WO2021193351A1 - アスファルトフィニッシャ - Google Patents

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Abstract

アスファルトフィニッシャ(100)は、トラクタ(1)と、トラクタ(1)の前側に設置されて舗装材を受け入れるホッパ(2)と、ホッパ(2)内の舗装材をトラクタ(1)の後側へ給送するコンベア(CV)と、コンベア(CV)により給送された舗装材をトラクタ(1)の後側で敷き拡げるスクリュ(SC)と、スクリュ(SC)により敷き拡げられた舗装材をスクリュ(SC)の後側で敷き均すスクリード(3)と、施工対象の道路に関する情報を取得する情報取得装置(51)と、情報取得装置(51)が取得した施工対象の道路に関する情報によって決まる目標軌道(TPT)又は目標位置(Pf)若しくは(Qf)に基づいてトラクタ(1)の動きを制御するコントローラ(50)と、を備える。

Description

アスファルトフィニッシャ
 本開示は、アスファルトフィニッシャに関する。
 従来、トラクタと、トラクタの前側に設置されて舗装材を受け入れるホッパと、ホッパ内の舗装材をトラクタの後側へ給送するコンベアと、コンベアにより給送された舗装材をトラクタの後側で敷き拡げるスクリュと、スクリュにより敷き拡げられた舗装材をスクリュの後側で敷き均すスクリードとを備えたアスファルトフィニッシャが知られている(特許文献1参照。)。
 アスファルトフィニッシャの運転者は、通常、トラクタに取り付けられたガイド棒(指針棒)を利用し、敷設される舗装体の幅方向の端面が、施工対象の道路における段差に沿って延びるようにアスファルトフィニッシャを走行させる。すなわち、運転者は、スクリードの幅方向の端面と段差が形成する段差面とが略平行となる状態を維持しながらアスファルトフィニッシャを走行させる。なお、施工対象の道路における段差は、例えば、縁石と路盤との間の段差、既設の舗装体と路盤との間の段差、舗装用型枠と路盤との間の段差、又は、古い舗装体を切削したときにできる段差等である。
特開2017-160636号公報
 しかしながら、施工対象の道路が湾曲している場合、運転者は、ガイド棒を利用するだけでは、敷設される舗装体の幅方向の端面を段差に沿わせることができない。トラクタの後側に位置するスクリードの中央部における所定点が描く軌跡は、トラクタの中央部における所定点が描く軌跡を辿ることなく、カーブの外側に膨らんでしまうためである。
 上述に鑑み、施工対象の道路に沿って舗装体を適切に敷設できるアスファルトフィニッシャを提供することが望まれる。
 本発明の実施形態に係るアスファルトフィニッシャは、トラクタと、前記トラクタの前側に設置されて舗装材を受け入れるホッパと、前記ホッパ内の舗装材を前記トラクタの後側へ給送するコンベアと、前記コンベアにより給送された前記舗装材を前記トラクタの後側で敷き拡げるスクリュと、前記スクリュにより敷き拡げられた前記舗装材を前記スクリュの後側で敷き均すスクリードと、施工対象の道路に関する情報を取得する情報取得装置と、前記情報取得装置が取得した施工対象の道路に関する情報によって決まる目標軌道又は目標位置に基づいて前記トラクタの動きを制御する制御装置と、を備える。
 上述の手段により、施工対象の道路に沿って舗装体を適切に敷設できるアスファルトフィニッシャが提供される。
本発明の実施形態に係るアスファルトフィニッシャの側面図である。 図1のアスファルトフィニッシャの上面図である。 自動操舵システムの構成例を示す図である。 施工現場の上面図である。 施工現場の上面図である。 施工現場の上面図である。 施工現場の上面図である。
 図1は、本発明の実施形態に係るアスファルトフィニッシャ100の側面図である。図2はアスファルトフィニッシャ100の上面図である。本実施形態では、アスファルトフィニッシャ100は、ホイール式アスファルトフィニッシャであり、主に、トラクタ1、ホッパ2、及びスクリード3で構成されている。以下では、トラクタ1から見たホッパ2の方向(+X方向)を前方とし、トラクタ1から見たスクリード3の方向(-X方向)を後方とする。
 トラクタ1は、アスファルトフィニッシャ100を移動させるための機構である。本実施形態では、トラクタ1は、後輪走行用油圧モータを用いて後輪5を回転させ、且つ、前輪走行用油圧モータを用いて前輪6を回転させてアスファルトフィニッシャ100を移動させる。後輪走行用油圧モータ及び前輪走行用油圧モータは油圧ポンプから作動油の供給を受けて回転する。但し、前輪6は従動輪であってもよい。
 アスファルトフィニッシャ100は、クローラ式アスファルトフィニッシャであってもよい。この場合、後輪5及び前輪6の組み合わせは左クローラ及び右クローラの組み合わせで置き換えられる。
 コントローラ50は、アスファルトフィニッシャ100を制御する制御装置である。本実施形態では、コントローラ50は、CPU、揮発性記憶装置、及び不揮発性記憶装置等を含むマイクロコンピュータで構成され、トラクタ1に搭載されている。コントローラ50の各機能は、不揮発性記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することで実現される。但し、コントローラ50の各機能は、ソフトウェアで実現されるばかりでなく、ハードウェアで実現されてもよく、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実現されてもよい。
 ホッパ2は、舗装材を受け入れるための機構である。本実施形態では、ホッパ2は、トラクタ1の前側に設置され、ホッパシリンダによって車幅方向(Y軸方向)に開閉できるように構成されている。アスファルトフィニッシャ100は、通常、ホッパ2が全開状態のときにダンプトラックの荷台から舗装材(例えばアスファルト混合物である。)を受け入れる。ダンプトラックは、舗装材を運搬する運搬車両の一例である。図1及び図2はホッパ2が全開状態であることを示す。ホッパ2内の舗装材が減少するとホッパ2が閉じられ、ホッパ2の内壁付近にあった舗装材がホッパ2の中央部に集められる。ホッパ2の中央部にあるコンベアCVがトラクタ1の後側に舗装材を給送できるようにするためである。トラクタ1の後側に給送された舗装材は、スクリュSCによってトラクタ1の後側且つスクリード3の前側で車幅方向に敷き拡げられる。本実施形態では、スクリュSCは、エクステンションスクリュが左右に連結された状態にある。図1及び図2は、ホッパ2内にある舗装材の図示を省略し、スクリュSCによって敷き拡げられた舗装材PVを粗いドットパターンで示し、スクリード3によって敷き均された新設舗装体NPを細かいドットパターンで示している。
 スクリード3は、舗装材PVを敷き均すための機構である。本実施形態では、スクリード3は、前側スクリード30及び後側スクリード31を含む。前側スクリード30は、左前側スクリード30L及び右前側スクリード30Rを含む。後側スクリード31は、車幅方向に伸縮可能なスクリードであり、左後側スクリード31L及び右後側スクリード31Rを含む。但し、後側スクリード31は、前側スクリード30の左右に連結される固定幅スクリードであってもよい。また、スクリード3は、トラクタ1によって牽引される浮動スクリードであり、レベリングアーム3Aを介してトラクタ1に連結されている。レベリングアーム3Aは、トラクタ1の左側に配置される左レベリングアーム3ALと、トラクタ1の右側に配置される右レベリングアーム3ARとを含む。
 スクリード3の前部にはモールドボード43が取り付けられている。モールドボード43は、スクリード3の前方に滞留する舗装材PVの量を調整できるように構成されている。舗装材PVは、モールドボード43の下端と路盤BSとの間の隙間を通ってスクリード3の下に至る。
 トラクタ1には、情報取得装置51、車載表示装置52、及び操舵装置53が取り付けられている。
 情報取得装置51は、施工対象の道路に関する情報を取得し、取得した情報をコントローラ50に対して出力できるように構成されている。施工対象の道路に関する情報は、例えば、道路の幅、緩和区間(クロソイド区間)における曲率の変化、及び円弧区間における曲率等を含む。本実施形態では、情報取得装置51は、前方監視装置51F、後方監視装置51B、走行速度センサ51S、測位装置51P、及び通信装置51Tを含む。
 前方監視装置51Fは、アスファルトフィニッシャ100の前方を監視できるように構成されている。本実施形態では、前方監視装置51Fは、トラクタ1の前方にある監視範囲RFを監視するLIDARであり、トラクタ1の中央部に取り付けられている。トラクタ1の中央部は、例えば、ホッパ2の後側にあるエンジン室を覆うカバーの前端中央部である。但し、前方監視装置51Fは、アスファルトフィニッシャ100の他の部位に取り付けられていてもよく、複数のLIDARで構成されていてもよい。複数のLIDARで構成される場合、前方監視装置51Fは、互いに重複しない複数の監視範囲を同時に監視できる。この場合、複数のLIDARは、トラクタ1の前端右側部に取り付けられた右前LIDARと、トラクタ1の前端左側部に取り付けられた左前LIDARとを含んでいてもよい。また、LIDARは、ブラケット又はポール等を介してトラクタ1に取り付けられていてもよい。
 後方監視装置51Bは、アスファルトフィニッシャ100の後方を監視できるように構成されている。本実施形態では、後方監視装置51Bは、スクリード3の後方にある監視範囲RBを監視するLIDARであり、手摺りとして機能するガイドレール1Gに取り付けられている。但し、後方監視装置51Bは、運転席1Sの下部に取り付けられていてもよく、アスファルトフィニッシャ100の他の部位に取り付けられていてもよい。また、後方監視装置51Bは、複数のLIDARで構成されていてもよい。複数のLIDARで構成される場合、後方監視装置51Bは、互いに重複しない複数の監視範囲を同時に監視できる。この場合、複数のLIDARは、トラクタ1の後端右側部に取り付けられた右後LIDARと、トラクタ1の後端左側部に取り付けられた左後LIDARとを含んでいてもよい。また、LIDARは、ブラケット又はポール等を介してトラクタ1に取り付けられていてもよい。
 情報取得装置51は、アスファルトフィニッシャ100の側方を監視できるように構成される側方監視装置を含んでいてもよい。この場合、側方監視装置は、左側方監視装置及び右側方監視装置を含んでいてもよい。左側方監視装置は、例えば、トラクタ1の左方にある監視範囲を監視するLIDARとして、後輪5よりも前側でトラクタ1の上面の左端部に取り付けられてもよい。右側方監視装置は、例えば、トラクタ1の右方にある監視範囲を監視するLIDARとして、後輪5よりも前側でトラクタ1の上面の右端部に取り付けられてもよい。
 LIDARは、例えば、監視範囲内にある多数の点とLIDARとの間の距離を測定できるように構成されている。但し、前方監視装置51F及び後方監視装置51Bの少なくとも一方は、単眼カメラ、ステレオカメラ、ミリ波レーダ、レーザレーダ、レーザスキャナ、距離画像カメラ、又はレーザレンジファインダ等であってもよい。側方監視装置についても同様である。
 前方監視装置51Fの監視範囲RFは、望ましくは、路盤BSと路盤BSの外側にある地物APとを含む。施工対象の道路の幅に関する情報を取得できるようにするためである。側方監視装置の監視範囲についても同様である。本実施形態では、監視範囲RFは、路盤BSの幅より大きい幅を有する。地物APはL形側溝ブロックである。地物APは、舗装用型枠、縁石ブロック、又は既設舗装体等であってもよい。
 後方監視装置51Bの監視範囲RBは、望ましくは、新設舗装体NPと新設舗装体NPの外側にある地物APとを含む。新設舗装体NPの幅に関する情報を取得できるようにするためである。本実施形態では、監視範囲RBは、新設舗装体NPの幅より大きい幅を有する。
 走行速度センサ51Sは、アスファルトフィニッシャ100の走行速度を検出できるように構成されている。本実施形態では、走行速度センサ51Sは、車輪速センサであり、後輪5の回転角速度及び回転角度、ひいては、アスファルトフィニッシャ100の走行速度及び走行距離を検出できるように構成されている。
 測位装置51Pは、アスファルトフィニッシャ100の位置を計測できるように構成されている。本実施形態では、測位装置51Pは、GNSSコンパスであり、アスファルトフィニッシャ100の位置及び姿勢を計測できるように構成されている。測位装置51PとしてのGNSSコンパスは、図1及び図2に示すように、左レベリングアーム3ALの後端部から鉛直上方に延びるポールPLの上端に取り付けられた左GNSS受信機51PLと、右レベリングアーム3ARの後端部から鉛直上方に延びるポールPL(不可視)の上端に取り付けられた右GNSS受信機51PRとを含む。
 但し、測位装置51Pは、トータルステーションであってもよい。この場合、ポールPLの先端には、トータルステーションのターゲットとなる反射プリズムが取り付けられる。アスファルトフィニッシャ100の周囲に設置されているトータルステーションの本体は、無線通信を介してコントローラ50に接続される。すなわち、トータルステーションの本体は、導き出したターゲットの位置に関する情報をコントローラ50に送信する。
 通信装置51Tは、アスファルトフィニッシャ100とアスファルトフィニッシャ100の外部にある機器との間の通信を制御できるように構成されている。本実施形態では、通信装置51Tは、運転席1Sの前方に設置され、移動体通信網、近距離無線通信網、又は衛星通信網等を介した通信を制御できるように構成されている。
 情報取得装置51は、アスファルトフィニッシャ100の操舵角を検出できるように構成された操舵角センサ、及び、後側スクリード31の伸縮量を検出して舗装幅を算出できるように構成された舗装幅センサ等を含んでいてもよい。
 また、情報取得装置51は、施工現場に設置された監視装置、又は、アスファルトフィニッシャ100の上空を飛行する飛行体に取り付けられた監視装置を含んでいてもよい。施工現場に設置された監視装置は、例えば、施工対象の道路に沿って設置されたポールの先端に取り付けられたLIDAR又は単眼カメラ等である。飛行体に取り付けられた監視装置は、例えば、マルチコプタ(ドローン)又は飛行船等に取り付けられたLIDAR又は単眼カメラ等である。
 車載表示装置52は、アスファルトフィニッシャ100に関する情報を表示できるように構成されている。本実施形態では、車載表示装置52は、運転席1Sの前方に設置されている液晶ディスプレイである。但し、車載表示装置52は、スクリード3の左端部及び右端部の少なくとも一方に設置されていてもよい。
 操舵装置53は、アスファルトフィニッシャ100の操舵を制御できるように構成されている。本実施形態では、操舵装置53は、フロントアクスルの近くに設置された前輪操舵シリンダを伸縮させるように構成されている。具体的には、操舵装置53は、油圧ポンプから前輪操舵シリンダに流れる作動油の流量、及び、前輪操舵シリンダから排出される作動油の流量を制御する操舵用電磁制御弁を含む。操舵用電磁制御弁は、操作装置としてのステアリングホイールSH(ハンドル)の回転に応じて前輪操舵シリンダにおける作動油の流出入を制御できるように構成されている。また、操舵用電磁制御弁は、コントローラ50からの制御指令に応じ、ステアリングホイールSHの回転とは無関係に、前輪操舵シリンダにおける作動油の流出入を制御できるように構成されている。すなわち、コントローラ50は、運転者によるステアリングホイールSHの操作の有無とは無関係に、アスファルトフィニッシャ100の操舵を制御できる。
 アスファルトフィニッシャ100がクローラ式アスファルトフィニッシャである場合、操舵装置53は、左右一対のクローラを別々に制御できるように構成される。具体的には、操舵装置53は、油圧ポンプから左クローラを回転させるための左走行用油圧モータに流れる作動油の流量を制御する左電磁制御弁と、油圧ポンプから右クローラを回転させるための右走行用油圧モータに流れる作動油の流量を制御する右電磁制御弁とを含む。そして、左電磁制御弁は、左クローラを操作するための操作装置である左操作レバーの操作量(傾斜角)に応じて左走行用油圧モータにおける作動油の流出入を制御できるように構成される。また、左電磁制御弁は、コントローラ50からの制御指令に応じ、運転者による左操作レバーの操作の有無とは無関係に、左走行用油圧モータにおける作動油の流出入を制御できるように構成される。同様に、右電磁制御弁は、右クローラを操作するための操作装置である右操作レバーの操作量(傾斜角)に応じて右走行用油圧モータにおける作動油の流出入を制御できるように構成される。また、右電磁制御弁は、コントローラ50からの制御指令に応じ、運転者による右操作レバーの操作の有無とは無関係に、右走行用油圧モータにおける作動油の流出入を制御できるように構成される。
 次に、図3を参照し、アスファルトフィニッシャ100に搭載される自動操舵システムDSの構成例について説明する。図3は、自動操舵システムDSの構成例を示すブロック図である。
 自動操舵システムDSは、主に、コントローラ50、前方監視装置51F、後方監視装置51B、走行速度センサ51S、測位装置51P、通信装置51T、車載表示装置52、及び操舵装置53等で構成されている。
 図3に示す例では、コントローラ50は、機能ブロックとして目標算出部50a、操舵制御部50b、及び表示制御部50cを含む。
 目標算出部50aは、操舵制御部50bによって利用される目標を算出できるように構成されている。操舵制御部50bによって利用される目標は、例えば、アスファルトフィニッシャ100上の所定点が描くべき軌道としての目標軌道である。所定点は、アスファルトフィニッシャ100の所定部位に予め対応付けられた点であり、操舵基準点又は制御基準点とも称される。但し、所定点は、アスファルトフィニッシャ100の所定部位に動的に対応付けられる点であってもよい。目標軌道は、厳密には、多数の目標位置の一次元配列である。目標位置は、アスファルトフィニッシャ100上の所定点が到達すべき地点である。或いは、操舵制御部50bによって利用される目標は、所定時間経過後にアスファルトフィニッシャ100上の所定点が到達すべき地点としての目標位置であってもよい。所定時間は、例えば、数ミリ秒、数十ミリ秒、数百ミリ秒、又は数秒である。
 本実施形態では、目標算出部50aは、例えば、施工設計データ等の施工対象の道路に関する情報に基づき、トラクタ1の中央部における所定点が辿るべき目標軌道を算出する。この場合、目標軌道は、典型的には、アスファルトフィニッシャ100の走行が開始される前に算出される。そのため、目標軌道は、アスファルトフィニッシャ100の外部にある管理センタに設置されたサーバ等で算出された後、通信を介してコントローラ50に送信されてもよい。なお、所定点は、トラクタ1の中央部に設定された点ではなく、ホッパ2の前端部の中央部に設定された点であってもよい。また、ホイール式アスファルトフィニッシャの場合には、所定点は、左前輪の位置に設定された点であってもよく、右前輪の位置に設定された点であってもよく、前輪軸の中央部に設定された点であってもよい。
 目標算出部50aは、所定時間経過後にトラクタ1の中央部における所定点が到達すべき地点としての目標位置を算出してもよい。この場合、目標位置は、アスファルトフィニッシャ100の走行中に、所定の制御周期で繰り返し算出される。例えば、目標算出部50aは、前方監視装置51Fが取得した情報に基づき、トラクタ1の中央部における所定点の現在位置よりも所定距離だけ前方に位置する施工対象の道路の幅方向の中心点を目標位置として算出してもよい。所定距離は、例えば、数センチメートル又は数十センチメートルである。この場合、目標算出部50aは、施工設計データを取得することなく、目標位置を算出できる。但し、目標算出部50aは、施工設計データと前方監視装置51Fが取得した情報とに基づき、目標位置を算出してもよい。例えば、目標算出部50aは、施工設計データに基づいて算出された目標位置を、前方監視装置51Fが取得した情報に基づいて補正してもよい。また、目標算出部50aは、後方監視装置51Bが取得した情報を利用してもよい。
 操舵制御部50bは、操作装置に対する操作とは無関係に、アスファルトフィニッシャ100の操舵を自動制御できるように構成されている。
 本実施形態では、操舵制御部50bは、目標算出部50aが算出した目標軌道を、トラクタ1の中央部における所定点が辿るように、操舵装置53に対して制御指令を出力する。具体的には、操舵制御部50bは、測位装置51Pの出力に基づき、トラクタ1の中央部における所定点の現在位置を導き出す。そして、所定点が目標軌道から右方向に逸脱していると判定した場合、操舵制御部50bは、アスファルトフィニッシャ100が左方に移動するように、操舵装置53に対して制御指令を出力する。同様に、所定点が目標軌道から左方向に逸脱していると判定した場合、操舵制御部50bは、アスファルトフィニッシャ100が右方に移動するように、操舵装置53に対して制御指令を出力する。
 或いは、操舵制御部50bは、目標算出部50aが算出した目標位置に、トラクタ1の中央部における所定点を位置付けるように、操舵装置53に対して制御指令を出力してもよい。この場合、操舵制御部50bは、測位装置51Pの出力に基づいてトラクタ1の中央部における所定点の現在位置を導き出してもよく、後方監視装置51B及び前方監視装置51Fの少なくとも一方の出力に基づいてトラクタ1の中央部における所定点の現在位置を導き出してもよい。後者の場合、測位装置51Pは省略されてもよい。
 次に、図4を参照し、目標軌道に沿ってアスファルトフィニッシャ100を移動させる機能について説明する。図4は、施工対象の道路RDの湾曲部(左カーブ)を通過するアスファルトフィニッシャ100を示す、施工現場の上面図である。図4において、アスファルトフィニッシャ100aは、施工開始時である第1時点におけるアスファルトフィニッシャ100を示す。アスファルトフィニッシャ100bは、第1時点から所定時間が経過した後の第2時点におけるアスファルトフィニッシャ100を示す。同様に、アスファルトフィニッシャ100cは、第2時点から所定時間が経過した後の第3時点におけるアスファルトフィニッシャ100を示し、アスファルトフィニッシャ100dは、第3時点から所定時間が経過した後の第4時点におけるアスファルトフィニッシャ100を示し、アスファルトフィニッシャ100eは、第4時点から所定時間が経過した後の第5時点におけるアスファルトフィニッシャ100を示す。なお、図4は、明瞭化のため、アスファルトフィニッシャ100のトラクタ1、前側スクリード30、左後側スクリード31L、及び右後側スクリード31Rを簡略化して示す一方で、ホッパ2の図示を省略している。
 コントローラ50の目標算出部50aは、施工開始時である第1時点において、トラクタ1の中央部における所定点Pが辿るべき目標軌道TPTを算出する。図4に示す例では、所定点Pは、「○」で表され、目標軌道TPTは、一点鎖線で表されている。目標算出部50aは、施工設計データを参照し、施工対象の道路RDの左側境界線LPと右側境界線RPとに基づいて道路RDの中心線CPを導き出す。そして、目標算出部50aは、中心線CPを、前側スクリード30の中央部における所定点Qが辿るべき目標軌道TPSとして設定する。図4に示す例では、所定点Qは、「△」で表され、目標軌道TPSは、破線で表されている。その上で、目標算出部50aは、アスファルトフィニッシャ100の後輪5と前輪6との間の距離等の既知の情報と目標軌道TPSとに基づき、所定点Pが辿るべき目標軌道TPTを算出する。
 図4に示す例では、道路RDの左側境界線LP、右側境界線RP、中心線CP、所定点Pが辿るべき目標軌道TPT、及び所定点Qが辿るべき目標軌道TPSは何れも、多数の位置座標の一次元配列として導き出される。位置座標は、例えば、基準座標系における座標である。
 基準座標系は、例えば世界測地系である。世界測地系は、地球の重心に原点をおき、X軸をグリニッジ子午線と赤道との交点と原点とを通過する軸をX軸とし、東経90度の子午線と赤道との交点と原点とを通過する軸をY軸とし、北極点と原点とを通過する軸をZ軸とする三次元直交XYZ座標系である。
 その後、コントローラ50の操舵制御部50bは、所定点Pの実際の位置座標が、目標軌道TPTを構成する位置座標の1つと一致するように、アスファルトフィニッシャ100を動作させる。具体的には、操舵制御部50bは、測位装置51Pの出力に基づき、トラクタ1の中央部における所定点Pの現在位置を導き出す。そして、所定点Pの位置が目標軌道TPTよりも右側に位置する場合には、操舵制御部50bは、操舵装置53を構成している操舵用電磁制御弁に対して制御指令を出力し、前輪操舵シリンダのボトム側油室に所定量の作動油を流入させる。その結果、アスファルトフィニッシャ100は前進しながら左に移動し、所定点Pの位置は目標軌道TPTに近づく。反対に、所定点Pの位置が目標軌道TPTよりも左側に位置する場合には、操舵制御部50bは、操舵装置53を構成している操舵用電磁制御弁に対して制御指令を出力し、前輪操舵シリンダのロッド側油室に所定量の作動油を流入させる。その結果、アスファルトフィニッシャ100は前進しながら右に移動し、所定点Pの位置は目標軌道TPTに近づく。なお、この例では、前輪操舵シリンダは、所定長さを上回って伸張するほど左操舵角が大きくなり、所定長さを下回って収縮するほど右操舵角が大きくなるように構成されている。
 このようにして、コントローラ50は、第1時点において点Paの位置にあった所定点Pを、第2時点において点Pbに位置付けることができ、第3時点において点Pcに位置付けることができ、第4時点において点Pdに位置付けることができ、第5時点において点Peに位置付けることができる。その結果、コントローラ50は、第1時点において点Qaの位置にあった所定点Qを、第2時点において点Qbに位置付けることができ、第3時点において点Qcに位置付けることができ、第4時点において点Qdに位置付けることができ、第5時点において点Qeに位置付けることができる。
 図4に示す例では、左後側スクリード31Lは、その左端面が道路RDの左側境界線LPと一致するように左側に伸張され、右後側スクリード31Rは、その右端面が道路RDの右側境界線RPと一致するように右側に伸張されている。そして、左後側スクリード31Lの左端面は、左側境界線LPを辿るように移動し、右後側スクリード31Rの右端面は、右側境界線RPを辿るように移動する。そのため、コントローラ50は、トラクタ1の中央部における所定点Pが目標軌道TPTを辿るようにトラクタ1を前進させることで、道路RDの幅と、新設舗装体NPの幅とを一致させることができる。
 コントローラ50は、アスファルトフィニッシャ100の走行中に、後側スクリード31を伸縮させてもよい。例えば、コントローラ50は、左後側スクリード31Lの左端面が左側境界線LPから道路RDの内側に逸脱するおそれがある場合、左後側スクリード31Lを左側に伸張させてもよい。或いは、コントローラ50は、右後側スクリード31Rの右端面が右側境界線RPから道路RDの内側に逸脱するおそれがある場合、右後側スクリード31Rを右側に伸張させてもよい。
 また、図4に示す例では、操舵制御部50bは、アスファルトフィニッシャ100が道路RDの湾曲部を走行しているときに、アスファルトフィニッシャ100の操舵を制御しているが、アスファルトフィニッシャ100が道路RDの直線部を走行しているときに、アスファルトフィニッシャ100の操舵を制御してもよい。
 次に、図5を参照し、目標位置をリアルタイムで決定しながらアスファルトフィニッシャ100を移動させる機能について説明する。図5は、施工対象の道路RDの湾曲部を通過するアスファルトフィニッシャ100を示す、施工現場の上面図である。図5は、明瞭化のため、図4と同様に、アスファルトフィニッシャ100のトラクタ1、前側スクリード30、左後側スクリード31L、及び右後側スクリード31Rを簡略化して示す一方で、ホッパ2の図示を省略している。
 図5に示す例では、コントローラ50の目標算出部50aは、前方監視装置51Fが取得した情報に基づき、施工対象の道路RDの中心線CPを導き出す。図5に示す例では、中心線CPは、点線で表されている。具体的には、目標算出部50aは、前方監視装置51Fが取得した情報に基づき、道路RDの左側境界線LP及び右側境界線RPを導き出し、左側境界線LPと右側境界線RPとに基づき、道路RDの中心線CPを導き出す。前方監視装置51Fが取得した情報は、例えば、縁石ブロックと路盤BSとの間の段差の位置及び向き等である。また、目標算出部50aは、トラクタ1の中央部における所定点Pの現在位置Pnと、前側スクリード30の中央部における所定点Qの現在位置Qnとを導き出す。具体的には、目標算出部50aは、測位装置51Pの出力に基づき、所定点Pの現在位置Pnと所定点Qの現在位置Qnとを導き出す。図5に示す例では、所定点Pは、「○」で表され、所定点Qは、「△」で表されている。
 その上で、目標算出部50aは、所定時間経過後に所定点Pが到達すべき地点としての目標位置Pfを算出する。具体的には、目標算出部50aは、施工設計データと所定点Pの現在位置Pnとに基づき、所定時間経過後に所定点Qが到達すべき地点としての目標位置Qfを算出し、アスファルトフィニッシャ100の後輪5と前輪6との間の距離等の既知の情報と目標位置Qfとに基づいて目標位置Pfを算出する。目標位置Pf及び目標位置Qfは何れも位置座標として導き出される。位置座標は、例えば、基準座標系における座標である。図5に示す例では、目標位置Pfは、点線で示された「○」で表され、目標位置Qfは、点線で示された「△」で表されている。
 その後、コントローラ50の操舵制御部50bは、所定点Pの位置座標が、目標位置Pfの位置座標と一致するように、アスファルトフィニッシャ100を動作させる。例えば、操舵制御部50bは、測位装置51Pの出力に基づき、アスファルトフィニッシャ100の中心軸AXを導き出す。そして、目標位置Pfが中心軸AXよりも左側に位置する場合には、操舵制御部50bは、操舵装置53を構成している操舵用電磁制御弁に対して制御指令を出力し、前輪操舵シリンダのボトム側油室に所定量の作動油を流入させる。その結果、アスファルトフィニッシャ100は前進しながら左に移動し、所定点Pの位置は目標位置Pfに近づく。反対に、目標位置Pfが中心軸AXよりも右側に位置する場合には、操舵制御部50bは、操舵装置53を構成している操舵用電磁制御弁に対して制御指令を出力し、前輪操舵シリンダのロッド側油室に所定量の作動油を流入させる。その結果、アスファルトフィニッシャ100は前進しながら右に移動し、所定点Pの位置は目標位置Pfに近づく。なお、この例では、前輪操舵シリンダは、所定長さを上回って伸張するほど左操舵角が大きくなり、所定長さを下回って収縮するほど右操舵角が大きくなるように構成されている。
 このようにして、コントローラ50は、所定点Pを目標位置Pfに位置付けることができる。その結果、コントローラ50は、所定点Qを目標位置Qfに位置付けることができる。
 操舵制御部50bは、所定点Qの位置座標が、目標位置Qfの位置座標と一致するように、アスファルトフィニッシャ100を動作させてもよい。或いは、操舵制御部50bは、所定点Qが道路RDの中心線CPに近づくように、アスファルトフィニッシャ100を動作させてもよい。この場合、操舵制御部50bは、所定の制御周期毎に、所定点Qが道路RDの中心線CP上にあるか、中心線CPの右側にあるか、若しくは中心線CPの左側にあるかを判定する。そして、操舵制御部50bは、右側にあると判定した場合にアスファルトフィニッシャ100を左側に寄せ、右側にあると判定した場合にアスファルトフィニッシャ100を右側に寄せる。
 図5に示す例では、左後側スクリード31Lは、その左端面が道路RDの左側境界線LPと一致するように左側に伸張され、右後側スクリード31Rは、その右端面が道路RDの右側境界線RPと一致するように右側に伸張されている。そして、左後側スクリード31Lの左端面は、左側境界線LPを辿るように移動し、右後側スクリード31Rの右端面は、右側境界線RPを辿るように移動する。そのため、コントローラ50は、トラクタ1の中央部における所定点Pが、所定の制御周期毎に算出される目標位置Pfに追従するようにトラクタ1を前進させることで、道路RDの幅と、新設舗装体NPの幅とを一致させることができる。
 コントローラ50は、アスファルトフィニッシャ100の走行中に、後側スクリード31を伸縮させてもよい。例えば、コントローラ50は、左後側スクリード31Lの左端面が左側境界線LPから道路RDの内側に逸脱するおそれがある場合、左後側スクリード31Lを左側に伸張させてもよい。或いは、コントローラ50は、右後側スクリード31Rの右端面が右側境界線RPから道路RDの内側に逸脱するおそれがある場合、右後側スクリード31Rを右側に伸張させてもよい。
 また、図5に示す例では、操舵制御部50bは、アスファルトフィニッシャ100が道路RDの湾曲部を走行しているときに、アスファルトフィニッシャ100の操舵を制御しているが、アスファルトフィニッシャ100が道路RDの直線部を走行しているときに、アスファルトフィニッシャ100の操舵を制御してもよい。
 次に、図6A及び図6Bを参照し、操舵装置53によってアスファルトフィニッシャ100の動きを自動制御することによる効果について説明する。図6A及び図6Bは、施工対象の道路RDの湾曲部を通過するアスファルトフィニッシャ100を示す、施工現場の上面図である。具体的には、図6Aは、操舵装置53による自動操舵が行われたときのアスファルトフィニッシャ100の動きを示す。図6Bは、トラクタ1の中央部における所定点Pが道路RDの中心線CPを辿るように手動操舵が行われたときのアスファルトフィニッシャ100の動きを示す。図6A及び図6Bに示す例では、トラクタ1の中央部における所定点Pは、「○」で表され、前側スクリード30の中央部における所定点Qは、「△」で表されている。
 図6Bに示すように、所定点Pが道路RDの中心線CPを辿るように手動操舵が行われると、前側スクリード30の中央部における所定点Qは、二点鎖線で示される軌跡PSを辿る。すなわち、アスファルトフィニッシャ100が道路RDの湾曲部を通過する際には、トラクタ1の右側面の前端と道路RDの右側境界線RPとの間の距離は、トラクタ1の左側面の前端と道路RDの左側境界線LPとの間の距離とほぼ等しい状態で推移するが、前側スクリード30の右側面の前端と道路RDの右側境界線RPとの間の距離は、前側スクリード30の左側面の前端と道路RDの左側境界線LPとの間の距離よりも小さい状態で推移する。そのため、ドットパターンで示される道路RDの湾曲部の内側の領域には舗装材が敷設されず、反対に、クロスパターンで示される道路RDの湾曲部の外側の領域には、道路RDの右側境界線RPからはみ出して舗装材が敷設されてしまう。
 このように、アスファルトフィニッシャ100の運転者は、アスファルトフィニッシャ100が道路RDの湾曲部を通過する際に、トラクタ1が道路RDの幅方向における中央に位置するようにアスファルトフィニッシャ100を移動させたとしても、スクリード3を道路RDの幅方向における中央に位置付けることができない。
 これに対し、図4及び図6Aに示すように、所定点Pが目標軌道TPTを辿るように操舵装置53によってアスファルトフィニッシャ100の動きが自動的に制御されると、前側スクリード30の中央部における所定点Qは、破線で示される道路RDの中心線CPを辿る。すなわち、アスファルトフィニッシャ100が道路RDの湾曲部を通過する際には、トラクタ1の右側面の前端と道路RDの右側境界線RPとの間の距離は、トラクタ1の左側面の前端と道路RDの左側境界線LPとの間の距離よりも小さい状態で推移するが、前側スクリード30の右側面の前端と道路RDの右側境界線RPとの間の距離は、前側スクリード30の左側面の前端と道路RDの左側境界線LPとの間の距離とほぼ等しい状態で推移する。そのため、道路RDの湾曲部の内側の領域にも確実に舗装材が敷設され、道路RDの右側境界線RPからはみ出して舗装材が敷設されてしまうこともない。すなわち、アスファルトフィニッシャ100は、道路RDの湾曲部においても、施工対象の道路RDの幅と新設舗装体NPの幅とを一致させることができる。
 このように、コントローラ50は、アスファルトフィニッシャ100が道路RDの湾曲部を通過する際に、トラクタ1が道路RDの幅方向における端部に接近するようにアスファルトフィニッシャ100を移動させるため、スクリード3を道路RDの幅方向における中央に位置付けることができる。
 上述のように、本発明の実施形態に係るアスファルトフィニッシャ100は、トラクタ1と、トラクタ1の前側に設置されて舗装材を受け入れるホッパ2と、ホッパ2内の舗装材をトラクタ1の後側へ給送するコンベアCVと、コンベアCVにより給送された舗装材をトラクタ1の後側で敷き拡げるスクリュSCと、スクリュSCにより敷き拡げられた舗装材をスクリュSCの後側で敷き均すスクリード3と、施工対象の道路に関する情報を取得する情報取得装置51と、情報取得装置51が取得した施工対象の道路に関する情報によって決まる目標軌道TPT又は目標位置Pf若しくはQfに基づいてトラクタ1の動きを制御する制御装置としてのコントローラ50と、を備えている。
 この構成により、アスファルトフィニッシャ100は、施工対象の道路RDに沿って舗装体を適切に敷設できる。
 コントローラ50は、図4又は図5に示すように、施工対象の道路RDが左に湾曲する場合には、施工対象の道路RDの湾曲部において、目標軌道TPT又は目標位置Pfを施工対象の道路RDの中心(中心線CP)よりも外側(右側)に設定するように構成されていてもよい。なお、目標軌道TPTは、例えば、トラクタ1の中央部における所定点Pが辿るべき目標軌道であり、目標位置Pfは、所定時間経過後に所定点Pが到達すべき地点である。
 コントローラ50は、施工対象の道路RDの幅方向中心とスクリード3の幅方向中心とが一致するように目標軌道TPT又は目標位置Pfを設定するように構成されていてもよい。例えば、コントローラ50の目標算出部50aは、図4に示すように、前側スクリード30の中央部における所定点Qが描く軌跡と道路RDの中心線CPとが一致するように目標軌道TPT又は目標位置Pfを設定するように構成されていてもよい。
 この構成により、コントローラ50は、アスファルトフィニッシャ100が道路RDの直線部ばかりでなく湾曲部を通過する場合であっても、道路RDの幅と新設舗装体NPの幅とを一致させることができる。
 コントローラ50は、スクリード3の両端部のうちの少なくとも一方の端部と地物とが一致するように目標軌道TPT又は目標位置Pfを設定するように構成されていてもよい。例えば、コントローラ50の目標算出部50aは、図4に示すように、スクリード3の左端部と道路RDの左側境界線LPとが一致し、且つ、スクリード3の右端部と道路RDの右側境界線RPとが一致するように目標軌道TPT又は目標位置Pfを設定してもよい。或いは、コントローラ50の目標算出部50aは、スクリード3の左端部と道路RDの左側境界線LPとが一致するように目標軌道TPT又は目標位置Pfを設定してもよい。或いは、コントローラ50の目標算出部50aは、スクリード3の右端部と道路RDの右側境界線RPとが一致するように目標軌道TPT又は目標位置Pfを設定してもよい。
 また、コントローラ50は、操舵基準点としての所定点Pとスクリード3との間の前後方向における距離に基づいて目標軌道TPT又は目標位置Pfを設定するように構成されていてもよい。例えば、コントローラ50は、所定点Pと前側スクリード30の中央部における所定点Qとの間の前後方向における距離に基づいて目標軌道TPT又は目標位置Pfを設定するように構成されていてもよい。
 また、コントローラ50は、操舵基準点としての所定点Pとスクリード3との間の前後方向における距離に基づいて目標軌道TPS又は目標位置Qfを設定するように構成されていてもよい。例えば、コントローラ50は、所定点Pと前側スクリード30の中央部における所定点Qとの間の前後方向における距離に基づいて目標軌道TPS又は目標位置Qfを設定するように構成されていてもよい。なお、目標軌道TPSは、例えば、前側スクリード30の中央部における所定点Qが辿るべき目標軌道であり、目標位置Qfは、所定時間経過後に所定点Qが到達すべき地点である。
 コントローラ50は、ホイール式アスファルトフィニッシャの場合には、前輪6の操舵角を制御することによってトラクタ1の動きを制御し、クローラ式アスファルトフィニッシャの場合には、左クローラ及び右クローラのそれぞれの回転速度を個別に制御することによってトラクタ1の動きを制御するように構成されていてもよい。
 この構成により、コントローラ50は、アスファルトフィニッシャ100がホイール式アスファルトフィニッシャ及びクローラ式アスファルトフィニッシャの何れであっても、アスファルトフィニッシャ100の動きを自動的に制御することで施工対象の道路RDに沿って舗装体を適切に敷設できる。
 コントローラ50は、予め設定された目標軌道TPTに沿ってアスファルトフィニッシャ100が移動するように、トラクタ1の動きを制御するように構成されていてもよい。具体的には、コントローラ50は、アスファルトフィニッシャ100の走行が開始される前に設定された目標軌道TPTに沿ってアスファルトフィニッシャ100が移動するように、トラクタ1の動きを制御するように構成されていてもよい。但し、コントローラ50は、リアルタイムで算出された目標軌道TPTに沿ってアスファルトフィニッシャ100が移動するように、トラクタ1の動きを制御するように構成されていてもよい。
 この構成により、コントローラ50は、簡易に且つ確実にトラクタ1の動きを適切に制御することができる。
 情報取得装置51は、撮像装置又は通信装置51Tであってもよい。そして、撮像装置は、LIDAR、単眼カメラ、ステレオカメラ、又は距離画像カメラ等であってもよい。
 以上、本発明の好ましい実施形態が説明された。しかしながら、本発明は、上述した実施形態に限定されることはない。上述した実施形態は、本発明の範囲を逸脱することなしに、種々の変形又は置換等が適用され得る。また、上述の実施形態を参照して説明された特徴のそれぞれは、技術的に矛盾しない限り、適宜に組み合わされてもよい。
 例えば、上述の実施形態では、操舵装置53は、フロントアクスルの近くに設置された前輪操舵シリンダを伸縮させるように構成されているが、前輪操舵シリンダの代わりに油圧操舵モータが採用される場合には、油圧操舵モータを回転させるように構成されていてもよい。この場合、操舵装置53は、油圧ポンプから油圧操舵モータに流れる作動油の流量を制御する操舵用電磁制御弁を含む。操舵用電磁制御弁は、操作装置としてのステアリングホイールSH(ハンドル)の回転に応じて油圧操舵モータにおける作動油の流出入を制御できるように構成される。また、操舵用電磁制御弁は、コントローラ50からの制御指令に応じ、ステアリングホイールSHの回転とは無関係に、油圧操舵モータにおける作動油の流出入を制御できるように構成される。或いは、操舵装置53は、ステアリングホイールSHを自動的に回転させる電動モータを制御するように構成されていてもよい。この場合、操舵装置は、コントローラ50からの制御指令に応じ、ステアリングホイールSHを自動的に回転させることで、アスファルトフィニッシャ100の動きを自動的に制御できる。
 本願は、2020年3月26日に出願した日本国特許出願2020-056662号に基づく優先権を主張するものであり、この日本国特許出願の全内容を本願に参照により援用する。
 1・・・トラクタ 1G・・・ガイドレール 1S・・・運転席 2・・・ホッパ 3・・・スクリード 3A・・・レベリングアーム 3AL・・・左レベリングアーム 3AR・・・右レベリングアーム 5・・・後輪 6・・・前輪 30・・・前側スクリード 31・・・後側スクリード 43・・・モールドボード 50・・・コントローラ 50a・・・目標算出部 50b・・・操舵制御部 51・・・情報取得装置 51B・・・後方監視装置 51F・・・前方監視装置 51P・・・測位装置 51PL・・・左GNSS受信機 51PR・・・右GNSS受信機 51S・・・走行速度センサ 51T・・・通信装置 52・・・車載表示装置 53・・・操舵装置 100・・・アスファルトフィニッシャ AP・・・地物 BS・・・路盤 CV・・・コンベア DS・・・自動操舵システム NP・・・新設舗装体 PL・・・ポール PV・・・舗装材 SC・・・スクリュ SH・・・ステアリングホイール

Claims (8)

  1.  トラクタと、
     前記トラクタの前側に設置されて舗装材を受け入れるホッパと、
     前記ホッパ内の舗装材を前記トラクタの後側へ給送するコンベアと、
     前記コンベアにより給送された前記舗装材を前記トラクタの後側で敷き拡げるスクリュと、
     前記スクリュにより敷き拡げられた前記舗装材を前記スクリュの後側で敷き均すスクリードと、
     施工対象の道路に関する情報を取得する情報取得装置と、
     前記情報取得装置が取得した施工対象の道路に関する情報によって決まる目標軌道又は目標位置に基づいて前記トラクタの動きを制御する制御装置と、
     を備える、アスファルトフィニッシャ。
  2.  前記制御装置は、施工対象の道路の湾曲部において、前記目標軌道又は前記目標位置を施工対象の道路の中心よりも外側に設定する、
     請求項1に記載のアスファルトフィニッシャ。
  3.  前記制御装置は、施工対象の道路の幅方向中心と前記スクリードの幅方向中心とが一致するように前記目標軌道又は前記目標位置を設定する、
     請求項1に記載のアスファルトフィニッシャ。
  4.  前記制御装置は、前記スクリードの両端部のうちの少なくとも一方の端部と地物とが一致するように前記目標軌道又は前記目標位置を設定する、
     請求項1に記載のアスファルトフィニッシャ。
  5.  前記制御装置は、ホイール式アスファルトフィニッシャの場合には、前輪の操舵角を制御することによって前記トラクタの動きを制御し、クローラ式アスファルトフィニッシャの場合には、左クローラ及び右クローラのそれぞれの回転速度を個別に制御することによって前記トラクタの動きを制御する、
     請求項1に記載のアスファルトフィニッシャ。
  6.  前記制御装置は、予め設定された目標軌道に沿ってアスファルトフィニッシャが移動するように、前記トラクタの動きを制御する、
     請求項1に記載のアスファルトフィニッシャ。
  7.  前記情報取得装置は、撮像装置又は通信装置である、
     請求項1に記載のアスファルトフィニッシャ。
  8.  前記制御装置は、操舵基準点と前記スクリードとの間の前後方向における距離に基づいて前記目標軌道又は前記目標位置を設定する、
     請求項1に記載のアスファルトフィニッシャ。
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