WO2022004560A1 - 車載端末、制御装置、制御方法、および制御プログラム - Google Patents

Abstract

車載端末（１）は、アプリケーションをインストールされた携帯端末（２００）が接続される複数の通信部（３０，４０，５０，６０）を備える。車載端末（１）は、各通信部における携帯端末（２００）との接続状態、および携帯端末との連携により実行可能なアプリケーションを特定する通信制御部（１１０）を備える。車載端末（１）は、接続状態を示す通信経路画像、および連携により実行可能なアプリケーションを示すアプリ画像を表示させる表示制御部（１３０）を備える。

Description

車載端末、制御装置、制御方法、および制御プログラム 関連出願の相互参照

　この出願は、２０２０年７月２日に日本に出願された特許出願第２０２０－１１５０３７号を基礎としており、基礎の出願の内容を、全体的に、参照により援用している。

　この明細書における開示は、車載端末、制御装置、制御方法、および制御プログラムに関する。

　特許文献１には、車載装置と携帯端末とでアプリケーションを連携して実行する技術が開示されている。この技術では、連携中のアプリケーションに対応するウインドウが車載装置に表示されていた場合、バックグラウンドにて実行される他のアプリケーションに対応するウインドウが、携帯端末にて表示される。

特開２０１２－２４７８９８号公報

　ところで、複数の携帯端末が車載端末に接続される場合が考えられる。この場合、それぞれの携帯端末にインストールされたアプリケーションのうち、いずれのアプリケーションが車載端末との連携により実行されるのかを、ユーザが判別できない虞がある。特許文献１には、複数の携帯端末と接続された場合のアプリケーションの連携状態を判別可能にする技術は開示されていない。

　開示される目的は、複数の携帯端末と接続された場合のアプリケーションの連携状態を判別可能とする車載端末、制御装置、制御方法、および制御プログラムを提供することである。

　この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。また、請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、技術的範囲を限定するものではない。

　開示された車載端末のひとつは、アプリケーションをインストールされた携帯端末が接続される複数の通信部を備える車載端末であって、各通信部における携帯端末との接続状態、および携帯端末との連携により実行可能なアプリケーションを特定する特定部と、接続状態を示す接続コンテンツ、および連携により実行可能なアプリケーションを示すアプリコンテンツを表示させる表示制御部と、を備える。

　開示された制御装置のひとつは、アプリケーションをインストールされた携帯端末が接続される複数の通信部を備えた車載端末を制御する制御装置であって、各通信部における携帯端末との接続状態、および携帯端末と車載端末とが連携する連携モードにより実行可能なアプリケーションを特定する特定部と、接続状態を示す接続コンテンツ、および連携モードにより実行可能なアプリケーションを示すアプリコンテンツを表示させる表示制御部と、を備える。

　開示された制御方法のひとつは、携帯端末が接続される複数の通信部を備え、携帯端末にインストールされたアプリケーションを携帯端末との連携により実行する連携モードを実行可能な車載端末を制御するために、プロセッサにより実行される制御方法であって、各通信部における携帯端末との接続状態、および連携モードにより実行可能なアプリケーションを特定する特定プロセスと、接続状態を示す接続コンテンツ、および連携モードにより実行可能なアプリケーションを示すアプリコンテンツを表示させる表示制御プロセスと、を含む。

　開示された制御プログラムのひとつは、携帯端末が接続される複数の通信部を備え、携帯端末にインストールされたアプリケーションを携帯端末との連携により実行する連携モードを実行可能な車載端末を制御するために、記憶媒体に格納され、プロセッサに実行させる命令を含む制御プログラムであって、命令は、各通信部における携帯端末との接続状態、および連携モードにより実行可能なアプリケーションを特定させる特定プロセスと、接続状態を示す接続コンテンツ、および連携モードにより実行可能なアプリケーションを示すアプリコンテンツを表示させる表示制御プロセスと、を含む。

　これらの開示によれば、各通信部における携帯端末との接続状態が接続コンテンツにより示され、携帯端末との連携により実行可能なアプリケーションが、アプリコンテンツにより示される。故に、ユーザは、これらのコンテンツを視認することで、車載端末と接続された携帯端末および連携により実行可能なアプリケーションを把握し得る。以上により、複数の携帯端末と接続された場合のアプリケーションの連携状態を判別可能とする表示制御装置、表示制御方法、および表示制御プログラムが提供され得る。

車載端末の構成を示す概略図である。 車載端末における表示の一例を示す図である。 車載端末における表示の一例を示す図である。 車載端末における表示の一例を示す図である。 制御装置が実行する制御方法の一例を示すフローチャートである。 制御装置が実行する制御方法の一例を示すフローチャートである。 他の実施形態における表示の一例を示す図である。

　（第１実施形態）
　第１実施形態の車載端末１について、図１～図６を参照しながら説明する。車載端末１は、アプリケーションの実行することでユーザに対して種々のサービスを提供可能な車載機器である。車載端末１は、例えばカーナビゲーション装置により提供される。

　車載端末１は、表示部１０、入力部２０、第１ＵＳＢ通信部３０、第２ＵＳＢ通信部４０、ＢＴ通信部５０、ＷＦ通信部６０、および制御装置１００を備えている。

　表示部１０は、画像、文字および映像等を表示可能なディスプレイであり、後述のコンテンツを表示する。

　入力部２０は、ユーザによる操作を受け付ける入力インターフェースである。入力部２０は、表示部１０に重畳されるタッチパネルまたは表示部１０の周辺に配置された物理スイッチ等により提供される。入力部２０は、受け付けた操作の情報を制御装置１００へと逐次提供する。

　第１ＵＳＢ通信部３０、第２ＵＳＢ通信部４０、ＢＴ通信部５０、およびＷＦ通信部６０は、車載端末１に設けられた複数の通信部である。各通信部は、規定された通信方式により携帯端末２００と接続可能である。第１ＵＳＢ通信部３０および第２ＵＳＢ通信部４０は、ＵＳＢ接続による有線通信（ＵＳＢ通信）により、携帯端末２００と通信する。ＢＴ通信部５０は、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）に従った無線通信（ＢＴ通信）により、携帯端末２００と通信する。なお、本実施形態のＢＴ通信部５０は、同時に２台までの携帯端末２００と通信可能であるとする。ＷＦ通信部６０は、Ｗｉ－Ｆｉ（登録商標）に従った無線通信（Ｗｉ－Ｆｉ通信）により、携帯端末２００と通信する。

　各通信部と接続される携帯端末２００は、ＵＳＢ通信、ＢＴ通信、Ｗｉ－Ｆｉ通信等の所定の通信方式により、各部と通信可能である。携帯端末２００には、アプリケーションがインストールされている。携帯端末２００にインストールされたアプリケーションは、携帯端末２００のみ、または携帯端末２００と車載端末１との連携により、実行される。

　制御装置１００は、上述の各通信部および入力部２０からの情報に基づき、ユーザに対する情報の表示を制御する。制御装置１００は、メモリ１０１、プロセッサ１０２、入出力インターフェース、およびこれらを接続するバス等を備えたコンピュータを主体として含む構成である。プロセッサ１０２は、演算処理のためのハードウェアである。プロセッサ１０２は、例えばＣＰＵ（Central Processing Unit）、ＧＰＵ（Graphics Processing Unit）およびＲＩＳＣ（Reduced Instruction Set Computer）－ＣＰＵ等のうち、少なくとも一種類をコアとして含む。

　メモリ１０１は、コンピュータにより読み取り可能なプログラムおよびデータ等を非一時的に格納または記憶する、例えば半導体メモリ、磁気媒体および光学媒体等のうち、少なくとも一種類の非遷移的実体的記憶媒体（non-transitory tangible storage medium）である。メモリ１０１は、後述の表示制御プログラム等、プロセッサ１０２によって実行される種々のプログラムを格納している。

　プロセッサ１０２は、メモリ１０１に格納された表示制御プログラムに含まれる複数の命令を、実行する。これにより制御装置１００は、ユーザに対する情報の表示を制御するための機能部を、複数構築する。このように制御装置１００では、メモリ１０１に格納されたプログラムが複数の命令をプロセッサ１０２に実行させることで、複数の機能部が構築される。具体的に、制御装置１００には、図１に示すように、通信制御部１１０、アプリ実行部１２０、および表示制御部１３０等の機能部が構築される。

　通信制御部１１０は、通信部を介した携帯端末２００との通信を制御する。具体的には、通信制御部１１０は、携帯端末２００との間で通信部に対応した接続方式の初期通信を実行し、接続を確立する。通信制御部１１０は、携帯端末２００との接続を確立すると、当該携帯端末２００が接続された通信部に関する情報を、表示制御部１３０へと提供する。

　また、通信制御部１１０は、接続された携帯端末２００にインストールされたアプリケーションのうち、車載端末１と携帯端末２００との連携サービス（連携モード）に対応したアプリケーションとの通信経路を確立する。連携サービスには、例えば、車載端末１でのアプリケーションの関連表示、車載端末１からのアプリケーションの操作受付等が含まれていてよい。通信制御部１１０は、通信経路の確立に成功したアプリケーションが存在すると、当該アプリケーションが携帯端末２００にインストール済みであり且つ起動中であると判断する。

　なお、通信制御部１１０は、１つの携帯端末２００が複数の通信部と同時に接続されている場合、アプリケーションにて規定された通信経路を確立する。例えば、特定のアプリケーションにてＵＳＢ接続を優先する設定がなされていた場合、通信制御部１１０は、当該アプリケーションに関してＵＳＢ通信部を介した通信経路を確立する。

　通信制御部１１０は、通信経路の確立に成功したアプリケーションについて、実際に連携による実行が許可されるか否か、すなわち連携可否を特定する。例えば、通信制御部１１０は、予め設定された許可条件が成立する場合に、当該アプリケーションが連携による実行を許可されると判断する。なお、連携による実行が許可されるアプリケーションは、連携サービスにて利用可能なアプリケーション、と言い換えることもできる。

　具体的には、通信制御部１１０は、判断対象のアプリケーションにおいて優先される接続方式が設定されている場合に、この設定に基づいて許可されるか否かを判断する。すなわち、通信制御部１１０は、優先される接続方式にて接続された他の携帯端末２００に同じアプリケーションがインストールされてない場合、または判断対象のアプリケーションが優先される接続方式にて接続された携帯端末２００にインストールされている場合に、連携による実行を許可されると判断する。

　一方で、通信制御部１１０は、優先される接続方式にて接続された他の携帯端末２００に同じアプリケーションがインストールされている場合には、判断対象のアプリケーションについて連携による実行が許可されないと判断する。連携による実行が許可されないアプリケーションは、連携に制約を受けるアプリケーションである、と言い換えることもできる。通信制御部１１０は、連携に制約を受けるアプリケーションを特定すると、当該アプリケーションに関する情報を表示制御部１３０へと逐次提供する。

　また、通信制御部１１０は、通信経路が確立されないアプリケーションに関して、連携による実行を許可されるか否かを特定する。例えば、通信制御部１１０は、携帯端末２００におけるミドルウェアアプリまたはＯＳ等から、通信経路が確立されないアプリケーションに関して、未起動または未インストールのいずれかであるか識別する情報を取得する。通信制御部１１０は、未インストールのアプリケーションに関して、連携が許可されないアプリケーションであると判断する。通信制御部１１０は、未起動のアプリケーションに関して、さらにアプリケーションの設定に関する情報を取得することで、連携が許可されるか否かを判断する。

　なお、通信制御部１１０は、入力部２０において連携するアプリケーションの切り替え操作が入力された場合には、当該操作に従って連携するアプリケーションの切り替え制御を実行する。通信制御部１１０は、入力部２０からの入力に伴う連携状態を変化についても、表示制御部１３０へと逐次提供する。

　また、通信制御部１１０は、各通信部について、通信が可能か否かの特定も実行する。例えば、通信制御部１１０は、２つのＵＳＢ通信部について、ロールスイッチにより一方のみが通信可能となり、他方は通信不可能となった場合、通信不可能となった通信部に関する情報を、表示制御部１３０へと逐次提供する。

　以上の通信制御部１１０は、「特定部」の一例である。

　アプリ実行部１２０は、車載端末１にてインストールされたアプリケーション（車載側アプリ）を実行する。例えば、アプリ実行部１２０は、車両の目的地までのナビゲーションサービスを提供するナビゲーションアプリを実行する。アプリ実行部１２０は、実行中のアプリケーションに関する情報を表示制御部１３０に適宜提供する。アプリ実行部１２０は、携帯端末２００におけるアプリケーション（携帯側アプリ）が車載端末１との連携にて実行中の場合には、車載側アプリの実行を中断する。または、アプリ実行部１２０は、携帯側アプリ実行中の場合に、車載側アプリをバックグラウンドにて実行してもよい。

　表示制御部１３０は、車載側アプリまたは携帯側アプリが提供するサービスに関する表示内容を制御する。例えば、携帯端末２００のナビゲーションアプリが連携された場合、表示制御部１３０は、目的地検索や経路案内等のナビゲーションサービスに関する表示内容を、表示部１０に表示させる。表示部１０に表示させる表示内容は、携帯端末２００における表示内容と同等のものであってもよいし、携帯端末２００にて許可された一部内容のみ等、異なるものであってもよい。表示制御部１３０は、入力部２０にて入力された操作情報、または携帯端末２００の操作部にて取得された操作情報に応じて、表示内容を適宜変化させる。

　また、表示制御部１３０は、携帯端末２００との接続においてＩＤおよびパスワード等の認証情報の入力が必要な場合には、当該認証情報の入力をユーザに要求する画像を、表示部１０に表示させる。

　加えて、表示制御部１３０は、携帯端末２００との接続状態および携帯端末２００との連携により実行可能なアプリケーションをそれぞれ示すコンテンツを表示部１０に表示させる。これらの表示は、上述のサービスに関する表示（サービス表示）と並行して、サービス表示と異なる表示領域にて実行されてもよく、または、サービス表示との間で切り替え可能に表示されてもよい。

　具体的には、表示制御部１３０は、車載端末画像Ｐｖ、携帯端末画像Ｐｍ、通信経路画像Ｐｃｒ、およびアプリ画像Ｐａを含むコンテンツを表示させる。表示制御部１３０は、これらの画像の組み合わせにより、接続状態および連携により実行可能なアプリケーション等を示す。

　車載端末画像Ｐｖは、車載端末１における複数の通信部を示す。例えば、車載端末画像Ｐｖは、車載端末１の存在を示す枠画像と、通信部アイコンＩＣｃを含む。また、枠画像内には、アプリ画像Ｐａが表示される。なお、アプリ画像Ｐａの詳細については後述する。

　通信部アイコンＩＣｃは、複数の通信部を示すアイコン画像であり、各通信部の通信方式と、通信部に接続可能な携帯端末２００の台数（接続可能数）と、を示す。図２～図４に示す例では、通信部アイコンＩＣｃは、対応する通信部の通信方式が記述された長方形の図形と、当該長方形の端部に重ねられた円形状の図形と組み合わせられた画像アイコンとされる。円形状の図形は、後述の通信経路画像Ｐｃｒにより繋がれる点を示している。なお、通信部アイコンＩＣｃは、通信部の通信方式を記号または図柄等により示してもよい。通信部アイコンＩＣｃは、接続可能数と同数が表示される。本実施形態の場合、第１ＵＳＢ通信部３０および第２ＵＳＢ通信部４０を示す２つの通信部アイコンＩＣｃと、２台接続可能なＢＴ通信部５０を示す２つの通信部アイコンＩＣｃと、１台接続可能なＷＦ通信部６０を示す１つの通信部アイコンＩＣｃの合計５つの通信部アイコンＩＣｃが表示される。

　具体的には、図２～４において、「ＵＳＢポート１」と記載された１つの通信部アイコンＩＣｃが、第１ＵＳＢ通信部３０に対応し、「ＵＳＢポート２」と記載された１つの通信部アイコンＩＣｃが、第２ＵＳＢ通信部４０に対応する。そして、「Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ」と記述された２つの通信部アイコンＩＣｃが、ＢＴ通信部５０に対応し、「Ｗｉ－Ｆｉ」と記述された１つの通信部アイコンＩＣｃが、ＷＦ通信部６０に対応する。

　携帯端末画像Ｐｍは、車載端末１に接続された携帯端末２００の存在を示す画像である。携帯端末画像Ｐｍは、対応する携帯端末２００を、他の携帯端末２００と区別可能に示す。図２～図４に示す例では、携帯端末画像Ｐｍは、携帯端末２００を示す矩形上の図形画像と、当該図形内に記述された端末名の文字画像とにより、対応する携帯端末２００を判別可能に示している。また、携帯端末画像Ｐｍは、通信部アイコンＩＣｃと同様に、後述の通信経路画像Ｐｃｒにより繋がれる円形の図形画像を含んでいる。この図形画像は、対応する携帯端末２００が複数の通信部と同時に接続されている場合、その接続数と同数表示される。また、表示制御部１３０は、通信が不可能となる通信部が存在する場合、当該通信部に接続された携帯端末２００に対応する携帯端末画像Ｐｍを非表示にする。

　通信経路画像Ｐｃｒは、携帯端末２００と通信部との接続状態を示す。通信経路画像Ｐｃｒは、例えば、携帯端末画像Ｐｍと通信部アイコンＩＣｃとを繋ぐ図形画像であり、図２～４の例では、両矢印形状とされる。すなわち、特定の携帯端末２００が特定の通信部に接続されていた場合、当該特定の携帯端末２００に対応する携帯端末画像Ｐｍと、当該特定の通信部に対応する通信部アイコンＩＣｃと、を繋ぐ通信経路画像Ｐｃｒが表示される。通信経路画像Ｐｃｒは、「接続コンテンツ」の一例である。

　アプリ画像Ｐａは、対応する携帯端末２００または車載端末１におけるアプリケーションの状態を示す。アプリ画像Ｐａは、図柄またはアプリケーション名の記述等によりが示される。アプリ画像Ｐａは、各端末画像Ｐｖ，Ｐｍに重ねられて表示され、各端末におけるアプリケーションの連携状態を示す。具体的には、アプリ画像Ｐａは、連携サービスにより実行可能なアプリケーションか否かを示す。加えて、アプリ画像Ｐａは、連携サービスにより実行可能なアプリケーションについて、起動中か否かを示す。さらに、アプリ画像Ｐａは、実行不可能なアプリケーションについて、インストール済みであり連携に制約を受ける状態か未インストールの状態かを示す。アプリ画像Ｐａは、「アプリコンテンツ」の一例である。

　表示制御部１３０は、例えば、アプリ画像Ｐａの表示態様を変更することで、上述した各種状態を示す。具体的には、表示制御部１３０は、各種状態に応じた表示色で、アプリ画像Ｐａを表示させる。図２～図４に示す例では、連携可能で且つ起動中の状態の表示色をドットのハッチングとして示し、連携可能で且つ未起動の状態の表示色を縦破線のハッチングとして示している。また、連携に制約を受けている状態の表示色を格子状のハッチングとして示し、未インストールの状態の表示色を斜線のハッチングとして表示される。

　以上に説明したコンテンツの表示の具体例について図２～４を参照して説明する。

　まず図２に示す例では、車載端末１の第１ＵＳＢ通信部３０およびＢＴ通信部５０にそれぞれ携帯端末２００が接続されている。以下において、第１ＵＳＢ通信部３０に接続された携帯端末２００の端末名を「携帯端末α」、ＢＴ通信部５０に接続された携帯端末２００の端末名を「携帯端末β」とする。携帯端末αには、アプリＡ，Ｃがインストールされているとする。携帯端末βには、アプリＡがインストールされ、アプリＣは未インストールであるとする。また、アプリＡには、ＵＳＢ接続を優先するという制限が規定されているとする。

　この場合、１つの通信経路画像Ｐｃｒが、第１ＵＳＢ通信部３０に対応する通信部アイコンＩＣｃと携帯端末αに対応する携帯端末画像Ｐｍとを繋ぐように表示される。そして、もう１つの通信経路画像Ｐｃｒが、ＢＴ通信部５０に対応する１つの通信部アイコンＩＣｃと携帯端末βに対応する携帯端末画像Ｐｍとを繋ぐように表示される。

　携帯端末α内のアプリＡを示すアプリ画像Ｐａが、連携可能で且つ起動中の状態（ドットのハッチング）として表示され、携帯端末β内のアプリＡを示すアプリ画像Ｐａが、連携不可能で且つ制約状態（格子状のハッチング）として表示される。また、携帯端末β内のアプリＣを示すアプリ画像Ｐａが、連携可能で且つ未起動の状態（縦破線のハッチング）として表示され、携帯端末β内のアプリＡを示すアプリ画像Ｐａが、連携不可能で且つ未インストールの状態（斜線のハッチング）として表示される。

　図３に示す例では、図２の携帯端末α，βに追加して、携帯端末γが新たにＷｉ－Ｆｉ通信により接続された場合の表示を示している。携帯端末γには、アプリＡおよびアプリＢがインストールされており、それぞれ起動中であるとする。

　携帯端末γの接続により、表示制御部１３０は、携帯端末γに対応する携帯端末画像Ｐｍと、新たな通信経路画像Ｐｃｒとをさらに表示させる。新たな通信経路画像Ｐｃｒは、新たに表示された携帯端末画像ＰｍおよびＷＦ通信部６０に対応する通信部アイコンＩＣｃを繋ぐように表示される。

　ここで、携帯端末αにおけるアプリＡの車載端末１との連携を、携帯端末γにおけるアプリＡの連携へと切り替える操作が入力部２０に入力されたとする。この場合、携帯端末γにおけるアプリＡを示すアプリ画像Ｐａが、連携不可能で且つ制約状態を示す表示色から、連携可能で且つ起動中の状態を示す表示色へと変更される。一方、携帯端末αにおけるアプリＡを示すアプリ画像Ｐａは、連携の切替操作により、連携可能で且つ起動中の状態を示す表示色から、連携不可能で且つ制約状態を示す表示色へと変更される。

　図４に示す例では、携帯端末αが、第１ＵＳＢ通信部３０とＵＳＢ接続されているとともに、ＢＴ通信部５０とＢｌｕｅｔｏｏｔｈ接続され、さらにＷＦ通信部６０ともＷｉ－Ｆｉ接続されている。携帯端末αにおけるアプリＡは、ＵＳＢ通信により車載端末１と連携しており、アプリＣは、Ｗｉ－Ｆｉ通信により車載端末１と連携しているとする。

　この場合、表示制御部１３０は、携帯端末２００における各アプリケーションが通信する通信部を示すように、通信経路画像Ｐｃｒを表示させる。具体的には、第１ＵＳＢ通信部３０に対応する通信部アイコンＩＣｃと携帯端末２００のアプリＡを示すアプリ画像Ｐａとを、携帯端末画像Ｐｍの円形の図形画像を介して繋ぐ２つの通信経路画像Ｐｃｒが表示される。加えて、ＷＦ通信部６０に対応する通信部アイコンＩＣｃと携帯端末２００のアプリＣを示すアプリ画像Ｐａとを、携帯端末画像Ｐｍの円形の図形画像を介して繋ぐ２つの通信経路画像Ｐｃｒが表示される。

　なお、表示制御部１３０は、車両の電源オフ時における車載端末１と携帯端末２００の接続状態、およびアプリケーションの連携状態をメモリ１０１等の記憶媒体に記憶する。表示制御部１３０は、次回の車載端末１起動時に、前回の接続状態および連携状態を初期表示として表示させる。

　以上の接続状態および連携状態の表示制御において、表示制御部１３０は、例えば複数の画像コンテンツを表示部１０に表示させる。以下において、表示制御部１３０が表示させる画像コンテンツの一例について、図２～４を参照して説明する。

　次に、機能ブロックの共同により、制御装置１００が実行する表示制御方法のフローを、図５，６に従って以下に説明する。なお、後述するフローにおいて「Ｓ」とは、プログラムに含まれた複数命令によって実行される、フローの複数ステップを意味する。

　図５のフローは、車載端末１が起動すると開始される。まずＳ１０では、表示制御部１３０にて、車載端末１と携帯端末２００との接続状態、およびアプリケーションの連携状態に関する初期表示が実行される。次に、Ｓ２０では、通信制御部１１０にて、携帯端末２００との接続が有るか否かを判定する。携帯端末２００と接続されていないと判定された場合には、接続が検出されるまで待機する。携帯端末２００との接続ありと判定されると、Ｓ３０へと進み、通信制御部１１０にて、携帯端末２００との初期通信を行い、接続を確立する。

　続くＳ４０では、通信制御部１１０にて、接続を確立した携帯端末２００におけるアプリケーションごとに、通信経路を確立したうえで連携可否を特定する。さらに、Ｓ５０では、表示制御部１３０にて、携帯端末２００との接続状態およびアプリケーションとの連携状態が表示部１０にて表示される。そして、Ｓ６０では、通信制御部１１０にて、接続を確立した携帯端末２００が変化したか否か、すなわち、携帯端末２００の接続解除または新たな携帯端末２００の接続が検出されたか否かを判定する。接続を確立した携帯端末２００が変化したと判定されると、Ｓ４０およびＳ５０の処理へと戻ることで、接続状態および連携状態の表示を更新する。制御装置１００は、以上の処理を、車載端末１の電源オフとなるまで繰り返す。

　図６のフローは、表示制御部１３０による接続状態および連携状態の表示中に繰り返し実行される。まず、Ｓ７０では、表示制御部１３０にて、連携切替操作の有無が判定される。連携切替操作が有ると判定されると、Ｓ８０へと進み、通信制御部１１０にて、連携するアプリケーションが切り替えられる。次に、Ｓ９０では、表示制御部１３０にて、連携状態の表示が更新され、一連の処理が終了する。

　なお、上述のＳ３０，Ｓ４０が「特定プロセス」、Ｓ５０が「表示制御プロセス」の一例である。

　次に第１実施形態のもたらす作用効果について説明する。

　第１実施形態によれば、各通信部における携帯端末２００との接続状態が通信経路画像Ｐｃｒにより示され、携帯端末２００との連携により実行可能なアプリケーションが、アプリ画像Ｐａにより示される。故に、ユーザは、これらのコンテンツを視認することで、車載端末１と接続された携帯端末２００および連携により実行可能なアプリケーションを把握し得る。以上により、複数の携帯端末２００と接続された場合のアプリケーションの連携状態が判別可能となる。

　また、第１実施形態によれば、連携による実行に制約を受けるアプリケーションを示すアプリ画像Ｐａが、連携により実行可能なアプリケーションを示すアプリ画像Ｐａと異なる態様により示される。故に、ユーザは、連携により実行可能なアプリケーションと、連携による実行に制約を受けるアプリケーションとを、明確に区別し得る。したがって、アプリケーションの状態がより分かり易く表示され得る。

　加えて、第１実施形態によれば、アプリケーションが起動中の場合と未起動の場合とでアプリ画像Ｐａの表示態様を変更する。故に、ユーザは、連携により実行可能なアプリケーションの中で、実際に実行中のアプリケーションを明確に区別し得る。したがって、連携により実行可能なアプリケーションの状態が一層分かり易く表示され得る。

　さらに、第１実施形態によれば、連携により実行不可能なアプリケーションを示すアプリ画像Ｐａが、未インストールの場合とインストール済みの場合とで異なる表示態様にて表示される。故に、ユーザは、該当するアプリケーションが連携により実行不可能である理由を把握し得る。したがって、連携により実行不可能なアプリケーションの状態が一層分かり易く表示され得る。

　また、第１実施形態によれば、複数の通信部と同時に接続された携帯端末２００において連携により実行されるアプリケーションがいずれの通信部と通信するかを示す通信経路画像Ｐｃｒが表示される。故に、携帯端末２００における各アプリケーションが、いずれの通信部と通信するのかを把握し得る。したがって、ユーザは、車載端末１と携帯端末２００との間の連携状態を、より詳細に理解し得る。

　（他の実施形態）
　この明細書における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および／または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および／または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および／または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。

　上述の実施形態において、表示制御部１３０は、通信が不可能となる通信部が存在する場合、当該通信部に接続された携帯端末２００に対応する携帯端末画像Ｐｍを非表示にするとした。これに代えて、表示制御部１３０は、連携サービスでの利用が不可能となる通信部に対応する通信部アイコンＩＣｃを、他の通信部アイコンＩＣｃと異なる表示態様にて表示させてもよい。例えば、図７に示すように、表示制御部１３０は、グレーアウトさせる等、該当する通信部アイコンＩＣｃの表示色を変更すればよい。

　制御装置１００は、デジタル回路およびアナログ回路のうち少なくとも一方をプロセッサとして含んで構成される、専用のコンピュータであってもよい。ここで特にデジタル回路とは、例えば、ＡＳＩＣ（Application Specific Integrated Circuit）、ＦＰＧＡ（Field Programmable Gate Array）、ＳＯＣ（System on a Chip）、ＰＧＡ（Programmable Gate Array）、およびＣＰＬＤ（Complex Programmable Logic Device）等のうち、少なくとも一種類である。またこうしたデジタル回路は、プログラムを格納したメモリを、備えていてもよい。

　制御装置１００は、１つのコンピュータ、またはデータ通信装置によってリンクされた一組のコンピュータ資源によって提供され得る。例えば、上述の実施形態における制御装置１００の提供する機能の一部は、他のＥＣＵによって実現されてもよい。

Claims (8)

1. 　アプリケーションをインストールされた携帯端末（２００）が接続される複数の通信部（３０，４０，５０，６０）を備える車載端末であって、
   　各前記通信部における前記携帯端末との接続状態、および前記携帯端末との連携により実行可能な前記アプリケーションを特定する特定部（１１０）と、
   　前記接続状態を示す接続コンテンツ（Ｐｃｒ）、および前記連携により実行可能な前記アプリケーションを示すアプリコンテンツ（Ｐａ）を表示させる表示制御部（１３０）と、
   　を備える車載端末。
2. 　前記表示制御部は、前記連携による実行に制約を受ける前記アプリケーションを示すコンテンツを、前記アプリコンテンツと異なる態様により表示させる請求項１に記載の車載端末。
3. 　前記表示制御部は、前記アプリケーションが起動中の場合と未起動の場合とで前記アプリコンテンツの表示態様を変更する請求項１または請求項２に記載の車載端末。
4. 　前記表示制御部は、前記連携により実行不可能な前記アプリケーションを示すコンテンツを、未インストールの場合とインストール済みの場合とで異なる表示態様にて表示させる請求項１から請求項３のいずれか１項に記載の車載端末。
5. 　前記表示制御部は、複数の前記通信部と同時に接続された前記携帯端末において前記連携により実行される前記アプリケーションがいずれの前記通信部と通信するかを示すコンテンツを表示させる請求項１から請求項４のいずれか１項に記載の車載端末。
6. 　アプリケーションをインストールされた携帯端末（２００）が接続される複数の通信部（３０，４０，５０，６０）を備えた車載端末（１）を制御する制御装置であって、
   　各前記通信部における前記携帯端末との接続状態、および前記携帯端末と前記車載端末とが連携する連携モードにより実行可能な前記アプリケーションを特定する特定部（１１０）と、
   　前記接続状態を示す接続コンテンツ（Ｐｃｒ）、および前記連携モードにより実行可能な前記アプリケーションを示すアプリコンテンツ（Ｐａ）を表示させる表示制御部（１３０）と、
   　を備える制御装置。
7. 　携帯端末（２００）が接続される複数の通信部（３０，４０，５０，６０）を備え、前記携帯端末にインストールされたアプリケーションを前記携帯端末との連携により実行する連携モードを実行可能な車載端末を制御するために、プロセッサ（１０２）により実行される制御方法であって、
   　各前記通信部における前記携帯端末との接続状態、および前記連携モードにより実行可能な前記アプリケーションを特定する特定プロセス（Ｓ３０，Ｓ４０）と、
   　前記接続状態を示す接続コンテンツ（Ｐｃｒ）、および前記連携モードにより実行可能な前記アプリケーションを示すアプリコンテンツ（Ｐａ）を表示させる表示制御プロセス（Ｓ５０）と、
   　を含む制御方法。
8. 　携帯端末（２００）が接続される複数の通信部（３０，４０，５０，６０）を備え、前記携帯端末にインストールされたアプリケーションを前記携帯端末との連携により実行する連携モードを実行可能な車載端末を制御するために、記憶媒体（１０１）に格納され、プロセッサ（１０２）に実行させる命令を含む制御プログラムであって、
   　前記命令は、
   　各前記通信部における前記携帯端末との接続状態、および前記連携モードにより実行可能な前記アプリケーションを特定させる特定プロセス（Ｓ３０，Ｓ４０）と、
   　前記接続状態を示す接続コンテンツ（Ｐｃｒ）、および前記連携モードにより実行可能な前記アプリケーションを示すアプリコンテンツ（Ｐａ）を表示させる表示制御プロセス（Ｓ５０）と、
   　を含む制御プログラム。

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