WO2022153530A1 - 回転電機および回転電機の製造方法 - Google Patents

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Abstract

アキシャルギャップ型でコアレスの回転電機は、ロータ、ステータおよびケースを備える。ステータの電機子コイルは、第1コイルセグメントと、第1コイルセグメントと対向して配置される第2コイルセグメントと、を有する。ケースは、第1ケースセグメントと、第1ケースセグメントと対向して配置される第2ケースセグメントと、を有する。

Description

回転電機および回転電機の製造方法
 本開示は、アキシャルギャップ型でコアレスの回転電機に関する。
 回転電機は、電力の供給源である発電機および供給される電力に基づいて回転エネルギを生成する電動機として利用される。つまり、回転電機とは、発電機と電動機の総称である。回転電機およびと回転電機と軸結合され回転する機器、例えばタービン、コンプレッサは高速化による小型化が望まれる。
 回転電機の一種としてアキシャルギャップ型の回転電機が広く知られている。アキシャルギャップ型の回転電機は、例えば特許文献1に開示されるように、ロータ(回転子)とステータ(固定子)が軸方向に対向して配置される。アキシャルギャップ型の回転電機において、複数段のロータとステータの組み合わせを有することにより、高速化に対応できる。
特開2012-157157号公報
 回転電機を高速化する場合の課題の一つとして、ロータの回転に伴う振動が掲げられる。この振動の要因の一つとして、回転軸に対するロータのアンバランスが掲げられる。特に、複数段のロータとステータの組み合わせを備える回転電機においては、ロータのアンバランスによる振動が顕著になるおそれがある。
 以上より、本開示は、複数段のロータとステータの組み合わせを備える回転電機において、回転動作時の振動を抑制する技術を提供することを目的とする。
 本開示に係るアキシャルギャップ型でコアレスの回転電機は、ロータ、ステータおよびケースを備える。
 ロータは、複数の界磁磁石が軸線方向に間隔を隔てて回転軸に固定される。ステータは、界磁磁石と対向して配置される複数の電機子コイルを有する。ケースは、ロータおよび複数のステータを収容し、かつ、回転軸を回転可能に支持する。
 本開示において、ステータの電機子コイルは、第1コイルセグメントと、第1コイルセグメントに対向して配置される第2コイルセグメントと、を有する。
 本開示において、ケースは、第1ケースセグメントと、第1ケースセグメントに対向して配置される第2ケースセグメントと、を有する。
 本開示は、上述したロータ、ステータおよびケースを備えるアキシャルギャップ型でコアレスの回転電機の製造方法を提供する。この製造方法は、以下の第1ステップ、第2ステップおよび第3ステップを備える。
 第1ステップ:複数の第1コイルセグメントが所定位置に配置された第1ケースセグメントを用意する。
 第2ステップ:複数の界磁磁石が回転軸に取り付けられたロータを、第1ケースセグメントの所定位置に配置する。
 第3ステップ:複数の第2コイルセグメントが所定位置に配置された第2ケースセグメントを第1ケースセグメントに突き合わせる。
 本開示に係る製造方法おいて、ケースは、第1ケースセグメントと第2ケースセグメントを含み、電機子コイルは、第1コイルセグメントと第2コイルセグメントを含む。
 本開示によれば、ケースが第1ケースセグメントと第2ケースセグメントに分割され、かつ、ステータの電機子コイルが第1コイルセグメントと第2コイルセグメントに分割される。これにより、複数の第1コイルセグメントが所定位置に配置された第1ケースセグメントに、複数の界磁磁石が回転軸に取り付けられたロータを一体として配置できる。したがって、第1ケースセグメントに配置されたロータについて、一体としてバランスの調整ができる。これにより、複数段のロータとステータの組み合わせを備える回転電機において、ロータのアンバランスによる振動を抑制できる。
本開示の第一実施形態に係る回転電機の概略構成を示す縦断面図である。 第一実施形態に係るロータを示す縦断面図である。 第一実施形態に係るロータを示す横断面図である。 第一実施形態に係るステータを構成するコイルを軸線方向から示す図である。 第一実施形態に係るコイルから1相分を抜き出して示す図である。 第一実施形態に係るコイルの一つの巻回部を示す斜視図である 第一実施形態に係る回転電機システムの概略構成を示す図である。 図1の回転電機を分解して示す図である。 第一実施形態に係る回転電機の製造手順を示す図である。 図9に続き、第一実施形態に係る回転電機の製造手順を示す図である。 図10に続き、第一実施形態に係る回転電機の製造手順を示す図である。 本開示の第二実施形態に係る回転電機の概略構成を示す縦断面図である。 図12の回転電機を軸線方向から示す部分断面図である。
 以下、添付図面を参照しながら、実施形態について説明する。
〔第一実施形態〕
 第一実施形態に係る回転電機システム1は、図7に示すように、回転電機100と電力変換器200とを備えている。この第一実施形態の回転電機には、アキシャルギャップ型の電動機が適用される。この電動機は、複数段のロータとステータの組み合わせを備える交流電動機であり、高速回転時における振動を抑えることができる。なお、回転電機100を発電機に適用することもできる。
 以下、回転電機システム1の構成を回転電機100、電力変換器200の順に説明し、その後、回転電機100の製造手順に言及する。
[回転電機100]
 図1に示すように、回転電機100は、回転軸10と、回転軸10に固定され回転軸10とともに回転するロータ20と、ロータ20と軸線方向Daに対向して配置されるステータ30と、を備える。また、回転電機100は、ロータ20およびステータ30を収容するとともに、回転軸10を回転可能に支持するケース40を備える。
 回転電機100は、軸線方向Daにできるだけ多くのロータ20およびステータ30を設けるために、二つのロータ20が接し、かつ、二つのステータ30が接して設けられている。
[回転軸10]
 回転軸10は、図1に示すように、軸受49を介して、軸線aの回りに回転可能にケース40に支持されている。回転電機100が駆動すると回転軸10には回転エネルギが生じ、回転軸10に直接的にまたは間接的に接続される回転機械、例えば圧縮機、タービンを駆動させる。
 回転軸10は、回転電機100に生じた回転エネルギを外部の負荷に伝達するものであり、これに耐えうる強度を備えるように、例えば金属材料により作製される。
[ロータ20]
 ロータ20は、図1に示すように、回転軸10の外周面11から軸線aを中心とした径方向Drの外側(以下、単に径方向外側Droと称する)に向かって延びている。すなわち、ロータ20は、回転軸10と共に軸線aの回りに回転可能となっている。ここで例示するロータ20は、軸線aを中心とした円盤状に形成され、その径方向Drの中央部に図1には図示を省略する永久磁石を有している。この実施形態の回転電機100では、軸線方向Daに間隔をあけて複数段のロータ20が設けられている。なお、ロータ20において永久磁石よりも径方向外側Droに配置される部分には、ロータ20回転時に作用する遠心力に対して補強を行う補強材を配置してもよい。図1に示すように、軸線方向Daに対向する一対のロータ20が対応するステータ30を間に挟むように配置されている。径方向Drは鉛直方向Vに沿っており、軸線方向Daは水平方向Hに沿っている。
 図2および図3を参照して、好ましいロータ20の例を説明する。
 ロータ20は、径方向Drの内側に設けられる内側リング部22と、内側リング部22の外側に設けられるトルク伝達部23と、を備える。また、ロータ20は、トルク伝達部23の外側に設けられる界磁磁石21と、界磁磁石21の外側に設けられる外側リング部24と、を備えている。界磁磁石21は、永久磁石から構成される。
 内側リング部22は、回転軸10に固定される。内側リング部22は、図3に示すように、複数の扇台状の第1ブロック22Aを周方向Dcに並べて配置されている。これら第1ブロック22Aは、図2に示すように、それぞれボルト等の締結具により回転軸10の外周面11に形成された凸部13に締結される。この実施形態における内側リング部22は、フェノール樹脂等の合成樹脂により形成することができる。また、内側リング部22は、炭素繊維強化プラスチック等の複合材により形成することもできる。また、これら第1ブロック22Aは、図3に示すように、その径方向外側Droを向く外周面に、それぞれ径方向内側Driに凹むように形成されたキー溝22Kを有している。
 トルク伝達部23は、界磁磁石21を径方向外側Droに押圧するとともに、界磁磁石21に作用する軸線aを中心とした回転方向へのトルクを回転軸10へ伝達する。言い換えれば、トルク伝達部23は、ロータ20の回転時、遠心力による界磁磁石21の変位や変形によっても、界磁磁石21の回転方向へのトルクを回転軸10へ効率よく伝達する。このトルク伝達部23は、キー23Kと、バネ23Sと、接触面23Cと、をそれぞれ有している。
 キー23Kの端部は、上述したキー溝22K内に配置され、径方向Drにスライド可能とされている。言い換えれば、キー23Kは、キー溝22Kに対して径方向Drに出没可能に形成されている。
 バネ23Sは、キー23Kを径方向外側Droに向かって付勢している。バネ23Sは、図3では白抜きで示されているが、例えば、キー23Kの径方向内側Driの端部と、キー溝22Kの底部との間に圧縮状態で配置することができる。このバネ23Sとしては、例えば、コイルバネを用いることができる。バネ23Sは、キー23Kを径方向外側Droに向かって付勢可能なバネであれば板バネ等、他の弾性部材であってもよい。
 接触面23Cは、リング状に配置された界磁磁石21の径方向Drの内周面21Iに平行な外側面23Oを有している。接触面23Cは、キー23Kにより径方向内側Driから径方向外側Droに向けて界磁磁石21の内周面21Iに押圧されている。これにより外側面23Oの全面が内周面21Iに対して面接触するようになっている。この実施形態における界磁磁石21の内周面21Iは、軸線aを中心とした円筒状に形成されている。接触面23Cの外側面23Oは、軸線方向Daから見て、この内周面21Iと同等の曲率半径を有している。
 界磁磁石21は、軸線aを中心としたリング状に形成されている。この界磁磁石21は、周方向Dcに並んで配置された複数の扇台状の磁石ブロック21Aによって形成されている。隣接する磁石ブロック21A,21Aは、互いに逆の磁極を有するように配置されている。
 外側リング部24は、ロータ20の回転時に作用する遠心力に対して補強を行う補強材として機能する。言い換えれば、外側リング部24は、遠心力等により界磁磁石21が径方向外側Droに変位することを抑えている。この実施形態における外側リング部24は、界磁磁石21を径方向外側Droから覆うリング状に形成されている。この外側リング部24は、炭素繊維強化プラスチック等の複合材により形成することができる。
 したがって、ロータ20によれば、接触面23Cが径方向外側Droに向かって内周面21Iに付勢されるので、界磁磁石21に遠心力が作用したとしても、接触面23Cの外側面23Oの全面が界磁磁石21の内周面21Iに面接触した状態を維持できる。その結果、界磁磁石21と回転軸10との間のトルク伝達力が低下するのを抑制することが可能となる。
 なお、ここでは、ロータ20が内側リング部22を備える場合について説明したが、例えば、内側リング部22のキー溝22Kを回転軸10に形成して内側リング部22を省略してもよい。
[ステータ30]
 次に、図4、図5および図6を参照して、ステータ30について説明する。
 ステータ30は、図4に示すように、周方向Dcに1/2に分割された第1コイルセグメント32Aと第2コイルセグメント32Bを備える電機子コイル32を主たる構成要素とする。図4は、第1コイルセグメント32Aと第2コイルセグメント32Bが分割されたものであることを明確に示すために両者を相当の距離だけ離して示しているが、実際には適切な隙間を空けて設けられる。隙間は、電機子コイル32を冷却する冷媒の流路となって、電機子コイル32の冷却を促進する。
 本開示において、セグメント(segment)とは、一つのものを分割した一部分を意味する。電機子コイル32と第1コイルセグメント32Aおよび第2コイルセグメント32Bとを例にすると、電機子コイル32が「一つのもの」に該当し、第1コイルセグメント32Aおよび第2コイルセグメント32Bのそれぞれが「一つのものを分割した一部分」に該当する。ケース40におけるセグメントも同様である。
 交流の電力で駆動する回転電機100の電機子コイル32は、三相分の第1コイル32U、第2コイル32V、第3コイル32Wを備えている。これら三相分の第1コイル32U、第2コイル32V、第3コイル32Wは、第1コイルセグメント32Aに属するコイル要素32UA、32VA、32WAと、第2コイルセグメント32Bに属するコイル要素32UB、32VB、32WBと、を備える。なお、以下の説明において、コイル32U、32V、32Wの相を区別する必要のない場合には、単に電機子コイル32と総称する場合がある。また、コイル要素32UA、32VA、32WAとコイル要素32UB、32VB、32WBとを区別する必要がない場合には、コイル32U、32V、32Wと称する場合がある。
 コイル32U、32V、32Wは、導電性の優れた金属材料、例えば銅、銅合金などによってそれぞれ同一形状に形成されている。これら三相分のコイル32U、32V、32Wは、電機子コイル32において、軸線方向Da(図4における紙面表裏方向)で重なるように配置されている。これら三相分のコイル32U、32V、32Wは、軸線aの回りの位相が互いに異なっている。この実施形態においては、それぞれ30度ずつ位相が異なっている。なお、コイル32U、32V、32Wのそれぞれの表面には、絶縁性の被膜が形成され、コイル32U、32V、32Wは互いに電気的に絶縁されている。
 コイル要素32UAとコイル要素32UBの両端は電気的に接続され、一方端、例えば、図中右側は端子などを介して後述する電力変換器200のU相に接続される。コイル要素32VAとコイル要素32VB、コイル要素32WAとコイル要素32WBについても同様である。
 図5に示すように、一相分の電機子コイル32は、軸線aを中心とした径方向外側Droに突出するように形成された四つの巻回部33を備えている。これら四つの巻回部33は、軸線aを中心とした周方向Dcで、180度毎に設けられている。
 電機子コイル32は、内側コイルエンド34と、外側コイルエンド35と、コイルスロット36と、を備えている。
 内側コイルエンド34は、周方向Dcに延びている。内側コイルエンド34は、電機子コイル32における軸線aに近い位置に配置されている。この実施形態における内側コイルエンド34は、四つ設けられ、周方向Dcに等間隔で配置されている。この実施形態で例示する内側コイルエンド34は、軸線方向Daから見て、径方向内側Driに向かって凸となる曲線状に形成されている。内側コイルエンド34は、内側コイルエンド34の延びる方向に垂直な断面が矩形状に形成されている。
 外側コイルエンド35は、内側コイルエンド34よりも径方向外側Droに配置されている。外側コイルエンド35は、周方向Dcに延びている。この実施形態における外側コイルエンド35は、四つ設けられ、周方向Dcに等間隔で配置されている。外側コイルエンド35の周方向の一端部35Aは、径方向外側Droから見て、内側コイルエンド34の周方向の他端部34Bと重なるように配置されている。
 同様に、外側コイルエンド35の周方向の他端部35Bは、径方向外側Droから見て、内側コイルエンド34の周方向の一端部34Aと重なるように配置されている。この実施形態で例示する外側コイルエンド35は、軸線方向Daから見て、周方向Dcの中央部に角部35Cが配置されたL字状に形成されている。また、外側コイルエンド35は、内側コイルエンド34と同様に、外側コイルエンド35の延びる方向に対して垂直な断面が矩形状になっている。なお、外側コイルエンド35の断面形状は上記形状に限られない。
 コイルスロット36は、径方向Drに延びて内側コイルエンド34の一端部34Aと、外側コイルエンド35の他端部35Bと、を電気的に接続するとともに、内側コイルエンド34の他端部34Bと、外側コイルエンド35の一端部35Aと、を電気的に接続する。この第一実施形態におけるコイルスロット36は、径方向Drに直線状に延びている。
 図6は、この発明の第一実施形態におけるコイルの一つの巻回部33およびその近傍を示す斜視図である。
 図6に示すように、内側コイルエンド34は、軸線方向Daから見て、軸線方向Daで隣接する他相の電機子コイル32の内側コイルエンド34と重なる位置(図4参照)に、内側切欠き部37Aおよび内側切欠き部37Bを備えている。ここで、他相の電機子コイル32とは、図6に示す電機子コイル32がコイル32Vの場合、コイル32Uおよびコイル32W(図4参照)が相当する。
 内側切欠き部37A、37Bは、他相の電機子コイル32の内側コイルエンド34を軸線方向Daから収容する。この実施形態で例示する内側切欠き部37A、37Bは、他相の電機子コイル32の内側コイルエンド34の幅よりも僅かに大きい幅を有した角溝状に形成されている。内側切欠き部37A、37Bの深さ寸法d1は、内側コイルエンド34のうち内側切欠き部37A、37Bが形成されていない箇所における軸線方向Daの寸法w1の半分以上になっている。この実施形態では、内側切欠き部37A、37Bの深さ寸法d1が軸線方向Daの寸法w1の半分の場合を例示している。
 外側コイルエンド35は、内側コイルエンド34と同様に、軸線方向Daから見て、軸線方向Daで隣接する他相の電機子コイル32の外側コイルエンド35と重なる位置(図4参照)に、外側切欠き部38Aおよび外側切欠き部38Bを備えている。外側切欠き部38A、38Bは、他相の電機子コイル32の外側コイルエンド35を軸線方向Daから収容する。この実施形態で例示する外側切欠き部38A、38Bも、内側切欠き部37A、37Bと同様に、他相の電機子コイル32の外側コイルエンド35の幅よりも僅かに大きい幅を有した角溝状に形成されている。外側切欠き部の深さ寸法d2は、内側コイルエンド34のうち内側切欠き部37A、37Bが形成されていない箇所における軸線方向Daの寸法w2の半分以上になっている。この実施形態では、外側切欠き部の深さ寸法d2が軸線方向Daの寸法w2の半分の場合であり、且つ、寸法w1と寸法w2が等しい場合を例示している。
 例えば、コイル32Vの巻回部33の場合、一つの巻回部33は、周方向第一側Dc1に、コイル32Uの内側コイルエンド34を収容する内側切欠き部37Aと、U相コイルの外側コイルエンド35を収容する外側切欠き部38Aと、を備えている。その一方で、周方向第二側Dc2に、コイル32Wの内側コイルエンド34を収容する内側切欠き部37Bと、コイル32Wの外側コイルエンド35を収容する外側切欠き部38Bと、を備えている。つまり、電機子コイル32の一つの巻回部33には、内側コイルエンド34と外側コイルエンド35とが二つずつ形成されている。二つの内側切欠き部37A、37Bは、それぞれ軸線方向Daで互いに反対側に開口するように形成され、同様に、二つの外側切欠き部38A、38Bは、それぞれ軸線方向Daで互いに反対側に開口するように形成されている。
 したがって、コイル32U、コイル32Vおよびコイル32Wをそれぞれ軸線方向Daで重ねることで、隣接する電機子コイル32の内側切欠き部37A、37B同士および外側切欠き部38A、38B同士が向かい合って互いを収容し合う状態になる。そのため、コイル32U、32V、32Wを重ねたコイル組立体であるステータ30の軸線方向Daの寸法を、一つの電機子コイル32における軸線方向Daの寸法程度に短くすることができる。
 コイルスロット36は、複数の積層板部39を備えている。積層板部39は、軸線方向Daと交差する方向に複数積層されている。積層板部39は、外側コイルエンド35や内側コイルエンド34と同じ銅などの金属によって形成されている。これら積層板部39は、コイルスロット36を流れる電流の周波数に対する表皮深さよりも積層される方向(以下、単に積層方向と称する)の厚さが小さい。例えば、表皮深さdは、d=(2ρ/ωμ)1/2で求めることができる。ここで、ωは角速度、ρは導電率、μは透磁率である。
 この第一実施形態における積層板部39は、幅寸法および厚さが一定な帯状に形成され
ている。
 上述したステータ30は、鉄心等のコアを有していないコアレス型である。電機子コイル32を形成する銅の透磁率は、空気の透磁率と同等である。そのため、図4のように配置された電機子コイル32のコイルスロット36は、軸線方向Daで隣接する他相の電機子コイル32によって発生した磁束が鎖交し易い。磁束が鎖交することによって生じる渦電流の大きさは、板厚に比例するので、上記のように表皮深さdよりも厚さの小さい積層板部39を複数積層することで、鎖交磁束により生じる渦電流を小さくすることができる。この実施形態で例示する積層板部39は、コイルスロット36の延びる方向である径方向Drに延びている場合を例示している。しかし、積層板部39の延びる方向は、磁束が鎖交する軸線方向Daと交差する方向であればよい。
[ケース40]
 ケース40は、図1に示すように、ロータ20およびステータ30を収容するとともに、回転軸10を回転可能に支持する。
 本実施形態に係るケース40は、図1および図8に示すように、鉛直方向Vに二つに分割される第1ケースセグメント40Aと第2ケースセグメント40Bを備える。第1ケースセグメント40Aは鉛直方向Vの下側に配置され、第2ケースセグメント40Bは鉛直方向Vの上側に配置され、第1ケースセグメント40Aと第2ケースセグメント40Bとがそれぞれの開口42A,42Bを突き合わせることで、収容室45が形成される。収容室45には、回転軸10、ロータ20およびステータ30が収容される。
 ケース40は、軸線方向Daの両端部に軸孔46,47が設けられており、回転軸10はこの軸孔46,47に挿入された状態で、軸受49により支持される。軸受49は、第1ケースセグメント40Aと第2ケースセグメント40Bの間で支持されている。
[回転電機システム1]
 本実施形態に係る回転電機システム1は、図7に示すように、電動機として機能する回転電機100と、外部電源から供給される電力を変換して回転電機100に供給する電力変換器200と、を備えている。図7において、回転電機100のステータ30は記載が省略されている。
[電力変換器200]
 電力変換器200は、複数のコンバータ71と、複数のインバータ72と、を備える。コンバータ71が外部の交流電源からの交流電流を直流電流に変換し、コンバータ71から受ける直流電流をインバータ72が交流電流に変換して、回転電機100に供給する。
 コンバータ71は、複数段設けられたステータ30の各電機子コイル32にそれぞれが接続されている。これらコンバータ71は、一例として、一つのステータ30に対して三つずつ設けられており、交流電源のU相、V相、32相からそれぞれ供給される交流電力を直流電力に変換する。なお、コンバータ71としては、ダイオードを用いる整流回路や、スイッチング素子によるブリッジ回路を用いることができる。
 インバータ72は、複数のコンバータ71のそれぞれとステータ30の各電機子コイル32の間に接続されている。つまり、一つのコンバータ71に対して一つのインバータ72が接続されている。インバータ72は、コンバータ71の直流出力を交流変換する。これら複数のインバータ72のうち、同相の交流出力を行う複数のインバータ72の出力端子は、それぞれ直列接続されている。より具体的には、U相の交流出力を行う複数のインバータ72Uの出力端子がそれぞれ直列接続され、V相の交流出力を行う複数のインバータ72Vの出力端子がそれぞれ直列接続され、W相の交流出力を行う複数のインバータ72Wの出力端子がそれぞれ直列接続されている。上述したインバータ72Uが直列接続されたU相の電力線UL、インバータ72Vが直列接続されたV相の電力線VL、および、インバータ72Wが直列接続されたW相の電力線WLは、それぞれ中性点で接続されたY結線となっている場合を例示している。しかし、Y結線に限られるものではなく、他の結線形態であってもよい。
 なお、コンバータ71やインバータ72の設置数は、上述した設置数に限られず、コンバータ71やインバータ72の定格電流が小さい場合などには、複数のコンバータ71やインバータ72を並列に接続して用いるようにしてもよい。
[回転電機100の製造方法]
 次に、回転電機100の製造手順を図8から図11を参照して説明する。
 回転電機100の要素が図8に分解して示されているが、これらの要素を順に組み付けることで、回転電機100が製造される。なお、ロータ20は予め回転軸10に組付けられているものとするが、実際には回転軸10にロータ20を組付ける手順が事前に行われる。
 始めに、図9に示すように、第1ケースセグメント40Aにステータ30の第1コイルセグメント32Aを取り付ける。ロータ20が配置される軸線方向Daの間隔を空けて、所定数の第1コイルセグメント32Aが取り付けられる。第1コイルセグメント32Aは、例えば図示を省略するモールドを介して第1ケースセグメント40Aの内周面に固定される。第2コイルセグメント32Bと第2ケースセグメント40Bの固定についても同様である。
 なお、図示を省略するが、第2ケースセグメント40Bについて、第2コイルセグメント32Bを所定位置に取り付けておく。
 次に、図10に示すように、複数のロータ20が組み付けられた回転軸10を第1ケースセグメント40Aに支持させる。回転軸10には軸線方向Daの両端に軸受49,49が取り付けられており、軸受49,49を第1ケースセグメント40Aの軸線方向Daの両端に支持されるように、回転軸10を第1ケースセグメント40Aに載せる。回転軸10に支持された複数のロータ20は、それぞれが対応するステータ30に対向して配置される。
 回転軸10およびロータ20を第1ケースセグメント40Aに載せた後に、回転軸10を含めたロータ20のバランスの調整を行うことができる。バランスの調整作業は、ロータ20を回転軸10とともに回転させてバランス状態を把握してから行われる。バランスの調整作業は、公知の手段を採用できる。
 次に、図11に示すように、第2コイルセグメント32Bが取り付けられている第2ケースセグメント40Bを、回転軸10が支持されている第1ケースセグメント40Aに載せる。図示を省略するが、第1ケースセグメント40Aと第2ケースセグメント40Bとは相対的な移動ができないように、互いに固定される。
 以上の手順を経ることにより、回転電機100を得ることができる。
[効果]
 次に、回転電機100が奏する効果を説明する。
 回転電機100は、ステータ30を上下に分割される第1コイルセグメント32Aと第2コイルセグメント32Bとから構成するとともに、ケース40を上下に分割される第1ケースセグメント40Aと第2ケースセグメント40Bとから構成する。したがって、図10に示すように、ステータ30の第1コイルセグメント32Aがすでに固定された第1ケースセグメント40Aに、回転軸10とロータ20が一体となったロータ組立体25を設置できる。
 第1ケースセグメント40Aに載せられた状態のロータ組立体25は、回転体としてのバランスを欠いていることがある。高速で回転されるロータ組立体25は、バランスを欠いていると、振動が顕著になる。したがって、ロータ組立体25についてバランスの調整をする必要があるが、本実施形態においては、回転軸10と複数段のロータ20が一体となったロータ組立体25が第1ケースセグメント40Aに載せられているので、ロータ組立体25の全体についてバランスの調整を容易に行うことができる。
〔第二実施形態〕
 次に、第二実施形態に係る回転電機300について、図12および図13を参照して説明する。回転電機300は、ステータ30を構成する電機子コイル32の温度上昇を抑制できる機能を備える。
[構成]
 回転電機300は、ケース40の周囲を覆う外ケース60が設けられる。以下、ケース40は、外ケース60との関係を明確にするために、内ケース40と表記する。外ケース60は、第1内ケースセグメント40Aを覆い鉛直方向の下側に設けられる第1外ケースセグメント60Aと、第2内ケースセグメント40Bを覆い鉛直方向の上側に設けられる第2外ケースセグメント60Bと、を備えている。内ケース40と外ケース60の間には、所定の空隙が設けられている。
 外ケース60には、図示を省略する供給源から供給される冷却媒体CMを外ケース60の内部に導く外導入口62と、外ケース60および内ケース40を通過して冷却媒体CMを外部に向けて排出する外排出口64と、を備える。また、内ケース40には、冷却媒体CMが導入される内導入口52と、冷却媒体CMが排出される内排出口54と、を備える。図13に示すように、対応する外導入口62と内導入口52は鉛直方向Vおよび水平方向Hが一致する位置に設けられ、かつ、外排出口64と内排出口54も鉛直方向Vおよび水平方向Hが一致する位置に設けられる。図12において、外導入口62、内導入口52、外排出口64および内排出口54が設けられる位置を図12に破線で示すが、水平方向Hの複数個所に内導入口52、外排出口64および内排出口54が設けられている。本実施形態においては、冷却の対象である電機子コイル32に対応して外導入口62などが設けられている。
 回転電機300は、その動作中において、ステータ30の電機子コイル32に冷却媒体CMを吹き付けて、電機子コイル32の温度上昇を抑制することができる。冷却媒体CMの種類はその目的を果たすことができる限り任意であり、常温または常温以下に冷却されたガス、例えば空気を用いることができる。
[動作]
 供給源から供給された冷却媒体CMは、外導入口62から外ケース60の内部に導入され、さらに、内導入口52から外ケース60の内部に導入され、電機子コイル32の冷却に供される。電機子コイル32の冷却に供された冷却媒体CMは、外ケース60の内部から内排出口54および外ケース60の外排出口64を通って外ケース60の外部に排出される。排出された冷却媒体CMは、例えば空気の場合には大気中に放出することができる。または、外排出口64から排出された冷却媒体CMを回収して、外導入口62から外ケース60の内部に導入する、冷却媒体CMの循環経路を設けることもできる。
[効果]
 回転電機300によれば、第1コイルセグメント32Aと第2コイルセグメント32Bの間の隙間を介して冷却がしにくい電機子コイル32の内径側に冷媒を流すことにより、
電機子コイル32の温度上昇を抑制できる。特に、電機子コイル32は、コアレス構造であるために、電機子コイル32の内部の空隙に冷媒が入り込むので高い冷却能力が得られる一方、空隙があってもトルク低下の影響はほとんどない。
 以上の実施形態に記載の回転電機は、以下のように把握される。
[第1の態様に係る回転電機]
 第1の態様に係るアキシャルギャップ型コアレスの回転電機100,300は、ロータ20、ステータ30およびケース40を備える。
 ロータ20は、複数の界磁磁石21が軸線a方向に間隔を隔てて回転軸10に固定される。ステータ30は、界磁磁石21と対向して配置される複数の電機子コイル32を有する。ケース40は、ロータ20および複数のステータ30を収容し、かつ、回転軸10を回転可能に支持する。
 本開示において、ステータ30の電機子コイル32は、第1コイルセグメント32Aと、第1コイルセグメント32Aと回転軸10の径方向に対向して配置される第2コイルセグメント32Bと、を有する。
 本開示において、ケース40は、第1ケースセグメント40Aと、第1ケースセグメントと回転軸の径方向に対向して配置される第2ケースセグメント40Bと、を有する。
[第1の態様に係る回転電機の作用・効果]
 第1の態様に係る回転電機100,300によれば、ケース40が第1ケースセグメント40Aと第2ケースセグメント40Bに分割され、かつ、ステータ30の電機子コイル32が第1コイルセグメント32Aと第2コイルセグメント32Bに分割される。これにより、複数の第1コイルセグメント32Aが所定位置に配置された第1ケースセグメント40Aに、複数の界磁磁石21が回転軸10に取り付けられたロータ20を一体として配置できる。したがって、第1ケースセグメント40Aに配置されたロータ20について、一体としてバランスの調整ができる。これにより、複数段のロータ20とステータ30の組み合わせを備える回転電機100,300において、ロータ20のアンバランスによる振動を抑制できる。
[第2の態様に係る回転電機]
 第2の態様に係る回転電機100,300において、好ましくは、第1コイルセグメント32Aと第2コイルセグメント32Bは、電機子コイル32の周期の1/2ずつを担う。
[第2の態様に係る回転電機の作用・効果]
 第2の態様に係る回転電機100,300によれば、第1コイルセグメント32Aと第2コイルセグメント32Bが同じ形状、寸法にできる。したがって、電機子コイル32の周方向に均一な磁界を発生させることができるので、ロータ20の回転を安定させることができる。
[第3の態様に係る回転電機]
 第3の態様に係る回転電機100,300の電機子コイル32は、回転軸10軸線aの回りの位相が互いに異なる第1コイル32U、第2コイル32Vおよび第3コイル32Wを有する。
 第3の態様に係る第1コイルセグメント32Aは、第1コイル32Uの一部をなす第1Aコイル要素と、第2コイル32Vの一部をなす第1Bコイル要素と、第3コイル32Wの一部をなす第1Cコイル要素と、を備える。また、第3の態様に係る第2コイルセグメントは、第1コイル32Uの他部をなす第1aコイル要素と、第2コイル32Vの他部をなす第1bコイル要素と、第3コイル32Wの他部をなす第1cコイル要素と、を備える。
[第3の態様に係る回転電機の作用・効果]
 第3の態様に係る回転電機100,300によれば、3相交流型の回転電機に適用される。
[第4の態様に係る回転電機]
 第4の態様に係る回転電機100,300において、好ましくは、第1コイルセグメント32Aおよび第2コイルセグメント32Bは、鉛直方向に分割される。
[第4の態様に係る回転電機の作用・効果]
 第4の態様に係る回転電機100,300によれば、第1コイルセグメント32Aを第1ケースセグメント40Aに設置し、第2コイルセグメント32Bを第2ケースセグメント40Bに設置する作業が容易である。
[第5の態様に係る回転電機]
 第5の態様に係る回転電機100,300によれば、好ましくは、第1ケースセグメント40Aと第2ケースセグメント40Bは、鉛直方向に分割される。
[第5の態様に係る回転電機の作用・効果]
 第5の態様に係る回転電機100,300によれば、第1ケースセグメント40Aにロータ20を設置する作業が容易である。
[第6の態様に係る回転電機]
 第6の態様に係る回転電機100,300によれば、好ましくは、ケースの中に冷却媒体を供給する冷却機構を備える。
[第6の態様に係る回転電機の作用・効果]
 第6の態様に係る回転電機100,300によれば、電機子コイル32を効果的に冷却できる。
 以上の実施形態に記載の回転電機の製造方法は、以下のように把握される。
[第1の態様に係る回転電機の製造方法]
 本開示は、上述したロータ、ステータおよびケースを備えるアキシャルギャップ型コアレス回転電機の製造方法を提供する。この製造方法は、以下の第1ステップ、第2ステップおよび第3ステップを備える。
 第1ステップ:複数の第1コイルセグメントが所定位置に配置された第1ケースセグメントを用意する。
 第2ステップ:複数の界磁磁石が回転軸に取り付けられたロータを、第1ケースセグメントの所定位置に配置する。
 第3ステップ:複数の第2コイルセグメントが所定位置に配置された第2ケースセグメントを第1ケースセグメントに突き合わせる。
 本開示に係る製造方法おいて、ケースは、第1ケースセグメントと第2ケースセグメントを含み、電機子コイルは、第1コイルセグメントと第2コイルセグメントを含む。
[第1の態様に係る回転電機の製造方法の作用・効果]
 第1の態様に係る回転電機の製造方法によれば、ケース40が第1ケースセグメント40Aと第2ケースセグメント40Bに分割され、かつ、ステータ30の電機子コイル32が第1コイルセグメント32Aと第2コイルセグメント32Bに分割される。これにより、複数の第1コイルセグメント32Aが所定位置に配置された第1ケースセグメント40Aに、複数の界磁磁石21が回転軸10に取り付けられたロータ20を一体として配置できる。したがって、第1ケースセグメント40Aに配置されたロータ20について、一体としてバランスの調整ができる。これにより、複数段のロータ20とステータ30の組み合わせを備える回転電機100,300において、ロータ20のアンバランスによる振動を抑制できる。
[第2の態様に係る回転電機の製造方法]
 第1の態様に係る回転電機の製造方法によれば、好ましくは、第2ステップと第3ステップの間に、ロータのバランス調整が行われる。
[第2の態様に係る回転電機の製造方法の作用・効果]
 第2の態様に係る回転電機の製造方法によれば、複数段のロータ20とステータ30の組み合わせを備える回転電機100,300において、ロータ20のアンバランスによる振動を容易に抑制できる。
[付記]
 上記以外にも、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
 例えば、実施形態においては、ケース40は鉛直方向Vに第1ケースセグメント40Aと第2ケースセグメント40Bに分割される最も好ましい例を示した。しかし、本開示においては、ロータ20のバランスを一体として調整できる限り、ケース40を水平方向Hに分割することもできる。この場合、第1ケースセグメント40Aと第2ケースセグメント40Bとを組み付けるまでの間、他の部材により回転軸10を含む複数段のロータ20を支持しておけばよい。
 区部が鉛直方向Vに限らないのは、ケース40だけではなく電機子コイル32についても当てはまる。つまり、実施形態においては、ケース40が鉛直方向Vに分割されているのに対応して、電機子コイル32についても鉛直方向Vに分割されているが、例えばケース40が水平方向Hに分割されるのであれば、これに対応して電機子コイル32を水平方向Hに分割できる。
 また、実施形態で示した電機子コイル32は好ましい形態である。しかし、二つに分割されたとしても、ステータとして磁界を発生できる限り本開示に適用される電機子コイルに制限はない。
1   回転電機システム
10  回転軸
11  外周面
13  凸部
20  ロータ
21  界磁磁石
21A 磁石ブロック
21I 内周面
22  内側リング部
22A 第1ブロック
22K キー溝
23  トルク伝達部
23C 接触面
23K キー
23O 外側面
23S バネ
24  外側リング部
25  ロータ組立体
30  ステータ
32  電機子コイル
32A 第1コイルセグメント
32B 第2コイルセグメント
32U 第1コイル
32UA コイル要素(第1Aコイル要素)
32UB コイル要素(第1aコイル要素)
32V 第2コイル
32VA コイル要素(第1Bコイル要素)
32VB コイル要素(第1bコイル要素)
32W 第3コイル
32WA コイル要素(第1Cコイル要素)
32WB コイル要素(第1cコイル要素)
33  巻回部
34  内側コイルエンド
35  外側コイルエンド
35C 角部
36  コイルスロット
37A,37B 内側切欠き部
38A,38B 外側切欠き部
39  積層板部
40  ケース
40A 第1ケースセグメント
40B 第2ケースセグメント
42A,42B 開口
45  収容室
46,47 軸孔
49  軸受
52  内導入口
54  内排出口
60  外ケース
60A 第1外ケースセグメント
60B 第2外ケースセグメント
62  外導入口
64 外排出口
71  コンバータ
72,72U,72V,72W インバータ
100 回転電機
200 電力変換器
300 回転電機
UL,VL,WL 電力線
CM 冷却媒体

Claims (8)

  1.  複数の界磁磁石が軸線方向に間隔を隔てて回転軸に固定されるロータと、
     前記界磁磁石と対向して配置される複数の電機子コイルを有するステータと、
     前記ロータおよび複数の前記ステータを収容し、かつ、前記回転軸を回転可能に支持するケースと、を備え、
     前記ステータの前記電機子コイルは、
     第1コイルセグメントと、前記第1コイルセグメントに対向して配置される第2コイルセグメントと、を有し、
     前記ケースは、
     第1ケースセグメントと、前記第1ケースセグメントに対向して配置される第2ケースセグメントと、を有する、
    アキシャルギャップ型でコアレスの回転電機。
  2.  前記第1コイルセグメントと前記第2コイルセグメントは、
     前記電機子コイルの周期の1/2ずつを担う、
    請求項1に記載の回転電機。
  3.  前記電機子コイルは、
     前記回転軸の軸線回りの位相が互いに異なる第1コイル、第2コイルおよび第3コイルを有し、
     前記第1コイルセグメントは、
     前記第1コイルの一部をなす第1Aコイル要素と、前記第2コイルの一部をなす第1Bコイル要素と、前記第3コイルの一部をなす第1Cコイル要素と、を備え、
     前記第2コイルセグメントは、
     前記第1コイルの他部をなす第1aコイル要素と、前記第2コイルの他部をなす第1bコイル要素と、前記第3コイルの他部をなす第1cコイル要素と、を備える、
    請求項1または請求項2に記載の回転電機。
  4.  前記第1コイルセグメントおよび前記第2コイルセグメントは、
     鉛直方向に分割される、
    請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の回転電機。
  5.  前記第1ケースセグメントと前記第2ケースセグメントは、
     鉛直方向に分割される、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の回転電機。
  6.  前記ケースの中に冷却媒体を供給する冷却機構を備える、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の回転電機。
  7.  複数の界磁磁石が軸線方向に間隔を隔てて回転軸に設けられるロータと、
     前記界磁磁石と対向して配置される複数の電機子コイルを有するステータと、
     前記ロータおよび複数の前記ステータを収容し、かつ、前記回転軸を回転可能に支持するケースと、を備えるアキシャルギャップ型でコアレスの回転電機の製造方法であって、
     複数の第1コイルセグメントが所定位置に配置された第1ケースセグメントを用意する第1ステップと、
     複数の前記界磁磁石が前記回転軸に取り付けられた前記ロータを、前記第1ケースセグメントの所定位置に配置する第2ステップと、
     複数の第2コイルセグメントが所定位置に配置された第2ケースセグメントを前記第1ケースセグメントに突き合わせる第3ステップと、を備え、
     前記ケースは、前記第1ケースセグメントと前記第2ケースセグメントを含み、
     前記電機子コイルは、前記第1コイルセグメントと前記第2コイルセグメントを含む、回転電機の製造方法。
  8.  前記第2ステップと前記第3ステップの間に、
     前記ロータのバランス調整が行われる、
    請求項7に記載の回転電機の製造方法。
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