WO2022163460A1

WO2022163460A1 - データ売買方法、端末、及び、プログラム

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Publication number: WO2022163460A1
Application number: PCT/JP2022/001775
Authority: WO
Inventors: 純一郎添田; 基司大森; 格也山本; 淳児道山
Original assignee: パナソニックインテレクチュアルプロパティコーポレーションオブアメリカ
Priority date: 2021-01-28
Filing date: 2022-01-19
Publication date: 2022-08-04
Also published as: US20230368231A1; JPWO2022163460A1; CN117242472A

Abstract

データ売買方法であって、複数のサーバは、それぞれが売買実績情報を含む１以上の売買トランザクションデータを分散台帳に格納しており、１以上の売買トランザクションデータにそれぞれ含まれる１以上の売買実績情報のそれぞれは、当該売買実績情報で示される売買の対象であるデータ群の売買実績を含み、１以上の売買実績情報にそれぞれ含まれる１以上のデータ群のそれぞれは、複数の機器により生成される複数のデータのうち、当該データ群に対応する条件を満たす１以上のデータを含み、データ売買方法は、売買の対象となる対象データ群の売却者が所有する第１端末、及び、当該対象データ群の購買者が所有する第２端末の一方の端末が、分散台帳に格納されている１以上の売買実績情報から、対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績を取得し、取得した１以上の類似データ群の売買実績に基づいて対象データ群の売買価格を決定する。

Description

データ売買方法、端末、及び、プログラム

　本開示は、データ売買方法、端末、及び、プログラムに関する。

　特許文献１には、ＨＴＭＬ、ＰＤＦやテキスト等の電子ファイル情報を共有する分散ファイル共有技術を用いて、各ＩｏＴデバイスから情報（データ）を収集し、各ＩｏＴゲートウェイで形成される分散ファイル共有ネットワーク上で自律的にＷＥＢサービス化され、共有される技術が開示されている。

特開２０１９－７９５７７号公報

　しかしながら、特許文献１に開示されている方法では、データの売買におけるデータの売買価格について考慮されていないため、適切な売買価格を効率よく決定することが難しい。

　本開示は、上述の事情を鑑みてなされたもので、適切な売買価格を効率よく決定することができるデータ売買方法、端末、及び、プログラムを提供することを目的とする。

　本開示の一態様に係るデータ売買方法は、分散台帳を保有している複数のサーバを備える管理システムを用いたデータ売買方法であって、前記複数のサーバは、それぞれが売買実績情報を含む１以上の売買トランザクションデータを前記分散台帳に格納しており、前記１以上の売買トランザクションデータにそれぞれ含まれる１以上の売買実績情報のそれぞれは、当該売買実績情報で示される売買の対象であるデータ群の売買実績を含み、前記１以上の売買実績情報にそれぞれ含まれる１以上のデータ群のそれぞれは、複数の機器により生成される複数のデータのうち、当該データ群に対応する条件を満たす１以上のデータを含み、前記データ売買方法は、売買の対象となる対象データ群の売却者が所有する第１端末、及び、当該対象データ群の購買者が所有する第２端末の一方の端末が、前記分散台帳に格納されている前記１以上の売買実績情報から、前記対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績を取得し、取得した前記１以上の類似データ群の売買実績に基づいて前記対象データ群の売買価格を決定する。

　また、本開示の一態様に係る端末は、分散台帳を保有している複数のサーバを備える管理システムとネットワークを介して通信可能に接続されている端末であって、前記複数のサーバは、それぞれが売買実績情報を含む１以上の売買トランザクションデータを前記分散台帳に格納しており、前記１以上の売買トランザクションデータにそれぞれ含まれる１以上の売買実績情報のそれぞれは、当該売買実績情報で示される売買の対象であるデータ群の売買実績を含み、前記１以上の売買実績情報にそれぞれ含まれる１以上のデータ群のそれぞれは、複数の機器により生成される複数のデータのうち、当該データ群に対応する第１条件を満たす複数の第１データを含み、前記端末は、売買の対象となる対象データ群の売却者が所有する第１端末、及び、当該対象データ群の購買者が所有する第２端末の一方の端末であり、前記分散台帳に格納されている前記１以上の売買実績情報から、前記対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績を取得する取得部と、取得した前記１以上の類似データ群の売買実績に基づいて前記対象データ群の売買価格を決定する決定部と、を備える。

　なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータで読み取り可能なＣＤ－ＲＯＭなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。

　本開示のデータ売買方法などによれば、適切な売買価格を効率よく決定することができる。

図１は、実施の形態に係る管理システムの構成の一例を示す図である。図２は、実施の形態に係る売却者端末の構成の一例を示す図である。図３は、所定期間における類似データ群の売買件数と売買価格の第１増減額との関係を示す表である。図４は、類似データ群の単位時間当たりの売買件数の変動数と売買価格の第２増減額との関係を示す表である。図５は、対象データ群の売買価格で売買をしてもよいかを売却者に問い合わせるＵＩの一例を示す図である。図６は、希望購買価格で対象データ群の売買をしてもよいかを売却者に問い合わせるＵＩの一例を示す図である。図７は、購買者との間で価格交渉を行うためのＵＩの一例を示す図である。図８は、第１売買実績情報の一例を示す表である。図９は、実施の形態に係る購買者端末の構成の一例を示す図である。図１０は、対象データ群の売買価格で売買をしてもよいかを購買者に問い合わせるＵＩの一例を示す図である。図１１は、希望売却価格で対象データ群の売買をしてもよいかを購買者に問い合わせるＵＩの一例を示す図である。図１２は、売却者との間で価格交渉を行うためのＵＩの一例を示す図である。図１３は、第２売買実績情報の一例を示す表である。図１４は、実施の形態に係る管理サーバの構成の一例を示す図である。図１５は、実施の形態に係る管理システムによる売買実績情報を分散台帳に格納する動作の一例を示すフローチャートである。図１６は、実施の形態に係る管理システムによる売買の実行の動作の一例を示すフローチャートである。

　これによれば、複数のサーバの分散台帳に格納されている売買実績情報に基づいて、対象データ群の売買価格を決定するため、改竄できない、かつ、公開されており透明性を有する売買実績情報に基づいて当該売買価格を決定することができる。このため、対象データ群の売買価格を適正な価格に決定することができる。

　また、過去に成立した売買実績に基づいて、対象データ群の売買価格を決定することには、対象データ群の相場に応じた適正な売買価格を決定することが容易にできるという利点がある。しかしながら、一般的に、売買の対象となる対象データ群は、複数のデータを含み、条件に応じてさまざまな組み合わせがあり得る。よって、対象データ群を特定するための第１条件と、全く同じ条件で特定されるデータ群の売買が過去に成立している可能性が低い。そこで、対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績に基づいて、対象データ群の売買価格を決定することで、対象データ群を特定するための第１条件と全く同じ条件で特定されるデータ群が無い場合であっても、対象データ群の相場に応じた適正な売買価格を決定することが容易にできる。

　また、複数のサーバの分散台帳に含まれる売買実績に基づいて、対象データ群の売買価格を決定するため、１つのサーバとの間で通信ができない状態であっても他のサーバから売買実績を取得して売買価格を決定することができる。つまり、１つのサーバに故障が発生したり、１つのサーバとの間の通信経路に障害が発生したりして、当該１つのサーバから売買実績を取得できない場合であっても、他のサーバから売買実績を取得することができるため、売買実績を取得できずに売買価格を決定できなくなる可能性を小さくすることができる。このため、通信ができないことで１つのサーバへ要求を再送し続けることを低減でき、売買実績を取得するまでの処理負荷または通信負荷を低減することができ、売買実績を取得するまでに要する時間を低減することができる。よって、１つの売買実績を取得するまでに要する消費電力を低減することができる。

　また、前記対象データ群に含まれる複数の対象データは、前記複数のデータから第１条件を用いて特定され、前記１以上の類似データ群のそれぞれは、前記複数のデータのうち第２条件を満たす複数の第２データを含み、前記第２条件は、前記第１条件に類似してもよい。

　また、さらに、前記一方の端末は、前記対象データ群の売買が成立した後に、当該対象データ群の売買実績を含む売買実績情報を含む売買トランザクションデータを生成し、前記一方の端末は、前記売買トランザクションデータを前記複数のサーバのうちの少なくとも１つのサーバに送信し、前記複数のサーバは、前記少なくとも１つのサーバが受信した前記売買トランザクションデータを、コンセンサスアルゴリズムを実行することにより、前記分散台帳に格納してもよい。

　これによれば、新たに生成された売買実績情報を含む売買トランザクションデータを分散台帳に格納するため、当該売買実績情報を、対象データ群の売買価格を決定するための、改竄できない、かつ、公開されており透明性を有する売買実績情報として分散台帳に格納することができる。

　また、前記決定では、前記１以上の類似データ群のうちで１つの類似データ群の売買価格を基準として、前記対象データ群の売買価格を決定してもよい。

　これによれば、対象データ群の相場の売買価格に近いと推定される１つの類似データ群の売買価格を基準として、対象データ群の売買価格を決定するため、対象データ群の相場に応じた適正な売買価格を決定することが容易にできる。

　また、前記１つの類似データ群は、前記１以上の類似データ群のうちで最新の類似データ群であってもよい。

　これによれば、対象データ群の相場の売買価格に近いと推定される最新の類似データ群の売買価格を基準として、対象データ群の売買価格を決定するため、対象データ群の相場に応じた適正な売買価格を決定することが容易にできる。

　また、前記決定では、前記１以上の類似データ群の数が多いほど、前記対象データ群の売買価格を大きな価格に決定してもよい。

　対象データ群の相場に近いと推定される１以上の類似データ群の数が多いほど、対象データ群の需要が多いと推定できるため、需要に応じた売買価格に決定することができる。

　また、前記決定では、前記１以上の類似データ群の単位時間当たりの増加件数が多いほど、前記対象データ群の売買価格を大きな価格に決定してもよい。

　また、前記決定では、前記対象データ群の売買価格を決定するための第１売買価格範囲であって、前記一方の端末の所有者が許容する第１売買価格範囲を決定し、前記第１端末及び前記第２端末の他方の端末から、前記対象データの売買価格を決定するための第２売買価格範囲であって、前記他方の端末の所有者が許容する第２売買価格範囲を取得し、前記第１売買価格範囲及び前記第２売買価格範囲が重複している重複価格範囲を特定し、前記重複価格範囲に含まれる価格を、前記対象データ群の売買価格として決定してもよい。

　このため、対象データ群の売買価格を、売却者及び購買者の両者が許容できる売買価格に決定することが容易にできる。

　また、前記決定では、前記重複価格範囲の中間値を、前記対象データ群の売買価格として決定してもよい。

　これによれば、端末は、複数のサーバの分散台帳に格納されている売買実績情報に基づいて、対象データ群の売買価格を決定するため、改竄できない、かつ、公開されており透明性を有する売買実績情報に基づいて当該売買価格を決定することができる。このため、対象データ群の売買価格を適正な価格に決定することができる。

　また、端末は、複数のサーバの分散台帳に含まれる売買実績に基づいて、対象データ群の売買価格を決定するため、１つのサーバとの間で通信ができない状態であっても他のサーバから売買実績を取得して売買価格を決定することができる。つまり、１つのサーバに故障が発生したり、１つのサーバとの間の通信経路に障害が発生したりして、当該１つのサーバから売買実績を取得できない場合であっても、他のサーバから売買実績を取得することができるため、売買実績を取得できずに売買価格を決定できなくなる可能性を小さくすることができる。このため、通信ができないことで１つのサーバへ要求を再送し続けることを低減でき、売買実績を取得するまでの処理負荷または通信負荷を低減することができ、売買実績を取得するまでに要する時間を低減することができる。よって、１つの売買実績を取得するまでに要する消費電力を低減することができる。

　以下、図面を参照しながら、実施の形態について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。つまり、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素は、本開示の課題を達成するために必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成する構成要素として説明される。

　（実施の形態）
　まず、本開示に係るシステム構成について説明する。

　以下では、図面を参照しながら、本実施の形態に係る管理システムの構成等の説明を行う。

　［管理システム］
　図１は、実施の形態に係る管理システムの構成の一例を示す図である。

　本実施の形態に係る管理システムは、図１に示すように、例えば、売却者端末１０と、購買者端末２０と、管理サーバ３０ａ～３０ｃとを備える。これらは、ネットワークＮで接続されている。ネットワークＮは、例えば、インターネット、携帯電話のキャリアネットワークなどであるが、どのような通信回線またはネットワークから構成されてもよい。

　なお、以下では、管理サーバ３０ａ～管理サーバ３０ｃのそれぞれを管理サーバ３０とも称するが、管理サーバ３０ａ～管理サーバ３０ｃを管理サーバＡ～管理サーバＣと称する場合もある。

　以下、売却者端末１０について説明する。

　［売却者端末１０］
　図２は、実施の形態に係る売却者端末の構成の一例を示す図である。

　売却者端末１０は、売買の対象となる対象データ群の売却者が所有する第１端末の一例である。売却者端末１０は、対象データ群が特定された場合、対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績の要求を管理サーバ３０ａ～３０ｃに送信し、管理サーバ３０ａ～３０ｃから上記要求に応じた売買実績を取得する。そして、売却者端末１０は、取得した１以上の類似データ群の売買実績に基づいて対象データ群の売買価格を決定する。売却者端末１０は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータなどのコンピュータである。売却者端末１０は、最新価格決定部１０１、売買確定決定部１０２、実績生成部１０３、入力受付部１０４、表示部１０５、通信部１０６、制御部１０７、及び、記憶部１０８を備える。売却者端末１０は、プロセッサがメモリを用いて所定のプログラムを実行することで実現され得る。以下、各構成要素について説明する。

　最新価格決定部１０１は、管理サーバ３０ａ～３０ｃから取得した売買実績であって、１以上の類似データ群の売買実績に基づいて、対象データ群の売買価格を決定する。最新価格決定部１０１は、決定部の一例である。１以上の類似データ群の売買実績は、１以上の類似データ群それぞれの売買日時と、１以上の類似データ群それぞれの売買価格とを含む。具体的には、最新価格決定部１０１は、１以上の類似データ群の売買実績から、１以上の類似データ群のうちで特定の１つの類似データ群の売買価格を特定し、特定した特定の１つの類似データ群の売買価格を基準として、対象データ群の売買価格を決定する。例えば、特定の１つの類似データ群は、１以上の類似データ群のうちで最新の類似データ群である。つまり、最新価格決定部１０１は、１以上の類似データ群の売買実績に含まれる売買日時を参照して、１以上の類似データ群のうち最新の売買日時の売買実績がある特定の１つの類似データ群を特定する。そして、最新価格決定部１０１は、特定の１つの類似データ群の売買実績に含まれる売買価格を基準として、対象データ群の売買価格を決定する。

　最新価格決定部１０１は、特定の１つの類似データ群の売買価格をそのまま、対象データ群の売買価格として決定してもよい。

　また、最新価格決定部１０１は、１以上の類似データ群の数が多いほど、対象データ群の売買価格を大きな価格に決定してもよい。具体的には、最新価格決定部１０１は、特定の１つの類似データ群の売買価格に、１以上の類似データ群の数に応じた第１増減額を加えた結果を、対象データ群の売買価格として決定してもよい。ここで、第１増減額は、１以上の類似データ群のうちで、売買日時が所定期間中に含まれる売買実績を有する１以上の期間中類似データ群の数が多いほど大きな価格に決定される。所定期間は、所定時刻から現在時刻までの期間である。所定時刻は、現在時刻から所定の時間間隔より前の時刻である。所定の時間間隔は、例えば、１日、２日、１週間、１ヶ月などであってもよい。例えば、図３に示されるように、所定期間の売買件数によって、売買価格の第１増減額が決定されてもよい。図３は、所定期間における類似データ群の売買件数と売買価格の第１増減額との関係を示す表である。なお、図３では、第１増減額は、所定期間の売買件数が８件以上で正の値に設定され、５件以下で負の値に設定されているが、当該売買件数が多いほど大きく設定されていればこれに限らない。つまり、第１増減額は、正の値のみが設定されてもよいし、負の値のみが設定されてもよい。

　また、最新価格決定部１０１は、１以上の類似データ群の単位時間当たりの増加件数が多いほど、対象データ群の売買価格を大きな価格に決定してもよい。具体的には、最新価格決定部１０１は、特定の１つの類似データ群の売買価格に、１以上の類似データ群の単位時間当たりの増加件数に応じた第２増減額を加えた結果を、対象データ群の売買価格として決定してもよい。ここで、第２増減額は、単位時間当たりの増加件数が多いほど大きな価格に決定される。単位時間は、例えば、１日、２日、１週間、１ヶ月などであってもよい。例えば、図４に示されるように、単位時間当たりの売買件数の変動数によって、売買価格の第２増減額が決定されてもよい。図４は、類似データ群の単位時間当たりの売買件数の変動数と売買価格の第２増減額との関係を示す表である。なお、図４では、第２増減額は、単位時間当たりの売買件数の変動数が４件以上の増加で正の値に設定され、４件以上の減少で負の値に設定されているが、当該変動数が多いほど大きく設定されていればこれに限らない。つまり、第２増減額は、正の値のみが設定されてもよいし、負の値のみが設定されてもよい。

　なお、最新価格決定部１０１は、特定の１つの類似データ群の売買価格に、第１増減額及び第２増減額を加えた結果を対象データ群の売買価格として決定してもよい。

　売買確定決定部１０２は、最新価格決定部１０１により決定された、対象データ群の売買価格に基づいて、購買者との間で対象データ群の売買を行うか否かを決定する。具体的には、売買確定決定部１０２は、図５に示すように、対象データ群の売買価格で売買をしてもよいかを売却者に問い合わせるＵＩ４００を表示部１０５に表示させ、入力受付部１０４により受け付けられたＵＩ４００への入力に応じて、売買を行うか否かを決定してもよい。図５は、対象データ群の売買価格で売買をしてもよいかを売却者に問い合わせるＵＩの一例を示す図である。ＵＩ４００は、対象データ群の売買価格で売買をしてもよいかを売却者に問い合わせるメッセージ４０１と、問い合わせに対する肯定的な回答を受け付けるボタン４０２と、問い合わせに対する否定的な回答を受け付けるボタン４０３とを有する。入力受付部１０４により受け付けられた入力が、ＵＩ４００のボタン４０２を選択する入力である場合、つまり、問い合わせに対する肯定的な回答が受け付けられた場合、売買確定決定部１０２は、対象データ群の売買価格で対象データ群の売買を購買者との間で行うことを決定する。入力受付部１０４により受け付けられた入力が、ＵＩ４００のボタン４０３を選択する入力である場合、つまり、問い合わせに対する否定的な回答が受け付けられた場合、売買確定決定部１０２は、対象データ群の売買価格で対象データ群の売買を購買者との間で行わないことを決定する。

　なお、売買確定決定部１０２は、対象データ群の売買価格で売買をしてもよいかを売却者に問い合わせるＵＩを表示させるだけでなく、図６に示すように、希望購買価格で売買をしてもよいかを売却者に問い合わせるＵＩ４１０を表示部１０５に表示してもよい。この場合、売却者端末１０は、購買者端末２０から希望購買価格で対象データ群の購買を購買者が希望していることを示す希望購買価格情報を受信したときに、ＵＩ４１０を表示部１０５に表示する。図６は、希望購買価格で対象データ群の売買をしてもよいかを売却者に問い合わせるＵＩの一例を示す図である。ＵＩ４１０は、購買者が対象データ群の購入を許容できる希望購買価格を売却者に問い合わせるメッセージ４１１と、当該問い合わせに対する肯定的な回答を受け付けるボタン４１２と、当該問い合わせに対する否定的な回答を受け付けるボタン４１３とを有していてもよい。入力受付部１０４により受け付けられた入力が、ＵＩ４１０のボタン４１２を選択する入力である場合、つまり、問い合わせに対する肯定的な回答が受け付けられた場合、売買確定決定部１０２は、希望購買価格で対象データ群の売買を購買者との間で行うことを決定してもよい。入力受付部１０４により受け付けられた入力が、ＵＩ４１０のボタン４１３を選択する入力である場合、つまり、問い合わせに対する否定的な回答が受け付けられた場合、売買確定決定部１０２は、希望購買価格で対象データ群の売買を購買者との間で行わないことを決定してもよい。

　また、売買確定決定部１０２は、図７に示すように、購買者との間で価格交渉を行うためのＵＩ４２０を表示部１０５に表示してもよい。この場合、売却者端末１０は、購買者端末２０から希望購買価格で対象データ群の購買を希望することを示す希望購買価格情報を受信したときに、ＵＩ４２０を表示部１０５に表示する。図７は、購買者との間で価格交渉を行うためのＵＩの一例を示す図である。ＵＩ４２０は、図６のＵＩ４１０と同様に、メッセージ４１１、ボタン４１２、４１３を含み、さらに、値段交渉の希望売却価格を入力する入力欄４２４及び確定ボタン４２５を含む。ボタン４１２、４１３への入力が入力受付部１０４により受け付けられずに、入力欄４２４へ希望売却価格が入力された状態で確定ボタン４２５を選択する入力が入力受付部１０４により受け付けられると、希望売却価格で対象データ群の売却を希望することを示す希望売却価格情報が購買者端末２０へ送信される。その後に、希望売却価格情報へ肯定的な回答が購買者端末２０から得られると、希望売却価格で対象データ群の売買を購買者との間で行うことが決定され、希望売却価格情報へ否定的な回答が購買者端末２０から得られると、希望購買価格で対象データ群の売買を購買者との間で行わないことが決定されてもよい。

　売買確定決定部１０２は、購買者との間で対象データ群の売買を行うことを決定した場合、通信部１０６を介して当該売買を行うことを示す通知を購買者端末２０へ送信してもよい。また、売買確定決定部１０２は、購買者との間で対象データ群の売買を行わないことを決定した場合、通信部１０６を介して当該売買を行わないことを示す通知を購買者端末２０へ送信してもよい。

　実績生成部１０３は、対象データ群の売買が成立した場合、対象データ群の売買が、決定された売買価格で売却者と購買者との間で成立したことを示す第１売買実績情報を生成する。対象データ群の売買は、購買者との間で対象データ群の売買を行うことが売買確定決定部１０２により決定され、かつ、購買者端末２０から売却者との間で対象データ群の売買を行うことを示す通知が通信部１０６により受信された場合に、成立する。

　図８は、第１売買実績情報の一例を示す表である。図８に示すように、第１売買実績情報は、１つの対象データ群の売買実績を識別する売買管理番号と、売買成立日時と、売買対象品と、売却者と、購買者と、数量と、売買価格と、売却者の電子署名とを含む。売買対象品は、対象データ群を特定するための条件で示されてもよい。なお、第１売買実績情報は、数量を含んでいなくてもよい。

　入力受付部１０４は、ユーザからの入力を受け付ける。入力受付部１０４は、タッチパッド、タッチパネル、キーボード、マウスなどであってもよい。

　表示部１０５は、ＵＩ４００、４１０、４２０などを表示する、例えばディスプレイである。

　通信部１０６は、ネットワークＮを介して管理サーバ３０との間で通信を行う。これにより、通信部１０６は、管理サーバ３０へ、対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績の要求を送信する。また、通信部１０６は、管理サーバ３０から上記要求に応じた売買実績を受信する。つまり、通信部１０６は、売買実績を取得する取得部の一例である。

　また、通信部１０６は、ネットワークＮを介して購買者端末２０との間で通信を行う。これにより、通信部１０６は、購買者端末２０へ、希望売却価格情報を送信してもよい。また、通信部１０６は、購買者端末２０から、希望購買価格情報を受信してもよい。

　制御部１０７は、入力受付部１０４により受け付けられた入力に応じて、対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績の要求を生成する。売買実績の要求は、対象データ群を特定するための第１条件を含む。

　ここで、第１条件は、複数の機器により生成される複数のデータから、対象データ群に含まれる複数の対象データを特定するために用いられる条件である。第１条件は、例えば、データの種類の条件、データが生成された期間の条件、及び、データが生成された機器のユーザ数の条件の少なくとも１つの条件を含む。第１条件は、データの種類の条件、データが生成された期間の条件、及び、データが生成された機器のユーザ数の条件の少なくとも２つの条件を含んでもよい。データの種類は、例えば、ＢＤ（Blu-ray（登録商標） Disc）レコーダ（番組録画機能を有するＴＶを含む）の録画予約番組、洗濯機の始動時刻または終了時刻、洗濯機の洗濯予約を設定している時刻、エアコンの始動時刻または終了時刻、コンビニエンスストアなどの店舗での新製品販売データ（つまり、レジスターから得られるＰＯＳ（Points Of Sales）データ）、特定の駅での乗降者データ（つまり、特定の駅の自動改札機の入出場データ）、動画配信サービスの特定番組の視聴データなどを含む。データが生成された期間は、特定の１ヶ月、特定の１週間、最近１ヶ月、最近１週間、最近１０日間、最近５日間、特定の期間（例えば３ヶ月、２ヶ月など）に含まれる特定の曜日の複数日、特定の期間（例えば、１週間、２週間など）に含まれる特定の時間帯のみの期間などを含む。データが生成された機器のユーザ数は、特定の機器と同一の機種、または、同一の種類の機器のユーザ数であって、国内全土（全国）の総数、地方自治体（都道府県、市町村など）毎の総数、地域毎の総数、ユーザ属性毎の総数である。ユーザ属性は、例えば、サービス登録時に機器のユーザ毎に設定されている、年齢で区分けされる年齢層、性別、世帯人数などである。

　なお、複数のデータは、住宅に設置される機器（例えば、家電など）、または、公共の施設に設置される機器（例えば、駅の自動改札機、店舗のレジスターなど）を含む複数の機器により生成されるデータであり、例えば、複数の機器により生成される動作ログである。複数のデータは、管理サーバ３０に蓄積されていてもよいし、管理サーバ３０とは異なる他のサーバに蓄積されていてもよい。各データは、各機器が動作することによって生成される。各データは、各機器の動作内容、当該データが生成された時刻、各機器が設置されている住居または施設の住所、及び、各機器の種類または各機器の機種が対応付けられた情報である。

　制御部１０７は、対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績の要求を生成した後で、通信部１０６を制御して、生成した要求を管理サーバ３０へ送信する。また、制御部１０７は、通信部１０６が受信した希望購買価格情報に基づいてＵＩ４１０、４２０を生成し、ＵＩ４１０、４２０を表示部１０５に表示させてもよい。また、制御部１０７は、通信部１０６を制御して、実績生成部１０３により生成された第１売買実績情報を購買者端末２０へ送信してもよい。あるいは、制御部１０７は、通信部１０６を制御して、売却者の電子署名を示す売却者署名情報を購買者端末２０へ送信してもよい。なお、制御部１０７が売却者署名情報を購買者端末２０へ送信する場合、売却者端末１０は、実績生成部１０３を備えていなくてもよい。

　記憶部１０８は、通信部１０６により受信された１以上の類似データ群の売買実績、希望購買価格情報を記憶する。また、記憶部１０８は、売却者端末１０の動作に必要な情報、例えばプログラムを記憶していてもよい。

　次に、購買者端末２０について説明する。

　［購買者端末２０］
　図９は、実施の形態に係る購買者端末の構成の一例を示す図である。

　購買者端末２０は、売買の対象となる対象データ群の購買者が所有する第２端末の一例である。購買者端末２０は、対象データ群が特定された場合、対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績の要求を管理サーバ３０ａ～３０ｃに送信し、管理サーバ３０ａ～３０ｃから上記要求に応じた売買実績を取得する。そして、購買者端末２０は、取得した１以上の類似データ群の売買実績に基づいて対象データ群の売買価格を決定する。購買者端末２０は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータなどのコンピュータである。購買者端末２０は、最新価格決定部２０１、売買確定決定部２０２、実績生成部２０３、入力受付部２０４、表示部２０５、通信部２０６、制御部２０７、記憶部２０８、記録部２０９、トランザクションデータ生成部２１０、トランザクションデータ検証部２１１、及び、分散台帳２１２を備える。購買者端末２０は、プロセッサがメモリを用いて所定のプログラムを実行することで実現され得る。以下、各構成要素について説明する。

　最新価格決定部２０１は、管理サーバ３０ａ～３０ｃから取得した売買実績であって、１以上の類似データ群の売買実績に基づいて、対象データ群の売買価格を決定する。最新価格決定部２０１は、決定部の一例である。最新価格決定部２０１は、最新価格決定部１０１と同様の処理を行うため、詳細な説明を省略する。

　売買確定決定部２０２は、最新価格決定部２０１により決定された、対象データ群の売買価格に基づいて、購買者との間で対象データ群の売買を行うか否かを決定する。具体的には、売買確定決定部２０２は、図１０に示すように、対象データ群の売買価格で売買をしてもよいかを購買者に問い合わせるＵＩ４３０を表示部２０５に表示させ、入力受付部２０４により受け付けられたＵＩ４３０への入力に応じて、売買を行うか否かを決定してもよい。図１０は、対象データ群の売買価格で売買をしてもよいかを購買者に問い合わせるＵＩの一例を示す図である。ＵＩ４３０は、対象データ群の売買価格で売買をしてもよいかを購買者に問い合わせるメッセージ４３１と、問い合わせに対する肯定的な回答を受け付けるボタン４３２と、問い合わせに対する否定的な回答を受け付けるボタン４３３とを有する。入力受付部２０４により受け付けられた入力が、ＵＩ４３０のボタン４３２を選択する入力である場合、つまり、問い合わせに対する肯定的な回答が受け付けられた場合、売買確定決定部２０２は、対象データ群の売買価格で対象データ群の売買を売却者との間で行うことを決定する。入力受付部２０４により受け付けられた入力が、ＵＩ４３０のボタン４３３を選択する入力である場合、つまり、問い合わせに対する否定的な回答が受け付けられた場合、売買確定決定部２０２は、対象データ群の売買価格で対象データ群の売買を売却者との間で行わないことを決定する。

　なお、売買確定決定部２０２は、対象データ群の売買価格で売買をしてもよいかを購買者に問い合わせるＵＩを表示させるだけでなく、図１１に示すように、希望売却価格で売買をしてもよいかを購買者に問い合わせるＵＩ４４０を表示部２０５に表示してもよい。この場合、購買者端末２０は、売却者端末１０から希望売却価格で対象データ群の売却を売却者が希望していることを示す希望売却価格情報を受信したときに、ＵＩ４４０を表示部２０５に表示する。図１１は、希望売却価格で対象データ群の売買をしてもよいかを購買者に問い合わせるＵＩの一例を示す図である。ＵＩ４４０は、売却者が対象データ群の購入を許容できる希望売却価格を購買者に問い合わせるメッセージ４４１と、当該問い合わせに対する肯定的な回答を受け付けるボタン４４２と、当該問い合わせに対する否定的な回答を受け付けるボタン４４３とを有していてもよい。入力受付部２０４により受け付けられた入力が、ＵＩ４４０のボタン４４２を選択する入力である場合、つまり、問い合わせに対する肯定的な回答が受け付けられた場合、売買確定決定部２０２は、希望売却価格で対象データ群の売買を売却者との間で行うことを決定してもよい。入力受付部２０４により受け付けられた入力が、ＵＩ４４０のボタン４４３を選択する入力である場合、つまり、問い合わせに対する否定的な回答が受け付けられた場合、売買確定決定部２０２は、希望売却価格で対象データ群の売買を売却者との間で行わないことを決定してもよい。

　また、売買確定決定部２０２は、図１２に示すように、購買者との間で価格交渉を行うためのＵＩ４５０を表示部２０５に表示してもよい。この場合、購買者端末２０は、売却者端末１０から希望売却価格で対象データ群の売却を希望することを示す希望売却価格情報を受信したときに、ＵＩ４５０を表示部２０５に表示する。図１２は、売却者との間で価格交渉を行うためのＵＩの一例を示す図である。ＵＩ４５０は、図１１のＵＩ４４０と同様に、メッセージ４４１、ボタン４４２、４４３を含み、さらに、値段交渉の希望購買価格を入力する入力欄４５４及び確定ボタン４５５を含む。ボタン４４２、４４３への入力が入力受付部２０４により受け付けられずに、入力欄４５４へ希望購買価格が入力された状態で確定ボタン４５５を選択する入力が入力受付部２０４により受け付けられると、希望購買価格で対象データ群の購買を希望することを示す希望購買価格情報が売却者端末１０へ送信される。その後に、希望購買価格情報へ肯定的な回答が売却者端末１０から得られると、希望購買価格で対象データ群の売買を売却者との間で行うことが決定され、希望購買価格情報へ否定的な回答が売却者端末１０から得られると、売却者の希望売却価格で対象データ群の売買を売却者との間で行わないことが決定されてもよい。

　売買確定決定部２０２は、売却者との間で対象データ群の売買を行うことを決定した場合、通信部２０６を介して当該売買を行うことを示す通知を売却者端末１０へ送信してもよい。また、売買確定決定部２０２は、売却者との間で対象データ群の売買を行わないことを決定した場合、通信部２０６を介して当該売買を行わないことを示す通知を売却者端末１０へ送信してもよい。

　実績生成部２０３は、対象データ群の売買が成立した場合、対象データ群の売買が、決定された売買価格で売却者と購買者との間で成立したことを示す第２売買実績情報を生成する。対象データ群の売買は、売却者との間で対象データ群の売買を行うことが売買確定決定部２０２により決定され、かつ、売却者端末１０から購買者との間で対象データ群の売買を行うことを示す通知が通信部２０６により受信された場合に、成立する。

　図１３は、第２売買実績情報の一例を示す表である。図１３に示すように、第２売買実績情報は、１つの対象データ群の売買実績を識別する売買管理番号と、売買成立日時と、売買対象品と、売却者と、購買者と、数量と、売買価格と、売却者の電子署名と、購買者の電子署名とを含む。売買対象品は、対象データ群を特定するための第１条件で示されてもよい。なお、第２売買実績情報は、数量を含んでいなくてもよい。

　実績生成部２０３は、通信部２０６が売却者端末１０から第１売買実績情報を受信した場合、第１売買実績情報にさらに購買者の電子署名を追加することで第２売買実績情報を生成してもよい。実績生成部２０３は、通信部２０６が売却者端末１０から売却者署名情報を受信した場合、１つの対象データ群の売買実績を識別する売買管理番号と、売買成立日時と、売買対象品と、売却者と、購買者と、数量と、売買価格と、購買者の電子署名とを含む売買実績情報に、売却者署名情報で示される売却者の署名を追加することで、第２売買実績情報を生成してもよい。

　入力受付部２０４は、ユーザからの入力を受け付ける。入力受付部２０４は、タッチパッド、タッチパネル、キーボード、マウスなどであってもよい。

　表示部２０５は、ＵＩ４３０、４４０、４５０などを表示する、例えばディスプレイである。

　通信部２０６は、ネットワークＮを介して管理サーバ３０との間で通信を行う。これにより、通信部２０６は、管理サーバ３０へ、対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績の要求を送信する。また、通信部２０６は、管理サーバ３０から上記要求に応じた売買実績を受信する。つまり、通信部２０６は、売買実績を取得する取得部の一例である。

　また、通信部２０６は、ネットワークＮを介して売却者端末１０との間で通信を行う。これにより、通信部２０６は、売却者端末１０へ、希望購買価格情報を送信してもよい。また、通信部２０６は、売却者端末１０から、希望売却価格情報を受信してもよい。

　制御部２０７は、入力受付部２０４により受け付けられた入力に応じて、対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績の要求を生成する。売買実績の要求は、対象データ群を特定するための第１条件を含む。第１条件は、売却者端末１０での説明と同様であるため、詳細な説明を省略する。制御部２０７は、対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績の要求を生成した後で、通信部２０６を制御して、生成した要求を管理サーバ３０へ送信する。また、制御部２０７は、通信部２０６が受信した希望売却価格情報に基づいてＵＩ４４０、４５０を生成し、ＵＩ４４０、４５０を表示部２０５に表示させてもよい。

　記憶部２０８は、通信部２０６により受信された１以上の類似データ群の売買実績、希望売却価格情報を記憶する。また、記憶部２０８は、購買者端末２０の動作に必要な情報、例えばプログラムを記憶していてもよい。

　トランザクションデータ生成部２１０は、売買トランザクションデータを生成する。本実施の形態では、トランザクションデータ生成部２１０は、対象データ群の売買が成立した後に、実績生成部２０３により生成された第２売買実績情報を含む売買トランザクションデータを生成する。

　トランザクションデータ生成部２１０は、通信部２０６を介して、生成した売買トランザクションデータを複数の管理サーバ３０に送信する。

　トランザクションデータ検証部２１１は、通信部２０６がトランザクションデータを受信したとき、そのトランザクションデータの正当性を検証する。例えば、トランザクションデータ検証部２１１は、通信部２０６が受信したトランザクションデータに、正しい方法で生成された電子署名が付与されているかなどを検証する。なお、この検証はスキップされてもよい。ここで、通信部２０６が受信するトランザクションデータは、例えば、売買トランザクションデータである。

　また、トランザクションデータ検証部２１１は、複数の管理サーバ３０とともに、トランザクションデータの正当性について合意するためのコンセンサスアルゴリズムを実行する。

　ここで、コンセンサスアルゴリズムには、ＰＢＦＴ（Practical Byzantine Fault Tolerance）が用いられてもよいし、その他の公知のコンセンサスアルゴリズムが用いられてもよい。公知のコンセンサスアルゴリズムとしては、例えばＰｏＷ（Proof of Work）またはＰｏＳ（Proof of Stake）などがある。コンセンサスアルゴリズムにＰＢＦＴが用いられる場合、トランザクションデータ検証部２１１は、複数の管理サーバ３０のそれぞれからトランザクションデータの検証が成功したか否かを示す報告を受け取り、当該報告の数が所定の数を超えたか否かを判定する。そして、トランザクションデータ検証部２１１は、当該報告の数が所定の数を超えたとき、コンセンサスアルゴリズムによってトランザクションデータの正当性が検証されたと判定すればよい。

　トランザクションデータ検証部２１１は、トランザクションデータの正当性を確認した場合、記録部２０９にそのトランザクションデータを記録させる。

　本実施の形態では、トランザクションデータ検証部２１１は、通信部２０６が受信した売買トランザクションデータの正当性を検証する。

　なお、記録部２０９は、トランザクションデータ検証部２１１により正当性の検証がなされたトランザクションデータをブロックに含めて分散台帳２１２に格納することで、トランザクションデータを記録する。

　なお、記録部２０９は、分散台帳２１２の内部に構成されていてもよい。

　分散台帳２１２は、売買トランザクションデータを格納している。

　次に、管理サーバ３０について説明する。

　［管理サーバ３０］
　図１４は、実施の形態に係る管理サーバの構成の一例を示す図である。

　管理サーバ３０は、図１４に示すように、通信部３０１と、読出部３０２と、制御部３０３と、記録部３０４と、売買実績情報記憶部３０５と、トランザクションデータ検証部３０６と、分散台帳３０７とを備える。管理サーバ３０は、プロセッサがメモリを用いて所定のプログラムを実行することで実現され得る。管理サーバ３０は、サーバの一例である。以下、各構成要素について説明する。

　通信部３０１は、ネットワークＮを介して売却者端末１０との間で通信を行う。通信部３０１は、売却者端末１０から、対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績の要求を受信する。また、通信部３０１は、上記要求に応じた売買実績を売却者端末１０へ送信する。同様に、通信部３０１は、ネットワークＮを介して購買者端末２０との間で通信を行う。通信部３０１は、購買者端末２０から、対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績の要求を受信する。また、通信部３０１は、上記要求に応じた売買実績を購買者端末２０へ送信する。

　また、通信部３０１は、ネットワークＮを介して購買者端末２０及び他の管理サーバ３０との間で通信を行う。通信部３０１は、購買者端末２０及び他の管理サーバ３０との間で売買トランザクションデータの送受信を行う。

　なお、通信部３０１による通信は、ＴＬＳ（Transport Layer Security）によりなされてもよく、ＴＬＳ通信用の暗号鍵は通信部３０１で保持されていてもよい。

　読出部３０２は、通信部３０１により受信された要求に応じた売買実績を、売買実績情報記憶部３０５から読み出す。具体的には、読出部３０２は、要求に含まれる、対象データ群を特定するための第１条件に基づいて、当該第１条件に類似する第２条件で特定される１以上の類似データ群を特定し、特定した１以上の類似データ群の売買実績を売買実績情報記憶部３０５から読み出す。つまり、１以上の類似データ群のそれぞれは、複数のデータのうち第２条件を満たす複数の第２データを含む。

　制御部３０３は、通信部３０１により受信された要求に含まれる、対象データ群を特定するための第１条件に類似する第２条件を決定する。制御部３０３は、第１条件に含まれる少なくとも２つの条件のうちの少なくとも１つの条件を変更せずに、他の少なくとも１つの条件を変更することで第２条件を決定してもよい。例えば、第１条件がデータの種類の条件、データが生成された期間の条件、及び、データが生成された機器のユーザ数の条件の３つの条件を含む場合、データの種類の条件、及び、データが生成された機器のユーザ数の条件を変更せずに、データが生成された期間の条件を変更することで第２条件を生成してもよい。この場合の第２条件は、第１条件と同じデータの種類の条件、及び、データが生成された機器のユーザ数の条件と、第１条件から変更されたデータが生成された期間の条件とを含む。このように、制御部３０３は、第１条件に含まれる複数の条件のうち少なくとも１つの条件を変更せずに、他の少なくとも１つの条件を変更し、第１条件と同じ条件と、第１条件から変更された他の条件とを含む第２条件を、第１条件に類似する条件として生成してもよい。制御部３０３は、例えば、データが生成された期間の条件を、当該期間の長さを変更せずに、開始時刻及び終了時刻を変更することで、変更してもよい。制御部３０３は、開始時刻及び終了時刻を複数パターンに変更することで、第２条件を複数生成することができる。制御部３０３は、例えば、データが生成された機器のユーザ数の条件を、ユーザ数を変更せずに、ユーザが居住する住所が含まれる地域を変更することで、変更してもよい。制御部３０３は、地域を複数パターンに変更することで、第２条件を複数生成することができる。このように、制御部３０３は、第１条件に類似する第２条件を複数生成してもよい。

　これにより、読出部３０２は、制御部３０３により生成した１以上の第２条件を用いて１以上の類似データ群を複数のデータから特定する。１以上の類似データ群のそれぞれは、複数のデータのうちで、当該類似データ群に対応する第２条件を満たす複数の第２データを含む。つまり、読出部３０２は、対象データ群に類似する１以上の類似データ群を特定し、特定した１以上の類似データ群のうちで売買実績を有する類似データ群を、分散台帳３０７に格納されている１以上の売買実績情報から特定し、特定した１以上の類似データ群の売買実績を売買実績情報記憶部３０５から読み出す。

　また、制御部３０３は、読出部３０２により読み出された１以上の類似データ群を、通信部３０１を制御することで、要求を送信した端末、つまり、売却者端末１０または購買者端末２０へ送信する。

　トランザクションデータ検証部３０６は、通信部３０１がトランザクションデータを受信したとき、そのトランザクションデータの正当性を検証する。例えば、トランザクションデータ検証部３０６は、通信部３０１が受信したトランザクションデータに、正しい方法で生成された電子署名が付与されているかなどを検証する。なお、この検証はスキップされてもよい。ここで、通信部３０１が受信するトランザクションデータは、例えば、売買トランザクションデータである。

　また、トランザクションデータ検証部３０６は、複数の他の管理サーバ３０とともに、トランザクションデータの正当性について合意するためのコンセンサスアルゴリズムを実行する。

　ここで、コンセンサスアルゴリズムには、ＰＢＦＴ（Practical Byzantine Fault Tolerance）が用いられてもよいし、その他の公知のコンセンサスアルゴリズムが用いられてもよい。公知のコンセンサスアルゴリズムとしては、例えばＰｏＷ（Proof of Work）またはＰｏＳ（Proof of Stake）などがある。コンセンサスアルゴリズムにＰＢＦＴが用いられる場合、トランザクションデータ検証部３０６は、複数の管理サーバ３０のそれぞれからトランザクションデータの検証が成功したか否かを示す報告を受け取り、当該報告の数が所定の数を超えたか否かを判定する。そして、トランザクションデータ検証部３０６は、当該報告の数が所定の数を超えたとき、コンセンサスアルゴリズムによってトランザクションデータの正当性が検証されたと判定すればよい。

　トランザクションデータ検証部３０６は、トランザクションデータの正当性を確認した場合、記録部３０４にそのトランザクションデータを記録させる。

　本実施の形態では、トランザクションデータ検証部３０６は、通信部３０１が受信した売買トランザクションデータの正当性を検証する。

　なお、記録部３０４は、トランザクションデータ検証部３０６により正当性の検証がなされたトランザクションデータをブロックに含めて分散台帳３０７に格納することで、トランザクションデータを記録する。

　なお、記録部３０４は、分散台帳３０７の内部に構成されていてもよい。

　分散台帳３０７は、売買トランザクションデータを格納している。分散台帳３０７は、売買トランザクションデータを逐次取得し格納するため、１以上の売買トランザクションデータを格納している。このように、管理サーバ３０は、それぞれが売買実績情報を含む１以上の売買トランザクションデータを分散台帳３０７に格納している。１以上の売買トランザクションデータのそれぞれには、売買実績情報が含まれる。売買実績情報は、当該売買実績情報で示される売買の対象であるデータ群の売買実績を含む。売買実績があるデータ群は、複数の機器により生成される複数のデータのうち、当該データ群に対応する条件を満たす１以上のデータを含む。

　なお、購買者端末２０は、複数の管理サーバ３０とともに、コンセンサスアルゴリズムを実行して、分散台帳２１２に売買トランザクションデータをブロックとして格納するとしたが、これに限らない。購買者端末２０は、記録部２０９、トランザクションデータ生成部２１０、トランザクションデータ検証部２１１、及び、分散台帳２１２を備えていなくてもよい。つまり、少なくとも複数の管理サーバ３０が分散台帳３０７を備えており、コンセンサスアルゴリズムを実行して、分散台帳３０７に売買トランザクションデータをブロックとして格納する構成であればよい。このため、売却者端末１０が、購買者端末２０と同様に、記録部２０９、トランザクションデータ生成部２１０、トランザクションデータ検証部２１１、及び、分散台帳２１２と同様の機能を有していてもよい。

　［動作］
　次に、以上のように構成された管理システムの動作について説明する。

　図１５は、実施の形態に係る管理システムによる売買実績情報を分散台帳に格納する動作の一例を示すフローチャートである。

　まず、売却者端末１０及び購買者端末２０は、対象データ群についての売買を実行する（Ｓ１０１）。売買の実行の詳細は、図１６を用いて後述する。

　ステップＳ１０１において売買取引が成立すると、売却者端末１０は、対象データ群の売買が、決定された売買価格で売却者と購買者との間で成立したことを示す第１売買実績情報を生成する（Ｓ１０２）。

　売却者端末１０は、生成した第１売買実績情報を購買者端末２０へ送信する（Ｓ１０３）。

　購買者端末２０は、第１売買実績情報を受信すると、第１売買実績情報に購買者の電子署名を追加することで第２売買実績情報を生成し、第２売買実績情報を含む売買トランザクションデータを生成する（Ｓ１０４）。なお、図１５では、売買トランザクションデータを売買Ｔｘと表記する。

　次に、購買者端末２０は、生成した売買トランザクションデータを管理サーバＡ～Ｃへ送信する（Ｓ１０５）。

　次に、購買者端末２０及び管理サーバＡ～Ｃは、コンセンサスアルゴリズムを実行し、売買トランザクションデータを含むブロックを生成して、分散台帳２１２、３０７に格納する（Ｓ１０６）。これにより、売買トランザクションデータに含まれる第２売買実績情報は、分散台帳２１２、３０７に格納される。

　なお、売買トランザクションデータは、管理サーバＡ～Ｃのいずれか１つの管理サーバにより生成されてもよい。この場合、購買者端末２０が生成した第２売買実績情報を管理サーバへ送信し、第２売買実績情報を受信した管理サーバが受信した第２売買実績情報を含む売買トランザクションデータを生成する。そして、当該管理サーバは、他の管理サーバへ売買トランザクションデータを送信する。これにより、管理サーバＡ～Ｃの間でステップＳ１０６の処理が開始されてもよい。

　図１６は、実施の形態に係る管理システムによる売買の実行の動作の一例を示すフローチャートである。

　まず、売却者端末１０及び購買者端末２０の間で売買案件が発生する（Ｓ１１１）。例えば、購買者端末２０が第１条件を満たす対象データ群の購入を希望購買価格で購入することを示す希望購買価格情報を売却者端末１０へ送信することで、ステップＳ１１１がなされてもよい。

　次に、売却者端末１０は、対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績情報の要求を管理サーバＡ～Ｃへ送信する（Ｓ１１２）。当該要求には、対象データ群を特定するための第１条件に類似する第２条件が含まれる。

　管理サーバＡ～Ｃは、要求に応じた売買実績情報を読み出し（Ｓ１１３）、読み出した売買実績情報を売却者端末１０へ送信する（Ｓ１１４）。なお、管理サーバＡ～Ｃのいずれか１つが売買実績情報を売却者端末１０へ送信すれば、他の管理サーバは売買実績情報を売却者端末１０へ送信しなくてもよい。

　売却者端末１０は、受信した売買実績情報に基づいて対象データ群の売買価格を決定する（Ｓ１１５）。

　次に、購買者端末２０は、対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績情報の要求を管理サーバＡ～Ｃへ送信する（Ｓ１１６）。当該要求には、対象データ群を特定するための第１条件に類似する第２条件が含まれる。

　管理サーバＡ～Ｃは、要求に応じた売買実績情報を読み出し（Ｓ１１７）、読み出した売買実績情報を購買者端末２０へ送信する（Ｓ１１８）。なお、管理サーバＡ～Ｃのいずれか１つが売買実績情報を購買者端末２０へ送信すれば、他の管理サーバは売買実績情報を購買者端末２０へ送信しなくてもよい。

　購買者端末２０は、受信した売買実績情報に基づいて対象データ群の売買価格を決定する（Ｓ１１９）。

　売却者端末１０及び購買者端末２０は、両者の間で決定した売買価格に基づいて交渉し、売却者及び購買者の両者から売買の許可を示す入力を得ると、売買が成立したと判定し、売買を実行する（Ｓ１２０）。売買が成立すると、売却者端末１０の売却者は、購買者端末２０の所有者である購買者から、決定した売買価格の対価を得る。例えば、購買者の口座から売却者の口座へ売買価格に相当するトークンの支払が行われてもよい。また、売買が成立すると、購買者端末２０の所有者である購買者は、対象データ群を取得の許可を得る。例えば、購買者端末２０は、対象データ群が格納されているサーバから対象データ群の取得を許可されたことを示す許可情報を売却者端末１０、管理サーバＡ～Ｃ、他の装置などから取得してもよい。購買者端末２０は、許可情報を用いることで対象データ群が格納されているサーバから対象データ群を取得することができる。

　［効果など］
　本実施の形態に係るデータ売買方法は、分散台帳を保有している複数の管理サーバを備える管理システムを用いたデータ売買方法である。複数の管理サーバ３０ａ～３０ｃは、それぞれが売買実績情報を含む１以上の売買トランザクションデータを分散台帳３０７に格納している。１以上の売買トランザクションデータにそれぞれ含まれる１以上の売買実績情報のそれぞれは、当該売買実績情報で示される売買の対象であるデータ群の売買実績を含む。１以上の売買実績情報にそれぞれ含まれる１以上のデータ群のそれぞれは、複数の機器により生成される複数のデータのうち、当該データ群に対応する条件を満たす１以上のデータを含む。そして、データ売買方法は、売買の対象となる対象データ群の売却者が所有する売却者端末１０、及び、当該対象データ群の購買者が所有する購買者端末２０の一方の端末により実行される。データ売買方法は、分散台帳３０７に格納されている１以上の売買実績情報から、対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績を取得し、取得した１以上の類似データ群の売買実績に基づいて対象データ群の売買価格を決定する。

　これによれば、複数の管理サーバ３０ａ～３０ｃの分散台帳３０７に格納されている売買実績情報に基づいて、対象データ群の売買価格を決定するため、改竄できない、かつ、公開されており透明性を有する売買実績情報に基づいて当該売買価格を決定することができる。このため、対象データ群の売買価格を適正な価格に決定することができる。

　また、過去に成立した売買実績に基づいて、対象データ群の売買価格を決定することには、対象データ群の相場に応じた適正な売買価格を決定することが容易にできるという利点がある。しかしながら、一般的に、売買の対象となる対象データ群は、複数のデータを含み、条件に応じてさまざまな組み合わせがあり得る。よって、対象データ群を特定するための第１条件と、全く同じ条件で特定されるデータ群の売買が過去に成立している可能性が低い。そこで、データ売買方法では、対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績に基づいて、対象データ群の売買価格を決定することで、対象データ群を特定するための第１条件と全く同じ条件で特定されるデータ群が無い場合であっても、対象データ群の相場に応じた適正な売買価格を決定することが容易にできる。

　また、複数の管理サーバ３０ａ～３０ｃの分散台帳３０７に含まれる売買実績に基づいて、対象データ群の売買価格を決定するため、１つの管理サーバ３０ａとの間で通信ができない状態であっても他の管理サーバ３０ｂ、３０ｃから売買実績を取得して売買価格を決定することができる。つまり、１つの管理サーバ３０ａに故障が発生したり、１つの管理サーバ３０ａとの間の通信経路に障害が発生したりして、当該１つの管理サーバ３０ａから売買実績を取得できない場合であっても、他の管理サーバ３０ｂ、３０ｃから売買実績を取得することができるため、売買実績を取得できずに売買価格を決定できなくなる可能性を小さくすることができる。このため、通信ができないことで１つの管理サーバ３０ａへ要求を再送し続けることを低減でき、売買実績を取得するまでの処理負荷または通信負荷を低減することができ、売買実績を取得するまでに要する時間を低減することができる。よって、１つの売買実績を取得するまでに要する消費電力を低減することができる。

　また、本実施の形態に係るデータ売買方法において、さらに、売却者端末１０及び購買者端末２０の一方の端末は、対象データ群の売買が成立した後に、当該対象データ群の売買実績を含む売買実績情報を含む売買トランザクションデータを生成し、上記一方の端末は、売買トランザクションデータを複数の管理サーバ３０ａ～３０ｃのうちの少なくとも１つのサーバに送信し、複数の管理サーバ３０ａ～３０ｃは、少なくとも１つのサーバが受信した売買トランザクションデータを、コンセンサスアルゴリズムを実行することにより、分散台帳３０７に格納する。

　また、本実施の形態に係るデータ売買方法において、売買価格の決定では、１以上の類似データ群のうちで１つの類似データ群の売買価格を基準として、対象データ群の売買価格を決定する。

　また、本実施の形態に係るデータ売買方法において、基準となる売買価格の売買実績を有する１つの類似データ群は、１以上の類似データ群のうちで最新の類似データ群である。

　また、本実施の形態に係るデータ売買方法において、売買価格の決定では、１以上の類似データ群の数が多いほど、対象データ群の売買価格を大きな価格に決定する。

　また、本実施の形態に係るデータ売買方法において、売買価格の決定では、１以上の類似データ群の単位時間当たりの増加件数が多いほど、対象データ群の売買価格を大きな価格に決定する。

　［変形例１］
　上記実施の形態では、売却者端末１０の売買確定決定部１０２及び購買者端末２０の売買確定決定部２０２は、売却者から購買者との間の売買に対する肯定的な回答を示す入力がなされ、かつ、購買者から売却者との間の売買に対する肯定的な回答を示す入力がなされた場合に、売買価格に基づく対象データ群の売買を行うことを決定するとしたが、これに限らずに、売却者及び購買者の入力を待たずに自動的に対象データ群の売買を行ってもよい。

　（第１の例）
　第１の例では、売却者端末１０の売買確定決定部１０２は、対象データ群の売買価格を購買者端末２０から取得し、最新価格決定部１０１で決定した対象データ群の売買価格と比較し、２つの売買価格が一致していれば、当該売買価格で対象データ群の売買を行うことを決定してもよい。同様に、購買者端末２０の売買確定決定部２０２は、対象データ群の売買価格を売却者端末１０から取得し、最新価格決定部２０１で決定した対象データ群の売買価格と比較し、２つの売買価格が一致していれば、当該売買価格で対象データ群の売買を行うことを決定してもよい。このように、対象データ群に対して、売却者端末１０で決定された売買価格と、購買者端末２０で決定された売買価格とが一致していれば、当該売買価格で対象データ群を売買することが確定されてもよい。

　（第２の例）
　第２の例は、第１の例のように１つの売買価格を決定するのではなく、両者が許容する売買価格の範囲を比較して、自動的に１つの売買価格を決定する例である。具体的には、売却者端末１０の最新価格決定部１０１は、対象データ群の売買価格を決定するための第１売買価格範囲であって、売却者が許容する第１売買価格範囲を決定する。第１売買価格範囲は、最新価格決定部１０１が決定した売買価格を基準として決定されてもよい。例えば、第１売買価格範囲は、最新価格決定部１０１が決定した売買価格を中心として上下に所定の価格範囲に決定されてもよい。つまり、第１売買価格範囲は、最新価格決定部１０１が決定した売買価格のプラスマイナス所定の価格差の範囲に決定されてもよい。また、例えば、第１売買価格範囲は、最新価格決定部１０１が決定した売買価格を最低価格とする所定の価格範囲に決定されてもよい。また、例えば、第１売買価格範囲は、最新価格決定部１０１が決定した売買価格を最高価格とする所定の価格範囲に決定されてもよい。所定の価格差または所定の価格範囲は、売却者によって予め売却者端末１０に設定されていてもよい。

　また、同様に、購買者端末２０の最新価格決定部２０１は、対象データ群の売買価格を決定するための第２売買価格範囲であって、購買者が許容する第２売買価格範囲を決定する。第２売買価格範囲は、最新価格決定部２０１が決定した売買価格を基準として決定されてもよい。例えば、第２売買価格範囲は、最新価格決定部２０１が決定した売買価格を中心として上下に所定の価格範囲に決定されてもよい。つまり、第２売買価格範囲は、最新価格決定部２０１が決定した売買価格のプラスマイナス所定の価格差の範囲に決定されてもよい。また、例えば、第２売買価格範囲は、最新価格決定部２０１が決定した売買価格を最低価格とする所定の価格範囲に決定されてもよい。また、例えば、第２売買価格範囲は、最新価格決定部２０１が決定した売買価格を最高価格とする所定の価格範囲に決定されてもよい。所定の価格差または所定の価格範囲は、購買者によって予め購買者端末２０に設定されていてもよい。

　売却者端末１０は、購買者端末２０から第２売買価格範囲を取得する。次に、売却者端末１０は、第１売買価格範囲及び第２売買価格範囲が重複している重複価格範囲を特定する。そして、売却者端末１０は、重複価格範囲に含まれる価格を、対象データ群の売買価格として決定してもよい。なお、この処理は購買者端末２０により行われてもよい。つまり、購買者端末２０は、売却者端末１０から第１売買価格範囲を取得する。次に、購買者端末２０は、第１売買価格範囲及び第２売買価格範囲が重複している重複価格範囲を特定する。そして、購買者端末２０は、重複価格範囲に含まれる価格を、対象データ群の売買価格として決定してもよい。なお、対象データ群の売買価格の決定では、重複価格範囲の中間値を、対象データ群の売買価格として決定してもよい。つまり、重複価格範囲の最小値と最大値との平均値を、対象データ群の売買価格として決定してもよい。

　例えば、第１売買価格範囲が９６円以上１００円以下であり、第２売買価格範囲が９４円以上９８円以下である場合、重複価格範囲は、９６円以上９８円以下となる。よって、対象データ群の売買価格は、９６円以上９８円以下の中間値である９７円に決定される。

　［変形例２］
　上記実施の形態において、売却者端末１０及び購買者端末２０の間で価格交渉が行われる場合、希望売却価格及び希望購買価格（両者を含む場合、希望価格と表記する）を再考する回数が所定の回数に設定されてもよい。希望売却価格を再考する回数と、希望購買価格を再考する回数とは、同じ回数に設定されてもよいし、異なる回数に設定されてもよい。異なる回数に設定されている場合、両者の最高回数は、回数が少ない方を上限として設定されてもよい。

　再考で決定される希望価格は、前回の希望価格に対して一定の額が加算または減算された価格に設定されてもよい。また、再考で決定される希望価格は、前回の相手側の希望価格との差の半額を加算または減算するように決定されてもよい。この場合、加算または減算は、前回の相手側の希望価格に近づく演算が実行される。

　［変形例３］
　上記実施の形態において、ＵＩ４２０、４５０の入力欄４２４、４５４には、単一の希望価格が入力可能であるとしたが、これに限らずに、第１売買価格範囲及び第２売買価格範囲が入力可能であってもよい。

　［変形例４］
　上記実施の形態において、売却者端末１０が第１売買実績情報を生成して、第１売買実績情報を購買者端末２０へ送信し、購買者端末２０が第１売買実績情報に購買者の電子署名を追加することで売買トランザクションデータを生成するとしたがこれに限らずに、売却者端末１０の処理と購買者端末２０の処理とが逆であってもよい。つまり、購買者端末２０が第２売買実績情報を生成して、第２売買実績情報を売却者端末１０へ送信し、売却者端末１０が第２売買実績情報に売却者の電子署名を追加することで売買トランザクションデータを生成してもよい。

　［変形例５］
　上記実施の形態において、売買量を増加させることで売買実績を増加させることを抑制するために、売却者と購買者とが同じ人物である売買は、禁止されてもよい。つまり、売却者と購買者とが同じ人物である売買による売買実績は、分散台帳に格納されない。

　［その他の実施の形態等］
　以上のように、本開示について上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本開示は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本開示に含まれる。

　（１）上記の実施の形態における各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ＲＯＭ、ＲＡＭ、ハードディスクユニット、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。前記ＲＡＭまたはハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記録されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。

　（２）上記の実施の形態における各装置は、構成する構成要素の一部または全部は、１個のシステムＬＳＩ（Large Scale Integration：大規模集積回路）から構成されているとしてもよい。システムＬＳＩは、複数の構成部を１個のチップ上に集積して製造された超多機能ＬＳＩであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ＲＯＭ、ＲＡＭなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記ＲＡＭには、コンピュータプログラムが記録されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、システムＬＳＩは、その機能を達成する。

　また、上記の各装置を構成する構成要素の各部は、個別に１チップ化されていても良いし、一部またはすべてを含むように１チップ化されてもよい。

　また、ここでは、システムＬＳＩとしたが、集積度の違いにより、ＩＣ、ＬＳＩ、スーパーＬＳＩ、ウルトラＬＳＩと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はＬＳＩに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。ＬＳＩ製造後に、プログラムすることが可能なＦＰＧＡ（Field Programmable Gate Array）や、ＬＳＩ内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。

　さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりＬＳＩに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。

　（３）上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、各装置に脱着可能なＩＣカードまたは単体のモジュールから構成されているとしてもよい。前記ＩＣカードまたは前記モジュールは、マイクロプロセッサ、ＲＯＭ、ＲＡＭなどから構成されるコンピュータシステムである。前記ＩＣカードまたは前記モジュールは、上記の超多機能ＬＳＩを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、前記ＩＣカードまたは前記モジュールは、その機能を達成する。このＩＣカードまたはこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。

　（４）本開示は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。

　また、本開示は、前記コンピュータプログラムまたは前記デジタル信号をコンピュータで読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、ＣＤ－ＲＯＭ、ＭＯ、ＤＶＤ、ＤＶＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ－ＲＡＭ、ＢＤ（Ｂｌｕ－ｒａｙ（登録商標）　Ｄｉｓｃ）、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記デジタル信号であるとしてもよい。

　また、本開示は、前記コンピュータプログラムまたは前記デジタル信号を、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。

　また、本開示は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記録しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムにしたがって動作するとしてもよい。

　また、前記プログラムまたは前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、または前記プログラムまたは前記デジタル信号を、前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。

　（５）上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。

　本開示は、データ売買方法、端末、及び、プログラムに利用でき、適切な売買価格を効率よく決定することができるデータ売買方法、端末、及び、プログラムなどに利用可能である。

　１０　　売却者端末
　２０　　購買者端末
　３０、３０ａ～３０ｃ　　管理サーバ
１０１、２０１　　最新価格決定部
１０２、２０２　　売買確定決定部
１０３、２０３　　実績生成部
１０４、２０４　　入力受付部
１０５、２０５　　表示部
１０６、２０６、３０１　　通信部
１０７、２０７、３０３　　制御部
１０８、２０８　　記憶部
２０９、３０４　　記録部
２１０　　トランザクションデータ生成部
２１１、３０６　　トランザクションデータ検証部
２１２、３０７　　分散台帳
３０２　　読出部
３０５　　売買実績情報記憶部
４００、４１０、４２０、４３０、４４０、４５０　　ＵＩ
４０１、４１１、４３１、４４１　　メッセージ
４０２、４０３、４１２、４１３、４３２、４３３、４４２、４４３　　ボタン
４２４、４５４　　入力欄
４２５、４５５　　確定ボタン

Claims

　分散台帳を保有している複数のサーバを備える管理システムを用いたデータ売買方法であって、
　前記複数のサーバは、それぞれが売買実績情報を含む１以上の売買トランザクションデータを前記分散台帳に格納しており、
　前記１以上の売買トランザクションデータにそれぞれ含まれる１以上の売買実績情報のそれぞれは、当該売買実績情報で示される売買の対象であるデータ群の売買実績を含み、
　前記１以上の売買実績情報にそれぞれ含まれる１以上のデータ群のそれぞれは、複数の機器により生成される複数のデータのうち、当該データ群に対応する条件を満たす１以上のデータを含み、
　前記データ売買方法は、売買の対象となる対象データ群の売却者が所有する第１端末、及び、当該対象データ群の購買者が所有する第２端末の一方の端末が、
　　前記分散台帳に格納されている前記１以上の売買実績情報から、前記対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績を取得し、
　　取得した前記１以上の類似データ群の売買実績に基づいて前記対象データ群の売買価格を決定する
　データ売買方法。
　前記対象データ群に含まれる複数の対象データは、前記複数のデータから第１条件を用いて特定され、
　前記１以上の類似データ群のそれぞれは、前記複数のデータのうち第２条件を満たす複数の第２データを含み、
　前記第２条件は、前記第１条件に類似する
　請求項１に記載のデータ売買方法。
　さらに、
　前記一方の端末は、前記対象データ群の売買が成立した後に、当該対象データ群の売買実績を含む売買実績情報を含む売買トランザクションデータを生成し、
　前記一方の端末は、前記売買トランザクションデータを前記複数のサーバのうちの少なくとも１つのサーバに送信し、
　前記複数のサーバは、前記少なくとも１つのサーバが受信した前記売買トランザクションデータを、コンセンサスアルゴリズムを実行することにより、前記分散台帳に格納する
　請求項１または２に記載のデータ売買方法。
　前記決定では、前記１以上の類似データ群のうちで１つの類似データ群の売買価格を基準として、前記対象データ群の売買価格を決定する
　請求項１から３のいずれか１項に記載のデータ売買方法。
　前記１つの類似データ群は、前記１以上の類似データ群のうちで最新の類似データ群である
　請求項４に記載のデータ売買方法。
　前記決定では、前記１以上の類似データ群の数が多いほど、前記対象データ群の売買価格を大きな価格に決定する
　請求項４または５に記載のデータ売買方法。
　前記決定では、前記１以上の類似データ群の単位時間当たりの増加件数が多いほど、前記対象データ群の売買価格を大きな価格に決定する
　請求項４から６のいずれか１項に記載のデータ売買方法。
　前記決定では、
　　前記対象データ群の売買価格を決定するための第１売買価格範囲であって、前記一方の端末の所有者が許容する第１売買価格範囲を決定し、
　　前記第１端末及び前記第２端末の他方の端末から、前記対象データ群の売買価格を決定するための第２売買価格範囲であって、前記他方の端末の所有者が許容する第２売買価格範囲を取得し、
　　前記第１売買価格範囲及び前記第２売買価格範囲が重複している重複価格範囲を特定し、
　　前記重複価格範囲に含まれる価格を、前記対象データ群の売買価格として決定する
　請求項１から７のいずれか１項に記載のデータ売買方法。
　前記決定では、前記重複価格範囲の中間値を、前記対象データ群の売買価格として決定する
　請求項８に記載のデータ売買方法。
　分散台帳を保有している複数のサーバを備える管理システムとネットワークを介して通信可能に接続されている端末であって、
　前記複数のサーバは、それぞれが売買実績情報を含む１以上の売買トランザクションデータを前記分散台帳に格納しており、
　前記１以上の売買トランザクションデータにそれぞれ含まれる１以上の売買実績情報のそれぞれは、当該売買実績情報で示される売買の対象であるデータ群の売買実績を含み、
　前記１以上の売買実績情報にそれぞれ含まれる１以上のデータ群のそれぞれは、複数の機器により生成される複数のデータのうち、当該データ群に対応する第１条件を満たす複数の第１データを含み、
　前記端末は、売買の対象となる対象データ群の売却者が所有する第１端末、及び、当該対象データ群の購買者が所有する第２端末の一方の端末であり、
　　前記分散台帳に格納されている前記１以上の売買実績情報から、前記対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績を取得する取得部と、
　　取得した前記１以上の類似データ群の売買実績に基づいて前記対象データ群の売買価格を決定する決定部と、を備える
　端末。
　分散台帳を保有している複数のサーバを備える管理システムを用いたデータ売買方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
　前記複数のサーバは、それぞれが売買実績情報を含む１以上の売買トランザクションデータを前記分散台帳に格納しており、
　前記１以上の売買トランザクションデータにそれぞれ含まれる１以上の売買実績情報のそれぞれは、当該売買実績情報で示される売買の対象であるデータ群の売買実績を含み、
　前記１以上の売買実績情報にそれぞれ含まれる１以上のデータ群のそれぞれは、複数の機器により生成される複数のデータのうち、当該データ群に対応する第１条件を満たす複数の第１データを含み、
　前記データ売買方法は、売買の対象となる対象データ群の売却者が所有する第１端末、及び、当該対象データ群の購買者が所有する第２端末の一方の端末が、
　　前記分散台帳に格納されている前記１以上の売買実績情報から、前記対象データ群に類似する１以上の類似データ群の売買実績を取得し、
　　取得した前記１以上の類似データ群の売買実績に基づいて前記対象データ群の売買価格を決定する
　プログラム。