リスト、８０４，８０４Ａ　更新手段リスト、９００　推奨順位判定指標。

Claims

　サーバと、
　前記サーバと通信可能な電子計算機と、を備え、
　前記サーバは、
　電気設備についての設備情報データを基に、前記電気設備に設置されている機器の劣化レベルを評価する評価部と、
　前記機器に使用されている部品を当該部品と型式が同じ部品に交換する部品交換と、前記機器に使用されている部品を当該部品とは型式が別である部品に置き換える部品更新と、前記機器を全面的に更新する新規更新との各更新手段に、劣化に対する処置を分類し、前記劣化レベルの評価結果から想定される劣化形態を基に前記各更新手段の可否を判定する更新手段判定部と、
　前記サーバと通信可能な情報端末から送信された前記設備情報データを受信し、かつ、前記各更新手段の可否についての判定結果を含む判定結果データを前記電子計算機へ送信する通信部と、
　を有することを特徴とする設備更新サポートシステム。
　前記サーバは、前記各更新手段において必要となる部品または機器である製品についての入手の可否を判定する入手判定部をさらに有し、
　前記判定結果データは、前記製品の入手の可否についての判定結果を含むことを特徴とする請求項１に記載の設備更新サポートシステム。
　前記判定結果データは、前記各更新手段について前記製品の取付互換性を示す情報をさらに含むことを特徴とする請求項２に記載の設備更新サポートシステム。
　前記サーバは、前記電気設備に設置されている前記機器が前記劣化形態の状態に至る劣化時期を算出する劣化時期算出部をさらに有し、
　前記判定結果データは、前記劣化時期の情報をさらに含むことを特徴とする請求項２または３に記載の設備更新サポートシステム。
　前記入手判定部は、現在における前記製品の入手の可否と、前記劣化時期における前記製品の入手の可否とのうち少なくとも一方を判定することを特徴とする請求項４に記載の設備更新サポートシステム。
　前記評価部は、複数の判定項目の各々について、前記判定項目ごとにあらかじめ設定された条件に従って劣化度評価点を求めることによって、前記劣化レベルを評価することを特徴とする請求項１から５のいずれか１つに記載の設備更新サポートシステム。
　前記サーバは、前記判定項目ごとの前記劣化形態を表す故障モードの情報を含む故障情報を保持し、
　前記サーバは、前記劣化度評価点が算出された前記判定項目と前記故障モードに対応付けられた前記判定項目との照合により、想定される前記劣化形態を示す前記故障モードを前記故障情報から抽出する故障モード照合部をさらに有することを特徴とする請求項６に記載の設備更新サポートシステム。
　前記電子計算機は、前記機器の劣化への対策についての判定の要求である設備判定要求を前記サーバへ送信し、
　前記サーバは、前記設備判定要求に対し、前記劣化レベルの評価から、前記電子計算機への前記判定結果データの送信までの処理を行うことを特徴とする請求項７に記載の設備更新サポートシステム。
　前記故障情報において、前記故障モードには前記劣化形態において交換の対象とされる交換対象製品が対応付けられており、
　前記更新手段判定部は、抽出された前記故障モードに対応する前記交換対象製品の中に、前記設備判定要求の対象である対象機器の前記部品の型式と同じ型式の前記交換対象製品がある場合に、前記部品交換が可能と判定することを特徴とする請求項８に記載の設備更新サポートシステム。
　前記サーバは、製造または販売される製品ごとの情報である製品情報データを保持し、
　前記製品情報データには、製品ごとに、代替が可能な製品である代替品が対応付けられており、
　前記更新手段判定部は、抽出された前記故障モードに対応する前記交換対象製品の中に、前記設備判定要求の対象である対象機器の前記部品の前記代替品に該当する前記交換対象製品がある場合に、前記部品更新が可能と判定することを特徴とする請求項９に記載の設備更新サポートシステム。
　前記サーバは、前記各更新手段の推奨順位を判定する推奨順位判定部をさらに有し、
　前記判定結果データは、前記推奨順位の情報をさらに含むことを特徴とする請求項１から１０のいずれか１つに記載の設備更新サポートシステム。
　電気設備についての更新計画の立案をサポートするためのサーバであって、
　前記電気設備についての設備情報データを基に、前記電気設備に設置されている機器の劣化レベルを評価する評価部と、
　前記機器に使用されている部品を当該部品と型式が同じ部品に交換する部品交換と、前記機器に使用されている部品を当該部品とは型式が別である部品に置き換える部品更新と、前記機器を全面的に更新する新規更新との各更新手段に、劣化に対する処置を分類し、前記劣化レベルの評価結果から想定される劣化形態を基に前記各更新手段の可否を判定する更新手段判定部と、
　前記サーバと通信可能な情報端末から送信された前記設備情報データを受信し、かつ、前記各更新手段の可否についての判定結果を含む判定結果データを送信する通信部と、
　を有することを特徴とするサーバ。
　電気設備についての更新計画の立案をサポートするためのサーバとしてコンピュータを機能させる設備更新サポートプログラムであって、
　電気設備についての設備情報データを、前記コンピュータと通信可能な情報端末から受信するステップと、
　前記設備情報データを基に、前記電気設備に設置されている機器の劣化レベルを評価するステップと、
　前記機器に使用されている部品を当該部品と型式が同じ部品に交換する部品交換と、前記機器に使用されている部品を当該部品とは型式が別である部品に置き換える部品更新と、前記機器を全面的に更新する新規更新との各更新手段に、劣化に対する処置を分類し、前記劣化レベルの評価結果から想定される劣化形態を基に前記各更新手段の可否を判定するステップと、
　前記各更新手段の可否についての判定結果を含む判定結果データを送信するステップと、
　を前記コンピュータに実行させることを特徴とする設備更新サポートプログラム。